説明

廃トナーボトル及び画像形成装置

【課題】廃トナーボトルが画像形成装置から無用に外れず、かつその交換を容易に行うことができ、さらにロックし忘れによる廃トナーボトルのセット位置からのはずれを防止することができる画像形成装置及びこれに対する廃トナーボトル脱着方法を提供する。
【解決手段】像担持体10上に残留する未転写トナーをクリーニングした後の廃トナーを回収する廃トナーボトル20を備えた画像形成装置において、前記廃トナーボトル20を持つための取っ手24に、画像形成装置本体から外れることを防止するためのロック機構25を設け、更に前記ロック機構25がスライド式のときは、ロック部材25cが付勢部材38により装着時常にロック位置に付勢されていることを特徴とする画像形成装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、あるいはこれらの複合機等の電子写真方式の画像形成装置において脱着可能な廃トナーボトルを備えた廃トナーボトル及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の画像形成装置においては、プリンタ、複写機の高画質化に伴い、小粒径トナーあるいは重合トナーの搭載が要望されている。また近年、画像形成装置は脱着可能なプロセスカートリッジを備えたものが主流となっている。感光体上から残留トナーをクリーニングした後回収するための廃トナーボトルが画像形成装置に備えられているが、廃トナーボトルが画像形成装置から外れやすいと、廃トナーボトルが無用に外れてトナー飛散・落ちなどが発生し、ユーザーあるいは画像形成装置内をトナーで汚してしまう恐れがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで本発明では、上記問題点を解決するために、廃トナーボトルが画像形成装置から無用に外れず、かつその交換を容易に行うことができる廃トナーボトル及び画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するための手段である本発明の特徴を以下に挙げる。
1.本発明の廃トナーボトルは、感光体からの廃トナーを回収するための第1の入口と、
該第1の入口よりも高い位置に配置され、中間転写部材からの廃トナーを回収するための第2の入口と、を有する廃トナーボトルであって、上記廃トナーボトルは、上記第1の入口よりも高く、上記第2の入口とほぼ同じ高さ位置に、上記廃トナーボトルが画像形成装置から外れないように規制する規制手段を有することを特徴とする。
2.また、本発明の廃トナーボトルは、さらに、上記規制手段は、上記廃トナーボトルの第1の入口の上方にある上面よりも上方に配置されていることを特徴とする。
3.また、本発明の廃トナーボトルは、さらに、第1の入口を複数有し、複数の第1の入口が斜めに配置されていることを特徴とする。
【0005】
4.本発明の画像形成装置は、画像形成後の感光体上に残留する未転写トナーをクリーニングした後の廃トナーを回収し、かつ、画像形成後の中間転写部材上に残留する未転写トナーをクリーニングした後の廃トナーを回収する廃トナーボトルを備えた画像形成装置において、該廃トナーボトルは、上記感光体からの廃トナーを回収するための第1の入口と、
該第1の入口よりも高い位置に配置され、中間転写部材からの廃トナーを回収するための第2の入口と、を有する廃トナーボトルであって、上記廃トナーボトルは、画像形成装置から外れないように規制する規制手段を有し、該規制手段が第1の入口よりも高く第2の入口とほぼ同じ高さ位置に配置されていることを特徴とする。
5.また、本発明の画像形成装置は、さらに、上記規制手段は、上記廃トナーボトルの上記第1の入口の上方にある上面よりも上方に配置されていることを特徴とする。
6.また、本発明の画像形成装置は、さらに、第1の入口を複数有し、複数の第1の入口が斜めに配置されていることを特徴とする。
7.また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記外装カバーに凸状部材が設けられ、前記廃トナーボトルのロック機構が、前記廃トナーボトルの取っ手に設けられた、凸部を有する弾性のロック部材であり、前記廃トナーボトルを前記外装カバーに装着する際には、前記ロック部材を撓ませながら前記取っ手を移動し、前記凸部が前記凸状部材よりも前記外装カバー寄りに位置させて、前記ロック部材を前記凸状部材に繋止させ、前記廃トナーボトルが前記凸状部材によりロックされた状態において、前記ロック部材を撓ませながら前記取っ手を移動し、前記ロック部材の繋止を解除することにより前記廃トナーボトルのロックを解除することを特徴とする。
8.また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記外装カバーに平板状の二つの鈎形部材が設けられ、該二つの鈎形部材は離間かつ先端が対向して位置し、前記廃トナーボトルのロック機構が、前記廃トナーボトルの取っ手の、前記二つの鈎形部材に対応する位置にそれぞれ設けられた平板状部材であり、前記廃トナーボトルを前記外装カバーに装着する際には、前記平板状部材が前記鈎形部材よりも前記外装カバー寄りに位置するように、前記取っ手を前記外装カバーに沿ってロック位置までスライドし、記廃トナーボトルを前記外装カバーから外す際には、前記取っ手を前記外装カバーに沿ってロック解除位置までスライドして前記廃トナーボトルのロックを解除することを特徴とする。
9.また、本発明の画像形成装置は、さらに、上記規制手段は、装着時は常に規制位置に付勢されていることを特徴とする。
【0006】
10.また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記廃トナーボトルのロック機構及び前記外装カバーに設けられた部材それぞれに傾斜が設けられ、該傾斜を互いに接触させることにより、前記廃トナーボトルを前記外装カバーに装着され、該装着の動作により、前記ロック機構が前記外装カバーに設けられた部材の傾斜を利用して解除方向に移動し、その後ロック位置に移動して、自動的に前記廃トナーボトルが前記ロック機構により前記外装カバーにロックされることを特徴とする。
11.また、本発明の画像形成装置は、さらに、廃トナーボトルの画像形成装置への装着を案内する案内部材を有し、廃トナーボトルは、廃トナーボトルの底部に案内部材と嵌合する嵌合部を有し、廃トナーボトルを画像形成装置本体にセットする際、案内部材と嵌合部を嵌合させたあとに、規制手段により上記廃トナーボトルが画像形成装置から外れないように規制することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、上記解決するための手段によって、本発明の画像形成装置は、廃トナーボトルが無用に画像形成装置本体から外れることを防止し、より簡易にその装着を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。図2は、図1の画像形成装置の主要部を拡大して示す図である。
画像形成装置は、その内部の略中央に中間転写ベルト1を備えている。中間転写ベルト1は、ポリイミドやポリアミド等の耐熱性材料からなり、中抵抗に調整された基体からなる無端状ベルトで、複数のローラに掛け回して支持され、図中矢印A方向に回転駆動される。中間転写ベルト1の下方には、その転写ベルト1の下側の面に接触するように配置された4個の像担持体である感光体10a、10b、10c、10dを有するプロセスカートリッジ11a、11b、11c、11dが、中間転写ベルト1のベルト面に沿って並んでいる。感光体10a〜10dの周りには、専用の帯電ローラ15a、15b、15c、15d及びクリーニングユニット14a、14b、14c、14dを有する。
そして、プロセスカートリッジ11a〜11dに対応させて、それぞれ使用するトナーの色が異なる現像ユニット16a、16b、16c、16dを配置している。
プロセスカートリッジ11a〜11dは、同一の構成をしたユニットであり、プロセスカートリッジ11aはブラック色に対応する画像を形成し、プロセスカートリッジ11bはイエロー色に対応する画像を形成し、プロセスカートリッジ11cはシアン色に対応する画像を形成し、プロセスカートリッジ11dはマゼンタ色に対応する画像を形成する。
【0009】
また、プロセスカートリッジ11a〜11dの下方には、書込みユニット9を装着している。書込みユニット9は、各色毎に用意されたレーザダイオード(LD)方式の4つの光源と、6面のポリゴンミラーとポリゴンモータから構成される1組のポリゴンスキャナと、各光源の航路に配置されたfθレンズ、長尺シリンドルカルレンズ等のレンズやミラーから構成されている。レーザダイオードから射出されたレーザー光はポリゴンスキャナにより偏向走査され感光体10a〜10d上に照射される。
中間転写ベルト1を挟んで、各感光体10a〜10dと対向する位置には、感光体10a〜10d上に形成されたトナー像を中間転写ベルト1上に一次転写する転写ローラ13がそれぞれ配置されている。転写ローラ13は、図示しない電源に接続されており、所定の電圧が印加される。
【0010】
中間転写ベルト1のローラ51で支持された部分の外側には、二次転写ローラ5が圧接されている。二次転写ローラ5は、図示しない電源に接続されており、所定の電圧が印加される。二次転写ローラ5と中間転写ベルト1との接触部が二次転写部であり、中間転写ベルト1上のトナー像が転写紙に転写される。
中間転写ベルト1のローラ52で支持された部分の外側には、二次転写後の中間転写ベルト1の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーニングユニット12が設けられている。
二次転写部の上方には、転写紙上のトナー像を転写紙に半永久的に定着させる定着ユニット4が備えられている。また、画像形成装置の下部には、転写紙を載置し、二次転写部に向けて転写紙を送り出す給紙ユニット8が備えられている。
【0011】
次に、この画像形成装置の画像形成における動作について説明する。
トナーを補給するトナーボトル2は、図中左からイエロー、シアン、マゼンタ、黒のトナーが充填されており、ここから図示しない搬送経路によって、所定の補給量だけ各色の現像ユニット16a〜16dに補給される。
転写紙8先端が、給紙コロ7でフィードされレジストローラ6まで到達すると図示しないセンサによって検知され、この検出信号でタイミングを取りながら、レジストローラ6によって転写紙8を2次転写ローラ5と中間転写ベルト1のニップに搬送する。
なお、予め帯電ローラ15a〜15dによって一様に帯電された感光体ドラム10a〜10dは、書き込みユニット9によってレーザー光にて露光走査され、感光体ドラム10a〜10d上に静電潜像が作られる。各静電潜像は、それぞれ各色の現像装置16a〜16dにより現像され、これにより感光体ドラム10a〜10d表面にイエロー、シアン、マゼンタ、黒のトナー像が形成される。
【0012】
次に転写ローラ13に電圧が印加され各感光体ドラム10上のトナーが、中間転写ベルト1上に順次転写されていく。このとき、各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト1の同じ位置に重ねて転写されるように、上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。中間転写ベルト1上に形成された画像は、2次転写ローラ5の位置まで搬送され転写紙8に2次転写される。各色のトナー像が転写された転写紙8は定着ユニット4に搬送されて熱定着され排紙ローラ3で排紙される。
【0013】
なお、感光体上ドラム10a〜10d上の残留トナーは、それぞれのクリーニングユニット14a〜14dによって、また中間転写ベルト1上の残留トナーはクリーニング手段12によってクリーニングされる。
図3は、本発明における画像形成装置のプロセスカートリッジ11の概略を示す図であり、図4は、本発明におけるプロセスカートリッジ11及び廃トナーボトル20の概略を示す図である。
これらの廃トナーは、各クリーニングユニット14内の廃トナー搬送スクリュ17により、プロセスカートリッジ11の廃トナー排出パイプ18の廃トナー排出口19から画像形成装置に設けられた廃トナーボトル20に排出される。なお、プロセスカートリッジ11から廃トナーボトル20に直接廃トナーを排出せず、一度画像形成装置内の廃トナー搬送経路に排出してから廃トナーボトルに廃トナーを搬送する構成の画像形成装置もある。
【0014】
図5は、本発明の廃トナーボトル20を画像形成装置本体へ装着した状態を示す概略構成図である。
図5中、廃トナーボトル20は画像形成装置の外装カバー21に装着する構成になっており、外装カバー21を開けることで廃トナーボトル20の脱着が可能となっている。廃トナーボトル20は外装カバー21にセットされた状態ではある程度ガタを持っており、外装カバー21を閉めると、画像形成装置に対して位置決めされる。
【0015】
図6は、本発明の廃トナーボトル20全体の構成を示す概略図である。
廃トナーボトル20には、4色のプロセスカートリッジ11および中間転写クリーニングユニット12からの廃トナーを回収するための入口23aおよび23b、廃トナーボトルを持つための取っ手24、及びこの取っ手24に備えられたロック機構25、廃トナーボトル20を外装カバーにセットする際のガイドとなるボトル底部のピン26、画像形成装置22本体との位置決め用のU字溝28および穴29を備えている。
【0016】
図7は、廃トナーボトル20の内部構成を示す概略図である。
図7中、廃トナーボトル20内部には、回収した廃トナーを均し、かつ満杯検知位置まで搬送するための搬送スクリュ30、搬送スクリュを駆動させるための駆動ギヤ31、廃トナー入口と搬送スクリュ間で廃トナーが架橋するのを防止するマイラ32を備えている。搬送スクリュ30は画像形成装置22からギヤ31を介して駆動される。
【0017】
図8は、本発明の廃トナーボトル20の満杯検知機構を示す概略図である。
なお、図8(a)は、廃トナーボトル20内の廃トナーが空の状態であり、図8(b)は、廃トナーボトル20内の廃トナーが満杯の状態を示している。
廃トナーボトル20は、内部に厚さの薄いゴムのシート33、外側にフィラー27を備えている。廃トナー35がゴムシート33の位置まで回収されると、ゴムシート33が廃トナー35で押され、フィラー27を動かす。画像形成装置22本体には、廃トナーの満杯を検知するためのフォトインタラプタ型のセンサ34を備えており、フィラー27がセンサ光路の遮断のON/OFFを切り替えることで、満杯となったことを検知する。
【0018】
また、廃トナーボトルの画像形成装置22本体に対する位置決めは、廃トナーボトル20に設けられたU字溝28と穴29が、それぞれ画像形成装置22に備えられた図示しない廃トナースクリュ駆動用ギヤの軸および位置決めピンと嵌合することにより行われる。
図9は、廃トナーボトル20が外装カバー21に装着された状態を示す斜視図である。
廃トナーボトル20は、取っ手24のロック機構25のロック部材を外装カバーの爪36と嵌合させることにより、外装カバーから外れないようにロックされる。
図10は、廃トナーボトル20を外装カバー21に装着する際の状態を示す斜視図である。
外装カバー21には、廃トナーボトル20のセットをガイドするU字のガイド37が両端に設けられており、廃トナーボトル20底部のガイドピン26をこのU字ガイド37に差し込んでセットする。またU字ガイド37両側の幅により廃トナーボトル20の横方向のガタもある程度規制される。
【0019】
[第一実施形態]
図11は、本発明に係る廃トナーボトル20のスライド式のロック機構を示す図である。
なお、図11(a)はロック解除状態を示す斜視図、図11(b)はロック状態を示す斜視図であり、図11(c)は、ロック機構のロック状態における断面図である。
図11中、廃トナーボトル20の取っ手24に設けられたロック部材25aは、手動でロック位置および解除位置に移動させる。
図11中(c)の断面図において示すように、スライド式ロック部材25aは、スライド式外装カバー引っ掛け部材36と嵌合することにより、廃トナーボトル20が外装カバー21から外れないように規制する。
図12は、図11で示したスライド式ロック機構の動作図である。
図12において、取っ手24にロック部材25aを設けることにより、取っ手24を持ちながら、廃トナーボトル20の脱着を行うことができるため、廃トナーボトル20の交換を片手で容易に行うことができる。
【0020】
[第二実施形態]
図13は、本発明に係る廃トナーボトルのプッシュ式のロック機構を示す図である。
図13(a)は廃トナーボトル20の取っ手24近傍を示す斜視図であり、図13(b)はロック状態の断面図、図13(c)はロック解除状態の断面図である。図13中、(b)の断面図に示すように、プッシュ式ロック部材25bの押圧部を押すことでレバーが撓み、外装カバー引っ掛け36から外すことができる。
図14は、図13で示したプッシュ式ロック機構の動作図である。取っ手24を保持しながら、プッシュ式ロック部材25bの押圧部25を押すことにより、スライド式ロック機構と同様、プッシュ式ロック機構によっても片手による脱着が可能であり、廃トナーボトルの容易な交換を実現することができる。
【0021】
[第三実施形態]
しかしながら、上記したような手動式のロック機構25とした場合、廃トナーボトル20を外装カバー21に装着する際に、ロックをし忘れてしまうことがある。廃トナーボトル20を交換する際、このように廃トナーボトル20がロックされていない状態で外装カバー21を開けても、廃トナーボトル20は外装カバー21に装着されておらず、画像形成装置22中に残ってしまう。この場合、廃トナーボトル20が画像形成装置22から落下したりして、その際の衝撃等により廃トナーボトル入口23からトナー飛散する等の事態が生じる恐れがある。
上記のような現象を回避するため、本実施例の廃トナーボトルロック機構25は、ロック部材25cにスプリング38を設置し、廃トナーボトル20を所定の位置に装着すると、自動的にロック機構が働く構成のロック部材としている。
図15は、付勢部材を備えたロック機構の概略構成を示す斜視図であり、図16は、付勢部材を備えたロック機構の内部構成を示す斜視図である。
なお、図15中、(a)はロック状態を示す図であり、(b)はロック解除状態を示す図である。
本実施形態のロック部材25cにおいて、外装カバー21へのロックを行う方法は、第一実施形態で示す、手動のスライド式ロック機構25aと同様である。
なお、本実施形態におけるロック機構25cは、図16において示すように、外装カバー装着時はスプリング38により常にロック位置に付勢された状態となっている。このような構成とすることで、廃トナーボトル20を所定の位置に装着すれば、廃トナーボトル20がスプリング38の付勢により必ずロックされた状態となるため、無用にセット位置から外れるといった事態を防止することができる。
また、廃トナーボトル20を外装カバー21に装着する際には、ロック機構25cを指で解除しながら行い、廃トナーボトル20が外装カバー21に正しくセットされた後に指を離せば、ロック機構25cと外装カバー21の爪36が嵌合する。廃トナーボトル20を外装カバー21から外す際には、ロック機構25cを指で解除しながら外す。
【0022】
[第四実施形態]
図17は、付勢部材を備えた別の実施形態に係るロック機構の、外装カバー21への装着時のロック動作を示す動作図である。図17中、(a)はロック前の状態、(b)はロック動作の第一段階、(c)はロック動作の第2段階、(d)はロック状態を示している。
第3実施形態に係るロック部材と同様に、ロック部材25dは、その内部に付勢部材としてのスプリング38を備えている。
本実施例では、さらにロック部材25dの羽根及び外装カバー21の爪36それぞれに、図17で示すような傾斜p及びqを設けており、この傾斜により、廃トナーボトル20を外装カバー21にセットすると、ロック機構25dが爪36の傾斜qを利用して解除方向に移動し、その後ロック位置に移動して、自動的に廃トナーボトル20がロック部材25dにより外装カバー21にロックされる構成となっている。
このような構成とすることにより、廃トナーボトル20を所定の位置にセットすることで自動的にロック機構が働き、また、セット時にロック機構を解除する必要もないため、廃トナーボトル20の装着をより簡易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図2】図1の画像形成装置の主要部を拡大して示す図である。
【図3】本発明における画像形成装置のプロセスカートリッジの概略を示す図である。
【図4】本発明におけるプロセスカートリッジ及び廃トナーボトルの概略を示す図である。
【図5】本発明の廃トナーボトルを画像形成装置本体へ装着した状態を示す概略構成図である。
【図6】、本発明の廃トナーボトル全体の構成を示す概略図である。
【図7】廃トナーボトルの内部構成を示す概略図である。
【図8】本発明の廃トナーボトルの満杯検知機構を示す概略図である。(a)は、廃トナーボトル内の廃トナーが空の状態、(b)は、廃トナーボトル内の廃トナーが満杯状態を示している。
【図9】廃トナーボトルが外装カバーに装着された状態を示す斜視図である。
【図10】廃トナーボトルを外装カバーに装着する際の状態を示す斜視図である。
【図11】本発明に係る廃トナーボトルのスライド式のロック機構を示す図である。 (a)はロック解除状態を示す斜視図、(b)はロック状態を示す斜視図、(c)は、ロック状態での断面図である。
【図12】図11で示したスライド式ロック機構の動作図である。
【図13】本発明に係る廃トナーボトルのプッシュ式のロック機構を示す図である。 (a)は廃トナーボトルの取っ手近傍を示す斜視図、(b)はロック状態の断面図、(c)はロック解除状態の断面図である。
【図14】図13で示したプッシュ式ロック機構の動作図である。
【図15】付勢部材を備えたロック機構の概略構成を示す斜視図である。(a)はロック状態を示し、(b)はロック解除状態を示す図である。
【図16】付勢部材を備えたロック機構の内部構成を示す斜視図である。
【図17】付勢部材を備えた別の実施形態に係るロック機構の、外装カバーへの装着時のロック動作を示す動作図である。(a)はロック前の状態、(b)はロック動作の第一段階、(c)はロック動作の第2段階、(d)はロック状態を示す。
【符号の説明】
【0024】
1 中間転写ベルト
2 トナーボトル
3 排紙ローラ
4 定着ユニット
5 2次転写ローラ
6 レジストローラ
7 給紙コロ
8 転写紙
9 書き込みユニット
10 感光体
11 プロセスカートリッジ
12 中間転写ベルトクリーニングユニット
13 転写ローラ
14 クリーニングユニット
15 帯電ローラ
16 現像ユニット
17 廃トナー搬送コイル
18 廃トナー排出パイプ
19 廃トナー排出口
20 廃トナーボトル
21 外装カバー
22 画像形成装置本体
23 廃トナー入口
23a プロセスカートリッジ用廃トナー入口
23b 中間転写ベルト用廃トナー入口
24 廃トナーボトル取っ手
25 廃トナーボトルロック機構
25a、25b、25c 廃トナーボトルロック部材
26 廃トナーボトルセット用ガイドピン
27 廃トナー満杯検知フィラー
28 位置決め溝
29 位置決め穴
30 搬送スクリュ
31 搬送スクリュ駆動ギヤ
32 マイラ
33 満杯検知ゴム
34 廃トナー満杯検知センサ
35 廃トナー
36 外装カバー爪
37 廃トナーボトルセットガイド
38 ロック機構付勢用スプリング
p、q 傾斜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体からの廃トナーを回収するための第1の入口と、
該第1の入口よりも高い位置に配置され、中間転写部材からの廃トナーを回収するための第2の入口と、を有する廃トナーボトルであって、
上記廃トナーボトルは、上記第1の入口よりも高く、上記第2の入口とほぼ同じ高さ位置に、上記廃トナーボトルが画像形成装置から外れないように規制する規制手段を有する
ことを特徴とする廃トナーボトル。
【請求項2】
請求項1に記載の廃トナーボトルにおいて、
上記規制手段は、上記廃トナーボトルの第1の入口の上方にある上面よりも上方に配置されている
ことを特徴とする廃トナーボトル。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の廃トナーボトルにおいて、
第1の入口を複数有し、複数の第1の入口が斜めに配置されている
ことを特徴とする廃トナーボトル。
【請求項4】
画像形成後の感光体上に残留する未転写トナーをクリーニングした後の廃トナーを回収し、かつ、画像形成後の中間転写部材上に残留する未転写トナーをクリーニングした後の廃トナーを回収する廃トナーボトルを備えた画像形成装置において、
該廃トナーボトルは、
上記感光体からの廃トナーを回収するための第1の入口と、
該第1の入口よりも高い位置に配置され、中間転写部材からの廃トナーを回収するための第2の入口と、を有する廃トナーボトルであって、
上記廃トナーボトルは、画像形成装置から外れないように規制する規制手段を有し、
該規制手段が第1の入口よりも高く第2の入口とほぼ同じ高さ位置に配置されている
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項4に記載の画像形成装置において、
上記規制手段は、上記廃トナーボトルの上記第1の入口の上方にある上面よりも上方に配置されている
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の画像形成装置において、
第1の入口を複数有し、複数の第1の入口が斜めに配置されている
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項4ないし6のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記外装カバーに凸状部材が設けられ、
前記廃トナーボトルのロック機構が、前記廃トナーボトルの取っ手に設けられた、凸部を有する弾性のロック部材であり、
前記廃トナーボトルを前記外装カバーに装着する際には、前記ロック部材を撓ませながら前記取っ手を移動し、前記凸部が前記凸状部材よりも前記外装カバー寄りに位置させて、前記ロック部材を前記凸状部材に繋止させ、
前記廃トナーボトルが前記凸状部材によりロックされた状態において、前記ロック部材を撓ませながら前記取っ手を移動し、前記ロック部材の繋止を解除することにより前記廃トナーボトルのロックを解除する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項4ないし6のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記外装カバーに平板状の二つの鈎形部材が設けられ、該二つの鈎形部材は離間かつ先端が対向して位置し、
前記廃トナーボトルのロック機構が、前記廃トナーボトルの取っ手の、前記二つの鈎形部材に対応する位置にそれぞれ設けられた平板状部材であり、
前記廃トナーボトルを前記外装カバーに装着する際には、前記平板状部材が前記鈎形部材よりも前記外装カバー寄りに位置するように、前記取っ手を前記外装カバーに沿ってロック位置までスライドし、
前記廃トナーボトルを前記外装カバーから外す際には、前記取っ手を前記外装カバーに沿ってロック解除位置までスライドして前記廃トナーボトルのロックを解除する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項8に記載の画像形成装置において、
上記規制手段は、装着時は常に規制位置に付勢されている
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の画像形成装置において、
前記廃トナーボトルのロック機構及び前記外装カバーに設けられた部材それぞれに傾斜が設けられ、
該傾斜を互いに接触させることにより、前記廃トナーボトルを前記外装カバーに装着され、
該装着の動作により、前記ロック機構が前記外装カバーに設けられた部材の傾斜を利用して解除方向に移動し、その後ロック位置に移動して、自動的に前記廃トナーボトルが前記ロック機構により前記外装カバーにロックされる
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
請求項4ない10のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記画像形成成装置は、廃トナーボトルの画像形成装置への装着を案内する案内部材を有し、廃トナーボトルは、廃トナーボトルの底部に案内部材と嵌合する嵌合部を有し、
廃トナーボトルを画像形成装置本体にセットする際、案内部材と嵌合部を嵌合させたあとに、規制手段により上記廃トナーボトルが画像形成装置から外れないように規制する
ことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−186196(P2010−186196A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−96647(P2010−96647)
【出願日】平成22年4月20日(2010.4.20)
【分割の表示】特願2004−338913(P2004−338913)の分割
【原出願日】平成16年11月24日(2004.11.24)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】