説明

情報処理システムおよび情報処理装置の割当管理方法

【課題】シンクライアントタイプの情報処理システムにおいて、代替機器への交換作業にかかる時間を短縮する。
【解決手段】ブレードPC1各々のリモート操作端末2への割当てを管理するブレード管理サーバ7を設ける。ブレード管理サーバ7は、リモート操作端末2からの代替要求に対して、未割当のブレードPC1を検索し、検索したブレードPC1の宛先をリモート操作端末2に通知する。これを受けて、リモート操作端末2は、自端末に接続するブレードPC1を、現用の「静的割当」されたブレードPC1から、ブレード管理サーバ7より通知された宛先のブレードPC1(「代替割当」されたブレードPC1)に変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して互いに接続された、複数の情報処理装置および操作端末を有する情報処理システムに関し、特に、操作端末に対する情報処理装置の割当技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、コンピュータネットワークの予備機器を管理する予備機器管理システムが開示されている。この予備機器管理システムは、予備機器維持管理プログラム、障害時予備機器手配プログラム、および予備機器保有数管理プログラムのうちの少なくとも1つを実行する複数のワークステーションと、予備機器に関する情報が格納された共通データベースを実行する共通データベースサーバとを備え、ワークステーション上で必要に応じて各プログラムが実行され、そのプログラムの動作により共通データベースに格納された予備機器に関する情報が検索・追加・削除されることによりコンピュータネットワークの予備機器を管理する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-69145号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、いわゆるシンクライアントタイプの情報処理システムが注目されている。シンクライアントタイプの情報処理システムでは、手元にあるリモートマシンを用いて自宅や会社に置いてあるローカルマシンのデスクトップをリモート操作することで、ローカルマシンに搭載されている各種アプリケーションプログラムおよびデータを利用できる。ローカルマシンには、デスクトップPC(Personal Computer)の他に、ローカル接続された入出力装置(キーボード、マウスおよびディスプレイ)を持たないブレードPC(ブレードコンピュータ)が用いられる。
【0005】
さて、このようなシンクライアントタイプの情報処理システムにおいて、ローカルマシンの予備機器の管理に上記特許文献1に記載の技術を利用することもできる。しかし、上記特許文献1に記載の技術は、現用機器から予備機器への交換作業にかかる時間を考慮していない。予備機器への交換作業が終わるまでの長い間、業務が中断してしまう。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、シンクライアントタイプの情報処理システムにおいて、代替機器への交換作業にかかる時間を短縮することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、複数の情報処理装置各々の操作端末への割当てを管理する管理サーバを設ける。管理サーバは、操作端末からの代替要求に対して、未割当の情報処理装置を検索し、検索した情報処理装置の宛先を操作端末に通知する。これを受けて、操作端末は、自端末に割当る情報処理装置を、現用の情報処理装置から管理サーバより通知された宛先の情報処理装置に変更する。
【0008】
例えば、本発明は、それぞれネットワークに接続された、複数の情報処理装置、管理サーバ、および操作端末を有する情報処理システムであって、
前記管理サーバは、 情報処理装置毎に、当該情報処理装置を割当るユーザのユーザIDを記憶する割当状態記憶部と、
ユーザIDを含む代替要求に対して、前記割当状態記憶部からユーザIDに対応付けられていない情報処理装置を検索し、当該情報処理装置に当該代替要求に含まれているユーザIDを対応付ける割当管理部と、
前記代替要求に対して、前記割当管理部が検索した情報処理装置の宛先を当該代替要求の送信元に通知する宛先通知部と、を有し、
前記操作端末は、
ユーザIDを含む代替要求を前記管理サーバに送信して、前記管理サーバより情報処理装置の宛先を入手する宛先入手部と、
前記宛先入手部により入手した宛先を持つ情報処理装置に対して自操作端末の入力装置に入力された操作情報を送信し、当該情報処理装置から映像情報を受信して、当該操作端末の表示装置に表示するリモート操作部と、を有し、
前記情報処理装置は、
前記操作端末から操作情報を受信して、当該操作情報が示す操作内容に従って情報処理を行い、その結果を示す映像情報を当該操作端末に送信するリモート操作受付部を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、管理サーバが、操作端末からの代替要求に対して未割当ての情報処理装置を検索してその宛先を操作端末に通知し、操作端末が、自端末に割当てる情報処理装置を、現用の情報処理装置から管理サーバより通知された宛先の情報処理装置に変更する。したがって、本発明によれば現用の情報処理装置から代替の情報処理装置への交換作業にかかる時間を短縮することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態を説明する。
【0011】
図1は本発明の一実施形態が適用されたリモートデスクトップシステム(シンクライアントタイプの情報処理システム)の概略構成の一例を示す図である。
【0012】
図示するように、本実施形態のリモートデスクトップシステムは、複数のブレードPC(Personal Computer)1と、複数のリモート操作端末2および認証デバイス6と、ブレード管理サーバ7と、ユーザ情報保存サーバ8と、を有する。
【0013】
複数のブレードPC1、ブレード管理サーバ7、およびユーザ情報保存サーバ8は、例えば会社の本社に構築されたLAN(Local Area Network)4Aに接続されている。LAN4Aは、ルータ3Aを介してWAN(Wide Area Network)5に接続される。
【0014】
認証デバイス6は、リモート操作端末2に着脱可能である。リモート操作端末2は、例えば会社の支社に構築されたLAN4Bに接続されている。LAN4Bは、ルータ3Bを介してWAN5に接続される。
【0015】
ブレードPC1は、リモート操作端末2との間にVPN(Virtual Private Network)を構築し、該VPNを介して、リモート操作端末2から送られてきた入力情報(入力装置の操作内容)を受信し処理すると共に、処理結果を示す映像情報(表示装置のデスクトップ画面)をリモート操作端末2に送信する。
【0016】
図2はブレードPC1の概略構成の一例を示す図である。図示するように、ブレードPC1は、CPU(Central Processing Unit)101と、CPU101のワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)102と、LAN4Aに接続するためのNIC(Network Interface Card)103と、HDD(Hard Disk Drive)104と、フラッシュROM(Read Only Memory)105と、デスクトップの映像情報を生成するビデオカード107と、mBMC(mini-Base board Management Controller)108と、これらの各部101〜108と接続するバスBUSを中継するブリッジ109と、電源110と、を有する。
【0017】
フラッシュROM105には、BIOS(Basic Input/Output System)1050が記憶されている。CPU101は、電源110の投入後、先ずフラッシュROM105にアクセスしてBIOS1050を実行することにより、ブレードPC1のシステム構成を認識する。
【0018】
HDD104には、OS(Operating System)1041と、VPN通信プログラム1042と、リモートサーバプログラム1043と、割当制御プログラム1044と、複数のアプリケーションプログラム1045と、ユーザデータ1046と、グループデータ1047とが、少なくとも記憶されている。
【0019】
OS1041は、CPU101がブレードPC1の各部102〜110を統括的に制御して、後述する各プログラム1042〜1045を実行するためのプログラムである。CPU101は、BIOS1050に従い、HDD104からOS1041をRAM102にロードして実行する。これにより、CPU101は、ブレードPC1の各部102〜110を統括的に制御する。
【0020】
VPN通信プログラム1042は、リモート操作端末2との間にVPNを構築するための通信プログラムであり、例えばIPsec(Security Architecture for the Internet Protocol)を用いた通信プログラムである。CPU101は、OS1041に従い、HDD104からVPN通信プログラム1042をRAM102にロードして実行する。これにより、CPU101は、NIC103を介してリモート操作端末2から受付けた通信開始要求に従い、リモート操作端末2との間にVPNを構築し、このVPNを介してリモート操作端末2と通信を行なう。
【0021】
リモートサーバプログラム1043は、ブレードPC1のデスクトップをリモート操作端末2からリモート操作可能とするためのプログラムであり、例えばAT&Tケンブリッジ研究所で開発されたVNC(Virtual Network Computing)のサーバプログラムである。CPU101は、OS1041に従い、HDD104からリモートサーバプログラム1043をRAM102にロードして実行する。これにより、CPU101は、VPNを介してリモート操作端末2から送られてきた入力情報(キーボードおよびマウスの操作内容)を受信し処理すると共に、処理結果を示す映像情報(ディスプレイのデスクトップ画面)を、VPNを介してリモート操作端末2に送信する。
【0022】
割当制御プログラム1044は、ユーザデータ1046およびグループデータ1047をユーザ情報保存サーバ8にアップロードしたり、ユーザ情報保存サーバ8からユーザデータ1046およびグループデータ1047をダウンロードしたりするためのプログラムである。
【0023】
アプリケーションプログラム1045には、汎用のWebブラウザ、ワープロ、CAD、および表計算などのプログラムがある。CPU101は、OS1041に従い、リモートサーバプログラム1043を介してリモート操作端末2から受付けた指示に応答して、HDD104から所望のアプリケーションプログラム1044をRAM102にロードし実行する。そして、この実行結果が反映されたデスクトップ画面の映像情報をビデオカード107に生成させ、リモートサーバプログラム1043を介してリモート操作端末2へ送信する。
【0024】
ユーザデータ1046は、アプリケーションプログラム1045で利用可能なデータであって、ユーザが個人的に利用するデータ(例えば個人的に作成した文書データ)である。グループデータ1047は、アプリケーションプログラム1045で利用可能なデータであって、ユーザが所属するグループが共通に利用可能なデータ(例えばテンプレート)である。
【0025】
mBMC108は、ブレードPC1の動作状態を監視する。そして、電源110の電源供給がオフした場合、ブレードPC1の電源110とは別に設けられた電源でNIC103を動作させる。また、ブレード管理サーバ7から受信した状態問合せに対して、ブレードPC1の動作状態をブレード管理サーバ7に通知する。また、mBMC108は、ブレード管理サーバ7からの制御命令に従い、電源110の電源供給をオンオフする。mBMCは、ブレードPC1の電源110とは別に設けられた電源で動作するので、ブレードPC1の電源がオフの状態でも独立して動作することができる。
【0026】
図3はブレードPC1の動作の一例を説明するための図である。なお、このフローは、本来、CPU101もしくはmBMC108がプログラムに従って実行する。しかし、ここでは、説明を簡単にするために、CPU101の処理に関してはプログラムを実行主体として、フローを説明する。
【0027】
上述したように、mBMC108は、電源110の電源供給がオフしている場合、ブレードPC1の電源110とは別に設けられた電源でNIC103を動作させる。さて、この状態において、mBMC108は、NIC103を介してブレード管理サーバ7より電源オン命令を受信すると(S100でYES)、電源110の電源供給をオンにして、所定の起動処理を行う。具体的には、CPU101が、BIOS1050に従い、HDD104からOS1041をRAM102にロードして実行する。それから、CPU101が、OS1041に従い、VPNプログラム1042を実行して所定のリモート操作端末2との間に通信路を確立すると共に、リモートサーバプログラム1043を実行する(S101)。これにより、ブレードPC1は、この所定のリモート操作端末2をリモートマシンとするローカルマシンとして動作する。
【0028】
また、電源110の電源供給がオフしている状態において、mBMC108は、NIC103を介してブレード管理サーバ7より状態問合せを受信すると(S110でYES)、「停止状態」を示す状態情報をブレード管理サーバ7に通知する(S111)。
【0029】
また、電源110の電源供給がオンしている状態において、OS1041は、NIC103を介してブレード管理サーバ7より電源オフ命令を受信すると(S120でYES)、割当制御プログラム1044にユーザデータ1046のアップロードを指示する。これを受けて、割当制御プログラム1044は、リモートサーバプログラム1043からリモート操作端末(リモートマシン)2のユーザIDを取得し、HDD104に格納されているユーザデータ1046にこのユーザIDを付して、NIC103を介してユーザ情報保存サーバ8に送信する(S121)。次に、OS1041は、稼動中の各種プログラム1042〜1045を終了させ、電源110の電源供給をオフにする(S122)。
【0030】
また、電源110の電源供給がオンしている状態において、OS1041は、NIC103を介してブレード管理サーバ7より返却命令を受信すると(S130でYES)、割当制御プログラム1044にユーザデータ1046のアップロードを指示する。これを受けて、割当制御プログラム1044は、リモートサーバプログラム1043からリモート操作端末(リモートマシン)2のユーザIDを取得し、HDD104に格納されているユーザデータ1046にこのユーザIDを付して、NIC103を介してユーザ情報保存サーバ8に送信する(S131)。次に、OS1041は、HDD104内のユーザデータ1046を消去する(S132)。それから、OS1041は、稼動中の各種プログラム1042〜1045を終了させ、電源110の電源供給をオフにする(S133)。
【0031】
また、電源110の電源供給がオンしている状態において、OS1041は、NIC103を介してリモート操作端末2から入力情報を受信すると(S140でYES)、この入力情報をアクティブとなっている所定のアプリケーションプログラム1045に通知する。これを受けて、アプリケーションプログラム1045は、この入力情報が示す操作内容(キーボード操作およびマウス操作)に応じた処理を実行する(S141)。そして、処理結果を反映させたデスクトップ画面を表す映像情報をビデオカード107に生成させる。OS1041は、この映像情報を、NIC103を介してリモート操作端末2へ送信する(S142)。
【0032】
また、電源110の電源供給がオンしている状態において、OS1041は、NIC103を介してブレード管理サーバ7よりユーザIDを伴う移行命令を受信すると(S150でYES)、割当制御プログラム1044にユーザデータ1046のダウンロードを指示する。これを受けて、割当制御プログラム1044は、移行命令のユーザIDを伴うダウンロード要求を、NIC103を介してユーザ情報保存サーバ8に送信し、ユーザ情報保存サーバ8からユーザデータ1046を受信する。そして、HDD104内のユーザデータ1046を受信したユーザデータ1046で更新する(S151)。
【0033】
また、電源110の電源供給がオンしている状態において、mBMC108は、NIC103を介してブレード管理サーバ7より状態問合せを受信すると(S160でYES)、「稼動状態」を示す状態情報をブレード管理サーバ7に通知する(S161)。
【0034】
図1に戻って説明を続ける。ブレード管理サーバ7は、複数のブレードPC1各々のリモート操作端末2への割当を管理する。
【0035】
図4はブレード管理サーバ7の概略構成の一例を示す図である。図示するように、ブレード管理サーバ7は、CPU701と、CPU701のワークエリアとして機能するRAM702と、LAN4Aに接続するためのNIC703と、HDD704と、フラッシュROM705と、キーボードおよびマウスを接続するためのI/Oコネクタ706と、ディスプレイを接続するためのビデオカード707と、これらの各部701〜707と接続するバスBUSを中継するブリッジ708と、電源709と、を有する。
【0036】
フラッシュROM705には、BIOS7050が記憶されている。CPU701は、電源709の投入後、先ずフラッシュROM705にアクセスしてBIOS7050を実行することにより、ブレード管理サーバ7のシステム構成を認識する。
【0037】
HDD704には、OS7041、割当状態管理テーブル7042、動作状態管理テーブル7043、割当状態管理プログラム7044、動作状態管理プログラム7045、および問合せ応答プログラム7046が、少なくとも記憶されている。
【0038】
OS7041は、CPU701がブレード管理サーバ7の各部702〜709を統括的に制御して、後述する各プログラム7044〜7046を実行するためのプログラムである。CPU701は、BIOS7050に従い、HDD704からOS7041をRAM702にロードして実行する。これにより、CPU701は、ブレード管理サーバ7の各部702〜709を統括的に制御する。
【0039】
割当状態管理テーブル7042には、ブレードPC1毎に、当該ブレードPC1の割当情報が記憶される。図5は割当て状態管理テーブル7042の例を模式的に表した図である。図示するように、ブレードPC1毎にレコード70420が登録されている。レコード70420は、ブレードPC1の識別情報であるブレードIDを登録するフィールド70421と、ブレードPC1のネットワークアドレスを登録するフィールド70422と、ブレードPC1が割当られているユーザの識別情報であるユーザIDを登録するフィールド70423と、ブレードPC1の割当種別を登録するフィールド70424と、を有する。ブレードPC1が未だユーザに割当られていない場合は、フィールド70423にヌルデータが登録される。割当種別には、ユーザに固定的に割当ることを意味する「静的割当」と、利用の度にユーザに割当ることを意味する「動的割当」と、「静的割当」されたブレードPC1が故障等により使用できない場合に、ユーザに臨時に割当ることを意味する「代替割当」とがある。
【0040】
動作状態管理テーブル7043には、ブレードPC1毎に、当該ブレードPC1の動作状態が記憶される。図6は動作状態管理テーブル7043の一例を模式的に表した図である。図示するように、ブレードPC1毎にレコード70430が登録されている。レコード70430は、ブレードPC1のブレードIDを登録するフィールド70431と、ブレードPC1が「稼動中」かそれとも「停止中」かを登録するフィールド70432と、ブレードPC1が「使用可能」かそれとも「故障中」かを登録するフィールド70433とを有する。
【0041】
割当状態管理プログラム7044は、リモート操作端末2のユーザに割当るブレードPC1を管理するためのプログラムである。割当状態管理プログラム7044は、割当状態管理テーブル7042および動作状態管理テーブル7043を用いて、リモート操作端末2のユーザに割当るブレードPC1を決定すると共に、決定内容に従って割当状態管理テーブル7042を更新する。
【0042】
動作状態管理プログラム7045は、ブレードPC1の動作状態を管理するためのプログラムである。動作状態管理プログラム7045は、ブレードPC1各々から動作状態を取得して、取得内容に従って動作状態管理テーブル7043のフィールド70432を更新する。また、I/Oコネクタ706に接続されたキーボードおよびマウスを介してオペレータから受付けた指示に従い、動作状態管理テーブル7043のフィールド70433を更新する。
【0043】
問合せ応答プログラム7046は、リモート操作端末2の問合せに応答するためのプログラムである。問合せ応答プログラム7046は、リモート操作端末2からの状態問合せに対して、問合せ対象のブレードPC1の動作状態を取得して応答する共に、動作状態管理テーブル7043を更新する。
【0044】
図7はブレード管理サーバ7の動作の一例を説明するための図である。なお、このフローは、本来、CPU701がプログラムに従って実行する。しかし、ここでは、説明を簡単にするために、プログラムを実行主体として、フローを説明する。
【0045】
割当状態管理プログラム7044は、NIC703を介してリモート操作端末2から接続要求を受信すると(S200でYES)、ブレードPC1をリモート操作端末2に接続するための後述する接続処理を行う(S201)。また、割当状態管理プログラム7044は、NIC703を介してリモート操作端末2から切断要求を受信すると(S210でYES)、ブレードPC1をリモート操作端末2から切断するための後述する切断処理を行う(S211)。また、割当状態管理プログラム7044は、NIC703を介してリモート操作端末2から代替要求を受信すると(S220でYES)、「静的割当」されたブレードPC1の代替機器に接続するための後述する代替処理を行う(S221)。また、割当状態管理プログラム7044は、NIC703を介してリモート操作端末2から返却要求を受信すると(S230でYES)、「代替割当」されたブレードPC1を返却するための後述する返却処理を行う(S231)。また、割当状態管理プログラム7044は、NIC703を介してリモート操作端末2から反映要求を受信すると(S240でYES)、リモート操作端末2に接続中のブレードPC1に、ユーザ情報を反映させるための後述する反映処理を行う(S241)。そして、問合せ応答プログラム7046は、NIC703を介してリモート操作端末2から診断要求を受信すると(S250でYES)、動作状態管理プログラム7045を連携して、リモート操作端末2に接続中のブレードPC1の動作状態を確認するための後述する診断処理を行う(S251)。
【0046】
図8はブレード管理サーバ7の接続処理(図7のS201)の一例を説明するための図である。
【0047】
まず、割当状態管理プログラム7044は、フィールド70423に、接続要求に含まれているユーザIDが登録され、且つフィールド70424に「代替割当」が登録されているレコード70420を、割当状態管理テーブル7042から検索する(S2010)。このようなレコード70420が検索できた場合は(S2011でYES)、S2012に進む。一方、検索できなかった場合は(S2011でNO)、S2014に進む。
【0048】
S2014において、割当状態管理プログラム7044は、フィールド70423に、接続要求に含まれているユーザIDが登録され、且つフィールド70424に「静的割当」が登録されているレコード70420を、割当状態管理テーブル7042から検索する。このようなレコード70420が検索できた場合は(S2015でYES)、S2012に進む。一方、検索できなかった場合は(S2015でNO)、S2016に進む。
【0049】
S2016において、割当状態管理プログラム7044は、フィールド70423にヌルデータが登録され、且つフィールド70424に「動的割当」が登録されているレコード70420を、割当状態管理テーブル7042から検索する。このようなレコード2010が検索できた場合(S2017でYES)、割当状態管理プログラム7044は、フィールド70423に、接続要求に含まれているユーザIDを登録する(S2018)。
それから、S2012に進む。一方、検索できなかった場合は(S2017でNO)、NIC703を介して、接続要求送信元のリモート操作端末2に、接続可能なブレードPC1がない旨のエラーメッセージを送信するなどの所定のエラー処理を行い(S2019)、このフローを終了する。
【0050】
S2012において、割当状態管理プログラム7044は、NIC703を介して、以上のようにして検索したレコード70420のフィールド70422に登録されているネットワークアドレスを持つブレードPC1に、電源オン命令を送信する。それから、割当状態管理プログラム7044は、NIC703を介して、接続要求送信元のリモート操作端末2に、電源オン命令を送信したブレードPC1のネットワークアドレスを通知し(S2013)、このフローを終了する。
【0051】
図9はブレード管理サーバ7の切断処理(図7のS201)の一例を説明するための図である。
【0052】
まず、割当状態管理プログラム7044は、リモート操作端末2から受信した切断要求に含まれている接続先ブレードPC1のネットワークアドレスがフィールド70422に登録されているレコード7420を検索し、このレコード7420のフィールド70421に登録されているブレードIDを特定する(S2110)。次に、割当状態管理プログラム7044は、この接続先ブレードPC1のネットワークアドレスを宛先とする電源オフ命令を、NIC703から送信する(S2111)。
【0053】
次に、割当状態管理プログラム7044は、S2110で検索したレコード7420のフィールド70424に登録されている割当種別が「動的割当」か否かを調べ(S2112)。「動的割当」である場合は(S2112でYES)、このレコード70420のフィールド70423からユーザIDを削除し(S2113)、それから、S2114に進む。「動的割当」でない場合は(S2112でNO)、直ちに、S2114に進む。
【0054】
S2114において、割当状態管理プログラム7044は、この接続先ブレードPC1のネットワークアドレスを宛先とする電源オフ命令を、NIC703から送信する。次に、割当状態管理プログラム7044は、所定時間(少なくともブレードPC1の終了処理にかかる時間より長い時間)を経過したならば、動作状態管理プログラム7045に接続先ブレードPC1の状態問合せを指示する。これを受けて、動作状態管理プログラム7045は、この接続先ブレードPC1のネットワークアドレスを宛先とする状態問合せを、NIC703から送信する。そして、接続先ブレードPC1から動作状態を受信したならば、接続先ブレードPC1のブレードIDがフィールド70431に登録されているレコード7430を動作状態管理テーブル7043から検索し、検索したレコード70430のフィールド70432に、取得した動作状態を登録する(S2115)。
【0055】
図10はブレード管理サーバ7の代替処理(図7のS221)の一例を説明するための図である。
【0056】
まず、割当状態管理プログラム7044は、フィールド70423にユーザ操作端末2から受信した代替要求に含まれているユーザIDが登録され、且つフィールド70424に「静的割当」が登録されているレコード70420を、割当状態管理テーブル7042から検索する(S2210)。このようなレコード70420が検索できた場合は(S2211でYES)、S2212に進む。一方、検索できなかった場合は(S2211でNO)、NIC703を介して、代替要求送信元のリモート操作端末2に、先ず接続要求を行うべきである旨のエラーメッセージを送信するなどの所定のエラー処理を行い(S2218)、その後、このフローを終了する。
【0057】
S2212において、割当状態管理プログラム7044は、フィールド70423にヌルデータが登録され、且つフィールド70424に「代替割当」が登録されているレコード70420であって、当該レコード70420のフィールド70421に登録されているブレードIDを持つ動作状態管理テーブル7043のレコード7043が動作状態「正常」を示しているレコード70420を、割当状態管理テーブル7042から検索する。
このようなレコード2010が検索できた場合(S2213でYES)、S2214に進む。一方、検索できなかった場合は(S2213でNO)、NIC703を介して、代替要求送信元のリモート操作端末2に、代替割当可能なブレードPC1がない旨のエラーメッセージを送信するなどの所定のエラー処理を行い(S2218)、その後、このフローを終了する。
【0058】
S2214において、割当状態管理プログラム7044は、検索したレコード70420のフィールド70423に、ユーザ操作端末2から受信した代替要求に含まれているユーザIDを登録する。次に、割当状態管理プログラム7044は、NIC703を介して、検索したレコード70420のフィールド70422に登録されているネットワークアドレスを持つブレードPC1に、電源オン命令を送信する。そして、所定時間(少なくともブレードPC1の起動処理にかかる時間より長い時間)を経過した後、このブレードPC1に、ユーザ操作端末2から受信した代替要求に含まれているユーザIDを含む移行命令を送信する(S2216)。それから、割当状態管理プログラム7044は、NIC703を介して、代替要求送信元のリモート操作端末2に、電源オン命令を送信したブレードPC1のネットワークアドレスを通知し(S2017)、このフローを終了する。
【0059】
図11はブレード管理サーバ7の返却処理(図7のS231)の一例を説明するための図である。
【0060】
まず、割当状態管理プログラム7044は、フィールド70423に、返却要求に含まれているユーザIDが登録され、且つフィールド70424に「静的割当」が登録されているレコード70420を、割当状態管理テーブル7042から検索し、検索したレコード70420のフィールド70421に登録されているブレードIDを特定する(S2310)。次に、特定したブレードIDを持つレコード70430を、動作状態管理テーブル7043から検索し、検索したレコード70430に登録されている動作状態を確認する(S2311)。動作状態が「使用可能」を示している場合は(S2312でYES)、S2313に進む。一方、動作状態が「故障中」を示している場合は(S2312でNO)、NIC703を介して、返却要求送信元のリモート操作端末2に、ユーザに「静的割当」されたブレードPC1が未だ故障中である旨のエラーメッセージを送信するなどの所定のエラー処理を行い(S2318)、その後、このフローを終了する。
【0061】
S2313において、割当状態管理プログラム7044は、返却要求に含まれている接続先のネットワークアドレスがフィールド70422に登録されている、当該リモート操作端末2のユーザに「代替割当」されたブレードPC1のレコード70420を検索し、このレコード70420のフィールド70421に登録されているブレードIDを特定する。次に、割当状態管理プログラム7044は、この「代替割当」された接続先ブレードPC1のネットワークアドレスを宛先とする返却命令を、NIC703から送信する(S2314)。
【0062】
次に、割当状態管理プログラム7044は、所定時間(少なくともブレードPC1の終了処理にかかる時間より長い時間)を経過したならば、動作状態管理プログラム7045に接続先ブレードPC1の状態問合せを指示する。これを受けて、動作状態管理プログラム7045は、この「代替割当」された接続先ブレードPC1のネットワークアドレスを宛先とする状態問合せを、NIC703から送信する(S2315)。そして、この「代替割当」された接続先ブレードPC1から動作状態を受信したならば、この「代替割当」された接続先ブレードPC1のブレードIDがフィールド70431に登録されているレコード7430を動作状態管理テーブル7043から検索し、検索したレコード70430のフィールド70432に、この動作状態を登録する(S2316)。
【0063】
次に、割当状態管理プログラム7044は、S2313で検索されたレコード70420(「代替割当」されたブレードPC1のレコード70420)のフィールド70423からユーザIDを削除し(S2317)、このフローを終了する。
【0064】
なお、ユーザ操作端末からの返却要求を受けることなく、「故障中」であったブレードが「正常」になったことに応じて、自動的に返却処理を実行することにすれば、ユーザにとっては、返却処理を意識することなくシームレスに新たなブレードPCに移行することができる。
【0065】
図12はブレード管理サーバ7の反映処理(図7のS241)の一例を説明するための図である。
【0066】
割当状態管理プログラム7044は、リモート操作端末2から受信した反映要求に含まれているユーザIDを含む移行命令を生成し、この移行命令を、NIC703を介して、この反映要求に含まれている接続先のネットワークアドレスを持つブレードPC1に送信する(S2410)。
【0067】
図13はブレード管理サーバ7の診断処理(図7のS251)の一例を説明するための図である。
【0068】
まず、問合せ応答プログラム7046は、リモート操作端末2から受信した診断要求に含まれている接続先ブレードPC1のネットワークアドレスがフィールド70422に登録されているレコード7420を検索し、このレコード7420のフィールド70421に登録されているブレードIDを特定する(S2510)。
【0069】
次に、問合せ応答プログラム7046は、動作状態管理プログラム7045に接続先ブレードPC1の状態問合せを指示する。これを受けて、動作状態管理プログラム7045は、この接続先ブレードPC1のネットワークアドレスを宛先とする状態問合せを、NIC703から送信する(S2511)。そして、接続先ブレードPC1から動作状態を受信したならば、接続先ブレードPC1のブレードIDがフィールド70431に登録されているレコード70430を動作状態管理テーブル7043から検索し、検索したレコード70430のフィールド70432に、この動作状態を登録する(S2512)。
【0070】
次に、問合せ応答プログラム7046は、S2512で検索したレコード70430のフィールド70432、70433に登録されている状態情報を、S2510で検索したレコード7420のフィールド70424に登録されている割当種別の情報と共に、NIC703を介して、診断要求送信元のリモート操作端末2に送信する(S2513)。
【0071】
図1に戻って説明を続ける。リモート操作端末2は、ブレードPC1との間にVPNを構築し、このVPNを介して、自リモート操作端末2に入力された入力情報(入力装置の操作内容)を該ブレードPC1へ送信すると共に、このブレードPC1から映像情報(表示装置のデスクトップ画面)を受信し、これを自リモート操作端末2のディスプレイに表示する。なお、リモート操作端末2は、いわゆるHDDレスタイプのPCであり、プリンタ、外付けドライブ、外付けメモリ等をローカル接続およびネットワーク接続できないように構成されている。つまり、リモート操作端末2は、ブレードPC1にローカル接続あるいはネットワーク接続されているプリンタ、外付けドライブ、外付けメモリ等のみを使用できるように構成されている。このようにすることで、リモート操作端末2の盗難等による情報漏えいの可能性を低減している。
【0072】
図14はリモート操作端末2の概略構成の一例を示す図である。図示するように、リモート操作端末2は、CPU201と、CPU201のワークエリアとして機能するRAM202と、LAN4Bに接続するためのNIC203と、認証デバイス(USBデバイス)6を接続するためのUSBポート204と、フラッシュROM205と、キーボードおよびマウスを接続するためのI/Oコネクタ206と、ディスプレイを接続するためのビデオカード207と、これらの各部201〜207と接続するバスBUSを中継するブリッジ208と、電源209と、を有する。
【0073】
フラッシュROM205には、BIOS2050、OS2051、VPN通信プログラム2052、リモートクライアントプログラム2053、割当要求プログラム2054、および問合せプログラム2055が、少なくとも記憶されている。
【0074】
CPU201は、電源209の投入後、先ずフラッシュROM205にアクセスしてBIOS2050を実行することにより、リモート操作端末2のシステム構成を認識する。
【0075】
OS2051は、CPU201がリモート操作端末2の各部202〜209を統括的に制御して、後述する各プログラム2052〜2055を実行するためのプログラムである。CPU201は、BIOS2050に従い、フラッシュROM205からOS2051をRAM202にロードして実行する。これにより、CPU201は、リモート操作端末2の各部202〜209を統括的に制御する。なお、本実施形態のOS2051には、組み込み型OS等のフラッシュROM205に格納可能な比較的サイズの小さいものが利用される。
【0076】
なお、OS2051は、CPU201に次の認証処理を起動時に行わせる。すなわち、CPU201は、ビデオカード207に接続されたディスプレイにユーザIDおよびパスワードの入力フォームを表示させ、I/Oコネクタ206に接続されたキーボードおよびマウスを介してユーザからユーザIDおよびパスワードの入力を受付ける。そして、受付けたユーザIDおよびパスワードをUSBポート204に接続されている認証デバイス6に送信してユーザ認証を依頼する。そして、ユーザ認証が成立した場合にのみ、起動処理を完了させる。ユーザ認証に失敗した場合は、エラーメッセージを出力するなどのエラー処理を行い、起動処理を完了させることなく停止させる。
【0077】
VPN通信プログラム2052は、ブレード管理サーバ7より通知されたネットワークアドレスを持つブレードPC1との間に、VPNを構築するための通信プログラムであり、例えばIPsecを用いた通信プログラムである。CPU201は、OS2051に従い、フラッシュROM205からVPN通信プログラム2052をRAM202にロードして実行する。これにより、CPU201は、NIC203を介して、ブレード管理サーバ7より通知されたネットワークアドレスに対して通信開始要求を送信し、当該ネットワークアドレスを持つブレードPC1との間にVPNを構築し、このVPNを介して当該ブレードPC1と通信する。
【0078】
リモートクライアントプログラム2053は、リモート操作端末2が遠隔からブレードPC1のデスクトップにアクセスするためのプログラムであり、例えばVNCのクライアント(ビューワ)プログラムである。CPU201は、OS2051に従い、フラッシュROM205からリモートクライアントプログラム2053をRAM202にロードして実行する。これにより、CPU201は、I/Oコネクタ206の入力情報(キーボードおよびマウスの操作内容)を、VPNを介してブレードPC1に送信すると共に、VPNを介して当該ブレードPC1から送られてきた映像情報(ディスプレイのデスクトップ画面)をビデオカード207に接続されたディスプレイ(不図示)に出力する。
【0079】
割当要求プログラム2054は、ブレード管理サーバ7に対して、自リモート操作端末2に割当てられているブレードPC1への接続および切断を要求したり、当該ブレードPC1の代替機およびその返却を要求したり、当該ブレードPCへのユーザ環境の移行を要求したりするためのプログラムである。
【0080】
問合せプログラム2055は、ブレード管理サーバ7に対して、ブレード管理サーバ7より通知されたネットワークアドレスを持つブレードPC1の動作状態を問い合わせるためのプログラムである。
【0081】
図15はリモート操作端末2の動作の一例を説明するための図である。なお、このフローは、本来、CPU201がプログラムに従って実行する。しかし、ここでは、説明を簡単にするために、プログラムを実行主体として、フローを説明する。
【0082】
OS2051は、起動時に、ビデオカード207に接続されたディスプレイにユーザIDおよびパスワードの入力フォームを表示させ、I/Oコネクタ206に接続されたキーボードおよびマウスを介してユーザからユーザIDおよびパスワードの入力を受付ける(S301)。そして、受付けたユーザIDおよびパスワードをUSBポート204に接続されている認証デバイス6に送信して認証を依頼し(S302)、認証デバイス6から認証結果を受信する(S303)。
【0083】
認証結果が認証失敗を示している場合(S304でNO)、OS2051は、ビデオカード207に接続されたディスプレイにエラーメッセージを出力するなどのエラー処理を行い(S305)、このフローを終了する。一方、認証結果が認証成功を示している場合(S304でYES)、OS2051は、ビデオカード207に接続されたディスプレイに、例えば図16に示すようなサブ画面210を表示させ、I/Oコネクタ206に接続されたキーボードおよびマウスを介してユーザから指示を受付ける(S306)。なお、図16において、符号2101は接続指示を受付けるための接続ボタン、符号2102は切断指示を受付けるための切断ボタン、符号2103は代替機の要求指示を受付けるための代替要求ボタン、符号2104は代替機の返却指示を受付けるための返却ボタン、符号2105はユーザ情報の反映指示を受付けるための反映ボタン、符号2106はブレードPC1の診断指示を受付けるための診断ボタン、そして、符号2107はブレード管理サーバ7から送られてくるメッセージ(診断結果やエラーメッセージなど)を表示するためのメッセージエリアである。ユーザは、I/Oコネクタ206に接続されたキーボードおよびマウスを用いて図示していないカーソルを操作し、所望のボタン2101〜2106を選択することができる。
【0084】
さて、OS2051は、ユーザから接続指示を受付けると(S310)、割当要求プログラム2054に接続要求の送信を指示する。これを受けて、割当要求プログラム2054は、S301でユーザから受付けたユーザIDを含む接続要求を生成し、この接続要求をNIC203からブレード管理サーバ7へ送信する(S311)。その後、S312に進む。
【0085】
また、OS2051は、ユーザから代替指示を受付けると(S320)、割当要求プログラム2054に代替要求の送信を指示する。これを受けて、割当要求プログラム2054は、S301でユーザから受付けたユーザIDを含む代替要求を生成し、この代替要求をNIC203からブレード管理サーバ7へ送信する(S321)。その後、S312に進む。
【0086】
S312において、割当要求プログラム2054は、ブレード管理サーバ7から接続先のブレードPC1のネットワークアドレスを受信すると、このネットワークアドレスをリモートクライアントプログラム2053に通知する。リモートクライアントプログラム2053は、割当要求プログラム2054から通知されたブレードPC1のネットワークアドレスを、VPN通信プログラム2052に通知して、VPNの確立を指示する。これを受けて、VPN通信プログラム2052は、このネットワークアドレスを持つブレードPC1との間にVPNを確立する(S313)。その後、リモートクライアントプログラム2053は、このVPNを介して、このネットワークアドレスを持つブレードPC1のリモートサーバプログラム1043と連携して、ブレードPC1のリモート操作を開始する(S314)。
【0087】
また、OS2051は、ユーザから切断指示を受付けると(S330)、割当要求プログラム2054に切断要求の送信を指示する。これを受けて、割当要求プログラム2054は、先ず、リモートクライアントプログラム2053にブレードPC1のリモート操作を終了させ(S331)、次に、VPN通信プログラム2052にブレードPC1との間のVPNを切断させる(S332)。それから、割当要求プログラム2054は、切断したVPNの接続相手であったブレードPC1のネットワークアドレスを含む切断要求を生成し、この切断要求をNIC203からブレード管理サーバ7へ送信する(S333)。
【0088】
また、OS2051は、ユーザから反映指示を受付けると(S340)、割当要求プログラム2054に反映要求の送信を指示する。これを受けて割当要求プログラム2054は、VPNの接続相手であるブレードPC1のネットワークアドレスを含む反映要求を生成し、この反映要求をNIC203からブレード管理サーバ7へ送信する(S341)。
【0089】
また、OS2051は、ユーザから代替機の返却指示を受付けると(S350)、割当要求プログラム2054に返却要求の送信を指示する。これを受けて、割当要求プログラム2054は、先ず、リモートクライアントプログラム2053にブレードPC1のリモート操作を終了させ(S351)、次に、VPN通信プログラム2052にブレードPC1との間のVPNを切断させる(S352)。それから、割当要求プログラム2054は、ユーザIDおよび切断したVPNの接続相手であったブレードPC1のネットワークアドレスを含む返却要求を生成し、この返却要求をNIC203からブレード管理サーバ7へ送信する(S353)。
【0090】
また、OS2051は、ユーザからブレードPC1の診断指示を受付けると(S360)、問合せプログラム2055に診断要求の送信を指示する。これを受けて、問合せプログラム2055は、VPNの接続相手であるブレードPC1のネットワークアドレスを含む診断要求を生成し、この診断要求をNIC203からブレード管理サーバ7へ送信する(S361)。そして、ブレード管理サーバ7から受信したブレードPC1の情報(動作状態、割当種別)を、例えば図16に示すようなサブ画面210のメッセージエリア2107に表示する(S362)。
【0091】
図1に戻って説明を続ける。認証デバイス6はリモート操作端末2から受け取ったユーザIDおよびパスワードの認証を行い、その検証結果をリモート操作端末2へ通知する。
【0092】
図17は認証デバイス6の概略構成の一例を示す図である。図示するように、認証デバイス6は、リモート操作端末2のUSBポート204に接続するためのUSBアダプタ601と、ICチップ602と、を有する。
【0093】
ICチップ602には、認証情報6021と、認証プログラム6022と、が記憶されている。なお、認証デバイス6に、フラッシュメモリを外付けできるように構成し、ICチップ602内の一部のデータをこのフラッシュメモリに記憶するようにしてもかまわない。
【0094】
認証情報6021は、ユーザのIDおよびパスワードを有する。
【0095】
認証プログラム6022は、自認証デバイス6が接続されたリモート操作端末2に入力されたユーザのIDおよびパスワードと、認証情報6021とを用いてユーザ認証を行うためのプログラムである。
【0096】
認証デバイス6のUSBアダプタ601がリモート操作端末2のUSBポート204に接続され、これにより、リモート操作端末2から認証デバイス6へ電源が供給されると、ICチップ602は、認証プログラム6022を実行する。
【0097】
図18は認証デバイス6の動作の一例を説明するための図である。なお、このフローは、本来、ICチップ602がプログラムに従って実行する。しかし、ここでは、説明を簡単にするために、プログラムを実行主体として、フローを説明する。
【0098】
認証プログラム6022は、リモート操作端末2から認証依頼を受信すると(S401)、該認証依頼に含まれているユーザIDおよびパスワードを、認証情報6021のユーザIDおよびパスワードとを比較して、ユーザ認証を行う(S402)。そして、ユーザ認証の認証結果をリモート操作端末2に出力して(S403)、このフローを終了する。
【0099】
なお、図18に示すフローは、認証プログラム6032を認証デバイス6に搭載する代わりにリモート操作端末2に搭載し、これらのプログラムをリモート操作端末2が実行することで、リモート操作端末2が行うようにしてもよい。あるいは、認証プログラム6032の一部をリモート操作端末2に搭載して実行させることで、リモート操作端末2と認証デバイス6とが連携して行うようにしてもかまわない。
【0100】
図1に戻って説明を続ける。ユーザ情報保存サーバ8は、ブレードPC1に格納されているユーザデータを保存する。
【0101】
図19はユーザ情報保存サーバ8の概略構成の一例を示す図である。図示するように、ユーザ情報保存サーバ8は、CPU801と、CPU801のワークエリアとして機能するRAM802と、LAN4Aに接続するためのNIC803と、HDD804と、フラッシュROM805と、キーボードおよびマウスを接続するためのI/Oコネクタ806と、ディスプレイを接続するためのビデオカード807と、これらの各部801〜807と接続するバスBUSを中継するブリッジ808と、電源809と、を有する。
【0102】
フラッシュROM705には、BIOS7050が記憶されている。CPU801は、電源809の投入後、先ずフラッシュROM805にアクセスしてBIOS8050を実行することにより、ユーザ情報保存サーバ8のシステム構成を認識する。
【0103】
HDD804には、OS8041、ユーザデータ管理テーブル8042、およびユーザデータ管理プログラム8043が、少なくとも記憶されている。
【0104】
OS8041は、CPU801がユーザデータ保存サーバ8の各部802〜809を統括的に制御して、後述する各プログラム8043を実行するためのプログラムである。CPU801は、BIOS8050に従い、HDD804からOS8041をRAM802にロードして実行する。これにより、CPU801は、ユーザ情報保存サーバ8の各部802〜809を統括的に制御する。
【0105】
ユーザデータ管理テーブル8042には、ユーザ毎に、当該ユーザのユーザデータが記憶される。図20はユーザデータ管理テーブル8042の一例を模式的に表した図である。図示するように、ユーザ毎にレコード80420が登録されている。レコード80420は、ユーザのユーザIDを登録するフィールド80421と、ユーザデータを登録するフィールド80422と、を有する。
【0106】
ここではユーザデータ管理テーブル8042の中にユーザデータ80422が格納されているがこれに限られるものではない。例えばユーザデータはHDDなどの記憶装置の中の論理ボリュームまたは物理ボリュームに格納されており、ユーザデータ管理テーブル8042では、ユーザID80421と結びつけて、ユーザデータの格納されているボリュームのアドレスを保持することにしてもよい。この場合、ユーザデータ管理プログラム8043は、ユーザIDに対応づけられたアドレスで指定された格納領域にあるユーザデータに対して取得、更新などの処理を行う。
【0107】
ユーザデータ管理プログラム8043は、ユーザデータ管理テーブル80422に登録されているユーザデータのブレードPC1へのダウンロードおよびアップロードを管理するためのプログラムである。
【0108】
図21はユーザ情報保存サーバ8の動作の一例を説明するための図である。なお、このフローは、本来、CPU801がプログラムに従って実行する。しかし、ここでは、説明を簡単にするために、プログラムを実行主体として、フローを説明する。
【0109】
ユーザデータ管理プログラム8043は、NIC803を介してブレードPC1から、ユーザIDを伴うダウンロード要求を受信すると(S501でYES)、このユーザIDに対応付けられてユーザデータ管理テーブル8042に登録されているユーザデータを読み出して、ダウンロード要求送信元のブレードPC1に送信する(S502)。
【0110】
また、ユーザデータ管理プログラム8043は、NIC803を介してブレードPC1から、ユーザIDおよびユーザデータを伴うアップロード要求を受信すると(S503でYES)、このユーザIDに対応付けられてユーザデータ管理テーブル8042に登録されているユーザデータを、このブレードPC1から受信したユーザデータに更新する(S504)。
【0111】
次に、上記構成のリモートデスクトップシステムの概略動作を説明する。
【0112】
図22は、ユーザに「静的割当」されているブレードPC1が正常に動作する場合の動作の一例を示す図である。
【0113】
リモート操作端末2は、起動に際して、ユーザより認証情報(ユーザIDおよびパスワード)が入力されると(S601)、この認証情報を含む認証依頼を生成し、これを認証デバイス6に送信する(S602)。
【0114】
認証デバイス6は、リモート操作端末2より認証依頼を受信すると、認証デバイス6に登録されている認証情報6021を用いて認証処理(図18のS402)を行い、その認証結果をリモート操作端末2に送信する(S603)。これを受けて、リモート操作端末2は、認証デバイス6から受け取った認証結果が認証成立であることを確認した上で、起動処理を正常に完了させ、例えば図16に示すようなサブ画面210を表示して、ユーザから各種操作を受付ける。
【0115】
さて、リモート操作端末2は、ユーザより接続指示を受付けると、ユーザIDを含む接続要求(図15のS311)を生成し、ブレード管理サーバ7に送信する(S604)。
【0116】
ブレード管理サーバ7は、リモート操作端末2から接続要求を受信すると、接続処理(図8)を行い、ユーザに「静的割当」されているブレードPC1のネットワークアドレスを、リモート操作端末2に送信すると共に、このブレードPC1に電源オン命令を送信する(S605)。これを受けて、ブレードPC1は、電源をオンにして起動処理(図3のS101)を行う(S606)。
【0117】
その後、リモート操作端末2は、ブレード管理サーバ7より受信したネットワークアドレスを持つブレードPC1との間にVPNを確立する(S607)。そして、このVPNを用いて、ブレードPC1のリモート操作を開始する。これにより、リモート操作端末2の入力装置にユーザの操作が入力されると(S608)、この操作内容を表す入力情報が、VPNの接続相手であるブレードPC1に送信され(S609)、ユーザの入力情報を反映させたデスクトップ画面の映像情報がこのブレードPC1から自リモート操作端末2に送信される(S610)。
【0118】
さて、リモート操作端末2は、ユーザより切断指示を受付けると、ブレードPC1との間に確立されたVPNを切断し(S611)、このVPNの接続相手であってブレードPC1のネットワークアドレスを含む切断要求(図15のS333)をブレード管理サーバ7に送信する(S612)。
【0119】
ブレード管理サーバ7は、リモート操作端末2から切断要求を受信すると、切断処理(図9)を行い、この切断要求に含まれているネットワークアドレスを持つブレードPC1に電源オフ命令を送信する(S613)。これを受けて、ブレードPC1は、ユーザデータのユーザ情報保存サーバ8へのアップロード処理(図3のS121)を行い、その後、電源をオフにして終了処理(図3のS122)を行う(S614、615)。
【0120】
図23はユーザに「静的割当」されているブレードPC1が故障しており、このため図22のS607でVPN確立に失敗した場合の動作の一例を示す図である。
【0121】
リモート操作端末2は、ユーザより診断指示を受付けると、確立に失敗したVPNの接続相手である、ユーザに「静的割当」されているブレードPC1のネットワークアドレスを含む診断要求(図15のS361)を生成して、ブレード管理サーバ7に送信する(S621)。
【0122】
ブレード管理サーバ7は、リモート操作端末2から診断要求を受信すると、診断処理(図13)を行い、当該診断要求に含まれているネットワークアドレスを持つブレードPC1に状態問合せを通知して(S622)、このブレードPC1から動作状態を入手し、これをリモート操作端末2に送信する(S623)。ユーザは、例えば図16に示すようなサブ画面210のメッセージエリア2107に表示された動作状態を確認し、「静的割当」されたブレードPC1の代替機を要求するか否かを判断することができる。
【0123】
さて、リモート操作端末2は、ユーザより代替指示を受付けると、ユーザIDを含む代替要求(図15のS321)を生成し、ブレード管理サーバ7に送信する(S624)。
【0124】
ブレード管理サーバ7は、リモート操作端末2から代替要求を受信すると、代替処理(図10)を行い、ユーザに「代替割当」するブレードPC1を決定する。そして、決定したブレードPC1のネットワークアドレスを、リモート操作端末2に送信すると共に、このブレードPC1に電源オン命令、移行命令を送信する(S625)。これを受けて、ブレードPC1は、電源をオンにして起動処理(図3のS101)を行い(S626)、その後、ユーザ情報保存サーバ8から、移行命令に含まれているユーザIDに対応付けられているユーザデータのダウンロード処理(図3のS151)を行う(S627)。
【0125】
その後、リモート操作端末2は、ブレード管理サーバ7より受信したネットワークアドレスを持つブレードPC1との間にVPNを確立する(S628)。そして、このVPNを用いて、ブレードPC1のリモート操作を開始する。これにより、リモート操作端末2の入力装置にユーザの操作が入力されると(S629)、この操作内容を表す入力情報が、VPNの接続相手であるブレードPC1に送信され(S631)、ユーザの入力情報を反映させたデスクトップ画面の映像情報がこのブレードPC1から自リモート操作端末2に送信される(S631)。
【0126】
図24はユーザに「静的割当」されているブレードPC1の故障の修理が完了し、このため、図23のS628でVPNが確立された「代替割当」されているブレードPC1を、返却する場合の動作の一例を示す図である。
【0127】
リモート操作端末2は、ユーザより返却指示を受付けると、「代替割当」されているブレードPC1との間のVPNを切断し(S641)、その後、このブレードPC1のネットワークアドレスおよびユーザIDを含む返却要求(図15のS353)を生成して、ブレード管理サーバ7に送信する(S642)。
【0128】
ブレード管理サーバ7は、リモート操作端末2から返却要求を受信すると、返却処理(図11)を行い、この返却要求に含まれているネットワークアドレスを持つブレードPC1に返却命令を送信する(S643)。これを受けて、ブレードPC1は、ユーザデータのユーザ情報保存サーバ8へのアップロード処理(図3のS131)を行い、その後、ブレードPC1内のユーザデータを消去する(図3のS132)。それから、電源をオフにして終了処理(図3のS133)を行う(S644〜S646)。
【0129】
さて、リモート操作端末2は、ユーザより接続指示を受付けると、ユーザIDを含む接続要求(図15のS311)を生成しブレード管理サーバ7に送信する(S647)。
【0130】
ブレード管理サーバ7は、リモート操作端末2から接続要求を受信すると、接続処理(図8)を行い、ユーザに「静的割当」されているブレードPC1のネットワークアドレスを、リモート操作端末2に送信すると共に、このブレードPC1に電源オン命令を送信する(S648)。これを受けて、ブレードPC1は、電源をオンにして起動処理(図3のS101)を行う(S649)。
【0131】
その後、リモート操作端末2は、ブレード管理サーバ7より受信したネットワークアドレスを持つブレードPC1との間にVPNを確立する(S650)。さらに、リモート操作端末2は、ユーザより反映指示を受付けると、VPNの接続相手であるブレードPC1のネットワークアドレスおよびユーザIDを含む反映要求(図15のS341)を生成しブレード管理サーバ7に送信する(S651)。
【0132】
ブレード管理サーバ7は、リモート操作端末2から反映要求を受信すると、反映処理(図12)を行い、この反映要求に含まれているネットワークアドレスを持つブレードPC1に、この反映要求に含まれているユーザIDを含む移行命令を送信する(S652)。これを受けて、ブレードPC1は、ユーザ情報保存サーバ8から、移行命令に含まれているユーザIDに対応付けられているユーザデータのダウンロード処理(図3のS151)を行う(S653)。
【0133】
以上、本発明の一実施形態について説明した。
【0134】
本実施形態によれば、ブレード管理サーバ7が、ユーザ操作端末2からの代替要求に対して未割当てのブレードPC1を検索してそのネットワークアドレスをユーザ操作端末2に通知する。ユーザ操作端末2は、自端末がリモート操作するブレードPC1を、現用の「静的割当」されているブレードPC1から、ブレード管理サーバ7り通知されたネットワークアドレスを持つ「代替割当」されたブレードPC1に変更する。したがって、現用のブレードPC1から代替のブレードPC1への交換作業にかかる時間を短縮できる。
【0135】
また、本実施形態によれば、ユーザ情報保存サーバ8に保存されているユーザデータが「代替割当」されたブレードPC1にダウンロードされるため、ユーザは「静的割当」されているブレードPC1で作成したデータを、引き続き利用することができる。
【0136】
なお、本実施形態の上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0137】
例えば、上記の実施形態において、ブレード管理サーバ7およびユーザ情報保存サーバ8は、ブレードPC1と同様に、ブレードタイプのコンピュータであってもよい。また、ブレードPCの代わりに、通常のタワー型のコンピュータを用いてもよい。
【0138】
また、上記の実施形態では、ブレードPC1およびリモート操作端末2間にVPNを構築して通信を行なう場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ブレードPC1およびリモート操作端末2間が同じLAN内に存在するような場合は、VPNを構築することなく、ブレードPC1およびリモート操作端末2間で通信を行なえるようにしてもよい。
【0139】
また、直接ブレードPC1およびリモート操作端末間にVPNを構築するのではなく、図1のルータ3Aの直下にVPNサーバを構築してリモート操作端末との間でVPNを構築してもよい。
【0140】
また、上記の実施形態では、ブレード管理サーバ7のオペレータの指示に従い、動作状態管理プログラム7045が動作状態管理テーブル7043のフィールド70433に「使用可能」かそれとも「故障中」かを登録している。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば、mBMC108が自ブレードPC1を診断し、その診断結果(「使用可能」かそれとも「故障中」か)を動作状態(「稼動中」かそれとも「停止中」か)と共に、ブレード管理サーバ7に送信し、これを受けて、ブレード管理サーバ7の動作状態管理プログラム7045が、動作状態管理テーブル7043のフィールド70432、70433に、動作状態、診断結果を登録してもよい。
【0141】
また、上記の実施形態では、ブレードPC1に格納されたユーザデータのユーザ情報保存サーバ8へのアップロードタイミングを、当該ブレードPC1の終了時としている。しかし、本発明はこれに限定されない。定期的に、ブレードPC1がユーザ情報保存サーバ8へユーザデータをアップロードしてもよし、ブレードPCが接続要求を受信したことに応じてアップロードしてもよい。
【0142】
また、ユーザ情報保存サーバ8へのアップロードは、ブレード管理サーバ7041のOS7041が、ユーザデータのブレードPC1からユーザ情報保存サーバ8へのリモートコピーを行うことで実現してもよい。この場合には、ユーザデータの格納されたブレードPCのHDDの領域をそのままコピーしてもよいし、ブレード管理サーバ7041のOS7041が一度ブレードPCのHDDのボリュームをマウントした上で、OSのファイルシステムの機能を使用して、コピーしてもよい。
【0143】
また、ブレード管理サーバ7041又はmBMC708の指示を受け、ユーザ情報保存サーバ自身がOS等のコピー機能を使用して、ブレードPCからユーザデータをコピーしてもよい。
【0144】
さらには、mBMC708にHDD704内のデータ送信機能を搭載し、mBMC708がHDD704内のユーザデータを読出し、NIC703を介してユーザ情報保存サーバ8に送信することで実現してもよい。mBMC708は、CPU、マザーボードの温度、電圧、ファンON/OFF等を監視することでブレードPCの異常を検知することができる。mBMC708がブレードPCの異常を検知したことに応じて、mBMCのデータ転送機能を利用してユーザデータを転送しておくことで、ブレードPCが異常終了する直前のユーザデータをユーザ情報保存サーバに保存することができる。
【0145】
このように、ブレード管理サーバ7041やユーザ情報保存サーバ、mBMCの機能を用いてユーザデータを送信することで、ブレードPCのOSがハングアップするなどして、ブレードPC自身のデータ転送機能を利用できなくなった場合でも、ユーザデータをユーザ情報保存サーバに格納することができ、ユーザは、新たな代替機にユーザデータを移行してブレードPCのOSがハングアップしたときの状態を引き継いで処理を継続することができる。
【0146】
また上記の実施形態は、ユーザ情報保存サーバに一度ユーザデータを格納してから、代替機にユーザデータをダウンロードする構成となっているが、ユーザ情報保存サーバを使用することなく、ブレード管理サーバ7041やユーザ情報保存サーバ、mBMCの転送機能を用いて直接代替機にユーザ情報を転送してもよい。
【0147】
また、上記の実施形態において、認証デバイス6とリモート操作端末2とのインターフェースはUSBに限定されるものではない。認証デバイス6は、リモート操作端末2と通信可能に構成されたものであればよい。例えばPCカードのようにリモート操作端末2と着脱自在に構成されたものでもよいし、あるいは、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信を利用することで、リモート操作端末2に装着することなく通信できるものでもよい。
【0148】
また、上記の実施形態において、ブレード管理サーバ、ユーザ情報保存サーバは、ブレードPCの1台を用いて構築してもよく、ユーザ情報保存サーバの機能をブレード管理サーバが有することにして1台のサーバでブレード管理とユーザ情報保存の両方を行うことにしてもよい。またユーザ情報保存サーバは、複数の物理的な記憶装置を有するストレージシステムを使用したり、NAS(Network Attached Storage)を使用してもよい。
【0149】
また、上記の実施形態において、リモート操作端末2の図15に示す動作フローを次のように修正してもよい。
【0150】
すなわち、OS2051は、ユーザから接続指示を受付けると(S310でYES)、接続要求(S311)に先立って、問合せプログラム2055に、ユーザIDを含む診断要求を生成させ、これをNIC203からブレード管理サーバ7に送信させる。
【0151】
ブレード管理サーバ7において、問合せ応答プログラム7046は、診断要求を受信すると(図7のS250)、動作状態管理テーブル7042を用いて、この診断要求に含まれているユーザIDをキーに、ユーザに「静的割当」されているブレードPC1のブレードIDおよびネットワークアドレスを特定する。そして、この特定したブレードIDおよびネットワークアドレスを用いて図13に示す診断処理(図7のS251)を行って、動作状態をリモート操作端末2に返信する。
【0152】
リモート操作端末2において、問合せプログラム2055は、ブレード管理サーバ7から受信した動作状態をOS2051に通知する。OS2051は、この動作状態が「使用可能」を示している場合、S311に進み、割当要求プログラム2054に、ブレード管理サーバ7に対して接続要求を送信させる。一方、この動作状態が「故障中」を示している場合は、S321に進み、割当要求プログラム2054に、ブレード管理サーバ7に対して代替要求を送信させる。
【0153】
このようにすれば、ユーザは一つの指示(ボタン操作)で、ユーザに「静的割当」されているブレードPC1、およびこの「静的割当」されているブレードPC1が故障しているならばその代替機のブレードPC1に、自リモート操作端末2を接続させることが可能となる。
【0154】
また、上記の実施形態において、リモート操作端末2の図15に示す動作フローを次のように修正してもよい。
【0155】
すなわち、OS2051は、ユーザから切断指示を受付けると(S330でYES)、S331〜S333の処理(切断要求)に先立って、問合せプログラム2055に、ユーザIDを含む診断要求を生成させ、これをNIC203からブレード管理サーバ7に送信させる。
【0156】
ブレード管理サーバ7において、問合せ応答プログラム7046は、診断要求を受信すると(図7のS250)、動作状態管理テーブル7042を用いて、この診断要求に含まれているユーザIDをキーに、ユーザに割当されている全てのブレードPC1のブレードIDおよびネットワークアドレスを特定する。そして、この特定したブレードIDおよびネットワークアドレスを用いて図13に示す診断処理(図7のS251)を行って、ユーザに割当されている全てのブレードPC1の動作状態、割当種別をリモート操作端末2に返信する。
【0157】
リモート操作端末2において、問合せプログラム2055は、ブレード管理サーバ7から受信したブレードPC1の動作状態、割当種別をOS2051に通知する。OS2051は、「静的割当」もしくは「動的割当」された1台のブレードPC1の動作状態、割当種別を問合せプログラム2055から受け取った場合、S331〜S333の処理(切断要求)を行う。「静的割当」および「代替割当」された合計2台のブレードPC1の動作状態、割当種別を問合せプログラム2055から受け取った場合、「静的割当」されたブレードPC1の動作状態が「使用可能」か否かを調べ、「使用可能」ならばS351〜S353の処理(返却要求)を行う。一方、「使用可能」でないならばS331〜S333の処理(切断要求)を行う。
【0158】
このようにすれば、代替機のブレードPC1の終了に際して、ユーザは一つの指示(ボタン操作)で、ユーザに「静的割当」されているブレードPC1が故障から復旧している場合に、代替機のブレードPC1の返却を実施することが可能となる。
【0159】
また、上記の実施形態においては、ユーザの指示に応じて代替機を割り当てているが、CPU負荷が所定の値以上である高CPU負荷状態が一定時間継続した場合や、HDDが応答しなくなるなどHDDに異常が発生した場合、OSが応答したくなった場合など、ブレードPCの異常をmBMCが検知した場合に、mBMCがブレードの異常情報を、ブレード管理サーバへ送信し、これを受けたブレード管理サーバが、このブレードの異常情報に応じて代替機割当ての処理を行ってもよい。
【0160】
この場合、ブレードPCの記憶装置またはmBMCに閾値情報を格納しておき、mBMCがブレードPCの性能情報、負荷情報を取得し、該閾値を超えていた場合には、そのような異常が発生している旨の異常情報をブレード管理サーバに送信し、これに応じてブレード管理サーバが代替機割当ての処理を行う。
【0161】
また、閾値を超えているかどうかをブレードPCで判定するのではなく、ブレード管理サーバで判定するようにしてもよい。mBMCがブレードPCのマザーボードなどの性能情報、負荷情報を定期的に、ブレード管理サーバに送信し、ブレード管理サーバの記憶装置に格納されたCPU、メモリ、HDD、ネットワークなどの負荷の閾値情報と比較し、所定の閾値を超えていた場合に、代替機割当ての処理を行う。
【0162】
代替機割当てや、返却処理を、ユーザの指定を受けることなく、ブレード管理サーバや、mBMCの指令を契機に自動で行うことで、ユーザは代替機の割当てを意識することなく、シームレスに新たな環境に移行することができる。
【0163】
また、ブレード管理サーバが、ブレードPCへ正常に動作しているかを確認する情報を送信し、ブレードPCがハングアップしているなどにより、これに対する返答が一定期間ない場合には、これに応じて代替機割当ての処理を行なうことにしてもよい。
【0164】
また、上記の実施形態において、ブレード管理サーバ8の割当状態管理テーブル7042の各レコード70420に、フィールド70421に登録されているブレードIDにより特定されるブレードPC1に割当るユーザのグループのグループIDを予め登録しておくようにしてもよい。そして、割当状態管理テーブル7042からユーザIDが対応付けられていない「動的割当」のレコード70420を検索する場合に(図8のS2016)、接続要求に含まれているユーザIDにより特定されるユーザが属するグループのグループIDを有するレコード70420の中から検索するようにしてもよい。同様に、割当状態管理テーブル7042からユーザIDが対応付けられていない「代替割当」のレコード70420を検索する場合に(図10のS2212)、代替要求に含まれているユーザIDにより特定されるユーザが属するグループのグループIDを有するレコード70420の中から検索するようにしてもよい。例えば、グループIDとユーザの固有情報(ユーザ名など)とを連結してユーザIDを作成するようにしておけば、変換テーブルなどを使わなくても、ユーザIDからグループIDを直ちに特定することができる。
【0165】
このようにすれば、使用するグループに合せて、ブレードPCに搭載するアプリケーションやグループデータをカスタマイズしておくことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0166】
【図1】図1は本発明の一実施形態が適用されたリモートデスクトップシステムの概略構成の一例を示す図である。
【図2】図2はブレードPC1の概略構成の一例を示す図である。
【図3】図3はブレードPC1の動作の一例を説明するための図である。
【図4】図4はブレード管理サーバ7の概略構成の一例を示す図である。
【図5】図5は割当状態管理テーブル7042の一例を模式的に表した図である。
【図6】図6は動作状態管理テーブル7043の一例を模式的に表した図である。
【図7】図7はブレード管理サーバ7の動作の一例を説明するための図である。
【図8】図8は図7のS201(接続処理)の一例を説明するための図である。
【図9】図9は図7のS211(切断処理)の一例を説明するための図である。
【図10】図10は図7のS221(代替処理)の一例を説明するための図である。
【図11】図11は図7のS231(返却処理)の一例を説明するための図である。
【図12】図12は図7のS241(反映処理)の一例を説明するための図である。
【図13】図13は図7のS251(診断処理)の一例を説明するための図である。
【図14】図14はリモート操作端末2の概略成構成の一例を示す図である。
【図15】図15はリモート操作端末2の動作の一例を説明するための図である。
【図16】図16はリモート操作端末2の画面例を説明するための図である。
【図17】図17は認証デバイス6の概略構成の一例を示す図である。
【図18】図18は認証デバイス6の動作の一例を説明するための図である。
【図19】図19はユーザ情報保存サーバ8の概略構成の一例を示す図である。
【図20】図20はユーザデータ管理テーブル8042の一例を模式的に表した図である。
【図21】図21はユーザ情報保存サーバ8の動作の一例を説明するための図である。
【図22】図22はユーザに「静的割当」されているブレードPC1が正常に動作する場合の動作の一例を示す図である。
【図23】図23はユーザに「静的割当」されているブレードPC1が故障しており、このため図22のS607でVPN確立に失敗した場合の動作の一例を示す図である。
【図24】図24はユーザに「静的割当」されているブレードPC1の故障の修理が完了し、このため、図23のS628でVPNが確立された「代替割当」されているブレードPC1を、返却する場合の動作の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0167】
1…ブレードPC、2…リモート操作端末、3A、3B…ルータ、4A、4B…LAN、5…WAN、6…認証デバイス、7…ブレード管理サーバ、8…ユーザ情報保存サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれネットワークに接続された、複数の情報処理装置、管理サーバ、および操作端末を有する情報処理システムであって、
前記管理サーバは、
情報処理装置毎に、当該情報処理装置を割当るユーザのユーザIDを記憶する割当状態記憶部と、
ユーザIDを含む代替要求に対して、前記割当状態記憶部からユーザIDに対応付けられていない情報処理装置を検索し、当該情報処理装置に当該代替要求に含まれているユーザIDを対応付ける割当管理部と、
前記代替要求に対して、前記割当管理部が検索した情報処理装置の宛先を当該代替要求の送信元に通知する宛先通知部と、を有し、
前記操作端末は、
ユーザIDを含む代替要求を前記管理サーバに送信して、前記管理サーバより情報処理装置の宛先を入手する宛先入手部と、
前記宛先入手部により入手した宛先を持つ情報処理装置に対して自操作端末の入力装置に入力された操作情報を送信し、当該情報処理装置から映像情報を受信して、当該操作端末の表示装置に表示するリモート操作部と、を有し、
前記情報処理装置は、
前記操作端末から操作情報を受信して、当該操作情報が示す操作内容に従って情報処理を行い、その結果を示す映像情報を当該操作端末に送信するリモート操作受付部を有すること
を特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記管理サーバは、
情報処理装置毎に、当該情報処理装置の動作状態を記憶する動作状態記憶部と、
ユーザIDを含む診断要求に対して、当該ユーザIDに対応付けられて前記割当状態記憶部に記憶されている情報処理装置を検索し、当該検索した情報処理装置に対応付けられて前記動作状態記憶部に記憶されている動作状態を読み出して、当該診断要求の送信元に通知する状態通知部と、を有し、
前記宛先通知部は、
ユーザIDを含む接続要求に対して、当該接続要求に含まれているユーザIDに対応付けられて前記割当状態記憶部に記憶されている情報処理装置の宛先を、当該接続要求の送信元に通知し、
前記宛先入手部は、
前記診断要求を前記管理サーバに送信して、前記管理サーバから動作状態を入手し、当該障害情報が「使用可能」を示している場合に前記接続要求を前記管理サーバに送信し、当該障害情報が「故障中」を示している場合に前記代替要求を前記管理サーバに送信して、前記管理サーバから情報処理装置の宛先を入手すること
を特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記管理サーバは、
情報処理装置毎に、当該情報処理装置の動作状態を記憶する動作状態記憶部と、
ユーザIDを含む診断要求に対して、当該ユーザIDに対応付けられて前記割当状態記憶部に記憶されている情報処理装置を検索し、当該検索した情報処理装置に対応付けられて前記動作状態記憶部に記憶されている動作状態を読み出して、当該診断要求の送信元に通知する状態通知部と、を有し、
前記割当管理部は、
接続中の情報処理装置の指定を含む返却要求に対して、当該情報処理装置に対応付けられて前記割当状態記憶部に記憶されているユーザIDを削除し、一方、接続中の情報処理装置の指定を含む切断要求に対して、当該情報処理装置に対応付けられて前記割当状態記憶部に記憶されているユーザIDをそのままとし、
前記操作端末は、
前記診断要求を前記管理サーバに送信して、前記管理サーバから動作状態を入手し、所定の情報処理装置の動作状態が「使用可能」を示している場合に前記返却要求を前記管理サーバに送信し、「故障中」を示している場合に前記切断要求を前記管理サーバに送信する切断要求部をさらに有すること
を特徴とする情報処理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記ネットワークに接続された保存サーバをさらに有し、
前記管理サーバは、
ユーザIDおよび接続中の情報処理装置の指定を含む返却要求に対して、当該情報処理装置に、当該ユーザIDを含む保存要求を送信する保存要求部をさらに有し、
前記情報処理装置は、
前記保存要求に対して、自情報処理装置に保存されている情報に当該保存要求に含まれているユーザIDを付して、前記保存サーバに送信するアップロード部をさらに有し、
前記保存サーバは、
前記情報処理装置から受信した情報を当該情報に付されているユーザIDに対応付けて記憶するユーザ情報記憶部を有すること
を特徴とする情報処理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理システムであって、
前記管理サーバは、
ユーザIDおよび接続中の情報処理装置の指定を含む反映要求に対して、当該情報処理装置に、当該ユーザIDを含む移行命令を送信する移行命令部をさらに有し、
前記情報処理装置は、
前記移行命令に対して、前記保存サーバに、当該移行命令に含まれているユーザIDを含む送信要求を送信して、前記保存サーバから情報を受信するダウンロード部をさらに有し、
前記保存サーバは、
前記送信要求に対して、当該送信要求に含まれているユーザIDに対応付けられて前記ユーザ情報記憶部に記憶されている情報を、当該送信要求の送信元に送信するユーザ情報送信部をさらに有すること
を特徴とする情報処理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記ネットワークに接続された保存サーバをさらに有し、
前記管理サーバは、
ユーザIDおよび接続中の情報処理装置の指定を含む返却要求に対して、前記返却要求で指定されている情報処理装置に記憶されている情報を読み出して、当該読み出した情報を前記保存サーバに前記返却要求で指定されているユーザIDに対応付けて記憶するリモートコピー部をさらに有すること
を特徴とする情報処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記ネットワークに接続された保存サーバをさらに有し、
前記情報処理装置は、
自情報処理装置の状態を監視し、異常を検出した場合に、自情報処理装置に保存されている情報を前記保存サーバに送信するアップロード部をさらに有すること
を特徴とする情報処理システム。
【請求項8】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記割当状態記憶部は、さらに、
情報処理装置毎に、当該情報処理装置を割当るユーザのグループを記憶しており、
前記割当管理部は、
前記代替要求に対して、前記割当状態記憶部から、ユーザIDに対応付けられておらず、且つ当該代替要求に含まれているユーザIDのユーザが属するグループに対応付けられている情報処理装置を検索し、
前記情報処理装置は、
当該情報処理装置が割当てられるユーザのグループ毎に、アプリケーションの設定が異なること
を特徴とする情報処理システム。
【請求項9】
複数の情報処理装置各々の操作端末への割当てを管理する管理サーバであって、
情報処理装置毎に、当該情報処理装置を割当るユーザのユーザIDを記憶する割当状態記憶部と、
ユーザIDを含む代替要求に対して、前記割当状態記憶部からユーザIDに対応付けられていない情報処理装置を検索し、当該情報処理装置に当該代替要求に含まれているユーザIDを対応付ける割当管理部と、
前記代替要求に対して、前記割当管理部が検索した情報処理装置の宛先を当該代替要求の送信元に通知する宛先通知部と、を有すること
を特徴とする管理サーバ。
【請求項10】
複数の情報処理装置と、前記情報処理装置毎に、当該情報処理装置を割当てるユーザのユーザIDを記憶する割当状態記憶部を有する管理サーバと、操作端末とが、ネットワークを介して互い接続されて構成された情報処理システムにおいて、前記情報処理装置の前記操作端末への割当てを管理する割当管理方法であって、
前記操作端末が、ユーザIDを含む代替要求を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバが、前記代替要求に対して、前記割当状態記憶部からユーザIDに対応付けられていない情報処理装置を検索し、当該情報処理装置に当該代替要求に含まれているユーザIDを対応付け、
前記管理サーバが、前記代替要求に対して、前記検索した情報処理装置の宛先を当該代替要求の送信元に通知し、
前記操作端末が、前記管理サーバより情報処理装置の宛先を受信し、当該宛先を持つ情報処理装置に対して自操作端末の入力装置に入力された操作情報を送信し、
前記情報処理装置が、前記操作端末より操作情報を受信し、当該操作情報が示す操作内容に従って情報処理を行い、その結果を示す映像情報を当該操作端末に送信し、
前記操作端末が、前記操作情報の送信先の情報処理装置から映像情報を受信して、当該操作端末の表示装置に表示すること
を特徴とする割当管理方法。
【請求項11】
複数の情報処理装置各々の操作端末への割当てを管理するための、コンピュータで読取り可能なプログラムであって、
前記プログラムは、前記コンピュータを、
情報処理装置毎に、当該情報処理装置を割当るユーザのユーザIDを記憶する割当状態記憶部、
ユーザIDを含む代替要求に対して、前記割当状態記憶部からユーザIDに対応付けられていない情報処理装置を検索し、当該情報処理装置に当該代替要求に含まれているユーザIDを対応付ける割当管理部、および
前記代替要求に対して、前記割当管理部が検索した情報処理装置の宛先を当該代替要求の送信元に通知する宛先通知部として、機能させること
を特徴とするコンピュータで読取り可能なプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2011−8831(P2011−8831A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−231219(P2010−231219)
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【分割の表示】特願2005−347930(P2005−347930)の分割
【原出願日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】