説明

対象物内部処置装置

【課題】処置具の湾曲が容易となり、かつ、処置具を任意の方向に向け、任意の位置に配置することための操作を短時間で行うことができる対象物内部処置装置を提供する。
【解決手段】対象物内部に導入される可撓性を有する管状の本体部に、対象部位を観察するための内視鏡、及び、対象部位を処置する処置具を備えた可撓性管状部材が内挿され、内視鏡又は処置具を、湾曲可能な状態で、本体部から延出支持する湾曲手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物内部の対象部位の切除等を行う対象物内部処置装置に関し、とくに患者体内の病変部を治療するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
患者体内の病変部の外科的治療においては、複数の処置具を切開部分に同時に導入する必要がある場合がある。このような場合に、複数の処置具が同時に導入される切開部分の長さが大きくなることを防止し、かつ、複数の処置具を導入しても視野を確保することができるように、内視鏡又は処置具を挿入すべく可撓性管状の本体部端面中央に形成された中央孔部と、本体部端面の中央孔部の周囲において、それぞれ内視鏡又は処置具を挿入すべく形成された複数の周辺孔部と、を備えた対象物処置装置が提案されている(特許文献1)。
【0003】
しかし、上述の対象物処置装置では、内視鏡による観察画面が処置具によって隠れてしまうことがあるため、視野が狭くなり病変部及びその周辺が見えにくくなるおそれがある。このため、対象物内部に導入される可撓性を有する円筒状の本体部が、本体部の底面のうち対象物側に配置される底面の中央から本体部を貫通するように設けられ、対象部位を観察する内視鏡を挿入する中央孔部と、本体部の側面から本体部を貫通するように設けられ、対象部位を処置する処置具を挿入する複数の周辺孔部と、を備える対象物内部処置装置が提案されている(特許文献2)。
【特許文献1】特開2005−46361号公報
【特許文献2】特開2005−204728号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の対象物内部処置装置では、処置具が本体部の側面から延出されるため、この処置具を本体部の中心軸の延長線上に向かわせるには、処置具の湾曲操作が必要となって、操作が煩雑となるおそれがあった。さらに、処置具の延出量の制御が容易ではなかったため、処置具を湾曲させることができたとしても、所望の方向に向け、所望の位置に配置することに時間を要し、術者及び患者に負担を強いるおそれがあった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の対象物内部処置装置は、対象物内部に導入される可撓性を有する管状の本体部に、対象部位を観察するための内視鏡、及び、対象部位を処置する処置具を備えた可撓性管状部材が内挿されてなる対象物内部処置装置であって、内視鏡又は処置具を、湾曲可能な状態で、本体部から延出支持する湾曲手段を備えることを特徴としている。
【0006】
上記湾曲手段は、本体部又は本体部に内挿された案内部本体に揺動可能に支持された中空の案内部材、及び、案内部材に一端が連結された操作ワイヤを備え、操作ワイヤを牽引することによって、案内部材を揺動させ、これにより案内部材に内挿された内視鏡又は処置具を湾曲させることが好ましい。
【0007】
上記案内部本体は、本体部に内挿される管状部材であって、内視鏡又は処置具は、案内部材及び案内部本体に内挿されているとよい。
【0008】
上記湾曲手段は、本体部の先端部の外周に設けられたリンク機構であって、本体部の中心軸から離間するようにリンク機構を動作させて、リンク機構に内挿された内視鏡又は処置具を湾曲させることができる。
【0009】
上記操作ワイヤの他端はプーリー軸に固定され、プーリー軸を所定方向に回転させることにより操作ワイヤを牽引し、これによって、案内部材を揺動させて案内部材に内挿された内視鏡又は処置具を湾曲させるとよい。
【0010】
本発明に係る対象物内部処置装置は、プーリー軸を回動させる操作レバーを備えることが好ましく、この操作レバーの移動操作によりプーリー軸を回動させて操作ワイヤを牽引すると、案内部材を、操作レバーが移動した方向に対応する方向を向くように揺動させることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、本体部に内挿された内視鏡又は処置具を、湾曲可能な状態で、本体部から延出支持する湾曲手段を備えているため、処置具の湾曲が容易となり、かつ、処置具を任意の方向に向け、任意の位置に配置することための操作を短時間で行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
<第1実施形態>
以下、本発明にかかる第1実施形態を図1〜5を参照しつつ詳しく説明する。第1実施形態にかかる対象物内部処置装置100は、対象物としての患者の体内の病変部(対象部位)の治療を行うためのものであって、内視鏡及び処置具が内挿される本体部10と、内視鏡又は処置具を湾曲自在な状態で本体部から延出支持する湾曲手段としての案内部材50及び第1操作ワイヤ60と、を備える。第1実施形態では、湾曲手段が一つの場合を示すが、湾曲手段は2以上設けることもできる。
【0013】
本体部10は、患者(対象物)の体内に導入される可撓性を有する管状部材である。この本体部10は、図1に示すように、前方(図1の左側)から順に接続された先端部11、湾曲部12、挿入管部13、及び、分岐部14を備える。先端部11、湾曲部12、及び挿入管部13は、互いに略同一直径の円形断面を備え、互いに連結されることにより一本の筒状をなし、挿入管部13の後端面に分岐部14の前端面が連結される。先端部11、挿入管部13及び分岐部14は硬性材料で、湾曲部12は可撓性材料で、それぞれ構成される。本体部10は先端部11から患者体内に導入され、病変部の位置に応じて体内の深部まで導入することができる。
【0014】
本体部10内には、中央孔部20と周辺孔部30が設けられている。中央孔部20は、先端部11から、湾曲部12、挿入管部13、及び分岐部14の軸直交断面の略中央を貫くように連設され、病変部(対象部位)を観察する立体視内視鏡(内視鏡)21が挿入される。周辺孔部30は、先端部11、湾曲部12、挿入管部13、及び分岐部14の軸直交断面において、中央孔部20の周囲を貫通するように設けられ、病変部を処置する処置具31が挿入される。中央孔部20は分岐部14の後端に穿設された第1開口14aに連なり、周辺孔部30は、分岐部14の後端に第1開口14aとは別個に穿設された第2開口14bに連なる。なお、湾曲部12、挿入管部13を中空として、中央孔部20および周辺孔部30は先端部11及び分岐部14のみに貫設してもよい。また、周辺孔部30は、中央孔部20の周囲に複数設けることができ、処置具のほかに、処置の内容、状況に応じて、内視鏡を挿入することもできる。
【0015】
分岐部14の後端部には、中央孔部20に挿入される内視鏡が内挿される内視鏡操作部23と、周辺孔部30に挿入される処置具又は内視鏡が内挿される湾曲操作部40と、がそれぞれ接続されている。
【0016】
内視鏡操作部23には、前端開口24aを分岐部14の第1開口14aと連結したときに、中央孔部20に連通する孔部24が貫設されている。内視鏡操作部23の側面には、孔部24の後端に連通する内視鏡挿入口25が設けられている。立体視内視鏡21は、内視鏡挿入口25から内視鏡操作部23内へ挿入され、孔部24及び中央孔部20に内挿されて、前端が先端部11の先端面から本体部10の外部へ延出する。
【0017】
また、内視鏡操作部23の後部には、湾曲部12の湾曲具合の調整を行うためのダイヤル操作部26が備えられている。このダイヤル操作部26は、湾曲部12を上下方向(図1の上下方向)に湾曲させるための上下方向操作ノブ26a、及び、湾曲部12を左右方向(図1の紙面垂直方向)に湾曲させるための左右方向操作ノブ26bを備える。上下方向操作ノブ26aには、内視鏡操作部23から湾曲部12へ内挿された操作ワイヤ27a、27b(図3)が、左右方向操作ノブ26bには、内視鏡操作部23から湾曲部12へ内挿された操作ワイヤ27c、27d(図3)が、それぞれ連結されており、上下方向操作ノブ26a及び左右方向操作ノブ26bを牽引することにより、すなわち対象物の外部からの操作により、湾曲部12を任意の方向に湾曲させることができる。
【0018】
湾曲操作部40は、分岐部14側から順に配置された可撓管部41、調整管部44、操作管部45、プーリー部48、及び、操作レバー部49を備える。
可撓管部41は、前端部が第2開口14bに連結される中空の前方管部42と、前端部が前方管部42の後端部に連結され、前方管部42よりも大きな内径及び外径を備えた中空の後方管部43と、を備える。前方管部42の前端開口42aを分岐部14の第2開口14bと連結すると、前方管部42及び後方管部43を貫通する孔部41aが周辺孔部30に連通する。
【0019】
後方管部43の外周面上には、調整管部44が外嵌されている。調整管部44の内面には、弾性を有する環状部材44aがグリスを介し摺動可能に取り付けられている。この環状部材44aを介して、後方管部43の外周面上に調整管部44を外嵌すると、環状部材44aの弾性により、後方管部43はその内径が小さくなるような力を受ける。
【0020】
可撓管部41の後方管部43内には、操作管部45の前端から同心状に延出した中空の可撓管部(案内部本体)46の大径部46aが嵌合されている。この大径部46aの前端には、大径部46aよりも外径が小さく、かつ大径部46aと同心状に延びる小径部46bが結合されている。小径部46bは、孔部41a及び周辺孔部30に内挿される。後方管部43の後端部内面には嵌合突起43aが内側へ凸設され、可撓管部46の前端部の外周面には嵌合凸部46a1が外側へ凸設されている。嵌合凸部46a1が嵌合突起43aを乗り越えるまで後方管部43内に可撓管部46を嵌入すると、嵌合突起43aと嵌合凸部46a1とが当接することにより、大径部46aは後方管部43から抜け止められ、かつ、可撓管部46は可撓管部41内でその軸を中心に回転可能な状態となる。さらに、嵌合凸部46a1の前端面が後方管部43の前方内壁43bに当接することにより、可撓管部46の前方への移動が規制される。
【0021】
操作管基部47の外周面には処置具31を挿入するための挿入口47aが穿設されている。可撓管部46及び操作管基部47内には、挿入口47aに連設され、可撓管部46の先端部まで貫設された孔部45aが設けられている。処置具31は、挿入口47aから孔部45a内に挿入され、周辺孔部30内を先端部11まで挿入された可撓管部46の先端面から延出する。
【0022】
以上の構成により、操作管部45を、その軸を中心にして、可撓管部41に対して相対回転させることにより、可撓管部46を本体部10に対して相対回転させることができる。さらに、環状部材44aの弾性により、後方管部43の内面が嵌合凸部46a1の外面に押しつけられるため、可撓管部46は後方管部43に対する軸方向における相対移動及び相対回転が規制される。したがって、環状部材44aの弾性に抗して調整管部44を径方向に広げつつ、可撓管部46をその軸方向に移動して後方管部43との嵌合を解除すると、可撓管部46は後方管部43に対して相対移動及び相対回転が可能となる。所望量の相対移動及び相対回転が終わったところで、再び後方管部43に調整管部44を外嵌すると可撓管部46の後方管部43に対する相対移動及び相対回転が規制されるため、前後方向位置および回転位置を保持することができる。
【0023】
可撓管部46内には、その一端(前方側端部)が案内部材50に結合された第1湾曲ワイヤ61及び第2湾曲ワイヤ62が内挿され、これら第1湾曲ワイヤ61,第2湾曲ワイヤ62は、操作管基部47内に挿通されて、操作管基部47の後部に接続されたプーリー部48内に配置されたプーリー48aに、他端(後方側端部)が固定されている(図2)。ここで、第1湾曲ワイヤ61と第2湾曲ワイヤ62によって第1操作ワイヤ60が構成される。プーリー48aのプーリー軸48a1の軸方向両端には、プーリー軸48a1がその軸を中心に回動可能な状態で、2枚の略L字状の連結板49aの一端がそれぞれネジ止めされ、2枚の連結板49aの他端に挟持された支持板49cには操作レバー49bがネジ止め固定されている。
【0024】
図3に示すように、可撓管部46の先端に配置された案内部材50は、内部に処置具31を挿通可能な第1案内駒(案内部材)51と第2案内駒(案内部材)52とを備える。第1案内駒51は、その後端部51aがリベット55aにより、可撓管部46の先端に、リベット55aの軸(図3の紙面垂直方向に延びる軸)を中心に揺動可能に結合されている。第2案内駒は、その後端部52aがリベット55bにより第1案内駒51の先端部51bに、リベット55bの軸(図3の紙面垂直方向に延びる軸)を中心に揺動可能に結合されている。なお、案内部材50は、可撓管部46に代えて先端部11に結合させてもよい。
【0025】
図3、図4に示すように、後端部51aには、可撓管部46から延出した第1湾曲ワイヤ61、第2湾曲ワイヤ62が挿通されるように、前後方向に貫通したワイヤ挿通孔51a1、51a2が穿設されている。また、先端部51bには、ワイヤ挿通孔51a1、51a2に対応する位置にワイヤ挿通孔51b1、51b2が貫設されている。さらに、後端部52aには、ワイヤ挿通孔51b1、51b2に対応する位置にワイヤ挿通孔52a1、52a2が貫設されている。可撓管部46から延出した第1湾曲ワイヤ61は、ワイヤ挿通孔51a1、51b2、52a2に挿通され、ワイヤ挿通孔52a2から延出した部分が後端部52aの外壁面に接着固定される。一方、可撓管部46から延出した第2湾曲ワイヤ62は、ワイヤ挿通孔51a2、51b1、52a1に挿通され、ワイヤ挿通孔52a1から延出した部分が後端部52aの外壁面に接着固定される。
【0026】
図4に示すように、第1案内駒51には、可撓管部46から延出した処置具31を内挿するために、前後方向に貫通するように挿通孔51cが設けられている。同様に、第2案内駒にも、可撓管部46から延出し、第1案内駒51の挿通孔51cに挿通された処置具31を内挿し、前端部52bから前方へ延出させるために、前後方向に貫通するように、挿通孔(不図示)が設けられている。
【0027】
以上の構成によれば、第1湾曲ワイヤ61及び第2湾曲ワイヤ62ともに牽引されておらず案内部材50が湾曲してない状態(案内部材50に内挿された処置具31が前後方向に沿って延びた状態)では、操作レバー49bは前後方向に沿って延びている(図1の実線の状態)。これに対して、操作レバー49bを上方へ移動させると、連結板49aの端部に固定されたプーリー48aはその軸48a1を中心に時計方向(図1)に回転し、これにより、プーリー48aに固定された第1湾曲ワイヤ61が牽引され(図1の点線の状態)、図5に示すように、後端部52aのうち第1湾曲ワイヤ61の前端が固定されたワイヤ挿通孔52a2側が牽引され、その結果第1案内駒51は上方へ向く姿勢をとる。一方、操作レバー49bを下方に移動させると、連結板49aはプーリー48aをその軸48a1を中心に反時計方向に回転させ、これにより、プーリー48aに固定された第2湾曲ワイヤ62が牽引され、後端部52aのうち第2湾曲ワイヤ62の前端が固定されたワイヤ挿通孔52a1側が牽引され、その結果第1案内駒51は下方へ向く姿勢となる。すなわち、第1案内駒51は操作レバー49bの姿勢(操作レバー49bの移動方向)に対応する姿勢となるように揺動する。
【0028】
さらに、円筒状の操作レバー49bを操作管部45の軸を中心に回動させることにより、可撓管部46をその軸を中心に回動させることができ、これにより、案内部材50を回動させることができる。したがって、操作レバー49bを操作することにより、プーリー48a及び操作管部45をそれぞれ回動させることができるため、案内部材50から延出した処置具31を任意の向きに配置することができる。また、処置具31を操作管部45内に挿通した後であっても、可撓管部46を可撓管部41に対してその軸方向に相対移動することにより、先端部11からの案内部材50の延出量を任意に設定することできる。以上の作用・効果により、対象物内部処置装置100を使用して患者体内の病変部の治療を行う場合に、術者の負担が軽くなって手術に要する時間を短縮することができ、患者の受ける身体的・精神的な負担を軽減することができる。
【0029】
次に、図6〜12を参照しつつ、第1実施形態の変形例について説明する。この例では、プーリー部48に代えてプーリー部148を設け、案内部材50に代えて案内部材150を設けている。さらに、案内部材150には、4本の湾曲ワイヤ161、第2湾曲ワイヤ162、第3湾曲ワイヤ163、第4湾曲ワイヤ164からなる操作ワイヤ160が固定されている。第1湾曲ワイヤ161と第2湾曲ワイヤ162とで第1操作ワイヤ(湾曲手段)が構成され、第3湾曲ワイヤ163と第4湾曲ワイヤ164とで第2操作ワイヤ(湾曲手段)が構成される。なお、上述の実施形態と同じ部材には同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0030】
図6、図7に示すように、プーリー部148は、第1プーリー148aと第2プーリー148bとを備える。可撓管部46及び操作管基部47内には、その一端(前方側端部)がそれぞれ案内部材150に結合された第1湾曲ワイヤ161、第2湾曲ワイヤ162、第3湾曲ワイヤ163、第4湾曲ワイヤ164が挿通され、他端(後方側端部)はプーリー部148に至っている。プーリー部148内では、第1プーリー148aの第1プーリー軸148a1に第1湾曲ワイヤ161及び第2湾曲ワイヤ162の後方側端部がそれぞれ固定され、第2プーリー148bの第2プーリー軸148b1に第3湾曲ワイヤ163及び第4湾曲ワイヤ164の後方側端部がそれぞれ固定されている。プーリー軸148a1の軸方向両端には、プーリー軸148a1がその軸を中心に回動可能な状態で、2枚の略くの字状の連結板148cの一端がそれぞれネジ止めされている。この2枚の連結板148cの別の位置には、第2プーリー軸148b1が、その軸を中心に回動可能な状態でネジ止めにより挟持されている。さらに、2枚の連結板148cの他端には、操作レバー149bがネジ止め固定された支持板149cが挟持されている。
【0031】
図8に示すように、案内部材150は、内部に処置具31を挿通可能な第1案内駒(案内部材)151と第2案内駒(案内部材)152とを備える。第1案内駒151は、その後端部151aがリベット155aにより、可撓管部46の先端に、リベット155aの軸(図8の紙面垂直方向に延びる軸)を中心に揺動可能に結合されている。第2案内駒152は、その後端部152aがリベット155bにより第1案内駒151の先端部151bに、リベット155bの軸(図8の紙面垂直方向に延びる軸)を中心に揺動可能に結合されている。なお、案内部材150は、可撓管部46に代えて先端部11に結合させてもよい。
【0032】
図9に示すように、後端部151aには、可撓管部46から延出した第1湾曲ワイヤ161、第2湾曲ワイヤ162、第3湾曲ワイヤ163、第4湾曲ワイヤ164が挿通されるように、前後方向に貫通したワイヤ挿通孔151a1、151a2、151a3、151a4がそれぞれ穿設されている。また、先端部151bには、ワイヤ挿通孔151a3、151a4に対応する位置にワイヤ挿通孔151b1、151b2が貫設されている。
【0033】
図10に示すように、後端部152aには、ワイヤ挿通孔151b1、151b2に対応する位置にワイヤ挿通孔152a1、152a2が貫設されている。
【0034】
可撓管部46から延出した第1湾曲ワイヤ161は、ワイヤ挿通孔151a1に挿通され、ワイヤ挿通孔151a1から延出した部分が後端部151aの外壁面に接着固定される。一方、可撓管部46から延出した第2湾曲ワイヤ162は、ワイヤ挿通孔151a2に挿通され、ワイヤ挿通孔151a2から延出した部分が後端部151aの外壁面に接着固定される。
【0035】
これに対して、第3湾曲ワイヤ163は、可撓管部46から延出した後に、ワイヤ挿通孔151a3、151b1、152a1に挿通され、ワイヤ挿通孔152a1から延出した部分が後端部152aの外壁面に接着固定される。一方、第4湾曲ワイヤ164は、可撓管部46から延出した後に、ワイヤ挿通孔151a4、151b2、152a2に挿通され、ワイヤ挿通孔152a2から延出した部分が後端部152aの外壁面に接着固定される。
【0036】
すなわち、第1案内駒151の後端部151aには、4本の湾曲ワイヤ161〜164が挿通されているが、第2案内駒152(後端部152a)には、二本の湾曲ワイヤ163、164のみが挿通されている。したがって、第2プーリー148bのみを回動させるように操作レバー149bを移動させると、湾曲ワイヤ161、162は牽引されずに、第3湾曲ワイヤ163又は第4湾曲ワイヤ164のみが牽引され、これにより第2案内駒152は操作レバー149bの姿勢に対応するような姿勢となるように揺動する。すなわち、第2案内駒152は、第1案内駒151とは独立して揺動可能であって、操作レバー149bの移動方向と同じ方向を向く姿勢をとる。
【0037】
図9、図10に示すように、第1案内駒151、第2案内駒152には、可撓管部46から延出した処置具31を内挿するために、前後方向に貫通するように挿通孔151c、152cがそれぞれ設けられている。
【0038】
以上の構成によれば、湾曲ワイヤ161〜164がいずれも牽引されておらず案内部材150が湾曲してない状態(案内部材50に内挿された処置具31が前後方向に沿って延びた状態)(図11の点線の状態)から、操作レバー49bを前後方向に沿った状態のまま、後斜め上方に移動させると、第2プーリー148bはその軸148b1を中心に時計方向(図11)に回転し、これにより、第2プーリー148bに固定された第4湾曲ワイヤ164が牽引される。さらに、第1プーリー148aは、その軸148a1を中心に時計方向(図11)に回転し、これにより、第1プーリー148aに固定された第1湾曲ワイヤ161が牽引される。図1の実線及び図12に示すように、第1湾曲ワイヤ161を牽引することにより、後端部151aのワイヤ挿通孔151a1側が本体部10側へ牽引されるとともに、第4湾曲ワイヤ164を牽引することにより、後端部152aのワイヤ挿通孔152a2側が先端部151b側へ牽引され、これらの動作の結果、第2案内駒152は、前後方向に沿った状態でやや上方へ移動する。すなわち、操作レバー149bを前後方向に沿った姿勢のまま上方へ持ち上げると、操作レバー149bと同様に、第2案内駒152も前後方向に沿った姿勢のまま上方へ持ち上げられる。
【0039】
<第2実施形態>
つづいて、本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態では、可撓管部46の先端に、内挿された内視鏡又は処置具を湾曲自在な状態で本体部から延出支持するための案内部材50又は案内部材150を設けていたが、第2実施形態では、案内部材50又は案内部材150に代えて、本体部に、内挿された内視鏡又は処置具を湾曲自在な状態で本体部から延出支持するための湾曲手段を設けている。以下の説明では、特徴部分である湾曲手段及び湾曲手段が設けられた先端部を中心に説明する。
【0040】
図13に示す第2実施形態では、第1実施形態の案内部材50又は案内部材150に代えて、本体部210の先端部211にリンク機構250、270(湾曲手段)を設けている。本体部210では、先端部211及び湾曲部212の軸直交断面の略中央を貫通するように、中央孔部220が設けられている。先端部211の後端に接続される湾曲部212からは、その軸直交断面において、中央孔部220の外側に周辺孔部230が貫設されている。この周辺孔部230には処置具231が挿通され、周辺孔部230から延出した処置具231はリンク機構250の孔部250a内へ挿通される。
【0041】
リンク機構250は、先端部211の本体筒部211aの外周面に配置され、3つの長板状の腕部251、252、254を備える。腕部251は、その後端が、ピン256によって、本体筒部211aの外周面に揺動可能に取り付けられている。腕部252は、その後端が、ピン257によって、腕部251の先端に揺動可能に取り付けられている。腕部254は、その先端が、ピン258によって、腕部252の先端に揺動可能に取り付けられ、後端が、ピン259によって、本体筒部211aの外周面に揺動可能に取り付けられている。
【0042】
腕部251の上側面251a及び下側面251bには、第1湾曲ワイヤ(湾曲手段)261及び第2湾曲ワイヤ(湾曲手段)262の先端部がそれぞれ接着固定されている。第1湾曲ワイヤ261及び第2湾曲ワイヤ262は、湾曲部212から本体部210内に挿通され、後端部は術者が操作可能なように、例えば上述のプーリー48aに連結されている。また、腕部251及び腕部252には、内視鏡又は処置具を内挿可能なように、長手方向に沿って互いに平行に貫通した孔部250a、250bが設けられている。図13に示す例では、孔部250aに、周辺孔部230から延出した処置具231が挿通されている。
【0043】
リンク機構250は、第1湾曲ワイヤ261及び第2湾曲ワイヤ262が牽引されていない状態(初期状態)(図13の実線の状態)では、折りたたまれて本体筒部211aの外周面を形成している。これに対して、第1湾曲ワイヤ261を牽引すると、腕部251は、本体筒部211aから(本体部210の中心軸から)離間するように、ピン256を支点として揺動し、腕部251の前端が上方へ移動する。これにともなって、腕部252も本体筒部211aから離間するように上方へ移動し、腕部254は、ピン259を支点として揺動し、その前端が上方へ移動する(図13の点線の状態)。したがって、第1湾曲ワイヤ261を牽引することによって、リンク機構250内に挿通された処置具231は湾曲して、本体筒部211aから離間した位置へ移動する。
【0044】
この状態で、第2湾曲ワイヤ262を牽引すると、腕部251は、本体筒部211aに近づくように、ピン256を支点として揺動し、腕部251の前端が下方へ移動する。これにともなって、腕部252も本体筒部211aに近づくように下方へ移動し、腕部254は、ピン259を支点として揺動し、その前端が下方へ移動する。第2湾曲ワイヤ262をさらに牽引すると、リンク機構250は折りたたまれて初期状態にもどる。
なお、リンク機構270については、構成、作用ともリンク機構250と同様であるためその説明は省略する。第2実施形態では、リンク機構250とリンク機構270の二つのリンク機構を設けたが、リンク機構は一つでもよいし、3つ以上設けることもできる。
【0045】
処置具231は、周辺孔部230及び孔部250a内で、回動及び軸方向への移動が可能であるため、リンク機構250の作用と合わせると、先端部211からの延出量を任意に設定することができ、かつ、任意に向きに配置することができる。したがって、患者体内の病変部の治療を行う場合に、術者の負担が軽くなって手術に要する時間を短縮することができ、患者の受ける身体的・精神的な負担を軽減することができる。
なお、その他の作用、効果は第1実施形態と同様である。
【0046】
つづいて、第2実施形態の変形例について、図14を参照しつつ説明する。この変形例では、上述のリンク機構250に代えて、略円筒状の本体部310の先端部311の周方向に、5つのリンク機構(湾曲手段)350、370、380、390、400を等角度間隔で設けている。この変形例の本体部310では、先端部311及び湾曲部312の軸直交断面の略中央を貫通するように、中央孔部320が設けられている。先端部311の後端に接続される湾曲部312からは、その軸直交断面において、中央孔部320の外側に周辺孔部330が貫設されている。この周辺孔部330には処置具331が挿通され、周辺孔部330から延出した処置具331はリンク機構350の孔部350a内へ挿通される。
【0047】
リンク機構350は、折りたたまれた状態で先端部311の外周面を構成し、3つの長板状の腕部351、352、354を備える。腕部351は、その後端が、ピン356によって、湾曲部312の外周面に揺動可能に取り付けられている。腕部352は、その後端が、ピン357によって、腕部351の先端に揺動可能に取り付けられている。腕部354は、その先端が、ピン358によって、腕部352の先端に揺動可能に取り付けられ、後端が、ピン359によって、先端部311の外周面に揺動可能に取り付けられている。
【0048】
腕部351の側面には、流体圧駆動部(湾曲手段)361の先端部366が固定されている。流体圧としては、例えば、水圧や油圧を用いることができる。この流体圧駆動部361の後端部365は、湾曲部312に内挿された流体圧チューブ362に接続されている。この流体圧チューブ362は、湾曲部312から本体部310内に挿通されている。この流体圧チューブ362は、例えば、外部のポンプ、外部のシリンジ(いずれも不図示)に接続されている。また、流体圧チューブ362は、ポンプやシリンジを介して操作部(不図示)に接合してもよい。さらに、腕部351及び腕部352には、内視鏡又は処置具を内挿可能なように、長手方向に沿って互いに平行に貫通した孔部350aが設けられている。図14に示す例では、孔部350aに、周辺孔部330から延出した処置具331が挿通されている。
【0049】
リンク機構350は、外部ポンプから流体圧チューブ362に流体(例えば、水、油)が満たされてはいるが加圧されていない状態(初期状態)(図14の実線の状態)では、折りたたまれて先端部311の外周面を形成している。これに対して、外部ポンプによって流体圧チューブ362を加圧すると、流体圧駆動部361はその軸方向に延伸し、これにより、腕部351は、先端部311の中心軸から離間するように揺動し、腕部351の前端が上方へ移動する。これにともなって、腕部352も先端部311の中心軸から離間するように上方へ移動し、腕部354は、ピン359を支点として揺動し、その前端が上方へ移動する(図14の点線の状態)。したがって、外部ポンプを駆動して流体圧駆動部361に流体圧をかけることによって、リンク機構350内に挿通された処置具331は湾曲して、先端部311の中心軸から離間した位置へ移動する。
【0050】
この状態で、流体圧駆動部361への流体圧を低下させると、延伸していた先端部366はその長さが小さくなり、腕部351は、先端部311の中心軸に近づくように、ピン356を支点として揺動し、腕部251の前端が下方へ移動する。これにともなって、腕部352も先端部311の中心軸に近づくように下方へ移動し、腕部354は、ピン359を支点として揺動し、その前端が下方へ移動する。流体圧駆動部361への流体圧をさらに低下させると、リンク機構350は折りたたまれて初期状態にもどる。なお、リンク機構370、380、390、400については、構成、作用ともリンク機構350と同様であるためその説明は省略する。この変形例では、リンク機構350、370、380、390、400の5つのリンク機構を設けたが、リンク機構は1つでもよいし、6以上設けることもできる。
【0051】
処置具331は、周辺孔部330及び孔部350a内で、回動及び軸方向への移動が可能であるため、リンク機構350の作用と合わせると、先端部311からの延出量を任意に設定することができ、かつ、任意に向きに配置することができる。したがって、患者体内の病変部の治療を行う場合に、術者の負担が軽くなって手術に要する時間を短縮することができ、患者の受ける身体的・精神的な負担を軽減することができる。
【0052】
次に、図15を参照しつつ、第2実施形態のさらなる変形例について説明する。この変形例では、上述のリンク機構250、リンク機構270に代えて、2つのリンク機構(湾曲手段)450、470を設けている。この変形例の本体部410では、先端部411及び湾曲部412の軸直交断面の略中央を貫通するように、中央孔部420が設けられている。先端部411の後端に接続される湾曲部412からは、その軸直交断面において、中央孔部420の外側に周辺孔部430が貫設されている。この周辺孔部430には処置具431が挿通され、周辺孔部430から延出した処置具431はリンク機構450の孔部450a内へ挿通される。
【0053】
リンク機構450は、先端部411の本体筒部411aの外周面に配置され、3つの長板状の腕部451、452、454を備える。腕部451は、その後端が、ピン456によって、本体筒部411aの外周面に揺動可能に取り付けられている。腕部452は、その後端が、ピン457によって、腕部451の先端に揺動可能に取り付けられている。腕部454は、その先端が、ピン458によって、腕部452の先端に揺動可能に取り付けられ、後端が、ピン459によって、本体筒部411aの外周面に揺動可能に取り付けられている。
【0054】
腕部451の下側面451aと本体筒部411aとの間には、バルーン(湾曲手段)461が配置されている。このバルーン461は、その開口が湾曲部412内に挿通された供給管462に接続されている。この供給管462は、湾曲部412から本体部410内に挿通され、例えば、外部のポンプ、外部のシリンジ(いずれも不図示)に接続されている。また、腕部451及び腕部452には、内視鏡又は処置具を内挿可能なように、長手方向に沿って互いに平行に貫通した孔部450a、450bが設けられている。
【0055】
リンク機構450は、供給管462からバルーン461に流体(例えば水)が供給されておらず、バルーン461がしぼんだ状態(初期状態)(図15の実線の状態)では、折りたたまれて本体筒部211aの外周面を形成している。これに対して、外部のポンプを駆動して供給管462を介してバルーン461内に流体を供給し、バルーン461を膨らませていくと、腕部451は、本体筒部411aから(本体部410の中心軸から)離間するように、ピン456を支点として揺動し、腕部451の前端が上方へ移動する。これにともなって、腕部452も本体筒部411aから離間するように上方へ移動し、腕部454は、ピン459を支点として揺動し、その前端が上方へ移動する(図15の点線の状態)。したがって、バルーン461を膨張させることによって、リンク機構450内に挿通された処置具431は湾曲して、本体筒部411aから離間した位置へ移動する。
【0056】
この状態で、外部ポンプを停止して、バルーン461内への流体の供給をやめると、腕部451は、本体筒部411aに近づくように、ピン456を支点として揺動し、腕部451の前端が下方へ移動する。これにともなって、腕部452も本体筒部411aに近づくように下方へ移動し、腕部454は、ピン459を支点として揺動し、その前端が下方へ移動する。腕部451が下向きに揺動すると、その自重によりバルーン461内の流体は徐々に排出され、バルーン461内の流体がすべて排出されると、リンク機構450は折りたたまれて初期状態にもどる。
なお、リンク機構470については、構成、作用ともリンク機構450と同様であるためその説明は省略する。この変形例では、リンク機構450、470の二つのリンク機構を設けたが、リンク機構は一つでもよいし、3つ以上設けることもできる。
【0057】
処置具431は、周辺孔部430及びリンク機構450a内で、回動及び軸方向への移動が可能であるため、リンク機構450の作用と合わせると、先端部411からの延出量を任意に設定することができ、かつ、任意に向きに配置することができる。したがって、患者体内の病変部の治療を行う場合に、術者の負担が軽くなって手術に要する時間を短縮することができ、患者の受ける身体的・精神的な負担を軽減することができる。
【0058】
次に、図16を参照しつつ、第2実施形態のさらなる変形例について説明する。この変形例では、上述のリンク機構250、270に代えて、2つの昇降機構(湾曲手段)550、570を設けている。この変形例の本体部510では、先端部511及び湾曲部512の軸直交断面の略中央を貫通するように、中央孔部520が設けられている。先端部511の後端に接続される湾曲部512からは、その軸直交断面において、中央孔部520の外側に周辺孔部530が貫設されている。この周辺孔部530には処置具531が挿通され、周辺孔部530から延出した処置具531は昇降機構550の孔部550a内へ挿通される。
【0059】
昇降機構550は、先端部511の本体筒部511a内に配置されて先端部511の径方向に伸縮可能なベローズ状の昇降部561と、昇降部561の上部に固定された長板状の支持部551と、昇降部561を伸縮動作させるためのギア562と、を備える。ギア562は、伝達系563を介して外部の駆動装置(不図示)に接続されている。
【0060】
昇降機構550は、昇降部561が最も縮んだ状態(初期状態)(図16の実線の状態)では、支持部551の上面が本体筒部511aの外周面と一致している。これに対して、外部の駆動装置を駆動して伝達系563を介して昇降部561を先端部511の径方向外側へ延伸させていくと、支持部551は本体部510の中心軸から離間して上方へ移動していく。
【0061】
この状態で、外部の駆動装置を操作することにより、昇降部561を先端部511の径方向に収縮させていくと、支持部551は本体部510の中心軸に近づくように下方へ移動し、昇降部561が最も収縮すると、昇降機構550は初期状態にもどる。なお、昇降機構570については、構成、作用とも昇降機構550と同様であるためその説明は省略する。この変形例では、昇降機構550と昇降機構570の二つの昇降機構を設けたが、昇降機構は一つでもよいし、3つ以上設けることもできる。
【0062】
処置具531は、周辺孔部530及び孔部550a内で、回動及び軸方向への移動が可能であるため、昇降機構550の作用と合わせると、先端部511からの延出量を任意に設定することができ、かつ、任意に向きに配置することができる。したがって、患者体内の病変部の治療を行う場合に、術者の負担が軽くなって手術に要する時間を短縮することができ、患者の受ける身体的・精神的な負担を軽減することができる。
【0063】
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の第1実施形態に係る対象物内部処理装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るプーリー部及び操作レバー部の構成を拡大して示す正面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る案内部材の構成を示す一部断面図である。
【図4】図3のIV−IV線に沿った一部断面図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る案内部材の動作状態例を示す一部断面図である。
【図6】本発明の第1実施形態の変形例に係る対象物内部処理装置の構成を示す図である。
【図7】図6の対象物内部処置装置のプーリー部及び操作レバー部の構成を拡大して示す正面図である。
【図8】図6の対象物内部処置装置の案内部材の構成を示す一部断面図である。
【図9】図8のIX−IX線に沿った一部断面図である。
【図10】図8のX−X線に沿った一部断面図である。
【図11】図6の対象物内部処置装置の動作状態例を示す図である。
【図12】図11の案内部材を拡大して示す一部断面図である。
【図13】本発明の第2実施形態に係る対象物内部処理装置の構成を示す図であり、(a)は前方から見た正面図、(b)は側面図である。
【図14】本発明の第2実施形態の変形例に係る対象物内部処理装置の構成を示す図であり、(a)は前方から見た正面図、(b)は側面図である。
【図15】本発明の第2実施形態のさらなる変形例に係る対象物内部処理装置の構成を示す図であり、(a)は前方から見た正面図、(b)は側面図である。
【図16】本発明の第2実施形態のさらなる変形例に係る対象物内部処理装置の構成を示す図であり、(a)は前方から見た正面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
【0065】
10 本体部
11 先端部
12 湾曲部
21 立体視内視鏡(内視鏡)
31 処置具
46 可撓管部(案内部本体)
48 プーリー部
50 案内部材
51 第1案内駒(案内部材)
52 第2案内駒(案内部材)
60 第1操作ワイヤ
61 第1湾曲ワイヤ
62 第2湾曲ワイヤ
100 対象物内部処置装置
148 プーリー部
150 案内部材
151 第1案内駒(案内部材)
152 第2案内駒(案内部材)
250 リンク機構(湾曲手段)
350 リンク機構(湾曲手段)
450 リンク機構(湾曲手段)
550 昇降機構(湾曲手段)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物内部に導入される可撓性を有する管状の本体部に、対象部位を観察するための内視鏡、及び、前記対象部位を処置する処置具を備えた可撓性管状部材が内挿されてなる対象物内部処置装置であって、
前記内視鏡又は前記処置具を、湾曲可能な状態で、前記本体部から延出支持する湾曲手段を備えることを特徴とする対象物内部処置装置。
【請求項2】
前記湾曲手段は、前記本体部又は前記本体部に内挿された案内部本体に揺動可能に支持された中空の案内部材、及び、前記案内部材に一端が連結された操作ワイヤを備え、前記操作ワイヤを牽引することによって、前記案内部材を揺動させ、これにより前記案内部材に内挿された前記内視鏡又は前記処置具を湾曲させる請求項1記載の対象物内部処置装置。
【請求項3】
前記案内部本体は、前記本体部に内挿される管状部材であって、前記内視鏡又は前記処置具は、前記案内部材及び前記案内部本体に内挿されている請求項2記載の対象物内部処置装置。
【請求項4】
前記湾曲手段は、前記本体部の先端部の外周に設けられたリンク機構であって、前記本体部の中心軸から離間するように前記リンク機構を動作させて、前記リンク機構に内挿された前記内視鏡又は処置具を湾曲させる請求項1記載の対象物内部処置装置。
【請求項5】
前記操作ワイヤの他端はプーリー軸に固定され、前記プーリー軸を所定方向に回転させることにより前記操作ワイヤを牽引し、これによって、前記案内部材を揺動させて前記案内部材に内挿された前記内視鏡又は前記処置具を湾曲させる請求項2又は請求項3記載の対象物内部処置装置。
【請求項6】
前記プーリー軸を回動させる操作レバーを備え、前記操作レバーの移動操作により前記プーリー軸を回動させて前記操作ワイヤを牽引すると、前記案内部材は、前記操作レバーが移動した方向に対応する方向を向くように揺動する請求項5記載の対象物内部処置装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−222285(P2007−222285A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−45194(P2006−45194)
【出願日】平成18年2月22日(2006.2.22)
【出願人】(590001452)国立がんセンター総長 (80)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】