説明

多色パターンを有する表面を製造するときに色印象をモニタリングすることによる機器ベースの支援

装飾家具パネル、装飾床積層、壁パネル等のような、多色パターンを有する表面の視覚色印象の最終品質は、依然として、印刷プロセスを使用して実質的に製造される実際の装飾、いわゆる一次装飾において測定することができない。なぜなら、中でも含浸及び比較、保護ニスコーティングのような後続のプロセスによって、いわゆる二次装飾を形成するのに色印象が変化するためである。したがって、そのような製品の場合、印刷プロセスを連続してモニタリングしても、最終製品の色印象又はさらなるプロセスステップの後の色印象に関する、印刷技術を使用して生成される、品質に関連するステートメントを、印刷機に連続して提供することができない。本発明によれば、一次装飾のサンプルのnチャネル画像から色印象特徴を求めると共に、該特徴を二次装飾のための特徴に変換する(直接的な予測)か、又は一次装飾のサンプルのnチャネル画像から二次装飾の画像を計算すると共に二次装飾の画像を使用して色印象特性を計算する(間接的な予測)ために、各装飾に関する習得フェーズ中に、一次装飾のサンプル及び二次装飾のサンプルを使用して予測規則が求められる。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
視覚カラーインプリントの狭く規定された品質許容範囲を有する美的表面の製作は、技術的観点から不十分に解決することしかできていない、書籍、雑誌、及び包装材の高品質な印刷における古典的な問題であるだけでなく、主に印刷プロセスによって製造される、家具産業及びフローリング産業、並びに建物の内側及び外側のパネリング及びケーシング用途において遭遇する多数の大量の装飾表面を考慮すると、同様に重大な経済問題でもある。
【0002】
欧州特許第1 642 098号「Method and apparatus for the metrological detection of the differences in the visually perceived color imprint between a multiple-color patterned reference and a multiple-color patterned surface of a work piece」において以前に記載したように、単一色の領域の測定及び比較に限定される古典的な比色定量は、原則的に、複数の色でパターン化された領域に関する人間の視覚系の視覚を、計量手段を用いてエミュレートすることができない。
【0003】
特に、そのような表面を見ているときの、色知覚に対するスペクトル帯域幅の影響は、現在のところ、従来の比色定量、並びに分光計及び比色計のような比色定量の従来の機器によってモデル化することもできないし、CIECAM標準規格において提案されているより新しい手段、いわゆる「色外観モデル」(たとえば、M. Fairchild「Color Appearance Models, 2nd edition」(2005, John Wiley & Sons Ltd)を参照されたい)によってモデル化することもできない。
【0004】
上述した欧州特許第1 642 098号は、画像(すなわち、空間周波数帯域幅)の定義におけるわずかな変化を知覚することができる人間の視力系の特殊な特性を、カラーカメラ装置の色相のシフト、及びコンピューターに支援された画像処理としてエミュレートする方法を実施するための新たな方法及び新たな装置を教示している。欧州特許第1 642 098号は、基準領域からの多色パターン化された領域の視覚カラーインプリントのずれを、nチャネル色統計(nチャネル色ヒストグラム)、及び/又は平均値、分散等のようなそこから導出される特徴的な数、並びに大域的な画像定義(空間周波数帯域幅)が、カラースキャンを用いる撮像センサー(カラーカメラ、撮像分光計等)、及びこれらの画像提供者によって生成されるnチャネル色画像の対応する評価の助けを利用して、同時に検出及び表示されるように記述することを教示している。
【0005】
これによって、基準値と比較したあらゆるずれを表すと共に、あらゆる原因となるプロセス(着色顔料、登録)に関して印刷機に通知するために、ルーチン製造中に、製造された装飾表面の知覚されるカラーインプリントの一定性を連続して検査することが可能になる。したがって、印刷機は、実質的により良好に調整された装飾プロセス用の有益なインライン機器であって、一度行われた任意の調整の一定性を維持する、有益なインライン機器を与えられる。
【0006】
家具、床等のような多くの表面は、従来から、印刷又はメラミン含浸された装飾ペーパーリングを用いた圧縮成形プロセス若しくは積層によって、又は印刷された熱可塑性装飾シーティングを施すことによって装飾される。たとえば、いわゆる直接印刷(アナログ印刷とも呼ばれる)及びインクジェット印刷(デジタル印刷とも呼ばれる)のようなより新しい印刷技法は、慎重に前処理されたパネルを直接印刷し、これを装飾紙又は装飾シートの任意の使用の前に行うことができる。
【0007】
あらゆる不安定性を早期に検出し、さらに、新たな命令の起動調整フェーズの間に検出するために、これらの装飾プロセスの全てについて、装飾印刷プロセスを直接モニタリングすることが非常に重要である。これは欧州特許第1 642 098号の教示による方法及び装置によって達成することができる。しかしながら、このモニタリング動作は、印刷プロセスの直後に利用可能であるため、予備的カラーインプリントを精査することになる。しかし、以下で「一次カラーインプリント」と呼ばれるこの刷込みは、依然として、完成した装飾された製品及び/又はさらなる処理ステップを受けた後の製品のカラーインプリントと大きく異なる。この変化したカラーインプリントは以下において「二次カラーインプリント」と呼ばれる:
a)たとえば装飾紙の一次カラーインプリントは、基材(ファイバーボード等)に対する含浸、並びに圧力及び温度に固有の圧縮形成プロセス、エンボスされたパターンによる3Dテクスチャリング等を含む、次に続くプロセスステップの結果として印刷ラインを通じて進んだ後、大幅に変化する。
b)直接(アナログ)印刷によって装飾されたパネルに施された一次カラーインプリントは多くの場合に、さらに進行する間に、後続の、保護層を施す(多くの場合にコランダム混合のUV硬化されたコーティングを用いて行われる)ことを提供するプロセスステップに起因して変化する。
【0008】
続いて、通常実際の印刷プロセスである第1の製造ステップの後の製造された装飾を、「一次装飾」と呼ぶ。中間製品又は最終製品への、考察されるさらなるプロセスステップの後の装飾を「二次装飾」と呼ぶ。
【0009】
欧州特許第1 642 098号の教示は、或る特定の製品適用中の、かつ/又は一次装飾基準(含浸されていない装飾紙サンプル、保護コーティングされずに直接印刷されたパネル等)のカラーインプリントと比較した、一次カラーインプリントの安定性に関する情報しか届けることができない。
【0010】
しかし、これは印刷機に、最終製品品質又はさらなるプロセスステップの後の製品品質に関連する二次カラーインプリントが、顧客によって規定された(二次)基準からどの程度ずれることになるのかに関する情報を提供しない。したがって、印刷機が、たとえば印刷を施す間に一次装飾紙サンプルをとり、該サンプルを試験研究室で含浸し、それらをファイバーボードサンプルと合わせて圧縮成形し、作成物を冷却させ、次にこれらの二次装飾紙サンプルに二次「高品質基準(golden reference)」(すなわち顧客が賛同した二次装飾サンプル)を用いた視覚による比較を受けさせる。
【0011】
このプロセスは多くの時間を要する(約30分乃至45分)。多くの場合に、ルーチン製造は視覚による比較の結果が入手されるまで停止される。新たな印刷命令を準備する調整フェーズ中、さらに、この厄介なプロセスは、いわゆる「色マッチング」プロセスが完了し、印刷命令を開始することができるまで、おそらく或る特定の環境下で反復して実行されなくてはならない。
【0012】
必要とされるプロセスは、アナログ装飾印刷及びデジタル装飾印刷について同様に厄介である。カラーインプリントの観点で、顧客によって提供される基準と比較することができるルーチンサンプルを得るために、印刷機が印刷ステップに続くコーティングプロセスステップを待つことが不可欠である。
【0013】
これらの直接印刷されたパネルとの接続に伴う別の問題は、装飾紙に関する高い材料損失であり、これは、二次カラーインプリントが適合しないため、パネル全体を選別しなくてはならないときに発生する。これは、これらの新たな技術と共に、正確な(二次)カラーインプリントを用いて(二次)装飾を製造するために、安価な装飾紙の場合よりも一層高い経済的圧力が生じることを意味する。
【0014】
要約すれば、一方で、欧州特許1 642 098号による、複数の色でパターン化された表面の装飾の適用における印刷プロセスの、機器ベースのモニタリングの提供は既に、一貫した予め設定された一次カラーインプリントを有する装飾を製造するために、印刷機にとって非常に有用なツールであると述べることができる。しかし、他方で、一次カラーインプリントにおけるずれを、顧客が二次カラーインプリントに対して要求する許容範囲と直接比較することができない。したがって、印刷機は、一次カラーインプリントのコンテキストでドリフティングを検出すると、これらのずれを正確に評価することができない。印刷機は、そのようなドリフティングが結果として、二次カラーインプリントのための受入可能な許容範囲内に入ることができる二次的な色ずれとなるのか、又は二次カラーインプリントの受入可能な許容範囲外となる二次的な色ずれとなるのかを判別することができない。したがって、過度に多くの場合に、必要でないときに補正動作が取られ、それによって貴重な生産的印刷時間が無駄になるか、又は補正動作が適時に取られず、それによって二次カラーインプリントに関して規定された要件に適合しない大量の装飾製品が製造される危険性ができる。
【0015】
また、新たな装飾の調整フェーズ、いわゆる色適合フェーズの間、印刷機は、欧州特許第1 642 098号による一次カラーインプリントの測定可能なずれを、決定的な二次カラー印刷が顧客によって予め設定された許容範囲内にあることを確実にするために、可能な限り重点を置いて装飾プロセスを調整するために利用することができない。
【発明の概要】
【0016】
したがって、基材への含浸及び圧縮成形、適用された保護コーティング、摩耗耐性物質の取り入れ等のような表面処理に起因して、おそらく印刷動作の後に発生する装飾表面の一次カラーインプリントの変化を予測(信号処理からの借入語である専門技術用語:「予測する(to predict)」)して、これらを、まだ表面処理されていない測定可能な一次カラーインプリントに適用すると共に、それによって所望の二次カラーインプリントからの後のずれを早期に検出及び評価することができる方法、及び該方法を実施するための装置を有することは、経済的及び技術的に大きく役立つであろう。
【0017】
装飾紙及び装飾シート印刷プロセス、アナログ直接印刷又はデジタル直接印刷のような装飾プロセス、好ましくは製造ラインにある一次カラーインプリントを記述する測定可能なパラメーターに直接適用されるこの種の予測方法は、ルーチン製造が依然として二次カラーインプリントの許容範囲内にあるか否かに関して印刷機に直接通知し、それによって二次装飾サンプルの製作のための、研究室において行われる含浸及び圧縮成形動作の時間を消費する製造に対する必要性が排除される。
【0018】
この種の予測方法は、装飾紙又は装飾シート印刷、アナログ又はデジタル直接印刷のような装飾プロセスに直接適用される場合、好ましくは製造ライン内で、まだ物理的に存在していない二次装飾画像を予測すると共に、ルーチン製造が依然として二次カラーインプリントに関して設定された許容範囲内にあるか否かに関して印刷機に直接通知するために、一次装飾に基づいて、純粋に数学的に計算されたスキャン可能な画像を提供することができる。
【0019】
そのような予測プロセスは、色適合プロセス、すなわち所望の二次カラーインプリントの生成のための新たな印刷命令の起動時に要求される一次カラーインプリントの調整が、大きく加速されることも意味する。なぜなら、ライン内で記録される色画像に基づく、印刷デバイスの調整プロセス中、予測色統計及び予測画像定義のような、二次カラーインプリントを確定する予め計算された特性が連続的に表示され、それによって印刷機が誘導され、そしてそれによって一次装飾の調整が誘導されるためである。
【0020】
このため、この種の予測は、装飾紙又は装飾シートの印刷から直接アナログ印刷プロセス又は直接デジタル印刷プロセスに至るまで、装飾プロセスの生産性の大幅な増大を構成し、これによって、損なわれた印刷シートに起因する製造の無駄を回避し、それによって環境にやさしい装飾印刷動作の生態的均衡を改善するのに役立つ。
【0021】
特に製造ラインの内部において、複数色でパターン化された表面を有する製品の視覚カラーインプリントの品質を、撮像センサーを使用してモニタリングする目的であって、製品は、一次装飾の後、二次装飾が利用可能になるまでプロセスステップにも影響を与えるさらなるプロセスステップを受ける、この目的は、本発明に従って2つの複数レベルの方法ステップを提供することによって達成され、ここでは以下を適用する。
a)第1の複数レベルプロセスステップにおいて、一次装飾、及び一次装飾の結果としての二次装飾の基準として、撮像センサーによって適切なサンプルが検出され;画像信号がコンピューティングデバイスに送信され;画像信号に基づいて、コンピューティングデバイス及び画像処理方法は、サンプルの装飾のカラーインプリントを記述するための特性を求め、一次装飾のカラーインプリントの記述のための特性の値と、二次装飾のカラーインプリントの対応する記述のための特性の値とを比較することによって、一次装飾のカラーインプリントの記述のための特性の値を、二次装飾の記述のための特性の値に可能な限り正確に移す予測規則を生成し;予測規則はデータベース内の対応する製品の下に格納され(直接的な予測規則を確立するための習得フェーズ)、
b)特定の装飾の製造中の第2の方法ステップにおいて、少なくとも1つの撮像センサーによって記録されると共にコンピューティングデバイスに送信される一次装飾の画像に基づき、習得フェーズ中のように、一次装飾の視覚カラーインプリントの記述について同じ特性が求められると共に使用され;特性はデータベース内で装飾に関して格納されている予測規則を使用して二次装飾のカラーインプリントの記述のための対応する特性に変換され;一次装飾の技術プロセスを制御及び統制するために、予測された値は数値でかつ/若しくはグラフィックで表示され、かつ/又は予測された値は、二次装飾の規定された許容範囲と比較される(直接的な予測による一次装飾の製造を検査するための試験フェーズ)。
【0022】
間接的な経路は、まず、一次装飾のスキャンされた画像から、スキャンされた画像に基づく予測によって二次装飾画像が導出され、その後、二次装飾のこれらの画像に基づいてカラーインプリントの特性を連続して計算すると共に、それらを数値的にかつ/又はグラフィックで表示してそれらを許容範囲値と比較するようにする点において、一次装飾のカラーインプリント特性から導出される二次装飾のカラーインプリント特性の直接的な予測と同一の意味である。以下において、この方法を「間接的な予測」と呼ぶ。直接的な予測と間接的な予測との間の本質的な違いは、直接的な予測に関して、予測規則が一次装飾の特性に基づいて二次装飾のカラーインプリントの特性を計算するのに対し、間接的な予測の方法に関して、予測規則が一次装飾画像に基づいて二次装飾画像を計算すること、及びこれらの予測された画像に基づいて、二次装飾のカラーインプリントのための記述に関する特性が計算され、表示され、二次装飾に有効な許容範囲と比較されるということにある。
【0023】
従来の多色印刷プロセスを使用する、色パターンを有する床積層のための(一次)装飾紙の製造、その後にファイバーボード基材への含浸及び圧縮成形が続いて二次装飾に到達することに基づいて、本発明による方法を例示的に説明するが、それによって本方法の範囲をいかなる形においても限定することはない。単純にするために、二次装飾のカラーインプリント特性の直接的な予測は、一次装飾のカラーインプリント特性に基づいて表される。間接的な予測の代替的なオプションは、画像処理の当業者には明らかであり、さらなる説明を一切必要としない。
【0024】
以下ではこれらの図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】全体的な理解を手ほどきするために、本質的に、高圧及び高温を加えてメラミン含浸装飾紙11がその上に圧縮成形される、すなわち短周期又は連続の圧縮成形15を使用して多色グラビア印刷プロセス12によって圧縮成形されるファイバーボード16と、視覚カラーインプリントを検査するのに必要な2つの処理レベル、装飾紙印刷(一次装飾)13及び圧縮成形メラミン含浸装飾(二次装飾)18とから成る床積層17の製造のプロセスチェーンを示す図である。
【図2】3次元RGB色ヒストグラム21の例を使用して、一次装飾紙の多色印刷に続くプロセスステップによる、一次装飾13の対応する3次元色ヒストグラム22における二次装飾17の3次元色ヒストグラム23の変化を示す図である。プロセスステップはメラミンを用いた含浸及び圧縮成形動作である。この変化は変換T[PDH(r,g,b)]によって数学的に記述することができる。
【図3】商品線(merchandise line)32の生成された長さにわたってプロットされる、一次装飾ΔCPrimaryDecorのカラーインプリントの安定性の連続的なグラフィック表示31と、変換T[PDH(r,g,b)]による、二次装飾について観測されるはずの許容範囲33における減衰に対する二次装飾ΔCSecondDecorの予測カラーインプリントの安定性とを明らかにする図である。ΔCは、例として、カラーインプリントの変化を記述するための単純なスカラー特性、すなわち一次装飾の色ヒストグラムの焦点と二次装飾の色ヒストグラムの焦点との間の変位ベクトルの長さである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1に概略的に示すように、装飾紙の製造は、特殊紙11の印刷されていないロール11から開始する。特殊紙のロール11は通常、多色グラビア印刷プロセス12によって印刷される。それが完了すると、この一次装飾紙は、一次カラーインプリントに関する初期ステートメントに到達するために、製造ライン内部で直接カラーカメラ13によって調査することができるか、又は製品から取られたサンプルを使用して印刷機によって視覚的に調査することができる。
【0027】
欧州特許第1 642 098号の教示は、例として、n次元色統計及び/又はそれらの特徴的な数の組み合わされた評価、並びに一次装飾の画像の定義が継続的に測定されるカラーカメラの助けを借りた、視覚一次カラーインプリントの、機器によってサポートされる度量衡検出に関する、最新技術による方法を記述している。
【0028】
この後に続く含浸(14)ステップにおいて、メラミン含有樹脂を使用して、装飾紙が圧縮成形動作のために準備される。含浸された装飾紙は、継続的な又は短期間の圧縮成形15によって、高温及び高圧を加えることによって、実際の基材材料16に圧縮成形される。基材材料16は通常ファイバーボードである。
【0029】
含浸及び熱圧縮成形を伴うこれらの大規模な技術プロセスは通常、色特性がない。すなわち、これらのプロセスは一次装飾のカラーインプリントを実質的に変化させることができる。このため、最終美的品質を評定することが可能である圧縮成形動作の終了時にのみ、圧縮成形され装飾された積層の二次カラーインプリント17をカメラによって視覚的に調査することが可能である。これは最終顧客にとって極めて重要である。
【0030】
一次多色印刷プロセスの後に発生するこれらの変化は、現時点の規則によって記述することができない。これは、命令の製造中、印刷機が頻繁に視覚制御を実行することが常に必要とされると共にエンド顧客によって要求されることを意味する。この視覚制御は、時に、一次装飾紙の手作業で抽出されたサンプルを使用して、小型の研究室含浸施設及び小型の研究室規模圧縮成形施設を使用してそれらを積層サンプルに圧縮成形することによって行われ、続いてこれは顧客が賛同した基準サンプルと比較される。
【0031】
大規模技術プロセス「含浸+圧縮成形」のこの研究室型エミュレーションは、非常に時間がかかり、装飾印刷施設の頻繁なダウンタイムを引き起こし、これによって印刷ライン全体の生産性をかなり低下させる。
【0032】
本発明の着想は、一次装飾13と二次装飾17との間の視覚カラーインプリントの変化が、予測規則によって予測されることを教示する。予測規則は、観測位置13の段階で、すなわち印刷プロセスの直接内部で一次装飾の画像に適用された場合、最終製品において予期されるはずの視覚カラーインプリントのずれに関して印刷機に通知し、それによって、二次装飾は、印刷機に、研究室ベースの含浸及び圧縮成形の時間のかかるプロセスを用いることなく即座に、適切に目標とされる相殺動作を開始及び評価する機会を与える。
【0033】
本発明による方法は概して、一次印刷に続くプロセス(例ではこれは含浸及び圧縮成形である)が、一次装飾及び二次装飾の少数のサンプルに基づく十分に安定した予測規則を確立することを可能にするのに十分に安定していることを前提としている。
【0034】
しかし、本発明の着想は、特定の装飾のみに特有なのではなく、印刷に続くプロセス、たとえば特定のメラミン形成、圧縮成形の特定の圧力/温度/時間設定等に関する特定の調整にも特有の予測規則の決定及び適用にも対処する。
【0035】
装飾紙の含浸及び圧縮成形に起因するカラーインプリントの変化は、多色でパターン化された領域の視覚カラーインプリントを記述する個々の重要な特性、すなわち3次元色統計(RGB色での3次元色ヒストグラム)を使用して、図2において例示的に説明される。
【0036】
本発明によれば、実際の応用形態では、そのような特性のうちのいくつかを使用してカラーインプリントを記述する。たとえば、欧州特許第1 642 098号は、色統計及び画像定義を教示する。本明細書のコンテキストにおける1つの特性への限定は、発明の着想の表現を単純にするために選択された。
【0037】
図2に示すように、一次装飾サンプル13及び関連付けられる二次装飾サンプル17は、3つのチャネル画像提供者、たとえばRGBカラーカメラを用いて記録される。これらの記録は、測定位置13及び17において対応して較正されたカラーカメラによって、製造ラインの内側で発生することができるが、外部画像提供者、たとえばRGBフラットベッドスキャナーを使用してサンプルを取ることも可能である。
【0038】
一次装飾13及び二次装飾17の少なくとも一方の色画像が(図示されない)コンピューティングデバイスに転送される。該コンピューティングデバイスにおいて、これらの画像に基づいて、各3チャネル色統計21が計算される。
【0039】
例示のために、図2において、結合(赤、緑、青)色空間21における2つの色クラウド(color cloud)23及び22の形態で一次装飾及び二次装飾の3次元色ヒストグラムが示されている。色統計が異なることが容易にわかる。含浸プロセス及び圧縮成形プロセスによって、カラールーム(color room)内で各色クラウドの位置変化が生じている。
【0040】
画像処理の当業者であれば、これらの変化が(いわゆる散布図の)色クラウドの位置変化を引き起こすのみでなく、色ベクトルの周波数も変化することは既知である。
【0041】
この4次元表現は、2Dグラフィック表現ではもはや明確に表すことができないため、単純化のために、周波数のグラフィック表現を3D色空間21において先行して行い、示される色クラウドによって、色画像内に発生する異なる色ベクトルの数をグラフィックで示すのみである。
【0042】
しかし、本発明によれば、用語「色ヒストグラム」は、4次元表現、すなわち装飾のカメラ画像内に発生する異なる色ベクトルの確定のみでなく、各色ベクトルの発生周波数の確定も暗に意味する。
【0043】
この一次装飾ヒストグラム22(これ以降、PDH(r,g,b)で示される)の二次装飾ヒストグラム23(これ以降、SDH(r,g,b)で示される)への変化は、以下のように、変換Tによって数学的に記述することができ、
(数1) SDH(r.g.b)=T[PDH(r,g,b)]
ここで、異なる線形関数又は非線形関数、たとえば多項式を変換コアとして使用することができる。
【0044】
SDH(r,g,b)及びPDH(r,g,b)、たとえば、一次装飾の少なくとも1つの評価画像及び関連付けられる二次装飾の少なくとも1つの評価画像が所与の場合、たとえば過剰決定された連立方程式に基づく、既知の最適化手順を用いた変換規則Tを見つけることができる。そのような解手順は、たとえば数学プログラムMATLABによる指定「最小二乗最適化問題」の下で提供される。これによって、これらの数学手順は、当業者に既知であることを前提にすることができる。このため、本明細書又は本発明のコンテキストにおいてさらなる説明が必要とならない。
【0045】
本発明によれば、図3に示すように、この変換Tは、線長lfm上で測定されるカラーインプリント特性を、一次装飾の印刷プロセスの後に、含浸及び圧縮成形動作のようなさらなるプロセスステップが行われるのを待つことなく、二次装飾の対応するカラーインプリント特性に継続的に変換(予測)するための予測規則として使用される。
【0046】
本発明の着想の単純な説明のために、単一のカラーインプリント特性の変形、すなわち3次元RGB色ヒストグラムの焦点に限定する。
【0047】
一次装飾の色ヒストグラムの焦点が、一次装飾の基準の色ヒストグラムの焦点と比較して変化する場合に、一次装飾のカラーインプリントは変化する。
【0048】
焦点のスカラー量の差ΔCPrimaryDecorは、図3において、生成された線長32の関数としての瞬間的ずれのグラフィック形式31としてプロットされる。このずれ傾向線は、印刷機に、印刷プロセスの安定性レベル、及び結果として一次装飾のカラーインプリントの安定性のレベルを直接示す。
【0049】
しかしこれに基づいて、印刷機は二次装飾のカラーインプリントの変動の重要な許容範囲を求めることができない。一次装飾の連続した測定にもかかわらず、印刷機は、二次装飾である製造された最終製品のグレード及び許容範囲に関する信頼可能な情報を一切有しない。
【0050】
一方で、本発明に従って、作成された予測規則を使用して、一次装飾の装飾印刷の後に、一次装飾を対応するグラフィック表示の二次装飾の視覚カラーインプリント特性に変換し、二次装飾の予測されたカラーインプリント特性を二次装飾のための許容範囲値と比較することによって、印刷機は、本発明により具現化された例を使用して、一次印刷の位置において、すなわち、一次装飾紙サンプルの研究室ベースの含浸及び研究室ベースの圧縮成形動作を待つのに時間を費やすことなく、印刷が、顧客と同意した許容範囲33内にあるか否かを即座に認識することができる。
【0051】
ここで、印刷機は、一次装飾印刷において補正するように早期に介在し、二次装飾のカラーインプリントの安定性に関する補正測定の結果を即座に評定することができる。
【0052】
結果として、新たな製造命令を獲得すると、本発明による方法は、多数のサンプルを取った後に研究室ベースの含浸及び圧縮成形動作を予見する最新技術による方法を用いて可能であるよりも大幅に高速に、いわゆる色適合プロセスを扱うことも可能である。
【0053】
もちろん、本発明の着想は、カラーインプリント特性「色ヒストグラム」、及び焦点、分散等のその特性に限定されない。その代わり、本発明の着想は、画像定義、コントラスト感度関数等のような、nチャネル画像に基づいて測定することができる視覚刷込みに関連する全てのカラーインプリント特性に関する(カラーインプリメントの評定のためのいわゆるCIECAM特性のリストに関しては、たとえば、M. Fairchild「Color Appearance Models」(2nd edition, 2005, John Wiley & Sons Ltd)を参照されたい)。
【0054】
本発明の着想はまた、慣習的なn=3チャネルR、G、B色画像に基づくカラーインプリント特性の確定に限定されない。たとえば画像定義のようなカラーインプリント特性は、n=1チャネル画像、たとえば積層から得ることができるものもあれば、少なくともn=3色チャネルを要求するものもあれば、より好ましくは、n>3チャネルを有するいわゆるハイパースペクトル画像によって測定されるものもある。
【0055】
本発明の着想の本質的な態様は、本発明に従って作成された予測規則を使用した、印刷ラインによって測定可能な一次装飾のカラーインプリントの変形による、最終製品(二次装飾)のカラーインプリントの予測、及び最終製品の視覚品質に関して早期に印刷機に通知するための、印刷ラインにおけるこれらの予測されるカラーインプリント特性の表示の態様である。
【0056】
本発明の着想は、全ての装飾領域、及び、従来の多色グラビア印刷、又はデジタルインクジェット印刷を介したオフセット印刷から、たとえば溶射、ロールアウトされた色付きプラスチック材料塊の積層等のような他の装飾方法に至るまでの全ての関連する適切な装飾手順を含む。
【0057】
本発明による方法は、装飾のルーチン製造の間のみ有用なのではなく、新たな装飾のセットアッププロセス、いわゆる色適合プロセスにも有用である。
【0058】
本発明による方法は、いわゆる一次装飾に関するカラーインプリント特性について、装飾のプロセス中の任意の位置において測定を行い、そのような特性を二次装飾に有効な特性に変換することも可能にする。たとえば、一次装飾は、無彩色装飾紙に対する印刷技術によって製造された装飾を表すことができ、二次装飾は含浸後の装飾を表すことができる。
【0059】
本発明の着想に関する本質的な態様は、一次装飾及び二次装飾のサンプルに基づく予測規則の作成、及び二次装飾の品質を早期に予測する(すなわち、二次装飾の品質は一次装飾の位置において既に予測される)ための、試験フェーズ中のこれらの予測規則の適用の構想である。
【0060】
本方法は、従来の雑誌、書籍、及び包装印刷用途においても用いることができる。それらの用途において、印刷された製品は、実際の多色印刷プロセスが完了した後に、保護コーティングの塗布、ラッカー仕上げ、エンボス加工等のようなさらなるプロセスによってさらに変更される。これらの用途では、本方法は、カラー写真、多色テクスチャ等のような複数色でパターン化された要素に限定される。すなわち単色のテキスト要素はフェードアウトされる。
【0061】
最新技術では、装飾の本質的な印刷プロセス、いわゆる一次装飾中に、装飾家具パネル、床積層、壁パネリング等のような多色でパターン化された領域の視覚カラーインプリントの最終品質を測定することが可能でなかった。これは、含浸及び圧縮成形動作、保護ラッカーコーティング等のような後続のプロセスによって、カラーインプリントがもう一度変更されて二次装飾が達成されるためである。それに応じて、印刷プロセスの連続したモニタリングはこれまで、最終製品のカラーインプリント及び/又は印刷技術によって生成されるさらなるプロセスステップの後のカラーインプリントの品質に関して連続したステートメントを有する印刷機を提供することができなかった。
【0062】
本発明は、いくつかの好ましい具現化された例において、一次装飾のサンプルのnチャネル画像からカラーインプリント特性を求め、それらを二次装飾に関するカラーインプリント特性に数学的に変換し(直接的な予測)、かつ/又は一次装飾のサンプルのnチャネル画像から二次装飾の画像を計算すると共に、それらに基づいてカラーインプリメント特性を計算する(間接的な予測)ために、各装飾に関する習得フェーズ中に、一次装飾のサンプル及び二次装飾のサンプルに基づいて予測規則が生成されることを予見する。
【0063】
試験フェーズ中、一次装飾のnチャネル画像は、印刷ラインにおいて継続的に記録され、カラーインプリント特性がそれらから抽出されて、予測規則の助けを借りて二次装飾のカラーインプリント特性に変換され、表示され、許容範囲を割り当てられる。
【0064】
本方法は、最終製品の要求される最終品質からのずれが、印刷プロセスのコンテキストにおいて直接表され、次にそれに従って印刷機によって解釈されることができ、それによって適切な相殺手段の早期の実施が可能になることに起因する、大幅に時間を節約する測定、及び生産性を増大させる手段を表す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に製造ラインの内部において、パターン化された表面、特に複数色でパターン化された表面の視覚カラーインプリントの品質を、撮像センサーの助けを借りてモニタリングするための方法であって、一次装飾後、製品は、二次装飾が達成される前に、前記カラーインプリントにも影響を与える少なくとも1つのさらなるプロセスステップを受け、前記モニタリングはそれぞれ2つの複数レベルの方法ステップを含み、
a)特に、直接的な予測的な規則を確立するための習得フェーズである、第1の複数レベルプロセスステップにおいて、前記一次装飾、及び該一次装飾の結果としての前記二次装飾の基準として、撮像センサーによって適切なサンプルが検出され;画像信号がコンピューティングデバイスに送信され;該画像信号に基づいて、前記コンピューティングデバイス及び画像処理方法は、前記サンプルの前記装飾の前記カラーインプリントを記述するための特性を求め、前記一次装飾の前記カラーインプリントの前記記述のための前記特性の値と、前記二次装飾の前記カラーインプリントの対応する記述のための前記特性の値とを比較することによって、前記一次装飾の前記カラーインプリントの前記記述のための前記特性の値を、前記二次装飾の前記記述のための前記特性の値に可能な限り正確に移す予測規則を生成し;該予測規則はデータベース内の対応する製品の下に格納され、
b)特に、直接的な予測による前記一次装飾の前記製造を検査するための試験フェーズである、特定の装飾の製造中の第2の方法ステップにおいて、前記少なくとも1つの撮像センサーによって記録されると共に前記コンピューティングデバイスに送信される前記一次装飾の前記画像に基づき、前記習得フェーズ中のように、前記一次装飾の前記視覚カラーインプリントの前記記述について同じ特性が求められると共に使用され;該特性は前記データベース内で前記装飾に関して格納されている前記予測規則を使用して前記二次装飾の前記カラーインプリントの前記記述のための対応する特性に変換され;前記一次装飾の前記技術プロセスを制御及び統制するために、予測された値は数値的にかつ/若しくはグラフィックで表示され、かつ/又は該予測された値は、前記二次装飾の規定された許容範囲と比較される、方法。
【請求項2】
前記モニタリングは、2つの複数レベルの方法ステップを含み、
a)特に、間接的な予測規則を確立するための前記習得フェーズである、第1の好ましくは複数レベルのプロセスステップにおいて、前記一次装飾、及び該一次装飾の結果としての前記二次装飾の基準として、撮像センサーによって適切なサンプルが検出され;画像信号はコンピューティングデバイスに送信され;前記一次装飾の前記画像と前記二次装飾の前記関連付けられる画像との比較に基づいて、前記二次装飾の前記カラーインプリントを記述するための前記二次装飾特性の予測画像から、前記一次装飾の前記対応する画像から前記二次装飾の前記画像を可能な限り正確に計算するための予測規則が作成され;前記予測規則及び前記特性が前記対応する製品の下でデータベース内に格納され、
b)特に、間接的な予測によって前記一次装飾の前記製造を検査するための前記試験フェーズである、特定の装飾の前記製造中の第2の方法ステップにおいて、前記一次装飾は少なくとも1つの撮像センサーを用いてスキャンされ、前記画像信号は、前記データベース内の前記予測規則を使用して前記一次装飾の前記画像から前記二次装飾の前記画像を計算する前記コンピューティングデバイスに送信され、前記視覚カラーインプリントの前記記述に関して、前記習得フェーズ中に使用されるのと同じ特性が求められ;該特性は、前記一次装飾の前記技術プロセスを制御及び統制するために、数値的にかつ/若しくはグラフィックで表示され、かつ/又は前記二次装飾のための前記規定された許容範囲と比較される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記予測規則は、前記二次装飾が得られるまで前記一次装飾の前記カラーインプリントを変更する後続のプロセスステップの各特有の解釈及び調整に特有である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記試験フェーズ中、前記一次装飾の前記検出が、前記製造ライン内に設置される少なくとも1つの画像センサーによって行われるようにする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記習得フェーズ中、前記一次装飾及び前記二次装飾が、前記製造ライン外に設置される少なくとも1つの画像センサーによって検出されるようにする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
少なくともn次元色統計及び/又は該n次元色統計から導出される前記特性値が、前記装飾の前記カラーインプリントの前記記述のための特性として使用されるようにし、nは前記製品表面をスキャンする前記少なくとも1つの撮像センサーの評価されたスペクトルチャネルの数を表す、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
少なくともn次元色統計及び/又は該n次元色統計から導出される前記特性値並びに画像定義が、前記装飾の前記カラーインプリントの前記記述のための特性として使用されるようにし、nは前記製品表面をスキャンする前記少なくとも1つの撮像センサーの評価されたスペクトルチャネルの数を表す、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記一次装飾の前記画像及び前記二次装飾の前記画像が、前記装飾の同じ画像パターンを反映するようにする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記一次装飾の画像及び前記二次装飾の画像が、印刷された製品に組み込まれる任意の色画像であるようにする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の方法の実施のための装置であって、
特に間接的な予測のための規則を求めるための習得フェーズとして、多色のかつ/又はパターン化された製品の前記一次装飾及び前記二次装飾のサンプルは、自動的に又は手作業で、少なくともn=2スペクトルチャネルを有する少なくとも1つの画像変換器の画像フィールドに入れられ、前記少なくとも1つの画像変換器は、規定の照明の下で前記サンプルをデジタル画像データに変形し、これを少なくとも1つのコンピューティングデバイスに送信し、該少なくとも1つのコンピューティングデバイスは、視覚的に知覚されるカラーインプリントを記述する前記画像から特性を抽出する少なくとも1つのプログラムを有し、前記少なくとも1つのコンピューティングデバイスは、前記一次装飾及び前記二次装飾の前記画像の前記カラーインプリント特性を互いに比較すると共に、該比較に基づいて、前記一次装飾の前記カラーインプリントの前記特性を、前記二次装飾の前記カラーインプリントの前記特性に可能な限り正確に変換するのに適した予測規則を算出する、少なくとも1つのさらなるプログラムを有し、該少なくとも1つの予測規則は、対応する装飾された製品の下でデータベースに格納され;
特に直接的な予測によって前記一次装飾の製造を検査するための試験フェーズとして、前記製造中、多色パターン化された製品の前記一次装飾のサンプルは、自動的に又は手作業で、少なくともn=2スペクトルチャネルを有する少なくとも1つの画像変換器の前記画像フィールドに入れられ、前記少なくとも1つの画像変換器は、規定の照明の下で前記サンプルをデジタル画像データに変形し、これを前記少なくとも1つのコンピューティングデバイスに送信し、該少なくとも1つのコンピューティングデバイスは、視覚的に知覚されるカラーインプリントを記述する前記画像から特性を抽出する少なくとも1つのプログラムを有し、前記少なくとも1つのコンピューティングデバイスは、前記データベースから取られる前記少なくとも1つの予測規則の助けを借りて、前記一次装飾の前記画像の前記カラーインプリント特性を、前記二次装飾に有効な前記カラーインプリント特性に変換する少なくとも1つのさらなるプログラムを有し、前記カラーインプリント特性は、グラフィックかつ/若しくは数値表示デバイスによって表され、かつ/又は許容範囲フィールドによってグラフィックで重ね合わされ、該許容範囲フィールドは、前記二次装飾の前記カラーインプリントの許容可能なずれを表す、装置。
【請求項11】
請求項1又は2に記載の方法の実施のための装置であって、
特に間接的な予測のための規則を求めるための習得フェーズとして、多色パターン化された製品の前記一次装飾及び前記二次装飾のサンプルは、自動的に又は手作業で、少なくともn=2スペクトルチャネルを有する少なくとも1つの画像変換器の画像フィールドに入れられ、前記少なくとも1つの画像変換器は、規定の照明の下で前記サンプルをデジタル画像データに変形し、これを少なくとも1つのコンピューティングデバイスに送信し、該少なくとも1つのコンピューティングデバイスは、前記一次装飾及び前記二次装飾の前記画像の前記カラーインプリント特性を互いに比較すると共に、該比較に基づいて、特に、対応する装飾された製品の下でデータベースに格納される前記一次装飾画像からの、前記二次装飾画像の可能な限り正確な計算のための予測規則を算出する少なくとも1つのプログラムを有し、
特に間接的な予測によって前記一次装飾の製造を検査するための試験フェーズとして、前記製造中、多色パターン化された製品の前記一次装飾のサンプルは、自動的に又は手作業で、少なくともn=2スペクトルチャネルを有する少なくとも1つの画像変換器の前記画像フィールドに入れられ、前記少なくとも1つの画像変換器は、規定の照明の下で前記サンプルをデジタル画像データに変形し、これを前記少なくとも1つのコンピューティングデバイスに送信し、該少なくとも1つのコンピューティングデバイスは、前記データベース内に格納されている前記予測規則の助けを借りて、前記二次装飾の少なくとも1つの画像を算出する少なくとも1つのプログラムを有し、前記少なくとも1つのコンピューティングデバイスは、前記二次装飾の前記計算された画像から前記カラーインプリント特性を求めると共に、該カラーインプリント特性を、グラフィックかつ/若しくは数値表示デバイスによって表し、かつ/又は許容範囲フィールドとグラフィックで重ね合わせる少なくとも1つのさらなるプログラムを有し、前記許容範囲フィールドは、前記二次装飾の前記カラーインプリントの許容可能なずれを表す、装置。

【図2】
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【図3】
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【図1】
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【公表番号】特表2011−527017(P2011−527017A)
【公表日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−517008(P2011−517008)
【出願日】平成21年7月6日(2009.7.6)
【国際出願番号】PCT/EP2009/004860
【国際公開番号】WO2010/003607
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(511006524)バウメル インスペクション ゲーエムベーハー (1)
【Fターム(参考)】