説明

情報入力装置

【課題】 タッチパネルを用いて文字等を入力する場合、ユーザの視覚による確認の作業を略々不要とし、入力時のタイミング合わせも不要にし、ユーザの負担の非常に少ない情報入力を可能にする。
【解決手段】
携帯情報端末は、タッチパネル121を備え、制御・演算部104は、タッチパネル121上へのユーザ所望の操作入力位置を略々中心とした当該検出面上の複数のフリック方向にそれぞれ文字等の情報を割り当てる。また、制御・演算部104は、タッチパネル121へのユーザによるフリック入力方向が前記複数のフリック方向の何れかに略々一致した時、当該略々一致したフリック方向に割り当てられた文字等の情報をユーザが選択した文字情報として入力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、いわゆるタッチスクリーンを備え、そのタッチスクリーン上へのユーザ操作により例えば文字等の各種情報を入力可能となされた情報入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の携帯電話端末に採用されているテンキー方式の文字入力手法の場合、例えば、アルファベットの26文字と他の幾つかの記号が、それぞれ数文字分ずつグループ化され、それら各グループ毎に一つのキーが割り当てられている。
【0003】
このテンキー方式の文字入力手法では、先ず第一の手順として、入力したい文字等が属するグループに割り当てられているキーをユーザが押下する。次に、第二の手順として、そのキーを繰り返し押すと、そのキー押下回数に応じて、当該キーに割り当てられているグループ内の文字等が順番に切り替えられて選択可能となる。そして、第三の手順として、前記切り替えられて選択可能となった文字が所望の文字になったところで、ユーザは、キーの押下を止める。これにより、所望のアルファベット一文字或いは所望の一つの記号の入力が可能となる。
【0004】
この文字入力手法の場合、入力したい文字を選択するために、複数回のキー押下操作が必要となり、ユーザは、キー押下操作を繰り返すという煩雑な作業を行わなければならない。
【0005】
このため、例えば特開2006−238171号の公開特許公報(特許文献1)には、一文字を一回のキー操作アクションによって入力可能とした文字入力手法が提案されている。
【0006】
この公開特許公報に記載の文字入力手法の場合、前記従来のテンキー方式の文字入力手法と同様に、例えばアルファベットの26文字と他の幾つかの記号が、それぞれ数文字分ずつグループ化されて、それら各グループ毎に一つのキーが割り当てられている。
【0007】
そして、この文字入力手法における文字入力手順では、先ず、第一の手順として、入力したい文字等が属するグループに割り当てられているキーをユーザが押下する。次に、第二の手順として、そのキーが押し続けられると、そのキー押下継続時間に応じて、当該キーに割り当てられているグループ内の文字等が一定時間間隔で順番に切り替えられて選択可能となり、所望の文字になったところで、ユーザは、キーの押下を止めて指等を当該キーから離す。これにより、所望のアルファベット一文字或いは所望の一つの記号の入力が可能となる。
【0008】
これにより、所望のアルファベット一文字或いは所望の一つの記号等の入力が可能となる。
【0009】
なお、前記公開特許公報に記載の文字入力手法において、日本語の文字が入力される場合、例えば五十音順の各“行”行内の各“段”の各文字が一つのグループとなされ、各“行”毎に一つのキーが割り当てられる。そして、第一の手順では、入力したい文字等が属する“行”のグループに割り当てられているキーをユーザが押下する。次に、第二の手順として、そのキーが押し続けられると、そのキー押下継続時間に応じて、当該キーに割り当てられている“行”のグループ内の各“段”の文字が一定時間間隔で順番に切り替えられて選択可能となり、所望の文字になったところで、ユーザが、キーの押下を止めて指等をキーから離す。これにより、日本語の一文字が入力される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2006−238171号公報(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、前述した公開特許公報に記載の文字入力手法の場合、ユーザの意図によらず、文字入力装置側で設定されているタイミングに依存した入力作業が強いられるという問題がある。
【0012】
すなわち、入力したい文字等が或るグループ内での順番が下位に位置している場合、ユーザは、そのグループ内で当該文字が選択可能となるまでキーを押し続けなければならず、所望の文字が選択可能になるまで或る程度長い時間待たなければならない。また、所望の文字が選択可能になった時、ユーザは、そのタイミングに合わせて指をキーから離すという作業が必要となり、当該タイミングを逸すると次に所望の文字が選択可能になるまで更に待たなければならなくなってしまう。さらに、所望の文字が選択可能になるタイミングは、そのグループ内での順位に依存している。このため、キーを押し続けてから離すタイミングが各文字毎に異なり、ユーザは、所望の文字を入力するためのタイミング合わせに細心の注意を払わなければならない。
【0013】
なお、近年は、いわゆるテンキーに代えて、例えばディスプレイパネル上にタッチパネルを設け、そのタッチパネルへの操作により文字入力等を可能とした情報端末が登場してきている。また、当該タッチパネルを備えた携帯情報端末における文字入力手法には、前記公開特許公報に記載の文字入力手法が採用されることも考えられる。すなわちこの場合、タッチパネルが設けられたディスプレイ上には、各グループにそれぞれ対応した複数の仮想キー等が表示され、ユーザは、それら仮想キーの中から所望の文字が属するグループの仮想キーの位置を確認した上で、当該仮想キー上にタッチする。そして、ユーザは、その仮想キーへのタッチ状態を、所望の文字が選択可能になるまで維持し、所望の文字が選択可能になったことを視覚により確認した時に、そのタッチ状態を解除(指を離す)する。このように、タッチパネルを備えた情報端末においても、ユーザは、文字入力の際には前述同様に、所望の文字が選択可能になるまで或る程度長い時間待たなければならず、また、所望の文字を入力するためのタイミング合わせに細心の注意を払わなければならない。特に、この例の場合、ユーザは、タッチすべき位置の確認とタッチ状態を解除する際のタイミングの確認とを共に視覚を通じて行わなければならないため、非常に負担が大きくなる。
【0014】
これらのことから、発明者は、例えばディスプレイパネル上にタッチパネルを備えた情報入力装置において、当該タッチパネルを用いて文字等を入力する場合に、ユーザの視覚による確認の作業を減らすことができ、また入力時のタイミング合わせの負担を略々不要にして、ユーザの負担を大幅に軽減可能とする情報入力装置の必要性を認識している。
【課題を解決するための手段】
【0015】
そして、本発明の一実施形態の情報入力装置は、ユーザによる操作入力を検出可能な検出面を有する入力操作部と、検出面上へのユーザ所望の操作入力位置を略々中心とした当該検出面上の複数の方向にそれぞれ所定の情報を割り当てる情報割当制御部と、入力操作部の検出面上へのユーザによる操作入力方向が前記複数の方向の何れかに略々一致した時、当該略々一致した方向に割り当てられた所定の情報をユーザが選択した情報として入力する情報入力制御部と有して構成される。
【0016】
また、本発明の一実施形態の情報入力方法は、ユーザによる操作入力を検出可能な検出面を有する入力操作部に対して、検出面のユーザ所望の位置に対して操作入力がなされた時、情報割当制御部が、当該ユーザ所望の操作入力位置を略々中心とした当該検出面上の複数の方向にそれぞれ所定の情報を割り当てる処理と、入力操作部の検出面上へのユーザによる操作入力方向が、情報割当制御部により所定の情報が割り当てられた複数の方向の何れかに略々一致した時、情報入力制御部が、当該略々一致した方向に割り当てられた所定の情報を、ユーザが選択した情報として入力する処理とを有している。
【0017】
また、本発明の一実施形態の情報入力制御プログラムは、ユーザによる操作入力を検出可能な検出面を有する入力操作部に対して、検出面のユーザ所望の位置に対して操作入力がなされた時、当該ユーザ所望の操作入力位置を略々中心とした当該検出面上の複数の方向にそれぞれ所定の情報を割り当てる情報割当制御部と、入力操作部の検出面上へのユーザによる操作入力方向が、情報割当制御部により所定の情報が割り当てられた複数の方向の何れかに略々一致した時、当該略々一致した方向に割り当てられた所定の情報を、ユーザが選択した情報として入力する情報入力制御部として、携帯情報端末に搭載されたコンピュータを機能させる。
【0018】
また、本発明の一実施形態の記憶媒体は、ユーザによる操作入力を検出可能な検出面を有する入力操作部に対して、検出面のユーザ所望の位置に対して操作入力がなされた時、当該ユーザ所望の操作入力位置を略々中心とした当該検出面上の複数の方向にそれぞれ所定の情報を割り当てる情報割当制御部と、入力操作部の検出面上へのユーザによる操作入力方向が、情報割当制御部により所定の情報が割り当てられた複数の方向の何れかに略々一致した時、当該略々一致した方向に割り当てられた所定の情報を、ユーザが選択した情報として入力する情報入力制御部として、携帯情報端末に搭載されたコンピュータを機能させる情報入力制御プログラムを記憶してなる。
【0019】
すなわち、本発明の一実施形態においては、ユーザは、入力操作部の検出面上の所望の位置で入力操作を行える。
【発明の効果】
【0020】
したがって、本発明の一実施形態によれば、ユーザは、一例として、ディスプレイパネル上にタッチパネルを備えた情報入力装置において、当該タッチパネルを用いて文字等を入力する場合に、ユーザの視覚による確認の作業が略々不要となり、また入力時のタイミング合わせも不要で、負担の非常に少ない情報入力が可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明実施形態の携帯情報端末の概略的な内部構成例を示すブロック図である。
【図2】本実施形態の携帯情報端末がブラウザ画面モードとなっていて、テキストボックスと検索ボタンが配されたブラウザ画面がディスプレイ画面上に表示されている例を示す図である。
【図3】ブラウザ画面モードのテキストボックス上をユーザがタップした様子を示す図である。
【図4】本実施形態の携帯情報端末が全画面ジャックモードになった時のジャックモード画面例を示す図である。
【図5】本実施形態の携帯情報端末が全画面ジャックモードになっている場合において、所望の位置にユーザが指を接触させた時の指接触ポイントの位置を示す図である。
【図6】英文字テンキー対応入力モード時において、所望の位置にユーザが指等を接触させた時の指接触ポイントの位置と、その位置に対応したグループオブジェクト群およびフリック方向の説明に用いる図である。
【図7】英文字テンキー対応入力モード時において、フリックジェスチャーにより所望の文字グループが選択される様子の説明に用いる図である。
【図8】英文字テンキー対応入力モード時において、フリックジェスチャーによってユーザにより所望の文字グループが選択された様子の説明に用いる図である。
【図9】英文字テンキー対応入力モード時の二回目のフリックジェスチャーに対する待機状態のジャックモード画面を示す図である。
【図10】英文字テンキー対応入力モード時の二回目のフリックジェスチャーに対する待機状態のジャックモード画面上で、所望の位置にユーザが指等を接触させた時の指接触ポイントの位置を示す図である。
【図11】英文字テンキー対応入力モード時において、二回目のフリックジェスチャーの際に、所望の位置にユーザが指等を接触させた時の指接触ポイントの位置と、その位置に対応した文字オブジェクト群およびフリック方向の説明に用いる図である。
【図12】英文字テンキー対応入力モード時において、二回目のフリックジェスチャーにより所望の文字グループが選択される様子の説明に用いる図である。
【図13】英文字テンキー対応入力モード時において、二回目のフリックジェスチャーによってユーザにより所望の文字が選択された様子の説明に用いる図である。
【図14】例えば“x”の文字が選択されたことで、入力中テキスト表示エリアとテキストボックスに“x”の一文字とそれに続くカーソルが表示されている状態を示す図である。
【図15】“xmas”の文字のうち例えば“xm”までの文字が入力された状態を示す図である。
【図16】“xmas”の全文字の入力が終わった状態を示す図である。
【図17】“xmas”の全文字の入力が終わった後のブラウザ画面モードの画面を示す図である。
【図18】日本語文字入力モードにおいて、所望の位置にユーザが指を接触させた時の指接触ポイントの位置を示す図である。
【図19】日本語文字入力モード時において、所望の位置にユーザが指等を接触させた時の指接触ポイントの位置と、その位置に対応したグループオブジェクト群およびフリック方向の説明に用いる図である。
【図20】日本語文字入力モード時において、フリックジェスチャーにより所望の文字グループが選択される様子の説明に用いる図である。
【図21】日本語文字入力モード時において、フリックジェスチャーによってユーザにより所望の文字グループ(子音)が選択された様子の説明に用いる図である。
【図22】日本語文字入力モード時の二回目のフリックジェスチャーに対する待機状態のジャックモード画面を示す図である。
【図23】日本語文字入力モード時において、二回目のフリックジェスチャーの際に、所望の位置にユーザが指等を接触させた時の指接触ポイントの位置と、その位置に対応した文字オブジェクト群およびフリック方向の説明に用いる図である。
【図24】日本語文字入力モード時において、二回目のフリックジェスチャーにより所望の文字グループが選択される様子の説明に用いる図である。
【図25】日本語文字入力モード時において、二回目のフリックジェスチャーにより所望の文字グループが選択された様子の説明に用いる図である。
【図26】日本語文字入力モード時において、例えば“け”の未確定文字とそれに続くカーソルが入力中テキスト表示エリアとテキストボックスに表示されている状態を示す図である。
【図27】日本語文字入力モード時において、“けんさく”の未確定文字とそれに続くカーソルが入力中テキスト表示エリアとテキストボックスに表示されている状態を示す図である。
【図28】日本語文字入力モード時において、変換/記号指示エリアがタップされた様子を示す図である。
【図29】“けんさく”の未確定文字に対応した、変換漢字候補一覧がディスプレイ画面上に表示された例を示す図である。
【図30】“けんさく”の未確定文字に対応した、変換漢字候補一覧がディスプレイ画面上に表示された状態で、フリックジェスチャーが行われた様子を説明する図である。
【図31】フリックジェスチャーによりスクロールした後の変換漢字候補一覧がディスプレイ画面上に表示された例を示す図である。
【図32】変換漢字候補一覧の中からユーザ所望の変換漢字候補に対応した位置でユーザの指がタッチパネルに接触した様子を示す図である。
【図33】変換漢字候補一覧の中からユーザ所望の変換漢字候補に対応した位置でユーザがフリックジェスチャーを行った様子を示す図である。
【図34】変換漢字候補一覧の中からユーザ所望の変換漢字候補が選択されたことで、入力中テキスト表示エリアとテキストボックスに“検索”の文字が表示されている状態を示す図である。
【図35】日本語文字入力モードにおいて、入力中テキスト表示エリアとテキストボックスに“検索する”の文字が入力された状態を示す図である。
【図36】数字入力モードにおいて、所望の位置にユーザが指等を接触させた時の指接触ポイントの位置と、その位置に対応した数字オブジェクト群およびフリック方向の説明に用いる図である。
【図37】本実施形態の携帯情報端末が音楽再生モードとなっており、ディスプレイ画面上に再生中の楽曲名と再生時間が表示されている例を示す図である。
【図38】音楽再生モード時において、所望の位置にユーザが指を接触させた時の指接触ポイントの位置を示す図である。
【図39】音楽再生モード時において、所望の位置にユーザが指等を接触させた時の指接触ポイントの位置と、その位置に対応したメニューのグループオブジェクト群およびフリック方向の説明に用いる図である。
【図40】音楽再生モード時において、フリックジェスチャーによってユーザにより所望のメニューグループが選択された様子の説明に用いる図である。
【図41】音楽再生モード時において、ユーザにより音量制御のメニューグループが選択された後、ジャックモード画面にバーオブジェクトが表示された状態を示す図である。
【図42】音楽再生モード時において、音量制御のメニューグループが選択された後、所望の位置にユーザが指を接触させた時の指接触ポイントの位置を示す図である。
【図43】音楽再生モード時において、音量制御のメニューグループが選択された後、所望の位置にユーザが指等を接触させた時の指接触ポイントの位置と、その位置に対応したメニューオブジェクト群およびフリック方向の説明に用いる図である。
【図44】音楽再生モード時において、音量制御のメニュー項目のうち音量“小”のメニュー項目が選択された様子の説明に用いる図である。
【図45】音楽再生モード時において、音量制御のメニュー項目のうち音量“小”のメニュー項目が選択された後、ジャックモード画面にバーオブジェクトが表示された状態を示す図である。
【図46】情報検索モード時において、その検索対象が電話帳に設定されている場合のディスプレイ画面例を示している。
【図47】情報検索モード時において、所望の位置にユーザが指を接触させた時の指接触ポイントの位置を示す図である。
【図48】情報検索モード時において、所望の位置にユーザが指等を接触させた時の指接触ポイントの位置と、その位置に対応したグループオブジェクト群およびフリック方向の説明に用いる図である。
【図49】情報検索モード時において、フリックジェスチャーによってユーザにより所望のグループオブジェクトが選択された様子の説明に用いる図である。
【図50】情報検索モード時において、ユーザにより子音“k”が選択されたことで、電話帳から抽出された登録済み氏名等の検索情報一覧表が表示された例を示す図である。
【図51】情報検索モード時において、子音“k”に基づいて電話帳から抽出された登録済み氏名等の検索情報一覧表の表示画面上で、所望の位置にユーザが指を接触させた時の指接触ポイントの位置を示す図である。
【図52】情報検索モード時において、子音“k”に基づいた検索情報一覧表の表示画面上で所望の位置にユーザが指等を接触させた時の指接触ポイントの位置と、その位置に対応したグループオブジェクト群およびフリック方向の説明に用いる図である。
【図53】情報検索モード時において、子音“k”に基づいた検索情報一覧表の表示画面上で、フリックジェスチャーによってユーザにより所望のグループオブジェクトが選択された様子の説明に用いる図である。
【図54】情報検索モード時において、子音“k”に基づいた検索情報一覧表の表示画面上へのフリックジェスチャーによりさらに子音“s”が選択されたことで、さらに絞り込みがなされた後の検索情報一覧表が表示された例を示す図である。
【図55】情報検索モード時において、子音“k”と子音“s”に基づいた検索情報一覧表の表示画面上へのフリックジェスチャーによりさらに子音“n”が選択されたことで、さらに絞り込みがなされたことで検索情報が一つになった時の表示例を示す図である。
【図56】タッチパネルから指を離さない状態で行われる連続的なフリックジェスチャーの一例について説明するための図である。
【図57】各文字入力モードにおいて、タッチパネルに対するタップジェスチャー、フリックジェスチャーの際の各フリック方向を本実施形態の携帯情報端末が認識するための入力イベント−入力ID対応テーブルを示す図である。
【図58】図57の各入力IDに対応したフリック方向を視覚化した図である。
【図59】英文字入力モードにおける各グループと入力IDとの対応テーブルを示す図である。
【図60】英文字入力モードにおいて図59の対応テーブルから参照された各グループIDに含まれる英文字等に対応したID(グループ内ID)と、入力IDとの対応テーブルを示す図である。
【図61】英文字入力モードが英文字テンキー対応入力モードである場合において、図59のグループIDと図60の各グループ内IDとの対応、および各グループIDのグループに属する各英文字の対応テーブルを示す図である。
【図62】英文字入力モードが英文字4グループ対応入力モードである場合において、図59のグループIDと図60の各グループ内IDとの対応、および各グループIDのグループに属する各英文字の対応テーブルを示す図である。
【図63】英文字入力モードが英単語対応入力モードである場合において、図59のグループIDと図60の各グループ内IDとの対応、および各グループIDのグループに属する英文字の対応テーブルを示す図である。
【図64】日本語文字入力モードにおける各子音と入力IDとの対応テーブルを示す図である。
【図65】日本語文字入力モードにおける各母音と入力IDとの対応テーブルを示す図である。
【図66】日本語文字入力モードにおいて、子音IDと母音IDの対応テーブルを示す図である。
【図67】数字入力モードにおける各数字と入力IDとの対応テーブルを示す図である。
【図68】メニュー選択が行われる場合の各メニューグループのIDとの対応テーブルを示す図である。
【図69】メニュー選択が行われる場合において、図68の対応テーブルから参照された各グループIDに属するメニュー項目に対応したID(グループ内ID)と入力IDとの対応テーブルを示す図である。
【図70】図69に示したメニュー用のグループ内IDに対応する各メニュー項目の一例として音楽再生時のメニュー項目を挙げた対応テーブルを示す図である。
【図71】本実施形態における文字等の情報入力の際の一連の処理の流れを示し、ブラウザ閲覧モードから文字入力モードへ移行した後、ID追加処理部分まで流れを示すフローチャートである。
【図72】本実施形態における文字等の情報入力の際の一連の処理の流れを示し、文字入力モードのうち日本語文字入力モードで変換モードへ移行した後の処理の流れを示すフローチャートである。
【図73】図71のID追加処理部分について、文字入力モードが英文字入力モードである場合の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。
【図74】図71のID追加処理部分について、文字入力モードが日本語文字入力モードである場合の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。
【図75】図71のID追加処理部分について、文字入力モードが数字入力モードである場合の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。
【図76】図71のID追加処理部分について、動作モードがメニュー項目の選択入力のモードである場合の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。
【図77】図71のID追加処理部分について、動作モードが電話帳からの情報検索モードである場合の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。
【図78】連続したフリックジェスチャーによる所望の情報入力の際の処理の流れのうち、文字入力モードへの移行後、ID追加処理部分までの流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
【0023】
[携帯情報端末の概略構成]
図1には、本実施形態の情報入力装置の一例である携帯情報端末の概略的な内部構成例を示す。なお、本実施形態の携帯情報端末は、例えばディスプレイパネル上にタッチパネルを備えた高機能型携帯電話端末やタブレット端末等からなる。
【0024】
図1において、通信アンテナ101は、例えば内蔵アンテナであり、携帯電話網や公衆無線通信網を通じた通話や電子メールの送受信、本実施形態の情報入力制御プログラムを含む各種アプリケーションプログラムのダウンロード、インターネット等と通信するための信号電波の送受信を行う。アンテナ回路102は、アンテナ切替器やマッチング回路、フィルタ回路等からなり、送受信回路部103は、携帯電話網や公衆無線通信網を通じた送受信信号の周波数変換、変調と復調等を行う。
【0025】
スピーカ115は、本実施形態の携帯情報端末に設けられているスピーカであり例えば音楽再生や受話音出力、リンガ音(着信音)出力等に用いられる。マイクロホン116は、外部音声の集音や送話音声の集音等に用いられる。音声信号処理部114は、スピーカ115用の増幅回路、マイクロホン116用の増幅回路、制御・演算部104から供給される圧縮符号化された音声データを伸張復号化する伸張復号化回路、当該伸張復号化後のデジタル音声データをアナログ音声信号に変換するデジタル/アナログ変換回路、マイクロホン115から入力されたアナログ音声信号をデジタル音声データに変換するアナログ/デジタル変換回路、当該デジタル音声データを圧縮符号化する圧縮符号化回路などからなる。
【0026】
映像信号処理部111は、制御・演算部104から供給される圧縮符号化された映像データを伸張復号化する伸張復号化回路、当該伸張復号化後のデジタル映像や後述するデジタル放送受信モジュール109にて受信されたデジタル放送映像などを、ディスプレイパネル112へ表示させるディスプレイパネル駆動回路などからなる。また、本実施形態の場合、当該映像信号処理部111は、制御・演算部104から供給されるデスクトップ画像や各種メニュー画像、タッチパネル上の位置に対応した仮想タッチエリア画像などを表示するための映像信号をも生成し、それら画像をディスプレイパネル112上に表示させる。
【0027】
キー操作部119は、本実施形態の携帯情報端末の筐体上に設けられたハードキーとその周辺回路などからなる。当該キー操作部119は、ユーザによるハードキーの押下操作入力を電気信号へ変換し、その操作入力信号を増幅及びアナログ/デジタル変換し、そのアナログ/デジタル変換後の操作入力データを制御・演算部104へ送る。
【0028】
外部入出力端子部118は、例えばケーブルを通じてデータ通信を行う際のケーブル接続用コネクタと外部データ通信用インターフェース回路や、電源ケーブル等を通じて内部電池を充電する際の充電端子とその充電用インターフェース回路などからなる。本実施形態の情報入力制御プログラムを含む各種アプリケーションプログラムは、当該外部入出力端子部118を介して取得されてもよい。
【0029】
また、外部メモリI/F部110は、外部メモリ等の記憶媒体が着脱される外部メモリ用スロットと当該外部メモリデータ通信用インターフェース回路などからなる。本実施形態の情報入力制御プログラムを含む各種アプリケーションプログラムは、当該外部メモリI/F部110に挿着された外部メモリ等の記憶媒体を介して取得されてもよい。なお、前記記憶媒体は、本実施形態の携帯情報端末の後述する情報入力処理を制御するための情報入力制御アプリケーションプログラム等を記憶したものであってもよい。
【0030】
近距離無線通信モジュール108は、無線LANやブルートゥース(登録商標)などの近距離無線電波用の通信アンテナと、近距離無線通信回路とからなる。本実施形態の情報入力制御プログラムを含む各種アプリケーションプログラムは、当該近距離無線通信モジュール108を介して取得されてもよい。
【0031】
デジタル放送受信モジュール109は、いわゆるデジタルテレビジョン放送やデジタルラジオ放送などの受信用アンテナとチューナとからなる。当該デジタル放送受信モジュール109は、1チャンネルのデジタル放送の受信のみならず、同時に複数チャンネルのデジタル放送を受信可能となされている。また、当該デジタル放送受信モジュール109は、デジタル放送に多重されたデータも受信可能となされている。なお、当該デジタル放送受信モジュール109にて受信されたデジタル放送データは、例えば制御・演算部104により圧縮等された後、メモリ部105等に記憶(つまり録画)することも可能となされている。また、本実施形態の情報入力制御プログラムを含む各種アプリケーションプログラムは、当該ディスプレイ放送データの一つとして放送されてもよい。
【0032】
カメラ部113は、静止画像や動画像の撮影のための撮像素子,光学系等とその周辺回路、および、撮影補助光を出射するためのライトの駆動回路などからなる。当該カメラ部113による撮影時の静止画データや動画像データは、プレビュー映像データとして映像信号処理部111に送られる。これにより、当該カメラ撮影時に、前記ディスプレイパネル112にはプレビュー映像が表示される。また、前記カメラ部113にて撮影された静止画データや動画像データを記録する場合、当該撮影された静止画データや動画像データは、制御・演算部104に送られて圧縮された後、メモリ部105や外部メモリI/F部110に接続された外部メモリに記憶される。
【0033】
非接触通信モジュール107は、非接触通信アンテナを通じて、例えばいわゆるRFID(Radio Frequency-Identification:電波方式認識)や非接触型ICカード等で用いられる非接触通信を行う。
【0034】
GPS(Global Positioning System)モジュール106は、GPSアンテナを有し、GPS測地衛星からのGPS信号を用いて自端末の現在位置の緯度及び経度を求める。このGPSモジュール106により得られたGPSデータ(緯度,経度を表す情報)は制御・演算部104へ送られる。これにより、制御・演算部104は、自端末の現在位置や移動などを知ることができる。
【0035】
各種センサ部117は、本実施形態の携帯情報端末1の状態を検知するための端末状態検知センサ等の各種検知用センサとその周辺回路からなる。当該各種センサ部117は、一例として傾きセンサ、加速度センサ、方位センサ、温度センサ、湿度センサ、照度センサなどを挙げることができる。当該各種センサ部117による検知信号は、制御・演算部104に送られる。これにより、制御・演算部104は、当該携帯情報端末1の状態(傾き、加速度、方位、温度、湿度、照度等)を知ることができる。
【0036】
タッチパネル121は、ユーザによる操作入力を検出可能な検出面を有する入力操作部であり、前記ディスプレイパネル112の全面に配された透明タッチセンサスクリーンセンサからなる。タッチパネル信号処理部120は、当該タッチパネル121からのタッチ検出位置やタッチ軌跡、タッチ継続時間、タッチ時間間隔などを計測し、その計測したデータをタッチ検出データとして制御・演算部104へ送出する。なお、当該タッチパネル121及びタッチパネル信号処理部120は、いわゆるマルチタッチに対応している。
【0037】
メモリ部105は、この端末の内部に設けられている内蔵メモリと着脱可能なカード状メモリなどからなる。前記着脱可能なカード状メモリとしては、いわゆるSIM(Subscriber Identity Module)情報等を格納するカードなどを挙げることができる。前記内蔵メモリは、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とからなる。前記ROMは、OS(Operating System)、前記制御・演算部104が各部を制御するための制御プログラム、各種の初期設定値、辞書データ、文字予測変換辞書データ、各種音データ、本実施形態の情報入力制御プログラムを含む各種アプリケーションプログラム等を格納している。このROMは、NAND型フラッシュメモリ(NAND-type flash memory)或いはEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)のような書き換え可能なROMを含み、電子メールデータ、電話帳やメールアドレス帳のデータ、静止画像や動画像コンテンツのデータ、その他、各種のユーザ設定値等を保存可能となされている。RAMは、制御・演算部104が各種のデータ処理を行う際の作業領域、バッファ領域として随時データを格納する。
【0038】
制御・演算部104は、CPU(中央処理ユニット)からなり、前記送受信回路部103、映像信号処理部111、音声信号処理部114、GPSモジュール106、非接触通信モジュール107、近距離無線通信モジュール108、デジタル放送受信モジュール109、外部メモリI/F部110、カメラ部113、各種センサ部117、外部入出力端子部118、キー操作部119、タッチパネル信号処理部120など各部を制御し、必要に応じて各種の演算を行う。また、制御・演算部104は、メモリ部105に記憶されている制御プログラムや本実施形態の情報入力制御プログラムを含む各種アプリケーションプログラムを実行する。そして、本実施形態の場合、情報入力制御プログラムを実行することにより、制御・演算部104は、タッチパネル面へのユーザ所望の操作入力位置を略々中心とした当該パネル面上の複数の方向にそれぞれ後述する文字等の所定の情報を割り当てる情報割当制御部として機能する。また、本実施形態の場合、情報入力制御プログラムを実行することにより、制御・演算部104は、タッチパネル面上へのユーザによる操作入力方向が前記複数の方向の何れかに略々一致した時、当該略々一致した方向に割り当てられた前記所定の情報をユーザが選択した情報として入力する情報入力制御部として機能する。なお、制御・演算部104が制御プログラムやアプリケーションプログラムを実行することによる当該携帯情報端末1の動作制御の流れについては後述する。
【0039】
その他、本実施形態の携帯情報端末は、時間や時刻を計測する時計部、各部へ電力を供給するバッテリとその電力をコントロールするパワーマネージメントICなど、一般的な携帯情報端末に設けられる各構成要素についても当然ながら備えている。
【0040】
[タッチパネルを用いた情報入力の概要]
本実施形態の携帯情報端末は、前記タッチパネルを用いることにより、以下に説明するような文字等の情報入力やメニュー操作、電話帳等の情報検索のための情報入力等が可能となされている。
【0041】
本実施形態の情報入力手法では、タッチパネル上でユーザが指等をタップするジェスチャー操作(以下、タップジェスチャーと表記する。)と、当該タッチパネル上に接触した指等を或る一定方向へスライドさせつつタッチパネルから離すようなジェスチャー操作(以下、フリックジェスチャーと表記する。)との、二つのジェスチャー操作を使用する。
【0042】
本実施形態の情報入力手法において、入力される文字情報は、例えば英文字、日本語文字、数字、記号等となされている。また、本実施形態の情報入力手法は、文字情報の入力だけでなく、例えばメニュー選択のための情報入力、アドレス帳や電話帳からの検索のための情報入力などにも適用可能となされている。以下、英文字入力、日本語文字入力、数字入力、メニュー選択のための情報入力、アドレス帳等の検索のための情報入力の順に、本実施形態の情報入力手法の概要を説明する。
【0043】
[英文字入力例]
本実施形態の情報入力手法の場合、英文字入力は、一部例外を除き、一文字の入力につき例えば一回のタップジェスチャーと二回のフリックジェスチャーとにより実現可能となされている。詳細については後述するが、本実施形態において、英文字入力は、例えばタップジェスチャー後の一回目のフリックジェスチャーによって、入力したい文字が存在するグループを選択し、二回目のフリックジェスチャーによって、先のフリックジェスチャーで選択されたグループ内に含まれる文字を選択することにより行われる。
【0044】
図2〜図17には、前記英文字入力の際の画面遷移とタッチパネル上へのジェスチャー操作の流れを示す。なお、以下の説明では、ウェブ検索の際に、ユーザが所望の英文字を検索キーワード(一例として“xmas”)として入力する例を挙げているが、勿論本発明実施形態はこの例に限定されるものではない。また、この例の場合、本実施形態の携帯情報端末は、文字入力モードは英文字入力モードになされているとする。
【0045】
図2は、本実施形態の携帯情報端末がブラウザ画面モードとなっていて、テキストボックス2と検索ボタン3が配されたブラウザ画面がディスプレイ画面1上に表示されている例を示している。
【0046】
この図2に示したブラウザ画面において、前記テキストボックス2は、ユーザが所望の検索キーワードの文字等を入力するために用意されたエリアとなっている。前記検索ボタン3は、前記テキストボックス2内にユーザ所望の検索キーワードの文字が入力された後、その検索キーワードを用いてウェブ検索を開始させる指示をユーザが入力するための仮想ボタンである。なお、当該図2のブラウザ画面例は、テキストボックス2と検索ボタン3が配された例を挙げているが、勿論、その他にも、様々な画像や他のウェブサイトやウェブページへジャンプするためのリンクエリア等が配されていてもよい。すなわち、当該ブラウザ画面モードにおいて、例えば前記リンクエリア等に対応したタッチパネル上がユーザによりタップ等された場合、携帯情報端末は、そのリンクエリアに埋め込まれているリンク先へジャンプする。また例えば、ディスプレイ画面サイズよりもブラウザ画面サイズが大きいような場合において、ユーザが例えば指をタッチパネルへ接触させた状態でスライドさせるようなジェスチャー操作(以下、スライドジェスチャーと表記する。)やフリックジェスチャーを行ったような場合、携帯情報端末は、それらジェスチャーによるスライド方向やフリック方向へ、ブラウザ画面をスクロールさせることなども可能となされている。
【0047】
この図2に示したブラウザ画面において、例えば図3に示すように、前記テキストボックス2に対応したタッチパネル位置をユーザが例えばタップすると、本実施形態の携帯情報端末は、当該テキストボックス2内をアクティブ状態にして、検索キーワード等の文字入力が可能な状態へ移行する。なお、図3の例では、前記タップジェスチャーの際に、ディスプレイ画面上(タッチパネル上)でユーザの指等が接触した位置を図面上で判りやすく可視化するための指接触ポイント10を描いている。この例の場合、指接触ポイント10は、例えばディスプレイ画面上に表示等されるものではないが、指接触位置をユーザが認識できるようにディスプレイ画面上に表示してもよい。
【0048】
また前述のように、タップジェスチャーに応じて前記テキストボックス2のような文字入力用エリアがアクティブな状態になると、本実施形態の携帯情報端末は、前記タッチパネルの略々全面が文字等の情報入力のために使用される全画面ジャックモードへ、自端末の動作モードを移行させる。それと同時に、本実施形態の携帯情報端末は、自端末の動作モードが全画面ジャックモードへ移行したことをユーザが認識できるように、ディスプレイ画面の表示を、例えば図4に示すようなジャックモード画面1Jへ遷移させる。なお、全画面ジャックモードは、本実施形態における文字入力やメニュー選択、情報検索等の際の入力操作以外の操作を防ぐためのモードとなっている。当該全画面ジャックモードは、本実施形態の携帯情報端末に別途設けられているハードキーの押下、或いは、当該モードにおいて入力終了機能が選択された時に解除される。
【0049】
前記ジャックモード画面1Jは、図4に示すように、前記図2に示したブラウザ画面の色や明るさ、透明度等のパラメータを、全画面ジャックモード専用のパラメータに変更した画面となされている。なお、図4の例の場合、当該ジャックモード画面1Jは、前記図2に示したブラウザ画面の上に半透明画像が被せられたイメージの画面となされている。
【0050】
また、前記ジャックモード画面1Jは、図4に示すように、画面上の所定の位置に配される入力中テキスト表示エリア11と、画面の例えば四隅に配される各機能エリア12〜15とを備えている。
【0051】
本実施形態において、前記入力中テキスト表示エリア11は、入力途中の文字やカーソル等を拡大して表示するエリアとなされている。なお、当該入力中テキスト表示エリア11内に入力途中の文字やカーソル等が表示されている場合、それら入力途中の文字やカーソル等は、前記テキストボックス2内にも表示される。
【0052】
前記各機能エリア12〜15は、文字等の入力の際に使用される所定の機能が割り当てられるエリアである。
【0053】
本実施形態の場合、画面の左上隅に配された機能エリア12は、一例として、いわゆる顔文字のような特殊文字等を入力する際に指示されるエリア(以下適宜、特殊文字指示エリア12と表記する。)となされている。この特殊文字指示エリア12が例えばタップジェスチャ等された場合、携帯情報端末は、例えばタッチパネルの略々全エリアを特殊文字選択ジャックモードに切り替えるとともに、画面上に顔文字等の種々の特殊文字の一覧を表示する。また、特殊文字選択ジャックモードになると、携帯情報端末は、例えばスライドジェスチャーやフリックジェスチャーにより前記一覧表内の各特殊文字をスクロール可能となされ、さらにその一覧表内の所望の特殊文字へのタップジェスチャーによりその特殊文字の選択が可能となされる。そして、それら一覧表の中から所望の特殊文字がタップジェスチャーによりユーザから指示されると、携帯情報端末は、その特殊文字がユーザにより選択されたとして、その特殊文字をテキストボックス2等の文字入力エリアへ入力する。
【0054】
画面の右上隅に配された機能エリア13は、例えばカーソル等を移動させる際に指示されるエリア(以下適宜、カーソル指示エリア13と表記する。)となされている。当該カーソル指示エリア13が例えばタップジェスチャ等された場合、携帯情報端末は、例えばタッチパネルの略々全エリアをカーソル移動ジャックモードに切り替える。当該カーソル移動ジャックモードになると、携帯情報端末は、例えばカーソルを上下左右方向にそれぞれ移動させる方向を表すカーソル移動指示マーク等を画面上に表示させるとともに、タッチパネルを当該カーソル移動のための入力用に切り替える。そして、それらマークのうち所望のカーソル移動指示マーク上が例えばタップジェスチャー等により指示されると、携帯情報端末は、画面上のカーソルをその方向へ移動させる。
【0055】
画面の左下隅に配された機能エリア14は、文字入力に使用される各種記号を選択したり、後述する仮名漢字変換等を行う際の変換/記号選択機能が割り当てられたエリア(以下適宜、変換/記号指示エリア14と表記する。)となされている。なお、文字入力モードが後述する日本語文字入力モードであるような場合、当該変換/記号指示エリア14には、日本語の仮名漢字変換のための変換機能が割り当てられる。当該変換/記号指示エリア14が例えばタップジェスチャ等された場合、携帯情報端末は、例えばタッチパネルの略々全エリアを記号選択ジャックモードに切り替えるとともに、画面上に各種記号の一覧を表示する。また、記号選択ジャックモードになると、携帯情報端末は、例えばスライドジェスチャーやフリックジェスチャーにより前記一覧表内の各記号をスクロール可能となされ、さらにその一覧表内の所望の記号へのタップジェスチャーによりその記号の選択が可能となされる。そして、それら一覧表の中から所望の記号がタップジェスチャーによりユーザから指示されると、携帯情報端末は、当該記号がユーザにより選択されたとして、その記号をテキストボックス2等の文字入力エリアへ入力する。なお、日本語文字入力モードの際の当該変換/記号指示エリア14における仮名漢字変換の機能については後述する。
【0056】
画面の右下隅に配された機能エリア15は、例えばバックスペースを入力する際に指示されるエリア(以下適宜、バックスペース入力エリア15と表記する。)となされている。当該バックスペース入力エリア15が例えばタップジェスチャー等により指示されると、携帯情報端末は、文字入力エリア内のカーソルを例えば一文字分戻しつつその一文字を削除する。
【0057】
また、当該全画面ジャックモードに移行した場合、携帯情報端末は、例えば前記ブラウザ画面モード時に有効であった機能については一時的に停止する。すなわち、全画面ジャックモードに移行した場合、携帯情報端末は、例えば、前記ブラウザ画面のリンクエリア等に対応したタッチパネル上の位置がタップ等されたとしても、当該リンクエリアによるリンク先へのジャンプ等は行わず、当該全画面ジャックモードを維持する。同様に、全画面ジャックモードに移行した場合、携帯情報端末は、ユーザが前述のような画面スクロールのためのスライドジェスチャーやフリックジェスチャーを行ったとしても、ブラウザ画面のスクロールは行わず、当該全画面ジャックモードを維持する。
【0058】
そして、前記全画面ジャックモードへの移行によりジャックモード画面1Jが表示されている状態で、例えば図5に示すようにタッチパネル上の所望の位置にユーザの指が接触すると、本実施形態の携帯情報端末は、図6に示すようなグループオブジェクト群20を、前記ジャックモード画面1J上に表示させる。なお、図5,図6の例では、前記図3の例と同様、タッチパネル上へユーザが指等を接触させた位置を図面上で判りやすく可視化するための指接触ポイント10を描いている。当該指接触ポイント10は、前述同様に、実際に例えばディスプレイ画面上に表示等されるものではないが、勿論ディスプレイ画面上に表示してもよい。
【0059】
本実施形態において、図6に示したグループオブジェクト群20は、各グループに対応したオブジェクトが例えばいわゆるテンキー配列に準じて配置されたものであり、当該テンキー配列の中央に位置するグループオブジェクトが、前記指接触ポイント10の位置に対応するように配置される。また、当該グループオブジェクト群20において、前記指接触ポイント10位置(つまりテンキー配列の中央)のグループオブジェクトから、他の各グループオブジェクトへは、矢印オブジェクトが描かれている。これら各矢印オブジェクトの矢印の向きは、指接触ポイント10位置(テンキー配列の中央)からフリックジェスチャーを行う際のフリック方向を、ユーザへ知らせるための指標となされている。なお、以下の説明において、各グループオブジェクトとテンキー配列とを略々対応付けた英文字入力モード、つまり、フリックジェスチャーのフリック方向とテンキー配列とが略々対応付けられた英文字入力モードは、適宜英文字テンキー対応入力モードと表記することにする。
【0060】
本実施形態において、当該グループオブジェクト群20に属する各グループオブジェクトは、いわゆるテンキー配列による英文字入力の際の各アルファベット文字グループにそれぞれ対応付けられている。すなわち、英文字入力の場合、一例として、前記指接触ポイント10に対応したグループオブジェクト(つまりテンキー配列で中央に位置するグループオブジェクト)には、アルファベット文字の“jkl”の文字グループが割り当てられている。また、前記指接触ポイント10の近傍で且つ画面上で例えば上方向の所定位置に配されるグループオブジェクトには、アルファベット文字の“abc”の文字グループが割り当てられている。以下同様に、指接触ポイント10近傍の右約45度上方向の所定位置に配されるグループオブジェクトには“def”の文字グループが、指接触ポイント10近傍の右横方向の所定位置に配されるグループオブジェクトには“ghi”の文字グループが、指接触ポイント10近傍の左横方向の所定位置に配されるグループオブジェクトには“mno”の文字グループが、指接触ポイント10近傍の左約45度下方向の所定位置に配されるグループオブジェクトには“pqrs”の文字グループが、指接触ポイント10近傍の下方向の所定位置に配されるグループオブジェクトには“tuv”の文字グループが、指接触ポイント10近傍の右約45度下方向の所定位置に配されるグループオブジェクトには“wxyz”の文字グループがそれぞれ割り当てられている。
【0061】
なお、この例の場合、アルファベット26文字を分けるグループ数が8グループとなされているため、前記テンキー配列の9個のグループオブジェクトの全てには文字グループが割り当てられてはおらず、一例として、図6に示したような割り当てとなされている。勿論、前記指接触ポイント10に対して例えば左約45度上方向のグループオブジェクトにも、文字グループが割り当てられていてもよい。また、このように予め文字グループが割り当てられていないグループオブジェクトに対しては、例えばファンクション情報としてユーザ所望の文字グループや記号グループ、その他の機能等を別途割り当てることも可能となされている。その他にも、本実施形態の携帯情報端末は、予め文字グループが割り当てられているグループオブジェクトについても、その文字グループ等の割り当てを、他の文字グループや記号グループ、或いは他の機能に適宜変更することも可能となされている。
【0062】
また、図6の例は、ジャックモード画面1J上にグループオブジェクト群20が表示された様子を示しているが、例えば、前記各グループオブジェクトの位置関係および各グループオブジェクトとアルファベット文字グループの割り当てをユーザが記憶しているような場合、それらグループオブジェクト群20は表示されなくてもよい。また本実施形態において、グループオブジェクト群20は、例えばユーザによる任意の設定によって、その表示と非表示が適宜切り替えられてもよい。
【0063】
次に、前述の図5に示したように前記指接触ポイント10が中心位置となされたテンキー配列に準じて各文字グループが割り当てられている状態で、ユーザ所望の文字グループの配置方向へのフリックジェスチャーが行われると、本実施形態の携帯情報端末は、そのフリックジェスチャー方向の文字グループがユーザにより選択されたと判断する。本実施形態のように、“xmas”の文字が入力されるような例において、“x”の文字が入力される際、前記フリックジェスチャー方向は、図7に示すように前記指接触ポイント10から右約45度下方向となり、これにより図8に示すように前記“wxyz”の文字グループが選択される。なお本実施形態において、前記指接触ポイント10に対応したグループオブジェクトに割り当てられている文字グループの選択は、当該グループオブジェクトに対応したタッチパネル上をユーザが指で触れた後、そのまま当該指等をフリック等させずにタッチパネルから離すようなタップジェスチャー操作がなされた場合に実行される。また、この図7の例においても前述の図6の例と同様に、図中の指接触ポイント10aはタップジェスチャー時の指の接触位置を可視化するために描かれているものであり、当該指接触ポイント10aから指接触ポイント10bに延びる矢印は前記フリックジェスチャーにおけるフリック方向を可視化するために描かれているものである。また、図8中の矢印オブジェクトを囲う点線は、前記フリックジェスチャーによりユーザから入力された方向を可視化するために描かれているものである。それら指接触ポイント10aと10b、前記指接触ポイント10aから指接触ポイント10bへ延びる矢印、矢印オブジェクトを囲う点線は、例えばディスプレイ画面上に表示等されるものではないが、それらをユーザが認識できるようにディスプレイ画面上に表示してもよい。
【0064】
前記図7及び図8のようにしてユーザ所望の文字グループが選択されると、本実施形態の携帯情報端末は、当該ユーザにより選択された文字グループを記憶した状態で、図9に示すように、図4同様のジャックモード画面1Jへ戻る。この図9に示すジャックモード画面1Jは、二回目のフリックジェスチャーに対する待機状態となる。
【0065】
そして、前記ユーザにより選択された文字グループが記憶されている状態で、例えば図10に示すようにタッチパネル上の所望の位置にユーザが指等を接触させると、本実施形態の携帯情報端末は、図11に示すような文字オブジェクト群21を、前記ジャックモード画面1J上に表示させる。なお、これら図10,図11の例においても前述同様に、ユーザの指等の接触位置を可視化するための指接触ポイント10を描いている。この場合も前述同様に、指接触ポイント10は、ディスプレイ画面上に表示等されるものではないが、勿論ディスプレイ画面上に表示してもよい。
【0066】
本実施形態において、図11に示した文字オブジェクト群21は、先に選択された文字グループ内に属する各文字に対応したオブジェクトが、前述同様のテンキー配列に準じて配置されたものであり、当該テンキー配列で中央に位置するオブジェクトが、前記指接触ポイント10の位置に対応して配置されている。また、当該文字オブジェクト群21において、前記指接触ポイント10位置(テンキー配列の中央)の文字オブジェクトから、他の各文字オブジェクトへは、矢印オブジェクトが描かれている。これら各矢印オブジェクトの矢印の向きは、前述同様に、指接触ポイント10位置(テンキー配列の中央)からフリックジェスチャーを行う際のフリック方向を、ユーザへ知らせるための指標となされている。
【0067】
本実施形態において、当該文字オブジェクト群21に属する各文字オブジェクトは、先に選択された文字グループ内に属している各アルファベット文字にそれぞれ対応付けられている。すなわち、この例の場合、先に選択された文字グループは前記“wxyz”となっているため、前記指接触ポイント10の近傍で且つ画面上で例えば上方向の所定位置に配される文字オブジェクトには、アルファベット文字の“w”の文字が割り当てられている。以下同様に、指接触ポイント10近傍の右横方向の所定位置に配される文字オブジェクトには“z”の文字が、指接触ポイント10近傍の左横方向の所定位置に配される文字オブジェクトには“x”の文字が、指接触ポイント10近傍の下方向の所定位置に配される文字オブジェクトには“y”の文字がそれぞれ割り当てられている。
【0068】
なお、この例の場合、先に選択された文字グループに属する文字数が4文字であるため、前記テンキー配列の9個の文字オブジェクトの全てに文字が割り当てられてはおらず、一例として、前記指接触ポイント10に対して上下左右の4個の文字オブジェクトに文字が割り当てられている。勿論、前記指接触ポイント10に対して、例えば左約45度上方向と右約45度上方向と左約45度下方向と右約45度下方向の4個の文字オブジェクトに前記4文字を割り当てても良いし、さらに他の文字オブジェクトに割り当ててもよいし、指接触ポイント10に対応した文字オブジェクトにも文字を割り当てるようにしてもよい。前記指接触ポイント10に対応した文字オブジェクトに文字が割り当てられているような場合、前記ユーザにより選択された文字グループを記憶した状態で、図10に示すようにタッチパネル上の所望の位置にユーザの指等が触れた後、そのままユーザが指等をタッチパネルから離すタップジェスチャー操作がなされた場合、当該指接触ポイント10に対応した文字オブジェクトに割り当てられている文字が選択される。また、予め文字等が割り当てられていない各文字オブジェクトに対しては、例えばファンクション情報としてユーザ所望の文字や記号、その他の機能等を別途割り当てることも可能となされている。さらに、予め文字が割り当てられている文字オブジェクトについても、その文字等の割り当てを、他の文字や記号、或いは他の機能に適宜変更することも可能となされている。
【0069】
また、図11の例は、ジャックモード画面1J上に文字オブジェクト群21が表示された様子を示しているが、例えば、前記各文字オブジェクトの位置関係および各文字オブジェクトと各文字の割り当てをユーザが概ね記憶しているような場合には、それら文字オブジェクト群21は表示されなくてもよい。さらに本実施形態において、文字オブジェクト群21は、例えばユーザによる任意の設定によって、その表示と非表示が適宜切り替えられてもよい。
【0070】
次に、前述の図10に示したように前記指接触ポイント10が中心位置となされたテンキー配列に準じて各文字が割り当てられている状態で、例えばユーザが所望の文字の配置方向へフリックジェスチャーを行うと、本実施形態の携帯情報端末は、そのフリックジェスチャー方向の文字がユーザにより選択されたと判断する。本実施形態のように、前記検索キーワードとして“xmas”のうちの“x”の文字を前記テキストボックス2へ入力するような例の場合、前記フリックジェスチャー方向は、図12に示すように前記指接触ポイント10から右横方向となり、これにより図13に示すように前記“x”の文字が選択される。なお、図12中の指接触ポイント10aは前述同様にタップジェスチャー時の指の接触位置を可視化し、当該指接触ポイント10aから指接触ポイント10bに延びる矢印はフリック方向を可視化するために描かれているものである。また、図13中の矢印オブジェクトを囲う点線は、前述同様に、前記フリックジェスチャーによりユーザにより入力された方向を可視化するために描かれているものである。それら指接触ポイント10a,10bおよびそれらを結ぶ矢印、矢印オブジェクトを囲う点線は、例えばディスプレイ画面上に表示等されるものではないが、それらをユーザが認識できるようにディスプレイ画面上に表示してもよい。
【0071】
このようにして、例えば“x”の文字が選択されると、本実施形態の携帯情報端末は、図14に示すように、入力中テキスト表示エリア11には前記“x”の一文字とそれに続くカーソルを表示し、同様に、テキストボックス2にも前記“x”の一文字とそれに続くカーソルを表示する。
【0072】
前記検索キーワードとして入力される“xmas”の文字のうち、前記“x”以降の各文字“m”,“a”,“s”についても前述同様にして入力が行われる。図15には前記“xmas”の文字のうち“xm”までの文字が入力された様子を示し、図16は前記“xmas”の全文字の入力が終わった状態を示している。
【0073】
前記図16に示したように、ユーザ所望の全ての文字の入力が終わった後、前述のキー操作部119に設けられているハードキーのうち、自端末のモード等をそれ以前の状態に戻すための「戻る」の機能が割り当てられているキーがユーザにより押下操作されると、本実施形態の携帯情報端末は、前記全画面ジャックモードを解除し、図17に示すようなブラウザ画面モードへ移行する。当該図17のブラウザ画面モードでは、前記テキストボックス2内に“xmas”の文字の入力が完了した状態となる。したがって、この状態で例えば検索ボタン3がタップジェスチャー等されると、本実施形態の携帯情報端末は、当該ブラウザ画面において上記“xmas”を検索キーワードとしたウェブ検索等を実行する。
【0074】
なお、この図17のブラウザ画面モードにおいて、前述の図3と同様にテキストボックス2に対応したタッチパネル位置でタップジェスチャーがなされると、本実施形態の携帯情報端末は、前記テキストボックス2内の“xmas”の文字に続くカーソル位置から、前述同様の全画面ジャックモードへ移行して、更に文字等を追加可能な状態になる。また、テキストボックス2内のカーソル位置の移動は、前述したカーソル指示エリア13へのタップジェスチャーとそれに続くフリックジェスチャー等により指示可能となされている。また本実施形態において、例えばカーソルを一文字分戻しつつその一文字を削除するような操作は、前述したバックスペース入力エリア15へのタップジェスチャー操作により指示可能となされている。
【0075】
前述したような英文字テンキー対応入力モードにより、本実施形態の携帯情報端末が英文字入力の処理を実行する場合のより詳細な説明については後述する。
【0076】
また本実施形態において、英文字入力は、前述したようなフリックジェスチャーの方向とテンキー配列とを略々対応付けた英文字テンキー対応入力モードの他にも、例えば以下のような英文字4グループ対応入力モードや英単語対応入力モードであってもよい。
【0077】
前記英文字4グループ対応入力モードは、アルファベットの各文字を4グループに分け、それら4グループに対してフリックジェスチャーの方向を対応付けるとともに、四つのグループオブジェクトに対応付けた英文字入力モードである。なお、前記4グループとしては、一例として、“a,b,c,d,e,f,g”のグループと、“h,i,j,k,l,m,n”のグループと、“o,p,q,r,s,t,u”のグループと、“v,w,x,y,z”のグループを挙げることができる。また、この例における前記フリックジェスチャーの方向としては、前記指接触ポイント10から例えば上下左右の4方向や、左度斜め45度上方向,右斜め45度上方向,左斜め45度下方向,右斜め45度下方向などが考えられる。勿論、これらフリックジェスチャーの方向は一例であり、他の方向であってもよく、またユーザが任意に設定することも可能である。当該英文字4グループ対応入力モードにより、本実施形態の携帯情報端末が英文字入力の処理を実行する場合のより詳細な説明については後述する。
【0078】
前記英単語対応入力モードは、例えば意味のある4文字からなる複数の英単語を用い、それら各英単語に対してそれぞれフリックジェスチャーの方向を対応付けるとともに、グループオブジェクトを対応付けた英文字入力モードである。前記4文字の英単語としては、一例として、“bang”,“chip”,“desk”,“from”,“july”,“wave”,“taxy”,“quiz”の8個の単語を挙げることができる。これら英単語には、アルファベットの26文字全てが含まれている。また、これら各単語と前記フリックジェスチャーの方向との対応付けとしては、例えば前述のテンキー配列に準じたものなどを挙げることができる。なお、当該英単語対応入力モードにより、本実施形態の携帯情報端末が英文字入力の処理を実行する場合の、より詳細な説明については後述する。
【0079】
[日本語文字入力例]
本実施形態の情報入力手法の場合、日本語文字入力は、前述の英文字入力の場合と同様に、一部例外を除き、一文字につき例えば一回のタップジェスチャーと二回のフリックジェスチャーとにより実現される。詳細については後述するが、本実施形態において、日本語文字入力は、例えばタップジェスチャー後の一回目のフリックジェスチャーによって、入力したい“行”のグループを選択し、二回目のフリックジェスチャーによって、先のフリックジェスチャーで選択された“行”のグループ内に含まれる“段”文字を選択することにより行われる。言い換えると、日本語文字入力では、一回目のフリックジェスチャーにより入力したい文字の“子音”が選択され、二回目のフリックジェスチャーにより入力したい文字の“母音”が選択されることで、それら“子音”と“母音”の組み合わせから得られる平仮名文字が決められる。なお、日本語の文字には“ゃ”,“ゅ”,“ょ”などのいわゆる小文字用や濁点等を有する文字も存在するため、本実施形態は、それら小文字や濁点等の文字に対応したフリックジェスチャーについても設定可能となされている。
【0080】
図18〜図35には、日本語文字入力の際の画面遷移とタッチパネル上へのジェスチャー操作の流れを示す。なお、以下の説明では、一例として、ウェブ検索の際に、ユーザが所望の文字列を検索キーワード(一例として“検索する”)として入力する例を挙げているが、勿論本発明はこの実施形態の例に限定されるものではない。また、この例の場合、本実施形態の携帯情報端末は、文字入力モードは日本語入力モードになされているとする。
【0081】
検索キーワードが入力されるテキストボックス2と検索ボタン3が配されたブラウザ画面と、そのブラウザ画面のテキストボックス2へのタップジェスチャーによる全画面ジャックモードへの移行までは前述の図2及び図3と同じである。
【0082】
前記全画面ジャックモードへの移行後、例えば図18に示すようにタッチパネル上の所望の位置にユーザの指等が触れると、携帯情報端末は、図19に示すようなグループオブジェクト群22を、前記ジャックモード画面1J上に表示させる。なお、図18,図19の指接触ポイント10は前述同様のものである。
【0083】
本実施形態において、図19に示したグループオブジェクト群22は、前述同様に、各文字グループに対応したオブジェクトが例えばいわゆるテンキー配列に準じて配置されたものであり、当該テンキー配列で中央に位置するグループオブジェクトが、前記指接触ポイント10の位置に対応するように配置される。
【0084】
本実施形態のような日本語文字入力の場合、前記グループオブジェクト群22に属する各グループオブジェクトは、いわゆるテンキー配列による日本語入力の際の各平仮名文字グループにそれぞれ対応付けられている。すなわち、日本語文字入力モードの場合、前記指接触ポイント10に対応したグループオブジェクト(テンキー配列で中央に位置するグループオブジェクト)には、子音“n”を有する文字グループ、つまり平仮名五十音順の“な行”に属する各平仮名文字の“なにぬねの”の文字グループが割り当てられている。また、前記指接触ポイント10の近傍で且つ画面上で例えば左約45度上方向の所定位置に配されるグループオブジェクトには、子音“a”を有する文字グループ、つまり平仮名五十音順の“あ行”に属する各平仮名文字“あいうえお”の文字グループが割り当てられている。以下同様に、指接触ポイント10近傍の上方向の所定位置に配されるグループオブジェクトには、子音“k”を有する文字グループ、つまり“か行”の文字グループが割り当てられている。指接触ポイント10近傍の右約45度上方向の所定位置に配されるグループオブジェクトには、子音“s”を有する文字グループ、つまり“さ行”の文字グループが割り当てられている。指接触ポイント10近傍の左横方向の所定位置に配されるグループオブジェクトには、子音“t”を有する文字グループ、つまり“た行”の文字グループが割りあてられている。指接触ポイント10近傍の右横方向の所定位置に配されるグループオブジェクトには、子音“h”を有する文字グループ、つまり“は行”の文字グループが割りあてられている。指接触ポイント10近傍の左約45度下方向の所定位置に配されるグループオブジェクトには、子音“m”を有する文字グループ、つまり“ま行”の文字グループが割りあてられている。指接触ポイント10近傍の下方向の所定位置に配されるグループオブジェクトには、子音“y”を有する文字グループ、つまり“や行”の文字グループが割りあてられている。指接触ポイント10近傍の右約45度下方向の所定位置に配されるグループオブジェクトには、子音“r”を有する文字グループ、つまり“ら行”の文字グループが割りあてられている。さらに、前記子音“r”の文字グループに対応したグループオブジェクトの更に下方向の所定位置に配されるグループオブジェクトには、子音“w”を有する文字グループ、つまり“わ行”の文字グループが割りあてられている。また、当該日本語文字入力モードの場合、グループオブジェクト群22には、前記子音“t”を有する文字グループに対応したグループオブジェクトのさらに左横方向の所定位置に配されるグループオブジェクトには、例えば文字を小さくする際の装飾機能が割り当てられている。さらに、前記子音“h”の文字グループに対応したグループオブジェクトのさらに右横方向の所定位置に配されるグループオブジェクトには、文字に濁点等を付与する際の装飾機能が割り当てられている。なお、それら各グループオブジェクトとそれらへの文字グループの割り当ては、ユーザが適宜変更することも可能となされている。また、各グループオブジェクトへ割り当てる情報についても、文字だけでなく、記号や他の機能等に適宜変更することも可能となされている。
【0085】
また、日本語文字入力モードの場合のグループオブジェクト群22において、指接触ポイント10位置(テンキー配列の中央)のグループオブジェクトから、他の各グループオブジェクトへは、矢印オブジェクトが描かれている。これら各矢印オブジェクトの矢印の向きは、指接触ポイント10の位置(テンキー配列の中央)からフリックジェスチャーを行う際のフリック方向を、ユーザへ知らせるための指標となされている。但し、当該日本語文字入力モードの場合のグループオブジェクト群22において、例えば前記子音“w”のグループオブジェクトや前記小文字用や濁点等の装飾機能が割り当てられたグループオブジェクトのように、前記指接触ポイント10から例えば一つ分のグループオブジェクトを隔てた位置に配されるグループオブジェクトへの矢印オブジェクトについては、フリックジェスチャーの際のフリック方向と同時にそのフリック速度を高速にすべきことをユーザへ知らせるための指標となされる所定の矢印オブジェクトが描かれる。
【0086】
なお、図19の例は、ジャックモード画面1Jにグループオブジェクト群22が表示された様子を示しているが、例えば、各グループオブジェクトの位置関係および各グループオブジェクトと各子音に対応した各文字グループの割り当てをユーザが概ね記憶しているような場合、それらグループオブジェクト群22は表示されなくてもよい。また本実施形態において、グループオブジェクト群22は、例えばユーザによる任意の設定によって、その表示と非表示が適宜切り替えられてもよい。
【0087】
次に、前述の図18に示したように各文字グループが割り当てられている状態で、例えばユーザが所望の文字グループの配置方向へフリックジェスチャーを行うと、本実施形態の携帯情報端末は、そのフリックジェスチャー方向の文字グループがユーザにより選択されたと判断する。本実施形態のように、ユーザが前記検索キーワードとして“検索する”の文字を前記テキストボックス2へ入力するような例の場合、最初に行われる前記フリックジェスチャー方向は、“検索”の平仮名読み“けんさく”の“け”の文字が有する子音“k”の文字グループを選択するような方向となる。このため、図20の例に示すように、前記“検索”の文字を入力する際の最初のフリックジェスチャー方向は、子音“k”の文字グループが配された方向、つまり前記指接触ポイント10から上方向となされる。これにより、図21に示すように前記子音“k”の文字グループが選択される。なお、図20中の指接触ポイント10aおよび指接触ポイント10b、それらを結ぶ矢印、矢印オブジェクトを囲う点線等は前述同様のものである。
【0088】
前記図20及び図21のようにしてユーザ所望の文字グループが選択されると、本実施形態の携帯情報端末は、前記ユーザにより選択された文字グループを記憶した状態で、図22に示すようにジャックモード画面1Jへ戻る。この図22の例の場合、前記子音“k”が選択状態となっているため、前記入力中テキスト表示エリア11には“k”の一文字とそれに続くカーソルが表示され、同様に、テキストボックス2にも前記“k”の一文字とそれに続くカーソルが表示される。
【0089】
そして、前記ユーザにより選択された文字グループを記憶した状態で、タッチパネル上の所望の位置にユーザの指等が触れると、本実施形態の携帯情報端末は、図23に示すような文字オブジェクト群23を、前記ジャックモード画面1J上に表示させる。なお、図23の例においても前述同様に、ユーザの指等の接触位置を可視化するための指接触ポイント10を描いている。
【0090】
この日本語文字入力の場合において、図23に示した文字オブジェクト群23は、先に選択された文字グループ内に属する各文字に対応したオブジェクトが前述同様にテンキー配列に準じて配置されたものであり、当該テンキー配列で中央に位置するオブジェクトが、前記指接触ポイント10の位置に対応するように配置される。また、当該文字オブジェクト群23において、指接触ポイント10位置(テンキー配列の中央)の文字オブジェクトから、他の各文字オブジェクトへは、前述同様の矢印オブジェクトが描かれている。これら各矢印オブジェクトの矢印の向きは、前述同様に、指接触ポイント10位置(テンキー配列の中央)からフリックジェスチャーを行う際のフリック方向を、ユーザへ知らせるための指標となされている。
【0091】
本実施形態において、当該文字オブジェクト群23に属する各文字オブジェクトは、先に選択された文字グループの子音“k”と各母音の組み合わせにより得られる各平仮名文字にそれぞれ対応付けられた状態で、テンキー配列に準じて配置されている。すなわち、この例の場合、先に選択された文字グループは前記子音“k”となっているため、その子音“k”と各母音“a”,“i”,“u”,“e”,“o”とにより得られる、“か”,“き”,“く”,“け”,“こ”の各平仮名の文字オブジェクトが、前記テンキー配列に準じて配置される。例えば、前記指接触ポイント10の近傍で且つ画面上で例えば上方向の所定位置に配される文字オブジェクトには、子音“k”と母音“a”から得られる“か”の文字が割り当てられている。以下同様に、前記指接触ポイント10近傍の右約45度上方向の所定位置に配される文字オブジェクトには、子音“k”と母音“i”から得られる“き”の文字が割り当てられている。前記指接触ポイント10近傍の右横方向の所定位置に配される文字オブジェクトには、子音“k”と母音“u”から得られる“く”の文字が割り当てられている。前記指接触ポイント10近傍の右約45度下方向の所定位置に配される文字オブジェクトには、子音“k”と母音“e”から得られる“け”の文字が割り当てられている。前記指接触ポイント10近傍の下方向の所定位置に配される文字オブジェクトには、子音“k”と母音“o”から得られる“こ”の文字が割り当てられている。なお、前記指接触ポイント10近傍の左横方向の所定位置に配される文字オブジェクトには、子音“k”の文字グループで使用可能な拗音(“ゃ,ゅ,ょ”等)の文字が割り当てられている。したがって、例えば、ユーザにより文字グループの子音“k”が選択された後に前記指接触ポイント10近傍の左横方向へのフリックジェスチャーが行われた場合、本実施形態の携帯情報端末は、“きゃ”,“きゅ”,“きょ”の文字がユーザにより選択されたと判断する。なお、日本語文字入力の際の“a”,“i”,“u”,“e”,“o”の5個の母音は、一例として図23のように各文字オブジェクトに割り当てられているが、勿論、これらの割り当ては一例であり、前述同様に割り当てが変更されてもよいし、ファンクション情報として他の文字や記号、他の記号等が割り当てられてもよい。
【0092】
また、図23の例は、ジャックモード画面1J上に文字オブジェクト群23が表示された様子を示しているが、それら各文字オブジェクトの位置関係および各文字オブジェクトと各文字の割り当てをユーザが概ね記憶しているような場合には、それら文字オブジェクト群23は表示されなくてもよい。さらに本実施形態において、文字オブジェクト群23は、例えばユーザによる任意の設定によって、その表示と非表示が適宜切り替えられてもよい。
【0093】
次に、前記図23に示したように各文字オブジェクト群23に各文字が割り当てられている状態で、例えばユーザが所望の文字の配置方向へフリックジェスチャーを行うと、本実施形態の携帯情報端末は、そのフリックジェスチャー方向の文字がユーザにより選択されたと判断する。本実施形態のように、ユーザが前記検索キーワードとして“検索する”の文字を前記テキストボックス2へ入力するような例の場合、その平仮名読み“けんさく”の“け”が有する母音“e”の文字グループが選択されることになる。このため、フリックジェスチャー方向は、図24に示すように前記指接触ポイント10から右約45度下方向となり、これにより図25に示すように前記“け”の文字が選択される。なお、図23中の指接触ポイント10a,10b等は前述同様のものであり、また、図24中の矢印オブジェクトを囲う点線も前述同様のものである。
【0094】
このようにして、例えば“け”の文字が選択されると、本実施形態の携帯情報端末は、図26に示すように、入力中テキスト表示エリア11には前記“け”の一文字とそれに続くカーソルを表示し、同様に、テキストボックス2にも前記“け”の一文字とそれに続くカーソルを表示する。
【0095】
前記検索キーワードとして入力される“検索”の平仮名読み“けんさく”の文字のうち、前記“け”以降の各文字“ん”,“さ”,“く”についても前述同様にして入力が行われる。図27には前記“けんさく”の全文字の入力が終わった状態を示している。
【0096】
次に、前述した平仮名読み“けんさく”はそのまま検索キーワードとして用いられてもよいが、本実施形態の携帯情報端末は、その平仮名“けんさく”を漢字の“検索”へ変換することも可能である。
【0097】
本実施形態において、仮名漢字変換は、前記ジャックモード画面1Jの画面左下隅に配された変換/記号指示エリア14へのタップジェスチャーを通じて実行可能となされている。図28には、前記変換/記号指示エリア14へのタップジェスチャーが行われている様子を示す。なお、図中の指接触ポイント10は前述同様のものである。
【0098】
日本語文字入力モードとなっている場合、前記変換/記号指示エリア14は、日本語の仮名漢字変換のための変換機能を有しており、当該変換/記号指示エリア14が例えばタップジェスチャ等された場合、携帯情報端末は、前述したようにタッチパネルの略々全エリアを記号選択ジャックモード(日本語文字入力の場合は仮名漢字変換ジャックモードとなる。)に切り替える。
【0099】
そして、当該仮名漢字変換ジャックモードへ移行すると、本実施形態の携帯情報端末は、図29に示すように、前記テキストボックス2に入力されている平仮名文字列に対応した変換漢字候補一覧30をディスプレイ画面上に表示した仮名漢字変換ジャック画面1Jaへ移行する。
【0100】
またこの時の携帯情報端末は、例えばスライドジェスチャーやフリックジェスチャーにより、前記変換漢字候補一覧内の各変換漢字候補をスクロール可能となされ、さらにその一覧内の所望の変換漢字候補へのタップジェスチャーによりその選択が可能とる。
【0101】
ここで、仮名漢字変換ジャックモードの場合、前記変換漢字候補一覧内での各変換漢字候補のスクロール指示は、例えば図30に示すように、スライドジェスチャーやフリックジェスチャーにより実現可能となされている。すなわち、この例の場合、変換漢字候補一覧は、仮名漢字変換ジャック画面1Ja上で例えば各変換漢字候補が縦方向に並んだ状態で表示されている。そして、例えば図30のように、指接触ポイント10aから指接触ポイント10bの方向へのフリックジェスチャーがなされた場合、本実施形態の携帯情報端末は、前記各変換漢字候補を画面上で上方向へスクロール移動させる。勿論、逆方向のフリックジェスチャーがなされた場合、前記各変換漢字候補は、画面1Ja上で下方向にスクロール移動する。なお、図31は、図30の例のフリックジェスチャーにより各変換漢字候補がスクロールした後の一例を示している。
【0102】
また、本実施形態の携帯情報端末は、前記変換漢字候補一覧の変換候補の読みが所望の文字数と違う場合に、ユーザが文字数の調整を指示するためのオブジェクトとして、文字数削減オブジェクト31を仮名漢字変換ジャック画面1Ja内に配置している。したがって、前記変換漢字候補一覧の変換候補の読みが所望の文字数と違っているために、ユーザから前記文字数削減オブジェクト31へのタップジェスチャーがなされた場合、本実施形態の携帯情報端末は、変換文字数の調節を行う。また、本実施形態の携帯情報端末は、入力した文字に不足などが生じた場合に、ユーザが前記全画面ジャックモード1Jへ戻すことを指示するためのオブジェクトとして、「戻る」の文字が表示されたオブジェクトを仮名漢字変換ジャック画面1Ja内に配置している。したがって、入力した文字に不足などが生じているために、ユーザから前記「戻る」の文字が表示されたオブジェクトへのタップジェスチャーがなされた場合、本実施形態の携帯情報端末は、前記全画面ジャックモード1Jへ戻る。
【0103】
また、本実施形態において、前記変換漢字候補一覧は、例えば画面1Jaの所定位置に対応した変換漢字候補が他の候補とは異なる大きさや色、所定のマーク等が付されることにより、他の候補と区別可能となされる。前記スクロールがなされることで、前記所定位置に表示される変換漢字候補が変更された場合、その変換漢字候補が他の候補と区別可能になされる。なお、前記所定位置は、例えば画面の略々中央位置などを挙げることができるが、勿論他の位置であってもよく、また、ユーザにより適宜変更されてもよい。前記所定位置に表示されている変換漢字候補は、その時点で選択可能な候補となっていることを表している。
【0104】
そして、例えば図32に示すように、前記所定位置に表示されている変換漢字候補に対応したタッチパネル上の位置にユーザの指が接触し、さらに例えばその変換漢字候補を横切る方向のフリックジェスチャーが行われた場合、本実施形態の携帯情報端末は、その変換漢字候補がユーザにより選択されたと判断する。なお、図32,図33中の指接触ポイント10,10a,10b、指接触ポイント10から10bへ向かう矢印は前述同様のものである。
【0105】
前述のようにして変換漢字候補がユーザにより選択されると、携帯情報端末は、図34に示すように、その選択された変換漢字候補を、前記平仮名文字を変換した漢字として、前記入力中テキスト表示エリア11とテキストボックス2内に入力する。またこの時の携帯情報端末は、前記全画面ジャックモード1Jへ戻る。
【0106】
前記“検索”の文字入力が終わった後は、前述同様にして、“する”の文字が入力されることになり、これにより図35に示すように、入力中テキスト表示エリア11とテキストボックス2内には“検索する”の文字が入力される。
【0107】
前記図35に示したようにユーザ所望の全ての文字の入力が終わった後、キー操作部119の「戻る」のハードキーがユーザにより押下操作されると、本実施形態の携帯情報端末は、前記全画面ジャックモードを解除し、ブラウザ画面モードへ移行する。この時のブラウザ画面モードでは、前記テキストボックス2内に“検索する”の文字の入力が完了した状態となる。したがって、この状態で例えば検索ボタン3がタップジェスチャー等により押下されると、本実施形態の携帯情報端末は、当該ブラウザ画面において上記“検索する”を検索キーワードとしたウェブ検索等を実行する。
【0108】
前述したような日本語文字入力を実現するための本実施形態の携帯情報端末における詳細な処理の流れについては後述する。
【0109】
[数字入力例]
本実施形態の情報入力手法の場合、数字入力は、一つの数字につき例えば一回のタップジェスチャーと一回のフリックジェスチャーとにより実現される。
【0110】
なおここでは、前述のようにテキストボックス2内に数字を入力する例について説明する。
【0111】
文字入力モードが数字入力モードになされている場合において、前述同様に全画面ジャックモードへの移行後、タッチパネル上の所望の位置にユーザの指等が触れると、携帯情報端末は、図36に示すような数字オブジェクト群24を、前記ジャックモード画面1J上に表示させる。なお、図36中の指接触ポイント10は前述同様のものである。
【0112】
本実施形態において、図36に示した数字オブジェクト群24は、“1”,“2”,“3”,“4”,“5”,“6”,“7”,“8”,“9”,“0”の各数字と、例えば“*”,“#”の二つの記号に対応した各オブジェクト(これらを纏めて数字オブジェクトと表記する。)が例えばいわゆるテンキー配列に準じて配置されたものであり、当該テンキー配列で中央に位置するグループオブジェクトが、前記指接触ポイント10の位置に対応するように配置される。また、当該数字オブジェクト群24において、指接触ポイント10位置(テンキー配列の中央)の文字オブジェクトから、他の各文字オブジェクトへは、前述同様の矢印オブジェクトが描かれている。これら各矢印オブジェクトの矢印の向きは、前述同様に、指接触ポイント10位置(テンキー配列の中央)からフリックジェスチャーを行う際のフリック方向を、ユーザへ知らせるための指標となされている。
【0113】
なお、図36の例では、各数字オブジェクトに数字や記号が割り当てられているが、勿論、これらの割り当ては一例であり、前述同様に割り当てが変更されてもよいし、ファンクション情報として他の文字や記号、他の記号等が割り当てられてもよい。また、各数字オブジェクトへの数字等の割り当てをユーザが概ね記憶しているような場合には、それら数字オブジェクト群24は表示されなくてもよい。さらに、数字オブジェクト群24は、例えばユーザによる任意の設定によって、その表示と非表示が適宜切り替えられてもよい。
【0114】
前記図36に示したように各数字オブジェクト群24に各数字等が割り当てられている状態で、例えばユーザが所望の数字の配置方向へフリックジェスチャーを行うと、本実施形態の携帯情報端末は、そのフリックジェスチャー方向の数字等がユーザにより選択されたと判断する。そして、ユーザ所望の数字が選択されると、本実施形態の携帯情報端末は、当該選択された数字等を前記テキストボックス2等へ入力することになる。
【0115】
前述したような数字入力を実現するための本実施形態の携帯情報端末における詳細な処理の流れについては後述する。
【0116】
[メニュー操作例]
本実施形態の情報入力手法において、例えば階層化されているメニュー項目の選択操作は、一部例外を除き、例えば一回のタップジェスチャーと二回のフリックジェスチャーとにより実現可能となされている。なお以下の例では、メニュー階層が二階層となっている例を挙げているが、本実施形態におけるメニュー階層は三階層或いはそれ以上の階層数となされていてもよい。
【0117】
図37〜図45には、メニュー階層が二階層により構成されている場合のメニュー選択操作の一例として、音楽再生モード時のメニュー項目を挙げ、そのメニュー項目を選択する際のタッチパネル上のジェスチャー操作例および画面遷移例を示している。なお、以下の説明では、音楽再生モード時における階層化されたメニュー項目の一例として、図39,図40および図43,図44に示すような各メニュー項目例を挙げているが、勿論本実施形態はこの例に限定されるものではない。また、以下の例では音楽再生モード時のメニュー項目およびその選択操作例を挙げているが、本実施形態はこの例に限定されず、携帯情報端末で使用可能な様々なメニュー項目およびその選択操作に対して適用可能であることは言うまでもない。
【0118】
図37は、本実施形態の携帯情報端末が音楽再生モードとなっており、ディスプレイ画面1上に再生中の楽曲名と再生時間が表示されている例を示している。
【0119】
音楽再生モードとなっている場合において、例えば図38に示すようにタッチパネル上の所望の位置がユーザによりタップされると、本実施形態の携帯情報端末は、前記音楽再生時の各種再生制御項目をそれぞれメニュー項目としてディスプレイ画面上に表示するとともに、ユーザのジェスチャー操作によりそれらメニュー項目が選択可能な状態となる全画面ジャックモードへと移行する。そして、当該音楽再生時における全画面ジャックモードの場合、本実施形態の携帯情報端末は、図39に示すようなジャックモード画面1Jbを表示する。なおこの例の場合、音楽再生はバックグラウンドで実行される。また、図38,図39の例において、指接触ポイント10は前述同様のものである。
【0120】
ここで、本実施形態の場合の前記ジャックモード画面1Jb上には、一例として、図39に示すようなグループオブジェクト群40が配される。
【0121】
図39に例示したグループオブジェクト群40は、音楽再生時にユーザが操作可能な各種再生制御のための各メニュー項目が階層化されたグループ(以下、メニューグループと表記する。)をそれぞれ表すグループオブジェクトが、指接触ポイント10を中心にして例えば同心円周上に配置されたものとなされている。勿論、図39に示したグループオブジェクト群40は、あくまでも一例であり、例えば前述のようなテンキー配列に準じた位置に各グループオブジェクトが配されていてもよい。また、図39のグループオブジェクト群40の場合、指接触ポイント10から各グループオブジェクトへ向かう矢印オブジェクト等は描かれていないが、前述同様に、フリックジェスチャー時の指標として矢印オブジェクトが描かれていてもよい。
【0122】
図39の例の場合、前記グループオブジェクト群40を構成する各グループオブジェクトは、一例として、音量制御のためのメニューグループに対応したグループオブジェクトと、スキップ制御のためのメニューグループに対応したグループオブジェクトと、早送り制御のためのメニューグループに対応したグループオブジェクトと、停止/再生開始制御のためのメニューグループに対応したグループオブジェクトとを有している。すなわちこれらメニューグループは、音楽再生時の制御機能をカテゴリ毎に纏めたものとなされている。
【0123】
前記音量制御のメニューグループには、音量制御に対応していることを表すメニュー項目と、その下位となり音楽再生時の音量を大/小任意に調整するためのメニュー項目の、例えば二階層のメニュー項目が割り当てられている。前記スキップ制御のメニューグループには、スキップ制御に対応していることを表すメニュー項目と、その下位となり例えば先頭、頭出し、スキップ、ランダムなどを選択するためのメニュー項目等の、例えば二階層のメニュー項目が割り当てられている。前記早送り制御のメニューグループには、早送り制御に対応していることを表すメニュー項目と、その下位となり例えばコマ戻し、巻き戻し、早送り、コマ送りなどを選択するためのメニュー項目等の、例えば二階層のメニュー項目が割り当てられている。前記停止/再生開始制御のメニューグループには、再生停止/再生開始の制御に対応していることを表すメニュー項目と、その下位となり再生停止と再生開始、一時停止、オフなどを選択するためのメニュー項目等の、例えば二階層のメニュー項目が割り当てられている。すなわちこれらメニュー項目は、先に選択された制御機能のカテゴリ内において、各調整項目に対応したものとなされている。
【0124】
そして、この図39の例において、前記音量制御のメニューグループは、前記指接触ポイント10を中心とする同心円周上で当該指接触ポイント10の下方向に配されている。以下同様に、前記スキップ制御のメニューグループは、前記同心円周上で前記指接触ポイント10の左横方向に配されている。前記停止/再生開始制御のメニューグループは、前記同心円周上で前記指接触ポイント10の上方向に配されている。前記早送り制御のメニューグループは、前記同心円周上で前記指接触ポイント10の右横方向に配されている。
【0125】
なお、この例においても前述同様に、予めメニューグループが割り当てられていないグループオブジェクトを設け、そのグループオブジェクトに対して、例えばファンクション情報としてユーザ所望のメニューグループを適宜割り当てることも可能である。また、既にメニューグループが割り当てられているグループオブジェクトについても、それら各メニューグループの割り当てを、他のメニューグループや他の機能に適宜変更することも可能となされている。
【0126】
また、この例においても前述同様に、ジャックモード画面1Jb上にグループオブジェクト群40が表示された様子を示しているが、例えば、前記各グループオブジェクトの位置関係および各グループオブジェクトとメニューグループの割り当てをユーザが記憶しているような場合、それらグループオブジェクト群40は表示されなくてもよい。また本実施形態において、グループオブジェクト群40は、例えばユーザによる任意の設定によって、その表示と非表示が適宜切り替えられてもよい。
【0127】
次に、前述の図39に示したように前記指接触ポイント10を中心とした同心円周上に各メニューグループが割り当てられている状態で、ユーザ所望のメニューグループの配置方向へのフリックジェスチャーが行われると、本実施形態の携帯情報端末は、そのフリックジェスチャー方向のメニューグループがユーザにより選択されたと判断する。ここで、例えば音量調整がなされる場合、この時のフリックジェスチャー方向は、図40に示すように前記指接触ポイント10から下方向となり、これにより音量制御項目に対応したメニューグループが選択される。なお、この図40の例において図中の指接触ポイント10a,10bは前述同様のものである。
【0128】
前記図40のようにしてユーザ所望のメニューグループが選択されると、本実施形態の携帯情報端末は、当該ユーザにより選択されたメニューグループを記憶した状態で、図41に示すようなジャックモード画面1Jbへ戻る。
【0129】
また、前記グループオブジェクト群40の中からユーザ所望のメニューグループが選択された場合、本実施形態の携帯情報端末は、その選択されたメニューグループに関連した所定のオブジェクトをジャックモード画面1Jb上に表示することも可能となされている。なお、前述の例のように、前記グループオブジェクト群の中から前記音量制御のメニューグループが選択された場合、携帯情報端末は、図41に示すように、当該音量制御に関連した所定のオブジェクトとして、例えば音量を表すバーオブジェクト50を表示可能となされている。
【0130】
次に、前記音量制御のメニューグループが選択された場合において、例えば図42に示すようにタッチパネル上の所望の位置にユーザの指等が接触すると、本実施形態の携帯情報端末は、図43に示すような音量調整に関連するメニューオブジェクト群41を、前記ジャックモード画面1Jb上に表示させる。なお、これら図42,図43の例において、指接触ポイント10は前述同様のものである。
【0131】
本実施形態において、図43に示すメニューオブジェクト群41は、先に選択された音量制御のためのメニューグループ内に属する各メニューに対応したオブジェクトが、前述同様に指接触ポイント10を中心とする同心円周上に配置されたものとなされている。なお、図43に示したメニューオブジェクト群41は、あくまでも一例であり、例えば前述のテンキー配列に準じた位置に各メニューオブジェクトが配されていてもよい。また、図43のメニューオブジェクト群41の場合、指接触ポイント10から各メニューオブジェクトへ向かう矢印オブジェクト等は描かれていないが、前述同様にフリックジェスチャー時の指標として矢印オブジェクトが描かれていてもよい。
【0132】
図43の例の場合、前記メニューオブジェクト群41を構成する各メニューオブジェクトは、一例として、音量「大」のメニュー項目に対応したメニューオブジェクトと、音量「小」のメニュー項目に対応したメニューオブジェクトと、音量「ミュート」のメニュー項目に対応したメニューオブジェクトと、音量「自動」のメニュー項目に対応したメニューオブジェクトとを有している。
【0133】
すなわちこの図43の例において、前記音量「大」のメニューオブジェクトには、音量を大きく調整するためのメニュー項目が割り当てられ、前記音量「小」のメニューオブジェクトには、音量を小さく調整するためのメニュー項目が割り当てられている。前記音量「ミュート」のメニューオブジェクトには、音量ミュート機能をオン/オフさせるためのメニュー項目が割り当てられている。前記音量「自動」のメニューオブジェクトには、例えば外界の音量に応じて音量を自動調整する機能をオン/オフさせるためのメニュー項目が割り当てられている。
【0134】
そして、前記メニューオブジェクト群41のように、指接触ポイント10を中心とした同心円周上に各メニュー項目が割り当てられている状態で、例えばユーザが所望のメニュー項目の配置方向へフリックジェスチャーを行うと、本実施形態の携帯情報端末は、そのフリック方向のメニュー項目がユーザにより選択されたと判断する。例えば、図44に示すように、音量「小」のメニュー項目が割り当てられているメニューオブジェクトの配置方向にフリックジェスチャーがなされた場合、本実施形態の携帯情報端末は、音量を小さくする方向に調整する。なお、図44中の指接触ポイント10a,10bとそれらを結ぶ矢印は前述同様のものである。
【0135】
その後、本実施形態の携帯情報端末は、図45に示すように、前記音量を表すバーオブジェクト50を、前記音量が小さく調整された後の音量レベルを表す表示に変化させるとともに、ジャックモード画面1Jbに戻る。
【0136】
なお、前記メニューオブジェクト群41の中で、例えば音量「大」のメニューオブジェクトが選択された場合、本実施形態の携帯情報端末は、音量を大きくする方向に調整するとともに、前記バーオブジェクト50を前記音量が大きく調整された後の音量レベルを表す表示に変化させることになる。また例えば、前記メニューオブジェクト群41の中で、音量「ミュート」のメニューオブジェクトが選択された場合、本実施形態の携帯情報端末は、それ以前の状態が例えば音量「ミュート」がオフされている状態であれば音量「ミュート」をオンに調整し、一方、それ以前の状態が例えば音量「ミュート」がオンされている状態であれば音量「ミュート」をオフに調整する。また例えば、前記メニューオブジェクト群41の中で、音量「自動」のメニューオブジェクトが選択された場合、本実施形態の携帯情報端末は、それ以前の状態が例えば音量「自動」がオフされている状態であれば音量「自動」をオンに調整し、一方、それ以前の状態が例えば音量「自動」がオンされている状態であれば音量「自動」をオフに調整する。
【0137】
その他にも、前述の図39に示したグループオブジェクト群40の中で、例えば早送り制御のメニューグループがユーザにより選択された場合、メニューオブジェクト群41としては、一例として、二倍速早送り再生のメニュー項目に対応したメニューオブジェクト、三倍速早送り再生のメニュー項目に対応したメニューオブジェクト、それ以上の早送り再生の各メニュー項目に対応した各メニューオブジェクト、一倍速早戻し再生のメニュー項目に対応したメニューオブジェクト、二倍速早戻し再生のメニュー項目に対応したメニューオブジェクト、さらにそれ以上の早戻し再生の各メニュー項目に対応したメニューオブジェクト、一倍速再生へ戻すメニュー項目に対応したメニューオブジェクト等が、例えば前述同様に配置される。そして、それらの中から、ユーザがフリックジェスチャーにより所望メニュー項目を選択すると、本実施形態の携帯情報端末は、その選択されたメニュー項目に応じた再生速度制御を実行する。なお、このように再生速度調整がなされる場合、ジャックモード画面1Jbには、再生速度を表す所定のオーディオ等が表示されてもよい。
【0138】
また、前述の図39に示したグループオブジェクト群40の中で、例えばスキップ制御のメニューグループがユーザにより選択された場合、メニューオブジェクト群41としては、一例として、先頭、頭出し、スキップ、ランダム等の各メニューオブジェクトなどが、例えば前述同様に配置される。そして、それらの中から、ユーザがフリックジェスチャーにより所望のメニュー項目を選択すると、本実施形態の携帯情報端末は、その選択されたメニュー項目に応じた再生を実行する。なお、このようにスキップ調整がなされる場合、ジャックモード画面1Jbには、スキップ状態を表す所定のオーディオ等が表示されてもよい。
【0139】
また、前述の図39に示したグループオブジェクト群40の中で、例えば停止/再生開始制御のメニューグループがユーザにより選択された場合、メニューオブジェクト群41としては、一例として、再生停止のメニュー項目に対応したメニューオブジェクト、再生開始のメニュー項目に対応したメニューオブジェクト、一時停止のメニュー項目に対応したメニューオブジェクト、一時停止の解除(オフ)のメニュー項目に対応したメニューオブジェクトなどが、例えば前述同様に配置される。そして、それらの中から、ユーザがフリックジェスチャーにより所望のメニュー項目を選択すると、本実施形態の携帯情報端末は、その選択されたメニュー項目に応じた再生制御を実行する。なお、このように停止/再生開始制御がなされる場合、ジャックモード画面1Jbには、停止/再生開始制御の状態を表す所定のオーディオ等が表示されてもよい。
【0140】
前述したようなメニュー操作を実現するためのより詳細な処理の流れ等については後述する。
【0141】
[電話帳を用いた情報検索例]
本実施形態の情報入力手法において、例えばアドレス帳や電話帳等のような所望の情報格納部内に格納されている情報を検索するための情報入力操作は、一部例外を除き、例えば、少なくとも、一回のタップジェスチャーと一回のフリックジェスチャーとにより実現可能となされている。
【0142】
なお以下の説明において、前記所望の情報格納部は携帯情報端末内の電話帳となされており、その電話帳の中から登録情報(レコード)が検索される例を挙げている。また、以下の例では、一例として“草野”の文字を検索キーワードとして、前記電話帳の中から氏名を検索する例を挙げている。勿論、本実施形態における情報検索は、その他の様々な情報格納部に格納されている情報の検索にも適用可能であることは言うまでもない。
【0143】
図46〜図55には、一例として電話帳から“草野”の登録情報を検索する際のジェスチャー操作例および画面遷移例を示している。なお、本実施形態において、この時の携帯情報端末は、その動作モードが情報検索モードとなされており、当該情報検索モードにおける検索対象が電話帳となされている。
【0144】
図46は、本実施形態の携帯情報端末が情報検索モードとなされ、その検索対象が電話帳に設定されている場合のディスプレイ画面例を示している。
【0145】
電話帳から登録情報を検索する情報検索モードになっている場合において、例えば図47に示すようにタッチパネル上の所望の位置がユーザによりタップされると、本実施形態の携帯情報端末は、前述の日本語文字入力モードにおける文字入力時の動作例と同様、全画面ジャックモードへ移行する。なおこの例の場合のジャックモード画面1Jcは、前述の機能エリア12〜15を備えていないが、勿論それら機能エリア12〜15が配されていてもよい。
【0146】
前記情報検索モードにおいて全画面ジャックモードへ移行した後、図47に示すようにタッチパネル上の所望の位置にユーザの指等が接触すると、携帯情報端末は、図48に示すように、前述の日本語入力時と同様のグループオブジェクト群22を、前記ジャックモード画面1Jc上に表示させる。なお、図47,図48の指接触ポイント10は前述同様のものである。また、ユーザが各グループオブジェクトの位置関係等を概ね記憶しているような場合には、前述同様に、グループオブジェクト群22は表示されなくてもよい。さらに、この例においても前述同様に、グループオブジェクト群22は、ユーザによる任意の設定によってその表示と非表示が適宜切り替えられてもよい。
【0147】
次に、前記グループオブジェクト群22が表示されている時に、前述同様に、ユーザが所望も文字グループの配置方向へフリックジェスチャーを行うと、本実施形態の携帯情報端末は、そのフリックジェスチャー方向の文字グループがユーザにより選択されたと判断する。
【0148】
ここで、本実施形態のように、例えば日本語の検索キーワードを用いて所望の情報格納部から所望の情報を検索する場合、一回目のフリックジェスチャー方向は、前記検索キーワードを構成する文字列の例えば先頭文字が有する子音の文字グループを選択する方向となされる。すなわち例えば、“草野”を検索キーワードとして電話帳の中から登録済み氏名を検索するような場合、前記一回目のフリックジェスチャー方向は、先ず前記“草野”の平仮名読み“くさの”の先頭文字“く”が有する子音“k”の文字グループを選択する方向となされる。このため、前記“草野”の文字を入力する際の一回目のフリックジェスチャー方向は、図49の例に示すように、前記“草野”の平仮名読み“くさの”の先頭文字“く”が有する子音“k”の文字グループが配された方向、つまり前記指接触ポイント10から上方向となされる。
【0149】
上述のようにして一回目のフリックジェスチャーにより子音“k”の文字グループが選択されると、本実施形態の携帯情報端末は、図50に示すように、電話帳に登録されている氏名の平仮名読みの先頭文字の子音が、前記子音“k”となっている各登録済み氏名群を、前記電話帳から抽出する。そして、本実施形態の携帯所端末は、当該電話帳から抽出した登録済み氏名群からなる検索情報一覧表(レコード一覧表)60を、ジャックモード画面1Jc上に表示する。なお、この時の検索情報一覧表60内の登録済み氏名が一つである場合において、その登録済み氏名が前記“草野”である時には、当該“草野”を検索キーワードとした電話帳検索は終了することになる。本実施形態の携帯情報端末は、電話帳検索が終了した際に表示されている前記“草野”に対応したタッチパネル上が例えばタップされた時、当該“草野”の氏名に対応付けられて電話帳に登録されている情報(例えば電話番号や住所、その他の情報)をディスプレイ画面上に表示してもよい。
【0150】
次に、前記検索情報一覧表60が複数の氏名等からなっている場合において、例えば図51に示すようにさらにタッチパネル上の所望の位置にユーザの指等が接触すると、本実施形態の携帯情報端末は、図52に示すように、前述の図48同様のグループオブジェクト群22を前記ジャックモード画面1Jc上に表示させる。
【0151】
そして、前記検索情報一覧表60とグループオブジェクト群22が表示されている状態で、前述同様に、ユーザが所望も文字グループの配置方向へフリックジェスチャーを行うと、本実施形態の携帯情報端末は、そのフリックジェスチャー方向の文字グループがユーザにより選択されたと判断する。
【0152】
このように、一回目の情報検索により検索情報一覧表60が得られている状態で、さらにグループオブジェクト群22に対するフリックジェスチャーが行われた場合、本実施形態の携帯情報端末は、前記検索情報一覧表の中からさらに情報を絞り込む処理を実行する。本実施形態において、一回目の情報検索により得られた検索情報一覧表の中から更に情報を絞り込む検索は、例えば前記検索キーワードを構成する文字列の二番目の文字が有する子音の文字グループを選択することにより行われる。すなわち例えば、前記“草野”が検索キーワードとなされている場合、当該二回目のフリックジェスチャー方向は、“草野”の平仮名読み“くさの”の二番目の文字“さ”が有する子音“s”の文字グループを選択する方向となされる。このため、当該二回目のフリックジェスチャー方向は、図53の例に示すように、前記“草野”の平仮名読み“くさの”の二番目の文字“さ”が有する子音“s”の文字グループが配された方向、つまり前記指接触ポイント10から右約45度上方向となされる。
【0153】
上述のようにして二回目のフリックジェスチャーにより子音“s”の文字グループが選択されると、本実施形態の携帯情報端末は、電話帳に登録されている氏名の平仮名読みの先頭文字の子音が前記子音“k”で二番目の文字の子音が前記子音“s”となっている各登録済み氏名群を、前記一回目の情報検索により得られている検索情報一覧表の中から絞り込む。そして、本実施形態の携帯所端末は、図54に示すように、前記一回目の情報検索による検索情報一覧表の中から絞り込んだ氏名群からなる検索情報一覧表61、つまり二回目の情報検索による検索情報一覧表を、ジャックモード画面1Jc上に表示する。すなわち当該情報検索の際には、日本語入力における“子音”選択を繰り返し、それら選択された幾つかの“子音”の並びにマッチする情報を検索するような絞り込み検索が行われる。
【0154】
なお、図54の例では、情報検索一覧表内にまだ複数の氏名が含まれているため、さらに前述同様の絞り込み検索が行われることになる。すなわち、前述同様、タップジェスチャーが行われ、三回目のフリックジェスチャーにより“草野”の平仮名読み“くさの”の三番目の文字“の”が有する子音“n”の文字グループが選択される。このように、前記二回目の情報検索による検索情報一覧表の中から更に絞り込み検索が行われると、本実施形態の携帯所端末は、図55に示すように、登録済み氏名が“草野”となった検索情報一覧表62をジャックモード画面1Jc上に表示する。これにより、前記“草野”を検索キーワードとした電話帳検索が終了することになる。そして、前述同様、電話帳検索が終了した際に表示されている前記“草野”に対応したタッチパネル上が例えばタップされた場合、本実施形態の携帯情報端末は、当該“草野”の氏名に対応付けられて電話帳に登録されている情報(電話番号や住所、その他の情報)をディスプレイ画面上に表示してもよい。
【0155】
前述したような情報検索を実現するための本実施形態の携帯情報端末における詳細な処理の流れについては後述する。
【0156】
[連続したフリックジェスチャーによる情報入力]
本実施形態の携帯情報端末は、前述のような何回かのフリックジェスチャーによる選択により所望の文字や情報を選択する例の他にも、例えばタッチパネルから指等を離さない状態で連続して何回かのフリックジェスチャーが行われた場合にも同様に所望の文字や情報の選択が可能となされている。
【0157】
図56には、タッチパネルから指を離さない状態で行われるフリックジェスチャーの一例を示す。なお、図56中の指接触ポイント10a,10b,10cは前述同様にディスプレイ画面上(タッチパネル上)でユーザの指等が接触した位置を図面上で判りやすく可視化したものである。
【0158】
この図56は、タッチパネル上の所望の位置でユーザの指等が接触した指接触ポイント10aから指接触ポイント10bへ延びる矢印方向へ、ユーザの指がタッチパネル上に接触した状態でスライドし、さらに、指接触ポイント10bから指接触ポイント10cへ延びる矢印方向へ、ユーザの指がタッチパネル上に接触した状態でスライドした例を示している。
【0159】
すなわちこの図56の例によれば、指接触ポイント10aから指接触ポイント10bへ延びる矢印方向がユーザにより入力され、その後、指接触ポイント10bから指接触ポイント10cへ延びる矢印方向がユーザにより入力される。この場合の本実施形態の携帯情報端末は、前記指接触ポイント10aから指接触ポイント10bへ延びる矢印方向のユーザ入力により、例えば前述したようなグループ選択を行い、その後の指接触ポイント10bから指接触ポイント10cへ延びる矢印方向のユーザ入力により先に選択されたグループ内に属する情報の選択を行う。
【0160】
この図56に示したような連続入力によれば、タッチパネルから指を離さずにグループ選択とそれに続くグループ内の情報選択が可能になるため、より迅速な情報入力が可能となる。なお、この図56の例において、例えば指接触ポイント10bや指接触ポイント10bの近傍等には、前述同様のグループやグループ内の情報に対応したオブジェクト群を表示してもよい。
【0161】
なお、前述したような各種情報入力において、ユーザからのジェスチャー操作に対するフィードバックとして、バイブレータ鳴動を行ったり、情報入力が何れの段階であるかに応じてバイブレータ鳴動のパターンや種類を変えることなどにより、ユーザ操作が受け付けられたことなどを判りやすく知らせることも可能である。
【0162】
[文字・メニュー・登録情報等とフリックジェスチャー方向との対応テーブル例]
前述したような英文字入力や日本語文字入力、数字入力、メニュー選択、情報検索等の処理を実現するために、本実施形態の携帯情報端末は、例えば前述のメモリ部105内に以下に説明するような各文字入力モード用の対応テーブルを格納している。なお、各対応テーブルは、本実施形態の情報入力制御プログラムの起動によりメモリ部105内に展開されるものでも良いし、予めメモリ部105内に用意されているものであってもよい。
【0163】
図57は、前述した各文字入力モードにおいて、タッチパネルに対する前記タップジェスチャー、および、前記フリックジェスチャーの際の各フリック方向を、本実施形態の携帯情報端末が認識するための入力イベント−入力ID対応テーブルを示している。なお、図58には、図57の入力IDに対応した方向を視覚化するための図を示す。
【0164】
図57の対応テーブルにおいて、前記入力イベントは、前記タップジェスチャーと、前記フリックジェスチャーの際の各フリック方向とに対応している。前記入力IDは、各入力イベント毎に割り当てられたIDである。
【0165】
すなわち、本実施形態の携帯情報端末は、前記全画面ジャックモードに移行した後、タッチパネルに対してユーザからジェスチャー操作がなされた場合、当該図57に示す対応テーブルに基づいて、そのユーザからのジェスチャー操作が何れの入力イベントであるか判断するとともに、その入力イベントに対応した入力IDを認識する。
【0166】
具体的に説明すると、本実施形態の携帯情報端末は、全画面ジャックモードへ移行した後、入力イベントとしてタップジェスチャーがなされた場合にはその入力イベントに対応した入力ID“5”を、図57の対応テーブルから参照する。当該入力ID“5”は、図58に示すように、前記指接触ポイント10の位置となる。また例えば、入力イベントとして、タッチパネル上でユーザの指が触れた前記指接触ポイント10から、図58の矢印A1に示す左上方向(つまり左約45度上方向)へのフリックジェスチャーがなされた場合、携帯情報端末は、当該入力イベントに対応した入力ID“1”を、図57の対応テーブルから参照する。また例えば、前記指接触ポイント10から、図58の矢印A2に示す上方向へのフリックジェスチャーがなされた場合、携帯情報端末は、その入力イベントに対応した入力ID“2”を対応テーブルから参照する。また、前記指接触ポイント10から、図58の矢印A3に示す右上方向(つまり右約45度上方向)へのフリックジェスチャーがなされた場合、携帯情報端末は、その入力イベントに対応した入力ID“3”を対応テーブルから参照する。以下同様にして、本実施形態の携帯情報端末は、図58の矢印A4に示す左方向(左横方向)のフリックジェスチャーの入力イベントの時には入力ID“4”を、図58の矢印A6に示す右方向(右横方向)のフリックジェスチャーの入力イベントの時には入力ID“6”を、図58の矢印A7に示す左下方向(左約45度下方向)のフリックジェスチャーの入力イベントの時には入力ID“7”を、図58の矢印A8に示す下方向のフリックジェスチャーの入力イベントの時には入力ID“8”を、図58の矢印A9に示す右下方向(右約45度下方向)のフリックジェスチャーの入力イベントの時には入力ID“9”をそれぞれ参照する。また携帯情報端末は、例えば、前記指接触ポイント10から、図58の矢印A0に示す下方向の高速フリックジェスチャーの入力イベントの時には入力ID“0”を、図58の矢印A11に示す左方向(左横方向)の高速フリックジェスチャーの入力イベントの時には入力ID“11”を、図58の矢印A12に示す右方向(右横方向)の高速フリックジェスチャーの入力イベントの時には入力ID“12”をそれぞれ参照する。このように、本実施形態の携帯情報端末は、各入力イベントに対応した入力IDを、図57に示した対応テーブルから参照する。
【0167】
そして、本実施形態の携帯情報端末は、前記入力イベントに対応した入力IDを基に、図59〜図70に示すような各入力ID対応表を参照することにより、前記入力IDに対応した文字や数字、メニュー項目のグループを選択し、さらに、それら選択されたグループ内の文字やメニュー項目等を選択する。
【0168】
図59は、英文字入力モードにおける各グループと前記入力IDとの対応テーブルを示している。
【0169】
この図59の対応テーブルにおいて、グループIDは、英文字入力モードにおける各グループ毎に割り当てられたID(グループID)である。英文字入力モードの場合、入力ID“1”にはグループID“1”、入力ID“2”にはグループID“2”、入力ID“3”にはグループID“3”、入力ID“4”にはグループID“4”、入力ID“5”にはグループID“5”、入力ID“6”にはグループID“6”、入力ID“7”にはグループID“7”、入力ID“8”にはグループID“8”、入力ID“9”にはグループID“9”がそれぞれ対応付けられている。なお、入力ID“0”,入力ID“11”,入力ID“12”に対してはグループIDが割り当てられておらず、それらの入力IDは、前述したファンクション情報などのような各種応用用途が適用可能となされている。
【0170】
図60には、英文字入力モードにおいて図59の対応テーブルから参照された各グループIDに含まれる英文字等に対応したID(グループ内ID)と、前記入力IDとの対応テーブルを示している。
【0171】
図60に示した対応テーブルにおいて、グループ内ID“No.1”,“No.2”,“No.3”,“No.4”,“No.5”,“No.6”,“No.7”,“No.8”,“No.9”は、図61〜図63の対応テーブル中の各グループ内IDに対応している。そして、英文字入力モードの場合、入力ID“1”にはグループ内ID“No.1”、入力ID“2”にはグループ内ID“No.2”、入力ID“3”にはグループ内ID“No.3”、入力ID“4”にはグループ内ID“No.4”、入力ID“5”にはグループ内ID“No.5”、入力ID“6”にはグループ内ID“No.6”、入力ID“7”にはグループ内ID“No.7”、入力ID“8”にはグループ内ID“No.8”、入力ID“9”にはグループ内ID“No.9”がそれぞれ対応付けられている。なお、入力ID“0”,入力ID“11”,入力ID“12”に対してはグループ内IDが割り当てられておらず、それらの入力IDは、前述したファンクション情報などのような各種応用用途が適用可能となされている。
【0172】
ここで、本実施形態において、英文字入力モードが前述した英文字テンキー対応入力モードである場合、前記図60に示したグループID内IDは、図61の対応テーブルに示すような前記英文字テンキー対応入力モード用の各英文字にそれぞれ対応付けられている。
【0173】
すなわち図61に示す対応テーブルは、前記英文字入力モードが前述した英文字テンキー対応入力モードである場合において、前記図59のグループIDと前記図60の各グループ内IDとの対応、および、各グループIDのグループに属する各英文字の対応テーブルを示している。
【0174】
具体的に説明すると、前述した英文字テンキー対応入力モードの場合、図61の対応テーブルに示すように、グループID“1”のグループは、例えば“.”,“_”,“@”,“−”等の各記号に対応したグループであり、当該グループID“1”のグループ内ID“No.2”には前記記号“.”が対応付けられ、グループ内ID“No.4”には前記記号“_”が、グループ内ID“No.6”には前記記号“@”が、グループ内ID“NO.8”には前記記号“−”がそれぞれ対応付けられている。また、グループID“2”のグループは、前記“a,b,c”の各英文字に対応したグループであり、当該グループID“2”のグループ内ID“No.2”には英文字“a”が、グループ内ID“No.6”には英文字“b”が、グループ内ID“No.8”には英文字“c”がそれぞれ対応付けられている。以下同様に、グループID“3”のグループは、前記“d,e,f”の各英文字に対応したグループであり、当該グループID“3”のグループ内ID“No.2”には英文字“d”が、グループ内ID“No.6”には英文字“e”が、グループ内ID“No.8”には英文字“f”がそれぞれ対応付けられている。グループID“4”のグループは、前記“g,h,i”の各英文字に対応したグループであり、当該グループID“4”のグループ内ID“No.2”には英文字“g”が、グループ内ID“No.6”には英文字“h”が、グループ内ID“No.8”には英文字“i”がそれぞれ対応付けられている。グループID“5”のグループは、“j,k,l”の各英文字に対応したグループであり、当該グループID“5”のグループ内ID“No.2”には英文字“j”が、グループ内ID“No.6”には英文字“k”が、グループ内ID“No.8”には英文字“l”がそれぞれ対応付けられている。グループID“6”のグループは、“m,n,o”の各英文字に対応したグループであり、当該グループID“6”のグループ内ID“No.2”には英文字“m”が、グループ内ID“No.6”には英文字“n”が、グループ内ID“No.8”には英文字“o”が対応付けられている。また、グループID“7”のグループは、“p,q,r,s”の各英文字に対応したグループであり、当該グループID“7”のグループ内ID“No.2”には英文字“p”が、グループ内ID“No.4”には英文字“s”が、グループ内ID“No.6”には英文字“q”が、グループ内ID“No.8”には英文字“r”が対応付けられている。グループID“8”のグループは、“t,u,v”の各英文字に対応したグループであり、当該グループID“8”のグループ内ID“No.2”には英文字“t”が、グループ内ID“No.6”には英文字“u”が、グループ内ID“No.8”には英文字“v”が対応付けられている。グループID“9”のグループは、“w,x,y,z”の各文字に対応したグループであり、当該グループID“9”のグループ内ID“No.2”には英文字“w”が、グループ内ID“No.4”には英文字“z”が、グループ内ID“No.6”には英文字“x”が、グループ内ID“No.8”には英文字“y”が対応付けられている。
【0175】
また、本実施形態において、英文字入力モードが前述した英文字4グループ対応入力モードである場合、前記図60に示したグループID内IDは、図62の対応テーブルに示すような前記英文字4グループ対応入力モード用の各英文字にそれぞれ対応付けられている。
【0176】
すなわち図62に示す対応テーブルは、英文字入力モードが前述した英文字4グループ対応入力モードである場合において、前記図59のグループIDと前記図60の各グループ内IDとの対応、および、各グループIDのグループに属する各英文字の対応テーブルを示している。なお、英文字4グループ対応入力モードの場合は、グループID“2”、グループID“4”、グループID“6”、グループID“8”に対してグループ内IDが対応付けられている。
【0177】
具体的に説明すると、前述した英文字4グループ対応入力モードの場合、図62の対応テーブルに示すように、グループID“2”のグループは、前記“a,b,c,d,e,f,g”の各英文字に対応したグループであり、当該グループID“2”のグループ内ID“No.1”には英文字“e”が、グループ内ID“No.3”には英文字“a”が、グループ内ID“No.4”には英文字“f”が、グループ内ID“No.6”には英文字“b”が、グループ内ID“No.7”には英文字“g”が、グループ内ID“No.8”には英文字“d”が、グループ内ID“No.9”には英文字“c”がそれぞれ対応付けられている。以下同様に、グループID“4”のグループは、前記“v,w,x,y,z”の各英文字に対応したグループであり、当該グループID“4”のグループ内ID“No.1”には英文字“x”が、グループ内ID“No.3”には英文字“v”が、グループ内ID“No.4”には英文字“y”が、グループ内ID“No.7”には英文字“z”が、グループ内ID“No.9”には英文字“w”がそれぞれ対応付けられている。グループID“6”のグループは、前記“h,i,j,k,l,m,n”の各英文字に対応したグループであり、当該グループID“6”のグループ内ID“No.1”には英文字“l”が、グループ内ID“No.3”には英文字“h”が、グループ内ID“No.4”には英文字“m”が、グループ内ID“No.6”には英文字“i”が、グループ内ID“No.7”には英文字“n”が、グループ内ID“No.8”には英文字“k”が、グループ内ID“No.9”には英文字“j”がそれぞれ対応付けられている。グループID“8”のグループは、前記“o,p,q,r,s,t,u”の各英文字に対応したグループであり、当該グループID“8”のグループ内ID“No.1”には英文字“s”が、グループ内ID“No.3”には英文字“o”が、グループ内ID“No.4”には英文字“t”が、グループ内ID“No.6”には英文字“p”が、グループ内ID“No.7”には英文字“u”が、グループ内ID“No.8”には英文字“r”が、グループ内ID“No.9”には英文字“q”がそれぞれ対応付けられている。
【0178】
また、本実施形態において、英文字入力モードが前述した英単語対応入力モードである場合、前記図60に示したグループID内IDは、図63の対応テーブルに示すような前記英単語対応入力モード用の各英文字にそれぞれ対応付けられている。
【0179】
すなわち、図63に示す対応テーブルは、英文字入力モードが前述した英単語対応入力モードである場合において、前記図59のグループIDと前記図60の各グループ内IDとの対応、および、各グループIDのグループに属する英文字の対応テーブルを示している。なお、英単語グループ対応入力モードの場合は、例えばグループID“5”にはグループ内IDには対応付けがなされていない。
【0180】
具体的に説明すると、前述した英単語対応入力モードの場合、図63の対応テーブルに示すように、グループID“1”のグループは、英単語“bang”に対応したグループであり、当該グループID“1”のグループ内ID“No.2”には英文字“b”が、グループ内ID“No.4”には英文字“g”が、グループ内ID“No.6”には英文字“a”が、グループ内ID“No.8”には英文字“nがそれぞれ対応付けられている。以下同様に、グループID“2”のグループは、英単語“chip”に対応したグループであり、当該グループID“2”のグループ内ID“No.2”には英文字“c”が、グループ内ID“No.4”には英文字“p”が、グループ内ID“No.6”には英文字“h”が、グループ内ID“No.8”には英文字“iが対応付けられている。グループID“3”のグループは、英単語“desk”に対応したグループであり、当該グループID“3”のグループ内ID“No.2”には英文字“d”が、グループ内ID“No.4”には英文字“k”が、グループ内ID“No.6”には英文字“e”が、グループ内ID“No.8”には英文字“sが対応付けられている。グループID“4”のグループは、英単語“from”に対応したグループであり、当該グループID“4”のグループ内ID“No.2”には英文字“f”が、グループ内ID“No.4”には英文字“m”が、グループ内ID“No.6”には英文字“r”が、グループ内ID“No.8”には英文字“oが対応付けられている。グループID“6”のグループは、英単語“july”に対応したグループであり、当該グループID“6”のグループ内ID“No.2”には英文字“j”が、グループ内ID“No.4”には英文字“y”が、グループ内ID“No.6”には英文字“u”が、グループ内ID“No.8”には英文字“lが対応付けられている。グループID“7”のグループは、英単語“wave”に対応したグループであり、当該グループID“7”のグループ内ID“No.2”には英文字“w”が、グループ内ID“No.4”には英文字“e”が、グループ内ID“No.6”には英文字“a”が、グループ内ID“No.8”には英文字“vが対応付けられている。グループID“8”のグループは、英単語“taxy”に対応したグループであり、当該グループID“8”のグループ内ID“No.2”には英文字“t”が、グループ内ID“No.4”には英文字“y”が、グループ内ID“No.6”には英文字“a”が、グループ内ID“No.8”には英文字“xが対応付けられている。グループID“9”のグループは、英単語“quiz”に対応したグループであり、当該グループID“9”のグループ内ID“No.q”には英文字“t”が、グループ内ID“No.4”には英文字“z”が、グループ内ID“No.6”には英文字“u”が、グループ内ID“No.8”には英文字“iが対応付けられている。
【0181】
図64は、日本語文字入力モードにおける各子音と前記入力IDとの対応テーブルを示している。
【0182】
この図64の対応テーブルにおいて、各子音には子音IDとして“a,k,s,t,n,h,m,y,r,w”が割り当てられている。そして、当該日本語文字入力モードの場合、入力ID“0”には子音ID“w”が割り当てられ、以下同様に、入力ID“1”には子音ID“a”、入力ID“3”には子音ID“s”、入力ID“4”には子音ID“t”、入力ID“5”には子音ID“n”、入力ID“6”には子音ID“h”、入力ID“7”には子音ID“m”、入力ID“8”には子音ID“y”、入力ID“9”には子音ID“r”がそれぞれ割り当てられている。また、入力ID“11”には子音IDとして応用用途の小文字変換機能が割り当てられ、入力ID“12”には子音IDとして応用用途の濁点変換機能が割り当てられている。
【0183】
図65は、日本語文字入力モードにおける各母音と前記入力IDとの対応テーブルを示している。
【0184】
この図65の対応テーブルにおいて、各母音には母音IDとして“a,i,u,e,o”と“ゃ”,“ゅ”,“ょ”等の小文字が割り当てられている。そして、当該日本語文字入力モードの場合、母音ID“a”は入力ID“2”に対応付けられ、母音ID“i”は入力ID“3”に、母音ID“u”は入力ID“6”に、母音ID“o”は入力ID“8”に、母音ID“e”は入力ID“e”に対応付けられている。また、小文字は、入力ID“4”に対応付けられている。
【0185】
図66は、日本語文字入力モードにおいて、子音IDと母音IDの対応テーブルを示している。
【0186】
すなわち、この図66の対応テーブルにおいて、子音ID“a,k,s,t,n,h,m,y,r,w”は五十音順の各“行”に対応し、母音ID“a,i,u,e,o”は五十音順の各“段”に対応している。
【0187】
図67は、数字入力モードにおける各数字と前記入力IDとの対応テーブルを示している。
【0188】
すなわちこの図67の対応テーブルにおいて、各入力ID“0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,11,12”には各数字と二つの記号“0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,*,#”が割り当てられている。
【0189】
図68は、前述したメニュー選択が行われる場合の各メニューグループのIDとの対応テーブルを示している。
【0190】
この図68に示した対応テーブルにおいて、グループIDは、メニュー選択の際の各メニューグループ毎に割り当てられたID(グループID)である。本実施形態の場合、入力ID“2”にはグループID“2”が対応付けられ、入力ID“4”にはグループID“4”、入力ID“6”にはグループID“6”、入力ID“8”にはグループID“8”がそれぞれ対応付けられている。なお、他の入力IDには前述したファンクション情報などのような各種応用用途が適用可能となされている。
【0191】
図69は、メニュー選択が行われる場合において、図68の対応テーブルから参照された各グループIDに属するメニュー項目に対応したID(グループ内ID)と前記入力IDとの対応テーブルを示している。
【0192】
また、当該図69に示したメニュー用のグループ内IDは、一例として図70の対応テーブルに示すような各メニュー項目がそれぞれ対応付けられている。なお、この例の場合、各メニュー項目は、一例として音楽再生時における制御項目に対応している。
【0193】
すなわち、音楽再生に関連するメニュー操作例の場合、図70の対応テーブルに示すように、グループID“1”のグループには、グループ内ID“No.2”の“再生”メニュー項目、グループ内ID“No.4”の“一時停止”メニュー項目と、グループ内ID“No.6”の“オフ”メニュー項目、グループ内ID“No.8”の“停止”メニュー項目がそれぞれ対応付けられている。以下同様に、グループID“4”のグループには、グループ内ID“No.2”の“先頭”メニュー項目、グループ内ID“No.4”の“頭出し”メニュー項目と、グループ内ID“No.6”の“スキップ”メニュー項目、グループ内ID“No.8”の“ランダム”メニュー項目が対応付けられている。グループID“6”のグループには、グループ内ID“No.2”の“コマ戻し”メニュー項目、グループ内ID“No.4”の“巻き戻し”メニュー項目と、グループ内ID“No.6”の“早送り”メニュー項目、グループ内ID“No.8”の“コマ送り”メニュー項目が対応付けられている。グループID“8”のグループには、グループ内ID“No.2”の“自動”メニュー項目、グループ内ID“No.4”の“小”メニュー項目と、グループ内ID“No.6”の“大”メニュー項目、グループ内ID“No.8”の“ミュート”メニュー項目が対応付けられている。
【0194】
本実施形態の携帯情報端末は、前述したような各対応テーブルを参照することにより、フリックジェスチャーの方向から入力IDを求め、さらにその入力IDから各動作モードにおける各グループIDやグループ内IDを求める。これにより、本実施形態の携帯情報端末は、前述したような英文字入力や日本語文字入力、数字入力、メニュー選択、情報検索等の処理を実現可能となっている。
【0195】
なお、前述した各対応テーブルにおいて、ID等の割り当てが未だ存在していない組み合わせがある場合、その空き部分を利用することにより、例えば、二回目のアクションでタップを選ぶといわゆる“Undo”などの機能が実行されるような機能割り当てを新たに追加することも可能である。
【0196】
[情報入力制御プログラムの実行時の処理の流れ]
以下、本実施形態の携帯情報端末が本実施形態の情報入力制御プログラムを実行して、前述した英文字入力や日本語文字入力、数字入力、メニュー選択、情報検索等の処理を行う際の処理フローチャートについて説明する。なお、本実施形態の情報入力制御プログラムは、携帯情報端末の工場出荷時に用意されていても良く、また、例えば前記通信や外部メモリ、外部入出力端子等を介して別途取得することも可能となされている。
【0197】
図71〜図78には、本実施形態の情報入力制御プログラムを、本実施形態の携帯情報端末の制御・演算部104が実行する際の処理の流れを示す。なお、この場合の情報入力制御プログラムは、ユーザからの指示に応じて起動するものであっても良いし、電源立ち上げ時に自動的に起動するものであってもよい。
【0198】
図71と図72は、本実施形態における文字等の情報入力の際の一連の処理の流れを示すフローチャートである。
【0199】
なお、詳細は以下のフローチャートで説明するが、本実施形態において、文字等の情報入力では、フリックジェスチャー毎に入力IDが割り当てられ、さらにそれ以前のスタックの状況に応じて、例えば前述したグループIDや子音ID,母音IDなどに分けられ、その後、後述するID追加処理により文字等の入力処理が行われる。
【0200】
例えば、英文字の入力は、前述したように、英文字一文字につき二回のフリックにより行われ、一回目のフリックによって入力したい文字が存在するグループ(グループID)を選択し、二回目のフリックによってグループ内での入力したい文字(グループ内ID)を選択することによって文字を入力する。そして、入力ID、グループID、グループ内IDは、フリック毎にスタックされ、このスタックから文字への変換が行われる。また例えば、日本語の平仮名の入力は、前述したように、平仮名一文字につき二回のフリックによって行われ、一回目のフリックでは入力したい文字の子音が選択され、その子音のIDがスタックされる。二回目のフリックでは、母音が選択され、その母音IDがスタックされる。そして、それらスタックされた子音IDと母音IDのより文字への変換が行われる。例えば、数字の入力は、前述したように、数字一文字につき一回のフリックにより行われる。また例えば、メニュー項目の選択は、前述したように、フリックによりメニュー階層の上位から順に絞り込むことで行われる。さらに例えば、電話帳等からの情報検索は、前述したように、複数回のフリックにより該当する電話帳のレコードを絞り込み、検索レコード件数が少なくなった際に選択(あるいは一件になるまで絞り込む)させることにより行われる。
【0201】
図71のフローチャートにおいて、制御・演算部104は、本実施形態の情報入力制御プログラムが起動済みとなされており、例えばステップS1として前述のようなテキストボックスを有するブラウザ画面の閲覧モードになっている場合、タッチパネルへのユーザ操作待ち状態となっている。
【0202】
ここで、例えばタッチパネルがユーザによりタッチされ、ステップS2として当該タッチ位置が前記テキストボックスであった場合、制御・演算部104は、ステップS3の処理として前記全画面ジャックモードへと移行する。またこの時の制御・演算部104は、ステップS4として、前記テキストボックスへ文字入力がなされる文字入力モードへ移行する。
【0203】
前記文字入力モードへ移行すると、制御・演算部104は、前記全画面ジャックモードでの前記タッチパネルへのユーザ操作待ち状態となる。そして、ステップS5として、ユーザから何らかのアクションがなされると、制御・演算部104は、ステップS6の処理として、そのアクションがタッチパネルに対する入力イベントであるか、或いは、ハードキーへの入力イベントであるかを判定する。
【0204】
前記ユーザアクションがハードキーを例えば押下操作するような入力イベントであったと判定した場合、制御・演算部104は、ステップS7の処理として、前記全画面ジャックモードを解除するとともに、文字入力モードからブラウザ閲覧モードへ戻し、ステップS1へ処理を戻す。
【0205】
一方、前記ユーザアクションがタッチパネルへの入力イベントであったと判定した場合、制御・演算部104は、ステップS8へと処理を進める。
【0206】
ステップS8の処理に進み、前記判定した入力イベントとして前記タッチパネルへユーザが指等を接触させたタッチイベントを検出した場合、制御・演算部104は、ステップS9の処理として、当該タッチイベントによりタッチされたエリアが、前記タッチパネル上の何れのエリアであるか判定する。
【0207】
そして、制御・演算部104は、前記タッチされたエリアが、前記機能エリア12〜15のうち例えば前記変換/記号指示エリア14であると判定した場合には、後述する図72のステップS15へ処理を進める。
【0208】
一方、制御・演算部104は、前記タッチされたエリアが、前記フリックジェスチャー等により文字等の情報入力可能なエリア、すなわち例えば前記機能エリア12〜15を除くタッチパネル上のエリアであると判定した場合にはステップS10へ処理を進める。
【0209】
ステップS10の処理に進むと、制御・演算部104は、前記タッチパネルへのタッチイベントが前記タップジェスチャーであるか否か判定する。
【0210】
前記ステップS10の判定処理において、前記タッチイベントがタップジェスチャーでないと判定した場合、すなわち例えばフリックジェスチャーである場合、制御・演算部104は、ステップS12へ処理を進める。
【0211】
ステップS12の処理に進むと、制御・演算部104は、前記フリックジェスチャーの速度ベクトルを求めるとともに、その速度ベクトルからフリック方向を検出する。
【0212】
次に、制御・演算部104は、ステップS13の処理として、前記フリックの方向とマッチする前述のIDを前述した対応テーブルから参照し、ステップS14へ処理を進める。なお、前記フリックジェスチャーが一回目のフリックジェスチャーである場合、前記IDは入力IDとその入力IDに対応したグループIDとなる。
【0213】
また、ステップS10にてタップジェスチャーであると判定した場合、制御・演算部104は、ステップS11へ処理を進める。
【0214】
ステップS11の処理に進むと、そのタップジェスチャーに対応するIDを、前述の対応テーブルから参照し、ステップS14へ処理を進める。なお、この場合のタップジェスチャーに対応するIDは、前記入力IDとその入力IDに対応したグループIDとなる。
【0215】
ステップS14の処理に進むと、制御・演算部104は、前記IDをスタックデータとして保持した後、ステップS5へ処理を戻す。なお、当該ステップS14の処理は、動作モードが前述した英文字入力モード、日本語文字入力モード、数字入力モード、メニュー選択モード、電話帳の検索モードの何れかにより異なり、それらの詳細は後述する。
【0216】
前記ステップS5へ処理が戻された後、前記ステップS10において前記タッチイベントが二回目のフリックジェスチャーであると判定された場合、前記ステップS13にて参照されるIDはグループ内IDとなる。
【0217】
次に、前記ステップS9において、前記タッチされたエリアが前記変換/記号指示エリア14であると判定されたことで、図72のステップS15へ処理が進むと、制御・演算部104は、変換モードに移行する。なお、当該変換モードは、例えば日本語文字入力モード等で前記仮名漢字変換の際に使用されるモードである。この図72のフローチャートの例では、日本語文字入力モードでの仮名漢字変換を例に挙げる。
【0218】
図72のステップS15の変換モードに移行すると、制御・演算部104は、ステップS16の処理に進む。ステップS16の処理に進むと、制御・演算部104は、変換候補抽出処理として、それ以前の前記グループ選択等により入力されている未確定文字列を基に、前述のような変換候補を抽出する。
【0219】
次に、制御・演算部104は、ステップS17の処理として、先のステップS16で抽出した変換候補の一覧をディスプレイ画面上に表示した後、ステップS18へ処理を進める。
【0220】
ステップS18の処理に進むと、前記タッチパネルへのユーザ操作待ち状態となり、ステップS19にてユーザから何らかのアクションを検出し、さらにそのアクションがタッチパネルに対するフリックジェスチャーであるとき、制御・演算部104は、ステップS20の処理として、そのフリックジェスチャーの方向を判定する。
【0221】
そして、前記フリックの方向が上或いは下方向である場合、制御・演算部104は、ステップS21の処理として、前記候補一覧を画面上で上或いは下方向へスクロールした後、ステップS17へ処理を戻す。
【0222】
また、前記フリックの方向が左方向である場合、制御・演算部104は、図71のステップS4へ処理を戻す。
【0223】
また、前記フリックの方位行が右方向である場合、制御・演算部104は、ステップS22の処理として、当該右方向のフリックジェスチャーにより選択された変換候補を、テキストボックスへ代入する。
【0224】
その後、制御・演算部104は、ステップS23の処理として、この時点までで入力された文字列をスタック文字列状態として、更に変換すべき未確定文字列があるか否か判定し、未確定文字列がある場合にはステップS16へ処理を戻し、一方、変換すべき未確定文字列がない場合には、図71のステップS4へ処理を戻す。
【0225】
図73は、前記図71のステップS14の部分について、文字入力モードが英文字入力モードである場合の詳細な処理の流れを示している。
【0226】
英文字入力モードにおいて、図73のステップS14の処理に進むと、制御・演算部104は、ステップS30の処理として、前述のスタックしているデータのうち、末尾のスタックデータが前述の英文字であるか、ID(グループID)であるか判定し、グループIDである場合は、ステップS32へ処理を進める。
【0227】
ステップS32の処理に進むと、制御・演算部104は、前述の英文字入力用の対応テーブルを参照することにより、入力IDからグループ内IDへの変換を行う。
【0228】
次に、ステップS33の処理として、制御・演算部104は、先に選択済みのグループIDと前記グループ内IDとから、前記英文字入力用の対応テーブルを参照して英文字を決定する。そして、制御・演算部104は、ステップS34の処理として、その英文字のデータをスタックデータとしてスタックする。
【0229】
一方、ステップS30において、末尾のスタックデータが英文字であると判定した場合、制御・演算部104は、ステップS31へ処理を進める。
【0230】
ステップS31の処理に進むと、制御・演算部104は、入力IDから、前記英文字入力用の対応テーブルを参照して、グループIDを決定する。そして、制御・演算部104は、ステップS34の処理として、グループIDをスタックデータとしてスタックする。
【0231】
その後、制御・演算部104は、図71のステップS5へ処理を戻す。
【0232】
図74は、前記図71のステップS14の部分について、文字入力モードが日本語文字入力モードである場合の詳細な処理の流れを示している。
【0233】
日本語文字入力モードにおいて、図74のステップS14の処理に進むと、制御・演算部104は、ステップS40の処理として、前述のスタックしているデータのうち、末尾のスタックデータが前述の平仮名文字であるか、子音IDであるか判定し、子音IDである場合は、ステップS42へ処理を進める。
【0234】
ステップS42の処理に進むと、制御・演算部104は、前述の日本語文字入力用の対応テーブルを参照することにより、入力IDから母音IDへの変換を行う。
【0235】
次に、ステップS43の処理として、制御・演算部104は、先に選択済みの子音IDと母音IDとから、前記日本語文字入力用の対応テーブルを参照して平仮名文字を決定する。そして、制御・演算部104は、ステップS34の処理として、その平仮名文字のデータをスタックデータとしてスタックする。
【0236】
一方、ステップS40において、末尾のスタックデータが平仮名文字であると判定した場合、制御・演算部104は、ステップS41へ処理を進める。
【0237】
ステップS41の処理に進むと、制御・演算部104は、入力IDから、前記日本語文字入力用の対応テーブルを参照して、子音IDを決定する。そして、制御・演算部104は、ステップS44の処理として、子音IDをスタックデータとしてスタックする。
【0238】
その後、制御・演算部104は、図71のステップS5へ処理を戻す。
【0239】
図75は、前記図71のステップS14の部分について、文字入力モードが数字入力モードである場合の詳細な処理の流れを示している。
【0240】
数字入力モードにおいて、図75のステップS14の処理に進むと、制御・演算部104は、ステップS50の処理として、前述の数字入力モード用の対応テーブルを参照して、入力IDから数字への変換を行う。
【0241】
そして、制御・演算部104は、ステップS51の処理として、ステップS50で決定された数字をテキストボックスへ代入する。
【0242】
次に、ステップS43の処理として、制御・演算部104は、先に選択済みの子音IDと母音IDとから、前記日本語文字入力用の対応テーブルを参照して平仮名文字を決定する。そして、制御・演算部104は、ステップS34の処理として、その平仮名文字のデータをスタックデータとしてスタックする。
【0243】
一方、ステップS40において、末尾のスタックデータが平仮名文字であると判定した場合、制御・演算部104は、ステップS41へ処理を進める。
【0244】
ステップS41の処理に進むと、制御・演算部104は、入力IDから、前記日本語文字入力用の対応テーブルを参照して、子音IDを決定する。そして、制御・演算部104は、ステップS44の処理として、子音IDをスタックデータとしてスタックする。
【0245】
その後、制御・演算部104は、図71のステップS5へ処理を戻す。
【0246】
図76は、前記図71のステップS14の部分について、動作モードがメニュー項目の選択入力のモードである場合の詳細な処理の流れを示している。
【0247】
メニュー選択モードにおいて、図76のステップS14の処理に進むと、制御・演算部104は、ステップS60の処理として、前述のスタックしているデータのうち、末尾のスタックデータが空の状態か、グループIDであるか判定し、グループIDである場合は、ステップS63へ処理を進める。
【0248】
ステップS63の処理に進むと、制御・演算部104は、前述のメニュー選択用の対応テーブルを参照することにより、入力IDからグループ内IDへの変換を行う。
【0249】
次に、ステップS64の処理として、制御・演算部104は、先に選択済みのグループIDとグループ内IDとから、前記メニュー選択用の対応テーブルを参照し、得られたメニュー項目に応じた処理を実行する。そして、制御・演算部104は、ステップS65の処理として、スタックデータを空にした後、図71のステップS5へ処理を戻す。
【0250】
一方、ステップS60において、末尾のスタックデータが空であると判定した場合、制御・演算部104は、ステップS61へ処理を進める。
【0251】
ステップS61の処理に進むと、制御・演算部104は、入力IDから、前記メニュー選択用の対応テーブルを参照して、グループIDを決定する。そして、制御・演算部104は、ステップS62の処理として、グループIDをスタックデータとしてスタックする。
【0252】
その後、制御・演算部104は、図71のステップS5へ処理を戻す。
【0253】
図77は、前記図71のステップS14の部分について、動作モードが前述した電話帳からの情報検索モードである場合の詳細な処理の流れを示している。
【0254】
電話帳からの情報検索モードにおいて、図77のステップS14の処理に進むと、制御・演算部104は、ステップS70の処理として、電話帳の登録レコード検索処理を実行し、ステップS71へ処理を進める。
【0255】
ステップS71の処理に進むと、制御・演算部104は、検索レコード数が例えば4個より多いか否か判定し、4個より多い場合はステップS72へ処理を進め、一方、4個以下である場合はステップS74へ処理を進める。
【0256】
ステップS72の処理に進むと、制御・演算部104は、入力IDから英字への変換処理を実行し、そのデータをスタックデータとしてスタックする。
【0257】
一方、ステップS74の処理に進むと、制御・演算部104は、入力IDから候補番号へ変換し、次に、ステップS75の処理として、検索したレコードと候補番号からレコードを特定する。
【0258】
そして、制御・演算部104は、特定された電話帳の情報をディスプレイ画面上に表示する。
【0259】
その後、制御・演算部104は、図71のステップS5へ処理を戻す。
【0260】
図78は、前述した連続したフリックジェスチャーによる所望の情報入力の際の処理の流れのフローチャートを示す。
【0261】
図71のステップS1〜ステップS3と同様の処理がなされた後、この図78のステップS80へ処理が進むと、制御・演算部104は、前記テキストボックスへ文字入力がなされる文字入力モードへ移行する。
【0262】
前記文字入力モードへ移行した後、制御・演算部104は、前記全画面ジャックモードでの前記タッチパネルへのユーザ操作待ち状態となる。そして、ステップS81として、ユーザから何らかのアクションがなされると、制御・演算部104は、ステップS82の処理として、そのアクションがタッチパネルに対する入力イベントであるか、或いは、ハードキーへの入力イベントであるかを判定する。
【0263】
前記ユーザアクションがハードキーを例えば押下操作するような入力イベントであったと判定した場合、制御・演算部104は、ステップS83の処理として、前記全画面ジャックモードを解除するとともに、文字入力モードからブラウザ閲覧モードへ戻し、前述のステップS1と同様の処理へ戻る。
【0264】
一方、前記ユーザアクションがタッチパネルへの入力イベントであったと判定した場合、制御・演算部104は、ステップS84へと処理を進める。
【0265】
ステップS84の処理に進み、前記判定した入力イベントとして前記タッチパネルへユーザが指等を接触させたタッチイベントを検出した場合、制御・演算部104は、ステップS85の処理として、当該タッチイベントによりタッチされたエリアが、前記タッチパネル上の何れのエリアであるか判定する。
【0266】
そして、制御・演算部104は、前記タッチされたエリアが、前記機能エリア12〜15のうち例えば前記変換/記号指示エリア14であると判定した場合には、後述する図72と同様のステップS15へ処理を進める。
【0267】
一方、制御・演算部104は、前記タッチされたエリアが、前記フリックジェスチャー等により文字等の情報入力可能なエリアであると判定した場合にはステップS86へ処理を進める。
【0268】
ステップS86の処理に進むと、制御・演算部104は、前記タッチパネルへのタッチイベントが前記タップジェスチャーであるか否か判定する。
【0269】
前記ステップS86の判定処理において、前記タッチイベントがタップジェスチャーでないと判定した場合、すなわち例えばフリックジェスチャーである場合、制御・演算部104は、ステップS88へ処理を進める。
【0270】
ステップS88の処理に進むと、制御・演算部104は、前記フリックジェスチャーの速度ベクトルを求めるとともに、その速度ベクトルからフリック方向を検出する。
【0271】
次に、制御・演算部104は、ステップS89の処理として、前記フリックの方向とマッチする前述のIDを前述した対応テーブルから参照し、ステップS90へ処理を進める。なお、前記フリックジェスチャーが一回目のフリックジェスチャーである場合、前記IDは入力IDとその入力IDに対応したグループIDとなる。
【0272】
また、ステップS86にてタップジェスチャーであると判定した場合、制御・演算部104は、ステップS87へ処理を進める。
【0273】
ステップS87の処理に進むと、そのタップジェスチャーに対応するIDを、前述の対応テーブルから参照し、ステップS90へ処理を進める。なお、この場合のタップジェスチャーに対応するIDは、前記入力IDとその入力IDに対応したグループIDとなる。
【0274】
ステップS90の処理に進むと、制御・演算部104は、前記IDをスタックデータとして保持した後、ステップS91へ処理を進める。なお、当該ステップS90の処理は、前述のステップS14と同様である。
【0275】
ステップS91の処理に進むと、制御・演算部104は、タッチパネルからユーザの指が離れたか否か判定し、指が離れたと判定した場合にはステップS81へ処理を戻し、指が離れていないと判定した場合にはステップS92へ処理を進める。
【0276】
ステップS92の処理に進むと、制御・演算部104は、前記タッチパネルから指が離れていない状態で行われたフリックジェスチャーによる速度方向の変化を検知すると、ステップS93へ処理を進める。
【0277】
ステップS93の処理に進むと、制御・演算部104は、前記速度方向が変化した後の速度ベクトルを求めるとともに、その速度ベクトルからフリック方向を検出する。
【0278】
そして、制御・演算部104は、ステップS94の処理として、当該フリックの方向とマッチする前述のIDを前述した対応テーブルから参照した後、ステップS90へ処理を進める。
【0279】
[総括]
以上説明したように本発明実施形態にかかる携帯情報端末は、ユーザによる操作入力を検出可能な検出面を有する入力操作部と、前記検出面上へのユーザ所望の操作入力位置を略々中心とした当該検出面上の複数の方向にそれぞれ所定の情報を割り当てる情報割当制御部と、前記入力操作部の前記検出面上へのユーザによる操作入力方向が、前記情報割当制御部により前記所定の情報が割り当てられた前記複数の方向の何れかに略々一致した時、当該略々一致した方向に割り当てられた所定の情報を、ユーザが選択した情報として入力する情報入力制御部とを有している。
【0280】
ここで、本実施形態の携帯情報端末において、前記入力操作部の前記検出面は、例えば、前記ユーザによる操作入力を検出可能な透明パネルからなり、当該検出面と略々同じ表示面を備えた表示部の当該表示面に略々並行して設けられている。
【0281】
また、本実施形態の携帯情報端末において、前記情報割当制御部は、例えば前記検出面上へのユーザ所望の操作入力位置にも所定の情報を割り当てる。そしてこの場合、前記情報入力制御部は、前記入力操作部の前記検出面上へのユーザによる操作入力が、前記ユーザ所望の操作入力位置に対する規定操作である時、当該操作入力位置に割り当てられた情報を、ユーザが選択した情報として入力する。
【0282】
また、本実施形態の携帯情報端末において、前記所定の情報は、例えば、複数の文字情報からなる複数の文字グループとそれら各文字グループに属する各文字情報とに階層化された情報である。そしてこの場合、前記情報割当制御部は、前記検出面上へのユーザ所望の位置への操作入力に応じて、前記各方向にそれぞれ文字グループを割り当て、前記情報入力制御部は、前記ユーザによる操作入力方向が、前記情報割当制御部により前記文字グループに割り当てられた前記複数の方向の何れかに略々一致した時、当該略々一致した方向に割り当てられた文字グループを、ユーザが選択した文字グループとする。次いで、前記情報割当制御部は、前記文字グループの選択がなされた後には、前記検出面上へのユーザ所望の位置への操作入力に応じて、前記選択された文字グループに属する各文字情報を前記各方向へ割り当て、前記情報入力制御部は、前記ユーザによる操作入力方向が、前記情報割当制御部により前記文字情報に割り当てられた前記複数の方向の何れかに略々一致した時、当該略々一致した方向に割り当てられた文字情報を、ユーザが選択した文字情報とする。
【0283】
また、本実施形態の携帯情報端末において、前記所定の情報は、例えば、複数の子音情報と複数の母音情報に階層化された情報である。そしてこの場合、前記情報割当制御部は、前記検出面上へのユーザ所望の位置への操作入力に応じて、前記各方向にそれぞれ子音情報を割り当て、前記情報入力制御部は、前記ユーザによる操作入力方向が、前記情報割当制御部により前記子音情報に割り当てられた前記複数の方向の何れかに略々一致した時、当該略々一致した方向に割り当てられた子音情報を、ユーザが選択した子音情報する。次いで、前記情報割当制御部は、前記子音情報の選択がなされた後には、前記検出面上へのユーザ所望の位置への操作入力に応じて、前記選択された子音情報を前記各方向へ割り当て、前記情報入力制御部は、前記ユーザによる操作入力方向が、前記情報割当制御部により前記母音情報に割り当てられた前記複数の方向の何れかに略々一致した時、当該略々一致した方向に割り当てられた母音情報を、ユーザが選択した母音情報とし、前記子音情報と母音情報の組み合わせからなる文字情報を入力情報とする。
【0284】
また、本実施形態の携帯情報端末において、前記所定の情報は、例えば、複数の数字情報からなる。そしてこの場合、前記情報割当制御部は、前記検出面上へのユーザ所望の位置への操作入力に応じて、前記ユーザ所望の操作入力位置と前記各方向にそれぞれ数字情報を割り当てる。さらに、前記情報入力制御部は、前記入力操作部の前記検出面上へのユーザによる操作入力が、前記ユーザ所望の操作入力位置に対する規定操作である時には当該操作入力位置に割り当てられた情報をユーザにより選択された数字情報とし、前記入力操作部の前記検出面上へのユーザによる操作入力が、前記複数の方向の何れかに略々一致した操作入力方向である時には当該略々一致した方向に割り当てられた数字情報をユーザが選択した数字情報とする。
【0285】
また、本実施形態の携帯情報端末において、前記所定の情報は、例えば、それぞれ所定の機能に対応した複数のメニュー情報からなる複数のメニューグループとそれら各メニューグループに属する各メニュー情報とに階層化された情報である。そしてこの場合、前記情報割当制御部は、前記検出面上へのユーザ所望の位置への操作入力に応じて、前記各方向にそれぞれメニューグループを割り当て、前記情報入力制御部は、前記ユーザによる操作入力方向が、前記情報割当制御部により前記メニューグループに割り当てられた前記複数の方向の何れかに略々一致した時、当該略々一致した方向に割り当てられたメニューグループを、ユーザが選択したメニューグループとする。次いで、前記情報割当制御部は、前記メニューグループの選択がなされた後には、前記検出面上へのユーザ所望の位置への操作入力に応じて、前記選択されたメニューグループに属する各メニュー情報を前記各方向に割り当て、前記情報入力制御部は、前記ユーザによる操作入力方向が、前記情報割当制御部により前記メニュー情報に割り当てられた前記複数の方向の何れかに略々一致した時、当該略々一致した方向に割り当てられたメニュー情報を、ユーザが選択したメニュー情報とする。
【0286】
また、本実施形態の携帯情報端末において、前記所定の情報は、例えば、所定情報格納部内の格納情報に関連した格納関連情報である。そしてこの場合、前記情報割当制御部は、前記検出面上へのユーザ所望の位置への操作入力に応じて、前記各方向にそれぞれ格納関連情報を割り当てる。さらに、前記情報入力制御部は、前記ユーザによる操作入力方向が、前記情報割当制御部により前記格納関連情報に割り当てられた前記複数の方向の何れかに略々一致した時、当該略々一致した方向に割り当てられた格納関連情報を、ユーザが選択した格納関連情報とし、その格納関連情報を基に前記所定情報格納部から前記格納情報を抽出する。
【0287】
また、前記所定情報格納部は、例えば電話帳の登録情報を前記格納情報とした電話帳情報格納部である。そしてこの場合、前記格納関連情報は前記電話帳の登録情報を特定するための情報とする。
【0288】
また、本発明実施形態の情報入力方法は、ユーザによる操作入力を検出可能な検出面を有する入力操作部に対して、前記検出面のユーザ所望の位置に対して操作入力がなされた時、情報割当制御部が、当該ユーザ所望の操作入力位置を略々中心とした当該検出面上の複数の方向にそれぞれ所定の情報を割り当て、前記入力操作部の前記検出面上へのユーザによる操作入力方向が、前記情報割当制御部により前記所定の情報が割り当てられた前記複数の方向の何れかに略々一致した時、情報入力制御部が、当該略々一致した方向に割り当てられた所定の情報を、ユーザが選択した情報として入力する。
【0289】
また、本発明実施形態の情報入力制御プログラムは、ユーザによる操作入力を検出可能な検出面を有する入力操作部に対して、前記検出面のユーザ所望の位置に対して操作入力がなされた時、当該ユーザ所望の操作入力位置を略々中心とした当該検出面上の複数の方向にそれぞれ所定の情報を割り当てる情報割当制御部と、前記入力操作部の前記検出面上へのユーザによる操作入力方向が、前記情報割当制御部により前記所定の情報が割り当てられた前記複数の方向の何れかに略々一致した時、当該略々一致した方向に割り当てられた所定の情報を、ユーザが選択した情報として入力する情報入力制御部として、携帯情報端末に搭載されたコンピュータを機能させる。
【0290】
また、本発明実施形態の記憶媒体は、ユーザによる操作入力を検出可能な検出面を有する入力操作部に対して、前記検出面のユーザ所望の位置に対して操作入力がなされた時、当該ユーザ所望の操作入力位置を略々中心とした当該検出面上の複数の方向にそれぞれ所定の情報を割り当てる情報割当制御部と、前記入力操作部の前記検出面上へのユーザによる操作入力方向が、前記情報割当制御部により前記所定の情報が割り当てられた前記複数の方向の何れかに略々一致した時、当該略々一致した方向に割り当てられた所定の情報を、ユーザが選択した情報として入力する情報入力制御部として、携帯情報端末に搭載されたコンピュータを機能させる情報入力制御プログラムを記憶してなる。
【0291】
そして、本実施形態においては、少なくとも一回のタップジェスチャーとフリックジェスチャーのみで文字の入力やメニュー選択、情報検索等が可能となっている。また、本実施形態においては、例えばフリックジェスチャーの方向といわゆるテンキー配列とを対応付け可能となされており、中心のキー(例えばテンキーうち“5”キー)からのフリック方向により所望の情報入力を可能としている。
【0292】
すなわち、本実施形態によれば、ユーザは、全画面ジャックモードとなっているタッチパネル上(ディスプレイ画面)上の任意の場所をタッチすればよく、例えば従来のように、ディスプレイ画面上に表示あれた仮想キーを目視により確認した上で、その仮想キーをタッチするような作業を行うことなく、所望の文字等の所を入力することが可能となる。したがって、例えば指の爪が長いため、指の腹部分で入力することが多いユーザのように、細かい場所の入力が難しいユーザであっても、ユーザはタッチする場所を確認する必要がなく、任意の場所で入力を行うことができる。
【0293】
また本実施形態によれば、フリック方向とテンキー配列とを略々対応させた場合、ユーザはテンキー配列を覚えておくことで、画面を見ずに入力を行うことができる。
【0294】
また本実施形態によれば、入力の際に画面上に表示するガイド情報は、非常に少なく、このため、ディスプレイ画面上がガイド情報により占有されてしまうことがなく、ユーザは快適に入力を行うことができる。
【0295】
また本実施形態によれば、ユーザのジェスチャー操作を検出するデバイスは、タッチパネル(タッチスクリーン)に限らず、フリックジェスチャーを検出可能なデバイスであれば、例えばいわゆるタッチパッドなど何れのデバイスであってもよい。
【0296】
また、本実施形態の場合、全画面ジャックモードにより文字等の入力以外の操作を防ぐようになされているため、誤って例えばリンク先へのジャンプなどの他の機能が実行されてしまう誤操作を防止することができる。
【0297】
さらに、本実施形態において、前述した連続したフリックジェスチャー操作による情報入力が行われる場合には、ユーザは、タッチパネルから指を離すことなく、所望の情報を入力することが可能となる。
【0298】
上述したように、本実施形態によれば、例えばディスプレイパネル上にタッチパネル等を備えた情報端末において、当該タッチパネルを用いて文字等を入力する場合に、ユーザの視覚による確認の作業を減らすことができ、また入力時のタイミング合わせの負担を略々不要にして、ユーザの負担を大幅に軽減可能とする情報入力装置が提供される。
【0299】
なお、本実施形態の携帯情報端末は、高機能型携帯電話端末や、例えばPDA(Personal Digital Assistant)や小型のノート型パーソナルコンピュータ、携帯ゲーム機、タブレット端末携帯ナビゲーション端末などにも適用可能である。
【0300】
また、前述した実施形態の説明は、本発明の一例である。このため、本発明は前述した実施形態に限定されることなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることはもちろんである。
【0301】
さらに、本発明の請求項又は請求項と均等の範囲内にある限り、デザイン又はその他の要素によって種々の改変、組み合わせ、他の実施形態が生じうることは、当業者によって当然のことと理解される。
【符号の説明】
【0302】
1…ディスプレイ画面、1J…ジャックモード画面、2…テキストボックス、3…検索ボタン、10a,10b,10c…指接触ポイント、11…入力中テキスト表示エリア、12…特殊文字指示エリア、13…カーソル指示エリア、14…変換/記号指示エリア、15…バックスペース入力エリア、20,22,40…グループオブジェクト群、21,23…文字オブジェクト群、24…数字オブジェクト群、30…変換漢字候補一覧、31…文字数削減オブジェクト、41…メニューオブジェクト群、50…バーオブジェクト、60,61,62…検索情報一覧表
101…通信アンテナ、102…アンテナ回路、103…送受信回路部、104…制御・演算部、105…メモリ部、106…GPSモジュール、107…非接触通信モジュール、108…近距離無線通信モジュール、109…デジタル放送受信モジュール、110…外部メモリI/F部、111…映像信号処理部、112…ディスプレイパネル、113…カメラ部、114…音声信号処理部、115…スピーカ、116…マイクロホン、117…各種センサ部、118…外部入出力端子部、119…キー操作部、102…タッチパネル信号処理部、121…タッチパネル



【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによる操作入力を検出可能な検出面を有する入力操作部と、
前記検出面上へのユーザ所望の操作入力位置を略々中心とした当該検出面上の複数の方向に、それぞれ所定の情報を割り当てる情報割当制御部と、
前記入力操作部の前記検出面上へのユーザによる操作入力方向が、前記情報割当制御部により前記所定の情報が割り当てられた前記複数の方向の何れかに略々一致した時、当該略々一致した方向に割り当てられた所定の情報を、ユーザが選択した情報として入力する情報入力制御部と、
を有する情報入力装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図72】
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【図73】
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【図74】
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【図75】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【公開番号】特開2012−168939(P2012−168939A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−17345(P2012−17345)
【出願日】平成24年1月30日(2012.1.30)
【出願人】(501431073)ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社 (810)
【Fターム(参考)】