説明

少なくとも1つの3−アミノピラゾロピリジン誘導体を含むケラチン線維のための染色用組成物

【課題】本発明は、少なくとも1つの特定のカチオン性3-アミノピラゾロ-[1,5-a]-ピリジン誘導体またはその付加塩のうちの1つを含むケラチン線維、特に人間のケラチン線維(例えば、毛髪)の染色のための組成物、およびこの誘導体を使用する方法に関する。また、カチオン性3-アミノピラゾロ-[1,5-a]-ピリジン誘導体またはその付加塩にも関する。
【解決手段】本発明は、特に、光及び洗浄への耐性を備えたケラチン線維の急速染色を可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの3-アミノピラゾロ-[1,5-a]-ピリジン誘導体またはその付加塩のうちの1つを含むケラチン線維、特に人間のケラチン線維(例えば、毛髪)の染色のための組成物、およびこの誘導体を使用する方法に関する。本発明はまた、3-アミノピラゾロ-[1,5-a]-ピリジン誘導体またはその付加塩のうちの1つに関する。
【背景技術】
【0002】
概して酸化ベースと呼ばれる酸化染料前駆物質、特にオルト-もしくはパラ-フェニレンジアミン、オルト-もしくはパラ-アミノフェノール、および複素環式化合物を含む染色用組成物によるケラチン線維、特に人間のケラチン線維(例えば、毛髪)の染色は知られている。酸化染料前駆物質または酸化ベースは無色もしくはわずかに着色した化合物であり、酸化製品と組み合わされると酸化縮合の過程によって有色または着色化合物を生じさせることが可能である。
【0003】
これらの酸化ベースで得られる色合いがこれらをカップラーまたは染色調整剤と組み合わせることによって変えられ得ることもやはり知られており、後者はとりわけメタ-フェニレンジアミン類、メタ-アミノフェノール類、メタ-ヒドロキシフェノール類、および(例えばピラゾロ-[1,5-b]-1,2,4-トリアゾール類の誘導体、ピラゾロ-[3,2-c]-1,2,4-トリアゾール類の誘導体、ピラゾロ-[1,5-a]-ピリミジン類の誘導体、ピリジンの誘導体、ピラゾール-5-オンの誘導体、インドリンの誘導体、およびインドールの誘導体といった)或る種の複素環式化合物から選択される。
【0004】
酸化ベースおよびカップラーに使用される分子の多様性は豊富な色彩のパレットが得られ得ることを意味する。
【0005】
これらの酸化染料で得られるいわゆる「永久」染色はさらに、或る一定数の必要条件を満たさなければならない。したがって、外部因子(例えば光、天候、洗浄、パーマ、発汗、摩擦)に対する優れた耐性を供給しながら、毒物学的条件でどのような問題を提起してもならず、所望の強さの色合いを得ることを可能にしなければならない。
【0006】
染料はまた、白髪についても処置の対象としなければならず、最終的に、実際では先端と根元の間で異なる感度(すなわち傷みの量)を有することもあり得る同一ケラチン線維で常にできるだけ低い選択性、すなわちできるだけ僅かな着色の差異を有さなければならない。それらはまた、配合物中で良好な化学的安定性を示さなければならない。これらは優れた毒性プロファイルを有さなければならない。
【0007】
パラ-フェニレンジアミンおよびパラ-アミノフェノールの誘導体のような酸化ベースの使用は、色の強度、色合いの多様性、色彩の均一性、および外部因子への耐性の優れた特性を毛髪に与えながらその一方で、優れた色度(chromaticity)を備えた色合いを達成しないけれども塩基性のpHで極めて広範囲の色彩を得ることを可能にする。
【0008】
中性pHでのこれらのベースの使用は多様な色合いの範囲、特に暖色系の色合いを得るためには、さらに非効果的である。
【0009】
欧州特許出願公開第1233743号は既に、酸化ベースとして3-アミノピラゾロ-[1,5-a]-ピリジン類を含む染料組成物を提案している。当該文書に引用された3-アミノピラゾロ-[1,5-a]-ピリジン類のうち特定のカチオン性化合物が、本発明において記述されるものとは異なるとして、引用されている。上記文書において記述される染色用組成物では、色度の良好な特性、及び、洗髪や光線等の外的要因に対する良好な耐性を達成することができず、加えて、色合いの幅が限定的である。
【特許文献1】欧州特許出願公開第1233743号
【特許文献2】英国特許第1026978号
【特許文献3】英国特許第1153196号
【特許文献4】仏国特許出願公開第2801308号
【特許文献5】独国特許第2359399号
【特許文献6】JP88-169571(特公昭63-169571号)
【特許文献7】JP05-63124(特公平17-63124号)
【特許文献8】欧州特許第0770375号
【特許文献9】国際公開第96/15765号
【特許文献10】仏国特許出願公開第2750048号
【特許文献11】独国特許第3843892号
【特許文献12】独国特許第4133957号
【特許文献13】国際公開第94/08969号
【特許文献14】国際公開第94/08970号
【特許文献15】仏国特許出願公開第2733749号
【特許文献16】独国特許第19543988号
【特許文献17】仏国特許第2586913号
【非特許文献1】J.Het.Chem.,2001,38(3),613〜616
【非特許文献2】Helvetica Chimica Acta,1950,33,1183〜1194
【非特許文献3】J.Org.Chem.,23,2029(1958)
【非特許文献4】J.Am.Chem.Soc.,73,3240,(1951)
【非特許文献5】J.Am.Chem.Soc.,84,590(1962)
【非特許文献6】Justus Liebig Ann.Chem.,686,134(1965)
【非特許文献7】Tetrahedron Lett.,31,2859〜2862(1973)
【特許文献18】米国特許第4128425号
【特許文献19】米国特許第2841584号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、ケラチン線維の染色のための新規の酸化ベースであって、既にある酸化ベースの欠点を有さない酸化ベースを提供することである。特に、本発明の目的は、多様な色合いで染色を達成することを可能にし、強力、彩色的(chromatic)、美的、低選択性であり、毛髪が受ける可能性の高い攻撃的因子(例えばシャンプー、光、汗、およびパーマ整髪)への優れた耐性を備えた新規の酸化ベースを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、ケラチン線維のための染色用組成物であって、適切な染色媒質中で酸化染色用のベースとして少なくとも1つの以下の式(I):
【0012】
【化1】

【0013】
[式中、
Z1およびZ2は独立して以下のものを表し:
−一価共有結合、
−以下から選択される二価の基:
−酸素原子、
−-NR6(NR7)p-基、ここで、pは0または1である、
pが0に等しいとき、
R6は水素原子、C1〜C6アルキル基であるか、または、
R6は、R1若しくはR2のそれぞれと、それらが結合する窒素原子と共に、5から8員環を備えた複素環を形成し、上記複素環は置換されているか若しくは無置換であって、飽和若しくは不飽和であって、芳香族性若しくは非芳香族性であり、N、O、S、SO2、-CO-から選択される1つまたは複数のヘテロ原子または基を任意に含み、かつ、上記複素環はカチオン性であってもよいか、及び/または、カチオン性または非カチオン性基により置換されていてもよく、
pが1に等しいとき、
-NR6(NR7) p-はカチオン性基(ここで、R6およびR7は独立してアルキル基を表す)である、
−Z1は、R1がメチル基であるとき、二価の基-S-、-SO-、-SO2-を表してもよく、
ここで、Z1およびZ2の少なくとも1つは一価共有結合でないものと理解される。

R1およびR2は独立して以下のものを表し:
−水素原子、
−任意に置換され、及び、O、N、Si、S、SO、SO2から選択されるヘテロ原子または基により任意に割込まれたC1〜C10アルキル基、
−カチオン性基により置換、及び/または、割込まれたC1〜C10アルキル基、
−ハロゲン、
−SOH基、
−5から8員環を備えた環であって、置換されているか若しくは無置換であって、飽和、不飽和若しくは芳香族性であり、上記環は、N、O、S、SO2、-CO-から選択される1つまたは複数のヘテロ原子または基を任意に含み、かつ、上記環はカチオン性であってもよいか、及び/または、カチオン性基により置換されていてもよいもの、
ここで、Z1またはZ2が共有結合を表す場合、R1またはR2は、それぞれ、以下の基を表す:
−任意に置換されている、C1〜C6アルキルカルボニル基、
−-O-CO-R、-CO-O-R、NR-CO-R’または-CO-NRR’(ここで、R及びR’は、独立して、水素原子又は任意に置換されたC1〜C6アルキル基を表す)。

R3、R4、及びR5は、同一であっても、異なっていてもよく、以下のものを表し:
−水素原子、
−水酸基、
−C1〜C6アルコキシ基、
−C1〜C6アルキルチオ基、
−アミノ基、
−モノアルキルアミノ基、
−C1〜C6ジアルキルアミノ基、(ここで、上記アルキル基は、それらが結合する窒素原子と共に、5から8員環を備えた複素環を形成し、上記複素環は飽和、不飽和、芳香族性、又は非芳香族性であり、上記複素環はN、O、S、SO2、COから選択される1つまたは複数のヘテロ原子または基を含んでもよく、かつ、上記複素環はカチオン性であるか、及び/または、カチオン性または非カチオン性基により置換されていてもよい)
−任意に置換されたC1〜C6アルキルカルボニル基、
−-O-CO-R、-CO-O-R、NR-CO-R’または、-CO-NRR’基(ここで、R及びR’は上に規定した通りである)、
−ハロゲン、
−-NHSOH基、
−任意に置換されたC1〜C4アルキル基、
−飽和、不飽和、又は芳香族性であって、任意に置換された炭素環、
−R3、R4、及びR5は、2つずつで飽和又は不飽和環を作ることができる。

Xは、式(I)の誘導体の電気陰性度を確保することができるアニオンまたはアニオン群を表す。

ここで、Z1、R1、Z2、R2基の少なくとも1つがカチオン性基を表すという条件が存在する]
の3-アミノピラゾロ-[1,5-a]-ピリジン誘導体、ならびにこれらの塩および溶媒和物を含むケラチン線維のための染色用組成物に関する本発明により達成される。
【0014】
特に、本発明は光および洗髪に耐性で高速のケラチン線維染色を達成することを可能にする。
【0015】
本発明の他の目的は、本発明の組成物を使用したケラチン線維染色の方法、ならびにケラチン線維染色のためのこの組成物の使用である。
本発明はまた、新規のピラゾロピリジン誘導体、ならびに対応するニトロもしくはニトロソ誘導体に関する。
【0016】
本発明の範囲の中で、「アルキル基」は置換されていても非置換であってもよい直鎖または分枝状のアルキル基を意味する。これらは染色の分野における従来からある置換基であって、式(I)の化合物の酸化ベースの特性を変えないいずれの置換基で置換されてもよい。
【0017】
以下の置換基がこれらアルキル基の置換基の例として挙げられる:ハロゲン(halo);水酸基;アルコキシ;アミノ;チオ、アルキルチオ; C1〜C6アルキルアミノ;C1〜C6ジアルキルアミノ、式中、アルキル基は、それらが結合する窒素原子と共に、5から8員環を備えた複素環を形成し、上記複素環は飽和若しくは不飽和であって、芳香族性若しくは非芳香族性であって、カチオン性または非カチオン性であって、N、O、S、SO2、COから選択される1つまたは複数のヘテロ原子または基を含んでもよく、かつ、上記複素環は置換されていてもよい、;アルキル(C1〜C6)カルボニル; -O-CO-R;-CO-O-R;NR-CO-R’または-CO-NRR’式中、R及びR’は上記において規定した通りである; 上記において規定した第四級アンモニウム基。
【0018】
このことは、式(I)において規定される基のいずれか1つに存在するアルキル基、特にアルコキシ(アルキル-O-)またはアルキルチオ基に適用される。
【0019】
環または複素環の置換基の例として記述され得るものは、アルキル基、置換されたアルキル基、水酸基、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ基である。
【0020】
本発明の範囲の中で、式(I)の化合物に存在する「カチオン性基」とは、第四級アンモニウムを有する直鎖または分枝状の基を意味する。この第四級アンモニウムは-N+R17R18R19型のものであり、R17、R18、R19は同一でも異なっていてもよく、水酸基により置換されてもよいC1〜C6アルキル基を表す。
カチオン性環またはヘテロ環により、第四級アンモニウムを含む環を意味する。
上記-N+R17R18R19型の基の例としては、トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、ジメチル-エチルアンモニウム、ジエチル-メチルアンモニウム、ジイソプロピル-メチルアンモニウム、ジエチル-プロピルアンモニウム、ヒドロキシエチル-ジエチルアンモニウム、ジ-ベータ-ヒドロキシエチルメチルアンモニウム、トリ-ベータ-ヒドロキシエチルアンモニウム基が挙げられる。
【0021】
カチオン性ヘテロ環の例としては、イミダゾリウム類、ピリジニウム類、ピペラジニウム類、ピロリジニウム類、モルフォリニウム類、ピリミジニウム類、チアゾリウム類、ベンズイミダゾリウム類、ベンゾチアゾリウム類、オキサゾリウム類、ベンゾトリアゾリウム類、ピラゾリウム類、トリアゾリウム類、ベンズオキサゾリウム類が挙げられる。
【0022】
式(I)の化合物は任意に、HCl、HBr、HI、H2SO4、H3PO4といった無機の強酸、または酢酸、乳酸、酒石酸、クエン酸またはコハク酸、ベンゼンスルホン酸、パラ-トルエンスルホン酸、ギ酸、またはメタンスルホン酸といった有機酸によって加塩されてもよい。
【0023】
これらはまた、溶媒和物、例えば水和物またはエタノールやイソプロパノールといった直鎖もしくは分枝状のアルコールの溶媒和物の形であってもよい。
【0024】
本発明の範囲の中で、「式(I)の誘導体」はメソ異性体または異性体の形すべてを意味する。
【0025】
式(I)の誘導体の例として、以下の化合物またはこれらの付加塩または溶媒和物を記述することが可能である。式中、X-は上記に規定する通りである。
【0026】
【表1】







【0027】
1の実施態様によると、Z1および/またはZ2は、一価結合、−-O-基、−-NR6-基を表す。(ここで、R6は水素原子、アルキル基であるか、または、R6は、R1と及び/またはR2のそれぞれと共に複素環を形成し、上記複素環はカチオン性であるか、及び/または、カチオン性基により置換されている。)
【0028】
Rが、R及び/またはRと共に複素環を形成する場合は、好ましくは、この複素環はカチオン性ヘテロ環であるか、または、カチオン性基により置換された複素環である、例としては、第四級アンモニウム基により置換されたイミダゾール類またはイミダゾリウム類、第四級アンモニウム基により置換されたピペラジン類またはピペラジニウム類、第四級アンモニウム基により置換されたピロリジン類またはピロリジニウム類、第四級アンモニウム基により置換されたジアゼパン類またはジアゼパニウム類が挙げられる。
【0029】
異なった実施態様によると、R及びRは、水素原子、カチオン性基により割り込まれまたは置換されてもよいアルキル基を表し、例としては、アルキルアンモニウム、ヒドロキシアルキルアンモニウム、イミダゾリウム、ピペラジニウム、ピロリジニウム、ジアゼパニウム、カチオン性基により置換されたイミダゾイル、カチオン性基により置換されたピペラジニル、カチオン性基により置換されたピロリジニル、カチオン性基により置換されたピリジニル基が挙げられる。
【0030】
R、R及びRは、独立して、水素原子、置換されていてもよいC1〜Cアルキル基であってよく、例としては、メチル、エチル、ヒドロキシエチル、アミノエチル、プロピル、ブチル基が挙げられる。特定の実施態様によると、R、R及びRは、独立して、水素原子、C1〜Cアルキル基を表す。
【0031】
特定の実施態様によると、R4及びR5は、共に5から8員環を備えた飽和又は不飽和環、特に、任意に置換されたシクロペンタン又はシクロヘキサンを形成する。
特定の実施態様によると、式(I')の化合物は以下の式(I):
【0032】
【化2】

【0033】
[式中、Z1、R1、R3、R4、及びR5は上記に規定した通りである]
に対応する。
【0034】
特定の実施態様によると、Z1が-NH-またはNR6を表し、Rが、Rと共に、カチオン性複素環、または、カチオン性基により置換された複素環を形成する。
【0035】
好ましい化合物として以下の化合物が挙げられる:
2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]-N,N,N-トリメチルエタナミニウム クロリド 塩酸塩
3-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]-N,N,N-トリメチルプロパン-1-アミニウム クロリド 塩酸塩
2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]-N,N-ジエチル-N-メチルエタナミニウム クロリド 塩酸塩
N-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-N-イソプロピル-N-メチルプロパン-2-アミニウム クロリド 塩酸塩
1-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-3-メチル-1H-イミダゾール-3-イウム クロリド 塩酸塩
1-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-3-メチル-1H-イミダゾール-3-イウム クロリド 塩酸塩
1-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-1-メチルピロリジニウム クロリド 塩酸塩
1-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-1-メチルピペリジニウム クロリド 塩酸塩
4-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-4-メチルモルフォリン-4-イウム クロリド 塩酸塩
1-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-N,N,N-トリメチルピロリジン-3-アミニウム クロリド 塩酸塩
2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]-N,N,N-トリメチルエタナミニウム クロリド 塩酸塩
2-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩
3-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩
4-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩
1-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-1-メチルピロリジニウム クロリド 塩酸塩
1-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-1-メチルピペリジニウム クロリド 塩酸塩
N-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-N-イソプロピル-N-メチルプロパン-2-アミニウム クロリド 塩酸塩
4-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-4-メチルモルフォリン-4-イウム クロリド 塩酸塩
2-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩
3-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩
4-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩
2-[(3-アミノ-6,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]-N,N,N-トリメチルエタナミニウム クロリド 塩酸塩
N-{2-[(3-アミノ-6,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-N-イソプロピル-N-メチルプロパン-2-アミニウム クロリド 塩酸塩
1-{2-[(3-アミノ-6,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-1-メチルピロリジニウム クロリド 塩酸塩
1-{2-[(3-アミノ-6,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-1-メチルピペリジニウム クロリド 塩酸塩
4-{2-[(3-アミノ-6,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-4-メチルモルフォリン-4-イウム クロリド 塩酸塩
2-{2-[(3-アミノ-6,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩
3-{2-[(3-アミノ-6,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩
4-{2-[(3-アミノ-6,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩
2-[(3-アミノ-6,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]-N,N,N-トリメチルエタナミニウム クロリド 塩酸塩
1-{2-[(3-アミノ-6,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-1-メチルピロリジニウム クロリド 塩酸塩
1-{2-[(3-アミノ-6,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-1-メチルピペリジニウム クロリド 塩酸塩
4-{2-[(3-アミノ-6,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-4-メチルモルフォリン-4-イウム クロリド 塩酸塩
2-{2-[(3-アミノ-6,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩
3-{2-[(3-アミノ-6,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩
4-{2-[(3-アミノ-6,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩
2-[(3-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]-N,N,N-トリメチルエタナミニウム クロリド 塩酸塩
N-{2-[(3-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-N-イソプロピル-N-メチルプロパン-2-アミニウム クロリド 塩酸塩
1-{2-[(3-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-1-メチルピロリジニウム クロリド 塩酸塩
1-{2-[(3-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-1-メチルピペリジニウム クロリド 塩酸塩
4-{2-[(3-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-4-メチルモルフォリン-4-イウム クロリド 塩酸塩
2-{2-[(3-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩
3-{2-[(3-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩
4-{2-[(3-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩
2-[(3-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]-N,N,N-トリメチルエタナミニウム クロリド 塩酸塩
N-{2-[(3-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-N-イソプロピル-N-メチルプロパン-2-アミニウム クロリド 塩酸塩
3-{2-[(3-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩
2-{2-[(3-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩
4-{2-[(3-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩
1-{2-[(3-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-1-メチルピロリジニウム クロリド 塩酸塩
1-{2-[(3-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-1-メチルピペリジニウム クロリド 塩酸塩
4-{2-[(3-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-4-メチルモルフォリン-4-イウム クロリド 塩酸塩
2-{2-[(3-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩
3-{2-[(3-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩
4-{2-[(3-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)オキシ]エチル}-1-メチルピリジニウム クロリド 塩酸塩。
【0036】
さらに特定された態様によると、式(I)の誘導体は、Z1が-NH-であり、Rがカチオン性基の誘導体であるか、または、Z1が-O-であり、Rがカチオン性基の誘導体である。本発明の酸化ベースもしくはベース類は概して、染色用組成物の合計重量のうちの約0.001と10重量%の間、好ましくは約0.005と6%の間の量で各々存在する。
【0037】
本発明の染色用組成物はケラチン線維の染色のために従来から使用される1つまたは複数のカップラーを含んでもよい。これらのカップラーの中で、メタ-フェニレンジアミン類、メタ-アミノフェノール類、メタ-ジフェノール類、ナフタレン性カップラー、複素環式カップラー、およびこれらの付加塩を特に記述することが可能である。
【0038】
以下の例、すなわち2-メチル-5-アミノフェノール、5-N-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-メチルフェノール、6-クロロ-2-メチル-5-アミノフェノール、3-アミノフェノール、1,3-ジヒドロキシベンゼン、1,3-ジヒドロキシ-2-メチルベンゼン、4-クロロ-1,3-ジヒドロキシベンゼン、2,4-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチルオキシ)ベンゼン、2-アミノ-4-(β-ヒドロキシエチルアミノ)-1-メトキシベンゼン、1,3-ジアミノベンゼン、1,3-ビス-2,4-(ジアミノフェノキシ)プロパン、3-ウレイドアニリン、3-ウレイド-1-ジメチルアミノベンゼンセサモール、1-β-ヒドロキシエチルアミノ-3,4-メチレンジオキシベンゼン、a-ナフトール、2-メチル-1-ナフトール、6-ヒドロキシインドール、4-ヒドロキシ-N-メチルインドール、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、6-ヒドロキシベンゾモルフォリン、3,5-ジアミノ-2,6-ジメトキシピリジン、1-N-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-3,4-メチレンジオキシベンゼン、2,6-ビス-(β-ヒドロキシエチルアミノ)トルエンおよびこれらの酸付加塩が記述されることが可能である。
【0039】
本発明の組成物では、カップラーもしくはカップラー類は各々概して、染色用組成物の合計重量のうちの約0.001と10重量%の間、好ましくは約0.005と6%の間の量で各々存在する。
【0040】
本発明の組成物は、酸化染色に従来から使用される1つまたは複数の追加の酸化ベースを、前述のもの以外に追加的に含むことが可能である。例えば、これらの追加的な酸化ベースはパラ-フェニレンジアミン類、ビス-フェニルアルキレンジアミン類、パラ-アミノフェノール類、ビス-パラ-アミノフェノール類、オルト-アミノフェノール類、オルト-フェニレンジアミン類、前に規定されたような式(I)の誘導体とは異なる複素環式ベース類、およびこれらの付加塩から選択される。
【0041】
パラ-フェニレンジアミン類の中でも、以下、すなわちパラ-フェニレンジアミン、パラ-トルイレンジアミン、2-クロロ-パラ-フェニレンジアミン、2,3-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジエチル-パラ-フェニレンジアミン、2,5-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジエチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジプロピル-パラ-フェニレンジアミン、4-アミノ-N,N-ジエチル-3-メチルアニリン、N,N-ビス-(β-ヒドロキシエチル)パラ-フェニレンジアミン、4-N,N-ビス-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-メチルアニリン、4-N,N-ビス-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-クロロアニリン、2-β-ヒドロキシエチル-パラ-フェニレンジアミン、2-フルオロ-パラ-フェニレンジアミン、2-イソプロピル-パラ-フェニレンジアミン、N-(β-ヒドロキシプロピル)パラ-フェニレンジアミン、2-ヒドロキシメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジメチル-3-メチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-(エチル,β-ヒドロキシエチル)パラ-フェニレンジアミン、N-(β,γ-ジヒドロキシプロピル)パラ-フェニレンジアミン、N-(4'-アミノフェニル)パラ-フェニレンジアミン、N-フェニル-パラ-フェニレンジアミン、2-β-ヒドロキシエチルオキシ-パラ-フェニレンジアミン、2-β-アセチルアミノエチルオキシ-パラ-フェニレンジアミン、N-(β-メトキシエチル)-パラ-フェニレンジアミン-4-アミノフェニルピロリジン、2-チエニル-パラ-フェニレンジアミン、2-β-ヒドロキシエチルアミノ-5-アミノトルエン、3-ヒドロキシ-1-(4'-アミノフェニル)ピロリジン、およびこれらの酸付加塩が例として記述されることが可能である。
【0042】
上述のパラ-フェニレンジアミン類の中でも、パラ-フェニレンジアミン、パラ-トルイレンジアミン、2-イソプロピル-パラ-フェニレンジアミン、2-β-ヒドロキシエチル-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジエチル-パラ-フェニレンジアミン、2,3-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ビス-(β-ヒドロキシエチル)パラ-フェニレンジアミン、2-クロロ-パラ-フェニレンジアミン、2-β-アセチルアミノエチルオキシ-パラ-フェニレンジアミン、およびこれらの酸付加塩が特に好ましい。
【0043】
ビス-フェニルアルキレンジアミン類の例として以下、すなわちN,N-ビス-(β-ヒドロキシエチル)-N,N-ビス-(4'-アミノフェニル)-1,3-ジアミノプロパノール、N,N-ビス-(β-ヒドロキシエチル)-N,N-ビス-(4'-アミノフェニル)エチレンジアミン、N,N-ビス-(4-アミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N-ビス-(β-ヒドロキシエチル)-N,N-ビス-(4'-アミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N-ビス-(4-メチル-アミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N-ビス-(エチル)N,N-ビス-(4'-アミノ-3'-メチルフェニル)エチレンジアミン、1,8-ビス-(2,5-ジアミノフェノキシ)-3,6-ジオキサオクタン、およびこれらの酸付加塩が記述されることが可能である。
【0044】
パラ-アミノフェノール類の例として以下、すなわち4-アミノ-3-メチルフェノール、4-アミノ-3-フルオロフェノール、4-アミノ-3-ヒドロキシメチルフェノール、4-アミノ-2-メチルフェノール、4-アミノ-2-ヒドロキシメチルフェノール、4-アミノ-2-メトキシメチルフェノール、4-アミノ-2-アミノメチルフェノール、4-アミノ-2-(β-ヒドロキシエチル-アミノメチル)フェノール、4-アミノ-2-フルオロフェノール、およびこれらの酸付加塩が記述されることが可能である。
【0045】
オルト-アミノフェノール類の例として以下、すなわち2-アミノフェノール、2-アミノ-5-メチルフェノール、2-アミノ-6-メチルフェノール、5-アセトアミド-2-アミノフェノール、およびこれらの酸付加塩が記述されることが可能である。
【0046】
複素環式ベース類の例として以下、すなわちピリジン誘導体類、ピリミジン誘導体類、およびピラゾール誘導体類が記述されることが可能である。
【0047】
ピリジン誘導体類の中でも、例えば英国特許第1026978号および英国特許第1153196号に述べられた2,5-ジアミノピリジン、2-(4-メトキシフェニル)アミノ-3-アミノピリジン、2,3-ジアミノ-6-メトキシピリジン、2-(β-メトキシエチル)アミノ-3-アミノ-6-メトキシピリジン、3,4-ジアミノピリジン、およびこれらの酸付加塩といった化合物を記述することが可能である。
【0048】
本発明に使用されることが可能な、式(I)の酸化ベースと異なる、他の追加のピリジン酸化ベースは、例えば仏国特許出願公開第2801308号に述べられた3-アミノ-ピラゾロ-[1,5-a]-ピリジン酸化ベース類またはこれらの酸付加塩である。例としては、ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イルアミン、2-アセチルアミノ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イルアミン、2-モルフォリン-4-イル-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イルアミン、3-アミノ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-カルボン酸、2-メトキシ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イルアミノ、(3-アミノ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イル)-メタノール、2-(3-アミノ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-5-イル)-エタノール、2-(3-アミノ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イル)-エタノール、(3-アミノ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-メタノール、3,6-ジアミノ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン、3,4-ジアミノ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン、ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3,7-ジアミン、7-モルフォリン-4-イル-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イルアミン、ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3,5-ジアミン、5-モルフォリン-4-イル-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イルアミン、2-[(3-アミノ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-5-イル)-(2-ヒドロキシエチル)-アミノ]-エタノール、2-[(3-アミノ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-イル)-(2-ヒドロキシエチル)-アミノ]-エタノール、3-アミノ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-5-オール、3-アミノ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-4-オール、3-アミノ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-6-オール、3-アミノ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-7-オール、ならびにこれらの酸もしくは塩基付加塩を例として挙げることが可能である。
【0049】
ピリミジン誘導体類の中でも、例えば独国特許第2359399号、JP88-169571(特公昭63-169571号)、JP05-63124(特公平17-63124号)、欧州特許第0770375号、または国際公開第96/15765号に述べられた2,4,5,6-テトラアミノピリミジン、4-ヒドロキシ-2,5,6-トリアミノピリミジン、2-ヒドロキシ-4,5,6-トリアミノピリミジン、2,4-ジヒドロキシ-5,6-ジアミノピリミジン、2,5,6-トリアミノピリミジン、および仏国特許出願公開第2750048号に述べられたようなピラゾロピリミジン誘導体といった化合物を記述することが可能であり、ピラゾロピリミジン誘導体の中でもピラゾロ-[1,5-a]-ピリミジン-3,7-ジアミン、2,5-ジメチルピラゾロ-[1,5-a]-ピリミジン-3,7-ジアミン、ピラゾロ-[1,5-a]-ピリミジン-3,5-ジアミン、2,7-ジメチルピラゾロ-[1,5-a]-ピリミジン-3,5-ジアミン、3-アミノピラゾロ-[1,5-a]-ピリミジン-7-オール、3-アミノピラゾロ-[1,5-a]-ピリミジン-5-オール、2-(3-アミノピラゾール-[1,5-a]-ピリミジン-7-イルアミノ)-エタノール、2-(7-アミノピラゾロ-[1,5-a]-ピリミジン-3-イルアミノ)-エタノール、2-[(3-アミノ-ピラゾロ-[1,5-a]-ピリミジン-7-イル)-(2-ヒドロキシエチル)-アミノ]-エタノール、2-[(7-アミノ-ピラゾロ-[1,5-a]-ピリミジン-3-イル)-(2-ヒドロキシエチル)-アミノ]-エタノール、5,6-ジメチルピラゾロ-[1,5-a]-ピリミジン-3,7-ジアミン、2,6-ジメチルピラゾロ-[1,5-a]-ピリミジン-3,7-ジアミン、2,5,N7,N7-テトラメチルピラゾロ-[1,5-a]-ピリミジン-3,7-ジアミン、3-アミノ-5-メチル-7-イミダゾリルプロピルアミノピラゾロ-[1,5-a]-ピリミジン、および酸添加したこれらの塩、および互変異性体平衡が存在する場合にこれらの互変異性体形を記述することが可能である。
【0050】
ピラゾール誘導体類の中でも、例えば独国特許第3843892号、独国特許第4133957号、および国際公開第94/08969号、国際公開第94/08970号、仏国特許出願公開第2733749号、および独国特許第19543988号に述べられた4,5-ジアミノ-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)ピラゾール、3,4-ジアミノピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(4'-クロロベンジル)ピラゾール、4,5-ジアミノ-1,3-ジメチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-メチル-1-フェニルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-メチル-3-フェニルピラゾール、4-アミノ-1,3-ジメチル-5-ヒドラジノピラゾール、1-ベンジル-4,5-ジアミノ-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-tert-ブチル-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-tert-ブチル-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-(4'-メトキシフェニル)ピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-ヒドロキシメチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-ヒドロキシメチル-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-ヒドロキシメチル-1-イソプロピルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-メチル-1-イソプロピルピラゾール、4-アミノ-5-(2'-アミノエチル)アミノ-1,3-ジメチルピラゾール、3,4,5-トリアミノピラゾール、1-メチル-3,4,5-トリアミノピラゾール、3,5-ジアミノ-1-メチル-4-メチルアミノピラゾール、3,5-ジアミノ-4-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-1-メチルピラゾール、およびこれらの酸付加塩といった化合物を記述することが可能である。
【0051】
本発明の組成物に提示された式(I)のもの以外の追加的な酸化ベースもしくはベース類は概して、染色用組成物の合計重量のうちの約0.001と10重量%の間、好ましくは約0.005と6%の間の量で各々存在する。
【0052】
概して述べると、本発明の範囲の中で使用され得るこれらの追加的な酸化ベースおよびカップラーの付加塩は特に、酸付加塩(例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、トシラート、ベンゼンスルホン酸塩、リン酸塩、酢酸塩)、および塩基(例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、アミン、またはアルカノールアミン)付加塩から選択される。
【0053】
本発明による染色用組成物は、特にベンゼン系のニトロ染料、アゾ直接染料、およびメチン直接染料から選択され得る1つまたは複数の直接染料を追加的に含むことが可能である。これらの直接染料は非イオン性、アニオン性、またはカチオン性の性質であってもよい。
【0054】
染色助剤とも呼ばれる染色のための適切な媒質は化粧品用媒質であって、概して水、または十分に水に溶けない化合物を溶解させるための少なくとも1つの有機溶剤と水の混合物を含む。有機溶剤の例として、例えばエタノールおよびイソプロパノールといったC1〜C4の低級アルカノール類、ポリオール類およびポリオールエーテル類(例えば2-ブトキシエタノール、プロピレングリコール、プロピレングリコールのモノメチルエーテル、ジエチレングリコールのモノエチルエーテルおよびモノメチルエーテル)、ならびに芳香族アルコール類(例えばベンジルアルコールまたはフェノキシエタノール)、およびこれらの混合物を記述することが可能である。
【0055】
これらの溶剤は染色用組成物の合計重量に相対して好ましくは約1と40重量%の間、さらに好ましくは約5と30重量%の間の割り合いで存在することが好ましい。
【0056】
本発明による染色用組成物は毛髪を染色するために従来から使用される様々な添加剤、例えばアニオン性、カチオン性、非イオン性、両性、双性の界面活性剤類もしくはこれらの混合物、アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性、双性のポリマー類もしくはこれらの混合物、有機または無機の増粘剤、および特にアニオン性、カチオン性、非イオン性、両性の連合ポリマー増粘剤、酸化防止剤、浸透剤、金属イオン封鎖剤、香料、緩衝剤、分散剤、品質改良剤(例えば揮発性または不揮発性で修飾型または非修飾型のシリコーン類)、フィルム形成剤、セラミド、防腐剤、および混濁剤もやはり含むことが可能である。
【0057】
上記の添加剤は概して、染色用組成物の重量に相対して各々約0.01と20重量%の間の量で存在する。
【0058】
もちろん当業者は、本発明による酸化染色用組成物に本来備わっている有利な特性が予想される添加もしくは複数の添加によって悪影響を受けない、または実質的に受けないような方式でいずれかの添加化合物または複数化合物が選択されることを確実にするであろう。
【0059】
本発明による染色用組成物のpHは概して約3と12の間、好ましくは約5と11の間である。これは、ケラチン線維の染色に通常的に使用される酸性化またはアルカリ化薬剤によって、または代替的に従来式の緩衝系によって所望の値に調節されることが可能である。
【0060】
酸性化剤の中でも、以下、すなわち塩酸、オルトリン酸、亜硫酸、カルボン酸(例えば酢酸、酒石酸、クエン酸、乳酸)、およびスルホン酸が例として記述されることが可能である。
【0061】
アルカリ化薬剤の中でも、以下、すなわちアンモニア、アルカリ金属の炭酸塩、アルカノールアミン類(例えばモノ、ジ、およびトリエタノールアミン類ならびにその誘導体)、ナトリウムまたはカリウムの水酸化物、および以下の式(II)の化合物が例として記述されることが可能であり、
【0062】
【化3】

【0063】
ここでWは任意にヒドロキシル基またはC1〜C4アルキル基で置換されるプロピレン残基であり、同一であっても異なっていてもよいRa、Rb、Rc、およびRdは水素原子、C1〜C4アルキル基、またはC1〜C4ヒドロキシ基を表す。
【0064】
本発明による染色用組成物は様々な形(例えば、液体、クリーム、ゲル)、またはケラチン線維、特に人間の毛髪の染色を実施するために適切ないずれかの他の形であることが可能である。
【0065】
本発明の方法は、前に規定したような本発明による組成物が線維に応用され、酸化剤によって色彩が展開される方法である。色彩は酸性、中性、またはアルカリ性のpHで展開されることが可能であり、酸化剤は使用時に本発明の組成物に添加されてもよく、またはこれを含む酸化用組成物が本発明の組成物と同時または順々に利用されることを基本として使用されてもよい。
【0066】
特定の実施形態によると、本発明による組成物は好ましくは使用時に、染色に適した媒質中で少なくとも1つの酸化剤を含む組成物と混合され、上記酸化剤は発色を進展させるために十分な量で存在する。得られた混合物はその後、ケラチン線維に塗られる。約3から50分、好ましくは約5から30分の待ち時間の後、ケラチン線維が洗い流され、シャンプーで洗われ、再び洗い流され、次いで乾かされる。
【0067】
ケラチン線維の酸化染色のために従来から使用される酸化剤は、例えば過酸化水素、過酸化尿素、アルカリ金属の臭素酸塩、過酸基塩(例えば過ホウ酸塩および過硫酸塩)、過酸、およびオキシダーゼ酵素(ペルオキシダーゼ、ウリカーゼのような2電子酸化還元酵素、およびラッカーゼのような4電子オキシゲナーゼを記述することが可能である)である。過酸化水素が特に好ましい。
【0068】
酸化用組成物はまた、前に規定されたように毛髪を染色するために従来から組み合わせて使用される様々な添加剤も含むことが可能である。
【0069】
酸化剤を含む酸化用組成物のpHは、染色用組成物と混合された後に、結果として得られ、ケラチン線維に塗られる組成物のpHが好ましくは約3と12の間、さらに好ましくは5と11の間で変わるようにされる。これは、前に規定されたようにケラチン線維の染色に通常的に使用される酸性化またはアルカリ化薬剤によって所望の値に調節されることが可能である。
【0070】
最終的にケラチン線維に塗られる準備の整った組成物は様々な形(例えば、液体、クリーム、ゲル)、またはケラチン線維、特に人間の毛髪の染色を実施するために適切ないずれかの他の形であることが可能である。
【0071】
本発明はまた、第1の区画が上記で規定された本発明の染色用組成物を含み、第2の区画が酸化用組成物を含むいくつかの区画を備えた染色「キット」に関する。このキットは、本出願人の名前で発行された仏国特許第2586913号に述べられたキットのように所望の混合物を毛髪に供給するための手段を装着されることが可能である。
【0072】
このキットを使用すると、少なくとも1つの式(I)の酸化ベースを含む染色用組成物を酸化剤と混合する工程、および得られた混合物を所望の発色を展開させるために十分な時間についてケラチン線維に塗る工程を含む方法によってケラチン線維を染めることが可能である。
【0073】
本発明はまた、前に規定されたような式(I)のピラゾロピリジン誘導体またはその付加塩のうちの1つの、ケラチン線維、特に毛髪のような人間のケラチン線維の酸化染色のための使用に関する。
【0074】
本発明に使用され得る式(I)の化合物は中間体から得られることが可能であり、文献、特に以下の参考文献、すなわちJ.Het.Chem.,2001,38(3),613〜616、Helvetica Chimica Acta,1950,33,1183〜1194、J.Org.Chem.,23,2029(1958)、J.Am.Chem.Soc.,73,3240,(1951)、J.Am.Chem.Soc.,84,590(1962)、Justus Liebig Ann.Chem.,686,134(1965)、Tetrahedron Lett.,31,2859〜2862(1973)、米国特許第4128425号および米国特許第2841584号、および引用文献に述べられた合成経路によって得られることが可能である。
【0075】
特定の実施形態によると、式(I)の化合物は以下のスキームに従って合成されることが可能であり、
【0076】
【化4】

【0077】
式中、Z1、R1、Z'2、R'2、R'3、R'4、およびR'5はZ2、R2、R3、R4、およびR5と同じ意味を有するかまたはこれらの前駆物質である。
【0078】
化合物(B)を化合物(A)から得ることができる段階は、HETEROCYCLES, Vol. 6, N°4, 1977に記述される条件に基づき実施されてもよい。
【0079】
例として、以下の合成方法:
【0080】
【化5】

【0081】
が使用されることが可能である。
【0082】
可能な別の例として、以下の合成方法:
【0083】
【化6】

【0084】
が使用されることが可能である。
【0085】
最後の段階は常に還元であり、そこで、通常、Pd/C、Pd(II)/C、Ni/Ra等の存在下において不均一系触媒作用による水素化反応を行なうことにより、又は、金属、例えば、亜鉛、鉄、スズ等による還元反応を行なうことにより、化合物(D)から(I)が得られる(Advanced Organic Chemistry, 3rd edition, J. March, 1985, Willey Interscience, and Reduction in Organic Chemistry, M. Hudlicky, 1983, Ellis Horwood Series Chemical Scienceを参照のこと)。
【0086】
本発明はまた、1-アミノ-3-メチルピリジニウムのヨウ素化合物及び4-メチル-2-(メチルスルファニル)-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジンを例外として、上記で規定されるような中間体(A)および(B)に関する。
【0087】
本発明は、(D)と(I)の間のあらゆる化合物と同様に、上記で規定されるような化学式(C)及び(D)の中間体にもやはり関する。以下の実施例は本発明を限定することなく説明する。
【0088】
(実施例1)
【0089】
(段階1: 2-メチルスルファニル-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジンの合成)
【0090】
【化7】

【0091】
窒素流下で、機械的撹拌子および内部温度センサを装備した2リットルの三つ口フラスコ内にDMF(500ml)中の1-N-アミノピリジニウム111g(0.5モル)の溶液を調製する。
【0092】
その後、炭酸カリウム(207.3、3eq.)を一度に添加し、続いて1,1-ビス(メチルチオ)-2-ニトロエチレン(165.2g、2eq.)の添加をやはり一度にする。反応混合物の重量が増加する。その後、さらに液状の反応混合物を作製するために500mlのDMFを添加する。
【0093】
室温で48時間撹拌した後、反応混合物を4リットルの氷水中に注ぐ。形成する沈殿物を濾過して大量の水(5リットル)で洗浄し、その後、80℃、真空下で乾燥させる。
【0094】
このようにして得られた固体から、酢酸エチル中に再ペースト化することによって余剰の1,1-ビス(メチルチオ)-2-ニトロエチレン(1H-NMRで30モル%と判定された)を除去する。脱水および乾燥の後、期待される生成物に相当する黄色がかったベージュ色の固体72gが得られる。
【0095】
1H-NMR(300MHz,DMSO-d6):8.98(1H,d);8.20(1H,d)、7.89(1H,m)、7.36(1H,m)、2.36(3H,s)。
【0096】
(段階2:2-メタンスルホニル-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジンの合成)
【0097】
【化8】

【0098】
880gのOxone(5eq.)、2リットルの水、および前に得られた2-メチルスルホニル-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン60g(0.287eq.)を機械的撹拌子および内部温度センサを装備した4リットルの三つ口フラスコ内に連続的に入れる。室温下で全体を撹拌する。
【0099】
反応を完了させるためにOxone(120g、0.7eq.)を添加し、室温下で4時間撹拌した後に反応を停止させる。
【0100】
形成した固体を脱水処理し、過酸化物を含まなくなった濾過物が得られるまで大量の水で洗浄する。その後、40℃、真空下でP2O5の上に置く。期待される生成物59gが黄色がかったベージュ色の粉末の形で得られる。
【0101】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)は期待される構造と一致している。
【0102】
(段階3:N,N-ジメチル-N’-(3-ニトロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-エタン-1,2-ジアミンの合成)
【0103】
【化9】

【0104】
34.5g(0.143モル)の2-メタンスルホニル-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン、および71g(0.805モル)のジメチル-エチレンジアミンを、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した500mlの三つ口フラスコに入れる。TLC(溶離液:ジクロロメタン/メタノール98:2)によってモニタしながら、撹拌しながらオイルバスで80℃に5時間加熱する。
【0105】
反応混合物を室温まで冷却し、反応混合物中に沈殿する黄色の化合物をNo.4のフリット上で脱水処理し、その後、水で数回洗浄する。P2O5存在下、40℃で真空乾燥させた後、期待される化合物に相当する35gの黄色の固体が回収される。
【0106】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)は期待された構造と一致する。期待された化合物C11H11N5O2の質量が質量分析法で検出される。
【0107】
(段階4:N,N,N-トリメチル-2-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エタナミニウム,メトサルフェートの合成)
【0108】
【化10】

【0109】
35g(0.140モル)のN-N-ジメチル-N'(3ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-エタン-1,2-ジアミンを、磁気式攪拌子で攪拌しながら、ガラス球凝縮器、温度計、および50mlの液化漏斗を装備し、200mlのTHFを含んだ500mlの三つ口フラスコに加え、オイルバスで50℃に加熱し、ジメチルサルフェートを滴下すると、黄色い沈殿物が形成する。開始生成物が消えるまで、TLC(溶離液:ジクロロメタン/メタノール98:2)によって、反応をモニタする。形成される固体を脱水処理し、THFで何度か洗浄する。P2O5存在下、真空乾燥した後、50.8gの黄色の固体が回収される。
【0110】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)は期待された構造と一致する。
期待されたカチオンC12H14N5O2+がES+でm/z=246において、主に検出される。
【0111】
(段階5:[2-(3-アミノ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イルアミノ)-エチル]-トリメチル-アンモニウムの合成)
【0112】
【化11】

【0113】
120gの亜鉛粉末、および、2.2lのエタノールを、凝縮器、温度計、および機械式撹拌子を装備した4-lの丸底フラスコに入れる。40℃において、17gの塩化アンモニウム溶液、220gの水を加え、全体を還流させる。還流は、固体供給漏斗を用いて30gのN,N,N -トリメチル-2-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エタナミニウム,メトサルフェートを添加することによって、自己持続性のものとする。反応が完了したことを確認するために、5mlの酢酸を加える。
【0114】
還元が終わったとき、Celiteベッド上で濾過することによって亜鉛を除去し、エタノールで洗浄、及び、予めドライアイス浴で冷却した塩化水素イソプロパノールを加えることにより、集めた液体を酸性化する。青色の固体の沈殿が観察される。形成された固体をNo.3のフリット上で脱水処理する。P2O5存在下で真空乾燥させた後、期待される化合物に相当する35.9gの黄色の粉末が回収される。
【0115】
期待された分子C9H12N4Oの擬分子イオン(MH)+、(MNa)+、及び(M-H)-が主に検出される。
【0116】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)は期待された構造と一致する。
【0117】
(実施例2)
【0118】
(段階1:2-イミダゾール-1-イル-3-ニトロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジンの合成)
【0119】
【化12】

【0120】
連続して、5gの2-メタンスルファニル-3-ニトロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン、20mlのN-メチルピロリドン、および、7gのイミダゾールを、磁気式撹拌子、温度計、および、凝縮器を装備した100-mlの三つ口フラスコに入れる。その後、30分に亘って100℃でこの反応混合物を加熱し、冷却した後に、5倍の体積の水に、2-イミダゾール-1-イル-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジンを沈殿させる。脱水処理の後、無水燐酸の存在下で真空において乾燥し、4.23gの質量の黄色の固体が回収される。
【0121】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)は期待された構造と一致する。
【0122】
質量分析において、予期される化合物C10H7N5O2の質量が検知される。
【0123】
(段階2:1-メチル-3-(3-ニトロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-3H-イミダゾール-1-イウム メトサルフェートの合成)
【0124】
【化13】

【0125】
連続して、2.11gの2-イミダゾール-1-イル-3-ニトロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン、及び、55mlのTHFを、磁気式撹拌子、温度計、凝縮器、および、滴下漏斗を装備した100-mlの三つ口フラスコに入れ、60℃の温度に加熱する。この反応物を均一化するために60℃の温度において加熱し、その後、ジメチルサルフェート2mlを、1時間後に添加する。
【0126】
形成された固体を、無水燐酸の存在下、No.4のフリット上で脱水処理する。乾燥させた後、質量3gの黄色の粉末が回収される。
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)は期待された構造と一致する。
【0127】
期待されたカチオンC11H10N5O2+がES+でm/z=244において、主に検出される。
【0128】
(段階3:3-(3-アミノ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-1-メチル-3H-イミダゾール-1-イウム クロリド 二塩酸塩の合成)
【0129】
【化14】

【0130】
連続して、200gの水、20mlの濃塩酸を、磁気撹拌子、温度計、および、凝縮器を装備した500-mlの三つ口フラスコに入れる。2時間後に、固体供給漏斗を用いて、5gの亜鉛と、3gの2-イミダゾール-1-イル-3-ニトロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジンとの混合物を加える。添加が終わると、環流を30分間維持し、亜鉛をCeliteベッド上で濾過により除去する。液体を塩化水素イソプロパノールで酸性化する。液体を3分の1に濃縮し、イソプロピルエーテルを用いて固体を沈殿させる。
【0131】
形成された固体をNo.4のフリット上で脱水処理し、その後、無水燐酸の存在下で真空において乾燥する。乾燥後、質量2.8gが回収される。
【0132】
期待されるカチオンC11H12N5+が主に、ES+において、m/z=214で検知される。
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)は期待された構造と一致する。
【0133】
(実施例3:3-ニトロ-N-(2-ピペリジン-1-イルエチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-アミンの合成)
【0134】
【化15】

【0135】
100mlのNMP、20g(0.0711モル)の2-メタンスルファニル-3-ニトロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン、および20.3ml(0.142モル)の2-ピペリジン-1-イルエタナミンを、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した250mlの三つ口フラスコに入れる。撹拌、及び、TLC(溶離液:ジクロロメタン/メタノール95:5)によってモニタしながらオイルバスで70℃で4時間に亘り加熱する。
【0136】
反応混合物を室温迄冷却し、その後、400gの氷-水混合物に注ぐ。結晶化するベージュ色の固体をNo.4のフリット上で脱水処理し、水で何度か洗浄する。P2O5の存在下、真空中、35℃で乾燥させた後、期待される化合物に相当する20.43gの黄色の固体が回収される。
【0137】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)は期待された構造と一致する。
1H-NMR (DMSO-d6):1.4 (m, 2H), 1.51 (m, 4H), 2.45 (m, 4H), 2.56 (t, 2H), 3.47 (q, 2H), 7.26 (m, 1H), 7.32 (t, 1H), 7.76 (m, 1H), 8.04 (m, 2H), 8.75 (m, 1H).
【0138】
期待された化合物C14H19N5O2の質量が、質量分析により検出される。期待された分子C14H19N5O2の擬分子イオン[M+H]+、[M+Na]+、[M+Na+CH3OH]+が主に検出される。
【0139】
(1-メチル-1-{2-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}ピペラジニウム メチルサルフェートの合成)
【0140】
【化16】

【0141】
120mlのTHF、17g (0.05875モル)の3-ニトロ-N-(2-ピペリジン-1-イルエチルピペラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-アミンを、バブラーおよび磁気撹拌子を装備した250mlの丸底フラスコに入れ、混合物を室温において24時間攪拌する。
【0142】
形成された不溶性の生成物をNo.3のフリット上で脱水処理し、アルゴン下で3×100mlのイソプロピルエーテルで洗浄し、P2O5存在下、35℃で真空乾燥する。期待される構造に相当する23.84gの黄色の固体が回収される。
【0143】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
期待されたカチオン[C15H22N5O2]+がm/z、ESP+=304において、主に検出される。
【0144】
(1-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-1-メチルピペリジニウムクロリド 二塩酸塩の合成)
【0145】
【化17】

【0146】
300mlのエタノール、および10gの亜鉛粉末を、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した500mlの三つ口フラスコに入れ、還流させる。その後、0.5mlの酢酸を滴下する。その後、15分後に、20mlのエタノール、8mlの水、5mlの酢酸、及び10gの1-メチル-1-{2-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}ピペリジニウム メチルサルフェートを含む溶液を添加する。
【0147】
還元が終わると、アルゴン下、Celiteベッド上で濾過することによって亜鉛を除去し、塩化水素イソプロパノール100mlを入れたフラスコ内に液体を集める。エタノールで洗浄し、混合された液体を、予め冷却した6N塩化水素イソプロパノールで酸性化する。
【0148】
その後、青色の固体の沈殿物が観察される。これをNo.3のフリット上で脱水処理し、その後、2×15mlのエタノール及び2×50mlのイソプロピルエーテルで洗浄する。P2O5およびソーダタブレット存在下で真空乾燥させた後、期待される化合物に相当する9.1gの青色の粉末が回収される。
【0149】
期待されるカチオン[C15H24N5]+、及び、フラグメントイオン[C14H21N5]+.、[C9H11N4]+、[C6H14N]+(それぞれ、m/z,ESP+=274、259、175、100で検出される)、並びに、付加物[M+2Cl]-が主に検出される。
【0150】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)は期待された構造と一致する。
【0151】
(実施例4:3-ニトロ-N-(2-ピロリジン-1-イルエチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-アミンの合成)
【0152】
【化18】

【0153】
20mlのNMP、15g (0.062モル)の2-メタンスルファニル-3-ニトロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン、および16mlの2,3-アミノエチルピロリドンを、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した100mlの三つ口フラスコに入れる。撹拌、及び、TLC(溶離液:エチルアセテート/メタノール90:5)によってモニタしながらオイルバスで80℃で1時間に亘り加熱する。反応混合物を室温迄冷却し、400gの氷-水混合物に注ぐ。形成された黄色がかったベージュ色の沈殿物をNo.4のフリット上で脱水処理し、水で何度か洗浄する。P2O5存在下、35℃で真空乾燥後、期待される化合物に相当する15.2gの黄色の固体が回収される。
【0154】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0155】
(1-メチル-1-{2-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}ピロリジニウム メチルサルフェートの合成)
【0156】
【化19】

【0157】
100mlのTHF、10g (0.0363モル) の3-ニトロ-N-(2-ピペリジン-1-イルエチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-アミン、及び、6.7ml(0.0726モル)のジメチルサルフェートを、バブラーおよび磁気撹拌子を装備した250mlの丸底フラスコに入れ、全体を攪拌しながら2時間還流する。
【0158】
形成された不溶性の生成物をNo.3のフリット上で脱水処理し、アルゴン下で3×20mlのTHF、及び、その後、3×100mlの石油エーテルで洗浄し、P2O5存在下、真空乾燥する。期待される化合物に相当する13.1gの黄色の固体が回収される。
【0159】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0160】
(1-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-1-メチルピロリジニウム クロリド 塩酸塩の合成)
【0161】
【化20】

【0162】
250mlのエタノール、および10gの亜鉛粉末を、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した500mlの三つ口フラスコに入れ、還流させる。その後、2mlの酢酸を滴下して加える。その後、5mlの水と5gの1-メチル-1-{2-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}ピロリジニウム メチルサルフェートとの溶液を滴下により添加する。添加が終わった後、1mlの酢酸を加え、還流を2時間維持する。
【0163】
還元が終わると、アルゴン下で、Celiteベッド上で濾過することによって亜鉛を除去し、予め冷却した6N塩化水素イソプロパノール50mlを入れたフラスコ内に液体を集める。灰-青色の固体の沈殿が観察される。この固体をNo.3のフリット上で脱水処理し、2×15mlのエタノール、及び、2×50mlのイソプロピルエーテルで洗浄する。P2O5およびソーダタブレット存在下で真空乾燥させた後、期待される化合物に相当する4gの灰-青色の粉末が回収される。NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)は期待された構造と一致する。
【0164】
期待されたカチオン[C14H22N5]+がm/z、ESP+=260において、主に検出される。
【0165】
(実施例5:N-(2-モルフォリン-4-イルエチル)-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-アミンの合成)
【0166】
【化21】

【0167】
15mlのNMP、10g(0.0415モル)の2-メタンスルファニル-3-ニトロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン、および11mlの2-アミノエチルモルフォリンを、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した100mlの三つ口フラスコに入れる。撹拌、及び、TLC(溶離液:エチルアセテート/メタノール90:5)によってモニタしながらオイルバスで80℃で1時間に亘り加熱する。反応混合物を室温迄冷却し、400gの氷-水混合物に注ぐ。形成された黄色がかったベージュ色の沈殿物をNo.4のフリット上で脱水処理し、水で何度か洗浄する。P2O5存在下、35℃で真空乾燥後、期待される化合物に相当する10.4gの黄色の固体が回収される。
【0168】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0169】
(4-メチル-4-{2-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}モルフォリン-4-イウム メチルサルフェートの合成)
【0170】
【化22】

【0171】
100mlのTHF、10g(0.03433モル) のN-(2-モルフォリン-4-イル-エチル)-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-アミン、及び、6.7ml(0.0726モル)のジメチルサルフェートを、バブラーおよび磁気撹拌子を装備した250mlの丸底フラスコに入れ、全体を攪拌しながら2時間還流する。
【0172】
形成された不溶性の生成物を室温に冷却後、No.3のフリット上で脱水処理し、アルゴン下で3×20mlのTHF、及び、その後、3×100mlの石油エーテルで洗浄し、P2O5存在下、真空乾燥する。期待される化合物に相当する13.9gの黄色の固体が回収される。
【0173】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0174】
(4-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-4-モルフォリン-4-イウム クロリド 塩酸塩の合成)
【0175】
【化23】

【0176】
250mlのエタノール、および10gの亜鉛粉末を、ガラス球凝縮器、温度計、滴下漏斗および磁気撹拌子を装備した500mlの三つ口フラスコに入れ、還流させる。その後、2mlの酢酸を滴下して加える。その後、5mlの水と5gの1-メチル-1-{2-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}ピロリジニウム メチルサルフェートとの溶液を滴下により添加する。
【0177】
添加が終わった後、1mlの酢酸を加え、還流を1.5時間維持する。
【0178】
還元が終わると、アルゴン下で、Celiteベッド上で濾過することによって亜鉛を除去し、予め冷却した6N塩化水素イソプロパノール50mlを入れたフラスコ内に液体を集める。
固体の沈殿が観察される。
【0179】
この固体をNo.3のフリット上で脱水処理し、2×15mlのエタノール、及び、2×50mlのイソプロピルエーテルで洗浄する。P2O5およびソーダタブレット存在下で真空乾燥させた後、期待される化合物に相当する3.8gの灰−青色の粉末が回収される。
【0180】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)は期待された構造と一致する。期待されたカチオン[C14H22N5O]+が主に検出される。
【0181】
(実施例6:N,N-ジイソプロピル-N'-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)エタン-1,2-ジアミンの合成)
【0182】
【化24】

【0183】
20mlのNMP、10g(0.0414モル)の2-メタンスルファニル-3-ニトロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン、および14.4ml(0.082モル)の N,N-ジイソプロピルエタン-1,2-ジアミンを、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した100mlの三つ口フラスコに入れる。撹拌、及び、TLC(溶離液:ジクロロメタン/メタノール95:5)によってモニタしながらオイルバスで70℃で1時間に亘り加熱する。
【0184】
反応混合物を室温迄冷却し、100gの氷-水混合物に注ぐ。形成された黄色の沈殿物をNo.3のフリット上で脱水処理し、水で洗浄し、その後、3×100mlの石油エーテルで洗浄する。P2O5存在下、35℃で真空乾燥後、期待される化合物に相当する11.88gの黄色の固体が回収される。
【0185】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0186】
期待された分子C15H23N5O2の擬分子イオン[M+H]+、[M+Na]+、[M+Na+CH3OH]+が主に検出される。
【0187】
(N-イソプロピル-N-メチル-N-{2-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}プロパン-2-アミニウム メチルサルフェートの合成)
【0188】
【化25】

【0189】
45mlのTHF、6.4g(0.02095モル) のN-ジイソプロピル-N'-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)エタン-1,2-ジアミン、及び、3.96ml(0.04191モル)のジメチルサルフェートを、バブラーおよび磁気撹拌子を装備した10mlの丸底フラスコに入れ、混合物を65℃で攪拌しながら5時間還流する。
【0190】
形成された不溶性の生成物を室温に冷却後、No.3のフリット上で脱水処理し、アルゴン下で15mlのTHF、及び、その後、3×25mlのジクロロエタンTHF及び3×15mlのイソプロピルエーテルで洗浄し、P2O5存在下、35℃で真空乾燥する。期待される化合物に相当する4.85gの黄色の固体が回収される。
【0191】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0192】
(N-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-N-イソプロピル-N-メチルプロパン-2-アミニウムクロリド 二塩酸塩の合成)
【0193】
【化26】

【0194】
150mlのエタノール、および3gの亜鉛粉末を、ガラス球凝縮器、温度計、滴下漏斗および磁気撹拌子を装備した250mlの三つ口フラスコに入れ、還流させる。その後、0.2mlの酢酸を滴下して加える。
【0195】
その後、8mlのエタノール、4mlの水、3mlの酢酸及び3gのN,N-ジエチル-N-メチル-2-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エタナミニウム メチルサルフェートを含む溶液を15分後に添加し、15分間還流を維持する。
【0196】
還元が終わると、アルゴン下で、Celiteベッド上で濾過することによって亜鉛を除去し、予め冷却した6N塩化水素イソプロパノール25mlを入れたフラスコ内に液体を集める。
【0197】
その液体を40mlに濃縮すると、灰−青色の固体が結晶化し始める。この固体をNo.3のフリット上で脱水処理し、2×60mlのイソプロピルエーテルで洗浄する。P2O5存在下で真空乾燥させた後、期待される化合物に相当する3.27gの灰−青色の固体が回収される。
【0198】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)及び質量分析は期待された構造と一致する。
【0199】
(実施例7:N,N-ジエチル-N'-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)エタン-1,2-ジアミンの合成)
【0200】
【化27】

【0201】
100mlのNMP、10g (0.0414モル)の2-メタンスルファニル-3-ニトロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン、および11.65ml(0.0829モル)の N,N-ジエチレンジアミンを、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した100mlの三つ口フラスコに入れる。撹拌、及び、TLC(溶離液:ジクロロメタン/メタノール95:5)によってモニタしながらオイルバスで70℃で4時間に亘り加熱する。
【0202】
反応混合物を室温迄冷却し、100gの氷-水混合物に注ぐ。結晶化した黄色の化合物をNo.3のフリット上で脱水処理し、その後、3×100mlの石油エーテルで洗浄する。P2O5存在下、35℃で真空乾燥後、期待される化合物に相当する9.80gの黄色の固体が回収される。
【0203】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)は期待された構造と一致する。
【0204】
期待された分子C13H19N5O2の擬分子イオン[M+H]+、[M+Na]+、[M+Na+CH3OH]+が主に検出される。
【0205】
(N,N-ジエチル-N-メチル-2-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エタナミニウム メチルサルフェートの合成)
【0206】
【化28】

【0207】
20mlのTHF、4g(0.01658モル) のN,N-ジエチル-N'-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)エタン-1,2-ジアミン、及び、3.13ml(0.03316モル)のジメチルサルフェートを、バブラーおよび磁気撹拌子を装備した50mlの一つ口フラスコに入れ、混合物を室温で24時間攪拌する。
【0208】
形成された不溶性の生成物を室温に冷却後、No.3のフリット上で脱水処理し、アルゴン下で3×15mlのTHF、及び、その後、3×15mlのイソプロピルエーテルで洗浄し、P2O5存在下、35℃で真空乾燥する。期待される化合物に相当する5.48gの黄色の固体が回収される。
【0209】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)は期待された構造と一致する。
【0210】
予期されるカチオン[C14H22N5O2]+がm/z,ESP+=292に主に検出される。
【0211】
(2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]-N,N-ジエチル-N-メチルエタナミニウムクロリド 塩酸塩の合成)
【0212】
【化29】

【0213】
150mlのエタノール、および3gの亜鉛粉末を、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した250mlの三つ口フラスコに入れ、還流させる。その後、0.5mlの酢酸を滴下して加える。その後、15分後に、10mlのエタノール、2mlの水、3mlの酢酸及び3gのN-イソプロピル-N-メチル-N-{2-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}プロパン-2-アミニウム メチルサルフェートを含む溶液を添加して、15分に亘って還流を維持する。
【0214】
還元が終わったとき、アルゴン中、Celiteベッド上で濾過することによって亜鉛を除去し、予め冷却した6N塩化水素イソプロパノール25mlを入れたフラスコ内に液体を集める。
その液体を、乳白色の液体が得られ、結晶化が始まるまで濃縮する。
【0215】
形成された固体をNo.3のフリット上で脱水処理し、その後、3×40mlのイソプロピルエーテルで洗浄する。P2O5およびソーダタブレット存在下で真空乾燥させた後、期待される化合物に相当する2.25gの青緑色の固体が回収される。
【0216】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0217】
(実施例 8:3-ニトロ-N-(2-ピリジン-3-イルエチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-アミンの合成)
【0218】
【化30】

【0219】
10mlのNMP、4.93g(0.02046モル)の2-メタンスルファニル-3-ニトロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン、および5g (0.04092モル)の3-(2-アミノエチル)-ピリジンを、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した100mlの三つ口フラスコに入れる。撹拌、及び、TLC(溶離液:ジクロロメタン/メタノール95:5)によってモニタしながらオイルバスで70℃で1時間に亘り加熱する。
【0220】
反応混合物を室温迄冷却し、その後、100gの氷-水混合物に注ぐ。結晶化する黄色い固体をNo.3のフリット上で脱水処理し、水で洗浄後、3×100mlの石油エーテルで洗浄する。P2O5の存在下、真空中、35℃で乾燥させた後、期待される化合物に相当する5.61gの黄色の固体が回収される。
【0221】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)は期待された構造と一致する。
【0222】
期待された分子C14H13N5O2の擬分子イオン[M+H]+、[M+Na]+、[M+Na+CH3OH]+、[2M+H]+、[2M+Na]+が主に検出される。
【0223】
(1-メチル-3-{2-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}ピリジニウム メチルサルフェートの合成)
【0224】
【化31】

【0225】
50mlのTHF、3g(0.01058モル)の3-ニトロ-N-(2-ピリジン-3-イルエチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-アミン、および2ml(0.02117モル)のジメチルサルフェートを、ガラス球凝縮器および磁気撹拌子を装備した50mlの丸底フラスコに入れる。室温で18時間に亘って混合物を撹拌する。形成された不溶性の生成物をNo.3のフリット上で脱水処理し、その後、アルゴン下で、3×15mlのTHF、及び、3×15mlのイソプロピルエーテルで洗浄し、P2O5存在下、35℃で真空乾燥させる。
期待される化合物に相当する4.07gの黄色の固体が回収される。
【0226】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)は期待された構造と一致する。
期待されたカチオン[C15H16N5O2]+がm/z,ESP+=298において主に検出される。
【0227】
(3-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-1-メチルピリジニウムクロリド 塩酸塩の合成)
【0228】
【化32】

【0229】
150mlのエタノール、および3gの亜鉛粉末を、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した250mlの三つ口フラスコに入れ、還流させる。その後、0.2mlの酢酸を滴下して加える。その後、15分後に、8mlのエタノール、4mlの水、2mlの酢酸及び3gの1-メチル-3-{2-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}ピリジニウム メチルサルフェートを含む溶液を添加して、15分に亘って還流を維持する。
【0230】
還元が終わったとき、アルゴン中、Celiteベッド上で濾過することによって亜鉛を除去し、予め冷却した6N塩化水素イソプロパノール25mlを入れたフラスコ内に液体を集める。その液体を、結晶化が始まるまで濃縮し、0℃迄冷却する。
【0231】
形成された固体をNo.3のフリット上で脱水処理し、その後、3×40mlのイソプロピルエーテルで洗浄する。P2O5およびソーダタブレット存在下で真空乾燥させた後、期待される化合物に相当する3.39gの緑の固体が回収される。
【0232】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0233】
(実施例9:3-ニトロ-N-(2-ピリジン-4-イルエチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-アミンの合成)
【0234】
【化33】

【0235】
50mlのNMP、10g (0.03555モル)の2-メタンスルファニル-3-ニトロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン、および8.68g (0.07110モル)の4-(2-アミノエチル)を、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した100mlの三つ口フラスコに入れる。撹拌しながらオイルバスで70℃に1時間加熱し、TLC(溶離液:ジクロロメタン/メタノール95:5)によってモニタする。
【0236】
反応混合物を室温迄冷却し、その後、氷と水の200gの混合物に注ぐ。結晶化する黄色い固体をNo.3のフリット上で脱水処理し、水で洗浄後、3×100mlの石油エーテルで洗浄する。
P2O5の存在下、真空中、35℃で12時間乾燥させた後、期待される化合物に相当する10.81g(完全に乾燥していない生成物)の黄色の固体が回収される。
【0237】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0238】
(1-メチル-4-{2-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}ピリジニウム メチルサルフェートの合成)
【0239】
【化34】

【0240】
50mlのTHF、8g(0.01058モル)の3-ニトロ-N-(2-ピリジン-4-イルエチル)ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-アミン、および5.34ml(0.05648モル)のジメチルサルフェートを、バブラーおよび磁気撹拌子を装備した100mlの丸底フラスコに入れ、室温で24時間攪拌する。形成された不溶性の生成物をNo.3のフリット上で脱水処理し、その後、アルゴン下で、3×15mlのTHF、及び、3×15mlのイソプロピルエーテルで洗浄し、P2O5存在下、35℃で真空乾燥させる。
期待される化合物に相当する11.06gの黄色の固体が回収される。
【0241】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0242】
(3-{2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}-1-メチルピリジニウムクロリド 塩酸塩の合成)
【0243】
【化35】

【0244】
150mlのエタノール、および3gの亜鉛粉末を、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した250mlの三つ口フラスコに入れ、還流させる。
その後、0.2mlの酢酸を滴下して加える。
その後、15分後に、8mlのエタノール、3mlの水、2mlの酢酸及び3gの1-メチル-4-{2-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エチル}ピリジニウム メチルサルフェートを含む溶液を添加して、15分に亘って還流を維持する。
【0245】
還元が終わったとき、アルゴン中、Celiteベッド上で濾過することによって亜鉛を除去し、予め冷却した6N塩化水素イソプロパノール25mlを入れたフラスコ内に液体を集める。その液体を、結晶化が始まるまで濃縮し、0℃迄冷却する。
【0246】
形成された固体をNo.3のフリット上で脱水処理し、その後、3×40mlのイソプロピルエーテルで洗浄する。P2O5およびソーダタブレット存在下で真空乾燥させた後、期待される化合物に相当する1.42gの緑色の固体が回収される。
【0247】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0248】
(実施例10:)
【0249】
以下の一般的スキームに基づく例が得られる:
【0250】
【化36】

【0251】
(ヨウ化1-アミノ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジニウムの合成)
【0252】
【化37】

【0253】
400mlの水および123g(1.032モル)の2,3-シクロペンテノピリジンを、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した1000mlの三つ口フラスコに入れ、その後、46.6g(0.413モル)のヒドロキシルアミン-o-スルホン酸を少量に分割して加え、18時間還流させる。この反応混合物を室温に冷却し、74.2g(0.537モル)の炭酸カリウムを穏やかに添加し、30分間撹拌する。4×200mlの酢酸エチルで水相を洗浄し、次いで、2-プロパノールと同時蒸発させることで栗色-茶色の固体を得る。これを400mlのエタノール中に取って塩を除去する。この茶色のエタノール液を、定圧漏斗を装備した2リットルの三つ口フラスコに入れ、撹拌しながら-70℃に冷却する。67.5ml(0.516モル)のヨウ化水素酸を滴下して加える。添加が終わると、温度を0度に戻し、ベージュ色の不溶性物質をNo.3のフリットの上で脱水処理する。これを3×150mlのイソプロピルエーテルで洗浄する。P2O5存在下で12時間真空乾燥させた後、期待される化合物に相当する27.7gのベージュ色の固体が回収される。
【0254】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)および質量分析は期待された構造と一致する。期待されるカチオン[C8H11N2]+はm/z,ESP+=135で主に検出される。電気スプレーのI-イオンの検出は陰性である。
【0255】
(2-(メチルスルファニル)-3-ニトロ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジンの合成)
【0256】
【化38】

【0257】
500mlのNMPおよび65.56g(0.025モル)のヨウ化1-アミノ-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[d]ピリジニウムを、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した2リットルの三つ口フラスコに入れ、撹拌しながら15分間で103.65gの炭酸カリウムを穏やかに加え、その後、41.33g(0.25モル)の1,1-ビス(メチルチオ)-2-ニトロエチレンを一度に加える。室温で48時間撹拌を続け、反応混合物を2.5リットルの氷-水混合物に注ぐ。
【0258】
形成する濃緑色の不溶物をNo.3のフリット上で脱水処理し、その後、大量の水、3×200mlの酢酸エチル、次いで3×200mlのイソプロピルエーテルで洗浄する。P2O5存在下で真空乾燥させた後、期待される化合物に相当する36.77gの濃緑色の固体が回収される。
【0259】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)および質量分析は期待された構造と一致する。
【0260】
期待された分子C11H11N3O2Sの擬分子イオン[M+H]+、[M+Na]+、および[2M+Na]+が主に検出される。
【0261】
(2-(メチルスルホニル)-3-ニトロ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジンの合成)
【0262】
【化39】

【0263】
267.6gのOxone(3eq.)、800mlの水、および前に得られた2-(メチルスルファニル)-3-ニトロ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン36.17g(0.145モル)を、機械的撹拌子および内部温度センサを装備した3リットルの三つ口フラスコに連続的に入れる。全体を室温で撹拌する。
【0264】
反応を完了させるためにOxone(89.2g、1eq.)を添加し、室温で撹拌しながら4時間後に反応を停止させる。形成する固体を脱水処理し、過酸化物を含まなくなった濾過物が得られるまで大量の水で洗浄する。その後、40℃、真空下でP2O5の上に置く。期待される生成物35.31gが得られる(黄色の固体)。
【0265】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)および質量分析は期待された構造と一致する。
1H-NMR (DMSO-d6): 2.31 (m, 2H), 3.13(t,2H), 3.38 (t, 2H), 3.59 (s, 3H), 8.01 (d, 1H), 8.21 (d, 1H).
期待された分子C11H11N3O4Sの擬分子イオン[M+H]+、[M+Na]+、[M+NA+CH3OH]+、および[2M+Na]+が主に検出される。
【0266】
(N,N-ジメチル-N'(3-ニトロ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)エタン-1,2-ジアミンの合成)
【0267】
【化40】

【0268】
50mlのNMP、10g(0.03555モル)の2-(メチルスルホニル)-3-ニトロ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン、および7.8gのN,N-ジメチルエチレンジアミンを、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した250mlの三つ口フラスコに入れ、オイルバスで70℃に4時間加熱する。この反応混合物を室温に冷却し、その後、氷と水の混合物200gの上に注ぐ。結晶化した黄色の化合物をフリットの上で脱水処理し、2×100mlの水、その後、3×100mlのイソプロピルエーテルで洗浄する。P2O5存在下、35℃で12時間真空乾燥させた後、期待される化合物に相当する8.32gの緑色固体が回収される。
【0269】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)および質量分析は期待された構造と一致する。1H-NMR (DMSO-d6):2.21(m+s, 2H), 3.01(t,2H), 3.20 (t, 2H), 3.48 (q, 2H), 7.27 (t, 1H), 7.66 (d, 1H), 7.83 (d, 1H).
【0270】
期待された分子C14H19N5O2の擬分子イオンが主に検出される。
【0271】
(N,N,N-トリメチル-2-[(3-ニトロ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エタナミニウム メチルサルフェートの合成)
【0272】
【化41】

45mlのTHF、6.3g(0.02177モル)のN,N-ジメチル-N'-(3-ニトロ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)エタン-1,2-ジアミン、および4.12ml(0.04354モル)のジメチルサルフェートを、バブラーおよび磁気撹拌子を装備した100mlの丸底フラスコに入れ、室温で24時間に亘って混合物を撹拌する。
【0273】
形成された不溶性の生成物をNo.3のフリット上で脱水処理し、その後、アルゴン下で、3×50mlのTHF、及び、3×50mlのイソプロピルエーテルで洗浄し、P2O5存在下、35℃で真空乾燥させる。
期待される化合物に相当する8.73gの黄色の固体が回収される。
【0274】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)は期待された構造と一致する。
期待されたカチオン[C15H22N5O2]+が主に検出される。
陰性の電気スプレーにおいてはCH3OSO3-も検出される。
【0275】
(3-[(3-アミノ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]-N,N,N-トリメチルプロパン-1-アミニウムクロリド 塩酸塩の合成)
【0276】
【化42】

【0277】
100mlのエタノールおよび2gの亜鉛粉末を、ガラス球凝縮器、温度計、滴下漏斗および磁気撹拌子を装備した250mlの三つ口フラスコに入れ、還流させる。
【0278】
その後、0.5mlの酢酸を滴下して加える。その後、8mlのエタノール、3mlの水、2mlの酢酸及び2gのN,N,N-トリメチル-2-[(3-ニトロ-7,8-ジヒドロ-6H-シクロペンタ[e]ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]エタナミニウム メチルサルフェートを含む溶液を添加して、90分に亘って還流を維持する。
【0279】
還元が終わったとき、アルゴン中、Celiteベッド上で濾過することによって亜鉛を除去し、予め冷却した6N塩化水素イソプロパノール25mlを入れたフラスコ内に濾過物を集める。
【0280】
形成された淡い青色の固体をNo.3のフリット上で脱水処理し、2×60mlのイソプロピルエーテルで洗浄する。P2O5およびソーダタブレット存在下で真空乾燥させた後、期待される化合物に相当する2.64gの青緑色の固体が回収される。
【0281】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0282】
(実施例11:2-[(3-アミノ-6,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]-N,N,N-トリメチルエタナミニウムクロリド 二塩酸塩の合成)
【0283】
【化43】

【0284】
250mlのエタノール、および10gの亜鉛粉末を、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した500mlの三つ口フラスコに入れ、還流させる。
【0285】
その後、2mlの酢酸を滴下して加える。その後、5mlの水と5gの2-[(6,7-ジメチル-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]-N,N,N-トリメチルエタナミニウム メチルサルフェートとを含む溶液を添加する。
【0286】
添加が終わると、1mlの酢酸を滴下して、還流を1.5時間維持する。
【0287】
還元が終わると、アルゴン下、Celiteベッド上で濾過することによって亜鉛を除去し、予め冷却した6N塩化水素イソプロパノール50mlを入れたフラスコ内に濾過物を集める。
【0288】
固体の沈殿物が観察されるので、これをNo.3のフリット上で脱水処理し、その後、2×15mlのエーテル及び2×50mlのイソプロピルエーテルで洗浄する。P2O5およびソーダタブレット存在下で真空乾燥させた後、期待される化合物に相当する3.8gの灰−青色の粉末が回収される。
【0289】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)は期待された構造と一致する。
期待されたカチオン[C14H24N5]+がm/z,ESP+=262 及び 131(それぞれ、[M]+ 及び [M+H]2+に対応する。)において検出される。
【0290】
(実施例12:N-[3-(1H-イミダゾール-1-イル)プロピル]-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-アミンの合成)
【0291】
【化44】

【0292】
50mlのNMP、5g (0.021モル)の2-メタンスルファニル-3-ニトロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン、および26gの3-(1H-イミダゾール-1-イル)プロパン-1-アミンを、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した100mlの三つ口フラスコに入れ、TLC(溶離液:ジクロロメタン/メタノール95:5)によってモニタしながら6時間に亘り攪拌する。反応混合物を、200gの氷-水混合物に注ぐ。結晶化する黄色い化合物をNo.3のフリット上で脱水処理し、水2×100mlで洗浄後、3×100mlのイソプロピルエーテルで洗浄する。P2O5の存在下、35℃で、12時間に亘り真空乾燥させた後、期待される化合物に相当する5gの緑色の固体が回収される。
【0293】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び質量分析は期待された構造と一致する。
期待された分子C13H14N6O2の擬分子イオン[M+H]+、[2M+H]+が主に検出される。
【0294】
(3-メチル-1-{3-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]プロピル}-1H-イミダゾール-3-イウム メチルサルフェートの合成)
【0295】
【化45】

【0296】
50mlのTHFおよび2.7g(0.0095モル)のN-[3-(1H-イミダゾール-1-イル)プロピル]-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-アミンを、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した100mlの三つ口フラスコに入れ、1.8ml(0.019モル)のジメチルサルフェートを、THFの還流下において滴下する。
TLC(溶離液:ジクロロメタン/メタノール95:5)によって反応をモニタする。
【0297】
反応混合物を室温まで戻し、形成された黄色の固体をNo.3のフリット上で脱水処理し、2×100mlのTHF、及び、その後、3×100mlのイソプロピルエーテルで洗浄する。P2O5存在下、35℃で、12時間に亘り真空乾燥させることにより、期待される構造に相当する3.91gの黄色の固体が回収される。
【0298】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)及び質量分析は期待された構造と一致する。
【0299】
(1-{3-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]プロピル}-3-メチル-1H-イミダゾール-3-イウム クロリド 塩酸塩の合成)
【0300】
【化46】

【0301】
80mlのプロパノール-2、および6gの亜鉛粉末を、ガラス球凝縮器、温度計、分液漏斗および磁気撹拌子を装備した250mlの三つ口フラスコに入れ、還流させる。その後、1mlの10N塩酸を滴下して加える。その10分後、2.5gの3-メチル-1-{3-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]プロピル}-1H-イミダゾール-3-イウム メチルサルフェートを分割して添加する。
【0302】
添加が終わると、1mlの塩酸を滴下して、還流を2時間維持する。
【0303】
還元が終わると、アルゴン下で、Celiteベッド上で濾過することによって亜鉛を除去し、予め冷却した6N塩化水素イソプロパノール25mlを入れたフラスコ内に濾過物を集める。
【0304】
この溶液を濃縮した後、氷で冷却すると、淡い青色の固体が結晶化する。この淡い青色の固体をNo.3のフリット上で脱水処理し、2×60mlのイソプロピルエーテルで洗浄し、P2O5およびソーダタブレット存在下で真空乾燥させた後、期待される化合物に相当する1.8gの淡い青色の固体が回収される。
【0305】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0306】
期待されたカチオンC14H19N6+が主にm/z=271において検出される。
【0307】
(実施例13:N,N-ジメチル-N'-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)プロパン-1,3-ジアミンの合成)
【0308】
【化47】

【0309】
5mlのNMP、3gの(2-メタンスルファニル)-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジンおよび3.78mlのN,N-ジメチル-1,3-プロパンジアミンを、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した100mlの三つ口フラスコに入れ、80℃に1時間に亘り加熱する。
【0310】
反応混合物を、200gの氷-水混合物に注ぐ。結晶化する黄色い固体をNo.3のフリット上で脱水処理し、水2×100ml及び3×100mlのイソプロピルエーテルで洗浄する。P2O5の存在下、真空中、12時間に亘り、35℃で乾燥させた後、期待される化合物に相当する2.69gの緑色の固体が回収される。
【0311】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0312】
(N,N,N-トリメチル-3-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]プロパン-1-アミニウム メチルサルフェートの合成)
【0313】
【化48】

【0314】
25mlのTHF、2.63g (0.01モル)のN,N-ジメチル-N'-(3-ニトロピラゾロ)[1,5-a]ピリジン-2-イル)プロパン-1,3-ジアミンを、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した100mlの三つ口フラスコに入れ、1.85ml(0.02モル)のジメチルサルフェートを滴下する。
TLC(溶離液:ジクロロメタン/メタノール95:5)によって、反応をモニタする。
【0315】
反応混合物を室温に戻し、形成された黄色の固体をNo.3のフリット上で脱水処理し、その後、2×100mlのTHF、及び、3×100mlのイソプロピルエーテルで洗浄する。P2O5存在下、35℃で、12時間に亘り真空乾燥した後、期待される構造に相当する3.84gの黄色の固体が回収される。
【0316】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0317】
(3-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]-N,N,N-トリメチルプロパン-1-アミニウムクロリド 二塩酸塩の合成)
【0318】
【化49】

【0319】
190mlのエタノール、および9gの亜鉛粉末を、ガラス球凝縮器、温度計、滴下漏斗、および磁気撹拌子を装備した250mlの三つ口フラスコに入れ、還流させる。その後、2mlの10N塩酸を滴下して加える。その後、3gのN,N,N-トリメチル-3-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]プロパン-1-アミニウム メチルサルフェートと5mlの水との溶液を添加する。
【0320】
添加が終わった後、還流を45分間維持する。
【0321】
還元が終わると、アルゴン下で、Celiteベッド上で濾過することによって亜鉛を除去し、予め冷却した6N塩化水素イソプロパノール100mlを入れたフラスコ内に濾過物を集める。
【0322】
形成される非常に淡い青色の固体をNo.3のフリット上で脱水処理し、2×60mlのイソプロピルエーテルで洗浄し、P2O5およびソーダタブレット存在下で真空乾燥させた後、期待される化合物に相当する2.37gの淡い青色の固体が回収される。
【0323】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0324】
期待されたカチオンに関連するフラグメントイオン[C10H12N4]+と同様に、[C13H22N5]+、[M+H]2+のイオンが主に検出される。
【0325】
(実施例14:N,N-ジメチル-1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-アミンの合成)
【0326】
【化50】

【0327】
5mlのNMP、3gの2-(メタンスルホニル)-3-ニトロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン、および、3.77mlの3-(ジメチルアミノ)ピロリジンを、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した100mlの三つ口フラスコに入れ、80℃に1時間に亘り加熱する。
【0328】
反応混合物を、200gの氷-水混合物に注ぐ。結晶化する黄色い化合物をNo.3のフリット上で脱水処理し、水2×100mlで洗浄後、3×100mlのイソプロピルエーテルで洗浄する。P2O5の存在下、真空中、12時間に亘り35℃で乾燥した後、期待される化合物に相当する3.26gの黄色の固体が回収される。
【0329】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。期待された分子C13H17N5O2の擬分子イオン(MH)+が主に検出される。
【0330】
(N,N,N-トリメチル-1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-アミニウム メチルサルフェートの合成)
【0331】
【化51】

【0332】
25mlのTHF、3.26g (0.01モル)のN,N-ジメチル-1-(3-ニトロピラゾロ)[1,5-a]ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-アミンを、50℃においてガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した100mlの三つ口フラスコに入れ、1.89ml(0.02モル)のジメチルサルフェートを滴下する。TLC(溶離液:ジクロロメタン/メタノール95:5)によって、反応をモニタする。
【0333】
反応混合物を室温に戻し、形成された黄色の固体をNo.3のフリット上で脱水処理し、2×100mlのTHF、及び、その後、3×100mlのイソプロピルエーテルで洗浄する。P2O5存在下、35℃で、12時間に亘り真空乾燥した後、期待される構造に相当する3.2gの黄色の固体が回収される。
【0334】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0335】
(1-(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-N,N,N-トリメチルピロリジン-3-アミニウムクロリド 二塩酸塩の合成)
【0336】
【化52】

【0337】
190mlのエタノール、および9gの亜鉛粉末を、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した250mlの三つ口フラスコに入れ、還流させる。その後、2mlの10N塩酸を滴下して加える。その後、3gのN,N,N-トリメチル-3-[(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)アミノ]プロパン-1-アミニウム メチルサルフェートと5mlの水との溶液を添加する。
【0338】
添加が終わった後、還流を45分間維持する。
【0339】
還元が終わると、アルゴン下で、Celiteベッド上で濾過することによって亜鉛を除去し、予め冷却した6N塩化水素イソプロパノール100mlを入れたフラスコ内に濾過物を集める。
【0340】
形成されるベージュ色の固体をNo.3のフリット上で脱水処理し、2×60mlのイソプロピルエーテルで洗浄し、P2O5およびソーダタブレット存在下で真空乾燥させた後、期待される化合物に相当する2.83gのクリーム色の固体が回収される。
【0341】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0342】
期待されたカチオンに関連するフラグメントイオン[C11H13N4]+と同様に、[C14H22N5]+、[M+H]2+のイオンが主に検出される。
【0343】
(実施例15:2-(4-メチルピペラジン-1-イル)-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジンの合成)
【0344】
【化53】

【0345】
5mlのNMP、3gの2-(メタンスルホニル)-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン、および3.3mlの1-メチルピペラジンを、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した100mlの三つ口フラスコに入れ、80℃に3時間に亘り加熱する。
【0346】
反応混合物を、200gの氷-水混合物に注ぐ。結晶化する黄色い化合物をNo.3のフリット上で脱水処理し、水2×100mlで洗浄後、3×100mlのイソプロピルエーテルで洗浄する。P2O5の存在下、真空中、12時間に亘り35℃で乾燥した後、期待される化合物に相当する2.35gの黄色の固体が回収される。
【0347】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0348】
1H-NMR (DMSO-d6): 2.23 (s, 3H), 2.5 (m, 4H), 3.41 (m, 4H), 7.31 (m, 1H), 7.82 (m, 1H), 8.19 (m, 1H), 8.82 (m, 1H)
【0349】
期待された分子C12H15N5O2のイオンと同様に、[M+H]+、[M+H+CH3CN]+、[2M+H]+の擬分子イオンが主に検出される。
【0350】
(1,1-ジメチル-4-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)ピペラジン-1-イウム メチルサルフェートの合成)
【0351】
【化54】

【0352】
25mlのTHF、2.35g (0.01モル)の2-(4-メチルピペラジン-1-イル)-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジンを、ガラス球凝縮器、温度計、および磁気撹拌子を装備した100mlの三つ口フラスコに入れ、1.85ml(0.02モル)のジメチルサルフェートを50℃において滴下する。TLC(溶離液:ジクロロメタン/メタノール95:5)によって、反応をモニタする。
【0353】
反応混合物を室温に戻し、形成された黄色の固体をNo.3のフリット上で脱水処理し、2×100mlのTHF、及び、その後、3×100mlのイソプロピルエーテルで洗浄する。P2O5存在下、35℃で、12時間に亘り真空乾燥した後、期待される構造に相当する3.2gの黄色の固体が回収される。
【0354】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0355】
(4-(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)-1,1-ジメチルピペラジン-1-イウム クロリド 二塩酸塩の合成)
【0356】
【化55】

【0357】
190mlのエタノール、および9gの亜鉛粉末を、ガラス球凝縮器、温度計、滴下漏斗および磁気撹拌子を装備した250mlの三つ口フラスコに入れ、還流させる。その後、2mlの10N塩酸を滴下して加える。その後、3gの1,1-ジメチル-4-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-2-イル)ピペラジン-1-イウム メチルサルフェートと5mlの水との溶液を滴下により添加する。
【0358】
添加が終わった後、還流を45分間維持する。
【0359】
還元が終わると、アルゴン下で、Celiteベッド上で濾過することによって亜鉛を除去し、予め冷却した6N塩化水素イソプロパノール100mlを入れたフラスコ内に濾過物を集める。
【0360】
形成されるベージュ色の固体をNo.3のフリット上で脱水処理し、2×60mlのイソプロピルエーテルで洗浄し、P2O5およびソーダタブレット存在下で真空乾燥させた後、期待される化合物に相当する3.31gのクリーム色の固体が回収される。
【0361】
NMR分析(1H400MHzおよび13C100.61MHz DMSOd6)、及び、質量分析は期待された構造と一致する。
【0362】
期待されたカチオン[C13H20N5]+がm/z,ESP+=246において、主に検出される。
【0363】
(染色の例)
以下の染色用組成物が調製される。
【0364】
【表2】

【0365】
【表3】

【0366】
【表4】

【0367】
【表5】

【0368】
【表6】

【0369】
【表7】

【0370】
【表8】

【0371】
【表9】

【0372】
【表10】

【0373】
使用時には、各々の組成物は20倍量で同じ重量の過酸化水素溶液(6重量%)と混合される。最終のpH7または9.5が得られる。
【0374】
得られる各々の混合物は90%白色の白髪の房に塗られる。30分の待ち時間の後に、房がリンス処理され、標準的なシャンプーで洗髪され、再びリンス処理され、次いで乾燥処理される。得られた結果は上記の表に示される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケラチン線維のための染色用組成物であって、適切な染色媒質中で酸化染色用のベースとして少なくとも1つの以下の式(I):
【化1】

[式中、
Z1およびZ2は独立して以下のものを表し:
−一価共有結合、
−以下から選択される二価の基:
−酸素原子、
−-NR6(NR7)p-基、ここで、pは0または1である、
pが0に等しいとき、
R6は水素原子、C1〜C6アルキル基であるか、または、
R6は、R1若しくはR2のそれぞれと、それらが結合する窒素原子と共に、5から8員環を備えた複素環を形成し、前記複素環は置換されているか若しくは無置換であって、飽和若しくは不飽和であって、芳香族性若しくは非芳香族性であり、N、O、S、SO2、-CO-から選択される1つまたは複数のヘテロ原子または基を任意に含み、かつ、前記複素環はカチオン性であってもよいか、及び/または、カチオン性または非カチオン性基により置換されていてもよく、
pが1に等しいとき、
-NR6(NR7) p-はカチオン性基(ここで、R6およびR7は独立してアルキル基を表す)である、
−Z1は、R1がメチル基であるとき、二価の基-S-、-SO-、-SO2-を表してもよく、
ここで、Z1およびZ2の少なくとも1つは一価共有結合でないものと理解される。

R1およびR2は独立して以下のものを表し:
−水素原子、
−任意に置換され、及び、O、N、Si、S、SO、SO2から選択されるヘテロ原子または基により任意に割込まれたC1〜C10アルキル基、
−カチオン性基により置換、及び/または、割込まれたC1〜C10アルキル基、
−ハロゲン、
−SOH基、
−5から8員環を備えた環であって、置換されているか若しくは無置換であって、飽和、不飽和若しくは芳香族性であり、前記環は、N、O、S、SO2、-CO-から選択される1つまたは複数のヘテロ原子または基を任意に含み、かつ、前記環はカチオン性であってもよいか、及び/または、カチオン性基により置換されていてもよいもの、
ここで、Z1またはZ2が共有結合を表す場合、R1またはR2は、それぞれ、以下の基を表す:
−任意に置換されている、C1〜C6アルキルカルボニル基、
−-O-CO-R、-CO-O-R、NR-CO-R’または-CO-NRR’(ここで、R及びR’は、独立して、水素原子又は任意に置換されたC1〜C6アルキル基を表す)。

R3、R4、及びR5は、同一であっても、異なっていてもよく、以下のものを表し:
−水素原子、
−水酸基、
−C1〜C6アルコキシ基、
−C1〜C6アルキルチオ基、
−アミノ基、
−モノアルキルアミノ基、
−C1〜C6ジアルキルアミノ基、(ここで、前記アルキル基は、それらが結合する窒素原子と共に、5から8員環を備えた複素環を形成し、前記複素環は飽和、不飽和、芳香族性、又は非芳香族性であり、前記複素環はN、O、S、SO2、COから選択される1つまたは複数のヘテロ原子または基を含んでもよく、かつ、前記複素環はカチオン性であるか、及び/または、カチオン性または非カチオン性基により置換されていてもよい)
−任意に置換されたC1〜C6アルキルカルボニル基、
−-O-CO-R、-CO-O-R、NR-CO-R’または、-CO-NRR’基(ここで、R及びR’は上に規定した通りである)、
−ハロゲン、
−-NHSOH基、
−任意に置換されたC1〜C4アルキル基、
−飽和、不飽和、又は芳香族性であって、任意に置換された炭素環、
−R3、R4、及びR5は、2つずつで飽和又は不飽和環を作ることができる。

Xは、式(I)の誘導体の電気陰性度を確保することができるアニオンまたはアニオン群を表す。

ここで、Z1、R1、Z2、R2基の少なくとも1つがカチオン性基を表すという条件が存在する]
の3-アミノピラゾロ-[1,5-a]-ピリジン誘導体、ならびにこれらの塩および溶媒和物を含むケラチン線維のための染色用組成物。
【請求項2】
Z1および/またはZ2は、
−一価結合、
−-O-基、
−-NR6-基(ここで、R6は水素原子、アルキル基であるか、または、R6は、R1と及び/またはR2のそれぞれと共に複素環を形成し、前記複素環はカチオン性であるか、及び/または、カチオン性基により置換されている)
を表す請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
Rが、R及び/またはRと共に、カチオン性複素環、または、カチオン性基により置換された複素環を形成する、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
Rは、R及び/またはRのそれぞれと共に、
第四級アンモニウム基により置換されたイミダゾール類またはイミダゾリウム類、
第四級アンモニウム基により置換されたピペラジン類またはピペラジニウム類、
第四級アンモニウム基により置換されたピロリジン類またはピロリジニウム類、
第四級アンモニウム基により置換されたジアゼパン類またはジアゼパニウム類を形成する、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
R及びRは、独立して、水素原子、または、カチオン性基により割り込まれまたは置換されてもよいアルキル基を表す請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
R、R及びRは、独立して、水素原子、または、置換されていてもよいC1〜Cアルキル基を表す請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
式(I)の化合物が:
【化2】

[式中、
Z1、R1、R3、R4、及びR5が請求項1から6のいずれか一項に規定した通りである]
であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
Z1が-NH-またはNR6を表し、Rが、Rと共に、カチオン性複素環、または、カチオン性基により置換された複素環を形成する、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
式(I)の化合物が以下から選択される、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
【表1】







【請求項10】
式(I)の誘導体が、
Z1が-NH-であり、Rがカチオン性基である誘導体か、または、
Z1が-O-であり、Rがカチオン性基である誘導体から選択される請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
式(I)の酸化ベースの各々の量が前記染色用組成物の合計重量の約0.001と10重量%の間である、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
メタ-フェニレンジアミン類、メタ-アミノフェノール類、メタ-ジフェノール類、ナフタレン性カップラー類、複素環カップラー類、およびこれらの付加塩、ならびにこれらの混合物から選択されるカップラーを追加に含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
前記カップラーの各々の量が染色用組成物の合計重量の約0.001と10重量%の間である、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
ケラチン線維を染色するための方法であって、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物を酸化剤の存在下で、所望の着色を展開させるために十分な時間ケラチン線維に適用することを特徴とする方法。
【請求項15】
前記酸化剤が過酸化水素、過酸化尿素、アルカリ金属の臭素酸塩、過酸基塩、過酸素酸、およびオキシダーゼ酵素から選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
いくつかの区画を備えたキットであって、第1の区画が請求項1から13のいずれか一項に記載の染色用組成物を含み、第2の区画が酸化剤を含むキット。
【請求項17】
請求項1から11のいずれか一項に規定される式(I)の誘導体。
【請求項18】
請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物に規定される式(I)の化合物の調製方法であって、以下の段階、すなわち
【化3】

[式中、Z1、R、Z'2、R'2、R'3、R'4、およびR'5はZ2、R2、R3、R4、およびR5と同じ意味を有するかまたはこれらの前駆物質である]
を含む方法。
【請求項19】
ヨウ化1-アミノ-3-メチルピリジニウム、及び、4-メチル-2-(メチルスルファニル)-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリジン以外の化合物である、請求項18に規定される式(A)および(B)の中間体。
【請求項20】
請求項18に記載の式(C)、または、(D)の中間体。

【公開番号】特開2007−131626(P2007−131626A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−303290(P2006−303290)
【出願日】平成18年11月8日(2006.11.8)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】