説明

容器及びその製造方法

【課題】本発明は、シート材を折り曲げて形成されるとともに、底部に直線状部分を有する容器であっても、歪み難く、かつ、破れ難い容器及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】シート材8を折り曲げて形成される容器1において、直線状部分2aと円弧状部分2bとで周縁が形成された底部2と、前記シート材8を前記底部2の前記周縁で立ち上げて前記底部2を囲むように形成されるとともに、外側に向かって突出する山部30と内側に向かって凹む谷部31とが前記周縁に沿って交互に繰り返す波板形状に形成された側壁部3とを備え、前記側壁部3は、前記直線状部分2aで立ち上がる直線領域3aが前記円弧状部分2bで立ち上がる円弧領域3bよりも、前記底部2から離れた位置から前記波板形状に形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート材を折り曲げて形成された容器、及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シート材を折り曲げて形成された容器が知られている。この種の容器は、例えば紙やアルミニウム等からなる材料で形成されたシート材を、プレス加工により成形し(例えば、特許文献1参照)、主に調理等に用いられる使い捨て容器として用いられている。
【0003】
このような容器を製造する際には、製造効率を向上させるべく、プレス加工されるシート材を、数十枚重ねて雄型と雌型との間に配置することにより、数十枚まとめてプレス加工することがあった。シート材は、プレス加工で折り曲げられることにより、底部と、底部の周縁で立ち上げられて底部を囲むように形成された側壁部とに成形される。成形された底部の周縁が円弧状部分と直線状部分とで形成される場合、側壁部は、円弧状部分に対応する領域ではシート材が余って余裕があるが、直線状部分に対応する領域ではシート材が余らず余裕がない。このため、側壁部は通常、円弧状部分に対応する領域が波板形状に形成され、直線状部分に対応する領域が平板形状に形成されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2009−529470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、底部の円弧状部分に対応する領域が波板形状に形成され、直線状部分に対応する領域が平板形状に形成された上記従来の容器の構成では、平板形状に形成された部分の剛性が低く、特に直線状部分の寸法を長くすると、加熱された際に歪んでしまい、酷い場合破れてしまうおそれがあった。
【0006】
また、側壁部の剛性を向上させるべく、直線状部分に対応する領域を円弧状部分に対応する領域と同様に波板形状に形成した場合、直線状部分に対応する領域ではシート材が余らず余裕がないことから、プレス加工時に生じる引張応力の逃げ場が無い。このため、特に多数のシート材を重ねてプレス加工する際に、側壁部は、直線状部分に対応する領域が破れ易かった。また、例え破らずに波板形状にプレス加工できたとしても、側壁部は、無理が生じているため、容器が過熱されたときに直線状部分に対応する領域が歪んで破れ易かった。
【0007】
本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、シート材を折り曲げて形成されるとともに、底部に直線状部分を有する容器であっても、歪み難く、かつ、破れ難い容器及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、シート材を折り曲げて形成される容器において、直線状部分と円弧状部分とで周縁が形成された底部と、前記シート材を前記底部の前記周縁で立ち上げて前記底部を囲むように形成されるとともに、外側に向かって突出する山部と内側に向かって凹む谷部とが前記周縁に沿って交互に繰り返す波板形状に形成された側壁部とを備え、前記側壁部は、前記直線状部分で立ち上がる直線領域が前記円弧状部分で立ち上がる円弧領域よりも、前記底部から離れた位置から前記波板形状に形成されたことを特徴とする。
【0009】
この場合において、前記側壁部の前記円弧領域は、前記底部と隣接する一端から他端にかけて前記波板形状に形成されていてもよい。前記側壁部の前記直線領域は、前記円弧領域よりも前記山部の配列ピッチが広くてもよい。前記側壁部の前記直線領域は、前記底部と隣接する一端と前記波板形状に形成された領域との間の距離が、前記直線領域の前記一端と前記他端との距離の1/10〜4/5であってもよい。前記側壁部の前記直線領域は、前記側壁部の一端と前記波板形状に形成された領域との間が略平板形状に形成されていてもよい。前記シート材は、紙からなっていてもよい。前記シート材は、坪量が20g/m〜120g/mの薄紙からなっていてもよい。前記円弧領域の前記山部の配列ピッチは、4個/10cm〜20個/10cmであってもよい。前記底部及び前記側壁部は、マイクロ波の照射を受けて発熱する導電性物質層が内面に設けられていてもよい。
【0010】
また、本発明は、プレス加工機の雄型と雌型との間に前記シート材を配置する配置工程と、直線状部分と円弧状部分とで周縁が形成された底部と、前記シート材を前記底部の前記周縁で立ち上げて前記底部を囲むように形成されるとともに、外側に向かって突出する山部と内側に向かって凹む谷部とが前記周縁に沿って交互に繰り返す波板形状に形成され、前記直線状部分で立ち上がる直線領域が前記円弧状部分で立ち上がる円弧領域よりも、前記底部から離れた位置から前記波板形状に形成された側壁部とを、前記雄型及び前記雌型で前記シート材を挟んでプレス成形するプレス工程とを備えたことを特徴とする。
【0011】
上記構成によれば、直線領域の剛性を波板形状の部分により向上させるとともに、直線領域の波板形状でない部分によりプレス加工時等に引張応力が生じ難くすることができる。このため、シート材を折り曲げて形成されるとともに、底部に直線状部分を有する容器であっても、プレス加工時等に破れ難く、かつ、使用時に歪み難い。また、プレス加工時に破れ難いため、多量の枚数のシート材を重ね、まとめてプレス加工することができ、容器の生産性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、シート材を折り曲げて形成されるとともに、底部に直線状部分を有する容器であっても、歪み難く、かつ、破れ難い。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施例である電子レンジ用加熱容器の外観を示す斜視図である。
【図2】電子レンジ用加熱容器の平面図である。
【図3】電子レンジ用加熱容器の側面図である。
【図4】発熱シートの層構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実態の形態について添付図面を参照して説明する。図1乃至図3は、本発明の一実施形態である電子レンジ用加熱容器1(以下、単に「加熱容器1」という。)の外観を示している。この加熱容器1は、容器内に食材を収容して、食材を電子レンジ(図示せず)にて加熱調理するためのものであり、食材の加熱調理後は、使い捨てすることができるものとなっている。
【0015】
図示例の加熱容器1は、図1に示すように、上方が開口したトレー状をなしており、食材を配置可能な底部2と、底部2の周縁から立ち上がる側壁部3とを備えている。底部2は、平面視において直線状部分2aと円弧状部分2bとで周縁が形成された略俵形状に形成されており、これにより、加熱容器1の輪郭形状を角部のない滑らかなものとしている。電子レンジのマグネトロン(図示せず)から発せられるマイクロ波は、容器の輪郭形状が角部のある角形状では、角部にマイクロ波が集中する特性を有しているので、角部が優先的に照射され易くなる。
【0016】
なお、底部2の形状は、俵形状の他にも、コーナ部を丸めた多角形状など、直線状部分と円弧状部分とで周縁が形成された形状のものであれば、種々の形状を想定できる。
側壁部3は、底部2の周縁で立ち上げられて底部2を囲むように底部2と一体に形成されており、底部2を囲繞する所定の高さの周壁をなしている。これにより、卵などの固形性を有さない非固形状あるいは半固形状の食材(流動性を有する食材)やチーズやバターなどの加熱により流動性を得る食材を加熱容器1内に収容した場合でも、食材が加熱容器1からこぼれないようになっている。
【0017】
側壁部3には、図2に示すように、外側に突き出る複数の山部30a,30bと内側に凹む複数の谷部31a,31bとが、底部2の周縁に沿って交互に繰り返す波板形状に形成されている。底部2の円弧状部分2bで立ち上がる円弧領域3bは、図3に示すように、底部2と隣接する一端から他端までにかけての範囲、すなわち全領域が波板形状に形成されている。円弧領域3bにおける波板形状は、底部2から離れるほど底部2の周縁に沿った方向に幅広になるように形成されており、側壁部3は、底部2に略平行な横断面(水平方向の断面)が波形状に形成されている。
【0018】
一方、底部2の直線状部分2aで立ち上がる直線領域3aは、山部30aおよび谷部31aが底部2からの距離に係わらず略同じ幅になるように波板形状に形成されている。このとき、直線領域3aの山部30aの配列ピッチは、円弧領域3bの山部30aの配列ピッチよりも広くなるように形成されている。また、直線領域3aは、底部2から距離L1だけ離れた位置、すなわち、円弧領域3bよりも底部2から離れた位置から波板形状に形成されている。このとき、直線領域3aは、底部2と波板形状に形成された位置との間の距離L1の範囲が略平板形状に形成されている。ここで、本実施形態に係る直線領域3aは、略平板形状に形成された部分、すなわち、底部2と隣接する一端と波板形状に形成された領域との間の距離L1が、直線領域の底部2と隣接する一端から他端までの距離L2の1/10から4/5になるようにするのが好ましく、1/4から3/4になるようにするのがより好ましい。なお、本実施形体では、距離L1は13mm、距離L2は37mmである。
【0019】
側壁部3は、上記した山部30a,30bおよび谷部31a,31bが複数設けられて、その表面が凸凹状になっているために、表面が平滑な場合と比較すると、その表面積が大きくなっている。その結果、後述するように、マイクロ波の照射により発熱して食材を熱伝導により側方から加熱する側壁部3の伝熱面積が大きくなるために、食材への加熱力が高まっている。さらに、加熱後においては、側壁部3は、広い表面積を有することから、発生した熱が効率良く放熱されて、その温度が比較的早く低下するようになっている。
【0020】
加えて、複数の山部30および谷部31が側壁部3を補強するため、加熱容器1の強度が向上するので、保型性にも優れたものとなり、食材(特に、流動性を有する食材)を収容した場合に、食材を安定した状態で保持することが可能である。
【0021】
円弧領域3bにおける山部30bの配列ピッチ、すなわち、隣り合う2つの山部30b,30bの頂点同士の間隔は、4個/10cmから20個/10cmの範囲であることが好ましく、8個/10cmから17個/10cmがより好ましい。一方、直線領域3aにおける周回する山部30bのピッチ、すなわち、隣り合う2つの山部30b,30bの頂点同士の間隔は、4個/10cmから10個/10cmの範囲であることが好ましく、8個/10cmから17個/10cmがより好ましい。
【0022】
また、円弧領域3bにおける山部30bおよび谷部31bの高低差hbは0.1mmから20mmの範囲であることが好ましく、3mmから10mmの範囲であるのがより好ましい。一方、直線領域3aにおける山部30bおよび谷部31bの高低差haは0.1mmから20mmの範囲であることが好ましく、3mmから10mmの範囲であるのがより好ましい。
【0023】
底部2および側壁部3には、食材と接触する側の面に、マイクロ波の照射を受けて発熱する導電性物質層4が設けられている。この導電性物質層4は、電子レンジによる加熱の際に発熱して高温(約170℃から250℃)になることで、熱伝導により、食材を下方および側方より加熱し、必要に応じてこれに接触する食材の表面に焦げ目や焼き目を付けたりするなどして、食材を加熱調理するために設けられたものである。
【0024】
導電性物質層4は、例えば、アルミニウムやニッケル、ステンレス、金、銀、白金、亜鉛などの金属薄膜により形成されている。この導電性物質層4にマイクロ波が照射されると、導電性物質層4で渦電流に変わる。導電性物質層4は電気抵抗を持っているので、渦電流が流れることによりジュール熱が発生し、これにより、導電性物質層4が発熱する。
【0025】
ここで、本実施形態における加熱容器1は、底部2の円弧状部分2bの曲率半径Rが40mm、底部2の長手方向の長さL3が155mmであるが、加熱容器1の大きさは、特に限定されるものではなく、その用途に応じて種々の大きさに設定することができる。
【0026】
本実施形態では、上記した底部2および側壁部3は、図4に示すように、紙からなる平坦な紙シート5の少なくとも一方の面に、接着剤の層(接着層)6を介して導電性物質層4と、導電性物質層4を保護する耐熱性フィルム層7とを積層して形成した1枚の発熱シート(シート材)8を、紙シート5の層を最表面にして成形することにより、一体に形成されている。具体的には、俵形にカットした所定の大きさの発熱シート8を、折り目10(図1に示す)に沿って、紙シート5が最表面となるように側壁部3を折り起こして底部2の周囲に立ち上げた状態にするとともに、側壁部3の全周にわたって、外折りおよび内折りの折り目11,12(図1に示す)に沿って、山折りおよび谷折りを交互に繰り返し行うことにより、一体形成されている。このような成形に際しては、例えば、プレス加工機などを利用することができる。
【0027】
発熱シート8の耐熱性フィルム層7としては、導電性物質層4による発熱に対して耐熱性のあるフィルムであれば、特に種類を限定する必要はないが、金属薄膜の蒸着加工適性を有しているフィルムを使用するのが好ましく、例えば、厚さが9μmから50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)が好適である。
【0028】
導電性物質層4は、アルミニウムやニッケル、ステンレス、金、銀、白金、亜鉛などの金属薄膜を耐熱性フィルム層上に蒸着することにより形成されるが、コスト面などを考慮するとアルミニウム薄膜により形成することが好ましく、また、その薄膜の厚みは50オングストロームから150オングストロームの範囲が好ましい。蒸着方法としては、例えば、公知の真空蒸着法およびスパッタリング法などの気相堆積法を利用することができる。
【0029】
紙シート5の材質や厚さは、特に限定されるものではないが、紙厚が坪量20g/mから120g/m程度の薄紙を使用するのが好適である。厚みの薄い薄紙を使用することにより、電子レンジによる加熱調理の完了後に、導電性物質層4から伝達される熱がこもらずに効果的に外気に放熱されるので、導電性物質層4、すなわち側壁部3の温度の早期低下を促進することができる。上記した構成の発熱シートの具体例としては、例えば、凸版印刷株式会社製のサセプター(登録商標)が商用的には入手可能である。
【0030】
以下、プレス加工機を用いた加熱容器1の製造方法について説明する。
まず、プレス加工機の雄型と雌型との間に複数枚の発熱シート8を重ねて配置する。このとき、例えば、50枚の発熱シート8が重ねて配置される。
【0031】
次に、雄型と雌型とで重ねられた複数枚の発熱シート8を挟んでプレス成形する。雄型及び雌型は、発熱シート8と接する面が完成した加熱容器1の内面及び外面の各々と同形状に形成されている。すなわち、雄型及び雌型は、直線領域3aの波板形状の部分及び曲線領域3bに接する面が波形状に形成されており、直線領域3aの略平板形状に形成された部分及び底部2に接する面が略平面形状に形成されている。これら雄型及び雌型は、発熱シート8を完全に挟み込んだ状態で、概ね重ねて配置した発熱シート8の枚数分だけ間隔が空くようになっている。
【0032】
プレス成形された発熱シート8は、複数の加熱容器1が重なった状態でプレス加工機から取り出される。
本実施形態では、側壁部3は、底部2の直線状部分2aで立ち上がる直線領域3aが円弧状部分2bで立ち上がる円弧領域3bよりも、底部2から離れた位置から波板形状に形成されている。これにより、加熱容器1は、直線領域3aの剛性を波板形状の部分により向上させるとともに、直線領域3aの波板形状でない部分によりプレス加工時等に引張応力が生じ難くすることができる。このため、加熱容器1は、発熱シート8を折り曲げて形成されるとともに、底部に直線状部分2aを有する容器であっても、プレス加工時等に破れ難く、かつ、使用時に歪み難い。また、加熱容器1は、プレス加工時に破れ難いため、多量の枚数の発熱シート8を重ね、まとめてプレス加工することができ、加熱容器1の生産性を向上させることができる。
【0033】
以上、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。上記実施形態では、マイクロ波の照射を受けて発熱する導電性物質層4が設けられた発熱シート8を用いて加熱容器1を形成しているが、本発明はこれに限定されるものではない。シート材を折り曲げて形成される容器であれば、例えば、紙のみからなるシート材やアルミニウム製のシート材等、その他の材料からなるシート材を用いてもよい。
【0034】
また、本実施形態では、紙シートの片面に、接着層、導電性物質層4、耐熱性フィルム層を積層してなる発熱シートを成形することにより、加熱容器1が作製されているが、これに限られるものではなく、例えば、紙などからなる容器(図示せず)を作製した後に、別に作製した耐熱性フィルム層上に蒸着によりアルミニウム薄膜などの導電性物質層4を形成した構成の発熱用のシート(図示せず)を、所定の形状にカットして前記容器の底面や側面に接着などにより貼り付けることで、加熱容器1を作製するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0035】
1 加熱容器
2 底部
2a 直線状部分
2b 円弧状部分
3 側壁部
3a 直線領域
3b 円弧領域
4 導電性物質層
5 紙シート
8 発熱シート(シート材)
30a 山部
30b 山部
31a 谷部
31b 谷部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート材を折り曲げて形成される容器において、
直線状部分と円弧状部分とで周縁が形成された底部と、
前記シート材を前記底部の前記周縁で立ち上げて前記底部を囲むように形成されるとともに、外側に向かって突出する山部と内側に向かって凹む谷部とが前記周縁に沿って交互に繰り返す波板形状に形成された側壁部とを備え、
前記側壁部は、前記直線状部分で立ち上がる直線領域が前記円弧状部分で立ち上がる円弧領域よりも、前記底部から離れた位置から前記波板形状に形成されたことを特徴とする容器。
【請求項2】
請求項1に記載の容器において、
前記側壁部の前記円弧領域は、前記底部と隣接する一端から他端にかけて前記波板形状に形成されたことを特徴とする容器。
【請求項3】
請求項1または2に記載の容器において、
前記側壁部の前記直線領域は、前記円弧領域よりも前記山部の配列ピッチが広いことを特徴とする容器。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の容器において、
前記側壁部の前記直線領域は、前記底部と隣接する一端と前記波板形状に形成された領域との間の距離が、前記直線領域の前記一端と他端との距離の1/10〜4/5であることを特徴とする容器。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の容器において、
前記側壁部の前記直線領域は、前記側壁部の一端と前記波板形状に形成された領域との間が略平板形状に形成されたことを特徴とする容器。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の容器において、
前記シート材は、紙からなることを特徴とする容器。
【請求項7】
請求項6に記載の容器において、
前記シート材は、坪量が20g/m〜120g/mの薄紙からなることを特徴とする容器。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の容器において、
前記円弧領域の前記山部の配列ピッチは、4個/10cm〜20個/10cmであることを特徴とする容器。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の容器において、
前記底部及び前記側壁部は、マイクロ波の照射を受けて発熱する導電性物質層が内面に設けられたことを特徴とする容器。
【請求項10】
シート材を折り曲げて形成される容器の製造方法において、
プレス加工機の雄型と雌型との間に前記シート材を配置する配置工程と、
直線状部分と円弧状部分とで周縁が形成された底部と、前記シート材を前記底部の前記周縁で立ち上げて前記底部を囲むように形成されるとともに、外側に向かって突出する山部と内側に向かって凹む谷部とが前記周縁に沿って交互に繰り返す波板形状に形成され、前記直線状部分で立ち上がる直線領域が前記円弧状部分で立ち上がる円弧領域よりも、前記底部から離れた位置から前記波板形状に形成された側壁部とを、前記雄型及び前記雌型で前記シート材を挟んでプレス成形するプレス工程とを備えたことを特徴とする容器の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−230776(P2011−230776A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−100145(P2010−100145)
【出願日】平成22年4月23日(2010.4.23)
【出願人】(000186588)小林製薬株式会社 (518)
【Fターム(参考)】