説明

多配合物化粧品組成物

本発明は、a)約10%〜約90%の、第1配合物としての油中水型エマルションであって、i)約0.1%〜約15%の乳化架橋シロキサンエラストマー、ii)約1%〜約40%の、乳化架橋シロキサンエラストマー用の溶媒及びiii)約40%〜約99%の水性相を含む、油中水型エマルションと、b)約10%〜約90%の第2配合物と、を含む化粧品組成物であって、第1及び第2配合物が異なる配合物であり、皮膚上での展延中、剪断応力が組成物に適用されたとき、水性相の少なくとも一部が第1配合物から放出される、化粧品組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多配合物化粧品組成物に関する。このような組成物は、特に皮膚及び/又はケラチン性繊維に潤いを与える、保護する及び/又はトリートメントするための、特に滑らかな展延性及び新鮮な使用中の感触に関連する、消費者が許容可能な感覚及び審美的効果を有する製品中にスキンケア活性物質を送達するために有益である。
【背景技術】
【0002】
化粧品製品は、皮膚を清浄化し、潤いを与え、活性物質を送達し、欠点を隠し、UVから皮膚を保護するために長い間、使用されてきた。化粧品製品はまた、皮膚の色及び外観を変化させるためにも用いられてきた。
【0003】
このような効果を提供するために、化粧品製品は、通常不快な油っぽい又はべとつく触感、及び乏しい展延性を伴う、皮膚軟化剤及び油溶性スキンケア活性物質のような種々の油性化合物を含有する。多くの化粧品製品はまた、微粒子物質を含有して、皮膚の輝きを増加させる、油を吸収する(absolve)、又は皮膚の清浄化を改善するために、特有の水準の光の反射率若しくは色の変化を提供する。しかしながら、特定の微粒子物質を組み込むことは、化粧品製品の適用時の触感を重くし、並びに展延性を乏しくもする。
【0004】
多くの消費者は、重い、油っぽい、又はべたべたした触感の組成物を嫌い、滑らかな展延性及び軽い感触を提供することができる組成物を好む。それ故、皮膚の状態を調節することができる特定の皮膚活性物質及び化合物の送達は無論重要であるが、感覚の観点における消費者の許容性もまた重要である。
【0005】
一方、より多くの効果及び/又は保護を望んでいる消費者は、より粘度の高い製品を選択することが多い。例えば、セラム、クリーム、又はジェル組成物のような製品は、透明なローションよりも優れた皮膚効果を提供すると思われている傾向がある。しかしながら、これらのより粘度の高い製品は、必ずしもそうではないが、展延性を乏しくする展延抵抗性を有する傾向がある。
【0006】
多相を含む化粧品組成物は、当該技術分野において既知である。これらの製品は、通常、クリーム、ジェル、又は液体タイプで提供され、また通常各相からの独特の外観及び異なる効果に焦点を合わせている。例えば、米国特許第4,980,155号(レブロン(Revlon))及び同第6,213,166号(シビアント(Thibiant))は、独自の模様又は形状を示す多相組成物を開示している。米国特許第5,059,414号(資生堂(Shiseido))及び国際公開第2004/26276号(プロクター・アンド・ギャンブル(Procter and Gamble))は、清浄化相及びコンディショニング相(conditional phase)を含む2相清浄化組成物を開示している。国際公開第2006/125598号(ヒンダスタン・リーバー(Hindustan Lever))は、エマルション相と、エマルション相の前にユーザの皮膚に接触するジェル相により、感覚特性を提供するジェル相と、を含む多相化粧品組成物を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第4,980,155号
【特許文献2】米国特許第6,213,166号
【特許文献3】米国特許第5,059,414号
【特許文献4】国際公開第2004/26276号
【特許文献5】国際公開第2006/125598号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以上のことから、増加した効果を与えるのに十分なだけの濃さを備え、新鮮かつ快適な感触をもたらすための滑らかな展延性を提供する化粧品組成物を提供する必要性がある。
【0009】
既存の技術には、本発明の利点及び効果の全てを提供するものはない。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、a)約10%〜約90%の、第1配合物としての、油中水型エマルションであって、i)約0.1%〜約15%の乳化架橋シロキサンエラストマー、ii)約1%〜約40%の、乳化架橋シロキサンエラストマー用の溶媒、及びiii)約40%〜約99%の水性相を含む、油中水型エマルションと、b)約10%〜約90%の第2配合物と、を含む化粧品組成物であって、第1及び第2配合物が異なる配合物であり、剪断応力が油中水型エマルションに適用されたとき、水性相の少なくとも一部が油中水型エマルションから分離する、化粧品組成物に関する。
【0011】
本発明はまた、a)約10%〜約90%の、第1配合物としての油中水型エマルションであって、i)約0.1%〜約15%の乳化架橋シロキサンエラストマー、ii)約1%〜約40%の、乳化架橋シロキサンエラストマー用の溶媒、及びiii)約40%〜約99%の水性相を含む油中水型エマルションと、b)約10%〜約90%の第2配合物と、を含む化粧品組成物であって、第1及び第2配合物が異なる配合物であり、皮膚上での展延中、剪断応力が組成物に適用されたとき、水性相の少なくとも一部が油中水型エマルションから分離する、化粧品組成物に関する。
【0012】
本発明はまた、a)第1配合物及び第2配合物を別々に提供する工程と、b)第1配合物を第1ノズルにより、第2配合物を第2ノズルによりコンテナ内に分配する工程と、を含む、本発明の化粧品組成物を製造する方法に関する。
【0013】
本発明はまた、a)第1配合物及び第2配合物を別々に提供する工程と、b)第1及び第2配合物を容器に移動させる工程と、c)第1及び第2配合物をノズルによりコンテナ内に分配する工程と、を含む、本発明の化粧品組成物を製造する方法に関する。
【0014】
本発明はまた、このような組成物を哺乳類の皮膚の状態を調整するために使用する方法に関する。前述の方法は、一般に、こうしたトリートメントを必要とする哺乳類の皮膚に安全かつ有効な量の組成物を局所的に適用する工程を含む。
【0015】
本開示を読むことで、本発明のこれら及び他の特徴、態様及び利点が、当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1A】本発明の好適な実施形態の顕微鏡写真。
【図1B】本発明の好適な実施形態の顕微鏡写真。
【図2A】本発明の好適な実施形態の顕微鏡写真。
【図2B】本発明の好適な実施形態の顕微鏡写真。
【図2C】本発明の好適な実施形態の顕微鏡写真。
【図3A】比較例の顕微鏡写真。
【図3B】比較例の顕微鏡写真。
【図3C】比較例の顕微鏡写真。
【図4】本発明の3つの好適な実施形態の剪断応力の対数(x軸)対粘度の対数(y軸)のプロット。
【図5】本発明の3つの好適な実施形態の剪断応力の対数(x軸)対粘度の対数(y軸)のプロット。
【図6】本発明の3つの好適な実施形態の剪断応力の対数(x軸)対粘度の対数(y軸)のプロット。
【図7】比較例の剪断応力の対数(x軸)対粘度の対数(y軸)のプロット。
【図8】本発明の好適な実施形態のDAP測定値のプロット。
【図9】本発明の好適な実施形態のDAP測定値のプロット。
【図10】本発明の好適な実施形態のDAP測定値のプロット。
【図11】本発明の好適な実施形態のDAP測定値のプロット。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書は、本発明を具体的に示しかつ明確に主張する特許請求の範囲をもって結論とするが、本発明は以下の説明によってより深く理解されると考えられる。
【0018】
特に指定しない限り、本明細書において使用する全ての百分率及び比率は、組成物全体の重量によるものであり、また、全ての測定は25℃でなされるものとする。
【0019】
本明細書で使用されるとき、用語「周囲条件」は特に指示がない限り、約0.1MPa(1気圧)の圧力、約50%の相対湿度、及び約25℃のもとでの周囲の条件を指す。
【0020】
本発明の組成物は、本発明の構成成分、並びに本明細書で記載されるその他の成分を含むことができ、それらから本質的になることができる又はそれらからなることができる。
【0021】
本明細書で使用するとき、「化粧品製品」は、皮膚をトリートメントする若しくはケアする、何らかの形で潤いを与える、改善する、又は清浄化するために用いるものである。「化粧品製品」及び「化粧品組成物」としては、保湿剤、パーソナル清浄化製品、化粧下地、ファンデーション、閉鎖性薬物送達貼付剤、マニキュア液、粉末、拭き取り用品、ヘアコンディショナー、皮膚トリートメント用エマルション、シェービングクリーム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0022】
本明細書で使用するとき、用語「ケラチン性組織」とは、哺乳類(例えば、ヒト、イヌ、ネコ等)の最外保護外皮として配置されるケラチン含有層を指し、皮膚、唇、毛髪、足の爪、指の爪、角皮、ひづめ等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0023】
本明細書で使用するとき、用語「皮膚の状態を調節する」とは、例えば、より滑らかな外観及び/又は触感のような効果を提供することによって、皮膚の外観及び/又は触感を向上させることを指す。ここで、「皮膚の状態を改善する」とは、皮膚の外観及び触感に対して、視覚的に及び/又は触知的に知覚可能な好ましい変化もたらすことを意味する。この効果は、長期にわたる効果であってよく、また、しわ及び粗く深い線、細い線、裂け目、突出及び大きな毛穴の外観を減らすこと;ケラチン性組織を厚くすること(例えば、皮膚の表皮及び/又は真皮及び/又は皮下層を構築すること、皮膚、毛髪又は爪の萎縮を減少させるために、爪及び毛幹のケラチン性層に適用可能である);真皮−表皮の境界でのよれを増やすこと(乳頭間隆起としても知られる);皮膚又は毛髪弾性の損失を防止すること、例えば損失、損傷及び/又は機能的皮膚エラスチンの不活性化に起因し、これらは結果的に弾力線維症、弛み、皮膚又は毛髪の変形からの反跳の損失状態となる;セルライトの減少;皮膚、毛髪又は爪の着色の変化、例えば目の下の円形、しみだらけの状態(すなわち、一様でない赤色の着色、例えば酒さに起因するもの)、血色の悪さ、色素沈着過度によって引き起こされる変色等のうち、1つ以上を含んでもよい。
【0024】
本明細書で使用するとき、用語「安全かつ有効な量」とは、本明細書で開示する個々の効果又はその効果の組み合わせを含む、好ましい効果、好ましくはケラチン組織の外観若しくは触感の好ましい効果又は毛髪の外観若しくは触感の好ましい効果を顕著に生じさせるのに十分であるが、重篤な副作用を避けるのに十分少ない化合物又は組成物の量、すなわち、当業者の健全な判断の範囲内での妥当な損益比(benefit to risk ratio)を提供する量を意味する。
【0025】
用語「増粘剤」は、本明細書で使用するとき、それを含有する組成物の粘度を増加させる物質を指す。
【0026】
用語「視覚的に区別できる」は、本明細書で使用するとき、パッケージ内で又は分配されているときに視覚的に異なる相を示す組成物を表す。これらの異なる相は、はっきりと分離している又は多相組成物を肉眼で見える状態を保つ限り部分的に混合している。
【0027】
特に指定しない限り、百分率、部、及び比率は全て、本発明のスキンケア組成物の総重量に基づく。列挙する成分に関連するときこのような全ての重量は、活性レベルに基づくため、特に指定しない限り、市販の物質に含まれる場合があるキャリア又は副生成物を含まない。
【0028】
本発明の組成物は、皮膚の状態を調節し、とりわけケラチン性組織の状態を調節するために有用である。
【0029】
本発明の組成物は、安定性、深刻な(消費者が受け入れられない)皮膚炎症が無いこと、及び良好な審美性を含む付加的効果を提供する。
【0030】
本発明の組成物は、少なくとも2つの配合物を含み、油中水型エマルションの第1配合物は、乳化架橋シロキサンエラストマー、乳化架橋シロキサンエラストマー用の溶媒、水性相、及び所望により非乳化架橋シロキサンエラストマーを含み、第2配合物は第1配合物とは異なる配合物である。
【0031】
本発明の組成物はまた、好ましくは、少なくとも1つの配合物に1種以上のスキンケア活性物質を含有する。活性物質及び他の成分の性質は、それらの性質に応じて、第1又は第2配合物の水性相内へ又は油相内へ導入することができる。本明細書の組成物はまた、広範な他の成分を含んでよい。本発明の組成物は、以下で詳細に説明される。
【0032】
本発明の組成物では、第1及び第2配合物は30,000〜120,000cpsの範囲、好ましくは40,000〜80,000cpsの範囲の粘度を有してよい。
【0033】
本発明の組成物では、剪断力又は剪断応力の適用時、第1配合物に相分離が生じ、水性相の少なくとも一部が第1配合物から分離する。相分離は、いくつかの実施形態では視覚的に観察することができるが、他の実施形態では視覚的に観察することができない。理論に縛られるものではないが、皮膚への適用時、第1配合物の水性相の少なくとも一部が第1配合物から放出されてよく、放出された水相は消費者の適用中、皮膚及び指上で油層を呈してよく、これが指と皮膚との間の摩擦を低減する。
【0034】
特定の実施形態では、水性相の放出は、試験方法に提示するようなする顕微鏡法によって特徴付けられることができる。顕微鏡法は、油相中で乳化された水性ドメインの存在及び大きさを、顕微鏡を使用して視覚的に分析する方法である。約1分以内の剪断で倍率500倍にて、少なくとも約10マイクロメートルの最大線寸法を有する非晶質の水性領域が見えるようになるとき、水性相の放出が生じる。代替実施形態では、1分以内の剪断で倍率500倍にて、少なくとも約25、50又は75マイクロメートルの寸法を有する非晶質の水領域が見えるようになるとき、水性相の放出が生じる。別の好適な実施形態では、約45秒、30秒、又は15秒以内の剪断で倍率500倍にて、少なくとも約10マイクロメートルの寸法を有する非晶質の水領域が見えるようになるとき、水相の放出が生じる。
【0035】
特定の実施形態では、水性相の放出は、試験方法に記載するミリング法に従ってミリングした後の相分離によって特徴付けることができる。ミリング法は、エマルションのサンプル30gをバルクミリングすることを伴う。1つの実施形態では、24,000rpmの速度で1分間ミリングした後に少なくとも約0.5gの水性相が分離するとき、水性相の一部の放出が生じる。更なる実施形態では、24,000rpmの速度で1分間ミリングした後に少なくとも約1.0g、2.5g、又は5.0gの水性相が分離する。別の実施形態では、13,500rpmの速度で1分間ミリングした後に少なくとも0.25gの水性相が分離するとき、水性相の一部の放出が生じる。他の実施形態では、組成物は24,000rpmの速度で1分間ミリングした後に少なくとも約0.5gの水性相の分離になり得るが、8,000rpmの速度で1分間ミリングした後には水性相の放出を生じない(すなわち水相は0.1g未満)。剪断力又は剪断応力の例としては、指、手、道具、及び/又は送達促進装置を用いて、例えば、塗りつけること、こすること、軽くたたくこと、拭き取ることなどによって、皮膚又は他のケラチン性組織へ適用することが挙げられる。放出された水相は、特にそれが目に見える場合、生成物がケラチン性組織を水和するということを直ちに示すこと及び/又は適用時の快適な触感が強化されることが挙げられるが、これらに限定されない効果を直ちに提供し得る。
【0036】
特定の実施形態では、水性相の放出は、試験方法に提示するレオロジー法で測定されるように、粘度の低下によって特徴付けることができる。レオロジー法は、エマルションのサンプルに制御した応力を加えて、剪断応力の対数(x軸)対粘度の対数(y軸)によるレオロジープロファイルを得る。剪断力を加えると水性相を放出するエマルションの場合、剪断力対粘度のプロットは、臨界剪断応力で粘度が急激に低下する。急激な低下を示すプロットの領域の傾きは約−5より小さい。代替実施形態では、急激な低下を示すプロットの領域の傾きは約−10、−25、−50、−75、又は−100より小さい。
【0037】
本発明の組成物は、第2配合物と比べてより良好な展延性を有する。展延性は、試験方法に提示するようなDAP感覚測定方法により測定してよい。DAP法は、較正された機器としてともに機能する訓練を受けたパネラーにより実施される厚さ及びこすり取り(Rubout)抵抗測定のような感覚を測定することを含む。厚さの値が大きいほど、サンプルを皮膚上に展延するための最初の回転運動において、サンプルがより厚いことを意味する。こすり取り抵抗の値が大きいほど、サンプルを皮膚上に展延するためのサンプルの抵抗力がより大きいことを意味する。
【0038】
第1配合物
本発明の組成物の第1配合物は、乳化架橋シロキサンエラストマー、乳化架橋シロキサンエラストマー用の溶媒、及び水性相を含む。第1配合物は、組成物中に約10重量%〜約90重量%、好ましくは約30重量%〜約70重量%、最も好ましくは約40重量%〜約60重量%存在する。
【0039】
乳化架橋シロキサンエラストマー
本発明の組成物の第1配合物は、乳化架橋シロキサンエラストマーを含む。乳化性架橋シロキサンエラストマーは、本発明の第1配合物内に、第1配合物の約0.1重量%〜約15重量%、好ましくは約0.2重量%〜約5重量%、最も好ましくは約0.2重量%〜約2重量%存在する。表示された百分率は、例えば保管又は輸送のために使用されるエラストマー及び溶剤の総量とは対照的に、乾燥エラストマーの量を指すと解釈される。本明細書で使用するとき、「乳化」という用語は、少なくとも1つのポリオキシアルキレン(例えば、ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレン)又はポリグリセリン部分を有する架橋オルガノポリシロキサンエラストマーを意味する。
【0040】
本発明における乳化架橋シロキサンエラストマーとしては、米国特許第5,412,002号、同第5,837,793号、及び同第5,811,487号に記載されているものが挙げられる。有用な乳化架橋シロキサンエラストマーの非限定的な例は、1)ジビニル化合物から形成されたポリオキシアルキレン変性エラストマー、特に、少なくとも2つの遊離ビニル基を備え、ポリシロキサン主鎖上のSi−H結合と反応するシロキサンポリマーである。このような乳化架橋シロキサンエラストマーは、信越(Shin-Etsu)により供給されているものである(KSG−210、KSG−240、KSG−310、KSG−320、及びKSG−330)。好ましくは、エラストマーは、分子的に球形であるMQ樹脂上のSi−H部位によって架橋されるジメチルポリシロキサンである。別の好ましい乳化架橋シロキサンエラストマーは、信越(Shin-Etsu)から入手可能なKSG−710及びKSG−810のようなジアリルポリグリセリンと架橋したシロキサンポリマーである。
【0041】
乳化性架橋シロキサンエラストマー用の溶媒
本発明の組成物の第1配合物は、乳化架橋シロキサンエラストマー用の溶媒を含む。本発明の組成物の第1配合物中の溶媒の濃度は、主として、使用される溶媒及び乳化架橋シロキサンエラストマーの種類及び量によって変動する。溶媒の濃度は、第1配合物の約1重量%〜約50重量%、好ましくは約4重量%〜約40重量%、より好ましくは約5重量%〜約30重量%であってよい。
【0042】
溶媒は、乳化架橋シロキサンエラストマー粒子と組み合わせるとき、エラストマー粒子を懸濁及び膨潤して、弾性のゲル様網状組織又はマトリックスを提供する働きをする。乳化架橋シロキサンエラストマー用の溶媒は、周囲条件下にて液体であり、1つの実施形態では、低粘度を有し、皮膚上での展延性を改善する。
【0043】
乳化架橋シロキサンエラストマー用の溶媒は、ヒトの皮膚に局所的に適用するのに好適な1種又はそれ以上の液体キャリアを含んでよい。これらの液体キャリアが、約28℃〜約250℃、好ましくは約28℃〜約100℃、好ましくは約28℃〜約78℃の温度で、選択されたシロキサンエラストマーの濃度にて、選択された架橋シロキサンエラストマーと溶液又は他の均質な液体若しくは液体分散物を形成する場合、液状キャリアは、有機、シリコーン含有又はフッ素含有、揮発性又は非揮発性、極性又は非極性であってもよい。乳化架橋シロキサンエラストマー用の溶媒は、好ましくは約3〜約13(cal/cm30.5、より好ましくは約5〜約11(cal/cm30.5、最も好ましくは約5〜約9(cal/cm30.5の溶解度パラメータを有する。液体キャリア又は他の物質の溶解度パラメータ及びその溶解度パラメータの決定方法は、化学技術分野で周知である。溶解度パラメータ及びそれらを決定するための手段の説明は、C.D.ボーン(C.D.Vaughan)著、「製品、容器、浸透及び保存における溶解度の効果(Solubility Effects in Product, Package, Penetration and Preservation)」(化粧品及びトイレタリー(Cosmetics and Toiletries)103号、1988年10月、47〜69頁)及びC.D.ボーン(C.D.Vaughan)著、「化粧品配合物における溶解度パラメータの利用(Using Solubility Parameters in Cosmetics Formulation)」(化粧品化学者協会誌(J. Soc. Cosmetic Chemists)、1988年9月/10月、319〜333頁)に記載されている。
【0044】
この溶媒としては、好ましくは、揮発性で非極性の油、不揮発性で比較的極性の高い油、不揮発性で非極性の油、及び不揮発性のパラフィン系炭化水素油が挙げられ、それぞれについては以下でより詳細に論じる。本明細書で使用するとき、「不揮発性」という用語は、0.1MPa(1気圧)、25℃において約26.7Pa(0.2mmHg)以下の蒸気圧を示す物質及び/又は0.1MPa(1気圧)で少なくとも約300℃の沸点を有する物質を指す。本明細書で使用する場合、「揮発性」という用語は、上記で定義した「不揮発性」に当てはまらない全ての物質を意味する。本明細書で使用する場合、「比較的極性の高い」という用語は、溶解度パラメータの点で極性が別の物質よりも高いことを意味する。つまり、溶解度パラメータが高いほど、その液体の極性は高くなる。「非極性」という用語は、典型的には、物質の溶解度パラメータが約6.5(cal/cm30.5未満であることを意味する。
【0045】
好適な非極性で揮発性の油の非限定的な例は、米国特許第4,781,917号(ルーべ(Luebbe)らに発行)に開示されており、イソドデカン及びイソデカン(例えば、パーメチル(Permethyl)−99A、プレスパース(Presperse)(商標)社より入手可能))及びC7〜C15イソパラフィン(例えば、イソパー(Isopar)シリーズ、エクソン(Exxon)(商標)ケミカルズ(Chemicals)社より入手可能)、種々の粘度のシクロメチコン、例えばダウ・コーニング(Dow Corning)(商標)200、ダウ・コーニング(商標)244、ダウ・コーニング(商標)245、ダウ・コーニング(商標)344及びダウ・コーニング(商標)345、G.E.シリコーンズ(G.E.Silicones)から入手可能なシリコーン流体(例えば、SF−1204、SF−1202、GE7207、及びGE7158)、及びSWS−03314(SWSシリコーンズ(SWS Silicones)(商標)社から市販)が挙げられる。
【0046】
本発明で有用な極性で不揮発性の油としては、シリコーン油、炭化水素油、脂肪族アルコール、脂肪酸、一塩基性及び二塩基性カルボン酸と一価及び多価アルコールとのエステル、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、脂肪族アルコールのポリオキシエチレンエーテルとポリオキシプロピレンエーテルとの混合物、並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態では、極性の不揮発性油は、約50未満のプロポキシル化度を有するC14〜C18脂肪族アルコールのプロポキシル化エーテル、C2〜C8アルコールとC12〜C26カルボン酸とのエステル(例えば、エチルミリステート、イソプロピルパルミテート)、C12〜C26アルコールと安息香酸とのエステル(例えば、ファインテックス(Finetex)(商標)により供給されているフィンソルヴ(Finsolv)(商標)TN)、C2〜C8アルコールと、アジピン酸、セバシン酸、及びフタル酸とのジエステル(例えば、ジイソプロピルセバケート、ジイソプロピルアジパート、ジ−n−ブチルフタレート)、C6〜C26カルボン酸の多価アルコールエステル(例えば、プロピレングリコールジカプレート/ジカプリレート、プロピレングリコールイソステアレート)、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。
【0047】
好適な不揮発性で非極性の油の例としては、不揮発性ポリシロキサン、パラフィン系炭化水素油、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。本発明で有用なポリシロキサンは、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキサンコポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択される。有用な油の例としては、ビスカシル(Viscasil)(商標)シリーズ(ゼネラル・エレクトリック(General Electric))、ダウ・コーニング200シリーズ(ダウ・コーニング社(Dow Corning Corp.))、SF1075メチルフェニル流体(ゼネラル・エレクトリック)、及び556コスメチック・グレード流体(ダウ・コーニング社)が挙げられる。
【0048】
本発明で有用な不揮発性のパラフィン系炭化水素油が、米国特許第5,019,375号(タナー(Tanner)らに発行)及び米国特許出願公開第2003/0049212(A1)号に記載されており、パーメチル(Permethyl)(商標)102A、103A、及び104A(パーメチル(Permethyl)社)、並びにエチルフロ(Ethylflo)(商標)364(エチル社(Ethyl Corp.))のような鉱油及び分枝鎖炭化水素が挙げられる。
【0049】
本明細書で有用な付加的溶媒は、米国特許第5,750,096号(ジェラルド・J・ガスキィ(Gerald J. Guskey)ら、1998年5月12日発行)に記載されている。
【0050】
水性相
本発明の組成物の第1配合物は、第1配合物の約40重量%〜約99重量%、好ましくは約50重量%〜約95重量%、より好ましくは約65重量%〜約90重量%の水性キャリアを含む。
【0051】
理論に縛られるものではないが、第1配合物から放出される水相の量及び水が第1配合物から放出される速度は、油相が第1配合物、油中水型エマルション中の水性相に結合している強さに応じて、制御することができる。加えて、第1配合物から放出される水の量及び水が第1配合物から放出される速度は、例えば、第1配合物の水性相及び/又は油相中に追加の乳化剤を組み込むことによって、請求された範囲内で乳化架橋シロキサンエラストマーの濃度を変化させることによって、並びに水性相/油相の比率を変えることによって、制御することができる。
【0052】
第2配合物
第2配合物は、本発明の組成物中に約10重量%〜約90重量%、好ましくは約30重量%〜約70重量%、最も好ましくは約40重量%〜約60重量%存在する。本発明の第2配合物は、エマルション又はジェルであることができる。
【0053】
エマルション
エマルションは油及び水のような液体の不均質系であり、多相系である。これらの系では、ある液体又はエマルションの液滴は、乳化剤を用いて他の液体又はエマルション内に均質化及び安定化される。
【0054】
第2配合物として用いられるエマルション相は、油中水型及び水中油中水型エマルションのような連続水性相を有するエマルション又は油中水型及び油中水中油型エマルションのような連続油相を有するエマルションであることができる。本明細書で用いるためのエマルションは、5〜70重量%の油、25〜95重量%の水溶液、及び0.1〜10重量%の乳化剤を含む。
【0055】
エマルションに好適な油としては、炭化水素油及びろう、シリコーン油、脂肪アルコール及び脂肪酸誘導体、コレステロール、コレステロール誘導体、ジグリセリド、トリグリセリド、植物油、植物油誘導体、アセトグリセリドエステル、アルキルエステル、アルケニルエステル、ラノリン、ろうエステル、その塩類、異性体類及び誘導体類、並びにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で使用するのに好適な炭化水素油及びろうの非限定例としては、ポリデカン、ペトロラタム、鉱油、微晶性ろう、ポリアルケン、パラフィン、ケラシン、オゾケライト、ポリエチレン、ペルヒドロスクアレン、ポリαオレフィン類、水素添加ポリイソブテン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。本明細書で使用するのに好適なシリコーン油の非限定的な例としては、ジメチコーンコポリオール、シリコーンクロスポリマー、ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、混合C1〜30アルキルポリシロキサン、フェニルジメチコーン、ジメチコノール、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0056】
エマルション用の水性相は、水性キャリアを含む。水性相は、水並びに/又は、油相に対する溶解度が制限されている他の親水性物質(水溶性成分、水溶性日焼け止め剤、及び他の水溶性スキンケア活性物質が挙げられるが、これらに限定されない)を含んでもよい。本明細書で使用される水性キャリアとしては、水及び1〜6個の炭素を有する低級アルキルアルコールの水溶液が挙げられるが、これらに限定されない。
【0057】
広範な乳化剤を本明細書で使用できる。
【0058】
1つの実施形態では、その非限定的な例としては、糖エステル及びポリエステル、アルコキシル化糖エステル及びポリエステル、C1〜C30脂肪族アルコールのC1〜C30脂肪酸エステル、C1〜C30脂肪族アルコールのC1〜C30脂肪酸エステルのアルコキシル化誘導体、C1〜C30脂肪族アルコールのアルコキシル化エーテル、C1〜C30脂肪酸のポリグリセリルエステル、ポリオールのC1〜C30エステル、ポリオールのC1〜C30エーテル、アルキルホスフェート、ポリオキシアルキレン脂肪族エーテルホスフェート、脂肪酸アミド、アシルラクチレート、石鹸、及びこれらの混合物のような、非イオン性及びアニオン性乳化剤が挙げられる。
【0059】
本明細書中で使用するための他の乳化剤の非限定的な例としては、ポリエチレングリコール20ソルビタンモノラウレート(ポリソルベート20)、ステアレス−20、セテアレス−20、PPG−2メチルグルコースエーテルジステアレート、セテス−10、ポリソルベート80、セチルホスフェート、カリウムセチルホスフェート、ジエタノールアミンセチルホスフェート、ポリソルベート60、グリセリルステアレート、PEG−100ステアレート、ポリオキシエチレン20ソルビタントリオレエート(ポリソルベート85)、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン4ラウリルエーテルナトリウムステアレート、ポリグリセリル−4イソステアレート、ラウリン酸ヘキシル、PPG−2メチルグルコースエーテルジステアレート、セテス−10、ジエタノールアミンセチルホスフェート、グリセリルステアレート、PEG40硬化ヒマシ油、PEG−60硬化ヒマシ油、グリセレス−25PCAイソステアレート、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0060】
別の実施形態において、乳化剤は、ジメチコーンコポリオールのような有機的に変性されたオルガノポリシロキサンを含むシリコーン乳化剤である。広範なシリコーン乳化剤が本明細書で有用である。これらのシリコーン乳化剤は、典型的には、有機的に変性されたシロキサンであり、当業者にはシリコーン界面活性剤としても既知である。有用なシリコーン乳化剤としては、ジメチコーンコポリオールが挙げられる。これらの物質は、ポリエチレンオキシド鎖、ポリプロピレンオキシド鎖、ポリグリセリン鎖、これらの鎖の混合物、並びにエチレンオキシド及びプロピレンオキシドの両方から誘導される部分を含有するポリエーテル鎖のような、ポリエーテル側鎖を含むように変性されたポリジメチルシロキサンである。その他の例としては、アルキル変性ジメチコーンコポリオール、すなわち、C2〜C30ペンダント側鎖を含有する化合物が挙げられる。他の有用なジメチコーンコポリオールとしては更に、種々のカチオン性、アニオン性、両性及び双性イオン性ペンダント部分を有する物質が挙げられる。
【0061】
ジェル
本発明で用いるためのジェル相は、現実には親水性又は疎水性であることができるが、好ましくは親水性である。
【0062】
親水性ジェルは、キャリアが親水性であるジェルとして定義される。キャリアは、好ましくは水、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、又はこれらの混合物であり、より好ましくは水である。
【0063】
疎水性ジェルは、キャリアが本質的に疎水性であるジェルとして定義される。キャリアは好ましくは油、増粘された油、シリコーン油、又はこれらの混合物である。
【0064】
ジェルは、後に増粘剤の表題で開示されるような少なくとも1種の増粘剤を含有する。増粘剤は、ジェルの約0.01重量%〜約2重量%、好ましくは約0.05重量%〜約0.5重量%存在する。
【0065】
任意成分
いくつかの実施形態では、組成物は、スキンケア活性物質、皮膚コンディショニング剤、日焼け止め剤、微粒子、他の任意成分、及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を更に含んでよい。化合物は、第1及び第2配合物のいずれかに又は両方の相に存在してよい。
【0066】
非乳化架橋シロキサンエラストマー
第1配合物は非乳化架橋シロキサンエラストマーを更に含んでよい。本明細書で使用するとき、用語「非乳化」は、ポリオキシアルキレン単位又はポリグリセリン単位が存在しない架橋オルガノポリシロキサンエラストマーを定義する。非乳化架橋シロキサンエラストマーは、本発明の組成物の第1配合物中に、第1配合物の約0.1〜約15重量%、好ましくは約0.2〜約5重量%、最も好ましくは約0.2〜約2重量%存在する。表示された百分率は、例えば保管又は輸送に使用される、エラストマー及び溶剤の総量とは対照的に、乾燥エラストマーの量を指すと解釈される。
【0067】
本発明で使用する非乳化性架橋シロキサンエラストマーの非限定的な例としては、ダウ・コーニング(Dow Corning)(商標)(DC9040及びDC9041)、ゼネラル・エレクトリック(General Electric)(商標)(SFE839)、信越(Shin−Etsu)(商標)(KSG−15、16、18[ジメチコーン/フェニルビニルジメチコーンクロスポリマー])、及びグラント・インダストリーズ(Grant Industries)(グランシル(GRANSIL)(商標)ラインのエラストマー)を含む、種々の供給元から供給されるジメチコーン/ビニルジメチコーンクロスポリマーが挙げられる。本発明で有用な架橋シロキサンエラストマー及びそれらの製造方法については、米国特許第4,970,252号(サクタ(Sakuta)ら)、同第5,760,116号(キルゴール(Kilgour)ら)、及び同第5,654,362号(シュルツ・ジュニア(Schulz,Jr.)ら、1997年8月5日発行)に更に記載されている。本発明において有用な更なる架橋オルガノポリシロキサンエラストマーは、特開昭61−18708号(ポーラ化成工業(Pola Kasei Kogyo KK))に開示されている。更に、好適なオルガノポリシロキサンエラストマー粉末としては、KSP−100、KSP−101、KSP−102、KSP−103、KSP−104、KSP−105(信越(Shin Etsu)(商標))のようなビニルジメチコーン/メチコンシルセスキオキサン(silesquioxane)クロスポリマー、KSP−200(信越(商標))のようなフルオロアルキル基を含むハイブリッドシリコーン粉末、並びにKSP−300(信越(商標))及びDC−9506(ダウ・コーニング(Dow Corning)(商標))のようなフェニル基を含むハイブリッドシリコーン粉末が挙げられる。
【0068】
スキンケア活性物質
本発明の組成物は、少なくとも1種のスキンケア活性物質を含んでもよい。理論に束縛されるものではないが、本組成物は、種々の活性物質の配合物において、汎用性を提供するものと考えられる。
【0069】
本発明のいずれの実施形態においても、本明細書で有用な活性物質は、それらが提供する効果によって又は想定されるそれらの作用機序によって、分類することができる。しかしながら、本明細書で有用な活性物質は、場合によっては、2つ以上の効果をもたらすことができる又は2つ以上の作用機序を介して機能できると解されるべきである。したがって、本明細書の分類は便宜上実施されるものであって、活性物質を、列挙した特定の用途に制限することを意図するものではない。
【0070】
ビタミンB3化合物
ナイアシンアミドのようなビタミンB3化合物は、本明細書に用いるのに好ましいスキンケア活性物質である。用いられるとき、ビタミンB3化合物は、好ましくは約0.1重量%〜約30重量%、より好ましくは約1重量%〜約20重量%、更により好ましくは約2重量%〜約10重量%が本発明である。
【0071】
本明細書で使用するとき、「ビタミンB3化合物」は、次式を有する化合物を意味する。
【0072】
【化1】

式中、Rは、−CONH2(すなわち、ナイアシンアミド)、−COOH(すなわち、ニコチン酸)又は−CH2OH(すなわち、ニコチニルアルコール)、これらの誘導体、及びこれらの任意の塩類である。前述のビタミンB3化合物の代表的な誘導体としては、ニコチン酸の非血管拡張性エステル(例えば、トコフェリルニコチネート)、ニコチニルアミノ酸、カルボン酸のニコチニルアルコールエステル、ニコチン酸N−オキシド、及びナイアシンアミドN−オキシドを含む、ニコチン酸エステルが挙げられる。
【0073】
美白剤(Whitening Agent)
本組成物は美白剤を含有してもよい。本明細書で有用な美白剤とは、皮膚の外観を変化させるだけでなく、更に、トリートメント前と比較して色素沈着過剰を改善する活性成分を指す。本明細書で有用な美白剤としては、アスコルビン酸化合物、ビタミンB3化合物、アゼライン酸、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸及びその誘導体、ヒドロキノン(hydroquinoine)、コウジ酸、アルブチン、クワ抽出物、ウンデシレノイルフェニルアラニン、塩化セチルピリジニウム、グリシルリジン酸、テトラヒドロクルクミン、並びにこれらの混合物が挙げられる。美白剤を組み合わせて使用することで、更に、異なった機構を通じて増白効果を提供し得るという利点があると考えられている。
【0074】
用いられるとき、美白剤は組成物中に約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約5重量%存在する。
【0075】
アスコルビン酸化合物類は有用な美白剤であり、次式(I)を有する。
【0076】
【化2】

式中、V及びWは独立に−OHであり、R1は−CH(OH)−CH2OH及びこれらの塩類である。
【0077】
好ましくは、本明細書で有用なアスコルビン酸化合物は、当該技術分野において周知の方法で調製されるナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム、アンモニウム、及びプロタミン塩が挙げられるが、これらに限定されない、当業者に公知の非毒性アルカリ金属、アルカリ土類金属、及びアンモニウム塩のような、アスコルビン酸塩又はその誘導体である。
【0078】
また、ウンデシレノイルフェニルアラニンも、美白剤として本明細書に用いるのに好適な置換アミノ酸である。それは、商品名セピホワイト(SEPIWHITE)として、セピック社から入手可能である。
【0079】
ペプチド
ペプチドとしては、ジ−、トリ−、テトラ−、及びペンタペプチド、並びにこれらの誘導体が挙げられるがこれらに限定するものではなく、本発明の組成物中に、安全かつ有効な量含まれていてよい。本発明で使用する場合、「ペプチド」とは、天然ペプチドと合成ペプチドの両方を指す。本明細書では、ペプチドを含有する、天然及び市販の組成物も有用である。
【0080】
本組成物に含まれるとき、ペプチドは、好ましくは組成物の約1×10-6重量%〜約10重量%、より好ましくは約1×10-6重量%〜約0.1重量%、更により好ましくは約1×10-5重量%〜約0.01重量%の量含まれる。
【0081】
糖アミン
本発明の組成物は、安全かつ有効な量の糖アミン(アミノ糖としても知られている)を含んでもよい。本発明で使用する場合、「糖アミン」とは、六炭糖のアミン誘導体を指す。
【0082】
本明細書で有用な糖アミンの例としては、グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、マンノサミン、N−アセチルマンノサミン、ガラクトサミン、N−アセチルガラクトサミンが挙げられる。本明細書での使用に好ましいのは、グルコサミンである。更に、2種又はそれ以上の糖アミンの組み合わせを使用してもよい。
【0083】
本組成物に含まれるとき、糖アミンは、好ましくは、組成物の約0.001重量%〜約20重量%、より好ましくは約1重量%〜約10重量%、更により好ましくは約2重量%〜約5重量%の量含まれる。
【0084】
皮膚コンディショニング剤
所望により、本発明の組成物に、皮膚コンディショニング剤を更に含むことができる。これらの剤は、保湿剤、剥離剤、又は皮膚軟化剤から選択してよい。
【0085】
保湿剤は、潤いを与る、鱗屑を低減させる及び皮膚からの積層鱗屑(built-up scale)の除去を促進することを目的とする多価アルコールである。典型的な多価アルコールとしては、ポリアルキレングリコール、より好ましくはアルキレンポリオール、及びそれらの誘導体が挙げられる。具体例は、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール、ヘキシレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、エトキシル化グリセリン、プロポキシル化グリセリン、及びこれらの組み合わせである。最も好ましくは、保湿剤はグリセリンである。
【0086】
本発明による剥離剤は、C2〜C30のα−ヒドロキシカルボン酸、β−ヒドロキシカルボン酸、及びこれらの酸の塩類から選択してよい。最も好ましいのは、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、及びこれらのアンモニウム塩類である。
【0087】
コンディショニング剤が皮膚軟化剤であるとき、それは、炭化水素、脂肪酸、脂肪アルコール、及びエステルから選択してよい。
【0088】
用いられるとき、皮膚コンディショニング剤の量は、組成物中に約1重量%〜約60重量%、好ましくは約2重量%〜約50重量%、より好ましくは約5重量%〜約40重量%存在する。
【0089】
日焼け止め剤
本発明の組成物の少なくとも1相は、所望により日焼け止め剤を含有してよい。
【0090】
日焼け止め剤は、一般に紫外線への曝露による角質層の過剰な鱗屑及び質感の変化を防止するものである。種々の従来の日焼け止め剤が、本明細書で使用するのに適している。好ましいのは、オクチルメトキシルシンナメート、オクチルサリチラート、オクトクリレン、アボベンゾン、ホモサラート、オクチルトリアゾン、及びこれらの混合物である。他の従来の日焼け止め剤もまた本明細書で有用である。このような剤としては、例えば、ブチルメトキシジベンゾイル−メタン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾ−フェノン、2−フェニルベンゾイミダゾール−5−スルホン酸、オクチルジメチル−p−アミノ安息香酸、2−エチルヘキシルN,N−ジメチル−p−アミノベンゾエート、p−アミノ安息香酸、オキシベンゾン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、3−ベンジリデンカンファー、3−(4−メチルベンジリデン)カンファーが挙げられる。
【0091】
的確な量は、選択した日焼け止め剤及び所望の太陽光線保護指数(SPF)に応じて変化する。SPFとは、一般に使用される、紅斑に対する日焼け止め剤の光防護指標である。米国官報(Federal Register)、第43巻、166号、38206〜38269頁(1978年8月25日)を参照のこと。
【0092】
日焼け止め剤が固体であるとき、高いSPFを得るという観点から、それらは溶媒に溶解することが好ましい。このような溶媒は、一般的に疎水性である。好ましいのは、イソプロピルラウロイルサルコシネート、ブチルオクチルサリチラート、ジエチルヘキシル2,6−ナフタレート、トリカプリリン(tricaprylin)、及びこれらの混合物である。本明細書で有用な溶媒はまた、下記「皮膚軟化剤」として使用することもできる。
【0093】
本組成物に含まれるとき、日焼け止め剤は、約0.1%〜約20%、好ましくは約0.5%〜約10%、より好ましくは約1%〜約5%存在する。的確な量は、選択された日焼け止め剤及び所望の太陽光線保護指数(SPF)に応じて変化する。
【0094】
微粒子
本発明の組成物の少なくとも1相は、所望により微粒子を含有してよい。
【0095】
本発明中に存在し得る微粒子としては、タルク、雲母、セリサイト、シリカ、ケイ酸マグネシウム、合成フッ素金雲母、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ベントナイト及びモンモリロナイトのような無機及び有機微粒子;アルミナ、硫酸バリウム、第二リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、超微粒子状酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、ヒドロキシアパタイト、酸化鉄、チタン酸鉄、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、酸化クロム、水酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト、酸化チタンコーティングされた雲母のような真珠微粒子;ポリエステル、ポリエチレン、ポリスチレン、メチルメタクリレート樹脂、セルロース、12−ナイロン、6−ナイロン、スチレン−アクリル酸コポリマー、ポリプロピレン、塩化ビニルポリマー、テトラフルオロエチレンポリマー、窒化ホウ素、魚鱗箔(fish scale guanine)、レーキ化タール着色染料、レーキ化タール色素染料、及びレーキ状天然色素染料などの有機粉末である。このような微粒子は、疎水的に処理されてもよく、非疎水的に処理されてもよい。
【0096】
本組成物中に含まれるとき、微粒子は、組成物中に、好ましくは組成物の約0.01重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約6重量%存在する。
【0097】
増粘剤
本発明の組成物は、いくつかの実施形態では、更に1種又はそれ以上の増粘剤を含んでもよい。
【0098】
増粘剤の非限定的なクラスとしては、カルボン酸ポリマー、架橋ポリアクリレートポリマー、ポリアクリルアミドポリマー、多糖類、及びガムのようなポリマー増粘剤、ポリエテン、コレステリルヒドロキシステアレート(hydroxystearate)、蜜蝋、及びベヘニルアルコールのようなろうタイプの増粘剤、並びに金属石鹸が挙げられる。
【0099】
存在するとき、増粘剤は、組成物中に約0.01重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約4重量%存在する。
【0100】
他の任意成分
種々の付加的成分を本発明の組成物内に組み込むことができる。これらの付加的成分の非限定的な例としては、肌触り又は外観を改変するための特定の物質;抗ニキビ活性物質;油溶性ビタミン化合物、テルペンアルコール、フィトステロール、サリチル酸及びその誘導体のようなβ−ヒドロキシ酸;キレート化剤;フラボノイド化合物;抗炎症剤;抗セルライト剤;落屑活性物質;酸化防止剤/ラジカルスカベンジャー;日焼け(tanning)活性物質;パンテノン酸誘導体(パンテノール、デクスパンテノール、エチルパンテノールが挙げられる)、アロエベラ、アラントイン、ビサボロール及びグリチルリチン酸二カリウムのような皮膚鎮静又は皮膚治癒活性物質;抗菌又は抗真菌活性物質が挙げられる。
【0101】
組成物の調製
本発明の第1及び第2配合物は一般に、局所用組成物製造の分野において既知であるような従来の方法によって調製される。そのような方法は、典型的には成分を、1つ又はそれ以上の工程で、比較的均一な状態になるまで、加熱、冷却、真空の適用等の有り無しで混合することを伴う。
【0102】
次の文脈で詳細に説明されるように、各相の組成物は別々に配合される。一旦配合されると、各それぞれの相は、それぞれの対応する配合物を又は複数の配合物をともに、ジャー、ポンプ瓶、チューブ等のようなコンテナ内に分配することにより、パッケージ化プロセス中に包装することができる。
【0103】
1つの好ましい実施形態では、本発明の組成物を調製する方法は、
a)第1配合物及び第2配合物を別々に提供する工程と、
b)第1配合物を第1ノズルにより、第2配合物を第2ノズルによりコンテナ内に分配する工程と、を含む。
【0104】
本実施形態では、第1及び第2配合物はコンテナ内で互いに物理的に接触していて分配されてもよい。この実施形態では、第1配合物をコンテナのある区画に分配してよく、第2配合物をコンテナの別の区画内に分配されてもよい。
【0105】
別の好ましい実施形態では、本発明の組成物を調製する方法は、
(a)第1配合物及び第2配合物を別々に提供する工程と、
(b)第1配合物及び第2配合物を別々に提供する工程と、
(c)第1配合物及び第2配合物を単一ノズルによりコンテナ内に共分配する工程と、を含む。
【0106】
本発明の組成物は、顔面皮膚用化粧品、眼用化粧品、口唇用化粧品、頭髪スタイリング補助剤、顔毛スタイリング補助剤、保湿剤、しわ緩和セラム、ローション、マスカラ、顔面皮膚用マスク、皮膚用ローション、皮膚用クリーム、皮膚用ジェル、眼用ジェル、眼用クリーム、口唇用ジェル、口唇用クリーム、化粧品、ファンデーション、又は任意の他の周知の皮膚用製品若しくはトリートメント内に配合してよい。
【0107】
局所使用のための製品
1つの好ましい実施形態では、本発明の組成物は、第1配合物としての油中水型エマルションであって、i)約0.1%〜約15%の乳化架橋シロキサンエラストマー、ii)約1%〜約40%の、乳化架橋シロキサンエラストマー用の溶媒、及びiii)約40%〜約99%の水性相を含む、油中水型エマルションと、連続水性相を含む第2配合物と、を含む化粧品組成物であって、2つの配合物は同じコンテナ内で互いに物理的に接触していて包装される。この実施形態では、第2配合物は、水中油型エマルション、水中油中水型エマルション、及び親水性キャリア系ジェルから選択してよく、好ましくは水中油型エマルションである。この実施形態では、第1及び第2配合物は、コンテナ内で同軸的に配置されてもよい。
【0108】
別の好ましい実施形態では、本発明の組成物は、第1配合物としての油中水型エマルションであって、i)約0.1%〜約15%の乳化架橋シロキサンエラストマー、ii)約1%〜約40%の、乳化架橋シロキサンエラストマー用の溶媒、及びiii)約40%〜約99%の水性相を含む油中水型エマルションと、第2配合物と、を含む化粧品組成物であって、2つの配合物はコンテナ内で互いに物理的に分離していて包装される。
【0109】
いくつかの実施形態では、組成物は、ジャー、ポンプ瓶、絞出チューブ(squeezable tube)等のようなコンテナに包装してよい。
【0110】
いくつかの実施形態では、第1及び第2配合物は、コンテナからの分配時、組成物が指定された体積比で、組成物の第1及び第2配合物を含むような方法で、加工してよい。
【0111】
いくつかの実施形態では、組成物中の第1及び第2配合物は視覚的に区別できる。
【0112】
いくつかの実施形態では、組成物中の第2配合物は、皮膚活性物質、皮膚コンディショニング剤、日焼け止め剤、微粒子、及び増粘剤からなる群から選択される成分を更に含んでよい。
【0113】
使用方法
本発明の発明者らは、本発明の組成物が、哺乳類の皮膚の強化を目的とした種々の用途に有用であることを見出した。本明細書で開示され、請求される組成物の使用方法としては、1)皮膚に対する化粧品の直接性を高める方法、2)皮膚に潤いを与える方法、3)皮膚の自然な外観を改善する方法、4)皮膚に有色化粧品を適用する方法、5)しわを防ぐ、その発生を遅らせる及び/又はそれをトリートメントする方法、6)皮膚にUV防護を提供する方法、7)油っぽい外観を防ぐ、その発生を遅らせる及び/又はそれを制御する方法、8)皮膚の触感及び質感を改変する方法、9)均一な皮膚の色調を提供する方法、10)クモ状血管(spider vessel)及び静脈瘤の出現を防ぐ、その発生を遅らせる及び/又はそれをトリートメントする方法、11)皮膚上のうぶ毛の外観を覆い隠す方法並びに12)ニキビ、しみ、ソバカス、ほくろ、瘢痕、目の下のくま、あざ、炎症後の色素沈着過度を含む、ヒトの皮膚における欠点及び/又は不完全さを隠す方法等が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で論じる各方法は、請求された組成物を皮膚に局所的に適用することを含む。
【0114】
試験方法
顕微鏡法
本方法は、サンプル組成物(「サンプル」)中の水ドメインの存在及び大きさを顕微鏡を使用して視覚的に分析する方法である。この方法では、微分干渉コントラスト及び交差偏光機能を有し、光学剪断ステージを備えた、標準的な光学顕微鏡を使用する。所望により、低投光性のサンプル組成物に又は水性ドメインを特徴付けるために、交差偏光を使用してもよい。交差偏光技術を使用した場合、得られた画像で水性ドメインは暗く見えるであろう。好適な構成としては、MTI 3CCDカメラ(DAGE−MTI(インディアナ州ミシガンシティー(Michigan City)から入手可能)を備えたツァイス・アキシオプラン(Zeiss Axioplan)2顕微鏡(カール・ツァイス社(Carl Zeiss, Inc)(ニューヨーク州ソーンウッド(Thornwood))から入手可能)が挙げられる。画像はメタモルフ(Metamorph)ソフトウェア6.1バージョン(モレキュラー・デバイス社(Molecular Devices Corporation)(カリフォルニア州サニーベール(Sunnyvale))から入手可能)を使用して取得し、液滴直径を測定して、得られた画像を保存する。顕微鏡はCSS450光学剪断ステージ(リンカム・サイエンティフィック・インストルメンツ(Linkam Scientific Instruments)(英国、サリー(Surrey))から入手可能)と対になっている。顕微鏡は倍率500倍になるように構成する。エマルション(「サンプル」)約1.5gを、剪断を最小限に抑えるように、慎重に剪断ステージ上に載せる。剪断システムは、ギャップ幅が1mm、一定剪断速度が16s-1である固定モード(steady mode)に設定する。温度は約25℃の一定温度に維持する。最初に剪断ステージで剪断を開始する前にサンプルの顕微鏡写真を取得する。サンプルの平均水滴直径は約3マイクロメートル以下であるべきである。サンプルの平均水滴直径が3マイクロメートルより大きい場合、顕微鏡では適切にサンプルを特徴付けられない場合があるが、ミリング法のような他の方法でサンプルの特徴を付けることができる。サンプルを15秒間剪断し、剪断を中断して、顕微鏡写真を取得する。これを3回繰り返し(例えば、サンプルを累積で60秒間剪断し)、5枚の顕微鏡写真を得る(例えば、0、15、30、45、及び60秒の時点で写真を得る)。サンプルの放出された水性相ドメインを分析して、放出された水性相ドメインのそれぞれの最大線寸法を得る。皮膚に適用されたとき、水性相を放出しない組成物は、これらの条件に曝露されたとき水滴直径がそれほど変化しない。
【0115】
ミリング法
この方法は、試料組成物(「サンプル」)のバルクミリングによって、サンプルへ均一に約1,000秒-1より大きい剪断速度を提供して、相分離を生じさせ、分離した相の重量又は量を測定することを含む。サンプルの量及びミリング時間は、装置の型式に応じて、調整可能である。
【0116】
例として、ミリング法は、IKAワークス(IKA Works)(ノースカロライナ州ウィルミントン(Wilmington))から入手可能なS25KR−18G分散要素を備えたウルトラ・タラックス(Ultra Turrax)T25ミキサーを使用し、50mLビーカー内でサンプル30gをバルクミリングすることを含む。この方法は、約25℃の温度で実施される。このサンプルは、約1分間、約13,500rpm(剪断速度約30,000s−1に相当する)又は約20,500rpm(剪断速度約45,000s−1に相当する)のいずれかの速度でミリングする。所望により、サンプルを8,000rpm(剪断速度約17,500s−1に相当する)の速度でミリングしてもよい。1分間のミリング中、ビーカーを、ミキサーのローター軸に対して平行な方向に、ゆっくりと(すなわち、約1Hz以下の往復運動)手で動かしてよい。ミリング終了後5分以内に、相分離が観察される。標準的な分離技術を用いて水性相をビーカーから取り出す。分離した水性相の重量を測定する。
【0117】
レオロジー方法
この方法は、サンプル組成物(「サンプル」)のためのレオロジープロファイルを提供する。サンプルは、データ記録及び分析を提供するソフトウェアを有するコンピュータを接続した、TAインストルメンツ(TA Instruments)(デラウェア州ニューカッスル(New Castle))から入手可能なAR2000レオメーターを使用して評価する。レオメーターは、ギャップ設定1000マイクロメートル、温度25℃で、制御応力モードにて4cmの平面プレートを使用するよう構成する。レオメーターは、3分間続けて応力を1Paから1000Paまで増加させ、10進(decade)毎に10ポイントの速度でサンプリングするよう構成する。レオロジープロファイルは、x軸に剪断応力(Pa)の常用対数(log10)、y軸に粘度(Pa・s)の常用対数(log10)を使用してプロットする。水を放出しているサンプルは、臨界剪断応力で急激な粘度の低下を呈する。この粘度の低下は、ほぼ一定の高い粘度を有する領域とほぼ一定の低い粘度を有する領域との間のプロットの傾きとして測定することができる。傾きは、式[(log粘度(t2)−log粘度(t1)]/[(log剪断応力(t2)−log剪断応力(t1)](式中、粘度(t1)及び粘度(t2)は、2つの領域間で粘度値が10倍(対数目盛りでは1.0の変化)低下する前後の粘度の読み取り値であり、剪断応力(t1)及び剪断応力(t2)は、対応する剪断応力の読み取り値である)に従って計算される。粘度が緩やかに低下し、2つの読み取り値間で10倍を超す粘度の急激な低下が生じない場合、傾きの計算にプロット上の任意の代表的な読み取り値を使用してもよい。
【0118】
感覚の専門家による等級付け方法(DAP感覚測定)
標準化された手順を用いて、10〜11人の訓練を受けた専門パネラーにより、制御された環境条件(20〜25℃/45〜50%RH)下で、盲検、1点、単回使用評価を実施した。評価は、片側の頬で行う。0.1mLのサンプルを、洗浄した頬に適用する。利き手の人指し指と中指の平(pad)を用いて、頬の中央で15回円形に回転させることによりサンプルを適用した(直径約5.1cm(2インチ))。サンプルの触知性感覚を、0〜8の絶対標準スコアを用いて評価する。サンプルの厚さ(皮膚表面上の適用点からのサンプル厚さの知覚)及びこすり取り(Rubout)抵抗触感(皮膚表面上の適用点からのサンプルの移動の知覚−動作抵抗)を、それぞれ最初の回転後並びに3、10、及び15回転後に評価する。サンプルの厚さの値が大きいことは、サンプルがより厚いことを意味する。こすり取り(Rubout)抵抗の値が大きいことは、サンプルが皮膚上での展延に対してより抵抗性を示すことを意味する。
【0119】
各官能試験員は、そのデータをハードコピーの予めコード化された用紙に記録する。各試験部位を洗浄し、試験サンプル間で釣り合わせる。
【0120】
粘度
粘度は、ヘリパス(Helipath)T−Cバー型スピンドルを用いた、ブルックフィールド(BROOKFIELD)DVII+粘度計(ブルックフィールド・エンジニアリング・ラボラトリーズ社(BROOKFIELD ENGINEERING LABORATORIES, INC.))のような市販の粘度計によって、5rpm/分、25℃にて測定される。
【実施例】
【0121】
以下の実施例は、本発明の範囲内にある実施形態を更に説明及び実証する。これらの実施例は、説明の目的のためのみに提示するものであって、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多くの変更が可能であるため、本発明を限定するものと解釈すべきではない。
【0122】
(実施例1〜14)第1配合物のための油中水型エマルション
実施例4及び8〜14の油中水型エマルションを、以下の構成成分から従来の方法により調製した。実施例1〜3及び5〜7の油中水型エマルションを、以下の構成成分から従来の方法により調製した。
【0123】
【表1−1】

【0124】
【表1−2】

1.例えば、KF96A(6cs)。信越(Shin−Etsu)(日本、東京)から入手可能。
2.例えば、トスパール(Tospearl)145A、CF600又は2000。GEアドバンスド・マテリアルズ(GE Advanced Materials)(コネティカット州ウィルトン(Wilton))から入手可能。
3.ジメチコーンクロスポリマーの12.5%シクロペンタシロキサン溶液。ダウ・コーニング(Dow Corning)(ミシガン州ミッドランド(Midland))から入手可能。
4.ジメチコーンの12.5%シクロペンタシロキサン溶液。ダウ・コーニング(Dow Corning)(ミシガン州ミッドランド(Midland))から入手可能。
5.ジメチコーン/ビニルジメチコーンクロスポリマーの5%ジメチコーン溶液。信越(Shin−Etsu)(日本、東京)から入手可能。
6.例えば、GEアドバンスド・マテリアルズ(GE Advanced Materials)(コネティカット州ウィルトン(Wilton))から入手可能なSF−1202、ダウ・コーニング(Dow Corning)(ミシガン州ミッドランド(Midland))から入手可能なSH245。
7.ジメチコーンPEG−10/15クロスポリマーの25%ジメチコーン溶液。信越(Shin−Etsu)(日本、東京)から入手可能。
8.PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコーン。信越(Shin−Etsu)(日本、東京)から入手可能。
9.PEG−10ジメチコーン。信越(Shin−Etsu)(日本、東京)から入手可能。
10.ポリグリセリル−3−ポリジメチルシロキシエチルジメチコーン。信越(Shin−Etsu)(日本、東京)から入手可能。
11.ジメチコーン/メチコンコポリマーの表面コーティングを有するシリカ、アルミナ、二酸化チタン、タルク。触媒化成工業(Catalysts & ChemicalsInd. Co. Ltd.)(日本、川崎)から入手可能。
12.ステアリルジメチコーンワックス。ダウ・コーニング(Dow Corning)(ミシガン州ミッドランド(Midland))から入手可能。
13.ポリエチレン。ジーン・インターナショナル社(Jeen Int'l Corp.)(ニュージャージー州フェアフィールド(Fairfield))から入手可能。
14.ニュージャージー州サウスプレーンフィールド(South Plainfield)のコーボー・サンプルズ(Kobo Samples)から入手可能なTiO2分散剤。
15.プロクター・アンド・ギャンブル・ケミカルズ(Procter & Gamble Chemicals)(オハイオ州シンシナティ(Cincinnati))から入手可能。
16.ジイセチオン酸ヘキサミジン。ラボラトリーズ・セロバイオロジクス(Laboratoires Serobiologiques)(フランス、パリ)から入手可能。
17.パルミトイルペンタペプチド−3の0.085%水溶液。セダーマ(Sederma)(ニュージャージー州エジソン(Edison))から入手可能。
18.DMDMヒダントイン、ヨードプロピニルブチルカルバメート、1,3−ブチレングリコールの水溶液。ロンザ社(Lonza Inc.)(スイス、バーゼル(Basel))から入手可能。
19.コーボーサンプルズ(Kobo Samples, Inc.)(ニュージャージー州サウスプレーンフィールド(South Plainfield)から入手可能。
【0125】
別々に、好適なコンテナに相A及び相Bの成分を添加し、各相を好適なミキサー(例えば、アンカーブレード(Anchor blade)、プロペラブレード、IKA T25)を用いて混合する。各相が均質化したとき、バッチが均質化するまで、好適なミキサー(例えば、アンカーブレード(Anchor blade)、プロペラブレード、IKA T25)で相Aを混合しながら、相Bをゆっくりと相Aに添加する。
【0126】
ミリング法に従って試験した、選択された例は、以下の水放出を提供する。
【0127】
【表2】

* 比較例は、プロクター・アンド・ギャンブル社(Procter & Gamble Company)から入手可能な、市販のリジェネリスト・デイリー・リジェネレイティング・セラム(Regenerist Daily Regenerating Serum)である。
【0128】
顕微鏡法に従って試験した選択例の顕微鏡写真を図1A〜B、図2A〜C、図3A〜Cに示す。顕微鏡写真に示す値は、水性ドメインのおよその最大寸法(マイクロメートル)である。図1A〜Bは、それぞれ0秒及び15秒に撮影した実施例13の顕微鏡写真である。図1Bは、剪断15秒後の、約74.05μmの水性ドメインを示す。図2A〜Cは、それぞれ0秒、15秒及び60秒に撮影した実施例12の顕微鏡写真である。図2Cは、剪断60秒後の、約56.04μmの水性ドメインを示す。図3A〜Cは、それぞれ0秒、15秒及び60秒に撮影した比較例(プロクター&ギャンブル社(Procter & Gamble Company)から市販されているリジェネリスト・デイリー・リジェネレイティング・セラム(Regenerist Daily Regenerating Serum))の顕微鏡写真である。図3Cは、熟練した顕微鏡使用者は容易に特徴付けられるシリコーンエラストマードメインを示すが、10μmより大きな水性ドメインは存在しない。
【0129】
レオロジー法に従って試験した選択例のデータから得られたグラフを図4〜7に示す。図4は、実施例12から得られたグラフである。図4は、剪断応力約1.8(log)のデータポイント間で急激な粘度の低下(例えば、傾きが約−106)を示す。図5は、実施例11から得られたグラフである。図5は、剪断応力約0.8(log)のデータポイント間で粘度の低下(例えば、傾きが約−14.7)を示す。図6は、実施例10から得られたグラフである。図6は、剪断応力約1.7(log)のデータポイント間で粘度の低下(例えば、傾きが約−12)を示す。図7は、比較例(プロクター&ギャンブル社(Procter & Gamble Company)から入手可能な市販のリジェネリスト・デイリー・リジェネレイティング・セラム(Regenerist Daily Regenerating Serum))の試験から得られたグラフである。比較例の粘度のポイント間の最大落差は約−3.4である。
【0130】
(実施例15〜22)第2配合物
第2配合物用の水中油型エマルション及びジェルを、以下の構成成分から従来の方法により調製した。
【0131】
【表3−1】

【0132】
【表3−2】

1.例えば、KF96A(6cs)。信越(Shin−Etsu)(日本、東京)から入手可能。
2.例えば、トスパール(Tospearl)145A、CF600又は2000。GEアドバンスド・マテリアルズ(GE Advanced Materials)(コネティカット州ウィルトン(Wilton))から入手可能。
3.ジメチコーン/ビニルジメチコーンクロスポリマーの5%ジメチコーン溶液。信越(Shin−Etsu)(日本、東京)から入手可能。
4.例えば、GEアドバンスド・マテリアルズ(GE Advanced Materials)(コネティカット州ウィルトン(Wilton))から入手可能なSF−1202、ダウ・コーニング(Dow Corning)(ミシガン州ミッドランド(Midland))から入手可能なSH245。
5.ダウ・コーニング(Dow Corning)(ミシガン州、ミッドランド(Midland)から入手可能な、88%ジメチコーン及び12%ジメチコノール。
6.コーボー・プロダクツ社(Kobo Products, Inc.)(ニュージャージー州、サウスプレーンフィールド(South Plainfield))から入手可能な、TiO2分散剤。
7.プロクター・アンド・ギャンブル・ケミカルズ(Procter & Gamble Chemicals)(オハイオ州シンシナティ(Cincinnati))から入手可能。
8.日光ケミカルズ(Nikkol Chemicals)(日本)から入手可能な、グリセリン及び水素添加レシチン及びヒドロキシプロピルメチルセルロースステアロキシエーテル及びスクアラン及びナトリウムメチルステアロイルタウレート。
9.ケルコ(Kelco)(米国)から入手可能な、水及びブチレングリコール及びキサンタンガム及びメチルパラベン。
10.ニッコール・ケミカルズ(Nikkol Chemicals)(日本)から入手可能な、水及びアクリレート/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー。
11.ノベオン(Noveon)(米国)から入手可能な、グリセリン及び水及びカルボマー及びプロピレングリコール及びポリアクリル酸ナトリウム及びメチルパラベン及びプロピルパラベン。
12.昭和電工(Showa Denko KK)(日本)から入手可能な、グリセリン及び水及びカルボマー及びプロピレングリコール及びポリアクリル酸ナトリウム及びメチルパラベン及びプロピルパラベン。
13.セピック(Seppic)(フランス)から入手可能な、40%ポリアクリルアミド及び30%水及び24%C13〜14イソパラフィン及び6%ラウレス−7。
14.プロクター・アンド・ギャンブル(Procter and Gamble)から入手可能な、サッカロミコプシス(Saccharomycopsis)発酵素ろ液及びブチレングリコール及びメチルパラベン。
【0133】
(実施例23〜28)2相組成物
以下の化粧品組成物を、選択された第1配合物及び第2配合物を、従来の練り歯磨きチューブ充填設備を用いて、単一コンテナ内にパッケージ化することにより調製した。
【0134】
【表4】

【0135】
DAP感覚測定法に従って試験した実施例23〜28の測定値を図8〜11として提供する。
【0136】
本発明の実施例及び実施形態の前述の「発明を実施するための形態」は、単に実例のためであり、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく、多数の変更及び変化が可能であることが当事者には明らかであり、このような明らかな変更及び変化は添付特許請求の範囲に含まれることは理解されよう。
【0137】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。それよりむしろ、特に指定されない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40ミリメートル」として開示される寸法は、「約40ミリメートル」を意味するものである。
【0138】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は出願書類を含め、本明細書において引用される全ての文献は、明示的に除外ないしは制限されない限り、その全体が参考として本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示され請求されるいずれかの発明に関する先行技術であること又はそれが単独で若しくは他のいかなる参照とのいかなる組み合わせにおいても、このような発明を教示する、提案する又は開示することを認めるものではない。更に、本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれた文献における同一の用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいて、本書においてその用語に与えられた定義又は意味が適用されるものとする。
【0139】
以上、本発明の特定の実施形態を図示、説明したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び改変を行うことが可能である点は当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)約10%〜約90%の、第1配合物としての油中水型エマルションであって、
i)約0.1%〜約15%の乳化架橋シロキサンエラストマー、
ii)約1%〜約50%の、乳化架橋シロキサンエラストマー用の溶媒、及び
iii)約40%〜約99%の水性相
を含む、油中水型エマルションと、
b)約10%〜約90%の第2配合物と、
を含む、化粧品組成物であって、
前記第1及び第2配合物が異なる配合物であり、
剪断応力が前記油中水型エマルションに適用されたとき、前記水性相の少なくとも一部が前記油中水型エマルションから分離する、化粧品組成物。
【請求項2】
前記組成物が前記第2配合物より良好な展延性を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記剪断応力が約1,000秒-1の剪断速度より大きい、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記第1及び第2配合物が約30,000〜約120,000cpsの範囲の粘度を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記第1配合物が約0.1%〜約15%の非乳化架橋シロキサンエラストマーを更に含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記第2配合物が、エマルション及びジェルからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記第2配合物が、皮膚活性物質、皮膚コンディショニング剤、日焼け止め剤、微粒子、及び増粘剤からなる群から選択される構成成分を更に含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記第1及び第2配合物が視覚的に区別できる、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記第1及び第2配合物が互いに物理的に接触している、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記第1及び第2配合物が同軸的に配置される、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記第2配合物が連続水性相を含む、請求項9に記載の組成物。
【請求項12】
前記第1及び第2配合物が互いに物理的に分離している、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
a)約10%〜約90%の、第1配合物としての油中水型エマルションであって、
i)約0.1%〜約15%の乳化架橋シロキサンエラストマー、
ii)約1%〜約40%の、乳化架橋シロキサンエラストマー用の溶媒、及び
iii)約40%〜約99%の水性相
を含む、油中水型エマルションと、
b)約10%〜約90%の第2配合物と、
を含む、化粧品組成物であって、
前記第1及び第2配合物が異なる配合物であり、
皮膚への展延中、剪断応力が前記組成物に適用されたとき、前記水性相の少なくとも一部が前記油中水型エマルションから分離する、化粧品組成物。
【請求項14】
前記第1配合物が約0.1%〜約15%の非乳化架橋シロキサンエラストマーを更に含む、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
a)第1配合物及び第2配合物を別々に提供する工程と、
b)前記第1配合物を第1ノズルにより、前記第2配合物を第2ノズルによりコンテナ内に分配する工程と、
を含む、請求項1に記載の組成物を製造する方法。
【請求項16】
a)第1配合物及び第2配合物を別々に提供する工程と、
b)前記第1及び第2配合物を容器に移動させる工程と、
c)前記第1及び第2配合物をノズルによりコンテナ内に分配する工程と、
を含む、請求項1に記載の組成物を製造する方法。
【請求項17】
トリートメントの必要のあるヒトの皮膚に、安全かつ有効な量の請求項1に記載の組成物を適用することを含む、皮膚の状態を調節する方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2010−529104(P2010−529104A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−510931(P2010−510931)
【出願日】平成20年6月2日(2008.6.2)
【国際出願番号】PCT/IB2008/052148
【国際公開番号】WO2008/149279
【国際公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】