説明

情報を記録するための装置及び方法

本発明に係る装置は、DVDのような予め定義された記録フォーマットに従って記録キャリアにビデオプログラムを記録する。本装置は、ビデオを受信するための入力ユニット27を有している。プログラムは、プログラムにアクセスするためのユーザ制御を提供するため、スクリーンへの表示のためにメニューを含んでいる。本装置は、レイアウトに従ってメニューを生成するためのメニューユニット33、及びレイアウトジェネレータ31を有している。レイアウトは、メニューにおけるアイテムを定義するための色パラメータを含んでいる。レイアウトデータは、記録キャリアに記憶される。本装置は、記録キャリアに記録が行われるときにメニューを生成するために記録キャリアからのレイアウトデータを検索するためのレイアウト検索ユニット32を有している。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報を記録するための装置に関する。
本発明は、さらに、情報を記録するための方法に関する。
本発明は、さらに、情報を記録するためのコンピュータプログラムに関する。
本発明は、さらに、記録キャリアに関する。
【背景技術】
【0002】
記録キャリアに情報を記録するための装置及び方法は、米国特許US5,963,704号から知られており、デジタル形式で圧縮されたビデオデータは、たとえばMPEGフォーマットといったビデオ符号化規格に従って記録キャリアに記録される。データストリームは、ビデオコンテンツにアクセスするためのメニューのようなビデオ及びナビゲーション情報を含んでいる。メニューを形成するための方法が記載されており、バックグランドの画像及びサブピクチャデータは、再生されるべきビデオの特定部分を選択するため、再生のために設定を変えるためにユーザコントロールを提供するためのボタンのようなアクティブエレメントと結合される。メニューアイテムの色のようなメニューのレイアウト、バックグランド及びハイライト情報は、DVD(Digital Versatile Disc)と呼ばれる記録フォーマットに実質的に対応する予め定義された記録フォーマットに従って定義される。メニューは、記録キャリアのプロデューサ、特に予め定義されたディスクのエディタにより考え出される。しかし、今日、ビデオ記録システムは、DVDのような予め定義された記録フォーマットに従って記録キャリアにリアルタイムで情報を記録するため、消費者にとって利用可能である。記録されたビデオプログラムにアクセスするためのメニューは、消費者の記録装置により生成される。しかし、消費者によりメニューを生成する機能は制限されており、異なる装置のタイプについて変わる場合がある。メニューのレイアウトにわたる制御は、厳密であって、異なる装置タイプと存在する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、メニューのレイアウトがよりフレキシブルかつ多様である、メニューを含むリアルタイムの情報からなるプログラムを記録及び再生するシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第一の態様によれば、記録キャリアに情報を記録するための装置は、リアルタイム情報、特にビデオを受信するための入力ユニット、予め定義された記録フォーマットに従って、リアルタイム情報と、プログラムにアクセスするためのユーザ制御を提供するためにスクリーンでの表示のための少なくとも1つのメニューとを含むプログラムを表すマークを記録するための記録手段、メニューにアイテムの色を定義する色のパラメータを含むレイアウトを生成し、記録キャリアにレイアウトを記憶し、記録キャリアからレイアウトを検索するためのレイアウト手段を有している。
【0005】
本発明の第二の態様によれば、記録キャリアに情報を記録する方法は、リアルタイム情報、特にビデオを受信するステップ、予め決定された記録フォーマットに従って、リアルタイム情報とプログラムにアクセスするためのユーザ制御を提供するためのスクリーンへの表示のための少なくとも1つのメニューとを含むプログラムを表すマークを記録するステップ、レイアウトに従うメニューを生成するステップ、メニューにおけるアイテムの色を定義するための色のパラメータを含むレイアウトを生成するステップ、記録キャリアにレイアウトを記憶するステップ、及び記録キャリアからレイアウトを検索するステップを有している。
【0006】
本発明の第三の態様によれば、予め定義された記録フォーマットに従って、特にビデオであるリアルタイム情報及びプログラムにアクセスするためのユーザ制御を提供するためにスクリーンへの表示のための少なくとも1つのメニューを含むプログラムを表す情報を搬送するための記録キャリアは、メニューを生成するために使用されるべきレイアウトを表す予め記録された情報を含むトラックを有しており、レイアウトは、メニューにアイテムの色を定義するための色のパラメータを含んでいる。
【0007】
これらの手段により、1つの記録キャリアに記録されるプログラムのためのメニューは、単一のレイアウトを使用して作られるという作用を有する。これは、プログラムが異なる記録装置により記録される場合であったとしても、ユーザが同じメニューを見て認識するであろうといった利点を有する。さらに、特定の記録キャリアのための特定のやり方で定義されるレイアウトは、(選択されていない場合)その記録キャリアの全てのメニューについて適用される。記録キャリアに予め記録されたメニューレイアウトを有することで、たとえば所定の番組タイプ(たとえばスポーツ、ソープ又はスペシャルイベント)のための専用メニューをディスクに設けることでユーザのための価値を付加する、記録キャリアを製造する方法が提供される。
【0008】
また、本発明は、以下の認識に基づいている。本発明者は、既存の家庭用の記録装置で生成されるメニューは、「ファクトリービルトイン」メニューレイアウトにより決定されることが分かっている。本発明によれば、少なくとも幾つかのレイアウトパラメータが記録され、記録キャリアから検索され、これにより、その記録キャリアについて一貫したメニューを作るためのオプションを提供する。なお、メニューのレイアウトは、装置に組み込まれる予め定義されるレイアウト設定に部分的に基づいているか、本発明に従って記録キャリアに記憶かつ検索される可変データに部分的に基づいている。予め定義されたレイアウト設定は標準化される場合があり、装置は、幾つかのレイアウト設定のセットを有する場合さえもある。標準化された記録フォーマットは、記録キャリアで使用される予め定義されたレイアウト設定の特定のセットを示す場合がある。これにより、たとえば、特定の製造業者の記録装置は、その製造業者について定義された基本的な予め定義されたメニューレイアウトを使用することができ、記録キャリアから検索されたレイアウトパラメータは、たとえばその製造業者の異なる世代の装置について異なる色のスキームといった、異なるバリエーションの基本的なレイアウトが可能である。
【0009】
装置の実施の形態では、レイアウト手段は、カラーテーブル、特に予め定義された記録フォーマットに従って記憶されるサブピクチャのカラーパレットであるテーブルから使用される多数のエントリを指定することで色を定義するために構成される。更なる実施の形態では、予め定義された記録フォーマットはDVDフォーマットであって、レイアウト手段は、プログラムチェインの汎用情報(PGC−GI:ProGram Chain General Information)におけるサブピクチャについて定義される16色のうちの4つのエントリを指定することで色を定義するために構成される。このことは、カラーテーブルで定義された色が記録されたメニューについて使用され、他の目的についても使用される。したがって、一貫した色の使用が達成される。
【0010】
装置の実施の形態では、メニュー手段は、装置の機能のユーザ制御を提供するためにスクリーンでの表示のために少なくとも1つのデバイスメニューを提供するために構成され、デバイスメニューは、記録キャリアから検索されるレイアウトに従って生成される。これは、記録キャリアのコンテンツを操作するためにユーザにとって利用可能にされるデバイスメニューは、その記録キャリアに記録されるメニューと同じレイアウトを有するという利点を有する。ユーザは、同じメニューレイアウトが使用されるため、記録キャリアにわたり増加された制御を経験するであろう。
【0011】
本発明に係る記録装置又は読出装置、記録キャリア、及び方法の更に好適な実施の形態は、請求項で与えられる。
本発明のこれらの態様及び他の態様は、以下の記載で例示を通して説明される実施の形態を参照して、及び添付図面を参照して更に明らかとされるであろう。異なる図における対応するエレメントは、同じ参照符号を有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
トラック9及びセントラルホール10を有するディスク状の記録キャリア11を示している。トラック9は、情報を表す一連の記録されたマークの位置であり、情報レイヤに実質的に並列なトラックをなす螺旋状の回転のパターンに従って構成されている。記録キャリアは、光ディスクと呼ばれる光学的に読取り可能であって、記録可能なタイプの情報レイヤを有する場合がある。記録可能なディスクの例は、CD−R及びCD−RW、及びDVD+RWのような書き込み可能なバージョンのDVD、並びに、BD(Blue-ray Disc)と呼ばれる青色レーザを使用した高密度の書換え可能な光ディスクである。情報は、たとえば相変化材料における結晶性又は非晶質のマークといったトラックに沿った光学的に検出可能なマークを記録することで情報レイヤに表現される。記録可能なタイプの記録キャリアのトラック9は、ブランク記録キャリアの製造中に提供される予め型押しされたトラック構造により示される。トラック構造は、スキャニング中に読出し/書込みヘッドがトラックに追従するのを可能にする、たとえば案内溝(pregroove)14により構成される。トラック構造は、通常情報ブロックと呼ばれる情報のユニットの位置を示すための、たとえばアドレスといった位置情報を有する。
【0013】
図1bは、記録可能なタイプの記録キャリア11のラインb−bに沿って取られた断面であり、透明基板15に記録レイヤ16及び保護レイヤ17が設けられている。保護レイヤ17は、たとえば、記録レイヤが0.6mm基板にあり、0.6mの更なる基板がその背面に結合されるDVDにおけるように、更なる基板レイヤを有する場合があり、案内溝14は、基板15材料のへこみ及び隆起として、又はその周りからそれる材料特性として実現される場合がある。
【0014】
記録キャリア11は、DVDフォーマットのような予め定義された記録フォーマットに従い記録された、MPEG2符号化ビデオ情報のような、デジタル形式で符号化されたビデオを表す情報を搬送するために意図される。DVDディスクに関する更なる詳細は、引例“ECMA-267: 120mm DVD-Read-Only-Disc-(1997)”及び対応するDVDビデオ記録仕様で見ることができる。BD記録フォーマットは、System Description Blue-Ray Disc Rewritable Format、特にPart3: Audio Visual Specifications, version1.0, June 2002に記載されている。
【0015】
図2は、たとえばCD−R又はCD−RW、若しくはDVD+RW又はBDといった、書き込み可能(writable)又は書換え可能(re-writable)なタイプの記録キャリアに情報を書き込むための記録装置を示している。本装置には、記録キャリア上のトラックを走査するための記録手段が設けられており、この手段は、記録キャリア11を回転するための駆動ユニット21、ヘッド22、トラック上の半径方向にヘッド22を粗く位置合わせする駆動ユニット21及び制御ユニット20を含んでいる。ヘッド22は、記録キャリアの情報レイヤのトラック上の放射スポット23に焦点合わせされる光学素子を通して導かれる放射ビーム24を生成するための公知のタイプの光システムを有している。放射ビーム24は、たとえばレーザダイオードといった放射源により生成される。ヘッドは、(図示しないが)かかるビームの光軸に沿って放射ビーム24の焦点を動かすためのフォーカスアクチュエータ、及びトラックの中心の放射方向におけるスポット23を精密に位置合わせするためのトラッキングアクチュエータを更に有している。トラッキングアクチュエータは、光エレメントを半径方向に動かすためのコイルを有しているか、又は、反射エレメントの角度を変えるために代替的に構成される場合がある。情報を書き込むため、放射が制御され、記録層において光学的に検出可能なマークが形成される。マークは、たとえば、薬品、合金又は相変化に記録するときに得られるそれらの周囲とは異なる反射係数をもつ領域の形式、又は光磁気材料に記録するときに得られるそれらの周囲とは異なる磁化の方向をもつ領域の形式といった、光学的に読取り可能な形式である場合がある。読取りのため、情報レイヤにより反射された放射は、読取り信号、トラッキングエラーを含む更なる検出器信号、及びかかるトラッキング及びフォーカスアクチュエータを制御するためのフォーカスエラー信号を生成するためのヘッド22において、4象現ダイオード(four-quadrant diode)といった通常のタイプの検出器により検出される。読取り信号は、情報を検索するための復調器、デフォーマッタ及び出力ユニットを含む通常のタイプの読取り処理ユニット30により処理される。したがって、情報を読み取るための検索手段は、駆動ユニット21、ヘッド22、位置合わせユニット25及び読取り処理ユニット30を含んでいる。本装置は、たとえば、ビデオ情報をレンダリングするためのディスプレイスクリーンといった、リアルタイム情報をレンダリングするための読取り処理ユニット30に結合されるレンダリングユニット36を含む場合がある。
【0016】
本装置は、ヘッド22を駆動するために書き込み信号を生成するために入力情報を処理する書き込み処理手段を有しており、この手段は、入力ユニット27、フォー待った28及び変調器29を有している。制御ユニット20は、情報の記録及び検索を制御し、ユーザから又はホストコンピュータからのコマンドを検索するために構成される場合がある。制御ユニット20は、たとえばシステムバスといった制御線26を介して前記入力ユニット27、フォーマッタ28及び変調器29に、読み取り処理ユニット30及び駆動ユニット21、及び位置合わせユニット25に接続される。制御ユニット20は、以下に記載されるような本発明に係る手順及び機能を実行するためのマイクロプロセッサ、プログラムメモリといった制御回路を有している。また、制御回路20は、論理回路におけるステートマシーンとして実現される場合もある。
【0017】
動作において、本装置は、入力ユニット27を介して受信され、たとえばDVD記録フォーマットに従って記録されるビデオプログラムといった予め定義された記録フォーマットに従うプログラムとしてフォーマッタ28で処理されるリアルタイムデータを記録する。選択されたプログラムの受信されたリアルタイムデータは、制御データを生成して、予め定義された記録フォーマットにより規定されるようにデータをフォーマットするためにフォーマッタ28に通過される。フォーマッタ28の出力からのフォーマット化されたデータは、ヘッド22を駆動する変調された信号を生成するため、変調ユニット29に通過され、このユニットは、たとえばチャネルコーダを有する。さらに、変調ユニット29は、変調された信号に同期パターンを含むために同期手段を有している。変調ユニット29の入力に提供されるフォーマット化された情報は、アドレス情報を有し、予め定義された記録フォーマットに従って制御ユニット20の制御下で記録キャリアの対応するアドレス可能な位置に書き込まれる。なお、テキストの参照は、かかるフォーマットの例としてDVD+RWの予め定義された記録フォーマットに対して行われる。しかし、BDのような他の予め定義された記録フォーマットが使用される場合もある。
【0018】
予め定義された記録フォーマットを使用することで、既存の読取装置は、記録されたプログラムを再生可能である。装置は、記録されたプログラムに含まれるべきメニューを生成するメニューユニット33を有しており、このメニューは、予め定義された記録フォーマットに準拠している。生成されるメニューの例及び詳細は、図3〜6を参照して以下に記載される。メニューユニットは、たとえばビルトインソフトウェアにより実行される制御ユニット20の機能として実現される場合がある。メニューのデータ構造は、たとえばDVDビデオ規格といった記録フォーマットから知られている。
【0019】
装置には、レイアウトジェネレータ31が設けられており、このジェネレータは、メニューユニット33での使用のために制御ユニット20にレイアウトデータを提供する。さらに、本装置は、読取り処理ユニット3−を介して記録キャリアからのレイアウトデータを検索するためのレイアウト検索ユニット32を有している。レイアウトデータは、ファイルに記憶され、ファイルシステムデータを使用して検索される。代替的にレイアウトデータは、記録キャリアの特定の予め定義された位置に記憶される。制御ユニットは、レイアウトデータがレイアウト検索ユニット32を介して記録キャリアから利用可能であるかを始めに検出する。レイアウトデータが利用可能である場合、記録キャリアから検索されたレイアウトデータに加えて、制御ユニットは、レイアウトジェネレータ31からレイアウトデータを受信する。実施の形態では、生成されたメニューのレイアウトは、検索又は生成されたレイアウトデータと組み合わせて、規格により規定されるような基本的なレイアウト仕様に基づいている。
【0020】
実施の形態では、記録キャリアは、たとえば予め定義された領域に記録されるか、又は案内溝14のウォブル(がたつき)に符号化される、予め記録された情報としてレイアウトデータを含んでいる。レイアウト検索ユニット32には、たとえばサーボ信号のような他の読出し信号を介して、トラックで符号化された検索情報のためのトラック復号化ユニットが設けられている。
【0021】
記録装置の実施の形態は、DVDビデオレコーダと呼ばれ、DVDフォーマットに従うビデオデータを記録するために構成されている。記録された情報にアクセスするため、記録モデルは、VCRから知られるいわゆる「テープモデル」に従う。これは、記録がディスク上で線形にされることを意味する。また、記録は、テープへの記録と同様に(部分的に)上書きすることができる。記録されたプログラムにアクセスするための記録装置の鍵となる特徴の1つは、テーブル・オブ・コンテンツ(TOC:Table Of Contents)である。TOCは、ディスクへの全ての記録の外観を提供する。メニューは、TOCがどのようにユーザに提供されるかを規定するために定義される。
【0022】
図3は、再生用のコンテンツのテーブルのためのメニューを示している。メニュースクリーン38で、ユーザは、全ての記録に導くことができ、再生を開始することができる。メニューにおけるアイテムは、ボタンの機能を有する場合があり、すなわちリモートコントロールユニットにより選択され、装置の機能を制御するためにアクチベートされる場合がある。それぞれ記録されたプログラムについて、キーフレーム39は、たとえばタイトル、時間分及び秒(h:mm:ss)での記録時間、及び記録日付といった、サブピクチャ(SP)40で一連のメニューアイテムを構成して表示される。より多くのプログラムが記録される場合、メニューは、更なる記録にアクセスするためにアクチベートされる場合がある、前のタイトルアイテム42及び/又は次のタイトルアイテムを含む場合がある。メニューのバックグランドは、たとえばMPEG規格を介して符号化された静止画像といった、画像41(mpegstill)により構成される。
【0023】
レイアウトアイテムは、メニューレイアウトの定義でグラフィックカラースキームに従って形成される。DVDは、サブピクチャのカラーパレットがPGC汎用情報(section 4.3.2 of DVD Video Specification, DVD Specifications for Read-Only Disc art3, Video Specifications; Version1.0, August 1996参照)で定義されることを規定している。このパレットは、スタティックであって、16のエントリから構成されている。サブピクチャは、2ビット/ピクセルを有するビットマップにより表される。サブピクチャストリームでは、16のエントリが適用可能である動的なインジケーションが存在する。
【0024】
メニューレイアウトは、サブピクチャのパレットのうちのどのエントリがメニューを適用できるか、及びどのエントリがメニューを生成するときに使用される必要があるかを定義する。したがって、記録キャリアに記録され、記録キャリアから検索されるレイアウトパラメータは、使用されるべき色のパラメータを含んでいる。実施の形態では、メニュー用に使用されるべきバックグランドの画像は、レイアウトパラメータに含まれる。
【0025】
実施の形態では、レイアウトジェネレータには、色の設定及び/又は背景を選択するためのユーザインタフェースが提供される。この機能により、消費者は、所定のディスクについてメニューのバックグランドとして使用されるべき画像を選択し、(固定されたセットのカラースキーム、又はカラースキームを選択することができる拡張された色設定のいずれかから)選択されたバックグランドに適した色を設定することができる。
【0026】
実施の形態では、記録の機能、レイアウト生成及びメニューの作成は、たとえばDVD+RWドライブといった記録ユニットを有するPC用のコンピュータプログラムで実現される場合がある。PC編集アプリケーションは、記録キャリアに記録されたメニューレイアウトをなお使用する適切なメニューを作成するか、又は、ユーザ定義されたレイアウトは、PCのリソースを使用して記録キャリアに記録される場合がある。
【0027】
図4は、記録用のコンテンツのテーブルのためのメニューを示している。メニューは、記録装置自身でのユーザインタフェースとしてのみ利用可能であって、記録されたプログラムに含まれていない。DVDビデオレコーダに関して、TOCメニューは、(図3に比較して)より多くの情報を提供する。更なるアイテムは、ディスクポインタ44をもつディスクバー43を含んでいる。さらに、ボタンは、タイトル、又はディスク操作メニューを入力するためのボタンのようなテキストデータを入力するための異なるメニューを作動するために提供される場合がある(図5及び図6参照)。さらに、選択されたチャネル番号及びタイマステータスアイテム46を表示するためのチューナステータスアイテム45が含まれる場合がある。
【0028】
図3に示されるようなメニューは、DVDプレーヤで見ることができ、DVDメニューとしてディスクに記録されるように作成される。なお、DVD記録フォーマットでは、メニューと通常の映画との間に違いが殆どなく、両者は、オーディオ/ビデオ/グラフィックストリームから構成される。DVDビデオレコーダは、TOCスクリーンを以下のように作成する。バックグランド及びキーフレームは、MPEGスチルとして符号化され、テキストはDVDサブピクチャとして符号化される。ナビゲーションの矢印及び選択されたタイトルの指示は、DVDボタンとして符号化される。サブピクチャ及びボタンは、DVD規格で定義されたグラフィカルなアイテムである。DVDプレーヤを制御するために、ユーザによりボタンを選択、ハイライト表示、作動することができる。
【0029】
DVDビデオレコーダの実施の形態では、図4に示される更なるアイテム(ディスクバー43、タイマーの指示、チューナアイコン等)は、オンスクリーンディスプレイ(OSD)として提供、すなわち、個別に生成され、図3に示されるメニューのトップに表示される。これは、TOCがどのように作成されたかに関する正確な情報(キーフレームの数及び位置、グラフィックスの色/形状/位置等)を必要とする。たとえば、ディスク又はタイトル操作メニューを入力するための小さな右矢印47は、慎重に位置合わせされる必要があり、OSDを介して生成され、上/下矢印は、図3におけるメニューの一部としてサブピクチャとして全て符号化される。
【0030】
DVD+RW記録規格では、TOCメニューは、任意として規定される。仕様は、多数の基本のレイアウトパラメータを規定する。たとえば、仕様は、TOCの多数のグラフィカルオブジェクトのサイズ、位置、形状及び色を規定する。異なる仕様は、異なる基本レイアウトパラメータを規定する場合がある。レシーバがTOCメニューを書き込む場合、基本のメニューレイアウトが使用されるインジケータを含む必要もある。レコーダが(いわゆるネイティブディスクである)レイアウトインジケータを認識する場合、規定された基本的なレイアウトパレメータに従ってTOCを表示することができる。しかし、インジケータがレコーダに知られていない場合(異質のディスク)、TOCは(もしあれば)、DVD再生装置でのように、すなわち追加なしで再生される必要がある。レコーダの実施の形態は、それ自身所有のレイアウトに従ってメニューを再生する(異質のディスク用の)機能を有する。これは、TOC及び他のメニューが公知の基本的なレイアウトに従う、再び作成されたTOCであることを意味している。
【0031】
DVDビデオレコーダの実施の形態では、メニューのバックグランドは、以下のように形成される。新たな記録キャリアのためのTOCバックグランドのために使用される基本のMPEGスチル画像は、フラッシュメモリにある。空のディスクに始めに記録した後、フラッシュからのMPEGスチルは、TOCを生成するために使用される。しかし、基本的なMPEGスチルもまた、たとえば、DVD+RW規格で定義され、図7に示されるいわゆる「スクラッチエリア」といった、記録キャリアの特定の領域でレイアウトファイルに書き込まれる。新たな記録が既存のディスクに行われるときはいつでも、スクラッチエリアにおけるレイアウトファイルにおけるMPEGスチルは、新たなTOCページを生成するために使用される。レイアウトファイルが特定のエリアで発見することができない場合、フラッシュメモリからのMPEGスチルが使用される。したがって、特定のディスクのレイアウトは、そのディスクを使用した第一のレコーダのレイアウトに一貫して基づいている。結果として、レイアウトインジケータを認識する異なるレコーダ間でディスクを容易に交換することができる。
【0032】
実施の形態では、レイアウトパラメータは、更なるメニューアイテム用の色を含んでいる。たとえば、他の12色のDVDサブピクチャのパレットを定義することができるか、又は、図4に示されるメニューにおけるディスクバーのタイマーの指示といった特定のメニューアイテムに割り当てることができる。
【0033】
実施の形態では、レイアウトパラメータは、ビットマップ及び「矢印右」のようなグラフィカルアイテムの位置情報を含んでいる。これにより、メニュー設計における多くの自由度が可能となる。
【0034】
実施の形態では、レイアウトパラメータは、オンスクリーンディスプレイ(OSD)オブジェクト用の特定の情報を含んでいる。OSDオブジェクトの完全な情報がレイアウトに提供されるので、かかるオブジェクト用の予め定義されたレイアウトが必要とされず、メニューレイアウトの制限されていない拡張が提供される。
【0035】
記録装置の実施の形態では、ディスク/タイトルの操作メニューのようなデバイスコントロールメニューのメニューバックグランド及び/又は色及び他のレイアウト機能は、レイアウトファイルに基づいている。図5及び図6は、デバイスコントロールメニューの例を示している。なお、これらのメニューは、ディスク上にないが、レコーダにより生成される。
【0036】
図5は、プログラム特性を入力するメニューを示している。メニューのバックグランド50で、MPEGスチルが示されている。第一のフィールド51は、プログラムのタイトルを入力するためのものである。第二のフィールド52では、全タイトルを再生“play full title”のような更なる特性又はコマンドが定義される場合がある。第三のフィールド53は、プログラムの消去機能をアクチベートするためのボタンである。
【0037】
図6は、ディスクを操作するためのメニューを示している。メニューのバックグランド60では、MPEGスチル(MPEG still)が示されている。第一のフィールド61は、ディスクのタイトルを入力するためのものである。第二のフィールド62は、消去に対する「保護(プロテクション)」のような更なる特性又はコマンドが定義される場合がある。第三のフィールド63は、DVD再生装置用のDVD規格にディスクが互換性をもつようにするため、ディスクに制御データを記録するための機能を作動するためのボタンである。第四のフィールド64は、全体のディスク用の消去機能をアクチベートするためのボタンである。
【0038】
図7は、記録可能なDVDの記録領域の外観図を示している。記録可能な領域70は、DVD+RWビデオディスクの体積空間における各種データ構造の相対的な位置を概念的に示している。ファイルシステムデータ71は、他のファイル/FSデータエリア77における最初のDVD+RWビデオデータの前、及び任意に部分的に最後のDVD+RWビデオデータの後に位置されている。第二のアンカーポイント78は、UDFのアンカーボリューム記述子のポインタのバックアップを含んでおり、体積空間の最後のセクタに記憶されている。ビデオレコーディングマネージャ(VRM)スクラッチエリア72は、1MBの固定サイズをもつ強制的な領域であり、一時的にデータを記憶するためにレコーダにより使用される場合がある。VRM情報(VRMI)73は、強制的であって、ビデオ記録マネージャ情報を含んでいる。どのタイプのレコーダがディスクにDVDビデオメニューを生成したかを識別するための情報を含んでいる。VRMユーザデータ74は、1以上のファイルに記憶された任意のデータ構造であって、機能を追加するか、又は幾つかのレコーダでの性能を改善するために記録される場合がある。VRMユーザデータの所有者は、DVDビデオメニューを生成したレコーダである。ディスクはあるレコーダから別のレコーダに進み、(たとえば新たな記録が行われた後に)メニューが再生されたとき、オリジナルのVRMユーザデータが消去されるか、又は変更される場合がある。DVDビデオゾーン75は、たとえばリアルタイムデータといった、DVDビデオのようなデータ構造を含んでいる。最後に、VRMIバックアップ76は、エラー回復目的のためにVRMIのビットトゥルーコピー(bit true copy)を含んでいる。
【0039】
レイアウトデータを含んでいるレイアウトファイルは、たとえばVRMスクラッチエリア72又はVRMユーザデータエリア74におけるような、予め定義された位置に記憶される。
【0040】
本発明はDVD+RWを使用する実施の形態により主に説明されてきたが、予め定義された記録フォーマットを有するBDのような類似の実施の形態は、レイアウトデータの記憶を適用するために適している。さらに、予め定義された記録フォーマットのバージョンは、レイアウトファイルについて特定のフォーマット又は記憶位置を標準化する場合がある。記録キャリアに関して、光ディスクが記載されたが、光磁気ディスク又は磁気テープのような他のメディアを使用することができる。なお、この明細書では、単語「有する“comprising”」は、列挙された以外のエレメント又はステップの存在を排除するものではなく、エレメントに先行する単語“a”又は“an”は、複数のかかるエレメントの存在を排除するものではなく、参照符号は請求項の範囲を制限するものではなく、本発明は、ハードウェア及びソフトウェアの両者により実現される場合があり、幾つかの「手段」は、同じアイテムのハードウェアにより表現される場合がある。さらに、本発明の範囲は、実施の形態に限定されるものではなく、本発明は、先に記載されたそれぞれの新たな機能又は機能の組み合わせにあることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図1aは記録キャリアを示す図(上面図)であり、図1bは記録キャリアを示す図(断面図)である。
【図2】記録装置を示す図である。
【図3】再生用にコンテンツのテーブルのためのメニューを示す図である。
【図4】記録用にコンテンツのテーブルのためのメニューを示す図である。
【図5】プログラム特性を入力するためのメニューを示す図である。
【図6】ディスクを操作するためのメニューを示す図である。
【図7】記録可能なDVDの記録領域の外観図を示す図である。
【図1a】

【図1b】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録キャリアに情報を記録するための装置であって、
リアルタイム情報、特にビデオを受信する入力ユニットと、
予め定義された記録フォーマットに従って、リアルタイム情報とプログラムにアクセスするためのユーザ制御を提供するためにスクリーンへの表示のための少なくとも1つのメニューとを含むプログラムを表すマークを記録する記録手段と、
レイアウトに従ってメニューを生成するメニュー手段と、
メニューにおけるアイテムの色を定義し、前記記録キャリアにレイアウトを記憶し、前記記録キャリアからレイアウトを検索するための色のパラメータを含むレイアウトを生成するレイアウト手段と、
を有することを特徴とする装置。
【請求項2】
前記レイアウト手段は、カラーテーブル、特に予め定義された記録フォーマットに従って記憶されるサブピクチャのカラーパレットであるテーブルから使用されるべき多数のエントリを特定することで色を定義するために構成される、
請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記予め定義された記録フォーマットはDVDフォーマットであり、前記レイアウト手段は、プログラムチェイン汎用情報におけるサブピクチャについて定義される16色のうちの4つのエントリを特定することで色を定義するために構成される、
請求項2記載の装置。
【請求項4】
前記レイアウト手段は、メニューにおける特定のアイテムのための更なる色、特にタイマーの指示のための更なる色を定義するために構成される、
請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記レイアウト手段は、メニューアイテムの更なるパラメータ、特にグラフィカルアイテムのビットマップ及び/又は位置情報を定義するために構成される、
請求項1記載の装置。
【請求項6】
前記レイアウト手段は、メニューのバックグランドを提供するためのバックグランドの画像を定義するために構成される、
請求項1記載の装置。
【請求項7】
前記メニュー手段は、当該装置の機能のユーザ制御を提供するためにスクリーンへの表示のための少なくとも1つのデバイスメニューを提供するために構成され、前記デバイスメニューは、前記記録キャリアから検索されたレイアウトに従って生成される、
請求項1記載の装置。
【請求項8】
前記レイアウト手段は、レイアウトの前記定義を制御するためのユーザコマンドを受信するために構成される、
請求項1乃至7のいずれか記載の装置。
【請求項9】
記録キャリアに情報を記録する方法であって、
リアルタイム情報、特にビデオを受信するステップと、
予め定義された記録フォーマットに従って、リアルタイム情報とプログラムにアクセスするためのユーザ制御を提供するためにスクリーンへの表示のための少なくとも1つのメユーとを含むプログラムを表すマークを記録するステップと、
レイアウトに従ってメニューを生成するステップと、
メニューにおけるアイテムの色を定義するための色のパラメータを含むレイアウトを生成するステップと、
前記記録キャリアにレイアウトを記憶し、前記記録キャリアからレイアウトを検索するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
情報を記録するためのコンピュータプログラムプロダクトであって、前記プログラムは、プロセッサに請求項9記載の方法を実行させるために作用する、
ことを特徴とするコンピュータプログラムプロダクト。
【請求項11】
予め定義された記録フォーマットに従って、特にビデオであるリアルタイム情報とプログラムにアクセスするためのユーザ制御を提供するためにスクリーンへの表示を提供するための少なくとも1つのメニューとを含むプログラムを表す情報を保持する記録キャリアであって、当該記録キャリアは、メニューを生成するために使用されるべきレイアウトを表す予め記録された情報を含むトラックを有し、前記レイアウトは、メニューにおけるアイテムの色を定義するための色のパラメータを含む、
ことを特徴とする記録キャリア。


【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−504598(P2007−504598A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530876(P2006−530876)
【出願日】平成16年5月18日(2004.5.18)
【国際出願番号】PCT/IB2004/050726
【国際公開番号】WO2004/107345
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(501344315)コニンクリユケ フィリップス エレクトロニクス エヌ.ブイ. (174)
【Fターム(参考)】