情報ディスプレイシステム
【課題】携帯電話等の携帯端末を用いて、衣服等に設置したディスプレイ手段を介して情報の表示を行う情報ディスプレイシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】携帯端末がネットワークを介して情報を受信した際に、対応する情報の表示を行う情報ディスプレイシステムであって、前記携帯端末から受信した信号の種類に対応した表示内容を設定する情報処理手段と、前記情報処理手段に於いて設定した表示内容を表示するディスプレイ手段とを有する情報ディスプレイシステムである。
【解決手段】携帯端末がネットワークを介して情報を受信した際に、対応する情報の表示を行う情報ディスプレイシステムであって、前記携帯端末から受信した信号の種類に対応した表示内容を設定する情報処理手段と、前記情報処理手段に於いて設定した表示内容を表示するディスプレイ手段とを有する情報ディスプレイシステムである。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話等の携帯端末を用いて、衣服等に設置したディスプレイ手段を介して情報の表示を行う情報ディスプレイシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報環境の発達によってユーザ一人一人が携帯電話、PHS、PDA等(以下、携帯端末と称する)を所持し、固定端末から離れ自由にネットワークに接続できることとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし現状に於いて携帯端末は、その携帯性を重視することから画面等のディスプレイ装置は非常に小面積となっている。従って一度で表示可能な情報量、表現力に限界があり、日々高度化、増大化しているネットワークの端末として用いるのには、不十分なものとなりつつある。
【0004】又携帯端末はユーザ一人一人が所持していることから、ユーザ個人の情報インターフェイスとして用いることが可能であるが、現状に於いてはまだそこまでの利用は為されていない。それは前記のように、表示するディスプレイ装置等の情報量、表現力に限界がある故である。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、衣服、装身具、鞄、靴、小物、服飾品、帽子、楽器、スポーツ用品、日常生活用品等(以下、衣服等と称する)にフレキシブルなディスプレイ手段を設置し、携帯端末に於いて何らかのアクションが発生した場合に当該ディスプレイ手段を介して情報の提供を行うことによって、提供する情報量、表現力等を増大させると共に、ユーザ個人の情報インターフェイスとして用いることを可能とする情報ディスプレイシステムを発明した。
【0006】又ディスプレイ手段として紫外線に反応し発光する蓄光顔料、蛍光顔料、夜光顔料(以下、蓄光顔料と称する)を衣服等に塗布等しておき、更に紫外線発光ダイオードを携帯端末又は携帯端末の近傍に設置し、当該携帯端末に於いて何らかのアクションが発生した場合に、紫外線発光ダイオードから発出された紫外線に当該蓄光顔料が反応し発光することによって、予め定められた情報、表現等を行う情報ディスプレイシステムを発明した。尚、紫外線発光ダイオードを機能させる為の公知の電子回路等が携帯端末又は紫外線発光ダイオードに具備されているのは当然である。
【0007】請求項1の発明は、携帯端末がネットワークを介して情報を受信した際に、対応する情報の表示を行う情報ディスプレイシステムであって、前記携帯端末から受信した信号の種類に対応した表示内容を設定する情報処理手段と、前記情報処理手段に於いて設定した表示内容を表示するディスプレイ手段とを有することを特徴とする情報ディスプレイシステムである。
【0008】本発明によって、携帯端末に於いて何らかのアクションがあった場合に、対応する情報をディスプレイ手段を介して表示することが可能となり、従来の小型の画面のみならず、衣服等に具備したディスプレイ手段を介して表示することが可能となり、情報量、表現力を増加させることとなる。又情報量、表現力を増加させることによって、ユーザ個人の情報インターフェイスとしての活用をも図れることとなる。
【0009】請求項5の発明は、紫外線発光ダイオードを有している携帯端末がネットワークを介して情報を受信した際に、衣服等に予め塗布又は前記衣服等の素材に混入している蓄光顔料が発光し情報の表示を行う情報ディスプレイシステムであって、前記携帯端末が情報を受信した際に前記紫外線発光ダイオードが発出する紫外線を受けることによって、前記蓄光顔料が反応し発光するディスプレイ手段とを有する情報ディスプレイシステムである。
【0010】これによって、液晶ディスプレイ、自発光型薄膜固体ディスプレイ、発光ダイオード及び光ファイバー等を用いずとも、携帯端末に具備した紫外線発光ダイオードからの紫外線を受けることによって蓄光顔料を発光させ、情報の表示を行うことが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のシステム構成の一例を図1R>1のシステム構成図を用いて詳細に説明する。情報ディスプレイシステム1は、情報処理手段2とディスプレイ手段3とを有している。
【0012】情報処理手段2は、ユーザが有する携帯端末4(後述)から受信した信号を処理し、ディスプレイ手段3(後述)に表示内容の表示を行わせる手段である。携帯端末4から信号を受信する際、ディスプレイ手段3に表示内容を送信する際には、有線・無線の別を問わない。又情報処理手段2は、携帯端末4に設置していても良いし、衣服等に設置していても良いし、ディスプレイ手段3と一体化していても良いし、独立して存在していても良い。情報処理手段2を独立して設けた場合の情報ディスプレイシステム1の概念図の一例を図4に示す。
【0013】ディスプレイ手段3は、衣服等に予め設置しており情報処理手段2からの表示内容を受信し、当該表示内容の表示を行う手段である。ディスプレイ手段3の一例としては、液晶ディスプレイ、自発光型薄膜固体ディスプレイ、発光ダイオードと光ファイバー、蓄光顔料等がある。
【0014】ディスプレイ手段3が液晶ディスプレイ、自発光型薄膜固体ディスプレイ等である場合には、これらを衣服等に設置することが好適であり、衣服に設置した場合の一例を図5に示す。ここで自発光型薄膜固体ディスプレイとは、所謂ELディスプレイを示す。又液晶ディスプレイ、自発光型薄膜固体ディスプレイは、衣服等と着脱可能であっても良いことは言うまでもない。
【0015】ディスプレイ手段3が発光ダイオードと光ファイバーである場合には、これらを衣服等に取り付けることが好適であり、衣服等に取り付けた場合の一例を図9(b)に示す。
【0016】ディスプレイ手段3が蓄光顔料である場合には、これらを衣服等に塗布等することが好適であり、衣服に塗布した場合の一例を図10に示す。
【0017】携帯端末4は、ユーザが有する携帯端末4であって、携帯電話、PHS、PDA等を示す。
【0018】他者端末5は、他者が有しているパーソナルコンピュータ、携帯端末、電話機等のコンピュータ機器、通信機器を示す。他者端末5は、携帯端末4とネットワーク6を介してデータの送受信が可能である。
【0019】ネットワーク6とは、インターネット等のオープンネットワーク、LAN等のクローズドネットワーク、これらの組合せの他に、公衆電話回線網等であってもよい。
【0020】
【実施例】次に本発明のプロセスの流れの一例を図2及び図3のフローチャート図と図1のシステム構成図とを用いて詳細に説明する。尚、本実施例に於いてはディスプレイ手段3として液晶ディスプレイ又は自発光型薄膜固体ディスプレイである場合を説明する。
【0021】携帯端末4は、他者端末5からネットワーク6を介して電話、電子メール等を受信すると(S100)、電話、電子メール等が携帯端末4に受信した旨の信号を情報処理手段2に送信する。この際には、携帯端末4と情報処理手段2とを有線で予め接続しておき信号を送信しても良いし、ブルートゥース、赤外線等の電磁波通信(無線通信)を用いて無線で信号を送信しても良い。ディスプレイ手段3が液晶ディスプレイ、自発光型薄膜固体ディスプレイ等である場合の情報ディスプレイシステム1と携帯端末4とを示した概念図の一例を図12R>2に示す。
【0022】S100に於いて情報処理手段2が携帯端末4からの信号を受信すると、情報処理手段2は、受信した信号を情報処理手段2のメモリ(図示せず)に保存する(S110)。
【0023】S110に於いて保存した信号に基づいて、情報処理手段2はディスプレイ手段3を介して表示する表示内容を決定する(S120)。
【0024】S120に於ける表示内容の決定プロセスを図3のフローチャート図を用いて説明する。情報処理手段2は、S110で情報処理手段2のメモリに保存された信号に基づいて、当該信号をメモリから抽出する(S200)。
【0025】S200に於いて抽出した信号の種類を判別する(S210)。例えば、携帯端末4が他者端末5から受信したのが、電子メールであるのか、電話であるのか、位置情報等の信号であるのか等を判別する。
【0026】S210の判別の結果、信号に対応する発光パターンを決定し、表示内容として設定する(S220)。S220に於いて設定後、その表示内容を情報処理手段2のメモリに保存する(S230)。例えば、S210に於いて信号が電子メールを受信したことを示す信号であった場合には、「You Gotta Mail!」等を発光パターンとして決定し、表示内容として設定する。又S210に於いて位置情報や気象情報等を示す信号であった場合には、受信した位置情報や気象情報等を発光パターンとして決定し、それらを表示内容として設定する。更に信号を受信した場合にはその種類を問わずに、予め規定の発光パターンとして決定しておき、表示内容として設定しても良い。
【0027】S120に於いて情報処理手段2が表示内容を設定後、情報処理手段2はメモリに保存している表示内容を抽出し、ディスプレイ手段3は前記表示内容を表示する(S130)。上記例のように「You Gotta Mail!」を表示内容として設定した場合の表示例を図6(a)に示す。又位置情報、気象情報を表示内容として設定した場合の表示例を図7及び図8(a)に示す。
【0028】この一連のプロセスによって、携帯端末4に於いて何らかのアクションが発生した場合に、ディスプレイ手段3を介して表示することが出来、情報提供、自らの表現力を図ることが出来る。更に従来は非常に小面積であった携帯端末4の画面以外にも、ディスプレイ手段3を介して表示等することも可能となる。又携帯端末4に於いて電話、電子メール等の受信のみならず、携帯端末4に予め内蔵している時計機能等を用いて、予め設定している時刻が到来したらディスプレイ手段3を介して情報を表示する等を行ってもよい。
【0029】又衣服以外に鞄、靴、小物、装身具、服飾品、帽子、楽器、スポーツ用品、日常生活用品等にディスプレイ手段3を設けてもよい。鞄にディスプレイ手段3を設けた場合の一例を図8(b)に示す。
【0030】
【実施例2】他の実施例として、ディスプレイ手段3が発光ダイオードと光ファイバーである場合を説明する。尚、実施例1と同一部分については簡略化の為、説明を省略する。
【0031】本実施例に於いては、衣服等に予め光ファイバーを取り付け、発光ダイオードの光が、光ファイバーを通して漏れるように衣服等に取り付けておく(発光ダイオードをあわせて衣服等に取り付けても良いし、光ファイバーだけを取り付けても良い)。例えば、切断面を設けた光ファイバーを衣服等の表面に取り付ける等によって行う。更に当該光ファイバーの表面に傷をつけておき、その傷から光が漏れるようにすることも好適である。
【0032】他者端末5からネットワーク6を介して電話、電子メール等を携帯端末4が受信すると、携帯端末4は、情報処理手段2に対して有線又は無線で信号を送信する。携帯端末4から信号を受信した情報処理手段2は、ディスプレイ手段3の一部である発光ダイオードを発光させ、当該発光ダイオードの光が光ファイバーを通して外部に漏れることとなる。例えば表面を傷つけた光ファイバーを衣服に何らかの模様の形状として予め通しておいた場合には、光ファイバーを通して発光ダイオードの光が、光ファイバーが取り付けられている衣服の模様として光ることとなる。この場合の一例を図9(b)に示す(網目部分が光ファイバーによって光っている部分である)。又複数の発光ダイオードを予め設けることによって、情報処理手段2が携帯端末4で受信した信号によって、発光ダイオードの発光パターンを決定し、表示内容として設定しても良い。
【0033】即ち携帯端末4に於いて電話を受信した場合と電子メールを受信した場合で、発光する発光ダイオードを変化させることによって、光ファイバーを通して漏れる光が変化する(即ち光による模様の形状が変化する)こととなる。
【0034】又本実施例に於いては実施例1と相違し、ディスプレイ装置を用いずに発光ダイオードと光ファイバーとをディスプレイ手段3として用いているので、軽量化を図ることが可能となる。
【0035】
【実施例3】本発明の他の実施例である蓄光顔料をディスプレイ手段3として用いる場合を説明する。尚、実施例1及び実施例2と同一部分については説明の簡略化の為、省略する。
【0036】紫外線に反応し発光する蓄光顔料を予め衣服等に塗布等(衣服等に塗布する他、衣服等を構成する素材(例えば繊維等)に対して当該蓄光顔料を混入する場合も含む。以下塗布等と称する)しておく。この場合の一例を図10に示す。図10では、衣服に四角形の形状に蓄光顔料を塗布している場合を示している。ここで蓄光顔料とは、紫外線により発光する顔料であって、例えば希土類付活金属酸化物蛍光体を顔料の一部として含む顔料がある。又衣服等に塗布する場合には、当該顔料を含む塗料を塗布することは当然である。
【0037】携帯端末4は、紫外線発光ダイオード7を有している。これは、直接携帯端末4に具備していても良いし、携帯端末4の近傍に具備していても良い(以下同様)。この携帯端末4の一例を図11に示す。又ディスプレイ手段3として蓄光顔料を用いた場合の情報ディスプレイシステム1と携帯端末4との概念図の一例を図1313に示す。
【0038】携帯端末4は、他者端末5からネットワーク6を介して電話、電子メール等を受信すると、携帯端末4に具備している紫外線発光ダイオード7が紫外線を発出する。当該紫外線によって衣服等に予め塗布等されている蓄光顔料が反応し発光する。この場合の表示例を図6(b)、図9(a)に示す(網目部分が蓄光顔料によって発光する部分である)。
【0039】これによって、携帯端末4の画面以外であっても、情報提供等を行うことが可能となる。又電話、電子メール等の受信のみならず、携帯端末4に内蔵している時計機能等を用いて予め定められている時刻等の到来に、当該紫外線の発出を行わせ、蓄光顔料の発光を行わせても良い。
【0040】本実施例に於いては、実施例1と相違し、ディスプレイ装置を用いずに蓄光顔料をディスプレイ手段3として用いているので、軽量化を図ることが可能となる。
【0041】本発明に於ける各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上は同一の領域を為していても良い。
【0042】
【発明の効果】衣服等にフレキシブルなディスプレイ手段を設置し、携帯端末に於いて何らかのアクションが発生した場合に当該ディスプレイ装置を介して情報の提供を行う本発明によって、提供する情報量、表現力等を増大させると共に、ユーザ個人の情報インターフェイスとして用いる情報ディスプレイシステムが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシステム構成の一例を示すシステム構成図である。
【図2】 本発明のプロセスの流れの一例を示すフローチャート図である。
【図3】 本発明の表示内容の決定のプロセスの流れの一例を示すフローチャート図である。
【図4】 情報ディスプレイシステムの概念図の一例である。
【図5】 衣服にディスプレイ手段を設けた場合の概念図の一例である。
【図6】 表示の一例である。
【図7】 位置情報を表示した場合の一例である。
【図8】 気象情報を表示した場合の一例である。
【図9】 表示の一例である。
【図10】衣服に蓄光顔料を塗布した場合の概念図の一例である。
【図11】紫外線発光ダイオードを携帯端末に具備した場合の概念図の一例である。
【図12】ディスプレイ手段としてディスプレイ装置を用いた場合の携帯端末と情報ディスプレイシステムとを示した概念図の一例である。
【図13】ディスプレイ手段として蓄光顔料を用いた場合の携帯端末と情報ディスプレイシステムとを示した概念図の一例である。
【符号の説明】
1:情報ディスプレイシステム
2:情報処理手段
3:ディスプレイ手段
4:携帯端末
5:他者端末
6:ネットワーク
7:紫外線発光ダイオード
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話等の携帯端末を用いて、衣服等に設置したディスプレイ手段を介して情報の表示を行う情報ディスプレイシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報環境の発達によってユーザ一人一人が携帯電話、PHS、PDA等(以下、携帯端末と称する)を所持し、固定端末から離れ自由にネットワークに接続できることとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし現状に於いて携帯端末は、その携帯性を重視することから画面等のディスプレイ装置は非常に小面積となっている。従って一度で表示可能な情報量、表現力に限界があり、日々高度化、増大化しているネットワークの端末として用いるのには、不十分なものとなりつつある。
【0004】又携帯端末はユーザ一人一人が所持していることから、ユーザ個人の情報インターフェイスとして用いることが可能であるが、現状に於いてはまだそこまでの利用は為されていない。それは前記のように、表示するディスプレイ装置等の情報量、表現力に限界がある故である。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、衣服、装身具、鞄、靴、小物、服飾品、帽子、楽器、スポーツ用品、日常生活用品等(以下、衣服等と称する)にフレキシブルなディスプレイ手段を設置し、携帯端末に於いて何らかのアクションが発生した場合に当該ディスプレイ手段を介して情報の提供を行うことによって、提供する情報量、表現力等を増大させると共に、ユーザ個人の情報インターフェイスとして用いることを可能とする情報ディスプレイシステムを発明した。
【0006】又ディスプレイ手段として紫外線に反応し発光する蓄光顔料、蛍光顔料、夜光顔料(以下、蓄光顔料と称する)を衣服等に塗布等しておき、更に紫外線発光ダイオードを携帯端末又は携帯端末の近傍に設置し、当該携帯端末に於いて何らかのアクションが発生した場合に、紫外線発光ダイオードから発出された紫外線に当該蓄光顔料が反応し発光することによって、予め定められた情報、表現等を行う情報ディスプレイシステムを発明した。尚、紫外線発光ダイオードを機能させる為の公知の電子回路等が携帯端末又は紫外線発光ダイオードに具備されているのは当然である。
【0007】請求項1の発明は、携帯端末がネットワークを介して情報を受信した際に、対応する情報の表示を行う情報ディスプレイシステムであって、前記携帯端末から受信した信号の種類に対応した表示内容を設定する情報処理手段と、前記情報処理手段に於いて設定した表示内容を表示するディスプレイ手段とを有することを特徴とする情報ディスプレイシステムである。
【0008】本発明によって、携帯端末に於いて何らかのアクションがあった場合に、対応する情報をディスプレイ手段を介して表示することが可能となり、従来の小型の画面のみならず、衣服等に具備したディスプレイ手段を介して表示することが可能となり、情報量、表現力を増加させることとなる。又情報量、表現力を増加させることによって、ユーザ個人の情報インターフェイスとしての活用をも図れることとなる。
【0009】請求項5の発明は、紫外線発光ダイオードを有している携帯端末がネットワークを介して情報を受信した際に、衣服等に予め塗布又は前記衣服等の素材に混入している蓄光顔料が発光し情報の表示を行う情報ディスプレイシステムであって、前記携帯端末が情報を受信した際に前記紫外線発光ダイオードが発出する紫外線を受けることによって、前記蓄光顔料が反応し発光するディスプレイ手段とを有する情報ディスプレイシステムである。
【0010】これによって、液晶ディスプレイ、自発光型薄膜固体ディスプレイ、発光ダイオード及び光ファイバー等を用いずとも、携帯端末に具備した紫外線発光ダイオードからの紫外線を受けることによって蓄光顔料を発光させ、情報の表示を行うことが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のシステム構成の一例を図1R>1のシステム構成図を用いて詳細に説明する。情報ディスプレイシステム1は、情報処理手段2とディスプレイ手段3とを有している。
【0012】情報処理手段2は、ユーザが有する携帯端末4(後述)から受信した信号を処理し、ディスプレイ手段3(後述)に表示内容の表示を行わせる手段である。携帯端末4から信号を受信する際、ディスプレイ手段3に表示内容を送信する際には、有線・無線の別を問わない。又情報処理手段2は、携帯端末4に設置していても良いし、衣服等に設置していても良いし、ディスプレイ手段3と一体化していても良いし、独立して存在していても良い。情報処理手段2を独立して設けた場合の情報ディスプレイシステム1の概念図の一例を図4に示す。
【0013】ディスプレイ手段3は、衣服等に予め設置しており情報処理手段2からの表示内容を受信し、当該表示内容の表示を行う手段である。ディスプレイ手段3の一例としては、液晶ディスプレイ、自発光型薄膜固体ディスプレイ、発光ダイオードと光ファイバー、蓄光顔料等がある。
【0014】ディスプレイ手段3が液晶ディスプレイ、自発光型薄膜固体ディスプレイ等である場合には、これらを衣服等に設置することが好適であり、衣服に設置した場合の一例を図5に示す。ここで自発光型薄膜固体ディスプレイとは、所謂ELディスプレイを示す。又液晶ディスプレイ、自発光型薄膜固体ディスプレイは、衣服等と着脱可能であっても良いことは言うまでもない。
【0015】ディスプレイ手段3が発光ダイオードと光ファイバーである場合には、これらを衣服等に取り付けることが好適であり、衣服等に取り付けた場合の一例を図9(b)に示す。
【0016】ディスプレイ手段3が蓄光顔料である場合には、これらを衣服等に塗布等することが好適であり、衣服に塗布した場合の一例を図10に示す。
【0017】携帯端末4は、ユーザが有する携帯端末4であって、携帯電話、PHS、PDA等を示す。
【0018】他者端末5は、他者が有しているパーソナルコンピュータ、携帯端末、電話機等のコンピュータ機器、通信機器を示す。他者端末5は、携帯端末4とネットワーク6を介してデータの送受信が可能である。
【0019】ネットワーク6とは、インターネット等のオープンネットワーク、LAN等のクローズドネットワーク、これらの組合せの他に、公衆電話回線網等であってもよい。
【0020】
【実施例】次に本発明のプロセスの流れの一例を図2及び図3のフローチャート図と図1のシステム構成図とを用いて詳細に説明する。尚、本実施例に於いてはディスプレイ手段3として液晶ディスプレイ又は自発光型薄膜固体ディスプレイである場合を説明する。
【0021】携帯端末4は、他者端末5からネットワーク6を介して電話、電子メール等を受信すると(S100)、電話、電子メール等が携帯端末4に受信した旨の信号を情報処理手段2に送信する。この際には、携帯端末4と情報処理手段2とを有線で予め接続しておき信号を送信しても良いし、ブルートゥース、赤外線等の電磁波通信(無線通信)を用いて無線で信号を送信しても良い。ディスプレイ手段3が液晶ディスプレイ、自発光型薄膜固体ディスプレイ等である場合の情報ディスプレイシステム1と携帯端末4とを示した概念図の一例を図12R>2に示す。
【0022】S100に於いて情報処理手段2が携帯端末4からの信号を受信すると、情報処理手段2は、受信した信号を情報処理手段2のメモリ(図示せず)に保存する(S110)。
【0023】S110に於いて保存した信号に基づいて、情報処理手段2はディスプレイ手段3を介して表示する表示内容を決定する(S120)。
【0024】S120に於ける表示内容の決定プロセスを図3のフローチャート図を用いて説明する。情報処理手段2は、S110で情報処理手段2のメモリに保存された信号に基づいて、当該信号をメモリから抽出する(S200)。
【0025】S200に於いて抽出した信号の種類を判別する(S210)。例えば、携帯端末4が他者端末5から受信したのが、電子メールであるのか、電話であるのか、位置情報等の信号であるのか等を判別する。
【0026】S210の判別の結果、信号に対応する発光パターンを決定し、表示内容として設定する(S220)。S220に於いて設定後、その表示内容を情報処理手段2のメモリに保存する(S230)。例えば、S210に於いて信号が電子メールを受信したことを示す信号であった場合には、「You Gotta Mail!」等を発光パターンとして決定し、表示内容として設定する。又S210に於いて位置情報や気象情報等を示す信号であった場合には、受信した位置情報や気象情報等を発光パターンとして決定し、それらを表示内容として設定する。更に信号を受信した場合にはその種類を問わずに、予め規定の発光パターンとして決定しておき、表示内容として設定しても良い。
【0027】S120に於いて情報処理手段2が表示内容を設定後、情報処理手段2はメモリに保存している表示内容を抽出し、ディスプレイ手段3は前記表示内容を表示する(S130)。上記例のように「You Gotta Mail!」を表示内容として設定した場合の表示例を図6(a)に示す。又位置情報、気象情報を表示内容として設定した場合の表示例を図7及び図8(a)に示す。
【0028】この一連のプロセスによって、携帯端末4に於いて何らかのアクションが発生した場合に、ディスプレイ手段3を介して表示することが出来、情報提供、自らの表現力を図ることが出来る。更に従来は非常に小面積であった携帯端末4の画面以外にも、ディスプレイ手段3を介して表示等することも可能となる。又携帯端末4に於いて電話、電子メール等の受信のみならず、携帯端末4に予め内蔵している時計機能等を用いて、予め設定している時刻が到来したらディスプレイ手段3を介して情報を表示する等を行ってもよい。
【0029】又衣服以外に鞄、靴、小物、装身具、服飾品、帽子、楽器、スポーツ用品、日常生活用品等にディスプレイ手段3を設けてもよい。鞄にディスプレイ手段3を設けた場合の一例を図8(b)に示す。
【0030】
【実施例2】他の実施例として、ディスプレイ手段3が発光ダイオードと光ファイバーである場合を説明する。尚、実施例1と同一部分については簡略化の為、説明を省略する。
【0031】本実施例に於いては、衣服等に予め光ファイバーを取り付け、発光ダイオードの光が、光ファイバーを通して漏れるように衣服等に取り付けておく(発光ダイオードをあわせて衣服等に取り付けても良いし、光ファイバーだけを取り付けても良い)。例えば、切断面を設けた光ファイバーを衣服等の表面に取り付ける等によって行う。更に当該光ファイバーの表面に傷をつけておき、その傷から光が漏れるようにすることも好適である。
【0032】他者端末5からネットワーク6を介して電話、電子メール等を携帯端末4が受信すると、携帯端末4は、情報処理手段2に対して有線又は無線で信号を送信する。携帯端末4から信号を受信した情報処理手段2は、ディスプレイ手段3の一部である発光ダイオードを発光させ、当該発光ダイオードの光が光ファイバーを通して外部に漏れることとなる。例えば表面を傷つけた光ファイバーを衣服に何らかの模様の形状として予め通しておいた場合には、光ファイバーを通して発光ダイオードの光が、光ファイバーが取り付けられている衣服の模様として光ることとなる。この場合の一例を図9(b)に示す(網目部分が光ファイバーによって光っている部分である)。又複数の発光ダイオードを予め設けることによって、情報処理手段2が携帯端末4で受信した信号によって、発光ダイオードの発光パターンを決定し、表示内容として設定しても良い。
【0033】即ち携帯端末4に於いて電話を受信した場合と電子メールを受信した場合で、発光する発光ダイオードを変化させることによって、光ファイバーを通して漏れる光が変化する(即ち光による模様の形状が変化する)こととなる。
【0034】又本実施例に於いては実施例1と相違し、ディスプレイ装置を用いずに発光ダイオードと光ファイバーとをディスプレイ手段3として用いているので、軽量化を図ることが可能となる。
【0035】
【実施例3】本発明の他の実施例である蓄光顔料をディスプレイ手段3として用いる場合を説明する。尚、実施例1及び実施例2と同一部分については説明の簡略化の為、省略する。
【0036】紫外線に反応し発光する蓄光顔料を予め衣服等に塗布等(衣服等に塗布する他、衣服等を構成する素材(例えば繊維等)に対して当該蓄光顔料を混入する場合も含む。以下塗布等と称する)しておく。この場合の一例を図10に示す。図10では、衣服に四角形の形状に蓄光顔料を塗布している場合を示している。ここで蓄光顔料とは、紫外線により発光する顔料であって、例えば希土類付活金属酸化物蛍光体を顔料の一部として含む顔料がある。又衣服等に塗布する場合には、当該顔料を含む塗料を塗布することは当然である。
【0037】携帯端末4は、紫外線発光ダイオード7を有している。これは、直接携帯端末4に具備していても良いし、携帯端末4の近傍に具備していても良い(以下同様)。この携帯端末4の一例を図11に示す。又ディスプレイ手段3として蓄光顔料を用いた場合の情報ディスプレイシステム1と携帯端末4との概念図の一例を図1313に示す。
【0038】携帯端末4は、他者端末5からネットワーク6を介して電話、電子メール等を受信すると、携帯端末4に具備している紫外線発光ダイオード7が紫外線を発出する。当該紫外線によって衣服等に予め塗布等されている蓄光顔料が反応し発光する。この場合の表示例を図6(b)、図9(a)に示す(網目部分が蓄光顔料によって発光する部分である)。
【0039】これによって、携帯端末4の画面以外であっても、情報提供等を行うことが可能となる。又電話、電子メール等の受信のみならず、携帯端末4に内蔵している時計機能等を用いて予め定められている時刻等の到来に、当該紫外線の発出を行わせ、蓄光顔料の発光を行わせても良い。
【0040】本実施例に於いては、実施例1と相違し、ディスプレイ装置を用いずに蓄光顔料をディスプレイ手段3として用いているので、軽量化を図ることが可能となる。
【0041】本発明に於ける各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上は同一の領域を為していても良い。
【0042】
【発明の効果】衣服等にフレキシブルなディスプレイ手段を設置し、携帯端末に於いて何らかのアクションが発生した場合に当該ディスプレイ装置を介して情報の提供を行う本発明によって、提供する情報量、表現力等を増大させると共に、ユーザ個人の情報インターフェイスとして用いる情報ディスプレイシステムが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシステム構成の一例を示すシステム構成図である。
【図2】 本発明のプロセスの流れの一例を示すフローチャート図である。
【図3】 本発明の表示内容の決定のプロセスの流れの一例を示すフローチャート図である。
【図4】 情報ディスプレイシステムの概念図の一例である。
【図5】 衣服にディスプレイ手段を設けた場合の概念図の一例である。
【図6】 表示の一例である。
【図7】 位置情報を表示した場合の一例である。
【図8】 気象情報を表示した場合の一例である。
【図9】 表示の一例である。
【図10】衣服に蓄光顔料を塗布した場合の概念図の一例である。
【図11】紫外線発光ダイオードを携帯端末に具備した場合の概念図の一例である。
【図12】ディスプレイ手段としてディスプレイ装置を用いた場合の携帯端末と情報ディスプレイシステムとを示した概念図の一例である。
【図13】ディスプレイ手段として蓄光顔料を用いた場合の携帯端末と情報ディスプレイシステムとを示した概念図の一例である。
【符号の説明】
1:情報ディスプレイシステム
2:情報処理手段
3:ディスプレイ手段
4:携帯端末
5:他者端末
6:ネットワーク
7:紫外線発光ダイオード
【特許請求の範囲】
【請求項1】携帯端末がネットワークを介して情報を受信した際に、対応する情報の表示を行う情報ディスプレイシステムであって、前記携帯端末から受信した信号の種類に対応した表示内容を設定する情報処理手段と、前記情報処理手段に於いて設定した表示内容を表示するディスプレイ手段とを有することを特徴とする情報ディスプレイシステム。
【請求項2】前記ディスプレイ手段は、液晶ディスプレイ又は自発光型薄膜固体ディスプレイのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の情報ディスプレイシステム。
【請求項3】前記ディスプレイ手段は、発光ダイオード及び光ファイバーからなり、前記光ファイバーが衣服、鞄、靴、小物、装身具、服飾品、帽子、楽器、スポーツ用品、日常生活用品のいずれかに取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の情報ディスプレイシステム。
【請求項4】前記ディスプレイ手段は、衣服、鞄、靴、小物、装身具、服飾品、帽子、楽器、スポーツ用品、日常生活用品のいずれかに取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の情報ディスプレイシステム。
【請求項5】携帯端末がネットワークを介して情報を受信した際に、前記携帯端末に具備又は前記携帯端末の近傍に具備している紫外線発光ダイオードが発出する紫外線によって、衣服等に予め塗布又は前記衣服等の素材に混入している蓄光顔料が発光し情報の表示を行う情報ディスプレイシステムであって、前記携帯端末が情報を受信した際に前記紫外線発光ダイオードが発出する紫外線を受けることによって、前記蓄光顔料が反応し発光するディスプレイ手段を有することを特徴とする情報ディスプレイシステム。
【請求項6】前記ディスプレイ手段は、希土類付活金属酸化物蛍光体を含む蓄光顔料であることを特徴とする請求項5に記載の情報ディスプレイシステム。
【請求項7】前記衣服等は、衣服、鞄、靴、小物、装身具、服飾品、帽子、楽器、スポーツ用品、日常生活用品のいずれかであることを特徴とする請求項5に記載の情報ディスプレイシステム。
【請求項1】携帯端末がネットワークを介して情報を受信した際に、対応する情報の表示を行う情報ディスプレイシステムであって、前記携帯端末から受信した信号の種類に対応した表示内容を設定する情報処理手段と、前記情報処理手段に於いて設定した表示内容を表示するディスプレイ手段とを有することを特徴とする情報ディスプレイシステム。
【請求項2】前記ディスプレイ手段は、液晶ディスプレイ又は自発光型薄膜固体ディスプレイのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の情報ディスプレイシステム。
【請求項3】前記ディスプレイ手段は、発光ダイオード及び光ファイバーからなり、前記光ファイバーが衣服、鞄、靴、小物、装身具、服飾品、帽子、楽器、スポーツ用品、日常生活用品のいずれかに取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の情報ディスプレイシステム。
【請求項4】前記ディスプレイ手段は、衣服、鞄、靴、小物、装身具、服飾品、帽子、楽器、スポーツ用品、日常生活用品のいずれかに取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の情報ディスプレイシステム。
【請求項5】携帯端末がネットワークを介して情報を受信した際に、前記携帯端末に具備又は前記携帯端末の近傍に具備している紫外線発光ダイオードが発出する紫外線によって、衣服等に予め塗布又は前記衣服等の素材に混入している蓄光顔料が発光し情報の表示を行う情報ディスプレイシステムであって、前記携帯端末が情報を受信した際に前記紫外線発光ダイオードが発出する紫外線を受けることによって、前記蓄光顔料が反応し発光するディスプレイ手段を有することを特徴とする情報ディスプレイシステム。
【請求項6】前記ディスプレイ手段は、希土類付活金属酸化物蛍光体を含む蓄光顔料であることを特徴とする請求項5に記載の情報ディスプレイシステム。
【請求項7】前記衣服等は、衣服、鞄、靴、小物、装身具、服飾品、帽子、楽器、スポーツ用品、日常生活用品のいずれかであることを特徴とする請求項5に記載の情報ディスプレイシステム。
【図1】
【図3】
【図2】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図11】
【図9】
【図10】
【図12】
【図13】
【図3】
【図2】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図11】
【図9】
【図10】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2003−177693(P2003−177693A)
【公開日】平成15年6月27日(2003.6.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−376745(P2001−376745)
【出願日】平成13年12月11日(2001.12.11)
【出願人】(501406510)株式会社フォトン (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成15年6月27日(2003.6.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成13年12月11日(2001.12.11)
【出願人】(501406510)株式会社フォトン (1)
【Fターム(参考)】
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