情報端末、そのプログラムおよび方法
【課題】ユーザが情報端末を使用する環境に応じて自動的に仮想デスクトップを切り替えることができる情報端末、そのプログラムおよび方法を提供する。
【解決手段】ネットワーク接続可能であり、個々の仮想デスクトップとネットワーク識別情報とを関連付ける関連付け手段を持つ。さらに、ネットワーク接続の際取得されるネットワーク識別情報に応じて、該ネットワーク識別情報に関連付けられた仮想デスクトップの表示をさせる表示手段を持つ。
【解決手段】ネットワーク接続可能であり、個々の仮想デスクトップとネットワーク識別情報とを関連付ける関連付け手段を持つ。さらに、ネットワーク接続の際取得されるネットワーク識別情報に応じて、該ネットワーク識別情報に関連付けられた仮想デスクトップの表示をさせる表示手段を持つ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報端末、そのプログラムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、一般的なPC(パーソナルコンピュータ)や携帯電話機などの情報端末においては、GUI(Graphical User Interface)が採用されており、ユーザは、このGUIによるデスクトップ環境を介して所望の端末操作を行えるようになっている。ところで、現在普及しているMS Windows(登録商標)等のPC用OS(Operating System)のデスクトップ環境は、ユーザの経験の一貫性を保証するため、環境を切り替えるなどの変更を積極的に行えるようにはなっていない。その一方で、従来のデスクトップ環境を拡張する種々の仮想デスクトップ環境(以下、仮想デスクトップと称す)が提案されている。
【0003】
仮想デスクトップは、コンピュータのデスクトップ環境を拡張するソフトウェアの一種であり、独立した複数の仮想的なデスクトップ環境や、表示領域より広い連続したデスクトップ空間等をユーザに提供する。仮想デスクトップを実現するソフトウェアは、一般的には、使用する仮想デスクトップを切り替える機能や、仮想デスクトップごとに外観をカスタマイズする機能などがある。また個々の仮想デスクトップを縦横/上下に並んだものとして、個々の仮想デスクトップを移動させ切り替えることもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−102464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
デスクトップ環境は、それを使用する環境(例えば、職場/自宅など)によって望まれる表示形態が異なる。この要求に対し、使用する環境に対応した表示形態の仮想デスクトップを複数用意し切り替えることで、この要求に答えることができる。
【0006】
しかしながら、仮想デスクトップの切り替えは、一般的には、タッチパネルやキーボードを介してユーザが手動により操作することによって行うことになる。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザの手を煩わせることなく、ユーザが情報端末を使用する環境に応じて、自動的に仮想デスクトップを切り替えることができる情報端末、そのプログラムおよび方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、実施形態の情報端末は、ネットワーク接続可能であり、個々の仮想デスクトップとネットワーク識別情報とを関連付ける関連付け手段を持つ。さらに、ネットワーク接続の際取得される前記ネットワーク識別情報に応じて、該ネットワーク識別情報に関連付けられた前記仮想デスクトップの表示をさせる表示手段を持つ。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、一実施形態のタブレット型パーソナルコンピュータ(タブレットPC)の外観を示す図である。
【図2】図2は、タブレットPCのハードウェア構成を示す図である。
【図3】図3は、同本実施形態におけるソフトウェア構成を示す図である。
【図4】図4は、SSIDの設定画面の一例を示す図である。
【図5】図5は、仮想デスクトップの例を示す図である。
【図6】図6は、仮想デスクトップとSSIDを関連付けるための設定画面(デスクトップ設定)の一例を示す図である。
【図7】図7は、追加メニューの一例を示す図である。
【図8】図8は、仮想デスクトップ−SSID対応テーブルの一例を示す図である。
【図9】図9は、仮想デスクトップの切り替えの際の仮想デスクトップソフトウェアによる処理を説明するフローチャートである。
【図10】図10は、場所によって仮想デスクトップの自動切り替えが行われる具体例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明にかかる実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】
(タブレット型パーソナルコンピュータの概要)
まず、一実施形態のタブレット型パーソナルコンピュータの概要について説明する。図1は、一実施形態のタブレット型パーソナルコンピュータの外観を示す図である。
【0012】
本実施形態のタブレット型パーソナルコンピュータ(以下、タブレットPCと称す)100は、入力装置として、キーボード11およびタッチパッド12に加え、ペンや指などの座標位置やその接触面の面積を検出するためのタッチパネルをその表面に有する表示装置13を備えたコンピュータシステムである。
【0013】
図1に示すように、タブレットPC100は、コンピュータ本体10にキーボード11およびタッチパッド12が設けられている。そして、このコンピュータ本体10の内部に、後述の各種ハードウェアが内蔵されている。
【0014】
さらに、タブレットPC100には、LCDからなる表示パネル(表示画面)と、この表示パネルの表面に一体的に設けられたタブレット(タッチパネル)を有する表示装置13が、コンピュータ本体10に対して、回転2軸ヒンジ機構により開閉自在かつ回転自在に取り付けられている。図1は表示装置13が通常の開状態(ラップトップモード)であることを示す。表示装置13を通常の開状態から180度回転させキーボード11を隠すように閉じた状態(タブレットモード)とすることもできる。
【0015】
(ハードウェア構成)
続いて、タブレットPC100のハードウェア構成について図2を用いて説明する。図2はタブレットPC100のハードウェア構成を示す図である。
【0016】
タブレットPC100は、図2に示すように、キーボード11からのキー入力を入力データに変換して、コンピュータ本体10に入力するためのキーボードコントローラ21を有する。また、タッチパッド12からの操作入力を入力データに変換して、コンピュータ本体10に入力するためのタッチパッドコントローラ22を有する。
【0017】
さらに、タブレットPC100は、データ入力装置としてキーボード11やタッチパッド12以外に、タブレット型入力装置23を備えている。このタブレット型入力装置23は、タブレット(タッチパネル)24と、このタブレット24により検出されたペンや指などの座標位置やその接触面の面積を入力データに変換するためのタブレットコントローラ25とからなる。
【0018】
また、コンピュータ本体10は、入出力制御部26を有する。この入出力制御部26は、キーボードコントローラ21やタッチパッドコントローラ22やタブレットコントローラ25から入力されたデータを制御部27に備わるマイクロプロセッサ(CPU)に転送するとともに、このCPUの制御に応じて表示装置13の出力動作とHDDやSSD(Solid State Drive)等の記憶装置28の入出力動作を制御する。なお、制御部27には、OSや各種アプリケーションがロードされ、ワーク領域としても使用されるRAM等からなるシステムメモリや、BIOS ROM等のメモリデバイスが含まれる。
【0019】
また、入出力制御部26に接続されているネットワークI/F29は、インターネットやLAN(Local Area Network)等のネットワークを介して外部のサーバ(図示せず)等に接続するためのインターフェースである。タブレットPC100は、このネットワークI/F29を介して外部のサーバ等から所望のプログラムやコンテンツをダウンロードすることができる。なお、本実施形態では、ネットワークとして無線LANを利用するものとして説明をするが、有線LANであってもよい。
【0020】
(ソフトウェア構成)
次に、本実施形態におけるソフトウェア構成を図3に示す。同図に示すように、基本ソフトウェアであるOS上に、他のアプリケーションと並列に、本実施形態で特徴的な処理を行う仮想デスクトップソフトウェアが実装される。この仮想デスクトップソフトウェアは、起動後常時実行され、他のアプリケーションの実行の際も、バックグランドにて動作する。
【0021】
次に、タブレットPC100において実行される、本実施形態で特徴的な処理・動作について説明する。本実施形態では、個々の仮想デスクトップと関連付けるSSID(Service Set Identifier)の登録と、個々の仮想デスクトップとSSIDを関連付ける設定とを事前に行う。以下では、まずこれらの設定について説明する。なお、SSIDは、IEEE 802.11シリーズの無線LANにおけるアクセスポイントの識別子である。
【0022】
(SSIDの設定)
図4に、SSIDの設定画面の一例を示す。ユーザが、使用時点の仮想デスクトップ上でSSIDの設定を指示すると、図4の設定画面が表示される。この設定画面で符号41で示す領域には、利用可能なSSIDの一覧が表示される。ここで表示される利用可能なSSIDは、いわゆる“WiFi設定”で提示されるSSIDと同じである。
【0023】
同図において符号42の領域には、仮想デスクトップとの関連付けのため登録されるSSID(関連付けるSSID)が表示される。ユーザが、符号41の領域に表示された利用可能なSSIDの中から所望のSSIDを選択し、符号43の登録ボタンを押下すると、選択されたSSIDが符号42の領域に表示される。一方、ユーザが、符号42の領域に表示された関連付けるSSIDの登録を取り消す際は、該当のSSIDを選択し符号44の登録取消ボタンを押下することにより、関連付けるSSIDの一覧から削除される。そして、OKボタンが押下されると関連付けるSSIDのリストが記憶装置28に記録される。
【0024】
(仮想デスクトップの例)
図5に、3つの仮想デスクトップの例を示す。本実施形態では、3つの仮想デスクトップ(自宅用、職場用、屋外用)を利用できるものとするが、仮想デスクトップの数は任意である。個々の仮想デスクトップには、それぞれ異なるウィジェット51や、ショートカット・アイコン52や、ライブフォルダ53等が配置される。一方、背景画像54やランチャー55は通常共通となる。
【0025】
(仮想デスクトップとSSIDとの関連付け)
図6に、仮想デスクトップとSSIDを関連付けるための設定画面(デスクトップ設定)の一例を示す。ユーザが、使用時点の仮想デスクトップ上でデスクトップ設定を指示すると、図6の設定画面が表示される。
【0026】
同図において符号61の領域には、3つの仮想デスクトップの番号1〜3が表示されている。個々の仮想デスクトップは、この番号により管理される。
【0027】
符号62は、個々の仮想デスクトップのデスクトップ名を入力するためのテキストボックスダイアログをオープンさせるためのボタンである。ユーザは、このボタンを押下してオープンされたテキストボックスダイアログ(図示せず)から所望のデスクトップ名(例えば、“オフィス”、“ホーム”、“アウトサイド”)を入力することで、個々の仮想デスクトップに対しユーザにとってわかりやすい名前を付けることができる。
【0028】
符号63は、個々の仮想デスクトップに関連付けるSSIDを設定するための追加メニューをオープンさせるためのボタンである。追加メニューの一例を図7に示している。この追加メニューには、同図に示すように、記憶装置28に記録されている関連付けるSSIDのリスト(図7の例では、A12345,B23456,C34567;図4参照)と、関連付けるSSID毎にそれを選択するためのチェックボックスが表示される。ユーザは、このチェックボックスをチェックすることで、個々の仮想デスクトップとSSIDとの関連付けを行うことができる。なお、1のSSIDに関連付けられる仮想デスクトップは1つであり、他の仮想デスクトップ用に選択されたSSIDは、(グレーアウトするなどして)選択できないようにされる。個々の仮想デスクトップの番号とそれらに関連付けられたSSIDは、例えば、図8に示す仮想デスクトップ−SSID対応テーブルに登録され、記憶装置28に保存される。
【0029】
(仮想デスクトップの自動切り替え動作)
次に、仮想デスクトップの自動切り替え動作について、図9を用いて説明する。図9は、仮想デスクトップの切り替えの際の仮想デスクトップソフトウェアによる処理を説明するフローチャートである。
【0030】
以下の処理は、仮想デスクトップソフトウェアに従って制御部27のCPUが実行するものであるが、説明の簡単のため、仮想デスクトップソフトウェアを動作主体として説明する。なお、以下の処理には含まれないが、タッチパネルやキーボードを用いたユーザ操作によっても(例えば、タッチパネルを用いてデスクトップ画面をドラッグすることにより)仮想デスクトップの切り替えを行うことができる。この場合、切り替え後の仮想デスクトップの番号が既定の仮想デスクトップの番号として設定される。また、以下の処理は、無効にすることもできる。
【0031】
本実施形態において、仮想デスクトップの自動切り替え動作は、OSから、無線LANへの接続状態が変わったことを知らせる無線LAN接続状態変更通知が仮想デスクトップソフトウェアに通知されることにより行われる。なお、無線LAN接続状態変更通知には、ネットワーク識別情報(本実施形態では、ネットワーク接続に際して検出されたSSID)が含まれる。
【0032】
はじめに、仮想デスクトップソフトウェアは、OSから無線LAN接続状態変更通知があったか判断する(ステップS901)。
【0033】
OSから無線LAN接続状態変更通知があった場合(ステップS901でYes)、仮想デスクトップソフトウェアは、ネットワーク識別情報であるSSIDを取得する(ステップS902)。
【0034】
次いで、仮想デスクトップソフトウェアは、前述の仮想デスクトップ−SSID対応テーブルを参照して、OSから通知され取得されたSSIDに対応する仮想デスクトップを特定する(ステップS903)。具体的には仮想デスクトップの番号(No.1,2,3)を特定する。なお、無線LAN接続状態変更通知によりネットワーク接続ができていないことが通知されている場合や未知のSSIDが通知された場合の仮想デスクトップの番号は予め定められているものとする(例えば、屋外用仮想デスクトップの番号とする)。
【0035】
次に、仮想デスクトップソフトウェアは、既定の仮想デスクトップの番号を、ステップS903で特定した仮想デスクトップの番号に書き換え更新する(ステップS904)。なお、既定の仮想デスクトップの番号の初期値として、例えば、自宅用の仮想デスクトップの番号が設定される。
【0036】
次いで、仮想デスクトップソフトウェアは、表示画面における仮想デスクトップの表示状態を調べる(ステップS905)。ここでは、仮想デスクトップの画面が表示されているか、他のアプリケーションが表示されているかを調べる。本実施形態では、各種アプリケーションは、それがオープンされている時、全画面表示されるものとする。従って、他のアプリケーションがオープンされている時、仮想デスクトップは非表示状態となる。
【0037】
仮想デスクトップが表示状態である場合(ステップS906でYes)、仮想デスクトップソフトウェアは、ステップS904で書き換えられた既定の仮想デスクトップの番号に対応する(すなわち、取得されたSSIDに対応する)仮想デスクトップへ即座にその表示を遷移させる(ステップS907)。もちろん、SSIDが異なっていても共通の仮想デスクトップが関連付けられている場合などで現在表示されている仮想デスクトップがステップS904で番号が更新された既定の仮想デスクトップと同じ場合は、その表示は変化しない。そして、ステップS901へ戻る。
【0038】
一方、仮想デスクトップが非表示状態である場合(ステップS906でNo)、仮想デスクトップソフトウェアは、仮想デスクトップが非表示状態であることからその表示の遷移は行わず、ステップS901へ戻る。従って、この場合は、ステップS904で既定の仮想デスクトップの番号が更新されるのみで、表示画面は変更されない。
【0039】
その後、仮想デスクトップソフトウェアが、新たにネットワーク識別情報の通知をOSから受けた場合は、上記一連の処理が行われる。そうでない場合(ステップS901でNo)、ステップS905で表示画面における仮想デスクトップの表示状態が再度調べられる。このとき仮想デスクトップが表示状態となっている場合(例えば、非表示状態から表示状態に変わった場合)(ステップS906でYes)、既定の仮想デスクトップの番号に対応する仮想デスクトップへその表示を遷移させる(ステップS907)。
【0040】
なお、本実施形態では、各種アプリケーションは、それがオープンされている時、全画面表示されるものとしたが、マルチウィンドウ表示を行う場合で、オープンされたアプリケーションの背景に仮想デスクトップが表示されている場合は、表示状態であるものとして、背景部分を、既定の仮想デスクトップの番号に対応する仮想デスクトップへその表示を遷移させる。
【0041】
以上のようにして、仮想デスクトップの自動切り替えが行われる。以下では、タブレットPC100が使用される場所によって仮想デスクトップの自動切り替えが行われる具体例を、図10を用いて説明する。図10は、その具体例を説明する図である。
【0042】
はじめ、ユーザは自宅(HOME)におり、自宅用の仮想デスクトップ(以下、[HOME]デスクトップ)を表示している(1001)。
【0043】
ここで、ユーザが職場用の仮想デスクトップ(以下、[OFFICE]デスクトップ)に切り替える操作を、タッチパネルやキーボードを使って行うと、[OFFICE]デスクトップに切り替わる(1002)。
【0044】
さらに、ユーザが[HOME]デスクトップに切り替える操作を、タッチパネルやキーボードを使って行うと、[HOME]デスクトップに切り替わる(1003)。
【0045】
ここで、ユーザが職場にて無線LANに接続すると、その際取得されたSSIDに対応する[OFFICE]デスクトップに自動的に切り替わる(ここでは、このSSIDが[OFFICE]デスクトップに対応付けられているものとする)(1004)。なお、このとき他のアプリケーションが開かれている場合は、仮想デスクトップは非表示状態となっているので、[OFFICE]デスクトップへの遷移は行われず、他のアプリケーションが閉じられたときに[OFFICE]デスクトップに遷移する。
【0046】
[OFFICE]デスクトップに遷移後、他のアプリケーションが開かれるとこの他のアプリケーションが表示され(1005)、[OFFICE]デスクトップは非表示状態となる。そして、他のアプリケーションが閉じられると[OFFICE]デスクトップが再び表示される(1006)。
【0047】
さらに、ユーザが[HOME]デスクトップに切り替える操作を、タッチパネルやキーボードを使って行うと、[HOME]デスクトップに切り替わる(1007)。
【0048】
ここで、他のアプリケーションが開かれるとこの他のアプリケーションが表示され(1008)、[HOME]デスクトップは非表示状態となる。そして、他のアプリケーションが閉じられると[HOME]デスクトップが再び表示される(1009)。
【0049】
以上説明した実施形態によれば、SSID(ネットワーク識別情報)に応じて自動的にこのSSIDに関連付けられた仮想デスクトップに切り替えるので、ユーザの手を煩わせることなく、使用場所に応じた最適なデスクトップ環境をユーザに提供することができる。
【0050】
なお、本実施形態で説明したタブレット型パーソナルコンピュータは、情報端末の一例であって、これに限るものではなく、情報端末には、任意形態のパーソナルコンピュータや、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等が含まれる。また、本実施形態では、無線LAN接続時に、接続先(アクセスポイント)を識別するためのSSIDを使って仮想デスクトップの切り替えを行っているが、これに限らず、例えば、有線LAN接続時に、MACアドレス等を使って仮想デスクトップの切り替えを行うようにすることもできる。
【0051】
また、前述の仮想デスクトップとSSIDを関連付けるための設定画面(デスクトップ設定)を介して、個々の仮想デスクトップとSSIDを関連付け登録する処理を実行する制御部27は、タブレットPC100において、関連付け手段として機能し、上述した処理フローのステップS907を実行する制御部27は、タブレットPC100において表示手段として機能し、ステップS904を実行する制御部27は、タブレットPC100においてネットワーク識別情報(SSID)に関連付けられた仮想デスクトップを既定の仮想デスクトップとして設定する設定手段として機能する。
【0052】
また、本実施形態において仮想デスクトップの自動切り替えを行うプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供されるか、あるいは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供される。さらに、上記プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。
【符号の説明】
【0053】
100…タブレットPC、10…コンピュータ本体、11…キーボード、12…タッチパッド、13…表示装置、21…キーボードコントローラ、22…タッチパッドコントローラ、23…タブレット型入力装置、24…タブレット、25…タブレットコントローラ、26…入出力制御部、27…制御部、28…記憶装置、29…ネットワークI/F
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報端末、そのプログラムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、一般的なPC(パーソナルコンピュータ)や携帯電話機などの情報端末においては、GUI(Graphical User Interface)が採用されており、ユーザは、このGUIによるデスクトップ環境を介して所望の端末操作を行えるようになっている。ところで、現在普及しているMS Windows(登録商標)等のPC用OS(Operating System)のデスクトップ環境は、ユーザの経験の一貫性を保証するため、環境を切り替えるなどの変更を積極的に行えるようにはなっていない。その一方で、従来のデスクトップ環境を拡張する種々の仮想デスクトップ環境(以下、仮想デスクトップと称す)が提案されている。
【0003】
仮想デスクトップは、コンピュータのデスクトップ環境を拡張するソフトウェアの一種であり、独立した複数の仮想的なデスクトップ環境や、表示領域より広い連続したデスクトップ空間等をユーザに提供する。仮想デスクトップを実現するソフトウェアは、一般的には、使用する仮想デスクトップを切り替える機能や、仮想デスクトップごとに外観をカスタマイズする機能などがある。また個々の仮想デスクトップを縦横/上下に並んだものとして、個々の仮想デスクトップを移動させ切り替えることもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−102464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
デスクトップ環境は、それを使用する環境(例えば、職場/自宅など)によって望まれる表示形態が異なる。この要求に対し、使用する環境に対応した表示形態の仮想デスクトップを複数用意し切り替えることで、この要求に答えることができる。
【0006】
しかしながら、仮想デスクトップの切り替えは、一般的には、タッチパネルやキーボードを介してユーザが手動により操作することによって行うことになる。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザの手を煩わせることなく、ユーザが情報端末を使用する環境に応じて、自動的に仮想デスクトップを切り替えることができる情報端末、そのプログラムおよび方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、実施形態の情報端末は、ネットワーク接続可能であり、個々の仮想デスクトップとネットワーク識別情報とを関連付ける関連付け手段を持つ。さらに、ネットワーク接続の際取得される前記ネットワーク識別情報に応じて、該ネットワーク識別情報に関連付けられた前記仮想デスクトップの表示をさせる表示手段を持つ。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、一実施形態のタブレット型パーソナルコンピュータ(タブレットPC)の外観を示す図である。
【図2】図2は、タブレットPCのハードウェア構成を示す図である。
【図3】図3は、同本実施形態におけるソフトウェア構成を示す図である。
【図4】図4は、SSIDの設定画面の一例を示す図である。
【図5】図5は、仮想デスクトップの例を示す図である。
【図6】図6は、仮想デスクトップとSSIDを関連付けるための設定画面(デスクトップ設定)の一例を示す図である。
【図7】図7は、追加メニューの一例を示す図である。
【図8】図8は、仮想デスクトップ−SSID対応テーブルの一例を示す図である。
【図9】図9は、仮想デスクトップの切り替えの際の仮想デスクトップソフトウェアによる処理を説明するフローチャートである。
【図10】図10は、場所によって仮想デスクトップの自動切り替えが行われる具体例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明にかかる実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】
(タブレット型パーソナルコンピュータの概要)
まず、一実施形態のタブレット型パーソナルコンピュータの概要について説明する。図1は、一実施形態のタブレット型パーソナルコンピュータの外観を示す図である。
【0012】
本実施形態のタブレット型パーソナルコンピュータ(以下、タブレットPCと称す)100は、入力装置として、キーボード11およびタッチパッド12に加え、ペンや指などの座標位置やその接触面の面積を検出するためのタッチパネルをその表面に有する表示装置13を備えたコンピュータシステムである。
【0013】
図1に示すように、タブレットPC100は、コンピュータ本体10にキーボード11およびタッチパッド12が設けられている。そして、このコンピュータ本体10の内部に、後述の各種ハードウェアが内蔵されている。
【0014】
さらに、タブレットPC100には、LCDからなる表示パネル(表示画面)と、この表示パネルの表面に一体的に設けられたタブレット(タッチパネル)を有する表示装置13が、コンピュータ本体10に対して、回転2軸ヒンジ機構により開閉自在かつ回転自在に取り付けられている。図1は表示装置13が通常の開状態(ラップトップモード)であることを示す。表示装置13を通常の開状態から180度回転させキーボード11を隠すように閉じた状態(タブレットモード)とすることもできる。
【0015】
(ハードウェア構成)
続いて、タブレットPC100のハードウェア構成について図2を用いて説明する。図2はタブレットPC100のハードウェア構成を示す図である。
【0016】
タブレットPC100は、図2に示すように、キーボード11からのキー入力を入力データに変換して、コンピュータ本体10に入力するためのキーボードコントローラ21を有する。また、タッチパッド12からの操作入力を入力データに変換して、コンピュータ本体10に入力するためのタッチパッドコントローラ22を有する。
【0017】
さらに、タブレットPC100は、データ入力装置としてキーボード11やタッチパッド12以外に、タブレット型入力装置23を備えている。このタブレット型入力装置23は、タブレット(タッチパネル)24と、このタブレット24により検出されたペンや指などの座標位置やその接触面の面積を入力データに変換するためのタブレットコントローラ25とからなる。
【0018】
また、コンピュータ本体10は、入出力制御部26を有する。この入出力制御部26は、キーボードコントローラ21やタッチパッドコントローラ22やタブレットコントローラ25から入力されたデータを制御部27に備わるマイクロプロセッサ(CPU)に転送するとともに、このCPUの制御に応じて表示装置13の出力動作とHDDやSSD(Solid State Drive)等の記憶装置28の入出力動作を制御する。なお、制御部27には、OSや各種アプリケーションがロードされ、ワーク領域としても使用されるRAM等からなるシステムメモリや、BIOS ROM等のメモリデバイスが含まれる。
【0019】
また、入出力制御部26に接続されているネットワークI/F29は、インターネットやLAN(Local Area Network)等のネットワークを介して外部のサーバ(図示せず)等に接続するためのインターフェースである。タブレットPC100は、このネットワークI/F29を介して外部のサーバ等から所望のプログラムやコンテンツをダウンロードすることができる。なお、本実施形態では、ネットワークとして無線LANを利用するものとして説明をするが、有線LANであってもよい。
【0020】
(ソフトウェア構成)
次に、本実施形態におけるソフトウェア構成を図3に示す。同図に示すように、基本ソフトウェアであるOS上に、他のアプリケーションと並列に、本実施形態で特徴的な処理を行う仮想デスクトップソフトウェアが実装される。この仮想デスクトップソフトウェアは、起動後常時実行され、他のアプリケーションの実行の際も、バックグランドにて動作する。
【0021】
次に、タブレットPC100において実行される、本実施形態で特徴的な処理・動作について説明する。本実施形態では、個々の仮想デスクトップと関連付けるSSID(Service Set Identifier)の登録と、個々の仮想デスクトップとSSIDを関連付ける設定とを事前に行う。以下では、まずこれらの設定について説明する。なお、SSIDは、IEEE 802.11シリーズの無線LANにおけるアクセスポイントの識別子である。
【0022】
(SSIDの設定)
図4に、SSIDの設定画面の一例を示す。ユーザが、使用時点の仮想デスクトップ上でSSIDの設定を指示すると、図4の設定画面が表示される。この設定画面で符号41で示す領域には、利用可能なSSIDの一覧が表示される。ここで表示される利用可能なSSIDは、いわゆる“WiFi設定”で提示されるSSIDと同じである。
【0023】
同図において符号42の領域には、仮想デスクトップとの関連付けのため登録されるSSID(関連付けるSSID)が表示される。ユーザが、符号41の領域に表示された利用可能なSSIDの中から所望のSSIDを選択し、符号43の登録ボタンを押下すると、選択されたSSIDが符号42の領域に表示される。一方、ユーザが、符号42の領域に表示された関連付けるSSIDの登録を取り消す際は、該当のSSIDを選択し符号44の登録取消ボタンを押下することにより、関連付けるSSIDの一覧から削除される。そして、OKボタンが押下されると関連付けるSSIDのリストが記憶装置28に記録される。
【0024】
(仮想デスクトップの例)
図5に、3つの仮想デスクトップの例を示す。本実施形態では、3つの仮想デスクトップ(自宅用、職場用、屋外用)を利用できるものとするが、仮想デスクトップの数は任意である。個々の仮想デスクトップには、それぞれ異なるウィジェット51や、ショートカット・アイコン52や、ライブフォルダ53等が配置される。一方、背景画像54やランチャー55は通常共通となる。
【0025】
(仮想デスクトップとSSIDとの関連付け)
図6に、仮想デスクトップとSSIDを関連付けるための設定画面(デスクトップ設定)の一例を示す。ユーザが、使用時点の仮想デスクトップ上でデスクトップ設定を指示すると、図6の設定画面が表示される。
【0026】
同図において符号61の領域には、3つの仮想デスクトップの番号1〜3が表示されている。個々の仮想デスクトップは、この番号により管理される。
【0027】
符号62は、個々の仮想デスクトップのデスクトップ名を入力するためのテキストボックスダイアログをオープンさせるためのボタンである。ユーザは、このボタンを押下してオープンされたテキストボックスダイアログ(図示せず)から所望のデスクトップ名(例えば、“オフィス”、“ホーム”、“アウトサイド”)を入力することで、個々の仮想デスクトップに対しユーザにとってわかりやすい名前を付けることができる。
【0028】
符号63は、個々の仮想デスクトップに関連付けるSSIDを設定するための追加メニューをオープンさせるためのボタンである。追加メニューの一例を図7に示している。この追加メニューには、同図に示すように、記憶装置28に記録されている関連付けるSSIDのリスト(図7の例では、A12345,B23456,C34567;図4参照)と、関連付けるSSID毎にそれを選択するためのチェックボックスが表示される。ユーザは、このチェックボックスをチェックすることで、個々の仮想デスクトップとSSIDとの関連付けを行うことができる。なお、1のSSIDに関連付けられる仮想デスクトップは1つであり、他の仮想デスクトップ用に選択されたSSIDは、(グレーアウトするなどして)選択できないようにされる。個々の仮想デスクトップの番号とそれらに関連付けられたSSIDは、例えば、図8に示す仮想デスクトップ−SSID対応テーブルに登録され、記憶装置28に保存される。
【0029】
(仮想デスクトップの自動切り替え動作)
次に、仮想デスクトップの自動切り替え動作について、図9を用いて説明する。図9は、仮想デスクトップの切り替えの際の仮想デスクトップソフトウェアによる処理を説明するフローチャートである。
【0030】
以下の処理は、仮想デスクトップソフトウェアに従って制御部27のCPUが実行するものであるが、説明の簡単のため、仮想デスクトップソフトウェアを動作主体として説明する。なお、以下の処理には含まれないが、タッチパネルやキーボードを用いたユーザ操作によっても(例えば、タッチパネルを用いてデスクトップ画面をドラッグすることにより)仮想デスクトップの切り替えを行うことができる。この場合、切り替え後の仮想デスクトップの番号が既定の仮想デスクトップの番号として設定される。また、以下の処理は、無効にすることもできる。
【0031】
本実施形態において、仮想デスクトップの自動切り替え動作は、OSから、無線LANへの接続状態が変わったことを知らせる無線LAN接続状態変更通知が仮想デスクトップソフトウェアに通知されることにより行われる。なお、無線LAN接続状態変更通知には、ネットワーク識別情報(本実施形態では、ネットワーク接続に際して検出されたSSID)が含まれる。
【0032】
はじめに、仮想デスクトップソフトウェアは、OSから無線LAN接続状態変更通知があったか判断する(ステップS901)。
【0033】
OSから無線LAN接続状態変更通知があった場合(ステップS901でYes)、仮想デスクトップソフトウェアは、ネットワーク識別情報であるSSIDを取得する(ステップS902)。
【0034】
次いで、仮想デスクトップソフトウェアは、前述の仮想デスクトップ−SSID対応テーブルを参照して、OSから通知され取得されたSSIDに対応する仮想デスクトップを特定する(ステップS903)。具体的には仮想デスクトップの番号(No.1,2,3)を特定する。なお、無線LAN接続状態変更通知によりネットワーク接続ができていないことが通知されている場合や未知のSSIDが通知された場合の仮想デスクトップの番号は予め定められているものとする(例えば、屋外用仮想デスクトップの番号とする)。
【0035】
次に、仮想デスクトップソフトウェアは、既定の仮想デスクトップの番号を、ステップS903で特定した仮想デスクトップの番号に書き換え更新する(ステップS904)。なお、既定の仮想デスクトップの番号の初期値として、例えば、自宅用の仮想デスクトップの番号が設定される。
【0036】
次いで、仮想デスクトップソフトウェアは、表示画面における仮想デスクトップの表示状態を調べる(ステップS905)。ここでは、仮想デスクトップの画面が表示されているか、他のアプリケーションが表示されているかを調べる。本実施形態では、各種アプリケーションは、それがオープンされている時、全画面表示されるものとする。従って、他のアプリケーションがオープンされている時、仮想デスクトップは非表示状態となる。
【0037】
仮想デスクトップが表示状態である場合(ステップS906でYes)、仮想デスクトップソフトウェアは、ステップS904で書き換えられた既定の仮想デスクトップの番号に対応する(すなわち、取得されたSSIDに対応する)仮想デスクトップへ即座にその表示を遷移させる(ステップS907)。もちろん、SSIDが異なっていても共通の仮想デスクトップが関連付けられている場合などで現在表示されている仮想デスクトップがステップS904で番号が更新された既定の仮想デスクトップと同じ場合は、その表示は変化しない。そして、ステップS901へ戻る。
【0038】
一方、仮想デスクトップが非表示状態である場合(ステップS906でNo)、仮想デスクトップソフトウェアは、仮想デスクトップが非表示状態であることからその表示の遷移は行わず、ステップS901へ戻る。従って、この場合は、ステップS904で既定の仮想デスクトップの番号が更新されるのみで、表示画面は変更されない。
【0039】
その後、仮想デスクトップソフトウェアが、新たにネットワーク識別情報の通知をOSから受けた場合は、上記一連の処理が行われる。そうでない場合(ステップS901でNo)、ステップS905で表示画面における仮想デスクトップの表示状態が再度調べられる。このとき仮想デスクトップが表示状態となっている場合(例えば、非表示状態から表示状態に変わった場合)(ステップS906でYes)、既定の仮想デスクトップの番号に対応する仮想デスクトップへその表示を遷移させる(ステップS907)。
【0040】
なお、本実施形態では、各種アプリケーションは、それがオープンされている時、全画面表示されるものとしたが、マルチウィンドウ表示を行う場合で、オープンされたアプリケーションの背景に仮想デスクトップが表示されている場合は、表示状態であるものとして、背景部分を、既定の仮想デスクトップの番号に対応する仮想デスクトップへその表示を遷移させる。
【0041】
以上のようにして、仮想デスクトップの自動切り替えが行われる。以下では、タブレットPC100が使用される場所によって仮想デスクトップの自動切り替えが行われる具体例を、図10を用いて説明する。図10は、その具体例を説明する図である。
【0042】
はじめ、ユーザは自宅(HOME)におり、自宅用の仮想デスクトップ(以下、[HOME]デスクトップ)を表示している(1001)。
【0043】
ここで、ユーザが職場用の仮想デスクトップ(以下、[OFFICE]デスクトップ)に切り替える操作を、タッチパネルやキーボードを使って行うと、[OFFICE]デスクトップに切り替わる(1002)。
【0044】
さらに、ユーザが[HOME]デスクトップに切り替える操作を、タッチパネルやキーボードを使って行うと、[HOME]デスクトップに切り替わる(1003)。
【0045】
ここで、ユーザが職場にて無線LANに接続すると、その際取得されたSSIDに対応する[OFFICE]デスクトップに自動的に切り替わる(ここでは、このSSIDが[OFFICE]デスクトップに対応付けられているものとする)(1004)。なお、このとき他のアプリケーションが開かれている場合は、仮想デスクトップは非表示状態となっているので、[OFFICE]デスクトップへの遷移は行われず、他のアプリケーションが閉じられたときに[OFFICE]デスクトップに遷移する。
【0046】
[OFFICE]デスクトップに遷移後、他のアプリケーションが開かれるとこの他のアプリケーションが表示され(1005)、[OFFICE]デスクトップは非表示状態となる。そして、他のアプリケーションが閉じられると[OFFICE]デスクトップが再び表示される(1006)。
【0047】
さらに、ユーザが[HOME]デスクトップに切り替える操作を、タッチパネルやキーボードを使って行うと、[HOME]デスクトップに切り替わる(1007)。
【0048】
ここで、他のアプリケーションが開かれるとこの他のアプリケーションが表示され(1008)、[HOME]デスクトップは非表示状態となる。そして、他のアプリケーションが閉じられると[HOME]デスクトップが再び表示される(1009)。
【0049】
以上説明した実施形態によれば、SSID(ネットワーク識別情報)に応じて自動的にこのSSIDに関連付けられた仮想デスクトップに切り替えるので、ユーザの手を煩わせることなく、使用場所に応じた最適なデスクトップ環境をユーザに提供することができる。
【0050】
なお、本実施形態で説明したタブレット型パーソナルコンピュータは、情報端末の一例であって、これに限るものではなく、情報端末には、任意形態のパーソナルコンピュータや、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等が含まれる。また、本実施形態では、無線LAN接続時に、接続先(アクセスポイント)を識別するためのSSIDを使って仮想デスクトップの切り替えを行っているが、これに限らず、例えば、有線LAN接続時に、MACアドレス等を使って仮想デスクトップの切り替えを行うようにすることもできる。
【0051】
また、前述の仮想デスクトップとSSIDを関連付けるための設定画面(デスクトップ設定)を介して、個々の仮想デスクトップとSSIDを関連付け登録する処理を実行する制御部27は、タブレットPC100において、関連付け手段として機能し、上述した処理フローのステップS907を実行する制御部27は、タブレットPC100において表示手段として機能し、ステップS904を実行する制御部27は、タブレットPC100においてネットワーク識別情報(SSID)に関連付けられた仮想デスクトップを既定の仮想デスクトップとして設定する設定手段として機能する。
【0052】
また、本実施形態において仮想デスクトップの自動切り替えを行うプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供されるか、あるいは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供される。さらに、上記プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。
【符号の説明】
【0053】
100…タブレットPC、10…コンピュータ本体、11…キーボード、12…タッチパッド、13…表示装置、21…キーボードコントローラ、22…タッチパッドコントローラ、23…タブレット型入力装置、24…タブレット、25…タブレットコントローラ、26…入出力制御部、27…制御部、28…記憶装置、29…ネットワークI/F
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク接続可能な情報端末において、
個々の仮想デスクトップとネットワーク識別情報とを関連付ける関連付け手段と、
ネットワーク接続の際取得される前記ネットワーク識別情報に応じて、該ネットワーク識別情報に関連付けられた前記仮想デスクトップの表示をさせる表示手段と、
を備えることを特徴とする情報端末。
【請求項2】
ネットワーク接続の際取得される前記ネットワーク識別情報に関連付けられた仮想デスクトップを既定の仮想デスクトップとして設定する設定手段をさらに備え、
前記表示手段は、前記設定手段により設定された既定の仮想デスクトップを表示させることにより、前記ネットワーク識別情報に関連付けられた前記仮想デスクトップの表示をさせることを特徴とする請求項1に記載の情報端末。
【請求項3】
前記表示手段は、ネットワーク接続できない場合または未知のネットワーク識別情報が取得された場合、予め指定された仮想デスクトップを表示させることを特徴とする請求項2に記載の情報端末。
【請求項4】
前記ネットワーク識別情報は、SSID(Service Set Identifier)であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報端末。
【請求項5】
ネットワーク接続可能な情報端末において仮想デスクトップの自動切り替えを実現させるプログラムであって、
個々の仮想デスクトップとネットワーク識別情報とを関連付ける関連付けステップと、
ネットワーク接続の際取得される前記ネットワーク識別情報に応じて、該ネットワーク識別情報に関連付けられた前記仮想デスクトップの表示をさせる表示ステップと、
を含むことを特徴とするプログラム。
【請求項6】
ネットワーク接続の際取得される前記ネットワーク識別情報に関連付けられた仮想デスクトップを既定の仮想デスクトップとして設定する設定ステップをさらに含み、
前記表示ステップにおいて、前記設定ステップにて設定された既定の仮想デスクトップを表示させることにより、前記ネットワーク識別情報に関連付けられた前記仮想デスクトップの表示をさせることを特徴とする請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記表示ステップにおいて、ネットワーク接続できない場合または未知のネットワーク識別情報が取得された場合、予め指定された仮想デスクトップを表示させることを特徴とする請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記ネットワーク識別情報は、SSID(Service Set Identifier)であることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項9】
ネットワーク接続可能な情報端末において該情報端末に備わる制御手段により実行される方法であって、
前記制御手段が、個々の仮想デスクトップとネットワーク識別情報とを関連付ける関連付けステップと、
前記制御手段が、ネットワーク接続の際取得される前記ネットワーク識別情報に応じて、該ネットワーク識別情報に関連付けられた前記仮想デスクトップの表示をさせる表示ステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
前記制御手段が、ネットワーク接続の際取得される前記ネットワーク識別情報に関連付けられた仮想デスクトップを既定の仮想デスクトップとして設定する設定ステップをさらに含み、
前記表示ステップにおいて、前記制御手段は、前記設定ステップにて設定された既定の仮想デスクトップを表示させることにより、前記ネットワーク識別情報に関連付けられた前記仮想デスクトップの表示をさせることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記表示ステップにおいて、前記制御手段は、ネットワーク接続できない場合または未知のネットワーク識別情報が取得された場合、予め指定された仮想デスクトップを表示させることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ネットワーク識別情報は、SSID(Service Set Identifier)であることを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項1】
ネットワーク接続可能な情報端末において、
個々の仮想デスクトップとネットワーク識別情報とを関連付ける関連付け手段と、
ネットワーク接続の際取得される前記ネットワーク識別情報に応じて、該ネットワーク識別情報に関連付けられた前記仮想デスクトップの表示をさせる表示手段と、
を備えることを特徴とする情報端末。
【請求項2】
ネットワーク接続の際取得される前記ネットワーク識別情報に関連付けられた仮想デスクトップを既定の仮想デスクトップとして設定する設定手段をさらに備え、
前記表示手段は、前記設定手段により設定された既定の仮想デスクトップを表示させることにより、前記ネットワーク識別情報に関連付けられた前記仮想デスクトップの表示をさせることを特徴とする請求項1に記載の情報端末。
【請求項3】
前記表示手段は、ネットワーク接続できない場合または未知のネットワーク識別情報が取得された場合、予め指定された仮想デスクトップを表示させることを特徴とする請求項2に記載の情報端末。
【請求項4】
前記ネットワーク識別情報は、SSID(Service Set Identifier)であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報端末。
【請求項5】
ネットワーク接続可能な情報端末において仮想デスクトップの自動切り替えを実現させるプログラムであって、
個々の仮想デスクトップとネットワーク識別情報とを関連付ける関連付けステップと、
ネットワーク接続の際取得される前記ネットワーク識別情報に応じて、該ネットワーク識別情報に関連付けられた前記仮想デスクトップの表示をさせる表示ステップと、
を含むことを特徴とするプログラム。
【請求項6】
ネットワーク接続の際取得される前記ネットワーク識別情報に関連付けられた仮想デスクトップを既定の仮想デスクトップとして設定する設定ステップをさらに含み、
前記表示ステップにおいて、前記設定ステップにて設定された既定の仮想デスクトップを表示させることにより、前記ネットワーク識別情報に関連付けられた前記仮想デスクトップの表示をさせることを特徴とする請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記表示ステップにおいて、ネットワーク接続できない場合または未知のネットワーク識別情報が取得された場合、予め指定された仮想デスクトップを表示させることを特徴とする請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記ネットワーク識別情報は、SSID(Service Set Identifier)であることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項9】
ネットワーク接続可能な情報端末において該情報端末に備わる制御手段により実行される方法であって、
前記制御手段が、個々の仮想デスクトップとネットワーク識別情報とを関連付ける関連付けステップと、
前記制御手段が、ネットワーク接続の際取得される前記ネットワーク識別情報に応じて、該ネットワーク識別情報に関連付けられた前記仮想デスクトップの表示をさせる表示ステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
前記制御手段が、ネットワーク接続の際取得される前記ネットワーク識別情報に関連付けられた仮想デスクトップを既定の仮想デスクトップとして設定する設定ステップをさらに含み、
前記表示ステップにおいて、前記制御手段は、前記設定ステップにて設定された既定の仮想デスクトップを表示させることにより、前記ネットワーク識別情報に関連付けられた前記仮想デスクトップの表示をさせることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記表示ステップにおいて、前記制御手段は、ネットワーク接続できない場合または未知のネットワーク識別情報が取得された場合、予め指定された仮想デスクトップを表示させることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ネットワーク識別情報は、SSID(Service Set Identifier)であることを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか1項に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2012−3581(P2012−3581A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−139210(P2010−139210)
【出願日】平成22年6月18日(2010.6.18)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月18日(2010.6.18)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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