説明

局所スキンケア組成物

【課題】スキンケア治療薬を局所適用するためのクリーム基剤およびクリーム基剤を作製する方法である。
【解決手段】一実施形態では、この治療薬は、黒皮症などの色素沈着過度の皮膚症状を治療するためのトレチノイン、ヒドロキノンおよびフルオシノロンアセトニドである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に薬用皮膚治療組成物を作製する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
黒皮症または褐色斑は、主に出産年齢の女性に影響する一般的な色素性症状である。濃い、まだら(色素沈着過度)の斑が顔および首、特に頬および額に現れる。黒皮症は、通常妊娠または経口避妊薬の結果であるホルモン活性によって引き起こされる。したがって、この症状は、「妊娠黒皮症」として知られている。この症状は、表皮および真皮の細胞中で過剰のメラニンが沈着した場合に起こる。黒皮症は、長期間続く可能性があり、しばしば次の妊娠で再発する。この症状は男性ではあまり見られず、男性ではすべての事例の約10%の割合を占める。
【0003】
標準的な治療には、皮膚の患部の脱色、または漂白、日焼け止めの使用、日光の回避が含まれる。ヒドロキノンが最も一般的な局所脱色剤である。5%〜10%濃度のヒドロキノンが極めて有効であるが、刺激を与える可能性がある。ヒドロキノンは容易に酸化され、効力を失うので、ヒドロキノン製剤の化学安定性は重要である。最も一般的に使用される薬剤は、通常、16週〜20週の治療コースを必要とし、治療によってはそれより長くかかる場合がある。トレチノイン(レチンA)は、別の広く使用されている黒皮症の治療である。
【0004】
それにもかかわらず、当技術分野では、単一組成物中に黒皮症を治療するための数種の薬物を含む治療手法が依然として必要とされている。さらに、皮膚中への医薬品の浸透を容易にするクリームなどの治療担体を含むことが有用である。
【0005】
米国特許第5538737号では、H2アンタゴニストの薬剤として許容される塩を含む油中水型乳剤を作製する方法が開示されている。これらのステップは、水性溶媒中に薬剤として許容される塩を溶解して水部分を形成し;その水部分と、エステルまたはグリセロールの混合エステルを含む食用油および乳濁化剤を含む油部分とを混合して水部分および油部分マトリックスを形成し;次いでそのマトリックスを乳化して油中水型乳剤を形成することを含む。
【0006】
米国特許第5656672号では、有効成分としてレチナールを含む油中水型乳剤を調製する方法が開示されている。この乳剤には、少なくとも1種のレチナールのための有機溶媒(脂肪族脂肪アルコールなど)および任意の親油性添加剤を含む油相;水および任意の親水性添加剤を含む水相;ならびに油相中の水相を乳化させるための薬剤が含まれる。この油相および水相はそれぞれ別々に調製し、水相を油相に取り込ませ、それに続いて相含有レチナールおよびその溶媒を加える。
【0007】
米国特許第5660837号では、水中油型乳剤の形の医薬製剤を調製する方法が開示されている。この方法のステップは、室温で2相の油-水系に乳剤安定化界面活性薬および従来の最適な界面活性剤を加え;乳剤安定化表面活性薬を界面で平衡化させ;最終製剤に等張性を与える薬剤を加え;かつ高圧技術によって均質化することを含む。
【0008】
米国特許第5976555号では、スキンケア組成物が開示されている。水中油型乳剤基剤は、レチノイド;セテアリルアルコールおよびセテアリルグルコシドまたはステアリルアルコールのポリエチレングリコールエーテルの混合物;セチルアルコール、ステアリルアルコールおよびその混合物;軽質乾燥吸収性油;および実質的な皮膚軟化剤油または蝋を含む。
【0009】
米国特許第6080393号では、油相が1種または複数の油および有効量の少なくとも1種の油溶性酸化防止剤を含み;かつ組成物がコルチコステロイドを含む;治療有効量のレチノイドを含む水中油型乳剤を含むスキンケア組成物が開示されている。
【0010】
それにもかかわらず、当技術分野では、皮膚中への医薬品の浸透を容易にする、黒皮症を治療するための治療剤に適用するより滑らかなクリーム基剤を作製する方法が依然として必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第5538737号
【特許文献2】米国特許第5656672号
【特許文献3】米国特許第5660837号
【特許文献4】米国特許第5976555号
【特許文献5】米国特許第6080393号
【特許文献6】米国特許第6013271号
【特許文献7】米国特許第6267985号
【特許文献8】米国特許第4992478号
【特許文献9】米国特許第5645854号
【特許文献10】米国特許第5811111号
【特許文献11】米国特許第5851543号
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】McCutcheon's、「Detergents and Emulsifiers」、North American edition (1986年)
【非特許文献2】McCutcheon's、「Functional Materials」、North American edition (1992年)
【非特許文献3】「CTFA Cosmetic Ingredient Handbook」、第2版、1992年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、スキンケア治療薬を局所適用するためのクリーム基剤およびクリーム基剤を作製する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
クリーム基剤を作製する方法は、(a)親水性化合物と水を混合して水相を形成し;(b)疎水性化合物を混合して疎水性(非水またはロウ)相を形成し;次いで(c)親水性および疎水性相を互いに混合して二相混合物を形成し;かつ最終的に(d)二相混合物に乳化剤を加えて乳剤を形成することを伴う。水相および非水相を混合した後に乳化剤を混合することにより、方法のより早い段階で乳化剤を水相または非水相に加える方法によって作製したクリーム剤と比べて、皮膚に塗布したときに消えるより滑らかな風合いのクリーム剤が得られる。最終ステップとして乳化剤を加えるので、クリーム剤の作製においてより少量のロウしか必要とされず、方法のより早い段階で乳化剤を水相または非水相に加える方法によって作製したクリーム剤と比べて、皮膚に塗布したときにより速く消える「より薄い」親水性クリーム剤が得られる。
【0015】
対象の方法によって作製したクリーム基剤は、皮膚用の種々の薬剤的に活性な薬剤のいずれかの担体にもなり得る。例えば、抗座瘡、抗癌、抗菌、抗炎症、ホルモン、抗真菌および鎮痛活性剤を対象のクリーム基剤に混合することができる。
【0016】
特定の実施形態では、対象のクリーム基剤はステロイドを含む。
【0017】
別の実施形態では、対象のクリーム基剤は角質溶解剤を含む。
【0018】
さらに別の特定の実施形態では、対象のクリーム基剤は脱色剤を含む。
【0019】
別の実施形態では、対象のクリーム基剤は、2種以上のステロイド、角質溶解剤および脱色剤を含む。
【0020】
ステロイドの例は、フルオシノロンアセトニドなどのフルオシノロンであり、角質溶解剤の例はトレチノインであり、また脱色剤の例はヒドロキノンである。
【0021】
より特定の実施形態では、本発明はまた、不活性成分のブチル化ヒドロキシトルエン、セチルアルコール、クエン酸、グリセリン、ステアリン酸グリセリル、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、メチルグルセス-10、メチルパラベン、ステアリン酸PEG-100、プロピルパラベン、純水、メタ重亜硫酸ナトリウム、ステアリン酸およびステアリルアルコールを含むクリーム剤も提供している。
【0022】
特定の実施形態では、クリーム剤は、有効成分としてフルオシノロンアセトニド、ヒドロキノン、トレチノインおよびそれらの組合せを含む担体である。例えば、クリーム剤は、標準的な脱色剤のヒドロキノンをトレチノインおよび単一調製物として適用できる局所低効力ステロイドと混合することが最初に承認された製品であるTri-Luma(登録商標)クリームであってよい。Tri-Luma(登録商標)クリームに対して推奨される治療コースは8週間であり、最初の4週間の治療の後で顕著な結果が認められている。本発明の方法の別の利点は、ヒドロキノンを含む成分を加える温度を制御することによって、クリーム剤が茶色にならず、より満足できる色の製品が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
クリーム剤は、親水性および親油性(疎水性)成分の乳剤である。一般に、乳化剤または表面活性剤は、安定な乳剤をもたらす試薬を混合しやすくするために含まれている。
【0024】
不活性担体を含む様々な化合物は、一般に当技術分野で周知である。「不活性」とは、薬理活性がないことを表す。クリーム基剤を含む不活性化合物の代表例には、セチルアルコール、ラノリン、グリセリン、エタノール、EDTA、メチルパラベン、酸化亜鉛、二酸化チタン、安息香酸、カルボキシメチルセルロース、ジメチルスルホキシド、ポリエチレングリコール、石油、クエン酸およびステアリン酸がある。
【0025】
本発明は、皮膚用の1種または複数の薬理学的に活性な薬剤のための賦形剤としてクリーム基剤を作製する方法に関する。対象の方法は、クリーム剤の成分を添加および混合する特定の順序を含む。水を含む親水性成分を混合する。加熱を利用して溶解を容易にでき、溶解度を利用して溶液を生成することができる。親油性または疎水性成分を個別に混合する。加熱を利用して混合および均質化を容易にすることができる。
【0026】
次いで親水性溶液および〆親油性溶液を混合およびブレンドする。次いでブレンドした混合物に1種または複数の薬剤的に活性な薬剤を加える。次いで、1種または複数の乳化剤を加え、混合物全体をブレンドして対象の皮膚用クリーム剤を形成する。
【0027】
疎水性および親水性溶液を加熱する温度は、均質溶液の獲得を容易にするのに十分な温度である。一般に、より低い高温でより長い混合時間が好ましい。温度は、その中の個々の成分のいずれかの特性によっても限定され得る。一般に、温度は約100℃を超えない。温度は、約90℃または約80℃または約70℃または約60℃を超えないことが好ましい。一般に、加熱温度は、少なくとも標準的な温度測定手段の精度内では正確でなくてもよい。
【0028】
疎水性および親水性溶液は、同じ温度まで加熱しなくてもよい。同一温度であれば、2つの溶液の混合が容易になる。溶液が異なる温度の場合、温かい方の溶液を冷たい方の溶液まで冷却してから混合する。
【0029】
ブレンドした混合物は、場合によっては冷却してから1種または複数の薬理学的に活性な薬剤中で混合してもよい。活性薬剤の物理的特性に応じて、冷却する必要性が決まり得る。
【0030】
そのステップおよびブレンドに続いて、1種または複数の乳化剤を加える。この混合物を十分にブレンドして対象のクリーム剤を形成する。高い場合、温度をブレンド中に下げてもよい。
【0031】
親油性成分については、当技術分野で周知のように、油は動物、植物、ナッツ、石油などに由来していてよい。動物、植物種子およびナッツ由来のものは、脂肪と類似しており、その結果、かなりの数の極性酸および/またはエステル基を含んでいることがある。あるいは、石油由来の油は通常、本質的に極性置換のない脂肪族または芳香族炭化水素である。
【0032】
使用できる油系生成物には、石油(ワセリン)の蒸留によって得られる炭化水素または鉱物脂肪;植物油および液状トリグリセリド;動物性脂肪または固体の天然トリグリセリド;ならびにロウまたはステアリン酸およびパルミチン酸などの脂肪酸の固体エーテル、および有機アルコールがある。脂肪酸およびコレステロールエステルから作られたラノリンまたは羊毛脂;ならびにそれぞれの酸の水素化によって得られる固体アルコールであるセチルおよびステアリルアルコールも使用することができる。親油基が陰イオン性か陽イオン性かどうかに応じて酸性または塩基性であってよい石鹸または脂肪酸の塩などの両性化合物、半合成物質である硫酸化アルコールおよび合成表面活性剤は、当技術分野で周知であり、これらも使用することができる。グリセリンは脂肪から得られ、その疎水性のために、粘膜または露出した皮膚の表面から水を抽出する特性がある。グリセリンは、親水性特性があるため無傷の皮膚を傷つけず、有用な湿潤薬である。
【0033】
対象の局所調製物で使用できる他の物質には、液体アルコール、液体グリコール、液体ポリアルキレングリコール、液体エステル、液体アミド、液体プロテインハイドロシレート(protein hydrosylate)、液体アルキル化プロテインハイドロシレート、液体ラノリンおよびラノリン誘導体および他の同様の物質がある。特定の例には、一価および多価アルコール、例えば、エタノール、イソプロパノール、グリセロール、ソルビトール、2-メトキシエタノール、ジエチレングリコール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、マンニトール、セチルアルコールおよびプロピレングリコール;ジエチルまたはジプロピルエーテルなどのエーテル;ポリエチレングリコールおよびメトキシポリオキシエチレン; 分子量が200〜20,000のカーボワックス;ポリオキシエチレングリセロール;ポリオキシエチレン;ソルビトール;およびステアロイルジアセチンがある。
【0034】
局所担体はしばしば、親油性および親水性成分が適応できるようにアルコールと水の両方を含んでいる。他の成分には、水酸化ナトリウム、クエン酸ナトリウムまたはEDTA四ナトリウムなどの緩衝剤;賦形剤;メントールなどの香料; 酸化亜鉛、ケイ酸アルミニウムマグネシウムおよび二酸化チタンなどの乳白剤;ジクロロベンジルアルコール、安息香酸、メチルパラベンおよびフェニルカルビノールなどの防腐剤;酸化防止剤;ワセリンおよび鉱蝋などのゲル化剤;カルボキシメチルセルロースなどの増粘剤;安定剤;界面活性剤;皮膚軟化剤;着色剤などが含まれている。
【0035】
さらに、局所担体には、薬理学的に活性な薬剤の皮膚送達が可能になるように1種または複数の活性薬剤に対する皮膚の浸透性を増大させる物質として定義される浸透賦活薬が含まれていてよい。皮膚の浸透性を高める様々な化合物が当技術分野で周知である。例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)およびN,N-ジメチルアセトアミド(DMA)、デシルメチルスルホキシド、モノラウリン酸ポリエチレングリコールおよび1-置換アザシクロヘプタン-2-オンである。
【0036】
いくつかの異なる乳化剤または界面活性剤を使用して対象の局所調製物を調製することができる。本発明の組成物で有用な両性界面活性剤の非限定的な例は、両方ともにそれらの全体が本明細書に参照によって組み込まれている、McCutcheon's、「Detergents and Emulsifiers」、North American edition (1986年)およびMcCutcheon's、「Functional Materials」、North American edition (1992年)に開示されている。使用できる界面活性剤は、ベタイン、スルタイン(sultaine)およびヒドロキシスルタイン(hydroxysultaine)である。ベタインの例には、ココジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルαカルボキシエチルベタイン、セチルジメチルカルボキシメチルベタイン、セチルジメチルベタイン、ラウリルビス-(2-ヒドロキシエチル)カルボキシメチルベタイン、ステリルビス-(2-ヒドロキシプロピル)カルボキシメチルベタイン、オレイルジメチルγ-カルボキシプロピルベタイン、ラウリルビス-(2-ヒドロキシプロピル)αカルボキシエチルベタイン、ココジメチルスルホプロピルベタイン、ステアリルジメチルスルホプロピルベタイン、ステアリルベタイン、ラウリルジメチルスルホエチルベタイン、ラウリルビス-(2-ヒドロキシエチル)スルホプロピルベタイン、アミドベタイン、アミドスルホベタイン、オレイルベタインおよびコクアミドプロピルベタインなどの高級アルキルベタインがある。スルタインおよびヒドロキシスルタインの例には、コクアミドプロピルヒドロキシスルタインがある。他の両性界面活性剤の例は、アルキルイミノアセテート、イミノジアルカノエートおよびアミノアルカノエートである。
【0037】
陰イオン性界面活性剤の例もMcCutcheon's、「Detergents and Emulsifiers」、North American edition (1986年)およびMcCutcheon's、「Functional Materials」、North American edition (1992年)に開示されている。例には、イソチオン酸アルコイル、イソチオン酸ココイルアンモニウム、イソチオン酸ココイルナトリウム、イソチオン酸ラウロイルナトリウム、イソチオン酸ステアロイルナトリウムおよびその混合物などのアルキルおよびアルキルエーテルサルフェート、ラウロイルサルコシンナトリウム、ココイルサルコシンナトリウムおよびラウロイルサルコシンアンモニウムなどのサルコシネート、硫酸ラウリルナトリウム、硫酸ラウリルアンモニウム、硫酸セチルアンモニウム、硫酸セチルナトリウム、硫酸ステアリルナトリウム、イセチオン酸ココイルアンモニウム、イセチオン酸ラウロイルナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウムおよびその混合物がある。
【0038】
他の乳化剤には、トリセタレト-4-ホスフェート、ラウレト-4-リン酸ナトリウムまたはオレト-3がある。
【0039】
非イオン性乳化剤の例には、モノステアリン酸ソルビタン、モノステアリン酸グリセリン、ポリソルベート、脂肪アルコールのポリエチレン誘導体、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどの脂肪アルコールのポリオキシエチレンエーテル、ステアリン酸ソルビタン、ステアリン酸グリセリン、C12〜C18脂肪アルコール、そのエステルおよびエーテル、セチルアルコールもしくはステアリルアルコールなどの脂肪族脂肪アルコールまたはその2種の混合物、10モルの酸化エチレンでポリオキシエチレン化したオレイルアルコールなどのオキシエチレン化またはポリグリセロール化した脂肪アルコールまたはα-ジオール、2または7モルのグリシドールでポリグリセロール化した1,2-オクタデカンジオール、環式脂肪アルコール、ステアリン酸エチレングリコールなどの脂肪酸のグリコールエステル、グリセロールのモノステアレートまたはジステアレート、ステアリン酸ポリエチレングリコールなどの脂肪酸のポリエチレングリコールエステル、オキシエチレン化したまたはしていない、かつTweenまたはSpanの商標名で市販されているソルビタンの脂肪エステル、ショ糖の脂肪エステル、セスキステアリン酸メチルグルコシドなどのグルコース誘導体の脂肪エステルおよび20モルの酸化エチレンでポリオキシエチレン化したセスキステアリン酸メチルグルコシド、Arlacel 165およびMyrj 52、10〜20個の炭素原子を有する脂肪アルコール、2〜20モルの酸化エチレンまたは酸化プロピレンと縮合した10〜20個の炭素原子を有する脂肪アルコール、2〜20モルの酸化エチレンと縮合したアルキル鎖中に6〜12個の炭素原子を含むアルキルフェノール、酸化エチレンのモノ脂肪酸およびジ脂肪酸エステル、脂肪酸基が10〜20個の炭素原子を含むエチレングリコールのモノ脂肪酸およびジ脂肪酸エステル、ジエチレングリコール、分子量200〜6000のポリエチレングリコール、分子量200〜3000のプロピレングリコール、グリセロール、ソルビトール、ソルビタン、ポリオキシエチレンソルビトール、ポリオキシエチレンソルビタンおよび親水性ロウエステル、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステルおよびポリオール脂肪酸エステルがある。
【0040】
陽イオン性乳化剤の例には、第四級化アンモニウム臭化物および塩化物、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウムおよび塩化ピリジニウムセチル、脂肪鎖を有する脂肪族アミン、例えば、オレイルアミンおよびジヒドロアビエチルアミン;第四級アンモニウム化合物、例えば、塩化アンモニウムジメチルベンジルラウリル、アミノアルコールから誘導したアミド、例えば、N-アミノエチルオレイルアミド、塩化ピリジニウムn-(ステアロイル-コールアミノ-ホルミルメチル)、エト硫酸モルホリニウムN-ソヤ-N-エチル、塩化アンモニウムベンジルジメチルアルキル、塩化アンモニウムベンジルジメチルジ-イソブチルフェノキシエトキシエチル、塩化ピリジニウムセチル、塩化ピリジニウムN-(ステアロイル-コールアミノ-ホルミルメチル)、エト硫酸モルホリニウムN-ソヤ-N-エチル、塩化アンモニウムベンジルジメチルアルキル、塩化アンモニウムベンジルジメチルエチル(ジイソブチル-フェノキシ-エトキシ)、PG-ジモニウムクロリドホスフェート、エト硫酸エチルジモニウムステアラミドプロピル、塩化アンモニウム(酢酸ミリスチル)ジメチルステアラミドプロピル、トシル酸アンモニウムセテアリールジメチルステアラミドプロピル、塩化アンモニウムジメチルステアラミドプロピル、乳酸アンモニウムジメチルステアラミドプロピル、ハロゲン化アンモニウム、さらにとりわけ塩化トリメチルアンモニウムアルキル、塩化ジメチルアンモニウムジアルキルおよび塩化メチルアンモニウムトリアルキルなどの塩化物および臭化物、例えば、塩化トリメチルアンモニウムステアリル、塩化ジメチルアンモニウムジステアリル、塩化ジメチルアンモニウムラウリル、塩化ベンジルアンモニウムジメチルラウリルおよび塩化メチルアンモニウムトリセチル、例えば、Lamequat(登録商標)およびMackpro(登録商標)の名前で市販されている第四級化タンパク水解物またはアミノ基で誘導体化したタンパク水解物、PG-ジモニウムクロリドリン酸ステアラミドプロピル、エト硫酸エチルジモニウムステアラミドプロピル、塩化アンモニウム(酢酸ミリスチル)ジメチルステアラミドプロピル、トシル酸アンモニウムセテアリールジメチルステアラミドプロピル、塩化アンモニウムジメチルステアラミドプロピル、および乳酸アンモニウムジメチルス
テアラミドプロピルがある。
【0041】
本発明の組成物は、広範囲の追加の成分を含んでいてよい。その全体が本明細書に参照によって組み込まれている、「CTFA Cosmetic Ingredient Handbook」、第2版、1992年には、スキンケア業界で一般に使用されている多種多様な化粧用および薬剤用成分が記載されており、それらは本発明の組成物で使用するのに適している。成分の機能上の分類の例は、吸収剤、研磨剤、抗座瘡剤、凝結防止剤、消泡剤、抗菌剤、酸化防止剤、結合剤、生物学的添加剤、緩衝剤、増量剤、キレート化剤、化学的添加剤、着色剤、化粧用収斂剤、化粧用殺生剤、変性剤、収斂薬、外部鎮痛薬、皮膜形成剤、芳香成分、湿潤薬、乳白剤、pH調整剤、可塑剤、防腐剤、噴射剤、還元剤、皮膚漂白剤、皮膚品質改良剤(皮膚軟化剤および湿潤薬)、皮膚保護剤、溶媒、起泡増進剤、ヒドロトロープ、可溶化剤、懸濁化剤(非界面活性剤)、日焼け止め、紫外線吸収剤および増粘剤(水性および非水性)である。
【0042】
局所調製物を作製するための様々な出発物質は当技術分野で周知であり、既知の論文、ならびに米国特許第6013271号;第6267985号;第4992478号;第5645854号;第5811111号;および第5851543号を参照することができる。
【0043】
いくつかの薬剤的に活性な薬剤は、対象の皮膚用調製物に使用することができる。したがって、既知の抗生物質、抗座瘡剤、抗悪性腫瘍薬、漂白剤、角質溶解剤、抗炎症剤、抗真菌鎮痛薬などのいずれかを使用することができる。
【0044】
多種多様な細胞増殖抑制剤を使用してもよい。例には、細胞増殖抑制剤、アルキル化剤、酵素阻害剤、増殖阻害剤、DNA合成阻害剤、溶解剤、DNA挿入剤、代謝拮抗剤などがある。例示的な薬剤には、ステロイド、パクリタキセル、イオノマイシン、エトポシド、カルムスチン(BCNU)などのニトロソ尿素、ドキソルビシン、ダウノクスビシン(daunoxubicin)、アクチノマイシンD、メクロレタミン、ブスルファン、CCNU、Me-CCNU、クロランブシル、カクチノマイシン、カルジノフィリン、クロルナファジン、6-クロロプリン、アザチオプリン、フルオロウラシル、ヒドロキシ尿素、チオカニン(thioquanine)、カンプトテシン、ミオマイシン、ロムスチン(CCNU)、セムスチン(Me-CCNU)、カンタリジン、カンプトテシン、カルボプラチン、リシン、シュードモナスエキソトキシン、インターフェロン、インターロイキン、腫瘍壊死因子、ビンクリスチン、ミトタンメルファラン、メトクロレタミン(methchlorethamine)、プリカマイシン、ニトラシン、ニトキサントロン(nitoxantrone)、メトトレキセート、ノガラマイシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、テガフル、テトラミン、テストラクトンデメコルシンおよびダクチノマイシンがある。使用できる他の化合物には、シクトファミド(cyctophamide)、サイクロスポリン、アムサクリン、ビアントレン(biantrene)塩酸塩、メシル酸カモスタット、campothecin、エノシタビン、エトポシド、塩酸エピルビシン、リン酸フルダラビン、フルタミド、フォテムスチン、塩酸イダルビシン、イオノマイシン、オニダミン(onidamine)、塩酸ミトキサントロン、ニルタミド、パクリタキセル、ピラルビシン、トレミフェン、ビノレルビン、ダイデムニン、バクトラサイクリン(bactracyclin)、ミトクイドン(mitoquidone)、ペンクロメジン(penclomedine)、フェナジノマイシン、U-73975、サイントピン(saintopin)、9-アミノカンプトテシン、アモナフィド、メルバロンなどがある。使用できる別の薬剤には、マイトマイシンC、シスプラチン、メクロレタミン、ダウノビシン、カルムスチン、ピラジンジアゾヒドロオキシド、フマギリン類
似体FF-11 1142、リゾキシン(rhyzoxin)、ダインマイシンA、クロランブシル、セムスチンなどがある。
【0045】
適当な角質溶解薬には、サリチル酸、5-オクタノイルサリチル酸などのサリチル酸の誘導体、およびレソルシノール;レチノイン酸などのレチノイドおよびその誘導体(例えば、シスおよびトランス);硫黄含有DおよびLアミノ酸ならびにその誘導体および塩、特にN-アセチル-L-システインなどのN-アセチル誘導体;リポ酸;過酸化ベンゾイル、アクトピロックス(actopirox)、テトラサイクリン、トリクロロバニリド、アゼライン酸、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、酢酸エチル、クリンダマイシンおよびメクロサイクリンなどの抗生物質および抗菌薬;フラボノイドなどのセボスタート(sebostat);ならびに硫酸シムノール(scymnol sulfate)などの胆汁酸塩およびその誘導体、デオキシコレートおよびコレートがある。
【0046】
対象の局所調製物に使用できる抗しわおよび抗皮膚萎縮活性剤の例には、レチノイン酸および誘導体;レチノール;レチニルエステル;サリチル酸およびその誘導体;硫黄含有DおよびIアミノ酸およびそれらの誘導体および塩、特にN-アセチル誘導体、チオール、例えばエタンチオール;α-ヒドロキシ酸、例えばグリコール酸、および乳酸;フィチン酸、リポ酸; リゾホスファチジン酸、および皮膚剥脱剤、例えば、フェノールがある。
【0047】
本発明で使用できる非ステロイド抗炎症薬の例には、プロピオン酸誘導体;酢酸誘導体;フェナム酸誘導体;ビフェニルカルボン酸誘導体;およびオキシカムがあり、またアセチルサリチル酸、イブプロフェン、ナプロキセン、ベノキサプロフェン、フルヒプロフェン、フェノプロフェン、フェンブフェン、ケトプロフェン、インドプロフェン、ピルプロフェン、カルプロフェン、オキサプロジン、プラノプロフェン、ミクロプロフェン、チオキサプロフェン、スプロフェン、アルミノプロフェン、チアプロフェン酸、フルプロフェンおよびブクロクシス酸(bucloxis acid)がある。
【0048】
対象の局所調製物に使用できる局所麻酔薬の例には、ベンゾカイン、リドカイン、ブピバカイン、クロルプロカイン、ジブカイン、エチドカイン、メピバカイン、テトラカイン、ディクロニン、ヘキシルカイン、プロカイン、コカイン、ケタミン、プラモキシン、フェノール、およびその薬剤として許容される塩がある。
【0049】
対象の調製物で使用できるハロゲン化コルチコステロイドを含むコルチコステロイドは一般に周知であり、市販されている。例には、コルチゾン、ヒドロコルチゾンおよびコルトドキソン、フルセトニド、酢酸フルドロコルチゾン、フルランドレノロンアセトニド、メドリゾンを含むその誘導体;プレドニゾン、プレドニゾロンおよびアムシナファル(amcinafal)、アムシナフィド(amcinafide)、安息香酸ベタメタゾン、吉草酸塩および二プロピオン酸塩を含むその誘導体、酢酸クロロプレドニゾン、デスシナロンアセトニド(descinalone acetonide)、デソニド、デキサメタゾン、酢酸ジクロリゾン、ジフルプレドナート、フルクロロニド(flucloronide)、フルメタゾン、酢酸フルニソリド、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルオコルトロン、フルオロメトロン、フルペロリン(fluperoline)酢酸塩、吉草酸フルプレドニソロン、メプレドニゾン、メチルプレドニゾロン、酢酸パラメタゾン、プレドニソロメート(prednisolomate)、酢酸プレドニゾロン、ブチル酢酸およびリン酸ナトリウム、トリアムシノロンアセトニド、ヘキサセトニド(hexacetonide)、二酢酸塩、酪酸ヒドロコルチゾン、ピバル酸フルメタゾン、ハルシニニド(halcininide)およびプロピオン酸クロベタゾールがある。
【0050】
対象の局所調製物で使用できる他の有効成分の例には、アセブトロール、アセトアミノフェン、アセトヒドロキサミン酸(acetohydoxamic acid)、アセトフェナジン、アシクロビル、アロプリノール、アルプラゾラム、水酸化アルミニウム、アマンタジン、アンベノニウム、アミロライド、アミノ安息香酸カリウム、アモバルビタール、アモキシシリン、アンフェタミン、アンピシリン、アンドロゲン、麻酔薬、凝固阻止薬、抗痙攣薬、抗甲状腺薬、食欲抑制薬、アスピリン、アテノロール、アトロピン、アザタジン、バカンピシリン、バクロフェン、ベクロメタゾン、ベラドンナ、ベンドロフルメサイアザイド、過酸化ベンゾイル、ベンズチアジド、ベンズトロピン、ベタネコール、ビペリデン、ビサコジル、ブロモクリプチン、ブロモジフェンヒドラミン、ブロムフェニルアミン、ブクリジン、ブメタニド、ブスルファン、ブタバルビタール、ブタペラジン、カフェイン、炭酸カルシウム、カプトプリル、アルバマゼピン、カルベニシリン、カルビドパ、レボドパ、カルビノキサミン阻害剤、炭酸アンヒドラーゼ、カリソプロドール、カルフェナジン、カスカラ、セファクロール、セファドロキシル、セファレキシン、セフラジン、クロフェジアノール、抱水クロラール、クロランブシル、クロラムフェニコール、クロルジアゼポキシド、クロロキン、クロロサイアザイド、クロロチアニセン(chlorotianisene)、クロルフェニラミン、クロルプロマジン、クロルプロパミド、クロルプロチキセン、クロルタリドン、クロルゾキサゾン、コレスチラミン、シメチジン、シノキサシン、クレマスチン、クリジニウム、クリンダマイシン、クロフィブレート、クロミフェア(clomiphere)、クロニジン、クロラゼペート、クロキサシリン、コルヒチン、クロエスチポール(coloestipol)、エストロゲン、避妊薬、アンドロゲン、クロモリン、シクラシリン、シクランデレート、シクリジン、シクロベンザプリン、シクロフォスファミド、シクロチアジド、シクリミン、シプロヘプタジン、ダナゾール、ダントロン、ダントロレン、ダプソン、デキストロアンフェタミン、デキスクロルフェニルアミン、デキストロメトルファン、ジアゼパム、ジクロキサシリン、ジサイクロミン、ジエチルスチルベストロール、ジフルニサル、ジギタリス、ジルチアゼン(d
iltiazen)、ジメンヒドリネート、ジメチンデン、ジフェンヒドラミン、ジフェニドール、ジフェノキシレート、ジフェニロピラリン(diphenylopyraline)、ジピラダモール(dipyradamole)、ジソピラミド、ジスルフィラム、ジバルポレックス(divalporex)、ドキュセートカルシウム、ドキュセートカリウム、ドキュセートナトリウム、ドキシルアミン、ドロナビロールエフェドリン(dronabinol ephedrine)、エピネフリン、エルゴロイドメシレート(ergoloidmesylate)、エルゴノビン、エルゴタミン、エリスロマイシン、エストロピピュート(estropipute)、エタリン酸、エトクロルビノール、エトプロパジン、エトサクシミド、エトトイン、フェノプロフェン、フマル酸第一鉄、グルコン酸第一鉄、硫酸第一鉄、フラボキセート、フレカイニド、フルフェナジン、フルプレドニソロン、フルラゼパム、葉酸、フロセミド、ゲムフィブロジル、グリピザイド、グリブリド、グリコピロレート、金化合物、グリセロフウィン(griseofuwin)、グアイフェネシン、グアナベンズ、グアナドレル、グアネチジン、ハラゼパム、ハロペリドール、ヘタシリン、ヘキソバルビタール、ヒドララジン、ポドフィロックス(Oclassen Dermatologics)、ポドフィリン(Paddock Labs)、イミキモド(3M Pharmaceuticals)、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ヒドロキシクロロキン、ヒドロキシジン、ヒヨスチアミン、イブプロフェン、インダパミド、インドメタシン、インスリン、ヨーホキノール(iofoquinol)、鉄-多糖類、イソエタリン、イソニアジド、イソプロパミド、イソプロテレノール、イソトレチノイン、イソクスプリン、カオリン、ペクチン、ケトコナゾール、ラクツロース、レボドパ、リンコマイシン、リオチロニン、リオトリックス、リチウム、ロペラミド、ロラゼパム、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、マプロチリン、メクリジン、メドフェナメート(medofenamate)、メドロキシプロイエステロン(medroxyproyesterone)、メレナミン酸(melenamic acid)、メルファラン、メフェニトイン、メフォバルビタール、
メプロバメート、メルカプトプリン、メソリダジン、メタプロテレノール、メタキサロン、メトアンフェタミン、メタカロン、メタルビタール、メテナミン、メチシリン、メトカルバモール、メトトレキセート、メトスクシミド、メチクロチンジド(methyclothinzide)、メチルセルロース、メチルドパ、メチルエルゴノヴィン、メチルフェニデート、メチルプレドニゾロン、メチセルギド、メトクロプラミド、メトラゾン、メトプロロール、メトロニダゾール、ミノキシジル、ミトーテン、モノアミン酸化酵素阻害薬、ナドロール、ナフシリン、ナリジクス酸、ナプロキセン、麻薬性鎮痛薬、ネオマイシン、ネオスチグミン、ナイアシン、ニコチン、ニフェジピン、硝酸塩、ニトロフラントイン、ノミフェンシン、ニリドリン、ナイスタチン、オーフェナドリン、オキサシリン、オキサゼパム、オクスプレノロール、オキシメタゾリン、オキシフェンブタゾン、パンクレリパーゼ、パントテン酸、パパベリン、パラアミノサリチル酸、アヘンチンキ、ペモリン、ペニシラミン、ペニシリン、ペントバルビタール、ペルフェナジン、フェナセチン、フェナゾピリジン、フェニラミン、フェノバルビタール、フェノールフタレイン、フェンプロクーモン、フェンスクシミド、フェニルブタゾン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、フェニルトロキサミン、フェニトイン、ピロカルピン、ピンドロール、ピペラセタチン(piperacetatine)、ピロキシカム、ポロキサマー、ポリカルボフィルカルシウム、ポリチアジド、カリウムサプリメント、プルゼパン(pruzepam)、プラゾシン、プリミドン、プロベネシド、プロブコール、プロカインアミド、プロカルバジン、プロクロルペラジン、プロシクリジン、プロマジン、プロメタジン、プロパンテリン、プロプラノロール、プソイドエフェドリン、ソラレン、オオバコ、ピリドスチグミン、ピロドキシン、ピリラミン、ピルビニウム、キネストロール、キネサゾン、キニジン、キニーネ、ラニチジン、ラウオルフィアアルカロイド、リボフラビン、リファンピン、リトドリン、サリチル酸塩、スコポラミン、セコバルビタール、センナ、サノシド(sannoside)、シメチコン、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、スピロノラクトン、スクラルフェート、スルファシチン(sulfacyt
ine)、スルファメトキサゾール、スルファサラジン、スルフィンピラゾン、スルフイソキサゾール、スリンダク、タルブタール、タマゼパン(tamazepam)、テルブタリン、テルフェナジン、テルフィンハイドレート(terphinhydrate)、テラサイクリン、チアベンダゾール、チアミン、チオリダジン、チオチキセン、サイログロブリン、サイロイド、サイロキシン、チカルシリン、チモロール、トカイニド、トラザミド、トルブタミド、トルメチン、トロゾドン(trozodone)、トレチノイン、トリアムシノロン、トリアンテレン(trianterene)、トリアゾラム、トリクロルメチアジド、三環系抗うつ薬、トリフルオペラジン、トリフルプロマジン、トリヘキシフェニジル、トリメプラジン、トリメトベンズアミン、トリメトプリム、トリプクレナミン(tripclennamine)、トリプロリジン、バルプロ酸、ベラパミルおよびキサンチンがある。
【0051】
対象の皮膚用調製物における不活性成分および活性薬剤の量は、一般に当技術分野で周知である。特定の量の成分に対象のクリーム剤を含めることは当業者の範囲内である。
【0052】
使用する任意の1種の成分の特定量は、実質的に重要ではなく、使用する量は当技術分野で周知の測定または分配手段の精度である。
【0053】
本発明の一実施形態では、水約344.8kg、ケイ酸アルミニウムマグネシウム15.0kg、およびブチル化ヒドロキシトルエン0.2kgを最初に合わせ、75〜80℃で混合して水相を形成する。混合は、固定速度での側面掻き取り撹拌によって行うことができる。得られた水相は懸濁液である。
【0054】
第2に、セチルアルコール約20.0kg、ステアリン酸15.0kg、ステアリルアルコール20.0kg、メチルグルセス-10 25.0kg、メチルパラベン0.9kg、プロピルパラベン0.1kg、およびグリセリン20.0kgを約75〜80℃、中速で一緒に混合して非水相を形成する。混合は、Lightnin(登録商標)ミキサー中、中速で行うことができる。得られた非水相は懸濁液である。第2ステップは、第1ステップの前、後または同時に行うことができる。
【0055】
次いで、非水相を水相に加え、合わせた二相混合物を68℃〜72℃、または約70℃の温度まで冷却し、その後Arlacel(登録商標)165 約17.5 kg、トレチノイン0.25kgおよびフルオシノロンアセトニド0.050kgを加え、冷却しながら撹拌する。この混合物が60℃に達したとき、クエン酸0.25kgを混合および冷却しながら加える。温度が55℃に達したとき、ヒドロキノン20.0kgを混合および冷却しながら加える。温度が50℃に達したとき、冷却を継続しながら混合物をホモジナイザーで均質化する。温度が45℃に達したとき、メタ重亜硫酸ナトリウム1.0kgを撹拌および冷却しながら加える。通常、ヒドロキノンを加えてから約30分後にメタ重亜硫酸ナトリウムを加える。混合は、側面掻き取り撹拌機中固定速度で行うことができる。得られた物質の組成物は乳剤、すなわち、クリーム剤である。
【0056】
クリーム剤中にメタ重亜硫酸ナトリウムが存在すると、ヒドロキノンの酸化が防止される。クリーム剤を冷却するにつれてメタ重亜硫酸ナトリウムを加えると、有利には十分に混合した物質の組成物が得られ、メタ重亜硫酸ナトリウムはクリーム剤中に均一に混合され、クリーム剤中ヒドロキノンの酸化が防止されている。本発明の方法の別の利点は、ヒドロキノンを含む成分を加える温度を制御することによって、クリーム剤が茶色にならず、より満足できる色の製品が得られることである。
【0057】
非水および水相の混合に続いて乳化剤を加えることは、本発明の薬剤組成物の作製に有利である。乳化剤を非水相に加え、次いで水相と混合する標準的な技術を使用した場合、乳剤は形成されなかった。しかし、本発明の方法により、冷却しながら非水相と水相の混合物に乳化剤を加えた場合、有用な乳剤が形成された。本発明の成功裏の方法による非水相と水相の相対比率は、乳化剤を含む非水相を水相に加える標準的な技術を用いて乳剤が形成されなかった場合と同じであったにもかかわらず、この乳剤は形成された。
【0058】
得られたTRI-LUMA(登録商標)クリームは、局所適用のための親水性クリーム基剤中にフルオシノロンアセトニド、ヒドロキノンおよびトレチノインを含む。TRI-LUMA(登録商標)クリーム 1グラム当り、有効成分としてフルオシノロンアセトニド0.01%(0.1mg)、ヒドロキノン4%(40mg)、およびトレチノイン0.05%(0.5mg)、ならびに不活性成分としてブチル化ヒドロキシトルエン、セチルアルコール、クエン酸、グリセリン、ステアリン酸グリセリル、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、メチルグルセス-10、メチルパラベン、ステアリン酸PEG-100、プロピルパラベン、純水、メタ重亜硫酸ナトリウム、ステアリン酸、およびステアリルアルコールを含む。表1を参照のこと。
【0059】
【表1】

【0060】
フルオシノロンアセトニドは、局所皮膚使用のための合成フッ化コルチコステロイドであり、治療上抗炎症性に分類される。これは、無臭で光の中で安定な白色結晶性粉末である。フルオシノロンアセトニドの化学名は、(6,11,16)-6,9-ジフルオロ-11,21-ジヒドロキシ-16,17-[(1-メチルエチリデン)ビス(オキシ)]-プレグナ-1,-4-ジエン-3,20-ジオンである。この分子式はC24H30F2O6であり、分子量は452.50である。
【0061】
ヒドロキノンは、治療上脱色剤に分類される。これは、亜硫酸水素ナトリウムを用いたp-ベンゾキノンの還元によって調製される。これは、空気に曝露されると黒ずむ微細な白色針として生じる。ヒドロキノンの化学名は1,4-ベンゼンジオールである。この分子式はC6H6O2であり、分子量は110.11である。
【0062】
トレチノインは、レチネンのアルデヒド基のカルボキシル基への酸化によって形成されるall-trans-レチノイン酸である。これは、光および水分に対して極めて反応性が高い。トレチノインは、治療上角質溶解薬に分類される。トレチノインの化学名は、(all-E)-3,7-ジメチル-9-(2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-2,4,6,8-ノナテトラエン酸である。この分子式はC20H28O2であり、分子量は300.44である。
【0063】
TRI-LUMA(商標)クリームは、通常30gアルミニウム管、NDC 0299-5950-30中に供給され、制御された室温68〜77°F(20〜25℃)で貯蔵される。
【0064】
本発明の一または複数の実施形態の詳細は、添付された上記の明細書に記載されている。本明細書に記載のものに類似または相当する任意の方法および物質は、本発明の実施または試験に使用できるが、好ましい方法および物質は次に記載する。本発明の他の特徴、目的、および利点は、本明細書および特許請求の範囲から明らかである。本明細書および添付の特許請求の範囲では、単数の形態には、特に文脈から明らかにそうでないと示されない限り、複数の指示対象が含まれる。定義されていない限り、本明細書で使用するすべての技術および科学用語は、本発明が属する分野の当業者に一般に理解されるものと同じ意味である。本明細書に引用されているすべての特許および刊行物は、参照により組み込まれている。
【0065】
本発明の好ましい実施形態をより十分に例示するために、以下の実施例を示す。これらの実施例は、添付の特許請求の範囲によって定義されるように、決して本発明の範囲を限定するものと見なされないはずである。
【実施例】
【0066】
(実施例I)
ヒト薬物動態学
2グループの健康なボランティア(合計n=59)の体循環への変化していないトレチノイン、ヒドロキノンおよびフルオシノロンアセトニドの経皮吸収は、TRI-LUMA(登録商標)クリーム 1g(グループI、n=45)または6g(グループII、n=14)を8週間毎日塗布した後最低であることが判明した。
【0067】
トレチノインの場合、定量化できる血漿濃度は、グループI対象の57.78%(45のうち26)およびグループII対象の57.14%(14のうち8)で得られた。Cmax値によって示されるトレチノインへの曝露は、2.01〜5.34ng/mL(グループI)および2.0〜4.99ng/mL(グループII)であった。したがって、TRI-LUMA(登録商標)クリームを毎日塗布した結果、トレチノインの正常な内因性レベルの増加が最低に抑えられた。循環トレチノインレベルは、トレチノインの代謝産物および末梢組織に分離されたものを含む全トレチノイン関連レチノイドの一部分しか表していない。
【0068】
ヒドロキノンの場合、定量化できる血漿濃度は、グループI対象の18%(44のうち8)で得られた。Cmax値によって示されるヒドロキノンへの曝露は、25.55〜86.52ng/mLであった。すべてのグループII対象(投与量6g)は、投与後血漿濃度が検出できないほど低かった。
【0069】
フルオシノロンアセトニドの場合、グループIおよびII対象は、投与後血漿濃度が検出できないほど低かった。
【0070】
以下の試験は、患者を評価するのに役立つかもしれない:(a)ACTHまたはコシントロピン刺激試験;(b)A.M. 血漿コルチゾール試験;および(c)尿を含まないコルチゾール試験。
【0071】
(実施例II)
ヒト臨床試験
2つの有効性および安全性試験を、皮膚フォトタイプがI〜IVおよび顔の黒皮症が中程度から重篤な21〜75歳の黒皮症患者641人で実施した。TRI-LUMA(登録商標)クリームを、TRI-LUMA(登録商標)クリームと同じ賦形剤に含まれる3種の有効成分のうちの2種の3通りの考えられる組合せ[(1)ヒドロキノン4%(HQ)+トレチノイン0.05%(RA);(2)フルオシノロンアセトニド0.01%(FA)+トレチノイン0.05%(RA);(3)フルオシノロンアセトニド0.01%(FA)+ヒドロキノン4%(HQ)]と比較した。
【0072】
患者には、顔をマイルドな合成洗浄剤で洗浄した後、8週間、毎晩試験投薬を施すように指示した。患者にさらに、色素沈着が正常な皮膚へ延びた外縁を含めた病変全体を必ず覆うようにして、色素沈着過度病変に試験投薬を薄く層状に施すように指示した。患者には、必要に応じてマイルドな保湿剤および常用としてSPF 30の日焼け止めを与えた。さらに、患者には、顔への日光露出を防ぎ、保護服を着るように指示し、顔への日光露出の回避を推奨した。
【0073】
患者は、黒皮症重度についてベースラインならびに治療1、2、4、および8週目に評価した。主要な有効性は、研究者の評価が、8週間の治療期間の終了時に黒皮症が治癒したと定義される治療の成功である、患者の割合に基づくものとした。2つの試験に登録した患者の大多数は、白人(約66%)および女性(約98%)であった。TRI-LUMA(登録商標)クリームは、有効成分のその他の組合せのいずれかよりも有意に有効であることが実証された。
【0074】
患者は、TRI-LUMA(登録商標)クリームの使用によって早ければ4週間で黒皮症の改善を経験した。しかし、TRI-LUMA(登録商標)クリームを用いた4週間の治療の終了時に治癒した患者7人のうち、4人でさらなる4週間の治療後に緩解が維持されなかった。
【0075】
試験薬を用いた8週間の治療後、患者は、TRI-LUMA(登録商標)クリームを黒皮症の治療の必要に応じて投与するオープンラベル延長期間に入った。試験では、TRI-LUMA(登録商標)クリームを用いた8週間の治療後、ほとんどの患者は、少なくとも何らかの改善が見られた。黒っぽいしみが完全に治った患者もいた(一方の試験で38%、また別の試験で13%)。TRI-LUMA(登録商標)クリームで治療したほとんどの患者において、治療後に黒皮症が再発した。緩解期間は、治療の進行性コースの間で短くなったようであった。さらに、黒皮症の完全な治癒を維持した患者はほとんどいなかった(約1〜2%)。
【0076】
【表2】

【0077】
試験の初めの黒皮症重度に基づき、治療の56日目における改善について患者161人を評価した。61%(患者99人)が症状の改善を「中程度」から「軽度」または「治癒」まで経験し、68%(25人)が表3で示すように8週間の治療期間にわたって「重度」から「軽度」または「治癒」まで改善を示した。
【0078】
【表3】

【0079】
(実施例III)
ヒトの副作用
健康なボランティア221人の感作潜在性を決定するパッチテスト試験では、ボランティア3人がTRI-LUMA(登録商標)クリームまたはその成分に対して過敏反応を生じた。
【0080】
管理した臨床試験では、8週間の治療期間中に毎日1回TRI-LUMA(登録商標)クリームを使用した患者161人で有害事象をモニターした。これらの試験中に治療に関連した有害事象を少なくとも1つ経験した患者が102人(63%)いた。最も多く報告された事象は、塗布部位における紅斑、剥離、炎症、乾燥、および痒みであった。これらの事象の大部分は重度が軽度から中程度であった。管理した臨床試験において、患者の少なくとも1%によって報告され、また研究者によってTRI-LUMA(登録商標)クリームを用いた治療に関連すると正当に判断された有害事象を以下のようにまとめて示す(頻度の降順):
【0081】
【表4】

【0082】
オープンラベル長期安全性試験では、TRI-LUMA(登録商標)クリームを用いた黒皮症の累積治療を6カ月間行った患者は、8週間の試験において見られるような有害事象と類似のパターンを示した。局所コルチコステロイドでは、まれに以下の局所副作用が報告されている。これらは、密封包帯の使用により、特により効力の高いコルチコステロイドを用いると、より頻繁に発生する可能性が高い。これらの反応を、発生のおおよその降順で列挙する:炎症、痒み、刺激、乾燥、毛包炎、瘡状発疹、色素沈着低下、口周囲皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、2次感染、皮膚萎縮、脈理、および汗疹。
【0083】
本明細書で引用したすべての参考文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0084】
以上の説明は、例示する目的でのみ示しており、開示した正確な形態に本発明を限定するものではなく、この文書に添付した特許請求の範囲によって限定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
局所適用のための薬剤組成物を作製する方法であって、前記組成物は、水および少なくとも1種の有効成分を含む乳剤であり、
(a)水と少なくとも1種の親水性化合物を混合して水相を形成すること;
(b)少なくとも2種の疎水性化合物を混合して非水相を形成すること;
(c)前記水相と非水相を混合して二相混合物を形成すること;
(d)少なくとも1種の有効成分を加えること;
(e)少なくとも1種の乳化剤を加えること;ならびに
(f)前記混合物を均質化して前記乳剤を形成すること
を含む、方法。
【請求項2】
前記水相が、本質的に水、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、グリセリンおよびブチル化ヒドロキシトルエンからなる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記非水相が、セチルアルコール、ステアリン酸、ステアリルアルコール、メチルパラベンおよびプロピルパラベンからなる群から選択される少なくとも2種の疎水性化合物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記非水相が、本質的にセチルアルコール、ステアリン酸、ステアリルアルコール、メチルパラベンおよびプロピルパラベンからなる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記混合ステップ(a)、(b)または両方を室温よりも高い温度で実施して、加熱相をもたらす、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記加熱相を、前記混合ステップ(c)より前に冷却する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記加熱二相混合物を、ステップ(d)より前に冷却する、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1種の前記有効成分が、ステロイド、角質溶解剤、脱色剤またはそれらの組合せを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ステロイドが、ベタメタゾン、フルオシノロン、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、デキサメタゾンまたはクロベタゾールである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記角質溶解剤が、ポドフィロックス、ポドフィリン、イミキモド、インターフェロンまたはレチノイン酸誘導体である、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記脱色剤が、モノベンゾンまたはヒドロキノンである、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記乳化剤が、ステアリン酸グリセリル、ステアリン酸ポリエチレングリコール(PEG)またはそれらの組合せである、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記ステアリン酸グリセリル、ステアリン酸ポリエチレングリコールまたはそれらの組合せが、Arlacel(登録商標)165である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載の方法によって作製した皮膚用調製物。
【請求項15】
局所適用のための薬剤組成物であって、フルオシノロンアセトニド、ヒドロキノンおよびトレチノインからなる群から選択される少なくとも1種の有効成分を含む乳剤であり、
(a)水と少なくとも1種の親水性化合物を約80℃以下の温度で加熱しながら混合して、水相を形成するステップ;
(b)少なくとも2種の疎水性化合物を約80℃以下の温度で加熱しながら混合して、非水相を形成するステップ;
(c)前記水相と非水相を混合して二相混合物を形成するステップ;
(d)前記二相混合物を約70℃の温度まで撹拌および冷却し、次いで前記少なくとも1種の有効成分を加えるステップ;
(e)前記混合物を約70℃の温度まで撹拌および冷却しながら少なくとも1種の乳化剤を加えるステップ;ならびに
(f)前記混合物を均質化して前記乳剤を形成するステップ
を含む方法によって作製される、薬剤組成物。
【請求項16】
前記有効成分が、フルオシノロンアセトニド約0.01重量%、ヒドロキノン約4重量%およびトレチノイン約0.05重量%からなる群から選択される、請求項15に記載の薬剤組成物。
【請求項17】
前記有効成分が、ヒドロキノン約4重量%およびトレチノイン約0.05重量%;フルオシノロンアセトニド約0.01重量%およびトレチノイン約0.05重量%;ならびにフルオシノロンアセトニド約0.01重量%およびヒドロキノン約4重量%からなる群から選択される、請求項15に記載の薬剤組成物。
【請求項18】
前記有効成分が、フルオシノロンアセトニド約0.01重量%、ヒドロキノン約4重量%およびトレチノイン約0.05重量%を含む、請求項15に記載の薬剤組成物。
【請求項19】
前記乳化剤が、ステアリン酸グリセリル、ステアリン酸ポリエチレングリコール(PEG)またはそれらの組合せである、請求項15に記載の薬剤組成物。
【請求項20】
前記ステアリン酸グリセリル、ステアリン酸ポリエチレングリコールまたはそれらの組合せがArlacel(登録商標)165である、請求項19に記載の薬剤組成物。
【請求項21】
ヒドロキノンが少なくとも1種の有効成分である場合、前記ヒドロキノンをステップ(e)の後に加える、請求項15に記載の薬剤組成物。
【請求項22】
ステップ(e)の後に、撹拌しながらメタ重亜硫酸ナトリウムを前記乳剤に加えるステップをさらに含む、請求項21に記載の薬剤組成物。
【請求項23】
本質的にフルオシノロンアセトニド約0.01重量%;ヒドロキノン約4重量%;トレチノイン約0.05重量%;ブチル化ヒドロキシトルエン約0.04重量%;セチルアルコール約4重量%;クエン酸約0.05重量%;グリセリン約4重量%;ケイ酸アルミニウムマグネシウム約3重量%;メチルグルセス約5重量%;メチルパラベン約0.18重量%;ステアリン酸グリセリル、ステアリン酸ポリエチレングリコール(PEG)またはそれらの組合せ約3.5重量%、プロピルパラベン約0.02重量%、メタ重亜硫酸ナトリウム約0.2重量%、ステアリン酸約3重量%およびステアリルアルコール約4重量%からなる薬剤組成物。
【請求項24】
局所適用のための薬剤組成物を作製する方法であって、前記組成物は、水、親水性化合物、および疎水性化合物を含み、さらに、活性成分としてはフルオシノロンアセトニド、ヒドロキノン、およびトレチノインからなり、以下のステップ:
(a)水と少なくとも1種の親水性化合物を混合して水性組成物を形成すること;
(b)少なくとも2種の疎水性化合物を混合して非水相組成物を形成すること;
(c)前記水性組成物と非水性組成物を混合して混合物を形成すること;
(d)ステップ(c)で得られた混合物中に前記フルオシノロンアセトニドと前記トレチノインを混合すること;
(e)少なくとも1種の乳化剤をステップ(d)で得られた混合物中に混合すること;ならびに
(f)ステップ(e)で得られた混合物を均質化すること、
を含み、ステップ(d)において、もしくは前記の少なくとも1種の乳化剤をステップ(e)で添加した後で、前記ヒドロキノンを添加する、方法。
【請求項25】
前記水性組成物が、本質的に、水、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、およびブチル化ヒドロキシトルエンからなる、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記非水性組成物が、セチルアルコール、ステアリン酸、ステアリルアルコール、メチルグルセス、メチルパラベン、プロピルパラベンからなる群から選択される少なくとも2種の疎水性化合物とグリセリンとを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記非水性組成物が、本質的に、セチルアルコール、ステアリン酸、ステアリルアルコール、メチルグルセス、メチルパラベン、プロピルパラベン、およびグリセリンからなる、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記の少なくとも1種の乳化剤が、ステアリン酸グリセリル、ステアリン酸ポリエチレングリコール(PEG)またはそれらの組合せである、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記ステアリン酸グリセリル、ステアリン酸ポリエチレングリコールまたはそれらの組合せが、Arlacel(登録商標)165である、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
ステップ(e)において前記の少なくとも1種の乳化剤を添加した後に前記ヒドロキノンが添加される、請求項24に記載の方法。
【請求項31】
前記の少なくとも1種の乳化剤を添加した後でステップ(e)の前記混合物にメタ重亜硫酸ナトリウムを添加することをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項32】
前記水と前記少なくとも1種の親水性化合物とを高温で混合する、請求項24に記載の方法。
【請求項33】
前記高温が約75℃〜約80℃である、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記少なくとも2種の疎水性化合物が高温で混合される、請求項24に記載の方法。
【請求項35】
前記高温が約75℃〜約80℃である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記水と前記少なくとも1種の親水性化合物が約75℃〜約80℃の温度で混合され、前記少なくとも2種の疎水性化合物が約75℃〜約80℃の温度で混合される、請求項24に記載の方法。
【請求項37】
ステップ(d)において前記フルオシノロンアセトニドと前記トレチノインを添加する前に、ステップ(c)の前記混合物が冷却される、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記冷却された温度が約68℃から約72℃である、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記少なくとも1種の乳化剤がステップ(d)の前記混合物中に混合されるあいだにステップ(d)の前記混合物が冷却される、請求項36に記載の方法。
【請求項40】
ステップ(d)において、前記混合物が冷却された後で前記ヒドロキノンが添加される、請求項36に記載の方法。
【請求項41】
前記ヒドロキノンが添加される前に、前記混合物が約55℃に冷却される、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記均質化ステップ(f)を約50℃の温度で行う、請求項36に記載の方法。
【請求項43】
ステップ(e)において、前記少なくとも1種の乳化剤が前記混合物中に混合された後で前記ヒドロキノンが添加される、請求項39に記載の方法。
【請求項44】
前記混合物が約45℃に冷却され、次に前記冷却された混合物にメタ重亜硫酸ナトリウムが添加される、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
請求項24乃至44のいずれか一項に記載の方法によって製造された局所用薬剤組成物。
【請求項46】
フルオシノロンアセトニド0.01重量%、ヒドロキノン4重量%、およびトレチノイン0.05重量%を含む、請求項45に記載の局所用薬剤組成物。
【請求項47】
前記組成物が、有効成分として、フルオシノロンアセトニド、トレチノイン、およびヒドロキノンの組み合わせを含有しない、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法。

【公開番号】特開2010−280738(P2010−280738A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−221381(P2010−221381)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【分割の表示】特願2004−547149(P2004−547149)の分割
【原出願日】平成15年10月24日(2003.10.24)
【出願人】(505149240)ヒル・デルマシューティカルズ・インコーポレーテッド (2)