射出成型用金型及びその金型によるハウジングの製造方法
【課題】本発明は、加工工程を減少し、且つ加工効率を高める射出成型用金型及びその金型によるハウジングの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の射出成型用金型は、第一雌型と、第二雌型と、回転によって前記２つの雌型の一方と対向して整合する第一雄型と、回転によって前記２つの雌型の他方と対向して整合する第二雄型と、を備え、前記２つの雌型の一方に切断部が突設されている。本発明は、さらに前記射出成型用金型によるハウジングの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の射出成型用金型は、第一雌型と、第二雌型と、回転によって前記２つの雌型の一方と対向して整合する第一雄型と、回転によって前記２つの雌型の他方と対向して整合する第二雄型と、を備え、前記２つの雌型の一方に切断部が突設されている。本発明は、さらに前記射出成型用金型によるハウジングの製造方法を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、射出成型用金型及びその金型によるハウジングの製造方法に関し、特に回転型射出成型用金型及びその金型による柔軟層を有するハウジングの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
ハウジングは、電子装置の重要な部品として、電話、コンピュータ、又は遊技機等のような電子装置に広く用いられる。成型品の材料自身が軽量、低コスト、簡単な加工技術及び高い耐食性などの多くの利点を有するため、いろいろな電子装置は、射出成型によって形成された成型品をハウジングとしている。例えば、プラスチックをハウジングの材料としている。
【０００３】
ハウジングに良好な触感を与える為に、ハウジングの外側表面に、皮革及び織物等のような柔軟層を設置する。前記ハウジングの製造過程において、先ず、柔軟層を金型内に配置した後、プラスチックを射出成型する。次に、射出成型によって形成された半製品を前記金型から取出し、前記半製品の縁における余剰柔軟層を切断してハウジングの完成品を形成する。前記切断過程において、半製品を１つ１つ前記金型から取出し、切断治具又は他の切断工具で余剰柔軟層を切断しなければならないため、加工工程が複雑になるばかりでなく、ハウジングの製造コストも増加する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
以上の問題点に鑑みて、本発明は、加工工程を減少し、且つ加工効率を高めることができる射出成型用金型を提供すると共に、その射出成型用金型によるハウジングの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
上述した問題を解決する為に、本発明に係る射出成型用金型は、第一雌型と、第二雌型と、回転によって前記２つの雌型の一方と対向して整合する第一雄型と、回転によって前記２つの雌型の他方と対向して整合する第二雄型と、を備え、前記２つの雌型の一方に切断部が突設されている。
【０００６】
本発明の射出成型用金型によるハウジングの製造方法は、前記第一雌型にプリフォーム用柔軟層を配置するステップと、前記射出成型用金型を閉じて、溶融材料を注入して前記プリフォーム用柔軟層と一体成型させて、前記第一雄型に縁部に余剰柔軟層を有する第一半製品を形成するステップと、前記射出成型用金型を開けて、前記第二雄型が前記第一雌型と対向し、且つ前記第一雄型が前記第二雌型と対向するように前記第一雄型及び前記第二雄型を回転するステップと、前記第一雌型にもう１つのプリフォーム用柔軟層を配置するステップと、前記射出成型用金型を閉じて、溶融材料を注入して前記もう１つのプリフォーム用柔軟層と一体成型させて、前記第二雄型に縁部に余剰柔軟層を有する第二半製品を形成するとともに、前記第一雄型が前記第二雌型に向かって移動して前記第二雌型の切断部によって前記第一半製品のプリフォーム用柔軟層の余剰部分を切断して、ハウジングを形成するステップと、上述した金型を閉じて溶融材料を注入し、回転及び切断の各工程を循環するステップと、を備える。
【発明の効果】
【０００７】
従来の技術に比べて、本発明の射出成型用金型は、半製品を製造すると同時に、回転を利用して前サイクルで製造された半製品の不要部分を切除して最終製品を完成することができる。それで、切断治具、或いは他の切断工具で余剰柔軟層を切断する工程を省略することができる。且つ、金型を回転することを利用して連続的な生産を実現し、従って加工時間を大きく節約し、加工効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
【図１】本発明の実施形態に係る射出成型用金型の構造を示す図である。
【図２】本発明の実施形態に係る射出成型用金型によって製造されたハウジングの断面図である。
【図３】図２に示すハウジングの第一柔軟層が本発明の実施形態に係る射出成型用金型に配置された状態を示す図である。
【図４】本発明の実施形態に係る射出成型用金型を閉合して溶融した材料を注入することを示す図である。
【図５】本発明の実施形態に係る射出成型用金型の回転された状態を示す図である。
【図６】本発明の実施形態に係る射出成型用金型が回転されて射出成型する工程及び切断工程が終了してから金型開きされた状態を示す図である。
【図７】本発明の他の実施形態に係る射出成型用金型の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、図面に基づいて、本発明に係る射出成型用金型及びその金型によるハウジングの製造方法に関して詳細に説明する。
【００１０】
図１は、本発明に係る射出成型用金型１００の構造を示す図であって、図２は、本発明に係る射出成型用金型１００によって製造されたハウジング９０の断面図である。
【００１１】
図１及び図２を参照すると、本発明の射出成型用金型１００は、ハウジング９０を製造することに用いられる。前記ハウジング９０は、基材９２及び前記基材９２の表面に被覆された柔軟層９４を備える。
【００１２】
前記射出成型用金型１００は、回転型射出成型用金型であって、第一雌型１０と、前記第一雌型１０に隣接する第二雌型２０と、第一雄型３０及び第二雄型４０を備える。
【００１３】
前記第一雌型１０には、第一凹部１０２が開設される。前記第二雌型２０は、前記第二雄型４０と対向する結合面２０２を有し、前記結合面２０２には、第二凹部２０３が開設されるとともに２つの切断部２０４が突設される。前記２つの切断部２０４として、前記ハウジング９０の半製品の余剰柔軟層９４を切断する２つの刃型を用いることが好ましい。
【００１４】
前記第一雄型３０は、突起３２及び前記第一雄型３０を貫通するランナー３４を有する。前記第二雄型４０は、前記第一雄型３０と同じ構造であって、突起４２及び前記第二雄型４０を貫通するランナー４４を有する。前記第一雄型３０及び前記第二雄型４０は、回転可能な回転台７０に装着される。前記回転台７０に前記第一雄型３０及び前記第二雄型４０を連動させて回転させるため、前記第一雄型３０及び前記第二雄型４０は、必要によって前記第一雌型１０及び前記第二雌型２０のいずれか一方と整合することができる。
【００１５】
本発明に係る射出成型用金型１００によるハウジング９０の製造方法は、以下のステップを備える。
【００１６】
図３を参照すると、先ず、前記射出成型用金型１００を型開けして、前記２つの雄型と前記２つの雌型を分離させて、前記第一雄型３０が前記第一雌型１０と対向し、且つ前記第二雄型４０が前記第二雌型２０と対向するようにする。
【００１７】
次に、前記第一凹部１０２を覆うようにプリフォーム用柔軟層９４を前記第一雌型１０に配置する。
【００１８】
続いて図４に示したように、前記射出成型用金型１００を閉じると、前記柔軟層９４が前記第一雄型３０の突起３２によって前記第一雌型１０の第一凹部１０２に押し付けられるとともに、前記第一雄型３０と前記第一雌型１０が一緒に第一キャビティ１０３を形成する。
【００１９】
次に、前記第一キャビティ１０３内に溶融材料を注入する。前記溶融材料が前記第一雄型３０のランナー３４を通して前記第一キャビティ１０３内に流れ込み、前記柔軟層９４と一体になって前記ハウジング９０の第一半製品９６を形成する。
【００２０】
続いて図５に示したように、前記射出成型用金型１００を冷却してから開けると、前記第一半製品９６が前記第一雄型３０の突起３２に固定される。前記回転台７０に前記第一雄型３０及び前記第二雄型４０を連動させて１８０度回転させることにより、前記第二雄型４０が前記第一雌型１０と対向し、且つ前記第一半製品９６が固定された前記第一雄型３０が前記第二雌型２０と対向するようにする。
【００２１】
次に、もう１つのプリフォーム用柔軟層９４０を前記第一雌型１０に配置して前記第一凹部１０２を覆わせる。
【００２２】
前記射出成型用金型１００をもう一度閉じると、前記他の柔軟層９４０が前記第二雄型４０の突起４２によって前記第一雌型１０の第一凹部１０２に押し付けられるとともに、前記第二雄型４０と前記第一雌型１０が一緒に第二キャビティ（図示せず）を形成する。
【００２３】
次に、前記第二キャビティ内に溶融材料を注入する。前記溶融材料が前記第二雄型４０のランナー４４を通して前記第二キャビティ内に流れ込み、前記他の柔軟層９４０と一体になって第二半製品９６０を形成する。
【００２４】
前記射出成型用金型１００をもう一度閉じる場合、前記第一雄型３０が前記第二雌型２０に向かって移動するから、前記第二雌型２０の切断部２０４が前記第一半製品９６の基材９２の縁部における柔軟層９４を切断して前記ハウジング９０を形成する。
【００２５】
図６を参照すると、前記射出成型用金型１００を冷却して溶融材料を冷却固化させて基材９２０を形成する。前記射出成型用金型１００を開けて前記ハウジング９０を取り出す。次に、前記回転台７０をもう一度１８０度回転させて、前記第一雄型３０が前記第一雌型１０に対向し、且つ前記第二半製品９６０が固定された前記第二雄型４０が前記第二雌型２０に対向するようにして、金型を閉じて溶融材料を注入し、回転及び切断の各工程を循環して、連続的な生産を実現できる。
【００２６】
図７を参照すると、本発明の他の実施形態に係る射出成型用金型は、第一雄型３００及び第二雄型４００に別々に第二雌型２００の２つの切断部２０４０と対応する収容穴３００２、４００２が凹設されるため、前記第二雌型２００が２つの雄型に付着していた柔軟層を切除する時、前記２つの切断部２０４０が前記収容穴３００２、４００２に収容されるから、切断効果が更に優れる。
【００２７】
また、前記切断部は、前記第二雌型ではなく、前記第一雌型に設置してもよい。即ち、余剰柔軟層の切断工程は前記第一雌型で行い、射出成型の工程は前記第二雌型で行う。
【００２８】
本発明に係る射出成型用金型は、回転台を介して第一雄型及び第二雄型を回転することによって、射出成型用金型を閉じる場合、新しい半製品を製造するとともに、前サイクルで製造された半製品の不要部分を切除して最終製品を完成することができる。それで、切断治具又は他の切断工具で余剰柔軟層を切断する工程を省略することができる。従って、加工時間を大きく節約し、加工効率を向上させることができる。
【００２９】
以上、本発明の好適な実施例について詳細に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形、又は修正が可能であり、該変形、又は修正も本発明の特許請求の範囲内に含まれるものであることはいうまでもない。
【符号の説明】
【００３０】
１００ 射出成型用金型
１０ 第一雌型
１０２ 第一凹部
１０３ 第一キャビティ
２０ 第二雌型
２０２ 結合面
２０３ 第二凹部
２０４ 切断部
３０ 第一雄型
３２ 突起
３４ ランナー
４０ 第二雄型
４２ 突起
４４ ランナー
７０ 回転台
９０ ハウジング
９２ 基材
９２０ 基材
９４ 柔軟層
９４０ 柔軟層
９６ 第一半製品
９６０ 第二半製品
２００ 第二雌型
２０４０ 切断部
３００ 第一雄型
３００２ 収容穴
４００ 第二雄型
４００２ 収容穴
【技術分野】
【０００１】
本発明は、射出成型用金型及びその金型によるハウジングの製造方法に関し、特に回転型射出成型用金型及びその金型による柔軟層を有するハウジングの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
ハウジングは、電子装置の重要な部品として、電話、コンピュータ、又は遊技機等のような電子装置に広く用いられる。成型品の材料自身が軽量、低コスト、簡単な加工技術及び高い耐食性などの多くの利点を有するため、いろいろな電子装置は、射出成型によって形成された成型品をハウジングとしている。例えば、プラスチックをハウジングの材料としている。
【０００３】
ハウジングに良好な触感を与える為に、ハウジングの外側表面に、皮革及び織物等のような柔軟層を設置する。前記ハウジングの製造過程において、先ず、柔軟層を金型内に配置した後、プラスチックを射出成型する。次に、射出成型によって形成された半製品を前記金型から取出し、前記半製品の縁における余剰柔軟層を切断してハウジングの完成品を形成する。前記切断過程において、半製品を１つ１つ前記金型から取出し、切断治具又は他の切断工具で余剰柔軟層を切断しなければならないため、加工工程が複雑になるばかりでなく、ハウジングの製造コストも増加する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
以上の問題点に鑑みて、本発明は、加工工程を減少し、且つ加工効率を高めることができる射出成型用金型を提供すると共に、その射出成型用金型によるハウジングの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
上述した問題を解決する為に、本発明に係る射出成型用金型は、第一雌型と、第二雌型と、回転によって前記２つの雌型の一方と対向して整合する第一雄型と、回転によって前記２つの雌型の他方と対向して整合する第二雄型と、を備え、前記２つの雌型の一方に切断部が突設されている。
【０００６】
本発明の射出成型用金型によるハウジングの製造方法は、前記第一雌型にプリフォーム用柔軟層を配置するステップと、前記射出成型用金型を閉じて、溶融材料を注入して前記プリフォーム用柔軟層と一体成型させて、前記第一雄型に縁部に余剰柔軟層を有する第一半製品を形成するステップと、前記射出成型用金型を開けて、前記第二雄型が前記第一雌型と対向し、且つ前記第一雄型が前記第二雌型と対向するように前記第一雄型及び前記第二雄型を回転するステップと、前記第一雌型にもう１つのプリフォーム用柔軟層を配置するステップと、前記射出成型用金型を閉じて、溶融材料を注入して前記もう１つのプリフォーム用柔軟層と一体成型させて、前記第二雄型に縁部に余剰柔軟層を有する第二半製品を形成するとともに、前記第一雄型が前記第二雌型に向かって移動して前記第二雌型の切断部によって前記第一半製品のプリフォーム用柔軟層の余剰部分を切断して、ハウジングを形成するステップと、上述した金型を閉じて溶融材料を注入し、回転及び切断の各工程を循環するステップと、を備える。
【発明の効果】
【０００７】
従来の技術に比べて、本発明の射出成型用金型は、半製品を製造すると同時に、回転を利用して前サイクルで製造された半製品の不要部分を切除して最終製品を完成することができる。それで、切断治具、或いは他の切断工具で余剰柔軟層を切断する工程を省略することができる。且つ、金型を回転することを利用して連続的な生産を実現し、従って加工時間を大きく節約し、加工効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
【図１】本発明の実施形態に係る射出成型用金型の構造を示す図である。
【図２】本発明の実施形態に係る射出成型用金型によって製造されたハウジングの断面図である。
【図３】図２に示すハウジングの第一柔軟層が本発明の実施形態に係る射出成型用金型に配置された状態を示す図である。
【図４】本発明の実施形態に係る射出成型用金型を閉合して溶融した材料を注入することを示す図である。
【図５】本発明の実施形態に係る射出成型用金型の回転された状態を示す図である。
【図６】本発明の実施形態に係る射出成型用金型が回転されて射出成型する工程及び切断工程が終了してから金型開きされた状態を示す図である。
【図７】本発明の他の実施形態に係る射出成型用金型の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、図面に基づいて、本発明に係る射出成型用金型及びその金型によるハウジングの製造方法に関して詳細に説明する。
【００１０】
図１は、本発明に係る射出成型用金型１００の構造を示す図であって、図２は、本発明に係る射出成型用金型１００によって製造されたハウジング９０の断面図である。
【００１１】
図１及び図２を参照すると、本発明の射出成型用金型１００は、ハウジング９０を製造することに用いられる。前記ハウジング９０は、基材９２及び前記基材９２の表面に被覆された柔軟層９４を備える。
【００１２】
前記射出成型用金型１００は、回転型射出成型用金型であって、第一雌型１０と、前記第一雌型１０に隣接する第二雌型２０と、第一雄型３０及び第二雄型４０を備える。
【００１３】
前記第一雌型１０には、第一凹部１０２が開設される。前記第二雌型２０は、前記第二雄型４０と対向する結合面２０２を有し、前記結合面２０２には、第二凹部２０３が開設されるとともに２つの切断部２０４が突設される。前記２つの切断部２０４として、前記ハウジング９０の半製品の余剰柔軟層９４を切断する２つの刃型を用いることが好ましい。
【００１４】
前記第一雄型３０は、突起３２及び前記第一雄型３０を貫通するランナー３４を有する。前記第二雄型４０は、前記第一雄型３０と同じ構造であって、突起４２及び前記第二雄型４０を貫通するランナー４４を有する。前記第一雄型３０及び前記第二雄型４０は、回転可能な回転台７０に装着される。前記回転台７０に前記第一雄型３０及び前記第二雄型４０を連動させて回転させるため、前記第一雄型３０及び前記第二雄型４０は、必要によって前記第一雌型１０及び前記第二雌型２０のいずれか一方と整合することができる。
【００１５】
本発明に係る射出成型用金型１００によるハウジング９０の製造方法は、以下のステップを備える。
【００１６】
図３を参照すると、先ず、前記射出成型用金型１００を型開けして、前記２つの雄型と前記２つの雌型を分離させて、前記第一雄型３０が前記第一雌型１０と対向し、且つ前記第二雄型４０が前記第二雌型２０と対向するようにする。
【００１７】
次に、前記第一凹部１０２を覆うようにプリフォーム用柔軟層９４を前記第一雌型１０に配置する。
【００１８】
続いて図４に示したように、前記射出成型用金型１００を閉じると、前記柔軟層９４が前記第一雄型３０の突起３２によって前記第一雌型１０の第一凹部１０２に押し付けられるとともに、前記第一雄型３０と前記第一雌型１０が一緒に第一キャビティ１０３を形成する。
【００１９】
次に、前記第一キャビティ１０３内に溶融材料を注入する。前記溶融材料が前記第一雄型３０のランナー３４を通して前記第一キャビティ１０３内に流れ込み、前記柔軟層９４と一体になって前記ハウジング９０の第一半製品９６を形成する。
【００２０】
続いて図５に示したように、前記射出成型用金型１００を冷却してから開けると、前記第一半製品９６が前記第一雄型３０の突起３２に固定される。前記回転台７０に前記第一雄型３０及び前記第二雄型４０を連動させて１８０度回転させることにより、前記第二雄型４０が前記第一雌型１０と対向し、且つ前記第一半製品９６が固定された前記第一雄型３０が前記第二雌型２０と対向するようにする。
【００２１】
次に、もう１つのプリフォーム用柔軟層９４０を前記第一雌型１０に配置して前記第一凹部１０２を覆わせる。
【００２２】
前記射出成型用金型１００をもう一度閉じると、前記他の柔軟層９４０が前記第二雄型４０の突起４２によって前記第一雌型１０の第一凹部１０２に押し付けられるとともに、前記第二雄型４０と前記第一雌型１０が一緒に第二キャビティ（図示せず）を形成する。
【００２３】
次に、前記第二キャビティ内に溶融材料を注入する。前記溶融材料が前記第二雄型４０のランナー４４を通して前記第二キャビティ内に流れ込み、前記他の柔軟層９４０と一体になって第二半製品９６０を形成する。
【００２４】
前記射出成型用金型１００をもう一度閉じる場合、前記第一雄型３０が前記第二雌型２０に向かって移動するから、前記第二雌型２０の切断部２０４が前記第一半製品９６の基材９２の縁部における柔軟層９４を切断して前記ハウジング９０を形成する。
【００２５】
図６を参照すると、前記射出成型用金型１００を冷却して溶融材料を冷却固化させて基材９２０を形成する。前記射出成型用金型１００を開けて前記ハウジング９０を取り出す。次に、前記回転台７０をもう一度１８０度回転させて、前記第一雄型３０が前記第一雌型１０に対向し、且つ前記第二半製品９６０が固定された前記第二雄型４０が前記第二雌型２０に対向するようにして、金型を閉じて溶融材料を注入し、回転及び切断の各工程を循環して、連続的な生産を実現できる。
【００２６】
図７を参照すると、本発明の他の実施形態に係る射出成型用金型は、第一雄型３００及び第二雄型４００に別々に第二雌型２００の２つの切断部２０４０と対応する収容穴３００２、４００２が凹設されるため、前記第二雌型２００が２つの雄型に付着していた柔軟層を切除する時、前記２つの切断部２０４０が前記収容穴３００２、４００２に収容されるから、切断効果が更に優れる。
【００２７】
また、前記切断部は、前記第二雌型ではなく、前記第一雌型に設置してもよい。即ち、余剰柔軟層の切断工程は前記第一雌型で行い、射出成型の工程は前記第二雌型で行う。
【００２８】
本発明に係る射出成型用金型は、回転台を介して第一雄型及び第二雄型を回転することによって、射出成型用金型を閉じる場合、新しい半製品を製造するとともに、前サイクルで製造された半製品の不要部分を切除して最終製品を完成することができる。それで、切断治具又は他の切断工具で余剰柔軟層を切断する工程を省略することができる。従って、加工時間を大きく節約し、加工効率を向上させることができる。
【００２９】
以上、本発明の好適な実施例について詳細に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形、又は修正が可能であり、該変形、又は修正も本発明の特許請求の範囲内に含まれるものであることはいうまでもない。
【符号の説明】
【００３０】
１００ 射出成型用金型
１０ 第一雌型
１０２ 第一凹部
１０３ 第一キャビティ
２０ 第二雌型
２０２ 結合面
２０３ 第二凹部
２０４ 切断部
３０ 第一雄型
３２ 突起
３４ ランナー
４０ 第二雄型
４２ 突起
４４ ランナー
７０ 回転台
９０ ハウジング
９２ 基材
９２０ 基材
９４ 柔軟層
９４０ 柔軟層
９６ 第一半製品
９６０ 第二半製品
２００ 第二雌型
２０４０ 切断部
３００ 第一雄型
３００２ 収容穴
４００ 第二雄型
４００２ 収容穴
【特許請求の範囲】
【請求項１】
第一雌型と、
第二雌型と、
回転によって前記２つの雌型の一方と対向して整合する第一雄型と、
回転によって前記２つの雌型の他方と対向して整合する第二雄型と、
を備え、前記２つの雌型の一方に切断部が突設されていることを特徴とする射出成型用金型。
【請求項２】
前記２つの雌型の一方は、前記２つの雌型と対向し、且つ前記切断部が突設された結合面を有することを特徴とする請求項１に記載の射出成型用金型。
【請求項３】
前記切断部が刃型であることを特徴とする請求項２に記載の射出成型用金型。
【請求項４】
前記射出成型用金型は、前記第一雄型及び前記第二雄型を装着するための回転台をさらに備えることを特徴とする請求項３に記載の射出成型用金型。
【請求項５】
前記第一雄型及び前記第二雄型の前記切断部と対応する位置に前記切断部を収容するための収容穴が凹設されることを特徴とする請求項４に記載の射出成型用金型。
【請求項６】
前記第一雌型にプリフォーム用柔軟層を配置するステップと、
前記射出成型用金型を閉じて、溶融材料を注入して前記プリフォーム用柔軟層と一体成型させて、前記第一雄型に縁部に余剰柔軟層を有する第一半製品を形成するステップと、
前記射出成型用金型を開けて、前記第二雄型が前記第一雌型と対向し、且つ前記第一雄型が前記第二雌型と対向するように前記第一雄型及び前記第二雄型を回転するステップと、
前記第一雌型にもう１つのプリフォーム用柔軟層を配置するステップと、
前記射出成型用金型を閉じて、溶融材料を注入して前記もう１つのプリフォーム用柔軟層と一体成型させて、前記第二雄型に縁部に余剰柔軟層を有する第二半製品を形成するとともに、前記第一雄型が前記第二雌型に向かって移動して前記第二雌型の切断部によって前記第一半製品のプリフォーム用柔軟層の余剰部分を切断して、ハウジングを形成するステップと、
上述した金型を閉じて溶融材料を注入し、回転及び切断の各工程を循環するステップと、
を備えることを特徴とする請求項１に記載の射出成型用金型によるハウジングの製造方法。
【請求項７】
前記２つの雌型の一方は、前記２つの雌型と対向し、且つ前記切断部が突設された結合面を有することを特徴とする請求項６に記載のハウジングの製造方法。
【請求項８】
前記切断部が刃型であることを特徴とする請求項７に記載のハウジングの製造方法。
【請求項９】
前記射出成型用金型は、前記第一雄型及び前記第二雄型を装着するための回転台をさらに備え、且つ前記回転台に前記第一雄型及び前記第二雄型を連動させて回転させることを特徴とする請求項８に記載のハウジングの製造方法。
【請求項１０】
前記第一雄型及び前記第二雄型の前記切断部と対応する位置に前記切断部を収容するための収容穴が凹設されることを特徴とする請求項９に記載のハウジングの製造方法。
【請求項１】
第一雌型と、
第二雌型と、
回転によって前記２つの雌型の一方と対向して整合する第一雄型と、
回転によって前記２つの雌型の他方と対向して整合する第二雄型と、
を備え、前記２つの雌型の一方に切断部が突設されていることを特徴とする射出成型用金型。
【請求項２】
前記２つの雌型の一方は、前記２つの雌型と対向し、且つ前記切断部が突設された結合面を有することを特徴とする請求項１に記載の射出成型用金型。
【請求項３】
前記切断部が刃型であることを特徴とする請求項２に記載の射出成型用金型。
【請求項４】
前記射出成型用金型は、前記第一雄型及び前記第二雄型を装着するための回転台をさらに備えることを特徴とする請求項３に記載の射出成型用金型。
【請求項５】
前記第一雄型及び前記第二雄型の前記切断部と対応する位置に前記切断部を収容するための収容穴が凹設されることを特徴とする請求項４に記載の射出成型用金型。
【請求項６】
前記第一雌型にプリフォーム用柔軟層を配置するステップと、
前記射出成型用金型を閉じて、溶融材料を注入して前記プリフォーム用柔軟層と一体成型させて、前記第一雄型に縁部に余剰柔軟層を有する第一半製品を形成するステップと、
前記射出成型用金型を開けて、前記第二雄型が前記第一雌型と対向し、且つ前記第一雄型が前記第二雌型と対向するように前記第一雄型及び前記第二雄型を回転するステップと、
前記第一雌型にもう１つのプリフォーム用柔軟層を配置するステップと、
前記射出成型用金型を閉じて、溶融材料を注入して前記もう１つのプリフォーム用柔軟層と一体成型させて、前記第二雄型に縁部に余剰柔軟層を有する第二半製品を形成するとともに、前記第一雄型が前記第二雌型に向かって移動して前記第二雌型の切断部によって前記第一半製品のプリフォーム用柔軟層の余剰部分を切断して、ハウジングを形成するステップと、
上述した金型を閉じて溶融材料を注入し、回転及び切断の各工程を循環するステップと、
を備えることを特徴とする請求項１に記載の射出成型用金型によるハウジングの製造方法。
【請求項７】
前記２つの雌型の一方は、前記２つの雌型と対向し、且つ前記切断部が突設された結合面を有することを特徴とする請求項６に記載のハウジングの製造方法。
【請求項８】
前記切断部が刃型であることを特徴とする請求項７に記載のハウジングの製造方法。
【請求項９】
前記射出成型用金型は、前記第一雄型及び前記第二雄型を装着するための回転台をさらに備え、且つ前記回転台に前記第一雄型及び前記第二雄型を連動させて回転させることを特徴とする請求項８に記載のハウジングの製造方法。
【請求項１０】
前記第一雄型及び前記第二雄型の前記切断部と対応する位置に前記切断部を収容するための収容穴が凹設されることを特徴とする請求項９に記載のハウジングの製造方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【公開番号】特開２００９−２２６９５１（Ｐ２００９−２２６９５１Ａ）
【公開日】平成２１年１０月８日（２００９．１０．８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−６６３７６（Ｐ２００９−６６３７６）
【出願日】平成２１年３月１８日（２００９．３．１８）
【出願人】（５０５１７７００３）深▲セン▼富泰宏精密工業有限公司 (138)
【出願人】（５０８１５５３１０）富士康（香港）有限公司 (185)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年１０月８日（２００９．１０．８）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年３月１８日（２００９．３．１８）
【出願人】（５０５１７７００３）深▲セン▼富泰宏精密工業有限公司 (138)
【出願人】（５０８１５５３１０）富士康（香港）有限公司 (185)
【Ｆターム（参考）】
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