説明

情報処理システム、サーバー、および表示方法

【課題】初めて訪れた場所でも適切な待ち合わせ場所を提示することのできる情報処理システムを提供する。
【解決手段】情報処理システムのサーバーは、複数の携帯端末それぞれの撮影位置および撮影方向を取得するための要求入力部301と、撮影位置・方向を、ランドマークの位置情報と比較することで、複数の携帯端末それぞれの撮影範囲に存在するランドマークを決定するための第1の決定部303と、決定されたランドマークのうち、少なくとも2つの携帯端末の撮影範囲に存在するランドマークを待ち合わせ場所の候補と決定するための第2の決定部305と、待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像データーを携帯端末に対して送信するための送信部307とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は情報処理システム、サーバー、および表示方法に関し、特に、待ち合わせ場所の候補を提示する情報処理システム、サーバー、および表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機などの携帯端末の普及によって、各ユーザーの携帯端末を利用してこれらユーザーの待ち合わせ場所を提示するシステムが提案されている。
【0003】
たとえば、特開2009−20732号公報(以下、特許文献1)は、各携帯端末の移動履歴の相対性を判定し、その判定結果に基づいた待ち合わせ場所を検索するシステムを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−20732号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術は携帯端末の移動履歴に基づくものであるため、当該携帯端末を携帯したユーザーが初めて訪れた場所では待ち合わせ場所が提示されない、という問題があった。
【0006】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、初めて訪れた場所でも適切な待ち合わせ場所を提示することのできる情報処理システム、サーバー、および表示方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、情報処理システムは、それぞれ撮影手段および表示手段を含む、複数の携帯端末と、携帯端末と相互に通信可能なサーバーとを備える。サーバーは、複数の携帯端末それぞれの撮影位置および撮影方向を取得するための第1の取得手段と、撮影位置および撮影方向を、記憶装置に記憶されているランドマークの位置情報と比較することで、複数の携帯端末それぞれの撮影範囲に存在するランドマークを決定するための第1の決定手段と、複数の携帯端末それぞれの撮影範囲に存在するランドマークのうち、複数の携帯端末のうちの少なくとも2つの携帯端末の撮影範囲に存在するランドマークを待ち合わせ場所の候補と決定するための第2の決定手段と、待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像データーを、少なくとも当該ランドマークを撮影範囲に含む携帯端末に対して送信するための送信手段とを含む。携帯端末は、撮影手段で撮影して得られた撮影画像と、ランドマークを特定する情報を表わす画像データーとを合成し、表示手段に表示する処理を実行するための処理手段を含む。
【0008】
好ましくは、送信手段は、複数の携帯端末のそれぞれに対して、待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像データーと、当該携帯端末の撮影範囲に存在するランドマークを特定する情報を表わす画像データーとを送信し、携帯端末では、待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像を、待ち合わせ場所の候補ではない当該携帯端末の撮影範囲に存在するランドマークを特定する情報を表わす画像とは異なる表示態様で表示する。
【0009】
好ましくは、サーバーは、複数の携帯端末それぞれの位置と待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークの位置とに基づいて、複数の待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークに対して優先順位を決定するための第3の決定手段をさらに含み、送信手段は、優先順位を表わす情報と共に待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像データーを送信する。
【0010】
より好ましくは、第3の決定手段は、複数の携帯端末それぞれの位置から待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークまでの距離の総和、または移動コストの総和に基づいて優先順位を決定する。
【0011】
より好ましくは、第3の決定手段は、複数の携帯端末のうちの特定の携帯端末の位置から待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークまでの距離の総和、または移動コストの総和に基づいて優先順位を決定する。
【0012】
好ましくは、第2の決定手段は、複数の携帯端末すべての撮影範囲に存在するランドマークを待ち合わせ場所の候補と決定する。
【0013】
好ましくは、送信手段は、待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを撮影範囲に含む携帯端末の数を表わす情報と共に待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像データーを送信し、携帯端末では、待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像を、当該ランドマークを撮影範囲に含む携帯端末の数に応じた表示態様で表示する。
【0014】
好ましくは、サーバーは、携帯端末の位置から待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークまでの方向を特定するための特定手段をさらに含み、送信手段は、複数の携帯端末のうちの待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを撮影範囲に含まない携帯端末に対して、待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像データーに替えて、待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークに向かう方向を表わす画像データーを送信する。
【0015】
好ましくは、サーバーは、複数の携帯端末を登録するための登録手段をさらに備える。
好ましくは、サーバーは、待ち合わせ場所の候補と決定された複数のランドマークについて複数の携帯端末からの選択を受け付け、複数のランドマークのうち選択した携帯端末の数が最も多いランドマークを待ち合わせ場所に決定するための第4の決定手段をさらに含む。
【0016】
本発明の他の局面に従うと、サーバーは、それぞれ撮影手段および表示手段を含む、複数の携帯端末と相互に通信可能なサーバーであって、複数の携帯端末それぞれの撮影位置および撮影方向を取得するための第1の取得手段と、撮影位置および撮影方向を、記憶装置に記憶されているランドマークの位置情報と比較することで、複数の携帯端末それぞれの撮影範囲に存在するランドマークを決定するための第1の決定手段と、複数の携帯端末それぞれの撮影範囲に存在するランドマークのうち、複数の携帯端末のうちの少なくとも2つの携帯端末の撮影範囲に存在するランドマークを待ち合わせ場所の候補と決定するための第2の決定手段と、待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像データーを、少なくとも当該ランドマークを撮影範囲に含む携帯端末に対して送信するための送信手段とを備える。
【0017】
本発明のさらに他の局面に従うと、表示方法は撮影手段および表示手段を含む携帯端末で待ち合わせ場所の候補を表示する方法であって、撮影手段で撮影を行なうステップと、撮影時の位置および方向を携帯端末からサーバーに送信するステップと、サーバーにおいて、撮影時の位置および方向を記憶装置に記憶されているランドマークの位置情報と比較することで、携帯端末の撮影範囲に存在するランドマークを決定するステップと、サーバーにおいて、決定されたランドマークと、携帯端末以外の他の携帯端末の撮影範囲に存在するランドマークとを比較することで、決定されたランドマークのうち、少なくとも他の携帯端末の撮影範囲に存在するランドマークを待ち合わせ場所の候補と決定するステップと、待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像データーを、サーバーから携帯端末に対して送信するステップと、撮影手段での撮影画像と待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像データーとを合成し、表示手段に表示するステップとを備える。
【発明の効果】
【0018】
この発明によると、初めて訪れた場所でも適切な待ち合わせ場所の候補を提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施の形態にかかる情報処理システムの構成の具体例を示す図である。
【図2】情報処理システムに含まれる携帯端末のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図3】情報処理システムに含まれるサーバーのハードウェア構成の具体例を示す図である。
【図4】実施の形態にかかる情報処理システムでの、第1の実施の形態にかかる動作概要を説明するための図である。
【図5】実施の形態にかかる情報処理システムでの、第1の実施の形態にかかる動作概要を説明するための図である。
【図6】情報処理システムでの第1の実施の形態にかかる動作概要を表わす図である。
【図7】携帯端末の機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図8】第1の実施の形態にかかるサーバーの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図9】携帯端末での動作の流れの具体例を表わすフローチャートである。
【図10】サーバーでの動作の流れの具体例を表わすフローチャートである。
【図11】ユーザー情報の一例を表わした図である。
【図12】ユーザー情報の一例を表わした図である。
【図13】ユーザー情報の他の一例を表わした図である。
【図14】第2の実施の形態にかかるサーバーの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図15】第2の実施の形態でのユーザー情報の具体例を示す図である。
【図16】第2の実施の形態での携帯端末の表示例を表わす図である。
【図17】第1の実施の形態および第2の実施の形態の変形例2での撮影の様子を表わした図である。
【図18】第1の実施の形態および第2の実施の形態の変形例2でのユーザー情報の具体例を示す図である。
【図19】第1の実施の形態および第2の実施の形態の変形例2での携帯端末の表示例を表わす図である。
【図20】第1の実施の形態および第2の実施の形態の変形例3での携帯端末の表示例を表わす図である。
【図21】第1の実施の形態および第2の実施の形態の変形例4にかかるサーバーの機能構成の具体例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0021】
<システム構成>
図1は、実施の形態にかかる情報処理システム1の構成の具体例を示す図である。
【0022】
図1を参照して、情報処理システム1は、複数の携帯端末200A,200B,…200Nと、これらとネットワークを介して接続されたサーバー300とを含む。なお、携帯端末200A,200B,…200Nを代表させて携帯端末200と称する。
【0023】
携帯端末200はたとえば携帯電話機などが該当し、少なくともカメラ機能と、指示入力機能と、通信機能とを備えていれば、他の装置であってもよい。
【0024】
サーバーは、一般的なパーソナルコンピューターなどから構成されるものであればよい。
【0025】
携帯端末200とサーバー300とはネットワークを介して互いに通信可能であり、情報をやり取りする。ネットワークはインターネットや、LAN(Local Area Network)などが該当する。
【0026】
<装置構成>
図2は、携帯端末200のハードウェア構成の具体例を示す図である。
【0027】
図2を参照して、携帯端末200は、全体を制御するための演算装置であるCPU(Central Processing Unit)20と、CPU20で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM(Read Only Memory)21と、CPU20でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM(Random Access Memory)22と、磁気センサーを含んで当該携帯端末200の向きを検出するための電子コンパス23と、GPS(Global Positioning System)信号または基地局からの位置信号を受信して当該携帯端末の位置情報を取得するためのGPSコントローラー24と、情報を表示したり当該携帯端末200に対する操作入力を受け付けたりするためのタッチパネルを含んだ操作パネル25と、カメラ26と、図示しない基地局と通信することによる電話回線を介した通信を制御するための通信コントローラー27と、電話帳データーなどを記憶するためメモリー28とを含む。
【0028】
操作パネル25は、一例として、液晶表示装置などの表示装置と光学式タッチパネルや静電容量タッチパネルなどの位置指示装置とが重なって構成されたタッチパネルと、操作キーとを含む。
【0029】
CPU20は予め記憶されている画面表示をさせるためのデーターに基づいてタッチパネルに操作画面を表示させる。タッチパネルでは操作画面上の指示位置が特定され、その位置を示す操作信号がCPU20に入力される。また、押下されたキーを示す操作信号がCPU20に入力される。CPU20は押下されたキー、または表示している操作画面と指示位置とから操作内容を特定し、それに基づいて処理を実行する。
【0030】
また、電子コンパス23およびGPSコントローラー24は、取得した当該携帯端末200の向きや位置情報を示す信号をCPU20に入力する。
【0031】
図3は、サーバー300のハードウェア構成の具体例を示す図である。
図3を参照して、サーバー300は上述のように一般的なコンピュータ等によって構成されるものであり、一例として、全体を制御するための演算装置であるCPU30と、CPU30で実行されるプログラムなどを記憶するためのROM31と、CPU30でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM32と、後述するMFP情報などを記憶するためのHD(Hard Disk)33と、電話回線を介した通信を制御するための通信コントローラー34とを含む。
【0032】
[第1の実施の形態]
<動作概要>
図4および図5は、情報処理システム1での、第1の実施の形態にかかる動作概要を説明するための図である。
【0033】
情報処理システム1は、複数の携帯端末200がそれぞれユーザーによって携帯され、それら携帯端末200を携帯したユーザーが待ち合わせを行なう、といった使い方が想定されている。ここでは、説明の簡便のため、第1の携帯端末として携帯端末200A、第2の携帯端末として携帯端末200Bを用いて説明する。
【0034】
すなわち、第1の実施の形態では、情報処理システム1に含まれる携帯端末200A,200Bでそれぞれ図4に示されるように撮影を行なうと、それぞれの撮影画像に、図5に示されるような付加情報が重ねて表示される。この付加情報は、撮影画像内のランドマークを表わし、さらに、それらランドマークの中から待ち合わせに適したランドマークが他のランドマークと異なる表示態様で表わす。図5の例の場合、ランドマークとして撮影画像中の「店」が付加情報で示されている。
【0035】
詳しくは、図4を参照して、図4中の点線で表わされた携帯端末200Aの撮影範囲には店1,2,4が存在している。そのため、図5(A)で表わされた携帯端末200Aの撮影画像においては、店1,2,4が撮影画像に重ねて付加情報で示されている。
【0036】
同様に、携帯端末200Bの撮影範囲には店1,3,4が存在している。そのため、図5(B)で表わされた携帯端末200Bの撮影画像においては、店1,3,4が撮影画像に重ねて付加情報で示されている。
【0037】
さらに、これら撮影画像に共通して含まれる店1,4が、両方の撮影画像に付加情報で他の店と異なる表示態様で表わされている。図5の例では、店1,4を表わす付加情報に基づく画像が二重線で表わされて、他の店の画像よりも強調されている。
【0038】
なお、この、撮影画像に重ねて表示される付加情報に基づく画像を、以降の説明において「タグ」と称する。
【0039】
このようなタグが表示されることで、携帯端末200Aを携帯したユーザー(ユーザーA)は、携帯端末200Bの撮影範囲にも店1,4が存在する、つまり、携帯端末200Bを携帯したユーザー(ユーザーB)からも店1,4が近い位置にあることを把握することができる。その逆も同様である。そして、これら店1,4がユーザーA,Bの待ち合わせに適した位置(ランドマーク)であることを把握することができる。
【0040】
図6は、このような表示を実現するための情報処理システム1での第1の実施の形態にかかる動作概要を表わす図である。
【0041】
図6を参照して、携帯端末において当該処理を実行させるためのアプリケーションが起動され(ステップS11)、撮影指示に従ってカメラ26で撮影されると(ステップS12)、撮影時の位置および向きを表わす情報がサーバーに送信されて、それによってタグデーターがサーバーに対して要求される(ステップS13)。
【0042】
サーバーは、受信した携帯端末の位置および向きを表わす情報を保存する(ステップS31)。そして、ランドマークとしての各店の位置情報が登録されたデーターベースを参照して、携帯端末の撮影時の位置および向きを表わす情報を解析する処理を実行する(ステップS32)。ここでは、当該携帯端末の撮影範囲に存在している店を特定すると共に、他の携帯端末の撮影範囲に存在している店との重なりを特定する。その解析に基づいて、サーバーは、後述するテーブルを更新した上で(ステップS33)、当該テーブルに基づいて付加情報としてのタグデーターを携帯端末に対して送信する(ステップS34)。
【0043】
携帯端末は、撮影画像にタグデーターに基づくタグを重ねて表示する(ステップS14)。これにより、図5に表わされたようなタグが撮影画像に重ねて表示され、それに基づいてユーザーは待ち合わせ場所を決定することができる。
【0044】
<機能構成>
図7は、上述の動作を実現するための携帯端末200の機能構成の具体例を示すブロック図である。図7に示される各機能は、CPU20がROM21に記憶されるプログラムを読み出してRAM22上で実行することで、主にCPU20に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図2に示されたハードウェア構成によって形成されてもよい。
【0045】
図7を参照して、上記動作を実現するための機能として携帯端末200は、操作パネル25からの指示入力を受け付けるための指示入力部201と、操作パネル25からの撮影指示に応じてGPSコントローラー24より当該携帯端末200の位置情報を取得するための位置取得部202と、操作パネル25からの撮影指示に応じて電子コンパス23より当該携帯端末200の向きを取得するための向き取得部203と、操作パネル25からの撮影指示に応じてカメラ26による撮影を実行して撮影された画像データーを取得するための画像取得部204と、操作パネル25からの撮影指示に応じて取得された位置情報と向き情報とを通信コントローラー27を介してサーバー300に対して送信し、サーバー300に対してタグデーターを要求するためのサーバー要求部205と、該要求に応じてサーバー300から送信されたタグデーターを通信コントローラー27を介して取得するためのタグデーター入力部206と、撮影して得られた画像データーとタグデーターに基づくタグとを合成して操作パネル25に表示する処理を実行するための表示処理部207と、操作パネル25からの指示入力に従って後述するユーザーグループを設定するための設定部209とを含む。
【0046】
なお、位置取得部202および向き取得部203は、操作パネル25からの撮影指示に応じてそれぞれ位置情報および向き情報を取得するものであるため、その情報は、それぞれ、撮影位置の情報および撮影方向の情報となり得る。そこで、以降の説明では、上記プログラムに従って携帯端末200からサーバー300に送信される位置情報および向き情報を、それぞれ、撮影位置情報および撮影方向情報とも称する。
【0047】
サーバー要求部205は、少なくとも撮影位置情報および撮影方向情報をサーバー300に送信することで、サーバー300に対してタグデーターを要求する。この要求には、他の情報として、たとえば当該携帯端末200を特定する情報および/または当該携帯端末200に対してログインしているユーザーのログイン情報が含まれてもよい。
【0048】
設定部209は、一例として、待ち合わせを行なうユーザーグループと、当該ユーザーグループに属するユーザーとを入力可能な設定画面での入力動作(操作パネル25へのタッチ)を受け付けることで、入力された情報をユーザーグループ情報として通信コントローラー27を介してサーバー300に対して送信する。また、すでに登録されているユーザーグループの情報をサーバー300から取得して選択可能に設定画面に表示し、当該設定画面において選択動作を受け付けることで、当該携帯端末200のログインユーザーの属するユーザーグループの選択を受け付けて、その情報をユーザーグループ情報として通信コントローラー27を介してサーバー300に対して送信してもよい。
【0049】
なお、設定部209は、携帯端末200に備えられる機能に限定されず、サーバー300に備えられてもよいし、サーバー300と通信可能な、図示しない他の装置に備えられてもよい。
【0050】
図8は、サーバー300の機能構成の具体例を示すブロック図である。図8に示される各機能は、CPU30がROM31に記憶されるプログラムを読み出してRAM32上で実行することで、主にCPU30に形成される機能である。しかしながら、少なくとも一部の機能が図3に示されたハードウェア構成によって形成されてもよい。
【0051】
図8を参照して、HD33には、ランドマークとしての店舗の位置情報を記憶するための記憶領域である店舗情報記憶部331と、ユーザー情報として、待ち合わせを行なうユーザーグループを規定したグループ情報、およびユーザーグループに属するユーザーごとに当該ユーザーが携帯する携帯端末の撮影範囲に存在する店舗や当該店舗を撮影範囲とする携帯端末を携帯した他のユーザーの数、などのユーザー情報を記憶するための記憶領域であるユーザー情報記憶部332とが含まれる。
【0052】
さらに図8を参照して、上記動作を実現するための機能としてサーバー300は、通信コントローラー34を介して携帯端末200からのタグデーターの要求や、設定されたユーザーグループを特定する情報の入力を受け付けるための要求入力部301と、受け付けたユーザーグループを特定する情報に基づいてユーザーグループを登録するための登録部310と、タグデーターの要求に含まれる当該携帯端末200の撮影位置および撮影方向に基づいてその撮影範囲を解析するための解析部302と、当該撮影範囲内に存在する店舗を決定するための第1決定部303と、その決定に基づいて当該携帯端末200を携帯するユーザーに関するユーザー情報を更新するための更新部304と、第1決定部303で決定された店舗のうち、ユーザー情報に基づいて同じユーザーグループに属するすべてのユーザーの携帯する携帯端末の撮影範囲に存在する店舗を決定するための第2決定部305と、第1決定部303および第2決定部305で決定された店舗を表わすタグデーターを生成するための生成部306と、通信コントローラー34を介して携帯端末200に対して送信するための送信部307とを含む。
【0053】
生成されるタグデーターは、当該店舗を識別する情報(たとえば「店1」である店名等)とその店舗のタグの表示態様を表わす情報とを含む。生成部306は予め、当該携帯端末200の撮影範囲のみに存在する店舗のタグの表示態様と、ユーザーグループに属するすべてのユーザーの携帯する携帯端末の撮影範囲に存在する店舗のタグの表示態様とを記憶しておき、第2決定部305での決定に基づいて第1決定部303で決定された店舗それぞれの表示態様を特定する。表示態様としては、図5に示されたように、タグの線を異ならせるものであってもよいし、色やサイズを異ならせるものであってもよい。その他、動画やその動き方を異ならせるものであってもよい。
【0054】
なお、各店舗を識別する情報は予め記憶装置に記憶されていてもよい。この場合、生成部306は当該記憶装置から必要な情報を読み出した上で、上述のように表示態様を特定して、これらを含めたタグデーターを生成する。
【0055】
または、各店舗を識別する情報は当該店舗に備えられる装置に記憶されており、サーバー300が当該装置と通信することで取得するようにしてもよい。
【0056】
<動作フロー>
図9は、携帯端末200での動作の流れの具体例を表わすフローチャートである。図9のフローチャートに示される動作は、CPU20がROM21に記憶されるプログラムを読み出してRAM22上で実行し、図7に示される各機能を発揮することによって実現される。
【0057】
図9を参照して、携帯端末200のCPU20は、操作パネル25からの撮影指示を受け取る(ステップS101でYES)、ステップS103で撮影動作を実行すると共に、ステップS105でそのときの位置情報および向き情報を撮影位置および撮影方向としてサーバー300に送信してタグデーターを要求する。
【0058】
サーバー300から該要求に応じてタグデーターを受信すると(ステップS107でYES)、ステップS109でCPU20は、受信したタグデーターに基づくタグ画像を上記ステップS103の撮影で得られた撮影画像に合成する。そして、ステップS111で、得られた画像を操作パネル25に表示する処理を行なう。
【0059】
図10は、サーバー300での動作の流れの具体例を表わすフローチャートである。図10のフローチャートに示される動作は、CPU30がROM31に記憶されるプログラムを読み出してRAM32上で実行し、図8に示される各機能を発揮することによって実現される。
【0060】
図10を参照して、サーバー300のCPU30は、携帯端末200からタグデーターの要求を受け付けると(ステップS201でYES)、ステップS203で当該要求と共に送信された撮影位置および撮影方向に基づいて携帯端末200の撮影範囲を解析する。そして、ステップS205でCPU30は、予め記憶されている各店舗の位置情報を参照して、当該撮影範囲に存在する店舗を決定する。CPU30は、ここでの決定をユーザーごとに記憶する。
【0061】
図11は、ユーザー情報の一例を表わした図である。図4、図5で示された例と同様に、ユーザー1およびユーザーBがユーザーグループAとして登録されている場合、ここでは、各ユーザーの携帯する携帯端末からのタグデーターの要求に含まれる撮影位置および撮影方向と、それらから解析される撮影範囲に含まれる店舗を特定する情報とを、ユーザー情報として記憶する。
【0062】
次に、CPU30は、上記ステップS205で決定された各店舗について、当該携帯端末200を携帯するユーザーの属するユーザーグループに属するすべてのユーザーの携帯端末の撮影範囲に存在しているか否か、つまり、当該店舗を表わすタグをすべてのユーザーで共有しているか否かを検討する。図11の例で、現在処理対象の携帯端末がユーザーAの携帯する携帯端末Aである場合、CPU30は、携帯端末Aの撮影範囲に存在すると決定された「店1」「店2」および「店4」それぞれについて、ユーザー情報を参照して、ユーザーBの携帯端末Bの撮影範囲にも存在するか否かを確認する。
【0063】
検討対象の店舗を表わすタグがすべてのユーザーで共有するものであった場合(ステップS207でYES)、ステップS209でCPU30は、当該店舗を待ち合わせ場所の候補に決定する。そして、この検討を、上記ステップS205で決定されたすべての店舗に対して行なう(ステップS211)。図11の例の場合、「店1」および「店4」がすべてのユーザーの携帯端末の撮影範囲に存在するものであるため、これら店舗が待ち合わせ場所の候補に決定されることになる。CPU30は、ここでの決定をユーザーごとに記憶する。
【0064】
図12は、ユーザー情報の一例を表わした図である。図12は、図11のユーザー情報に続くものであってもよい。
【0065】
図12を参照して、ユーザー情報には、上記検討によってユーザーグループに属するユーザーごとに決定された、タグを表示する店舗としての携帯端末の撮影範囲に存在する店舗と、当該店舗を表わすタグの当該ユーザーグループの他のユーザーとの共有具合とが記述される。ここでは、他のユーザーとの共有具合として、当該タグを共有するユーザー数が記述されている。
【0066】
なお、ユーザー情報は図12の例に限定されず、図13のようなものであってもよい。すなわち、図13に示されるように、撮影範囲に存在すると決定された店舗ごとに、当該店舗を表わすタグを共有する他のユーザーが共有具合として記述されてもよい。
【0067】
上記ステップS205で決定されたすべての店舗に対して検討が終了すると(ステップS1211でYES)、ステップS213でCPU30は上記ステップS205で決定された各店舗のタグの表示態様を上記検討結果に基づいて特定し、これら店舗を識別する情報とタグの表示態様とを含んだタグデーターを生成する。そして、ステップS215でCPU30は、タグデーターを携帯端末200に対して送信する。
【0068】
<第1の実施の形態の効果>
携帯端末200において上記ステップS109でこのタグデーターと撮影画像とが合成されて表示されることで、図4の例では、図5のような表示が実現される。
【0069】
すなわち、図5に示されたように、ユーザーグループに属するユーザーA、ユーザーBそれぞれの携帯端末の撮影範囲に存在する店舗を識別する情報(店名)がタグとして撮影画像に重ねて表示されると共に、当該ユーザーグループに属するすべてのユーザーの撮影範囲に属する店舗(店1、店4)を表わすタグが、他のタグと異なる、待ち合わせ場所の候補であることを表わす表示態様で表示される。
【0070】
つまり、たとえ初めて訪れた場所であっても、それぞれのユーザーが携帯端末で撮影を行なうだけで、待ち合わせ場所としてすべてのユーザーが携帯端末を向けている範囲に存在する、適した場所を、撮影画像上で一目で確認することができる。
【0071】
[第2の実施の形態]
<動作概要>
第2の実施の形態では、待ち合わせ場所の候補として複数の店舗が決定された場合に、それら店舗に対して優先順位を決定して、さらに、当該優先順位に応じた表示態様にてタグを表示させる。
【0072】
優先順位を付与する基準の第1の例として、ユーザーグループに属する各ユーザーから当該店舗までの距離の総和を用いる例が挙げられる。すなわち、その距離の総和が小さい店舗ほど、つまり、各ユーザーから近い店舗ほど高い優先順位とする方法が挙げられる。
【0073】
優先順位を付与する基準の第2の例として、ユーザーグループに属する各ユーザーの最寄り駅から当該店舗の最寄り駅までの料金の総和を用いる例が挙げられる。すなわち、その料金の総和が低い店舗ほど、つまり、各ユーザーから安い交通費用で到達できる店舗ほど高い優先順位とする方法が挙げられる。
【0074】
なお、上記第1の例および第2の例の変形例として、ユーザーグループに属する各ユーザーのうち優先ユーザーを設定し、優先ユーザーから当該店舗までの距離、または優先ユーザーの最寄り駅から当該店舗の最寄り駅までの料金を用いる例が挙げられる。すなわち、優先ユーザーからの距離が小さい店舗ほど、つまり、優先ユーザーから近い店舗ほど高い優先順位とする方法、または優先ユーザーが安い交通費用で到達できる店舗ほど高い優先順位とする方法が挙げられる。
【0075】
<機能構成>
図14は、上記動作を実現するためのサーバー300の機能構成の具体例を示すブロック図である。図14を参照して、第2の実施の形態にかかるサーバー300は、図8に示された機能構成に加えて、第2決定部305で決定された、同じユーザーグループに属するすべてのユーザーの携帯する携帯端末の撮影範囲に存在する、複数の店舗の、優先順位を決定するための第3決定部308をさらに含む。
【0076】
上記第1の例の場合、第3決定部308は、第2決定部305で決定された各店舗の位置情報と、各ユーザーの携帯する携帯端末それぞれの位置情報とに基づいてその距離を算出して、店舗ごとに距離の総和を算出する。そして、その距離の総和の小さい順に優先順位を決定する。
【0077】
上記第2の例の場合、第3決定部308は、図示しない検索サーバーに第2決定部305で決定された各店舗の位置情報と、各ユーザーの携帯する携帯端末それぞれの位置情報とを送信してそれぞれの最寄り駅の検索を指示し、さらに、その駅間の料金の検索を指示する。そして、店舗ごとに料金の総和を算出して、その総和の小さい順に優先順位を決定する。
【0078】
なお、上記第1の例および第2の例の変形例の場合、前提として、登録部310が受け付けたユーザーグループを特定する情報に基づいてユーザーグループを登録する際に、優先ユーザーを設定して登録する。優先ユーザーは、予め携帯端末200等の他の装置から設定されるものであってもよいし、登録部310が予め規定された条件に基づいてユーザーグループに属する複数のユーザーのうちから1人決定するものであってもよい。
【0079】
上記第1の例の変形例の場合、第3決定部308は、第2決定部305で決定された各店舗の位置情報と優先ユーザーの携帯する携帯端末の位置情報とに基づいてその距離を算出して、店舗ごとに距離を比較する。そして、その距離の小さい順に優先順位を決定する。
【0080】
上記第2の例の変形例の場合、第3決定部308は、図示しない検索サーバーに第2決定部305で決定された各店舗の位置情報と優先ユーザーの携帯する携帯端末の位置情報とを送信してそれぞれの最寄り駅の検索を指示し、さらに、その駅間の料金の検索を指示する。そして、店舗ごとの料金を比較して、その領域の小さい順に優先順位を決定する。
【0081】
生成部306は予め、優先順位に応じた表示態様を記憶している。表示態様としては、優先順位を表わす数字を付加するものであってもよいし、優先順位に沿ったサイズや表示濃度や動画の動き方などであってもよい。
【0082】
<第2の実施の形態の効果>
たとえば図4に表わされた例の場合に優先順位を付与する基準に上記第1の例を採用すると、第3決定部308では、図15に示されたように、第2決定部305で決定された「店1」および「店4」について携帯端末Aからの距離70、携帯端末Bからの距離80、および携帯端末Aからの距離80、携帯端末Bからの距離60が算出される。そして、「店1」および「店4」について距離の総和として、それぞれ、150、140と算出される。そのため、「店1」には優先順位2、「店4」には優先順位1が決定される。
【0083】
この場合、たとえば、図16に示されるように、携帯端末A,Bそれぞれに画面表示される。すなわち、図16を参照して、携帯端末A(図16(A))および携帯端末B(図16(B))において、「店1」のタグに「優先度2」の標記が付加され、「店4」のタグに「優先度1」の標記が付加されて撮影画像に重ねて表示される。
【0084】
優先順位を付与する基準に上記第2の例を採用あした場合も、第1の例の変形例、または第2の例の変形例を採用した場合であっても同様である。
【0085】
このため、複数の待ち合わせ場所の候補の優先順位を一目で確認することができるため、たとえ初めて訪れた場所であっても、ユーザーは、適切な(すべてのユーザーから近い場所、すべてのユーザーから安い料金で到達できる場所、特定のユーザーから最も近い場所、特定のユーザーから最も安い料金で到達できる場所)待ち合わせ場所を用意に決定することができる。
【0086】
[第1の実施の形態および第2の実施の形態の変形例1]
なお、上の例では、それぞれの携帯端末の撮影範囲に存在する店舗のうち、他のユーザーの携帯端末の撮影範囲に存在しない店舗についてもタグが表示されるものとしている。しかしながら、ユーザーグループに属するすべてのユーザーの携帯端末の撮影範囲に属する店舗についてのタグのみ表示されるようにしてもよい。すなわち、上の例の場合、「店1」および「店4」のタグのみ表示されるようにしてもよい。
【0087】
このようにすることで、より待ち合わせ場所の候補を確認し易くなる。
[第1の実施の形態および第2の実施の形態の変形例2]
また、上の例では、ユーザーグループに属するすべてのユーザーがタグを共有する店舗のみが待ち合わせ場所の候補とされるものとしているが、2人以上のユーザーでタグが共有される店舗があれば、その店舗も待ち合わせ場所の候補としてもよい。すなわち、ユーザーグループに3以上のユーザーが属する場合、店舗を表わすタグを共有するユーザーの人数、つまり、当該店舗を撮影範囲とする携帯端末の数に応じてタグの表示態様を特定して、表示するようにしてもよい。
【0088】
一例として、ユーザーA〜Cの3人のユーザーが属するユーザーグループに関して、図17に表わされたように携帯端末200A〜200Cでそれぞれ撮影を行なうと、サーバー300では図18のように店舗を表わすタグの共有具合が特定される。
【0089】
この場合、図19に表わされたように、すべてのユーザーで共有されている「店1」および「店4」を表わすタグは一番強調された表示態様とされ、3人のユーザーのうちの2人のユーザーで共有されている「店2」を表わすタグは次に強調された表示態様とされる。
【0090】
このようにすることで、より多くの待ち合わせ場所の候補を得ることができる。
[第1の実施の形態および第2の実施の形態の変形例3]
なお、ユーザーグループに属するすべてのユーザーで共有する店舗を表わすタグがない場合であって、少なくとも複数のユーザーで共有する店舗を表わすタグ、たとえば上記変形例2における「店2」のタグのみがあった場合、サーバー300は当該店舗を待ち合わせ場所の候補と特定し、撮影範囲としていない携帯端末に対して、当該店舗が撮影範囲となるように該当する携帯端末に移動を指示してもよい。
【0091】
このとき、サーバー300のCPU30は、待ち合わせ場所の候補とした店舗の位置情報と当該店舗を撮影範囲としていない携帯端末の撮影位置および撮影方向とに基づいて当該携帯端末から当該店舗への方向を算出する。そして、その方向を表わす画像を表示させるためのタグデーターを生成して、当該携帯端末に対して送信する。
【0092】
これにより、当該携帯端末には、図20に示されるようなその方向を表わした矢印の画像が表示される。
【0093】
このとき、CPU30は、上記店舗と携帯端末との間の距離に応じて矢印の長さや太さを決定してタグデーターを生成してもよい。
【0094】
このようなタグが表示されることで、当該携帯端末を携帯したユーザーは他のユーザーにとって適した待ち合わせ場所の候補となる店舗の位置を容易に把握することができる。
【0095】
[第1の実施の形態および第2の実施の形態の変形例4]
なお、以上の例は、待ち合わせ場所の候補がタグとして表示されるものであったが、さらに、このタグを用いて待ち合わせ場所を決定するようにしてもよい。
【0096】
この場合、携帯端末200の操作パネル25に表示されたタグはタッチされることで選択可能であって、タッチされたタグを表わす情報が携帯端末200からサーバー300に対して送信される。そして、サーバー300は、ユーザーグループに属する各ユーザーの携帯端末に表示されているタグごとにタッチ数をカウントし、最もカウント数の多かったタグを待ち合わせ場所として表わすタグを表示させるためのタグデーターを生成して、携帯端末200に対して送信する。
【0097】
図21は、この動作を行なうためのサーバー300の機能構成の具体例を示すブロック図である。この場合、サーバー300は図8に示された機能に加えて、待ち合わせ場所を決定するための第4決定部309をさらに含む。
【0098】
第4決定部309は、図示しないカウンタを含んで、ユーザーグループに属する各ユーザーの携帯端末に表示されているタグごとにタッチ数をカウントする。そして、最もカウント数の大きい店舗を待ち合わせ場所として決定し、その情報を生成部306に渡す。生成部306は、予め規定された待ち合わせ場所として決定した店舗のタグの表示態様に基づいて当該店舗を表わすタグの表示態様を特定し、改めてタグデーターを生成する。
【0099】
これにより、最適な待ち合わせ場所を決定することが可能となる。
さらに、上述の動作をサーバー300および携帯端末200に実行させるためのプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM、RAMおよびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0100】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0101】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0102】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0103】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0104】
1 情報処理システム、20,30 CPU、21,31 ROM、22,32 RAM、23 電子コンパス、24 GPSコントローラー、25 操作パネル、26 カメラ、27,34 通信コントローラー、28 メモリー、33 HD、200,200A,200A〜200C 携帯端末、201 指示入力部、202 位置取得部、203 向き取得部、204 画像取得部、205 サーバー要求部、206 タグデーター入力部、207 表示処理部、209 設定部、300 サーバー、301 要求入力部、302 解析部、303 第1決定部、304 更新部、305 第2決定部、306 生成部、307 送信部、308 第3決定部、309 第4決定部、310 登録部、331 店舗情報記憶部、332 ユーザー情報記憶部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ撮影手段および表示手段を含む、複数の携帯端末と、
前記携帯端末と相互に通信可能なサーバーとを備え、
前記サーバーは、
前記複数の携帯端末それぞれの撮影位置および撮影方向を取得するための第1の取得手段と、
前記撮影位置および前記撮影方向を、記憶装置に記憶されているランドマークの位置情報と比較することで、前記複数の携帯端末それぞれの撮影範囲に存在するランドマークを決定するための第1の決定手段と、
前記複数の携帯端末それぞれの撮影範囲に存在するランドマークのうち、前記複数の携帯端末のうちの少なくとも2つの携帯端末の撮影範囲に存在するランドマークを待ち合わせ場所の候補と決定するための第2の決定手段と、
前記待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像データーを、少なくとも当該ランドマークを撮影範囲に含む携帯端末に対して送信するための送信手段とを含み、
前記携帯端末は、前記撮影手段で撮影して得られた撮影画像と、前記ランドマークを特定する情報を表わす画像データーとを合成し、前記表示手段に表示する処理を実行するための処理手段を含む、情報処理システム。
【請求項2】
前記送信手段は、前記複数の携帯端末のそれぞれに対して、前記待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像データーと、当該携帯端末の撮影範囲に存在するランドマークを特定する情報を表わす画像データーとを送信し、
前記携帯端末では、前記待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像を、待ち合わせ場所の候補ではない当該携帯端末の撮影範囲に存在するランドマークを特定する情報を表わす画像とは異なる表示態様で表示する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記サーバーは、前記複数の携帯端末それぞれの位置と前記待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークの位置とに基づいて、複数の前記待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークに対して優先順位を決定するための第3の決定手段をさらに含み、
前記送信手段は、前記優先順位を表わす情報と共に前記待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像データーを送信する、請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第3の決定手段は、前記複数の携帯端末それぞれの位置から前記待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークまでの距離の総和、または移動コストの総和に基づいて前記優先順位を決定する、請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記第3の決定手段は、前記複数の携帯端末のうちの特定の携帯端末の位置から前記待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークまでの距離の総和、または移動コストの総和に基づいて前記優先順位を決定する、請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第2の決定手段は、前記複数の携帯端末すべての撮影範囲に存在するランドマークを前記待ち合わせ場所の候補と決定する、請求項1〜5のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記送信手段は、前記待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを撮影範囲に含む携帯端末の数を表わす情報と共に前記待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像データーを送信し、
前記携帯端末では、前記待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像を、当該ランドマークを撮影範囲に含む携帯端末の数に応じた表示態様で表示する、請求項1〜5のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記サーバーは、前記携帯端末の位置から前記待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークまでの方向を特定するための特定手段をさらに含み、
前記送信手段は、前記複数の携帯端末のうちの前記待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを撮影範囲に含まない携帯端末に対して、前記待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像データーに替えて、前記待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークに向かう方向を表わす画像データーを送信する、請求項1〜5のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記サーバーは、前記複数の携帯端末を登録するための登録手段をさらに備える、請求項1〜8のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記サーバーは、前記待ち合わせ場所の候補と決定された複数のランドマークについて前記複数の携帯端末からの選択を受け付け、前記複数のランドマークのうち選択した携帯端末の数が最も多いランドマークを待ち合わせ場所に決定するための第4の決定手段をさらに含む、請求項1〜9のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項11】
それぞれ撮影手段および表示手段を含む、複数の携帯端末と相互に通信可能なサーバーであって、
前記複数の携帯端末それぞれの撮影位置および撮影方向を取得するための第1の取得手段と、
前記撮影位置および前記撮影方向を、記憶装置に記憶されているランドマークの位置情報と比較することで、前記複数の携帯端末それぞれの撮影範囲に存在するランドマークを決定するための第1の決定手段と、
前記複数の携帯端末それぞれの撮影範囲に存在するランドマークのうち、前記複数の携帯端末のうちの少なくとも2つの携帯端末の撮影範囲に存在するランドマークを待ち合わせ場所の候補と決定するための第2の決定手段と、
前記待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像データーを、少なくとも当該ランドマークを撮影範囲に含む携帯端末に対して送信するための送信手段とを備える、サーバー。
【請求項12】
撮影手段および表示手段を含む携帯端末で待ち合わせ場所の候補を表示する方法であって、
前記撮影手段で撮影を行なうステップと、
前記撮影時の位置および方向を前記携帯端末からサーバーに送信するステップと、
前記サーバーにおいて、前記撮影時の位置および方向を記憶装置に記憶されているランドマークの位置情報と比較することで、前記携帯端末の撮影範囲に存在するランドマークを決定するステップと、
前記サーバーにおいて、前記決定されたランドマークと、前記携帯端末以外の他の携帯端末の撮影範囲に存在するランドマークとを比較することで、前記決定されたランドマークのうち、少なくとも前記他の携帯端末の撮影範囲に存在するランドマークを前記待ち合わせ場所の候補と決定するステップと、
前記待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像データーを、前記サーバーから前記携帯端末に対して送信するステップと、
前記撮影手段での撮影画像と前記待ち合わせ場所の候補と決定されたランドマークを特定する情報を表わす画像データーとを合成し、前記表示手段に表示するステップとを備える、表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−54509(P2013−54509A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191716(P2011−191716)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】