説明

床材の固定構造

【課題】床材の加工能率がよく、連結具の材料費を低減でき、さらに床材の長手方向のずれを防止し得る床材の固定構造を提供する。
【解決手段】床材1の両側端面の所定高さ位置に、略水平な同一深さの切込み溝を夫々形成し、その一方の切込み溝の中途深さ位置で該切込み溝の下方に位置する側端縁を切除することにより、一方の側端縁にのみ切欠凹部6を形成した。また、左右の側板部の上端に広幅嵌合片部12と狭幅嵌合片部13と備え、断面略クランク形に形成された連結具9の、その底板部10の略中央部に止着部材15を挿通する挿通孔16bを形成した。また、広幅嵌合片部12を備えた一方の側板部11aの前後長を長くして突出縁部14とし、該突出縁部14の挿通孔16aに挿通される止着部材15により連結具9を床材1の側端面に固定するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウッドデッキ等を構成する床材の固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
床材の固定構造としては、図6に示すように、根太材からなる支持材b上に一定間隔で敷設される長尺平板状の床材aの、その相互に隣接する各床材a,aの対向する側縁を連結具cによって連結し、かつ該連結具cによって各床材aを支持材bに固定するようにした構成が既に提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
かかる床材の固定構造にあって、各床材aには、長手方向に沿う両側端面の所定高さ位置に、略水平な切込み溝からなる嵌合溝d,dが床材aの長手方向に沿って夫々形成され、かつ該両嵌合溝d,dの中途深さ位置で両嵌合溝d,dの下方に位置する両側端縁を切除して該嵌合溝d,dに連続する切欠凹部e,eが形成されたものが用いられる一方、連結具cには、底板部fと、該底板部fの左右両側端から前記床材aの底面と嵌合溝d間の距離に対応する高さ位置まで略垂直に立ち上げられた左右の側板部g,gと、該両側板部g,gの上端から夫々外方に略水平に延出された、前記嵌合溝d,dに嵌挿可能な一対の嵌合片部h,hとにより断面略クランク形に形成されたものが用いられており、この連結具cの底板部fには、図7に示すように、一方の側板部g側に偏倚した位置に、固定螺子jの挿通孔kが形成されている。そして、この底板部fの挿通孔kから遠い側の嵌合片部hを一方の床材aの嵌合溝dに嵌合した状態で、上方から挿通孔kに挿通した固定螺子jによって連結具cを支持材bに固定し、該連結具cの他方の嵌合片部hに他方の床材aの嵌合溝dを嵌合させることにより、隣接する床材a,aを順次連結して支持材bに固定し得るようになっている。
【特許文献1】特開2004−169528号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した固定構造に用いられる床材aにあっては、両側端面に夫々形成した嵌合溝d,dの中途深さ位置で両嵌合溝d,dの下方に位置する両側端縁を夫々切除して該嵌合溝d,dに連続する切欠凹部e,eを、床材aの左右両側縁に夫々形成しているため、その加工に手間がかかるという問題点があった。
【0005】
また、上述した固定構造に用いられる連結具cにあっては、一方の床材aの嵌合溝dに一方の嵌合片部hを嵌合した状態で、上方から挿通孔kに挿通される固定螺子jをねじ込んで支持材bに連結具cを固定するに際して、該挿通孔kを上方に露出させて固定螺子jのねじ込み操作を可能とするために、該挿通孔kを底板部fの中央部から側方に偏倚させた位置に形成していることにより、その偏倚寸法に応じて該底板部fの幅寸法を大きくする必要があり、このため、連結具cを構成する金属板の使用量が多くなってコスト高となるという問題点があった。
【0006】
さらに、上述した固定構造にあっては、支持材bに固定される連結具cの嵌合片部h,hを隣接する床材a,aの対向する嵌合溝d,dに嵌合して両床材a,aを保持しているだけなので、両床材a,aが長手方向にずれ易く、このずれを防止するために、実際には別途、各床材a毎に少なくとも一箇所で床材aの表面から支持材bに固定螺子をねじ込んで各床材aのずれ止めを行う必要があった。このため、該固定螺子の頭部が床材aの表面に露出するので美観が低下するという問題点があった。
【0007】
本発明は、かかる従来の問題点を解消し得る床材の固定構造を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、床面を構成する長尺平板状の床材が一定間隔で支持材上に敷設され、その相互に隣接する各床材の対向する側縁が連結具によって連結され、かつ該連結具によって支持材に固定される床材の固定構造において、長手方向に沿う両側端面の所定高さ位置に、略水平な同一深さの切込み溝を夫々形成し、その一方の切込み溝を第一嵌合溝とし、他方の切込み溝の中途深さ位置で該切込み溝の下方に位置する側端縁を切除して切欠凹部を形成するとともに、残余の切込み溝を第二嵌合溝とした床材と、底板部と、該底板部の左右両側端から前記床材の底面と切込み溝間の距離に対応する高さ位置まで略垂直に立ち上げられた左右の側板部と、一方の側板部の上端から外方に略水平に延出された、前記第一嵌合溝に嵌合可能な広幅嵌合片部と、他方の側板部の上端から外方に略水平に延出された、前記第二嵌合溝に嵌合可能な狭幅嵌合片部とにより断面略クランク形に形成され、かつ前記広幅嵌合片部を備えた側板部の前後長を長くして他方の側板部の端部より前後方向に突出した突出縁部とするとともに、該突出縁部と前記底板部の略中央部とに釘または固定螺子からなる止着部材を挿通する挿通孔が夫々形成された連結具とを備えてなり、前記広幅嵌合片部を、隣接する一方の床材の第一嵌合溝に嵌合し、底板部の挿通孔に挿通した止着部材により連結具を支持材に固定するとともに、突出縁部の挿通孔に挿通した止着部材により該連結具を前記一方の床材の側端面に固定し、該連結具を隣接する他方の床材の切欠凹部に略収納させるとともに、該連結具の狭幅嵌合片部を他方の床材の第二嵌合溝に嵌合して各床材を固定することを特徴とする床材の固定構造である。
【0009】
ここで、前記床材には長尺平板状に加工された天然木或いは合成木材を使用することができ、該天然木或いは合成木材に対して第一嵌合溝,第二嵌合溝及び切欠凹部の形成加工が施される。一方、連結具は、金属板を所定形状に打ち抜き加工した後、断面略クランク形に屈曲成形して製作され得る。
【0010】
また、前記構成にあって、床材を、所定の厚みを有し、かつ厚みを横断する相互に平行な複数の補強リブを所定間隔で備えた中空平板状の合成木材とする構成が提案される。
【0011】
ここで、合成木材は、木粉,ポリプロピレン等の合成樹脂及び有機強化剤を混合、溶融して中空板材状に押出し成形したものであって、このような合成木材は、軽量で寸法精度が高く、天然木と略同様の強度と切削加工性を備え、かつ木質感を備えているため美観性がよいという利点がある。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、上述したように、長手方向に沿う両側端面の所定高さ位置に、略水平な同一深さの切込み溝を夫々形成し、その一方の切込み溝の中途深さ位置で該切込み溝の下方に位置する側端縁を切除して切欠凹部を形成した長尺平板状の床材を用いることによって、床材の一側端縁にのみ切欠凹部を形成すればよく、従来のように両側端縁に切欠凹部e,e(図6参照)を夫々形成する場合に比して、その形成加工が簡単であり、その分、手間と時間がかからないため、加工能率が向上する。ここで、床材を合成木材とし、所定の嵌合溝と切欠凹部とを備えた断面形状で押出し成形すれば、上記のような切込み溝と切欠凹部の形成加工は不要となるが、押出し成形用の金型の製作には多額の費用がかかるため、床材の小ロット生産の場合には、市販されている汎用的な合成木材に対して嵌合溝と切欠凹部の形成加工を施した方が製造コストを大幅に低減することができる。
【0013】
また、本発明にあっては、床材の両側端面に同一深さの切込み溝が夫々形成されるが、このように、両切込み溝を同一深さとすることにより、異なる深さの切込み溝を左右の側端面に別々に形成する場合に比して、切削用回転歯の切削深さの調整を左右の切込み溝毎に行う必要がないため、その作業能率が向上する。そして、このように、両側端面に同一深さで形成した切込み溝の、その一方を第一嵌合溝とし、他方の切込み溝の中途深さ位置で該切込み溝の下方に位置する側端縁を切除して切欠凹部を形成するとともに、残余の切込み溝を第二嵌合溝とする一方、連結具に、前記第一嵌合溝に嵌合可能な広幅嵌合片部と、前記第二嵌合溝に嵌合可能な狭幅嵌合片部とを設けたことにより、深さの異なる第一嵌合溝と第二嵌合溝とに対して、広幅嵌合片部と狭幅嵌合片部とを夫々整一に嵌合することができ、これによって安定した固定状態を得ることができる。
【0014】
また、前記広幅嵌合片部を、一方の床材の第一嵌合溝に嵌合して、該床材の側端面に前記広幅嵌合片部を備えた側板部の外側面を当接させると、連結具の底板部が床材の側部に突出して該底板部の略中央部に形成された挿通孔が上方に露出する状態となり、該挿通孔に挿通される止着部材の止着操作を容易に行うことができる。これにより、従来のように、底板部の中央部から側方に偏倚させた位置に挿通孔k(図7参照)を形成する場合に比して、底板部の幅寸法を小さくすることができ、連結具を構成する金属板の使用量が減るため、材料費の低減を図ることができる。
【0015】
また、一方の床材の第一嵌合溝に広幅嵌合片部を嵌合した状態で、底板部の挿通孔に挿通した止着部材により連結具を支持材に固定した後、突出縁部の挿通孔に挿通した止着部材により該連結具を前記一方の床材の側端面に固定することにより、該連結具を介して床材の長手方向のずれを防止することができる。ここで、突出縁部の挿通孔に挿通した止着部材は床材の側端面に止着されるので、施工後に該止着部材が床材の表面に露出することがない。これによって、従来のように固定螺子の頭部が床材の表面に露出することによる美観の低下を解消することができる。
【0016】
また、床材を、所定の厚みを有し、かつ厚みを横断する相互に平行な複数の補強リブを所定間隔で備えた中空平板状の合成木材とする構成にあっては、天然木と略同様の切削加工性が得られるとともに、寸法精度に優れ、かつ所定の強度を有する軽量なものとすることができ、さらに木質感を備えているため美観性がよいものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、本発明にかかる床材の固定構造の一実施例を、図1〜図5に基づいて説明する。
床材1は、図1(a)に示すように、所定の厚みを有し、かつ厚みを横断する相互に平行な複数の補強リブ2を所定間隔で備えた中空平板状の合成木材からなる。該合成木材は、木粉(55重量%程度),ポリプロピレン等の合成樹脂(45重量%程度),有機強化剤(0.5重量%程度)を混合、溶融し、図1(a)に示す断面形状相当のスリットを備えたダイから中空板材として押出し成形したものであって、定尺4m程度の汎用的な市販品を必要に応じて所定長さ(例えば2m程度)に切断したものが素材に用いられている。また、該合成木材の横幅は、種々異なるものが販売されており、その中から適宜選択され得る。
【0018】
尚、床材1の素材は、上記のような合成木材に限定されるものではなく、長尺平板状の天然木も用いられ得るが、合成木材を用いることにより、天然木と略同様の切削加工性が得られるとともに、寸法精度に優れ、かつ所定の強度を有する軽量なものとすることができ、さらに木質感を備えているため美観性がよいものとなる。ここで、合成木材が中空平板状であるため、同一厚みで中実状に形成されたものに比して軽量なものとなっている。
【0019】
前記床材1の長手方向に沿う両側端面3,3には、図1(b)に示すように、厚みを略二等分する高さ位置に、略水平な同一深さの切込み溝4a,4bが夫々形成され、その一方の切込み溝4aが第一嵌合溝5となっている。また、他方の切込み溝4bの中途深さ位置で該切込み溝4bの下方に位置する側端縁を切除して、図1(c)に示すように、切欠凹部6が形成されるとともに、残余の切込み溝4bが第二嵌合溝7となっている。また、この床材1の上面側となる長手方向に沿う稜部には、必要に応じて面取り加工8,8が施される。
【0020】
一方、連結具9は、耐腐食性に優れた金属板からなり、図2,図3に示すように、底板部10と、該底板部10の左右両側端から略垂直に立ち上げられた左右の側板部11a,11bと、一方の側板部11aの上端から外方に略水平に延出された広幅嵌合片部12と、他方の側板部11bの上端から外方に略水平に延出された狭幅嵌合片部13とにより、図2(a)に示すように、断面略クランク形に形成されており、さらに、前記広幅嵌合片部12を備えた側板部11aの前後長を長くして他方の側板部11bの端部より前後方向に突出した突出縁部14,14とするとともに、該突出縁部14,14と前記底板部10の略中央部とに釘または固定螺子からなる止着部材15(図4参照)を挿通する挿通孔16a,16bが夫々形成されている。ここで、前記側板部11a,11bの高さは、前記床材1の底面と切込み溝4a,4b間の距離に対応する高さとなるように設定されており、また、前記広幅嵌合片部12の幅は、前記第一嵌合溝5の深さに対応する幅となるように設定され、前記狭幅嵌合片部13の幅は、前記第二嵌合溝7の深さに対応する幅となるように設定されている。
【0021】
次に施工手順について説明する。先ず、図4(a)に示すように、根太材からなる支持材17上で、連結具9の広幅嵌合片部12を一方の床材1の第一嵌合溝5に嵌合して、該床材1の側端面に前記広幅嵌合片部12を備えた側板部11aの外側面を当接させると、連結具9の底板部10が床材1の側部に突出して該底板部10の略中央部に形成された挿通孔16bが上方に露出する状態となる。そして、この状態で、図4(b)に示すように、底板部10の挿通孔16bに上方から挿通した固定螺子からなる止着部材15をねじ込んで連結具9を支持材17に固定する。次いで、突出縁部14の挿通孔16aに側方から挿通した固定螺子からなる止着部材15をねじ込んで、図4(c)に示すように、連結具9を前記一方の床材1の側端面に固定する。ここで、突出縁部14の挿通孔16aは、側板部11aの前後方向の端部に二つ設けられているが、これは作業者の利き腕に応じて作業し易い方を選択し得るようにしたものであり、何れか一方の挿通孔16aに止着部材15をねじ込めば充分な固定作用が得られる。これにより、該床材1は連結具9を介して支持材17に固定され、長手方向にずれることがない。然る後、図4(d)に示すように、該連結具9を隣接する他方の床材1の切欠凹部6に略収納させるとともに、該連結具9の狭幅嵌合片部13を他方の床材1の第二嵌合溝7に嵌合する。
【0022】
そして、このような固定作業を隣接する各床材1,1毎に繰り返し、図5に示すように、支持材17上に一定間隔で敷設される長尺平板状の床材1の、その相互に隣接する各床材1,1の対向する側縁を連結具9によって連結し、かつ該連結具9によって各床材1を支持材17に固定することにより、本発明にかかる床材の固定構造が構成されている。
【0023】
かかる構成にあって、床材1は、その一側端縁にのみ切欠凹部6を形成すればよいため、従来のように両側端縁に切欠凹部e,e(図6参照)を夫々形成する場合に比して、その形成加工が簡単であり、その分、手間と時間がかからないため、加工能率が向上する。
【0024】
また、床材1の両側端面に夫々形成される切込み溝4a,4bを同一深さとしたことにより、異なる深さの切込み溝を左右の側端面に別々に形成する場合に比して、切削用回転歯の切削深さの調整を左右の切込み溝4a,4b毎に行う必要がないため、その作業能率が向上する。そして、このように、両側端面に同一深さで形成した切込み溝4a,4bの、その一方を第一嵌合溝5とし、他方の切込み溝4bの中途深さ位置で該切込み溝4bの下方に位置する側端縁を切除して切欠凹部6を形成するとともに、残余の切込み溝4bを第二嵌合溝7とする一方、連結具9に、前記第一嵌合溝5に嵌合可能な広幅嵌合片部12と、前記第二嵌合溝7に嵌合可能な狭幅嵌合片部13とを設けたことにより、深さの異なる第一嵌合溝5と第二嵌合溝7とに対して、広幅嵌合片部12と狭幅嵌合片部13とを夫々整一に嵌合することができ、これによって安定した床材1の固定状態を得ることができる。
【0025】
また、前記広幅嵌合片部12を、一方の床材1の第一嵌合溝5に嵌合して、該床材1の側端面に前記広幅嵌合片部12を備えた側板部11aの外側面を当接させると、連結具9の底板部10が床材1の側部に突出して該底板部10の略中央部に形成された挿通孔16bが上方に露出する状態となるため、該挿通孔16bに挿通される止着部材15の止着操作を容易に行うことができる。これにより、従来のように、底板部の中央部から側方に偏倚させた位置に挿通孔k(図7参照)を形成する場合に比して、底板部10の幅寸法を小さくすることができ、連結具9を構成する金属板の使用量が減るため、材料費の低減を図ることができる。
【0026】
また、突出縁部14の挿通孔16aに挿通した止着部材15により連結具9を一方の床材1の側端面に固定するようにしたので、該連結具9を介して床材1の長手方向のずれを防止することができる。ここで、突出縁部14の挿通孔16aに挿通した止着部材15は床材1の側端面に止着されるので、施工後に該止着部材15が床材1の表面に露出することがなく、これによって、従来のように固定螺子の頭部が床材の表面に露出することによる美観の低下を解消することができる。
【0027】
また、床材1に、所定の厚みを有し、かつ厚みを横断する相互に平行な複数の補強リブ2を所定間隔で備えた中空平板状の合成木材を用いた場合には、天然木と略同様の切削加工性が得られるとともに、寸法精度に優れ、かつ所定の強度を有する軽量なものとすることができ、さらに木質感を備えているため美観性がよいものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に用いる床材1の加工工程を示す正面図である。
【図2】(a)は本発明に用いる連結具9の正面図、(b)は該連結具9の外観斜視図である。
【図3】(a)は本発明に用いる連結具9の平面図、(b)は該連結具9の側面図である。
【図4】施工手順を示す説明図である。
【図5】隣接する各床材1が連結具9によって連結され、かつ該連結具9によって支持材17に固定された状態を示す正面図である。
【図6】従来構成の正面図である。
【図7】従来の連結具cの外観斜視図である。
【符号の説明】
【0029】
1 床材
2 補強リブ
4a,4b 切込み溝
5 第一嵌合溝
6 切欠凹部
7 第二嵌合溝
9 連結具
10 底板部
11a,11b 側板部
12 広幅嵌合片部
13 狭幅嵌合片部
14 突出縁部
15 止着部材
16a,16b 挿通孔
17 支持材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面を構成する長尺平板状の床材が一定間隔で支持材上に敷設され、その相互に隣接する各床材の対向する側縁が連結具によって連結され、かつ該連結具によって支持材に固定される床材の固定構造において、
長手方向に沿う両側端面の所定高さ位置に、略水平な同一深さの切込み溝を夫々形成し、その一方の切込み溝を第一嵌合溝とし、他方の切込み溝の中途深さ位置で該切込み溝の下方に位置する側端縁を切除して切欠凹部を形成するとともに、残余の切込み溝を第二嵌合溝とした床材と、
底板部と、該底板部の左右両側端から前記床材の底面と切込み溝間の距離に対応する高さ位置まで略垂直に立ち上げられた左右の側板部と、一方の側板部の上端から外方に略水平に延出された、前記第一嵌合溝に嵌合可能な広幅嵌合片部と、他方の側板部の上端から外方に略水平に延出された、前記第二嵌合溝に嵌合可能な狭幅嵌合片部とにより断面略クランク形に形成され、かつ前記広幅嵌合片部を備えた側板部の前後長を長くして他方の側板部の端部より前後方向に突出した突出縁部とするとともに、該突出縁部と前記底板部の略中央部とに釘または固定螺子からなる止着部材を挿通する挿通孔が夫々形成された連結具とを備えてなり、
前記広幅嵌合片部を、隣接する一方の床材の第一嵌合溝に嵌合し、底板部の挿通孔に挿通した止着部材により連結具を支持材に固定するとともに、突出縁部の挿通孔に挿通した止着部材により該連結具を前記一方の床材の側端面に固定し、該連結具を隣接する他方の床材の切欠凹部に略収納させるとともに、該連結具の狭幅嵌合片部を他方の床材の第二嵌合溝に嵌合して各床材を固定することを特徴とする床材の固定構造。
【請求項2】
床材が、所定の厚みを有し、かつ厚みを横断する相互に平行な複数の補強リブを所定間隔で備えた中空平板状の合成木材であることを特徴とする請求項1記載の床材の固定構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2007−126870(P2007−126870A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−320283(P2005−320283)
【出願日】平成17年11月4日(2005.11.4)
【出願人】(592094243)カネソウ株式会社 (73)
【Fターム(参考)】