説明

定量材料塊製造装置および方法

【課題】米飯を精度よく目標重量で計量する。
【解決手段】最終目標重量値より少ない設定重量値を目標とした主計量飯Rmを生成して重量を計量しながら搬送する第1の処理部M1と、第1の処理部M1の搬送方向下流側に配置され、主計量飯Rmの重量と最終目標重量値との重量差である補充重量値を目標とした補充計量飯Rsを生成して主計量飯Rmに補充するとともにこれらの重量を計量しながら搬送する第2の処理部M2と、第2の処理部M2で計量された重量に主計量飯分配比率を乗じて得られた重量値と設定重量値との重量差を補正した主計量飯Rmを生成するように第1の処理部M1を制御する第1の制御、および補充計量飯Rsを生成するように第2の処理部M2を制御する第2の制御を実行する制御部31,32とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、定量材料塊製造装置および方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
所望の目標重量とした米飯などの材料塊を製造する装置が知られている。このような装置では、材料塊を計量コンベアで計測し、その計測値と目標重量値との重量差に応じて材料の供給量を調整している。
【0003】
すなわち、原材料から所定長さに分割されて搬送される材料塊を計量コンベアで移送しつつ計量し、材料の送り量や切断スピード等を調整することで材料塊の重量を増減し、目標重量の材料塊を得ている。
【0004】
なお、このような定量材料塊の製造装置としては、例えば特許第2638742号明細書に記載されたものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第2638742号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、所定長さに分割されて間欠的に順次搬送される材料塊が米飯などのように隙間がある場合には密度が不均一となり、上述した製造装置では材料塊を精度よく目標重量値で計量することが困難である。
【0007】
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、材料塊を精度よく目標重量で計量することのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明の定量材料塊製造装置は、最終目標重量値よりも少ない重量に設定された設定重量値を目標とした主材料塊を生成し、当該主材料塊の重量を計量しながら搬送する第1の処理手段と、前記第1の処理手段の搬送方向下流側に配置され、前記第1の処理手段で計量された前記主材料塊の重量と前記最終目標重量値との重量差である補充重量値を目標とした補充材料塊を生成し、当該補充材料塊を前記主材料塊に補充するとともにこれらの材料塊の重量を計量しながら搬送する第2の処理手段と、前記第2の処理手段で計量された重量に第1の分配比率を乗じて得られた第1の重量値と前記設定重量値との重量差を補正した主材料塊を生成するように前記第1の処理手段を制御する第1の制御、および前記補充材料塊を生成するように前記第2の処理手段を制御する第2の制御を実行する制御手段とを有することを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、前記第1の分配比率は、前記設定重量値の前記最終目標重量値に対する比率、または前記第1の処理手段で計量された前記主材料塊の重量の前記最終目標重量値に対する比率であることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2記載の発明において、前記制御手段は、前記第1の重量値と前記設定重量値との偏差を求め、当該偏差が予め設定された許容範囲外となった場合に前記第1の制御を実行することを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、上記請求項1〜3の何れかに記載の発明において、100%から前記第1の分配比率を引いた比率を第2の分配比率としたとき、前記制御手段は、前記第2の処理手段で計量された重量に前記第2の分配比率を乗じて得られた第2の重量値と前記補充重量値との重量差を補正した補充材料塊を生成するように前記第2の処理手段を制御する第3の制御をさらに実行することを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、上記請求項3記載の発明において、前記制御手段は、前記第2の重量値と前記補充重量値との偏差を求め、当該偏差が予め設定された許容範囲外となった場合に前記第3の制御を実行することを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、上記請求項1〜3の何れかに記載の発明において、前記制御手段は、前記第2の処理手段で計量された重量から得られた前記補充材料塊の重量と前記補充重量値との重量差を補正した補充材料塊を生成するように前記第2の処理手段を制御する第4の制御をさらに実行することを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、上記請求項6記載の発明において、前記制御手段は、前記第2の処理手段で計量された重量から前記補充材料塊の重量と前記補充重量値との偏差を求め、当該偏差が予め設定された許容範囲外となった場合に前記第4の制御を実行することを特徴とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、上記請求項1〜7の何れかに記載の発明において、前記第1の処理手段は、材料を上方より下方へ圧縮しながら送る第1のローラ対、相互に接近離間可能に設けられて前記第1のローラ対から送られた前記材料の厚みを調整する第2のローラ対、前記第2のローラ対から送出される前記材料を送出方向と交差する方向に分割してシート状の主材料塊を生成する分割部、および生成された前記シート状の主材料塊の重量を計量しながら搬送する計量搬送部を有し、前記第2の処理手段は、材料を上方より下方へ圧縮しながら送る第1のローラ対、相互に接近離間可能に設けられて前記第1のローラ対から送られた前記材料の厚みを調整する第2のローラ対、前記第2のローラ対から送出される前記材料を送出方向と交差する方向に分割してシート状の補充材料塊を生成する分割部、および前記第1の処理手段の計量搬送部から送られた前記主材料塊に前記補充材料塊を補充してこれらの材料塊の重量を計量しながら搬送する搬送部を有し、前記制御手段は、前記第1の制御、前記第2の制御、前記第3の制御および前記第4の制御の少なくとも何れかの制御の実行においては、前記第1のローラ対の駆動制御、前記第2のローラ対の間隔制御および前記分割部の動作タイミング制御の少なくとも何れかの制御により前記主材料塊および前記補充材料塊の重量を調整することを特徴とする。
【0016】
請求項9に記載の発明は、上記請求項1〜8の何れかに記載の発明において、前記主材料塊および前記補充材料塊は米飯で構成されていることを特徴とする。
【0017】
上記課題を解決するため、請求項10に記載の本発明の定量材料塊製造方法は、最終目標重量値よりも少ない重量に設定された設定重量値を目標とした主材料塊を生成して当該主材料塊の重量を計量する第1のステップと、前記第1のステップで計量された前記主材料塊の重量と前記最終目標重量値との重量差である補充重量値を目標とした補充材料塊を生成して当該補充材料塊を前記主材料塊に補充するとともにこれらの材料塊の重量を計量する第2のステップとを有し、前記第1のステップでは、前回の前記第2のステップで計量された重量に第1の分配比率を乗じて得られた第1の重量値と前記設定重量値との重量差を補正した主材料塊を生成することを特徴とする。
【0018】
請求項11に記載の発明は、上記請求項10記載の発明において、100%から前記第1の分配比率を引いた比率を第2の分配比率としたとき、前記第2のステップでは、計量された重量に前記第2の分配比率を乗じて得られた第2の重量値と前記補充重量値との重量差を補正した補充材料塊を生成することを特徴とする。
【0019】
請求項12に記載の発明は、上記請求項10記載の発明において、前記第2のステップでは、計量された重量から得られた前記補充材料塊の重量と前記補充重量値との重量差を補正した補充材料塊を生成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、補充材料塊が主材料塊に補充された実際の材料塊の重量に第1の分配比率を乗じて得られた第1の重量値と設定重量値との重量差を補正した主材料塊を生成する制御と、主材料塊の重量と最終目標重量値との重量差である補充重量値を目標とした補充材料塊を生成する制御を実行し、補充材料塊を主材料塊に補充するようにしているので、材料塊を精度よく目標重量で計量することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施の形態に係る定量米飯製造装置を示す概略図である。
【図2】図1の定量米飯製造装置における制御系を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る定量米飯製造装置における米飯製造に係るフローチャートである。
【図4】本発明の一実施の形態に係る定量米飯製造装置における米飯製造での主計量補正量の決定処理に係るフローチャートである。
【図5】本発明の一実施の形態に係る定量米飯製造装置における米飯製造での補充計量補正量の決定処理に係るフローチャートである。
【図6】本発明の一実施の形態に係る定量米飯製造装置における米飯製造での変形例としての補充計量補正量の決定処理に係るフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0023】
図1に示すように、本実施の形態の定量米飯製造装置(定量材料塊製造装置)Mは、キャスタ1によって移動可能とされた台座2上に第1の計量コンベア(計量搬送部)3、第2の計量コンベア(計量搬送部)4、および払出コンベア5が搬送方向上流側から下流側に沿って配置されている。
【0024】
また、第1の計量コンベア3の上方および第2の計量コンベア4の上方には、米飯(材料)をシート状に成形して計量コンベア3,4上に送り出す送出部6,7がそれぞれ配置されている。
【0025】
さらに、送出部6と第1の計量コンベア3との間には、送出部6から送り出された米飯R(図2)を搬送方向と交差する方向(ここでは、搬送方向とほぼ直交した方向)に分割して所定長の主計量飯Rm(主材料塊)を生成するためのカッタ(分割部)8が配置されている。そして、カッタ8で分割生成された主計量飯Rmは第1の計量コンベア3に載せられる。
【0026】
一方、送出部7と第2の計量コンベア4との間にも、送出部7から送り出された米飯Rを搬送方向と交差する方向(ここでは、搬送方向とほぼ直交した方向)に分割して所定長の米飯(以下、送出部7から送り出されてカッタ9で分割された米飯を「補充計量飯Rs(補充材料塊)」という。)を生成するためのカッタ(分割部)9が配置されている。そして、カッタ9で分割生成された補充計量飯Rsは第2の計量コンベア4に載せられる。
【0027】
第1の計量コンベア3および第2の計量コンベア4には、当該計量コンベア3,4に載せられた米飯の重量を計量するためのロードセル3a,4aがそれぞれ設けられている。
【0028】
そして、第1の計量コンベア3、ロードセル3a、送出部6およびカッタ8で第1の処理部M1(第1の処理手段)が構成される。また、第2の計量コンベア4、ロードセル4a、送出部7およびカッタ9で第2の処理部M2(第2の処理手段)が構成される。
【0029】
このような定量米飯製造装置Mにより、送出部6から送り出されたシート状に連続した米飯Rがカッタ8で分割されることにより主計量飯Rmが生成され、第1の計量コンベア3に載せられる。そして、第1の計量コンベア3にて重量が計量されながら搬送され、第2の計量コンベア4へ移送される。
【0030】
一方、送出部7から送り出されたシート状に連続した米飯Rもカッタ9で分割されることにより補充計量飯Rsが生成され、第2の計量コンベア4で搬送されている主計量飯Rmの上に載せられる。そして、第2の計量コンベア4から払出コンベア5へと移され、次工程を実行するための装置(例えば、計量された米飯を所定の形状に成形(例えば三角形のおにぎり形状に成形)するための成形装置)に払い出される。
【0031】
台座2の側方(図1において右側)には、上下方向に延びる一対の縦レール10に沿って米飯容器11を昇降させるリフタ12が設けられている。このリフタ12によって米飯容器11は上部に設置されたホッパ13の位置まで持ち上げられ、リフタ12の上端に設けられた反転部14によってホッパ13に向けて上下反転されることにより、米飯容器11内の米飯Rがホッパ13に投入される。
【0032】
ホッパ13は前述した送出部6および送出部7に共通して対応するよう設けられている。ホッパ13内には、投入された米飯Rを解すための第1の解しローラ、第1の解しローラに解された米飯Rを送出部6および送出部7に搬送するための搬送ローラ、および搬送ローラに搬送された米飯Rをさらに解すための第2の解しローラ(何れのローラも図示せず)が設けられている。さらに、ホッパ13と送出部6および送出部7との境界部分には、ホッパ13内の米飯Rを送出部6と送出部7とに分岐する分岐板22が設置されている。したがって、第2の解しローラに解された米飯Rは、分岐板22に分岐されて前述した送出部6および送出部7に導入される。
【0033】
送出部6内には、ホッパ13からの米飯Rを導入するための導入ローラ21が設けられている。また、導入ローラ21の下方には、左右一対で合計2段となった第1のローラ対15が上下方向に配置されている。この第1のローラ対15は、上段に位置する第1のローラ対15aの間隔よりも下段に位置する第1のローラ対15bの間隔の方が狭くなっている。したがって、米飯Rが第1のローラ対15a,15bにより上方より下方へ送られることによって、シート状に圧縮成形される。
【0034】
さらに、第1のローラ対15の下方には、左右一対で合計2段となった第2のローラ対16が上下方向に配置されている。ここで、第1のローラ対15の間隔よりも下方に位置する第2のローラ対16の間隔の方が狭くなっている。また、第2のローラ対16は相互に接近離間可能になっている。
【0035】
したがって、第1のローラ対15により米飯Rが上方より下方へと圧縮されながら送られる。そして、第2のローラ対16へと送られることによってさらに圧縮されてシート状に成形される。そして、第2のローラ対16は相互に接近離間可能になっていることから、第1のローラ対15から送られたシート状の連続した米飯Rは、第2のローラ対16の間隔に応じて厚みが調整されて送り出される。
【0036】
また、送出部7内には、左右で一対となった第1のローラ対17が配置されている。この第1のローラ対17の下方には、左右一対で合計2段となった第2のローラ対18が上下方向に配置されている。ここで、送出部6内と同様、第1のローラ対17の間隔よりも下方に位置する第2のローラ対18の間隔の方が狭くなっている。また、第2のローラ対18は相互に接近離間可能になっている。
【0037】
したがって、第1のローラ対17により米飯Rが上方より下方へ圧縮しながら送られ,続いて第2のローラ対18へと送られることによってさらに圧縮されてシート状に成形される。そして、第1のローラ対17から送られたシート状の連続した米飯Rは、第2のローラ対18の間隔に応じて厚みが調整されて送り出される。
【0038】
ホッパ13の側方(図1において左側)には、生成される米飯の最終目標重量値Tや主計量飯Rmの設定重量値Tm、主計量飯Rmや補充計量飯Rsの重量の許容値などの設定を行う操作パネル19、および定量米飯製造装置Mの駆動および停止などを行う操作スイッチ20が設けられている。したがって、作業者は操作パネル19および操作スイッチ20を適宜操作することにより、定量米飯製造装置Mによる米飯の計量を行う。
【0039】
次に、前述した構成を有する定量米飯製造装置Mの制御系について、図2を用いて説明する。
【0040】
図2において、定量米飯製造装置Mは、第1の制御部31(制御手段)および第2の制御部32(制御手段)により動作が制御されている。第1の制御部31には第2の制御部32に設けられた第2の重量検出器34が接続されており、ロードセル4aで計量されて第2の重量検出器34で検出された主計量飯Rmおよび補充計量飯Rsの合計重量Wが入力される。また、第2の制御部32には第1の重量検出器33および第2の重量検出器34が接続されており、ロードセル3aで計量されて第1の重量検出器33で検出された主計量飯Rmの重量、ならびにロードセル4aで計量されて第2の重量検出器34で検出された主計量飯Rmおよび補充計量飯Rsの合計重量Wが入力される。なお、本実施の形態では、第1の制御部31と第2の制御部32とに分かれているが、制御部31,32は一体となっていてもよい。
【0041】
第1の処理部M1では、前述した操作パネル19により、計量される米飯の最終目標重量値Tよりも少ない重量に設定された設定重量値Tmを目標とした主計量飯Rmを生成するように設定される。そして、第1の制御部31は、第2の処理部M2のロードセル4aで計量された主計量飯Rmおよび補充計量飯Rsの合計重量Wに主計量飯分配比率K1(第1の分配比率)を乗じて得られた第1の重量値と設定重量値Tmとの重量差を補正した主計量飯Rmを生成するように第1の処理部M1を制御する(第1の制御・フィードバック制御)。
【0042】
また、第2の制御部32は、第1の処理部M1のロードセル3aで計量された主計量飯Rmの重量と最終目標重量値Tとの重量差である補充重量値Tsを目標とした補充計量飯Rsを生成するように第2の処理部M2を制御する(第2の制御・フィードフォワード制御)。
【0043】
さらに、第2の制御部32は、第2の処理部M2のロードセル4aで計量された主計量飯Rmおよび補充計量飯Rsの合計重量Wに補充計量飯分配比率K2(第2の分配比率)を乗じて得られた第2の重量値と補充重量値Tsとの重量差を補正した補充計量飯Rsを生成するように第2の処理部M2を制御する(第3の制御・フィードバック制御)。ここで、補充計量飯分配比率K2とは、100%から主計量飯分配比率K1を引いた比率を指し、例えば主計量飯分配比率K1が95%であれば、補充計量飯分配比率K2は(100−95)%、つまり5%となる。
【0044】
そして、第2の制御部32は、第2の処理部M2のロードセル4aで計量された重量から得られた補充計量飯Rsの重量と補充重量値Tsとの重量差を補正した補充計量飯Rsを生成するように第2の処理部M2を制御する(第4の制御・フィードバック制御)。
【0045】
但し、第3の制御と第4の制御とは、何れかが選択的に実行される。つまり、第3の制御が実行されるときには第4の制御は実行されず、逆に第4の制御が実行されるときには第3の制御は実行されない。なお、第3の制御または第4の制御の何れか一方の制御のみが実行されるようになっていてもよい。
【0046】
なお、本実施の形態において、第1の制御部31では、第1の重量値と設定重量値Tmとの偏差を求め、当該偏差が予め設定された許容範囲外となった場合に第1の制御を実行する。また、第2の制御部32では、第2の重量値と補充重量値Tsとの偏差を求め、当該偏差が予め設定された許容範囲外となった場合に第3の制御を実行する。さらに、第2の制御部32では、第2の処理部M2のロードセル4aで計量された重量から補充計量飯Rsの重量と補充重量値Tsとの偏差を求め、当該偏差が予め設定された許容範囲外となった場合に第4の制御を実行する。
【0047】
ここで、第1の制御部31および第2の制御部32は、第1のローラ対16,18の駆動制御、第2のローラ対16,18の間隔制御、およびカッタ8,9の動作タイミング制御を行っている。そして、第1の制御、第2の制御、第3の制御および第4の制御における主計量飯Rmあるいは補充計量飯Rsの重量は、これらの制御の何れかあるいは全てを実行することにより調整される。なお、第1のローラ対16,18の駆動制御は、第1のローラ対16,18を駆動するモータ(図示せず)の速度またはトルクを制御することにより実行される。
【0048】
但し、制御部31,32は必ずしもこれら3種類の制御を行っている必要はなく、少なくとも何れか一つの制御を行っていればよい。また、これらの制御以外により主計量飯Rmおよび補充計量飯Rsの重量を調整してもよい。
【0049】
次に、本実施の形態の定量米飯製造装置Mの第1の制御部31および第2の制御部32による重量制御について、図3〜図5のフローチャートを用いて具体的に説明する。
【0050】
米飯Rがホッパ13に投入され、送出部6の第2のローラ対16が所定の間隔にセットされて第1のローラ対15が回転を開始し、第1の計量コンベア3および第2の計量コンベア4が周回移動を開始する。そして、図3において、第1の制御部31により、送出部6からシート状に成型された連続した米飯Rが送り出され、カッタ8で分割されて主計量飯Rmが生成される(ステップS1)。
【0051】
ここで、最終目標重量値Tを例えば100gとした場合、ステップS1においては、最終目標重量値Tである100gよりも少ない重量(例えば95g)を目標とした主計量飯Rmが生成されるように設定重量値Tmが設定される。なお、この設定は前述の操作パネル19で行われる。
【0052】
生成された主計量飯Rmは第1の計量コンベア3に載せられ、ロードセル3aにより主計量飯Rmの重量Wmの計量(ステップS2)および搬送が行われる。計量結果は第2の制御部32に送られる。なお、ここでの計量結果は、例えば94gとする。
【0053】
次に、計量結果を受けて、第2の制御部32において、補充重量値Ts(=T−Wm)の算出が行われる(ステップS3)。すなわち、最終目標重量値Tが100gであり、生成された主計量飯Rmの重量Wmは94gであることから、ここでは6gが補充重量値Tsとして算出される。
【0054】
このようにして補充重量値Tsが算出されたならば、第2の制御部32により、当該重量値Tsを目標とした補充計量飯Rsが生成される(ステップS4)。すなわち、送出部7の第2のローラ対18が所定の間隔にセットされて第1のローラ対17が回転を開始する。そして、送出部7から米飯Rが送り出され、カッタ9で分割されて、補充重量値Tsである4gを目標とした補充計量飯Rsが生成される。なお、生成された補充計量飯Rsは第1の計量コンベア3から第2の計量コンベア4に流れてきた主計量飯Rmの上に補充される。
【0055】
補充計量飯Rsが補充された第2の計量コンベア4上の主計量飯Rmは、ロードセル4aにより合計重量Wが計量される(ステップS5)。計量結果は第1の制御部31および第2の制御部32に送られる。
【0056】
そして、ステップS6において、定量米飯製造装置Mの動作が停止する場合にはそのまま終了し、停止しない場合には、次のステップに移行する。
【0057】
なお、本実施の形態において、以上に説明したステップS2〜ステップS4が第2の制御に相当する。
【0058】
さて、ステップS6において定量米飯製造装置Mの動作が停止しない場合には、主計量補正量の決定処理(ステップS7)および補充計量補正量の決定処理(ステップS8)が実行され、その後前述の主計量飯Rmの生成(ステップS1)に戻る。
【0059】
主計量補正量の決定処理(ステップS7)について、図4を用いて説明する。
【0060】
当該処理では、第1の制御部31において、最初に主計量偏差Sm(=W・K1−Tm)の算出が行われる(ステップS71)。すなわち、第2の処理部M2(のロードセル4a)において直前の回に計量された主計量飯Rmの重量Wmと補充計量飯Rsの重量Wsとの合計重量Wに主計量飯分配比率K1を乗じて得られた第1の重量値(W・K1)から設定重量値Tmを引いて主計量偏差Smを算出する。
【0061】
本実施の形態において、主計量飯分配比率K1は設定重量値Tmの最終目標重量値Tに対する比率(設定重量値Tm/最終目標重量値T)である。したがって、設定重量値Tmと最終目標重量値Tとが設定されれば、主計量飯分配比率K1は自動的に設定されることとなる。ここでの設定重量値Tmは95g、最終目標重量値Tは100gに設定されることから、主計量飯分配比率K1は(95/100)%、つまり95%となる。そして、合計重量Wを例えば102gとすると、第1の重量値(W・K1)は96.9gとなり、主計量偏差Sm(=W・K1−Tm)は(96.9−95)g、つまり1.9gとなる。
【0062】
なお、以下に説明する補充計量補正量の決定処理を含め、本実施の形態では偏差を用いて処理を行っているが、複数回計量された重量Wm,Wsの平均値と設定重量値Tm,補充重量値Tsとの差を用いて処理を行ってもよい。
【0063】
さて、ステップS71において主計量偏差Smが算出されたならば、この主計量偏差Smが予め設定された許容範囲内かどうかが判断される。なお、当該判断に先立って、主計量重量プラス側許容値Dm、主計量重量マイナス側許容値Dmが設定される。この設定も前述の操作パネル19で行われる。ここでは、主計量重量プラス側許容値Dmが例えば+3g、主計量重量マイナス側許容値Dmが例えば−3gに設定されているとする。
【0064】
さて、ステップS72に移行して、主計量偏差Smが主計量重量プラス側許容値Dm以上かどうかが判断され、そうであればステップS73に移行して主計量重量プラス側許容値Dm内となるようにマイナス補正され、主計量補正量の決定処理が終了する。
【0065】
本実施の形態の場合にはステップS72において主計量偏差Smは1.9gであり主計量偏差Smが主計量重量プラス側許容値Dm以上ではないために、ステップS73には移行せずにステップS74に移行し、主計量偏差Smが主計量重量マイナス側許容値Dm以下かどうかが判断される。そして、そうであればステップS75に移行して主計量重量マイナス側許容値Dm内となるようにプラス補正され、主計量補正量の決定処理が終了する。
【0066】
本実施の形態の場合にはステップS72において主計量偏差Smは1.9gであり主計量偏差Smが主計量重量マイナス側許容値Dm以下ではないために、ステップS75には移行せずにステップS76に移行し、補正されることなく主計量補正量の決定処理が終了する。
【0067】
なお、マイナス補正の場合およびプラス補正の場合、本実施の形態では設定重量値Tmとなるように補正されるが、許容範囲内に収まる重量値に補正されれば足りる。
【0068】
なお、以上の主計量補正量の決定処理が第1の制御に相当する。
【0069】
次に、補充計量補正量の決定処理(ステップS8)について、図5を用いて説明する。
【0070】
当該処理では、第2の制御部32において、最初に補充計量飯Rsの重量Ws(=W・K2)の算出が行われる(ステップS81)。前述のように、ステップS5における合計重量Wの計量結果は第2の制御部32に送られることから、第2の制御部32では、合計重量Wに補充計量飯分配比率K2を乗じて得られた第2の重量値(W・K2)を推定的に補充計量飯Rsの重量Wsとする。
【0071】
補充計量飯分配比率K2とは、100%から主計量飯分配比率K1を引いた比率である。前述したように、ここでの主計量飯分配比率K1は95%であることから、補充計量飯分配比率K2は(100−95)%、つまり5%となる。そして、合計重量Wが例えば102gであるので、第2の重量値(W・K2)つまり補充計量飯Rsの重量Wsは5.1gとなる。
【0072】
次に、このようにして算出された補充計量飯Rsの重量Wsから補充計量偏差Ss(=Ws−Ts)の算出が行われる(ステップS82)。すなわち、補充計量飯Rsの重量WsからステップS3で算出された補充重量値Tsを引いて補充計量偏差Ssを算出する。ここでの補充計量飯Rsの重量Wsは5.1g、補充重量値Tsは6gであることから、補充計量偏差Ss(=Ws−Ts)は(5.1−6)g、つまり−0.9gとなる。
【0073】
さて、ステップS82において補充計量偏差Ssが算出されたならば、この補充計量偏差Ssが予め設定された許容範囲内かどうかが判断される。なお、当該判断に先立って、補充計量重量プラス側許容値Ds、補充計量重量マイナス側許容値Dsが設定される。この設定も前述の操作パネル19で行われる。ここでは、補充計量重量プラス側許容値Dsが例えば+1g、補充計量重量マイナス側許容値Dsが例えば−1gに設定されているとする。
【0074】
さて、ステップS83に移行して、補充計量偏差Ssが補充計量重量プラス側許容値Ds以上かどうかが判断され、そうであればステップS84に移行して補充計量重量プラス側許容値Ds内となるようにマイナス補正され、補充計量補正量の決定処理が終了する。
【0075】
本実施の形態の場合にはステップS82において補充計量偏差Ssは−0.9gであり補充計量偏差Ssが補充計量重量プラス側許容値Ds以上ではないために、ステップS84には移行せずにステップS85に移行し、補充計量偏差Ssが補充計量重量マイナス側許容値Ds以下かどうかが判断される。そして、そうであればステップS86に移行して補充計量重量マイナス側許容値Ds内となるようにプラス補正され、補充計量補正量の決定処理が終了する。
【0076】
本実施の形態の場合にはステップS82において補充計量偏差Ssは−0.9gであり補充計量偏差Ssが補充計量重量マイナス側許容値Ds以下ではないために、ステップS86には移行せずにステップS87に移行し、補正されることなく補充計量補正量の決定処理が終了する。
【0077】
なお、マイナス補正の場合およびプラス補正の場合、本実施の形態では補充重量値Tsとなるように補正されるが、許容範囲内に収まる重量値に補正されれば足りる。
【0078】
なお、以上の補充計量補正量の決定処理が第3の制御に相当する。
【0079】
ここで、以上の説明においては、主計量飯分配比率K1は、設定重量値Tmの最終目標重量値Tに対する比率(設定重量値Tm/最終目標重量値T)となっているが、第1の処理部M1(のロードセル3a)で計量された主材料塊Rmの重量Wmの最終目標重量値Tに対する比率(重量Wm/最終目標重量値T)を用いてもよい。
【0080】
この場合、前述したように主計量飯Rmの重量Wmを94g、最終目標重量値Tを100gとしたならば、主計量飯分配比率K1は(94/100)%、つまり94%となる。したがって、ステップS71で算出される主計量偏差Sm(=W・K1−Tm)は、合計重量Wが102g、設定重量値Tmが95gであるから、(102×0.94−95)g、つまり0.88gとなる。
【0081】
また、補充計量飯分配比率K2は100%から主計量飯分配比率K1を引いた比率であるから、この場合の補充計量飯分配比率K2は(100−94)%、つまり6%となる。したがって、ステップS81で算出される補充計量飯Rsの重量Ws(=W・K2)は、(102×0.06)g、つまり6.12gとなる。また、ステップS82で算出される補充計量偏差Ss(=Ws−Ts)は、(6.12−6)g、つまり0.12gとなる。
【0082】
なお、主計量飯分配比率K1として主材料塊Rmの重量Wmの最終目標重量値Tに対する比率(重量Wm/最終目標重量値T)を用いた場合には、設定重量値Tmの最終目標重量値Tに対する比率(設定重量値Tm/最終目標重量値T)を用いた場合のように固定的な比率とはならず、計量されたその都度の重量Wmごとに異なる変動的な比率となる。また、100%から主計量飯分配比率K1を引いた比率である補充計量飯分配比率K2も、同様に変動的な比率となる。
【0083】
次に、補充計量補正量の決定処理(ステップS8)の変形例について、図6を用いて説明する。
【0084】
当該処理では、第2の制御部32において、最初に補充計量飯Rsの重量Ws(=W−Wm)の算出が行われる(ステップS81a)。前述のように、ステップS2における主計量飯Rmの重量Wmの計量結果、およびステップS5における合計重量Wの計量結果は第2の制御部32に送られることから、第2の制御部32では、合計重量Wから主計量飯Rmの重量Wmを引いて補充計量飯Rsの重量Wsを算出する。ここで、合計重量Wが例えば102g、主計量飯Rmの重量Wmは例えば94gであることから、補充計量飯Rsの重量Wsは8gとなる。
【0085】
次に、このようにして算出された補充計量飯Rsの重量Wsから補充計量偏差Ss(=Ws−Ts)の算出が行われる(ステップS82a)。すなわち、補充計量飯Rsの重量WsからからステップS3で算出された補充重量値Tsを引いて補充計量偏差Ssを算出する。ここでの補充計量飯Rsの重量Wsは8g、補充重量値Tsは6gであることから、補充計量偏差Ssは+2gとなる。
【0086】
さて、ステップS82aにおいて補充計量偏差Ssが算出されたならば、この補充計量偏差Ssが予め設定された許容範囲内かどうかが判断される。なお、当該判断に先立って、補充計量重量プラス側許容値Ds、補充計量重量マイナス側許容値Dsが設定される。この設定も前述の操作パネル19で行われる。ここでは、補充計量重量プラス側許容値Dsが例えば+1g、補充計量重量マイナス側許容値Dsが例えば−1gに設定されているとする。
【0087】
さて、ステップS83aに移行して、補充計量偏差Ssが補充計量重量プラス側許容値Ds以上かどうかが判断され、そうであればステップS84aに移行して補充計量重量プラス側許容値Ds内となるようにマイナス補正され、補充計量補正量の決定処理が終了する。
【0088】
本実施の形態の場合にはステップS83aにおいて補充計量偏差Ssは+2gであり補充計量偏差Ssが補充計量重量プラス側許容値Ds以上であるために、ステップS84aに移行して補充計量重量プラス側許容値Ds内となるようにマイナス補正され、補充計量補正量の決定処理が終了する。
【0089】
なお、後述のプラス補正の場合を含め、本実施の形態では補充重量値Tsとなるように補正されるが、許容範囲内に収まる重量値に補正されれば足りる。
【0090】
ここで、ステップS83aにおいて補充計量偏差Ssが補充計量重量プラス側許容値Ds以上ではない場合、ステップS85aに移行して、補充計量偏差Ssが補充計量重量マイナス側許容値Ds以下かどうかが判断される。そして、補充計量偏差Ssが補充計量重量マイナス側許容値Ds以下の場合には、ステップS86aに移行して補充計量重量マイナス側許容値Ds内となるようにプラス補正され、補充計量補正量の決定処理が終了する。
【0091】
また、ステップS85aにおいて補充計量偏差Ssが補充計量重量マイナス側許容値Ds以上でもない場合には、ステップS87aに移行して補正されることなく補充計量補正量の決定処理が終了する。
【0092】
なお、以上の補充計量補正量の決定処理の変形例が第4の制御に相当する。
【0093】
このように、本実施の形態の定量米飯製造装置Mによれば、第2の処理部M2で計量された主計量飯Rmの重量Wmと補充計量飯Rsの重量Wsとの合計重量Wに主計量飯分配比率K1を乗じて得られた第1の重量値(W・K1)と設定重量値Tmとの重量差を補正した主計量飯Rmを生成するフィードバック制御としての第1の制御と、第1の処理部M1で計量された主計量飯Rmの重量と最終目標重量値Tとの重量差である補充重量値Tsを目標とした補充計量飯Rsを生成するフィードフォワード制御としての第2の制御を実行し、補充計量飯Rsを主計量飯Rmに補充するようにしているので、米飯などの材料塊を精度よく目標重量で計量することが可能になる。
【0094】
また、第2の処理部M2で計量された重量Wに補充計量飯分配比率K2を乗じて得られた第2の重量値(W・K2)と補充重量値Tsとの重量差を補正した補充計量飯Rsを生成するフィードバック制御としての第3の制御を実行するようにしているので、米飯などの材料塊をより一層精度よく目標重量で計量することが可能になる。
【0095】
あるいは、第2の処理部M2で計量された重量Wから得られた補充計量飯Rsの重量と補充重量値Tsとの重量差を補正した補充計量飯Rsを生成するフィードバック制御としての第4の制御を実行するようにしているので、米飯などの材料塊をより一層精度よく目標重量で計量することが可能になる。
【0096】
なお、本発明では、以上の説明において実行される第3の制御および第4の制御は必須のものではない。そして、第3の制御および第4の制御が実行されない定量米飯製造装置Mにあっては、第2の重量検出器34から第2の制御部32に至るフィードバック制御系はなくてもよい。
【0097】
また、主計量飯Rmや補充計量飯Rsの形状は自由に設定が可能であり、シート状に限定されるものではない。
【0098】
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0099】
以上の説明では、本発明の定量材料塊製造装置を米飯の計量に適用した場合が示されているが、材料は米飯に限定されるものではなく、パン生地やピザ生地、団子生地といった様々なものに適用することができる。
【0100】
また、材料は、食品材料に限定されるものではなく、工業用や農業用等に用いられる食べることのできない材料であってもよい。
【符号の説明】
【0101】
3 第1の計量コンベア
3a ロードセル
4 第2の計量コンベア
4a ロードセル
5 払出コンベア
6,7 送出部
8,9 カッタ
15,15a,15b 第1のローラ対
16 第2のローラ対
17 第1のローラ対
18 第2のローラ対
19 操作パネル
20 操作スイッチ
21 導入ローラ
22 分岐板
31 第1の制御部
32 第2の制御部
33 第1の重量検出器
34 第2の重量検出器
M 定量米飯製造装置
M1 第1の処理部
M2 第2の処理部
R 米飯
Rm 主計量飯
Rs 補充計量飯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
最終目標重量値よりも少ない重量に設定された設定重量値を目標とした主材料塊を生成し、当該主材料塊の重量を計量しながら搬送する第1の処理手段と、
前記第1の処理手段の搬送方向下流側に配置され、前記第1の処理手段で計量された前記主材料塊の重量と前記最終目標重量値との重量差である補充重量値を目標とした補充材料塊を生成し、当該補充材料塊を前記主材料塊に補充するとともにこれらの材料塊の重量を計量しながら搬送する第2の処理手段と、
前記第2の処理手段で計量された重量に第1の分配比率を乗じて得られた第1の重量値と前記設定重量値との重量差を補正した主材料塊を生成するように前記第1の処理手段を制御する第1の制御、および前記補充材料塊を生成するように前記第2の処理手段を制御する第2の制御を実行する制御手段と、
を有することを特徴とする定量材料塊製造装置。
【請求項2】
前記第1の分配比率は、
前記設定重量値の前記最終目標重量値に対する比率、または前記第1の処理手段で計量された前記主材料塊の重量の前記最終目標重量値に対する比率である、
ことを特徴とする請求項1記載の定量材料塊製造装置。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記第1の重量値と前記設定重量値との偏差を求め、当該偏差が予め設定された許容範囲外となった場合に前記第1の制御を実行する、
ことを特徴とする請求項1または2記載の定量材料塊製造装置。
【請求項4】
100%から前記第1の分配比率を引いた比率を第2の分配比率としたとき、
前記制御手段は、
前記第2の処理手段で計量された重量に前記第2の分配比率を乗じて得られた第2の重量値と前記補充重量値との重量差を補正した補充材料塊を生成するように前記第2の処理手段を制御する第3の制御をさらに実行する、
ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の定量材料塊製造装置。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記第2の重量値と前記補充重量値との偏差を求め、当該偏差が予め設定された許容範囲外となった場合に前記第3の制御を実行する、
ことを特徴とする請求項3記載の定量材料塊製造装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記第2の処理手段で計量された重量から得られた前記補充材料塊の重量と前記補充重量値との重量差を補正した補充材料塊を生成するように前記第2の処理手段を制御する第4の制御をさらに実行する、
ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の定量材料塊製造装置。
【請求項7】
前記制御手段は、
前記第2の処理手段で計量された重量から前記補充材料塊の重量と前記補充重量値との偏差を求め、当該偏差が予め設定された許容範囲外となった場合に前記第4の制御を実行する、
ことを特徴とする請求項6記載の定量材料塊製造装置。
【請求項8】
前記第1の処理手段は、材料を上方より下方へ圧縮しながら送る第1のローラ対、相互に接近離間可能に設けられて前記第1のローラ対から送られた前記材料の厚みを調整する第2のローラ対、前記第2のローラ対から送出される前記材料を送出方向と交差する方向に分割してシート状の主材料塊を生成する分割部、および生成された前記シート状の主材料塊の重量を計量しながら搬送する計量搬送部を有し、
前記第2の処理手段は、材料を上方より下方へ圧縮しながら送る第1のローラ対、相互に接近離間可能に設けられて前記第1のローラ対から送られた前記材料の厚みを調整する第2のローラ対、前記第2のローラ対から送出される前記材料を送出方向と交差する方向に分割してシート状の補充材料塊を生成する分割部、および前記第1の処理手段の計量搬送部から送られた前記主材料塊に前記補充材料塊を補充してこれらの材料塊の重量を計量しながら搬送する搬送部を有し、
前記制御手段は、前記第1の制御、前記第2の制御、前記第3の制御および前記第4の制御の少なくとも何れかの制御の実行においては、前記第1のローラ対の駆動制御、前記第2のローラ対の間隔制御および前記分割部の動作タイミング制御の少なくとも何れかの制御により前記主材料塊および前記補充材料塊の重量を調整する、
ことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の定量材料塊製造装置。
【請求項9】
前記主材料塊および前記補充材料塊は米飯で構成されている、
ことを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の定量材料塊製造装置。
【請求項10】
最終目標重量値よりも少ない重量に設定された設定重量値を目標とした主材料塊を生成して当該主材料塊の重量を計量する第1のステップと、
前記第1のステップで計量された前記主材料塊の重量と前記最終目標重量値との重量差である補充重量値を目標とした補充材料塊を生成して当該補充材料塊を前記主材料塊に補充するとともにこれらの材料塊の重量を計量する第2のステップとを有し、
前記第1のステップでは、前回の前記第2のステップで計量された重量に第1の分配比率を乗じて得られた第1の重量値と前記設定重量値との重量差を補正した主材料塊を生成する、
ことを特徴とする定量材料塊製造方法。
【請求項11】
100%から前記第1の分配比率を引いた比率を第2の分配比率としたとき、
前記第2のステップでは、計量された重量に前記第2の分配比率を乗じて得られた第2の重量値と前記補充重量値との重量差を補正した補充材料塊を生成する、
ことを特徴とする請求項10記載の定量材料塊製造方法。
【請求項12】
前記第2のステップでは、計量された重量から得られた前記補充材料塊の重量と前記補充重量値との重量差を補正した補充材料塊を生成する、
ことを特徴とする請求項10記載の定量材料塊製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−11507(P2013−11507A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−144183(P2011−144183)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(591094262)鈴茂器工株式会社 (74)
【Fターム(参考)】