説明

情報処理装置及び情報処理装置の制御方法

【課題】 情報処理装置において、基準時間と蓄積時間とに基づき、記憶手段への電力供給を適切に制御すること。
【解決手段】 情報処理装置が省電力モードに移行されるべき条件が成立した場合において、蓄積時間が所定の値(基準時間未満)より大きい場合は、記憶手段への電力供給を第1のタイミングで減少させ、蓄積時間が所定の値より小さい場合は、記憶手段への電力供給を第1のタイミングより遅い第2のタイミングで減少させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理装置の制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、環境保護の観点から、電子機器の低消費電力化が求められている。これを実現するため、情報処理装置では、記憶手段等、装置内の各モジュールへの電力供給を必要に応じて停止して、省電力モードへと移行する手法を採用している。
【0003】
単に消費電力を低く抑えることのみを考えると、各モジュールへの電力供給は必要があるときだけこまめに行う構成にすればよい。しかし、記憶手段は、オンオフ回数が多くなるほど、故障する可能性が高くなる。そのため、記憶手段のオンオフを頻繁に繰り返すと、記憶手段を搭載した情報処理装置の製品寿命が経過する前に記憶手段が故障し、結果として情報処理装置が製品寿命に満たないうちに使用できなくなる可能性が高くなってしまう。なお、記憶手段のオンオフ回数とは、記憶手段に保証された記憶手段が故障することなく動作するために記憶手段に対して電力供給を増加させられる回数又は減少させられる回数のことである。また、情報処理装置の製品寿命とは、情報処理装置に保証された情報処理装置が故障することなく動作する時間のことである。
【0004】
これを回避するために、情報処理装置では、予め待機時間を設定しておき、記憶手段の起動を必要とするジョブの処理を終了した後その待機時間が過ぎてから記憶手段への電力供給を停止する方法が考えられている。
【0005】
一般的に、記憶手段の待機時間は、情報処理装置の製品寿命と記憶手段に保証されたオンオフ回数から算出される。例えば、特許文献1に記載された発明では、装置の製品寿命を記憶手段に保証されたオンオフ回数で割った時間を待機時間として、装置はその待機時間が過ぎるまで記憶手段に対して電力供給を停止しないよう制御している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−186426号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に記載された発明では、装置の製品寿命が経過する前に記憶手段のオンオフ回数が一定回数を超えるのを防ぐことはできるものの、記憶手段に対して電力供給を停止しにくくなってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る情報処理装置は、データを記憶する記憶手段を有し、前記記憶手段に電力が供給される通常モード又は前記記憶手段に電力が供給されない省電力モードで動作する情報処理装置であって、前記情報処理装置を前記通常モードから前記省電力モードに移行すべき条件が成立したか否かを判定する判定手段と、前記情報処理装置の電源がオンになってから経過した経過時間を計測する計測手段と、前記条件が成立したと前記判定手段が判定した場合において、前記経過時間から基準時間を前記情報処理装置が前記通常モードから前記省電力モードに移行した回数減算した蓄積時間が前記基準時間未満の所定の値より大きい場合は、前記情報処理装置を第1のタイミングで前記通常モードから前記省電力モードへ移行させるよう制御し、前記蓄積時間が前記所定の値より小さい場合は、前記情報処理装置を前記第1のタイミングより遅い第2のタイミングで前記通常モードから前記省電力モードへ移行させるよう制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、情報処理装置において、基準時間と蓄積時間とに基づき、記憶手段への電力供給を適切に制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図
【図2】第1実施形態に係るプリンタ102の構成を示すブロック図
【図3】第1実施形態に係る制御部201の構成を示すブロック図
【図4】第1実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図
【図5】第1実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャート
【図6】第1実施形態に係るプリンタ102の電源をオンにした後の時間pと蓄積時間taとの関係を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
【0012】
なお、記憶手段のオンオフ回数とは、記憶手段に保証された記憶手段が故障することなく動作するために記憶手段に対して電力供給を増加させられる回数又は減少させられる回数のことである。また、情報処理装置の製品寿命とは、情報処理装置に保証された情報処理装置が故障することなく動作する時間のことである。
【0013】
〔第1実施形態〕
図1は、第1実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図である。
【0014】
101は、PCである。102は、プリンタである。103は、PC101とプリンタ102とを接続し、画像データ等のデータ伝送を行うためのネットワークである。なお、PC101とプリンタ102との接続は、ローカル接続であってもかまわない。
【0015】
図2は、第1実施形態に係るプリンタ102の構成を示すブロック図である。なお、本実施形態では情報処理装置としてプリンタを例に説明するが、情報処理装置としてはプリンタ以外の装置であってもかまわない。
【0016】
201は制御部であり、プリンタ102の各構成202〜205を制御する。制御部201の詳細は、図3を用いて後述する。202は操作部であり、表示部と入力部とを有し、表示部によりユーザにプリンタ102の操作画面を提供するとともに、入力部によりユーザからプリンタ102に対する各種操作を受け付ける。203は読取部であり、原稿から画像データを読み取り、制御部201に入力する。204は印刷部であり、制御部201により画像処理を実行された画像データに基づいて、出力用紙に画像形成を実行する。206は電力供給部であり、プリンタ102の各構成201〜204に対して電力を供給する。
【0017】
図3は、第1実施形態に係る制御部201の構成を示すブロック図である。
【0018】
301はCPUであり、RAM303に展開されたプログラムに基づき、プリンタ102の各構成202〜205や制御部201の各構成302〜308を制御する。302はROM(ロム:不揮発性記憶媒体)であり、CPU301が実行するブートプログラム等を記憶する。303はRAM(メモリ:揮発性記憶媒体)であり、CPU301が実行するOSやアプリケーションのプログラム等がHDD304から展開される。304はHDD(ハードディスク:不揮発性記憶媒体)であり、CPU301が実行するOSやアプリケーションのプログラム等を記憶する。305は画像プロセッサであり、画像メモリ306に記憶された画像データに対して各種画像処理を実行する。306は画像メモリ(揮発性記憶媒体)であり、読取部203やネットワークIFから入力された画像データを一時的に保持する。307はネットワークIFであり、PC101等の外部装置から画像データ等の入出力を行う。308は電力供給制御部であり、電源部205からプリンタ102の各構成201〜204や制御部201の各構成301〜307への電力供給状態を切り換える。
【0019】
図4は、第1実施形態に係る電源部205の各構成に対する電力供給の状態とCPU301や電力供給制御部308の各構成に対する電力供給制御の構成を示す図である。図4において、実線の矢印は電力供給を示し、点線の矢印は電力供給制御を示す。
【0020】
401はAC電源であり、副電源402と主電源403に電力を供給する。402は副電源であり、電力供給制御部308の各構成に対して電力を供給する。403は主電源であり、オン/オフ切換スイッチ601を介して、CPU301とHDD304に電力を供給する。なお、主電源403は、図示しないオン/オフ切換スイッチを介して、図示しないプリンタ102の各構成201〜205や制御部201の各構成301〜307にも電力を供給することとしてもよい。
【0021】
501はトリガ検出部であり、操作部202や読取部203やネットワークIF307によるデータの入力を検出し、オン/オフ切換スイッチ601をオンにする。502はタイマであり、プリンタ102が電源オンになった後の経過時間を計測する。なお、タイマ502は、プリンタ102が電源オンの間の時間を計測するものとしたが、図示しないバッテリ等を用いて、プリンタ102が電源オンでない間の時間も計測するものとしてもよい。また、タイマ502は、例えば、カレンダーICのようなリアルタイムクロックや、OSが保持するシステムタイマを使用すればよい。
【0022】
601はオン/オフ切換スイッチであり、CPU301とトリガ検出部501の制御により、主電源403からCPU301とHDD304への電力供給のオン/オフ切換を行う。
【0023】
第1実施形態では、オン/オフ切換スイッチ601に対して、トリガ検出部501がオンの制御を行い、CPU301がオフの制御を行う。その結果、オン/オフ切換スイッチ601のオン/オフに連動して、CPU301とHDD304がオン/オフされる。
【0024】
本実施形態において、プリンタ102が通常モードで動作している場合には、HDD304の電源がオンになりHDD304に対して電力が供給される状態になっている。また、本実施形態において、プリンタ102が省電力モードで動作している場合には、HDD304の電源がオフになりHDD304に対して電力が供給されない状態になっている。なお、HDD304に対して電力が供給されない状態とは、HDD304に対して電力が供給されない状態だけでなく、HDD304に対してHDD304が使用できない程度の微量の電力が供給される状態も含む。
【0025】
図5は、第1実施形態に係るプリンタ102の制御全体を示すフローチャートである。なお、このフローチャートの制御は、CPU301がHDD304に記憶されたプログラムをRAM303に読み出し実行することにより実行される。
【0026】
なお、本実施形態において、ジョブとは、読取部203を用いる読み取りジョブ、印刷部204を用いる印刷ジョブ、操作部202を用いる操作応答ジョブ、ネットワークIF307を用いるネットワーク応答ジョブ等の総称である。これらのジョブは、HDDの起動が必要なジョブと、HDDの起動が不要なジョブとに大別することができる。読取ジョブや印刷ジョブはHDDの起動が必要なジョブであり、操作応答ジョブやネットワーク応答ジョブはHDDの起動が不要なジョブである。
【0027】
まず、プリンタ102の電源がオンになるまで待つ(S101)。S101でプリンタ102の電源がオンになったら、S102に進む。S102に進むとき、タイマ502で蓄積時間taの計測を開始する。
【0028】
次に、ジョブの入力があるまで待つ(S102)。ジョブの入力は、トリガ検出部501がジョブのトリガを検出することにより検知する。S102でジョブの入力があった場合、HDD304に対して電力供給を開始する(S103)。すなわち、プリンタ102を通常モードに移行させる。HDD304に対する電力供給の開始は、トリガ検出部501がオン/オフ切換スイッチ601に対してオンの制御を行うことにより実行される。次に、ジョブの処理を実行する(S104)。ジョブの処理は、ジョブの種類に応じて、CPU301がプリンタ102のうち処理対象となるジョブを処理するために必要となる構成を制御することによって実行する。S104でジョブの処理が完了し、引き続き処理すべきジョブが存在しない状態になった場合、電源部205からHDD304への電力供給が停止されるべき条件が成立したと判定し、S105に移行する。
【0029】
次に、蓄積時間taが下限閾値L(Lは0未満)に基準時間Sを加算した値(下限閾値Lに基準時間Sを加算した値は基準時間S未満)以上か否かにより、HDD304に対して電力供給を停止するか否かを判断する(S105)。すなわち、下限閾値Lに基準時間Sを加算した値を省電力モードへの移行基準に使用して、プリンタ102を省電力モードへ移行させるか否かを判断する。ここで、S105ではta>L+Sという式に基づいて判断するとしたが、これと等価な式であればどのような式を用いて判断してもよい。なお、蓄積時間taは、S105に移行するまでにタイマ502で蓄積された時間である。また、基準時間Sは、HDDのオンオフ回数がプリンタの製品寿命内にHDDに補償されているオンオフ回数を超えないようするための基準となる時間である。基準時間Sは、プリンタの製品寿命をP、HDDに補償されているオンオフ回数をHとすると、S=P/Hとして算出される。基準時間Sは、HDD304に記憶され、必要に応じてRAM303に読み出される。基準時間Sは、プリンタ102が算出することとしてもよいし、予めHDD304等に記憶されているものとしてもよい。また、下限閾値Lは、蓄積時間taが基準時間Sに満たない場合にも積極的にHDDの電源供給の停止を実施するために、蓄積時間taが取り得る下限の閾値を定義したものである。下限閾値Lは、HDD304に記憶され、必要に応じてRAM303に読み出される。下限閾値Lは、プリンタ102が算出することとしてもよいし、予めHDD304等に記憶されているものとしてもよい。S105で蓄積時間taが下限閾値Lに基準時間Sを加算した値以上である場合、S106に移行する。S105で蓄積時間taが下限閾値Lに基準時間Sを加算した値未満である場合、S109に移行する。
【0030】
S105で蓄積時間taが下限閾値Lに基準時間Sを加算した値以上であった場合、S104でジョブの処理が完了してすぐのタイミング(第1のタイミング)でHDD304に対して電力供給を停止する(S106)。すなわち、プリンタ102を省電力モードに移行させる。HDD304に対する電力供給の停止は、CPU301がオン/オフ切換スイッチ601に対してオフの制御を行うことにより実行される。なお、S106では、S104でジョブの処理が完了してから所定の時間が経過してからHDD304に対して電力供給を停止することとしてもよい。
【0031】
次に、蓄積時間taから基準時間Sを減算する(S107)。つまり、タイマ502で計測した経過時間から基準時間SをS107を通過した回数減算することにより、蓄積時間taの値を新たに算出する。本実施形態において、蓄積時間taは、0以下のマイナスの値となることを許す。これにより、プリンタ102の電源がオンになってからあまり時間が経過していない場合であっても、HDD304の電源をすぐにオフにすることができるようになる。
【0032】
次に、プリンタ102の電源がオフになったか否かを判断する(S108)。S108でプリンタ102の電源がオフになったら、処理を終了する。なお、プリンタ102の電源がオフになるとき、タイマ502で蓄積時間taの計測を終了する。また、S108でプリンタ102の電源がオフになるとき、図示しない不揮発性の記憶手段に蓄積時間taの値を記憶し、次にS101でプリンタ102の電源がオンになったときに読み出して使用する。S108でプリンタ102の電源がオフにならなかったら、S102に戻る。
【0033】
S105で蓄積時間taが下限閾値Lに基準時間Sを加算した値未満であった場合、所定の待機時間wの値を算出する(S109)。待機時間wは、S104でジョブの処理が終了してからS509〜S511を経てS506でHDDに対して電力供給を停止するまでの間、プリンタ102にジョブの入力がない状態で待機する時間である。待機時間wは、下限閾値Lに基準時間Sを加算した値から蓄積時間taを減算することにより算出される。次に、S109で求めた所定の待機時間wの間、HDDに対して電力供給を停止せずに待機する(S110)。これにより、S105でNOとなった後にS107で蓄積時間taから基準時間Sを減算した場合であっても、蓄積時間taの値が下限閾値L未満にならないようにすることが可能となる。次に、S110で待機している間にジョブの入力があったか否かを判断する(S111)。S111でジョブの入力があったと判断された場合、S104に移行する。S111でジョブの入力がなかったと判断された場合、S106に移行する。この場合、S106では、S104でジョブの処理が完了してから所定の待機時間wが経過した後のタイミング(第2のタイミング)でHDD304に対して電力供給を停止することになる。
【0034】
なお、上述の例ではプリンタ102の電源がオンの間だけ蓄積時間の計測を行うこととしたが、プリンタ102の電源がオフの間も蓄積時間の計測を継続することとしてもよい。この場合、タイマ502に図示しない電池を接続し、プリンタ102の電源がオフの間には、タイマ502に電池から電力供給を行えるようにする。また、プリンタ102の使用を開始して最初にS102に進むときのみ、タイマ502で蓄積時間taの計測を開始する。また、処理を終了するとき、タイマ502で蓄積時間taの計測を終了せず、処理を終了した後も、タイマ502で蓄積時間taの計測を継続する。
【0035】
また、S106では、HDD304に対して電力供給を停止することとしているが、HDD304に対して通常よりも電力供給を減少させることとしてもよい。ここで、HDD304に対して通常よりも電力供給を減少させることとしては、例えば、HDD304のディスクを回転させているモータへの電力供給を停止させることが該当する。このとき、HDD304に対してデータの読み書きができない状態となる。
【0036】
図6は、第1実施形態に係るプリンタ102の電源をオンにした後の時間pと、タイマ502における蓄積時間taとの関係を示す図である。図6において、下図は基準時間Sが1時間、下限閾値Lが−100時間である場合の蓄積時間taの推移を示している。また、上図は、下図に対応したHDD304の電源のオン/オフの状態の推移を示している。また、矢印は、プリンタ102にジョブが入力されたことを示している。
【0037】
ジョブ1やジョブ2等の処理後は、蓄積時間taが基準時間未満であるが、下限閾値Lに基準時間Sを加算した値未満にはなっていないため、すぐにHDDに対して電力供給を停止する。これは、S105からS106に移行するケースに対応する。なお、S105からS109に移行するケースは図6には示していないが、蓄積時間taが下限閾値Lに基準時間Sを加算した値になるまでHDDのON状態が維持されることとなる。
【0038】
下限閾値Lに基準時間Sを加算した値を省電力モードへの移行基準に使用した結果、蓄積時間taが基準時間未満であっても、ジョブの処理後すぐに省電力モードへ移行できるようになる。つまり、下限閾値Lに基準時間Sを加算した値を省電力モードへの移行基準に使用した結果、基準時間Sを省電力モードへの移行基準に使用した場合よりも、ジョブの処理後すぐに省電力モードへ移行し易くなる。
【0039】
〔他の実施形態〕
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。
【0040】
即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを記憶する記憶手段を有し、
前記記憶手段に電力が供給される通常モード又は前記記憶手段に電力が供給されない省電力モードで動作する情報処理装置であって、
前記情報処理装置を前記通常モードから前記省電力モードに移行すべき条件が成立したか否かを判定する判定手段と、
前記情報処理装置の電源がオンになってから経過した経過時間を計測する計測手段と、
前記条件が成立したと前記判定手段が判定した場合において、前記経過時間から基準時間を前記情報処理装置が前記通常モードから前記省電力モードに移行した回数減算した蓄積時間が前記基準時間未満の所定の値より大きい場合は、前記情報処理装置を第1のタイミングで前記通常モードから前記省電力モードへ移行させるよう制御し、前記蓄積時間が前記所定の値より小さい場合は、前記情報処理装置を前記第1のタイミングより遅い第2のタイミングで前記通常モードから前記省電力モードへ移行させるよう制御する制御手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記蓄積時間は、前記経過時間から前記基準時間を前記情報処理装置が前記通常モードから前記省電力モードに移行する度に減算した時間であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2のタイミングは、前記条件が成立したと前記判定手段が判定した後に、前記所定の値から前記蓄積時間を減算することにより算出される時間が経過したタイミングであることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記記憶手段に記憶されたデータに基づきジョブの処理を実行する実行手段を有し、
前記判定手段は、前記実行手段がジョブの処理を終了した後に引き続き処理すべきジョブが存在しない状態になった場合、前記条件が成立したと判定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記基準時間は、前記情報処理装置に保証された前記情報処理装置が故障することなく動作する時間を前記記憶手段に保証された前記記憶手段が故障することなく動作するために前記記憶手段の電源をオン又はオフできる回数で割ることにより算出される時間であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
データを記憶する記憶手段とを有し、
前記記憶手段に電力が供給される通常モード又は前記記憶手段に電力が供給されない省電力モードで動作する情報処理装置の制御方法であって、
前記情報処理装置を前記通常モードから前記省電力モードに移行すべき条件が成立したか否かを判定する判定工程と、
前記情報処理装置の電源がオンになってから経過した経過時間を計測する計測工程と、
前記条件が成立したと前記判定工程で判定した場合において、前記経過時間から基準時間を前記情報処理装置が前記通常モードから前記省電力モードに移行した回数減算した蓄積時間が前記基準時間未満の所定の値より大きい場合は、前記情報処理装置を第1のタイミングで前記通常モードから前記省電力モードへ移行させるよう制御し、前記蓄積時間が前記所定の値より小さい場合は、前記情報処理装置を前記第1のタイミングより遅い第2のタイミングで前記通常モードから前記省電力モードへ移行させるよう制御する制御工程とを有することを特徴とする制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−221708(P2011−221708A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−88798(P2010−88798)
【出願日】平成22年4月7日(2010.4.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】