説明

情報処理装置、プログラム、及び情報処理システム

【課題】顧客が更新の要求をするべきでなく、技術担当者によって更新の要求が行われるべき場合もある。
【解決手段】予め定められた技術担当者を認証する顧客側装置2との間で情報を送受し、顧客側装置2から更新の要求を受け入れ、当該受け入れた更新の要求に応答して、当該要求元の顧客側装置2に対して要求に対応する更新情報があるか否かを判断し、要求に対応する更新情報がある場合に、要求元の顧客側装置2において技術担当者が認証されているか否かにより、当該要求に対応する更新情報を送信するか否かを決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラム、及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタシステムのホスト装置が、搭載しているバージョンアップソフトの動作により、自己の現状のプリンタドライバソフト及び接続されているプリンタ装置の現状のプリンタファームのバージョン情報の獲得及びインターネットを介してプリンタメーカー側のサーバーに接続して当該サーバーの提供可能なドライバソフト及びプリンタファームの最新バージョン情報の獲得を行い、搭載している現状のプリンタドライバソフト及びプリンタファームと、メーカー側の最新のプリンタドライバソフト及びプリンタファームと、が異なるバージョン番号であると、最新のプリンタドライバソフト及び/またはプリンタファームをダウンロードして、ドライバソフトやプリンタファームのバージョンアップを行う、という技術が特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−63098号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
顧客側に配される顧客側装置においては、顧客自身が更新の要求を行うことも、メーカー等から派遣されるカスタマーエンジニア(技術担当者)が更新の要求を行うことも可能になっている。このような状況下において、顧客が更新の要求をするべきでなく、技術担当者によって更新の要求が行われるべき場合もある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明は、情報処理装置であって、予め定められた技術担当者を認証する顧客側装置から更新の要求を受け入れる手段と、前記受け入れた更新の要求に応じて、当該要求に対応する更新情報がある場合に、要求元の顧客側装置において技術担当者が認証されているか否かにより、当該要求に対応する更新情報を送信するか否かを決定する決定手段と、前記決定手段により更新情報を送信すると決定したときに、前記要求に対応する更新情報を、要求元の顧客側装置に対して送信する送信手段と、を含むこととしたものである。
【0006】
請求項2記載の発明は、予め定められた技術担当者を認証する顧客側装置から更新の要求を受け入れる手段と、更新情報ごとに、技術担当者による更新の要否を表す情報を関連づけて保持する保持手段と、前記受け入れた更新の要求に応じて、当該要求に対応する更新情報がある場合に、当該更新情報に関連づけられた技術担当者による更新の要否を表す情報が技術担当者による更新が必要であることを表しているときには、要求元の顧客側装置において技術担当者が認証されているか否かにより、要求に対応する更新情報を送信するか否かを決定する決定手段と、当該決定により、更新情報を送信すると判断したときに、前記要求に対応する更新情報を、要求元の顧客側装置に対して送信する送信手段と、を含むこととしたものである。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の情報処理装置であって、前記決定手段は、前記顧客側装置から受信した要求によって行われる更新が、要求元の顧客側装置と同じ環境下にある他の顧客側装置において行われ、かつ当該他の顧客側装置において動作検証が完了している場合に、要求元の顧客側装置において技術担当者が認証されているか否かに関わらず、要求に対応する更新情報を送信すると判断することとしたものである。
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、前記顧客側装置は、前記更新の要求に、更新の対象となり得る情報であって、現在当該顧客側装置で利用している各情報の版を表す版情報を含めて送信し、前記決定手段は、当該版情報に対応する更新情報が保持されている場合に、要求に対応する更新情報があると判断することとしたものである。
【0008】
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、前記更新情報は、前記顧客側装置において使用される実行可能情報であり、前記顧客側装置は、前記更新の要求に、当該顧客側装置で利用している拡張機器で使用する実行可能情報を特定する情報を含めて送信し、少なくとも一つの実行可能情報を特定する情報を含む更新除外情報を保持する手段を含み、前記決定手段は、前記顧客側装置から受信した更新の要求に、前記更新除外情報に含まれる実行可能情報を特定する情報が含まれているときに、要求元の顧客側装置において技術担当者が認証されているか否かにより、要求に対応する更新情報を送信するか否かを決定することとしたものである。
【0009】
請求項6記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、前記顧客側装置は、前記更新の要求に、当該顧客側装置で利用している拡張機器を特定する情報を含めて送信し、拡張機器を特定する情報と、当該拡張機器の動作が保証される更新情報を特定する動作保証情報を保持する手段を含み、前記決定手段は、前記顧客側装置から受信した更新の要求に、前記動作保証情報に含まれる、拡張機器を特定する情報が含まれているときに、要求元の顧客側装置において技術担当者が認証されているか否かにより、要求に対応する更新情報を送信するか否かを決定することとしたものである。
【0010】
請求項7記載の発明は、プログラムであって、コンピュータを、予め定められた技術担当者を認証する顧客側装置との間で情報を送受する手段と、前記顧客側装置から更新の要求を受け入れる手段と、前記受け入れた更新の要求に応答して、当該要求元の顧客側装置に対して要求に対応する更新情報があるか否かを判断し、要求に対応する更新情報がある場合に、要求元の顧客側装置において技術担当者が認証されているか否かにより、当該要求に対応する更新情報を送信するか否かを決定する決定手段と、当該決定により、更新情報を送信すると判断したときに、前記要求に対応する更新情報を、要求元の顧客側装置に対して送信する送信手段と、として機能させることとしたものである。
【0011】
請求項8記載の発明は、情報処理装置と、顧客側装置とを含む情報処理システムであって、顧客側装置は、予め定められた技術担当者を認証する処理を行い、前記情報処理装置は、前記顧客側装置から更新の要求を受け入れる手段と、前記受け入れた更新の要求に応じて、当該要求に対応する更新情報がある場合に、前記要求元の顧客側装置において技術担当者が認証されているか否かにより、当該要求に対応する更新情報を送信するか否かを決定する決定手段と、前記決定手段により更新情報を送信すると決定したときに、前記要求に対応する更新情報を、前記要求元の顧客側装置に対して送信する送信手段と、を含むこととしたものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1、2、7、8記載の発明によると、顧客が更新の要求をするべきでなく、技術担当者によって更新の要求が行われるべき状況に対応できる。
【0013】
請求項3記載の発明によると、本構成を有しない場合に比較して、顧客が更新の要求をするべきでない状況を減らすことができる。
【0014】
請求項4記載の発明によると、顧客側の装置で現在利用している情報の版の情報に基づく更新が行われ、更新元の版が合わない場合の顧客側による更新を防止できる。
【0015】
請求項5記載の発明によると、拡張機器で利用する実行可能情報が更新に適応できない場合があることに配慮し、拡張機器で利用する実行可能情報がある場合に顧客側による更新を防止できる。
【0016】
請求項6記載の発明によると、拡張機器の動作保証が行われていない版への顧客側による更新を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態に係る情報処理装置の構成およびその接続例を表すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る情報処理装置が保持する更新条件情報の例を表す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る情報処理装置に接続される顧客側装置の例を表す構成ブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る情報処理装置が受け入れる更新要求の情報の内容例を表す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る情報処理装置が行う更新の処理例を表すフローチャート図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る情報処理装置が顧客側装置に提供する情報により、顧客側装置が表示する情報の例を表す説明図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る情報処理装置が保持する機器構成情報の内容例を表す説明図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る情報処理装置が保持する機器検証情報の内容例を表す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本発明の実施の形態に係る情報処理装置1は、図1に例示するように、ネットワーク等の通信回線を介して顧客側の装置(顧客側装置2)に接続されている。なお、この場合に顧客側装置2は、各顧客ごとに複数あってもよい。また、顧客も複数であってよい。さらに本実施の形態では、顧客側装置2では、メーカー等から派遣されるカスタマーエンジニア(技術担当者)を認証する機能を備える。すなわち、操作を行っている者がカスタマーエンジニアであるか、顧客側の利用者であるかを識別し、当該識別の結果を表す情報を送信可能なものであるとする。
【0019】
本実施の形態の情報処理装置1は、一般的なサーバーコンピュータでよく、例えば図1に示したように、制御部11と、記憶部12と、通信部13とを主に含んで構成される。
【0020】
ここで制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等のプログラム制御デバイスであり、記憶部12に格納されたプログラムに従って動作する。この制御部11は、技術担当者を認証する顧客側装置2との間で情報を送受し、顧客側装置2から更新の要求を受け入れると、当該受け入れた更新の要求に応答して、要求元の顧客側装置2に対して要求に対応する更新情報があるか否かを判断し、要求に対応する更新情報がある場合に、要求元の顧客側装置2において技術担当者が認証されているか否かにより、当該要求に対応する更新情報を送信するか否かを決定する。
【0021】
そしてこの制御部11は、この決定により、更新情報を送信すると判断したときに、要求に対応する更新情報を、要求元の顧客側装置2に対して送信する。この制御部11の具体的な処理の内容については、後に述べる。
【0022】
記憶部12は、メモリデバイスや、ディスクデバイスなどであり、制御部11によって実行されるプログラムを保持する。このプログラムは、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)等のコンピュータ可読な記録媒体に格納されて提供され、この記憶部12に複写されたものであってもよい。本実施の形態では、この記憶部12はさらに制御部11のワークメモリとしても動作する。
【0023】
また、この記憶部12には、更新情報に関する提供条件の情報(更新条件情報)が格納されている。すなわち、この更新条件情報は図2に例示するように、顧客側装置2の機種ごとに、機種を特定する機種情報(A)と、少なくとも一つの機器バージョン情報(V)の各々に対して少なくとも一つの更新データファイルを特定する情報(U)を関連づけた更新情報特定情報(B)と、バージョン更新テーブル(C)と、更新除外条件(D)とを関連づけたものである。また、図2では、更新情報特定情報に、オプション機器対応情報(P)がさらに含まれる例を示している。この更新条件情報は、図示しない情報処理装置1の管理者(顧客側装置2のメーカーなど)の端末から適宜、表示したり書き換えたりできるようにしておく。
【0024】
本実施の形態では、ある顧客側装置2は少なくとも一つのソフトウェアモジュール(実行可能情報)を実行することで制御される。一例として顧客側装置2がスキャナとプリンタとコントローラとを含んでなり、スキャナ、プリンタ、複写機などの複数の機能を複合的に提供する複合機である場合、スキャナを制御するためのスキャナモジュールと、プリンタを制御するためのプリンタモジュールと、コントローラとして機能させるためのコントローラモジュールとのソフトウェアモジュールが必要となり、それぞれのソフトウェアモジュールにおいてもモジュールバージョン情報が関連づけられる。そして機器バージョン情報は、モジュールバージョン情報の組として定義される。
【0025】
たとえば、スキャナモジュールのモジュールバージョンが1.0.0であり、プリンタモジュールのモジュールバージョンが1.0.0であり、コントローラモジュールのモジュールバージョンが1.0.0であるようなソフトウェアモジュールの組で制御されている顧客側装置2の機器バージョンは1.0.0である、というように規定される。
【0026】
また、スキャナモジュールのモジュールバージョンが1.0.1であり、プリンタモジュールのモジュールバージョンが1.0.1であり、コントローラモジュールのモジュールバージョンが1.0.0であるようなソフトウェアモジュールの組で制御されている顧客側装置2の機器バージョンは1.0.1である、というように規定される。このように、少なくとも一部のモジュールバージョンが異なるソフトウェアモジュールが利用されている機器同士では、それらの機器バージョンは互いに異なる値となる。
【0027】
そこで、更新情報特定情報(B)では、機器バージョンを表す機器バージョン情報(V)ごとに、当該機器バージョンに対応する各ソフトウェアモジュールを含む更新データファイルを特定する情報(U:当該ソフトウェアモジュールを含む更新データファイル自体であってもよいし、当該更新データファイルを格納している場所を表す参照情報(URL:Uniform Resource Locator)であってもよい)を関連づけている。
【0028】
また図2に示した更新条件情報において、バージョン更新テーブル(C)は、図2に示したように、現在の機器バージョン情報(c1)と、当該現在の機器バージョン情報に対応するモジュールバージョン情報(c2)と、カスタマーエンジニアによる更新の要否を表す情報(c3)と、更新後の機器バージョン情報(c4)と、コメント情報(c5)とを関連づけて保持している。さらに図2の例では後設定ファイル(c6)が関連づけられている例を示している。なお、更新除外条件(D)やオプション機器対応情報(P)については、後に述べる。
【0029】
通信部13は、ネットワークインタフェースなどであり、制御部11から入力される指示に従い、指示された情報をネットワーク等の通信手段を介して、指示された宛先に送信する。また、この通信部13は、ネットワーク等の通信手段を介して受信した情報を制御部11に出力する。
【0030】
顧客側装置2は、一般的なコンピュータ装置や、プリンタ、複合機(スキャナやプリンタ、複写機などの機能を複合的に提供する機器)等であり、ネットワーク等の通信手段を介して情報処理装置1との間で情報を送受する。
【0031】
本実施の形態のある例では、この顧客側装置2は複合機であり、具体的には図3に示すように、スキャナ部21と、プリンタ部22と、コントローラ部23とを含み、コントローラ部23はさらに制御部31と、記憶部32と、通信部33と、操作部34と、表示部35と、インタフェース部36とを含んで構成される。
【0032】
スキャナ部21は、コントローラ部23に接続されており、コントローラ部23からの指示に従って読み取り面に配された媒体から画像を光学的に読み取り、読み取って得られた画像データをコントローラ部23に出力する。プリンタ部22もまたコントローラ部23に接続されており、コントローラ部23から入力される指示に従って、予め用意された用紙に画像を形成する。
【0033】
これらのスキャナ部21やプリンタ部22は、それぞれマイクロコンピュータ(プログラム制御デバイスと、プログラムを記憶する記憶素子とを含むハードウェアモジュール)が含まれ、上述の処理はこのマイクロコンピュータによる制御の下に行われる。
【0034】
コントローラ部23の制御部31は、CPU(Central Processing Unit)等のプログラム制御デバイスであり、記憶部32に格納されたプログラムに従って動作する。この制御部31は、利用者の指示操作を操作部34から受けて、当該指示操作に従い、各種のプログラム制御された処理を実行する。例えば、利用者から複写の指示がなされると、スキャナ部21に対して画像の読み取りを指示する。そして当該指示に応答してスキャナ部21から入力される画像データを、プリンタ部22に出力して画像を形成するよう指示する。この場合、プリンタ部22は当該スキャン部21にて読み取った画像を用紙に形成する処理を行い、複写が行われる。
【0035】
またこの制御部31は、利用者を認証する。具体的には要求に応答して認証の処理を開始してもよい。つまりこの制御部31は、認証を受けると否とに関わらず、利用者からの指示を受けて当該指示に従った処理を行うのであるが、認証を受けた場合には、認証を受けていない場合に比べ、より豊富な種類の指示を受け入れ可能となるよう設定する。本実施の形態では、この制御部31は、少なくともカスタマーエンジニアを認証する。このカスタマーエンジニアの認証は、ユーザ名とパスワードとを入力させ、予め記憶された情報と比較する方法や、認証情報を格納した媒体から認証情報を読み取り、それが予め定めた条件を満足するか否か(当該媒体から読み出した認証情報が別途取得される情報で復号可能であるとの条件や、当該認証情報が予め記憶された情報に一致するなどの条件でよい)を判断する方法、さらには指紋認証などのバイオメトリクス認証による方法など種々の方法を採用できる。
【0036】
さらにこの制御部31は、指示により、スキャナ部21やプリンタ部22、記憶部32に保持されているプログラムモジュールを更新するための処理を実行する。この処理では、制御部31は、図4に例示するように、自己(自顧客側装置2)を特定する情報(ID)と、現在の機器バージョン情報(CV)と、各部に保持されているプログラムモジュールのモジュールバージョンの情報(MV)、並びに、予め定められた機種情報(DI)、カスタマーエンジニアの認証がされているか否かを表す情報(LI)を含む、更新の要求を情報処理装置1へ送信する。
【0037】
そして制御部31は、更新のためのソフトウェアモジュールが情報処理装置1から配信されると、当該ソフトウェアモジュールを受信して、対応する場所に格納する。例えばスキャナ部21用のソフトウェアモジュールは、スキャナ部21のマイクロコンピュータに格納する。またコントローラ用のソフトウェアモジュールは、記憶部32に格納する。
【0038】
記憶部32は、メモリデバイスやディスクデバイスなどであり、制御部31によって実行されるプログラム(プログラムモジュール)を保持する。このプログラムは、DVD−ROMなどのコンピュータ可読な記録媒体から読み出されて、この記憶部32に複写されてもよいし、ネットワーク等の通信手段を介して送信され、この記憶部32に格納されたものであってもよい。
【0039】
通信部33は、ネットワークインタフェースなどであり、制御部31から入力される指示に従い、指示された情報をネットワーク等の通信手段を介して、指示された宛先に送信する。なお、情報処理装置1を示す宛先(ネットワークアドレスなど)は、予め記憶部32に格納しておくなどしておいてもよい。またこの通信部33は、ネットワーク等の通信手段を介して受信した情報を制御部31に出力する。
【0040】
操作部34は、例えば表示部35に重ね合わせて配された透明電極を備えたタッチパネルであってもよい。また、この操作部34はテンキーなどボタンインタフェースを含んでもよいし、トラックパッドなどのポインティングデバイスを含んでもよい。この操作部34は、利用者から入力される指示操作を受けると、その内容を制御部31に出力する。
【0041】
表示部35は例えば液晶ディスプレイなどであり、制御部31から入力される指示に従って画像を表示する。インタフェース部36は、各種の機器が接続されるシリアル、またはパラレルのデータ転送手段であり、スキャナ部21やプリンタ部22は、このインタフェース部36を介して接続される。また、このインタフェース部36には、オプション機器(顧客側の事情によって接続されたりされなかったりする拡張機器)が接続されてもよい。こうしたオプション機器には、顧客側装置1の機能(ここでは画像形成の機能)に直接関係のある機器、例えば排出した用紙にステープル留めをするフィニッシャ装置などがある。またこのオプション機器には、別の例として、顧客側装置1の機能(ここでは画像形成の機能)には直接の関係はない機器、例えば複写のための料金を徴収する料金徴収機なども含まれる。
【0042】
制御部31は、更新の要求の際には、これらオプション機器が接続されている場合は、当該オプション機器を特定する情報(複数ある場合はすべてでも、予め定められたオプション機器を除くもののみでもよい)を要求に含めて情報処理装置1へ送信する。
【0043】
次に、本実施の形態の情報処理装置1の制御部11の動作について述べる。この制御部11は、顧客側装置2から図4に例示したような更新の要求を受信すると、図5に示すような処理を開始する。すなわち制御部11は、記憶部12に格納されている更新条件情報から、要求元の顧客側装置2の機種情報(DI)に関連づけられたバージョン更新テーブルを取得する(S1)。
【0044】
制御部11は、当該取得したバージョン更新テーブルにおいて、要求元の顧客側装置2から受信した現在の機器バージョン情報(CV)が、現在の機器バージョン情報(c1)に一致する項目を検索する(S2)。
【0045】
制御部11は処理S2における検索により、一致する項目があったか(要求に対応する更新情報があったか)否かを調べ(S3)、一致する項目があったならば(Yesならば)、当該項目に関連づけられている、カスタマーエンジニアによる更新の要否を表す情報(c3)を参照して、カスタマーエンジニアによる更新が要求されているか否かを調べる(S4)。なお、この処理S3において、一致する項目があった場合は、当該項目に関連づけられているコメント情報(c5)を要求元の顧客側装置2へ送信して表示させる(更新要求の操作を行っている者に提示させる)ようにしてもよい。
【0046】
ここでカスタマーエンジニアによる更新が要求されているならば(Yesならば)、制御部11は、要求元の顧客側装置2から受信した、カスタマーエンジニアの認証がされているか否かを表す情報(LI)を参照し、認証がされているか否かを調べる(S5)。
【0047】
この処理S5において、認証がされていなかったならば(Noならば)、制御部11は、要求元の顧客側装置2に対して更新ができない旨のエラーメッセージを送信して(S6)、処理を終了する。一方、処理S5において、カスタマーエンジニアの認証がされていたならば(Yesならば)、制御部11は、処理S2の検索で見いだした項目に関連づけられている、更新後の機器バージョン情報(c4)を取得する(S7)。そして更新情報特定情報(B)において当該取得した機器バージョン情報に関連づけられた更新データファイルを特定する情報(U)を読み出す(S8)。
【0048】
制御部11は、この情報(U)により特定された更新データファイルを用いた更新処理を実行し(S9)、処理を終了する。この処理S9においては、制御部11が、情報(U)により特定された更新データファイルを取得し、これを更新情報として顧客側装置2へ送信してもよいし、この情報(U)自体を更新情報として、この更新情報を制御部11が顧客側装置2へ送信して、顧客側装置2において更新データファイルを取得させるようにしてもよい。
【0049】
また処理S4においてカスタマーエンジニアによる更新が要求されていないならば(Noならば)、制御部11は処理S7に移行して処理を続ける。さらに処理S3において、一致する項目がなかったならば(Noならば)、制御部11は、要求に対応する更新情報がない旨のエラーメッセージを顧客側装置2へ送信して(S10)、処理を終了する。
【0050】
本実施の形態によると、情報処理装置1が上述の処理を行うことにより、次のように動作する。すなわち顧客側装置2の製造元など更新情報の提供側において、顧客側で行うのではなくカスタマーエンジニアが更新するべきソフトウェアモジュールがある場合には、情報処理装置1が記憶するバージョン更新テーブルの設定時に、当該ソフトウェアモジュールに対応するエントリーのカスタマーエンジニアによる更新の要否を表す情報を「要」と設定しておく。
【0051】
すると情報処理装置1が、カスタマーエンジニアが更新するべきソフトウェアモジュールについて更新要求を受けたときに、バージョン更新テーブルを参照してカスタマーエンジニアによる更新の要否が「要」であると判断し、顧客側装置2にてカスタマーエンジニアの認証が行われているか否かを判断し、行われている場合に更新情報を送信し、行われていなければ更新情報の送信をしないよう制御する。
【0052】
なお、顧客側で行うのではなくカスタマーエンジニアが更新するべきソフトウェアモジュールとは、例えば当該ソフトウェアモジュールにおいて利用しているデータを、更新前にバックアップしておく必要がある場合などが相当する。
【0053】
さらに、本実施の形態の図5の処理において、更新情報を送信したときには、制御部11は、当該更新情報に対応する機器バージョン情報に関連づけて、後処理ファイル(c6)が記録されていたか否かを調べ、記録されていた場合には当該後処理ファイルを送信して、更新操作者にその適用を求めてもよい。この後処理ファイルは、例えば顧客側装置2において更新処理後に行うべき設定の内容が記述されたものであってもよいし、また、更新処理後に顧客側装置2において実行されるべき実行可能情報であってもよい。
【0054】
[顧客側カスタマイズがある場合]
また、図5に示した処理の処理S2に代えて、取得したバージョン更新テーブルにおいて、要求元の顧客側装置2から受信した現在の機器バージョン情報(CV)が現在の機器バージョン情報(c1)に一致し、かつ、各部に保持されているプログラムモジュール(顧客側装置2が使用している情報)のモジュールバージョンの情報(MV:本実施の形態において版情報に相当する)が、現在の機器バージョン情報に対応するモジュールバージョン情報(c2)に一致する項目を検索することとしてもよい。また、機器バージョン(CV)と現在の機器バージョン(c1)とは比較せず、モジュールバージョンの情報(MV)が、現在の機器バージョン情報に対応するモジュールバージョン情報(c2)に一致する項目を検索することとしてもよい。
【0055】
このようにしておくことで、顧客に対して特に調製されたモジュールがある場合に、当該モジュールのバージョン情報(MV)がモジュールバージョン情報(c2)に一致することがなくなり(この場合、機器バージョン情報も不一致となるように設定しておいてもよいが、そうでなくてもよい)、処理S3において一致する項目がなかったと判断されることとなる。従って、顧客に対して特に調製されたモジュールが、顧客側の操作によって更新されてしまうことがなくなる。
【0056】
[変形例]
また、ここまでの説明では、バージョン更新テーブルの設定により、カスタマーエンジニアによる更新の要否を判断することとしていたが、本実施の形態はこれに限られるものではない。例えば、更新除外条件(D:本実施の形態において更新除外情報に相当する)やオプション機器対応情報(P:本実施の形態において動作保証情報に相当する)に基づいてカスタマーエンジニアによる更新の要否を判断してもよい。
【0057】
すなわち、本実施の形態において顧客側装置2には、すでに述べたように、オプション機器が接続される場合があるが、オプション機器によっては、当該オプション機器を機能させるためのソフトウェアモジュール(サブモジュール)が別途必要になる場合がある。また、オプション機器のサブモジュールのバージョンによって、その動作が保証できる顧客側装置2のソフトウェアモジュールのバージョンが規定されている場合もある。
【0058】
本実施の形態では、このような場合に考慮して、顧客側装置2において特定のサブモジュール(特定モジュールと呼ぶ)が利用されている場合に更新を行わせないよう、特定モジュールのリストを、更新除外条件(D)として更新条件情報に含めて保持させている(図2参照)。また、機器バージョン情報(V)に対して、更新データファイルを特定する情報(U)とともに、当該機器バージョン(V)で動作保証されているオプション機器を特定する情報(P)が保持される。ここでオプション機器を特定する情報(P)は、商品機種コードと、そのバージョン(動作保証オプション機器のソフトウェア、すなわちサブモジュールのバージョン情報)とを含む(図2)。
【0059】
この場合、顧客側装置2では更新の要求に、オプション機器を特定する情報(オプション機器名と、当該オプション機器で利用されているサブモジュールのバージョンの情報)を含める。そして制御部11は、オプション機器を特定する情報と、当該オプション機器で利用されているサブモジュールのバージョンの情報とが含まれた更新の要求を受け入れる。
そして制御部11は図5の処理S3の後で、S2,S3で見いだされた、要求に対応する更新情報の更新後バージョン情報(c4)を参照し、当該更新後のバージョン情報に対応する機器バージョン情報に関連づけられたオプション機器を特定する情報(P)を読み出す。そして読み出した情報のうちに、更新の要求に含めて送信されたオプション機器を特定する情報に一致するものがあるか否かを調べる。
【0060】
制御部11は、ここで読み出した情報に、更新の要求に含められているオプション機器を特定する情報に一致するものがあれば処理S4以下の処理を実行する。また、制御部11は、ここで読み出した情報に、更新の要求に含められているオプション機器を特定する情報に一致するものがなければ、処理S5(要求元の顧客側装置2において技術担当者が認証されているか否かにより、更新情報を送信するか否かを決定する処理)に移行して処理を続ける。
【0061】
さらに制御部11は、この処理の過程で(例えばこの処理と前後して)、顧客側装置2から受信した要求のモジュールバージョンの情報(MV)に、更新除外条件(D)に含まれるモジュールの情報が含まれているか否かを判断し、含まれている場合に、処理S5(要求元の顧客側装置2において技術担当者が認証されているか否かにより、更新情報を送信するか否かを決定する処理)に移行して処理を続ける。また、顧客側装置2から受信した要求のモジュールバージョンの情報(MV)に、更新除外条件(D)に含まれるモジュールの情報が含まれていなければ、処理S4以下の処理を実行する。
【0062】
[エラーメッセージの例]
また、図5に示した処理S6において、カスタマーエンジニアによる更新が求められているにも関わらず、カスタマーエンジニアが認証されていない顧客側装置2から更新の要求が送信された場合に提供されるエラーメッセージは、例えば、図6に示すように、操作者が顧客側装置2を操作して、ソフトウェアの更新を指定したとき(S11)に、「カスタマーエンジニアによる更新が必要です」などのメッセージを表示するものである(S12)。この図6は、顧客側装置2において表示される画面の例を表す説明図である。
【0063】
[他の顧客側装置2における検証の利用]
さらに本実施の形態では、更新の要求を行った顧客側装置2(要求元)とは異なる他の顧客側装置2であって、要求元の顧客側装置2と同じ環境下にある顧客側装置2について、要求された更新と同じ更新が行われ、動作検証が行われている場合には、当該更新がカスタマーエンジニアによって為されることを要するとされている場合であっても、カスタマーエンジニアの認証がされていない状態で更新を行わせることとしてもよい。
【0064】
ここで同じ環境下とは、機器バージョンと更新前のソフトウェアモジュールのモジュールバージョンとが等しく、また実行しているソフトウェアモジュールが同一である等の条件をいう。この条件としては、他に、顧客側装置2の設置場所(設定されている企業などの組織名称等)が同一であることや、顧客側装置2が利用しているサービス(ウェブサービス)が同一であること、さらにはカスタマーエンジニアが同一であること等の条件がある。
【0065】
この処理を行う場合、情報処理装置1はその記憶部12に、図7に例示するように、顧客側装置2を特定する情報(顧客側装置2が更新の要求時に送信するもの(ID)と同じものとしておく)と、当該情報で特定される顧客側装置2の設置場所の情報、さらに、当該顧客側装置2が利用しているウェブサービスの一覧、当該顧客側装置2のメンテナンスを行っているカスタマーエンジニアを特定する情報(カスタマーエンジニアの社員番号等)を互いに関連づけて機器構成情報として記憶している。
【0066】
ここで利用しているウェブサービスの一覧は、例えば、各顧客側装置2から利用したウェブサービスのリストを受信して取得する。またカスタマーエンジニアを特定する情報は、顧客側装置2において最後に認証したときの情報を取得すればよい。さらに設置場所の情報は、予め設定しておくこととすればよい。
【0067】
また情報処理装置1は、図8に例示するように、各顧客側装置2を特定する情報(顧客側装置2が更新の要求時に送信するものと同じものとしておく)と、当該顧客側装置2の現在の機器バージョンと動作検証の状況とを関連づけて、機器検証情報として記憶部12に記憶している。ここで動作検証の情報は、例えば予め定めた試験動作が問題なく完了した(検証済み)か否かを表す情報とすればよい。
【0068】
情報処理装置1の制御部11は、図5に示した処理S5において、認証がされていなかったときに、要求元の顧客側装置2に対して更新ができない旨のエラーメッセージを送信する(処理S6)に先立ち、さらに、要求元の顧客側装置2と同じ環境下にある他の顧客側装置2において、要求された更新が行われ、かつ動作検証が完了しているか否かを調べ、当該他の顧客側装置2において、要求された更新が行われ、かつ動作検証が完了している場合には、処理S7に移行して更新の処理を行い、当該他の顧客側装置2において、要求された更新が行われていないか、または行われていても動作検証が完了していない場合は、処理S6に移行して、要求元の顧客側装置2に対して更新ができない旨のエラーメッセージを送信する。
【0069】
ここで、要求元の顧客側装置2と同じ環境下にある他の顧客側装置2において、要求された更新が行われ、かつ動作検証が完了しているか否かを調べる処理について説明する。
【0070】
制御部11は、受信した要求から顧客側装置2を特定する情報(ID)を取り出して、図7に例示した機器構成情報において当該取り出した顧客側装置2を特定する情報と一致する情報に関連づけられた、設置場所の情報と、ウェブサービスの一覧とを読み出す。
【0071】
そして制御部11は、当該読み出した設置場所の情報と、ウェブサービスの情報とが同一であるような他の顧客側装置2を、機器構成情報から検索する。ここで読み出した設置場所の情報と、ウェブサービスの情報とが同一であるような他の顧客側装置2が見いだされなかった場合は、図5の処理S6に移行して、要求元の顧客側装置2に対して更新ができない旨のエラーメッセージを送信する。
【0072】
一方、読み出した設置場所の情報と、ウェブサービスの情報とが同一であるような他の顧客側装置2が見いだされたならば、当該見いだした情報に関連づけられた、当該他の顧客側装置2を特定する情報(複数ある場合はすべて)を取得する。そして制御部11は、取得した情報を図8に例示した機器検証情報から検索する。
【0073】
制御部11は、図5の処理S3で見いだした項目に関連づけられている更新後の機器バージョン情報(c4)を取得する。そして制御部11は、上記検索により機器検証情報から見いだした情報のうちに、当該取得した機器バージョン情報に関連づけられたものがあるか否かを調べる。つまり、これにより設置場所が同じで、かつ、利用しているウェブサービスが同じであり、さらに要求元の顧客側装置2が要求する更新後のバージョンで動作している他の顧客側装置2が検索される。
【0074】
制御部11は、上記検索により機器検証情報から見いだした情報のうちに、当該取得した機器バージョン情報に関連づけられたものがあれば、それに(複数あるときにはそのうちのいずれかに)関連づけられた動作検証の状況を表す情報を参照して、当該情報が「検証済み」であるか否かを調べる。ここで当該情報が「検証済み」であれば(つまり、設置場所が同じで、かつ、利用しているウェブサービスが同じであり、さらに要求元の顧客側装置2が要求する更新後のバージョンで動作している他の顧客側装置2のうちに「検証済み」のものがあれば)、処理S7に移行して、更新の処理を行わせる。
【0075】
また、参照した動作検証の状況を表す情報が「検証済み」でなければ、つまり、設置場所が同じで、かつ、利用しているウェブサービスが同じであり、さらに要求元の顧客側装置2が要求する更新後のバージョンで動作している他の顧客側装置2のうちに「検証済み」のものがなければ、制御部11は、処理S6に移行して要求元の顧客側装置2に対して更新ができない旨のエラーメッセージを送信する。
【0076】
なお、ここでは設置場所が同じで、かつ、利用しているウェブサービスが同じであり、さらに要求元の顧客側装置2が要求する更新後のバージョンで動作している他の顧客側装置2のうちに1つでも「検証済み」のものがあれば、更新を行うこととしているが、これに代えて、更新の条件として、設置場所が同じで、かつ、利用しているウェブサービスが同じであり、さらに要求元の顧客側装置2が要求する更新後のバージョンで動作している他の顧客側装置2のすべてが「検証済み」である場合に、更新を行うこととしてもよい。
【0077】
またすでに述べたように、設置の環境が同じであるか否かは、設置場所や、利用しているウェブサービスの異同で判断する場合に限られない。さらに設置場所が企業名と事業部名とを含む場合は、企業名部分だけを比較するなど、設置場所の情報の一部を比較して一致するものを検索するようにしても構わない。
【符号の説明】
【0078】
1 情報処理装置、2 顧客側装置、11,31 制御部、12,32 記憶部、13,33 通信部、21 スキャナ部、22 プリンタ部、23 コントローラ部、34 操作部、35 表示部、36 インタフェース部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められた技術担当者を認証する顧客側装置から更新の要求を受け入れる手段と、
前記受け入れた更新の要求に応じて、当該要求に対応する更新情報がある場合に、要求元の顧客側装置において技術担当者が認証されているか否かにより、当該要求に対応する更新情報を送信するか否かを決定する決定手段と、
前記決定手段により更新情報を送信すると決定したときに、前記要求に対応する更新情報を、要求元の顧客側装置に対して送信する送信手段と、
を含むことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
予め定められた技術担当者を認証する顧客側装置から更新の要求を受け入れる手段と、
更新情報ごとに、技術担当者による更新の要否を表す情報を関連づけて保持する保持手段と、
前記受け入れた更新の要求に応じて、当該要求に対応する更新情報がある場合に、当該更新情報に関連づけられた技術担当者による更新の要否を表す情報が技術担当者による更新が必要であることを表しているときには、要求元の顧客側装置において技術担当者が認証されているか否かにより、要求に対応する更新情報を送信するか否かを決定する決定手段と、
当該決定により、更新情報を送信すると判断したときに、前記要求に対応する更新情報を、要求元の顧客側装置に対して送信する送信手段と、
を含むことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
前記決定手段は、前記顧客側装置から受信した要求によって行われる更新が、要求元の顧客側装置と同じ環境下にある他の顧客側装置において行われ、かつ当該他の顧客側装置において動作検証が完了している場合に、要求元の顧客側装置において技術担当者が認証されているか否かに関わらず、要求に対応する更新情報を送信すると判断する請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記顧客側装置は、前記更新の要求に、更新の対象となり得る情報であって、現在当該顧客側装置で利用している各情報の版を表す版情報を含めて送信し、
前記決定手段は、当該版情報に対応する更新情報が保持されている場合に、要求に対応する更新情報があると判断することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記更新情報は、前記顧客側装置において使用される実行可能情報であり、前記顧客側装置は、前記更新の要求に、当該顧客側装置で利用している拡張機器で使用する実行可能情報を特定する情報を含めて送信し、
少なくとも一つの実行可能情報を特定する情報を含む更新除外情報を保持する手段を含み、
前記決定手段は、前記顧客側装置から受信した更新の要求に、前記更新除外情報に含まれる実行可能情報を特定する情報が含まれているときに、要求元の顧客側装置において技術担当者が認証されているか否かにより、要求に対応する更新情報を送信するか否かを決定する請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記顧客側装置は、前記更新の要求に、当該顧客側装置で利用している拡張機器を特定する情報を含めて送信し、
拡張機器を特定する情報と、当該拡張機器の動作が保証される更新情報を特定する動作保証情報を保持する手段を含み、
前記決定手段は、前記顧客側装置から受信した更新の要求に、前記動作保証情報に含まれる、拡張機器を特定する情報が含まれているときに、要求元の顧客側装置において技術担当者が認証されているか否かにより、要求に対応する更新情報を送信するか否かを決定する請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータを、
予め定められた技術担当者を認証する顧客側装置との間で情報を送受する手段と、
前記顧客側装置から更新の要求を受け入れる手段と、
前記受け入れた更新の要求に応答して、当該要求元の顧客側装置に対して要求に対応する更新情報があるか否かを判断し、要求に対応する更新情報がある場合に、要求元の顧客側装置において技術担当者が認証されているか否かにより、当該要求に対応する更新情報を送信するか否かを決定する決定手段と、
当該決定により、更新情報を送信すると判断したときに、前記要求に対応する更新情報を、要求元の顧客側装置に対して送信する送信手段と、
として機能させるプログラム。
【請求項8】
情報処理装置と、顧客側装置とを含み、
顧客側装置は、
予め定められた技術担当者を認証する処理を行い、
前記情報処理装置は、
前記顧客側装置から更新の要求を受け入れる手段と、
前記受け入れた更新の要求に応じて、当該要求に対応する更新情報がある場合に、前記要求元の顧客側装置において技術担当者が認証されているか否かにより、当該要求に対応する更新情報を送信するか否かを決定する決定手段と、
前記決定手段により更新情報を送信すると決定したときに、前記要求に対応する更新情報を、前記要求元の顧客側装置に対して送信する送信手段と、
を含むことを特徴とする情報処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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