説明

平床式押出機を用いた接着剤の調製方法

改良された平床式ローラー押出機を用いた感圧接着剤の調製方法が記載されている。本発明の一態様による方法においては、改良された平床式ローラー押出機の供給部に非熱硬化性エラストマーを含む第一原材料を導入する工程と、改良された平床式ローラー押出機の供給部から混合部に原材料を搬送する工程と、混合部において均質な接着剤組成物を調製するように第一原材料を連続的に混合する工程とを備えている。接着剤組成物は、ウェブ状材料に塗工することができる。改良された平床式ローラー押出機の混合部は、少なくとも一つが複数のバックカットらせん状回転羽根を有する横向き二重混合スピンドルである複数の平床式スピンドルに取り囲まれ、交叉する主スピンドルを備えている。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着性樹脂と非熱可塑性エラストマーとの連続低温粉砕混合方法に関するものであり、熱可塑性エラストマー、増量剤、可塑剤、油、活性剤、反減衰剤、架橋剤、着色剤、溶媒、気泡剤のうちの1種類以上を含んでもよい。本発明の一態様においては、ウェブ状材料に接着剤を直接塗工してもよい。
【0002】
本発明の目的は、平床式ローラー押出機(PRE)において、非熱可塑性エラストマーを粉砕することにより、接着剤組成物を製造する方法を提供することである。一実施形態においては、スロット金型を用いてウェブ状材料に塗工し得る接着剤を提供するために、ダブル交軸又はバックカット平床式スピンドルと全周回転羽根付き平床式スピンドルとを組み合わせて用いることにより、粉砕が達成される。
【背景技術】
【0003】
感圧接着剤組成物は、エラストマー、樹脂、可塑剤、及び、酸化防止剤、フィラー、顔料等の他の添加剤を含む数種類の原材料を混合する。所望の特性を有する接着剤を調製するために、これらの成分は適切な配合で混合されなければならないので、適切な量の原材料を徹底的に混合した混合物を得るために、原材料は、バッチ式工程の一部のような制御された環境下で、機械式ミキサーにより一般的に混合される。
【0004】
平床式ローラー押出機は、公知であり、一般的にPVCのような熱可塑性材料の処理に用いられ、主に、例えばカレンダーやロールミルのような下流の装置へ供給するために用いられる。化合物の薄層は、効果的な熱交換、混合及び熱制御が行える大きな表面積を露出することができるため、平床式ローラー押出機は、一般に劣化を最小限にした感熱化合物の処理に用いられる。平床式ローラー押出機は、様々なデザイン及びサイズのものを入手可能である。所望の処理能力に依存するロールシリンダーの直径は、一般的に70mmから500mmである。
【0005】
平床式ローラー押出機は、一般的に充填部と混合部とを備えている。充填部には、一般に一定の原材料を連続的に送り出す搬送スクリューが設けられている。搬送スクリューは、混合部に材料を通過させる。混合部には、駆動主スピンドルと、内部はすば歯車を備えたロールシリンダー内で主スピンドルに沿って回転する複数の平床式スピンドルとが設けられている。主スピンドルと平床式スピンドルの回転速度は変更することができ、混合工程の間に制御されるパラメーターの1つである。材料が均一に分散するように、主スピンドルと平床式スピンドルとの間、又は、平床式スピンドルとロール部のはすば歯車との間で材料が回される。
【0006】
各ロールシリンダーで回転する平床式スピンドルの数は変更することができ、工程の要求に適応することができる。スピンドルの数は、平床式ロール押出機内の余剰空間、工程における材料の滞在時間、又は、熱及び材料の交換のための表面積の決定に影響を及ぼす。平床式スピンドルの数は、伝達される分散エネルギーを通して混合結果に影響を及ぼす。一定の直径を有するロールシリンダーを備えた多数のスピンドルは、均一化及び分散性の向上、又は、処理能力の増加を可能とする。
【0007】
主スピンドルとロールシリンダーとの間に設置可能な平床式スピンドルの最大数は、ロールシリンダーの直径及び用いる平床式スピンドルの直径に依存している。生産規模に応じた処理能力を得るために要求されるような比較的大きなロールの直径、及び/又は、比較的小さな平床式スピンドルの直径を用いる場合には、ロールシリンダーには、多くの平床式スピンドルを装備することができる。ロール直径Dが70mmの場合には、7個までの平床式スピンドルを用いることができ、ロール直径Dが200mmの場合には、10個までの平床式スピンドルを用いることができ、ロール直径Dが400mmの場合には、24個までの平床式スピンドルを用いることができる。しかしながら、当業者はこれらの例示に限定されるものではない。例えば、主スピンドルの直径がより大きな主スピンドルに対してより小さい場合には、平床式スピンドルの数を増加することができる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、改良された平床式ローラー押出機を用いて接着剤を調製する方法に関するものである。本発明の一態様による方法は、改良された平床式ローラー押出機の供給部に非熱可塑性エラストマーを含む原材料を導入する工程と、改良された平床式ローラー押出機の供給部から混合部に原材料を搬送する工程と、混合部で原材料を混合する工程と、均一な接着剤組成物を生産する工程と、ウェブ状材料に接着剤組成物を塗工する工程とを備えている。改良された平床式ローラー押出機の混合部には、少なくとも1つが複数のバックカットらせん状回転羽根を有する横向き二重混合スピンドルである複数の平床式スピンドルに取り囲まれ交叉する主スピンドルが設けられている。
【0009】
本発明の他の態様においては、改良された平床式ローラー押出機は、接着剤組成物を製造するために用いられる。本発明のこの態様による方法は、平床式ローラー押出機内で、非熱可塑性エラストマーと粘着性樹脂とを含む接着剤組成物の原材料を連続的に計量する工程と、均一な接着剤組成物を形成するために平床式ローラー押出機の混合部において原材料を連続的に混合する工程と、押出機から均一な接着剤組成物を連続的に排出する工程とを備え、混合部には、平床式スピンドルの少なくとも一つが複数のバックカットらせん状回転羽根を有する横向き二重混合スピンドルである複数の平床式スピンドルに取り囲まれ交叉する主スピンドルが設けられている。他の実施形態においては、スロット金型塗工装置のような塗工装置を用いてウェブ状材料に自己接着剤組成物を塗工し、架橋させてもよい。
【0010】
本発明の他の態様においては、エラストマーは、GPCで測定されたMwが1,000,000未満になるように処理されている。本発明の他の態様においては、エラストマーは、本来のMwに対して50%超、好ましくは80%超のMwが低減されるように処理されていることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一態様における平床式ローラー押出機の縦断面図である。
【0012】
【図2】横向き二重混合スピンドルの一例の拡大図である。
【0013】
【図3】図1における平床式ローラー押出機の注入リングの横断面図である。
【0014】
【図4】スロット金型コーターの横断面図である。
【0015】
【図5】本発明の一態様における平床式ローラー押出機及びスロット金型コーターの縦断面図である。
【0016】
【図6】図1における線6−6に沿った平床式ローラー押出機の横断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施例をより詳細に説明する。
【0018】
以下、全ての引用された文書では、関連部分において符号を含んでおり、いずれかの文章の引用が本発明に関する従来技術であることの承認として解釈されるものではない。
【0019】
図1を参照すると、本発明の一実施態様における平床式ローラー押出機は、符号10で示されている。平床式ローラー押出機システム10は、容易に理解し得るように説明するため、模式的に示されていることを認識するであろう。しかしながら、システム10の形状及びサイズは、実際には、ここに示されたものと本質的に異なるかもしれないが、請求項に示された範囲内である。
【0020】
平床式ローラー押出機システム10には、供給部12と混合部14とが備えられている。接着剤原材料は、送り出し通路16に添加され、充填部12の搬送スクリュー18上で計量される。以後用いられる用語「原材料」とは、平床式ローラー押出機10の供給部12に添加された接着剤形成の材料をいう。原材料は特に限定されないが、エラストマー、樹脂、増量剤、活性剤、反減衰剤及び架橋剤を含んでもよい。原材料は、スクリュー18により混合部14に搬送される。混合部14には、図1に示されるように、注入リング22a,22b,及び22cにより分離された4つの平床式ローラーバレル部20a,20b,20c及び22dが含まれている。各ローラーバレル部20には、45度らせん状歯付きシリンダー24,45度らせん状歯付き主スピンドル26及び複数の45度らせん状歯付き平床式スピンドル28,30が含まれている。はすば歯車は、例えば10〜60度の適切な角度を有することができ、特に20度超の角度が有用である。本発明のある態様においては、ローラーバレル部20の少なくとも1つには、横向き二重平床式スピンドル20が含まれている。本発明は横向き二重平床式スピンドルの使用に限定されるものではない。所望の混合レベルを提供する他のスピンドルを用いることもできる。
【0021】
平床式スピンドル28,30の最大数は、主スピンドル28及びらせん状歯付きシリンダー24の直径に関連する。平床式スピンドル28,30は、例えば、全周らせん状回転羽根(Planetspindel)30,横向き二重らせん状回転羽根(バックカットスピンドルやNoppenspindelとしても知られている)28又はゾーン型らせん状回転羽根(Igelspindel)等の多くの異なる歯の配置を示してもよい。選択された平床式スピンドルの数及びその配置(例えば、オープンに対する全周回転羽根)は、各ローラーバレル20の動的排出効果及びバレル部間における排出格差に影響を及ぼすように操作することができる。また、注入リング22と主スピンドル26との間の間隔は、各バレル部20の動的排出効果及びバレル部20間における排出格差を変えるように変更してもよい。
【0022】
標準的な平床式スピンドル30としては、溝や回転羽根がスピンドル軸に対して45度の角度、又は、主スピンドル回転羽根と同角度に構成されたシリンダーが挙げられる。平床式スピンドルは主スピンドル回転羽根に掛かっており、この設計が平床式スピンドル28,30と主スピンドル26との同一表面速度をもたらしている。主スピンドルと、材料で充填された平床式スピンドルとの間に間隔が存在し、その結果、主スピンドル26,平床式スピンドル28,30及びバレル壁24の間でほぼ剪断のない分散混合が生じる。
【0023】
45度の角度の他の結果として、主スピンドルは、処理材料を押し付けながら、前後方向に移動する。(Noppenspindelやバックカットスピンドルとしても知られている)横向き二重スピンドル28を使用することにより、圧力の低減、ずれの増加、前後方向への移動の低減、耐久時間の増加及び混合の増加のような変更を行える。
【0024】
横向き二重平床式スピンドル28は、材料がバレル24の壁と主スピンドル26との間を通過し得るような回転羽根上の開口を有するスピンドルであり、材料が平床式ローラー押出機システム10を通過する割合を遅らせている。横向き二重スピンドル28の一例としては、ポーキュパインスピンドルと呼ばれるものがある。横向き二重スピンドル28の詳細な例は、図2に詳細に示され、バックカット開口32が耐久時間を増加させ、混合を改良している。横向き二重スピンドル28の設計は、45度回転羽根に切り込まれた溝を付加した、標準的な平床式スピンドルを改良したものである。これらのバックカット溝の角度は、スピンドル回転羽根に対して45〜135度、好ましくは75〜105度の範囲とすることができ、本発明の一態様においては、バックカット溝は90度の角度としてもよい。これらの溝の数及び深さは、変更してもよく、又、[(スピンドル回転羽根に切り込まれた全溝面積/スピンドル回転羽根の全面積)×100%]によってより簡潔化された表現で定義することができる。この値は、10〜90%、好ましくは40〜60%の範囲とすることができ、本発明の一態様においては、この値は約50%である。横向き二重スピンドル28を有する平床式ローラー押出機は、Rust−Mitschke−Entexから入手可能である。全周回転羽根30及び隙のある又は横向き二重スピンドル28の数を調整することによって、材料が平床式ローラー押出機を通過する割合及び材料が素練りされる量を制御することができる。
【0025】
従来の平床式ローラー押出機は少なくとも3台内蔵され、シリンダーの直径及び処理の設計に依存して24個のスピンドルまで内蔵することができる。もちろん、押出機の特異的な寸法及び構成に依存して、多数の平床式スピンドルを使用することができることは、当業者に認識されているであろう。本発明の一実施態様においては、6個のスピンドル28,30を有する直径70mmのシリンダーを備えた平床式ローラー押出機10が用いられている。本発明の一態様においては、横向き二重スピンドル28は、平床式ローラー押出機10における平床式スピンドル28,30の数の20%超、好ましくは50%超である。図6は、本発明の詳細な実施形態による4個の横向き二重スピンドル28と2個の全周回転羽根付きスピンドル30とを備えた平床式ローラー押出機の横断面図を示している。
【0026】
主スピンドル26の回転は、平床式スピンドル28,30を回転移動させ、その結果、主スピンドル26のはすば歯車が平床式スピンドル28,30のはすば歯車と相互に作用する。
【0027】
平床式スピンドル28,30は、シリンダー部24の内部歯車ともかみ合う。主スピンドル26、平床式スピンドル28,30及びシリンダー部24のはすば歯車は、混合すべき原材料を排出口34の方向に運搬する。
【0028】
以下に用いる「第二原材料」は、平床式ローラー押出機10の混合部14に送り込まれた原材料又は溶媒を意味する。液状エラストマー、溶融樹脂、油、溶媒等の第二液状材料は、注入リング22を通して噴射ノズル(図示していない)から混合部14に送り込まれる。図3に示すように、注入リング22は、混合部14に液体を計測添加し得る放射状内径23を備えている。本発明の一実施態様においては、注入リング22から平床式ローラー押出機10の混合部14に溶媒を供給する工程を有している。
【0029】
第二固体原材料は、サイドフィーダー36又はツインスクリュー注入装置38から混合部14に添加される。ツインスクリュー注入装置38は、一般に、混合部14の軸に対して垂直に配置され、注入リング22aに直に隣接した混合部の先頭付近に配置される。ツインスクリュー注入装置38は、熱硬化性エラストマー、樹脂、増量剤、活性剤、反減衰剤、架橋剤等の固体成分を独立ローラーバレル部20に導入するために用いられる。
【0030】
本発明の他の態様においては、ウェブ状材料への自己接着剤組成物の塗工が含まれ、ウェブ状材料への塗工は、限定されるものではないが、スロットダイ塗工、ロールオーバーロール塗工、リバースロール及びナイフオーバーロール塗工のような様々な塗工技術を用いて行うことができる。本発明の一実施態様においては、スロットダイ塗工装置を用いてウェブ状材料に接着剤組成物を塗工する。特に有用なウェブ状材料への接着剤組成物の塗工方法としては、回転リップダイ又は固定リップ接触ダイを用いたスロットダイ塗工が挙げられる。使用可能なスロットダイ装置の一つとしては、ダイリップを引きずるスピンドルを備えた回転リップダイが挙げられる。このようなダイの一例は、SIMPLASから入手可能であり、図4に示される。回転リップダイ40は、押出機10から接着剤組成物を受け取る入口42が備えられている。図5に示すように、接着剤組成物は、押出機10から、スロット44を通してウェブ状材料に塗工する回転リップダイ塗工装置40に、連続的に搬送される。回転リップダイ塗工装置40は、ダイリップの終端部に、塗工された接着剤の塗工特性を改善する回転スピンドル46をさらに備えている。回転リップダイ塗工装置40上の調節ボルト48は、リップ開口を容易に調節し、接着剤の塗工厚さを制御する操作を可能としている。
【0031】
本発明の他の態様においては、自己接着剤組成物を架橋してもよい。より詳細には、塗工された接着剤組成物は、例えば電子線のようなイオン化照射により、電子線又は紫外線の助けを借りて架橋され、耐剪断性及び温度安定性を有する自己接着テープが作製される。架橋に紫外線を用いた場合には、例えばUCB製のEbecryl 140のような適切なUV促進剤を自己接着剤組成物に添加しなければならない。化学的及び/又は熱的誘導架橋を用いることもできる。
【0032】
非熱硬化性エラストマーは、天然ゴム、合成ゴム、並びに、天然ゴム及び/又は合成ゴムの所望の混合物からなる一群から選択することができ、天然ゴムとしては、例えば、crepe、RSS、ADS、TSR、SIR10、SIR5L、CVグレードのような全ての商用グレードから、要求される純度及び粘度のレベルに応じて選択することができ、合成ゴムとしては、不規則共重合スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、合成ポリイソプレン(IR)、ブチルゴム(IIR)、ポリイソブチレンゴム、ハロゲン化ブチルゴム(XIIR)、アクリレートゴム(ACM)、エチレンビニルアセテート共重合体(EVA)及びポリウレタン並びにこれらの混合物からなる一群から選択することができる。
【0033】
全非熱硬化性エラストマー含有率に対して1〜100重量%の重量分率で、熱硬化性エラストマーを非熱硬化性エラストマーに添加することができる。代表的な熱硬化性エラストマーとしては、相溶性の高い、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、SEBS及びSEPSと同様のスチレンイソプレンブタジエンスチレン(SIBS)グレード、及び、これらの組み合わせが挙げられる。
【0034】
使用可能な粘着性樹脂としては、粘着剤として機能する全ての粘着性樹脂を例外なく挙げることができる。粘着性樹脂は、エラストマーに対して40〜200重量%の重量分率で接着剤組成物中に含有させてもよい。代表的な粘着性樹脂としては、ロジン、その不均化、水素化、重合化、及びエステル化誘導体、並びにその塩、脂肪族及び芳香族炭化水素樹脂、テルペン樹脂、並びに、テルペン−フェノール樹脂が挙げられる。部分又は完全水素化材、ガム又はトール油ロジン、エステル化材、ガム又はトール油ロジン、アルファ及びベータピネン樹脂、並びに、ポリテルペン樹脂が挙げられる。より具体的には、C5炭化水素樹脂、C9炭化水素樹脂及びこれらの混合物が有用な樹脂である。クマロンインデン及びアルファ−メチルスチレン樹脂も使用することができる。これらの樹脂は、固体状態でも溶融状態でも使用することができる。必要に応じて製造される接着剤組成物の特性を調節するために、これら及びその他の樹脂との所望の組み合わせで使用することができる。Nostrandにて、1989年発行、Donatas Saras著、「Handbook of Pressure Sensitive Adhesive Technology」の記載が参考となるであろう。
【0035】
一般的な増量剤としては、クレー、炭酸カルシウム、タルク及びアルミニウム水和物が挙げられる。一般的な活性化剤としては、酸化亜鉛、塩化亜鉛、塩化マグネシウム及び酸化マグネシウムが挙げられる。一般的な反減衰剤としては、抗酸化剤(AO)、紫外線吸収剤(UVA)及び紫外線安定化剤(UVS)が挙げられる。一般的な乳白剤及び着色剤としては、限定されるものではないが、二酸化チタン及び当業者に公知な他の様々な金属顔料が挙げられる。
【0036】
一般的な溶媒としては、アセトン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の非極性芳香族及び脂肪族並びにこれらの混合物が挙げられる。高発泡接着剤が所望の場合には、接着剤の溶媒含有率を増加させてもよい。開示のこの態様は、最終的な接着剤における低粘着性を有する押し出された接着剤の高密度及び高平滑で伸縮しない表面により問題が生じる、一般的なホットメルト接着剤を用いる際の問題を解決する。本発明においては、溶媒は、接着剤組成物の重量比で70%まで、好ましくは50%までの量で用いることができる。
一般的な液状エラストマーとしては、低分子量天然ゴム並びに低分子量合成ポリイソプレン及びポリブテンゴムが挙げられる。一般的な油としては、パラフィン類、イソパラフィン類、ナフテン類、芳香族類又はポリ芳香族類が挙げられる。気泡剤の例としては、Cellogen気泡剤及びガスが挙げられる。
【0037】
使用可能な可塑剤としては、接着テープ技術で公知な全ての可塑性物質を用いることができる。有用な可塑剤の例としては、限定されるものではないが、パラフィン及びナフテン油、オリゴブタジエン及びオリゴイソプレンのような(機能化)オリゴマー、液状ニトリルゴム、液状テルペン樹脂、動物及び野菜油及び脂肪、フタル酸類、並びに、機能化アクリレートが挙げられる。
【0038】
新規な発明/方法の実施形態の利点について簡単に述べると、1)非熱硬化性エラストマーの目的のある、効果的な及び効率的な素練り、2)混合部への様々な固体原材料の導入、3)混合部への溶媒の導入、4)集合パネル接着性とタックとの独特なバランスを有するウェブ状材料への接着剤塗工を達成するための、スロットダイ塗工技術の使用が含まれる。
【0039】
非熱硬化性エラストマーの目的のある素練りは、注入リングと主スピンドルとの間の供給部から、徹底的に混合され、次いで素練りされる混合部へ、単一のスクリューによりエラストマーが搬送させることによって達成される。素練りの度合いは、横向き二重平床式スピンドルの使用によりさらに促進される。素練りの量に影響を及ぼす他の要素は、停止リングの内部直径である。停止リング又は注入リングとスピンドルとの間の差異を小さくすることによって、さらなる素練りを実施することができる。非熱硬化性エラストマーの素練りは、他の固体及び液体材料とエラストマーとをより効率的に混合させ、最終的な接着剤における高い粘着性の潜在力をもたらし、多ロール塗工装置(カレンダー)により塗工されることに限定されない低粘度を有する最終的な接着剤をもたらす。これは、多ロール塗工装置の購入に対立するものとして、より一般的に又は既存の塗工装置を使用する機会を提供する。
【0040】
本発明の一態様においては、エラストマーは、GPCにより測定されたMwが1,000,000未満に低減するように素練りされている。本発明の他の態様においては、エラストマーの初期のMwに対して50%超、好ましくは80%超を低減するように素練りされていることがよい。初期分子量とは、平床式ローラー押出機に送り出される際の非熱硬化性エラストマーの分子量を意味する。この初期分子量は、処理されていないエラストマーの分子量に比べて、エラストマーの前処理によりすでに減少していてもよい。したがって、以下に示された分子量の低減は、平床式ローラー押出機における処理により得られた分子量の低減に基づくものである。以下に記載された分子量の低減は、式Iにより計算される。
【0041】
低減%=(Mw(初期)−Mw(最終))/ Mw(初期) × 100 (I)
【0042】
混合部における様々な固体原材料の導入は、いくつもの利点を有している。まず、全ての固体材料が平床式ローラー押出機の供給部に導入される必要は全く、例えば、混合部のローラーバレル部の1つ以上において導入することができる。これは、固体原材料の添加前に素練をする十分な時間をエラストマーに与え、平床式ローラー押出機の混合効率を増加させるものである。次に、溶融樹脂とは対照的に、固体樹脂を混合部に導入することができる。固体樹脂は、溶融樹脂と比較した場合、エラストマーにかなり近似した粘度を有している。その結果、(液体と対比してみると)固体樹脂の添加は混合効率をさらに促進するのに対して、溶融樹脂は潤滑油として作用する傾向があり、混合効率を遅延させる。また、固体樹脂は、吸熱源として作用する、例えば、処理から熱を取り除き、混合処理間における溶融温度を最小化する能力をもたらす特異的な熱を有している。反対に、溶融樹脂は、混合処理における溶融温度を増加させる。
【0043】
混合部における溶媒の導入は、いくつもの利点を有している。まず、いくつかの注入リングにより接着剤に導入される溶媒の少量(例えば、50重量%まで使用することができるが10〜20重量%)は、例えば、最終接着剤の粘度を著しく低減しつつ、均質性を維持する混合効率を促進する。溶媒は、接着剤組成物により直ちに吸収され、溶媒の混入は、ウェブ状材料への塗工が多ロール塗工装置(カレンダー)に制限されない程度まで、生成される均質な接着剤の粘度を低減させる。さらに、低粘度接着剤は、スロットダイ、リバースロール、ロールオーバーロール、ナイフオーバーロール又は多ロール塗工の使用を含む伝統的な接着剤塗工技術のいずれかにより、ウェブ状材料に塗工することができる。ウェブ状材料に塗工させる接着剤から溶媒の遊離、例えば、気泡の度合いは、接着フィルムにおける多くの接着剤表面幾何学的外形に影響を及ぼす能力をもたらす。次いで、例えば、エラストマーの素練り及び成型の度合いにより、接着フィルムの性能特性をさらに操作することができる。
【0044】
ウェブ状材料への接着剤塗工のためのスロットダイの使用は、多ロール塗工装置(カレンダー)に基づく特別な利点を有している。多ロール塗工装置(カレンダー)を用いた場合、ウェブ状接着剤塗工スピードは、一般的に300m/分に限定される。しかしながら、特に、高粘度、100%固体接着剤とは対照的に、低粘度、高固体、例えば、80〜90%の接着剤と共同して用いる場合には、塗工スピードが容易に500m/分以上になるので、スロットダイ塗工技術の使用は重要である。
【0045】
本発明の処理は、高性能の自己接着剤組成物の製造を可能とし、特に、下流塗工と架橋装置と共同して用いる場合に、特異なコスト的利点により高性能の自己接着テープの製造が達成される。
【0046】
第一処理ステップにおいては、エラストマー、並びに、増量剤、酸化防止剤、活性化剤、着色剤、時効防止剤、可塑剤及び粘着付与樹脂のような自己接着組成物の製造に必要な公知の補助剤を含む組成物は、150度未満、一般的には130度未満、好ましくは25〜100度の最終温度で、平床式ロール押出機内で製造される。平床式ロール押出機における組成物の全滞在時間は、一般的に3分を超えないであろう。
【0047】
本発明の一態様においては、接着剤は、押出機からウェブ状材料に塗工されて成形される。これは、スロットダイ塗工装置、特に図4に示されたものに類似な回転リップスロットダイ塗工装置を用いて、効果的で有利な方法により、行うことができる。
【0048】
本発明の他の態様においては、自己接着剤組成物は、所望の特性を有する自己接着テープを提供するために、電子線又は紫外線を用いて、架橋してもよい。さらなる改良性能として、電子線(EBC)感受キャリア、又は、温度の効果による熱活性化架橋剤により架橋を行うことができる。この目的を要求される感圧接着剤組成物の加熱は、公知技術、特に高温ダクトの助け、又は、赤外線ランプの助け、若しくは、HF波、UHF波又はマイクロ波のような高周波交番磁界により行われる。
【0049】
さらに、感圧接着剤組成物の架橋は、イオン化照射と熱活性化化学的架橋剤との組み合わせによっても行われる。その結果としては、高剪段耐性感圧自己接着剤組成物となる。電子線硬化は、最終使用の塗工用残留潜熱活性化硬化剤を有しつつ変換され得るように接着剤に設定されている。
【0050】
本発明の処理においては、熱誘導及び/又は化学的架橋のために、加速化イオウ又はイオウドナーシステム、イソシアネートシステム、対応活性化剤、エポキシ化ポリエステル樹脂及びアクリル樹脂を有する反応性メラミン樹脂、ホルムアルデヒド樹脂及び(任意ハロゲン化)フェノール−ホルムアルデヒド樹脂及び/又は反応性フェノール樹脂又はジイソシアネート架橋システム、並びに、これらの組み合わせのような全ての公知の熱活性及び/又は化学的架橋剤を使用することができる。
【0051】
架橋剤は、50度以上、特に100〜160度で活性化されることが好ましく、本発明の一実施形態においては、110〜140度である。架橋剤の熱励起は、赤外線又は高エネルギー交番磁界により達成されてもよい。いくつかの架橋剤は、硬化後の組成物中に残留してもよく、これにより、最終使用の塗工の間に活性が得られる。
【0052】
本発明の概念は、ウェブ状材料少なくとも一面に自己接着剤組成物を塗工した感圧接着剤組成物により製造された自己接着テープに及ぶ。本発明により処理され製造された自己接着剤組成物用の好適なウェブ状キャリア材料は、接着テープの意図した使用に依存する、適切な塗工面の化学的又は物理的表面前処理、及び、非接着性物理的処理又は裏面の塗工がなされているか否かにかかわらず、全て公知のキャリアである。キャリアとしては、例えば、クレープ又は非クレープ紙、ポリエチレン、ポリプロピレン及び1軸又は2軸延伸ポリプロピレンフィルム、ポリエステル、PVA及び他のフィルム、ポリエチレン及びポリウレタン製のウェブ状発泡材料、例えば、織物、編物及び不織布が挙げられる。最後に、ウェブ状材料は、剥離紙又は剥離フィルムのような両面に非接着性塗膜を有する材料としてもよい。
【0053】
ウェブ状材料上の自己接着剤組成物の厚さは、10〜200μm、好ましくは15〜150μmの間とすることができる。最後に、自己接着組成物は、剥離紙上に800〜1200μmの厚さに塗工することができる。この種、特に架橋後の接着剤組成物層は、基材無し両面自己接着テープとして多様に使用することができる。
【0054】
以下の例は、その限定とする意図無しに、本発明の態様を示している。本発明のその技術の範囲内における他の改良が本発明の趣旨及び意図から逸脱することなく、受け入れられることは理解されるであろう。
【実施例】
【0055】
<実施例1>
【表1】

3個のバレルシリンダーを備えたPREを用い、100phrの天然ゴム、130phrのC5樹脂、2phrのTiO及び2phrの酸化防止剤からなる標準的なカートン密閉接着剤を製造した。この接着剤に用いたゴムは、SIR5Lであり、凝集防止剤として使用するタルクとともに、平均粒径8mmに粉砕した。C5樹脂はフレーク状で添加され、酸化防止剤は粉末として導入された。70mmPREの供給通路に接着剤原材料を全て添加した。次いで、それぞれに70rpmで回転する2個の通常スピンドル及び4個の横向き二重平床式スピンドルを備えた3個の400mmバレル部で混合された後の接着剤中に原材料を混合した。完全に均質化(ゲルフリー)された状態を最終接着剤とした。接着剤の分子量分析は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)及び熱領域流量分析(ThFFF)により達成された。分子量分析においては、天然ゴムの分子量の約80%が減少したことを示した。
【0056】
<実施例2>
【表2】

3個のバレルシリンダーを備えたPREを用い、100phrの天然ゴム、130phrのC5樹脂、2phrのTiO及び2phrの酸化防止剤からなる標準的なカートン密閉接着剤を製造した。この接着剤に用いたゴムは、SIR5Lであり、凝集防止剤として使用するタルクとともに、平均粒径8mmに粉砕した。C5樹脂はフレーク状で添加され、酸化防止剤は粉末として導入された。70mmPREの供給通路に接着剤原材料を全て添加した。次いで、それぞれに65rpmで回転する2個の通常スピンドル及び4個の横向き二重平床式スピンドルを備えた3個の400mmバレル部のうちの最初のもので混合された後の接着剤中に原材料を混合した。溶媒の全量を注入リングに挿入された噴射バルブにより添加した。完全に溶解され、均質化(ゲルフリー)された状態を最終接着剤とした。
【0057】
<実施例3>
【表3】

3個のバレルシリンダーを備えたPREを用い、100phrの天然ゴム、115phrのC5樹脂、50phrのカオリンクレー、5phrのZnO、2.5phrのTiO及び2phrの酸化防止剤からなる標準的なマスキングテープ接着剤を製造した。この接着剤に用いたゴムは、SIR5Lであり、バンブリーミキサーで前素練りし、2phrの酸化防止剤を混合し、次いで、凝集防止剤として使用するタルクとともに、8mmのペレットを調製するように水中ペレタイザーで処理した。C5樹脂はフレーク状で添加され、ZnO及びTiOは粉末として導入された。70mmPREの供給通路に接着剤原材料を全て添加した。次いで、それぞれに70rpmで回転する2個の通常スピンドル及び4個の横向き二重平床式スピンドルを備えた3個の400mmバレル部で混合された後の接着剤中に原材料を混合した。完全に均質化(ゲルフリー)された状態を最終接着剤とした。接着剤の分子量分析は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)及び熱領域流量分析(ThFFF)により達成された。分子量分析においては、天然ゴムの分子量の約50%が減少したことを示した。
【0058】
<実施例4>
【表4】

3個のバレルシリンダーを備えたPREを用い、100phrの天然ゴム、115phrのC5樹脂、50phrのカオリンクレー、5phrのZnO、2.5phrのTiO及び2phrの酸化防止剤からなる標準的なマスキングテープ接着剤を製造した。この接着剤に用いたゴムは、SIR5Lであり、バンブリーミキサーで前素練りし、2phrの酸化防止剤を混合し、次いで、凝集防止剤として使用するタルクとともに、8mmのペレットを調製するように水中ペレタイザーで処理した。C5樹脂はフレーク状で添加され、ZnO及びTiOは粉末として導入された。70mmPREの供給通路に接着剤原材料を全て添加した。次いで、それぞれに144rpmで回転する2個の通常スピンドル及び4個の横向き二重平床式スピンドルを備えた3個の400mmバレル部のうちの最初のもので混合された後の接着剤中に原材料を混合した。溶媒を注入リングに挿入された噴射バルブにより、バレル1及び2間に配置された注入リングに5kg/時間で添加し、バレル2及び3間に配置された注入リングに35kg/時間で添加した。完全に溶解され、均質化(ゲルフリー)された状態を最終接着剤とした。
【0059】
<実施例5>
【表5】

4個のバレルシリンダーを備えたPREを用い、100phrの天然ゴム、115phrのC5樹脂、50phrのカオリンクレー、5phrのZnO、2.5phrのTiO及び2phrの酸化防止剤からなる標準的なマスキングテープ接着剤を製造した。この接着剤に用いたゴムは、SIR10であり、凝集防止剤として使用するタルクとともに、平均粒径8mmに粉砕した。C5樹脂の一部はフレーク状でZnO及びTiOの粉末とともに70mmPREの供給通路に添加された。次いで、それぞれに141rpmで回転する2個の通常スピンドル及び4個の横向き二重平床式スピンドルを備えた3個の400mmバレル部のうちの最初のもので原材料を混合した。第一注入リングから直ぐ上流に配置されたサイドフィーダーにより残りのフレーク状樹脂を添加し、次いで、第二バレル部において混合した。溶媒を注入リングに挿入された噴射バルブにより、バレル2及び3間に配置された注入リングに11kg/時間で添加し、バレル3及び4間に配置された注入リングに29kg/時間で添加した。完全に均質化(ゲルフリー)され、溶解された状態を最終接着剤とした。
【0060】
本発明の様々な態様及び実施形態並びにそれらの利点を記載したが、本発明が、添付した請求項の趣旨及び目的の範囲内で、様々な改良、置換及び修正を許容し得ることは、当業者にとって理解し得るであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)平床式ローラー押出機の供給部に非熱硬化性エラストマーを含む第一原材料を導入する工程と、
b)平床式ローラー押出機の供給部から混合部に第一原材料を送り出す工程と、
c)混合部において第一原材料を混合する工程と、
d)均質な接着剤組成物を製造する工程と、
e)ウェブ状材料に接着剤組成物を塗工する工程とを備え、
混合部には、平床式スピンドルの少なくとも1つが、複数のバックカットらせん状回転羽根を有する横向き二重混合スピンドルである、複数の平床式スピンドルに取り囲まれ、交叉された主スピンドルが設けられていることを特徴とする接着剤の調製方法。
【請求項2】
前記混合部は、3〜24個の平床式スピンドルを備えていることを特徴とする請求項1に記載の接着剤の調製方法。
【請求項3】
前記混合部は、全周らせん状回転羽根を有する平床式スピンドルをさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の接着剤の調製方法。
【請求項4】
前記横向き二重混合スピンドルは、前記混合部における平床式スピンドルの全数の20%超であることを特徴とする請求項3に記載の接着剤の調製方法。
【請求項5】
前記混合部は、全周らせん状回転羽根を有するスピンドルの2倍の横向き二重スピンドルを備えていることを特徴とする請求項4に記載の接着剤の調製方法。
【請求項6】
前記混合部に第二原材料を添加する工程をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の接着剤の調製方法。
【請求項7】
前記第二原材料は、熱硬化性エラストマー、粘着付与樹脂、増量剤、活性化剤、架橋剤、着色剤、及びこれらの混合物からなる一群から選択された固体原材料であることを特徴とする請求項6に記載の接着剤の調製方法。
【請求項8】
前記第二原材料は、液状エラストマー、溶融樹脂、油、溶媒、及びこれらの混合物からなる一群から選択された液体原材料であることを特徴とする請求項6に記載の接着剤の調製方法。
【請求項9】
前記溶媒は、アセトン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、及びこれらの混合物からなる一群から選択されることを特徴とする請求項8に記載の接着剤の調製方法。
【請求項10】
前記混合部は、複数のローラーバレル部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の接着剤の調製方法。
【請求項11】
各バレル部は、横向き二重スピンドルを備えていることを特徴とする請求項10に記載の接着剤の調製方法。
【請求項12】
前記第一原材料は、天然ゴム及び粘着付与樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載の接着剤の調製方法。
【請求項13】
前記第一原材料は、酸化亜鉛、酸化マグネシウム及びこれらの混合物からなる一群から選択された活性化剤、並びに、クレー、炭酸カルシウム、タルク、アルミニウム水和物及びこれらの混合物からなる増量剤をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の接着剤の調製方法。
【請求項14】
前記エラストマーは、GPCにより測定されたMwが1,000,000未満に低減されるように、素練りされていることを特徴とする請求項1に記載の接着剤の調製方法。
【請求項15】
前記非熱硬化性エラストマーは、天然ゴム、合成ポリイソプレン、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレンゴム、及びこれらの混合物からなる一群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の接着剤の調製方法。
【請求項16】
前記ウェブ状材料への接着剤組成物の塗工工程は、スロットダイ塗工、リバースロール、ロールオーバーロール塗工、及びナイフオーバーロール塗工からなる一群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の接着剤の調製方法。
【請求項17】
前記塗工工程は、回転リップダイ又は固定リップ接触ダイを用いたスロットダイ塗工を含むことを特徴とする請求項16に記載の接着剤の調製方法。
【請求項18】
f)接着剤組成物を架橋する工程をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の接着剤の調製方法。
【請求項19】
前記工程fは、電子線架橋、紫外線架橋、熱及び/又は化学的架橋及びこれらの組み合わせからなる一群から選択された処理を用いた接着剤組成物の架橋を含むことを特徴とする請求項18に記載の接着剤の調製方法。
【請求項20】
a)非熱硬化性エラストマー及び粘着付与樹脂を含む接着剤組成物の第一原材料を平床式ローラー押出機において連続的に計量する工程と、
b)平床式ローラー押出機の混合部において均質な接着剤組成物を調製するように第一原材料を混合する工程と、
c)押出機から均質な接着剤組成物を連続的に排出する工程とを備え、
混合部には、平床式スピンドルの少なくとも1つが、複数のバックカットらせん状回転羽根を有する横向き二重混合スピンドルである、複数の平床式スピンドルに取り囲まれ、交叉された主スピンドルが設けられていることを特徴とする接着剤の調製方法。
【請求項21】
前記非熱硬化性エラストマーは、天然ゴム、合成ポリイソプレン、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレンゴム、及びこれらの混合物からなる一群から選択されることを特徴とする請求項20に記載の接着剤の調製方法。
【請求項22】
前記非熱硬化性エラストマーは、前素練りされた天然ゴムを含むことを特徴とする請求項21に記載の接着剤の調製方法。
【請求項23】
前記混合部は、複数の平床式ローラーバレル部を備えていることを特徴とする請求項20に記載の接着剤の調製方法。
【請求項24】
前記各ローラーバレル部は、少なくとも1つの横向き二重混合スピンドルを備えていることを特徴とする請求項23に記載の接着剤の調製方法。
【請求項25】
混合部において原材料に溶媒を添加する工程をさらに備えることを特徴とする請求項20に記載の接着剤の調製方法。
【請求項26】
d)ウェブ状材料に接着剤組成物を塗工する工程をさらに備えることを特徴とする請求項20に記載の接着剤の調製方法。
【請求項27】
前記接着剤組成物は、スロットダイ塗工装置、リバースロール、ロールオーバーロール塗工、及びナイフオーバーロール塗工を用いて、ウェブ状材料に塗工されることを特徴とする請求項26に記載の接着剤の調製方法。
【請求項28】
前記ウェブ状材料は、紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリビニルクロライド及びこれらの組み合わせからなる一群から選択されることを特徴とする請求項26に記載の接着剤の調製方法。
【請求項29】
接着剤組成物を架橋する工程をさらに備えることを特徴とする請求項28に記載の接着剤の調製方法。
【請求項30】
前記混合部において第二原材料を添加工程をさらに備えることを特徴とする請求項20に記載の接着剤の調製方法。
【請求項31】
前記第二原材料は、固体材料を含むことを特徴とする請求項30に記載の接着剤の調製方法。
【請求項32】
前記固体材料は、熱硬化性エラストマー、樹脂、増量剤、活性化剤、反減衰剤、架橋剤及びこれらの混合物からなる一群から選択されることを特徴とする請求項31に記載の接着剤の調製方法。
【請求項33】
前記混合部は、ツインスクリュー注入装置をさらに備え、前記固体材料をツインスクリュー注入装置により混合部に添加することを特徴とする請求項31に記載の接着剤の調製方法。
【請求項34】
a)初期分子量(Mw(初期))を有する非熱硬化性エラストマーを含む第一原材料を平床式ローラー押出機の供給部に導入する工程と、
b)平床式ローラー押出機の供給部から混合部に第一原材料を搬送する工程と、
c)混合部において第一原材料を混合する工程と、
d)均質な接着剤組成物を調製する工程と、
e)ウェブ状材料に接着剤組成物を塗工する工程とを備え、
混合部には、複数の平床式スピンドルに取り囲まれ、交叉された主スピンドルが設けられ、
非熱硬化性エラストマーが(i)1,000,000未満の最終分子量(Mw(最終))を有し、又は、(ii)下記式Iにより計算されたMwの低減率が50%超であることを特徴とする接着剤の調製方法。
低減%=(Mw(初期)−Mw(最終))/ Mw(初期) × 100 (I)
【請求項35】
前記混合部において第二原材料を添加する工程をさらに備えることを特徴とする請求項34に記載の接着剤の調製方法。
【請求項36】
前記第二原材料は、溶媒を含むことを特徴とする請求項35に記載の接着剤の調製方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−524730(P2007−524730A)
【公表日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−517863(P2006−517863)
【出願日】平成16年11月23日(2004.11.23)
【国際出願番号】PCT/US2004/039585
【国際公開番号】WO2005/049750
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(505379401)セントラル プロダクツ カンパニー (1)
【Fターム(参考)】