説明

建材用枠組み構造

【課題】曲げモーメントに対する強度を一層大きくすることができる建材用枠組み部品を用いた建材用枠組み構造を提供すること。
【解決手段】第1建材用枠組み部品21と第2建材用枠組み部品23は、建材の全周の縁部のうちの一部に取り付けられていて互いに隣接しており、これらの第1建材用枠組み部品21と第2建材用枠組み部品23は、長手方向と直交する断面が、内部に中空部35,36が形成された閉断面となっていて、この閉断面が長手方向全長に渡って連続しているものおり、第1及び第2建材用枠組み部品21,23の中空部35,36に補強部材50,51が収納され、これらの補強部材50,51に跨りかつこれらの補強部材50,51に結合されたブラケット40により、第1建材用枠組み部品21と第2建材用枠組み部品23とが結合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建材の全周の縁部のうちの少なくとも一部に取り付けられる建材用枠組み部品の結合によって構成される建材用枠組み構造に係り、例えば、建物の出入口用フロントを形成するための建材、及び建物内外や室内を仕切る仕切り部等を形成するための建材などの各種建材のための枠組みに利用することができるものである。
【背景技術】
【0002】
建材の全周の縁部のうちの少なくとも一部に取り付けられる従来の建材用枠組み部品、及び複数個の建材用枠組み部品の結合によって構成される従来の建材用枠組み構造は、建物の出入口用フロントを形成するガラス板のための枠組み部品を示している下記の特許文献1に開示されており、この特許文献1における建材用枠組み部品は、板金の折り曲げによって形成されている。そして、この建材用枠組み部品は、長手方向と直交する断面が同一形状となって長手方向に連続している部品となっているとともに、折り曲げ後における上記板金の長手方向と直交する幅方向の両端部の間には大きな間隔があいており、このため、この建材用枠組み部品の長手方向と直交する断面は、開断面となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−143794(段落番号0057、図2、図4、図10、図12、図14)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
建材の全周の縁部のうちの少なくとも一部に取り付けられる建材用枠組み部品には、建材の重量や外力等による荷重が作用する。建材用枠組み部品を板金の折り曲げによって形成しても、この荷重による曲げモーメントに対して充分な強度を建材用枠組み部品に付与することができるが、曲げモーメントに対する一層大きな強度を建材用枠組み部品に付与することが建材の安全性を高める上で求められ、上述のように長手方向と直交する建材用枠組み部品の断面が開断面になっていると、建材用枠組み部品に付与することができる曲げモーメントに対する強度の大きさには限界がある。
【0005】
本発明の目的は、曲げモーメントに対する強度を一層大きくすることができる建材用枠組み部品、及びこの建材用枠組み部品を用いた建材用枠組み構造を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る建材用枠組み部品は、建材の全周の縁部のうちの少なくとも一部に取り付けられる建材用枠組み部品において、長手方向と直交する断面が、内部に中空部が形成された閉断面となっており、この閉断面が長手方向全長に渡って連続していることを特徴とするものである。
【0007】
この建材用枠組み部品は、長手方向と直交する断面が、内部に中空部が形成された閉断面となっているため、開断面よりも曲げモーメントに対する強度を大きくできることになり、また、閉断面は建材用枠組み部品の長手方向に連続しているため、曲げモーメントに対する大きな強度を建材用枠組み部品の長手方向に渡っても確保することができる。
【0008】
以上のように、建材用枠組み部品を、長手方向と直交する断面が、内部に中空部が形成された閉断面となっている部品とし、この閉断面が建材用枠組み部品の長手方向全長に渡って連続している部品とすることは、例えば、金属薄板等の帯状材をロールフォーミングすることにより、あるいは、材料を押し出し加工や引き抜き加工することにより、さらには、複数の部材を結合することにより、行える。
【0009】
建材用枠組み部品を帯状材のロールフォーミングによって製造する場合には、この帯状材の材料は、ステンレスでもよく、スチール等でもよい。また、建材用枠組み部品を材料の押し出し加工や引き抜き加工によって製造する場合には、この材料は、アルミでもよく、アルミ合金等でもよく、エンジニアプラスチックや炭素繊維強化プラスチック等の合成樹脂材料でもよい。
【0010】
また、建材用枠組み部品を帯状材のロールフォーミングによって製造する場合には、すなわち、建材用枠組み部品を、帯状材をロールフォーミングして製造されたロールフォーミング品とする場合には、ロールフォーミングの後における帯状材の長手方向と直交する幅方向の両端部は、単に接触するだけとしてもよいが、接合することが好ましい。そして、これらの接触又は接合は、上記両端部の突き合わせによるものでもよく、重ね合わせによるものでもよい。
【0011】
上記両端部を突き合わせ又は重ね合わせで接合すると、建材用枠組み部品の長手方向と直交する断面を、より確実に閉断面とすることができる。
【0012】
なお、帯状材の長手方向と直交する幅方向の両端部を接合する手段は、溶接でもよく、接着等でもよい。この手段を溶接とする場合には、この溶接は、スポット溶接でもよく、シーム溶接でもよい。
【0013】
また、帯状材の長手方向と直交する幅方向の両端部を接合した接合部の位置は、建材用枠組み部品の任意な位置でよく、例えば、建材用枠組み部品の外観を良好とするならば、この位置を外部から隠れた位置としてもよく、また、ロールフォーミングを行うことに適した位置としてもよい。さらに、建材用枠組み部品が対称形状の断面形状となっている場合には、上記接合部の位置を対称軸上の位置としてもよい。
【0014】
また、本発明に係る建材用枠組み部品の形状は、建材用枠組み部品を建材の全周の縁部のうちの少なくとも一部に取り付けることができるものであれば、任意な形状でよく、その一例は、建材の端面と対面するベース部と、建材の厚さ方向となっているベース部の幅方向の両端部から同じ方向に起立し、建材を挟む第1及び第2起立部とを有するものとすることである。
【0015】
この例における建材用枠組み部品は、上記ベース部と上記第1及び第2起立部だけからなるものでもよく、上記ベース部と上記第1及び第2起立部と他の部分とからなるものでもよく、後者における他の部分の個数は、1個でもよく、複数個でもよい。
【0016】
また、後者の場合における建材用枠組み部品の一例は、建材用枠組み部品を、ベース部の幅方向の一方の端部から、第1及び第2起立部とは反対側へ起立した第3起立部を有するものとすることである。
【0017】
この例に係る建材用枠組み部品は、建材を、第1及び第2起立部の側と、第3起立部の側との2箇所に配置する場合に適用することができ、このため、この例に係る建材用枠組み部品を、互いに隣接配置される2個の建材の間に配置することができる。なお、互いに隣接配置される2個の建材の隣接方向は、上下方向でもよく、左右方向でもよい。言い換えると、第1、第2及び第3起立部の起立方向は、上下方向でもよく、左右方向でもよい。
【0018】
上述のように本発明に係る建材用枠組み部品の形状を、建材の端面と対面するベース部と、建材の厚さ方向となっているベース部の幅方向の両端部から同じ方向に起立し、建材を挟む第1及び第2起立部とを有するものとする場合においても、建材用枠組み部品を、金属薄板等の帯状材をロールフォーミングすることにより、あるいは、材料を押し出し加工や引き抜き加工することにより、さらには、複数の部材を結合することにより、製造することができる。
【0019】
建材用枠組み部品を帯状材のロールフォーミングによって製造する場合には、この帯状材の材料は、ステンレスでもよく、スチール等でもよい。また、建材用枠組み部品を材料の押し出し加工や引き抜き加工によって製造する場合には、この材料は、アルミでもよく、アルミ合金等でもよく、エンジニアプラスチックや炭素繊維強化プラスチック等の合成樹脂材料でもよい。
【0020】
また、建材用枠組み部品を帯状材のロールフォーミングによって製造する場合には、すなわち、建材用枠組み部品を、帯状材をロールフォーミングして製造されたロールフォーミング品とする場合には、ロールフォーミングの後における帯状材の長手方向と直交する幅方向の両端部を、単に接触するだけとしてもよいが、接合することが好ましい。そして、これらの接触又は接合は、上記両端部の突き合わせによるものでもよく、重ね合わせによるものでもよい。
【0021】
上記両端部を突き合わせ又は重ね合わせで接合すると、建材用枠組み部品の長手方向と直交する断面を、より確実に閉断面とすることができる。帯状材の長手方向と直交する幅方向の両端部を接合する手段は、溶接でもよく、接着等でもよい。この手段を溶接とする場合には、この溶接は、スポット溶接でもよく、シーム溶接でもよい。
【0022】
そして、上記両端部を接合する場合には、この接合部の位置を第1起立部と第2起立部との間の位置とすることが好ましい。
【0023】
これによると、接合部は建材用枠組み部品の外面に表われないため、建材用枠組み部品の良好な外観性を確保することができる。また、建材が透明又は半透明のガラス板であっても、接合部は建材用枠組み部品におけるこのガラス板の端面と対面する部分に形成され、ガラス板の端面には微小な凹凸が存在していてこの端面は光を乱反射、拡散するとともに、ガラス板の端面からの光は、第1起立部と第2起立部で邪魔されたり、ガラス板を通過するときに屈折したりするため、ガラス板を通して接合部が外部から容易に視認されることを防止できる。
【0024】
本発明に係る建材用枠組み部品は、建材の全周の縁部のうちの少なくとも一部に取り付けられる建材用枠組み部品において、複数の部材の結合によって形成されており、これらの部材のうちの少なくとも1個の部材は、長手方向と直交する断面が、内部に中空部が形成された閉断面となっており、この閉断面が長手方向全長に渡って連続していることを特徴とするものである。
【0025】
この建材用枠組み部品によると、この建材用枠組み部品を形成する複数の部材のうちの少なくとも1個の部材は、長手方向と直交する断面が、内部に中空部が形成された閉断面となっているため、曲げモーメントに対する建材用枠組み部品の強度を大きくできることになり、また、閉断面は建材用枠組み部品の長手方向に連続しているため、曲げモーメントに対する大きな強度を建材用枠組み部品の長手方向に渡っても確保することができる。
【0026】
そして、このように建材用枠組み部品を複数の部材の結合によって形成し、これらの部材のうちの少なくとも1個の部材を、長手方向と直交する断面が、内部に中空部が形成された閉断面となっていて、この閉断面が長手方向全長に渡って連続しているものとする場合にも、上記少なくとも1個の部材を、例えば、金属薄板等の帯状材をロールフォーミングすることにより、あるいは、材料を押し出し加工や引き抜き加工することにより、さらには、複数の部材を結合することにより、製造することができる。
【0027】
また、以上のように上記少なくとも1個の部材を帯状材のロールフォーミングによって製造する場合には、この帯状材の材料は、ステンレスでもよく、スチール等でもよい。また、上記少なくとも1個の部材を材料の押し出し加工や引き抜き加工によって製造する場合には、この材料は、アルミでもよく、アルミ合金等でもよく、エンジニアプラスチックや炭素繊維強化プラスチック等の合成樹脂材料でもよい。
【0028】
また、上記少なくとも1個の部材を帯状材のロールフォーミングによって製造する場合には、すなわち、上記少なくとも1個の部材を、帯状材をロールフォーミングして製造されたロールフォーミング品とする場合には、ロールフォーミングの後における帯状材の長手方向と直交する幅方向の両端部は、単に接触するだけとしてもよいが、接合することが好ましい。そして、これらの接触又は接合は、上記両端部の突き合わせによるものでもよく、重ね合わせによるものでもよい。
【0029】
上記両端部を突き合わせ又は重ね合わせで接合すると、上記少なくとも1個の部材の長手方向と直交する断面を、より確実に閉断面とすることができる。帯状材の長手方向と直交する幅方向の両端部を接合する手段は、溶接でもよく、接着等でもよい。この手段を溶接とする場合には、この溶接は、スポット溶接でもよく、シーム溶接でもよい。
【0030】
また、帯状材の長手方向と直交する幅方向の両端部を接合した接合部の位置は、上記少なくとも1個の部材の任意な位置でよく、例えば、上記少なくとも1個の部材の外観を良好とするならば、この位置を外部から隠れた位置としてもよく、また、ロールフォーミングを行うことに適した位置としてもよい。さらに、上記少なくとも1個の部材が対称形状の断面形状となっている場合には、この断面形状における上記接合部の位置を線対称の中心線上の位置としてもよい。
【0031】
本発明に係る建材用枠組み構造は、建材の全周の縁部のうちの一部に取り付けられた第1建材用枠組み部品と、前記建材の全周の縁部のうちの一部であって、前記第1建材用枠組み部品の取付位置と隣接する位置に取り付けられた第2建材用枠組み部品とを結合することによって構成される建材用枠組み構造において、前記第1及び第2建材用枠組み部品は、長手方向と直交する断面が、内部に中空部が形成された閉断面となっていて、この閉断面が長手方向全長に渡って連続している部品となっており、前記第1及び第2建材用枠組み部品の前記中空部に補強部材が収納され、これらの補強部材に跨りかつこれらの補強部材に結合されたブラケットにより、前記第1建材用枠組み部品と前記第2建材用枠組み部品とが結合されていることを特徴とするものである。
【0032】
この建材用枠組み構造によると、第1及び第2建材用枠組み部品は、長手方向と直交する断面が、内部に中空部が形成された閉断面となっているため、曲げモーメントに対する第1及び第2建材用枠組み部品の強度が大きくなり、また、閉断面は第1及び第2建材用枠組み部品の長手方向に連続しているため、曲げモーメントに対する大きな強度を第1及び第2建材用枠組み部品の長手方向に渡っても確保することができる。
【0033】
また、第1建材用枠組み部品と第2建材用枠組み部品との結合は、第1及び第2建材用枠組み部品の中空部に収納された補強部材に跨りかつこれらの補強部材に結合されたブラケットによって行われるため、第1及び第2建材用枠組み部品が内部に中空部が形成されたものとなっていても、第1建材用枠組み部品と第2建材用枠組み部品とを補強部材による大きな強度によって結合することができる。
【0034】
第1及び第2建材用枠組み部品の長手方向におけるそれぞれの上記補強部材の長さは、第1及び第2建材用枠組み部品の全長又は略全長に渡る長さでもよく、あるいは、ブラケットの長さと対応する長さでもよい。
【0035】
後者によると、補強部材の長さを前者よりも短くできるため、補強部材を含む建材用枠組み部品の重量を軽量化することができ、建材用枠組み構造全体も軽量化することができる。
【0036】
また、上記ブラケットを、補強部材と同じく、第1及び第2建材用枠組み部品の中空部に収納してもよく、あるいは、中空部の外側に配置してもよい。
【0037】
後者の場合には、ブラケットとそれぞれの補強部材との結合は、ブラケットと中空部との間に第1及び第2建材用枠組み部品の一部を介在させて行われることになる。
【0038】
また、第1建材用枠組み部品と第2建材用枠組み部品との位置関係は任意であり、これらの建材用枠組み部品は建材に沿って直線的な位置関係で配置されてもよく、これらの建材用枠組み部品は直角又は略直角等の角度を成して配置されてもよく、建材用枠組み部品が取り付けられる建材の部分の形状に応じて第1建材用枠組み部品と第2建材用枠組み部品との位置関係は決まる。
【0039】
第1建材用枠組み部品と第2建材用枠組み部品とが直角又は略直角に配置される場合には、前記ブラケットは、L字形状又は略L字形状となる。
【0040】
ブラケットが第1及び第2建材用枠組み部品の中空部の外側に配置され、ブラケットとそれぞれの補強部材との結合が、ブラケットと中空部との間に第1及び第2建材用枠組み部品の一部を介在させて行われる場合であって、第1建材用枠組み部品と第2建材用枠組み部品とが直角又は略直角に配置される場合には、一例として、ブラケットを、第1建材用枠組み部品の中空部に収納された補強部材に溶接で結合し、第2建材用枠組み部品の中空部に収納された補強部材にねじ式止着具で結合することができる。
【0041】
また、このようにした場合には、上記ねじ式止着具を第1ねじ式止着具とし、第2建材用枠組み部品には、第2ねじ式止着具でブラケットを取り付けるための補助部材を結合しておき、第1建材用枠組み部品の中空部に収納された補強部材に前述の溶接で結合されたブラケットを補助部材に第2ねじ式止着具で取り付けた後に、ブラケットを、第2建材用枠組み部品の中空部に収納された補強部材に前述の第1ねじ式止着具で結合するようにしてもよい。
【0042】
これによると、第1建材用枠組み部品の中空部に収納された補強部材に前述の溶接で結合されたブラケットを、第2建材用枠組み部品の中空部に収納された補強部材に前述の第1ねじ式止着具で結合する前において、ブラケットは、第2建材用枠組み部品に結合された補助部材に第2ねじ式止着具で取り付けられるため、この取り付けによって第2建材用枠組み部品に対するブラケットの位置が決まることになり、これにより、第2建材用枠組み部品の中空部に収納された補強部材にブラケットを第1ねじ式止着具で結合する作業を容易に行えるようになる。
【0043】
また、上述したように、ブラケットが第1及び第2建材用枠組み部品の中空部の外側に配置され、ブラケットとそれぞれの補強部材との結合が、ブラケットと中空部との間に第1及び第2建材用枠組み部品の一部を介在させて行われ、第1建材用枠組み部品と第2建材用枠組み部品とが直角又は略直角に配置され、ブラケットを、第1建材用枠組み部品の中空部に収納された補強部材に溶接で結合し、第2建材用枠組み部品の中空部に収納された補強部材にねじ式止着具で結合する場合には、ブラケットによって第1建材用枠組み部品と第2建材用枠組み部品とがこれらの建材用枠組み部品同士が接触して結合されたときに、ブラケットと、第2建材用枠組み部品の前述の一部との間に隙間が存在していることが好ましい。
【0044】
これによると、ブラケットによって第1建材用枠組み部品と第2建材用枠組み部品とをこれらの建材用枠組み部品同士を接触させて結合するために、ねじ式止着具のねじ込み作業により、第2建材用枠組み部品の中空部に収納された補強部材にブラケットを結合する作業を行う場合において、第1建材用枠組み部品と第2建材用枠組み部品とが接触する前では、ブラケットと、第2建材用枠組み部品の前述の一部との間に上記隙間よりも大きい隙間が存在していることになり、ブラケットによって第1建材用枠組み部品と第2建材用枠組み部品とをこれらの建材用枠組み部品同士を接触させて結合するために、上記ねじ式止着具のねじ込み作業によって上記大きな隙間を小さくして行く途中において、このねじ式止着具のねじ込み作業によって行われる第2建材用枠組み部品及びこの第2建材用枠組み部品の中空部に収納された補強部材の引き寄せ作用により、第1建材用枠組み部品と第2建材用枠組み部品とが接触することになる。
【0045】
このため、ねじ式止着具のねじ込み作業により、ブラケットによる第1建材用枠組み部品と第2建材用枠組み部品との結合を、これらの建材用枠組み部品同士をより確実に接触させて行わせることができるようになり、これらの建材用枠組み部品同士の間に隙間が生ずることを防止できる。
【0046】
以上説明した本発明に係る建材用枠組み部品及び建材用枠組み構造は、任意な用途に用いられる建材に対して適用することができる。この建材の第1番目の例は、建物の出入口用フロントを形成するための建材であり、第2番目の例は、建物内外や室内を仕切る仕切り部を形成するための建材であり、第3番目の例は、引戸装置の扉体のように移動する移動体を形成するための建材である。
【0047】
また、建材の材質は任意であり、この建材はガラス板でもよく、合成樹脂板でもよく、金属板でもよく、木製板でもよく、合成樹脂と木との組み合わせのように、異なる材料が複合等されたものでもよく、二重ガラスのように複数の部材からなるものでもよい。
【発明の効果】
【0048】
本発明によると、建材用枠組み部品は、長手方向と直交する断面が、内部に中空部が形成された閉断面となっていて、この閉断面が長手方向全長に渡って連続しているため、曲げモーメントに対する強度を一層大きくできるという効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る建材用枠組み部品及び建材用枠組み構造が適用されている建物の出入口用フロントを示す正面図である。
【図2】図2は、図1のS2−S2線断面図である。
【図3】図3は、図1で示されている横枠組み部品と縦枠組み部品との結合構造を示す分解斜視図である。
【図4】図4は、図3の結合構造を示す縦断面図である。
【図5】図5は、本発明の別実施形態に係る建材用枠組み部品が一部に用いられている無目を使用して構成された建物用仕切り部の正面図である。
【図6】図6は、図5のS6−S6線断面図である。
【図7】図7は、図6で示されている無目と縦枠組み部品の上下方向途中部との結合構造を示す縦断面図である。
【図8】図8は、2個の部材の結合によって形成されている建材用枠組み部品の実施形態を示す断面図である。
【図9】図9は、建材用枠組み部品の一部を形成する部材が2個の部材の結合によって形成されている実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る建材用枠組み部品及び建材用枠組み構造が適用されている建物の出入口用フロントを示す正面図である。
【0051】
この出入口用フロントは、左右2個の扉体1,2が引き分け式となっている引戸装置を含んで構成されており、これらの扉体1,2は、垂れ壁3に収納されている無目4の内部のガイドレールに吊り下げられた上吊り式であり、無目4の内部には、扉体1,2を横方向に開閉移動させるための駆動機構が収納されている。また、出入口用フロントは、扉体1,2が全閉となっているときにこれらの扉体1,2の左右両側に配置されているガラス板5,6を含んで構成されており、パネル状の建材となっているこれらのガラス板5,6は、扉体1,2に対してこれらの扉体1,2の厚さ方向にずれて配置されているため、ガラス板5,6は、扉体1,2が全開位置に達したときにこれらの扉体1,2を収納するための片面式戸袋を形成する部材となっている。
【0052】
ガラス板5,6の全周の縁部のうち、上下の縁部には、建材用枠組み部品となっている横枠組み部品20,21が取り付けられ、左右の縁部には、他の建材用枠組み部品となっている縦枠組み部品22,23が取り付けられ、これらの建材用枠組み部品20〜23によってガラス板5,6は支持されている。
【0053】
図2は、図1のS2−S2線断面図であり、この図2には、ガラス板6における下側の横枠組み部品21の縦断面の形状、言い換えると、横枠組み部品21の長手方向と直交する断面の形状が示されている。横枠組み部品21は、基礎コンクリート7にアンカー部材8で結合されたブラケット9の上に載せられてこのブラケット9に取り付けられており、横枠組み部品21の両側には、基礎コンクリート7に図示外の支持部材で支持されている床部材10が配置され、床部材10と、図1から分かるように、床部材10の上面となっている床面11から一部が露出している横枠組み部品21との間には、図2で示すシーリング部材12が充填されている。
【0054】
なお、図1で示す上側の横枠組み部品20は、垂れ壁3の内部の構造材にアンカー部材を介して結合され、縦枠組み部品23は、壁13の内部の構造材にアンカー部材を介して結合されている。そして、縦枠組み部品22は、上記片面戸袋の見切り材となっている。
【0055】
図2で示されているとおり、横枠組み部品21は、ブラケット9の上に載せられたベース部30と、パネル状の建材であるガラス板6の厚さ方向となっているベース部30の幅方向の両端部から上側に起立し、ガラス板6を挟むための第1及び第2起立部31,32とからなる断面チャンネル形状となっている。第1起立部31と第2起立部32との間に下縁部が挿入されたガラス板6は、ベース部30の上にスペース部材33を介して載せられ、したがって、ガラス板6の端面6Aは、スペース部材33を介してベース部30と対面しており、ガラス板6と第1及び第2起立部31,32との間にシーリング部材34が充填されている。
【0056】
横枠組み部品21の内部は中空部35となっており、この中空部35は、ベース部30の内部の中空室36と第1及び第2起立部31,32の内部の中空室37,38とからなり、中空室36と中空室37,38は連通している。これらの中空室36〜38の大きさは任意であり、例えば、中空室36の上下寸法と中空室37,38の左右寸法とを、図2に示されているように、異ならせてもよく、同じにしてもよい。
【0057】
また、ベース部30は、外面部30Aと、内面部30Bとからなり、第1起立部31は、外面部31Aと、内面部31Bと、これらの外面部31Aと内面部31Bを接続する接続部31Cとからなり、第2起立部32は、外面部32Aと、内面部32Bと、これらの外面部32Aと内面部32Bを接続する接続部32Cとからなる。ベース部30の外面部30Aは、第1及び第2起立部31,32の外面部31A,32Aと接続し、ベース部30の内面部30Bは、第1及び第2起立部31,32の内面部31B,32Bと接続している。
【0058】
そして、以上のようになっている横枠組み部品21の長手方向と直交する面についての断面形状は、横枠組み部品21の全長に渡って連続したものとなっている。このような横枠組み部品21は、ステンレスの帯状材をロールフォーミングすることによって製造されている。
【0059】
すなわち、アンコイラーにコイル材となってセットされたステンレスの帯状材は、アンコイラーから繰り出されることにより、帯状材の送り方向に多段に並設されているロールフォーミング用ローラに送られ、これにより、これらのローラの形状に倣った形状に徐々に成形され、最終のローラにおいて、図2で示された閉断面の形状に仕上げられている。そして、この後の溶接工程において、上記帯状材の長手方向と直交する両方の端部は溶接によって突き合わせ接合され、この接合部39は、前記第1起立部31と前記第2起立部32との間である前記ベース部30の内面部30Bに形成されている。
【0060】
このように帯状材をロールフォーミングすることによって製造されたロールフォーミング品を所望の長さに切断することにより、この切断されたロールフォーミング品が、内部が中空部35となっているために図2で示す閉断面を有している横枠組み部品21となる。
【0061】
以上の説明は、図1で示されているガラス板6における下側の横枠組み部品21についてであったが、図1で示されている他の横枠組み部品20及び縦枠組み部品22,23も、上述した横枠組み部品21と同様にロールフォーミング作業によって製造されている。このため、全部の横枠組み部品20,21と縦枠組み部品22,23の長手方向と直交する断面は、ベース部30と第1及び第2起立部31,32とからなるチャンネル形状となっているとともに、内部には、横枠組み部品20,21と縦枠組み部品22,23の長手方向に連続する中空部35が形成されている。
【0062】
このため、以下において、横枠組み部品20及び縦枠組み部品22,23でも、横枠組み部品21と同じ部分についての説明には、横枠組み部品21のそれぞれの部分に用いた上記それぞれの符号と同じ符号を用いることとする。
【0063】
図3及び図4は、図1のガラス板6の形状に対応して直角に配置された横枠組み部品21と縦枠組み部品23との結合構造を示している。図3は、この結合構造の分解斜視図であり、図4は、この結合構造の縦断面図である。図1の横枠組み部品21と縦枠組み部品22との結合構造、横枠組み部品20と縦枠組み部品23との結合構造、及び横枠組み部品20と縦枠組み部品22との結合構造は、横枠組み部品21と縦枠組み部品22との結合構造と同じであるため、これらの結合構造の代表例として、以下、図3及び図4により、横枠組み部品21と縦枠組み部品23との結合構造について説明する。
【0064】
図3で示されているように、横枠組み部品21と縦枠組み部品23はブラケット40によって結合される。このブラケット40は、第1延出部41と第2延出部42とからなるL字形状となっており、第1延出部41と第2延出部42の両側の側面には、これらの延出部41,42に跨る板状の補強部材43が結合されている。第1延出部41には3個の孔44〜46が設けられ、第2延出部42には2個の孔47,48が設けられている。また、縦枠組み部品23の下端部には、この縦枠組み部品23の第1起立部31と第2起立部32との間において、厚板による補助部材49が溶接によって結合されている。
【0065】
さらに、図4に示されているとおり、横枠組み部品21の中空部35におけるベース部30内の中空室36には、厚板による補強部材50が挿入収納され、縦枠組み部品23の中空部35におけるベース部30内の中空室36にも、厚板による補強部材51が挿入収納されている。横枠組み部品21における縦枠組み部品23側の端部に配置されている補強部材50は、ブラケット40の第1延出部41と対応する長さを有し、縦枠組み部品23における横枠組み部品21側の端部、すなわち縦枠組み部品23の下端部に配置されている補強部材51は、ブラケット40の第2延出部42と対応する長さを有している。これらの補強部材50,51は、横枠組み部品21及び縦枠組み部品23に固定しておかなくてもよく、固定しておいてもよい。固定しておく場合には、例えば、横枠組み部品21及び縦枠組み部品23のベース部30の内面部30Bを補強部材50,51に向かって打圧し、その打圧変形によって補強部材50,51を中空室36に固定してもよく、内面部30Bの外側から内面部30Bを溶解貫通する溶接手段により、内面部30Bと補強部材50,51とを溶接結合してもよい。
【0066】
また、補強部材50,51を中空室36の内部へ挿入した後にこれらの補強部材50,51を位置決めする場合には、その位置決め手段は任意であり、例えば、ベース部30の外面部30A及び/又は内面部30Bに中空室36内へ突出する突起を設け、この突起によって補強部材50,51を中空室36内で位置決めしてもよい。この場合における上記突起は、外面部30A及び/又は内面部30Bの一部を切り起こしたものでもよく、外面部30A及び/又は内面部30Bに螺入させたビスの先端部でもよい。
【0067】
以上のように横枠組み部品21及び縦枠組み部品23の中空部35におけるベース部30内の中空室36に補強部材50、51を挿入収納した後に、横枠組み部品21と縦枠組み部品23は、これらの横枠組み部品21と縦枠組み部品23の中空部35の外側に配置されるブラケット40によって結合される。この結合作業を行うために、初めにブラケット40の第1延出部41を横枠組み部品21の第1起立部31と第2起立部32との間に挿入配置し、次いで、第1延出部41に設けられている孔44,45にスポット式等の溶接手段を当てることにより、この溶接手段の熱によって孔44,45の周囲の材料と横枠組み部品21のベース部30の内面部30Bの一部の材料とを溶解し、この溶解された材料と、溶接手段の溶接材とによる図4で示す溶接部52,53により、第1延出部41を補強部材50に結合する。
【0068】
この後、ブラケット40の第2延出部42を縦枠組み部品23の第1起立部31と第2起立部32との間に挿入配置してから、第1延出部41の孔46にねじ式止着具であるビス54を挿入し、このビス54を前記補助部材49のねじ孔49Aにねじ込むことにより、第1延出部41を、縦枠組み部品23に結合されている補助部材49に取り付ける。
【0069】
次いで、ブラケット40の第2延出部42に設けられている孔47,48と、これらの孔47,48と一致して縦枠組み部品23のベース部30の内面部30Bに形成されている孔55,56とにねじ式止着具であるビス57,58を挿入し、これらのビス57,58を前記補強部材51のねじ孔51A,51Bにねじ込むことにより、第2延出部42を補強部材51に結合する。
【0070】
以上により、横枠組み部品21と縦枠組み部品23は、ブラケット40と、このブラケット40に結合された補強部材50,51とを介して結合されることになり、この結合が行われたときには、ブラケット40と、補強部材50,51が収納された横枠組み部品21及び縦枠組み部品23の中空部35の中空室36との間には、横枠組み部品21及び縦枠組み部品23の一部が、すなわち、横枠組み部品21及び縦枠組み部品23の中空室36を形成しているベース部30の内面部30Bが介在している。
【0071】
なお、本実施形態では、ブラケット40によって横枠組み部品21と縦枠組み部品23とが結合されたときには、図4で示されているように、これらの横枠組み部品21と縦枠組み部品23は互いに接触しており、このときには、ブラケット40の第2延出部42と、縦枠組み部品23のベース部30の内面部30Bとの間には、隙間Sが存在している。
【0072】
以上説明した横枠組み部品21と縦枠組み部品23との結合作業と同じ作業により、横枠組み部品21と縦枠組み部品22、横枠組み部品20と縦枠組み部品23、及び横枠組み部品20と縦枠組み部品22がそれぞれ結合され、これらの結合作業時において、図1で示したガラス板6の端部が、横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23の第1起立部31と第2起立部32との間に挿入される。
【0073】
また、図1で示したガラス板5のための横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23についても、上述した作業と同じ結合作業が行われ、この結合作業時において、ガラス板5の端部が、このガラス板5のための横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23の第1起立部31と第2起立部32との間に挿入される。
【0074】
以上説明した本実施形態によると、パネル状の建材となっているガラス板5,6の全周の縁部の一部に取り付けられる横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23は、これらの横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23の長手方向と直交する断面が、内部に中空部35が形成された閉断面となっているため、この断面が開断面となっている場合よりも、横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23は、ガラス板5,6の重量や外力等の荷重による曲げモーメントに対して大きな強度を備えることになり、これにより、横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23に一層確実にガラス板5,6を支持させることができる。
【0075】
また、上記閉断面は、横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23の長手方向に連続しているため、曲げモーメントに対する大きな強度を横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23の長手方向に渡っても確保することができる。
【0076】
また、横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23の閉断面は、これらの横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23の材料である前記帯状材の幅方向の両端部が図2で示された溶接による接合部39で接合されることによって形成されているため、上記曲げモーメントが横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23に作用しても、この閉断面を一層確実に維持させることができ、これにより、曲げモーメントに対する大きな強度を持続させることができる。
【0077】
さらに、上記接合部39は、横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23のベース部30の内面部30Bに設けられ、この接合部39が設けられている位置は、図2から分かるように、ガラス板5,6の端面(図2ではガラス板6の端面6Aが示されている。)と対面する位置であり、ガラス板5,6の端面には微小な凹凸が存在し、したがって、ガラス板5,6の端面は光を乱反射、拡散し、また、ガラス板5,6の端面からの光は、第1起立部31と第2起立部32で邪魔されたり、ガラス板5,6を通過するときに屈折したりするため、ガラス板5と横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23との間に、たとえ図2で示されているスペース部材33がなくても、あるいはスペース部材33が短寸法のものであっても、さらに、シーリング部材34が用いられない場合やシーリング部材34が透明又は半透明のものとなっている場合であっても、ガラス板5,6を通して接合部39が外部から容易に視認されることを防止することができる。
【0078】
また、横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23は、帯状部材をロールフォーミングして製造したロールフォーミング品であり、このため、これらの横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23をロールフォーミングによって容易に製造することができる。
【0079】
さらに、横枠組み部品20,21と縦枠組み部品22,23とをブラケット40で結合する作業は、横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23の中空部35に収納された補強部材50,51にブラケット40を跨らせ、これらの補強部材50,51にブラケット40を結合して行なうため、横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23が内部に中空部35を有する中空部材となっていても、補強部材50,51の補強作用により、横枠組み部品20,21と縦枠組み部品22,23との結合強度を大きくすることができる。
【0080】
また、横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23への補強部材50,51の配置を、これらの横枠組み部品20,21と縦枠組み部品22,23の内部に形成されている中空部35を利用することにより、有効に行える。
【0081】
さらに、補強部材50,51は、横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23の全長又は略全長に渡る長さとなっておらず、ブラケット40の第1及び第2延出部41,42の長さと対応する長さになっているため、補強部材50,51を含めた横枠組み部品20,21及び縦枠組み部品22,23の重量を軽量化することができ、これにより、横枠組み部品20,21と縦枠組み部品22,23の結合作業時における取り扱い性を良好にすることができる。
【0082】
また、ブラケット40で横枠組み部品20,21と縦枠組み部品22,23とを結合する場合には、予め横枠組み部品20,21の補強部材50に第1延出部41が溶接部52,53で結合されたブラケット40の第1延出部41を、縦枠組み部品22,23に結合されている補助部材49にビス54で取り付けた後に、ブラケット40の第2延出部42を縦枠組み部品22,23にビス57,58で結合するための作業を行うため、第1延出部41をビス54で補助部材49に取り付けることにより、第2延出部42を縦枠組み部品22,23に対して一層確実に位置決めすることができ、これにより、縦枠組み部品22,23の中空部35に収納された補強部材51に第2延出部42をビス57,58で結合する作業を容易に行えるようになる。
【0083】
さらに、これらのビス57,58のねじ込み作業により、縦枠組み部品22,23の中空部35に収納された補強部材51にブラケット40の第2延出部42を結合し、これにより、ブラケット40による横枠組み部品20,21と縦枠組み部品22,23との結合作業を終了したときには、縦枠組み部品22,23の一部となっている縦枠組み部品22,23のベース部30の内面部30Bとブラケット40の第2延出部42との間には、図4で示す隙間Sが存在しているため、上記結合作業が終了する前では、縦枠組み部品22,23のベース部30の内面部30Bとブラケット40の第2延出部42との間には隙間Sよりも大きい隙間が存在することになり、この大きな隙間をビス57,58のねじ込み作業によって小さくすることにより、縦枠組み部品22,23及びこの縦枠組み部品22,23の中空部36に収納された補強部材51を横枠組み部品20,21の側に充分に引き寄せることができる。
【0084】
このため、ビス57,58のねじ込み作業により、ブラケット40による横枠組み部品20,21と縦枠組み部品22,23との結合を、これらの横枠組み部品20,21と縦枠組み部品22,23とをより確実に接触させて行わせることができるようになり、これらの横枠組み部品20,21と縦枠組み部品22,23との間に隙間が生ずることを防止できる。
【0085】
なお、このようにビス57,58のねじ込み作業によって横枠組み部品20,21と縦枠組み部品22,23とをより確実に接触させることができるようにするためには、補助部材49にねじ込まれたビス54を緩めたり取り外したりし、これにより、ビス57,58のねじ込み作業によって縦枠組み部品22,23及びこの縦枠組み部品22,23の中空部36に収納された補強部材51を横枠組み部品20,21の側に引き寄せることを、ビス54が阻害しないようにしてもよく、このようにした場合には、ビス57,58のねじ込み作業を終了した後に、ビス54を最後までねじ込む。
【0086】
これによると、ビス57,58のねじ込み作業を行う前では、ビス54を補助部材49にねじ込むことにより、ブラケット40を介して横枠組み部品20,21と縦枠組み部品22,23とを仮結合することができて、この仮結合の状態でビス57,58のねじ込み作業を容易に行えることになり、そして、ビス57,58のねじ込み作業の終了後は、ビス54を最後までねじ込むことにより、3個のビス54,57,58により、ブラケット40を介して横枠組み部品20,21と縦枠組み部品22,23とを本結合することができる。
【0087】
また、ブラケット40によって横枠組み部品20,21と縦枠組み部品22,23との結合が終了したときにおける上記隙間Sの大きさは小さいことが好ましく、これを達成するためには、横枠組み部品20,21に対するブラケット40の取付位置精度を高めることが必要となるため、前述した溶接部52,53によるブラケット40と横枠組み部品20,21との結合作業を予め工場で行うようにし、これらのブラケット40と横枠組み部品20,21を施工現場に搬送してブラケット40と縦枠組み部品22,23とを結合するようにしてもよい。
【0088】
図5は、本発明の別実施形態に係る建材用枠組み部品が一部に用いられている無目60と、横枠組み部品20,21と、縦枠組み部品23とを使用して構成されている建物用仕切り部を示す正面図であり、この建物用仕切り部は、建物の内外を仕切るものとなっている。無目60は、横枠組み部品20と横枠組み部品21との間に配置されており、右側の縁部が縦枠組み部品23の第1起立部31と第2起立部32との間に挿入されているガラス板61,62の上下縁部を、無目60は、横枠組み部品20と横枠組み部品21とで支持するものとなっている。すなわち、無目60は、互いに隣接配置されるパネル状の建材となっているガラス板61,62の間に配置されるものとなっている。
【0089】
図6は、図5のS6−S6線断面図であり、この図6には、無目60の長手方向と直交する断面の形状が示されており、この断面形状は無目60の長手方向の全長に渡って連続している。無目60は、この実施形態に係る建材用枠組み部品となっている横枠組み部品63と、押縁部材64と、連結部材65とで形成されている。
【0090】
横枠組み部品63は、帯状材をロールフォーミングすることによって製造されたロールフォーミング品であり、この横枠組み部品63は、ベース部70と、ガラス板61,62の厚さ方向となっているベース部70の幅方向の両端部から下側に起立し、ガラス板61,62を挟むための第1及び第2起立部71,72と、ベース部70の幅方向の一方の端部から第1及び第2起立部71,72とは反対側である上側へ起立した第3起立部73とからなる断面h字形状になっており、この断面は、閉断面である。このため、横枠組み部品21の内部は中空部74となっており、この中空部74は、ベース部70の内部の中空室75と第1〜第3起立部71〜73の内部の中空室76〜78とからなり、中空室75と中空室76〜78は連通している。
【0091】
これらの中空室75〜78の大きさは任意であり、例えば、中空室75の上下寸法と中空室76〜78の左右寸法とを、図6に示されているように、異ならせてもよく、同じにしてもよい。
【0092】
また、ベース部70は、第1及び第2起立部71,72の側の第1面部70Aと、第3起立部73の側の第2面部70Bとからなり、第1起立部71は、外面部71Aと、内面部71Bと、これらの外面部71Aと内面部71Bを接続する接続部71Cとからなり、第2起立部72は、外面部72Aと、内面部72Bと、これらの外面部72Aと内面部72Bを接続する接続部72Cとからなり、第3起立部73は、外面部73Aと、内面部73Bと、これらの外面部73Aと内面部73Bを接続する接続部73Cとからなる。ベース部70の第1面部70Aは、第1及び第2起立部71,72の内面部71B,72Bと接続し、ベース部70の第2面部70Bは、第2起立部72の外面部72Aと第3起立部73の内面部73Bとに接続し、第1起立部71の外面部71Aと第3起立部73の外面部73Aとが接続している。
【0093】
また、上述のようにロールフォーミング品となっている横枠組み部品63は、ロールフォーミングの材料となっている帯状材の突き合わせられた幅方向両端部をロールフォーミングの後に溶接で接合することによって形成されており、第1起立部71と第2起立部72との間に形成されているこの接合部79は、シーリング部材80を介して第1起立部71と第2起立部72とで下縁部が挟まれるガラス板62の端面62Aと対面している。このため、この実施形態でも、接合部79がガラス板62を通して外部から容易に視認されることを防止することができる。
【0094】
上記連結部材65は、横枠組み部品63のベース部70の第2面部70Bの上に載せられて横枠組み部品63に溶接等で取り付けられている。この連結部材65は、横枠組み部品63のベース部70の第2面部70Bの上に載せられたベース部65Aと、ガラス板61の厚さ方向となっているベース部65Aの幅方向の両側から横枠組み部品63の第3起立部73と同じ側へ起立した第1及び第2起立部65B、65Cとからなる断面チャンネル形状となっており、第1起立部65Bが横枠組み部品63の第3起立部73の内面部73Bに接続され、第2起立部65Cに上記押縁部材64が結合手段により、本実施形態ではねじ式止着具となっているビス81により結合されている。
【0095】
ガラス板61の上縁部が図5で示されている横枠組み部品20の第1起立部31と第32起立部32との間に挿入された後に、ガラス板61は連結部材65のベース部65Aの上に配置されたスペース部材82の上に載せられ、次いで、押縁部材64は、連結部材65の第2起立部65Cにビス81で結合される。この後、ガラス板61と横枠組み部品63の第3起立部73及び押縁部材64との間にシーリング部材83が充填される。
【0096】
また、押縁部材64は、帯状材をロールフォーミングすることによって製造されたロールフォーミング品であり、この押縁部材64は、外面部64Aと、内面部64Bと、これらの外面部64Aと内面部64Bを接続する2個の接続部64C、64Dとからなり、横枠組み部品63の長手方向である押縁部材64の長手方向と直交する断面は、閉断面となっており、このため、押縁部材64の内部には、中空部84が形成されている。
【0097】
ロールフォーミング品となっている押縁部材64は、ロールフォーミングの材料となっている帯状材の突き合わせられた幅方向両端部をロールフォーミングの後に溶接で接合することによって形成されており、内面部64Bに形成されているこの接合部85は、上記シーリング部材83と対応する位置に設けられることにより、外部から容易に視認されることが防止される。
【0098】
この実施形態でも、建材用枠組み部品となっている横枠組み部品63及び押縁部材64は、これらの横枠組み部品63及び押縁部材64の長手方向と直交する断面が、内部に中空部74,84が形成された閉断面となっているため、この断面が開断面となっている場合よりも、横枠組み部品63及び押縁部材64は、ガラス板61、62の重量や外力等の荷重による曲げモーメントに対して大きな強度を備えることになり、これにより、横枠組み部品63及び押縁部材64に一層確実にガラス板61,62を支持させることができる。
【0099】
また、上記閉断面は、横枠組み部品63及び押縁部材64の長手方向に連続しているため、曲げモーメントに対する大きな強度を横枠組み部品63及び押縁部材64の長手方向に渡っても確保することができる。
【0100】
さらに、横枠組み部品63と押縁部材64と連結部材65とからなる図1で示した無目60をこの実施形態に係る建材用枠組み部品とした場合には、上述の横枠組み部品63及び押縁部材64は、連結部材65と同様に、この建材用枠組み部品の一部を形成する部材となる。これらの部材は、これらの部材の長手方向と直交する断面が、内部に中空部74,84が形成された閉断面となっているため、上記建材用枠組み部品は、連結部材65の強度と併せて、ガラス板61、62の重量や外力等の荷重による曲げモーメントに対して大きな強度を備えることになり、これにより、この建材用枠組み部品に一層確実にガラス板61,62を支持させることができる。また、上記閉断面は、建材用枠組み部品の長手方向に連続しているため、曲げモーメントに対する大きな強度を建材用枠組み部品の長手方向に渡っても確保することができる。
【0101】
なお、横枠組み部品63と押縁部材64と連結部材65とからなる建材用枠組み部品を、横枠組み部品63と押縁部材64と連結部材65の長手方向を上下方向にして用いてもよい。言い換えると、横枠組み部品63と押縁部材64と連結部材65とからなる建材用枠組み部品を、縦枠組み部品として用いてもよい。
【0102】
図7は、図6で示されている無目60と、図5で示されている縦枠組み部品23の上下方向途中部との結合構造を示す縦断面図である。この結合構造は、図4で示した前記結合構造と同様であり、図3及び図4で説明したブラケット40が2個用いられる。以下、図3及び図4で説明した部材と同じ部材又は同一機能の部材には同一符号を用いて説明する。
【0103】
なお、この実施形態では、図6で示した連結部材65は、無目60の長さ方向に短寸法となったものがこの無目60の長さ方向に間隔をあけて複数個並設され、縦枠組み部品23との結合箇所近くに連結部材65は配置されていないために、図7に連結部材65は示されていないが、連結部材65の長さを無目60の全長又は略全長に渡る長さとしてもよい。
【0104】
無目60と縦枠組み部品23の上下方向途中部とを結合するためには、図7において、2個のブラケット40のうち、下側のブラケット40の第1延出部41を、横枠組み部品63の第1起立部71と第2起立部72との間に挿入するとともに、上側のブラケット40の第1延出部41を、横枠組み部品63の第3起立部73と押縁部材64(この押縁部材64を連結部材65の第2起立部65Cにビス81で結合する作業は、無目60と縦枠組み部品23の上下方向途中部とを結合した後に行ってもよく、結合する前に行ってもよい。)との間に挿入した後に、それぞれの第1延出部41を、横枠組み部品63の中空部74におけるベース部70の中空室75に収納された補強部材50に溶接部52,53で結合し、次いで、それぞれの第1延出部41を、縦枠組み部品23の第1起立部31と第2起立部32との間に配置されていて縦枠組み部品23に溶接で結合されている補助部材49にビス54によって取り付ける。
【0105】
この後、それぞれのブラケット40の第2延出部42を縦枠組み部品23の第1延出部31と第2延出部32との間に挿入し、これらの第2延出部42を、縦枠組み部品23の中空部35におけるベース部30の中空室36に横枠組み部品63を跨って収納されている補強部材86にビス57,58によって結合する。
【0106】
このようにそれぞれのブラケット40の第2延出部42を補強部材86にビス57,58のねじ込み作業によって結合し、これにより、ブラケット40によって無目60と縦枠組み部品23の上下方向途中部との結合作業を終了したときには、前述の実施形態と同じく、縦枠組み部品23の一部となっている縦枠組み部品23のベース部30の内面部30Bとブラケット40の第2延出部42との間には、隙間Sが存在している。このため、上記結合作業が終了する前では、縦枠組み部品23のベース部30の内面部30Bとブラケット40の第2延出部42との間には隙間Sよりも大きい隙間が存していることになる。この大きな隙間をビス57,58のねじ込み作業によって小さくすることにより、縦枠組み部品23及びこの縦枠組み部品23の中空部36に収納された補強部材86を無目60の側に充分に引き寄せることができ、これにより、ビス57,58のねじ込み作業により、ブラケット40による無目60と縦枠組み部品23との結合を、これらの無目60と縦枠組み部品23とをより確実に接触させて行わせることができるようになり、これらの無目60と縦枠組み部品23との間に隙間が生ずることを防止できる。
【0107】
なお、図6及び図7に係る実施形態において、図7で示されている上下2個のブラケット40のうち、一方のブラケット40を省略してもよい。
【0108】
図8は、図2で示した横枠組み部品21と同様に、ベース部100と、パネル状の建材の厚さ方向となっているベース部100の幅方向の両端部から起立し、建材を挟むための第1及び第2起立部101,102とからなる断面チャンネル形状になっている建材用枠組み部品97を示しており、この建材用枠組み部品97は、2個の第1及び第2部材98と99を溶接で結合することによって形成されている。第1部材98は、ベース部100の外面部100Aの全部と、第1起立部101の外面部101Aの全部と、第1起立部101の内面部101Bの一部と、第1起立部101の外面部101Aと内面部101Bを接続する接続部101Cと、第2起立部102の外面部102Aの全部と、第2起立部102の内面部102Bの一部と、第2起立部102の外面部102Aと内面部102Bを接続する接続部102Cと、を形成しており、ベース部100の外面部100Aと、第1及び第2起立部101,102の外面部101A,102Aとが接続されている。また、第2部材99は、ベース部100の内面部100Bの全部と、第1起立部101の内面部101Bの一部と、第2起立部102の内面部102Bの一部と、を形成しており、ベース部100の内面部100Bと、第1及び第2起立部101,102の内面部101B,102Bとが接続されている。
【0109】
建材用枠組み部品97の内部は中空部103となっており、この中空部103は、ベース部100の内部の中空室104と、第1及び第2起立部101,102の内部の中空室105,106とからなり、中空室104と中空室105,106は連通している。また、図8で示されている建材用枠組み部品97の断面形状は、建材用枠組み部品97の長手方向に連続している。
【0110】
この実施形態における第1部材98及び/又は第2部材99は、ロールフォーミング又はプレス装置による折り曲げ加工によって製造されている。
【0111】
この実施形態に係る建材用枠組み部品97も、図2の横枠組み部品21と同様に、建材用枠組み部品97の長手方向と直交する断面が、内部に中空部103が形成された閉断面となっているため、この断面が開断面となっている場合よりも、建材用枠組み部品97は、ガラス板等による建材の重量や外力等の荷重による曲げモーメントに対して大きな強度を備えることになり、これにより、建材用枠組み部品97に一層確実に建材を支持させることができる。
【0112】
また、上記閉断面は、建材用枠組み部品97の長手方向に連続しているため、曲げモーメントに対する大きな強度を建材用枠組み部品97の長手方向に渡っても確保することができる。
【0113】
図9は、図6で示した無目60と同じ形状の建材用枠組み部品110を図6の押縁部材64及び連結部材65と共に形成している横枠組み部品111が、言い換えると、ベース部120と、第1〜第3起立部121〜123を形成している横枠組み部品111が、2個の第1及び第2部材108と109を溶接で結合することによって形成されている実施形態を示している。第1部材108は、第1起立部121の外面部121Aの全部と、第1起立部121の内面部121Bの一部と、第1起立部121の外面部121Aと内面部121Bを接続する接続部121Cと、第2起立部122の外面部122Aの全部と、第2起立部122の内面部122Bの一部と、第2起立部122の外面部122Aと内面部122Bを接続する接続部122Cと、第3起立部123の外面部123Aの全部と、第3起立部123の内面部123Bの全部と、第3起立部123の外面部123Aと内面部123Bを接続する接続部123Cと、ベース部120における第3起立部123の側の第2面部120Bと、を形成しており、第2起立部122の外面部122Aと、ベース部120の第2面部120Bと、第3起立部123の内面部123Bとが接続されている。また、第2部分109は、ベース部120における第1及び第2起立部121,122の側の第1面部120Aの全部と、第1起立部121の内面部121Bの一部と、第2起立部122の内面部122Bの一部と、を形成しており、ベース部120の第1面部と、第1及び第2起立部121,122の内面部121B、122Bとが接続されている。
【0114】
横枠組み部品111の内部は中空部133となっており、この中空部133は、ベース部120の内部の中空室134と、第1〜第3起立部121〜123の内部の中空室135〜137からなり、中空室134と中空室135〜137は連通している。また、図9で示されている横枠組み部品111の断面形状は、建材用枠組み部品110の長手方向に連続している。
【0115】
この実施形態における第1部材108及び/又は第2部材109も、ロールフォーミング又はプレス装置による折り曲げ加工によって製造されている。
【0116】
また、この実施形態に係る横枠組み部品111は、建材用枠組み部品110の長手方向と直交する断面が、内部に中空部133が形成された閉断面となっているため、この断面が開断面となっている場合よりも、建材用枠組み部品110及び横枠組み部品111は、ガラス板等による建材の重量や外力等の荷重による曲げモーメントに対して大きな強度を備えることになり、これにより、建材用枠組み部品110及び横枠組み部品111に一層確実に建材を支持させることができる。
【0117】
また、上記閉断面は、建材用枠組み部品110及び横枠組み部品111の長手方向に連続しているため、曲げモーメントに対する大きな強度を建材用枠組み部品110及び横枠組み部品111の長手方向に渡っても確保することができる。
【産業上の利用可能性】
【0118】
本発明は、例えば、建物の出入口用フロントを形成するための建材や、建物内外や室内を仕切る仕切り部等を形成するための建材などの枠組みのために利用することができる。
【符号の説明】
【0119】
5,6,61,62 パネル状建材であるガラス板
20,21,63,111 建材用枠組み部品である横枠組み部品
22,23 建材用枠組み部品である縦枠組み部品
30,70,100,120 ベース部
31,71,101,121 第1起立部
32,72,102,122 第2起立部
35,74,103,133 中空部
39,79 接合部
40 ブラケット
49 補助部材
50,51 補強部材
52,53 溶接部
54,57,58 ねじ式止着具であるビス
60 建材用枠組み部品である無目
63 建材用枠組み部品である横枠組み部品
73,123 第3起立部
97,110 建材用枠組み部品
98,108 第1部材
99,109 第2部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建材の全周の縁部のうちの一部に取り付けられた第1建材用枠組み部品と、前記建材の全周の縁部のうちの一部であって、前記第1建材用枠組み部品の取付位置と隣接する位置に取り付けられた第2建材用枠組み部品とを結合することによって構成される建材用枠組み構造において、
前記第1及び第2建材用枠組み部品は、長手方向と直交する断面が、内部に中空部が形成された閉断面となっていて、この閉断面が長手方向全長に渡って連続している部品となっており、前記第1及び第2建材用枠組み部品の前記中空部に補強部材が収納され、これらの補強部材に跨りかつこれらの補強部材に結合されたブラケットにより、前記第1建材用枠組み部品と前記第2建材用枠組み部品とが結合されていることを特徴とする建材用枠組み構造。
【請求項2】
請求項1に記載の建材用枠組み構造において、前記第1及び第2建材用枠組み部品の長手方向におけるそれぞれの前記補強部材の長さは、前記ブラケットの長さと対応する長さになっていることを特徴とする建材用枠組み構造。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の建材用枠組み構造において、前記ブラケットは前記中空部の外側に配置され、このブラケットとそれぞれの前記補強部材との結合は、前記ブラケットと前記中空部との間に前記第1及び第2建材用枠組み部品の一部を介在させて行われていることを特徴とする建材用枠組み構造。
【請求項4】
請求項3に記載の建材用枠組み構造において、前記第1建材用枠組み部品と前記第2建材用枠組み部品は直角又は略直角に配置され、前記ブラケットはL字形状又は略L字形状となっていることを特徴とする建材用枠組み構造。
【請求項5】
請求項4に記載の建材用枠組み構造において、前記ブラケットは、前記第1建材用枠組み部品の前記中空部に収納された前記補強部材に溶接で結合され、前記第2建材用枠組み部品の前記中空部に収納された前記補強部材にねじ式止着具で結合されていることを特徴とする建材用枠組み構造。
【請求項6】
請求項5に記載の建材用枠組み構造において、前記ねじ式止着具は第1ねじ式止着具であり、前記第2建材用枠組み部品には、第2ねじ式止着具で前記ブラケットを取り付けるための補助部材が結合され、前記第1建材用枠組み部品の前記中空部に収納された前記補強部材に前記溶接で結合された前記ブラケットを前記補助部材に前記第2ねじ式止着具で取り付けた後に、前記ブラケットは前記第2建材用枠組み部品の前記中空部に収納された前記補強部材に前記第1ねじ式止着具で結合されていることを特徴とする建材用枠組み構造。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の建材用枠組み構造において、前記ブラケットによって前記第1建材用枠組み部品と前記第2建材用枠組み部品とがこれらの建材用枠組み部品同士が接触して結合されたときには、前記ブラケットと、前記第2建材用枠組み部品の前記一部との間に隙間が存在していることを特徴とする建材用枠組み構造。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかにに記載の建材用枠組み構造において、前記第1建材用枠組み部品と前記1建材用枠組み部品のうち、少なくとも一方は帯状材をロールフォーミングして製造されたロールフォーミング品であることを特徴とする建材用枠組み構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−77610(P2012−77610A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−11047(P2012−11047)
【出願日】平成24年1月23日(2012.1.23)
【分割の表示】特願2007−55028(P2007−55028)の分割
【原出願日】平成19年3月6日(2007.3.6)
【出願人】(000239714)文化シヤッター株式会社 (657)
【Fターム(参考)】