説明

情報提供装置

【課題】 より適切な充電スタンドの情報を提供できるようにする。
【解決手段】 充電スタンドの検索を行うときに、携帯端末300は、車両100に対して近距離無線通信による接続トライを行い、車両100と通信接続ができない場合には、携帯端末300の位置と、サーバー210に記憶されている車両位置との両方を画面の地図上に表示する。サーバー210は、選択された位置に基づいて、充電スタンド検索を実行する。また、携帯端末300は、車両100と通信接続ができた場合には、携帯端末300の位置が実際の車両位置であるとみなして、携帯端末300の位置のみを画面の地図上に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のエネルギー供給施設に関する情報を車両ユーザに提供する情報提供装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電気自動車のバッテリを充電する充電スタンドを検索する装置が知られている。例えば、特許文献1においては、地図情報と車両位置情報とに基づいて、車両の走行可能範囲内にある充電スタンドを検索する装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−175492号公報
【発明の概要】
【0004】
こうした従来の充電スタンド検索装置は、車両位置情報が正しいものとした前提で充電施設を検索するものであるため、車両位置が検索装置で把握している位置と異なっている場合には、適切な充電スタンド情報を提供することができない。また、最近においては、情報センターが、車両位置を表す車両位置情報を逐次取得して管理するシステムが知られている。こうしたシステムにおいては、車両ユーザは、携帯端末を使って、情報センターとアクセスすることにより、情報センターから車両位置周辺の充電スタンド情報を取得することができる。
【0005】
しかしながら、車両位置情報が適切に情報センターに送信されていない場合には、実際の車両位置と情報センターが把握している車両位置とが相違してしまい、適切な充電スタンド情報が得られない。
【0006】
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、より適切なエネルギー供給施設の情報を提供できるようにすることを目的とする。
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、車両ユーザの携帯端末(300)の検索操作指令にしたがって、車両周辺のエネルギー供給施設を検索する検索システムに適用され、前記検索された車両周辺のエネルギー供給施設に関する情報を車両ユーザに提供する情報提供装置において、
車両外に設けられるセンター装置(210)に記憶されている車両位置情報に基づいて車両周辺のエネルギー供給施設を検索した検索結果(S53)と、車両ユーザの携帯端末(300)の検索操作時における前記携帯端末の位置情報に基づいて前記携帯端末周辺のエネルギー供給施設を検索した検索結果(S54)とを取得可能な検索結果取得手段(S62)と、前記検索結果取得手段により取得された検索結果を前記携帯端末の画面に表示させる検索結果表示手段(S63)とを備えたことにある。
【0008】
本発明が適用される検索システムにおいては、センター装置が、送信されてきた車両位置情報を記憶している。センター装置への車両位置情報の送信は、車両から送信されるものでもよいし、携帯端末等の他の手段から送信されるものでもよい。車両ユーザが、自身の携帯端末を使って検索操作指令を送信すると、検索システムが、センター装置に記憶されている最新の車両位置情報を使って車両周辺のエネルギー供給施設を検索する。
【0009】
エネルギー供給施設の検索は、実際の車両位置を基準として行う必要がある。しかし、センター装置が記憶している車両位置と、実際の車両位置とが相違している場合には、適切なエネルギー供給施設の検索を行うことができなくなる。そこで、本発明においては、検索結果取得手段が、センター装置に記憶されている最新の車両位置情報に基づいて車両周辺のエネルギー供給施設を検索した検索結果と、車両ユーザの携帯端末の検索操作時における携帯端末の位置情報に基づいて携帯端末周辺のエネルギー供給施設を検索した検索結果とを取得する。この場合、2通りの検索結果を同時に取得する必要は無く、何れか一方を選択的に取得できるものであればよい。また、携帯端末の位置情報は、例えば、携帯端末に備わっている位置検出装置が検出した位置情報を使用すればよい。
【0010】
そして、検索結果表示手段が、検索結果取得手段により取得された検索結果を携帯端末の画面に表示させる。これにより、センター装置が把握している車両位置が実際の車両位置と相違していても、携帯端末の位置、つまり、車両ユーザの位置を基準とした検索結果が得られるため、その検索結果を有効利用することができる。車両ユーザは、実際に車両の置かれている場所、あるいは、その近隣において、エネルギー供給施設の検索操作を行うケースがほとんどである。従って、実際の車両位置が、センター装置の把握している車両位置から遠く離れてしまっている場合には、携帯端末の位置を基準とした検索結果が非常に有効なものとなる。この結果、本発明によれば、車両ユーザは、適切な車両位置周辺のエネルギー供給施設情報を得ることができる。尚、エネルギー供給施設は、車両のバッテリを充電するための充電スタンド、車両の燃料を補給するガソリンスタンド等、車両を走行させるために必要なエネルギーを補給する施設をいう。
【0011】
本発明の他の特徴は、車両外に設けられるセンター装置に記憶されている車両位置情報に基づいて車両周辺のエネルギー供給施設を検索する車両位置情報基準検索モードと、車両ユーザの携帯端末の検索操作時における前記携帯端末の位置情報に基づいて前記携帯端末周辺のエネルギー供給施設を検索する端末位置情報基準検索モードとの何れが選択されたかを表す選択情報を取得する選択情報取得手段(S40)を備え、前記検索結果取得手段は、前記選択情報取得手段により取得された選択情報に基づいて、前記選択された検索モードで検索された検索結果を取得することにある。
【0012】
本発明においては、センター装置が把握している車両位置の周辺のエネルギー供給施設の検索(車両位置情報基準検索モード)を行うのか、携帯端末の周辺のエネルギー供給施設の検索(端末位置情報基準検索モード)を行うのかについての選択操作入力を受け付け、選択情報取得手段が、その選択情報(選択結果)を取得する。検索結果取得手段は、選択された検索モードで検索された検索結果を取得する。従って、本発明によれば、エネルギー供給施設の検索を行うための基準位置を選択できるため、車両ユーザは、自身の選択した基準位置に基づいて検索されたエネルギー供給施設情報を得ることができる。
【0013】
本発明の他の特徴は、前記携帯端末の位置情報で特定される携帯端末位置を示すマーク(Ab)と、前記センター装置に記憶されている車両位置情報で特定される車両位置を示すマーク(Aa)とを、同一の地図上に表して前記携帯端末の画面(304)に表示させる位置表示手段(S39,S44)を備えたことにある。
【0014】
本発明においては、携帯端末の画面に、携帯端末位置を示すマークと、センター装置が把握している車両位置を示すマークとが同一の地図上に表示される。この場合、携帯端末位置を示すマークは、地図上の携帯端末位置に表示され、センター装置が把握している車両位置を示すマークは、地図上の車両位置に表示されるとよい。これにより、車両ユーザは、自分自身の位置と、センター装置が把握している車両位置との両方を簡単に認識することができる。従って、間違った検索を防止することができる。
【0015】
本発明の他の特徴は、前記携帯端末は、前記車両と近距離無線通信により互いに送受信可能な近距離無線通信装置(302)を備えており、前記携帯端末の検索操作時に、前記携帯端末と前記車両との通信接続が確立するか否かを判断する通信確立判断手段(S33)と、前記携帯端末と前記車両との通信接続が確立すると判断された場合には、前記携帯端末位置を示すマークと前記車両位置を示すマークとを別々に表示しないようにして、前記携帯端末位置のみを示すマーク(Ac)を表示させる位置表示制限手段(S34)とを備えたことにある。
【0016】
本発明においては、携帯端末は、車両と近距離無線通信により互いに送受信可能な近距離無線通信装置を備えている。従って、携帯端末と車両との間の距離が短ければ、互いの通信接続が可能となる。通信確立判断手段は、携帯端末の検索操作時に、携帯端末と車両との通信接続が確立するか否かを判断する。携帯端末と車両との通信接続が確立する場合は、携帯端末が車両内に持ち込まれている、あるいは、携帯端末が車両のそばに存在する場合である。従って、エネルギー供給施設の検索にあたっては、携帯端末の位置と車両の位置とは、実質的に同じとして取り扱うことができる。そこで、位置表示制限手段は、携帯端末と車両との通信接続が確立すると判断された場合には、携帯端末位置を実際の車両の位置とみなして、携帯端末位置を示すマークと車両位置を示すマークとを別々に表示しないようにして、携帯端末位置のみを示すマークを表示させる。従って、センター装置が把握している車両位置が実際の車両位置と相違している場合には、その車両位置にはマークが表示されない。このため、正しい車両位置を画面に表示させることができる。
【0017】
本発明の他の特徴は、前記携帯端末は、前記車両と近距離無線通信により互いに送受信可能な近距離無線通信装置(302)を備えており、前記携帯端末の検索操作時に、前記携帯端末と前記車両との通信接続が確立するか否かを判断する通信確立判断手段(S33)と、前記携帯端末と前記車両との通信接続が確立すると判断された場合には、前記携帯端末位置を実際の車両の位置とみなして、前記端末位置情報基準検索モードを自動選択する検索モード選択手段(S34)とを備えたことにある。
【0018】
本発明においては、携帯端末と車両との通信接続が確立する場合には、携帯端末位置を実際の車両の位置とみなし、検索モード選択手段が、端末位置情報基準検索モードを自動選択する。従って、センター装置が把握している車両位置が実際の車両位置と相違している場合であっても、適正な検索結果を得ることができる。
【0019】
本発明の他の特徴は、前記携帯端末は、前記車両と近距離無線通信により互いに送受信可能な近距離無線通信装置(302)と、自身の位置を検出する位置検出装置(303)とを備えており、車両から送信される情報送信指令を受信する度に、前記位置検出装置により検出された携帯端末位置を表す携帯端位置情報を車両位置情報として前記センター装置に送信する(S17〜S18)ことにある。
【0020】
本発明においては、車両から送信される情報送信指令を受信する度に、携帯端末が、携帯端末の位置を表す携帯端末位置情報をセンター装置に送信する。この場合の携帯端末位置は、車両位置とみなすことができる。従って、センター装置は、この携帯端末位置情報を車両位置情報として記憶する。従って、車両側に、センター装置と通信するための通信装置を設けなくても、車両ユーザの携帯端末を利用し、携帯端末を介して車両位置情報をセンター装置に送信することができる。このため、車両の低コスト化を図ることができる。
【0021】
本発明の他の特徴は、前記検索結果取得手段は、前記携帯端末に設けられ、車両ユーザの携帯端末の検索操作時に、前記携帯端末位置情報を付加した検索指令を前記センター装置に送信し(S36)、前記センター装置で行われた検索の結果を前記センター装置から受信することにある。
【0022】
本発明においては、携帯端末に検索結果取得手段が設けられている。検索結果取得手段は、車両ユーザの携帯端末の検索操作時に、その時点における携帯端末の位置情報を付加した検索指令をセンター装置に送信する。これにより、センター装置が検索を行い、その検索結果を検索結果取得手段に送信する。従って、センター装置において、エネルギー供給施設の検索を行うため、高度な検索処理を実施することができる。
【0023】
尚、上記説明においては、発明の理解を助けるために、実施形態に対応する発明の構成に対して、実施形態で用いた符号を括弧書きで添えているが、本発明の各構成要件は前記符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態に係る情報提供装置が適用される車両の情報通信システムの概略構成図である。
【図2】車両位置取得ルーチンを表すフローチャートである。
【図3】充電スタンド検索ルーチンを表すフローチャートである。
【図4】サーバーの行う充電スタンド検索ルーチンを表すフローチャートである。
【図5】車両位置確認画面データを表す図である。
【図6】車両位置確認画面データを表す図である。
【図7】携帯端末の表示画面を表す図である。
【図8】携帯端末の表示画面を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の一実施形態に係る情報提供装置について図面を用いて説明する。図1は、車両の情報通信システムを表す。本実施形態の情報提供装置は、この情報通信システムに適用されるものである。
【0026】
本実施形態において情報通信システムが適用される車両100は、バッテリ190の電力で走行用モータを駆動する電気自動車、あるいは、走行用モータと内燃機関とを備え走行用モータの電源となるバッテリ190を外部電源により充電可能なプラグイン式ハイブリッド自動車である。
【0027】
まず、車両の情報通信システムについて説明する。車両の情報通信システムは、車両100と携帯端末300とが近距離無線通信し、携帯端末300と車両情報センター200とがインターネット等の外部通信回線網400を介して通信することにより実現されるものである。車両100には、車両の状態を制御する複数の電子制御装置110(以下、車両ECU110と呼ぶ)が設けられる。各車両ECU110は、CAN(Controller Area Network)通信システムのCAN通信ライン120に接続され、このCAN通信ライン120を経由して各種の信号を送受信できるようになっている。
【0028】
CAN通信ライン120に接続される複数の車両ECU110のうちの1つとして、バッテリ190を充電するための充電装置180の制御部となる充電ECU110aが設けられる。以下、車両ECU110と充電ECU110aとを区別しない場合には、単に車両ECU110と呼ぶ。各車両ECU110は、マイクロコンピュータ、メモリ、入出力インターフェース、および、センサ信号を入力して各種のアクチュエータを駆動する駆動回路等を備えている。
【0029】
充電装置180は、外部から供給された電力によりバッテリ190を充電する充電器181と、マイクロコンピュータを主要部として備えバッテリ190の充電制御を行う充電ECU110aと、バッテリ190の充電状態(SOC)を検出するSOCセンサ182とを備える。充電ECU110aは、SOCセンサ182により検出されるSOCに基づいて、設定充電量になるように充電器181の作動を制御する。車両100は、受電口183を備えており、この受電口183に、充電ケーブル185のプラグ184を接続することにより、車両外部から電力供給される。
【0030】
CAN通信ライン120には、携帯端末300と近距離無線通信を行う近距離通信制御装置160が接続されている。近距離通信制御装置160は、マイクロコンピュータ、通信回路、メモリ、入出力インターフェース等を備える。近距離通信制御装置160は、CAN通信ライン120を介して車両ECU110とデータ通信して車両制御情報を取得するCAN情報取得部161と、携帯端末300とデータ通信を行ってCAN情報取得部161で取得した情報を携帯端末300に送信する通信制御部162とを備えている。本実施形態においては、この通信制御部162の通信方式として、Bluetoothを用いるが、Wi-Fiなど他の近距離無線通信方式を採用することもできる。以下、近距離通信制御装置160を車載通信装置160と呼ぶ。
【0031】
車両情報センター200は、車両100から各種の車両情報を取得するとともに、ユーザに対して種々のサービス情報を提供する施設である。車両情報センター200には、マイコンを主要部として備えたサーバー210が設けられる。サーバー210は、外部通信回線網400と接続して通信制御を行う通信制御部211と、車両情報を管理する車両情報サーバー212と、車両のユーザ情報を管理するユーザ情報サーバー213と、充電スタンド情報を管理するスタンド情報サーバー214と、車両情報のデータベースを記憶する車両情報記憶部215と、ユーザ情報のデータベースを記憶するユーザ情報記憶部216と、充電スタンド情報のデータベースを記憶するスタンド情報記憶部217とを備えている。サーバー210は、車両100を特定するID(登録番号や車台番号に相当する情報)と車両ユーザを特定するID(ユーザ名、携帯端末300の電話番号、メールアドレスなど)とを関連させる関連情報を記憶しており、何れか一方のIDを特定することで、他方のIDで特定される情報を抽出することができるように構成されている。
【0032】
スタンド情報サーバー214は、インターネットから最新の充電スタンド情報を取得して、スタンド情報記憶部217に記憶されているデータベースを更新する。充電スタンド情報は、充電スタンドの座標位置、充電スタンドの名称、各充電スタンド毎の詳細情報(充電種別(急速充電または普通充電)、待ち時間、営業時間、住所、電話番号、URL、料金等)を含んでいる。また、スタンド情報サーバー214は、インターネットから最新の地図情報、交通情報、施設情報等を取得して、スタンド情報記憶部217に記憶されているデータベースを更新する。
【0033】
車両ユーザが所有する携帯端末300としては、例えば、スマートフォンなどの携帯電話が使用される。携帯端末300は、外部通信回線網400に接続するための通信インターフェースである外部通信制御部301と、Bluetoothを用いた近距離無線通信を行うための通信インターフェースである近距離通信制御部302と、GPS衛星からの電波に基づいて携帯端末300の現在位置座標を検出するGPSユニット303と、表示器と操作器とを兼用したタッチパネル式液晶ディスプレイ304と、通信制御および各種のアプリケーションの実行を司るマイクロコンピュータを備えた主制御部305と、アプリケーションプログラムや各種のデータを記憶する不揮発性メモリ306とを備える。携帯端末300は、電話機能、メール機能、インターネットと接続する機能、各種のアプリケーションプログラムのダウンロードおよびプログラムを実行する機能に加え、車両情報センター200のサーバー210と接続して各種の情報を授受する機能を備えている。また、携帯端末300は、車両100に設けられた車載通信装置160と接続して車両情報を受信する機能を備えている。
【0034】
こうした車両の情報通信システムにおいては、車載通信装置160は、車両ECU110からCAN通信ライン120を介して各種の車両情報を取得し、この取得した各種の車両情報を携帯端末300に送信する。携帯端末300においては、車載通信装置160から送信された車両情報を取得して一時的に記憶し、記憶した車両情報を外部通信回線網400を介して車両情報センター200に送信する。このような情報通信を行うために、車両ユーザは、車載通信装置160と携帯端末300との間のペアリング処理を事前に設定しておく。車載通信装置160と携帯端末300との間のペアリング処理が完了した状態であれば、車両ユーザが携帯端末300を所持して車両100に乗車し、イグニッションスイッチをアクセサリオンの操作位置に操作すると、自動的に通信接続が確立される。
【0035】
こうした車両の情報通信システムにおいては、車載通信装置160は、例えば、アクセサリースイッチ(あるいはイグニッションスイッチ)がオンしてからオフするまでの期間を1区間(1トリップ区間と呼ぶ)として、この1トリップ区間における車両情報を携帯端末300に送信する。例えば、1トリップ区間における走行距離、走行時間、消費電力等を車両情報として車両IDとあわせて送信する。また、充電ECU110aにより検出されるバッテリ190の充電状態(SOC)を表す情報についても送信することができる。
【0036】
携帯端末300は、車載通信装置160から送信された車両情報を車両情報センター200のサーバー210に転送する。この場合、携帯端末300は、GPSユニット303により検出される携帯端末300の現在位置を表す位置情報を付加して車両情報を送信する。従って、携帯端末300の位置情報は、車両100の位置情報として利用される。車両情報センター200のサーバー210は、携帯端末300から送信された車両情報を車両IDと対応付けて車両情報記憶部215に記憶する。
【0037】
こうした情報通信システムにおいては、車両ユーザは、適宜、携帯端末300のアプリケーションを起動して、必要な情報をサーバー210から入手することもできる。例えば、車両ユーザが携帯端末300にインストールされているアプリケーションを起動して、電費などに関する情報をサーバー210に要求すると、サーバー210は、車両情報記憶部215に記憶されている運転情報に基づいて、車両ユーザの要求に応じた情報を生成して携帯端末300に送信する。
【0038】
次に、情報通信システムを使った充電スタンド検索処理について説明する。車両100の周辺の充電スタンドを検索するためには、車両位置情報が必要となる。図2は、その車両地位を車両情報センター200のサーバー210に記憶させる車両位置取得ルーチンを表すフローチャートである。車両位置取得ルーチンは、車両100の車載通信装置160と、携帯端末300と、車両情報センター200のサーバー210との協働により行われる。図2において、左側が携帯端末300の処理、中央が車載通信装置160の処理、右側が車両情報センター200のサーバー210の処理を表す。
【0039】
まず、車載通信装置160は、ステップS11において、アクセサリースイッチ(イグニッションキーのアクセサリ位置を検出するスイッチ)がオン状態からオフ状態に切り替わるまで待機する。そして、アクセサリースイッチがオフすると、ステップS12において、携帯端末300に対してリクエスト信号を送信して通信接続をトライする。携帯端末300は、車載通信装置160から送信されたリクエスト信号を受信した場合には、ステップS13において、車載通信装置160に対して、アンサー信号を送信して両者の通信接続を確立させるとともに、航続可能距離情報の取得要求を送信する。
【0040】
車載通信装置160は、ステップS14において、携帯端末300からのアンサー信号の送信を待ち、その期間内に携帯端末300からアンサー信号の送信がなく通信接続が確立しない場合には、本ルーチンを終了する。
【0041】
車載通信装置160は、携帯端末300との通信接続が確立して航続可能距離情報の取得要求を受信すると、ステップS15において、充電ECU110aに対して航続可能距離情報要求を送信する。これにより充電ECU110aは、SOCセンサ182により検出されるSOCと、平均電費とに基づいて、現状のSOCで走行可能となる航続可能距離を演算し、航続可能距離を車載通信装置160に報告する。車載通信装置160は、航続可能距離の報告を受けると、ステップS16において、携帯端末300に対して情報送信指令を送信する。この場合、情報送信指令は、車両情報である航続可能距離情報、および、携帯端末300の位置情報をサーバー210に送信させる指令を表す。尚、車載通信装置160は、アクセサリースイッチがオフしたとき、種々の車両状態情報をサーバー210に送信するために、それに対応する複数の車両ECU110に対して情報取得要求を送信するが、ここでは、その代表例としてバッテリ充電に関係する航続可能距離情報を挙げて説明している。
【0042】
携帯端末300は、車載通信装置160から送信された情報送信指令を受信すると、ステップS17において、GPSユニット303により検出される携帯端末300の位置(以下、端末位置と呼ぶ)を表す位置情報(以下、端末位置情報と呼ぶ)を取得する。続いて、ステップS18において、端末位置情報と航続可能距離情報とを携帯端末IDとともに車両情報センター200のサーバー210に送信する。
【0043】
サーバー210は、携帯端末300から送信された端末位置情報と航続可能距離情報とを受信すると、ステップS19において、端末位置情報と航続可能距離情報とを、携帯端末IDで特定される車両100の車両情報として車両情報記憶部215に記憶する。この端末位置情報は、車両位置情報として記憶される。
【0044】
車両位置取得ルーチンは、車両100の現在位置情報がサーバー210に記憶されると終了する。尚、車載通信装置160と携帯端末300との通信が確立しない場合、その時点で車両位置取得ルーチンは終了する。
【0045】
次に、車両周辺の充電スタンドを検索する処理について説明する。図3は、充電スタンド検索ルーチンを表すフローチャートである。充電スタンド検索ルーチンは、車両100の車載通信装置160と、携帯端末300と、車両情報センター200のサーバー210との協働により行われる。図3において、左側が携帯端末300の処理、中央が車載通信装置160の処理、右側が車両情報センター200のサーバー210の処理を表す。尚、携帯端末300のメモリ306には、充電スタンド検索用のアプリケーションプログラムが記憶されており、主制御部305のマイクロコンピュータが、このアプリケーションプログラムを実行させることにより、以下の処理が行われる。
【0046】
車両ユーザが携帯端末300を操作することより充電スタンド検索用アプリケーションを起動すると、携帯端末300(主制御部305)は、ステップS31において、車載通信装置160に対して通信接続をトライする。携帯端末300を所持した車両ユーザ(以下、単に車両ユーザと呼ぶ)が車両100に乗車している、あるいは、車両100のそばにいる場合には、車載通信装置160にリクエスト信号が届くため、車載通信装置160は、ステップS32において、アンサー信号を携帯端末300に対して送信する。こうして両者の通信接続が確立する。一方、車両ユーザが車両100から離れた場所にいる場合には、車載通信装置160にリクエスト信号が届かないため、携帯端末300にはアンサー信号が送信されない。従って、両者の通信接続は、確立しない。
【0047】
携帯端末300は、ステップS33において、通信接続の有無を判定し、通信接続が行われた場合には、ステップS34において、1位置表示モードを設定し、通信接続が行われなかった場合には、ステップS35において、2位置表示モードを設定する。続いて、携帯端末300は、ステップS36において、検索要求をサーバー210に送信する。この場合、携帯端末300は、設定した表示モードと、GPSユニット303により検出される現時点の端末位置情報とをあわせて送信する。
【0048】
サーバー210は、ステップS37において、携帯端末300から送信された検索要求にしたがって、車両位置確認画面データを生成する。この場合、サーバー210は、2位置表示モードにおいては、車両情報記憶部215に記憶されている車両位置情報(最後に記憶された車両位置情報)と、携帯端末300から送信された端末位置情報とに基づいて、図5に示すように、地図M上に、車両位置情報で特定される車両位置を表すマークAa(車両位置アイコンAaと呼ぶ)と、端末位置情報で特定される端末位置を表すマークAb(ユーザ位置アイコンAbと呼ぶ)を、その位置上に表示した車両位置確認画面データを生成する。
【0049】
本実施形態においては、サーバー210は、初期設定として車両位置アイコンAaを地図M上の中心に表示した車両位置確認画面データを生成する。この場合、車両位置(車両位置アイコンAa)と端末位置(ユーザ位置アイコンAb)との両方が1画面に収まるように縮尺を調整した画面データを生成する。また、1位置表示モードにおいては、実際の車両位置と端末位置とは同一であるために、図6に示すように、確実な情報となる端末位置情報で特定される端末位置を表すマークAc(一致アイコンAcと呼ぶ)を、地図M上における当該位置に表示する。従って、サーバー210が把握している車両位置が端末位置と相違する場合には、その車両位置にはアイコンが表示されないことになる。この場合、サーバー210は、一致アイコンAcを地図M上の中心に表示した車両位置確認画面データを生成する。
【0050】
尚、車両位置アイコンAa、ユーザ位置アイコンAb、一致アイコンAcについては、形状および表示色の少なくとも一方を、それぞれ異なるようにして、ユーザが識別しやすくするとよい。
【0051】
続いて、サーバー210は、ステップS38において、生成した車両位置確認画面データを携帯端末300に送信する。
【0052】
携帯端末300は、サーバー210から送信された車両位置確認画面データを受信すると、ステップS39において、図7に示すように、ディスプレイ304に車両位置確認画面を表示させる。この図の例は、2位置表示モードの例である。車両ユーザは、この表示画面において、車両位置アイコンAaかユーザ位置アイコンAbかの何れかをタッチ操作することにより、充電スタンドを検索するための基準となる位置(検索基準位置と呼ぶ)を選択することができる。尚、図7に示すように、選択ボタンアイコンB1を別に設けて、検索基準位置として車両位置と端末位置とを、この選択ボタンアイコンB1から選択できるようにしてもよい。1位置表示モード(図6)においては、検索基準位置を選択する必要はないため、選択操作ができないようになっている。
【0053】
充電スタンドの検索は、実際の車両位置を基準として行う必要がある。しかし、サーバー210が記憶している車両位置と、実際の車両位置とが相違してしまうことがある。例えば、携帯端末300を所持せずに車両走行してしまった場合や、車両停止後、ドライバーがすぐに車両100から離れてしまい、車両情報を適切に携帯端末300を介してサーバー210に送信できなかった場合等において、そうした問題が生じる。
【0054】
そこで、本実施形態においては、サーバー210が記憶している車両位置と、実際の車両位置とが相違してしまう場合には、携帯端末300の位置に基づいて充電スタンド検索を実行できるようにしている。この場合、車両ユーザが車両100から遠く離れていないかぎり、携帯端末300の位置(車両ユーザの位置)に基づいた検索を行っても十分に役立つ。
【0055】
携帯端末300は、ステップS40において、検索基準位置修正が行われたか否かを判断する。つまり、車両ユーザが、実際の車両位置として端末位置を選択したか否かを判断する。この場合、携帯端末300は、ディスプレイ304の入力座標信号に基づいて、ユーザ位置アイコンAbがタッチ操作されたか否かを判断する。あるいは、選択ボタンアイコンB1を設けた構成の場合には、選択ボタンアイコンB1により、検索基準位置として端末位置が選択されたか否かを判断する。尚、本実施形態においては、車両位置情報で特定される車両位置を検索基準位置の初期設定値としているが、端末位置を初期設定値としている場合には、車両位置情報で特定される車両位置が選択されたか否かを判断すればよい。また、1位置表示モードにおいては、検索基準位置の修正を行うことができない。
【0056】
携帯端末300は、基準位置修正が行われた場合には(S40:Yes)、ステップS41において、サーバー210に対して基準位置修正指示を送信する。これにより、サーバー210は、ステップS42において、端末位置(ユーザ位置アイコンAb)を地図M上の中心とした画面データに修正し、ステップS43において、その修正画面データを携帯端末300に送信する。携帯端末300は、ステップS44において、サーバー210から送信された修正画面データによりディスプレイ304に修正画面を表示する。
【0057】
携帯端末300は、ステップS45において、検索ボタンアイコンB2がタッチ操作されるまで待機し、検索ボタンアイコンB2がタッチ操作されると、ステップS46において、検索指示をサーバー210に送信する。サーバー210は、検索指示を受信すると、ステップS50において、充電スタンドの検索を実行する。
【0058】
サーバー210(スタンド情報サーバー214のマイクロコンピュータ)は、充電スタンドの検索を、図4のフローチャートに沿って実行する。サーバー210は、ステップS51において、2位置表示モードが設定されているか否かを判断する。2位置表示モードが設定されている場合には、ステップS52において、検索基準位置が、車両位置情報で特定される車両位置であるか端末位置であるかを判断する。検索基準位置が車両位置情報で特定される車両位置である場合には、ステップS53において、サーバー210に記憶されている車両位置を基準として、その車両位置に近い充電スタンドを検索する。一方、検索基準位置が端末位置である場合には、ステップS54において、端末位置を基準として、端末位置に近い充電スタンドを検索する。
【0059】
また、1位置表示モードが設定されている場合には、車両ユーザは検索基準位置を変更することができないため、検索基準位置が自動的に端末位置に設定される。これにより、サーバー210は、ステップS54において、携帯位置(実際の車両位置と同じ)に近い充電スタンドを検索する。
【0060】
サーバー210は、充電スタンドの検索を完了すると、ステップS61において、その検索結果報告情報を携帯端末300に送信する。充電スタンドの検索にあたって、サーバー210は、スタンド情報記憶部217に記憶されている充電スタンド情報を参照して、検索基準位置からの距離が短い充電スタンドを検索するが、待ち時間等の他の条件を加味するようにしてもよい。尚、サーバー210のスタンド情報サーバー214は、インターネットから最新の充電スタンド情報を取得して、スタンド情報記憶部217に記憶されているデータベースを更新するため、適切な充電スタンド検索を行う事ができる。
【0061】
検索結果報告情報は、充電スタンドの地図上の位置、充電スタンドの名称、充電スタンドの検索基準位置からの距離、各充電スタンド毎の詳細情報(充電種別(急速充電または普通充電)、待ち時間、営業時間、住所、電話番号、URL、料金等)を含んでいる。尚、サーバー210は、検索結果の報告と一緒に、航続可能範囲を表す情報も送信する。
【0062】
これにより、携帯端末300は、ステップS62において、サーバー210から送信された検索結果報告情報を受信する。この検索結果報告情報は、一旦、メモリ306に記憶される。携帯端末300は、続くステップS63において、ディスプレイ304に検索結果を表示する。例えば、携帯端末300は、図8に示すように、検索基準位置を中心とした地図画面上において、検索結果リストにのっている充電スタンドの設置位置にアイコンC(充電スタンドアイコンCと呼ぶ)を表示する。
【0063】
携帯端末300は、充電スタンドアイコンCがタッチ操作された場合には、その充電スタンドの詳細情報をディスプレイ304に表示する。また、携帯端末300は、検索基準位置を中心として、航続可能範囲を表す領域(例えば、航続可能距離を半径とした円)を表示する。また、リスト表示ボタンアイコンB3がタッチ操作された場合には、予め定められた順序(例えば、検索基準位置からの距離の短い順)で、充電スタンドの名称、距離等を文字にてリスト表示する。
【0064】
以上説明した本実施形態の情報提供装置によれば、予め定められたタイミングが到来する度(アクセサリースイッチのターンオフ時)に、車載通信装置160が近距離通信により携帯端末300に対して車両情報を送信し、携帯端末300に対してサーバー210への車両情報の送信を指示する。これにより、携帯端末300は、車両情報を端末位置情報とともにサーバー210に送信する。車載通信装置160と携帯端末300とは近距離通信を行うものであるため、両者が離れていては通信接続が確立しない。従って、サーバー210に送信される端末位置情報は、車両位置情報として使用される。
【0065】
こうした情報通信システムにおいては、常に、所定のタイミング(アクセサリースイッチのターンオフ時)で携帯端末300から車両情報を送信できていれば問題ないが、上述したように、車両情報を適切に送信できていない場合には、サーバー210の把握している車両位置と実際の車両位置とが異なってしまう。この場合、サーバー210に記憶している車両位置情報に基づいて充電スタンド検索を行うと、適正な検索結果が得られない。そこで、本実施形態においては、充電スタンド検索を行う場合には、携帯端末300で車載通信装置160との通信接続が確立するか否かについての判断を行うことにより、車両100が車両ユーザの近く(実質同一位置)に存在するか否かについて判断する。
【0066】
サーバー210は、携帯端末300と車載通信装置160との通信接続が確立した場合には、携帯端末300から送信された端末位置情報の示す端末位置を実際の車両位置とみなして、この端末位置を検索基準位置とする。また、サーバー210は、携帯端末300と車載通信装置160との通信接続が確立しなかった場合には、サーバー210に記憶されている車両位置と、携帯端末300から送信された端末位置とを地図上に同時に表示した位置確認画面データを生成して、携帯端末300のディスプレイ304に位置確認画面を表示させる。これにより、車両ユーザは、検索基準位置を任意に選択することができる。
【0067】
そして、サーバー210は、携帯端末300から送信される基準位置修正指示に基づいて表示画面を修正し、検索指示に基づいて、設定されている検索基準位置にて充電スタンド検索を実行する。これにより、携帯端末300には、車両ユーザの選択した検索基準位置に応じた検索結果が送信される。従って、車両ユーザは、サーバー210の把握している車両位置を検索基準位置とした充電スタンド検索結果と、端末位置を検索基準位置とした充電スタンド検索結果とのどちらでも取得することができる。
【0068】
また、携帯端末300は、携帯端末300と車載通信装置160との通信接続が確立した場合には、検索操作が行われたときの携帯端末300から送信された携帯端末位置を実際の車両位置とみなして、この携帯端末位置を検索基準位置として自動的に設定する。このため、仮に、サーバー210の把握している車両位置が実際の車両位置とずれていても、適正な検索結果が得られる。
【0069】
この結果、本実施形態によれば、車両ユーザは、適切な車両位置周辺の充電スタンド情報を得ることができる。
【0070】
以上、本実施形態に係る情報提供装置について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0071】
例えば、本実施形態においては、サーバー210において、充電スタンドの検索処理を行っているが、本発明は、検索処理そのものを行う手段は必須ではなく、検索結果を取得できればよいものであるため、例えば、サーバー210が充電スタンド検索サイトにアクセスして検索結果を取得し、その検索結果を携帯端末300の送信する構成であってもよい。
【0072】
また、携帯端末300が検索処理を行うようにしてもよい。例えば、サーバー210が、車両位置情報と充電スタンド情報とを携帯端末300に送信することにより、携帯端末300が、実施形態のサーバー210の検索処理(S50)を実行する。あるいは、携帯端末300は、車両位置情報のみをサーバー210から取得し、充電スタンド情報については、インターネットの充電スタント検索サイトにアクセスして取得するようにしてもよい。あるいは、携帯端末300は、検索基準位置を指定して充電スタンド検索サイトに検索処理を実行させ、その検索結果を取得するようにしてもよい。
【0073】
また、本実施形態においては、充電スタンドの検索結果を提供する情報提供装置について説明したが、ガソリンスタンドの検索結果を提供する情報提供装置に適用することもできる。
【符号の説明】
【0074】
100…車両、110…車両ECU、120…CAN通信ライン、160…近距離通信制御装置(車載通信装置)、161…情報取得部、162…通信制御部、180…充電装置、181…充電器、182…SOCセンサ、190…バッテリ、200…車両情報センター、210…サーバー、211…通信制御部、212…車両情報サーバー、213…ユーザ情報サーバー、214…スタンド情報サーバー、215…車両情報記憶部、216…ユーザ情報記憶部、217…スタンド情報記憶部、300…携帯端末、301…外部通信制御部、302…近距離通信制御部、303…GPSユニット、304…タッチパネル式液晶ディスプレイ、305…主制御部、306…不揮発性メモリ、400…外部通信回線網、Aa…車両位置アイコン、Ab…ユーザ位置アイコン、Ac…一致アイコン、B1…選択ボタンアイコン、B2…検索ボタンアイコン、B3…リスト表示ボタンアイコン、C…充電スタンドアイコン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両ユーザの携帯端末の検索操作指令にしたがって、車両周辺のエネルギー供給施設を検索する検索システムに適用され、前記検索された車両周辺のエネルギー供給施設に関する情報を車両ユーザに提供する情報提供装置において、
車両外に設けられるセンター装置に記憶されている車両位置情報に基づいて車両周辺のエネルギー供給施設を検索した検索結果と、車両ユーザの携帯端末の検索操作時における前記携帯端末の位置情報に基づいて前記携帯端末周辺のエネルギー供給施設を検索した検索結果とを取得可能な検索結果取得手段と、
前記検索結果取得手段により取得された検索結果を前記携帯端末の画面に表示させる検索結果表示手段と
を備えたことを特徴とする情報提供装置。
【請求項2】
車両外に設けられるセンター装置に記憶されている車両位置情報に基づいて車両周辺のエネルギー供給施設を検索する車両位置情報基準検索モードと、車両ユーザの携帯端末の検索操作時における前記携帯端末の位置情報に基づいて前記携帯端末周辺のエネルギー供給施設を検索する端末位置情報基準検索モードとの何れが選択されかを表す選択情報を取得する選択情報取得手段を備え、
前記検索結果取得手段は、前記選択情報取得手段により取得された選択情報に基づいて、前記選択された検索モードで検索された検索結果を取得することを特徴とする請求項1記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記携帯端末の位置情報で特定される携帯端末位置を示すマークと、前記センター装置に記憶されている車両位置情報で特定される車両位置を示すマークとを、同一の地図上に表して前記携帯端末の画面に表示させる位置表示手段を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記携帯端末は、前記車両と近距離無線通信により互いに送受信可能な近距離無線通信装置を備えており、
前記携帯端末の検索操作時に、前記携帯端末と前記車両との通信接続が確立するか否かを判断する通信確立判断手段と、
前記携帯端末と前記車両との通信接続が確立すると判断された場合には、前記携帯端末位置を示すマークと前記車両位置を示すマークとを別々に表示しないようにして、前記携帯端末位置のみを示すマークを表示させる位置表示制限手段と
を備えたことを特徴とする請求項3記載の情報提供装置。
【請求項5】
前記携帯端末は、前記車両と近距離無線通信により互いに送受信可能な近距離無線通信装置を備えており、
前記携帯端末の検索操作時に、前記携帯端末と前記車両との通信接続が確立するか否かを判断する通信確立判断手段と、
前記携帯端末と前記車両との通信接続が確立すると判断された場合には、前記携帯端末位置を実際の車両の位置とみなして、前記端末位置情報基準検索モードを自動選択する検索モード選択手段と
を備えたことを特徴とする請求項2ないし請求項4の何れか一項記載の情報提供装置。
【請求項6】
前記携帯端末は、前記車両と近距離無線通信により互いに送受信可能な近距離無線通信装置と、自身の位置を検出する位置検出装置とを備えており、車両から送信される情報送信指令を受信する度に、前記位置検出装置により検出された携帯端末位置を表す携帯端位置情報を車両位置情報として前記センター装置に送信することを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか一項記載の情報提供装置。
【請求項7】
前記検索結果取得手段は、前記携帯端末に設けられ、車両ユーザの携帯端末の検索操作時に、前記携帯端末位置情報を付加した検索指令を前記センター装置に送信し、前記センター装置で行われた検索の結果を前記センター装置から受信することを特徴とする請求項1ないし請求項6の何れか一項記載の情報提供装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−247190(P2012−247190A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−116423(P2011−116423)
【出願日】平成23年5月25日(2011.5.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】