説明

情報処理装置

【課題】アクセスしているウェブページに関連するウェブページを、使用者の少ない入力操作によって検索する。
【解決手段】関連ページ検索管理部は、ブラウザ部の動作開始を契機に、使用者による入力操作なしに動作を開始し(ステップS21a)、ブラウザ部がウェブページのダウンロードを開始すると、機能未稼働アイコンを表示し(ステップS21c)、更に、ブラウザ部がウェブページのダウンロードを終了すると、機能稼働中アイコンを表示する(ステップS21e)。この機能稼働中アイコンに対する使用者による入力操作に従って(ステップS21fの「タッチされた」)、関連ページ検索管理部は、ブラウザ部がダウンロードしたウェブページから抽出されたキーワードを用いたウェブページ検索に進む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理装置に係り、特に、ウェブページを検索する処理に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットには、1つ又は複数のウェブページからなる数多くのウェブサイトが接続されている。そこで、インターネットに接続された情報処理装置は、ウェブページへアクセスすることによって多種多様な情報を使用者へ提供することができる。ここで、ウェブページとは、html言語(HyperText Markup Language)によって記述されたファイルに対応する。また、ウェブページは、URL(Uniform Resource Locator)によって識別される。そして、ウェブサイトは、ウェブページを記憶する装置である。
【0003】
しかし、数多くのウェブページへのアクセスが可能であるため、装置の使用者は、有用なウェブページを見つけることが困難である。そこで、装置の使用者は、アクセスしているウェブページに含まれる注目する語彙を指定し、装置は、指定された語彙をキーワードとし、更に、その語彙周辺の文字列からキーワードを抽出し、それらのキーワードを指定してウェブページを検索し、検索されたウェブページへアクセスする処理が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−129098号公報(第2頁、図1、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に開示されている方法では、装置にウェブページを検索させるために、装置の使用者は、注目する語彙を選択して指定する必要があった。そのために語彙の意味を熟慮することと、選択した語彙を誤り無く指定する操作とが避けられず、その結果、手軽に検索をさせることができない問題点があった。
【0006】
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、アクセスしているウェブページに関連するウェブページを、使用者の少ない入力操作によって検索する情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、ウェブページのダウンロードがブラウザ手段によって開始されると、アイコンを第1の表示形態で表示手段に表示し、そのウェブページのダウンロードが前記ブラウザ手段によって終了され、かつ、そのダウンロードされたウェブページから検索キーワードがキーワード抽出手段によって抽出された場合、前記アイコンを第2の表示形態に変更して前記表示手段に表示し、その第2の表示形態で表示されたアイコンに対する操作が入力手段からされた場合、前記抽出された検索キーワードによってウェブページ検索を行う関連ページ検索手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、アクセスしているウェブページに関連するウェブページを、使用者の少ない入力操作によって検索することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係る移動通信装置の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施形態に係る関連ページ検索部の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の実施形態に係る関連ページ検索管理部がアクセスしているウェブページに関連するウェブページの検索を制御する動作のフローチャート(その1)。
【図4】本発明の実施形態に係る関連ページ検索管理部がアクセスしているウェブページに関連するウェブページの検索を制御する動作のフローチャート(その2)。
【図5】本発明の実施形態に係るブラウザ部及び関連ページ検索管理部が表示部に表示させる画像の一例(その1)。
【図6】本発明の実施形態に係るブラウザ部及び関連ページ検索管理部が表示部に表示させる画像の一例(その2)。
【図7】本発明の実施形態に係るブラウザ部及び関連ページ検索管理部が表示部に表示させる画像の一例(その3)。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の情報処理装置が適用された移動通信装置の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施形態に係る移動通信装置の構成を示すブロック図である。この移動通信装置は、装置全体の制御を行い、OSの機能を含む制御部11と、移動通信網通信部12と、移動通信網の基地局(図示せず)との間で電波の送受信を行うアンテナ12aと、移動通信網送受信部13と、通話部14と、受話に用いられるスピーカ14aと、送話に用いられるマイクロフォン14bと、表示部15と、タッチパッド16と、キー入力部16aと、ブラウザ部17と、関連ページ検索部20とからなる。なお、移動通信網は、インターネットと接続されている。また、タッチパッド16は、表示部15の表示画面を覆って設置され、表示部15と共に、タッチパネルを構成する。
【0012】
図2は、関連ページ検索部20の詳細な構成を示すブロック図である。関連ページ検索部20は、関連ページ検索部20内の各部の管理を行う関連ページ検索管理部21と、制御部11及びブラウザ部17と接続されるブラウザ連携部22と、本文領域抽出部23と、形態素解析用の辞書24と、キーワード抽出部25と、キーワード記憶部26と、移動通信網送受信部13と接続される検索クエリ生成部27と、移動通信網送受信部13と接続される検索結果解析部28と、表示部15及びタッチパッド16と接続されるUI入出力部29とからなる。なお、図2で、信号の流れを矢印を付した実線で、また、記憶された情報の参照を矢印を付した破線で示したが、これらの線及び矢印の向きは、各部の動作の理解を容易にするためのものであり、全ての信号の流れや情報の参照を示すものではない。
【0013】
上記のように構成された、本発明の実施形態に係る移動通信装置の各部の動作を、図1及び図2を参照して説明する。移動通信網通信部12は、基地局から送信され、アンテナ12aが受信した高周波信号を移動通信網送受信部13へ送信し、また、移動通信網送受信部13から送信される高周波信号を、アンテナ12aを介して基地局に送信する。
【0014】
移動通信網送受信部13は、移動通信網通信部12からの高周波信号を増幅、周波数変換及び復調し、ディジタル音声信号を通話部14へ、制御信号を制御部11へ、また、ウェブページに係る信号を制御部11を介して、装置の各部へ送信する。
【0015】
移動通信網送受信部13は、更には、通話部14から送信されるディジタル音声信号、及び制御部11から送信される制御信号、また、装置の各部から送信されたウェブページのアクセスに係る信号を変調、周波数変換及び増幅し、高周波信号を得て、それを移動通信網通信部12に送る。
【0016】
通話部14は、移動通信網送受信部13から送信されるディジタル音声信号をアナログ音声信号に変換し、それを増幅してスピーカ14aに送る。また、マイクロフォン14bから送信されるアナログ音声信号を増幅し、それをディジタル音声信号に変換して移動通信網送受信部13に送信する。
【0017】
表示部15は、使用者に操作を促す表示や、使用者が操作した内容の表示や、装置の動作状態の表示等に用いられる有機ELディスプレー、又は、バックライト付きのLCDであって、ドライバプログラムを含み、制御部11及び装置の各部に制御されることで、文字、数字、更に、アイコンを含む画像データを表示する。また、操作を識別する画像データを表示する。
【0018】
タッチパッド16は、接触を検出する素子とドライバプログラムとからなり、所定の時間に渡って指等が接触された場合、その接触を検出する。タッチパッド16が接触されたか否かを判断する方式は、圧力の変化を感知する感圧式であっても、指等との間の静電容量の変化を検出する静電容量式であっても、その他の方法であっても良い。接触が検出された場合、タッチパッド16は、接触された位置を示す座標を制御部11へ送信する。なお、その座標の通知を装置の各部が要求した場合、制御部11に代えて、その部へ接触された位置を示す座標送信する。
【0019】
タッチパッド16は、表示部15と共にタッチパネルを構成する。そこで、画像データが表示された表示部15の表示画面の位置に指等が接触されると、その位置の座標が送信され、その座標を受信した装置の各部は、上記画像データによって識別される動作をすることにより、装置の使用者に分かり易いユーザインターフェースを提供することができる。例えば、装置の処理部を識別する画像が表示された位置に接触されると、その処理部が起動される。また、QWERTY方式のキーボードが表示され、各キーが表示された位置に接触されると、そのキーで識別される文字が入力される。このように、タッチパッド16によって、装置の使用者による入力操作が行われる。
【0020】
そこで、以後、タッチパッド16への指等の接触を、タッチパッド16からの入力操作と称する。また、その接触をタッチと称する。更に、上記画像データのように、その画像が表示された位置へのタッチによって入力操作が行われる画像をソフトキーと称する。また、上記の文字入力のために表示されるキーボードをソフトキーボードと称する。なお、表示された位置へのタッチによって入力操作が行われない画像はソフトキーではない。
【0021】
キー入力部16aは、ユーザーによって押下される操作キーからなり、操作キーが押下されると、そのキーの識別子を制御部11に通知する。操作キーは、電源のオン、オフキー、通話の際の音量の調整キー、通話の着呼、発信、終話キー等の限られた指示を入力するためのキーからなる。
【0022】
ブラウザ部17は、タッチパッド16又はキー入力部16aからの入力操作によって動作を開始し、定められたURLによって識別されるウェブページへアクセスする。そして、そのウェブページに含まれる静止画像及び動画像、並びに、文字を表示部15に表示させ、音声をスピーカ14a又は音声発生用の第2のスピーカから発生させる。
【0023】
また、ブラウザ部17は、タッチパッド16からの入力操作によってURLが指定された場合、そのURLによって識別されるウェブページへアクセスする。更には、リンクが表示された位置へのタッチに従い、そのリンクに対応付けられたURLによって識別されるウェブページへアクセスする。ブラウザ部17は、タッチパッド16又はキー入力部16aからの入力操作によって動作を終了する。
【0024】
関連ページ検索管理部21は、ブラウザ部17が動作を開始したことを契機とするブラウザ連携部22からの指示に基づいて動作を開始する。そして、UI入出力部29を介して通知されたタッチパッド16からの入力操作に基づいて、キーワード抽出部25によって抽出されたキーワードを指定し、検索クエリ生成部27を制御して検索サイトにウェブページを検索させる。
【0025】
そして、関連ページ検索管理部21は、検索結果解析部28に、その検索結果を解析させる。そして、UI入出力部29を介して表示部15に解析された検索結果の一覧を表示させる。更に、UI入出力部29を介して通知されたタッチパッド16からの入力操作に基づいて選択された検索結果のURLをブラウザ連携部22を介してブラウザ部17に通知して、そのURLへアクセスさせる。
【0026】
ブラウザ連携部22は、ブラウザ部17へのプラグインであり、ブラウザ部17の動作開始によって動作を開始し、直ちに関連ページ検索管理部21を起動する。そして、制御部11からブラウザ部17へのメッセージを、ブラウザ部17に代わって受信する設定とする。そして、受信されたメッセージをブラウザ部17に送信すると共に、関連ページ検索部20内へ送信する。ここで、メッセージは、ブラウザ部17への制御信号と、ブラウザ部17がダウンロードしたウェブページデータ(htmlファイル)とを含む。また、ブラウザ連携部22は、ブラウザ部17内のイベントを受信して、そのイベントを関連ページ検索部20内へ送信し、更に、ブラウザ部17内のデータを取得して、関連ページ検索部20内へ送信する。
【0027】
ブラウザ連携部22が、制御部11からブラウザ部17へのメッセージをブラウザ部17に代わって受信する方法の一例を説明する。制御部11がブラウザ部17に属する関数を呼び、コールバック関数を介してそのメッセージの送信が行われている場合、ブラウザ連携部22は、ブラウザ部17に属する関数に代えて、ブラウザ連携部22に属する関数を制御部11が呼ぶように、制御部11が参照する関数のアドレスを書き換える。そして、コールバック関数を介してそのメッセージを受信し、制御部11に代わってブラウザ部17にそのメッセージを送信する。この動作によって、ブラウザ部17の動作に何ら影響を与えることなく、そのメッセージを関連ページ検索部20内で用いることができる。
【0028】
ブラウザ連携部22によって受信される制御部11からブラウザ部17への制御信号とは、URLによって指定されたウェブページへのアクセス指示等である。また、ブラウザ連携部22によって受信されるブラウザ部17内のイベントとは、ウェブページのダウンロード開始、そのダウンロード終了等である。ブラウザ連携部22は、これらの制御信号とイベントとを関連ページ検索管理部21に通知する。また、ブラウザ連携部22は、ブラウザ部17からダウンロード終了の通知を受信すると、ダウンロードされたウェブページデータをブラウザ部17から取得する。そして、そのデータを本文領域抽出部23へ送信し、本文領域抽出部23と、キーワード抽出部25とを順次動作させた後、それらの動作終了を関連ページ検索管理部21に通知する。
【0029】
また、ブラウザ連携部22は、制御部11に代り、ブラウザ部17へメッセージを送信する。このメッセージは、URLによって指定されたウェブページへのアクセスを指示する制御信号である。なお、このURLは、関連ページ検索管理部21からブラウザ連携部22へ通知される。
【0030】
本文領域抽出部23は、ブラウザ連携部22の指示に従って動作を開始し、ブラウザ連携部22から送信されたウェブページの中から本文を抽出する。即ち、ウェブページは、html言語で記述されているので、その文字列から、タグ、広告、ウェブサイトを運営する者の名称、目次等の本文以外の文字列を取り除いて本文とする。本文と、本文以外とは、例えば、文字種別を含む、文字列の統計量によって判断される。本文領域抽出部23は、抽出された本文をキーワード抽出部25に送信する。
【0031】
キーワード抽出部25は、ブラウザ連携部22の指示に従って動作を開始し、本文領域抽出部23によって抽出された本文から1つ又は複数のキーワードを抽出し、抽出されたキーワードそれぞれにスコアを付して、キーワード記憶部26に記憶させ、キーワード抽出終了をブラウザ連携部22に通知する。即ち、まず、その本文を、辞書24を参照して形態素解析する。得られた形態素の中で、次の条件の全部又は定められた一部をより多く満たす形態素をキーワードとし、満たす条件の数をスコアとする。
【0032】
条件を例示すれば、第1に辞書24に記憶されていること、第2に名詞であると記憶されていること、第3に固有名詞であると記憶されていること、第4に氏名であると記憶されていること、第5に本文の冒頭に現れていること、第6に本文に現れる回数が多いこと、第7に形態素の表記文字の種類(漢字、平仮名文字、カタカナ文字、又は、アルファベット文字のいずれか、又は、組合せ)の指定である。
【0033】
第8に関連ページ検索部20内に記憶された語である。この語は、使用者の嗜好に応じて使用者の入力操作に従って記憶される。また、辞書24には、形態素に関連付けて意味属性が記憶されており、装置は使用者の嗜好を記憶する場合、条件の第9は、使用者の嗜好と、意味属性とが近い関係にあること、である。なお、辞書24に意味属性が記憶されている場合、キーワード抽出部25は、抽出されたキーワードに、そのキーワードに関連付けられた意味属性を付して、キーワード記憶部26に記憶させる。
【0034】
なお、使用者の嗜好とは、例えば、スポーツ、サッカー、音楽、ジャズ等であるが、使用者の属性、例えば、性別、年齢、住所等を含む。辞書24に記憶される意味属性が、音楽、スポーツ等、嗜好に比較すれば広い概念である場合、例えば、サッカーはスポーツに含まれる旨のシソーラスが併せて辞書24に記憶され、サッカーとスポーツは近い関係にあるとされる。使用者の嗜好は、関連ページ検索部20内に記憶されても良く、制御部11内に使用者に係る情報の一部として記憶されても良い。
【0035】
なお、以上説明した条件と逆の条件を用いても良い。例えば、形態素と予想されるが辞書24に記憶されていないこと、固有名詞でないこと、本文に現れる回数が少ないこと、使用者の嗜好と意味属性との関係が所定の範囲であることである。
【0036】
また、スコアリングは、1通りと限るものではない。上述した条件の中で異なる一部の条件を用いても良い。また、条件に重みを付け、スコアは、満たす条件毎にその重みの和であるとしても良い。複数のスコアリングがされた場合、複数組のキーワードを、それぞれの組に、如何なる条件によってスコアが付されたかを添えてキーワード記憶部26に記憶させる。
【0037】
検索クエリ生成部27は、関連ページ検索管理部21の指示に従って動作を開始し、関連ページ検索管理部21からウェブページ検索に係るカテゴリと、キーワードとを受信して、移動通信網送受信部13を介してそのキーワードに係るウェブページをインターネットに接続された検索サイトに検索させる。
【0038】
なお、キーワードが複数個受信された場合、それぞれのキーワード毎に別の検索をさせるが、複数個のキーワードをまとめて、まとめられたキーワード毎に検索させても良い。キーワードをまとめる場合、検索回数を、受信されたキーワードの個数未満、最低では1回とすることができ、検索時間の短縮が可能となる。また、検索サイトとは、キーワードを与えられることによってウェブページを検索するウェブサイトであって、検索されたウェブページがその検索サイトの装置内に記憶されているページに限る装置であっても良く、また、そのページに限らない装置であっても良い。
【0039】
この検索の際、検索サイトは、以下のいずれか、又は、複数の組合せによって決定される。なお、まとめられたキーワード毎に検索させる場合、まとめられたキーワード毎に以下の基準を適用する。それらのキーワードのそれぞれによれば異なる決定がされる場合、より多くの個々のキーワードによる決定を、まとめられたキーワードに対する決定とする。
【0040】
第1に、上記カテゴリ毎に関連付けられた検索サイトを用いる。この関連付けは、検索クエリ生成部27内に記憶される。第2に、キーワードに意味属性が付された場合、その意味属性毎に関連付けられた検索サイトを用いる。この関連付けは、検索クエリ生成部27内に記憶される。第3に、装置の使用者の嗜好に関連付けられた検索サイトを用いる。この関連付けは、検索クエリ生成部27内に記憶される。第4に、過去に検索サイトによって検索されたウェブページのアクセスを装置の使用者が指示した回数を、検索サイト毎に関連ページ検索部20内に記憶し、その回数が多い検索サイトを選択する。
【0041】
検索結果解析部28は、検索クエリ生成部27の指示によって行われた検索の検索結果を受信する。この検索結果は、ウェブページを示し、タイトル、スニペット、及び、URLからなり、1回の検索に対して1つ、又は、複数の検索結果が得られ、また、検索結果が得られないこともある。検索結果解析部28は、1回の検索に対して得られた検索結果毎に解析し、その検索結果の中から、装置の使用者にとって有用である少なくとも1つを選択する。
【0042】
この選択基準は、以下のいずれか1つ、又は、組合せである。第1に、検索サイトが検索結果に順位を付して送信した場合、第1順位の検索結果を選択する。検索サイトによる順位付けは、根拠があると考えられるからである。
【0043】
第2に、検索の際に指示されたキーワードが抽出された本文、即ち、本文領域抽出部23によって抽出された本文との類似度による。類似度は、例えば、上記タイトル及びスニペットに含まれる形態素(又は、文字列。)と、上記本文に含まれる形態素(又は、文字列。)とで共通であるものの割合である。形態素は、キーワード抽出部25の動作説明で述べたように辞書24を参照して解析される。そして、類似度が所定の範囲である検索結果を選択する。即ち、類似度が最大類似度閾値より大きい検索結果と、最小類似度閾値より小さい検索結果とを選択しない。
【0044】
なぜなら、類似度が大きいことは、検索によって得られたウェブページの内容は、ブラウザ部17が表示しているウェブページの内容と類似である、極端には全く同じ本文を含むので、有用ではないからである。類似度が小さいことは、検索によって得られたウェブページの内容は、ブラウザ部17が表示しているウェブページの内容とかけ離れている可能性があるので、有用ではないからである。
【0045】
第3に、装置の使用者の嗜好により合致する検索結果を選択する。即ち、上記タイトル及びスニペットに含まれる形態素に関連付けて辞書24に記憶された意味属性と、使用者の嗜好との関係が近い検索結果を選択する。
【0046】
検索結果解析部28は、選択された検索結果のスニペットの文字数が所定のスニペット文字数閾値を超えている場合、その閾値以内に短縮する。この短縮に際し、検索の際に指示されたキーワードがタイトル及びスニペットの少なくとも一方には少なくとも1回は現れるようにする。また、そのキーワードの前後の所定の文字数の文字をなるべく削除しない。選択された検索結果の内容が容易に理解されるようにするためである。
【0047】
検索結果解析部28は、このように、全ての検索の検索結果毎に少なくとも1つの検索結果を選択し、必要な場合、スニペットを短縮した上で、選択された検索結果の全てを関連ページ検索管理部21に送信する。又は、選択された検索結果が得られる毎に送信する。
【0048】
以上説明したように、検索クエリ生成部27は、キーワード抽出部25によって抽出されたキーワード毎にウェブページ検索を行い、検索結果解析部28は、その検索毎に少なくとも1つの検索結果を選択する。そこで、抽出されたキーワード毎に少なくとも1つの検索結果が得られ、抽出されたキーワードは、スニペットが短縮された場合であっても、少なくとも1つの選択された検索結果のタイトル又はスニペットに含まれる。いずれのキーワードも埋没することがなく、検索結果に現れる。
【0049】
UI入出力部29は、関連ページ検索管理部21の指示に従い、表示部15に表示をさせる。この表示がソフトキーである場合、表示させる位置の範囲の座標を指定して、その座標へのタッチがあった場合、通知を受ける旨をタッチパッド16に対して要求する。この要求に従って、タッチパッド16からタッチがあった旨の通知が受信された場合、UI入出力部29は、タッチされたソフトキーを識別する情報、例えば、座標を関連ページ検索管理部21に通知する。
【0050】
なお、関連ページ検索管理部21から異なるソフトキーの表示の指示があった場合、UI入出力部29は、新たなソフトキーが表示させる位置の範囲を指定して、タッチパッド16に対して上記要求をする。また、関連ページ検索管理部21からソフトキーの表示の消去の指示があった場合、タッチパッド16に対して、上記要求を取り消す。
【0051】
次に、図3及び図4に示すフローチャートを参照して、関連ページ検索管理部21による、ブラウザ部17がアクセスしているウェブページに関連するウェブページの検索を制御する動作を説明する。この説明にあたり、表示部15に表示される画面の遷移を併せて説明する。
【0052】
関連ページ検索管理部21は、ブラウザ部17が動作を開始したことを契機として動作を開始したブラウザ連携部22によって起動されて動作を開始する(ステップS21a)。図5及び図6は、関連ページ検索管理部21の動作による表示部15に表示される画面の遷移を示し、図5(a)は、関連ページ検索管理部21が動作を開始した際の画面を示す。
【0053】
この画面は、URL欄15aと、ブラウザ部表示欄15bとからなる。この画面は、ブラウザ部17が起動された直後の画面であり、URL欄15aには、ブラウザ部17が動作開始の際にアクセスするウェブページのURLが表示され、ブラウザ部表示欄15bには、何も表示されない。
【0054】
なお、URL欄15aと、ブラウザ部表示欄15bとは、ブラウザ部17が動作中は、必ずブラウザ部17によって表示される結果、関連ページ検索管理部21が動作中には必ず表示される。なお、これらの他に、タイトルバー及びメニューバーがブラウザ部17によって表示され、着呼キー、終話キーを含む基本コマンド用ソフトキー及びピクトが制御部11によって表示されるが、これらは、関連ページ検索管理部21の動作に依存して変化することがないので、図示を省略する。
【0055】
関連ページ検索管理部21は、ブラウザ連携部22からブラウザ部17内でウェブページのダウンロード開始のイベントが発生したとの通知が受信されたか否かを判断し(ステップS21b)、受信されない場合、このステップの動作を続ける。一方、受信された場合、UI入出力部29に指示して、図5(b)に示すように、機能未稼働アイコン15cをブラウザ部表示欄15bの一部に表示させる(ステップS21c)。この表示によって、ダウンロードが開始されたことが報知される。
【0056】
このステップでは、ブラウザ部17はウェブページのダウンロードを終了していないのであり、関連ページ検索管理部21は、ブラウザ部17がアクセスしているウェブページに関連するウェブページを検索することができない。そこで、機能未稼働アイコン15cは、関連ページ検索管理部21が動作中であることを示すものの、装置の使用者の入力操作に基づく処理ができないことを示すべく、第1の表示形態で表示され、ソフトキーではない。ここで、第1の表示形態とは、地味な表示、例えば、灰色での表示である。
【0057】
関連ページ検索管理部21は、ブラウザ連携部22からブラウザ部17内でウェブページのダウンロード終了のイベントが発生し、かつ、キーワード抽出部25によるキーワード抽出が終了したとの通知が受信されたか否かを判断し(ステップS21d)、受信されない場合、このステップの動作を続ける。一方、受信された場合、図5(c)に示すように、UI入出力部29に指示して、機能未稼働アイコン15cに代えて、機能稼働中アイコン15dをブラウザ部表示欄15bの一部に表示させる(ステップS21e)。この表示によって、ダウンロードが終了し、機能稼働中アイコン15dへのタッチによって、関連ページ検索管理部21は、その機能の動作を行う状態にあることが報知される。
【0058】
なお、既に説明した通り、本文領域抽出部23及びキーワード抽出部25は、ブラウザ部17内でウェブページのダウンロード終了のイベントが発生したことを契機とし、ブラウザ連携部22の指示に基づいて動作する。ダウンロード終了に伴って、キーワード抽出が可能となるためであり、関連ページ検索管理部21の制御が不要であるからである。しかし、これに限るものではなく、ブラウザ連携部22はダウンロード終了のイベントが発生したことを関連ページ検索管理部21に通知し、関連ページ検索管理部21が本文領域抽出部23及びキーワード抽出部25を動作させても良い。
【0059】
図5(c)に示す画面では、ブラウザ部表示欄15bには、ブラウザ部17によって、スクロールバーを含む、ウェブページの内容が表示されている。また、機能稼働中アイコン15dは、タッチを促すべく、第1の表示形態とは異なる第2の表示形態で表示されたソフトキーである。ここで、第2の表示形態とは、第1の表示形態に比較すると目立ち、かつ、ブラウザ部17による表示の閲覧の際に眼ざわりにならない表示、例えば、紫色での表示である。第1の表示形態と、第2の表示形態とは、装置の使用者によって明瞭に識別可能な表示形態である。
【0060】
更に、機能稼働中アイコン15dはソフトキーであることをUI入出力部29に通知したため、機能稼働中アイコン15dへのタッチは、UI入出力部29を介して関連ページ検索管理部21に通知され、制御部11を介してブラウザ部17へ通知されることはない。逆に、機能稼働中アイコン15d以外のブラウザ部表示欄15bへのタッチは、関連ページ検索管理部21に通知されず、ブラウザ部17へ通知されて、ブラウザ部表示欄15bに表示されたウェブページの内容のスクロール等が行われる。
【0061】
このステップS21eまでの動作は、タッチパッド16及びキー入力部16aからの入力操作なしで行われ、関連ページ検索部20は、ブラウザ部17の一部であるとの印象を装置の使用者に与える。そこで、使用者は、気軽にウェブページの検索を試みることができる。また、ここまでの動作は、移動通信網通信部12を介した通信を伴わない。そこで、その通信による電力の消費はない。
【0062】
関連ページ検索管理部21は、機能稼働中アイコン15dへのタッチがされたか否かをUI入出力部29からの通知によって判断し(ステップS21f)、タッチされない場合、このステップの動作を続ける。タッチされた場合、UI入出力部29に指示して、図5(d)に示すように、ソフトキーである複数のカテゴリを含む操作メニュー15eを、機能稼働中アイコン15dと行又は列をなしてブラウザ部表示欄15bの一部に表示させる(ステップS21g)。この表示によって、操作メニュー15e中のいずれかのカテゴリへのタッチによって、関連ページ検索管理部21は、そのカテゴリに応じたウェブページの検索をさせる旨が報知される。
【0063】
ここで、ソフトキーである機能稼働中アイコン15dの画像は変化しないように図示したが、動作ステップに応じて画像を変化させても良い。なぜなら、ステップS21eの動作によって図5(c)に示す表示がされた場合、機能稼働中アイコン15dは、関連ページ検索管理部21が検索サイトにウェブページを検索させる動作を開始することができることを示す。しかし、ステップS21gを含む、ステップS21e以外の動作ステップでは、機能稼働中アイコン15dへのタッチによって、関連ページ検索管理部21の動作を前の段階に戻すことがあり、例えば、「×」、「戻る」等の表示が使用者の直感的な理解の助けになるからである。
【0064】
図5(d)に例示した操作メニュー15eには、「辞書」、「動画」、「速報」、「話題」、及び、「評判」の5つのカテゴリが含まれている。それぞれにタッチされると、検索クエリ生成部27によって、百科事典、映画、ニュース、ブログ、そして、口コミ等の掲示板のウェブページの検索に優れた検索サイトを用いた検索が行われる。
【0065】
カテゴリには、何ら制限はなく、「辞書」、「地図」、「天気」のように、更に詳細な情報を得るためのもの、「動画」、「画像」、「ゲーム」のように、楽しむためのもの、「食べる」、「旅行」、「買う」のように、使用者の行動の参考情報を得るためのもの、「掲示板」等の情報のアップロードを行うためのもの、「レンタル」、「働く」、「バイト」等、事業者の検索を行うためのもの等がある。なお、カテゴリの数が多い場合、操作メニュー15eを複数の階層とし、第1の階層では、情報を得るため、楽しむため、行動の参考情報を得るため、等の目的を選択し、第2の階層では、選択された目的に属するカテゴリを選択するようにしても良い。
【0066】
ここで、「地図」にタッチされると、地図のウェブページの検索に優れた検索サイトを用いた検索が行われる。「天気」にタッチされると、天気予報のウェブページの検索に優れた検索サイトを用いた検索が行われる。
【0067】
更に、「食べる」にタッチされると、例えば、レストランのウェブページの検索に優れた検索サイトや、レシピのウェブページの検索に優れた検索サイトを用いた検索が行われる。また、「旅行」にタッチされると、例えば、地図のウェブページの検索に優れた検索サイトや、天気予報のウェブページの検索に優れた検索サイトを用いた検索が行われる。更に、「買う」にタッチされると、例えば、販売店のウェブページの検索に優れた検索サイトや、インターネットオークションサイトのウェブページの検索に優れた検索サイトを用いた検索が行われる。
【0068】
また、操作メニュー15eに含まれるカテゴリは、キーワード抽出部25によって抽出されたキーワード(付された意味属性を含む。)や、装置の使用者の嗜好や、キーワードのスコアリングに用いられた条件、又は、その条件への重み付けに応じて選択されても良い。例えば、料理名が抽出された場合、「食べる」なるカテゴリが選択される。また、抽出されたキーワードによらず、嗜好が食べ歩きである場合、「食べる」なるカテゴリが選択される。
【0069】
更に、固有名詞であることを条件に、又は、その条件に重み付けされた場合、「速報」、「話題」、及び、「評判」等のカテゴリの選択が好ましく、カテゴリ「辞書」の選択は好ましくない。なぜなら、固有名詞、特に、人名は、百科事典に掲載されていないことが多いからである。また、形態素と予想されるが辞書24に記憶されていないことを条件に、又は、その条件に重み付けされた場合、カテゴリ「辞書」の選択は好ましい。なぜなら、装置の使用者にとって、百科事典に記載されたそのキーワードの詳細な説明が有用と考えられるからである。
【0070】
関連ページ検索管理部21は、タッチパッド16へのタッチがされたか否かをUI入出力部29からの通知によって判断し(ステップS21h)、タッチされない場合、関連ページ検索管理部21は、このステップの動作を続ける。一方、操作メニュー15e中のいずれかのカテゴリへのタッチがされた場合、UI入出力部29に指示して、図6(a)に示すように、操作メニュー15eに代えて、検索中表示15fをブラウザ部表示欄15bの一部に表示させると共に、検索クエリ生成部27と、検索結果解析部28とを動作させる(ステップS21i)。この検索中表示15fの表示はソフトキーではなく、この表示によって、ウェブページの検索中であることが表示部15に表示される。なお、検索中表示15fには、タッチされたカテゴリの表示が含まれるように図示したが、含まれなくとも良い。
【0071】
この検索中表示15fが表示されている際に機能稼働中アイコン15dへのタッチがされると、関連ページ検索管理部21は、検索クエリ生成部27及び/又は検索結果解析部28の動作を終了させることによって検索サイトにウェブページを検索させる動作を中断し、UI入出力部29に指示して検索中表示15fを消去させ、ステップS21eに移り、表示部15には、図5(c)に示す表示がされる(図示せず)。又は、ステップS21gに移り、表示部15には、図5(d)に示す表示がされる(図示せず)。このタッチによって、装置の使用者は、検索サイトにウェブページを検索させる動作の中断又はやり直しを指示することができる。
【0072】
また、検索クエリ生成部27を動作させるに際し、関連ページ検索管理部21は、ステップS21dで抽出が終了されたと判断されたキーワードと、ステップS21fでタッチによって選択されたと判断されたカテゴリとを検索クエリ生成部27へ送信する。なお、キーワードは、スコアを付されてキーワード記憶部26に記憶されており、スコアが上位の所定個のキーワードを選択して送信する。
【0073】
なお、キーワードに意味属性が付されている場合、関連ページ検索管理部21は、スコアが上位であることに加えて、又は、代えて、選択されたカテゴリに依存して、そのカテゴリに近いと判断される意味属性が付されたキーワードを選択しても良い。また、複数のスコアリングが行われた結果、複数組のキーワードが、如何なる条件を用いて、又は、条件に付された重みを添えて記憶されている場合、関連ページ検索管理部21は、選択されたカテゴリに依存して、キーワードの組を選択し、その組に含まれるキーワードの中から送信するキーワードを選択する。
【0074】
この選択されたカテゴリと、意味属性とを参照したキーワードの選択の一例は、カテゴリ「買う」が選択された場合、ブランド品名であるキーワードを選択することである。カテゴリ「食べる」が選択された場合、料理名であるキーワードを選択する。カテゴリ「地図」が選択された場合、地名であるキーワードを選択することである。
【0075】
また、選択されたカテゴリを参照したキーワードの組の選択の一例は、カテゴリ「買う」が選択された場合、固有名詞であることを用いて、又は、重みを付けて抽出されたキーワードの組を選択することである。カテゴリ「地図」が選択された場合、固有名詞であること、特に、地名であることを用いて、又は、重み付けて抽出されたキーワードの組を選択することである。
【0076】
図4を参照した関連ページ検索管理部21によるウェブページの検索を制御する動作の説明に戻る。関連ページ検索管理部21は、検索結果解析部28から送信された検索結果が受信されたか否かを判断し(ステップS21j)。受信されない場合、このステップの動作を続ける。1件以上の検索結果が受信された場合、UI入出力部29に指示して、機能稼働中アイコン15d及び検索中表示15fを消去させ、図6(b)に示すように、ソフトキーである戻り指示表示15gと、ソフトキーである検索結果表示15hとをブラウザ部表示欄15bに表示させる(ステップS21k)。表示される検索結果表示15hの数は、受信された検索結果の数である。なお、検索結果表示15hは、検索結果に含まれるタイトル、スニペット、及び、URLの表示を含む。
【0077】
なお、例えば、検索されたウェブページが画像を含む場合、検索結果は、サムネイル画像、又は、サムネイル画像が記憶されたURLを含む場合がある。この場合、関連ページ検索管理部21は、検索結果解析部28を介して受信されたサムネイル画像、又は、検索結果解析部28を介して受信されたURLへアクセスして受信されたサムネイル画像を検索結果表示15hに含ませて、図7に示すように、表示部15に表示させる。この図7の表示は、図6(b)の表示にサムネイル画像を加えたものである。
【0078】
なお、サムネイル画像は、ブラウザ部表示欄15bに重ねて表示される。そのため、サムネイル画像がブラウザ部表示欄15bの表示に起因して乱れて表示されることのない処理が必要となることがある。例えば、サムネイル画像に含まれる特定の色、例えば、R,G、及び、Bの3原色によって0、0、0と表された色が制御部11の制御によってブラウザ部表示欄15bの表示の透過と扱われる場合、関連ページ検索管理部21は、その色をR,G、及び、Bの3原色が4、4、4などと表される、類似の色に置き換える。
【0079】
関連ページ検索管理部21は、タッチパッド16へのタッチがされたか否かをUI入出力部29からの通知によって判断し(ステップS21m)、タッチされない場合、このステップの動作を続ける。一方、いずれかの検索結果表示15hにタッチされた場合、タッチされた検索結果表示15hに含まれるURLをブラウザ連携部22を介してブラウザ部17へ通知してアクセスさせる(ステップS21n)。
【0080】
そして、関連ページ検索管理部21は、UI入出力部29に指示して、戻り指示表示15g及び検索結果表示15hを消去させ(ステップS21o)、ステップS21bの動作に移る。ここで、ブラウザ部17は、新たにウェブページへのアクセスが指示されたことによって、ブラウザ部表示欄15bに表示されていたウェブページの内容を消去する。
【0081】
そこで、表示部15には、URL欄15aに表示される内容は異なるものの、図5(a)に示す表示がされ、この表示は、ブラウザ部17の動作開始に伴って、ステップS21aの関連ページ検索管理部21が動作を開始した際の表示と同じである。即ち、以後、ステップS21b以降の動作に伴って、既に図5及び図6を参照して説明した表示の遷移が発生する。
【0082】
例えば、ステップS21nで通知されたURLで識別されるウェブページのダウンロードが開始されたとステップS21bで判断された場合、図5(b)に示す機能未稼働アイコン15cの表示がされる。そのダウンロードが終了し、そのウェブページからキーワードの抽出が終了したとステップS21dで判断されると、そのウェブページの内容、及び、機能稼働中アイコン15dが、図6(c)に示すように表示される。なお、この表示は、URL欄15aに表示される内容及びブラウザ部表示欄15bに表示される内容は異なるものの、図5(c)に示す表示と同じであり、関連ページ検索管理部21が同じ動作ステップにあることと対応している。
【0083】
ステップS21mで、戻り指示表示15gにタッチされた場合、関連ページ検索管理部21は、UI入出力部29に指示して、戻り指示表示15g及び検索結果表示15hを消去させ(ステップS21p)、ステップS21eに移る。この際、ステップS21pの動作の結果、表示部15には、図5(c)に示す表示がされる。又は、ステップS21gに移り、表示部15には、図5(d)に示す表示がされる(図示せず)。
【0084】
ステップS21jで、検索結果はない、即ち、0件である旨が受信された場合、関連ページ検索管理部21は、UI入出力部29に指示して、検索中表示15fを消去させ、図6(d)に示すように、所定の検索結果なし報知時間に渡って検索結果なし表示15iを表示させて、検索結果がないことを報知して(ステップS21q)、ステップS21eに移る。この際、表示部15には、図5(c)に示す表示がされる。又は、ステップS21gに移り、表示部15には、図5(d)に示す表示がされる(図示せず)。なお、検索結果なし表示15iは、ソフトキーではない。
【0085】
この検索結果なし表示15iが表示されている際に機能稼働中アイコン15dへのタッチがされると、関連ページ検索管理部21は、UI入出力部29に指示して検索結果なし表示15iを消去させ、ステップS21eに移り、表示部15には、図5(c)に示す表示がされる(図示せず)。又は、ステップS21gに移り、表示部15には、図5(d)に示す表示がされる(図示せず)。このタッチによって、装置の使用者は、検索サイトにウェブページを検索させる動作のやり直しを指示することができる。
【0086】
ステップS21hで機能稼働中アイコン15dへのタッチがされた場合、関連ページ検索管理部21は、UI入出力部29に指示して、操作メニュー15eを消去させ(ステップS21r)、ステップS21eに移る。この際、ステップS21rの動作の結果、表示部15には、図5(c)に示す表示がされる。
【0087】
このように、関連ページ検索部20は、キーワード抽出部25によるキーワード抽出のみならず、関連ページ検索管理部21によるステップS21gで表示されるカテゴリ選択、ステップS21iで検索クエリ生成部27へ送信するキーワードの選択、検索クエリ生成部27による検索サイトの選択、更に、検索結果解析部28による検索結果の選択と、多くの動作で、例えば、装置の使用者の嗜好に従った動作を行わせることができる。この結果、ブラウザ部17がアクセスしているウェブページは同じであったとしても、関連ページ検索部20によって検索されるウェブページは同じとは限らず、装置の使用者にとって有用なウェブページを検索させることができる。
【0088】
以上の説明は、関連ページ検索管理部21が装置の使用者の入力操作なしに、及び、その操作に従って動作している場合の制御動作であったが、この他に、ブラウザ連携部22と、関連ページ検索管理部21とは、関連ページ検索管理部21が上記説明したいずれの動作ステップにあるかに依らず、次のような制御動作を行う。
【0089】
ブラウザ部17に対し、動作終了の制御信号が送信された場合、ブラウザ連携部22は、その信号が受信された旨を関連ページ検索管理部21へ送信し、所定の非表示待ち時間の経過後、その制御信号をブラウザ部17へ送信する。これらの送信の結果、関連ページ検索管理部21は、UI入出力部29に指示して関連ページ検索管理部21に係る全ての表示を消去させ、ブラウザ連携部22及び関連ページ検索管理部21を含む、関連ページ検索部20の全ての動作を終了させる。
【0090】
この動作終了の際、制御部11からブラウザ部17へのメッセージは、ブラウザ連携部22が受信することなく、直接ブラウザ部17が受信する設定に戻させる。また、ブラウザ部17は、URL欄15aの表示及びブラウザ部表示欄15bの表示を消去させて動作を終了する。
【0091】
ここで、ブラウザ連携部22は、上記信号を先ず関連ページ検索管理部21へ送信し、所定の非表示待ち時間の経過後、ブラウザ部17へ送信した理由は、以下の通りである。即ち、関連ページ検索部20は、タッチパッド16からの入力操作なしに動作を開始し、動作開始の後、ブラウザ部17の一部であるかのように動作した。そこで、関連ページ検索部20に係る表示がされたままブラウザ部17に係る表示が消去されると、装置の使用者が違和感を覚える可能性があるからである。
【0092】
ブラウザ部17に対し、表示部15への非表示の制御信号が送信された場合、ブラウザ連携部22は、その信号が受信された旨を関連ページ検索管理部21へ送信し、所定の非表示待ち時間の経過後、その制御信号をブラウザ部17へ送信する。この非表示の制御信号は、例えば、移動通信網送受信部13を介して通話着信制御信号を受信した制御部11が、所定の着信画像を表示部15に表示させるために送信される。
【0093】
これらの送信の結果、関連ページ検索管理部21は、UI入出力部29に指示して関連ページ検索管理部21に係る全ての表示を消去させ、ブラウザ部17は、URL欄15aの表示及びブラウザ部表示欄15bの表示を消去させる。なお、消去された表示がソフトキーである場合、その表示がされた部分へのタッチは入力操作とは扱われない。ここで、ブラウザ連携部22は、上記信号を先ず関連ページ検索管理部21へ送信し、所定の非表示待ち時間の経過後、ブラウザ部17へ送信した理由は、上述した理由に準じる。
【0094】
ブラウザ部17に対し、表示部15への表示の制御信号が送信された場合、ブラウザ連携部22は、その信号が受信された旨をブラウザ部17へ送信し、所定の表示待ち時間の経過後、その制御信号を関連ページ検索管理部21へ送信する。この表示の制御信号は、例えば、移動通信網送受信部13を介した通話が終了し、制御部11が、表示部15に表示されていた所定の着信画像を消去する際に送信される。
【0095】
これらの送信の結果、ブラウザ部17は、URL欄15aの表示及びブラウザ部表示欄15bの表示を復旧させ、関連ページ検索管理部21は、UI入出力部29に指示して関連ページ検索管理部21に係る全ての表示を復旧させる。ここで、ブラウザ連携部22は、上記信号を先ずブラウザ部17へ送信し、所定の表示待ち時間の経過後、関連ページ検索管理部21へ送信した理由は、上述した理由に準じ、以下の通りである。即ち、関連ページ検索部20は、ブラウザ部17の一部であるかのように動作した。そこで、ブラウザ部17に係る表示がされる前に関連ページ検索部20に係る表示がされると、装置の使用者が違和感を覚える可能性があるからである。
【0096】
ブラウザ部17に対し、表示部15への表示のスクロールに関する制御信号が送信された場合、ブラウザ連携部22は、その制御信号をブラウザ部17へ送信すると共に、関連ページ検索管理部21へ送信する。なお、スクロールを示す制御信号とは、スクロールバーを含む、ブラウザ部表示欄15bへのタッチ、又は、タッチした位置の移動(タッチパッド16に指等を触れたまま移動することに対応する。)に起因して送信される。
【0097】
なお、ブラウザ部表示欄15bであっても、関連ページ検索部20に係る表示がされた部分へのタッチは、UI入出力部29へ通知され、制御部11を介してブラウザ部17へ通知されないことは前述の通りである。
【0098】
このスクロールに関する制御信号を受信した関連ページ検索管理部21は、ブラウザ部17に対してスクロールを開始する制御信号を送信してからスクロールを終了する制御信号を送信するまでの間、UI入出力部29に指示して、関連ページ検索管理部21に係る全ての表示の透明度を上げさせる。透明にさせても良い。この結果、装置の使用者は、ブラウザ部表示欄15bの表示の全てを視認することができ、適切なスクロールが容易である。
【0099】
ブラウザ部17内に対し、表示部15へソフトキーボードの表示を示す制御信号が送信され、かつ、その表示位置が関連ページ検索部20に係る表示位置と重なる場合、ブラウザ連携部22は、その制御信号をブラウザ部17へ送信すると共に、関連ページ検索管理部21へ送信する。この制御信号を受信した関連ページ検索管理部21は、UI入出力部29に指示して関連ページ検索管理部21に係る全ての表示の、少なくとも、ソフトキーボードの表示と重なる部分を消去させることによって、その表示へのタッチを関連ページ検索管理部21に通知させない。なお、このソフトキーボードは、例えば、URLの入力に用いられる。
【0100】
ブラウザ部17に対し、表示部15に表示されたソフトキーボードの消去を示す制御信号が送信された場合、ブラウザ連携部22は、その制御信号をブラウザ部17へ送信すると共に、関連ページ検索管理部21へ送信する。この制御信号を受信した関連ページ検索管理部21は、UI入出力部29に指示して関連ページ検索管理部21に係る全ての表示を復旧させる。なお、ソフトキーボードの表示及び消去がブラウザ部17への制御信号によらず、ブラウザ部17内のイベントに従って行われる場合も上記に準じる。
【0101】
以上の説明で、関連ページ検索部20は、タッチパッド16からの入力操作なしに動作を開始し、動作開始の後、ブラウザ部17の一部であるかのように動作したが、これに限るものではない。ブラウザ部17が動作中は、ブラウザ連携部22は動作するものの、タッチパッド16の所定の関連ページ検索開始操作に従って関連ページ検索管理部21は動作を開始し、及び/又は、タッチパッド16の所定の関連ページ検索終了操作に従ってよって関連ページ検索管理部21は、動作を終了しても良い。これらの操作は、UI入出力部29によって受信される。
【0102】
以上の説明は、表示部15と、タッチパッド16とはタッチパネルを構成するとして行ったが、これに限るものではない。装置はタッチパッド16を有さず、タッチパッド16からの入力操作に代えて、キー入力部16aからの入力操作に従って、装置の各部が動作しても良い。
【0103】
なお、この場合、キー入力部16aは、各機能での確定や選択を指示するために用いられる決定キーと、決定キーに隣接して決定キーを取り囲んで設置され、決定キーの上、下、左、及び、右方向に位置する4つのキー、即ち、上向きキー、下向きキー、左向きキー、及び、右向きキーからなり、表示部15上に指定される位置の移動指示等に用いられる十字選択キーと、装置の電源の投入及び切断等の指示入力に用いられる電源操作キー等を含む機能キーと、電話番号を含む数字の入力等に用いられるダイヤルキーとを有する。
【0104】
以上の説明は、本発明を、通話機能を有する移動通信装置に適用した形態を例にとって行ったが、これに限るものではない。本発明は、パソコン等のインターネットに接続される全ての装置に適用することが当然に可能である。本発明は以上の構成に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0105】
11 制御部
12 移動通信網通信部
13 移動通信網送受信部
14 通話部
15 表示部
15a URL欄
15b ブラウザ部表示欄
15c 機能未稼働アイコン
15d 機能稼働中アイコン
15e 操作メニュー
15f 検索中表示
15g 戻り指示表示
15h 検索結果
15i 検索結果なし表示
16 タッチパッド
17 ブラウザ部
20 関連ページ検索部
21 関連ページ検索管理部
22 ブラウザ連携部
23 本文領域抽出部
25 キーワード抽出部
26 キーワード記憶部
27 検索クエリ生成部
28 検索結果解析部
29 UI入出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブページのダウンロードがブラウザ手段によって開始されると、アイコンを第1の表示形態で表示手段に表示し、
そのウェブページのダウンロードが前記ブラウザ手段によって終了され、かつ、そのダウンロードされたウェブページから検索キーワードがキーワード抽出手段によって抽出された場合、前記アイコンを第2の表示形態に変更して前記表示手段に表示し、
その第2の表示形態で表示されたアイコンに対する操作が入力手段からされた場合、前記抽出された検索キーワードによってウェブページ検索を行う関連ページ検索手段を有する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
ウェブページをダウンロードするブラウザ手段と、
前記ブラウザ手段によってダウンロードされたウェブページから検索キーワードを抽出するキーワード抽出手段と、
前記キーワード抽出手段によって検索キーワードが抽出された場合、アイコンを表示手段に表示し、そのアイコンに対する操作が入力手段からされると検索カテゴリを要素とするメニューを前記表示手段に表示し、その検索カテゴリの1つが前記入力手段の操作によって選択されると前記抽出された検索キーワードを指定してウェブページ検索を行う関連ページ検索手段とを有する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
前記関連ページ検索手段は、前記検索カテゴリと検索サイトとの対応を記憶し、前記選択された検索カテゴリに対応付けて記憶された検索サイトにウェブページ検索をさせる
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記キーワード抽出手段は、複数の検索キーワードを抽出し、
前記関連ページ検索手段は、前記抽出された検索キーワード毎にウェブページ検索を行う
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
嗜好を記憶する記憶手段を更に有し、
前記キーワード抽出手段は、前記記憶手段に記憶された嗜好を参照して検索キーワードを抽出し、
前記関連ページ検索手段は、前記記憶手段に記憶された嗜好を参照して前記メニューの要素となる検索カテゴリを決定し、前記記憶手段に記憶された嗜好を参照してウェブページ検索によって得られた検索結果の一部を選択して前記表示手段に表示させる
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
制御手段と、
ウェブページをダウンロードして表示手段に表示するブラウザ手段と、
前記ブラウザ手段によってダウンロードされたウェブページから検索キーワードを抽出するキーワード抽出手段と、
前記キーワード抽出手段によって検索キーワードが抽出された場合、アイコン及び/又はメニューを前記表示手段に表示し、そのアイコン及び/又はメニューに対する操作が入力手段からされると前記抽出された検索キーワードによってウェブページ検索を行う関連ページ検索手段とを有し、
前記制御手段は、前記関連ページ検索手段に前記アイコン及び/又はメニューの表示を消去させると共に、前記ブラウザ手段に前記表示されたウェブページを消去させる
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記関連ページ検索手段に前記アイコン及び/又はメニューの表示を消去させた後、前記ブラウザ手段に前記表示されたウェブページを消去させる
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記消去させたウェブページの表示を前記ブラウザ手段に復旧表示させると共に、前記消去させたアイコン及び/又はメニューの表示を前記関連ページ検索手段に復旧表示させる
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御手段は、前記消去させたウェブページの表示を前記ブラウザ手段に復旧表示させた後、前記消去させたアイコン及び/又はメニューの表示を前記関連ページ検索手段に復旧表示させる
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項10】
ウェブページをダウンロードして表示手段に表示するブラウザ手段と、
前記ブラウザ手段によってダウンロードされたウェブページから検索キーワードを抽出するキーワード抽出手段と、
前記キーワード抽出手段によって検索キーワードが抽出された場合、アイコン及び/又はメニューを前記表示手段に表示し、そのアイコン及び/又はメニューに対する操作が入力手段からされると前記抽出された検索キーワードによってウェブページ検索を行う関連ページ検索手段とを有し、
前記ブラウザ手段が文字入力に用いられるキーボードを前記表示手段に表示させる場合、前記関連ページ検索手段は、前記アイコン及び/又はメニューの少なくとも前記ブラウザ手段によって表示されるキーボードと同じ位置に表示される部分を消去する
ことを特徴とする情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−76565(P2011−76565A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−230293(P2009−230293)
【出願日】平成21年10月2日(2009.10.2)
【出願人】(310022372)富士通東芝モバイルコミュニケーションズ株式会社 (219)
【Fターム(参考)】