説明

建築要素用の接合混合組成物、及び構造体の製造方法

本発明は、建築要素、特に紙表面仕上げされた石膏ボード用の接合混合組成物に関する。
この組成物は、
a)硫酸カルシウム半水和物50〜60%と、
b)粉末状の有機結合剤5〜15%と、
c)撥水剤0.05〜0.2%と
を含有する。
本発明はまた、間仕切り、壁装材又は天井等の構造体の製造方法に関する。
この方法に従って、
− 建築要素が並列され、
− 接合混合物を得るために、本発明に係る接合混合組成物が水と混合され、
− テープを使用することなく、上記で得られた接合混合物を用いて建築要素間の空間が充填され、及び
− 前記接合混合物が硬化のために放置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築要素、特に紙表面仕上げされた石膏ボード用の接合混合組成物、及び間仕切り、壁装材又は天井等の構造体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
垂直な、又は傾斜した要素用の間仕切り及び装飾を製造するために、又は吊り天井若しくは吊り下げられていない天井を製造するために、石膏ボード等の建築パネルを使用することがよく知られている。
【0003】
これらの石膏ボードは一般に、実質的にプラスターからなるとともに各面がシートで覆われている芯から形成され、シートは、紙又は無機繊維から形成されて補強及び表面仕上げとしての機能を果たす。
【0004】
欧州特許出願公開第496682号は、2枚の石膏ボードの隣接する外側縁によって形成される目地を充填し、テープを必要としない目地を形成するための接合混合物を開示している。この接合混合物は、全乾燥物に対して計算された重量百分率で、
− 半水石膏5〜30%と、
− 水相中の懸濁物としての、及び/又は再分散可能な粉末としてのポリマー7〜25%と、
− 必要な場合、硬化時間を調節するための、及び/又はペーストの品質及び/又は接合混合物の接着性を調節するための他の添加剤と、
− 組成物を100%にする量の少なくとも一種の内部充填剤とを含有する。
【0005】
その特許出願の実施例15は、重量部として、
− αプラスター194部と、
− ポリビニルアルコールで安定化され、且つ55%の固形分を有する酢酸ビニル/エチレンコポリマー108部と、
− 再分散可能な粉末としての酢酸ビニル/エチレンコポリマー6.6部と、
− セルロースエーテル0.67部と、
− 石灰石669.3部と、
− ポリビニルアルコール2.25部と、
− ポリアクリルアミド0.027部と、
− 粘土2.25部と、
− 白色ポルトランドセメント0.045部と、
− 石膏+デンプン(50/50)1.12部と、
− 加水分解性分解ケラチン0.125部とを含有する組成物を特に開示している。
【0006】
米国特許第5653797号は、石膏ボードから形成されるパネルの隣接する端部によって形成された目地を充填するための組成物を開示しており、この組成物は、
(a)硫酸カルシウム半水和物と、
(b)組成物の粘度を調節するのに十分な量の水と、
(c)アクリルアミド及びアクリル酸モノマーを含むポリマーを主成分とする組成物を含む硬化遅延剤と、
(d)酸性カチオンを含む金属塩を包含する硬化促進剤とを含有する。
【0007】
その特許は、ラテックス又はポリビニルアルコール等の結合剤を使用する可能性について述べている。
その特許の8欄の表IIは、
− 硫酸カルシウム半水和物20〜30%と、
− ラテックス型結合剤1〜4%と、
− パーライト1〜10%と、
− 石灰石10〜50%と、
− 粘土0.5〜4%と、
− 増粘剤0.1〜1%と、
− タルク0.5〜3%と、
− 雲母1〜4%と、
− 上述の特定の遅延剤0.01〜1%と、
− 上述の特定の促進剤0.01〜2%と、
− 防腐剤0.01〜1%と、
− 水20〜30%とを含有する組成物を示している。
【0008】
しかしながら、この組成物は、硬化する際に過度の収縮を受ける。
国際公開第99/48833号で公開されている国際出願は、隣接する石膏ボード間の目地を充填するために用いることが可能な組成物を開示している。この組成物は、有効な量の硬化促進剤と混合される際に水硬性の硬化を生じ、プラスター等の材料と、スルホン化ポリマー又はコポリマーを主成分とする特定の遅延剤とを含有する。
【0009】
その出願の実施例11は、下記の配合(重量%として)を有する目地充填用の組成物を開示している。
− 硫酸カルシウム半水和物35.9%、
− 水50%中の酢酸ビニル/エチレンコポリマー4.1%、
− パーライト7.1%、
− セルロースエーテル0.3%、
− 石灰石8.1%、
− 珪灰石2.6%、
− カオリン2.6%、
− 石灰0.1%、
− 遅延剤1.0%、及び
− 水38.3%。
【0010】
この組成物も、過度の収縮を招くという主な欠点を有する。
記載されている接合混合物又は組成物は、下記の品質の全てを総合して有していないことから不十分であるという欠点を有する。
【0011】
− 良好な作業性、
− それらが意図される建築要素の色に適合する色、及び
− 収縮がゼロ若しくはほとんどゼロであり、且つ良好な機械的特性(硬度、引張強度、圧縮強度、衝撃強度、及び亀裂を防止するための僅かな変形性又は弾性)を有する目地を得る能力。
【0012】
その上、上記米国特許第5653797号及び国際公開第99/48833号の組成物は、硫酸カルシウム半水和物の水和を妨げる強力な遅延剤を含有するという特有の特徴を有する。従って、この水和を開始させるために促進剤を添加するのはユーザである。このことは、ユーザが適切な投与量の促進剤を添加しないおそれがあることから、接合混合物が工事現場で使用される際に困難性を伴う。
【0013】
加えて、これらの組成物は経時的に変化する。組成物の調製から経過した時間によって、塗布の時点で添加された促進剤の量が同一でも、同一の効果は得られない。この硬化が起こる時期を正確に知ることは不可能であるという意味で、水硬性の硬化に関する不確実性が存在することになる。
【0014】
さらに、建築要素が紙表面仕上げ材で被覆された石膏ボードである場合、他の問題が生じる。即ち、
− 一方では、接合混合物が紙表面仕上げ材に対する良好な接着性を有し、他方では、接合混合物を引き裂く、又は劣化させることなく壁紙を一回以上剥がすことが可能であるように、壁紙の目地に対する接着性が良好であるが過度ではないことが必要である、及び
− 接合混合物は、壁紙貼り又は塗装の前に下塗り剤の被膜を塗布することを避けるように、表面仕上げ紙の吸水性及び/又は塗料吸収性に可能な限り近い吸水性及び/又は塗料吸水性を有する必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
従って、本発明の目的は、水と混合した後に上記品質及び特性を有する接合混合物をもたらし、テープを必要としない接合混合物を提供することにある。本発明は、接合混合物が十分なものとなるためには、硫酸カルシウム、結合剤、及び撥水剤を明確な割合で含有することが必要であるという発見に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
従って、発明の主題は接合混合組成物であって、該接合混合組成物は、
a)硫酸カルシウム半水和物50〜60%と、
b)粉末状の有機結合剤5〜15%と、
c)撥水剤0.05〜0.2%とを含有する。
【0017】
従って、このような組成物は、水と混合した後、単独で使用されることができる水硬性の硬化接合混合物をもたらし、換言すると、本組成物は充填接合混合物及び仕上げ接合混合物の両方であり、且つテープを使用することなく目地を作ることを可能にしている。
【0018】
本発明の主題はまた、構造体の製造方法であり、その方法では、
− 建築要素が並列され、
− 接合混合物を得るために、本発明に係る接合混合物が水と混合され、
− テープを使用することなく、上記で得られた接合混合物を用いて建築要素間の空間が充填され、及び
− 接合混合物が硬化のために放置される。
【0019】
最後に、本発明は、この方法を実施することにより得られる目地に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の他の特徴及び利点は、下記の記述を読むと明らかになるであろう。
本発明に係る組成物
本発明の一般的な組成物は上記に示されている。
【0021】
本発明の好ましい実施形態に従って、組成物は更に、
d)軽量化剤(軽重量剤)1〜10%を含有する。
本発明の特に有利な実施形態に従って、組成物は、
a)硫酸カルシウム半水和物50〜60%と、
b)有機結合剤5〜10%と、
c)撥水剤0.07〜0.15%と、
d)軽量化剤3〜7%とを含有する。
【0022】
確かに、100%までの残余は、一種以上の充填剤と、任意で保水剤、増粘剤、ワーカビリティ剤、染料又は顔料、硬化遅延剤及び硬化促進剤から選択される一種以上の添加剤とからなる。
【0023】
好ましくは、本組成物を混合するために必要な水の量を低減することから、α型の硫酸カルシウム半水和物が使用される。
有機結合剤は、目地内の硫酸カルシウムを柔軟にする機能、及び良好な機械的性質を得る機能を有する。結合剤として、可塑化された、又は可塑化されていないエチレン/酢酸ビニル(EVA)コポリマー、エチレン/バーサチック酸ビニルコポリマー及び酢酸ビニル/バーサチック酸ビニルコポリマー等のビニルエステルとエチレンモノマーとのコポリマー類、ポリアクリル酸類、酢酸ビニル/アクリルコポリマー類、スチレン/アクリル及びスチレン/ブタジエンコポリマー類、酢酸ビニル/バーサチック酸ビニル/アクリル及び酢酸ビニル/バーサチック酸ビニル/マレイン酸ビニルターポリマー類、アクリルターポリマー類、及びそれらの混合物を使用することができる。
【0024】
ビニルコポリマーは、ポリビニルアルコールで安定化されてもよい。
有機結合剤はまた、再分散可能な粉末の形態で使用されることが好ましい。
本発明に係る接合混合物中に使用され得る撥水剤として、特に、脂肪酸、脂肪酸塩、ろう又はシリコーン誘導体を選択することができる。
【0025】
好ましくは、脂肪酸として、オレイン酸又はステアリン酸が使用される。
脂肪酸塩として、アルカリ金属又はアルカリ土類金属塩、特にナトリウム、カリウム、マグネシウム又はカルシウム塩が好ましい。
【0026】
シリコーン誘導体として、シリコネート類、シラン類、水素化シリコーン油類、シリコーンエマルション類、アミノシリコーンエマルション類、水素メチルポリシロキサン及びポリジメチルアミノシロキサン等のアルキルシロキサン樹脂類、並びにそれらの混合物が挙げられる。
【0027】
特に最も好ましい撥水剤は、オレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸ナトリウム、及びステアリン酸ナトリウムから選択される。
本発明に適した軽量化剤として、パーライト、ガラスマイクロビーズ及びポリマー小球体が挙げられる。
【0028】
好ましくは、軽量化剤は非撥水性膨張パーライトである。
例えば、石灰石、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムマグネシウム(苦灰石)、水酸化マグネシウム、シリカ、天然又は合成の石膏、又は粉砕された天然若しくは合成の無水石膏等の少なくとも一種の充填剤を使用することも可能である。好ましくは、石灰石が使用される。
【0029】
本発明に係る接合混合組成物はまた、セルロースエーテル類、特にメチルセルロース(MC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、メチルヒドロキシプロピルセルロース(MHPC)及びメチルヒドロキシエチルセルロース(MHEC)から選択される一種以上の保水剤を含んでもよい。
【0030】
これらの保水剤はまた、粘度調整作用を有し、従ってペーストの品質に好ましい影響を有する。
任意で、セルロースエーテルは、ガラクトマナン類(galactomananes)、多糖類、キサン、グアール誘導体類等の、ペーストのレオロジーに関与するとともに天然に生じるポリ炭水化物誘導体類で部分的に置換されてもよく、それらを伴ってもよい。市販の「改質」セルロースエーテル類は多くの場合、他の湿潤剤又は増粘剤を有する上記分子であり、それらは本発明に大いに適している。しかしながら、デンプンエーテル類等の他の保水剤又は粘度調整剤、又はポリビニルアルコール等の、それらの主機能に加えて十分な保水作用を示す薬剤を使用することは可能である。
【0031】
本発明に係る接合混合組成物は一種以上の増粘剤を更に含有してもよく、増粘剤は、ポリアクリルアミド類、CMC、デンプン誘導体類、又はアタパルガイト、海泡石、モンモリロナイト及びベントナイト等の粘土類でもよい。
【0032】
好ましくは、増粘剤はポリアクリルアミドである。
本発明に係る組成物はまた、一種以上のワーカビリティ剤を含有してもよい。このワーカビリティ剤は、可塑剤、湿潤剤又は滑り剤でもよい。
【0033】
本発明に適した可塑剤として、スルホン化ポリマー類、好ましくはスルホン化メラミン−ホルムアルデヒドを主成分とする薬剤が挙げられる。
本発明に適した湿潤剤として、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩類、アルキルアリールスルホン酸塩類又はリン酸塩誘導体類が挙げられる。
【0034】
本発明に適した滑り剤として、タルク又は雲母が挙げられる。これらの薬剤は、その層状形態のために、接合の際にスプレッダーの滑りを促進するとともに、収縮を低減させるのに役立つ。
【0035】
本発明に係る組成物はまた、例えば二酸化チタン及び蛍光増白剤から選択されてもよい一種以上の着色剤を含有してもよい。
本発明に係る組成物はまた、硬化時間を調節するための添加剤を含有してもよく、それらの添加剤は硬化遅延剤又は硬化促進剤である。
【0036】
一般に、その一方が促進剤であり他方が遅延剤である一対の薬剤が添加される。
本発明に適する硬化促進剤の中では硫酸塩類が挙げられる。好ましくは、石膏は、それとデンプンとの粉末混合物の形態で使用され、石膏は、それを劣化から保持するデンプンによって、プラスターの硬化を促進する同一の能力を常に保持する。従って、接合混合物の硬化は、外部の石膏汚染物質、特に左官工の桶又は塗布具内に硬化核の形で存在する汚染物質に対して敏感でなくなる。
【0037】
硬化遅延剤の中では、加水分解性の分解ケラチン、酒石酸及びクエン酸等のヒドロキシカルボン酸類、これらの酸類の塩、及び一リン酸カルシウムを主成分とする薬剤が挙げられる。これらの薬剤は、半水石膏及び促進剤の割合に従って変化する割合で使用される。
【0038】
好都合なことに、促進剤及び遅延剤の割合は、硬化時間を短くして接合がその日のうちに十分に完了するように調整される。
種々の他の添加剤が、本発明に係る組成物に任意で添加されてもよい。従って、接合混合物のpHを塩基性pHにさせることが可能な薬剤を本組成物に添加することが可能である。保水剤が主としてセルロースエーテルである場合、塩基性剤はセルロースエーテルを容易に溶解させ、その結果として粘度の増加に有利に働く。塩基性剤として無機剤が使用され、好ましくは、「白色」ポルトランドセメント、即ち酸化鉄を欠いているポルトランドセメント、又は石灰が使用されてもよい。
【0039】
また好ましくは、8以上のpHを達成するのに必要な量の塩基性剤が接合混合物中に混入される。
本発明に係る組成物の調製
本発明に係る接合混合組成物は、好ましくは均質の粉末が得られるまで、任意の順序で成分を混合することにより調整される。
【0040】
本発明に係る組成物の成分は必ずしも全てが粉末の形態ではないが、それらが混合されると直ぐに、本発明に係る組成物は概して、及び全体として粉末の形態である。
一般に、粉末を構成する粒子は、最大で200ミクロンの直径を有する。
【0041】
本発明に係る構造体の製造方法
本発明に従って構造体を製造するために、パネル又は建築要素が並列され、接合混合物を得るために、本発明に係る接合混合組成物が水と混合され、次いで、テープを使用することなく、得られた接合混合物を用いて建築要素間の空間が充填され、接合混合物が硬化のために放置される。
【0042】
混合は一般に、40〜50%の範囲にある水対接合混合組成物の質量比で行われる。
本発明に係る方法は、特に、紙表面仕上げ材で被覆された石膏ボードを用いた構造体の製造に適用する。
【0043】
これらの石膏ボードは、種々の形状の端部を有してもよく、特に、フェザー、円形、又は円形とフェザーエッジとの両方を有してもよい。
本発明に係る目地
従って、本発明に係る方法の実施により、満足できる目地を得ることができる。
【0044】
このような目地はまた、当業者によって使用される全ての適切な塗布技術によって、特に、ローラ、刷毛又はエアレス吹き付けを用いた塗料の塗布によって、塗料の塗布が可能であるという利点を有する。
【0045】
実施例
下記の実施例は本発明を例示するが、その範囲を限定するものではない。
実施例1
比較のため、本発明の範囲外の3種の接合混合組成物A、B及びCを粉末の形態で調製するとともに、本発明に係る接合混合組成物Eを調製した。
【0046】
対応する配合は下記の表中に示され、表中に示されている値は重量部に対応している。
【0047】
【表1】

実施例2
実施例1の組成物E、A、B及びCに対して、組成物100g当たり42gの水を添加して接合混合物を調製した。次いで、このようにして得られた接合混合物を、2枚の紙表面仕上げ石膏ボード間に目地を形成するために試験した。
【0048】
組成物Aでは、特にセメントの使用によりpHが高いペーストが得られ、その結果、デンプン系壁紙接着剤の加水分解を招き、そのため壁紙が接着しないことから、満足する結果が得られなかった。
【0049】
組成物Bでは、目地に対する塗料の良好な塗布、及び壁紙の良好な接着が可能であった。しかしながら、おそらくシリコーンが濡れ性に乏しいことから、組成物の混合が非常に困難であった。従って、このような混合を工事現場で実施することはできない。
【0050】
組成物Cでは良好な混合が可能であった。しかしながら、目地の気孔率が過剰に大きく、目地が過剰な量の接着剤を吸収することから、塗料を塗布する際、目地が急激に塗料を吸収し、この接合混合物への壁紙の接着が不十分であった。
【0051】
本発明の全ての配合基準に適合する組成物Eは正常に混合され、良好な接着を示すとともに、結合剤は、塗料の塗布又は壁紙の接着に十分な厚さの被膜を形成した。使用されたα型プラスターにより必要な水を低減し、その結果として乾燥時の収縮を低減することが可能になった。パーライトにより、接合混合物を擦って平らにし易くなり、且つ収縮が低減した。従って、この接合混合物は、全ての観点で十分なものであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)硫酸カルシウム半水和物50〜60%と、
b)粉末状の有機結合剤5〜15%と、
c)撥水剤0.05〜0.2%と
を含有する接合混合組成物。
【請求項2】
d)軽量化剤1〜10%を更に含有する請求項1に記載の接合混合組成物。
【請求項3】
a)硫酸カルシウム半水和物50〜60%と、
b)有機結合剤5〜10%と、
c)撥水剤0.07〜0.15%と、
d)軽量化剤3〜7%と
を含有する請求項1に記載の接合混合組成物。
【請求項4】
前記硫酸カルシウム半水和物がα型である請求項1から3のいずれか一項に記載の接合混合組成物。
【請求項5】
前記有機結合剤が、ビニルエステルとエチレンモノマーとのコポリマー類、ポリアクリル酸類、酢酸ビニル/アクリルコポリマー類、スチレン/アクリル及びスチレン/ブタジエンコポリマー類、酢酸ビニル/バーサチック酸ビニル/アクリル及び酢酸ビニル/バーサチック酸ビニル/マレイン酸ビニルターポリマー類、アクリルターポリマー類、及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項1から4のいずれか一項に記載の接合混合組成物。
【請求項6】
前記撥水剤が、脂肪酸類、脂肪酸塩類、ろう類及びシリコーン誘導体類からなる群から選択される請求項1から5のいずれか一項に記載の接合混合組成物。
【請求項7】
前記撥水剤が、オレイン酸、ステアリン酸及びそれらのアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩類から選択される請求項1から5のいずれか一項に記載の接合混合組成物。
【請求項8】
前記軽量化剤がパーライト、特に非撥水性膨張パーライトである請求項2から7のいずれか一項に記載の接合混合組成物。
【請求項9】
前記接合混合組成物が粉末の形態である請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の接合混合組成物。
【請求項10】
前記粉末が、最大で200ミクロンの直径を有する粒子から構成されている請求項9に記載の接合混合組成物。
【請求項11】
建築要素が並列される工程と、
接合混合物を得るために、請求項1から10のいずれか一項に記載の接合混合組成物が水と混合される工程と、
テープを使用することなく、上記で得られた接合混合物を用いて建築要素間の空間が充填される工程と、
前記接合混合物が硬化のために放置される工程と
を含む構造体の製造方法。
【請求項12】
前記建築要素が紙表面仕上げ材で被覆された石膏ボードである請求項11に記載の方法。
【請求項13】
請求項11又は請求項12に記載の方法の実施により得られる2つの建築要素間の目地。

【公表番号】特表2006−505481(P2006−505481A)
【公表日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−550757(P2004−550757)
【出願日】平成15年11月7日(2003.11.7)
【国際出願番号】PCT/FR2003/003333
【国際公開番号】WO2004/043874
【国際公開日】平成16年5月27日(2004.5.27)
【出願人】(303026637)
【Fターム(参考)】