説明

弾性波装置

【課題】本発明は、通過帯域の異なる複数の高周波フィルタが共通の信号端子に接続された弾性波装置において、エネルギーロスが少なく、挿入損失が少ない弾性波装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明の弾性波装置は、第1の高周波フィルタ(高域側フィルタ22)と、前記第1の高周波フィルタと共通の信号端子(入力端子24)に接続され、かつ通過帯域が前記第1の高周波フィルタと異なる第2の高周波フィルタ(低域側フィルタ23)とを備え、前記第1の高周波フィルタは、圧電基板21の上において一対の反射器30の間にIDT29を備えた弾性波共振器を有し、前記反射器30は、前記第1の高周波フィルタの通過帯域内に反射帯域を有する第1の構造(第1の領域31)と、前記第2の高周波フィルタの通過帯域内に反射帯域を有する第2の構造(第2の領域32)とを備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として移動体通信機器等において使用される弾性波装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機などにおいて、通過帯域の異なる複数の高周波フィルタを備えた弾性波装置として、共用器やデュアルフィルタが多用されている。
【0003】
図3は、従来の弾性波装置を示す電極パターン図である。
【0004】
図3において、弾性波装置は、圧電基板1の上において、中心周波数が相対的に高い高域側通過帯域に通過特性を有する高域側フィルタ2と、中心周波数が相対的に低い低域側通過帯域に通過特性を有する低域側フィルタ3とを共通の入力端子4に接続したものである。この高域側フィルタ2および低域側フィルタ3は、それぞれ、一対の反射器5、6の間に複数のインタデジタルトランスデューサ(以下IDTと表記する)7、8を備えた縦結合共振子型弾性波フィルタである。この高域側フィルタ2と低域側フィルタ3は、それぞれの出力端子9、10および各グランド端子11に接続され、その配線には必要に応じて立体交差部12を設けている。
【0005】
このような従来の弾性波装置において、高域側フィルタ2の反射器5は高域側通過帯域をカバーするように反射帯域(ストップバンド)を設けた構成にし、低域側フィルタ3の反射器6は低域側通過帯域をカバーするように反射帯域を設けた構成にすることにより、通過帯域では、電気信号の反射を大きくすることによってエネルギーの損失を抑制し、挿入損失を低減するとともに、阻止帯域では、電気信号の反射を低減することによって、電気エネルギーを散逸させ、減衰量を大きくしていた。
【0006】
上記従来の弾性波装置の通過特性の概念図を、図4(a)〜(d)に示す。図4(a)は、高域側フィルタ2の挿入損失を示す。図4(b)は、高域側フィルタ2の反射器5の反射率を示す。図4(c)は、低域側フィルタ3の挿入損失を示す。図4(d)は、低域側フィルタ3の反射器6の反射率を示す。
【0007】
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−289234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上記した従来の弾性波装置において、高域側フィルタ2と低域側フィルタ3は共通の入力端子4に接続されているために、高域側通過帯域の電気信号が入力端子4から入力したとき、その電気信号の一部は低域側フィルタ3にも到達してしまう。そのときに、その電気信号は、低域側フィルタ3の反射器6を経由してエネルギーが散逸してしまい、電気エネルギーのロスが生じるため、高域側フィルタ2における挿入損失が大きくなってしまうという問題を有していた。
【0010】
また同様に、低域側通過帯域の電気信号が入力端子4から入力したとき、その電気信号の一部は高域側フィルタ2にも到達してしまう。そのときに、その電気信号は、高域側フィルタ2の反射器5を経由してエネルギーが散逸してしまい、電気エネルギーのロスが生じるため、低域側フィルタ3における挿入損失が大きくなってしまうという問題を有していた。
【0011】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、挿入損失の少ない弾性波装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
【0013】
本発明は、第1の高周波フィルタと、前記第1の高周波フィルタと共通の信号端子に接続され、かつ通過帯域が前記第1の高周波フィルタと異なる第2の高周波フィルタとを備え、前記第1の高周波フィルタは、圧電基板の上において一対の反射器の間にIDTを備えた弾性波共振器を有し、前記反射器は、前記第1の高周波フィルタの通過帯域内に反射帯域を有する第1の構造と、前記第2の高周波フィルタの通過帯域内に反射帯域を有する第2の構造とを備えたものである。この構成によれば、第1の高周波フィルタの弾性波共振器の反射器は、第2の高周波フィルタの通過帯域内に反射帯域を有する第2の構造を備えたことにより、第2の高周波フィルタを通過可能な電気信号の一部が第1の高周波フィルタに分岐して流れ込んでも、第1の高周波フィルタの反射器の前記第2の構造で反射することによって電気信号のエネルギーが反射器の外に散逸するのを防止することができ、反射器によって反射された電気エネルギーは、第2の高周波フィルタ側に戻ってくるため、第2の高周波フィルタの挿入損失を低減することができるという作用効果を有するものである。
【発明の効果】
【0014】
以上のように本発明の弾性波装置は、第1の高周波フィルタの弾性波共振器の反射器の中に、第2の高周波フィルタの通過帯域内に反射帯域を有する構造を設けたことにより、第2の高周波フィルタの挿入損失を低減することができるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態における弾性波装置の電極パターン図
【図2】(a)(b)(c)(d)(e)(f)(g)(h)同弾性波装置の通過特性の概念図
【図3】従来の弾性波装置の電極パターン図
【図4】(a)(b)(c)(d)同弾性波装置の通過特性の概念図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施の形態における弾性波装置について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1は本発明の一実施の形態における弾性波装置の電極パターン図である。
【0018】
図1において、弾性波装置は、圧電基板21の上に、通過帯域の中心周波数が相対的に高い高周波フィルタである高域側フィルタ22と、通過帯域の中心周波数が相対的に低い高周波フィルタである低域側フィルタ23とを設けたものである。以下、高域側フィルタ22の通過帯域を高域側通過帯域と呼び、低域側フィルタ23の通過帯域を低域側通過帯域と呼ぶ。この高域側フィルタ22と低域側フィルタ23は、共通の入力端子24とそれぞれの出力端子25、26および各グランド端子27に接続したものであり、その配線には必要に応じて立体交差部28を設けたものである。
【0019】
圧電基板21は、回転YカットX伝播のタンタル酸リチウム単結晶である。
【0020】
高域側フィルタ22は、弾性波の伝播方向に沿って複数のIDT29を併設し、その両側から一対の反射器30で挟んで構成した縦結合共振器型弾性波フィルタである。
【0021】
高域側フィルタ22の反射器30は、IDT29に近い側に第1の領域31を設け、IDT29から遠い側に第2の領域32を設け、第1の領域31と第2の領域32の間に第3の領域33を設けたものである。そして、第1の領域31の反射帯域は、高域側通過帯域を包含するように構成し、第2の領域32の反射帯域は、低域側通過帯域を包含するように構成し、第3の領域33の反射帯域は、第1の領域31の反射帯域と第2の領域32の反射帯域の間の周波数帯域をカバーするように構成したものである。
【0022】
ここで、第1の領域31、第2の領域32、および第3の領域33は、それぞれの領域の格子電極の周期を設定することにより、それぞれの反射帯域を設定したものである。したがって、高域側フィルタ22の反射器30において、第1の領域31の格子電極の周期よりも、第2の領域32の格子電極の周期は大きく、第3の領域33の格子電極は、第1の領域31の格子電極の周期と第2の領域32の格子電極の周期の間の周期を有する。
【0023】
低域側フィルタ23は、弾性波の伝播方向に沿って複数のIDT34を併設し、その両側から一対の反射器35で挟んで構成した縦結合共振器型弾性波フィルタである。
【0024】
低域側フィルタ23の反射器35は、IDT34に近い側に第4の領域36を設け、IDT34から遠い側に第5の領域37を設け、第4の領域36と第5の領域37の間に第6の領域38を設けたものである。そして、第4の領域36の反射帯域は、低域側通過帯域を包含するように構成し、第5の領域37の反射帯域は、高域側通過帯域を包含するように構成し、第6の領域38の反射帯域は、第4の領域36の反射帯域と第5の領域37の反射帯域の間の周波数帯域をカバーするように構成したものである。
【0025】
ここで、第4の領域36、第5の領域37、および第6の領域38は、それぞれの領域における格子電極の周期を設定することにより、それぞれの反射帯域を設定したものである。したがって、低域側フィルタ23の反射器35において、第4の領域36の格子電極の周期よりも、第5の領域37の格子電極の周期は小さく、第6の領域38の格子電極は、第4の領域36の格子電極の周期と第5の領域37の格子電極の周期の間の周期を有する。
【0026】
上記のように、高域側フィルタ22の反射器30において、IDT29から遠い側に低域側通過帯域内に反射帯域を有する第2の領域32を設けたことにより、低域側通過帯域の電気信号の一部が高域側フィルタ22に分岐して流れ込んでも、この第2の領域32で反射することができるため、電気信号のエネルギーが反射器30の外に散逸するのを防止することができ、反射された電気エネルギーは低域側フィルタ23に戻ってくるため、低域側フィルタ23の挿入損失を低減することができるものである。また、高域側フィルタ22の反射器30において、高域側通過帯域内に反射帯域を有する第1の領域31をIDT29に近接させて配置したことにより、同時に、高域側通過帯域における高域側フィルタ22の通過特性を劣化させることなく良好に確保することができる。
【0027】
ここで、第1の領域31の反射帯域は高域側通過帯域内に有れば良いが、高域側通過帯域における損失低減の観点からは、第1の領域31の反射帯域が高域側通過帯域を包含することがより好ましい。
【0028】
また、第2の領域32の反射帯域は低域側通過帯域内に有ればよいが、低域側フィルタ23の損失低減の観点からは、第2の領域32の反射帯域が低域側通過帯域を包含することがより好ましい。
【0029】
また、第1の領域31と第2の領域32の間に、第1の領域31の構造と第2の領域32の構造の中間の構造を有する第3の領域33を設けたことにより、第1の領域31と第2の領域32の間での急激な反射器構造の変化を緩和することができ、弾性波のバルク変換損によるリップルの発生を抑制することができる。
【0030】
すなわち、第1の領域31と第2の領域32の間に、第1の領域31の格子周期と第2の領域32の格子周期の間の格子周期を有する第3の領域33を設けたものである。ここで、第3の領域33の格子周期は、第1の領域31の格子周期と第2の領域32の格子周期の間で徐々に変化させることにより、バルク変換損によるリップルの発生をより抑制することができる。
【0031】
また、第1の領域31と第2の領域32と第3の領域33の構造は、それぞれ、異なる複数の構造から構成することにより、それぞれの反射帯域と反射特性をより適切に設定することが可能になる。
【0032】
以上の高域側フィルタ22の反射器30における構成は、低域側フィルタ23の反射器35にも同様に適用することが可能である。
【0033】
すなわち、低域側フィルタ23の反射器35において、IDT34から遠い側に高域側通過帯域内に反射帯域を有する第5の領域37を設けたことにより、高域側通過帯域の電気信号の一部が低域側フィルタ23に分岐して流れ込んでも、この第5の領域37で反射することができるため、電気信号のエネルギーが反射器35の外に散逸するのを防止することができ、反射された電気エネルギーは高域側フィルタ22に戻ってくるため、高域側フィルタ22の挿入損失を低減することができるものである。また、低域側フィルタ23の反射器35において、低域側通過帯域内に反射帯域を有する第4の領域36をIDT34に近接させて配置したことにより、同時に、低域側通過帯域における低域側フィルタ23の通過特性を劣化させることなく良好に確保することができる。
【0034】
ここで、第4の領域36の反射帯域は低域側通過帯域内に有れば良いが、低域側通過帯域における損失低減の観点からは、第4の領域36の反射帯域が低域側通過帯域を包含することがより好ましい。
【0035】
また、第5の領域37の反射帯域は高域側通過帯域内に有ればよいが、高域側フィルタ22の損失低減の観点からは、第5の領域37の反射帯域が高域側通過帯域を包含することがより好ましい。
【0036】
また、第4の領域36と第5の領域37の間に、第4の領域36の構造と第5の領域37の構造の中間の構造を有する第6の領域38を設けたことにより、第4の領域36と第5の領域37の間での急激な反射器構造の変化を緩和することができ、弾性波のバルク変換損によるリップルの発生を抑制することができる。
【0037】
すなわち、第4の領域36と第5の領域37の間に、第4の領域36の格子周期と第5の領域37の格子周期の間の格子周期を有する第6の領域38を設けたものである。ここで、第6の領域38の格子周期は、第4の領域36の格子周期と第5の領域37の格子周期の間で徐々に変化させることにより、バルク変換損によるリップルの発生をより抑制することができる。
【0038】
また、第4の領域36と第5の領域37と第6の領域38の構造は、それぞれ、異なる複数の構造から構成することにより、それぞれの反射帯域と反射特性をより適切に設定することが可能になる。
【0039】
次に、本発明の一実施の形態における弾性波装置の通過特性について説明する。
【0040】
図2(a)〜(h)は、本発明の一実施の形態における弾性波装置の通過特性の概念図である。
【0041】
図2(a)は、高域側フィルタ22の挿入損失を概念的に示すもので、高域側通過帯域に通過特性を有するものである。
【0042】
図2(b)は、高域側フィルタ22の反射器30における第1の領域31の反射特性を概念的に示すもので、高域側通過帯域を包含する反射帯域を有するものである。
【0043】
図2(c)は、高域側フィルタ22の反射器30における第2の領域32の反射特性を概念的に示すもので、低域側通過帯域を包含する反射帯域を有するものである。
【0044】
図2(d)は、高域側フィルタ22の反射器30における第3の領域33の反射特性を概念的に示すもので、高域側通過帯域と低域側通過帯域の間に反射帯域を有し、第1の領域31の反射帯域と第2の領域32の反射帯域の間の周波数帯域をカバーするものである。
【0045】
図2(e)は、低域側フィルタ23の挿入損失を概念的に示すもので、低域側通過帯域に通過特性を有するものである。
【0046】
図2(f)は、低域側フィルタ23の反射器35における第4の領域36の反射特性を概念的に示すもので、低域側通過帯域を包含する反射帯域を有するものである。
【0047】
図2(g)は、低域側フィルタ23の反射器35における第5の領域37の反射特性を概念的に示すもので、高域側通過帯域を包含する反射帯域を有するものである。
【0048】
図2(h)は、低域側フィルタ23の反射器35における第6の領域38の反射特性を概念的に示すもので、高域側通過帯域内と低域側通過帯域の間に反射帯域を有し、第4の領域36の反射帯域と第5の領域37の反射帯域の間の周波数帯域をカバーするものである。
【0049】
以上のように、本発明の一実施の形態における弾性波装置は、第1の高周波フィルタと、前記第1の高周波フィルタと共通の信号端子に接続され、かつ通過帯域が前記第1の高周波フィルタと異なる第2の高周波フィルタとを備え、前記第1の高周波フィルタは、圧電基板の上において一対の反射器の間にIDTを備えた弾性波共振器を有し、前記反射器は、前記第1の高周波フィルタの通過帯域内に反射帯域を有する第1の構造と、前記第2の高周波フィルタの通過帯域内に反射帯域を有する第2の構造とを備えたものである。この構成によれば、第1の高周波フィルタの弾性波共振器の反射器は、第2の高周波フィルタの通過帯域内に反射帯域を有する第2の構造を備えたことにより、第2の高周波フィルタを通過可能な電気信号の一部が第1の高周波フィルタに分岐して流れ込んでも、第1の高周波フィルタの反射器の前記第2の構造で反射することによって電気信号のエネルギーが反射器の外に散逸するのを防止することができ、反射器によって反射された電気エネルギーは、第2の高周波フィルタ側に戻ってくるため、第2の高周波フィルタの挿入損失を低減することができるものである。
【0050】
なお、この効果を得る際に、反射器を有する上記一方の高周波フィルタが弾性波フィルタであれば良く、上記他方の高周波フィルタは必ずしも弾性波フィルタである必要はない。
【0051】
また、本発明の一実施の形態における弾性波装置では、弾性波共振器の両側の反射器において、他方の高周波フィルタの通過帯域内に反射帯域を有する構造を備えており、この構造を両側の反射器に設けることが挿入損失低減の上で効果が大きく好ましいが、片側の反射器のみに設けた場合であっても、他方の高周波フィルタの挿入損失を低減することができる効果を有するものである。
【0052】
また、本発明の一実施の形態における弾性波装置では、一対の反射器の間に複数のIDTを備えた縦結合共振器型弾性波フィルタの反射器に本発明を適用した場合について説明したが、一端子対弾性波共振器を有する高周波フィルタにおいて、その一端子対弾性波共振器の反射器に適用しても、他方の高周波フィルタの挿入損失を低減することができるという効果を有するものである。例えば、縦結合共振器型弾性波フィルタに対して直列または並列に接続した一端子対弾性波共振器に対して適用してもよく、ラダー型弾性波フィルタを構成する一端子対弾性波共振器に対して適用しても効果を有するものである。ただし、一般に縦結合共振器型弾性波フィルタは電極指の総対数が少なく、帯域外電気エネルギーの散逸が一端子対弾性波共振器と比較して大きいため、本発明は、縦結合共振器型弾性波フィルタの反射器に適用した場合に特に顕著な効果を有する。
【0053】
また、上記に示した本発明の一実施の形態における弾性波装置では、高域側フィルタ22と低域側フィルタ23は、共通の入力端子24に接続されていたが、共通の端子は、出力端子であってもよく、他の信号端子であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明に係る弾性波装置は、共振エネルギーの損失を低減することにより、挿入損失を低減することができるもので、主として移動体通信機器に用いられる弾性波フィルタ等において有用となるものである。
【符号の説明】
【0055】
21 圧電基板
22 高域側フィルタ
23 低域側フィルタ
24 入力端子
29、34 IDT
30、35 反射器
31 第1の領域
32 第2の領域
33 第3の領域
36 第4の領域
37 第5の領域
38 第6の領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の高周波フィルタと、前記第1の高周波フィルタと共通の信号端子に接続され、かつ通過帯域が前記第1の高周波フィルタと異なる第2の高周波フィルタとを備え、前記第1の高周波フィルタは、圧電基板の上において一対の反射器の間にIDTを備えた弾性波共振器を有し、前記反射器は、前記第1の高周波フィルタの通過帯域内に反射帯域を有する第1の構造と、前記第2の高周波フィルタの通過帯域内に反射帯域を有する第2の構造とを備えた弾性波装置。
【請求項2】
前記第1の構造は前記IDTに相対的に近い側に設けられ、前記第2の構造は前記IDTから相対的に遠い側に設けられた請求項1記載の弾性波装置。
【請求項3】
前記第1の構造の反射帯域は、前記第1の高周波フィルタの通過帯域を包含し、前記第2の構造の反射帯域は、前記第2の高周波フィルタの通過帯域を包含する請求項2記載の弾性波装置。
【請求項4】
前記反射器は、前記第1の構造と前記第2の構造の間に、前記第1の構造と前記第2の構造の中間の構造を有する第3の構造を備えた請求項3記載の弾性波装置。
【請求項5】
前記第3の構造は、前記第1の構造の周期と前記第2の構造の周期の間の周期を有する請求項4記載の弾性波装置。
【請求項6】
前記第1の構造または前記第2の構造は、異なる複数の構造から構成された請求項5記載の弾性波装置。
【請求項7】
前記第1の高周波フィルタは一対の反射器の間に複数のIDTを備えた縦結合共振子型フィルタである請求項6記載の弾性波装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate