説明

弾球遊技機の不正行為防止構造

【課題】不正行為(どつき行為)を極めて低コストかつ容易に防止できる弾球遊技機の不正行為防止構造を提供する。
【解決手段】遊技領域に設けられた入口27から緩やかな下り勾配の誘導路28を通って振分け装置手前の待機部24に到達した遊技球22を、待機部到達時の振分け装置23の駆動状態に応じて、特定領域を通過させて賞球を獲得させ得る第1経路25又は特定領域を通過させることのない第2経路26のうちのいずれかに振分け導入させる遊技球振分け機構21を備えた弾球遊技機において、誘導路28上に段差41を設けた。この段差41は、待機部24に遊技球22が位置したときの遊技球背面側に、振分け装置23側を落下面側として形成し、パチンコ機に衝撃を加えても遊技球22を誘導路入口27側に逆行させて振分け部材33への到達時間を先延ばし調整することを不可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機やスマートボール等の弾球遊技機に衝撃や振動を加えて賞球を得ようとする不正行為(所謂どつき行為)の防止に有効な弾球遊技機の不正行為防止構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の技術としては特許文献1に記載のものがあった。
これは、遊技盤に打ち出された遊技球が通過する複数の通過孔のうち、いずれかの通過孔が遊技上の有利な特典を付与する当たり孔に選択される遊技機において、振動センサを設けてどつき行為を検知し、検知回数が閾値を超えた場合には抽選を行って前記当たり孔の選択をし直すというものである。
【0003】
【特許文献1】特開2005−160953号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上記従来技術では、高価な振動センサを使用するためにコスト高になった。また、当たり孔の選択のし直しは、現実的でない。特に、遊技場には、通常多数の遊技機が設置されるが、上記従来技術では当たり孔の選択がし直された遊技機とそうでない遊技機とが混在することになり、遊技者に混乱を招くという問題もあった。
本発明の課題は、不正行為、特にどつき行為の防止を極めて低コストかつ容易に実現でき、しかも、多数の遊技機が設置される遊技場において遊技者に混乱を与えることもない、弾球遊技機の不正行為防止構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための手段を以下に述べる。
各手段は、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、本発明の理解を容易にするためであって、本明細書に記載の技術的特徴が以下の各項に記載のものに限定されるものではない。
以下の各手段のうち、(1)項が請求項1に、(2)項が請求項2に、(3)項が請求項3に、各々対応する。
【0006】
(1)遊技領域に設けられた入口から緩やかな下り勾配の誘導路を通って振分け装置の手前の待機部に到達した遊技球を、その待機部到達時の前記振分け装置の駆動状態に応じて、特定の領域を通過させて賞球を獲得させ得る第1経路、又は前記特定の領域を通過させることのない第2経路のうちのいずれかに振分け導入させる遊技球振分け機構を備えた弾球遊技機において、前記誘導路上の、前記待機部に遊技球が位置したときの該遊技球の背面側適宜箇所に、前記振分け装置側を落下面側とする段差を設けたことを特徴とする弾球遊技機の不正行為防止構造。
緩やかな下り勾配とは、本項が適用される弾球遊技機の一般的な構造において、遊技機、特にその遊技球振分け機構近傍を叩く等して衝撃や振動を加え、誘導路を走行する、あるいは待機部に到達した遊技球を、上記入口(誘導路入口)側に逆行させ得るくらい落差の少ない下り勾配を指す。
振分け装置としては、軸周り方向に回転自在で外周面に複数の切欠きが形成されたスプロケット状の振分け部材や、シーソー状の振分け部材を備えたものがある。
(2)前記遊技球振分け機構は、軸周り方向に回転自在で、回転軸方向に交差する一端面が遊技機正面側に向けられ、外周面には外れ球保持部と当り球保持部とが間隔を置いて切欠き形成された振分け部材を前記振分け装置に備え、前記待機部に到達した遊技球を、回転する前記振分け部材の最初に対向する外れ球保持部又は当り球保持部に保持させて移動させ、前記外れ球保持部に保持した遊技球を、その外れ球保持部が前記第2経路の入口に対向した際に該第2経路に導入させ、前記当り球保持部に保持した遊技球を、その当り球保持部が下方に向いた時に前記第1経路に導入させるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機の不正行為防止構造。
振分け装置の振分け部材として、軸周り方向に回転自在で、回転軸方向に交差する一端面が遊技機正面側に向けられ、外周面には外れ球保持部と当り球保持部とが間隔を置いて切欠き形成されたものを用いている。したがって、遊技機正面視において、外れ球保持部及び当り球保持部を形成する切欠きの回転が見える。また、振分け部材の一端面(正面)に任意の模様やキャラクタ等も描ける。つまり、シーソー状の振分け部材に比べて、変化に富み面白みが付加される構成となっている。
(3)遊技機正面側に向けられた前記振分け部材の一端面に所望の意匠が施されていることを特徴とする(2)項に記載の弾球遊技機の不正行為防止構造。
意匠とは、例えば平面的な模様やキャラクタ、あるいは浮彫り等のような立体的な装飾等を指す。
【発明の効果】
【0007】
(1)項に記載の発明によれば、不正行為、特にどつき行為の防止を極めて低コストかつ容易に実現でき、しかも、多数の遊技機が設置される遊技場において遊技者に混乱を与えることもない、弾球遊技機の不正行為防止構造を提供できる。
(2)項に記載の発明によれば、上記(1)項に記載の発明の効果に加えて、同(1)項に記載の発明における振分け装置を、変化に富み、面白みが付加された演出部材として兼用させることができる。
(3)項に記載の発明によれば、振分け部材の一端面(正面)を有効利用できる。つまり、振分け部材を演出部材としても機能させ得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。なお、各図間において、同一符号は同一又は相当部分を示す。
図1は、本発明による不正行為防止構造が適用されたパチンコ機の遊技盤の盤面構成例を示す図である。
図示するように、盤面1にはレール2が取り付けられており、このレール2の内側には、遊技領域3が形成されている。レール2は、図示しないハンドルの操作により発射された遊技球(図示せず)が盤面1の左側上部から遊技領域3内へ打ち込まれるように案内する。
【0009】
遊技領域3には種々の遊技領域構成部品が設けられている。
すなわち、遊技領域3のほぼ中央には液晶表示器等からなる図柄表示装置の画面(図柄表示画面)4が配置されている。そして、その図柄表示画面4の周囲には、装飾部品5がセンタ飾りとして配置され、図柄表示画面4の周囲を装飾している。
図柄表示画面4の下方及びその両側には始動入賞口6が、図柄表示画面4の上方には上大入賞口7が、図柄表示画面4の下方の始動入賞口6の直下には下大入賞口8が、各々設けられている。その他、いくつかの一般入賞口9が遊技領域3に設けられている。入賞口に入賞(入球)すると賞球が獲得される。
上,下大入賞口7,8は、図1では閉じた状態を示しているが、開放時には、他の入賞口6,9よりも入賞が著しく容易な形態となるように、ここでは入賞開口が著しく大きくなるように構成されている。したがって遊技者は、上,下大入賞口7,8の開放時には一般入賞口9や始動入賞口6の入賞時よりも多くの賞球を獲得できる。
更に、遊技領域3には、詳細を後述する遊技球振分け機構が設けられた箇所に、第1経路及び第2経路への入口等が各々開口している(図1においては符号が省略されている)。
【0010】
遊技領域3の左右、両側方には、サイドランプ10が設けられている。ゲート11や風車12も遊技領域3の適所に設けられている。
遊技領域3の最下部には、入賞しなかった遊技球を回収するアウト口13が設けられている。
更に、上記各部品1,2,4〜12やアウト口13を避けた適宜箇所には、多数の遊技釘14(一部のみ図示)が打ち込まれている。なお、遊技領域3は透明ガラス板(図示せず)により覆われ、遊技球が遊技領域3から離脱することはない。
【0011】
本発明による不正行為防止構造は、このような遊技領域3に設けられた遊技球振分け機構(図1中、破線で囲んだ領域21内に示す。)に適用されている。
以下、図2及び図3を参照して上記遊技球振分け機構21の具体例を説明する。
両図は、遊技球振分け機構21の一例を取り出し拡大して示す正面図であって、図2は、遊技球22が遊技球振分け機構21中の振分け装置23の手前の待機部24に到達した状態を示し、図3は待機部24に到達した遊技球22が振分け装置23に取込まれた状態を示す。
上記遊技球振分け機構21は、その主構成をなす振分け装置23により、遊技球22を、特定の領域(ここではVゾーン)を通過させて賞球を獲得させ得る第1経路25、又はVゾーンを通過させることのない第2経路26のうちのいずれかに振分け導入させる機構である。
【0012】
第1経路25又は第2経路26ヘは、遊技領域3(図1参照)に設けられた入口27に到達した遊技球22が、その入口27から緩やかな下り勾配の誘導路28を通って待機部24に到達した遊技球22が導入される。
遊技球22が上記入口(誘導路入口)27に到達するまでの経路は任意に設定できる。図1に示す例では、上大入賞口7に入賞した遊技球22のみが誘導路入口27に到達でき、その経路は、説明を省略するが概ね図1中の矢印イに示す通りである。矢印イで示す経路中には、上記遊技球振分け機構21とは別個のいくつかの遊技球振分け機構が介在し、そこを通過する都度、遊技者を楽しませる。
【0013】
待機部24に到達した遊技球22が第1経路25又は第2経路26のどちらに導入されるかは待機部到達時の振分け装置23の駆動状態に依存する。
ここで振分け装置23は、軸周り方向に回転自在で、回転軸方向に交差する一端面がパチンコ機正面側に向けられ、外周面には外れ球保持部31と当り球保持部32とが間隔を置いて切欠き形成された振分け部材33を備える。図示例では、2つの外れ球保持部31及び1つの当り球保持部32がほぼ120°間隔で外周面に形成された振分け部材33を備える。
振分け部材33は、パチンコ機稼働中、回転し続けるように構成してもよく、また、上大入賞口7に遊技球22が入賞してから回転開始するように構成してもよい。いずれにしても振分け部材33は、この振分け部材33とで振分け装置23の主構成をなし、振分け部材33の回転軸に出力軸が連結された減速機構付きのモータ(図示せず)により回転される。図示例では時計回りに回転される(矢印ロ参照)。
振分け部材33の正面には、所望の意匠、例えば平面的な模様やキャラクタが描かれ、あるいは浮彫り等による装飾等が施されている。図示例では、扇子を持って両手を上げた、豚を擬人化したキャラクタが振分け部材33の正面に浮彫りされている。
【0014】
遊技球振分け機構21は、上記のような振分け装置23を備え、待機部24に到達した遊技球22を、回転する振分け部材33の最初に対向する外れ球保持部31又は当り球保持部32内に落下保持させて移動する。
そして、外れ球保持部31内に保持した遊技球22を、その外れ球保持部31が上記第2経路26の入口26aに対向した際にその第2経路26内に落下導入させ、あるいは当り球保持部32内に保持した遊技球22を、その当り球保持部32が下方に向いた時に第1経路25内に落下導入させるように構成されている。
【0015】
図示例では、外れ球保持部31はその奥行き方向(図示面に直交する方向)に何ら障害物が形成されてなく、かつ、その内周面がパチンコ機背面側に向けてやや広げられている。そして、外れ球保持部31が、振分け部材33の回転に伴って振分け部材取付け面の3時の方向に配置された第2経路26の入口26aと対向する位置に達したときに、遊技球22が自重によって同入口26a側に移動し、外れ球保持部31から離脱して第2経路26内に落下導入されるように構成されている。
【0016】
また当り球保持部32は、その奥行き方向の背面側に振分け部材外周側が欠けたほぼ半月状のストッパ壁32aが形成されている。そして当り球保持部32が、振分け部材33の回転に伴って振分け部材取付け面の6時の方向に配置された第1経路25の入口25aと対向する位置に達したときに、遊技球22が自重によって同入口25a側に落下し、当り球保持部32から落下離脱して第1経路25内に導入されるように構成されている。
なおストッパ壁32aは、当り球保持部32が、振分け部材33の回転に伴って第2経路26の入口26aと対向する位置に達したときでも、遊技球22が同入口26a側に移動させないために設けられている。
【0017】
符号34は、第1経路25の入口25aから同経路25内部に向けて下り勾配に形成された、側面視直角三角形のリブ状のガイドで、当り球保持部32から落下離脱した遊技球22を上端面で受けて第1経路25内方に案内する。
なお図2では、遊技球22が待機部24に到達した時に、外れ球保持部31及び当り球保持部32のいずれも遊技球22と向かい合っていない場合を例示したが、遊技球22が待機部24に到達した時に、外れ球保持部31又は当り球保持部32のいずれかが遊技球22と向かい合うこともあることはいうまでもない。この場合、待機部24に到達した遊技球22は、図2に示す状態を経ることなく、例えば図3に示す状態に移行する。
【0018】
このような遊技球振分け機構21において、本実施形態の不正行為防止構造は、上記振分け装置23側を落下面側とする段差41からなるもので、この段差41は、遊技球22が待機部24に位置したときの同遊技球22の背面側(図中、左側)の適宜箇所に設けられている。図示例では、待機部24に遊技球22が位置したときの同遊技球22の背面が接触する位置に段差41が設けられている。
段差41の寸法(高低差)は、本実施形態が適用されるパチンコ機の一般的な構造において、遊技領域3(図1参照)の前面を覆う透明ガラス板やパチンコ機前枠(いずれも図示せず)を叩く等して衝撃や振動を加えることで(所謂どつき行為等によって)、段差41を通過し待機部24に位置した遊技球22を、段差41を乗り越えて入口27側に逆行させることが不可能となる程度に設定される。
【0019】
次に、図1〜図3を参照しつつ、上述した不正行為防止構造の作用を遊技球振分け機構21の作用と共に説明する。
図1において、遊技球(図示せず)が遊技領域3内に打ち込まれ、3つある始動入賞口6のいずれかに入賞すると大当り抽選が行われ、この大当り抽選に当ると上大入賞口7が開放する。これにより遊技球が上大入賞口7に入賞すると、その遊技球は図中左右のいずれかの方向に振分け移動されるが、いま、左方向に移動した場合には、必要な条件を満たすことによって概ね矢印イに示す経路で遊技球振分け機構21の誘導路入口27に到達する。
【0020】
遊技球は、誘導路入口27に到達すると、緩やかな下り勾配となっている誘導路28を自重で転動走行して振分け装置23手前の待機部24に到達する。
図2は、遊技球22が待機部24に到達した時、振分け部材33の外れ球保持部31及び当り球保持部32のいずれも遊技球22に対向していない、つまり振分け部材33の非切欠き部(円弧面)が遊技球22に対向している場合を示している。したがってこの場合は、遊技球22は振分け部材33が回転して外れ球保持部31又は当り球保持部32のいずれかと対向するまで待機部24に、図示例では段差41と振分け部材33の非切欠き部(円弧面)との間に位置している。
【0021】
振分け部材33が更に回転して外れ球保持部31又は当り球保持部32に対向すると、遊技球22は対向した外れ球保持部31又は当り球保持部32内に落下保持される。
図示例では、振分け部材33は矢印ロに示す時計回りに回転しているので、遊技球22は外れ球保持部31内に落下保持される(図3参照)。そして、外れ球保持部31が第2経路26の入口26aと対向する位置に達すると、遊技球22は同入口26a側に移動し、外れ球保持部31から離脱して第2経路26内(パチンコ機背面方向)に落下導入される。
遊技球22が当り球保持部32内に保持されている場合には、その遊技球22は当り球保持部32が下方に向いた時に第1経路25内(パチンコ機背面方向)に落下導入される。当り球保持部32は、下方に向くまでの間に第2経路26の入口26aと対向する位置を通るが、当り球保持部32の背面側に形成されたストッパ壁32aが、当り球保持部32に保持されている遊技球22の第2経路入口26a側ヘの移動を阻止する。
【0022】
第1経路25内に導入された遊技球22はVゾーンを通過する。Vゾーンは、第1経路25の入口25a部分あるいはそれより奥の経路内に設定されるが、いずれにしても、遊技球22がVゾーンを通過すると、下大入賞口8の所定の開放動作を何回(ラウンド)繰り返すかを決定するラウンド抽選が行われる。その後、下大入賞口8は、ラウンド抽選の結果に従った回数分、開放動作を繰り返すもので、遊技者は一般入賞口9や始動入賞口6の入賞時よりも多くの賞球を獲得できる。
ラウンド抽選を、上記大当り抽選と同時に行うようにしてもよい。この場合、ラウンド抽選結果は一時記憶され、遊技球22がVゾーンを通過した場合に有効とされて読み出され、下大入賞口8は、その読み出されたラウンド抽選結果に従った回数分、開放動作を繰り返す。
ラウンド回数(ラウンド抽選結果に従った大入賞口開放動作回数)に、上記上大入賞口7の開放動作1回分を含めるか否かは適宜定められる。
【0023】
したがって、誘導路入口27に到達した遊技球22が振分け部材33の当り球保持部32内に導入されるか否かは遊技者の利害に重大な影響を及ぼす。
このため、誘導路入口27に到達した遊技球22が振分け部材33の外れ球保持部31又は当り球保持部32内のいずれに落下するかを予測し、外れ球保持部31内に落下すると予測された場合には、誘導路28の下り勾配が緩やかになっていることを奇貨として不正が行われる場合がある。
すなわち、遊技領域3(図1参照)の前面を覆う透明ガラス板やパチンコ機前枠(いずれも図示せず)を叩く等して衝撃や振動を加え、誘導路28を走行する、あるいは待機部24に到達した遊技球22を、誘導路入口27側に逆行させて振分け部材33に到達する時間を先延ばしし、当り球保持部32内に落下させようとする不正が行われる場合がある。
しかし本実施形態では、誘導路28上の、待機部24に遊技球22が位置したときの同遊技球22の背面側に、振分け装置23側を落下面側とする段差41を設けたので、パチンコ機に衝撃や振動を加えても遊技球22を誘導路入口27側に逆行させることは不可能となり、上記のような不正行為を防止できる。
しかもその構成は、誘導路28上に単純な段差41を設けるだけであるので、上記のような不正行為の防止を、振動センサを使用する従来技術に比べて極めて低コストかつ容易に実現できる。また、当たり孔の選択をし直す従来技術を適用した遊技場において生じた遊技者の混乱も、本実施形態においては生ずることがない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明による不正行為防止構造が適用されたパチンコ機の遊技盤の盤面構成例を示す図である。
【図2】遊技球振分け構造の一例を取り出し拡大して示す正面図(その1)である。
【図3】遊技球振分け構造の一例を取り出し拡大して示す正面図(その2)である。
【符号の説明】
【0025】
3:遊技領域、7,8:大入賞口、21:遊技球振分け機構、22:遊技球、23:振分け装置、24:待機部、25:第1経路、26:第2経路、27:入口(誘導路入口)、28:誘導路、31:外れ球保持部、32:当り球保持部、32a:ストッパ壁、33:振分け部材、41:段差。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技領域に設けられた入口から緩やかな下り勾配の誘導路を通って振分け装置の手前の待機部に到達した遊技球を、その待機部到達時の前記振分け装置の駆動状態に応じて、特定の領域を通過させて賞球を獲得させ得る第1経路、又は前記特定の領域を通過させることのない第2経路のうちのいずれかに振分け導入させる遊技球振分け機構を備えた弾球遊技機において、
前記誘導路上の、前記待機部に遊技球が位置したときの該遊技球の背面側適宜箇所に、前記振分け装置側を落下面側とする段差を設けたことを特徴とする弾球遊技機の不正行為防止構造。
【請求項2】
前記遊技球振分け機構は、
軸周り方向に回転自在で、回転軸方向に交差する一端面が遊技機正面側に向けられ、外周面には外れ球保持部と当り球保持部とが間隔を置いて切欠き形成された振分け部材を前記振分け装置に備え、
前記待機部に到達した遊技球を、回転する前記振分け部材の最初に対向する外れ球保持部又は当り球保持部に保持させて移動させ、
前記外れ球保持部に保持した遊技球を、その外れ球保持部が前記第2経路の入口に対向した際に該第2経路に導入させ、
前記当り球保持部に保持した遊技球を、その当り球保持部が下方に向いた時に前記第1経路に導入させるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機の不正行為防止構造。
【請求項3】
遊技機正面側に向けられた前記振分け部材の一端面に所望の意匠が施されていることを特徴とする請求項2に記載の弾球遊技機の不正行為防止構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−220402(P2008−220402A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−58598(P2007−58598)
【出願日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【出願人】(000154679)株式会社平和 (1,976)
【Fターム(参考)】