屋内測位システムを利用した通知システム、送信装置および受信装置
【課題】屋内のユーザに有益な情報を通知することが可能な屋内測位システムを利用した通知システムを提供する。
【解決手段】このIMESを利用した通知システム1(屋内測位システムを利用した通知システム)は、位置座標情報と位置内容情報(階段の存在を示す情報、立入禁止に関する情報、地震や火災等の要避難を示す情報および位置発信の情報)とを送信するためのIMES送信部123とIMES送信部123による位置座標情報および位置内容情報の送信を制御するCPU121とを含むIMES送信機12と、IMES送信機12から送信される位置座標情報および位置内容情報を受信するためのIMES受信部132と位置座標情報および位置内容情報に基づいて現在地の周辺の状況を通知する制御を行うCPU131とを含む携帯電話13とを備える。
【解決手段】このIMESを利用した通知システム1(屋内測位システムを利用した通知システム)は、位置座標情報と位置内容情報(階段の存在を示す情報、立入禁止に関する情報、地震や火災等の要避難を示す情報および位置発信の情報)とを送信するためのIMES送信部123とIMES送信部123による位置座標情報および位置内容情報の送信を制御するCPU121とを含むIMES送信機12と、IMES送信機12から送信される位置座標情報および位置内容情報を受信するためのIMES受信部132と位置座標情報および位置内容情報に基づいて現在地の周辺の状況を通知する制御を行うCPU131とを含む携帯電話13とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、屋内測位システムを利用した通知システム、送信装置および受信装置に関し、特に、測位情報を用いる屋内測位システムを利用した通知システム、送信装置および受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、測位情報を用いる測位システムを利用した通知システムが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、人工衛星から送信される送信電波を受信するためのGPS受信機(受信部)と、ラジオ局から発信される緊急情報(付加情報)を受信するためのラジオチューナー(受信部)と、人工衛星から送信される送信電波およびラジオ局から発信される緊急情報に基づいて避難誘導に関する通知をする制御を行う制御装置とを備えた避難誘導システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−175033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の避難誘導システムでは、人工衛星から送信される送信電波を利用するため、屋内では電波が届きにくく、屋内において正確な現在地を特定することが困難であるという不都合がある。このため、屋内のユーザに有益な情報を通知することが困難であるという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、屋内のユーザに有益な情報を通知することが可能な屋内測位システムを利用した通知システム、送信装置および受信装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0007】
この発明の第1の局面による屋内測位システムを利用した通知システムは、屋内測位情報と、非常情報および屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む付加情報とを送信するための送信部と、送信部による屋内測位情報および付加情報の送信を制御する送信側制御部とを含む送信装置と、送信装置から送信される屋内測位情報および付加情報を受信するための受信部と、屋内測位情報および付加情報に基づいて屋内における現在地の周辺の状況を通知する制御を行う受信側制御部とを含む受信装置とを備える。
【0008】
この発明の第1の局面による屋内測位システムを利用した通知システムでは、上記のように、受信側制御部を、屋内測位情報と非常情報および屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む付加情報とに基づいて現在地の周辺の状況を通知する制御を行うように構成することによって、人工衛星からの受信が困難な屋内において、受信装置により、屋内測位情報に基づく正確な現在地を特定することができるとともに、その特定された現在地の周辺の状況が通知されるので、屋内のユーザに有益な情報を通知することができる。
【0009】
上記第1の局面による屋内測位システムを利用した通知システムにおいて、好ましくは、付加情報は、優先順位が付された複数の情報を含み、受信側制御部は、付加情報を受信した際に、付加情報に含まれる複数の情報のうち少なくとも優先順位の高い情報に対応した通知を行うように制御するように構成されている。このように構成すれば、複数ある情報からより重要な情報を優先的にユーザに通知することができるので、屋内のユーザに対してより有益な情報を通知することができる。
【0010】
この場合、好ましくは、付加情報は、非常情報および屋内の施設に関する情報の両方を含み、受信側制御部は、非常情報に対応した通知を屋内の施設に関する情報に対応した通知に優先して通知する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、屋内において非常事態が発生した際に、より緊急度および重要度が高い非常情報に対応した通知を優先的にユーザに通知することができる。
【0011】
上記第1の局面による屋内測位システムを利用した通知システムにおいて、好ましくは、付加情報は、非常情報を含み、受信側制御部は、非常情報に対応して避難誘導に関する通知を行うように制御するように構成されている。このように構成すれば、屋内において非常事態が発生した際に、ユーザは、通知された避難誘導に基づいて安全に避難することができる。
【0012】
上記第1の局面による屋内測位システムを利用した通知システムにおいて、好ましくは、送信装置は、屋内の複数の区域に設けられており、それぞれの区域に応じた非常情報および屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む付加情報を受信装置に送信するように構成されている。このように構成すれば、各区域に応じて異なる通知をすることができるので、ユーザは、その通知に基づいて、各区域に応じて適切に対処することができる。
【0013】
上記第1の局面による屋内測位システムを利用した通知システムにおいて、好ましくは、屋内測位情報および付加情報を管理するサーバをさらに備え、送信装置は、サーバから屋内測位情報および付加情報を受信し、サーバから受信した屋内測位情報および付加情報を送信部を介して受信装置に送信するように構成されている。このように構成すれば、サーバにより屋内測位情報および付加情報を一元管理することができるので、屋内測位情報および付加情報を容易に管理することができる。
【0014】
上記第1の局面による屋内測位システムを利用した通知システムにおいて、好ましくは、受信装置は、ユーザの情報を記憶する記憶部をさらに含み、受信側制御部は、付加情報と記憶部に記憶されたユーザの情報とに基づいて、所定のユーザに対して現在地の周辺の状況を通知する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、ユーザに応じて通知を行うか否かを切り替えることができるので、通知が必要なユーザのみに必要な通知を行うことができる。
【0015】
この場合、好ましくは、屋内の施設に関する情報は、通行の困難性に関する情報を含み、ユーザの情報は、障害者であるか否かに関する情報を含み、受信側制御部は、通行の困難性に関する情報と障害者であるか否かに関する情報とに基づいて、ユーザが障害者である場合に現在地の周辺の通行の困難性に関する通知を行うように制御するように構成されている。このように構成すれば、障害者に対して障害者にとって通行が困難である状況が通知されるので、障害者にとって必要な情報を障害者にのみ通知することができる。
【0016】
上記受信装置が記憶部を備える構成において、好ましくは、屋内の施設に関する情報は、立入禁止に関する情報を含み、ユーザの情報は、部外者であるか否かに関する情報を含み、受信側制御部は、立入禁止に関する情報と部外者であるか否かに関する情報とに基づいて、ユーザが部外者である場合に現在地の周辺の立入禁止に関する通知を行うように制御するように構成されている。このように構成すれば、部外者が誤って立入禁止場所に入った場合でも、立入禁止に関する通知を行うことによりユーザに注意喚起することができる。
【0017】
上記第1の局面による屋内測位システムを利用した通知システムにおいて、好ましくは、付加情報は、位置発信の情報をさらに含み、受信装置は、現在地に関する情報を送信する通信部をさらに含み、受信側制御部は、位置発信の情報を受信した際に、通信部を介して現在地に関する情報を発信する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、通信部を介して発信された現在地に関する情報に基づいて、災害等で屋内に閉じ込められてしまったユーザの位置を確認することができるので、屋内に閉じ込められたユーザを救助しやすくすることができる。
【0018】
上記第1の局面による屋内測位システムを利用した通知システムにおいて、好ましくは、屋内測位システムは、位置座標情報および位置内容情報が用いられるIMESであり、送信側制御部は、送信部により位置座標情報として屋内測位情報を送信するとともに、位置内容情報として付加情報を送信するよう制御するように構成されている。このように構成すれば、位置座標情報および位置内容情報が用いられているIMESを利用して、送信装置および受信装置により屋内測位情報および付加情報を容易に送受信することができるので、人工衛星からの受信が困難な屋内において、受信装置により、屋内測位情報に基づく正確な現在地を容易に特定することができるとともに、その特定された現在地の周辺の状況が通知されるので、屋内のユーザに有益な情報を通知することができる。
【0019】
この発明の第2の局面による送信装置は、屋内測位情報と非常情報および屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む付加情報とを受信装置に送信するための送信部と、屋内測位情報および付加情報の送信を制御する送信側制御部とを備え、屋内測位情報および付加情報は、受信装置が現在地の周辺の状況を通知するために利用する情報である。
【0020】
この発明の第2の局面による送信装置では、上記のように、送信部を、屋内測位情報と非常情報および屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む付加情報とを受信装置に送信するように構成することによって、人工衛星からの受信が困難な屋内において、受信装置により、屋内測位情報に基づく正確な現在地を特定することができるとともに、その特定された現在地の周辺の状況が通知されるので、屋内のユーザに有益な情報を通知することができる。
【0021】
この発明の第3の局面による受信装置は、送信装置から送信される屋内測位情報と送信装置から送信される非常情報および屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む付加情報とを受信するための受信部と、屋内測位情報および付加情報に基づいて現在地の周辺の状況を通知する制御を行う受信側制御部とを備える。
【0022】
この発明の第3の局面による受信装置では、上記のように、受信側制御部を、屋内測位情報と非常情報および屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む付加情報とに基づいて現在地の周辺の状況を通知する制御を行うように構成することによって、人工衛星からの受信が困難な屋内において、受信装置により、屋内測位情報に基づく正確な現在地を特定することができるとともに、その特定された現在地の周辺の状況が通知されるので、屋内のユーザに有益な情報を通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態による通知システムの構成を示した概略図である。
【図2】本発明の一実施形態による通知システムが備えるサーバの構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態による通知システムが備えるIMES送信機の構成を示したブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態による通知システムが備える携帯電話の構成を示したブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態による通知システムのIMESデータを説明するための図である。
【図6】本発明の一実施形態による通知システムの位置内容情報を説明するための図である。
【図7】本発明の一実施形態による通知システムを説明するための屋内店舗の概略図である。
【図8】本発明の一実施形態による通知システムの周辺状況通知処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】図8に示したステップS4における階段フラグ確認処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】図8に示したステップS5における立入禁止フラグ確認処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】図8に示したステップS6における要避難フラグ確認処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】図8に示したステップS7における位置発信フラグ確認処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】図8に示したステップS8におけるナビゲーション作業処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】本発明の一実施形態による通知システムの避難誘導処理を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
まず、図1〜図4を参照して、本発明の一実施形態による通知システム1の構成について説明する。通知システム1は、屋内店舗2(図7参照)で用いられており、サーバ11と、IMES送信機12と、携帯電話13と、地震計14aと、火災検知器14bとを主に備えている。なお、IMES送信機12は、本発明の「送信装置」の一例であり、携帯電話13は、本発明の「受信装置」の一例である。
【0026】
図2に示すように、サーバ11は、CPU111と、情報受信部112と、情報送信部113とを備えている。サーバ11は、情報送信部113を介して複数のIMES送信機12に接続されている(図1参照)。また、サーバ11は、情報受信部112を介して地震計14aおよび火災検知器14bに接続されている(図1参照)。サーバ11は、IMES(Indoor MEssaging System)の位置座標情報および位置内容情報を管理するように構成されている。具体的には、サーバ11は、屋内店舗2の複数の区域に設けられているIMES送信機12のそれぞれに対応する位置座標情報およびそれぞれに対応する位置内容情報を管理している。そして、サーバ11は、情報受信部112から取得する地震や火災に関する情報等に基づいて複数のIMES送信機12のそれぞれに対応する位置内容情報を随時最新の情報に書換えて管理している。CPU111は、管理している位置座標情報および位置内容情報を情報送信部112を介して複数のIMES送信機12に、それぞれ対応する位置座標情報および位置内容情報を随時送信する制御を行うように構成されている。なお、位置座標情報は、本発明の「屋内測位情報」の一例であり、位置内容情報は、本発明の「付加情報」の一例である。
【0027】
IMES送信機12は、図3に示すように、CPU121と、情報受信部122と、IMES送信部123とを備えている。IMES送信機12は、情報通信部122を介して、サーバ11に接続されている(図1参照)。また、IMES送信機12は、IMES送信部123を介して、携帯電話13に接続可能に構成されている(図1参照)。IMES送信機12は、屋内店舗2の複数の区域に設けられている。具体的には、図7に示すように、屋内店舗2に略等間隔に隔てられた縦4行横4列の16の区域のそれぞれに配置されている。また、IMES送信機12は、サーバ11から送信される位置座標情報および位置内容情報を情報受信部122を介して受信するように構成されている。CPU121は、位置座標情報および位置内容情報をIMES送信部123を介して携帯電話13に送信する制御を行うように構成されている。なお、CPU121は、本発明の「送信側制御部」の一例であり、IMES送信部123は、本発明の「送信部」の一例である。
【0028】
携帯電話13は、図4に示すように、CPU131と、IMES受信部132と、通信部133と、通知部134と、メモリ135と、操作部136とを備えている。携帯電話13は、GPS機能を搭載しており、IMESに対応している。携帯電話13は、IMES受信部132を介して、IMES送信機12に接続可能に構成されている(図1参照)。また、携帯電話13は、通信部133を介して、3Gネットワークに接続可能に構成されている(図1参照)。携帯電話13は、屋内店舗2の複数の区域に設けられているIMES送信機12のうち携帯電話13の現在地に最も近いIMES送信機12から送信される位置座標情報および位置内容情報をIMES受信部132を介して受信するように構成されている。携帯電話13は、通信部133を介して、3Gネットワークから送信される屋内店舗2の地図データや後述する屋内店舗2についての位置内容情報に関するデータを受信するように構成されている。
【0029】
CPU131は、後述する位置発信の情報を受信した際に、通信部133を介して3Gネットワーク経由でIMES送信機12から送信される位置座標情報に基づく現在地に関する情報をメールや電話で発信するように制御を行う。CPU131は、IMES送信機12から送信される位置座標情報および位置内容情報に基づいて、階段の警告、立入禁止の警告および避難誘導を通知する通知部134を制御するように構成されている。CPU131は、メモリ135にユーザの情報を記憶させるように制御するように構成されている。詳しくは、CPU131は、ユーザの情報として、ユーザが視覚障害者であるという情報およびユーザが顧客または従業員であるという情報をメモリ135に記憶させるように制御する。操作部136は、番号キー、受話開始キー、受話終了キー、メニューキーおよびスクロールキー等からなっている。なお、CPU131は、本発明の「受信側制御部」の一例であり、IMES受信部132は、本発明の「受信部」の一例である。また、メモリ135は、本発明の「記憶部」の一例である。また、ユーザが視覚障害者であるという情報は、本発明の「ユーザの情報」および「障害者であるか否かに関する情報」の一例であり、ユーザが顧客または従業員であるという情報は、本発明の「ユーザの情報」および「部外者であるか否かに関する情報」の一例である。
【0030】
地震計14aは、屋内店舗2内に設けられており、地震を感知した場合に、地震についての情報をサーバ11に送信するように構成されている。また、火災検知器14bは、屋内店舗2内の各階に設置されており、火災を検知した場合に、火災についての情報をサーバ11に送信するように構成されている。
【0031】
図5および図6を参照して、IMESデータの位置座標情報および位置内容情報について説明する。図5に示すように、IMESのメッセージは、3ワードの位置座標情報、4ワードの位置座標情報、1ワードの位置内容情報および2ワードの位置内容情報が含まれる。1ワードは、30ビットで構成されている。3ワードの位置座標情報は、階数データ、緯度データおよび経度データを有する。4ワードの位置座標情報は、階数データ、緯度データ、経度データおよび高度データを有する。1ワードの位置内容情報は、ショートID(Short ID)を有する。2ワードの位置内容情報は、ミディアムID(Midium ID)を有する。なお、ショートIDおよびミディアムIDは、地下街やデパート等の事業者単位で内容を設定することができる。
【0032】
ここで、本実施形態では、ミディアムIDの1ワード目の12ビット〜15ビット目の合計4ビットにフラグにより屋内店舗2についての位置内容情報が実装されている。具体的には、図6に示すように、階段の存在を示す情報が15ビット目に、立入禁止に関する情報が14ビット目に、地震や火災等の要避難を示す情報が13ビット目に、位置発信の情報が12ビット目に実装されている。また、それぞれの情報について該当がある場合には、対応するビット位置に1の信号を用いてフラグが立てられる。この位置内容情報にはそれぞれ優先順位が付されており、優先順位の高い順に12ビット目から15ビット目に実装されている。つまり、位置発信の情報、地震や火災等の要避難を示す情報、立入禁止に関する情報、階段の存在を示す情報という順に優先順位が高い。また、フラグで実装するので、情報を重複させることも可能である。たとえば、階段があり、かつ、立入禁止である場合は、14ビット目および15ビット目にフラグを立てる(1の信号にする)ことで階段の存在を示す情報および立入禁止に関する情報の両方の情報を送信することが可能である。なお、階段の存在を示す情報は、本発明の「付加情報」、「施設に関する情報」および「通行の困難性に関する情報」の一例である。また、立入禁止に関する情報は、本発明の「付加情報」および「施設に関する情報」の一例であり、地震や火災等の要避難を示す情報は、本発明の「付加情報」および「非常情報」の一例である。
【0033】
図7に示すように、屋内店舗2には、16の区域にIMES送信機12a〜12pがそれぞれ設けられている。屋内店舗2には、階段21と、非常口22と、壁23とが設けられている。また、屋内店舗2には、立入禁止区域24が設定されている。IMES送信機12a〜12pは、それぞれ、設置されている区域に応じた位置座標情報を送信している。また、IMES送信機12a〜12pは、それぞれ、設置されている区域に応じた位置内容情報を送信している。具体的には、平常時は、立入禁止に設定されている区域に設けらたIMES送信機12d、12h、12lおよび12pは、立入禁止に関する情報として立入禁止フラグを立てて位置内容情報を送信している。また、階段が存在している区域に設けらたIMES送信機12dおよび12mは、階段の存在を示す情報として階段フラグを立てて位置内容情報を送信している。地震や火災等の非常時には、IMES送信機12a〜12pは、地震や火災等の要避難を示す情報として要避難フラグを立てた位置内容情報を平常時の位置内容情報に加えて送信する。また、IMES送信機12a〜12pは、位置発信の情報として位置発信フラグを立てた位置内容情報を平常時の位置内容情報に加えて送信する。なお、位置発信フラグは、屋内の救助者の存在および位置を確認するために屋内店舗2の管理者等がサーバ11に指示を出すことにより立てられる。なお、位置発信の情報は、本発明の「付加情報」の一例である。
【0034】
次に、図8〜図14を参照して、本発明の一実施形態による通知システム1の周辺状況通知処理について説明する。
【0035】
ユーザにより操作部136を介して携帯電話13に屋内店舗2での目的地までの経路案内のためのナビゲーションを開始するための操作がされると、CPU131は、ステップS1において、屋内店舗2でのナビゲーションのためのアプリケーションを起動する。その後、CPU131は、ステップS2において、3Gネットワークから屋内店舗2の地図データや屋内店舗2についての位置内容情報に関するデータを受信する。地図データには、屋内店舗2の各階の地図データが含まれている。また、屋内店舗2についての位置内容情報に関するデータには、位置発信の情報、地震や火災等の要避難を示す情報、立入禁止に関する情報および階段の存在を示す情報に関するデータや、情報の優先順位に関するデータが含まれている。
【0036】
次に、CPU131は、ステップS3において、IMES受信部132を介して現在地に最も近いIMES送信機12から送信される位置座標情報および位置内容情報を含むIMESデータを受信する。
【0037】
その後、CPU131は、ステップS4において、階段フラグを確認する処理を行う。詳しくは、図9に示すように、CPU131は、ステップS41において、IMES送信機12から送信される位置内容情報に階段フラグが立っている(ミディアムIDの1ワード目の15ビット目が1)か否かの判断を行う。階段フラグが立っていなければ、階段フラグを確認する処理を終了する。階段フラグが立っていれば、CPU131は、ステップS42において、メモリ135に記憶されたユーザの情報に基づき警告該当者であるか否かを判断する。詳しくは、ユーザが視覚障害者であるというユーザの情報に基づき警告該当者であるか否かを判断する。ユーザが視覚障害者でなければ、階段フラグを確認する処理を終了する。一方、ユーザが視覚障害者であれば、CPU131は、ステップS43において、通知部134により階段の警告を音や振動等で通知するように制御を行い、階段フラグを確認する処理を終了する。
【0038】
次に、CPU131は、ステップS5において、立入禁止フラグを確認する処理を行う。詳しくは、図10に示すように、CPU131は、ステップS51において、IMES送信機12から送信される位置内容情報に立入禁止フラグが立っている(ミディアムIDの1ワード目の14ビット目が1)か否かの判断を行う。立入禁止フラグが立っていなければ、立入禁止フラグを確認する処理を終了する。立入禁止フラグが立っていれば、CPU131は、ステップS52において、メモリ135に記憶されたユーザの情報に基づき部外者であるか否かを判断する。詳しくは、ユーザが顧客または従業員であるというユーザの情報に基づき部外者であるか否かを判断する。ユーザが部外者でなければ、立入禁止フラグを確認する処理を終了する。一方、ユーザが部外者であれば、CPU131は、ステップS53において、CPU131に避難フラグが立っているか否かを判断する。避難フラグが立っていれば、立入禁止フラグを確認する処理を終了する。一方、避難フラグが立っていなければ、CPU131は、ステップS54において、通知部134により立入禁止の警告を通知するように制御を行い、立入禁止フラグを確認する処理を終了する。なお、避難フラグとは、位置内容情報に要避難フラグが立っている場合、CPU131に立てられるフラグである。
【0039】
次に、CPU131は、ステップS6において、要避難フラグを確認する処理を行う。詳しくは、図11に示すように、CPU131は、ステップS61において、CPU131に避難フラグが立っている(ミディアムIDの1ワード目の13ビット目が1)か否かを判断する。避難フラグが立っていれば、ステップS64に進む。一方、避難フラグが立っていなければ、CPU131は、ステップS62において、IMES送信機12から送信される位置内容情報に要避難フラグが立っているか否かの判断を行う。要避難フラグが立っていなければ、要避難フラグを確認する処理を終了する。一方、要避難フラグが立っていれば、CPU131は、ステップS63において、CPU131に避難フラグを立てて、ステップS64に進む。CPU131は、ステップS64において、IMES送信機12から送信される位置内容情報に立入禁止フラグが立っているか否かの判断を行う。立入禁止フラグが立っていれば、ステップS66に進む。一方、立入禁止フラグが立っていなければ、CPU131は、ステップS65において、IMES送信機12から送信される位置内容情報に階段フラグが立っているか否かの判断を行う。階段フラグが立っていなければ、CPU131は、ステップS67において、通知部134により表示および音声により避難経路を案内することにより避難誘導の通知をする制御を行い、要避難フラグを確認する処理を終了する。一方、階段フラグが立っていれば、CPU131は、ステップS68において、通知部134により表示および音声により階段の警告を通知しながら避難経路を案内することにより避難誘導の通知をする制御を行い、要避難フラグを確認する処理を終了する。ここで、ステップS6の要避難フラグ確認処理では、ステップS4の階段フラグ確認処理と異なり、視覚障害者であるか否かについての判断は行わない。これは、非常時は火災の煙や崩れた瓦礫等で視界が悪化するため、全てのユーザに階段を通知した方が安全に避難できるからである。
【0040】
CPU131は、立入禁止フラグが立っている場合に、ステップS66において、IMES送信機12から送信される位置内容情報に階段フラグが立っているか否かの判断を行う。階段フラグが立っていなければ、CPU131は、ステップS69において、通知部134により表示および音声により平常時は立入禁止である区域なので注意しながら避難するよう案内をしながら避難誘導の通知をする制御を行い、要避難フラグを確認する処理を終了する。一方、階段フラグが立っていれば、CPU131は、ステップS70において、通知部134により表示および音声により階段の警告および平常時は立入禁止である区域なので注意しながら避難するよう案内しながら避難誘導の通知をする制御を行い、要避難フラグを確認する処理を終了する。つまり、CPU131は、地震や火災等の要避難を示す情報に対応した通知を階段の存在を示す情報に対応した通知および立入禁止に関する情報に対応した通知に優先して通知するように構成されている。
【0041】
次に、CPU131は、ステップS7において、位置発信フラグを確認する処理を行う。詳しくは、図12に示すように、CPU131は、ステップS71において、IMES送信機12から送信される位置内容情報に位置発信フラグが立っている(ミディアムIDの1ワード目の12ビット目が1)か否かの判断を行う。位置発信フラグが立っていなければ、位置発信フラグを確認する処理を終了する。位置発信フラグが立っていれば、CPU131は、ステップS72において、通信部133を介して3Gネットワーク経由でIMES送信機12から送信される位置座標情報に基づく現在地に関する情報をメールや電話で発信する制御を行う。その後、位置発信フラグを確認する処理を終了する。
【0042】
次に、CPU131は、ステップS8において、ナビゲーション作業の処理を行う。詳しくは、図13に示すように、CPU131は、ステップS81において、CPU131に避難フラグが立っているか否かを判断する。避難フラグが立っていなければ、ステップS82において、通常のナビゲーションを実行するように制御を行う。一方、避難フラグが立っていれば、CPU131は、ステップS83において、避難誘導のナビゲーションを実行する。たとえば、図14に示すように、ユーザがIMES送信機12h付近にいた場合、携帯電話13は、通知部134により矢印のように避難誘導を行う。なお、この際、IMES送信機12hから送信される位置内容情報は、立入禁止フラグおよび要避難フラグの両方が立っているため、携帯電話13は、通知部134により立入禁止の表示をしながら避難誘導の通知を行う。
【0043】
次に、CPU131は、ステップS9において、目的地または避難地に到着したか否かの判断を行う。到着していなければ、ステップS2に戻り、ステップS2〜S9の処理を繰り返す。一方、到着していれば、CPU131は、ステップS10において、屋内店舗2でのナビゲーションのためのアプリケーションを終了し、周辺状況通知処理を終了する。
【0044】
本実施形態では、上記のように、CPU131を、位置座標情報と地震や火災等の要避難を示す情報、階段の存在を示す情報および立入禁止に関する情報を含む位置内容情報とに基づいて現在地の周辺の状況を通知する制御を行うように構成することによって、人工衛星からの受信が困難な屋内店舗2において、携帯電話13により、位置座標情報に基づく正確な現在地を特定することができるとともに、その特定された現在地の周辺の状況が通知されるので、屋内のユーザに有益な情報を通知することができる。
【0045】
本実施形態では、上記のように、CPU131を、地震や火災等の要避難を示す情報に対応した通知を階段の存在を示す情報に対応した通知および立入禁止に関する情報に対応した通知に優先して通知する制御を行うように構成することによって、屋内店舗2において非常事態が発生した際に、より緊急度および重要度が高い地震や火災等の要避難を示す情報に対応した通知を優先的にユーザに通知することができる。
【0046】
本実施形態では、上記のように、CPU131を、地震や火災等の要避難を示す情報に対応して避難誘導に関する通知を行うように制御するように構成することによって、屋内店舗2において非常事態が発生した際に、ユーザは、通知された避難誘導に基づいて安全に避難することができる。
【0047】
本実施形態では、上記のように、IMES送信機12を、屋内店舗2の複数の区域に設け、それぞれの区域に応じた地震や火災等の要避難を示す情報、階段の存在を示す情報および立入禁止に関する情報を含む位置内容情報を携帯電話13に送信するように構成することによって、各区域に応じて異なる通知をすることができるので、ユーザは、その通知に基づいて、各区域に応じて適切に対処することができる。
【0048】
本実施形態では、上記のように、位置座標情報および位置内容情報を管理するサーバ11を設け、IMES送信機12を、サーバ11から位置座標情報および位置内容情報を受信し、サーバ11から受信した位置座標情報および位置内容情報をIMES送信部123を介して携帯電話13に送信するように構成することによって、サーバ11により位置座標情報および位置内容情報を一元管理することができるので、位置座標情報および位置内容情報を容易に管理することができる。
【0049】
本実施形態では、上記のように、CPU131を、階段の存在を示す情報とユーザが視覚障害者であるというユーザの情報とに基づいて、階段の警告を通知する制御を行うように構成することによって、視覚障害者に対して視覚障害者にとって通行が困難である状況が通知されるので、視覚障害者にとって必要な情報を視覚障害者にのみ通知することができる。
【0050】
本実施形態では、上記のように、CPU131を、立入禁止に関する情報とユーザが顧客であるというユーザの情報とに基づいて、立入禁止の警告を通知する制御を行うように構成することによって、部外者に対して立入禁止の通知がされるので、部外者が誤って立入禁止区域に入った場合でも、立入禁止に関する通知をすることによりユーザに注意喚起することができる。
【0051】
本実施形態では、上記のように、携帯電話13に、現在地に関する情報を送信する通信部133を設け、CPU131を、位置発信の情報を受信した際に、通信部133を介して現在地に関する情報を発信する制御を行うように構成することによって、通信部133を介して発信された現在地に関する情報に基づいて、災害等で屋内店舗2に閉じ込められてしまったユーザの位置を確認することができるので、屋内店舗2に閉じ込められたユーザを救助しやすくすることができる。
【0052】
本実施形態では、上記のように、CPU121を、IMES送信部123によりIMESの位置座標情報および位置内容情報を送信するよう制御するように構成することによって、位置座標情報および位置内容情報が用いられているIMESを利用して、IMES送信機12および携帯電話13により位置座標情報および位置内容情報を容易に送受信することができるので、人工衛星からの受信が困難な屋内において、携帯電話13により、位置座標情報に基づく正確な現在地を容易に特定することができるとともに、その特定された現在地の周辺の状況が通知されるので、屋内店舗2のユーザに有益な情報を通知することができる。
【0053】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0054】
たとえば、上記実施形態では、本発明の受信装置として携帯電話13を用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、屋内測位システムに対応して屋内測位情報および付加情報を受信できれば、携帯電話でなくてもよい。たとえば、ポータブルナビゲーション等でもよい。
【0055】
また、上記実施形態では、本発明の屋内測位システムとしてIMESを用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、屋内測位情報および付加情報を送受信することができる屋内測位システムであれば、IMESでなくてもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、サーバ11を設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、サーバを設けずに送信装置が、屋内測位情報および付加情報を直接管理する構成にしてもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、本発明の障害者として視覚障害者についての例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、視覚障害者以外の障害者でもよい。
【0058】
また、上記実施形態では、通知部134により表示、音声および振動により通知する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ユーザに屋内の現在地の周辺の状況を通知することができれば、それ以外の方法で通知してもよい。
【0059】
また、上記実施形態では、本発明の受信側制御部としてのCPU131により、付加情報としての位置内容情報を受信した際に、優先順位の高い情報に応じた通知および低い方の情報に応じた通知を合わせて行う例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、優先順位の高い情報に応じた通知のみを行うようにしてもよい。このように構成すれば、複数ある情報からより重要な情報を確実にユーザに通知することができるので、屋内のユーザに対してより有益な情報を通知することができる。
【0060】
また、上記実施形態では、本発明の付加情報としての位置内容情報が、非常情報(地震や火災等の要避難を示す情報)と、施設に関する情報(階段の存在を示す情報および立入禁止に関する情報)との両方を含む例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、付加情報は、非常情報および施設に関する情報のうち少なくとも一方を含むようにすればよい。
【0061】
また、上記実施形態では、本発明の施設に関する情報として階段の存在を示す情報および立入禁止に関する情報を用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、施設に関する情報であれば、その他の情報を用いてもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、フラグにより付加情報である位置内容情報を実装する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、テーブルにより付加情報を実装してもよいし、フラグとテーブルの組み合わせにより付加情報を実装してもよい。
【0063】
また、上記実施形態では、説明の便宜上、受信側制御部の処理動作を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限らない。本発明では、受信側制御部の処理動作を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
【符号の説明】
【0064】
1 通知システム
11 サーバ
12 IMES送信機(送信装置)
13 携帯電話(受信装置)
121 CPU(送信側制御部)
123 IMES送信部(送信部)
131 CPU(受信側制御部)
132 IMES受信部(受信部)
133 通信部
135 メモリ(記憶部)
【技術分野】
【0001】
この発明は、屋内測位システムを利用した通知システム、送信装置および受信装置に関し、特に、測位情報を用いる屋内測位システムを利用した通知システム、送信装置および受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、測位情報を用いる測位システムを利用した通知システムが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、人工衛星から送信される送信電波を受信するためのGPS受信機(受信部)と、ラジオ局から発信される緊急情報(付加情報)を受信するためのラジオチューナー(受信部)と、人工衛星から送信される送信電波およびラジオ局から発信される緊急情報に基づいて避難誘導に関する通知をする制御を行う制御装置とを備えた避難誘導システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−175033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の避難誘導システムでは、人工衛星から送信される送信電波を利用するため、屋内では電波が届きにくく、屋内において正確な現在地を特定することが困難であるという不都合がある。このため、屋内のユーザに有益な情報を通知することが困難であるという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、屋内のユーザに有益な情報を通知することが可能な屋内測位システムを利用した通知システム、送信装置および受信装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0007】
この発明の第1の局面による屋内測位システムを利用した通知システムは、屋内測位情報と、非常情報および屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む付加情報とを送信するための送信部と、送信部による屋内測位情報および付加情報の送信を制御する送信側制御部とを含む送信装置と、送信装置から送信される屋内測位情報および付加情報を受信するための受信部と、屋内測位情報および付加情報に基づいて屋内における現在地の周辺の状況を通知する制御を行う受信側制御部とを含む受信装置とを備える。
【0008】
この発明の第1の局面による屋内測位システムを利用した通知システムでは、上記のように、受信側制御部を、屋内測位情報と非常情報および屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む付加情報とに基づいて現在地の周辺の状況を通知する制御を行うように構成することによって、人工衛星からの受信が困難な屋内において、受信装置により、屋内測位情報に基づく正確な現在地を特定することができるとともに、その特定された現在地の周辺の状況が通知されるので、屋内のユーザに有益な情報を通知することができる。
【0009】
上記第1の局面による屋内測位システムを利用した通知システムにおいて、好ましくは、付加情報は、優先順位が付された複数の情報を含み、受信側制御部は、付加情報を受信した際に、付加情報に含まれる複数の情報のうち少なくとも優先順位の高い情報に対応した通知を行うように制御するように構成されている。このように構成すれば、複数ある情報からより重要な情報を優先的にユーザに通知することができるので、屋内のユーザに対してより有益な情報を通知することができる。
【0010】
この場合、好ましくは、付加情報は、非常情報および屋内の施設に関する情報の両方を含み、受信側制御部は、非常情報に対応した通知を屋内の施設に関する情報に対応した通知に優先して通知する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、屋内において非常事態が発生した際に、より緊急度および重要度が高い非常情報に対応した通知を優先的にユーザに通知することができる。
【0011】
上記第1の局面による屋内測位システムを利用した通知システムにおいて、好ましくは、付加情報は、非常情報を含み、受信側制御部は、非常情報に対応して避難誘導に関する通知を行うように制御するように構成されている。このように構成すれば、屋内において非常事態が発生した際に、ユーザは、通知された避難誘導に基づいて安全に避難することができる。
【0012】
上記第1の局面による屋内測位システムを利用した通知システムにおいて、好ましくは、送信装置は、屋内の複数の区域に設けられており、それぞれの区域に応じた非常情報および屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む付加情報を受信装置に送信するように構成されている。このように構成すれば、各区域に応じて異なる通知をすることができるので、ユーザは、その通知に基づいて、各区域に応じて適切に対処することができる。
【0013】
上記第1の局面による屋内測位システムを利用した通知システムにおいて、好ましくは、屋内測位情報および付加情報を管理するサーバをさらに備え、送信装置は、サーバから屋内測位情報および付加情報を受信し、サーバから受信した屋内測位情報および付加情報を送信部を介して受信装置に送信するように構成されている。このように構成すれば、サーバにより屋内測位情報および付加情報を一元管理することができるので、屋内測位情報および付加情報を容易に管理することができる。
【0014】
上記第1の局面による屋内測位システムを利用した通知システムにおいて、好ましくは、受信装置は、ユーザの情報を記憶する記憶部をさらに含み、受信側制御部は、付加情報と記憶部に記憶されたユーザの情報とに基づいて、所定のユーザに対して現在地の周辺の状況を通知する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、ユーザに応じて通知を行うか否かを切り替えることができるので、通知が必要なユーザのみに必要な通知を行うことができる。
【0015】
この場合、好ましくは、屋内の施設に関する情報は、通行の困難性に関する情報を含み、ユーザの情報は、障害者であるか否かに関する情報を含み、受信側制御部は、通行の困難性に関する情報と障害者であるか否かに関する情報とに基づいて、ユーザが障害者である場合に現在地の周辺の通行の困難性に関する通知を行うように制御するように構成されている。このように構成すれば、障害者に対して障害者にとって通行が困難である状況が通知されるので、障害者にとって必要な情報を障害者にのみ通知することができる。
【0016】
上記受信装置が記憶部を備える構成において、好ましくは、屋内の施設に関する情報は、立入禁止に関する情報を含み、ユーザの情報は、部外者であるか否かに関する情報を含み、受信側制御部は、立入禁止に関する情報と部外者であるか否かに関する情報とに基づいて、ユーザが部外者である場合に現在地の周辺の立入禁止に関する通知を行うように制御するように構成されている。このように構成すれば、部外者が誤って立入禁止場所に入った場合でも、立入禁止に関する通知を行うことによりユーザに注意喚起することができる。
【0017】
上記第1の局面による屋内測位システムを利用した通知システムにおいて、好ましくは、付加情報は、位置発信の情報をさらに含み、受信装置は、現在地に関する情報を送信する通信部をさらに含み、受信側制御部は、位置発信の情報を受信した際に、通信部を介して現在地に関する情報を発信する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、通信部を介して発信された現在地に関する情報に基づいて、災害等で屋内に閉じ込められてしまったユーザの位置を確認することができるので、屋内に閉じ込められたユーザを救助しやすくすることができる。
【0018】
上記第1の局面による屋内測位システムを利用した通知システムにおいて、好ましくは、屋内測位システムは、位置座標情報および位置内容情報が用いられるIMESであり、送信側制御部は、送信部により位置座標情報として屋内測位情報を送信するとともに、位置内容情報として付加情報を送信するよう制御するように構成されている。このように構成すれば、位置座標情報および位置内容情報が用いられているIMESを利用して、送信装置および受信装置により屋内測位情報および付加情報を容易に送受信することができるので、人工衛星からの受信が困難な屋内において、受信装置により、屋内測位情報に基づく正確な現在地を容易に特定することができるとともに、その特定された現在地の周辺の状況が通知されるので、屋内のユーザに有益な情報を通知することができる。
【0019】
この発明の第2の局面による送信装置は、屋内測位情報と非常情報および屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む付加情報とを受信装置に送信するための送信部と、屋内測位情報および付加情報の送信を制御する送信側制御部とを備え、屋内測位情報および付加情報は、受信装置が現在地の周辺の状況を通知するために利用する情報である。
【0020】
この発明の第2の局面による送信装置では、上記のように、送信部を、屋内測位情報と非常情報および屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む付加情報とを受信装置に送信するように構成することによって、人工衛星からの受信が困難な屋内において、受信装置により、屋内測位情報に基づく正確な現在地を特定することができるとともに、その特定された現在地の周辺の状況が通知されるので、屋内のユーザに有益な情報を通知することができる。
【0021】
この発明の第3の局面による受信装置は、送信装置から送信される屋内測位情報と送信装置から送信される非常情報および屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む付加情報とを受信するための受信部と、屋内測位情報および付加情報に基づいて現在地の周辺の状況を通知する制御を行う受信側制御部とを備える。
【0022】
この発明の第3の局面による受信装置では、上記のように、受信側制御部を、屋内測位情報と非常情報および屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む付加情報とに基づいて現在地の周辺の状況を通知する制御を行うように構成することによって、人工衛星からの受信が困難な屋内において、受信装置により、屋内測位情報に基づく正確な現在地を特定することができるとともに、その特定された現在地の周辺の状況が通知されるので、屋内のユーザに有益な情報を通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態による通知システムの構成を示した概略図である。
【図2】本発明の一実施形態による通知システムが備えるサーバの構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態による通知システムが備えるIMES送信機の構成を示したブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態による通知システムが備える携帯電話の構成を示したブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態による通知システムのIMESデータを説明するための図である。
【図6】本発明の一実施形態による通知システムの位置内容情報を説明するための図である。
【図7】本発明の一実施形態による通知システムを説明するための屋内店舗の概略図である。
【図8】本発明の一実施形態による通知システムの周辺状況通知処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】図8に示したステップS4における階段フラグ確認処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】図8に示したステップS5における立入禁止フラグ確認処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】図8に示したステップS6における要避難フラグ確認処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】図8に示したステップS7における位置発信フラグ確認処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】図8に示したステップS8におけるナビゲーション作業処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】本発明の一実施形態による通知システムの避難誘導処理を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
まず、図1〜図4を参照して、本発明の一実施形態による通知システム1の構成について説明する。通知システム1は、屋内店舗2(図7参照)で用いられており、サーバ11と、IMES送信機12と、携帯電話13と、地震計14aと、火災検知器14bとを主に備えている。なお、IMES送信機12は、本発明の「送信装置」の一例であり、携帯電話13は、本発明の「受信装置」の一例である。
【0026】
図2に示すように、サーバ11は、CPU111と、情報受信部112と、情報送信部113とを備えている。サーバ11は、情報送信部113を介して複数のIMES送信機12に接続されている(図1参照)。また、サーバ11は、情報受信部112を介して地震計14aおよび火災検知器14bに接続されている(図1参照)。サーバ11は、IMES(Indoor MEssaging System)の位置座標情報および位置内容情報を管理するように構成されている。具体的には、サーバ11は、屋内店舗2の複数の区域に設けられているIMES送信機12のそれぞれに対応する位置座標情報およびそれぞれに対応する位置内容情報を管理している。そして、サーバ11は、情報受信部112から取得する地震や火災に関する情報等に基づいて複数のIMES送信機12のそれぞれに対応する位置内容情報を随時最新の情報に書換えて管理している。CPU111は、管理している位置座標情報および位置内容情報を情報送信部112を介して複数のIMES送信機12に、それぞれ対応する位置座標情報および位置内容情報を随時送信する制御を行うように構成されている。なお、位置座標情報は、本発明の「屋内測位情報」の一例であり、位置内容情報は、本発明の「付加情報」の一例である。
【0027】
IMES送信機12は、図3に示すように、CPU121と、情報受信部122と、IMES送信部123とを備えている。IMES送信機12は、情報通信部122を介して、サーバ11に接続されている(図1参照)。また、IMES送信機12は、IMES送信部123を介して、携帯電話13に接続可能に構成されている(図1参照)。IMES送信機12は、屋内店舗2の複数の区域に設けられている。具体的には、図7に示すように、屋内店舗2に略等間隔に隔てられた縦4行横4列の16の区域のそれぞれに配置されている。また、IMES送信機12は、サーバ11から送信される位置座標情報および位置内容情報を情報受信部122を介して受信するように構成されている。CPU121は、位置座標情報および位置内容情報をIMES送信部123を介して携帯電話13に送信する制御を行うように構成されている。なお、CPU121は、本発明の「送信側制御部」の一例であり、IMES送信部123は、本発明の「送信部」の一例である。
【0028】
携帯電話13は、図4に示すように、CPU131と、IMES受信部132と、通信部133と、通知部134と、メモリ135と、操作部136とを備えている。携帯電話13は、GPS機能を搭載しており、IMESに対応している。携帯電話13は、IMES受信部132を介して、IMES送信機12に接続可能に構成されている(図1参照)。また、携帯電話13は、通信部133を介して、3Gネットワークに接続可能に構成されている(図1参照)。携帯電話13は、屋内店舗2の複数の区域に設けられているIMES送信機12のうち携帯電話13の現在地に最も近いIMES送信機12から送信される位置座標情報および位置内容情報をIMES受信部132を介して受信するように構成されている。携帯電話13は、通信部133を介して、3Gネットワークから送信される屋内店舗2の地図データや後述する屋内店舗2についての位置内容情報に関するデータを受信するように構成されている。
【0029】
CPU131は、後述する位置発信の情報を受信した際に、通信部133を介して3Gネットワーク経由でIMES送信機12から送信される位置座標情報に基づく現在地に関する情報をメールや電話で発信するように制御を行う。CPU131は、IMES送信機12から送信される位置座標情報および位置内容情報に基づいて、階段の警告、立入禁止の警告および避難誘導を通知する通知部134を制御するように構成されている。CPU131は、メモリ135にユーザの情報を記憶させるように制御するように構成されている。詳しくは、CPU131は、ユーザの情報として、ユーザが視覚障害者であるという情報およびユーザが顧客または従業員であるという情報をメモリ135に記憶させるように制御する。操作部136は、番号キー、受話開始キー、受話終了キー、メニューキーおよびスクロールキー等からなっている。なお、CPU131は、本発明の「受信側制御部」の一例であり、IMES受信部132は、本発明の「受信部」の一例である。また、メモリ135は、本発明の「記憶部」の一例である。また、ユーザが視覚障害者であるという情報は、本発明の「ユーザの情報」および「障害者であるか否かに関する情報」の一例であり、ユーザが顧客または従業員であるという情報は、本発明の「ユーザの情報」および「部外者であるか否かに関する情報」の一例である。
【0030】
地震計14aは、屋内店舗2内に設けられており、地震を感知した場合に、地震についての情報をサーバ11に送信するように構成されている。また、火災検知器14bは、屋内店舗2内の各階に設置されており、火災を検知した場合に、火災についての情報をサーバ11に送信するように構成されている。
【0031】
図5および図6を参照して、IMESデータの位置座標情報および位置内容情報について説明する。図5に示すように、IMESのメッセージは、3ワードの位置座標情報、4ワードの位置座標情報、1ワードの位置内容情報および2ワードの位置内容情報が含まれる。1ワードは、30ビットで構成されている。3ワードの位置座標情報は、階数データ、緯度データおよび経度データを有する。4ワードの位置座標情報は、階数データ、緯度データ、経度データおよび高度データを有する。1ワードの位置内容情報は、ショートID(Short ID)を有する。2ワードの位置内容情報は、ミディアムID(Midium ID)を有する。なお、ショートIDおよびミディアムIDは、地下街やデパート等の事業者単位で内容を設定することができる。
【0032】
ここで、本実施形態では、ミディアムIDの1ワード目の12ビット〜15ビット目の合計4ビットにフラグにより屋内店舗2についての位置内容情報が実装されている。具体的には、図6に示すように、階段の存在を示す情報が15ビット目に、立入禁止に関する情報が14ビット目に、地震や火災等の要避難を示す情報が13ビット目に、位置発信の情報が12ビット目に実装されている。また、それぞれの情報について該当がある場合には、対応するビット位置に1の信号を用いてフラグが立てられる。この位置内容情報にはそれぞれ優先順位が付されており、優先順位の高い順に12ビット目から15ビット目に実装されている。つまり、位置発信の情報、地震や火災等の要避難を示す情報、立入禁止に関する情報、階段の存在を示す情報という順に優先順位が高い。また、フラグで実装するので、情報を重複させることも可能である。たとえば、階段があり、かつ、立入禁止である場合は、14ビット目および15ビット目にフラグを立てる(1の信号にする)ことで階段の存在を示す情報および立入禁止に関する情報の両方の情報を送信することが可能である。なお、階段の存在を示す情報は、本発明の「付加情報」、「施設に関する情報」および「通行の困難性に関する情報」の一例である。また、立入禁止に関する情報は、本発明の「付加情報」および「施設に関する情報」の一例であり、地震や火災等の要避難を示す情報は、本発明の「付加情報」および「非常情報」の一例である。
【0033】
図7に示すように、屋内店舗2には、16の区域にIMES送信機12a〜12pがそれぞれ設けられている。屋内店舗2には、階段21と、非常口22と、壁23とが設けられている。また、屋内店舗2には、立入禁止区域24が設定されている。IMES送信機12a〜12pは、それぞれ、設置されている区域に応じた位置座標情報を送信している。また、IMES送信機12a〜12pは、それぞれ、設置されている区域に応じた位置内容情報を送信している。具体的には、平常時は、立入禁止に設定されている区域に設けらたIMES送信機12d、12h、12lおよび12pは、立入禁止に関する情報として立入禁止フラグを立てて位置内容情報を送信している。また、階段が存在している区域に設けらたIMES送信機12dおよび12mは、階段の存在を示す情報として階段フラグを立てて位置内容情報を送信している。地震や火災等の非常時には、IMES送信機12a〜12pは、地震や火災等の要避難を示す情報として要避難フラグを立てた位置内容情報を平常時の位置内容情報に加えて送信する。また、IMES送信機12a〜12pは、位置発信の情報として位置発信フラグを立てた位置内容情報を平常時の位置内容情報に加えて送信する。なお、位置発信フラグは、屋内の救助者の存在および位置を確認するために屋内店舗2の管理者等がサーバ11に指示を出すことにより立てられる。なお、位置発信の情報は、本発明の「付加情報」の一例である。
【0034】
次に、図8〜図14を参照して、本発明の一実施形態による通知システム1の周辺状況通知処理について説明する。
【0035】
ユーザにより操作部136を介して携帯電話13に屋内店舗2での目的地までの経路案内のためのナビゲーションを開始するための操作がされると、CPU131は、ステップS1において、屋内店舗2でのナビゲーションのためのアプリケーションを起動する。その後、CPU131は、ステップS2において、3Gネットワークから屋内店舗2の地図データや屋内店舗2についての位置内容情報に関するデータを受信する。地図データには、屋内店舗2の各階の地図データが含まれている。また、屋内店舗2についての位置内容情報に関するデータには、位置発信の情報、地震や火災等の要避難を示す情報、立入禁止に関する情報および階段の存在を示す情報に関するデータや、情報の優先順位に関するデータが含まれている。
【0036】
次に、CPU131は、ステップS3において、IMES受信部132を介して現在地に最も近いIMES送信機12から送信される位置座標情報および位置内容情報を含むIMESデータを受信する。
【0037】
その後、CPU131は、ステップS4において、階段フラグを確認する処理を行う。詳しくは、図9に示すように、CPU131は、ステップS41において、IMES送信機12から送信される位置内容情報に階段フラグが立っている(ミディアムIDの1ワード目の15ビット目が1)か否かの判断を行う。階段フラグが立っていなければ、階段フラグを確認する処理を終了する。階段フラグが立っていれば、CPU131は、ステップS42において、メモリ135に記憶されたユーザの情報に基づき警告該当者であるか否かを判断する。詳しくは、ユーザが視覚障害者であるというユーザの情報に基づき警告該当者であるか否かを判断する。ユーザが視覚障害者でなければ、階段フラグを確認する処理を終了する。一方、ユーザが視覚障害者であれば、CPU131は、ステップS43において、通知部134により階段の警告を音や振動等で通知するように制御を行い、階段フラグを確認する処理を終了する。
【0038】
次に、CPU131は、ステップS5において、立入禁止フラグを確認する処理を行う。詳しくは、図10に示すように、CPU131は、ステップS51において、IMES送信機12から送信される位置内容情報に立入禁止フラグが立っている(ミディアムIDの1ワード目の14ビット目が1)か否かの判断を行う。立入禁止フラグが立っていなければ、立入禁止フラグを確認する処理を終了する。立入禁止フラグが立っていれば、CPU131は、ステップS52において、メモリ135に記憶されたユーザの情報に基づき部外者であるか否かを判断する。詳しくは、ユーザが顧客または従業員であるというユーザの情報に基づき部外者であるか否かを判断する。ユーザが部外者でなければ、立入禁止フラグを確認する処理を終了する。一方、ユーザが部外者であれば、CPU131は、ステップS53において、CPU131に避難フラグが立っているか否かを判断する。避難フラグが立っていれば、立入禁止フラグを確認する処理を終了する。一方、避難フラグが立っていなければ、CPU131は、ステップS54において、通知部134により立入禁止の警告を通知するように制御を行い、立入禁止フラグを確認する処理を終了する。なお、避難フラグとは、位置内容情報に要避難フラグが立っている場合、CPU131に立てられるフラグである。
【0039】
次に、CPU131は、ステップS6において、要避難フラグを確認する処理を行う。詳しくは、図11に示すように、CPU131は、ステップS61において、CPU131に避難フラグが立っている(ミディアムIDの1ワード目の13ビット目が1)か否かを判断する。避難フラグが立っていれば、ステップS64に進む。一方、避難フラグが立っていなければ、CPU131は、ステップS62において、IMES送信機12から送信される位置内容情報に要避難フラグが立っているか否かの判断を行う。要避難フラグが立っていなければ、要避難フラグを確認する処理を終了する。一方、要避難フラグが立っていれば、CPU131は、ステップS63において、CPU131に避難フラグを立てて、ステップS64に進む。CPU131は、ステップS64において、IMES送信機12から送信される位置内容情報に立入禁止フラグが立っているか否かの判断を行う。立入禁止フラグが立っていれば、ステップS66に進む。一方、立入禁止フラグが立っていなければ、CPU131は、ステップS65において、IMES送信機12から送信される位置内容情報に階段フラグが立っているか否かの判断を行う。階段フラグが立っていなければ、CPU131は、ステップS67において、通知部134により表示および音声により避難経路を案内することにより避難誘導の通知をする制御を行い、要避難フラグを確認する処理を終了する。一方、階段フラグが立っていれば、CPU131は、ステップS68において、通知部134により表示および音声により階段の警告を通知しながら避難経路を案内することにより避難誘導の通知をする制御を行い、要避難フラグを確認する処理を終了する。ここで、ステップS6の要避難フラグ確認処理では、ステップS4の階段フラグ確認処理と異なり、視覚障害者であるか否かについての判断は行わない。これは、非常時は火災の煙や崩れた瓦礫等で視界が悪化するため、全てのユーザに階段を通知した方が安全に避難できるからである。
【0040】
CPU131は、立入禁止フラグが立っている場合に、ステップS66において、IMES送信機12から送信される位置内容情報に階段フラグが立っているか否かの判断を行う。階段フラグが立っていなければ、CPU131は、ステップS69において、通知部134により表示および音声により平常時は立入禁止である区域なので注意しながら避難するよう案内をしながら避難誘導の通知をする制御を行い、要避難フラグを確認する処理を終了する。一方、階段フラグが立っていれば、CPU131は、ステップS70において、通知部134により表示および音声により階段の警告および平常時は立入禁止である区域なので注意しながら避難するよう案内しながら避難誘導の通知をする制御を行い、要避難フラグを確認する処理を終了する。つまり、CPU131は、地震や火災等の要避難を示す情報に対応した通知を階段の存在を示す情報に対応した通知および立入禁止に関する情報に対応した通知に優先して通知するように構成されている。
【0041】
次に、CPU131は、ステップS7において、位置発信フラグを確認する処理を行う。詳しくは、図12に示すように、CPU131は、ステップS71において、IMES送信機12から送信される位置内容情報に位置発信フラグが立っている(ミディアムIDの1ワード目の12ビット目が1)か否かの判断を行う。位置発信フラグが立っていなければ、位置発信フラグを確認する処理を終了する。位置発信フラグが立っていれば、CPU131は、ステップS72において、通信部133を介して3Gネットワーク経由でIMES送信機12から送信される位置座標情報に基づく現在地に関する情報をメールや電話で発信する制御を行う。その後、位置発信フラグを確認する処理を終了する。
【0042】
次に、CPU131は、ステップS8において、ナビゲーション作業の処理を行う。詳しくは、図13に示すように、CPU131は、ステップS81において、CPU131に避難フラグが立っているか否かを判断する。避難フラグが立っていなければ、ステップS82において、通常のナビゲーションを実行するように制御を行う。一方、避難フラグが立っていれば、CPU131は、ステップS83において、避難誘導のナビゲーションを実行する。たとえば、図14に示すように、ユーザがIMES送信機12h付近にいた場合、携帯電話13は、通知部134により矢印のように避難誘導を行う。なお、この際、IMES送信機12hから送信される位置内容情報は、立入禁止フラグおよび要避難フラグの両方が立っているため、携帯電話13は、通知部134により立入禁止の表示をしながら避難誘導の通知を行う。
【0043】
次に、CPU131は、ステップS9において、目的地または避難地に到着したか否かの判断を行う。到着していなければ、ステップS2に戻り、ステップS2〜S9の処理を繰り返す。一方、到着していれば、CPU131は、ステップS10において、屋内店舗2でのナビゲーションのためのアプリケーションを終了し、周辺状況通知処理を終了する。
【0044】
本実施形態では、上記のように、CPU131を、位置座標情報と地震や火災等の要避難を示す情報、階段の存在を示す情報および立入禁止に関する情報を含む位置内容情報とに基づいて現在地の周辺の状況を通知する制御を行うように構成することによって、人工衛星からの受信が困難な屋内店舗2において、携帯電話13により、位置座標情報に基づく正確な現在地を特定することができるとともに、その特定された現在地の周辺の状況が通知されるので、屋内のユーザに有益な情報を通知することができる。
【0045】
本実施形態では、上記のように、CPU131を、地震や火災等の要避難を示す情報に対応した通知を階段の存在を示す情報に対応した通知および立入禁止に関する情報に対応した通知に優先して通知する制御を行うように構成することによって、屋内店舗2において非常事態が発生した際に、より緊急度および重要度が高い地震や火災等の要避難を示す情報に対応した通知を優先的にユーザに通知することができる。
【0046】
本実施形態では、上記のように、CPU131を、地震や火災等の要避難を示す情報に対応して避難誘導に関する通知を行うように制御するように構成することによって、屋内店舗2において非常事態が発生した際に、ユーザは、通知された避難誘導に基づいて安全に避難することができる。
【0047】
本実施形態では、上記のように、IMES送信機12を、屋内店舗2の複数の区域に設け、それぞれの区域に応じた地震や火災等の要避難を示す情報、階段の存在を示す情報および立入禁止に関する情報を含む位置内容情報を携帯電話13に送信するように構成することによって、各区域に応じて異なる通知をすることができるので、ユーザは、その通知に基づいて、各区域に応じて適切に対処することができる。
【0048】
本実施形態では、上記のように、位置座標情報および位置内容情報を管理するサーバ11を設け、IMES送信機12を、サーバ11から位置座標情報および位置内容情報を受信し、サーバ11から受信した位置座標情報および位置内容情報をIMES送信部123を介して携帯電話13に送信するように構成することによって、サーバ11により位置座標情報および位置内容情報を一元管理することができるので、位置座標情報および位置内容情報を容易に管理することができる。
【0049】
本実施形態では、上記のように、CPU131を、階段の存在を示す情報とユーザが視覚障害者であるというユーザの情報とに基づいて、階段の警告を通知する制御を行うように構成することによって、視覚障害者に対して視覚障害者にとって通行が困難である状況が通知されるので、視覚障害者にとって必要な情報を視覚障害者にのみ通知することができる。
【0050】
本実施形態では、上記のように、CPU131を、立入禁止に関する情報とユーザが顧客であるというユーザの情報とに基づいて、立入禁止の警告を通知する制御を行うように構成することによって、部外者に対して立入禁止の通知がされるので、部外者が誤って立入禁止区域に入った場合でも、立入禁止に関する通知をすることによりユーザに注意喚起することができる。
【0051】
本実施形態では、上記のように、携帯電話13に、現在地に関する情報を送信する通信部133を設け、CPU131を、位置発信の情報を受信した際に、通信部133を介して現在地に関する情報を発信する制御を行うように構成することによって、通信部133を介して発信された現在地に関する情報に基づいて、災害等で屋内店舗2に閉じ込められてしまったユーザの位置を確認することができるので、屋内店舗2に閉じ込められたユーザを救助しやすくすることができる。
【0052】
本実施形態では、上記のように、CPU121を、IMES送信部123によりIMESの位置座標情報および位置内容情報を送信するよう制御するように構成することによって、位置座標情報および位置内容情報が用いられているIMESを利用して、IMES送信機12および携帯電話13により位置座標情報および位置内容情報を容易に送受信することができるので、人工衛星からの受信が困難な屋内において、携帯電話13により、位置座標情報に基づく正確な現在地を容易に特定することができるとともに、その特定された現在地の周辺の状況が通知されるので、屋内店舗2のユーザに有益な情報を通知することができる。
【0053】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0054】
たとえば、上記実施形態では、本発明の受信装置として携帯電話13を用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、屋内測位システムに対応して屋内測位情報および付加情報を受信できれば、携帯電話でなくてもよい。たとえば、ポータブルナビゲーション等でもよい。
【0055】
また、上記実施形態では、本発明の屋内測位システムとしてIMESを用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、屋内測位情報および付加情報を送受信することができる屋内測位システムであれば、IMESでなくてもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、サーバ11を設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、サーバを設けずに送信装置が、屋内測位情報および付加情報を直接管理する構成にしてもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、本発明の障害者として視覚障害者についての例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、視覚障害者以外の障害者でもよい。
【0058】
また、上記実施形態では、通知部134により表示、音声および振動により通知する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ユーザに屋内の現在地の周辺の状況を通知することができれば、それ以外の方法で通知してもよい。
【0059】
また、上記実施形態では、本発明の受信側制御部としてのCPU131により、付加情報としての位置内容情報を受信した際に、優先順位の高い情報に応じた通知および低い方の情報に応じた通知を合わせて行う例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、優先順位の高い情報に応じた通知のみを行うようにしてもよい。このように構成すれば、複数ある情報からより重要な情報を確実にユーザに通知することができるので、屋内のユーザに対してより有益な情報を通知することができる。
【0060】
また、上記実施形態では、本発明の付加情報としての位置内容情報が、非常情報(地震や火災等の要避難を示す情報)と、施設に関する情報(階段の存在を示す情報および立入禁止に関する情報)との両方を含む例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、付加情報は、非常情報および施設に関する情報のうち少なくとも一方を含むようにすればよい。
【0061】
また、上記実施形態では、本発明の施設に関する情報として階段の存在を示す情報および立入禁止に関する情報を用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、施設に関する情報であれば、その他の情報を用いてもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、フラグにより付加情報である位置内容情報を実装する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、テーブルにより付加情報を実装してもよいし、フラグとテーブルの組み合わせにより付加情報を実装してもよい。
【0063】
また、上記実施形態では、説明の便宜上、受信側制御部の処理動作を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限らない。本発明では、受信側制御部の処理動作を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
【符号の説明】
【0064】
1 通知システム
11 サーバ
12 IMES送信機(送信装置)
13 携帯電話(受信装置)
121 CPU(送信側制御部)
123 IMES送信部(送信部)
131 CPU(受信側制御部)
132 IMES受信部(受信部)
133 通信部
135 メモリ(記憶部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋内測位情報と非常情報および屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む付加情報とを送信するための送信部と、前記送信部による前記屋内測位情報および前記付加情報の送信を制御する送信側制御部とを含む送信装置と、
前記送信装置から送信される前記屋内測位情報および前記付加情報を受信するための受信部と、前記屋内測位情報および前記付加情報に基づいて屋内における現在地の周辺の状況を通知する制御を行う受信側制御部とを含む受信装置とを備える、屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項2】
前記付加情報は、優先順位が付された複数の情報を含み、
前記受信側制御部は、前記付加情報を受信した際に、前記付加情報に含まれる前記複数の情報のうち少なくとも優先順位の高い情報に対応した通知を行うように制御するように構成されている、請求項1に記載の屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項3】
前記付加情報は、前記非常情報および前記屋内の施設に関する情報の両方を含み、
前記受信側制御部は、前記非常情報に対応した通知を前記屋内の施設に関する情報に対応した通知に優先して通知する制御を行うように構成されている、請求項2に記載の屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項4】
前記付加情報は、前記非常情報を含み、
前記受信側制御部は、前記非常情報に対応して避難誘導に関する通知を行うように制御するように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項5】
前記送信装置は、屋内の複数の区域に設けられており、それぞれの区域に応じた前記非常情報および前記屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む前記付加情報を前記受信装置に送信するように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項6】
前記屋内測位情報および前記付加情報を管理するサーバをさらに備え、
前記送信装置は、前記サーバから前記屋内測位情報および前記付加情報を受信し、前記サーバから受信した前記屋内測位情報および前記付加情報を前記送信部を介して前記受信装置に送信するように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項7】
前記受信装置は、ユーザの情報を記憶する記憶部をさらに含み、
前記受信側制御部は、前記付加情報と前記記憶部に記憶された前記ユーザの情報とに基づいて、所定のユーザに対して現在地の周辺の状況を通知する制御を行うように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項8】
前記屋内の施設に関する情報は、通行の困難性に関する情報を含み、
前記ユーザの情報は、障害者であるか否かに関する情報を含み、
前記受信側制御部は、前記通行の困難性に関する情報と前記障害者であるか否かに関する情報とに基づいて、ユーザが障害者である場合に現在地の周辺の通行の困難性に関する通知を行うように制御するように構成されている、請求項7に記載の屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項9】
前記屋内の施設に関する情報は、立入禁止に関する情報を含み、
前記ユーザの情報は、部外者であるか否かに関する情報を含み、
前記受信側制御部は、前記立入禁止に関する情報と前記部外者であるか否かに関する情報とに基づいて、ユーザが部外者である場合に現在地の周辺の立入禁止に関する通知を行うように制御するように構成されている、請求項7または8に記載の屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項10】
前記付加情報は、位置発信の情報をさらに含み、
前記受信装置は、現在地に関する情報を送信する通信部をさらに含み、
前記受信側制御部は、前記位置発信の情報を受信した際に、前記通信部を介して前記現在地に関する情報を発信する制御を行うように構成されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項11】
前記屋内測位システムは、位置座標情報および位置内容情報が用いられるIMESであり、
前記送信側制御部は、前記送信部により前記位置座標情報として前記屋内測位情報を送信するとともに、前記位置内容情報として前記付加情報を送信するよう制御するように構成されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項12】
屋内測位情報と非常情報および屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む付加情報とを受信装置に送信するための送信部と、
前記屋内測位情報および前記付加情報の送信を制御する送信側制御部とを備え、
前記屋内測位情報および前記付加情報は、前記受信装置が現在地の周辺の状況を通知するために利用する情報である、送信装置。
【請求項13】
送信装置から送信される屋内測位情報と送信装置から送信される非常情報および屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む付加情報とを受信するための受信部と、
前記屋内測位情報および前記付加情報に基づいて現在地の周辺の状況を通知する制御を行う受信側制御部とを備える、受信装置。
【請求項1】
屋内測位情報と非常情報および屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む付加情報とを送信するための送信部と、前記送信部による前記屋内測位情報および前記付加情報の送信を制御する送信側制御部とを含む送信装置と、
前記送信装置から送信される前記屋内測位情報および前記付加情報を受信するための受信部と、前記屋内測位情報および前記付加情報に基づいて屋内における現在地の周辺の状況を通知する制御を行う受信側制御部とを含む受信装置とを備える、屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項2】
前記付加情報は、優先順位が付された複数の情報を含み、
前記受信側制御部は、前記付加情報を受信した際に、前記付加情報に含まれる前記複数の情報のうち少なくとも優先順位の高い情報に対応した通知を行うように制御するように構成されている、請求項1に記載の屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項3】
前記付加情報は、前記非常情報および前記屋内の施設に関する情報の両方を含み、
前記受信側制御部は、前記非常情報に対応した通知を前記屋内の施設に関する情報に対応した通知に優先して通知する制御を行うように構成されている、請求項2に記載の屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項4】
前記付加情報は、前記非常情報を含み、
前記受信側制御部は、前記非常情報に対応して避難誘導に関する通知を行うように制御するように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項5】
前記送信装置は、屋内の複数の区域に設けられており、それぞれの区域に応じた前記非常情報および前記屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む前記付加情報を前記受信装置に送信するように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項6】
前記屋内測位情報および前記付加情報を管理するサーバをさらに備え、
前記送信装置は、前記サーバから前記屋内測位情報および前記付加情報を受信し、前記サーバから受信した前記屋内測位情報および前記付加情報を前記送信部を介して前記受信装置に送信するように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項7】
前記受信装置は、ユーザの情報を記憶する記憶部をさらに含み、
前記受信側制御部は、前記付加情報と前記記憶部に記憶された前記ユーザの情報とに基づいて、所定のユーザに対して現在地の周辺の状況を通知する制御を行うように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項8】
前記屋内の施設に関する情報は、通行の困難性に関する情報を含み、
前記ユーザの情報は、障害者であるか否かに関する情報を含み、
前記受信側制御部は、前記通行の困難性に関する情報と前記障害者であるか否かに関する情報とに基づいて、ユーザが障害者である場合に現在地の周辺の通行の困難性に関する通知を行うように制御するように構成されている、請求項7に記載の屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項9】
前記屋内の施設に関する情報は、立入禁止に関する情報を含み、
前記ユーザの情報は、部外者であるか否かに関する情報を含み、
前記受信側制御部は、前記立入禁止に関する情報と前記部外者であるか否かに関する情報とに基づいて、ユーザが部外者である場合に現在地の周辺の立入禁止に関する通知を行うように制御するように構成されている、請求項7または8に記載の屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項10】
前記付加情報は、位置発信の情報をさらに含み、
前記受信装置は、現在地に関する情報を送信する通信部をさらに含み、
前記受信側制御部は、前記位置発信の情報を受信した際に、前記通信部を介して前記現在地に関する情報を発信する制御を行うように構成されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項11】
前記屋内測位システムは、位置座標情報および位置内容情報が用いられるIMESであり、
前記送信側制御部は、前記送信部により前記位置座標情報として前記屋内測位情報を送信するとともに、前記位置内容情報として前記付加情報を送信するよう制御するように構成されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の屋内測位システムを利用した通知システム。
【請求項12】
屋内測位情報と非常情報および屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む付加情報とを受信装置に送信するための送信部と、
前記屋内測位情報および前記付加情報の送信を制御する送信側制御部とを備え、
前記屋内測位情報および前記付加情報は、前記受信装置が現在地の周辺の状況を通知するために利用する情報である、送信装置。
【請求項13】
送信装置から送信される屋内測位情報と送信装置から送信される非常情報および屋内の施設に関する情報のうち少なくとも一方を含む付加情報とを受信するための受信部と、
前記屋内測位情報および前記付加情報に基づいて現在地の周辺の状況を通知する制御を行う受信側制御部とを備える、受信装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−146218(P2012−146218A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−5284(P2011−5284)
【出願日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】
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