説明

年齢認証用方法及び年齢認証用情報生成手段の管理システム

【課題】一度使用すると使用できなくなる認証情報を繰り返し生成する認証情報生成手段を用い、簡易に年齢認証を行うことができる年齢認証用方法及び認証情報生成手段の管理システムを提供する。
【解決手段】一度使用すると使用できなくなる認証情報を繰り返し生成するワンタイムパスワード生成器1を、予め購入者に対して対面で年齢を確認して販売し、購入者は年齢確認済みのワンタイムパスワード生成器1を利用して対応するウェブサイトへの接続認証を行う。また、ワンタイムパスワード生成器1の購入者の管理は、識別情報と共に生年月日を登録する購入者データベース2を備え、販売時に購入者データベース2に照会して二重登録とならないか判別して二重登録を防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本人認証に用いるワンタイムパスワード生成器等の認証情報生成手段を年齢認証に用いる簡易な年齢認証方法および年齢認証用認証情報生成手段の管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットのアダルトサイトの閲覧や、ネットオークション等の取引等では、年齢認証画面が表示され、年齢認証で18才以上であることをクリックしないと、ウェブサイトを閲覧できないようになっている。
【0003】
しかし、閲覧者が18才未満であっても、18才以上をクリックすればそのままウェブサイトを閲覧できるものであり、実質的に閲覧を制限するものではない。
そこで、本人認証をすることが考えられる。本人認証には、一般的にはID番号とパスワードが用いられるが、他人であっても同じパスワードを使えばアクセスできるので、18才未満であっても、他人のパスワードを使用すれば、簡単にアクセスすることが可能である。
【0004】
これに対して、本人認証用として、ワンタイムパスワードを生成するパスワード生成器の普及が進んでいる。このワンタイムパスワード生成器は、一度使用すると使用できなくなるパスワードを繰り返し生成するものである。使用したパスワードが知られても繰り返し使用できず、ワンタイムパスワード生成器を持っていない限り、目的とするウェブサイトにアクセスすることができないので、他人の不正使用を防止する観点で有効である。本発明者は、このパスワード生成器を年齢認証用として利用できないかと考え、本発明に至った。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、一度使用すると使用できなくなる認証情報を繰り返し生成する認証情報生成手段を用い、簡易に年齢認証を行うことができる年齢認証用方法及びこれに用いる認証情報生成手段の管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明の年齢認証方法は、一度使用すると使用できなくなる認証情報を繰り返し生成する認証情報生成手段を、予め購入者に対して対面で年齢を確認して販売し、購入者は前記年齢確認済みの認証情報生成手段を利用して対応するウェブサイトへの接続認証を行うことを特徴とする。
認証情報生成手段はワンタイムパスワード生成手段とすることが好適である。
【0007】
また、上記年齢認証方法に用いる年齢認証情報生成手段の管理システムは、認証情報生成手段の購入者の識別情報と共に生年月日を登録する購入者データベースと、販売時に前記購入者データベースに照会して二重登録とならないか判別する判別手段とを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る年齢認証方法によれば、予め年齢を確認して購入した認証情報生成手段を持っていないと、ウェブサイトに入れないので、認証情報生成手段を持っているかいないかで年齢認証となる。また、認証情報生成手段により生成される認証情報は一度使用すると使用できないので、一度入力した認証情報を他人が取得して使用しても、認証されることがない。このように、認証情報生成手段を年齢を確認して販売するという簡単な方法で、所定の年齢に満たない者のウェブサイトへのアクセスを防止することができる。
【0009】
また、本発明の年齢認証方法に用いる年齢認証情報生成手段の管理システムによれば、二重登録を防止することができ、認証がより確実となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
図1(A)は本発明に係る年齢認証用認証方法の概念図、図1(B)は年齢認証情報生成手段の管理システムの概念図である。
【0011】
本実施例では一度使用すると使用できなくなる認証情報を繰り返し生成する認証情報生 成手段として、既存のワンタイムパスワード生成器1が用いられる。ワンタイムパスワード生成器1は、たとえば、認証サーバと同期したワンタイムパスワード発生ルールによりワンタイムパスワードが生成されるもので(トークン方式)、ICカードのようなカード形態、スティック形態等、種々の形態のものが利用可能である。ワンタイムパスワードの方式は、このようなトークン方式に限定されるものではなく、チャレンジ・レスポンス方式等、他の方式でもよい。
【0012】
図1(B)には、ワンタイムパスワード生成器1の管理システムの構成例が示されている。すなわち、ワンタイムパスワード生成器1の購入者の識別情報と共に生年月日を登録する購入者データベース2と、販売時に購入者データベース2に照会して二重登録とならないか判別する判別手段を備えた各店舗のコンピュータ3とを備えている。購入者データベース2は各店舗10のコンピュータ3は、インターネット等のネットワーク100を介して購入者データベース2に接続されており、各店舗のコンピュータ3によって、購入者データベース2にアクセスして購入者の登録および二重登録の判別を行うようになっている。判別手段はたとえば、購入者データベース2の検索機能を利用することにより、簡単に二重登録を判別することができる。
データベースワンタイムパスワード生成器1は、図1(B)に示すように、取り扱い店舗10において、予め購入者に対して、店員が対面で年齢を確認して販売する。年齢確認は、免許証、パスポート、学生証、健康保険証等によって行う。ワンタイムパスワード発生器1を購入した購入者の情報は購入者データベース2に蓄積されている。蓄積される情報は、住所,氏名等の本人を識別する情報と、生年月日であり、販売時に、販売員は端末機器3から情報を入力すると共に、購入者データベース2に二重登録か否かを照会し、二重登録でないことを確認した後、購入者データベース2に購入者情報を登録し、ワンタイムパスワード発生器1を引き渡す。
【0013】
図1(A)は、本発明に係る年齢認証用認証方法の概念図を示している。ウェブサイトを利用する利用者のコンピュータ20と、年齢認証を求める各種ウェブサイトを運用する業者の運用サーバ5とがインターネット等のネットワーク100を介して接続され、さらに各運用サーバ5はインターネット等のネットワーク100を介して年齢認証を行う認証サーバ4と接続されている。
利用者が、コンピュータ20から目的のウェブサイトにアクセスすると、年齢認証画面が表示され、表示されたパスワードボックスに、ワンタイムパスワード生成器1に表示されたワンタイムパスワードを入力する。このパスワードが、運用サーバ5を通じて認証サーバ4に送信され、認証されると認証情報がウェブサイトの運用サーバ5に送信され、運用サーバに5接続可能となる。
【0014】
このように、本発明に係る年齢認証方法によれば、予め年齢を確認して購入したワンタイムパスワード生成器1を持っていないと、ウェブサイトに入れないので、ワンタイムパスワード生成器1を持っているかいないかで年齢認証となる。また、ワンタイムパスワード生成器1により生成されるワンタイムパスワードは一度使用すると使用できないので、一度入力したパスワードを他人が取得して使用しても、認証されることがない。
【0015】
このように、ワンタイムパスワード生成器1を年齢を確認して販売するという簡単な方法で、所定の年齢に満たない者のウェブサイトへのアクセスを防止することができる。
【0016】
上記実施例では複数の年齢制限をかける業者が共通の認証サーバで認証を行っているが、業者独自に認証サーバを持っていてもよい。また、認証情報生成手段の認証情報としては、パスワードに限るものではなく、音情報等、他の認証情報でもよい。
【0017】
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1(A)は本発明に係る年齢認証用認証方法の概念図、図1(B)は年齢認証情報生成手段の管理システムの概念図である。
【符号の説明】
【0019】
1 ワンタイムパスワード生成器(認証情報生成手段)
10 取り扱い店舗
2 購入者データベース
3 端末機器
4 認証サーバ
5 運用サーバ
10 店舗
20 コンピュータ(利用者)
100 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一度使用すると使用できなくなる認証情報を繰り返し生成する認証情報生成手段を、予め購入者に対して対面で年齢を確認して販売し、購入者は前記年齢確認済みの認証情報生成手段を利用して対応するウェブサイトへの接続認証を行うことを特徴とする年齢認証方法。
【請求項2】
認証情報生成手段はワンタイムパスワード生成手段である請求項1に記載の年齢認証方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の年齢認証方法に用いる年齢認証情報生成手段の管理システムであって、
前記認証情報生成手段の購入者情報を識別情報と共に蓄積する購入者データベースと、販売時に前記購入者データベースに照会して二重登録とならないか判別する判別手段とを備えていることを特徴とする年齢認証用認証情報生成手段の管理システム。



【図1】
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【公開番号】特開2009−140208(P2009−140208A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−315562(P2007−315562)
【出願日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【出願人】(507401465)有限会社クレセール (1)
【Fターム(参考)】