説明

情報処理装置、および情報処理方法

【課題】効率的なアプリケーションの検索、利用処理を可能とした構成を実現する。
【解決手段】ユーザの情報処理装置において実行される第1のアプリケーションに対応するその他の推薦アプリケーションのリストを生成して表示する。第1アプリケーションに対応するアプリケーション情報と、その他のアプリケーションに対応するアプリケーション情報との解析、さらに、機器プロファイルやユーザプロファイルを適用して機器およびユーザに最適なアプリケーションを選択する。この構成により、ユーザはアプリケーションの検索処理などを行うことなく最適なアプリケーションを容易に取得することが可能なる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、および情報処理方法に関する。特にデータ処理を実行する様々なアプリケーションプログラムの紹介処理や、アプリケーション実行環境の構築処理を行う情報処理装置、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばPCや携帯端末などの情報処理装置では、データ処理を実行する様々なアプリケーションプログラムが利用される。なお、以下の説明において「アプリケーション」、および「アプリケーションモジュール」は、「アプリケーションプログラム」と同義である。
【0003】
例えばPCにおいてアプリケーションを実行する場合には、ソフトウェア販売店からアプリケーション格納ディスクなどのメディアを購入し、メディアに格納されたアプリケーションをPCにインストールする。あるいはネットワークを介してダウンロードしたアブリケーションをPCにインストールするといった処理が行われる。このような処理によってアプリケーションの実行環境を整えた後、アプリケーションを利用したデータ処理が可能となる。
【0004】
昨今、ネットワークを介したアプリケーションのダウンロードが盛んに行われており、ユーザの利用可能なアプリケーションの種類も日々増加している。多数のアプリケーション提供者が様々なアプリケーションを提供しているが、個々のユーザが、膨大な数のアプリケーション各々の内容について正確に把握することはむずかしい。
【0005】
ユーザが新たなアプリケーションを取得しようとする場合には、例えばソフトウェア販売店で陳列された商品を探す、あるいはインターネット等を利用してアプリケーションの紹介サイトにアクセスして必要なアプリケーションを検索するといった処理を行うことが多い。あるいはキーワードによるデータ検索処理を実行して、新しいアプリケーションについて調べるといった処理が行われる場合もある。
【0006】
しかし、このようなユーザ主体の処理によって得られるアプリケーション情報は、多くの場合、限られた情報である。例えばユーザの利用している他のアプリケーションとの互換性などについて調べるためには多大な労力と時間を要することになる。検索処理の後、選択した特定のアプリケーションを購入してインストールした結果、ユーザの期待した処理が実行できないといった場合も少なくない。
【0007】
一方、音楽や映画などのコンテンツについての検索システムについてはかなり充実している。例えばユーザの取得済みコンテンツの特徴を解析し、ユーザの取得済みコンテンツに類似する特徴を持つコンテンツをコンテンツ提供サーバ側で自動検索し、検索結果として選択されたコンテンツをユーザに推薦するといったコンテンツ紹介システムが利用されている。また、特許文献1(特開2008−234596号公報)には、コンテンツ提供サーバから取得したコンテンツの編集処理を行い、その編集コンテンツをサーバにアップロードして、他のユーザに提供可能としたシステムを開示している。このように音楽や映画などのコンテンツの検索や流通システムについては、すでに様々な提案がなされている。
【0008】
しかし、データ処理を実行するアプリケーションは、音楽コンテンツなどとは異なり、ユーザの希望するデータ処理を実行可能であることや、ユーザが既に利用しているアプリケーションとの互換性を有することなど、満足すべき条件が多岐に渡っており、適切なアプリケーションの推薦処理や提供処理が困難であるという問題がある。アプリケーションについては、音楽コンテンツのようにユーザの嗜好情報のみに基づいて推薦あるいは提供処理を行っても、ユーザが満足する結果は得られないことも多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2008−234596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、様々なデータ処理を実行するアプリケーションプログラムの紹介処理や、アプリケーション実行環境の構築処理を的確に行うことを可能とする情報処理装置、および情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の側面は、
外部装置からアプリケーションを取得する通信部と、
少なくとも一のアプリケーションと、該アプリケーションの関連情報を格納したメモリと、
前記メモリに保存されたアプリケーションを実行するアプリケーション実行部と、
前記アプリケーション実行部におけるアプリケーション実行時に、他の推薦アプリケーションを決定する制御部を有し、
前記メモリに格納された前記関連情報は、アプリケーション実行部におけるアプリケーション実行時に推薦する他のアプリケーションを決定するために適用する第一関連情報と第二関連情報を含み、
前記制御部は、
前記アプリケーション実行部の実行アプリケーションに関連する第一関連情報に基づき、前記メモリの保存アプリケーションから第一の推薦アプリケーションを選択し、
前記実行アプリケーションに関連する第二関連情報に基づく第二の推薦アプリケーションの情報を、前記通信部を介して受信し、
前記第一の推薦アプリケーションの情報と第二の推薦アプリケーションの情報をアプリケーション推薦情報として出力する処理を実行する情報処理装置にある。
【0012】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記第一関連情報は、前記アプリケーション実行部によって選択実行されたアプリケーションに関するアプリケーション選択情報である。
【0013】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記アプリケーション選択情報は、前記アプリケーション実行部によって選択実行されたアプリケーションの選択回数である。
【0014】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記第二関連情報は、前記アプリケーション実行部によって選択実行されたアプリケーションに関するアプリケーション選択情報を、アプリケーションの種類であるアプリケーションカテゴリ単位で記録した実行アプリケーションカテゴリ情報である。
【0015】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記実行アプリケーションカテゴリ情報は、前記アプリケーション実行部によって選択実行されたアプリケーションの選択回数を、アプリケーションカテゴリ単位で記録した選択回数情報である。
【0016】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記制御部は、前記第一の推薦アプリケーションおよび前記第二の推薦アプリケーションの推薦情報を同一画面上に表示させ、前記第一の推薦アプリケーションの推薦情報に対する指定情報入力に応じて、前記メモリから前記第一の推薦アプリケーションを読み出し、前記第二の推薦アプリケーションに関する情報に対する指定情報入力に応じて、前記通信部を介して前記第二の推薦アプリケーションを取得して、前記アプリケーション実行部の実行アプリケーションとして提供する。
【0017】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記制御部は、前記第一の推薦アプリケーションの推薦情報と、前記第二の推薦アプリケーションの推薦情報の各々について、アプリケーション保存場所の違いを識別可能とする表示を行う。
【0018】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記第一の推薦アプリケーション、または前記第二の推薦アプリケーションの少なくともいずれかに複数アプリケーションが含まれる場合、前記第一の推薦アプリケーション、または前記第二の推薦アプリケーションのいずれかに含まれる複数アプリケーションが同一の保存場所に格納されていることを識別可能とする表示を行う。
【0019】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記制御部は、前記情報処理装置に対応する機器情報である機器プロファイル、または前記情報処理装置の利用ユーザに関する情報であるユーザプロファイルの少なくともいずれかのプロファイル情報を推薦アプリケーションの決定情報として適用する。
【0020】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記制御部は、前記アプリケーション実行部の実行アプリケーションの実行状態情報であるコンテキストを推薦アプリケーションの決定情報として適用する。
【0021】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記制御部は、前記アプリケーション実行部の実行アプリケーションの種類を示すアプリケーション種別情報を推薦アプリケーションの決定情報として適用する。
【0022】
さらに、本発明の第2の側面は、
情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
前記情報処理装置は、
外部装置からアプリケーションを取得する通信部と、
少なくとも一のアプリケーションと、該アプリケーションの関連情報を格納したメモリと、
前記メモリに保存されたアプリケーションを実行するアプリケーション実行部と、
前記アプリケーション実行部におけるアプリケーション実行時に、他の推薦アプリケーションを決定する制御部を有し、
前記メモリに格納された前記関連情報は、アプリケーション実行部におけるアプリケーション実行時に推薦する他のアプリケーションを決定するために適用する第一関連情報と第二関連情報を含み、
前記制御部が、
前記アプリケーション実行部の実行アプリケーションに関連する第一関連情報に基づき、前記メモリの保存アプリケーションから第一の推薦アプリケーションを選択するステップと、
前記実行アプリケーションに関連する第二関連情報に基づく第二の推薦アプリケーションの情報を、前記通信部を介して受信するステップと、
前記第一の推薦アプリケーションの情報と第二の推薦アプリケーションの情報をアプリケーション推薦情報として出力するステップを実行する情報処理方法にある。
【0023】
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記第一関連情報は、前記アプリケーション実行部によって、前記第一または第二の推薦アプリケーションが選択実行されたアプリケーション選択情報である。
【0024】
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記アプリケーション選択情報は、前記アプリケーション実行部によって、前記第一または第二の推薦アプリケーションが選択実行されたアプリケーション選択回数である。
【0025】
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記第二関連情報は、前記アプリケーション実行部によって、前記第一または第二の推薦アプリケーションが選択実行されたアプリケーション選択情報を、アプリケーションの種類であるアプリケーションカテゴリ単位で記録した実行アプリケーションカテゴリ情報である。
【0026】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【発明の効果】
【0027】
本発明の一実施例の構成によれば、ユーザの情報処理装置のアプリケーション管理部が、情報処理装置において実行される第1のアプリケーションに対応する推薦アプリケーションのリストを生成して表示する。アプリケーション管理部は、第1アプリケーションに対応するアプリケーション情報と、その他のアプリケーションに対応するアプリケーション情報との解析を実行し、さらに、機器プロファイルやユーザプロファイルを適用して機器およびユーザに最適なアプリケーションを推薦アプリケーションとして選択してユーザに提示する。この構成により、ユーザはアプリケーションの検索処理などを行うことなく最適なアプリケーションを容易に取得することが可能なる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の情報処理システムの一構成例について説明する図である。
【図2】ユーザの所有する情報処理装置のディスプレイに表示されるデータ表示例について説明する図である。
【図3】ユーザの所有する情報処理装置の一構成例について説明する図である。
【図4】アプリケーション管理部において生成するアプリケーション管理情報の概要について説明する図である。
【図5】アプリケーション提供サーバが管理サーバに提供するアプリケーション情報の一例について説明するシーケンス図である。
【図6】ユーザの所有する情報処理装置のアプリケーション管理部の実行する処理例について説明する図である。
【図7】アプリケーション管理部の実行するアプリケーション関連情報の更新処理の例について説明する図である。
【図8】アプリケーション実行部における実行アプリケーションの切り替え処理に際して、情報処理装置において実行する処理のシーケンスについて説明するシーケンス図である。
【図9】ユーザの所有する情報処理装置のディスプレイに表示されるアプリケーション実行履歴情報の表示例について説明する図である。
【図10】アプリケーション実行部の実行するアプリケーションの例について説明する図である。
【図11】アプリケーション実行部におけるアプリケーション実行時に生成するコンテキストの例について説明する図である。
【図12】アプリケーション推薦処理の具体的処理例について説明する図である。
【図13】アプリケーション推薦処理の具体的処理例について説明する図である。
【図14】アプリケーション推薦処理の具体的処理例について説明する図である。
【図15】アプリケーション推薦処理の具体的処理例について説明する図である。
【図16】アプリケーション推薦処理に適用するアプリケーション情報の構成例について説明する図である。
【図17】アプリケーション推薦処理の具体的処理例について説明する図である。
【図18】アプリケーション推薦処理の具体的処理例について説明する図である。
【図19】アプリケーション名とアプリケーション種別(カテゴリ)との対応、およびカテゴリを適用したアプリケーション推薦処理例について説明する図である。
【図20】アプリケーション管理部の処理によって構築されるアプリケーションの関係情報の一例について説明する図である。
【図21】アプリケーション関連情報をアプリケーションパッケージ情報として、管理サーバにアップロードして公開するシーケンスについて説明する図である。
【図22】管理サーバがユーザ装置から受領して管理するアプリケーションパッケージ情報の具体的利用例について説明する図である。
【図23】管理サーバがユーザ装置から受領して管理するアプリケーションパッケージ情報の具体的利用シーケンスについて説明する図である。
【図24】ユーザの所有する機器に応じたアプリケーションを各機器に提供する処理例について説明する図である。
【図25】ユーザの所有する機器に応じたアプリケーションを各機器に提供する処理に適用する管理データの構成例について説明する図である。
【図26】ウェブ(Web)サイトとローカルのアプリケーション管理部が連携して処理を行う実施例について説明する図である。
【図27】ウェブ(Web)サイトとローカルのアプリケーション管理部が連携して処理を行う実施例について説明する図である。
【図28】ウェブ(Web)サイトとローカルのアプリケーション管理部が連携して処理を行う実施例について説明する図である。
【図29】ユーザの情報処理装置と管理サーバおよびアプリケーション提供サーバのハードウェア構成例について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照しながら本発明の情報処理装置、および情報処理方法の詳細について説明する。なお、説明は、以下の項目に従って行う。
(1)情報処理システムおよび情報処理装置の概要
(2)アプリケーションの推薦処理
(3)アプリケーション推薦処理の具体的実施例
(4)アプリケーションのユーザ間の共有処理および推薦処理
(5)複数の異なる機器に対応した共通コンテンツの利用環境構築処理
(6)ネットワーク接続された複数のアプリケーション管理部の連携処理例
(7)各装置のハードウェア構成例
【0030】
[(1)情報処理システムおよび情報処理装置の概要]
まず、本発明の情報処理システムおよび情報処理装置の概要について、図1以下を参照して説明する。
【0031】
図1は、本発明の一実施例に係る情報処理システムの構成例を示す図である。情報処理装置100は、ユーザの利用するPC、携帯端末などアプリケーションプログラムの実行機能を持つ情報処理装置である。ユーザは情報処理装置100を利用して様々なアプリケーションを利用したデータ処理を実行する。例えば、画像閲覧アプリケーション、画像編集アブリケーション、音楽再生アプリケーション、音楽編集アプリケーション、文書作成アプリケーション、ゲームアプリケーション、地図ルート検索アプリケーション、会計処理アプリケーション、メール作成アプリケーション・・・、このような様々なアプリケーションを実行する。
【0032】
情報処理装置100には、プログラム実行機能としてのCPU、プログラムやデータ格納領域としてのメモリ(ローカル記憶部としてのハードディスクやRAM,ROM)を備えている。なお、情報処理装置100の実行するプログラムにはOS、アプリケーションプログラムなどが含まれる。情報処理装置100は、CDなどのメディアからインストールしたアプリケーション、あるいはネットワークを介してダウンロードしたアプリケーションをメモリに格納し、ユーザがこれらのアプリケーションを適宜、選択して実行することが可能である。
【0033】
図1に示すアプリケーション提供サーバA131〜アプリケーション提供サーバC133は、情報処理装置100に、様々なアプリケーションを提供するサーバである。これらのサーバの提供するアプリケーションは、有料である場合も無料である場合もある。
【0034】
情報処理装置100は、アプリケーション提供サーバA131〜アプリケーション提供サーバC133の提供するアプリケーションをダウンロードして情報処理装置100内のメモリに格納して実行することが可能である。
【0035】
図1に示す管理サーバ120は、アプリケーション提供サーバA131〜アプリケーション提供サーバC133の提供するアプリケーションに関する情報をアプリケーション提供サーバA131〜アプリケーション提供サーバC133から取得し管理する。管理サーバ120は、これらの情報をユーザの利用する情報処理装置100に提供する。
【0036】
情報処理装置100は、管理サーバ120から受領したアプリケーション情報に基づいて、ユーザの利用する情報処理装置100において利用できるアプリケーションの紹介画面の提示処理などを行う。例えば情報処理装置100において実行中のアプリケーションに関連する他のアプリケーションについての推薦情報を生成して、ディスプレイに表示する処理などを行う。
【0037】
具体的には、例えば情報処理装置100において、画像閲覧アプリケーションを実行している場合、画像編集アプリケーションや、画像アップロードサービスアプリケーションなど、画像の編集や管理処理などを実行する関連アプリケーションの情報を提供する。
【0038】
なお、図1では、管理サーバ120はアプリケーション提供サーバA131〜アプリケーション提供サーバC133と別のサーバとして示してあるが、管理サーバ120自身がアプリケーション提供サーバの機能を有する構成であってもよい。
【0039】
[(2)アプリケーションの推薦処理]
情報処理装置100は、管理サーバ120から受領するアプリケーション情報に従って情報処理装置のディスプレイに関連アプリケーション情報を表示する。情報処理装置100のディスプレイに表示されるデータ表示例を図2に示す。
【0040】
図2は、情報処理装置100のディスプレイ150の表示例を示している。ディスプレイ150の上部は、情報処理装置100において実行中のアプリケーションの利用領域である。すなわちアプリケーション実行領域151である。図2に示す例は、アプリケーション実行領域151において、画像閲覧アプリケーションを実行している例である。この画像閲覧アプリケーションプログラムは、情報処理装置のローカル記憶部に記録されているプログラムである。
【0041】
ディスプレイ150の下段には、推薦アプリケーションリスト表示領域152,153が設定される。この推薦アプリケーションリスト表示領域152,153には、アプリケーション実行領域151において実行中のアプリケーションに関連するアプリケーション情報が表示される。すなわち、アプリケーション実行領域151において特定のアプリケーションを実行しているユーザに推薦する別のアプリケーションの一覧情報である。なお、推薦アプリケーションリスト表示領域152,153に表示される各アプリケーション対応のアイコンなどの表示データには、各アプリケーションの呼び出し処理を行うためのリンク情報を埋め込み、ユーザによるクリック処理によって、各アプリケーションの起動が可能な設定とする。
【0042】
この推薦アプリケーションリスト表示領域152,153に表示するアプリケーションは、情報処理装置100が管理サーバ120から受領するアプリケーション情報を利用して生成する。
【0043】
図2に示す例では、アプリケーション実行領域151において画像閲覧アプリケーションを実行している例であり、推薦アプリケーションリスト表示領域152,153には、画像閲覧アプリケーションに関連するアプリケーション、例えば画像編集アプリケーションや、画像スクラップブックアプリケーション、画像アップロードサービスアプリケーションなどの関連アプリケーションに対応する情報が表示される。推薦アプリケーションリスト表示領域152,153には、アプリケーション対応のアイコンや、アプリケーションの説明情報などが表示される。
【0044】
左側の推薦アプリケーションリスト表示領域152には、過去に実行された実績のあるアプリケーション情報が表示される。これらは、情報処理装置100のローカル記憶部にアプリケーションプログラムが格納され、すぐに実行可能なアプリケーション情報である。図に示す例では、[アプリ11]〜[アプリ14]がローカル記憶部に格納済みのアプリケーションである。
【0045】
右側の推薦アプリケーションリスト表示領域153には、情報処理装置100のローカル記憶部に格納されていないが、アプリケーション提供サーバからダウンロード(DL)可能なアプリケーションに対応するアプリケーション情報が表示される。図に示す例では、[アプリ21]〜[アプリ24]がダウンロード可能なアプリケーションである。
【0046】
情報処理装置100の内部構成例を図3に示す。情報処理装置100は、図3に示すように制御部181、出力部182、入力部183、通信部184、記憶部185を有する。制御部181はプログラム実行部としてのCPU等によって構成される。出力部182は例えばLCD等のディスプレイ、スピーカ等によって構成される。入力部183はキーボード、各種の入力操作部である。なおタッチパネル等の出力部と入力部が一体化した構成であってもよい。
【0047】
通信部184は、インターネット等のネットワークを介した通信を実行し、例えば図1に示す管理サーバ120、アプリケーション提供サーバ131〜133との通信を行う。記憶部185は、例えばハードディスクやフラッシュメモリ、RAM、ROM等、様々な記憶手段によって構成される。
【0048】
制御部180のアプリケーション実行部186は、アプリケーションプログラムの実行部である。このアプリケーション実行部186において実行するアプリケーションプログラムは記憶部185に格納される。記憶部185はアプリケーション実行時のパラメータ、データなどの格納領域としても利用される。
【0049】
記憶部185には、さらに、アプリケーション管理プログラム、およびアプリケーション管理情報が記録される。アプリケーション管理情報は、制御部181のアプリケーション管理部187の生成する情報と、管理サーバ120の提供する情報が含まれる。先に説明したように、図1に示す管理サーバ120は、アプリケーション提供サーバの提供するアプリケーションに関する情報を情報処理装置100に提供する。
【0050】
アプリケーション管理部187は、アプリケーション管理プログラムを実行して例えば管理サーバ120から受信する情報に基づいて先に図2を参照して説明した関連アプリケーションの提示処理などを行う。
【0051】
アプリケーション管理部187は、管理サーバ120から受信する情報などに基づいて、複数のアプリケーションの関連性についての情報を含むアプリケーション管理情報を生成して記憶部185に格納する。アプリケーション管理部187は、情報処理装置100においてアプリケーションが実行された場合や、アプリケーションの取得処理が行われた場合などに応じてアプリケーション管理情報を更新する。
【0052】
アプリケーション管理部187は、管理サーバ120からのアプリケーション情報の取得処理、アプリケーション管理情報の生成、更新処理、および記憶部185に対するアプリケーション管理情報の格納処理などを実行する。
【0053】
なお、アプリケーション管理部187は、異なるアプリケーション間で共通のデータを利用する場合に必要となるデータ変換処理や、アプリケーション間で転送すべきパラメータなどの情報についての管理情報も記憶部185に格納し管理する。アプリケーション実行部186において実行するアブリケーションの切り替え時にはこれらの情報を適用してスムーズなアプリケーション間でのデータの受け渡し等が行われる。
【0054】
アプリケーション管理部187の生成するアプリケーション管理情報の概要について図4を参照して説明する。図4に示すアプリケーション管理情報は、アプリケーションの関連性を示す管理情報の例である。なお、アプリケーション管理情報には様々な情報によって構成される。図4に示す情報はその一部でありアプリケーション相互の関連性を示すアプリケーション関連情報である。
【0055】
図4に示すアプリケーションモジュールA〜Iは、各々が1つのアプリケーションに対応する。実線矢印で接続されたアプリケーションモジュールは、情報処理装置100のローカル記憶部、すなわち図3に示す記憶部185にアプリケーションプログラムが格納されたアプリケーションモジュールである。図4に示すアプリケーションモジュールA,B,C,F,Gである。
【0056】
これらのアプリケーションは、情報処理装置100において過去に利用された履歴のあるアプリケーションであり、実線矢印の起点(スタートポイント)にあるアプリケーションモジュール(図の例ではアプリケーションモジュールA)が第1の実行アプリケーションであるとき、次に実行された第2のアプリケーションが、矢印の終点(エンドポイント)にあるアプリケーションモジュールである。図4に示すアプリケーションモジュールB,C,F,Gが第2のアプリケーションに相当する。
【0057】
これらの複数のアプリケーションは、[A−B]、「A−C」、[A−F]、[A−G]のように実線で接続されている。これら実線で接続されたアプリケーションの組み合わせはアプリケーション管理情報にパイプ連結アプリケーションとして登録される。
【0058】
これらのパイプ連結アプリケーションは、先に図2を参照して説明したディスプレイ150の左下の推薦アプリケーションリスト表示領域152に表示される候補となる。例えば、アプリケーション実行領域151において、図4に示すアプリケーションAが実行されている場合、アプリケーションAと実線で接続されたアプリケーション、すなわちパイプ連結されたアプリケーションB,C,F,Gが図2に示す推薦アプリケーションリスト表示領域152に表示される表示候補となる。
【0059】
図4に示す点線(仮想線)で示す矢印は、相互に関連するアプリケーションではあるが、過去にアプリケーションの切り替え実行がなされていない関係にあるアプリケーションである。図に示す例ではアプリケーションモジュールAとD、AとE、AとH、DとIがこれらの関係にある。これらの関連アプリケーション情報もアプリケーション管理情報として登録される。アプリケーションAは情報処理装置100内のローカル記憶部に格納されているが、アプリケーションD,E,H,Iは情報処理装置100内のローカル記憶部に格納されているとは限らない。
【0060】
なお、例えば、ユーザによるアプリケーションAの実行中にアプリケーションDが選択されて実行された場合には、AとDは実線で接続される。すなわち[A−D]としてパイプ連結アプリケーションとして登録されることになる。
【0061】
また、図に示す[条件1]〜[条件3]はアプリケーションが切り替えられて実行される可能性の高い条件を示す情報である。すなわち、実線矢印の起点(スタートポイント)にあるアプリケーションモジュールが実行アプリケーションであるとき、矢印の終点(エンドポイント)にあるアプリケーションに切り替えられる可能性の高い条件を示している。
【0062】
条件には、例えば、以下の情報が含まれる。
(1)コンテンキスト情報:例えばアプリケーション切り替え時のアプリケーションの実行状態、具体的には、写真を閲覧しているとき、オンライン処理をしているときなどの情報、その他利用時の時間情報、位置情報も含み、情報処理装置のタイマ、GPS等によって取得された情報が利用される。
(2)機器情報:情報処理装置の機能情報など、例えば、GPSの有無、画像処理機能、音声処理機能などの情報、
(3)ユーザプロファイル:ユーザの嗜好情報などでありユーザの実行アプリケーションのカテゴリなどから自動取得され、記憶部に格納される。
(4)コンディション情報:アプリケーション実行環境としての利用可能なファイルタイプや必要な機能、
【0063】
先に説明したように、例えば図4に示すアプリケーションモジュールAが図2に示すディスプレイ150のアプリケーション実行領域151において実行されている場合、左下の推薦アプリケーションリスト表示領域152に表示される候補は、図4に示すアプリケーションB,C,F,Gであるが、これらの表示順は、アプリケーション管理部187が、アプリケーションモジュールAの実行時の条件に応じて決定する。同様に右下の推薦アプリケーションリスト表示領域153に表示される候補は、図4に示すアプリケーションD,E,H,Iであるが、これらの表示順も、アプリケーション管理部187が、アプリケーションモジュールAの実行時の条件に応じて決定する。なお、条件の設定されていない接続関係は、条件に基づく表示順の設定はなされない。
【0064】
図4に示す条件1〜3は、アプリケーション間の切り替えの発生し易い条件を示している。例えばアプリケーションAが実行されているとき、どのような条件の場合にアプリケーションBが実行されやすいかについての[条件]は[条件1]として記録される。
【0065】
これらの条件情報は、ユーザのアプリケーション切り替え時の情報をアプリケーション管理部187が取得して、逐次更新して登録する。すなわち、上述した(1)コンテンキスト情報、(2)機器情報、(3)ユーザプロファイル、(4)コンディション情報をアプリケーション切り替え時に取得して更新する。
【0066】
また、図1に示すアプリケーション提供サーバ131〜133が管理サーバ120に提供するアプリケーション情報にも、この条件情報が含まれており、情報処理装置100のアプリケーション管理部187は、管理サーバ120から取得するアプリケーション情報に基づいて、初期的な条件を登録することができる。
【0067】
図1に示すアプリケーション提供サーバ131〜133が管理サーバ120に提供するアプリケーション情報の例を図5に示す。図5に示すように、アプリケーション提供サーバ131〜133が管理サーバ120に提供するアプリケーション情報には、例えば、以下の情報が含まれる。
【0068】
a.アプリケーションタイプ<application>
アプリケーションの種別情報であり、例えばスライドショー(Slideshow)、ブラウザ、エディタなどの各種のアプリケーションのカテゴリを示す情報や、アプリケーションの実行する処理の説明などが記録される。
【0069】
具体的には、例えば、以下のようなアプリケーション種別情報や説明情報が記録される。
(a)メデイアエデイタ(Media Editor)=コンテンツを編集加工する処理を実行するアプリケーション。
(b)メディアアップローダ(Meida Uploader)=例えばウェブサービスサーバ(WebServiceServer)などのサーバにコンテンツをアップロードする処理を実行するアプリケーション。
(c)メディアコンバータ(Media Converter)=コンテンツである画像の回転、拡大、縮小など、コンテンツを変換する処理を実行するアプリケーション。
【0070】
(d)メディアマネージャ(MediaManager)=コンテンツ処理(閲覧、保存)の総合的管理処理を実行するアプリケーション(メディアデータベースとメディアブラウザを兼ね備えている)。
(e)メディアデータベース(MediaDatabase)=コンテンツの保存、削除などデータベース管理を実行するアプリケーション。
(f)メディアブラウザ(Media Browser)=コンテンツを閲覧(ブラウズ)するための処理を実行するアプリケーション。
【0071】
図5に示アプリケーション情報中、
b.オペレーション<operation>
は、アプリケーションのオペレーションのしやすさを示す情報、例えば自動(Automatic)などを記録する。
さらに、操作のしやすさとしての評価値を設定する構成としてもよい。例えば、初期値は、アプリケーションの開発者が自らつけた評価値を設定する。さらに、ユーザが、実際にアプリケーションを使用して評価値を設定し、その評価情報を管理サーバ120が取得して集計し、評価値を更新して設定するといった処理を行なってもよい。
【0072】
図5に示アプリケーション情報についての説明を続ける。
c.アプリケーション識別子<app ID>
アプリケーションを一意に認識するためのID、例えば(XXX)などである。
d.ソースアプリケーション<source app>
関連するアプリケーション情報である。
e.コンディション<condition>
アプリケーション実行環境としての利用可能なファイルタイプや必要な機能情報、例えばjpg:tiff(扱えるファイルタイプ)、GPS(必要な機能)などである。
さらに、アプリケーションの処理可能な入力ファイルタイプ<file type−in>と、
アプリケーションの処理結果として出力可能なファイルタイプ<file type−out>をそれぞれ個別に記録する設定としてもよい。
【0073】
f.コンテキスト<context>
例えばアプリケーション切り替えを推薦する時のアプリケーションの実行状態、具体的には、写真を閲覧しているとき、オンライン処理をしているときなどの情報、その他、時間、位置情報などである。
【0074】
コンテキストの具体的な例としては、例えば以下のような情報がある。
(f1)コンテンツ(素材)選択状態
例えば、情報処理装置100の出力部182(ディスプレイ)に複数の画像コンテンツを表示し、その中から特定の画像コンテンツが選択された状態にあることを示すコンテキスト。
(f2)コンテンツ(素材)入力可能状態
例えばアプリケーション実行部186において特定のアプリケーションの実行可能状態が整い、アプリケーション処理対象としての画像コンテンツなどを入力可能な状態が準備されたことを示すコンテキスト。
(f3)コンテンツ(成果物)出力可能状態
例えばアプリケーション実行部186において特定のアプリケーションによるデータ処理、例えば編集処理などが実行され、その成果物としての画像コンテンツなどを外部機器や外部のサーバ、あるいは情報処理装置100において実行予定の他のアプリケーションの処理対象として出力可能な状態に設定されたことを示すコンテキスト。
【0075】
図5に示アプリケーション情報についての説明を続ける。
g.プロファイル<Profile>
アプリケーションが適したユーザの嗜好情報など、例えば、クリエイティブタイプ(Creative type)などの情報、
h.メソッド<Method>
アプリケーションが持つ機能APIなどの情報、
i.プライス<price>
アプリケーション価格情報、この情報は、ユーザがアプリケーションを選択する際の指針として利用される。
【0076】
上記情報中、例えば、
a.アプリケーションタイプ<application>
e.コンディション<condition>
f.コンテキスト<context>
g.プロファイル<Profile>
i.プライス<price>
これらの情報は、図4に示すアプリケーション管理情報中の[条件]として初期登録される情報として利用可能である。
【0077】
なお、情報処理装置100のアプリケーション管理部187は、情報処理装置100においてあるアプリケーションが実行されている場合の推薦アプリケーションを図2に示すディスプレイ150の推薦アプリケーションリスト152,153に表示する。このときの表示順(リスト順)を、条件の一致度が高い順とする。
【0078】
推薦アプリケーションリスト152には、例えばダウンロード済みのローカル記憶部に格納されたアプリケーションであるパイプ連結アプリケーションから、条件の一致度の高い順に表示する。すなわち、図2に示すアプリ11〜14の順に表示する。
【0079】
一方、推薦アプリケーションリスト153には、ダウンロードされていない記憶部に格納されていないアプリケーションから、条件の一致度の高い順に表示する。すなわち、図2に示すアプリ21〜24の順に表示する。
【0080】
このように、情報処理装置100のアプリケーション管理部187が推薦アプリケーションリストに提示するアプリケーションの順番を決定するための情報として、現状の状況と、各アプリケーションの条件一致度を用いる。
【0081】
アプリケーション管理部187は、アプリケーション提供サーバが作成したアプリケーション情報と、ユーザの利用する機器である情報処理装置100の機器情報、さらにユーザのアプリケーション利用状況等を総合的に勘案して、条件を逐次更新する。
【0082】
情報処理装置の機器情報(機器プロファイル)の具体例について説明する。
例えば一眼レフを持っているユーザとコンパクトデジタルカメラを持っているユーザでは求めるものが違う。例えば画像編集アプリケーションを利用する場合、一眼レフを持っているユーザは、操作が複雑であっても高度な処理が可能なアプリケーションを好む傾向にある。コンパクトデジタルカメラを持っているユーザは、高度な操作を行うことなく簡単に処理ができるアプリケーションを好む傾向にある。
【0083】
アプリケーション管理部187は、ユーザの利用機器(情報処理装置100)の機能に基づいて、機器プロファイルを作成して、作成した機器プロファイルとアプリケーション提供サーバが作成したアプリケーション情報を比較して一致度を検証し、推薦アプリケーションリストに提示するアプリケーションの順番の決定情報として適用する。
【0084】
また、アプリケーション管理部187は、ユーザのアプリケーション利用状況についても解析する。例えば、ユーザのアプリケーション購入履歴に基づいて以下のような情報を得る。有料のアプリケーションを買うタイプのユーザであるか、買わないユーザであるか。アプリケーション管理部187は、このような情報に基づいてユーザ情報(ユーザプロファィル)を作成する。
【0085】
アプリケーション管理部187は、作成したユーザ情報(ユーザプロファィル)と、アプリケーション提供サーバが作成したアプリケーション情報を比較して一致度を検証し、推薦アプリケーションリストに提示するアプリケーションの順番の決定情報として適用する。例えば、有料のアプリケーションを買わないタイプのユーザであれば、図4に示すアプリケーション情報中のi.プライス<price>に無料(free)が設定されたアプリケーションを一致度が高いと判定して提示リストの高位に設定する。
【0086】
また、利用アプリケーションのカテゴリを解析し、この解析結果に基づいて提示アプリケーションの決定、リスト順設定を行うこともできる。例えば音楽編集ツールを使う人はそれらのアプリケーションを望むが、そういう趣味のない人は望みにくい。従って、音楽編集ツールを利用したユーザに対してのみ音楽編集ツール関連のアプリケーションの提示を行う等の処理が行われる。
【0087】
このように、アプリケーション管理部187は、ユーザの利用する機器に対応する情報(機器プロファイル)やユーザの好みなどの情報(ユーザプロファイル)を解析して、機器やユーザのタイプにあったアプリケーションを上位に設定してリストを提示する。
【0088】
アプリケーション管理部187は、アプリケーションリストの提示を行う場合、例えばアプリケーションのジャンル、例えば画像、音楽、会計などのジャンルによる区分を行い、同時に機器およびユーザのプロファイルを既存利用のアプリとの関連において分析し、その分析結果を適用して提示アプリの決定および提示順番の決定を行う。
【0089】
図6を参照して、アプリケーション管理部187の実行する処理例について説明する。図6には情報処理装置100に含まれるアプリケーション管理部187の処理に関連する構成部を中心として示している。情報処理装置100の記憶部185には、図示しないアプリケーション実行部186(図3参照)において実行可能なアプリケーション201〜203が格納されている。さらに、アプリケーション管理部187において実行するプログラムであるアプリケーション管理プログラム211、アプリケーション管理部187において取得、生成、更新処理などが実行されるアプリケーション管理情報212が格納されている。
【0090】
アプリケーション管理情報212には、管理サーバ120から取得されるアプリケーション情報が含まれる。なお、アプリケーション情報は、図5を参照して説明したように個々のアプリケーションに対応する情報であり、アプリケーション提供サーバ131などが生成して管理サーバ120において管理される。情報処理装置100のアプリケーション管理部187は管理サーバ120から個々のアプリケーションに対応するアプリケーション情報(図5参照)を受領する。なお、情報処理装置100のアプリケーション管理部187は管理サーバ120を経由することなく、アプリケーション提供サーバから直接アプリケーション情報を受領することも可能である。
【0091】
アプリケーション管理部187が受領したアプリケーション情報は、アプリケーション管理情報212の構成要素として記憶部185に格納される。
【0092】
アプリケーション管理部187は、図示しないアプリケーション実行部186(図3参照)においてアプリケーションが実行されている際に、実行アプリケーションに関連するアプリケーションのリストを出力部182に提示する。これは、先に図2を参照して説明した推薦アプリケーションリスト152,153である。
【0093】
図2に示す左下の推薦アプリケーションリスト152には、記憶部185に格納済みのアプリケーション、具体的には、実行アプリケーションが例えば図4に示すアプリケーションモジュールAに対応するアプリケーションである場合、図4に実線で連結されたハイプ連結アプリケーションに関する情報が提示される。
図2に示す右下の推薦アプリケーションリスト153には、記憶部185に格納されていないアプリケーション、具体的には、先に図4を参照して説明した点線で連結されたアプリケーションに関する情報が提示される。
【0094】
アプリケーション管理部187は、推薦アプリケーションリスト152,153に表示するアプリケーションリストの順番を、記憶部185に格納されたアプリケーション管理情報212と、タイマ、GPS等によって構成される環境情報取得部231から取得する情報に基づいて決定する。
【0095】
記憶部185に格納されたアプリケーション管理情報212には、各アプリケーションのアプリケーション情報、図4を参照して説明した各アプリケーション間の関係情報、さらに、情報処理装置の機器情報(機器プロファイル)、ユーザの情報(ユーザプロファイル)などが含まれている。アプリケーション管理部187は、これらの情報と、境情報取得部231から取得する情報に基づいて、推薦アプリケーションリスト152,153に表示するアプリケーションリストの構成、順番を決定して出力部182に出力する。
【0096】
なお、先に図4を参照して説明したように、アプリケーション管理部187は、アプリケーションの関連性を示す管理情報であるアプリケーション関連情報の生成、更新等を実行する。初期的には、アプリケーション関連情報は、管理サーバ120等から受領するアプリケーション情報に基づいて構築される。その後、ユーザによるアプリケーション実行状況等に応じてパイプ連結(図4に示す実線)処理などの更新処理が実行される。
【0097】
例えば新たなアプリケーションを外部のアプリケーション提供サーバからダウンロードして情報処理装置100の記憶部185に格納した場合、アプリケーション管理部187は、アプリケーション関連情報の更新処理を行う。アプリケーション管理部187の実行するアプリケーション関連情報の更新処理について図7を参照して説明する。
【0098】
図7において、アプリケーションモジュールJ251が新たに外部からダウンロードしたアプリケーションであるとする。この場合、アプリケーションモジュールJ251に対応するアプリケーション情報(図5参照)と、アブリケーション関連情報に設定されたその他のアプリケーションに対応するアプリケーション情報とを参照して、連結関係が決定される。なお、初期的な連結は点線(仮想線)となる。
【0099】
その後、このアプリケーションJが実行された場合には、その前の実行アプリケーションを実線矢印の起点(スタートポイント)とし、アプリケーションJを終点(エンドポイント)とする実線で連結する更新がなされる。この更新処理によりアプリケーションJはいずれかのアプリケーションとパイプ連結されたアプリケーションとして登録される。パイプ連結されたアプリケーションの実行時には、推薦アプリケーションリストにアプリケーションJが優先的に表示されることになる。
【0100】
なお、先に説明したように、アプリケーション管理部187は、推薦アプリケーションリストに表示するアプリケーションの決定処理に際しては、ユーザの利用機器情報(機器プロファイル)やユーザの好みなどの情報(ユーザプロファイル)を解析し、解析結果に応じて機器やユーザタイプに適合すると判断したアプリケーションを上位に設定したリストを生成して表示する。
【0101】
次に、アプリケーション実行部186における実行アプリケーションの切り替え処理に際して、情報処理装置において実行する処理のシーケンスについて図8のシーケンス図を参照して説明する。
【0102】
図8には、左から、アプリケーションを実行するアプリノケーション実行部186、アプリケーション管理部187、さらに、アプリケーション情報を提供する管理サーバ120を示している。アプリケーション実行部186において実行している第1アプリケーションを切り替えて、第2アプリケーションを実行する場合、例えば第1アプリケーションにおいて利用していたデータやパラメータを第2アプリケーションにおいて継続して利用する場合ことがある。この場合、第1アプリケーションにおけるアプリケーション実行状態等の情報を含むコンテキスト情報を、第2アプリケーションに引き渡す処理が行われる。アプリケーション管理部187は、このコンテキスト引渡し処理を制御する。
【0103】
なお、図8に示すシーケンス図では右端に管理サーバ120を示し、情報処理装置100のアプリケーション管理部187が、管理サーバ120と通信を行いながら処理を進める設定としてある。先に説明したように管理サーバ120は情報処理装置100に対して様々なアプリケーションに関するアプリケーション情報を提供する。図8に示すシーケンス図では、管理サーバ120が保持するアプリケーション情報を適用した処理を行いその処理結果を情報処理装置100のアプリケーション管理部187に提供する設定である。
【0104】
しかし、先に説明したように、情報処理装置100のアプリケーション管理部187は、予め管理サーバ120からアプリケーション情報を取得して情報処理装置内の記憶部185に格納してこの情報を利用することも可能である。この場合は、図8に示す右端の管理サーバ120の処理は、情報処理装置100のアプリケーション管理部187の処理として行うことができる。このような設定では、アプリケーション管理部187は、管理サーバ120との通信を行うことなく処理を実行する。
【0105】
図8に示すシーケンス図に従って、各処理について説明する。なお、以下の説明では、アプリケーション実行部186、アプリケーション管理部187、管理サーバ120の3つの処理部によって処理が行われると仮定して説明する。
【0106】
まず、ステップS101において、第1アプリケーションを実行中のアプリケーション実行部186からコンテキスト情報がアプリケーション管理部187に提供される。コンテキスト情報は、第1アプリケーションのプログラム実行状態情報であり、データ形式や利用パラメータ情報などを含む。
【0107】
アプリケーション管理部187は、ステップS102において、アプリケーション実行部186から受領したコンテキスト情報を管理サーバ120に提供する。管理サーバ120は、ステップS103bにおいて、アプリケーション管理部187から受領したコンテキスト情報に基づいて、第1アプリケーションに関連する利用可能なアプリケーションを検索する。この検索処理は、管理サーバ120がアプリケーション提供サーバから受領しているアプリケーション情報(図5参照)を用いて実行する。管理サーバ120はステップS104において、この検索処理の結果として得られる推薦候補としてのアプリケーションリストをアプリケーション管理部187に提供する。このアプリケーションリストは、推薦するアプリケーションに対応するアプリケーション情報(図5)が含まれる。
【0108】
一方、アプリケーション管理部187は、ステップS103aにおいて、アプリケーション実行部186から受領したコンテキスト情報に基づいて、自己の記憶部185に格納されているアプリケーションプログラムの解析を行い、ローカル記憶部に格納済みのアプリケーションから、第1アプリケーションに関連する推薦アプリケーション候補を検索し、検索結果からなるアプリケーションリストを生成する。このアプリケーションリストは、推薦するアプリケーションに対応するアプリケーション情報(図5)が含まれる。
【0109】
すなわち、アプリケーション管理部187は、記憶部185に格納されたアプリケーションについては自ら推薦候補からなるアプリケーションリストを生成し、記憶部185に格納されていないアプリケーションについては管理サーバ120からアプリケーションリストを取得する。なお、先に説明したように、アプリケーション管理部187が記憶部185に格納されていないアプリケーションについてのアプリケーション情報を管理サーバ120から受領して記憶部185に格納している場合は、管理サーバとの通信を行うことなく、記憶部185に格納されていないアプリケーションについてのアプリケーションリストを生成することが可能である。
【0110】
次に、ステップS105において、アプリケーション管理部187は、記憶部185に格納済みのその他のアプリケーション管理情報、例えばユーザプロファイル、機器プロファイル等を取得し、これらの情報に基づいて、管理サーバから取得したアプリケーション情報を含むリストと、自ら生成したアプリケーションリストを比較して、機器プロファイルおよびユーザプロファイルに適合するアプリケーション情報を有するアプリケーションを選択し、その照合度に応じて表示順番を決定する。
【0111】
次に、ステップS106において、アプリケーション管理部187は生成した推薦アプリケーションリストを表示部に表示する。
なお、図2に示す例において、左下の推薦アプリケーションリスト152には、情報処理装置100の記憶部185に格納済みのアプリケーションに関するリストを提示し、図2の右下の推薦アプリケーションリスト153には、情報処理装置100の記憶部185に格納されていないダウンロードが必要なアプリケーションに関するリストを提示する。
【0112】
次に、ステップS107において、ユーザが、ディスプレイに提示したアプリケーションリストから実行を希望する1つのアプリケーションを選択する。具体的にはアプリケーションリストに提示されたアイコンを選択してクリックする。
【0113】
クリック処理により、ユーザの指定情報がアプリケーション管理部187に入力されると、アプリケーション管理部187は、まずステップS108において、アプリケーション管理情報の更新処理を行う。例えば先に図4を参照して説明したアプリケーション相互の関連性を示すアプリケーション関連情報におけるアプリ間の結合形態の変更としてパイプ連結の設定などが行なわれる。
【0114】
ステップS107でユーザの選択したアプリケーションは、ステップS109において起動処理が実行される。このアプリケーションを第2アプリケーションとする。次に、アプリケーション管理部187は、先のステップS101においてアプリケーション実行部185から受領した第1アプリケーションの状態情報、すなわち処理データやパラメータを含むコンテキスト情報をステップS110においてアプリケーション実行部185に提供する。ステップS111において、アプリケーション実行部185において、第2アプリケーションが開始される。
【0115】
なお、第1アプリケーションにおいて利用していたデータやパラメータを第2アプリケーションで利用可能な形式に変換する処理が必要な場合は、アプリケーション管理部187は、これらの変換処理も実行する。この処理の要否、処理形式については、第1アプリケーションおよび第2アプリケーション各々のアプリケーション情報から取得する。
【0116】
また、ステップS107においてユーザの選択したアプリケーションが情報処理装置100の記憶部185に格納されていないアプリケーションである場合は、アプリケーション管理部187は、指定されたアプリケーションに対応するアプリケーション情報からアプリケーションのダウンロードに必要なURLを取得して、アプリケーション提供サーバから指定アプリケーションをダウンロードして記憶部185に格納する処理を行う。また、この処理に伴ってアプリケーション管理情報の更新処理も行う。
【0117】
図8のシーケンス図では、アプリケーション実行部185において第1アプリケーションが実行された後、第2アプリケーションが開始される例を説明した。アプリケーション実行部185ではこのように連続して異なるアプリケーションが実行される、第2アプリケーションの後、第3、第4アプリケーションが起動されて実行される場合もある。
【0118】
アプリケーション管理部187は,アプリケーション実行部185において実行された185アプリケーション履歴についてもアプリケーション管理情報に含めて記憶部185に記憶する構成としてもよい。アプリケーション管理部187は、アプリケーション実行履歴情報を記憶部185から取得してディスプレイに表示する。例えば図9に示すようにアプリケーション実行履歴情報表示領域154に情報処理装置100において実行したアプリケーションの実行履歴情報を表示する。
【0119】
なお、各アプリケーション対応のアイコンなどの表示データには、アプリケーションの呼び出し処理を行うためのリンク情報を埋め込み、ユーザによるクリック処理によって、各アプリケーションの起動が可能な設定とする。
【0120】
[(3)アプリケーション推薦処理の具体的実施例]
次に、アプリケーション推薦処理の具体的実施例について説明する。先に説明したように、アプリケーション管理部187は、例えば情報処理装置100のアプリケーション実行部186においてアプリケーションの実行状況を監視してアプリケーション管理情報の生成や更新を行い記憶部185に格納する。また、必要に応じて管理サーバ120にアプリケーション管理情報を提供する。
【0121】
例えば、アプリケーション管理部187は、情報処理装置100のアプリケーション実行部186において実行されたアプリケーションの実行履歴情報(ログ)を取得して記憶部185に記録する。さらに、この実行履歴情報(ログ)を利用してアプリケーション管理情報の更新処理を行う。具体的には、例えば、先に図4を参照して説明したアプリケーション関連情報のアプリケーション連結状態を図4に実線矢印で示すパイプ連結状態に設定するなどの処理を行なう。さらに、アプリケーションの実行履歴情報(ログ)は、図9を参照して説明したアプリケーション実行履歴情報154の表示にも適用される。
【0122】
このようにアプリケーション管理部187は情報処理装置100のアプリケーション実行部186におけるアプリケーションの実行履歴情報(ログ)を取得しアプリケーション管理情報の生成や更新を実行する。
【0123】
さらに、アプリケーション管理部187は、例えばアプリケーションを実行中のアプリケーション実行部186からコンテキストなどのアプリケーション情報を受領し、受領したアプリケーション情報に基づいて、次に実行することを勧める推薦アプリケーションを選択して提示する処理を行う。図2や図9に示す推薦アプリケーションリスト152,153の提示処理である。
【0124】
これは、先に図8のシーケンス図を参照して説明した処理である。図8のステップS101において、アプリケーション管理部187は、アプリケーション実行部186からコンテキスト情報などを含むアプリケーション情報を受領する。
【0125】
アプリケーション管理部187はローカル記憶部に格納済みのアプリケーションから、アプリケーション実行部186が実行している第1アプリケーションに関連する推薦アプリケーション候補を検索し、検索結果からなるアプリケーションリストを生成する(図8ステップのS103の処理)。
【0126】
なお、アプリケーション管理部187は、記憶部185に格納されたアプリケーションについては自ら推薦候補からなるアプリケーションリストを生成する。また、記憶部185に格納されていないアプリケーションについては、管理サーバ120からアプリケーションリストを取得する。すなわち、図8のステップS102において、アプリケーション管理部187は、コンテキストなどを含むアプリケーション情報を管理サーバ120に送信し、管理サーバ120からアプリケーションリストを取得する。
【0127】
以下、アプリケーション管理部187や、管理サーバが実行するアプリケーション推薦処理の具体例について説明する。
なお、以下に説明する実施例では、図1に示す情報処理装置100の実行するアプリケーションは、図10に示す(a)〜(f)の6つのアプリケーションのいずれかであるものとして説明する。すなわち、
(a)メデイアエデイタ(Media Editor)
(b)メディアアップローダ(Meida Uploader)
(c)メディアコンバータ(Media Converter)
(d)メディアマネージャ(MediaManager)
(e)メディアデータベース(MediaDatabase)
(f)メディアブラウザ(Media Browser)
これら(a)〜(f)のアプリケーションである。
【0128】
(a)メデイアエデイタ(Media Editor)は、コンテンツを編集加工する処理を実行するアプリケーションである。
(b)メディアアップローダ(Meida Uploader)は、例えばウェブサービスサーバ(WebServiceServer)などのサーバにコンテンツをアップロードする処理を実行するアプリケーションである。
(c)メディアコンバータ(Media Converter)は、コンテンツである画像の回転、拡大、縮小など、コンテンツを変換する処理を実行するアプリケーションである。
【0129】
(d)メディアマネージャ(MediaManager)は、コンテンツ処理(閲覧、保存)の総合的管理処理を実行するアプリケーション(メディアデータベースとメディアブラウザを兼ね備えている)である。
(e)メディアデータベース(MediaDatabase)は、コンテンツの保存、削除などデータベース管理を実行するアプリケーションである。
(f)メディアブラウザ(Media Browser)は、コンテンツを閲覧(ブラウズ)するための処理を実行するアプリケーションである。
【0130】
情報処理装置100は、上記(a)〜(f)のアプリケーションの少なくともいずれかを実行する。情報処理装置100が、上記(a)〜(f)のアプリケーションをアプリケーション実行部186において実行する際、アプリケーション実行部186は、コンテキスト情報などのアプリケーション情報をアプリケーション管理部187に提供(図8:ステップS101)する。
【0131】
アプリケーション管理部187は、アプリケーション情報を管理サーバ120に提供(図8:ステップS102)する。さらに、アプリケーション情報を参照して、推薦アプリケーションリストを作成(図8:ステップS103a)する。また管理サーバ120においても、アプリケーション情報を参照して、推薦アプリケーションリストを作成(図8:ステップS103b)する。アプリケーション管理部187屋管理サーバ120で選択された推薦アプリケーションのリストが情報処理装置100の出力部(表示部)182に提示される。図2や図9に示す推薦アプリケーションリスト152,153の提示処理である。
【0132】
以下、アプリケーション実行部186がアプリケーション管理部187に提供するアプリケーション情報の具体例と推薦アプリケーションリストの作成、提示処理の具体例について複数の例を説明する。
【0133】
以下、以下の3種類の推薦アプリケーション選択処理例について説明する。
(具体例1)コンテキスト情報に基づく推薦アプリケーション選択処理例
(具体例2)利用コンテンツ情報に基づく推薦アプリケーション選択処理例
(具体例3)利用アプリケーション種別情報に基づく推薦アプリケーション選択処理例
【0134】
(具体例1)コンテキスト情報に基づく推薦アプリケーション選択処理例
まず、コンテキスト情報に基づく推薦アプリケーション選択処理の具体例について説明する。
【0135】
アプリケーション実行部186は、アプリケーションの実行時にコンテキスト情報を含むアプリケーション情報をアプリケーション管理部186に提供(図8のステップS101)する。コンテキスト情報は、アプリケーションのプログラム実行状態情報や、アプリケーションの実行処理で適用するデータ形式や利用パラメータ情報などを含む。
【0136】
以下の実施例では、アプリケーション実行部186は、図11に示すコンテキスト情報をアプリケーション管理部187に提供するものとする。すなわち、
(P)コンテンツ(素材)選択状態
(Q)コンテンツ(素材)入力可能状態
(R)コンテンツ(成果物)出力可能状態
これらの3種類のコンテキストのいずれかが、アプリケーション実行部186におけるアプリケーション実行状態に応じてアプリケーション実行部186で生成されてアプリケーション管理部187に提供される。
【0137】
なお、以下において説明する実施例では、アプリケーション実行部186は、図10に示す(a)〜(f)のアプリケーションの少なくともいずれかを実行し、これらのアプリケーション実行中に、その実行状況を示すコンテキストとして、図11に示す(P)〜(Q)のコンテキストを生成してアプリケーション管理部187に提供する。
【0138】
(P)コンテンツ(素材)選択状態とは、例えばアプリケーション実行部186においてメディアマネージャ、メディアブラウザ、メディアエディタ等を実行中に生成されるコンテキストであり、例えば、情報処理装置100の出力部182(ディスプレイ)に複数の画像コンテンツを表示し、その中から特定の画像コンテンツが選択された状態にあることを示すコンテキストである。
【0139】
(Q)コンテンツ(素材)入力可能状態とは、例えばアプリケーション実行部186において特定のアプリケーションの実行可能状態が整い、アプリケーション処理対象としての画像コンテンツなどを入力可能な状態が準備されたことを示すコンテキストである。
【0140】
(R)コンテンツ(成果物)出力可能状態とは、例えばアプリケーション実行部186において特定のアプリケーションによるデータ処理、例えば編集処理などが実行され、その成果物としての画像コンテンツなどを外部機器や外部のサーバ、あるいは情報処理装置100において実行予定の他のアプリケーションの処理対象として出力可能な状態に設定されたことを示すコンテキストである。なお、「出力」とは機器から外部へのデータ出力のみならず、アプリケーション間のデータ受け渡しも含む。すなわち特定のアプリケーションに対するデータ出力処理も含む意味である。
【0141】
以下、図12〜図14を参照して、各コンテキスト情報に応じた推薦アプリの選択処理例について説明する。
(具体例1−a)
アプリケーション実行部186がアプリケーション管理部187に提供するアプリケーション情報に、
アプリケーション種別=メディアマネージャ
コンテキスト=コンテンツ(素材)選択状態
これらの情報を含む場合の推薦アプリケーションの選択、提示処理例
この処理について図12を参照して説明する。
【0142】
図12は、アプリケーション実行部186、アプリケーション管理部187、管理サーバ120の実行する処理を、図8に示すステップS101〜S106に対応付けて示した図である。
(A)アプリケーション実行部186によるアプリケーション情報の提供処理(図8:ステップS101に対応)
(B)アプリケーション管理部187、管理サーバ120による推薦アプリケーション選択処理(図8:ステップS103a,bに対応)
(C)アプリケーション管理部187による推薦アプリケーションリスト提示処理(図8:ステップS104〜S106に対応)
これらの処理例を示している。
【0143】
図12(A)に示すアプリケーション実行部186は、アプリケーションを実行中であり、そのアプリ実行期間に図12(A)に示すアプリケーション情報をアプリケーション管理部187に提供する。この処理は、図8のステップS101の処理に対応する。
【0144】
図12に示す例では、
アプリケーション種別=メディアマネージャ
コンテキスト=コンテンツ(素材)選択状態
これらの情報を含むアプリケーション情報がアプリケーション実行部186からアプリケーション管理部187に提供される。なお、このアプリケーション情報はアプリケーション管理部187から管理サーバ120にも転送される。
【0145】
図12(B)に示すように、アプリケーション管理部187と、管理サーバ120は、アプリケーション実行部186から受領したこのアプリケーション情報に基づいて、推薦アプリケーションを選択する。この推薦アプリ選択処理は、図8のステップS103a、ステップS103bの処理に対応する。
【0146】
アプリケーション実行部186から受領したアプリケーション情報には、
アプリケーション種別=メディアマネージャ
コンテキスト=コンテンツ(素材)選択状態
これらの情報が含まれる。
アプリケーション管理部187と、管理サーバ120は、これらの情報に基づいて、アプリケーション実行部186において次に実行することが適当であると判断するアプリケーションを選択する。
【0147】
アプリケーション管理部187はローカル記憶部に格納されたアプリケーションに対応するアプリケーション情報(図5参照)を参照して選択処理を行う。管理サーバ120は、各種のアプリケーション提供サーバから提供されたダウンロード可能なアプリケーションに対応するアプリケーション情報(図5参照)を参照して選択処理を行う。
【0148】
この推薦アプリケーション選択処理において、選択されるアプリケーションの種類は、例えば図12(B)に示すように、
メディアエディタ、
メディアアップローダ、
メディアコンバータ、
これらのアプリケーションとなる。
【0149】
これらは、アプリケーション実行部186から受領したアプリケーション情報、すなわち、
アプリケーション種別=メディアマネージャ
コンテキスト=コンテンツ(素材)選択状態
これらのアプリケーション情報に従って選択されるものである。
【0150】
これらのアプリケーションが推薦アプリとして選択される理由は、以下の通りである。
メディアエディタ=選択コンテンツに対する編集が可能である。
メディアアップローダ=選択コンテンツに対するアップロードが可能である。
メディアコンバータ=選択コンテンツに対する回転、縮小等のデータ変換が可能である。
これらの選択理由に基づいて、これらのアプリケーションが推薦アプリケーションとして選択される。
【0151】
この選択結果に基づいて図12(C)に示すような推薦アブリケーションリストが生成されて、情報処理装置100の出力部(表示部)182に表示される。図2や図9に示す推薦アプリケーションリスト152,153の提示処理である。
図12(C)に示すように、推薦アプリケーションリストは、
アプリケーションa(メディアエディタ)
アプリケーションb(メディアアップローダ)
アプリケーションc(メディアコンバータ)
このようなリストとなる。
アプリケーションa〜cは具体的なアプリケーション名を示している。
(メディアエディタ)〜(メディアコンバータ)はアプリケーション種別を参考のために示している。
【0152】
なお、図12(C)には1つのリストのみを示しているが、図2や図9の推薦アプリケーションリスト152,153に示すように、アプリケーション管理部187はローカル記憶部に格納されたアプリケーションに対応する推薦アプリケーションリスト152を作成し、管理サーバ120は、各種のアプリケーション提供サーバから提供されたダウンロード可能なアプリケーションに対応するアプリケーションリスト153を作成し、これらの2つのリストが提示されることになる。
【0153】
(具体例1−b)
次に、図13を参照して、
アプリケーション実行部186がアプリケーション管理部187に提供するアプリケーション情報に、
コンテキスト=コンテンツ(素材)入力可能状態
この情報を含む場合の推薦アプリケーション選択、提示処理例について説明する。
【0154】
図13は、図12と同様、
(A)アプリケーション実行部186によるアプリケーション情報の提供処理(図8:ステップS101に対応)
(B)アプリケーション管理部187、管理サーバ120による推薦アプリケーション選択処理(図8:ステップS103a,bに対応)
(C)アプリケーション管理部187による推薦アプリケーションリスト提示処理(図8:ステップS104〜S106に対応)
これらの処理例を示している。
【0155】
図13(A)に示すアプリケーション実行部186は、アプリケーションを実行中であり、そのアプリ実行期間に図13(A)に示すアプリケーション情報をアプリケーション管理部187に提供する。この処理は、図8のステップS101の処理に対応する。
【0156】
図13に示す例では、
コンテキスト=コンテンツ(素材)入力可能状態
この情報を含むアプリケーション情報がアプリケーション実行部186からアプリケーション管理部187に提供される。なお、このアプリケーション情報はアプリケーション管理部187から管理サーバ120にも転送される。
【0157】
図13(B)に示すように、アプリケーション管理部187と、管理サーバ120は、アプリケーション実行部186から受領したこのアプリケーション情報に基づいて、推薦アプリケーションを選択する。この推薦アプリ選択処理は、図8のステップS103a、ステップS103bの処理に対応する。
【0158】
アプリケーション実行部186から受領したアプリケーション情報には、
コンテキスト=コンテンツ(素材)入力可能状態
この情報が含まれる。
アプリケーション管理部187と、管理サーバ120は、この情報に基づいて、アプリケーション実行部186において次に実行することが適当であると判断するアプリケーションを選択する。
【0159】
この推薦アプリケーション選択処理において、選択されるアプリケーションの種類は、例えば図13(B)に示すように、
メディアブラウザ、
メディアマネージャ、
これらのアプリケーションとなる。
【0160】
これらは、アプリケーション実行部186から受領したアプリケーション情報、すなわち、
コンテキスト=コンテンツ(素材)入力可能状態
このアプリケーション情報に従って選択されるものである。
図13(B)に示すアプリケーションが推薦アプリとして選択される理由は、
メディアブラウザ、メディアマネージャとも、コンテンツ入力可能状態において、コンテンツの入力処理を実行できるアプリケーションであるからである。
この選択理由に基づいて、これらのアプリケーションが推薦アプリケーションとして選択される。
【0161】
この選択結果に基づいて図13(C)に示すような推薦アブリケーションリストが生成されて、情報処理装置100の出力部(表示部)182に表示される。図2や図9に示す推薦アプリケーションリスト152,153の提示処理である。
図13(C)に示すように、推薦アプリケーションリストは、
アプリケーションe(メディアブラウザ)
アプリケーションf(メディアマネージャ)
このようなリストとなる。
なお、図13(C)には1つのリストのみを示しているが、図12を参照して説明したと同様、ローカル記憶部格納アプリケーション対応の推薦アプリケーションリスト152、ダウンロード可能なアプリケーション対応のアプリケーションリスト153がそれぞれアプリケーション管理部187と、管理サーバ120において生成され提示される。
【0162】
(具体例1−c)
次に、図14を参照して、
アプリケーション実行部186がアプリケーション管理部187に提供するアプリケーション情報に、
コンテキスト=コンテンツ(成果物)出力可能状態
この情報を含む場合の推薦アプリケーション選択、提示処理例について説明する。
【0163】
図14にも、図12、図13と同様、
(A)アプリケーション実行部186によるアプリケーション情報の提供処理(図8:ステップS101に対応)
(B)アプリケーション管理部187、管理サーバ120による推薦アプリケーション選択処理(図8:ステップS103a,bに対応)
(C)アプリケーション管理部187による推薦アプリケーションリスト提示処理(図8:ステップS104〜S106に対応)
これらの処理例を示している。
【0164】
図14(A)に示すアプリケーション実行部186は、アプリケーションを実行中であり、そのアプリ実行期間に図14(A)に示すアプリケーション情報をアプリケーション管理部187に提供する。この処理は、図8のステップS101の処理に対応する。
【0165】
図14に示す例では、
コンテキスト=コンテンツ(成果物)出力可能状態
この情報を含むアプリケーション情報がアプリケーション実行部186からアプリケーション管理部187に提供される。なお、このアプリケーション情報はアプリケーション管理部187から管理サーバ120にも転送される。
【0166】
図14(B)に示すように、アプリケーション管理部187と、管理サーバ120は、アプリケーション実行部186から受領したこのアプリケーション情報に基づいて、推薦アプリケーションを選択する。この推薦アプリ選択処理は、図8のステップS103a、ステップS103bの処理に対応する。
【0167】
アプリケーション実行部186から受領したアプリケーション情報には、
コンテキスト=コンテンツ(成果物)出力可能状態
この情報が含まれる。
アプリケーション管理部187と、管理サーバ120は、この情報に基づいて、アプリケーション実行部186において次に実行することが適当であると判断するアプリケーションを選択する。
【0168】
この推薦アプリケーション選択処理において、選択されるアプリケーションの種類は、例えば図14(B)に示すように、
メディアマネージャ、
メディアデータベース、
メディアアップローダ、
これらのアプリケーションとなる。
【0169】
これらは、アプリケーション実行部186から受領したアプリケーション情報、すなわち、
コンテキスト=コンテンツ(成果物)出力可能状態
このアプリケーション情報に従って選択されるものである。
図14(B)に示すアプリケーションが推薦アプリとして選択される理由は、
メディアマネージャ、メディアデータベースは、これらがいずれもコンテンツ(成果物)の登録処理、すなわち記憶部に対する格納処理を含む登録処理を実行できるアプリケーションであるからである。
また、メディアアップローダは、コンテンツ(成果物)のアップロード処理を実行できるアプリケーションであるからである。
これらの選択理由に基づいて、これらのアプリケーションが推薦アプリケーションとして選択される。
【0170】
この選択結果に基づいて図14(C)に示すような推薦アブリケーションリストが生成されて、情報処理装置100の出力部(表示部)182に表示される。図2や図9に示す推薦アプリケーションリスト152,153の提示処理である。
図14(C)に示すように、推薦アプリケーションリストは、
アプリケーションf(メディアマネージャ)
アプリケーションg(メディアデータベース)
アプリケーションb(メディスアアップローダ)
このようなリストとなる。
なお、図14(C)には1つのリストのみを示しているが、図12、図13を参照して説明したと同様、ローカル記憶部格納アプリケーション対応の推薦アプリケーションリスト152、ダウンロード可能なアプリケーション対応のアプリケーションリスト153がそれぞれアプリケーション管理部187と、管理サーバ120において生成され提示される。
【0171】
(具体例2)利用コンテンツ情報に基づく推薦アプリケーション選択処理例
次に、アプリケーション実行部186において実行中のアプリケーションが利用しているコンテンツに関するコンテンツ情報、具体的にはデータ形式情報をアプリケーション情報として、アプリケーション管理部187に提供した場合の推薦アプリケーションの選択、提示処理例について図15〜図16を参照して説明する。
【0172】
図15は、先に説明した図12〜図14と同様、
(A)アプリケーション実行部186によるアプリケーション情報の提供処理(図8:ステップS101に対応)
(B)アプリケーション管理部187、管理サーバ120による推薦アプリケーション選択処理(図8:ステップS103a,bに対応)
(C)アプリケーション管理部187による推薦アプリケーションリスト提示処理(図8:ステップS104〜S106に対応)
これらの処理例を示している。
【0173】
図15(A)に示すアプリケーション実行部186は、アプリケーションを実行中であり、そのアプリ実行期間に図15(A)に示すアプリケーション情報をアプリケーション管理部187に提供する。この処理は、図8のステップS101の処理に対応する。
【0174】
図15に示す例では、
利用コンテンツ情報=Jpegを出力可能
この情報を含むアプリケーション情報がアプリケーション実行部186からアプリケーション管理部187に提供される。なお、このアプリケーション情報はアプリケーション管理部187から管理サーバ120にも転送される。
【0175】
利用コンテンツ情報=Jpegを出力可能
このアプリケーション情報は、アプリケーション実行部186において実行中のアプリケーションの処理結果としてJpegデータが生成され、このJpegデータを出力可能な状態であることを意味する。
これは、具体的には、例えば静止画の画像データファイルが生成されたことを意味している。
【0176】
図15(B)に示すように、アプリケーション管理部187と、管理サーバ120は、アプリケーション実行部186から受領したこのアプリケーション情報に基づいて、推薦アプリケーションを選択する。この推薦アプリ選択処理は、図8のステップS103a、ステップS103bの処理に対応する。
【0177】
アプリケーション実行部186から受領したアプリケーション情報には、
利用コンテンツ情報=Jpegを出力可能
この情報が含まれる。
アプリケーション管理部187と、管理サーバ120は、この情報に基づいて、アプリケーション実行部186において次に実行することが適当であると判断するアプリケーションを選択する。
【0178】
アプリケーション管理部187と、管理サーバ120は、図15(B)に示すように、記憶部またはサーバの保持するアプリケーション情報を参照して、入力可能なファイルの中にJpegが含まれているアプリケーションを抽出して、推薦アプリケーションリストを作成する。
【0179】
すなわち、次にアプリケーション実行部186において実行するアプリケーションは、入力するデータ形式としてJpegデータを許容していることが必要であり、入力データ形式としてJpegを許容したアプリを選択する。
【0180】
例えば、アプリケーション管理部187、または管理サーバ120の保持するアプリケーション情報の一覧が図16のようなデータであったものとする。
図16は、先に図5を参照して説明したアプリケーション情報を表形式で示した図である。
【0181】
アプリケーション管理部187、または管理サーバ120が、図16に示すアプリケーション情報を持つ場合、このアプリケーション情報に従って、入力データ形式としてJpegを許容したアプリを選択する。図16に示すアプリケーション情報において、入力データ形式としてJpegを許容したアプリケーションは、
アプリケーション1(App1)
アプリケーション2(App2)
アプリケーション4(App4)
これらのアプリケーションである。
【0182】
これらのアプリケーションを推薦アプリケーションとして記録したアプリケーションリストを生成して提示する。図15(C)に示すような推薦アプリケーションリストの提示が行われることになる。なお、図15(C)には1つのリストのみを示しているが、図12〜図14を参照して説明したと同様、ローカル記憶部格納アプリケーション対応の推薦アプリケーションリスト152、ダウンロード可能なアプリケーション対応のアプリケーションリスト153がそれぞれアプリケーション管理部187と、管理サーバ120において生成され提示される。
【0183】
(具体例3)利用アプリケーション種別情報に基づく推薦アプリケーション選択処理例
次に、アプリケーション実行部186において実行中のアプリケーションのアプリケーション名(app ID)情報をアプリケーション情報として、アプリケーション管理部187に提供した場合の推薦アプリケーションの選択、提示処理例について図17以下を参照して説明する。
【0184】
(具体例3−a)
図17は、先に説明した図12〜図15と同様、
(A)アプリケーション実行部186によるアプリケーション情報の提供処理(図8:ステップS101に対応)
(B)アプリケーション管理部187、管理サーバ120による推薦アプリケーション選択処理(図8:ステップS103a,bに対応)
(C)アプリケーション管理部187による推薦アプリケーションリスト提示処理(図8:ステップS104〜S106に対応)
これらの処理例を示している。
【0185】
図17(A)に示すアプリケーション実行部186は、アプリケーションを実行中であり、そのアプリ実行期間に図17(A)に示すアプリケーション情報をアプリケーション管理部187に提供する。この処理は、図8のステップS101の処理に対応する。
【0186】
図17に示す例では、
アプリケーション名=アプリケーションA
この情報を含むアプリケーション情報がアプリケーション実行部186からアプリケーション管理部187に提供される。なお、このアプリケーション情報はアプリケーション管理部187から管理サーバ120にも転送される。
【0187】
アプリケーション名=アプリケーションA
このアプリケーション情報は、アプリケーション実行部186において実行中のアプリケーションがアプリケーションAであることを意味する情報である。
【0188】
図17(B)に示すように、アプリケーション管理部187と、管理サーバ120は、アプリケーション実行部186から受領したこのアプリケーション情報に基づいて、推薦アプリケーションを選択する。この推薦アプリ選択処理は、図8のステップS103a、ステップS103bの処理に対応する。
【0189】
アプリケーション実行部186から受領したアプリケーション情報には、
アプリケーション名=アプリケーションA
この情報が含まれる。
アプリケーション管理部187と、管理サーバ120は、この情報に基づいて、アプリケーション実行部186において次に実行することが適当であると判断するアプリケーションを選択する。
【0190】
アプリケーション管理部187と、管理サーバ120は、図17(B)に示すように、アプリケーションAの次に実行する可能性の高いアプリを、取得済みのログ情報を利用して判断し、推薦アプリのリストを作成して提示する処理を行うことになる。
【0191】
ログ情報は、アプリケーション実行部186におけるアプリケーションの実行履歴情報である。アプリケーション管理部187と、管理サーバ120は、図17(B)に示すようなアプリ実行履歴ログを情報処理装置内の記憶部、あるいは管理サーバ内の記憶部に格納している。これらは、アプリケーション実行部186の提供するアプリケーション情報に基づいて生成される。
【0192】
図17(B)に示すように、アプリ実行履歴ログは、アプリケーション実行部186におけるアプリケーションの実行シーケンスと、その実行シーケンスが行われた回数を記録したデータとして設定される。例えば、図17(B)に示すアプリ実行履歴ログは、
アプリA→アプリBの順番でアプリケーションが実行された回数が8回、
アプリA→アプリB→アプリCの順番でアプリケーションが実行された回数が10回、
アプリA→アプリD→アプリEの順番でアプリケーションが実行された回数が5回、
このようなデータを持つ。
【0193】
アプリケーション管理部187と、管理サーバ120は、このアプリ実行履歴ログを参照して、アプリケーションAの次に実行する可能性の高いアプリを順次、選択して、推薦アプリのリストを作成して提示する処理を行うことになる。
【0194】
この結果、例えば図17(C)に示すような推薦アプリケーションリストの提示が行われることになる。すなわち、
アプリケーションB
アプリケーションD
アプリケーションX
アプリケーションY
これらのアプリケーションが推薦リストに設定される。
【0195】
なお、アプリケーションB、アプリケーションDは、図17(B)に示アプリ実行履歴ログを参照して選択されたアプリケーションである。下位のアプリケーションX,Yは、ログとは無関係に選択されたアプリであり、アプリXは、アプリAの次に実行可能なアプリケーション、アプリYは、管理サーバの推薦アプリとしてリストに設定されたアプリである。
【0196】
(具体例3−b)
次に、図18を参照して、アプリケーション実行部186が実行中のアプがアプリケーションBである場合の処理例について説明する。
図18に示す例では、
アプリケーション名=アプリケーションB
この情報を含むアプリケーション情報がアプリケーション実行部186からアプリケーション管理部187に提供される。なお、このアプリケーション情報はアプリケーション管理部187から管理サーバ120にも転送される。
【0197】
アプリケーション名=アプリケーションB
このアプリケーション情報は、アプリケーション実行部186において実行中のアプリケーションがアプリケーションBであることを意味する情報である。
【0198】
図18(B)に示すように、アプリケーション管理部187と、管理サーバ120は、アプリケーション実行部186から受領したこのアプリケーション情報に基づいて、推薦アプリケーションを選択する。この推薦アプリ選択処理は、図8のステップS103a、ステップS103bの処理に対応する。
【0199】
アプリケーション実行部186から受領したアプリケーション情報には、
アプリケーション名=アプリケーションB
この情報が含まれる。
アプリケーション管理部187と、管理サーバ120は、この情報に基づいて、アプリケーション実行部186において次に実行することが適当であると判断するアプリケーションを選択する。
【0200】
アプリケーション管理部187と、管理サーバ120は、図18(B)に示すように、アプリケーションBの次に実行する可能性の高いアプリを、取得済みのログ情報を利用して判断し、推薦アプリのリストを作成して提示する処理を行うことになる。
【0201】
この結果、例えば図18(C)に示すような推薦アプリケーションリストの提示が行われることになる。すなわち、
アプリケーションC
アプリケーションXX
アプリケーションYY
これらのアプリケーションが推薦リストに設定される。
アプリケーションCは、図18(B)に示アプリ実行履歴ログを参照して選択されたアプリケーションである。下位のアプリケーションXX,YYは、ログとは無関係に選択されたアプリであり、アプリXXは、アプリAの次に実行可能なアプリケーション、アプリYYは、管理サーバの推薦アプリとしてリストに設定されたアプリである。
【0202】
なお、図17、図18を参照して説明した例では、図17(B)や図18(B)に示すアプリケーションの実行履歴情報(ログ)として、アプリ固有のアプリケーション名を登録した例を示したが、アプリケーション名やアプリケーションの固有識別情報ではなく、アプリケーションの種別(カテゴリ)を判定して、アプリケーション種別(カテゴリ)の実行履歴を登録する構成としてもよい。
【0203】
例えば、アプリケーション管理部187と、管理サーバ120が、図19(1)に示すような各アプリケーションについてのアプリケーション種別(カテゴリ)の対応データを保持する。
【0204】
アプリケーション管理部187や管理サーバ120は、アプリケーション実行部186から受領するアプリケーション情報に応じて、例えば、図19(2a)に示すようなアプリ実行履歴ログを生成する。これは、図17(B)、図18(B)に示すログと同様、アプリケーション名を登録したログである。このログを図19(1)に示すデータを用いて、アプリ種別(カテゴリ)の実行履歴情報に展開する。この処理によって、図19(2b)に示すカテゴリ表現したアプリ実行履歴が生成される。
【0205】
アプリケーション管理部187や管理サーバ120は、この図19(2b)に示すカテゴリ表現したアプリ実行履歴を保持し、アプリケーション実行部186において実行中のアプリケーションのカテゴリに応じて、次に実行される可能性の高いアプリケーションカテゴリを判別することができる。さらに、そのカテゴリに対応するアプリケーションを図19(a)に示すアプリ/カテゴリ対応データを参照して選択し、この選択データからなるアプリケーションをエントリとして設定したリストを推薦アプリケーションリストとして作成して提示することができる。
【0206】
なお、例えば、情報処理装置100のアプリケーション管理部187はアプリケーション名やアプリケーションの固有識別情報を適用したアプリケーション実行履歴(ログ)を記録し、管理サーバ120は、アプリケーション種別(カテゴリ)を適用したアプリケーション実行履歴(ログ)を記録する構成としてもよい。あるいはその逆の設定でもよい。
【0207】
異常、アプリケーションの推薦処理の具体的実施例について、いくつか説明してきたが、これらのアプリケーション推薦処理を実行するための処理プログラムは、例えば情報処理装置100内に予め格納されている構成としてもよいとし、アプリケーション実行部186において実行するアプリケーションプログラムの一部として構成してもよい。
【0208】
例えば、アプリケーション実行部186において実行されるアプリケーションのプログラムの一部として、図8に示すシーケンスに従ったデータ転送や、推薦アプリケーションリストの作成、提示シーケンスを実行するプログラムが組み込まれた構成として、アプリケーション管理部がそのプログラムを実行する構成としてもよい。
【0209】
[(4)アプリケーションのユーザ間の共有処理と推薦処理]
次に、アプリケーションのユーザ間の共有処理と推薦処理について説明する。アプリケーション管理部187は、先に説明したように、例えば情報処理装置100のアプリケーション実行部186においてアプリケーションが実行された場合などに応じて、アプリケーション管理情報の更新を行う。
【0210】
具体的には、例えば先に図4を参照して説明したアプリケーション関連情報のアプリケーション連結状態を図4に実線矢印で示すパイプ連結状態に設定するなどの処理を行なう。さらに、図9を参照して説明したように、アプリケーションの実行履歴情報についてもアプリケーション管理情報に含めて管理する。
【0211】
アプリケーション管理部187は、このようにアプリケーションの実行状況について観察、管理する。この情報はアプリケーション管理情報として記憶部185に格納される。このアプリケーション管理部187の処理によって、例えば図20に示すような複数のアプリケーションの関係情報が構築される。
【0212】
図20に示す矢印は、図4に示す実線矢印と同様であり、アプリケーションAの実行後にアプリケーションBが起動されて実行されたことを示している。さらに、アプリケーションBの実行後にアプリケーションCが起動されて実行されたことを示している。さらに、アプリケーションBの実行後にアプリケーションDが起動されて実行されたことを示している。このアプリケーション実行シーケンスは、情報処理装置100を利用したユーザによる実際のアプリケーション実行履歴に基づいて構築される情報である。
【0213】
図20に示すアプリケーションA〜Dは、本来は別々のアプリケーションであるが、ユーザの利用によって相互に関連性の深いアプリケーションであると推定できる。すなわちユーザにとってこれらの4つのアプリケーションは、何らかのデータ処理を実行する際に連続的に利用される可能性が高いものである。このようなアプリケーション利用態様は、ユーザ1人に当てはまるものではなく多くのユーザにも当てはまると推定される。
【0214】
図20に示すアプリケーションA〜Dの組、すなわちアプリケーションA〜Dからなるアプリケーションパッケージは、多くのユーザにとって有効なアプリケーション組み合わせ情報である可能性が高い。しかし、他のユーザがこのようなアプリケーションの組み合わせに気が付いていない場合も多い。
【0215】
このようなアプリケーションパッケージ情報を多くのユーザで共有することができれば多くのユーザによって有効である。すなわち、他のユーザの生成したアプリケーションパッケージと同じパッケージのアプリケーションの組み合わせを利用できれば、そのパッケーシ構成を知らなかったユーザも効率的なデータ処理を行うことが可能となる。すなわち、多くのユーザにおけるデータ処理効率を高めることが可能となる。
【0216】
パッケージ化されたアプリケーションの組み合わせを公開して、パッケージ情報、あるいはアプリケーションの組み合わせ自体をダウンロードすることで、多くのユーザがパッケージ情報を有効に利用することができる。以下では、このような処理を実現する構成について説明する。
【0217】
図21は、情報処理装置100において複数のアプリケーションを利用して生成されたアプリケーション関連情報、すなわち例えば図20に示すアプリケーション関連情報をアプリケーションパッケージ情報として、管理サーバ120にアップロードして公開するシーケンスを説明する図である。管理サーバ120にアップロードされたアプリケーションパッケージ情報は他の多くのユーザに公開される。
【0218】
なお、図21には、管理サーバ120と、アプリケーション提供サーバ131の両者を示しているが、情報処理装置100からのアプリケーションパッケージ情報のアップロード対象となるサーバ、および公開処理を行うサーバは、管理サーバ120と、アプリケーション提供サーバ131、いずれにおいて行うことも可能である。以下では、管理サーバ120がこれらの処理を行うサーバであるとして説明する。
【0219】
図21に示すステップS201〜S209の処理は、情報処理装置100においてアプリケーション情報を管理サーバ120から取得してアプリケーションを選択実行して、アプリケーションパッケージを生成しアップロードする処理のシーケンス例を示している。各ステップの処理について説明する。
【0220】
まず、ステップS201において、情報処理装置100のアプリケーション管理部187は、管理サーバ120からアプリケーション情報を取得する。このアプリケーション情報は、アプリケーション提供サーバの提供するアプリケーションに対応するアプリケーション情報であり、例えば先に図5を参照して説明した情報を有する。
【0221】
アプリケーション情報を取得した情報処理装置100のアプリケーション管理部187は、アプリケーション情報を適用してアプリケーションリストを生成し出力部182に表示する。これは、先に図2を参照して説明した推薦アプリケーションリスト表示領域152,153に対する表示処理である。
【0222】
ユーザは、この推薦アプリケーションリスト表示領域152,153に表示されたアプリケーションリストから実行したいアプリケーションを選択する。ステップS203において、このアプリケーション選択情報がアプリケーション管理部187に入力される。
【0223】
アプリケーション管理部187は、ステップS204において、ユーザの選択したアプリケーションのダウンロードをアプリケーション提供サーバ131に依頼する。ステップS205において、アプリケーション提供サーバ131から選択アプリケーションをダウンロードする。
【0224】
アプリケーション管理部187は、ステップS206において、ダウンロードしたアプリケーションをインストールする。さらに、ステップS207において、アプリケーションダウンロード処理に基づいて、記憶部185に格納されているアプリケーション管理情報212を更新する。具体的には、アプリケーション関連情報(図4参照)のアプリケーション間の連結情報をパイプ連結する処理などを行う。この処理によって先に図20を参照して説明したようなアプリケーションパッケージが構築されることになる。
【0225】
次に、ステップS208において、アプリケーション管理部187は、記憶部185に格納されたアプリケーション管理情報212に含まれるアプリケーション関連情報から、アプリケーションパッケージ情報を抽出する。具体的には、例えば、情報処理装置100において、実際に連続使用されたアプリケーションの組み合わせを、アプリケーションパッケージ情報として抽出する。例えば図20に示す情報である。
【0226】
なお、このアプリケーションパッケージ情報の態様としては、様々な設定が可能である。
例えば、図20に示すアプリケーション関連情報に基づくアプリケーションパッケージ情報の例として、以下の例がある。
(1)アプリケーションの識別子(ID)の組み合わせのみからなる情報
アプリケーションA
アプリケーションB
アプリケーションC
アプリケーションD
【0227】
(2)アプリケーションの利用シーケンスを含む情報例1
アプリケーションA→アプリケーションB→アプリケーションC
アプリケーションA→アプリケーションB→アプリケーションD
(3)アプリケーションの利用シーケンスを含む情報例2
アプリケーションA→アプリケーションB→(アプリケーションC/アプリケーションD)
上記のような様々な情報設定が可能である。
【0228】
アプリケーション管理部187は、ステップS209において、記憶部185に格納されたアプリケーション管理情報212に含まれるアプリケーション関連情報に基づいて生成したアプリケーションパッケージ情報を管理サーバ120にアップロードする。このアップロードされたアプリケーションパッケージ情報は、他の多くのユーザが利用可能な情報となる。
【0229】
アプリケーションパッケージ情報の具体的利用例について図22に示す。例えばある1人のユーザの情報処理装置に対応する機器A280において、様々なアプリケーションが利用され、アプリケーションの実行シーケンス情報を含むアプリケーション関連情報(図4参照)が生成される。機器Aのアプリケーション管理部では、アプリケーション関連情報に基づいてアプリケーションパッケージ情報を構築する。例えば図22に示すアプリケーションパッケージ1,281、アプリケーションパッケージ2,282が生成される。
【0230】
アプリケーションパッケージ1,281は以下の情報からなる。
アプリケーションA→アプリケーションB→アプリケーションC
また、アプリケーションパッケージ2,282は以下の情報からなる。
アプリケーションS→アプリケーションX→アプリケーションZ
【0231】
機器A280のアプリケーション管理部は、これらのアプリケーションパッケージ情報を管理サーバにアップロードして提供する。管理サーバでは、機器A280から受信したアプリケーションパッケージ情報を管理サーバの記憶部に格納しアプリケーションパッケージ情報として管理する。管理サーバの記憶部に格納されるアプリケーションパッケージ情報の例を図22(B)に示す。
【0232】
図22(B)に示すように、アプリケーションパッケージ情報は、例えば個々のアプリケーションパッケージに対応する識別子であるアプリケーションパッケージIDと、アプリケーションの組み合わせ情報、またはシーケンス情報との対応データによって構成される。
【0233】
機器A280以外の他のユーザの機器、例えば図22(A)に示す機器B290は、管理サーバからアプリケーションパッケージ情報を取得することができる。機器Bは、このアプリケーションパッケージ情報をアプリケーション管理情報の一部として機器Bの記憶部に格納して利用することができる。
【0234】
このようにアプリケーションパッケージ情報をユーザ間で共通に利用することで、ユーザ自身のアプリケーション使用履歴を用いることなく、他のユーザのアプリケーション使用履歴を利用して効率的なデータ処理を実現するアプリケーションの組み合わせ情報を知ることが可能となり、また有効に利用することができる。
【0235】
なお、機器Bが管理サーバから取得したアプリケーションパッケージ情報は、機器Bのアプリケーション管理部の処理によって、機器Bの記憶部に格納されたアプリケーション管理情報中のアプリケーション関連情報(図4参照)の一部として組み込まれる。
【0236】
この処理の結果として、例えば図22に示すアプリケーションパッケージ1,281に示すアプリケーションAを機器Bにおいて実行した場合、推薦アプリケーションリスト表示領域(図2参照)には、アプリケーションB、アプリケーションCの推薦情報が表示される。これによってユーザは、これらのアプリケーションが、実行中のアプリケーションAに関連する有用なアプリケーションであることを知ることができ、ユーザの指定により即座にダウンロード処理を行うことが可能となる。
【0237】
次に、アプリケーションパッケージ情報の利用例について、図23を参照して説明する。管理サーバ120は多くのユーザの情報処理装置から多数のアプリケーションパッケージ情報を受信し記憶部に格納管理する。これらは、例えば図22(B)に示すようにパッケージIDが設定され管理される。
【0238】
管理サーバ120の管理するアプリケーションパッケージの数は膨大になることが予測され、ユーザは、自分に適したパッケージを検索するのが困難になる場合がある。図23に示す処理例は、このようなパッケージ検索の対策の一例を示している。図23に示す例は、管理サーバ120が、ユーザが既に保持しているアプリケーションに関する情報を受信し、その受信情報に応じて、そのユーザに適したパッケージ情報を抽出してユーザに提供する処理例である。
【0239】
例えば、音楽コンテンツに対する処理を行うことの多いユーザは、音楽コンテンツに対応するデータ処理を実行するアプリケーションを多く利用していることが多い。また、画像コンテンツに対する処理を行うことの多いユーザは、画像コンテンツに対応するデータ処理を実行するアプリケーションを多く利用していることが多い。
【0240】
しかし、例えば画像コンテンツの処理を始めたばかりのユーザの所有するアプリケーションは基本的なアプリケーションであることが多く、特殊な処理や高度な処理を行うアプリケーションを保持していないことが多い。一方、画像コンテンツの処理についての熟練者が利用するアプリケーションには、特殊な処理や高度な処理を行うアプリケーションが含まれることが多い。
【0241】
このような熟練者の利用するアプリケーションのアプリケーションパッケージ情報が管理サーバに登録されている場合、初心者には、このようなアプリケーションパッケージ情報を選択して提供できることが望ましい。図23に示す処理例は、このようなパッケージ情報提供処理を実現するための一例である。
【0242】
図23に示す例は、ユーザの情報処理装置100にインストールされたアプリケーションについての情報を管理サーバ120にアップロードして、その情報に基づいて、そのユーザに適したアプリケーションパッケージ時用法を抽出して提供する処理例である。
【0243】
ユーザの情報処理装置100は記憶部185に既に複数のインストーメ済みアプリケーションを格納している。また、アプリケーション管理情報の一部として、インストールアプリケーションのリストを保持している。
【0244】
インストールアプリケーションリストは、インストールされたアプリケーションの識別子(ID)によって構成される情報である。例えば図23のアプリケーションインストールリスト311に示すように、以下のアプリケーションID情報から構成される。
<app ref="1">ID xx
<app ref="2">ID zz
<app ref="3">ID yy
【0245】
ステップS301において、情報処理装置100のアプリケーション管理部187は、記憶部185に格納されたアプリケーションリスト311を取得する。アプリケーションリスト311は、情報処理装置100にインストールされたアプリケーションの識別子(ID)によって構成されるリストである。
【0246】
次に、アプリケーション管理部187は、ステップS302において、記憶部185から取得したインイトールアプリケーション情報を管理サーバ120にアップロードする。管理サーバ120は、既に様々なユーザの情報処理装置から膨大な数のアプリケーションパッケージ情報を受信し記憶部に格納管理している。図23の管理サーバ120内に示すアプリケーションパッケージ情報321である。
【0247】
アプリケーションパッケージ情報321は、先に図22(B)を参照して説明したようにアプリケーションパッケージIDとその内容としてアプリケーションの組み合わせ情報を対応付けたデータである。
【0248】
管理サーバ120は、情報処理装置100から受信したインストールアプリケーション情報に記録されたアプリケーションIDと、管理サーバ120内の記憶部に格納されたアプリケーションパッケージ情報321に登録された各パッケージ対応のアプリケーションIDとの照合処理を実行する。
【0249】
管理サーバ120は、この照合処理において、情報処理装置100から受信したインストールアプリケーション情報に記録されたアプリケーションIDをより多く含むアプリケーションパッケージを抽出する。すなわち、インストールアプリケーション情報に記録されたアプリケーションIDと一致するIDを多く含むパッケージがそのユーザに最適なパッケージであると判断して、そのパッケージを選択抽出する。
【0250】
図23に示す例では、管理サーバ120の下側に詳細を示すように、
パッケージID QQが、情報処理装置100から受信したインストールアプリケーション情報に記録されたアプリケーションID、すなわち、
<app ref="1">ID xx
<app ref="2">ID zz
<app ref="3">ID yy
これらのIDをすべて含むパッケージである。
【0251】
その他のパッケージGG,JJ等は、これらのインストールアプリケーション情報に記録されたアプリケーションIDを含まないパッケージであるとする。
【0252】
このような場合、管理サーバ120は、情報処理装置100から受信したインストールアプリケーション情報に記録されたアプリケーションIDと同じIDを多く含むパッケージQQが、このユーザに最適なパッケージであると判断する。管理サーバ120は、この判断に基づいて、ステップS303において、パッケージID=QQを推薦パッケージとしてパッケージ情報を、情報処理装置100に提供する。
【0253】
その後、情報処理装置100のアプリケーション管理部187は、管理サーバ120から受信したアプリケーションパッケージ情報をアプリケーション管理情報の一部として記憶部185に格納して利用する。アプリケーションパッケージ情報は、アプリケーション管理部187の処理によって、記憶部185に格納されたアプリケーション管理情報中のアプリケーション関連情報(図4参照)の一部として組み込まれる。
【0254】
この処理の結果として、例えばアプリケーション(ID=xx)を実行した場合、推薦アプリケーションリスト表示領域(図2参照)には、インストール済みのアプリケーション(ID=zz),(ID=yy)のみならず、管理サーバ120から取得したアプリケーションパッケージに含まれるアプリケーション(ID=ss),(ID=cc)これらのアプリケーション推薦情報が表示される。これによってユーザは、これらのアプリケーションが、実行中のアプリケーションに関連する有用なアプリケーションであることを知ることができ、ユーザの指定により即座にダウンロード処理を行うことが可能となる。
【0255】
[(5)複数の異なる機器に対応した共通コンテンツの利用環境構築処理]
次に、複数の異なる機器に対応した共通コンテンツの利用環境構築処理について説明する。ユーザの利用する情報処理装置は、例えばPCや、携帯端末としての携帯電話、携帯音楽プレーヤなど様々である。
【0256】
ユーザが複数の装置を利用する環境では、例えば自宅のPCで処理したコンテンツ、例えば画像コンテンツを、携帯端末で閲覧するといった処理が頻繁に行われる。このように様々な情報処理装置を利用して、同一コンテンツに対する処理を行うためには、それぞれの機器にそのコンテンツに対するデータ処理を行うためのアプリケーションがインストールされていることが必要である。
【0257】
これまでの一般的な処理としては、ユーザ自身で情報処理装置の各々にそれぞれ個別にアプリケーションをインストールすることを行っていた。このような処理は、ユーザにとって煩わしく面倒な処理である。以下では、このようなユーザの負担を軽減し、ユーザの所有する機器に応じたアプリケーションを各機器に提供する構成について説明する。
【0258】
図24を参照してユーザの所有する機器に応じたアプリケーションを各機器に提供する処理例について説明する。図24には、あるユーザの所有する複数の情報処理装置として、情報処理装置A410、情報処理装置B420、情報処理装置C430を示している。さらに、管理サーバ120、アプリケーション提供サーバ131を示している。
【0259】
情報処理装置A410、情報処理装置B420、情報処理装置C430は、それぞれ例えばPC、携帯電話、携帯音楽プレーヤなどであり、同一のユーザによって利用される装置である。それぞれの情報処理装置の基本構成は、先に図3を参照して説明した構成を有し、アプリケーション管理部においてアプリケーションの管理を実行する。
【0260】
まず、ユーザは、情報処理装置A410を操作し、アプリケーションXのダウンロードを行い、アプリケーションXを情報処理装置A410にインストールする。この処理がステップS401〜ステップS402の処理である。
【0261】
ステップS401において、情報処理装置A410のアプリケーション管理部411は、情報処理装置A410のID[ID=A]と共にアプリケーションXのダウンロード要求を管理サーバ120またはアプリケーション提供サーバ131に送信する。なお、ここでは、管理サーバ120と、アプリケーション提供サーバ131は同じ運営主体または情報を共有する構成であるとする。
【0262】
情報処理装置A410から管理サーバ120に送信される情報処理装置A410のID[ID=A]は情報処理装置の種別や型番を識別可能なデータであり、このIDに基づいて情報処理装置A410において利用可能なアプリケーションやアプリケーションのバージョンが判別できる。
【0263】
アプリケーション提供サーバ131は、ステップS402において、情報処理装置A410において利用可能なアプリケーションまたはアプリケーションバージョンに適合したアプリケーションXを選択して情報処理装置A410に提供する。
【0264】
情報処理装置A410は、アプリケーション提供サーバ131からダウンロードしたアプリケーションXをインストールしてアプリケーションの実行環境を整える。
【0265】
さらに、ユーザは、ステップS421において、情報処理装置B420から情報処理装置B420の識別子(ID=B)を管理サーバ120に送信する。なお、このID送信処理は、情報処理装置B420の購入時など、任意タイミングで実行しておいてよい。さらに、このIDの送信処理に際しては、ユーザIDなどのユーザ情報も併せて送信し、ID=Aを持つ情報処理装置A410の所有者であることの情報も提供する。
【0266】
同様に、ユーザは、ステップS422において、情報処理装置C430から情報処理装置M430の識別子(ID=M)を管理サーバ120に送信する。このID送信処理も、情報処理装置C430の購入時など、任意タイミングで実行しておいてよい。さらに、このIDの送信処理に際しては、ユーザIDなどのユーザ情報も併せて送信し、ID=Aを持つ情報処理装置A410の所有者であることの情報も提供する。
【0267】
管理サーバは、ユーザの所有する情報処理装置情報を管理する。例えば図25に示すように、ユーザIDと、所有機器ID、さらに各装置に提供したアプリケーションについてのアプリケーションIDの対応データを登録し、管理する。
【0268】
管理サーバ120は、情報処理装置A410がアプリケーションXをアプリケーション提供サーバ131からダウンロードしたことをアプリケーション提供サーバ131から通知される。管理サーバ120は、この情報に基づいて情報処理装置A410を所有するユーザが所有する他の機器の情報を図25に示す管理情報を適用して調べる。
【0269】
例えばこのユーザが図25に示すデータの第1番目のユーザであり、このユーザが所有する機器はID=B、ID=Mの機器であることを識別する。さらにこれらの機器において、装置A(ID=A)にダウンロードしたアプリケーションXによって処理されたデータを利用するためのアプリケーションを抽出する。
【0270】
ID=Bの情報処理装置B420において利用可能なアプリケーションはアプリケーションYであり、ID=Mの情報処理装置M430において利用可能なアプリケーションはアプリケーションZであるとする。
【0271】
この情報は、アプリケーション提供サーバ131に通知される。アプリケーション提供サーバ131は、この情報に従って、ユーザの所有する情報処理装置B420に対して、アプリケーションYの推薦情報を出力する。またユーザの所有する情報処理装置M430に対して、アプリケーションZの推薦情報を出力する。
【0272】
情報処理装置B420,情報処理装置M430のアプリケーション管理部421,431はアプリケーション提供サーバ131からの情報をディスプレイに表示する。ユーザはディスプレイに表示されたアプリケーション情報に従ってダウンロード要求をアプリケーション提供サーバに対して行うと各装置にアプリケーションY、アプリケーションZがダウンロードされる。
【0273】
情報処理装置B420,情報処理装置M430のアプリケーション管理部421,431はダウンロードしたアプリケーションを装置にインストールする。この処理が図24に示すステップS431、ステップS432の処理である。
【0274】
これらの処理によって、ユーザの所有する情報処理装置A410、情報処理装置B420、情報処理装置M430は、すべて同一コンテンツに対する処理を実行するための機器対応アプリケーションがインストールされた構成となる。
【0275】
このような処理によって、ユーザはアプリケーションの選択処理を行うことなくユーザの負担を軽減して様々な機器に同一のコンテンツに対する処理環境を構築することが可能となる。
【0276】
なお、上記の説明では、管理サーバ120とアプリケーション提供サーバ131を別々の存在として説明したが、これらの処理は1つのサーバにおいて処理を行うことが可能である。すなわち管理サーバ自身がアプリケーション提供サーバとしての役割を実行することも可能であり、アプリケーション提供サーバが管理サーバの機能を実行する構成としてもよい。
【0277】
[(6)ネットワーク接続された複数のアプリケーション管理部の連携処理例]
次に、ネットワーク接続された複数のアプリケーション管理部が連携して処理を行う実施例について説明する。
【0278】
図26は、本実施例の一構成例を示す図である。図26には、ウェブ(Web)サイト440、情報処理装置A(クライアントA)450、情報処理装置B(クライアントB)455、情報処理装置C(クライアントC)456を示している。これらは、すべてネットワーク接続され相互に通信が可能である。ウェブ(Web)サイト440は、ネットワーク上に接続された様々なサービス提供サーバ、管理サーバ等を含み、ネットワーク接続されたクライアントの要求に応じてサービの提供を行うネットワーク上のサービス提供プラットフォームである。
【0279】
本実施例において、各情報処理装置(クライアント)450,455,456は、前述した実施例と、同様のアプリケーション管理部とアプリケーション実行部を有する。図26の情報処理装置A(クライアントA)450を代表例として説明すると、図に示すように、情報処理装置A(クライアントA)450は、アプリケーション実行部としてのデータ処理部451、推薦アプリケーションの提示処理等を実行するアプリケーション管理部452、さらに、アプリケーションプログラムや、アプリケーション属性情報などを格納したアプリケーション情報記憶部453、ユーザ対応情報を記録したユーザ対応情報管理部(ローカルマイボックス)454を有する。図26に示すその他の情報処理装置B(クライアントB)455、情報処理装置C(クライアントC)456も同様の構成を有している。
【0280】
ウェブ(Web)サイト440は、これらのクライアントに対して様々なサービスを提供する。サービスの1つとしてアプリケーションの提供も含まれる。ウェブ(Web)サイト440には、ウェブ上情報提供部441、ウェブ上アプリケーション管理部442、アプリケーション情報格納部443、ユーザ対応情報管理部(ネットワークマイボックス)444が接続されている。
【0281】
ウェブ上情報提供部441は、例えばウェブページやソシアルブックマークなどを利用した情報提供処理サービスをクライアントに提供する。クライアントは、ウェブ上情報提供部441のウェブページやソシアルブックマークを利用して様々な情報、例えば新規のアプリケーションに関する情報などを得ることができる。
【0282】
例えば、クライアントは、ウェブ上情報提供部441の提供するウェブページを介して興味のあるコンテンツに対するユーザ選択情報を入力すると、その選択情報は、ウェブ上アプリケーション管理部442に転送される。
【0283】
ウェブ上アプリケーション管理部442はユーザの選択情報に基づいて、ユーザの興味のあるコンテンツに対して有効に利用可能なアプリケーションを選択し、選択したアプリケーションのリストをウェブ上情報提供部441に提供する。クライアントは、このアプリケーションリストを、ウェブページなどを介して閲覧することができる。さらに、クライアントが利用したいアプリケーションの指定情報をウェブ上情報提供部441に送信すると、その指定情報はウェブ上アプリケーション管理部442に転送される。ウェブ上アプリケーション管理部442は、例えばこの情報に基づいて利用可能なアプリケーションの推薦情報をクライアントのローカル側アプリケーション管理部452に提供する。このような処理によって、ユーザの表示部に表示されるアプリケーション推薦リストに新たなアプリケーションを追加することができる。
【0284】
なお、ウェブ上アプリケーション管理部442はクライアントのローカルアプリケーション管理部との通信により、クライアント側で保持するアプリケーションや、ユーザのアプリケーション利用頻度情報などを取得することができる。また、ウェブ(Web)サイト440にあるユーザ対応情報管理部(ネットワークマボックス)444からユーザ情報を取得することが可能であり、ユーザのアプリケーション利用態様などを解析することができる。また、アプリケーション情報格納部443にはウェブ上およびローカルに記録されたアプリケーション、およびアプリケーション情報が格納されており、ウェブ上アプリケーション管理部442は、アプリケーション情報格納部443から様々なアプリケーションおよびアブリケーション情報を取得することができる。
【0285】
ウェブ上アプリケーション管理部442は、ネッワーク接続されたクライアントのみならず、ネットワーク接続されたアプリケーション提供サーバとの通信により、利用可能なアプリケーションに関する情報、各クライアントのアプリケーションの利用情報などを一元的に管理可能な構成であり、様々なクライアントに対して、例えばクライアント嗜好を解析して、クライアントに最適なアプリケーションを選択して各クライアントのローカル側アプリケーション管理部に推薦リストを提供するといった処理を行うことができる。
【0286】
図27は、1人のユーザが複数の機器を有している場合におけるウェブ(Web)サイト460のアプリケーション管理部461の利用構成例を示す図である。図27には、ウェブ(Web)サイト460、情報処理装置A465、情報処理装置B470、情報処理装置C474を示している。情報処理装置A465、情報処理装置B470、情報処理装置C474は、例えば1人のユーザの持つ様々な機器である。例えば自宅のPCと、ネットブック等の携帯型PC、携帯電話などである。
【0287】
ユーザは、情報処理装置A465、情報処理装置B470、情報処理装置C474を状況に応じて使い分ける。各情報処理装置には、図に示すように、アプリケーション実行部としてのデータ処理部466,471,475、アプリケーション管理部467,472,476、さらに、アプリケーションプログラムや、アプリケーション属性情報などを格納したアプリケーション情報記憶部468,473,477を有する。
【0288】
ウェブ上アプリケーション管理部461はクライアントのローカルアプリケーション管理部との通信により、クライアント側で保持するアプリケーションや、ユーザのアプリケーション利用情報などを取得する。また、ウェブ(Web)サイト440にあるアプリケーション情報格納部464からウェブ上およびローカルに記録されたアプリケーション、およびアプリケーション情報を取得する。
【0289】
ウェブ上アプリケーション管理部461はこれらの情報に基づいて、各情報処理装置465,470,474に対して、適宜、最適なアプリケーション推薦リストを提供し、またアプリケーションを提供する。
【0290】
ネットワーク接続利用許容アプリケーション格納部462には、各クライアントがネットワーク接続して利用可能な様々なアプリケーションが格納されており、情報処理装置を利用するユーザは、このネットワーク接続利用許容アプリケーション格納部462に格納されたアプリケーションを自由に利用可能である。例えば、ウェブ上アプリケーション管理部461の推薦に従って最適なアプリケーションを利用することができる。例えばユーザの所有する情報処理装置A465、情報処理装置B470、情報処理装置C474において共通に利用可能なアプリケーションを推薦し、ユーザがこれを利用することで、利用装置を変更した場合でも、引き続き、同じアプリケーションを利用した処理が可能になる。
【0291】
ダウンロード用アプリケーション格納部460には、ダウンロードを行って利用可能なアプリケーションが格納されている。ユーザは、必要な手続、例えば購入手続を行って必要なアプリケーションをダウンロードして利用することができる。この場合も、ウェブ上アプリケーション管理部461は、例えばユーザの複数の装置において利用可能なアプリケーションを選択して推薦情報を提供することができ、ユーザは迷うことなくダウンロード対象のアプリケーションを選択することができる。
【0292】
図28は、図27における情報処理装置A,B,CをアプリケーションA480、アプリケーションB482、アプリケーションC484に置き換えた図である。ユーザの利用するアプリケーションに、アプリケーション管理プログラム481,483,485が含まれた例である。これらのアプリケーションA〜Cがユーザの装置において実行される場合、アプリケーション管理プログラムが起動して、アプリケーション推薦リストの提示処理などを実行する。この場合、アプリケーション情報は、ユーザの装置の利用可能なアプリケーション情報格納部490に記録される。
【0293】
ウェブ上アプリケーション管理部461と、各アプリケーション内のアプリケーション管理プログラム481,483,485との連携処理は、図27を参照して説明したと同様である。各アプリケーションを実行中のクライアントは、ウェブ上アプリケーション管理部461を介して、例えば実行中のアプリケーションに関連する最適な他のアプリケーションの情報を得ることができる。
【0294】
[(7)各装置のハードウェア構成例]
最後に、図29を参照してユーザの情報処理装置(クライアント)、管理サーバ、アプリケーション提供サーバのハードウェア構成例を示す。
【0295】
図29に示すように、ユーザの情報処理装置(クライアント)510は、各種のアプリケーションプログラムを含むプログラムを適用したデータ処理を行う制御部511、ネットワークを介した通信を行う通信部512、アプリケーションその他のプログラム、データ、パラメータ等を記憶する記憶部(メモリ)513、例えばディスプレイ、スピーカ等によって構成される出力部514、ユーザ操作情報を入力する入力部515を有する。なお、例えばタッチパネル式UIなどUIを介した入力可能な構成の場合には出力部が入力部を兼ね備える構成となる。
【0296】
情報処理装置(クライアント)510の制御部511は、先に図2を参照して説明したように各種のアプリケーションを実行するアプリケーション実行部と、アプリケーションの管理処理などを行うアプリケーション管理部を有する。アプリケーション管理部は、アプリケーション管理情報の取得、生成、更新、記憶部513に対する格納処理、さらに、図2を参照して説明した推薦アプリケーションリストの生成、提示処理などを行う。
【0297】
例えば制御部511は、アプリケーション実行部におけるアプリケーション実行時に他の推薦アプリケーションを決定する処理を行う。記憶部(メモリ)513は、アプリケーション実行部におけるアプリケーション実行時に推薦する他のアプリケーションを決定するために適用するアプリケーション関連情報を格納している。
【0298】
関連情報には、例えば、アプリケーション実行部によって選択実行されたアプリケーションに関するアプリケーション選択情報である選択回数(第一関連情報)、あるいはカテゴリ単位の選択回数(第二関連情報)などが含まれる。
【0299】
制御部511は、アプリケーション実行部の実行アプリケーションに関連する第一関連情報に基づき、記憶部(メモリ)513の保存アプリケーションから第一の推薦アプリケーションを選択し、実行アプリケーションに関連する第二関連情報に基づく第二の推薦アプリケーションの情報を通信部512を介して受信し、第一の推薦アプリケーションの情報と第二の推薦アプリケーションの情報をアプリケーション推薦情報として出力部514に出力する処理を実行する。
【0300】
制御部511は、第一の推薦アプリケーションおよび前記第二の推薦アプリケーションの推薦情報を同一画面上に表示させ、第一の推薦アプリケーションの推薦情報に対する指定情報入力に応じて、記憶部(メモリ)513から第一の推薦アプリケーションを読み出し、第二の推薦アプリケーションに関する情報に対する指定情報入力に応じて、通信部512を介して第二の推薦アプリケーションを取得して、アプリケーション実行部の実行アプリケーションとして提供する処理などを行う。
【0301】
また、制御部511は、第一の推薦アプリケーションの推薦情報と、第二の推薦アプリケーションの推薦情報の各々について、アプリケーション保存場所の違いを識別可能とする表示を行う。また、第一の推薦アプリケーション、または前記第二の推薦アプリケーションの少なくともいずれかに複数アプリケーションが含まれる場合には、第一の推薦アプリケーション、または前記第二の推薦アプリケーションのいずれかに含まれる複数アプリケーションが同一の保存場所に格納されていることを識別可能とする表示を行う。例えば図2や図9に示す(ローカル)、(DL)を判別可能とした表示処理である。
【0302】
図29に示すように、管理サーバ520は、各種のプログラムを適用したデータ処理を行う制御部521、ネットワークを介した通信を行う通信部522、アプリケーション情報、ユーザ管理情報等を記憶する記憶部523を有する。
【0303】
管理サーバ520は、ユーザの情報処理装置(クライアント)510に対してアプリケーション情報を提供する。またユーザの機器情報の登録、管理処理などを行う。
【0304】
アプリケーション提供サーバ530は、各種のプログラムを適用したデータ処理を行う制御部531、ネットワークを介した通信を行う通信部532、アプリケーションプログラム、アプリケーション情報等を記憶する記憶部533を有する。
【0305】
プリケーション提供サーバ530は、ユーザの情報処理装置(クライアント)510からの要求に応じてアプリケーションを提供する。
【0306】
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0307】
また、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。例えば、プログラムは記録媒体に予め記録しておくことができる。記録媒体からコンピュータにインストールする他、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介してプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
【0308】
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【産業上の利用可能性】
【0309】
以上、説明したように、本発明の一実施例の構成によれば、ユーザの情報処理装置のアプリケーション管理部が、情報処理装置において実行される第1のアプリケーションに対応する推薦アプリケーションのリストを生成して表示する。アプリケーション管理部は、第1アプリケーションに対応するアプリケーション情報と、その他のアプリケーションに対応するアプリケーション情報との解析を実行し、さらに、機器プロファイルやユーザプロファイルを適用して機器およびユーザに最適なアプリケーションを推薦アプリケーションとして選択してユーザに提示する。この構成により、ユーザはアプリケーションの検索処理などを行うことなく最適なアプリケーションを容易に取得することが可能なる。
【符号の説明】
【0310】
100 情報処理装置
120 管理サーバ
131〜133 アプリケーション提供サーバ
150 ディスプレイ
151 アプリケーション実行領域
152,153 推薦アプリケーションリスト表示領域
154 アプリケーション実行履歴情報表示領域
181 制御部
182 出力部
183 入力部
184 通信部
185 記憶部
186 アプリケーション実行部
187 アプリケーション管理部
201〜203 アプリケーション
211 アプリケーション管理プログラム
212 アプリケーション管理情報
231 環境情報取得部
280 機器A
281,282 アプリケーションパッケージ
290 機器B
311 アプリケーションインストールリスト
321 アプリケーションパッケージ情報
410 情報処理装置A
411 アプリケーション管理部
420 情報処理装置B
421 アプリケーション管理部
430 情報処理装置M
431 アプリケーション管理部
440 ウェブ(Web)サイト
441 ウェブ上情報提供部
442 ウェブ上アプリケーション管理部
443 アプリケーション情報格納部
444 ユーザ対応情報管理部
450 情報処理装置A(クライアントA)
451 データ処理部
452 ローカル側アプリション管理部
453 アプリケーション情報格納部(ローカル)
454 ユーザ対応情報管理部
455 情報処理装置B(クライアントB)
456 情報処理装置C(クライアントC)
460 ウェブ(Web)サイト
461 ウェブ上アプリケーション管理部
462 ネットワーク接続利用許容アプリケーション
463 ダウンロード用アプリケーション
465,470,474 情報処理装置(クライアント)
466,471,475 データ処理部
467,472,473 ローカル側アプリケーション管理部
468,473,477 アプリケーション情報格納部
480,482,484 アプリケーション
481,483,485 アプリケーション管理プログラム
490 アプリケーション情報格納部
510 情報処理装置
511 制御部
512 通信部
513 記憶部
514 出力部
515 入力部
520 管理サーバ
521 制御部
522 通信部
523 記憶部
530 アプリケーション提供サーバ
531 制御部
532 通信部
533 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置からアプリケーションを取得する通信部と、
少なくとも一のアプリケーションと、該アプリケーションの関連情報を格納したメモリと、
前記メモリに保存されたアプリケーションを実行するアプリケーション実行部と、
前記アプリケーション実行部におけるアプリケーション実行時に、他の推薦アプリケーションを決定する制御部を有し、
前記メモリに格納された前記関連情報は、アプリケーション実行部におけるアプリケーション実行時に推薦する他のアプリケーションを決定するために適用する第一関連情報と第二関連情報を含み、
前記制御部は、
前記アプリケーション実行部の実行アプリケーションに関連する第一関連情報に基づき、前記メモリの保存アプリケーションから第一の推薦アプリケーションを選択し、
前記実行アプリケーションに関連する第二関連情報に基づく第二の推薦アプリケーションの情報を前記通信部を介して受信し、
前記第一の推薦アプリケーションの情報と第二の推薦アプリケーションの情報をアプリケーション推薦情報として出力する処理を実行する情報処理装置。
【請求項2】
前記第一関連情報は、
前記アプリケーション実行部によって選択実行されたアプリケーションに関するアプリケーション選択情報である請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記アプリケーション選択情報は、
前記アプリケーション実行部によって選択実行されたアプリケーションの選択回数である請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第二関連情報は、
前記アプリケーション実行部によって選択実行されたアプリケーションに関するアプリケーション選択情報を、アプリケーションの種類であるアプリケーションカテゴリ単位で記録した実行アプリケーションカテゴリ情報である請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記実行アプリケーションカテゴリ情報は、
前記アプリケーション実行部によって選択実行されたアプリケーションの選択回数を、アプリケーションカテゴリ単位で記録した選択回数情報である請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第一の推薦アプリケーションおよび前記第二の推薦アプリケーションの推薦情報を同一画面上に表示させ、
前記第一の推薦アプリケーションの推薦情報に対する指定情報入力に応じて、前記メモリから前記第一の推薦アプリケーションを読み出し、
前記第二の推薦アプリケーションに関する情報に対する指定情報入力に応じて、前記通信部を介して前記第二の推薦アプリケーションを取得して、
前記アプリケーション実行部の実行アプリケーションとして提供する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記第一の推薦アプリケーションの推薦情報と、前記第二の推薦アプリケーションの推薦情報の各々について、アプリケーション保存場所の違いを識別可能とする表示を行う請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第一の推薦アプリケーション、または前記第二の推薦アプリケーションの少なくともいずれかに複数アプリケーションが含まれる場合、
前記第一の推薦アプリケーション、または前記第二の推薦アプリケーションのいずれかに含まれる複数アプリケーションが同一の保存場所に格納されていることを識別可能とする表示を行う請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、
前記情報処理装置に対応する機器情報である機器プロファイル、または前記情報処理装置の利用ユーザに関する情報であるユーザプロファイルの少なくともいずれかのプロファイル情報を推薦アプリケーションの決定情報として適用する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、
前記アプリケーション実行部の実行アプリケーションの実行状態情報であるコンテキストを推薦アプリケーションの決定情報として適用する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記制御部は、
前記アプリケーション実行部の実行アプリケーションの種類を示すアプリケーション種別情報を推薦アプリケーションの決定情報として適用する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
前記情報処理装置は、
外部装置からアプリケーションを取得する通信部と、
少なくとも一のアプリケーションと、該アプリケーションの関連情報を格納したメモリと、
前記メモリに保存されたアプリケーションを実行するアプリケーション実行部と、
前記アプリケーション実行部におけるアプリケーション実行時に、他の推薦アプリケーションを決定する制御部を有し、
前記メモリに格納された前記関連情報は、アプリケーション実行部におけるアプリケーション実行時に推薦する他のアプリケーションを決定するために適用する第一関連情報と第二関連情報を含み、
前記制御部が、
前記アプリケーション実行部の実行アプリケーションに関連する第一関連情報に基づき、前記メモリの保存アプリケーションから第一の推薦アプリケーションを選択するステップと、
前記実行アプリケーションに関連する第二関連情報に基づく第二の推薦アプリケーションの情報を前記通信部を介して受信するステップと、
前記第一の推薦アプリケーションの情報と第二の推薦アプリケーションの情報をアプリケーション推薦情報として出力するステップを実行する情報処理方法。
【請求項13】
前記第一関連情報は、
前記アプリケーション実行部によって、前記第一または第二の推薦アプリケーションが選択実行されたアプリケーション選択情報である請求項12に記載の情報処理方法。
【請求項14】
前記アプリケーション選択情報は、
前記アプリケーション実行部によって、前記第一または第二の推薦アプリケーションが選択実行されたアプリケーション選択回数である請求項13に記載の情報処理方法。
【請求項15】
前記第二関連情報は、
前記アプリケーション実行部によって、前記第一または第二の推薦アプリケーションが選択実行されたアプリケーション選択情報を、アプリケーションの種類であるアプリケーションカテゴリ単位で記録した実行アプリケーションカテゴリ情報である請求項12に記載の情報処理方法。

【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図1】
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【図2】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−157207(P2010−157207A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−218736(P2009−218736)
【出願日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】