説明

屋根構造、及び、屋根の工法

【課題】シートを用いて熱のふく射の遮断を行う屋根構造について、新規な構造、工法を提案する。
【解決手段】垂木2の上にシート1を敷設し、前記シート1の上に野地板21(屋根材11)を設置する屋根構造100とするものである。これにより、作業者は、垂木2の上側からシート1を設けることが可能であり、作業性に優れたものとすることができる。また、作業性の向上により、作業者の個人差によるバラつきが生じない、画一的なシート1の施工が実現されることになり、設計上の性能を確実に実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅や施設などの建物の屋根の構造に関し、特に、シート材を用いることにより、小屋裏の温度上昇を抑制するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、住宅や施設などの建物の屋根構造においては、特に夏季の日中において、屋根外面から小屋裏への熱の伝わりを抑制することにより、小屋裏の温度上昇、ひいては、室内の温度上昇を抑制し、冷房効率を向上させるといった試みが行われており、これについて開示する文献も存在する(例えば、特許文献1〜4参照。)。
【0003】
屋根から天井への熱の伝わり方については、伝導、対流、ふく射(放射)の三態様が考えられるが、このうち、ふく射に対する対策として、特許文献1においては、小屋裏に柔軟性のあるシートを配置して放射熱(ふく射熱)の遮断を行う構造について提案をしている。この構造は、遮熱構造として知られている。
【0004】
また、この特許文献1でも開示されているが、従来この種の遮熱構造においては、シートは、野地板などの屋根材の内側(小屋裏側)に対向されて配置されるものであり、その施工は、野地板を垂木に取り付けた後に室内側から行われるものであった。例えば、図10に示す例では、垂木61に野地板62を付設した後に、垂木61の下側表面に対して、シート63を下側から付着させつつ、ステープル64にてシート63を垂木61に張設するといった手順により施工が行われる。
【0005】
しかし、このような垂木61の下側表面に対する作業では、作業者は上を向いて手を伸ばして作業をする必要があることから、作業者にとって負担が大きくなる。特に、小屋裏での高所の作業となるため、足場の確保などの観点からも、作業性が悪いものとなる。また、このことから、多くの作業時間を要することになり、施工期間の短縮や施工コストの削減に対する弊害の一つになるものと考えられる。
【0006】
また、このように作業性が悪いことから、作業者は、現場においてシートの固定箇所やステープルの配置を状況に応じて任意に判断してしまうものと考えられる。このようなことであると、隣り合う垂木間でシートが強く張られてテンションが過剰となり、破れなどの可能性が高まることや、逆にテンションが弱く空気の流れによって波打ってしまうという不具合が生じ得る。また、ステープルの配置が不適切であると、シートが垂れてしまい、シートと垂木の間に大きな隙間が形成されてしまう不具合も懸念される。このような不具合が生じてしまうと、設計上の性能を発揮することができなくなってしまう。
【0007】
さらに、作業者が任意にシートを固定することとしてしまうと、シートが足りなくなる、若しくは、余ってしまう、というように、シートの無駄遣いといった不具合の発生が懸念される。特に、作業性が悪いことを考えると、この不具合が発生する可能性は極めて高いものである。
【0008】
そして、以上に述べたことは、シートの施工の標準化の弊害となるものと考えることができる。
【特許文献1】特許第3552712号明細書
【特許文献2】特開2006−249732号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明は、シートを用いて熱のふく射の遮断を行う屋根構造について、新規な構造、工法により、上記の問題を解決することとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0011】
即ち、請求項1に記載のごとく、
垂木の上にシートを敷設し、前記シートの上に屋根材を設置する屋根構造とするものである。
【0012】
また、請求項2に記載のごとく、
前記シートは、ふく射熱を遮断する機能を有することとするものである。
【0013】
また、請求項3に記載のごとく、
前記シートと前記屋根材の間には、通気層が形成され、前記通気層を介して換気が行われる構成とするものである。
【0014】
また、請求項4に記載のごとく、
前記シートは、前記垂木の長手方向に並設されるものであり、各シートの間には、隙間が確保され、前記隙間と小屋裏の間での通気が確保される構成とするものである。
【0015】
また、請求項5に記載のごとく、
前記シートには、前記垂木に対する位置合わせを行うための指標が設けられ、前記シートは、前記指標を前記垂木に対して位置合わせをして敷設されることとするものである。
【0016】
また、請求項6に記載のごとく、
前記シートは、固定部材を用いて前記垂木に対して固定されるものであり、前記シートには、前記シートに対する前記固定部材の位置合わせに用いるための指標が設けられ、前記固定部材は、前記指標の箇所に配置されることとするものである。
【0017】
また、請求項7に記載のごとく、
前記固定部材は、前記垂木の側面との重なり代を有し、前記シートは、前記固定部材によって前記重なり代だけ下方へ配置され、前記シートと前記屋根材との間に前記通気層が形成されることとするものである。
【0018】
また、請求項8に記載のごとく、
前記固定部材は、略「コ」字状の板金部材にて構成され、前記シートを挟んで前記垂木に対して嵌着されることとするものである。
【0019】
また、請求項9に記載のごとく、
垂木の上にシートを敷設し、前記シートの上に屋根材を設置する、屋根の工法とするものである。
【0020】
また、請求項10に記載のごとく、
前記シートは、ふく射熱を遮断する機能を有することとするものである。
【0021】
また、請求項11に記載のごとく、
或るシートを前記垂木に固定後に、前記或るシートの上に前記屋根材を設置し、前記屋根材を足場として利用し、前記或るシートの隣に、次のシートを付設することとする、屋根の工法とするものである。
【0022】
また、請求項12に記載のごとく、
前記シートと前記屋根材の間に通気層を形成する、屋根の工法とするものである。
【0023】
また、請求項13に記載のごとく、
前記或るシートと、前記次のシートとの間に、隙間を確保する、屋根の工法とするものである。
【0024】
また、請求項14に記載のごとく、
前記シートは、前記シートに設けられた指標を前記垂木に対して合わせることで敷設されることとするものである。
【0025】
また、請求項15に記載のごとく、
前記シートは、固定部材を用いて前記垂木に対して固定されるものであり、前記固定部材は、前記シートに設けられた指標に合わせて配置されることとするものである。
【0026】
また、請求項16に記載のごとく、
前記固定部材は、前記垂木の側面との重なり代を有し、前記シートは、前記固定部材によって前記重なり代だけ下方へ配置され、前記シートと前記屋根材との間に前記通気層が形成されることとするものである。
【0027】
また、請求項17に記載のごとく、
前記固定部材は、略「コ」字状の板金部材にて構成され、前記シートを挟んで前記垂木に対して嵌着されることとするものである。
【発明の効果】
【0028】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0029】
即ち、請求項1に記載の発明においては、作業者は、垂木の上側からシートを設けることが可能であり、作業性に優れたものとすることができる。また、作業性の向上により、作業者の個人差によるバラつきが生じない、画一的なシートの施工が実現されることになり、設計上の性能を確実に実現できる。
【0030】
また、請求項2に記載の発明においては、屋根材から小屋裏へ伝わるふく射熱をシートによって遮断する遮熱構造を実現することができる。
【0031】
また、請求項3に記載の発明においては、屋根材の裏側における換気を実施することが可能となる。
【0032】
また、請求項4に記載の発明においては、小屋裏内の空気を通気層内に送り込むことが可能となり、小屋裏の換気(小屋裏換気)を行うことが可能となる。
【0033】
また、請求項5に記載の発明においては、シートの垂木に対する位置合わせにおいて、作業の標準化を図ることができ、作業性に優れたものとすることができる。また、作業性の向上により、作業者の個人差によるバラつきが生じない、画一的なシートの施工が実現されることになり、設計上の性能を確実に実現できる。さらに、シートが足りなくなる、若しくは、余ってしまう、といったシートの無駄遣いの不具合の発生を確実に防止することができる。
【0034】
また、請求項6に記載の発明においては、固定部材のシートに対する位置合わせにおいて、作業の標準化を図ることができ、作業性に優れたものとすることができる。また、作業性の向上により、作業者の個人差によるバラつきが生じない、画一的なシートの施工が実現されることになり、設計上の性能を確実に実現できる。
【0035】
また、請求項7に記載の発明においては、前記通気層は、重なり代によって定義される規定の断面形状を有することができ、通気層を確実に構成することが可能となる。
【0036】
また、請求項8に記載の発明においては、固定部材を垂木に対して容易に固定することができる。
【0037】
また、請求項9に記載の発明においては、作業者は、垂木の上側からシートを設けることが可能であり、作業性に優れたものとすることができる。また、作業性の向上により、作業者の個人差によるバラつきが生じない、画一的なシートの施工が実現されることになり、設計上の性能を確実に実現できる。
【0038】
また、請求項10に記載の発明においては、屋根材から小屋裏へ伝わるふく射熱をシートによって遮断する遮熱構造を実現することができる。
【0039】
また、請求項11に記載の発明においては、屋根材を足場として利用して垂木の上側からシートを敷設する作業を実施することが可能となり、作業者の負担も少なく、短い作業時間で完了することができる。また、シートの敷設作業に関連し、従来と比較して、足場の組立/取り外しの作業負担を大幅に低減することができる。
【0040】
また、請求項12に記載の発明においては、屋根材の裏側における換気を実施することが可能となる。
【0041】
また、請求項13に記載の発明においては、小屋裏内の空気を通気層内に送り込むことが可能となり、小屋裏の換気(小屋裏換気)を行うことが可能となる。
【0042】
また、請求項14に記載の発明においては、シートの垂木に対する作業の標準化を図ることができ、作業性に優れたものとすることができる。また、作業性の向上により、作業者の個人差によるバラつきが生じない、画一的なシートの施工が実現されることになり、設計上の性能を確実に実現できる。さらに、シートが足りなくなる、若しくは、余ってしまう、といったシートの無駄遣いの不具合の発生を確実に防止することができる。
【0043】
また、請求項15に記載の発明においては、固定部材のシートに対する位置合わせにおいて、作業の標準化を図ることができ、作業性に優れたものとすることができる。また、作業性の向上により、作業者の個人差によるバラつきが生じない、画一的なシートの施工が実現されることになり、設計上の性能を確実に実現できる。
【0044】
また、請求項16に記載の発明においては、前記通気層は、重なり代によって定義される規定の断面形状を有することができ、通気層を確実に構成することが可能となる。
【0045】
また、請求項17に記載の発明においては、固定部材を垂木に対して容易に固定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は、本実施形態にかかる遮熱構造50を適用した屋根構造100の模式図である。
この屋根構造においては、屋根材11の屋内側にシート1が配置されており、屋根材11からのふく射熱をシート1によって遮断することで、小屋裏12の温度上昇や、天井13の温度上昇が抑制され、室内空間14における冷房効率(夏季)が向上されるものである。
【0047】
また、本実施形態で利用するシート1は、いわゆる周知の遮熱シートであって、遮熱に特化した機能を有するものが、ふく射熱を遮断する上で好適である。また、湿分を通すが、水を透過させない機能を呈する、透湿・防水機能を呈するものが更に好適である。しかし、特に、ふく射熱の遮断の機能を謳っていなくても、実質的にふく射熱を遮断する機能を呈するシート状のものであればよく、適用できるシートの選択性は広いものである。
【0048】
また、図1に示すごとく、前記屋根材11とシート1との間には、空気の通り道となる通気層15を形成することとし、軒天16から取り込んだ空気を通気層15を通して小屋裏換気口17から排出する、小屋裏換気(軒天換気、棟換気)が実現されるようになっている。
以下、遮熱構造の詳細について実施例を用いて説明する。
【実施例1】
【0049】
図2は、屋根上方からみた遮熱構造50について示すものであり、屋根材11を構成する各野地板21・21Aと各シート1・1Aの間に形成される通気層15を空気18が通過して換気が行われることが示されている。
【0050】
また、図3に示すごとく、シート1は、垂木2の長手方向に対して直交する方向に敷設される。また、図2に示すごとく、各シート1・1Aは、垂木2の長手方向に並設されて列状に配置される。
【0051】
また、図2に示すごとく、各シート1・1Aの間には、隙間4を確保することとして、小屋裏12の空気を通気層15内に送り込むことにより、換気が行われるようになっている。
【0052】
また、図2に示すごとく、各シート1・1Aは、複数本の垂木2を跨ぐようにして、垂木2の上に被せるようにして設置される。そして、各シート1・1Aは、各垂木2に対して固定具5・5やステープル6・6(コ字状の針状部材)を用いて固定される。
【0053】
また、図4に示すごとく、シート1の上面には、その長手方向において、所定の間隔Lにて指標7・7が設けられている。そして、この指標7・7を各垂木2・2の角部2aに合わせるようにして、シート1を各垂木2・2に被せることとする。そして、シート1を各垂木2・2に被せた後、シート1の上面1a側から、固定具5・5、ステープル6・6を用い、シート1が各垂木2・2に対して固定される。
【0054】
また、図5に示すごとく、垂木2・2に固定されたシート1の上に、野地板21が配置される。そして、シート1と野地板21の間には、通気層15・15が形成されることとしており、また、この通気層15・15は各垂木2・2の間に配置されることとなっている。
【0055】
また、図5に示すごとく、通気層15・15を確保するために、図6(a)及び図7に示される固定具5が用いられることとしている。
図6(a)及び図7に示すごとく、この固定具5は、本実施例では、シート1を挟んで垂木2に対して嵌合されるべく、略「コ」字状の断面を有する板金部材にて構成されている。この略「コ」字状は、垂木2と略同一の幅を有する平面構成部5aと、該平面構成部5aの両側部からそれぞれ下方に垂設される側面構成部5b・5cと、から形成されることとしている。なお、このような板金部材による固定具5の構成は、製造コストの観点から好適であるが、本明細書中で説明されるものと同等の機能を呈するものであれば、その構成については、限定されるものではない。
【0056】
また、図6(a)及び図7に示すごとく、固定具5において、側面構成部5b・5cは、垂木2の側面2b・2cとの重なり代Dを有しており、この重なり代Dの存在によって、シート1は、垂木2の上面2eから重なり代Dだけ低い位置において、垂木2の側面2b・2cから側方に向かって拡げられるようになる。これにより、垂木2の上面2eの延長線2fと、シート1の間に通気層15が形成され、この通気層15における垂木2に面した範囲の高さ方向の寸法が、一定の寸法である重なり代Dとされる。
【0057】
また、図4及び図5に示すごとく、本実施例では、垂木2に対する固定具5によるシート1の固定は、垂木2について一つおきに行なわれる、即ち、ステープル6を用いることによるシート1の垂木2への固定と、固定具5を用いることによるシート1の垂木2への固定が交互になされることとなっている。これにより、図5に示すごとく、固定具5にてシート1の固定がなされる垂木2の間に、ステープル6にてシート1の固定がなされる垂木2が配置されることになって、固定具5による固定がなされる箇所については、シート1と野地板21との間に間隔(重なり代D)が確保され、通気層15を確実に構成されるようになっている。なお、全ての垂木2に対して固定具5を用いてシート1を固定することも可能であるが、垂木2について一つおきに固定具5を用いることとすれば、固定具5の利用によるコスト削減を図ることが可能となる。
【0058】
また、図6(a)及び図7に示すごとく、固定具5において、側面構成部5b・5cには、垂木2の側面2b・2cに対して係合するような楔形状を有する返し部5m・5nがそれぞれ設けられている。この返し部5m・5nは、側面構成部5b・5cの上下方向中途部において逆V字状の切り欠きを形成し、切り欠きの中の部位を内側へ屈曲させることにより、簡易に構成されることができる。このような返し部5m・5nを設けることにより、固定具5をシート1を挟んで垂木2に嵌着した後においては、返し部5m・5nによって垂木2からの固定具5の脱落が防止され、シート1を垂木2に対して確実に固定することが可能となる。
【0059】
また、図6(a)及び図7に示すごとく、返し部5m・5nと垂木2との係合を確実にするために、側面構成部5b・5cにおいて返し部5m・5nが配置される部位5u・5v同士の間隔W1は、垂木2の幅寸法W2と略同一以下とすることが好適である。これによれば、固定具5がシート1を挟んで垂木2に嵌着される際には、側面構成部5b・5cが若干撓んで開かれ、嵌着後はその撓みの変形に対応する弾性復帰の応力によって、返し部5m・5nを垂木2の側面2b・2cに圧接(圧入)させることができるようになる。そして、これによって、固定具5の垂木2に対する嵌着状態が確実に維持され、ひいては、シート1の垂木2に対する固定を確実なものとすることができる。
【0060】
また、図6(a)及び図7に示すごとく、以上に述べた固定具5の構成により、固定具5の固定については、例えば、シート1が被された垂木2に対して固定具5の位置を合わせつつ、固定具5の平面構成部5aを上から踏みつけることにより、固定具5をシート1を挟んで垂木2に嵌着させることができる。このように、工具を用いることなく、固定具5の垂木2に対する嵌着を実施することが可能となる。
【0061】
また、図6(a)(b)に示すごとく、側面構成部5b・5cについて、それぞれの下端部5w・5x同士の間隔W3が垂木2の幅寸法W2よりも広く確保されるように、下端部5w・5xを外側に向けて屈曲させることによれば、下端部5w・5xの部位にて垂木2を挟み込むようにして仮の嵌着状態を構成し(図6(b)の状態)、その状態から踏みつけることで完全に嵌着させるといったことが可能となり、作業性に優れたものとすることができる。なお、図4に示されるステープル6によるシート1の垂木2に対する固定については、周知の工具を用いて行うことが可能である。
【0062】
また、図4に示すごとく、上述したシート1の指標7・7を目安にして、垂木2との位置合わせを行うことにより、各垂木間8A・8Bには、所定の長さのシート1を配置させることができる。これにより、図5に示すごとく、各通気層15・15の断面形状を、垂木2を挟んで略対称な形状とすることができる。さらに、各垂木間8A・8Bに配置されるシート1の部位において、略同一のテンションが付与された状態とすることができる。このようにして、通気層15において、画一的な断面形状を得ることができ、換気の設計の精度を向上させることが可能となる。また、シート1について過剰なテンションが付与されることがなく、破れのなど不具合が生じることや、テンションが弱すぎてシート1が空気の流れによって波打つといった不具合が生じることを防止できる。
【0063】
また、図4に示すごとく、シート1の指標7・7については、予め、シート1の表面に印刷などにより設けることとすることが望ましい。これによれば、施工現場における採寸などの作業を必要とすることなく、シート1の敷設を行うことが可能となる。また、固定具5やステープル6を配置する箇所についても、指標9・9を設けることとしてもよい。これによれば、垂木2の長手方向におけるシート1に対する固定具5、ステープル6の位置を画一的にすることができる。この指標9・9は、例えば、両端、及び、中央位置の合計三箇所に設けることにより、シート1の幅方向(垂木2の長手方向)において、均等な配置でシート1の固定箇所を設けることが可能となる。なお、垂木2との位置合わせのための指標7・7の間隔Lについては、垂木2の間隔(例えば、一尺五寸)を考慮して設計されるものである。
【0064】
また、このように、垂木2に対する位置合わせに用いるための指標7・7、及び、シート1に対する固定部材(固定具5、ステープル6)の位置合わせに用いるための指標9・9、を有するシート1を用いることにより、垂木2に対するシート1の施工を標準化することが可能となる。これによって、作業者の個人差によるバラつきが生じない、画一的なシート1の施工が実現されることになり、設計上の性能を確実に実現できることになる。また、この標準化により、作業性が向上し、作業時間の短縮を図ることが可能となる。さらに、シートが足りなくなる、若しくは、余ってしまう、といったシートの無駄遣いの不具合の発生を確実に防止することができる。
【0065】
また、図2に示すごとく、シート1の垂木2に対する固定に関連し、桁3に最も近い側に配置されるシート1については、その側端部1sが桁3に対して固定される。この固定については、本実施例では、ステープル6を用いて行うこととしている。また、この桁3に対する固定について、シート1において桁3に近い側の側端部1sから、垂木2の長手方向に切込み1kを形成することによれば、桁3と側端部1sとの接触面積を広く確保することが可能となり、シート1と桁3の間に大きな隙間を生じさせないことが可能となる。また、軒天16から通気層15に流れ込む外気によって、シート1の側端部1sが捲り上げられるという不具合も防止することができる。なお、この側端部1sにおいて、ステープル6の配置の指標や、切込み1kの形成箇所を印刷などにて設けることとしてもよい。また、切込み1kは、予め設けることとし、施工現場での工数を低減することとしてもよい。
【0066】
また、図8(a)に示すごとく、棟木31の付近におけるシートの敷設の形態としては、付け合わされる垂木2・2に敷設されるシート1C・1Dについて、両者の間に隙間4Aを確保することとし、小屋裏12の空気を隙間4Aを介して小屋裏換気口17に逃がす構成とすることができる。また、図8(b)に示すごとく、隅木32に対するシート1Eの固定については、通気層15を確保するために、シート1Eを弛ませた状態で隅木32の傾斜面32aに対しステープル6にて固定を行うことができる。また、図8(c)に示すごとく、谷木33に対するシート1Fの固定についても、同様に、通気層15を確保するために、シート1Fを弛ませた状態で谷木33の傾斜面33aに対しステープル6にて固定を行うことができる。
【0067】
以上のような遮熱構造とするものであり、次にこの遮熱構造の施工手順について説明する。
まず、図3に示すごとく、桁3の部位についてシート1を敷設する。このように、シート1は、施工時において、各垂木2・2の上に現れるようになっている。そして、図2に示すごとく、シート1の側端部1sにおいては、桁3に対してステープル6にて固定を行う。また、シート1の幅方向の中途部1b、及び、桁3と反対側にある側端部1cについては、固定具5、又は、ステープル6により、垂木2に対するシート1の固定が行われる。本実施例では、垂木2に対するシート1の固定について、固定具5による固定と、ステープル6による固定が、交互に行われることとしている。
【0068】
次に、図2に示すごとく、シート1の上から野地板21を設置する。この野地板21の設置により、足場を確保することができ(野地板21を足場として利用できる)、シート1の隣に次のシート1Aを敷設することができる。ここで、既に敷設されたシート1と、次に敷設されるシート1Aの間には、垂木2の長手方向において、隙間4を確保することとする。これにより、小屋裏12の空気を通気層15内に送り込むことが可能となり、小屋裏12の換気(小屋裏換気)を行うことが可能となる。
【0069】
そして、図2に示すごとく、シート1Aについて、垂木2の長手方向における合計三箇所に、固定具5、又は、ステープル6により、垂木2に対するシート1の固定が行われる。本実施形態では、垂木2に対するシート1の固定について、固定具5による固定と、ステープル6による固定が、交互に行われることとしている。
【0070】
また、図2に示すごとく、シート1Aの固定後においては、野地板21Aを設置することで、次のシート1Bを敷設するための足場を確保することができる。このような作業の繰り返しによって、必要な箇所に対して全体的にシート1を設置することが可能となる。
【0071】
以上に説明したように、図2に示すごとく、桁3の側から棟木(不図示)に向かう順に、シート1の敷設、野地板21の設置を繰り返すことにより、遮熱構造50を施工することとするものである。そして、この施工においては、垂木2の上側からシート1を敷設する作業を実施することが可能となり、作業者の負担も少なく、短い作業時間で完了することができる。
【0072】
また、図2に示すごとく、野地板21を設置した後においては、この野地板21を足場として利用して、次の列のシート1Aの敷設を実施することが可能となり、シート1の敷設作業に関連し、従来と比較して、足場の組立/取り外しの作業負担を大幅に低減することができる。このことに関連し、例えば、従来の垂木の下側にシートを取り付ける遮熱構造の施工の場合では、野地板の設置の施工日と、シートの設置の施工日を別の日に設定して、それぞれに施工日について作業者を確保する必要があった。しかし、垂木の上側にシートを敷設する本実施例の施工の場合によれば、短時間でシートの敷設作業を完了することが可能となるため、野地板の施工日にシートの敷設の作業を組み込んで、シートの敷設と野地板の設置を一日で完了するといったことが可能となる。即ち、施工日を一日短縮するといったことも可能となるのである。また、例えば、上棟の作業の一つとしてシートの敷設作業を組み込むといったことも可能である。
【0073】
以上が本実施例の構成である。
即ち、図2に示すごとく、垂木2の上にシート1を敷設し、前記シート1の上に野地板21(屋根材11)を設置する屋根構造とするものである。
【0074】
これにより、作業者は、垂木2の上側からシート1を設けることが可能であり、作業性に優れたものとすることができる。また、作業性の向上により、作業者の個人差によるバラつきが生じない、画一的なシート1の施工が実現されることになり、設計上の性能を確実に実現できる。
【0075】
また、図2に示すごとく、前記シート1は、ふく射熱を遮断する機能を有することとするものである。
【0076】
これにより、野地板(屋根材11)から小屋裏12へ伝わるふく射熱をシート1によって遮断する遮熱構造50を実現することができる。
【0077】
また、図2に示すごとく、前記シート1と野地板21の間には、通気層15が形成され、前記通気層15を介して換気が行われる構成とするものである。
【0078】
これにより、野地板21(屋根材11)の裏側における換気を実施することが可能となる。
【0079】
また、図2に示すごとく、前記シート1・1Aは、垂木2の長手方向に並設されるものであり、各シート1・1Aの間には、隙間4が確保され、前記隙間4と小屋裏12の間での通気が確保される構成とするものである。
【0080】
これにより、小屋裏12内の空気を通気層15内に送り込むことが可能となり、小屋裏12の換気(小屋裏換気)を行うことが可能となる。
【0081】
また、図2及び図4に示すごとく、前記シート1・1Aには、垂木2に対する位置合わせを行うための指標7・7が設けられ、前記シート1・1Aは、前記指標7・7を垂木2に対して位置合わせをして敷設されることとするものである。
【0082】
これにより、シート1の垂木2に対する位置合わせにおいて、作業の標準化を図ることができ、作業性に優れたものとすることができる。また、作業性の向上により、作業者の個人差によるバラつきが生じない、画一的なシート1の施工が実現されることになり、設計上の性能を確実に実現できる。さらに、シート1が足りなくなる、若しくは、余ってしまう、といったシート1の無駄遣いの不具合の発生を確実に防止することができる。
【0083】
また、図2及び図4に示すごとく、前記シート1・1Aは、固定部材(固定具5、ステープル6)を用いて垂木2に対して固定されるものであり、前記シート1・1Aには、前記シート1に対する固定部材の位置合わせに用いるための指標9・9が設けられ、前記固定部材は、前記指標9・9の箇所に配置されることとするものである。
【0084】
これにより、固定部材(固定具5、ステープル6)のシート1に対する位置合わせにおいて、作業の標準化を図ることができ、作業性に優れたものとすることができる。また、作業性の向上により、作業者の個人差によるバラつきが生じない、画一的なシート1の施工が実現されることになり、設計上の性能を確実に実現できる。
【0085】
また、図2及び図6(a)に示すごとく、前記固定部材(固定具5)は、垂木2の側面2b・2cとの重なり代Dを有し、前記シート1は、前記固定部材(固定具5)によって前記重なり代Dだけ下方へ配置され、前記シート1と野地板21(屋根材11)との間に前記通気層15が形成されることとするものである。
【0086】
これにより、前記通気層15は、重なり代Dによって定義される規定の断面形状を有することができ、通気層15を確実に構成することが可能となる。
【0087】
また、図6(a)及び図7に示すごとく、前記固定部材(固定具5)は、略「コ」字状の板金部材にて構成され、前記シート1を挟んで垂木2に対して嵌着されることとするものである。
【0088】
これにより、固定部材(固定具5)を垂木2に対して容易に固定することができる。
【0089】
また、以上の実施例を工法として定義することができる。
即ち、図2に示すごとく、垂木2の上にシート1を敷設し、前記シート1の上に野地板21(屋根材11)を設置する、屋根の工法とするものである。
【0090】
これにより、作業者は、垂木2の上側からシート1を設けることが可能であり、作業性に優れたものとすることができる。また、作業性の向上により、作業者の個人差によるバラつきが生じない、画一的なシート1の施工が実現されることになり、設計上の性能を確実に実現できる。
【0091】
また、図2に示すごとく、前記シート1は、ふく射熱を遮断する機能を有することとするものである。
【0092】
これにより、野地板(屋根材11)から小屋裏12へ伝わるふく射熱をシート1によって遮断する遮熱構造50を実現することができる。
【0093】
また、図2に示すごとく、或るシート1を垂木2に固定後に、前記或るシート1の上に野地板21(屋根材11)を設置し、前記野地板21(屋根材11)を足場として利用し、前記或るシート1の隣に、次のシート1Aを付設することとする、屋根の工法とするものである。
【0094】
これにより、野地板21(屋根材11)を足場として利用して垂木2の上側からシート1を敷設する作業を実施することが可能となり、作業者の負担も少なく、短い作業時間で完了することができる。また、シート1の敷設作業に関連し、従来と比較して、足場の組立/取り外しの作業負担を大幅に低減することができる。
【0095】
また、図2に示すごとく、前記シート1と野地板21(屋根材11)の間に通気層15を形成する、屋根の工法とするものである。
【0096】
これにより、野地板21(屋根材11)の裏側における換気を実施することが可能となる。
【0097】
また、図2に示すごとく、前記或るシート1と、前記次のシート1Aとの間に、隙間4を確保する、屋根の工法とするものである。
【0098】
これにより、小屋裏12内の空気を通気層15内に送り込むことが可能となり、小屋裏12の換気(小屋裏換気)を行うことが可能となる。
【0099】
また、図2及び図4に示すごとく、前記シート1・1Aは、前記シート1・1Aに設けられた指標7・7を垂木2に対して合わせることで敷設されることとするものである。
【0100】
これにより、シート1の垂木2に対する作業の標準化を図ることができ、作業性に優れたものとすることができる。また、作業性の向上により、作業者の個人差によるバラつきが生じない、画一的なシート1の施工が実現されることになり、設計上の性能を確実に実現できる。さらに、シート1が足りなくなる、若しくは、余ってしまう、といったシート1の無駄遣いの不具合の発生を確実に防止することができる。
【0101】
また、図2及び図4に示すごとく、前記シート1・1Aは、固定部材(固定具5、ステープル6)を用いて垂木2に対して固定されるものであり、前記固定部材は、前記シート1に設けられた指標9・9に合わせて配置されることとするものである。
【0102】
これにより、固定部材(固定具5、ステープル6)のシート1に対する位置合わせにおいて、作業の標準化を図ることができ、作業性に優れたものとすることができる。また、作業性の向上により、作業者の個人差によるバラつきが生じない、画一的なシート1の施工が実現されることになり、設計上の性能を確実に実現できる。
【0103】
また、図2及び図6(a)に示すごとく、前記固定部材(固定具5)は、垂木2の側面2b・2cとの重なり代Dを有し、前記シート1は、前記固定部材(固定具5)によって前記重なり代Dだけ下方へ配置され、前記シート1と野地板21(屋根材11)との間に前記通気層15が形成されることとするものである。
【0104】
これにより、前記通気層15は、重なり代Dによって定義される規定の断面形状を有することができ、通気層15を確実に構成することが可能となる。
【0105】
また、図6(a)及び図7に示すごとく、前記固定部材(固定具5)は、略「コ」字状の板金部材にて構成され、前記シート1を挟んで垂木2に対して嵌着されることとするものである。
【0106】
これにより、固定部材(固定具5)を垂木2に対して容易に固定することができる。
【実施例2】
【0107】
図9に示すごとく、実施例2においては、通気層15Aの形成に関し、前記シート1・1Aと野地板21・21Aとの間に、規定の厚みの部材(例えば、発泡体25・25)を介設することで、規定の厚みの通気層15Aを構成することとするものである。
【0108】
図9に示すごとく、この実施例2では、各シート1・1Aの垂木2に対する固定については、ステープル6を用いて行うこととし、通気層15Aの形成については、規定の厚みを有する発泡体25・25にて、各シート1・1Aと、野地板21・21Aの間に距離を確保することとするものである。他の構成については、上述の実施例1と同様の構成を適用することが可能である。
【0109】
ここで、発泡体25・25については、例えば、天井や壁において利用される断熱材を転用することができる。また、発泡体25・25とすることにより、屋根の重量の増加を最小限に抑えることが可能となる。また、発泡体25・25は軽量であるため、シート1・1Aへの後付での接着の作業が容易に行える。また、この発泡体25・25の配置については、シート1・1Aにその配置の指標を予め印刷などにより設けておくことが好適である。なお、特に発泡体に限定されるものではなく、規定の厚みを有する部材であれば、本実施例の実施に適用することができる。
【0110】
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態及び実施例に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態及び実施例に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う建物の開口部装置もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明は、住宅や施設の屋根構造において広く適用することができ、ふく射熱による小屋裏の温度変化を抑制し、冷房効率の向上などを図る上で有効な技術である。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】本発明の実施形態に係る屋根構造の例について示す図。
【図2】本発明の実施例1に係る遮熱構造について示す図。
【図3】桁付近における遮熱構造について示す図。
【図4】シートの垂木に対する位置合わせについて説明する図。
【図5】野地板とシートの間に形成される通気層について説明する図。
【図6】(a)は、垂木に対する固定具の取付について示す図。(b)は、垂木に対して固定具を仮の嵌着状態とする例について示す図。
【図7】固定具の構造について示す斜視図。
【図8】(a)は、棟木の付近におけるシートの構成について示す図。(b)は、隅木に対するシートの固定方法について示す図。(c)は、谷木に対するシートの固定方法について示す図。
【図9】本発明の実施例2に係る遮熱構造について示す図。
【図10】従来のシートの垂木に対する設置方法について示す図。
【符号の説明】
【0113】
1 シート
1A シート
2 垂木
3 桁
4 隙間
5 固定具
6 ステープル
11 屋根材
12 小屋裏
14 室内空間
15 通気層
16 軒天
18 空気
21 野地板
21A 野地板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂木の上にシートを敷設し、前記シートの上に屋根材を設置する屋根構造。
【請求項2】
前記シートは、ふく射熱を遮断する機能を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の屋根構造。
【請求項3】
前記シートと前記屋根材の間には、通気層が形成され、前記通気層を介して換気が行われる構成とする、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の屋根構造。
【請求項4】
前記シートは、前記垂木の長手方向に並設されるものであり、各シートの間には、隙間が確保され、前記隙間と小屋裏の間での通気が確保される構成とする、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の屋根構造。
【請求項5】
前記シートには、前記垂木に対する位置合わせを行うための指標が設けられ、前記シートは、前記指標を前記垂木に対して位置合わせをして敷設される、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の屋根構造。
【請求項6】
前記シートは、固定部材を用いて前記垂木に対して固定されるものであり、前記シートには、前記シートに対する前記固定部材の位置合わせに用いるための指標が設けられ、前記固定部材は、前記指標の箇所に配置される、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の屋根構造。
【請求項7】
前記固定部材は、前記垂木の側面との重なり代を有し、前記シートは、前記固定部材によって前記重なり代だけ下方へ配置され、前記シートと前記屋根材との間に前記通気層が形成されることとする、
ことを特徴とする請求項6に記載の屋根構造。
【請求項8】
前記固定部材は、略「コ」字状の板金部材にて構成され、前記シートを挟んで前記垂木に対して嵌着される、
ことを特徴とする請求項7に記載の屋根構造。
【請求項9】
垂木の上にシートを敷設し、前記シートの上に屋根材を設置する、屋根の工法。
【請求項10】
前記シートは、ふく射熱を遮断する機能を有することとする、
ことを特徴とする請求項9に記載の屋根の工法。
【請求項11】
或るシートを前記垂木に固定後に、前記或るシートの上に前記屋根材を設置し、前記屋根材を足場として利用し、前記或るシートの隣に、次のシートを付設することとする、
ことを特徴とする、請求項9又は請求項10に記載の屋根の工法。
【請求項12】
前記シートと前記屋根材の間に通気層を形成する、
ことを特徴とする請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の屋根の工法。
【請求項13】
前記或るシートと、前記次のシートとの間に、隙間を確保する、
ことを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の屋根の工法。
【請求項14】
前記シートは、前記シートに設けられた指標を前記垂木に対して合わせることで敷設される、
ことを特徴とする請求項9乃至請求項13のいずれか1項に記載の屋根の工法。
【請求項15】
前記シートは、固定部材を用いて前記垂木に対して固定されるものであり、前記固定部材は、前記シートに設けられた指標に合わせて配置される、
ことを特徴とする請求項9乃至請求項13のいずれか1項に記載の屋根の工法。
【請求項16】
前記固定部材は、前記垂木の側面との重なり代を有し、前記シートは、前記固定部材によって前記重なり代だけ下方へ配置され、前記シートと前記屋根材との間に前記通気層が形成される、
ことを特徴とする請求項15に記載の屋根の工法。
【請求項17】
前記固定部材は、略「コ」字状の板金部材にて構成され、前記シートを挟んで前記垂木に対して嵌着される、
ことを特徴とする請求項16記載の屋根の工法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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