説明

安全なインターネット電子商取引方式

安全なインターネットベースのウェブサイトの事前レジスタ・アカウントにアカウント所有者がインターネット参入するのを電子的に簡便化し、業者のインターネットサイトへ前記所有者を電子的に案内し、業者サイトへ一度だけのパスワードを送信し、前記一度だけのパスワードは安全なインターネットベースのウェブサイトによってその後識別可能であり、業者のインターネットサイトからインボイスを電子的に受け取り、前記インボイスには前記一度だけのパスワードが含まれており、前記一度だけのパスワードを電子的に認証し、およびアカウント所有者にインボイスを電子的に提供する安全なインターネットベースのウェブサイト。安全なインターネットサイトが前記所有者からインボイス承認を受け取ったら、前記安全なインターネットサイトが前記所有者と業者間の商業契約を完結するのに必要な支払いおよび配達の詳細を業者インターネットサイトへ電子的に提供する。ここで前記契約は前記インボイスに関連する明細、期間および条件に一致している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2005年8月22日に出願された米国仮出願番号60/709,831の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、一般的に言って、インターネット上で行なわれる電子商取引に関する。特に、本発明は、そういう取引の当事者である購入者に、改善されたレベルの個人情報の安全性および取引の管理制御を提供することに関する。
【背景技術】
【0003】
インターネットを使った現在の電子商業時代においては、資金の移動を手配するための簡単で安全な方法が数多く存在する。通常は買い手と売り手の間で使用されるが、ユーザー自身の資金移動、通貨やコマーシャルペーパーの変換などの取引、その他でも使用される。数多く存在するそういう取引用の各システムが、プライバシー、安全、強靭さ、監査規定および使い易さに関心がある。
【0004】
消費者と業者間の仲介サービスは、一般的に、消費者から業者への支払いを手配する。つまり、仲介業者が消費者から支払いを受け取り、次にその支払いを業者へ渡す。こういう仲介業者によるハンドシェイク処理は、電子コンタクト情報(電子メール・アドレスなど)および/または地理的なコンタクト情報(住所や電話番号など)を含め、消費者の情報を集める十分な機会を業者へ提供する。情報を収集した業者は、それを用いて消費者を悩ませる場合があるであろうし、あるいはその情報を販売することにより、他の業者がその消費者を悩ませる場合もある。
【0005】
勿論、銀行間で電子的に行なわれる資金移動などの方法や、株、債券、商品などの取引に用いられる方法など、昔からの数多くの方法も存在する。こういうシステムは本質的にすべて、商品の購入、サービスの注文、電子メディアおよび/またはデータなどのダウンロードなど、通常の消費者がインターネット商取引活動で利用するレベルまで縮小されている。
【0006】
こういう消費者レベルの電子商取引方法および活動に関連して、そういう取引を行なうための数多くの優れたシステムが存在する。
【0007】
米国特許番号5,710,887号(Broadvisionによる)は、供給業者と各顧客に関連した少なくとも一箇所の顧客サイトとの間で通信可能なコンピューター駆動ネットワーク上で、複数の顧客と少なくとも一人の供給業者との間で行なわれる商取引を簡便化する方法に関している。各サイトには、関連表示装置および顧客が情報をシステムにインプットするためのインプット装置が含まれている。インプット装置を使用する顧客の選択用に、表示装置には少なくとも一人の供給業者が表示されている。同様に、顧客の閲覧用に供給業者の商品も表示できる。そういう商品の供給業者と関連しているのは、表示された商品の情報を含む商品データベースである。価格サブシステムは商品データベースから情報を受け取り、表示された商品に関連するコストを決定する。更に、顧客情報データベースは顧客に関する情報を記憶する。各顧客に関連しているのは、各顧客のための顧客モニター・オブジェクトである。顧客モニター・オブジェクトは、顧客情報データベースに記憶されている顧客に関する情報を、その顧客が供給業者を選択した際に相互参照することにより作成される。顧客モニター・オブジェクトは、表示された商品に関する顧客の質問に対して、その商品に関する情報を検索することにより応答し、その情報をその顧客へ提供し、顧客の選択を受け取り、その商品を受け取りたいという顧客の通信を受け取り、顧客への商品の配達を開始するための通信を送ることにより行なわれる。
【0008】
国際公開第WO/2002/005231号(PayPalによる)は、第三者サイトにおいて、買い手/支払人と売り手/受取人の間の支払いを扱うシステムおよび方法に関する。電子取引の支払いを処理するため、買い手は売り手から第三者の支払い処理業者へリディレクトされる。取引の詳細は、買い手が接続することにより送信される。財政データまたはプライベートなデータが売り手に渡らないように、買い手と売り手は電子的に断続されていても良い。第三者の支払い処理業者は、アカウントが存在しなければ、買い手のためにアカウントを設定する。資金はクレジットカード、デビットカードまたは銀行口座から提供しても良い。アカウントは電子メールのアドレスまたは他のユニークな識別子で識別される。支払い処理業者は買い手から売り手へ(例えば、その処理業者における売り手のアカウントを通して)支払いを行なう。支払いの完了または取り消し後、買い手は売り手へリディレクトされる場合がある。
【0009】
国際公開第WO/2002/005224(PayPalによる)は、金融商品または金融商品を使用するためのユーザーの認可を確認するシステムおよび方法に関する。取引業者は金融商品に関する一つ以上の確認業務を開始するが、詳細は、取引のタイプ(例えば、預金、貸方、借方)、取引額、取引数、業者またはベンダーの名前、取引アカウントなど、業務内容により異なっている。選択された詳細、特に変動要因は、システムに保存される。ユーザーは、オンライン、電話、毎月の明細表などにより取引に関する情報にアクセスする。ユーザーはユーザー・インターフェースを通して、要求された詳細をシステムに提出し、それと記憶されている詳細とが比較される。両者が一致していれば、ユーザーは、(例えば、購入や資金移動のために)その金融商品を使用する許可が与えられる。
【0010】
米国特許第6,609,113(Chase Manhattan Bankによる)は、電子資金移動クレジット・メッセージを実施するためのシステムおよび方法に関する。システムの主な構成要素には、Payment Portal Processor(PPP)、Internet Pay Anyone(IPA)Account,Virtual Private Lockbox(VPL)、関連のAccount Reporter,既存のEFTネットワーク、VPLまたはIPアカウントにアクセスするためのキャッシュカードなどが含まれる。PPPは、ユーザーのDemand Deposit Account(DDA)またはIPAアカウントにアクセス(連結)するための安全なポータルを提供するソフトウェア・アプリケーションであり、従来のディジタル・ウォレットの機能と組み合わせることもできる。消費者は、PPP強化ウォレットを用いて、自分のアカウントに資金提供、ウェブでの買い物、請求書の支払い、誰かへの支払い、電子領収書および過去の取引の保存および最近のPPP強化ウォレット活動の調査を行なう。IPAアカウントは制限された機能を持つ特別目的のアカウントで、EFTクレジット・メッセージの形で電子決済を行なう。VPLは、制限された機能の受け取り専用アカウントで、EFTを通して電子決済を受け取る。Account Reporterは、過去の取引およびIPAとVPLアカウントの残高を閲覧するためのポータルで、実時間取引レポートをオンラインで提供し、受取勘定/購入記録と新しく入って来るEFT支払い記録とを照合する。カードは、PIN借方機能を提供するため、IPAまたはVPLアカウントと関連付けることができる。
【0011】
米国特許第6,941,282(Oracle International Corporationによる)は、電子手形を含む電子取引を安全に実行するためのコンピュウーターに実装された方法およびシステムに関するもので、少なくとも一つの手形に関する支払いが関連しているコンティンジェンシーの除去を条件としている。この方法は、認可された取引の当事者または認可されたコンティンジェンシーの承認者だけがアクセス可能な安全なコンピューター・サイトを設定するステップも含む場合がある。そのサイトには取引の表示が含まれ、それには複数の手形のそれぞれの表示およびそれと関連しているコンティンジェンシーを除去する選択も含まれる。コンピューター・サイトへのアクセスを要求する当事者およびコンティンジェンシー承認者は、要求当事者またはコンティンジェンシー承認者が安全なチャンネルを通して提供する確認証明情報を暗号化し、その確認証明情報を銀行に保存されている暗号化された識別子と一致させることにより認可される。ここで暗号化された識別子は要求当事者またはコンティンジェンシー承認者にとってユニークなものである。取引の構成手形の支払いは、その手形に関連する各コンティンジェンシーを除去する選択が、認可された当事者またはコンティンジェンシーを除去する許可を与えられたコンティンジェンシー除去認定者が時宜を得て実行する場合にのみ、銀行によって行なわれる。その結果、複雑な取引は、安全に、遠隔地から、個人および/または金融情報を損なうことなく実行できる。当該発明は、公共のネットワークを通してクレジットカード番号などの身分証明の代用物を知らせる必要性、および認証目的で紙媒体上の本人自らのホログラフィックな署名に依存する必要性を排除する。
【0012】
米国特許第7,031,939(Yahoo! Inc.による)は、個人間または個人と銀行、業者、他の企業などの実体との間のオンライン金融取引を実行するためのシステムおよび方法に関する。各ユーザーは、資金交換サーバーを用いて、他の実体のオンライン・アカウントとの間で資金の移動を行なうのに使用するオンライン・アカウントを設定する。オンライン・アカウントに入金するには、クレジットカード・アカウントまたは別のオンライン・アカウントからそのオンライン・アカウントへ資金を移動する。資金の引き出しには、クレジットカード・アカウントまたは他の銀行口座からお金を移動させる。ユーザーは、他の実体との間で(その実体が電子メール・アドレスを有していることを条件として)送金取引または支払要求取引を開始できる。送金取引を行なうには、送金するユーザー(支払人)は、送金額および資金の受領者(受取人)の電子メール・アドレスを入力する。システムは、その資金額が受取人のために受領されたことを示す電子メール・メッセージを提供された受取人のアドレスへ送る。受取人がオンライン・アカウントを開けるか、既存のオンライン・アカウントを識別すれば、その取引は完了する。支払要求取引の場合は、ユーザーは負債額および支払要求の受領者(支払人)の電子メール・アドレスを入力する。システムは、提供された支払人の電子メール・アドレスへ支払要求を送る。支払人が支払い要求を受け入れたならば、支払人は、受取人(支払要求者)へ送金するためのオンライン・アカウントを識別する。支払人がオンライン・アカウントを設定していない場合は、支払人はオンライン・アカウントを申し込み、そのオンライン・アカウントに資金を移動できるようにクレジットカード番号を提供する。その後、資金が受取人へ送金され、システムは、資金が受取人のために受領されたことを示す通知を受取人へ送る。いずれの場合も、取引を完了するには、受取人は、例えばオンライン・アカウント番号および/またはパスワードなどの他の識別情報を提供することにより、受領した資金をオンライン・アカウントへ送らなければならない。受取人が受領した資金をオンライン・アカウントへ送るまでは、支払人はいつでも当該取引を取り消すことができる。
【0013】
これら従来の技術の各システムはそれ以前の技術を改良したものであり、電子商取引市場におけるユーザーのニーズに応えようとしてはいるが、使い易さとプライバシー管理の融合という面で実質的に未解決の分野が残っている。現在も存在しているこの問題には、買い手が売り手のサイトを訪れた後、買い手が求めていないコンタクトを売り手が買い手に対して行なうという問題も含まれる。そういう問題は買い手が何も購入していなくても頻繁に起きるが、買い手が少なくとも一回何かを購入した後、売り手がフォローアップ・オファーとして何かを販売したい場合もその中に含まれる。勿論、訪問者または買い手は、そういう要求していないコンタクト・メッセージに興味を持つ場合もある。従って、インターネットの買い物客が、訪問または買い物をした種々のサイトに残す自分の個人データを表す痕跡をコントロールできる技術が、業界では必要とされている。
【0014】
要するに、通常のインターネット訪問者は、インターネット商取引の便宜を簡単に利用でき、しかも自分の個人データのコントロールを失わず、または求めていない勧誘メールが大量に届くことのない技術を長い間必要としている。上述のすべてのシステムにおいて、売り手のインターネットサイトを訪問したというだけで、売り手が見込み客および実際の買い手の個人データを利用する場合がある。同様に、通常の資金移動システムが売り手との関係において買い手にまで広がった場合は、同じリスクが買い手に及ぶことになる。消費者が最近経験する別の問題は、オンラインで購入したコンテンツ(音楽、映画、画像など)の管理し易さに関係している。消費者は新しいベンダーからの購入をますます制限する傾向にある。新しいベンダーから新規購入をする場合に一般消費者が期待する恩恵に比べ、新しい買い手と売り手の関係を開始する面で時間がかかり過ぎるからである。最近増えている別の問題は、一般的に高価なソフトウェア・パッケージを時たま使用したいと考えている顧客に関係している。その場合、オンラインでレンタルするには、登録の煩雑さ、監査使用、安全性、プライバシーなどの問題が伴う。
【特許文献1】米国特許番号5,710,887号
【特許文献2】国際公開第WO/2002/005231号
【特許文献3】国際公開第WO/2002/005224
【特許文献4】米国特許第6,609,113
【特許文献5】米国特許第6,941,282
【特許文献6】米国特許第7,031,939
【発明の開示】
【0015】
長年にわたる上述のニーズは、特に安全なインターネット電子商取引方式に関係している本発明の実施態様により実質的に対応できる。本方式(新規の付属装置および/またはそれに伴って使用されるプロトコルも含む)は、消費者のプライバシーを保護するという面および/またはインターネットを通して発見および購入(またはレンタル)する商品およびサービスの予算を消費者がより良く管理するのを援助するという面で長い間要望されて来たニーズが存在するインターネット商取引処理関係においては特に有効である。
【0016】
本発明は消費者にとって便利な改善された取引管理のための安全なインターネット電子商取引方式に関しており、当該システムは以下の内容を含んでいる。
(A)安全なインターネットベースのウェブサイトの事前レジスタ・アカウントに、アカウント所有者がインターネット参入するのを電子的に簡便化する安全なインターネットベースのウェブサイト;
(B)業者のインターネットサイトへ前記所有者を電子的に案内し、業者サイトへ一度だけのパスワードを送信する安全なインターネットベースのウェブサイトであり、前記一度だけのパスワードは安全なインターネットベースのウェブサイトによってその後識別可能であり;
(C)業者のインターネットサイトからインボイスを電子的に受け取る安全なインターネットベースのウェブサイトであり、前記インボイスには前記一度だけのパスワードが含まれており;
(D)前記一度だけのパスワードを電子的に認証する安全なインターネットベースのウェブサイト;
(E)アカウント所有者にインボイスを電子的に提供する安全なインターネットベースのウェブサイト;および
(F)前記安全なインターネットサイトが前記所有者からインボイス承認を受け取ったら、前記安全なインターネットサイトは前記所有者と業者間の商業契約を完結するのに必要な支払いおよび配達の詳細を業者インターネットサイトへ電子的に提供し、前記契約は前記インボイスに関連する明細、期間および条件に一致するステップ。
【0017】
以下に本実施態様およびそれがどのように機能するかについて説明する。本発明の安全なインターネット電子商取引方式の実施態様は、消費者にとって便利な改善された取引管理用である。つまり電子業者を訪問し、商品およびサービスを調べ、注文インボイスおよびそれに関連する実質的にすべての内容のユニークな識別のためにリンクキーとして一度だけのパスワードを使用することによりそういう商品およびサービス注文し、インボイスを管理(その後の承認または拒否により、予算を管理する能力が消費者に提供される)する機能が(例えば、家庭のコンピューターまたはインターネット使用携帯電話を通して)顧客に提供される。その結果、業者、その代理人または当該業者が顧客のコンタクト明細を共用または販売した人達からの不必要な通信から消費者は保護される。
【0018】
当該システムの第一ステップ(A)は、安全なインターネットベースのウェブサイトの事前レジスタ・アカウントに、アカウント所有者がインターネット参入するのを電子的に簡便化する安全なインターネットベースのウェブサイトに関する。ユーザーが自分のアカウントにアクセスするための安全な署名式プロトコルを有する公的にアクセス可能なウェブサイト(詳細な説明のセクションでさらに詳しく説明する当該の好ましい実施態様を記述する場合は、以後PCSiteと呼ぶ)が存在することを意味する。ユーザー・アカウントは、実質的にプライベートなウェブページ(個人のホームページ)であり、そこにユーザーは数多くのインターネットサイト、サービスおよびツールを集めることができる。ユーザーはそのサイトを用いて、電子メール、VOIPおよび検索エンジンを利用できる。そのサイトは、本発明の好ましい実施態様を通してユーザーが許可(選択的許可)する標的広告およびバナー広告の集積場所であっても良い。
【0019】
当該システムの第二ステップ(B)は、業者のインターネットサイトへ前記所有者を電子的に案内し、業者サイトへ一度だけのパスワードを送信する安全なインターネットベースのウェブサイトに関しており、前記一度だけのパスワードは安全なインターネットベースのウェブサイトによってその後識別可能である。このステップにより、業者がユーザーにインボイスまたは他の通信を返信する手段をユーザーは得る。一度だけのパスワードは、実質的に、ユーザーが望むレベルにまでユーザーの個人データを保護できる管理可能な匿名(偽名またはペンネーム)である。つまり、業者からのコンタクトを終了したいユーザーは、その一度だけのパスワードを取り消すことができる。実際的には、そういう一度だけのパスワードは単一のインボイスにだけ関連しているのが望ましい。従って、ユーザーは、より一般的な匿名をその一度だけのパスワードに付加する方法を選択し、取引および/または通信を一つのグループにまとめることも可能である。
【0020】
当該システムの第三ステップ(C)は、業者のインターネットサイトからインボイスを電子的に受け取る安全なインターネットベースのウェブサイトに関するものであり、前記インボイスには前記一度だけのパスワードが含まれている。このステップにより、PCSite(およびその変型)は、(D)一度だけのパスワードを電子的に認証する安全なインターネットベースのウェブサイトに関する当該システムの第四ステップと合わさった場合に、ユーザーへインボイスを手軽に送信できる手段を有する。パスワードが無効な場合は、添付の通信および/またはインボイスは、仮想電子ごみ箱へ投げ込まれる。
【0021】
当該システムの第五ステップ(E)は、アカウント所有者にインボイスを電子的に提供する安全なインターネットベースのウェブサイトに関するものである。こういう提供は、アカウント所有者の個人ウェブサイトまたはPCSiteで行なわれるのが好ましい。本発明の他の変型方法では、この提供は、インボイスまたは電子メール送信サービスが使われる。
【0022】
当該システムの第六ステップ(最終)(F)は、安全なインターネットサイトが前記所有者からインボイス承認を受け取ったら、前記安全なインターネットサイトが前記所有者(ユーザー)と業者間の商業契約を完結するのに必要な支払いおよび配達の詳細を業者インターネットサイトへ電子的に提供し、前記契約は前記インボイスに関連する明細、期間および条件に一致するステップに関する。
【0023】
本発明の主な実施態様によれば、(オンラインで買い物する)顧客がオンライン・ストアから必要とするのは、購入物、支払場所、発送場所などの取引内容を記した明細書付き領収書だけである。買い手と売り手の中間には業者サイトがある。業者サイトでは、買い手はIDおよび買い手が個人サイトを入力するユニークな一度だけの簡便化サイト(PCSite)を入力し、個人サイトからパスワードへ移行する(IDは将来の訪問の際に識別済み顧客としてより良いサービスを提供するために業者が保管する)。IDとパスワードはチェックアウトのために、業者が保管する。チェックアウトでは、買い手は業者から買い手の個人サイトにインボイスを送ってもらう。その後、個人サイトにおいて、ユーザーはインボイスを調べ、購入を最終的に承認または拒否する。承認する場合は、ユーザーサイトは送り先の住所および他の詳細を業者へ提供し、支払いをする。業者と買い手の通信は匿名のパスワードに限定されているので、業者が買い手と通信できるのは、承認のためのインボイスを提供する場合か、一度だけのジャンクメールを送る場合だけである。
【0024】
ここで強調しておくべきことは、一度だけのパスワードと言うのは、厳密な意味で一度だけ発生させるパスワードのことであり、再発生の可能性は低く、推測できる可能性も無限に小さい。発生したパスワードは業者と顧客訪問を結びつける共通の識別子として使用される。その詳細は、同じパスワードによって識別されるインボイスに含まれている。顧客がその業者との関係を長い間維持したいと思った場合は、それを実現する方法が数多く存在する。顧客は一度だけのパスワードを再使用しても良い(推奨しない)。ユーザーはパスワードに識別フィールドを付加し、その業者を訪問するたびにパスワードは変更するが、その識別フィールドは一定に保つ(推奨)。ユーザーが業者を十分信頼できるレベルまで達したならば、ユーザーは直接コンタクトできる明確な情報を業者に提供する(まれ)。一度だけのパスワードは、基本的に、取引情報に関連するすべての情報を検索するための買い手と売り手のデータベース間の共通検索用語である。更に、本発明においては、当該パスワードを別のパスワード、エントリパス、機密キーまたはユニークなキー、個人ハイパーリンク、データベース記録識別子などで置き換えるための手配や組織化を行なうプロトコルは、それ自体実質的にパスワードの追加使用であり、論理の一貫性のためには、当該パスワードと同一であると考えられるべきである。
【0025】
パスワードの別の使用方法は、実時間コンテンツ管理取得である。識別済みの買い手は、パスワードによって、売り手のサイトへ再入力(再訪問)しコンテンツを更新できるので、購入(詳細の追加または削除)を継続できる。コンテンツ管理には、音楽のダウンロード、映画、実演、他のディジタル・コンテンツ、アクティブメディア、プログラム、プロトコルなどが含まれ、ユーザーは自分のPCSiteを使ってコンテンツの売り手にコンタクトし、コンテンツ商品のダウンロードを要求し、個人サイトへ戻り(例えば、ダブルウィンドウを開けるためのalt−tab)、即座にインボイスを承認する。本発明の方法は、携帯電話、他の移動式電話、RFID‐to‐browser 1‐IR handshake、SMART−RFIDなどで実施できる。これらすべてが、本発明の個人サイト(PCSite)を入力するための安全なプロトコルを構成する。これらすべてにより、ユーザーは、ラジオ局またはテレビ局のコンテンツ管理の売り手にコンタクトし、実時間で放送されている(または放送されたばかりの)コンテンツのコピーを購入またはレンタルしたり、広告を出したばかりの売り手にコンタクトしたりできる。
【0026】
上述の要旨を締めくくるにあたり、本発明の技術、人間工学、関連経済面の特徴との関係において、本発明の長所、目的および利点を以下に簡単に説明する。
【0027】
技術面:本発明の実施態様は、安全なインターネット電子商取引を可能にし、しかも同時に消費者のプライバシーを多くの面で保護する。本発明の主な実施態様の中心点は、消費者の取引要求と消費者の個人取引管理ファシリテーターを連結する一度だけのパスワードを提供することである。従って、パスワードの使用期限が終了したらすぐ、業者サイトから消費者へのコンタクト活動(スパムや求められていないオファーの電子メールなど)は容易にフィルターできる。
【0028】
本発明の好ましい実施態様には、PCSite用の以下の擬似コードによってご理解いただける通り、開発面での単純さの点でエレガントな要素が含まれている。
PCSite側サーバー(アカウント所有者は自分のサイトから業者のサイトへナビゲートする。)
Rnd=任意の文字列を発生。
Rndをデータベースに登録。
Rndをパラメータとして業者サイトをナビゲートする。
業者側サーバー
ユーザー要求のパラメータを受信。
それをセッション・パラメータとして保存。
(チェクアウト時)
Rndを使ってPCSiteにインボイスを送信。
PCSite側サーバー
インボイスおよびRndパラメータが有効であるかどうかチェック。
有効でなければ、インボイスを削除・無視する。
インボイスが有効であれば、
それをデータベースへ登録。
それをユーザーのために表示。
ユーザーがそのインボイスを支払うと選択した場合は、
業者へ送金。
送り先の住所を業者へ送信。
インボイスが製品でない場合(コンテンツ)、
コンテンツサイトのURLおよびRndをデータベースに登録。
ユーザーサイトの専用リストに、リンクとして、コンテンツサイトを表示。
そのリンクをクリック。
ブラウザを開け、登録Rndを用いてコンテンツサイトへナビゲートする。
コンテンツサイト側
Rndが登録されているか(インボイスが支払われている)どうかをチェック。
登録されていれば、
ユーザーをコンテンツ・ページにリディレクトする。
【0029】
人間工学面:第一に、本発明の実施態様は、家庭のコンピューター端末およびインターネット使用の携帯電話を用いて、安全なインターネット電子商取引を可能にする。本発明の実施態様に従えば、取引は本質的にさらに安全であり、要する時間も少なくて済み、コンテンツ購入の管理も容易である。本発明の実施態様の別の利点として、通常のユーザーは、インターネットサイトの無数のパスワードを記憶、管理および変更する重荷から解放される。本発明の実施態様は、基本的に、各インターネット商取引インボイス用に一度だけのパスワードを作成し、単純明快で半自動的(ユーザー作成ルールベースのパラメータ)の管理を提供する。更に、本発明の個人サイト(PCSite)は、サイト特異的なパスワードの記録、安全な保管および実行を簡便化する。
【0030】
経済面:本発明の安全なインターネット電子商取引は、消費者の予算とインボイス承認の調整用に使い易いインターフェースを提供する。この特徴は、コンテンツ(電子雑誌、ビデオ・ストリーム、グループウェア電子ゲームなど)の申し込みの管理の際に特に有益である。
【0031】
本発明はある特定の態様について記述しているが、特許請求の範囲に記載の通り、本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく、種々の改良および変形が可能であることは当業者には自明のことである。更に、本発明を記述するにあたり、現在受け入れられている科学、技術または商業理論およびモデルを考慮して説明を行なった。そういう理論やモデルは徐々にまたは急激に変化しやすい。そういう変化は、基本的成分要素の表現が新しくなる、要素間の新しい変形が考え出される、あるいはそういう要素または変形に関して新しい解釈が出されることによって起きることが多い。だから本発明の実施態様は特定の技術実現に関係している。従って、そういう実施態様に関連する本明細書の理論またはモデル依存の説明は、そういう実施態様が実際にどのように実現できるのかについて、業界の現在の人または現在のチームを指導する目的で行なわれたものである。これら実施態様の別のまたは同等の説明が、その実現を否定したり変形したりするものではない。
【0032】
(図面の簡単な説明)
本発明の理解のため、および実際にそれをどのように実行するかを理解して戴くために、添付の図面を参照し、非制限的な例だけを用いて、好ましい態様を含む実施態様を以下に説明する。更に、添付図面を考慮し、以下の説明を参照することにより、本発明およびその利点がより完全に理解して戴けることと思う。ここで同じ符合は同じ特徴を示しており、図1は安全なインターネット電子商取引方式の一般的な実施態様を示す概略図であり、図2から図6は一般的なPCSiteセッション中に閲覧される重要事項を示すスクリーンショットである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
本発明の実施態様は、種々の制限されない実施例で実行できる。図1を参照すると、本発明は消費者にとって便利な改善された取引管理のための安全なインターネット電子商取引方式に関しており、当該システムは以下の内容を含んでいる。
(A)安全なインターネットベースのウェブサイトの事前レジスタ・アカウントに、アカウント所有者がインターネット参入するのを電子的に簡便化する110安全なインターネットベースのウェブサイト;
(B)業者のインターネットサイトへ前記所有者を電子的に案内し、業者サイトへ一度だけのパスワードを送信する120安全なインターネットベースのウェブサイトであり、前記一度だけのパスワードは安全なインターネットベースのウェブサイトによってその後識別可能であり;
(C)業者のインターネットサイトからインボイスを電子的に受け取る130安全なインターネットベースのウェブサイトであり、前記インボイスには前記一度だけのパスワードが含まれており;
(D)前記一度だけのパスワードを電子的に認証する140安全なインターネットベースのウェブサイト;
(E)アカウント所有者にインボイスを電子的に提供する150安全なインターネットベースのウェブサイト;および
(F)前記安全なインターネットサイトが前記所有者からインボイス承認を受け取ったら、前記安全なインターネットサイトは前記所有者と業者間の商業契約を完結するのに必要な支払いおよび配達の詳細を業者インターネットサイトへ電子的に提供し、前記契約は前記インボイスに関連する明細、期間および条件に一致するステップ160。
【0034】
安全なインターネット電子商取引方式の第一バリエーション実施態様によれば、安全なインターネットベースのウェブサイトの事前レジスタ・アカウントに、アカウント所有者がインターネット参入するのを電子的に簡便化するステップには、アカウント所有者のパスワードまたはバイオメトリクスを認証することも含まれる。アカウント所有者を認証し、その人のアカウント、PCSiteなどへのアクセスを許可する方法は他にも存在する。例えば、アカウント所有者と同じであると認定されているRFIDタグに関して認証を行なうことである。受け入れられることが証明されれば、クレジットカードや署名イメージの自動分析など低い閾値が認められる。このバリエーションでは、燃料、道路サービス、料金所などでの支払いを認めるある種の車両管理が(RFIDや光学ライセンス認識などを通して)行なわれる。
【0035】
安全なインターネット電子商取引方式の第二バリエーション実施態様によれば、業者インターネットサイトへ当該所有者を電子的に案内するステップには、業者インターネットサイトと電子的に情報を交換する安全なインターネットベースのウェブサイトが含まれる。この情報は、安全でプラベートなインボイスに関して有効である。しかし、この特徴は安全なウェブサイトと業者サイトとの間で他の商業ハンドシェイク処理の機会を提供する場合にも有効である。例えば、業者がユーザーに適切な商品を提供するのを助けるためユーザープロファイルデータを共用する場合や、割引、リベート、手数料などの交渉のために適切な(ユーザーが承認した)ユーザーへのフォローアップの機会を与えるのを助けるため、バナー広告または標的広告を安全なウェブサイトへ移す場合などである。
【0036】
安全なインターネット電子商取引方式の第三バリエーション実施態様によれば、一度だけのパスワードを送信するステップには、アカウント所有者識別子(例えばパスポート番号、社会保障制度番号、運転免許書番号、医療組織会員番号など)、パスワード日付スタンプ(パスワード作成日を示す)、パスワード使用期限、パスワード有効期間メトリック(アカウント所有者にとって重要であることを示している、このパスワードの相対的な通信状態、一種の変動率の目安を示す)、アカウント所有者プロファイル、アカウント所有者クレジット記述子、安全なインターネットベース・ウェブサイトのリベート記述子、安全なインターネットベース・ウェブサイトの手数料記述子、安全なインターネットベース・ウェブサイトの取引料記述子および安全なインターネットベース・ウェブサイトのフォローアップIDなどを含むリストから選択されるデータ部分を付加するステップが含まれる
【0037】
安全なインターネット電子商取引方式の第四バリエーション実施態様によれば、業者インターネットサイトからインボイスを受け取るステップには、業者インターネットサイト識別子、インボイス日付スタンプ、インボイス使用期限、インボイス有効期間メトリック、業者インターネットサイト・プロファイル、業者インターネットサイト・クレジット記述子、業者インターネットサイト・リベート記述子、業者インターネットサイト手数料記述子、業者インターネットサイト取引料記述子および業者インターネットサイト・フォローアップIDを含むリストから選択される取引パラメータ部分を受け取るステップが含まれる。この便益により、当該所有者と業者サイトの間の周辺データ交換の全サイクルが、もしそれを望むならば可能となる。
【0038】
安全なインターネット電子商取引方式の第五バリエーション実施態様によれば、業者サイトからフォローアップ通知を電子的に提供するステップが含まれており、前記アカウント所有者はそういう通知を受け取るための承認を前もって与えている。
【0039】
安全なインターネット電子商取引方式の第五バリエーション実施態様の機能拡張によれば、フォローアップ通知を電子的に提供するステップには、業者からアカウント所有者へ電子メール(または電話などによるSMS)を送信するステップが含まれる。
【0040】
安全なインターネット電子商取引方式の第五バリエーション実施態様の別の機能拡張によれば、フォローアップ通知を電子的に提供するステップには、アカウント所有者の安全なインターネットベース・ウェブサイトのウェブページ(WebPage)に業者の広告を載せるステップが含まれる。
【0041】
安全なインターネット電子商取引方式の第六バリエーション実施態様によれば、前記所有者と業者間の商業契約を完結するのに必要な支払いおよび配達の詳細を業者インターネットサイトへ電子的に提供するステップには、アカウント所有者が承認した個人データ、業者による調査への回答または業者による満足度に関するフォローアップ質問が含まれる。
【0042】
安全なインターネット電子商取引方式の第七バリエーション実施態様によれば、業者インターネットサイトへ前記所有者を電子的に案内するステップには、伝送テレビ、暗号化テレビ、ケーブルテレビ、伝送ラジオ、暗号化ラジオ、ケーブルラジオおよび携帯電話データフィードのリストから選択されるメディアにおいて提供されるのと実質的に同質のメディアコンテンツ(またはサイトまたはサイト選択)のコピーを前記所有者がレンタルまたは購入(または使用のためにウェブサイトを訪問)できるように、メディアコンテンツからメディアコンテンツ権を有する業者のコンタクトデータまでの実時間スケジュールに電子的にアクセスするステップが含まれる。例えば、テレビで音楽を聴いているユーザーは、テレビ局のウェブサイトと通信して、その音楽のコピーの購入を手配するため、コンテンツ管理インデックスにアクセスする。
【0043】
安全なインターネット電子商取引方式の第八バリエーション実施態様によれば、前記所有者を業者インターネットサイトへ電子的に案内するステップには、ソフォトウェア・コンテンツ、実行可能なコードおよびそれによって使用可能なデータのコピーを前記所有者がレンタルまたは購入できるように、ソフトウェア・コンテンツ権を有する業者のコンタクトデータに電子的にアクセルするステップが含まれる。つまり、一度だけのパスワードは(インボイスが支払われた後)、コンテンツへのアクセスやその使用などのエントリ許可として使用できる。その場合、インボイスは新しいアカウントのためのエントリ・パラメータのキャリアになるのが好ましく、その際、アカウント・エントリ許可はリンクおよび一度だけのパスワードである。更に、新しいアカウントからの請求書の送付は、本発明の方法に従えば、半自動的に行なわれるのが好ましい。一般的に、インボイス・リンク(および業者サイトのエントリパスとなっている一度だけのパスワード)は、売り手サイトまたは売り手が指示したサイトのコンテンツにアクセスする送信ルートとしてPCSiteに記憶される。
【0044】
PCSiteの制限のない例、つまり個人サイトを使用した安全なサイト間通信(金銭取引を含む)の概念および技術を以下に説明する。
【0045】
本発明の好ましい実施態様はインターネット上(インターネットを通して)行なわれる電子商取引の方法に関する。特に、消費者とオンライン業者の間で電子取引によって安全な支払いを開始することに関する。一般的に、本発明の実施態様の方法は四つのステップに基づいている。第一ステップ:消費者は自分自身の個人サイトをナビゲートする。第二ステップ:消費者は自分のサイトからオンライン業者へナビゲートし、個人サイトが提供する一度だけのパスワードを使って自分の身元を明らかにする。第三ステップ:チェックアウトする。オンラインショップは消費者が送信した識別パラメータを用いて消費者サイトへインボイスを送信する。第四ステップ:消費者は自分のサイトでそのインボイスを承認する。この電子購入方法を支援する技術はソフトウェアモジュールと第三者データ処理サービスで構成される。ソフトウェアモジュールは、購入のための上述の通信プロトコルを簡便化する。第三者は電子取引を開始するための指示を消費者サイトから受ける。オンラインベンダーに直接支払うか、クレジット会社を通して支払うのが好ましい。
【0046】
本発明の好ましい実施態様は三つの部分で構成される。(A)インターネット上で購入する新規な方法の部分。(B)購入方法部分を簡便化する技術。(C)インターネットユーザーとオンライン双方向ホームページ(オンラインベンダーを含む)の間の相互関係のスピード、容易さおよび信頼性を扱う最適化技術部分。
【0047】
想起:現在のインターネット上でのオンラインショッピングでは、顧客は自分のクレジットカード番号と個人データの詳細をオンライン業者のデータベースへ電子的に提出しなければならない。この手順から二つの問題が生じる。第一は安全性の問題である。クレジットカード番号はオンラインベンダーの電子データベースに記憶され、窃盗犯やハッカーによる窃盗や乱用の対象となる。第二に、現在の購入手順は時間がかかり過ぎる。消費者は機密番号や他の個人データをタイプしなければならない。現在のインターネットショッピングの手順では、一般的に、消費者は製品を購入したいと言う意図を知らせ、自分のクレジットカード番号を提出し、その後オンラインベンダーはクレジットカード会社に連絡し、認可を要求する。
【0048】
PCSite(個人クレジットサイト)は、インターネット時代に合わせ、インターネットのツールを使用することにより、ウェブ上のユニークなURLを用いて(クレジットカードの代わりに)消費者クレジットサイトを形成する。クレジットサイトには、消費者の個人データの実質的にすべて(銀行口座、電子メール、送り先住所など)が含まれている。PCSite会社がこういう消費者の個人サイトを提供し、業者のウェブサイトと消費者の間の相互関係をすべて管理するのが好ましい。この方法によれば、多くの安全性の問題が解決されるし、購入時間も短くて済み、しかも使い易い。PCSiteは、基本的に、新しいGUI購入方法を創造する。
【0049】
PCSiteはどのように機能するのか。現在のクレジットカード支払システムにおいては、消費者の銀行口座にチャージするのに必要なすべてのデータを業者のウェブサイトが受け取る。PCSiteの支払方法では、業者のウェブサイトから消費者サイトへ支払いが行なわれる。業者のウェブサイトに提供されるのはPCSite名だけであり、業者はそれを使って消費者サイトへ要求金額のインボイスを送信する。次に消費者は自分のサイトへナビゲートし、到着したインボイスの支払いをすべきか否かを決定する。消費者が支払わない決定をしたら、業者のウェブサイトは取り消しメッセージを受け取る。消費者が支払う決定をした場合は、消費者の銀行口座にチャージされ、お金が業者の銀行口座に振り込まれ、業者のウェブサイトは、インボイスが支払われました;<送り先住所>へ品物を送ってください、と言うメッセージを受け取る。
【0050】
消費者のユーザー名は公的なものなので(隠す意図はないので)、消費者サイトはジャンク電子メール同様、ジャンクインボイスで一杯になる可能性がある。この事態を回避するには、PCSiteシステム上でインボイス認可規定が存在しなければならない。つまり、業者のウェブサイトがインボイスを送信するには、有効なパスワードを提供しなければならない。このパスワードは消費者の要求に基づいてPCSiteシステム上で発生し、業者のウェブサイトへ送信され、業者はそれを使ってインボイスを送信する。インボイスの送信後、そのパスワードは無効となり、PCSiteシステム上では再び使用できない。
【0051】
以下のPCSiteデータフローは購入プロセスで行なわれる行動ステップを要約する。
ステップ1:業者のウェブサイトでは、チェックアウトの時点で、PCSite名をタイプするように消費者へ要求するポップアップ・ウィンドウが現れる。
ステップ2:消費者はAuthorize vendorリンクをクリックし、PCSiteシステムへナビゲートする。
ステップ3,4:(認証後)フォームを申し込むことにより、PCSiteシステムが使い捨てパスワードを発生し、それを業者のウェブサイトへ送信する。
ステップ5:使い捨てパスワードを受け取った業者ウェブサイトは、消費者PCSiteへインボイスを送信する。PCSiteから受取通知を受け取ったら、チェックアウト完了メッセージが現れる。
この時点で業者ウェブサイトはインボイス支払受取通知を待っている。消費者はもっと都合の良い時間まで待ってから自分のPCSiteへナビゲートし、支払うこともできるし、チェックアウト完了ウィンドウのリンクをクリックすることにより支払うこともできる。いずれの選択でも、消費者のPCSiteの支払ウィンドウが開かれる。
ステップ6:このウィンドウで、消費者は自分の送り先住所を更新できるし、購入商品をもう一度詳細に見ることもできる。支払をするには、支払パスワードを提供する必要がある。インボイスが支払われると、PCSite cop.が業者の銀行口座へ送金し、業者のウェブサイトへ送り先住所およびコンタクト情報と一緒に支払受取メッセージを送信する。
注;支払ウィンドウはPCSiteシステムで金銭取引を行なう唯一のポイントであり、消費者によって完全にコントロールされる。
【0052】
本発明のPCSiteとPayPal(一般的な従来のインターネット支払方式)を区別するのは我々自身である。PCSiteとPayPalの論理的概念は同じではない。PayPalは消費者と業者ウェブサイトの仲介として行動する。両者の接続はなく、データの交換はPayPalのサーバーを通して行なわれる。
【0053】
PCSiteを使う場合、明確に特徴付けられたプロトコルを用いて(仲介なしに)、業者と消費者ウェブサイトはデータを交換する。更に、消費者が(PCSite提供の)自分の個人的サイトからウェブをナビゲートするとき、消費者がナビゲートする各サイトのエントランスで主に識別が行なわれる。PCSiteは各消費者に個人サイトを提供するので、消費者には多くの選択権が与えられる。PCSiteとPayPalの論理的概念は本質的に異なる。
【0054】
PCSiteが提供する消費者ウェブサイトは主に三つのセクションに分けられる。
1.パブリック領域:所定のURLにだれでもナビゲートできる。
2.プライベート領域:このセクションに入るには、有効なパスワードを提供しなければならない。
3.支払ウィンドウ:上述の通り、金銭取引を行なうには支払パスワードが必要である。
【0055】
更に、ウェブサイトは広告を提供するので、上述のプロセスよりも購入プロセスが短くて済む。
【0056】
公的領域は以下のセクションを含んでいる。
1.ウェブ・ブラウザ(図2を参照)。消費者はウェブ上で自分のホームページ(Google.com)へナビゲートできる。
2.消費者がパブリックなものとして特徴付けたファイルフォルダ(図3を参照)。(共用ファイルおよびフォルダ)
3.ブログなど。
【0057】
プライベート領域には以下のセクションが含まれる。
1.消費者がプライベートなものとして特徴付けたファイルフォルダ(例えば、バックアップ用)。
2.異なる目的のための複数の電子メールボックス(図4を参照)。全て同じウィンドウを使い、同じ認証レベルで管理される。
3.金銭取引歴。消費者は、自分のサイトから好みに合わせてフィルターした全取引を調査できる。
4.購入(図5を参照)。購入タブは三つのリストを含んでいる。
【0058】
(図5の1)インボイス・リスト:業者のウェブサイトから送信され、まだ支払われていない全インボイスを含んでいる。インボイスをクリックすると、支払ウィンドウが開き、上述の通り消費者は金銭取引を行なうことができる。
【0059】
(図5の2)エントランス・カード・リスト:このリストはコンテンツ購入の管理に使用される。コンテンツ購入プロセスは、発送ステップ以外は商品の購入と同じである。コンテンツの場合、業者のウェブサイトは(インボイスが支払われた後に初めて使用可能となる)リンクをインボイスへ添付する。インボイスを支払った後、そのリンクはエントランス・カード・リストに加えられる。そのリンクをクリックすることにより、消費者はユーザーおよびパスワードをタイプせずに、コンテンツサイトへナビゲートできる。
【0060】
(図5の3)業者リスト:消費者は好きな業者のリストを自分で作成したり、shopping.comなどの検索エンジンを使ってそういうリストを提供してもらったりできる。消費者は、そのリストの業者をクリックし、パラメータとしてPCSiteユーザー名と使い捨てパスワードを使って、業者のウェブサイト(ステップ2)へナビゲートする。チェックアウト・プロセスにおいて、業者のウェブサイトは提供されたパスワードとPCSiteユーザー名を使って消費者サイトへインボイスを送信する(ステップ3)。残りは支払だけである(ステップ4)。業者サイトとの相互関係はユーザーの個人サイト、特に金銭取引歴を通して行われるので、ユーザー側では透明性、安全性および便宜性が保証される。消費者サイトの広告バナーは、好みの業者リストと同様の機能を果たす。
【0061】
チェックアウト・プロセスに含まれるのは支払ウィンドウだけである。更に、チェックアウト・プロセスが迅速なので、新しいビジネスチャンスが誕生する。コンテンツサイトは各エントランスに少額(10セント)のチャージが可能である。
【0062】
次に、本発明のPCSite方式を用いた最新のアプリケーションを説明する。特に、(1)携帯電話を使用した送金、(2)政府機関との通信、および(3)著作権で保護されたファイル(例えば、.mp3)のダウンロードである。
【0063】
(インターネットおよびIR機能付き)携帯電話を使用した送金:この機能は電子マネーまたは他の種類のスマートカードの替りに使用できる。以下の比較表を参照し、AがBに携帯電話を使って100ドル支払う場合を説明する。
【0064】
【表1】

【0065】
政府機関との通信:PCSiteは、個人と政府機関との間のあらゆる公式な通信にも利用できる。請求書および税金の支払も、上述の如く設計されたPCSiteシステムの通信方法の一つである。政府機関との通信は、基本的にほとんど全て様式の提出である。シナリオ1:PCSiteの所有者は政府機関(IRS)へナビゲートし、必要な様式を自分のサイト(自分の機械ではなく)へダウンロードする。PCSiteは所有者の個人情報を全て含んでいるので、記入は短時間で終了する。消費者はデータを確認し、必要ならばそれを更新し(更新作業はPCSiteデータベースも同様に更新する)、クリックするだけで記入済みの様式をIRSへ送信できる。シナリオ2:IRSは個人のPCSiteへ記入すべき様式を送信することにより通信を開始する。この場合、PCSiteの所有者は通信の内容とそれに記入すべきかどうかを尋ねるメッセージを受信する。記入する道を選択した場合は、上述のプロセスが行われる。
【0066】
著作権で保護されたファイル(例えば、.mp3)のダウンロード:消費者は自分のPCSiteからダウンロードサイトへナビゲートし(PCSiteのユーザー名と使い捨てパスワードがパラメータとしてダウンロードサイトへ提供される)、ダウンロードするファイルを選択する。ダウンロード要求を受け取ったダウンロードサイトは、PCSiteユーザーへインボイスを送信し、支払が済んだらダウンロードが始まります、と言うメッセージを表示する。次にその消費者はalt+tabキーを使って自分のPCSiteブラウザに注目し、到着したインボイスの支払をする。ダウンロードサイトがその支払を受け取ると、直ちにダウンロードが開始される。
【0067】
このように、インターネットはますます多くの人がますます多くの理由でウェブを利用する道具となりつつある。サービスや情報を提供する多くのウェブサイト(特に主要サイト)が登録や料金を要求している。PCSiteを使ってウェブサーフィンすることにより、消費者はもはや無名ではなくなる(PCSiteのユーザー名や使い捨てパスワードは訪問する各ウェブサイトへパラメータとして送信される)。この利点は、消費者サイトと他の全てのウェブサイトとの間の相互関係が効果的に結ばれ、時間が節約できると同時に新しい機会が開けることである。
【0068】
本発明の実施態様は機械によって読み取り可能なプログラム記憶装置(および/または記憶媒体および/またはワイヤレス搬送周波数伝送)、すなわち上述の方法の各ステップおよびその変形を実行するために機械によって読み取り可能なインストラクション・プログラムの記憶装置にも関している。プログラム記憶装置および/または記憶媒体が必要とするのは、本発明の方法の各ステップの少なくとも一つが達成されるように、車内、ローカルまたは遠隔地の通信プロトコルを使用する意図を持って、これらのステップまたはその変形の一つまたはそれらの組み合わせを実現するために提供される、コンピューターで読み取り可能および/または実行可能なインストラクションだけである。
【0069】
本発明は、本発明を実行するための好ましい実施態様を含めて特定の例に関して記載されているが、上述のシステムや技術には、特許請求の範囲に記載の本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく、数多くの変型および変更が可能であることは当業者には自明である。
【図面の簡単な説明】
【0070】

【図1】安全なインターネット電子商取引方式の一般的な実施態様を示す概略図である。
【図2】一般的なPCSiteセッション中に閲覧される重要事項を示すスクリーンショットである。
【図3】一般的なPCSiteセッション中に閲覧される重要事項を示すスクリーンショットである。
【図4】一般的なPCSiteセッション中に閲覧される重要事項を示すスクリーンショットである。
【図5】一般的なPCSiteセッション中に閲覧される重要事項を示すスクリーンショットである。
【図6】一般的なPCSiteセッション中に閲覧される重要事項を示すスクリーンショットである。
【符号の説明】
【0071】
110 電子的に簡便化する
120 パスワードを送信する
130 インボイスを電子的に受け取る
140 パスワードを電子的に認証する
150 インボイスを電子的に提供する
160 インボイスに関連する明細、期間および条件に一致する

【特許請求の範囲】
【請求項1】
安全なインターネット電子商取引方式であり、
(A)安全なインターネットベースのウェブサイトの事前レジスタ・アカウントに、アカウント所有者がインターネット参入するのを電子的に簡便化する安全なインターネットベースのウェブサイト;
(B)業者のインターネットサイトへ前記所有者を電子的に案内し、業者サイトへ一度だけのパスワードを送信する安全なインターネットベースのウェブサイトであり、前記一度だけのパスワードは安全なインターネットベースのウェブサイトによってその後識別可能であり;
(C)業者のインターネットサイトからインボイスを電子的に受け取る安全なインターネットベースのウェブサイトであり、前記インボイスには前記一度だけのパスワードが含まれており;
(D)前記一度だけのパスワードを電子的に認証する安全なインターネットベースのウェブサイト;
(E)アカウント所有者にインボイスを電子的に提供する安全なインターネットベースのウェブサイト;および
(F)前記安全なインターネットサイトが前記所有者からインボイス承認を受け取ったら、前記安全なインターネットサイトは前記所有者と業者間の商業契約を完結するのに必要な支払いおよび配達の詳細を業者インターネットサイトへ電子的に提供し、前記契約は前記インボイスに関連する明細、期間および条件に一致するステップ、
を含む、消費者にとって便利な改善された取引管理のための安全なインターネット電子商取引方式。
【請求項2】
安全なインターネットベースのウェブサイトの事前レジスタ・アカウントに、アカウント所有者がインターネット参入するのを電子的に簡便化するステップには、アカウント所有者のパスワードまたはバイオメトリクスの認証が含まれる請求項1に記載の安全なインターネット電子商取引方式。
【請求項3】
業者インターネットサイトへ前記所有者を電子的に案内するステップには、情報を業者インターネットサイトと電子的に交換する安全なインターネットベースのウェブサイトが含まれる請求項1に記載の安全なインターネット電子商取引方式。
【請求項4】
一度だけのパスワードを送信するステップには、アカウント所有者識別子、パスワード日付スタンプ、パスワード使用期限、パスワード有効期間メトリック、アカウント所有者プロファイル、アカウント所有者クレジット記述子、安全なインターネットベース・ウェブサイトのリベート記述子、安全なインターネットベース・ウェブサイトの手数料記述子、安全なインターネットベース・ウェブサイトの取引料記述子および安全なインターネットベース・ウェブサイトのフォローアップIDを含むリストから選択されるデータ部分を付加するステップが含まれる請求項1に記載の安全なインターネット電子商取引方式。
【請求項5】
業者インターネットサイトからインボイスを受け取るステップには、業者インターネットサイト識別子、インボイス日付スタンプ、インボイス使用期限、インボイス有効期間メトリック、業者インターネットサイト・プロファイル、業者インターネットサイト・クレジット記述子、業者インターネットサイト・リベート記述子、業者インターネットサイト手数料記述子、業者インターネットサイト取引料記述子および業者インターネットサイト・フォローアップIDを含むリストから選択される取引パラメータ部分を受け取るステップが含まれる請求項1に記載の安全なインターネット電子商取引方式。
【請求項6】
前記アカウント所有者へインボイスを電子的に提供するステップには、業者サイトからフォローアップ通知を電子的に提供するステップが含まれ、前記アカウント所有者はそういう通知を受け取るための承認を前もって与えている請求項1に記載の安全なインターネット電子商取引方式。
【請求項7】
フォローアップ通知を電子的に提供するステップには、業者がアカウント所有者へ電子メールを送信するステップが含まれる請求項6に記載の安全なインターネット電子商取引方式。
【請求項8】
フォローアップ通知を電子的に提供するステップには、アカウント所有者の安全なインターネットベース・ウェブサイトのウェブページ(WebPage)に業者の広告を載せるステップが含まれる請求項6に記載の安全なインターネット電子商取引方式。
【請求項9】
前記所有者と業者間の商業契約を完結するのに必要な支払いおよび配達の詳細を業者インターネットサイトへ電子的に提供するステップには、アカウント所有者が承認した個人データ、業者による調査への回答または業者による満足度に関するフォローアップ質問が含まれる請求項1に記載の安全なインターネット電子商取引方式。
【請求項10】
業者インターネットサイトへ前記所有者を電子的に案内するステップには、伝送テレビ、暗号化テレビ、ケーブルテレビ、伝送ラジオ、暗号化ラジオ、ケーブルラジオおよび携帯電話データフィードのリストから選択されるメディアにおいて提供されるのと実質的に同質のメディアコンテンツのコピーを前記所有者がレンタルまたは購入できるように、メディアコンテンツからメディアコンテンツ権を有する業者のコンタクトデータまでの実時間スケジュールに電子的にアクセスするステップが含まれる請求項1に記載の安全なインターネット電子商取引方式。
【請求項11】
前記所有者を業者インターネットサイトへ電子的に案内するステップには、ソフォトウェア・コンテンツ、実行可能なコードおよびそれによって使用可能なデータのコピーを前記所有者がレンタルまたは購入できるように、ソフトウェア・コンテンツ権を有する業者のコンタクトデータに電子的にアクセルするステップが含まれる請求項1に記載の安全なインターネット電子商取引方式。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−507279(P2009−507279A)
【公表日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−527590(P2008−527590)
【出願日】平成18年8月16日(2006.8.16)
【国際出願番号】PCT/IL2006/000948
【国際公開番号】WO2007/023486
【国際公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【出願人】(508046889)ピー.シー.エス.エム.リミテッド (1)
【Fターム(参考)】