説明

女性型脱毛症等の毛髪成長障害の治療方法とそのために有用な組成物

【課題】女性型脱毛症等の毛髪成長障害の治療のために有用な組成物の提供。
【解決手段】脱毛障害を治療するために有用な組成物であって、少なくとも2つのニコチン酸アルキルエステルを含む。これらのうちの第1のものは、血管拡張無く、ナイアシンを細胞、特に、毛嚢細胞に送達するニコチン酸アルキルエステルであり、ここで、このニコチン酸アルキルエステルは、血管拡張の悪影響無く、ナイアシンに変換されるのに十分な滞留時間を有するものである。第2のニコチン酸アルキルエステルは、前記細胞へ血流を促進し、従って、それらへの酸素供給を促進するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、ここに参考文献として合体させる2005年6月24日出願の出願番号No.60/693,716号の優先権を主張するものである。
【0002】
発明の分野
本出願は、特に、脱毛、パターン脱毛(pattern hair loss)(脱毛症:alopecia)等の障害を治療するための方法に関する。本発明は、更に、毛嚢中のNAD含有量を増大させ、それによってこれらの組織において利用可能なエネルギーを増大させ、更にそのことによって、頭髪の成長、ボリューム(fullness)、厚み、その全体的な質を高めることにも関する。更に詳しくは、本発明は、女性におけるこれらの状態の治療に関する。
【背景技術】
【0003】
背景と従来技術
女性型脱毛(脱毛症:alopecia)は、約2,000万人の女性に影響を与えている。脱毛は思春期に始まり、人生を通じて進行する。早期診断と治療が最適な治療を達成するにおいて重要であるが、その状態の早期検出は残念なことに困難である。脱毛のパターンは非常に多様であるが、頭皮の頂部全体に渡る毛髪数の減少が一般に生じる。女性型脱毛の良好な指標は、境界線の広がりとポニーテールが薄くなることである。通常、一日の抜け毛の数は100〜125本を上回ることはないが、休止期段階に入った毛嚢は、成長期段階に再び入ることはなく、その結果、活性毛嚢の緩慢な純損失が起こる。この状態の治療オプションは限られているが、毛髪移植、ホルモン補充、カルシウムホメオスタシスに影響を与える薬剤であるミノキシジル、等がある。リ(Li)ほか、J.Invest Dermatol, 117(6): 1594-1600(2001):非特許文献1を参照。2%のミノキシジルの局所投与がこの状態のための唯一の認可されている薬剤治療法である。
【0004】
女性型脱毛症のために使用可能な治療オプションが限られていることによって、この状態のために利点を提供することができる他の薬剤が探求されている。毛髪成長促進のための潜在的候補としてナイアシン(ニコチン酸)がある。ニコチン酸がこれらの状態に対して有効であるかもしれないことを示唆する複数の可能な機序が研究によって明らかにされている。ナイアシンの主要な生理活性形態である、ニコチンアミド・アデニンジヌクレオチド(NAD)は、細胞エネルギー代謝において中心的な役割を果たし、毛嚢は高いエネルギー要求量を有する(ジェイコブソン(Jacobson)ほか、J. Photochem Photobiol B 63 (1-3): 141-7 (2001) :非特許文献2)。NADは、又、ゲノム恒常性の維持(ジェイコブソン(Jacobson)ほか、Trends Biochem Sci, 24(11): 415-417 (1999) :非特許文献3)と、カルシウムホメオスタシス(リ(Lee)、Curr. Mol, Med., 4(3): 227-237 (2004):非特許文献4)、に拘わる酵素のための基質でもある。更に、皮膚は、レプチン放出を促進するナイアシン受容体を含有し(キム(Kim)ほか、J. Invest Dermatol, 119: 347 (2002):非特許文献5)、レプチン経路のダウンレギュレーターが皮膚のホメオスタシス(コムヴス(Komuves)ほか、J. Invest Dermatol,115 (3) 361-367 (2000):非特許文献6)と、毛嚢循環(サノ(Sano)ほか、EMBO J., 18(17): 4657-4668 (1999):非特許文献7)に関連していること、が示されている。ナイアシン又はその他のビタミン形態、ナイアシンアミド、はNADに変換される可能性を有するが、ニコチン酸受容体はナイアシンのみに応答する(トゥナル(Tunaru)ほか、Nat. Med., 9(3): 352-355(2003):非特許文献8)。
【0005】
ナイアシンは皮膚と頭皮とに利益を提供する可能性を有するものではあるが、明らかな量におけるナイアシン自身の送達は不可能である。というのは、それによってその投与部位における強度の血管拡張が生じること、そして、その物理的特性によりそれによって皮膚内において長い滞留時間を達成することが出来ないからである。このことから、血管拡張無く皮膚細胞への送達を行い、NADへの変換を可能にする滞留時間を作り出し(ジェイコブソン(Jacobson)ほか、J. Invest, Dermatol., 114: 849 (2000):特許文献9及び米国特許第6,337,065号:特許文献1、共にここに参考文献として合体させる)、ニコチン酸受容体を刺激する(トゥナル(Tunaru)ほか:特許文献8、前出)ナイアシン誘導体である、ニコチン酸ミリスチルが開発された。ニコチン酸ミリスチルは、皮膚障壁整合性の強力な促進をもたらす内皮分化を促進することが示されている(ジェイコブソン(Jacobson)ほか、in Alberts, et al., ed. Fundamentals of Cancer Prevention (Springer, 2005, pgs. 139-160:非特許文献10)。別のナイアシン誘導体である、ニコチン酸オクチルは、組織への血流と酸素送達を刺激する。ここにその全体を参考文献として合体させる米国特許第6,924,299号:特許文献2を参照。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6,337,065号
【特許文献2】米国特許第6,924,299号
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】リ(Li)ほか、J.Invest Dermatol, 117(6): 1594-1600(2001)
【非特許文献2】ジェイコブソン(Jacobson)ほか、J. Photochem Photobiol B 63 (1-3): 141-7 (2001)
【非特許文献3】ジェイコブソン(Jacobson)ほか、Trends Biochem Sci, 24(11): 415-417 (1999)
【非特許文献4】リ(Lee)、Curr. Mol, Med., 4(3): 227-237 (2004)
【非特許文献5】キム(Kim)ほか、J. Invest Dermatol, 119: 347 (2002)
【非特許文献6】コムヴス(Komuves)ほか、J. Invest Dermatol,115 (3) 361-367 (2000)
【非特許文献7】サノ(Sano)ほか、EMBO J., 18(17): 4657-4668 (1999)
【非特許文献8】トゥナル(Tunaru)ほか、Nat. Med., 9(3): 352-355(2003)
【非特許文献9】ジェイコブソン(Jacobson)ほか、J. Invest, Dermatol., 114: 849 (2000)
【非特許文献10】ジェイコブソン(Jacobson)ほか、in Alberts, et al., ed. Fundamentals of Cancer Prevention (Springer, 2005, pgs. 139-160
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記米国特許第6,924,299号:特許文献2は、そこに記載されている化合物を、毛髪成長、毛髪成長障害、又はこれらに関連する状態において使用することに関しては全く開示がない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
従って、本発明の特徴構成は、女性型、禿頭症、又は脱毛症を、単数又は複数のニコチン酸アルキルエステルの投与によって治療する方法に関する。場合によっては、これらの化合物の1つを投与することで十分であろうが、組成物又は製剤中に二種類以上を混合することが望ましい場合もあるであろう。
【0010】
これらニコチン酸アルキルエステルを二種類以上組成物形態において使用する場合、そのような組成物も本発明の特徴構成に含まれる。
【0011】
本発明のその他の特徴構成及びその作用は、以下の記載から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図中A及びBは、本発明の製剤の毛髪成長に対する影響を示す「使用前/使用後」写真である。
【図2】表2のデータをグラフとして図示している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
発明の要旨
本発明は、毛嚢を刺激し、それによって、特に女性における脱毛症などの毛髪成長障害の治療に役立つ組成物に関する。関連する個体群の治療方法も本発明の特徴構成である。
【0014】
前記組成物は、その最も広い態様において、少なくとも二つのニコチン酸アルキルエステルを含む。これらのうちの第1のものは、血管拡張無く、ナイアシンを細胞、特に、毛嚢細胞に送達するニコチン酸アルキルエステルであり、ここで、このニコチン酸アルキルエステルは、血管拡張の悪影響無く、ナイアシンに変換されるのに十分な滞留時間を有するものである。
【0015】
第2のニコチン酸アルキルエステルは、前記細胞へ血流を促進し、従って、それらへの酸素供給を促進するものである。
【0016】
前記第1のニコチン酸アルキルエステルは、好ましくは、そのアルキル成分が、少なくとも11個、最大22個の炭素残基、即ち、C11,C12,C13,C14,C15,C16,C17,C18,C19,C20,C21及びC22アルキルエステル、を含むものである。前記第2のニコチン酸アルキルエステルは、そのアルキル基が前記第1化合物のものよりも短いものであり、好ましくは、C6,C7,C8,C9又はC10アルキルエステルである。
【0017】
より好ましくは、前記組成物は、アルキル成分が11〜16の炭素原子を含む第1のニコチン酸アルキルエステルと、8〜10の炭素原子の第2のニコチン酸アルキルエステルとを含む。最も好ましくは、前記組成物は、C14ニコチン酸アルキルエステルと、C8ニコチン酸アルキルエステルとを含む。任意に、それら全部をここに参考文献として合体させる、米国特許第6,337,065号、米国特許第6,464,942号および/又は米国特許第6,924,299号、に記載されているもののような成分を前記組成物中に含ませてもよい。
【0018】
上述したような、第1及び第2のニコチン酸アルキルエステルのいずれか一方を単体で使用してもよく、或いは、それらを上述したように1つの組成物中に組み合わせてもよい。単体で使用する場合は、約8〜約16の炭素のアルキル成分を有する任意のニコチン酸アルキルエステルを使用することができ、C8および/又はC14ニコチン酸アルキルエステルが特に好ましい。組み合わせとして使用する場合、例えば、二種類以上のニコチン酸アルキルエステルの組成物、として使用する場合、その好適な製剤は上述した通りである。
【実施例】
【0019】
(好適実施例の詳細な説明)
例1
ルードヴィヒ分類(Ludwig type)I−III女性型脱毛症(ルードヴィッヒ(Ludwig)ほか, Br. J. Dermatol., 97(3): 247-254 (1977))を有し、インフォームド・コンセント手続きを完了した20〜80歳の60名の女性対象体を、二重盲検プラセボ比較計画を使用する6ヶ月のパイロット研究に登録した。対象体はランダムに、プラセボ(20名、賦形剤のみ)と、アクティブ群(40名、0.5%ニコチン酸オクチルと5.0%のニコチン酸ミリスチルとを含有する賦形剤)とに割り当てられた。処方された製品は同じ容器に入れられた。トリシロキサンとジメチコンとが前記製剤の主要な成分であった。前記アクティブはビタミン由来物質であるので、研究された前記プラセボとアクティブ製剤との両方が現在のFDAガイドライン下では化粧品として分類される。
【0020】
ベースラインにおいて、対象体に、割り当てられた研究製品の一か月分を処方した。最初の投与量は、研究所看護婦によって研究センターにおいて塗布された。対象体は、前記製剤を、夜、6の定量(6 metered doses)で、下記のようにして頭皮に塗布するように指示された。即ち、右側の前側頭皮と、左側の前側頭皮と、頭の右側中央上部、頭の左側中央上部、右側の後側頭皮、そして左側の後側頭皮、とに夫々一滴を塗布するように指示された。もしも毛髪を洗浄した場合は、研究用薬剤はその洗髪後に塗布された。全ての対象体には同じシャンプーが供給された。洗髪の頻度は自己選択とした。対象体は、研究を全体を通して、その最初の髪のスタイル、色、カール状態を維持するように求められた。
【0021】
対象者は、毛髪ボリュームの増加、又は、頭皮の痒みの評価、その他の副作用、及び製品の処方とに関して、一ヶ月の間隔で研究所に戻ってきた。彼らは、研究所訪問の朝にシャンプーし、スタイリング製品の使用を避けるように求められた。対象者は、更に、かれらの髪の外観を評価するようにも求められた。6ヶ月間の研究期間中の毛髪ボリュームの増加は通常、調査員又は対象者によって検出不能であるので、彼らの毛髪ボリュームの評価に標準化(standardized)写真が使用された。ベースラインで、3ヵ月目と、6ヶ月目とにおいて、車輪のスポークのように髪を頂点から櫛分けた状態の頭皮頂部と、頭部の両側の髪に滑らかに櫛をかけた状態での中央分離線との、写真を撮った。これらの画像は、複製コピー撮影され、1つのセットを対象体にその個人的比較のために提供し、第2のセットを研究センターに残した。標準化(standardized)35ミリ写真撮影を、ベースライン、2、4及び6ヶ月目に、以下のようにして行った。髪を頂部から櫛分けた状態での上面画像、髪を中央線で分けた状態での上方画像、前方の生え際を露出させるためにヘッドバンドを使用した状態での前方画像。これらの画像は、対象体の頭部を脱毛写真のために特に設計された3点マウント上に置いた状態で撮影された。6ヶ月目の写真で評価を完了した。というのは、これが毛髪ボリュームの変化を検出するための最小時間であるからである。
【0022】
この研究に参加した全部の対象体のうち、40名のアクティブ対象体のうちの32名、20名のプラセボ対象体のうちの12名が研究を完了した。比較的高い脱離率は毛髪ボリューム/成長研究においては典型的である。しかしながら、プラセボ群では二倍の人数が研究から離脱したということが注目される。局所製剤の全体的な耐容性は非常に良好であった。重大な副作用は報告されず、軽度の副作用として頭皮のヒリヒリ感が9件、頭皮の炎症が2件、頭皮の痒みが12件、頭皮の赤みが4件、目の過敏症が7件報告された。これらの作用がプラセボ群とアクティブ群との両方で起こったということは、その刺激感の原因は活性成分ではなく賦形剤にあるということを示している。
【0023】
前記研究によって、調査員評価、対象体評価、そして写真評価が得られた。統計ポラロイド写真と対象体評価によってプラスの傾向が示されたが、0.05のp値の有意性には届かず、これは6ヶ月間の研究では予期されなかったことではなかった。重要な評価は,髪ボリュームの改善の評価のために盲検調査員によって評価された前記標準化35ミリ写真に基づくものであった。各組の画像を、髪ボリュームの減少はマイナス1、変化無しは0、髪ボリュームの増加はプラス1の基準で評価した。これらのデータは表1に要約されている。前記プラセボ及びアクティブ群を比較しているデータは、ノンパラメトリックデータのための片側マン・ホイットニーテスト(one-tailed Mann Whitney test)による分析で0.04のp値のアクティブ群の場合に対する利点の増加を示している。この研究において観察されたプラセボの作用は髪ボリューム研究において稀なことではない。ベースラインと6ヶ月の塗布時での35ミリ写真によって示されるニコチン酸誘導体の髪の薄毛化に対する作用の例が図1に図示されている。
【0024】
【表1】

【0025】
例2
この例は、本発明のニコチン酸アルキルエステルの適用が、その中のNAD含有量を高めることによって、いかにして毛嚢のエネルギー使用状況を改善したかを記載するものである。
【0026】
例1の製剤によって治療された対象体から毛髪のサンプルを採取し、公知の方法を使用してそのNAD含有量、DNA含有量をテストした。その結果を、表2と図2とに示す。
【0027】
【表2】

【0028】
これらの結果は、本発明のニコチン酸アルキルエステルが毛嚢のNAD量を増加させるものであることを明確に示している。換言すると、毛嚢のエネルギー含有量が増加し、その増加は、理解されるように、極めて劇的なものである。
【0029】
以上の開示は、本発明の様々な特徴構成を記載するものであって、これらは、パターン禿頭(pattern baldness)等の毛髪成長障害の治療に有用な組成物と、これらの組成物の利用法に関するものである。前記組成物は、第1のニコチン酸アルキルエステルを有し、ここで、前記エステルのアルキル鎖は、分岐状又は直鎖状とすることができ、10〜22のCH基を含む。特に好適であるのは、アルキル基が14のCH基を含むニコチン酸アルキルエステル、即ち、ニコチン酸ミリスチルである。
【0030】
前記第2のニコチン酸アルキルエステルは、アルキル基が、分岐状又は直鎖状とすることができ、1〜10のCH基、好ましくは6〜10のCH基を含むニコチン酸アルキルエステルである。特に好ましいのは、直鎖状ニコチン酸アルキルエステル、ニコチン酸オクチルである。
【0031】
上記二つのニコチン酸アルキルエステルは、任意に、水、石鹸、または界面活性剤、或いは、頭皮への使用に有用なその他のいずれかの標準担体とすることが可能な担体と共にひとつの製剤として組み合わされる。
【0032】
本発明の前記製剤は、頭皮へ物質を投与するのに適したいずれかの形態とすることができる。そのような形態の非限定的具体例としては、例えば、外用の溶液シャンプー、リンス、エアロゾル、エマルジョン、クリーム、スプレー、ローション、ゲル等がある。
【0033】
前記組成物は、洗浄、マーサージ、等によってそれらを頭皮に適用することによって使用される。前記製剤は、少なくとも一日に一回、好ましくは、その成分のそれぞれについて約.01%〜約10%のw/vの投与量、で使用されることが好ましい。異なる投与形態も使用可能である。
【0034】
本発明のもう一つの特徴は、約6〜約22、好ましくは、約8〜約16の炭素原子から成る直鎖アルキル基を有するニコチン酸アルキルエステルを、脱毛症の軽減、減少,その他の治療のために十分な量、投与することによって脱毛障害を治療する方法である。上述したように、これらのニコチン酸アルキルエステルは、毛嚢中のNAD/DNA率の増加によって示される、毛嚢内NAD含有量の増加をもたらす。そして、これによって、毛嚢内エネルギー含有量が増加し、これが脱毛症を軽減する理由かもしれない。
【0035】
単数又は複数のニコチン酸アルキルエステルを使用することができ、C8とC14アルキル鎖が特に好ましい。
【0036】
既存の毛髪の厚み又はボリュームを、本発明の組成物を使用することによって増加させる方法も本発明の一部を構成する。これらデータが示すように、これらの製剤の使用は、脱毛の軽減に加えて、毛髪のボリュームおよび/又は厚みの増加をもたらすものであることが観察されている。
【0037】
本発明のその他の態様は当業者に明らかであろうことからここでは繰り返さない。
【0038】
ここに使用した用語と表現は、限定の用語としてではなく記載の用語として使用されたものであり、これらの用語及び表現の使用において、図示され記載された特徴構成の均等物又はそれらの一部分を除外する意図は無く、種々の改変構成も本発明の範囲内おいて可能であると理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脱毛障害を治療するために有用な組成物であって、
(i)第1のニコチン酸アルキルエステル、ここで、前記ニコチン酸アルキルエステルのアルキル成分は、直鎖又は分岐状であり、かつ、11〜22の炭素原子を含む、
(ii)第2のニコチン酸アルキルエステル、ここで、前記ニコチン酸アルキルエステルのアルキル成分は、直鎖又は分岐状であり、かつ、6〜10の炭素原子を含む、
(iii)薬学的に許容可能な担体、そして、
(iv)石鹸又は界面活性剤、を含み、
シャンプー、リンス、エマルジョン、又はゲルの形態である組成物。
【請求項2】
前記第2のニコチン酸アルキルエステルが、ニコチン酸オクチルである請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記第1のニコチン酸アルキルエステルが、ニコチン酸ミリスチルである請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
シャンプーの形態である請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
リンスの形態である請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
エマルジョンの形態である請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
ゲルの形態である請求項1に記載の組成物。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−116855(P2012−116855A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−21349(P2012−21349)
【出願日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【分割の表示】特願2008−518509(P2008−518509)の分割
【原出願日】平成18年6月26日(2006.6.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ポラロイド
【出願人】(504387676)アリゾナ・ボード・オブ・リージェンツ・オン・ビハーフ・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・アリゾナ (5)
【住所又は居所原語表記】888 NORTH EUCLID AVENUE,TUCSON, AZ 85721−0158, UNITED STAES OF AMERICA
【出願人】(502371130)ユニバーシティ オブ ケンタッキー リサーチ ファウンデイション (2)
【Fターム(参考)】