説明

情報再生装置および情報再生方法

【課題】 動画像の再生状態に係わらず文字を読取り可能に表示する。
【解決手段】 ディスク再生装置は、ビデオPESに基づいて動画像を再生するビデオデコーダと、アドバンスト・サブタイトルに基づいて文字列を含む文字画像を生成するサブピクチャデコーダと、生成された文字画像と再生された動画像とをミキシングするミキサとを備え、サブピクチャデコーダは、ビデオデコーダがビデオPESを間引いて動画像を再生するダイジェスト再生モードにおいて、再生されない動画像に同期する文字を含む文字画像を生成する(S03,S05)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は情報再生装置および情報再生方法に関し、特に動画データに字幕を表示する機能を備えた情報再生装置およびその情報再生装置で実行される情報再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、HD DVD(High Difinition Digital Versatile Disc)規格が定められ、HD DVD規格で記録された映像を再生する再生装置の開発が進められている。映画などのコンテンツをHD DVDに記録するために、映像を再生するための動画データの他に字幕などの文字を再生するための文字データを記録することができるように規格が定められている。
【0003】
文字データは、再生される動画に同期して文字を再生することができるように、再生される文字と、再生される動画のどこからどこまで文字を表示するかを示す情報とを含む。しかしながら、早送り再生、早戻し再生またはダイジェスト再生する場合には、動画の一部が再生されるために、再生されないフレームが発生する。このため、文字が再生される時間が短くなる、または再生されない文字が発生してしまうといった問題がある。
【0004】
特開2005−167426号公報には、前記記録媒体の高倍速再生時に、前記グラフィック制御手段により映像信号に付加される文字情報を、その表示期間が通常再生時に比べて短くなるように制御するとともに、その情報量が通常再生時に比べて少なくなるように制御することを特徴とする映像再生装置が記載されている。この映像再生装置によれば、高倍速再生時に文字情報の表示期間が通常再生時に比べて短くなる場合には、視聴者が文字情報を読み終わる前に次の文字情報の表示に切換わってしまうので、文字情報を読み取ることができないといった問題がある。また、文字情報の情報量が通常再生時に比べて少なくなる場合には、視聴者は表示されない文字情報を読み取ることができないといった問題がある。
【特許文献1】特開2005−167426号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の一つは、動画像の再生状態に係わらず視聴者が文字を読取ることができるように表示することが可能な情報再生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、情報再生装置は、少なくとも動画データおよび該動画データに同期する文字データを記憶する記録媒体から動画データおよび文字データを読み出して再生する情報再生装置であって、動画データに基づいて動画像を再生する再生手段と、文字データに基づいて文字列を含む文字画像を生成する文字画像生成手段と、生成された文字画像と再生された動画像とをミキシングするミキシング手段とを備え、文字画像生成手段は、再生手段が動画データを間引いて動画像を再生する特別再生モードにおいて、再生されない動画像に同期する文字を含む文字画像を生成する非同期画像生成手段を含む。
【0007】
この局面に従えば、動画データを間引いて動画像を再生する特別再生モードにおいて、再生されない動画像に同期する文字を含む文字画像が生成されるので、再生されない動画像に同期する文字を、再生される動画像とミキシングすることができる。その結果、動画像の再生状態に係わらず視聴者が文字を読取ることができるように表示することが可能な情報再生装置を提供することができる。
【0008】
好ましくは、文字データは、動画データを間引くことなく動画像を再生した場合における再生時間に含まれる複数の文字表示期間各々に対応付けられた1組の文字列を含み、再生手段は、特別再生モードにおいて、動画データを間引くことなく動画像を再生する再生時間のうちから所定の規則にしたがって選ばれた選択期間の動画像を再生し、非同期画像生成手段は、複数の文字表示期間のうち選択期間に含まれる少なくとも1つの文字表示期間に対応付けられた少なくとも1組の文字列と複数の文字表示期間のうち選択期間以外の期間に含まれる少なくとも1つの文字表示期間に対応付けられた少なくとも1組の文字列とを抽出する抽出手段を含む。
【0009】
この局面に従えば、特別再生モードにおいて、動画データを間引くことなく動画像を再生する再生時間のうちから所定の規則にしたがって選ばれた選択期間の動画像が再生され、複数の文字表示期間のうち選択期間に含まれる少なくとも1つの文字表示期間に対応付けられた少なくとも1組の文字列と複数の文字表示期間のうち選択期間以外の期間に含まれる少なくとも1つの文字表示期間に対応付けられた少なくとも1組の文字列とが抽出される。このため、再生されない動画像に対応する文字列を再生される動画像にミキシングすることができる。
【0010】
好ましくは、再生手段は、特別再生モードにおいて、動画データを間引くことなく動画像を再生する再生時間のうちから所定の規則にしたがって選ばれた選択期間の動画像を再生し、非同期画像生成手段は、複数の文字表示期間のうち選択期間の開始時刻から該選択期間の次の選択期間の開始時刻までの短縮対象期間に含まれる複数の文字表示期間にそれぞれ対応付けられた複数組の文字列を抽出する抽出手段を含む。
【0011】
この局面に従えば、特別再生モードにおいて、動画像が再生される再生時間のうちから所定の規則にしたがって選ばれた選択期間の動画像が再生され、複数の文字表示期間のうち選択期間の開始時刻から該選択期間の次の選択期間の開始時刻までの部分再生期間に含まれる複数の文字表示期間にそれぞれ対応付けられた複数組の文字列が抽出される。このため、再生されない動画像に対応する文字列を再生される動画像にミキシングすることができる。
【0012】
好ましくは、非同期画像生成手段は、抽出手段が抽出する複数の組の文字列の文字数が所定の値以下となるように短縮対象期間を決定する短縮対象期間決定手段を含み、再生手段は、特別再生モードにおいて、決定された短縮対象期間のうちから選択期間を選択する選択手段を含む。
【0013】
この局面に従えば、特別再生モードにおいて、抽出される複数の組の文字列の文字数が所定の値以下となるように短縮対象期間が決定され、決定された短縮対象期間のうちから選択期間が選択される。このため、文字データに含まれる複数の組の文字列のすべてを再生される動画像にミキシングすることができる。
【0014】
この発明の他の局面によれば、情報再生装置は、少なくとも動画データおよび該動画データに同期する文字データを記憶する記録媒体から動画データおよび文字データを読み出して再生する情報再生装置であって、動画データに基づいて動画像を再生する再生手段と、文字データに基づいて文字列を含む文字画像を生成する文字画像生成手段と、生成された文字画像と再生された動画像とをミキシングするミキシング手段とを備え、文字データは、動画像を再生した場合における再生時間に含まれる複数の文字表示期間各々に対応付けられた1組の文字列を含み、文字画像生成手段は、再生手段が動画データを間引いて動画像を再生する特別再生モードにおいて、複数の文字表示期間のうち再生手段が動画データを間引くことなく動画像を再生した場合における所定期間に含まれる複数の文字表示期間にそれぞれ対応付けられた複数組の文字列を含む文字画像を生成する非同期画像生成手段を含む。
【0015】
この局面に従えば、複数の文字表示期間のうち動画データを間引くことなく動画像を再生した場合における所定期間に含まれる複数の文字表示期間にそれぞれ対応付けられた複数組の文字列を含む文字画像が生成される。このため、たとえば早送り再生または早戻し再生などの通常の再生スピードより速い再生スピードで動画像が再生される場合に、複数組の文字列を含む画像が早送りまたは早戻しで再生される動画像とミキシングされる。その結果、文字を表示する時間が長くなるので、動画像の再生状態に係わらず視聴者が文字を読取ることができるように表示することが可能な情報再生装置を提供することができる。
【0016】
好ましくは、非同期画像生成手段は、非同期画像に含まれる文字の文字数に基づいて、文字サイズを決定する文字サイズ決定手段を含む。
【0017】
この局面に従えば、非同期画像に含まれる複数組の文字列の文字数に基づいて、文字サイズが決定されるので、文字データに含まれる複数の組の文字列のすべてを再生される動画像にミキシングすることができる。
【0018】
この発明の他の局面によれば、情報再生方法は、少なくとも動画データおよび該動画データに同期する文字データを記憶する記録媒体から動画データおよび文字データを読み出して再生する情報再生方法であって、動画データに基づいて動画像を再生するステップと、文字データに基づいて文字列を含む文字画像を生成するステップと、再生ステップにより動画データを間引いて動画像を再生する場合、再生されない動画像に同期する文字列を含む文字画像を生成するステップと、生成された文字画像と再生された動画像とをミキシングするステップとを含む。
【0019】
この発明のさらに他の局面によれば、情報再生方法は、少なくとも動画データおよび該動画データに同期する文字データを記憶する記録媒体から動画データおよび文字データを読み出して再生する情報再生方法であって、文字データは、動画像を再生した場合における再生時間に含まれる複数の文字表示期間各々に対応付けられた1組の文字列を含み、動画データに基づいて動画像を再生するステップと、文字データに基づいて文字列を含む文字画像を生成するステップと、再生ステップにより動画データを間引いて動画像を再生する場合、複数の文字表示期間のうち動画データを間引くことなく動画像を再生する場合における所定期間に含まれる複数の文字表示期間にそれぞれ対応付けられた複数組の文字列を含む文字画像を生成するステップと、生成された文字画像と再生された動画像とをミキシングするステップとを含む。
【0020】
この発明に従えば、動画像の再生状態に係わらず視聴者が文字を読取ることができるように表示することが可能な情報再生方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおけるディスク再生装置の全体構成を示す図である。図1を参照して、ディスク再生装置100は、画像および音声を圧縮符号化した動画データおよび音声データを記録したHD DVD20が装着され、そのHD DVD20から動画データおよび音声データを読み出して画像および音声を再生する。
【0023】
ディスク再生装置100は、ディスク再生装置100の全体を制御するシステムコントローラ10と、それぞれがシステムコントローラ10に接続されたLAN(Local Area Network)インターフェース15、操作部12、表示部13、読み出し用バッファ26、再生バッファメモリ27、パーサ31、ビデオデコーダ32、アドバンスト・サブタイトルプレーヤ33、ミキサ34、ビデオエンコーダ35およびオーディオデコーダ36を含む。
【0024】
HD DVD20は、スピンドルモータ22によって回転される。サーボ回路23は、スピンドルモータ22の回転数、ピックアップ21のフォーカスサーボおよびトラッキングサーボを制御する。HD DVD20に記録されたタイトルを再生する場合、HD DVD20に記録されたデータは、ピックアップ21により読み取られる。ピックアップ21は、HD DVD20で反射した光を受光し、受光した光を光電変換素子により電気信号に変換して、復調部24に出力する。復調部24に入力される電気信号は、HD DVD20への記録に適した信号に変調された信号であるため、復調部24はこれを復調して元の形に戻す。誤り訂正部25は、リードソロモン積符号(RS−PC)の訂正方式でエラー訂正し、エラー訂正したデータを読み出し用バッファ26に記憶する。
【0025】
システムコントローラ10は、ナビゲーション情報解析部11を含む。ナビゲーション情報解析部11は、読み出し用バッファ26からデータを読み出し、ナビゲーション情報を解析する。また、システムコントローラ10は、読み出し用バッファ26から読み出したビデオデータとオーディオデータと、アドバンスト・サブタイトル(Advanced Subtitle)とを再生バッファメモリ27に記憶する。さらに、システムコントローラ10は、パーサ31を制御して、パーサ31に再生バッファメモリ27に記憶されたビデオデータとオーディオデータとアドバンスト・サブタイトルとを読み出させる。
【0026】
パーサ31は、ビデオデータをビデオデコーダ32に出力し、オーディオデータをオーディオデコーダ36に出力し、アドバンスト・サブタイトルをアドバンスト・サブタイトルプレーヤ33に出力する。オーディオデコーダ36は、入力されるオーディオデータをデコードして、デコードしたデジタルのオーディオデータを出力する。
【0027】
ビデオデコーダ32は、入力される圧縮されたビデオデータをMPEG方式で復号し、復号して得られるビデオデータ(動画像)をミキサ34に出力する。また、ビデオデコーダ32は、ディスク再生装置100が早送り再生、早戻し再生、またはダイジェスト再生の特別再生モードの場合、ビデオデータの一部を間引いてミキサ34に出力する。ビデオデコーダ32は、ディスク再生装置100が早送り再生または早戻し再生の再生モードの場合、ビデオデータからフレームを間引いてミキサ34に出力する。ビデオデコーダ32は、ディスク再生装置100がダイジェスト再生の再生モードの場合、ビデオデータから一部の期間のビデオデータを間引いてミキサ34に出力する。
【0028】
アドバンスト・サブタイトルプレーヤ33は、アドバンスト・サブタイトルをデコードして、サブピクチャデータを生成する。アドバンスト・サブタイトルは、テキスト形式で記述された1組以上の文字列、文字表示期間およびフォント情報を含む。文字表示期間は、1組以上の文字列をビデオデータと同期して表示するための開始時刻と終了時刻とを含む。アドバンスト・サブタイトルプレーヤ33は、文字列を含むサブピクチャデータ(文字画像)を生成して、生成したサブピクチャデータを文字表示期間の間ミキサ34に出力する。また、アドバンスト・サブタイトルプレーヤ33は、ディスク再生装置100が早送り再生、早戻し再生、またはダイジェスト再生の特別再生モードの場合、アドバンスト・サブタイトルに含まれる複数の組の文字列を含むサブピクチャデータ(文字画像)を生成して、生成したサブピクチャデータをシステムコントローラ10により指定される期間、ミキサ34に出力する。
【0029】
ミキサ34は、ビデオデコーダ32から入力されるビデオデータと、アドバンスト・サブタイトルプレーヤ33から入力されるサブピクチャデータとをミキシングして、ミキシングしたデータをビデオエンコーダ35に出力する。ビデオエンコーダ35は、ミキシングされたデータを表示用の画像に変換して出力する。
【0030】
LANインターフェース15は、ディスク再生装置100をインターネット16に接続するための通信用のインターフェースである。ここでは、LANインターフェース15は、インターネット16に接続されており、システムコントローラ10は、そのインターネットに接続されたコンピュータ17と通信可能となっている。コンピュータ17は、MPEG規格で圧縮符号化されたデータを蓄積しており、ディスク再生装置100からの要求により、蓄積したデータを送信する。このため、ディスク再生装置100は、コンピュータ17からデータを受信して、上述したHD DVD20から読み出したデータと同様にして、映像および音声を再生する。
【0031】
操作部12は、ディスク再生装置100の前面に備えられた複数のボタンスイッチを有する。操作部12では、ディスク再生装置100を操作するユーザの指示の入力が受付けられる。また、操作部12は、リモートコントローラ(リモコン)14と赤外線による無線通信が可能となっている。リモコン14は、操作部12と同様の指示を入力するためのボタンスイッチを有する。このため、ユーザは、操作部12に入力するのと同様の指示を、リモコン14を用いて入力することができる。
【0032】
表示部13は、蛍光表示管であり、ディスク再生装置100の動作状態の表示、操作部12に入力されたユーザの指示の表示等を行う。なお、蛍光表示管に代えて、または、それとともに液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)またはLED(Light Emitting Diode)パネル等を用いてもよい。
【0033】
図2は、HD DVDに記録されるファイル構造の一例を示す図である。ルート(Root)ディレクトリの直下にHVDVD_TSとADV_OBJとの2つのディレクトリが配置される。HVDVD_TSディレクトリには、ビデオデータおよびオーディオデータがミックスされたデータが配置される。ADV_OBJディレクトリには、アドバンスト・サブタイトルのファイル等が配置される。
【0034】
<ダイジェスト再生>
本実施の形態におけるディスク再生装置100は、ダイジェスト再生が可能である。ダイジェスト再生とは、動画を部分的に再生する再生方法である。例えば、1時間の映画を、10分ごとの部分に6分割して、各部分の最初の1分を再生する。なお、ダイジェスト再生において、再生する部分を決定する方法は種々の技術が知られているが、いずれの方法を用いてもよい。ここでは、動画を通常の再生モードで再生する場合の開始から終了までの時間を再生時間という。再生時間が1時間の映画であれば、通常の再生モードで再生すれば、映画の再生を開始してから1時間で再生が終了する。
【0035】
図3は、再生時間とダイジェスト再生において再生される動画像および文字画像とを説明するための図である。図3を参照して、再生時間は、第1短縮対象期間〜第N短縮対象期間のN個の短縮対象期間に分割される。ただし、Nは整数である。N個の短縮対象期間それぞれは、1つの選択期間を含む。ここでは、第n短縮対象期間が、第n選択期間を含む例を示している。ただし、nは1以上N以下の整数である。上述したようにアドバンスト・サブタイトルは、1組の文字列と文字表示期間とを含んでいる。ここでは、再生時間中に第1文字表示期間〜第M文字表示期間が存在する例を説明する。なお、再生時間中で、文字表示期間が割り当てられていない期間は、文字列が表示されない期間である。
【0036】
通常の再生モードの場合には、動画の再生が開始されてからの経過時間に割り当てられた文字表示期間に対応する文字列を含む文字画像が生成されて、動画像とミキシングされて表示される。
【0037】
ダイジェスト再生の再生モードの場合には、選択期間の動画像のみが再生される。この場合、短縮対象期間に含まれる文字表示期間のうちに、選択期間に含まれるものと、選択期間に含まれないものとが存在する。例えば、第1短縮対象期間においては、第1選択期間と、第1文字表示期間〜第10文字表示期間が含まれる。第1および第2文字表示期間は、第1選択期間に含まれるが、第3〜第10文字表示期間は、第1選択期間に含まれない。
【0038】
なお、動画像のすべてを再生する再生時間のうちからダイジェスト再生において動画像を再生する選択期間を、再生時間を分割して複数の短縮対象期間を決定し、複数の短縮対象期間各々から選択期間を決定する例を示したが、ダイジェスト再生において、再生する動画像の部分(選択期間)を最初に決定して、先の選択期間の開始時点から次の選択期間の開始時点までの期間を短縮対象期間としてもよい。
【0039】
図4は、ダイジェスト再生する場合における動画像と文字画像との関係を説明するための図である。図4を参照して、図3で示した、動画像の再生時間全体のうち第1選択期間〜第N選択期間の動画像が順に再生される。文字画像は、図3で示した1つの短縮対象期間に含まれるすべての文字表示期間にそれぞれ対応する複数の文字列を含む。この文字画像は、対応する選択期間の動画像とミキシングされる。例えば、第1短縮対象期間を例に説明すると、第1〜第10文字表示期間にそれぞれ対応する10組の文字列のすべてを含む文字画像が、第1選択期間の動画像とミキシングされる。このため、ダイジェスト再生において、動画像は第1〜第N選択期間のみが再生されるが、文字画像は第1〜第M文字表示期間それぞれに対応する1組の文字列がすべて表示される。
【0040】
図5は、再生処理の流れの一例を示す第1のフローチャートである。この再生処理は、システムコントローラ10が情報再生プログラムを実行することにより、システムコントローラ10により実行される処理である。図5を参照して、システムコントローラ10は、再生モードがダイジェスト再生か否かを判断する(ステップS01)。再生モードがダイジェスト再生であれば、処理をステップS02に進め、そうでなければ処理をステップS09に進める。ステップS09では、通常の再生モードで再生する。そして、再生が終了すれば(ステップS11でYES)、処理を終了する。
【0041】
ステップS02では、短縮対象期間のビデオデータに対応するアドバンスト・サブタイトルが存在するか否かを判断する。そのようなアドバンスト・サブタイトルが存在すれば処理をステップS03に進め、存在しなければ処理をステップS07に進める。ステップS07では、ビデオデコーダ32に選択期間のビデオデータを選択させてデコードさせ、ビデオエンコーダ35にビデオデコーダ32が出力する選択期間のビデオデータを表示用の画像に変換させて、選択期間の動画像を出力させる。アドバンスト・サブタイトルが存在しなければ、動画像と文字画像とをミキシングする必要はないからである。
【0042】
ステップS03では、アドバンスト・サブタイトルプレーヤ33にアドバンスト・サブタイトルのうちから処理対象としている短縮対象期間内に文字表示期間が存在するアドバンスト・サブタイトルのすべてを抽出させる。たとえば、図4に示した第1選択期間には、第1〜第10文字表示期間が含まれるので、アドバンスト・サブタイトルプレーヤ33は、これらの文字表示期間を定義するアドバンスト・サブタイトルを抽出する。そして、文字サイズを決定する(ステップS04)。文字サイズは、ステップS03で抽出したアドバンスト・サブタイトルに含まれる文字列の文字数の合計に基づき決定する。例えば、図4に示した第1選択期間には、第1〜第10文字表示期間が含まれるので、アドバンスト・サブタイトルプレーヤ33は、これらの文字表示期間を定義する10個のアドバンスト・サブタイトルがそれぞれ定義する10組の文字列の文字数の合計を算出する。そして、その合計文字数を、文字サイズごとに予め定められた1画面に表示できる最大の文字数と比較して、すべての文字列を表示可能な最大の文字サイズに決定する。
【0043】
そして、アドバンスト・サブタイトルプレーヤ33に、ステップS03で抽出したすべてのアドバンスト・サブタイトルにそれぞれ含まれる複数の組の文字列のすべてをステップS04で決定した文字サイズで表示するための文字画像を生成させる(ステップS05)。そして、ミキサ34に、ビデオデコーダ32が選択期間のビデオデータ(動画像)を出力している間、そのビデオデータとステップS05でアドバンスト・サブタイトルプレーヤ33に生成させた文字画像のデータとをミキシングさせる。具体的には、ビデオデコーダ32に選択期間のビデオデータを選択させ、デコードさせる。これにより、ビデオデコーダ32は、選択期間のビデオデータをミキサ34に出力する。ミキサ34は、ビデオデコーダ32が出力する選択期間のビデオデータに、アドバンスト・サブタイトルプレーヤ33が出力する文字画像のデータをミキシングする(ステップS06)。そして、ビデオエンコーダ35にミキシングされたビデオデータを表示用の画像に変換させて、選択期間の動画像を出力させる(ステップS07)。
【0044】
次に処理対象とする短縮対象期間のビデオデータが存在するか否かを判断し(ステップS08)、そのようなビデオデータが存在するならば、処理をステップS02に戻し、存在しなければ処理を終了する。
【0045】
図6は、ダイジェスト再生により生成される文字画像の一例を示す第1の図である。図6を参照して、第1短縮対象期間〜第4短縮対象期間は、ほぼ同じ長さの期間であるが、それぞれに対応して生成される4つの文字画像は、それに含まれる文字数が異なる。文字画像は、それに含まれる文字数が多いほど小さな文字サイズの文字を含む。
【0046】
図7は、再生処理の流れの一例を示す第2のフローチャートである。この再生処理は、システムコントローラ10が情報再生プログラムを実行することにより、システムコントローラ10により実行される処理である。図7を参照して、システムコントローラ10は、再生モードがダイジェスト再生か否かを判断する(ステップS11)。再生モードがダイジェスト再生であれば、処理をステップS12に進め、そうでなければ処理をステップS23に進める。ステップS23では、通常の再生モードで再生する。そして、再生が終了すれば(ステップS24でYES)、処理を終了する。
【0047】
ステップS12では、アドバンスト・サブタイトルが存在するか否かを判断する。アドバンスト・サブタイトルが存在すれば処理をステップS13に進め、存在しなければ処理をステップS21に進める。ステップS21では、ビデオデコーダ32に選択期間のビデオデータを選択させてデコードさせ、ビデオエンコーダ35にビデオデコーダ32が出力する選択期間のビデオデータを表示用の画像に変換させて、選択期間の動画像を出力させる。アドバンスト・サブタイトルが存在しなければ、動画像と文字画像とをミキシングする必要はないからである。
【0048】
次に、変数nに1を設定し(ステップS13)、n個のアドバンスト・サブタイトルを抽出し、抽出したアドバンスト・サブタイトルで定義される文字列の文字数の合計を算出する(ステップS14)。n個のアドバンスト・サブタイトルは、未だ処理対象となっていないアドバンスト・サブタイトルのうち再生順の早いものから順に選択される。そして、合計文字数がしきい値を超えたか否かを判断する(ステップS15)。合計文字数がしきい値を超えたならば処理をステップS17に進め、しきい値を超えなければ処理をステップS16に進める。ステップS16では、変数nに1を加算して、処理をステップS12に戻す。しきい値は、予め定められた値であり、1画面に表示することのできる最大の文字数である。たとえば、図4に示した、第1〜第11文字表示期間を定義するアドバンスト・サブタイトルにより定義される文字列の文字数の合計がしきい値を超えたならば、第1〜第10文字表示期間を定義するアドバンスト・サブタイトルを選択する。
【0049】
ステップS17では、アドバンスト・サブタイトルプレーヤ33に、合計文字数がしきい値を超えない(変数n−1)個のアドバンスト・サブタイトル各々に含まれる1組の文字列のすべてを予め定められた文字サイズで表示するための文字画像を生成させる。
【0050】
ステップS18では、短縮対象期間を決定する。ここで決定される短縮対象期間は、ステップS17で、文字画像を生成するために用いたアドバンスト・サブタイトルにより定義される文字表示期間のすべてを含む。例えば、最初の文字表示期間の開始時刻から最後の文字表示期間の終了時刻とすればよい。具体的には、ステップS17において、第1〜第10文字表示期間を定義するアドバンスト・サブタイトルを選択した場合には、第1文字表示期間の開始時刻から第10文字表示期間の終了時刻までを短縮対象期間とする。短縮対象期間は、次の選択期間を定めるために用いる。
【0051】
ステップS19では、ステップS18で決定した短縮対象期間のうちから選択期間を決定する。選択期間は、予め定められた期間を短縮対象期間のうちから選択してもよいし、短縮対象期間に対する予め定められた割合の期間を短縮対象期間のうちから選択してもよい。また、短縮対象期間の最初の所定期間を選択してもよいし、最後の所定期間を選択してもよいし、中間の所定期間を選択してもよい。さらに、短縮対象期間のうちで特徴のある所定期間を選択してもよい。
【0052】
そして、ミキサ34に、ビデオデコーダ32が選択期間のビデオデータ(動画像)を出力している間、そのビデオデータとステップS17でアドバンスト・サブタイトルプレーヤ33に生成させた文字画像のデータとをミキシングさせる。具体的には、ビデオデコーダ32に選択期間のビデオデータを選択させ、デコードさせる。これにより、ビデオデコーダ32は、選択期間のビデオデータをミキサ34に出力する。ミキサ34は、ビデオデコーダ32が出力する選択期間のビデオデータにアドバンスト・サブタイトルプレーヤ33が出力する文字画像のデータとミキシングする。そして、ビデオエンコーダ35にミキシングされたビデオデータを表示用の画像に変換させて、選択期間の動画像を出力させる(ステップS21)。
【0053】
次に処理対象とする短縮対象期間のビデオデータ(動画データ)が存在するか否かを判断し(ステップS22)、そのようなビデオデータが存在するならば、処理をステップS12に戻し、存在しなければ処理を終了する。
【0054】
図8は、ダイジェスト再生により生成される文字画像の一例を示す第2の図である。図8を参照して、第1短縮対象期間〜第4短縮対象期間は、長さが異なる。それぞれに対応して生成される4つの文字画像は、それに含まれる文字の文字サイズがすべて同じで、文字数がしきい値以下である。これらの文字画像が表示される時間は、選択期間の動画像が表示されている時間に等しい。
【0055】
<早送り再生または早戻し再生>
本実施の形態におけるディスク再生装置100は、早送り再生または早戻し再生が可能である。早送り再生または早戻し再生では、動画像のフレームを間引いて再生する。例えば、早送り再生または早戻し再生の再生速度が2倍速であれば、半分のフレームが間引かれて残りの半分のフレームのみが再生される。なお、早送り再生または早戻し再生の再生速度は、2倍速に限定されるものではなく、通常の再生速度(1倍速)よりも早ければよい。早送り再生と早戻し再生は、再生方向が異なるのみなので、ここでは早送り再生を例に説明する。
【0056】
図9は、通常再生(1倍速再生)における再生時間と文字画像とを説明するための図である。図9を参照して、再生時間に対応して第1文字表示期間〜第M文字表示期間が存在する例を説明する。なお、再生時間中で、文字表示期間が割り当てられていない期間は、文字列が表示されない期間である。通常の再生モードの場合には、動画の再生が開始されてからの経過時間に割り当てられた文字表示期間に対応する1組の文字列を含む文字画像が生成されて、動画像とミキシングされて表示される。
【0057】
ここでは説明のため、2倍速で早送り再生する例を示す。再生時間をN等分すると、再生時間が第1固定期間〜第N固定期間のN個の固定期間に分割される。ただし、Nは整数である。早送り再生の再生モードの場合には、再生時間が1/2になる。
【0058】
図10は、早送り再生または早戻し再生する場合における動画像と文字画像との関係を説明するための図である。図10を参照して、図9で示した、動画像全体のうち第1固定期間〜第N固定期間の動画像が半分の数のフレームが間引かれて再生される。このため、再生時間が1/2になる。文字画像は、図9で示した1つの固定期間に含まれるすべての文字表示期間にそれぞれ対応する複数組の文字列を含む。この文字画像は、対応する固定期間の動画像とミキシングされる。例えば、第1〜第10文字表示期間にそれぞれ対応する10組の文字列のすべてを含む文字画像が、2倍速で再生される第1固定期間の動画像とミキシングされる。このため、早送り再生において、動画像は半分の数のフレームが間引かれて再生されるが、文字画像は第1〜第M文字表示期間にそれぞれ対応するM組の文字列がすべて表示される。
【0059】
図11は、再生処理の流れの一例を示す第3のフローチャートである。この再生処理は、システムコントローラ10が情報再生プログラムを実行することにより、システムコントローラ10により実行される処理である。図5に示した再生処理と同じ処理には同じ符号を付してある。以下、異なる部分を主に説明する。図11を参照して、システムコントローラ10は、再生モードが早送り再生または早戻し再生か否かを判断する(ステップS01A)。再生モードが早送り再生または早戻し再生であれば、処理をステップS02に進め、そうでなければ処理をステップS09に進める。
【0060】
ステップS02では、固定期間のビデオデータに対応するアドバンスト・サブタイトルが存在するか否かを判断する。そのようなアドバンスト・サブタイトルが存在すれば処理をステップS03に進め、存在しなければ処理をステップS07に進める。ステップS07では、ビデオデコーダ32に固定期間のビデオデータを選択させてデコードさせ、デコードされた固定期間のビデオデータのフレームから1/2のフレームを間引いたビデオデータをビデオエンコーダ35に出力させる。そして、ビデオデコーダ32が出力する固定期間のビデオデータのフレームから1/2のフレームを間引いたビデオデータを表示用の動画像に変換させて、動画像を出力させる。アドバンスト・サブタイトルが存在しなければ、動画像と文字画像とをミキシングする必要はないからである。
【0061】
ステップS03Aでは、アドバンスト・サブタイトルプレーヤ33にアドバンスト・サブタイトルのうちから処理対象としている固定期間内に文字表示期間が存在するアドバンスト・サブタイトルのすべてを抽出させる。たとえば、図9に示した第1固定期間には、第1〜第10文字表示期間が含まれるので、アドバンスト・サブタイトルプレーヤ33は、これらの文字表示期間を定義するアドバンスト・サブタイトルを抽出する。そして、文字サイズを決定する(ステップS04)。
【0062】
そして、アドバンスト・サブタイトルプレーヤ33に、ステップS03Aで抽出したアドバンスト・サブタイトルにそれぞれ含まれる複数組の文字列のすべてをステップS04で決定した文字サイズで表示するための文字画像を生成させる(ステップS05)。そして、ミキサ34に、ビデオデコーダ32が固定期間のビデオデータのフレームから1/2のフレームを間引いたビデオデータを出力している間、そのビデオデータとステップS05でアドバンスト・サブタイトルプレーヤ33に生成させた文字画像のデータとをミキシングさせる(ステップS06A)。そして、ビデオエンコーダ35にミキシングされたビデオデータを表示用の動画像に変換させて、動画像を出力させる(ステップS07A)。
【0063】
次に処理対象とする固定期間のビデオデータが存在するか否かを判断し(ステップS08A)、そのようなビデオデータが存在するならば、処理をステップS02に戻し、存在しなければ処理を終了する。
【0064】
図12は、再生処理の流れの一例を示す第4のフローチャートである。この再生処理は、システムコントローラ10が情報再生プログラムを実行することにより、システムコントローラ10により実行される処理である。図7に示した再生処理と同じ処理には同じ符号を付してある。以下、異なる部分を主に説明する。図12を参照して、システムコントローラ10は、再生モードが早送り再生または早戻し再生か否かを判断する(ステップS11A)。再生モードが早送り再生または早戻し再生であれば、処理をステップS12に進め、そうでなければ処理をステップS23に進める。ステップS12では、アドバンスト・サブタイトルが存在するか否かを判断する。アドバンスト・サブタイトルが存在すれば処理をステップS13に進め、存在しなければ処理をステップS21Aに進める。
【0065】
ステップS18Aでは、対象期間を決定する。ここで決定される対象期間は、ステップS17で、文字画像を生成するために用いたアドバンスト・サブタイトルにより定義される文字表示期間のすべてを含む。例えば、最初の文字表示期間の開始時刻から最後の文字表示期間の終了時刻とすればよい。具体的には、ステップS17において、第1〜第10文字表示期間を定義するアドバンスト・サブタイトルを選択した場合には、第1文字表示期間の開始時刻から第10文字表示期間の終了時刻までを対象期間とする。
【0066】
そして、ミキサ34に、ビデオデコーダ32が対象期間のビデオデータのフレームから1/2のフレームを間引いたビデオデータを出力している間、そのビデオデータとステップS17でアドバンスト・サブタイトルプレーヤ33に生成させた文字画像のデータとをミキシングさせる(ステップS20A)。そして、ビデオエンコーダ35にミキシングされたビデオデータを表示用の動画像に変換させて、動画像を出力させる(ステップS21A)。
【0067】
以上説明したように本実施の形態におけるディスク再生装置100は、動画データを間引いて動画像を再生するダイジェスト再生の再生モードにおいて、再生されない動画像に同期する文字を含む文字画像が生成されるので、再生されない動画像に同期する文字を、再生される動画像とミキシングすることができる。その結果、動画像の再生状態に係わらず視聴者が文字を読取ることができる。
【0068】
また、ダイジェスト再生の再生モードにおいて、通常再生で動画データを間引くことなく動画像を再生する再生時間(例えば第1短縮対象期間)のうちから所定の規則にしたがって選ばれた選択期間(例えば第1選択期間)の動画像を再生するが、例えば、第1短縮対象期間においては、第1〜第10文字表示期間のうち第1選択期間に含まれる第1および第2文字表示期間にそれぞれ対応付けられた2組の文字列と第1〜第10文字表示期間のうち第1選択期間以外の期間に含まれる第3〜第10文字表示期間にそれぞれ対応する8組の文字列とが抽出される。このため、再生されない動画像に対応する第3〜第10文字表示期間にそれぞれ対応する8組の文字列を含む文字画像を表示することができる。
【0069】
また、ダイジェスト再生の再生モードにおいて、例えば、第1〜第M文字表示期間のうちから再生順に抽出した第1〜第10文字表示期間各々に対応する複数の組の文字列の文字数が所定のしきい値以下となるように第1短縮対象期間を決定し、決定した第1短縮対象期間のうちから第1選択期間を選択するので、文字データに含まれる複数の組の文字列のすべてを表示することができる。
【0070】
また、ディスク再生装置100は、早送り再生または早戻し再生の再生モードにおいて、例えば、図9において第1〜第M文字表示期間のうち動画データを間引くことなく動画像を再生する通常再生の再生モードにおける第1固定期間に含まれる第1〜第10文字表示期間にそれぞれ対応付けられた複数組の文字列を含む画像を生成する(S03A)。このため、早送り再生または早戻し再生の再生モードなどの通常再生の再生モードにおける再生スピードより速い再生スピードで動画像が再生される場合に、第1〜第10文字表示期間にそれぞれ対応する複数組の文字列を含む文字画像が、早送り再生または早戻しで再生される動画像とミキシングされる。その結果、早送り再生または早戻し再生の再生モードにおいて、文字を表示する時間を長くすることができる。
【0071】
また、文字画像に含まれる複数組の文字列の文字数に基づいて、文字サイズを決定するので、文字データに含まれる複数の組の文字列のすべてを表示することができる。
【0072】
なお、上述した実施の形態においては、ディスク再生装置100について説明したが、図5、図7、図11または図12に示した再生処理をディスク再生装置100に実行させるための情報再生方法、または情報再生プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
【0073】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0074】
<付記>
(1) 前記文字データは、前記動画データを間引くことなく動画像を再生した場合における再生時間に含まれる複数の文字表示期間各々に対応付けられた1組の文字列を含み、
前記非同期画像生成手段は、前記複数の文字表示期間各々に対応付けられた前記1組の文字列を複数組含む文字画像を生成する、請求項1に記載の情報再生装置。
(2) (1)において、前記文字画像生成手段は、前記再生手段が前記動画データを間引くことなく動画像を再生する場合、前記複数の文字表示期間各々に対応付けられた前記1組の文字列を含む文字画像を生成する同期画像生成手段をさらに含む。
(3) 前記ミキシング手段は、前記再生手段が前記動画データを間引くことなく動画像を再生する場合、前記再生される動画像の開始からの経過時間が前記複数の文字表示期間各々にある間、該文字再生期間に対応付けられた前記1組の文字列を含む文字画像を動画像とミキシングし、前記特別再生モードの場合、前記再生手段が前記所定期間の動画像を再生している間、前記非同期画像を前記再生された動画像とミキシングする、請求項2または5に記載の情報再生装置。
(4) 前記ミキシング手段は、前記再生手段が前記動画データを間引くことなく動画像を再生する場合、前記再生される動画像の開始からの経過時間が前記複数の文字表示期間各々にある間、該文字表示期間に対応付けられた前記1組の文字列を含む文字画像を動画像とミキシングし、前記特別再生モードの場合、前記再生手段が前記選択期間の動画像を再生している間、前記非同期画像を前記再生された動画像とミキシングする、請求項3に記載の情報再生装置。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の実施の形態の1つにおけるディスク再生装置の全体構成を示す図である。
【図2】HD DVDに記録されるファイル構造の一例を示す図である。
【図3】再生時間とダイジェスト再生において再生される動画像および文字画像とを説明するための図である。
【図4】ダイジェスト再生する場合における動画像と文字画像との関係を説明するための図である。
【図5】再生処理の流れの一例を示す第1のフローチャートである。
【図6】ダイジェスト再生により生成される文字画像の一例を示す第1の図である。
【図7】再生処理の流れの一例を示す第2のフローチャートである。
【図8】ダイジェスト再生により生成される文字画像の一例を示す第2の図である。
【図9】通常再生(1倍速再生)における再生時間と文字画像とを説明するための図である。
【図10】早送り再生または早戻し再生する場合における動画像と文字画像との関係を説明するための図である。
【図11】再生処理の流れの一例を示す第3のフローチャートである。
【図12】再生処理の流れの一例を示す第4のフローチャートである。
【符号の説明】
【0076】
10 システムコントローラ、11 ナビゲーション情報解析部、12 操作部、13 表示部、14 リモコン、15 インターフェース、16 インターネット、17 コンピュータ、20 HD DVD、21 ピックアップ、22 スピンドルモータ、23 サーボ回路、24 復調部、25 訂正部、26 読み出し用バッファ、27 再生バッファメモリ、31 パーサ、32 ビデオデコーダ、33 アドバンスト・サブタイトルプレーヤ、34 ミキサ、35 ビデオエンコーダ、36 オーディオデコーダ、100 ディスク再生装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも動画データおよび該動画データに同期する文字データを記憶する記録媒体から前記動画データおよび前記文字データを読み出して再生する情報再生装置であって、
前記動画データに基づいて動画像を再生する再生手段と、
前記文字データに基づいて文字列を含む文字画像を生成する文字画像生成手段と、
前記生成された文字画像と前記再生された動画像とをミキシングするミキシング手段とを備え、
前記文字画像生成手段は、前記再生手段が前記動画データを間引いて動画像を再生する特別再生モードにおいて、再生されない動画像に同期する文字を含む文字画像を生成する非同期画像生成手段を含む、情報再生装置。
【請求項2】
前記文字データは、前記動画データを間引くことなく動画像を再生した場合における再生時間に含まれる複数の文字表示期間各々に対応付けられた1組の文字列を含み、
前記再生手段は、前記特別再生モードにおいて、前記動画データを間引くことなく動画像を再生する再生時間のうちから所定の規則にしたがって選ばれた選択期間の動画像を再生し、
前記非同期画像生成手段は、前記複数の文字表示期間のうち前記選択期間に含まれる少なくとも1つの文字表示期間に対応付けられた少なくとも1組の文字列と前記複数の文字表示期間のうち前記選択期間以外の期間に含まれる少なくとも1つの文字表示期間に対応付けられた少なくとも1組の文字列とを抽出する抽出手段を含む、請求項1に記載の情報再生装置。
【請求項3】
前記再生手段は、前記特別再生モードにおいて、前記動画データを間引くことなく動画像を再生する再生時間のうちから所定の規則にしたがって選ばれた選択期間の動画像を再生し、
前記非同期画像生成手段は、前記複数の文字表示期間のうち前記選択期間の開始時刻から該選択期間の次の選択期間の開始時刻までの短縮対象期間に含まれる複数の文字表示期間にそれぞれ対応付けられた複数組の文字列を抽出する抽出手段を含む、請求項2に記載の情報再生装置。
【請求項4】
前記非同期画像生成手段は、前記抽出手段が抽出する前記複数の組の文字列の文字数が所定の値以下となるように前記短縮対象期間を決定する短縮対象期間決定手段を含み、
前記再生手段は、前記特別再生モードにおいて、前記決定された短縮対象期間のうちから前記選択期間を選択する選択手段を含む、請求項3に記載の情報再生装置。
【請求項5】
少なくとも動画データおよび該動画データに同期する文字データを記憶する記録媒体から前記動画データおよび前記文字データを読み出して再生する情報再生装置であって、
前記動画データに基づいて動画像を再生する再生手段と、
前記文字データに基づいて文字列を含む文字画像を生成する文字画像生成手段と、
前記生成された文字画像と前記再生された動画像とをミキシングするミキシング手段とを備え、
前記文字データは、動画像を再生した場合における再生時間に含まれる複数の文字表示期間各々に対応付けられた1組の文字列を含み、
前記文字画像生成手段は、前記再生手段が前記動画データを間引いて動画像を再生する特別再生モードにおいて、前記複数の文字表示期間のうち前記再生手段が前記動画データを間引くことなく動画像を再生した場合における所定期間に含まれる複数の文字表示期間にそれぞれ対応付けられた複数組の文字列を含む文字画像を生成する非同期画像生成手段を含む、情報再生装置。
【請求項6】
前記非同期画像生成手段は、前記非同期画像に含まれる文字の文字数に基づいて、文字サイズを決定する文字サイズ決定手段を含む、請求項1〜3および5のいずれかに記載の情報再生装置。
【請求項7】
少なくとも動画データおよび該動画データに同期する文字データを記憶する記録媒体から前記動画データおよび前記文字データを読み出して再生する情報再生方法であって、
前記動画データに基づいて動画像を再生するステップと、
前記文字データに基づいて文字列を含む文字画像を生成するステップと、
前記再生ステップにより前記動画データを間引いて動画像を再生する場合、再生されない動画像に同期する文字列を含む文字画像を生成するステップと、
前記生成された文字画像と前記再生された動画像とをミキシングするステップとを含む、情報再生方法。
【請求項8】
少なくとも動画データおよび該動画データに同期する文字データを記憶する記録媒体から前記動画データおよび前記文字データを読み出して再生する情報再生方法であって、
前記文字データは、動画像を再生した場合における再生時間に含まれる複数の文字表示期間各々に対応付けられた1組の文字列を含み、
前記動画データに基づいて動画像を再生するステップと、
前記文字データに基づいて文字列を含む文字画像を生成するステップと、
前記再生ステップにより前記動画データを間引いて動画像を再生する場合、前記複数の文字表示期間のうち前記動画データを間引くことなく動画像を再生する場合における所定期間に含まれる複数の文字表示期間にそれぞれ対応付けられた複数組の文字列を含む文字画像を生成するステップと、
前記生成された文字画像と前記再生された動画像とをミキシングするステップとを含む、情報再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−243843(P2007−243843A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−66774(P2006−66774)
【出願日】平成18年3月10日(2006.3.10)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】