情報端末機
【課題】紫外線を吸収する物質を含む物体において、その物体における紫外線を吸収する物質の存在位置や存在量を視覚的に判断することが可能な情報端末機を提供する。
【解決手段】この携帯電話(情報端末機)10は、人体21の皮膚で反射した紫外線を受光することにより、人体21を反映した紫外線によるイメージ像を検出するための2次元CCD6と、2次元CCD6により検出された紫外線によるイメージ像を表示するための液晶表示装置2とを備えている。
【解決手段】この携帯電話(情報端末機)10は、人体21の皮膚で反射した紫外線を受光することにより、人体21を反映した紫外線によるイメージ像を検出するための2次元CCD6と、2次元CCD6により検出された紫外線によるイメージ像を表示するための液晶表示装置2とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報端末機に関し、特に、表示部を有する情報端末機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紫外線の照射量や強さに応じた紫外線指数を表示部に表示させることが可能な情報端末機が知られている(たとえば、特許文献1参照)。なお、情報端末機としては、携帯電話、携帯情報端末、ノート型パーソナルコンピュータおよびデジタルカメラ(電子スチルカメラ)などがある。上記特許文献1に開示された情報端末機は、紫外線の照射量や強さを検出するための紫外線センサを含んでいるとともに、その紫外線センサにより検出された紫外線の照射量や強さに応じた紫外線指数が表示部に表示されるように構成されている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−23520号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1では、情報端末機に設けられた紫外線センサが、情報端末機が位置する領域における紫外線の照射量や強さを検出する機能のみを有するので、たとえば、紫外線を吸収する物質を含む物体において、その物体における紫外線を吸収する物質の存在位置や存在量を視覚的に判断するのが困難であるという問題点もある。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、紫外線を吸収する物質を含む物体において、その物体における紫外線を吸収する物質の存在位置や存在量を視覚的に判断することが可能な情報端末機を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0006】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による情報端末機は、所定の物体の表面で反射した紫外線を受光することにより、所定の物体を反映した紫外線によるイメージ像を検出するためのイメージ像検出手段と、イメージ像検出手段により検出された紫外線によるイメージ像に基づいて生成された紫外線情報を表示するための表示部とを備えている。
【0007】
この一の局面による情報端末機では、上記のように、所定の物体の表面で反射した紫外線を受光することにより、所定の物体を反映した紫外線によるイメージ像を検出するためのイメージ像検出手段と、イメージ像検出手段により検出された紫外線によるイメージ像に基づいて生成された紫外線情報を表示するための表示部とを設けることによって、所定の物体の紫外線によるイメージ像をイメージ像検出手段により検出することができ、かつ、そのイメージ像検出手段により検出された紫外線によるイメージ像に基づいて生成された紫外線情報としてのイメージ像を表示部に表示させることができる。その結果、情報端末機を用いて、所定の物体の紫外線によるイメージ像を視認することができる。ここで、人体の皮膚のシミ(黒色部分)は、紫外線を吸収するという性質を有するので、人体の皮膚のシミが存在する部分における紫外線の反射率は、シミが存在しない部分における紫外線の反射率に比べて小さくなる。これにより、人体の紫外線によるイメージ像をイメージ像検出手段により検出するとともに、その紫外線によるイメージ像を表示部に表示させれば、イメージ像検出手段による紫外線の検出量が人体の皮膚のシミが存在する部分とシミが存在しない部分とで互いに異なるので、人体の皮膚のシミが存在する部分とシミが存在しない部分との表示色が互いに異なるように、人体の紫外線によるイメージ像を表示部に表示させることができる。したがって、情報端末機を用いて、人体の皮膚のシミが存在する部分を確認することができる。また、野菜や果物などの食品に含まれる抗酸化物質(フラボン、フラボノール、アントシアニン、ルティンおよびクロロフィルなど)は、紫外線を吸収するという性質を有するので、抗酸化物質の量が多い食品の表面における紫外線の反射率は、抗酸化物質の量が少ない食品の表面における紫外線の反射率に比べて小さくなる。これにより、野菜や果物などの食品の紫外線によるイメージ像をイメージ像検出手段により検出するとともに、その紫外線によるイメージ像を表示部に表示させれば、イメージ像検出手段による紫外線の検出量が抗酸化物質の量が多い食品と抗酸化物質の量が少ない食品とで互いに異なるので、抗酸化物質の量が多い食品と抗酸化物質の量が少ない食品との表示色が互いに異なるように、食品の紫外線によるイメージ像を表示部に表示させることができる。したがって、情報端末機を用いて、抗酸化物質の量が多い野菜や果物などの食品と抗酸化物質の量が少ない野菜や果物などの食品とを判別することができる。なお、野菜や果物などの食品は、抗酸化物質(フラボン、フラボノール、アントシアニン、ルティンおよびクロロフィルなど)の量が増大することにより成熟度が高くなることが知られている。すなわち、抗酸化物質の量が多い野菜や果物などの食品と抗酸化物質の量が少ない野菜や果物などの食品とを判別することにより、成熟度が高い野菜や果物などの食品と成熟度が低い野菜や果物などの食品とを判別することができる。
【0008】
上記一の局面による情報端末機において、好ましくは、紫外線を透過する紫外線フィルタをさらに備え、紫外線フィルタは、イメージ像検出手段の受光面側に配置されている。このように構成すれば、イメージ像検出手段の受光面には、紫外線フィルタを透過する紫外線のみが入射されるので、容易に、イメージ像検出手段により、紫外線によるイメージ像を検出することができる。なお、イメージ像検出手段を紫外線のみに反応するように構成すれば、紫外線フィルタは不要である。
【0009】
上記一の局面による情報端末機において、好ましくは、紫外線を発光する発光手段をさらに備える。このように構成すれば、発光手段を発光させることにより所定の物体に対して紫外線を照射することによって、紫外線照射量が少ない環境下(たとえば、室内や夜間)においても、イメージ像検出手段により所定の物体の紫外線によるイメージ像を検出することができる。
【0010】
上記一の局面による情報端末機において、表示部に表示される紫外線情報は、少なくともイメージ像検出手段により検出された紫外線によるイメージ像に基づいて生成されたイメージ像を含み、所定の物体は、紫外線を吸収する黒色部分および肉眼では黒くないが紫外線を吸収する部分の少なくとも一方を有する皮膚を含む人体であり、表示部には、人体の皮膚の黒色部分および肉眼では黒くないが紫外線を吸収する部分の少なくとも一方が判別可能なイメージ像が表示されるようにしてもよい。このように構成すれば、容易に、情報端末機を用いて、人体の皮膚の黒色部分(シミ)の存在を確認することができる。
【0011】
上記一の局面による情報端末機において、表示部に表示される紫外線情報は、少なくともイメージ像検出手段により検出された紫外線によるイメージ像に基づいて生成されたイメージ像を含み、所定の物体は、紫外線を吸収する抗酸化物質を含む食品であり、表示部には、抗酸化物質の量が多い食品と、抗酸化物質の量が少ない食品とが判別可能なイメージ像が表示されるようにしてもよい。このように構成すれば、容易に、情報端末機を用いて、抗酸化物質の量が多い(成熟度が高い)野菜や果物などの食品と抗酸化物質の量が少ない(成熟度が低い)野菜や果物などの食品とを判別することができる。
【0012】
この場合、好ましくは、表示部には、紫外線によるイメージ像に加えて、紫外線を吸収する抗酸化物質を含む食品の成熟度が表示される。このように構成すれば、容易に、野菜や果物などの食品の成熟度を確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による携帯電話(情報端末機)の構造を示した平面図である。図2は、図1の100−100線に沿った断面図であり、図3は、図1の200−200線に沿った断面図である。図4は、図1に示した第1実施形態による携帯電話の内部構成を示したブロック図である。まず、図1〜図4を参照して、第1実施形態による情報端末機としての携帯電話10の構造について説明する。
【0015】
この第1実施形態による携帯電話10は、図1に示すように、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分を確認することが可能なように構成されている。なお、人体21は、本発明の「物体」の一例であり、シミ22は、本発明の「黒色部分」および「肉眼では黒くないが紫外線を吸収する部分」の一例である。
【0016】
第1実施形態による携帯電話10の具体的な構造としては、筐体1の内部に、液晶表示装置2と、複数の操作ボタン3とが設けられている。なお、液晶表示装置2は、本発明の「表示部」の一例である。液晶表示装置2は、筐体1の内部から露出するように配置されているとともに、操作ボタン3は、筐体1の内部から露出するように配置されている。また、筐体1には、筐体1の内部から外部に突出したアンテナ4が設けられている。また、筐体1には、2つの開口部1aおよび1bが設けられているとともに、筐体1の開口部1aに対応する部分には、後述する2次元CCD(電荷結合素子)6を取り付けるための取り付け部1c(図2参照)が設けられている。
【0017】
ここで、第1実施形態では、図1および図2に示すように、筐体1の開口部1aに対応する部分に、紫外線フィルタ5と、2次元CCD6と、レンズ7とが配置されている。なお、2次元CCD6は、本発明の「イメージ像検出手段」の一例である。具体的には、紫外線フィルタ5は、筐体1の開口部1aを塞ぐように取り付けられている。また、2次元CCD6は、2次元的に配列された複数の画素(図示せず)を含んでいるとともに、各画素の受光面6aが紫外線フィルタ5と対向するように、筐体1の取り付け部1cに取り付けられている。また、レンズ7は、紫外線フィルタ5と2次元CCD6との間に取り付けられている。
【0018】
そして、第1実施形態では、紫外線フィルタ5は、約400nm以下の紫外線のみが透過するように構成されているとともに、レンズ7は、紫外線フィルタ5を透過した紫外線を2次元CCD6の受光面6aに集光する機能を有する。これにより、この第1実施形態の2次元CCD6では、人体21を撮像する場合に、その人体21の皮膚で反射した紫外線のみが受光面6aに入射されるので、人体21の紫外線によるイメージ像を検出することが可能となる。この検出された人体21の紫外線によるイメージ像は、電気信号に変換されて2次元CCD6から出力される。
【0019】
ここで、人体21の皮膚のシミ22は、紫外線を吸収するという性質を有するので、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分における紫外線の反射率は、シミ22が存在しない部分における紫外線の反射率に比べて小さくなる。これにより、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分に対応する画素に入射される紫外線の量は、シミ22が存在しない部分に対応する画素に入射される紫外線の量よりも少なくなる。このため、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分に対応する画素では、シミ22が存在しない部分に対応する画素で生成される電気信号とは異なる電気信号が生成される。
【0020】
また、第1実施形態では、図1および図3に示すように、筐体1の開口部1bに、光出射面8aが筐体1の外部に突出するように、紫外線を発光する紫外線LED(発光ダイオード素子)8が取り付けられている。なお、紫外線LED8は、本発明の「発光手段」の一例である。この紫外線LED8の発光波長は、約365nmに設定されているとともに、紫外線LED8から発光される紫外線の強度は、約0.15W/m2以下に設定されている。そして、紫外線LED8を発光させることにより、紫外線照射量が少ない環境下(たとえば、室内や夜間)で2次元CCD6により人体21を撮像する場合にも、2次元CCD6において人体21の紫外線によるイメージ像が検出される。
【0021】
また、第1実施形態では、図4に示すように、筐体1の内部において、液晶表示装置2、2次元CCD6および紫外線LED8は、CPU、ROMおよびRAMなどにより構成された制御部9に接続されている。この制御部9は、2次元CCD6の撮像動作および紫外線LED8の発光動作を制御する機能を有する。また、制御部9は、2次元CCD6で生成される人体21の紫外線によるイメージ像に対応する電気信号に基づいて、人体21の紫外線によるイメージ像に対応する映像信号を生成するとともに、その映像信号を液晶表示装置2に出力する機能を有する。これにより、液晶表示装置2において、人体21の紫外線によるイメージ像が表示される。
【0022】
ここで、上記したように、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分に対応する画素で生成される電気信号と、シミ22が存在しない部分に対応する画素で生成される電気信号とが互いに異なるので、第1実施形態の制御部9では、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分に対応する映像信号と、シミ22が存在しない部分に対応する映像信号とを互いに異ならせることが可能となる。この第1実施形態では、人体21の皮膚のシミ22が存在しない部分の表示色に比べてシミ22が存在する部分の表示色が黒くなるように、制御部9において映像信号が生成される。
【0023】
次に、図1および図4を参照して、第1実施形態による携帯電話10を用いて人体21の紫外線によるイメージ像を表示させる際の動作について説明する。
【0024】
まず、図1に示した操作ボタン3を操作して撮影モードを変更することにより、2次元CCD6による撮像が可能な状態にする。そして、操作ボタン3を操作して紫外線LED8の発光モード(自動発光モードのオン/オフ)を設定する。なお、自動発光モードがオン状態の場合には、紫外線照射量が少ない環境下で2次元CCD6により撮像する場合に、紫外線LED8が自動的に発光される。また、自動発光モードがオフ状態の場合には、紫外線LED8の発光を手動で制御することが可能となる。この後、操作ボタン3を操作して2次元CCD6により人体21に対して撮像を行う。
【0025】
この際、第1実施形態では、人体21の皮膚で反射された紫外線のみが、紫外線フィルタ5を透過するとともに、2次元CCD6に入射される。これにより、2次元CCD6において人体21の紫外線によるイメージ像が検出される。そして、人体21の紫外線によるイメージ像は、電気信号に変換されて2次元CCD6から制御部9(図4参照)に出力される。
【0026】
次に、図4に示した制御部9において、人体21の紫外線によるイメージ像に対応する電気信号に基づいて映像信号が生成されるとともに、その映像信号が液晶表示装置2に出力される。これにより、液晶表示装置2において、人体21の紫外線によるイメージ像が表示される。
【0027】
この際、第1実施形態では、人体21の皮膚にシミ22が存在すれば、人体21の皮膚のシミ22が存在しない部分の表示色に比べてシミ22が存在する部分の表示色が黒くなる。これにより、人体21の皮膚にシミ22が存在する場合には、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分を確認することができる。
【0028】
第1実施形態では、上記のように、人体21の皮膚で反射した紫外線を受光することにより、人体21を反映した紫外線によるイメージ像を検出するための2次元CCD6と、2次元CCD6により検出された紫外線によるイメージ像を表示するための液晶表示装置2とを設けることによって、人体21の紫外線によるイメージ像を2次元CCD6により検出するとともに、その紫外線によるイメージ像を液晶表示装置2に表示させれば、2次元CCD6による紫外線の検出量が人体21の皮膚のシミ22が存在する部分とシミ22が存在しない部分とで互いに異なるので、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分とシミ22が存在しない部分との表示色が互いに異なるように、人体21の紫外線によるイメージ像を液晶表示装置2に表示させることができる。その結果、携帯電話10を用いて、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分を確認することができる。
【0029】
また、第1実施形態では、上記のように、紫外線のみを透過する紫外線フィルタ5を、2次元CCD6の受光面6a側に配置することによって、2次元CCD6の受光面6には、紫外線フィルタ5を透過する紫外線のみが入射されるので、容易に、2次元CCD6により、紫外線によるイメージ像を検出することができる。
【0030】
また、第1実施形態では、上記のように、紫外線を発光する紫外線LED8を設けることによって、紫外線LED8を発光させることにより人体21に対して紫外線を照射すれば、紫外線照射量が少ない環境下(たとえば、室内や夜間)においても、2次元CCD6により人体21の紫外線によるイメージ像を検出することができる。
【0031】
なお、日本において、紫外線照射量が最も少ない都市は、札幌市であり、年間を通して紫外線照射量が最も少ない季節は、冬である。この札幌市の冬の時期において、10時から14時の間(約14400秒間)に照射される約280nm〜約320nmの波長の紫外線(紫外線B波)の量は、約1500Ws/m2であり、その間の平均の紫外線強度は、約0.10W/m2である。また、約320nm〜約400nmの波長の紫外線(紫外線A波)は、約280nm〜約320nmの波長の紫外線(紫外線B波)の強度(約0.10W/m2)の約5倍の強度を有するので、札幌市の冬の時期における10時から14時の間の約320nm〜約400nmの波長の紫外線(紫外線A波)の平均の強度は、約0.5W/m2となる。すなわち、自然界において、約320nm〜約400nmの波長の紫外線(紫外線A波)の最小強度は、約0.5W/m2である。
【0032】
このことから、紫外線LED8から発光される紫外線(波長:約365nm)の強度を約0.15W/m2以下に設定した第1実施形態では、紫外線LED8から発光される紫外線の強度(約0.15W/m2以下)が、自然界における約320nm〜約400nmの波長の紫外線の強度(約0.5W/m2)よりも小さいので、紫外線LED8を発光させることにより人体21に対して紫外線を照射することに起因して、人体21の免疫力が低下するという不都合が発生するのを抑制することができる。
【0033】
図5は、第1実施形態の第1変形例による携帯情報端末(情報端末機)の構造を示した平面図である。図5を参照して、この第1実施形態の第1変形例では、上記第1実施形態と異なり、図2に示した紫外線フィルタ5、2次元CCD6およびレンズ7が、携帯情報端末30の筐体31の開口部31aに対応する部分に配置されている。また、図3に示した紫外線LED8が、携帯情報端末30の筐体31の開口部31bに対応する部分に配置されている。
【0034】
また、筐体31の内部には、紫外線によるイメージ像が表示される液晶表示装置32が内部から露出するように設けられている。なお、液晶表示装置32は、本発明の「表示部」の一例である。また、筐体31の内部には、操作ボタン33が内部から露出するように設けられている。この操作ボタン33を操作することにより、撮影モードや発光モードの変更が行われるとともに、2次元CCD6による撮像が行われる。
【0035】
なお、携帯情報端末30の内部構成は、図4に示した第1実施形態の携帯電話10の内部構成と同様である。
【0036】
第1実施形態の第1変形例による携帯情報端末30では、上記のように構成することによって、上記第1実施形態と同様、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分とシミ22が存在しない部分との表示色が互いに異なるように、人体21の紫外線によるイメージ像を液晶表示装置32に表示させることができる。これにより、携帯情報端末30を用いて、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分を確認することができる。
【0037】
図6は、第1実施形態の第2変形例によるノート型パーソナルコンピュータ(情報端末機)の構造を示した平面図である。図6を参照して、この第1実施形態の第2変形例では、上記第1実施形態と異なり、図2に示した紫外線フィルタ5、2次元CCD6およびレンズ7が、ノート型パーソナルコンピュータ40の筐体41の開口部41aに対応する部分に配置されている。また、図3に示した紫外線LED8が、ノート型パーソナルコンピュータ40の筐体41の開口部41bに対応する部分に配置されている。
【0038】
また、筐体41の内部には、紫外線によるイメージ像が表示される液晶表示装置42が内部から露出するように設けられている。なお、液晶表示装置42は、本発明の「表示部」の一例である。また、筐体41の内部には、キーボード43が内部から露出するように設けられている。このキーボード43を操作することにより、撮影モードや発光モードの変更が行われるとともに、2次元CCD6による撮像が行われる。
【0039】
なお、ノート型パーソナルコンピュータ40の内部構成は、図4に示した第1実施形態の携帯電話10の内部構成と同様である。
【0040】
第1実施形態の第2変形例によるノート型パーソナルコンピュータ40では、上記のように構成することによって、上記第1実施形態と同様、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分とシミ22が存在しない部分との表示色が互いに異なるように、人体21の紫外線によるイメージ像を液晶表示装置42に表示させることができる。これにより、ノート型パーソナルコンピュータ40を用いて、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分を確認することができる。
【0041】
図7は、第1実施形態の第3変形例によるデジタルカメラ(電子スチルカメラ)(情報端末機)の構造を示した平面図である。図7を参照して、この第1実施形態の第3変形例では、上記第1実施形態と異なり、図2に示した紫外線フィルタ5、2次元CCD6およびレンズ7が、デジタルカメラ50の筐体51の開口部51aに対応する部分に配置されている。また、図3に示した紫外線LED8が、デジタルカメラ50の筐体51の開口部51bに対応する部分に配置されている。
【0042】
また、筐体51の内部には、紫外線によるイメージ像が表示される液晶表示装置52が内部から露出するように設けられている。なお、液晶表示装置52は、本発明の「表示部」の一例である。また、筐体51の内部には、操作ボタン53が内部から露出するように設けられている。この操作ボタン53を操作することにより、撮影モードや発光モードの変更が行われる。また、筐体51の内部には、一方の端部が上方側に突出するように、シャッタ54が設けられている。このシャッタ54を操作することにより、2次元CCD6による撮像が行われる。また、筐体51には、通常撮影モードの時に使用されるファインダ55が設けられている。
【0043】
なお、デジタルカメラ50の内部構成は、図4に示した第1実施形態の携帯電話10の内部構成と同様である。
【0044】
第1実施形態の第3変形例によるデジタルカメラ50では、上記のように構成することによって、上記第1実施形態と同様、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分とシミ22が存在しない部分との表示色が互いに異なるように、人体21の紫外線によるイメージ像を液晶表示装置52に表示させることができる。これにより、デジタルカメラ50を用いて、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分を確認することができる。
【0045】
(第2実施形態)
図8は、本発明の第2実施形態による携帯電話(情報端末機)の構造を示した平面図である。図9は、図8の300−300線に沿った断面図であり、図10は、図8の400−400線に沿った断面図である。図11は、図8に示した第2実施形態による携帯電話の内部構成を示したブロック図である。図8〜図11を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、抗酸化物質の量が多い(成熟度が高い)野菜71aと抗酸化物質の量が少ない(成熟度が低い)野菜71bとを判別する場合について説明する。
【0046】
この第2実施形態による携帯電話60は、図8に示すように、抗酸化物質の量が多い野菜71aと抗酸化物質の量が少ない野菜71bとを判別することが可能なように構成されている。なお、野菜71aおよび71bは、本発明の「物体」の一例である。
【0047】
第2実施形態による携帯電話60の具体的な構造としては、筐体61の内部に、液晶表示装置62と、複数の操作ボタン63とが設けられている。なお、液晶表示装置62は、本発明の「表示部」の一例である。液晶表示装置62は、筐体61の内部から露出するように配置されているとともに、操作ボタン63は、筐体61の内部から露出するように配置されている。また、筐体61には、筐体61の内部から外部に突出したアンテナ64が設けられている。また、筐体61には、2つの開口部61aおよび61bが設けられているとともに、筐体61の開口部61aに対応する部分には、後述する2次元CCD(電荷結合素子)66を取り付けるための取り付け部61c(図9参照)が設けられている。
【0048】
ここで、第2実施形態では、図8および図9に示すように、筐体61の開口部61aに対応する部分に、紫外線フィルタ65と、2次元CCD66と、レンズ67とが配置されている。なお、2次元CCD66は、本発明の「イメージ像検出手段」の一例である。具体的には、紫外線フィルタ65は、筐体61の開口部61aを塞ぐように取り付けられている。また、2次元CCD66は、2次元的に配列された複数の画素(図示せず)を含んでいるとともに、各画素の受光面66aが紫外線フィルタ65と対向するように、筐体61の取り付け部61cに取り付けられている。この第2実施形態では、2次元CCD66の複数の画素のうちの少なくとも1つの画素に、紫外線センサ(図示せず)が設けられている。また、レンズ67は、紫外線フィルタ65と2次元CCD66との間に取り付けられている。
【0049】
そして、第2実施形態では、紫外線フィルタ65は、約400nm以下の紫外線のみが透過するように構成されているとともに、レンズ67は、紫外線フィルタ65を透過した紫外線を2次元CCD66の受光面66aに集光する機能を有する。これにより、この第2実施形態の2次元CCD66では、野菜71aおよび71bを撮像する場合に、その野菜71aおよび71bの表面で反射した紫外線のみが受光面66aに入射されるので、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像を検出することが可能となる。この検出された野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像は、電気信号に変換されて2次元CCD66から出力される。
【0050】
ここで、野菜71aおよび71bに含まれる抗酸化物質(フラボン、フラボノール、アントシアニン、ルティンおよびクロロフィルなど)は、紫外線を吸収するという性質を有するので、抗酸化物質の量が多い野菜71aの表面における紫外線の反射率は、抗酸化物質の量が少ない野菜71bの表面における紫外線の反射率に比べて小さくなる。これにより、抗酸化物質の量が多い野菜71aに対応する画素に入射される紫外線の量は、抗酸化物質の量が少ない野菜71bに対応する画素に入射される紫外線の量よりも少なくなる。このため、抗酸化物質の量が多い野菜71aに対応する画素では、抗酸化物質の量が少ない野菜71bに対応する画素で生成される電気信号とは異なる電気信号が生成される。
【0051】
また、第2実施形態では、図8および図10に示すように、筐体61の開口部61bに、光出射面68aが筐体61の外部に突出するように、紫外線を発光する紫外線LED(発光ダイオード素子)68が取り付けられている。なお、紫外線LED68は、本発明の「発光手段」の一例である。この紫外線LED68の発光波長は、約365nmに設定されているとともに、紫外線LED68から発光される紫外線の強度は、約0.15W/m2以下に設定されている。そして、紫外線LED68を発光させることにより、紫外線照射量が少ない環境下(たとえば、室内や夜間)で2次元CCD66により野菜71aおよび71bを撮像する場合にも、2次元CCD66において野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像が検出される。
【0052】
また、第2実施形態では、図11に示すように、筐体61の内部において、液晶表示装置62、2次元CCD66および紫外線LED68は、CPU、ROMおよびRAMなどにより構成された制御部69に接続されている。この制御部69は、2次元CCD66の撮像動作および紫外線LED68の発光動作を制御する機能を有する。また、制御部69は、2次元CCD66で生成される野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像に対応する電気信号に基づいて、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像に対応する映像信号を生成するとともに、その映像信号を液晶表示装置62に出力する機能を有する。これにより、液晶表示装置62において、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像が表示される。
【0053】
ここで、上記したように、抗酸化物質の量が多い野菜71aに対応する画素で生成される電気信号と、抗酸化物質の量が少ない野菜71bに対応する画素で生成される電気信号とが互いに異なるので、第2実施形態の制御部69では、抗酸化物質の量が多い野菜71aに対応する映像信号と、抗酸化物質の量が少ない野菜71bに対応する映像信号とを互いに異ならせることが可能となる。この第2実施形態では、抗酸化物質の量が少ない野菜71bの表示色に比べて抗酸化物質の量が多い野菜71aの表示色が黒くなるように、制御部69において映像信号が生成される。
【0054】
また、第2実施形態では、制御部69は、野菜71aおよび71bのいずれか一方の成熟度を算出することが可能なように構成されている。そして、野菜71aまたは71bの成熟度は、液晶表示装置62に棒グラフ72で表示される。
【0055】
なお、この第2実施形態では、以下の式(1)を用いて、野菜71aまたは71bの成熟度M(%)を制御部69で算出する。
【0056】
M=((SAR−SR)/SAR)×100 ・・(1)
上記式(1)のSARは、野菜71a(71b)の表面で紫外線が吸収されずに全て反射すると仮定した場合に、その紫外線を2次元CCD66の紫外線センサで変換することにより得られる電気信号の強さである。また、上記式(1)のSRは、実際に野菜71a(71b)の表面で反射した紫外線を2次元CCD66の紫外線センサで変換することにより得られる電気信号の強さである。
【0057】
ここで、紫外線を吸収する抗酸化物質(フラボン、フラボノール、アントシアニン、ルティンおよびクロロフィルなど)を含む野菜71a(71b)は、抗酸化物質の量が増大することにより成熟度が高くなることが知られている。すなわち、成熟度が高い野菜71aの表面における紫外線の反射率は、抗酸化物質の量が多いことにより、成熟度が低い野菜71bの表面における紫外線の反射率よりも小さくなる。したがって、成熟度が高い野菜71aの表面で反射した紫外線を変換することにより得られる電気信号の強さは、成熟度が低い野菜71bの表面で反射した紫外線を変換することにより得られる電気信号の強さよりも小さくなる。たとえば、上記式(1)において、野菜71a(71b)の表面で紫外線が吸収されずに全て反射した場合のSARを1とし、成熟度が高い(抗酸化物質の量が多い)野菜71aにおけるSRを0.3とするとともに、成熟度が低い(抗酸化物質の量が少ない)野菜71bにおけるSRを0.7とした場合、成熟度が高い野菜71aの成熟度Mが70%となり、成熟度が低い野菜71bの成熟度Mが30%となる。
【0058】
次に、図8および図11を参照して、第2実施形態による携帯電話60を用いて野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像を表示させる際の動作について説明する。
【0059】
まず、図8に示した操作ボタン63を操作して撮影モードを変更することにより、2次元CCD66による撮像が可能な状態にする。そして、操作ボタン63を操作して紫外線LED68の発光モード(自動発光モードのオン/オフ)を設定する。なお、自動発光モードがオン状態の場合には、紫外線照射量が少ない環境下で2次元CCD66により撮像する場合に、紫外線LED68が自動的に発光される。また、自動発光モードがオフ状態の場合には、紫外線LED68の発光を手動で制御することが可能となる。この後、操作ボタン63を操作して2次元CCD66により野菜71aおよび71bに対して撮像を行う。
【0060】
この際、第2実施形態では、野菜71aおよび71bの表面で反射された紫外線のみが、紫外線フィルタ65を透過するとともに、2次元CCD66に入射される。これにより、2次元CCD66において野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像が検出される。そして、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像は、電気信号に変換されて2次元CCD66から制御部69(図11参照)に出力される。
【0061】
次に、図11に示した制御部69において、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像に対応する電気信号に基づいて映像信号が生成されるとともに、その映像信号が液晶表示装置62に出力される。これにより、液晶表示装置62において、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像が表示される。
【0062】
この際、第2実施形態では、抗酸化物質の量が少ない野菜71bの表示色に比べて抗酸化物質の量が多い野菜71aの表示色が黒くなる。これにより、抗酸化物質の量が多い野菜71aと抗酸化物質の量が少ない野菜71bとを判別することができる。さらに、第2実施形態では、抗酸化物質の量が多い野菜71aおよび抗酸化物質の量が少ない野菜71bのいずれか一方の成熟度が、棒グラフ72で液晶表示装置62に表示される。
【0063】
第2実施形態では、上記のように、野菜71aおよび71bの表面で反射した紫外線を受光することにより、野菜71aおよび71bを反映した紫外線によるイメージ像を検出するための2次元CCD66と、2次元CCD66により検出された紫外線によるイメージ像を表示するための液晶表示装置62とを設けることによって、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像を2次元CCD66により検出するとともに、その紫外線によるイメージ像を液晶表示装置62に表示させれば、2次元CCD66による紫外線の検出量が抗酸化物質の量が多い野菜71aと抗酸化物質の量が少ない野菜71bとで互いに異なるので、抗酸化物質の量が多い野菜71aと抗酸化物質の量が少ない野菜71bとの表示色が互いに異なるように、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像を液晶表示装置62に表示させることができる。その結果、携帯電話60を用いて、抗酸化物質の量が多い(成熟度が高い)野菜71aと抗酸化物質の量が少ない(成熟度が低い)野菜71bとを判別することができる。
【0064】
また、第2実施形態では、上記のように、野菜71aまたは71bの成熟度を、液晶表示装置62に棒グラフ72で表示することによって、容易に、成熟度が高い野菜71aまたは成熟度が低い野菜71bの成熟度を確認することができる。
【0065】
また、第2実施形態では、上記のように、紫外線のみを透過する紫外線フィルタ65を、2次元CCD66の受光面66a側に配置することによって、2次元CCD66の受光面66には、紫外線フィルタ65を透過する紫外線のみが入射されるので、容易に、2次元CCD66により、紫外線によるイメージ像を検出することができる。
【0066】
また、第2実施形態では、上記のように、紫外線を発光する紫外線LED68を設けることによって、紫外線LED68を発光させることにより野菜71aおよび71bに対して紫外線を照射すれば、紫外線照射量が少ない環境下(たとえば、室内や夜間)においても、2次元CCD66により野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像を検出することができる。
【0067】
図12は、第2実施形態の第1変形例による携帯情報端末(情報端末機)の構造を示した平面図である。図12を参照して、この第2実施形態の第1変形例では、上記第2実施形態と異なり、図9に示した紫外線フィルタ65、2次元CCD66およびレンズ67が、携帯情報端末80の筐体81の開口部81aに対応する部分に配置されている。また、図10に示した紫外線LED68が、携帯情報端末80の筐体81の開口部81bに対応する部分に配置されている。
【0068】
また、筐体81の内部には、紫外線によるイメージ像が表示される液晶表示装置82が内部から露出するように設けられている。なお、液晶表示装置82は、本発明の「表示部」の一例である。また、筐体81の内部には、操作ボタン83が内部から露出するように設けられている。この操作ボタン83を操作することにより、撮影モードや発光モードの変更が行われるとともに、2次元CCD66による撮像が行われる。
【0069】
なお、携帯情報端末80の内部構成は、図11に示した第2実施形態の携帯電話60の内部構成と同様である。
【0070】
第2実施形態の第1変形例による携帯情報端末80では、上記のように構成することによって、上記第2実施形態と同様、抗酸化物質の量が多い野菜71aと抗酸化物質の量が少ない野菜71bとの表示色が互いに異なるように、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像を液晶表示装置82に表示させることができる。これにより、携帯情報端末80を用いて、抗酸化物質の量が多い(成熟度が高い)野菜71aと抗酸化物質の量が少ない(成熟度が低い)野菜71bとを判別することができる。
【0071】
図13は、第2実施形態の第2変形例によるノート型パーソナルコンピュータ(情報端末機)の構造を示した平面図である。図13を参照して、この第2実施形態の第2変形例では、上記第2実施形態と異なり、図9に示した紫外線フィルタ65、2次元CCD66およびレンズ67が、ノート型パーソナルコンピュータ90の筐体91の開口部91aに対応する部分に配置されている。また、図10に示した紫外線LED68が、ノート型パーソナルコンピュータ90の筐体91の開口部91bに対応する部分に配置されている。
【0072】
また、筐体91の内部には、紫外線によるイメージ像が表示される液晶表示装置92が内部から露出するように設けられている。なお、液晶表示装置92は、本発明の「表示部」の一例である。また、筐体91の内部には、キーボード93が内部から露出するように設けられている。このキーボード93を操作することにより、撮影モードや発光モードの変更が行われるとともに、2次元CCD66による撮像が行われる。
【0073】
なお、ノート型パーソナルコンピュータ90の内部構成は、図11に示した第2実施形態の携帯電話10の内部構成と同様である。
【0074】
第2実施形態の第2変形例によるノート型パーソナルコンピュータ90では、上記のように構成することによって、上記第2実施形態と同様、抗酸化物質の量が多い野菜71aと抗酸化物質の量が少ない野菜71bとの表示色が互いに異なるように、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像を液晶表示装置92に表示させることができる。これにより、ノート型パーソナルコンピュータ90を用いて、抗酸化物質の量が多い(成熟度が高い)野菜71aと抗酸化物質の量が少ない(成熟度が低い)野菜71bとを判別することができる。
【0075】
図14は、第2実施形態の第3変形例によるデジタルカメラ(電子スチルカメラ)(情報端末機)の構造を示した平面図である。図14を参照して、この第2実施形態の第3変形例では、上記第2実施形態と異なり、図9に示した紫外線フィルタ65、2次元CCD66およびレンズ67が、デジタルカメラ110の筐体101の開口部101aに対応する部分に配置されている。また、図10に示した紫外線LED68が、デジタルカメラ110の筐体101の開口部101bに対応する部分に配置されている。
【0076】
また、筐体101の内部には、紫外線によるイメージ像が表示される液晶表示装置102が内部から露出するように設けられている。なお、液晶表示装置102は、本発明の「表示部」の一例である。また、筐体101の内部には、操作ボタン103が内部から露出するように設けられている。この操作ボタン103を操作することにより、撮影モードや発光モードの変更が行われる。また、筐体101の内部には、一方の端部が上方側に突出するように、シャッタ104が設けられている。このシャッタ104を操作することにより、2次元CCD66による撮像が行われる。また、筐体101には、通常撮影モードの時に使用されるファインダ105が設けられている。
【0077】
なお、デジタルカメラ110の内部構成は、図11に示した第2実施形態の携帯電話60の内部構成と同様である。
【0078】
第2実施形態の第3変形例によるデジタルカメラ110では、上記のように構成することによって、上記第2実施形態と同様、抗酸化物質の量が多い野菜71aと抗酸化物質の量が少ない野菜71bとの表示色が互いに異なるように、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像を液晶表示装置102に表示させることができる。これにより、デジタルカメラ110を用いて、抗酸化物質の量が多い(成熟度が高い)野菜71aと抗酸化物質の量が少ない(成熟度が低い)野菜71bとを判別することができる。
【0079】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0080】
たとえば、上記第1および第2実施形態では、携帯電話、携帯情報端末、ノート型パーソナルコンピュータおよびデジタルカメラに本発明を適用する例を示したが、本発明はこれに限らず、携帯電話、携帯情報端末、ノート型パーソナルコンピュータおよびデジタルカメラ(電子スチルカメラ)以外の情報端末機にも適用可能である。携帯電話、携帯情報端末、ノート型パーソナルコンピュータおよびデジタルカメラ(電子スチルカメラ)以外の情報端末機としては、たとえば、携帯型オーディオプレーヤーや腕時計などがある。
【0081】
また、上記第1および第2実施形態では、情報端末機に紫外線LEDを設けたが、本発明はこれに限らず、情報端末機に紫外線LEDを設けなくてもよい。
【0082】
また、上記第1および第2実施形態では、情報端末機を、人体の皮膚のシミが存在する部分を確認する機能、および、成熟度が高い野菜と成熟度が低い野菜とを判別する機能のいずれか一方の機能を有するように構成したが、本発明はこれに限らず、情報端末機を、人体の皮膚のシミが存在する部分を確認する機能、および、成熟度が高い野菜と成熟度が低い野菜とを判別する機能の両方の機能を有するように構成してもよい。
【0083】
また、上記第1および第2実施形態では、人体や野菜の紫外線によるイメージ像を液晶表示装置に表示させたが、本発明はこれに限らず、人体や野菜の紫外線によるイメージ像に加えて、紫外線の照射量や強さなどの紫外線情報を液晶表示装置に表示させてもよい。このように構成すれば、情報端末機により、紫外線の照射量や強さなどの紫外線情報を確実に把握することができる。これにより、情報端末機からの紫外線情報に基づいて紫外線対策を実施することにより、紫外線を受けることに起因して、身体の免疫力が低下するという不都合が発生するのを抑制することができる。
【0084】
また、上記第2実施形態では、野菜の成熟度を判別する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、紫外線を吸収する抗酸化物質を含む食品であれば、野菜以外の食品の成熟度を判別することも可能である。野菜以外の紫外線を吸収する抗酸化物質を含む食品としては、たとえば、果物や米などがある。
【0085】
また、上記第2実施形態では、野菜の紫外線によるイメージ像、および、野菜の成熟度を示す棒グラフの両方を表示させたが、本発明はこれに限らず、野菜の紫外線によるイメージ像のみを表示させてもよいし、野菜の成熟度を示す棒グラフのみを表示させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の第1実施形態による携帯電話(情報端末機)の構造を示した平面図である。
【図2】図1の100−100線に沿った断面図である。
【図3】図1の200−200線に沿った断面図である。
【図4】図1に示した第1実施形態による携帯電話の内部構成を示したブロック図である。
【図5】第1実施形態の第1変形例による携帯情報端末(情報端末機)の構造を示した平面図である。
【図6】第1実施形態の第2変形例によるノート型パーソナルコンピュータ(情報端末機)の構造を示した平面図である。
【図7】第1実施形態の第3変形例によるデジタルカメラ(情報端末機)の構造を示した平面図である。
【図8】本発明の第2実施形態による携帯電話(情報端末機)の構造を示した平面図である。
【図9】図8の300−300線に沿った断面図である。
【図10】図8の400−400線に沿った断面図である。
【図11】図8に示した第2実施形態による携帯電話の内部構成を示したブロック図である。
【図12】第2実施形態の第1変形例による携帯情報端末(情報端末機)の構造を示した平面図である。
【図13】第2実施形態の第2変形例によるノート型パーソナルコンピュータ(情報端末機)の構造を示した平面図である。
【図14】第2実施形態の第3変形例によるデジタルカメラ(情報端末機)の構造を示した平面図である。
【符号の説明】
【0087】
2、32、42、52、62、82、92、102 液晶表示装置(表示部)
5、65 紫外線フィルタ
6、66 2次元CCD(イメージ像検出手段)
6a、66a 受光面
8、68 紫外線LED(発光手段)
21 人体(物体)
22 シミ(黒色部分、肉眼では黒くないが紫外線を吸収する部分)
71a、71b 野菜(物体)
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報端末機に関し、特に、表示部を有する情報端末機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紫外線の照射量や強さに応じた紫外線指数を表示部に表示させることが可能な情報端末機が知られている(たとえば、特許文献1参照)。なお、情報端末機としては、携帯電話、携帯情報端末、ノート型パーソナルコンピュータおよびデジタルカメラ(電子スチルカメラ)などがある。上記特許文献1に開示された情報端末機は、紫外線の照射量や強さを検出するための紫外線センサを含んでいるとともに、その紫外線センサにより検出された紫外線の照射量や強さに応じた紫外線指数が表示部に表示されるように構成されている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−23520号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1では、情報端末機に設けられた紫外線センサが、情報端末機が位置する領域における紫外線の照射量や強さを検出する機能のみを有するので、たとえば、紫外線を吸収する物質を含む物体において、その物体における紫外線を吸収する物質の存在位置や存在量を視覚的に判断するのが困難であるという問題点もある。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、紫外線を吸収する物質を含む物体において、その物体における紫外線を吸収する物質の存在位置や存在量を視覚的に判断することが可能な情報端末機を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0006】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による情報端末機は、所定の物体の表面で反射した紫外線を受光することにより、所定の物体を反映した紫外線によるイメージ像を検出するためのイメージ像検出手段と、イメージ像検出手段により検出された紫外線によるイメージ像に基づいて生成された紫外線情報を表示するための表示部とを備えている。
【0007】
この一の局面による情報端末機では、上記のように、所定の物体の表面で反射した紫外線を受光することにより、所定の物体を反映した紫外線によるイメージ像を検出するためのイメージ像検出手段と、イメージ像検出手段により検出された紫外線によるイメージ像に基づいて生成された紫外線情報を表示するための表示部とを設けることによって、所定の物体の紫外線によるイメージ像をイメージ像検出手段により検出することができ、かつ、そのイメージ像検出手段により検出された紫外線によるイメージ像に基づいて生成された紫外線情報としてのイメージ像を表示部に表示させることができる。その結果、情報端末機を用いて、所定の物体の紫外線によるイメージ像を視認することができる。ここで、人体の皮膚のシミ(黒色部分)は、紫外線を吸収するという性質を有するので、人体の皮膚のシミが存在する部分における紫外線の反射率は、シミが存在しない部分における紫外線の反射率に比べて小さくなる。これにより、人体の紫外線によるイメージ像をイメージ像検出手段により検出するとともに、その紫外線によるイメージ像を表示部に表示させれば、イメージ像検出手段による紫外線の検出量が人体の皮膚のシミが存在する部分とシミが存在しない部分とで互いに異なるので、人体の皮膚のシミが存在する部分とシミが存在しない部分との表示色が互いに異なるように、人体の紫外線によるイメージ像を表示部に表示させることができる。したがって、情報端末機を用いて、人体の皮膚のシミが存在する部分を確認することができる。また、野菜や果物などの食品に含まれる抗酸化物質(フラボン、フラボノール、アントシアニン、ルティンおよびクロロフィルなど)は、紫外線を吸収するという性質を有するので、抗酸化物質の量が多い食品の表面における紫外線の反射率は、抗酸化物質の量が少ない食品の表面における紫外線の反射率に比べて小さくなる。これにより、野菜や果物などの食品の紫外線によるイメージ像をイメージ像検出手段により検出するとともに、その紫外線によるイメージ像を表示部に表示させれば、イメージ像検出手段による紫外線の検出量が抗酸化物質の量が多い食品と抗酸化物質の量が少ない食品とで互いに異なるので、抗酸化物質の量が多い食品と抗酸化物質の量が少ない食品との表示色が互いに異なるように、食品の紫外線によるイメージ像を表示部に表示させることができる。したがって、情報端末機を用いて、抗酸化物質の量が多い野菜や果物などの食品と抗酸化物質の量が少ない野菜や果物などの食品とを判別することができる。なお、野菜や果物などの食品は、抗酸化物質(フラボン、フラボノール、アントシアニン、ルティンおよびクロロフィルなど)の量が増大することにより成熟度が高くなることが知られている。すなわち、抗酸化物質の量が多い野菜や果物などの食品と抗酸化物質の量が少ない野菜や果物などの食品とを判別することにより、成熟度が高い野菜や果物などの食品と成熟度が低い野菜や果物などの食品とを判別することができる。
【0008】
上記一の局面による情報端末機において、好ましくは、紫外線を透過する紫外線フィルタをさらに備え、紫外線フィルタは、イメージ像検出手段の受光面側に配置されている。このように構成すれば、イメージ像検出手段の受光面には、紫外線フィルタを透過する紫外線のみが入射されるので、容易に、イメージ像検出手段により、紫外線によるイメージ像を検出することができる。なお、イメージ像検出手段を紫外線のみに反応するように構成すれば、紫外線フィルタは不要である。
【0009】
上記一の局面による情報端末機において、好ましくは、紫外線を発光する発光手段をさらに備える。このように構成すれば、発光手段を発光させることにより所定の物体に対して紫外線を照射することによって、紫外線照射量が少ない環境下(たとえば、室内や夜間)においても、イメージ像検出手段により所定の物体の紫外線によるイメージ像を検出することができる。
【0010】
上記一の局面による情報端末機において、表示部に表示される紫外線情報は、少なくともイメージ像検出手段により検出された紫外線によるイメージ像に基づいて生成されたイメージ像を含み、所定の物体は、紫外線を吸収する黒色部分および肉眼では黒くないが紫外線を吸収する部分の少なくとも一方を有する皮膚を含む人体であり、表示部には、人体の皮膚の黒色部分および肉眼では黒くないが紫外線を吸収する部分の少なくとも一方が判別可能なイメージ像が表示されるようにしてもよい。このように構成すれば、容易に、情報端末機を用いて、人体の皮膚の黒色部分(シミ)の存在を確認することができる。
【0011】
上記一の局面による情報端末機において、表示部に表示される紫外線情報は、少なくともイメージ像検出手段により検出された紫外線によるイメージ像に基づいて生成されたイメージ像を含み、所定の物体は、紫外線を吸収する抗酸化物質を含む食品であり、表示部には、抗酸化物質の量が多い食品と、抗酸化物質の量が少ない食品とが判別可能なイメージ像が表示されるようにしてもよい。このように構成すれば、容易に、情報端末機を用いて、抗酸化物質の量が多い(成熟度が高い)野菜や果物などの食品と抗酸化物質の量が少ない(成熟度が低い)野菜や果物などの食品とを判別することができる。
【0012】
この場合、好ましくは、表示部には、紫外線によるイメージ像に加えて、紫外線を吸収する抗酸化物質を含む食品の成熟度が表示される。このように構成すれば、容易に、野菜や果物などの食品の成熟度を確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による携帯電話(情報端末機)の構造を示した平面図である。図2は、図1の100−100線に沿った断面図であり、図3は、図1の200−200線に沿った断面図である。図4は、図1に示した第1実施形態による携帯電話の内部構成を示したブロック図である。まず、図1〜図4を参照して、第1実施形態による情報端末機としての携帯電話10の構造について説明する。
【0015】
この第1実施形態による携帯電話10は、図1に示すように、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分を確認することが可能なように構成されている。なお、人体21は、本発明の「物体」の一例であり、シミ22は、本発明の「黒色部分」および「肉眼では黒くないが紫外線を吸収する部分」の一例である。
【0016】
第1実施形態による携帯電話10の具体的な構造としては、筐体1の内部に、液晶表示装置2と、複数の操作ボタン3とが設けられている。なお、液晶表示装置2は、本発明の「表示部」の一例である。液晶表示装置2は、筐体1の内部から露出するように配置されているとともに、操作ボタン3は、筐体1の内部から露出するように配置されている。また、筐体1には、筐体1の内部から外部に突出したアンテナ4が設けられている。また、筐体1には、2つの開口部1aおよび1bが設けられているとともに、筐体1の開口部1aに対応する部分には、後述する2次元CCD(電荷結合素子)6を取り付けるための取り付け部1c(図2参照)が設けられている。
【0017】
ここで、第1実施形態では、図1および図2に示すように、筐体1の開口部1aに対応する部分に、紫外線フィルタ5と、2次元CCD6と、レンズ7とが配置されている。なお、2次元CCD6は、本発明の「イメージ像検出手段」の一例である。具体的には、紫外線フィルタ5は、筐体1の開口部1aを塞ぐように取り付けられている。また、2次元CCD6は、2次元的に配列された複数の画素(図示せず)を含んでいるとともに、各画素の受光面6aが紫外線フィルタ5と対向するように、筐体1の取り付け部1cに取り付けられている。また、レンズ7は、紫外線フィルタ5と2次元CCD6との間に取り付けられている。
【0018】
そして、第1実施形態では、紫外線フィルタ5は、約400nm以下の紫外線のみが透過するように構成されているとともに、レンズ7は、紫外線フィルタ5を透過した紫外線を2次元CCD6の受光面6aに集光する機能を有する。これにより、この第1実施形態の2次元CCD6では、人体21を撮像する場合に、その人体21の皮膚で反射した紫外線のみが受光面6aに入射されるので、人体21の紫外線によるイメージ像を検出することが可能となる。この検出された人体21の紫外線によるイメージ像は、電気信号に変換されて2次元CCD6から出力される。
【0019】
ここで、人体21の皮膚のシミ22は、紫外線を吸収するという性質を有するので、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分における紫外線の反射率は、シミ22が存在しない部分における紫外線の反射率に比べて小さくなる。これにより、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分に対応する画素に入射される紫外線の量は、シミ22が存在しない部分に対応する画素に入射される紫外線の量よりも少なくなる。このため、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分に対応する画素では、シミ22が存在しない部分に対応する画素で生成される電気信号とは異なる電気信号が生成される。
【0020】
また、第1実施形態では、図1および図3に示すように、筐体1の開口部1bに、光出射面8aが筐体1の外部に突出するように、紫外線を発光する紫外線LED(発光ダイオード素子)8が取り付けられている。なお、紫外線LED8は、本発明の「発光手段」の一例である。この紫外線LED8の発光波長は、約365nmに設定されているとともに、紫外線LED8から発光される紫外線の強度は、約0.15W/m2以下に設定されている。そして、紫外線LED8を発光させることにより、紫外線照射量が少ない環境下(たとえば、室内や夜間)で2次元CCD6により人体21を撮像する場合にも、2次元CCD6において人体21の紫外線によるイメージ像が検出される。
【0021】
また、第1実施形態では、図4に示すように、筐体1の内部において、液晶表示装置2、2次元CCD6および紫外線LED8は、CPU、ROMおよびRAMなどにより構成された制御部9に接続されている。この制御部9は、2次元CCD6の撮像動作および紫外線LED8の発光動作を制御する機能を有する。また、制御部9は、2次元CCD6で生成される人体21の紫外線によるイメージ像に対応する電気信号に基づいて、人体21の紫外線によるイメージ像に対応する映像信号を生成するとともに、その映像信号を液晶表示装置2に出力する機能を有する。これにより、液晶表示装置2において、人体21の紫外線によるイメージ像が表示される。
【0022】
ここで、上記したように、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分に対応する画素で生成される電気信号と、シミ22が存在しない部分に対応する画素で生成される電気信号とが互いに異なるので、第1実施形態の制御部9では、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分に対応する映像信号と、シミ22が存在しない部分に対応する映像信号とを互いに異ならせることが可能となる。この第1実施形態では、人体21の皮膚のシミ22が存在しない部分の表示色に比べてシミ22が存在する部分の表示色が黒くなるように、制御部9において映像信号が生成される。
【0023】
次に、図1および図4を参照して、第1実施形態による携帯電話10を用いて人体21の紫外線によるイメージ像を表示させる際の動作について説明する。
【0024】
まず、図1に示した操作ボタン3を操作して撮影モードを変更することにより、2次元CCD6による撮像が可能な状態にする。そして、操作ボタン3を操作して紫外線LED8の発光モード(自動発光モードのオン/オフ)を設定する。なお、自動発光モードがオン状態の場合には、紫外線照射量が少ない環境下で2次元CCD6により撮像する場合に、紫外線LED8が自動的に発光される。また、自動発光モードがオフ状態の場合には、紫外線LED8の発光を手動で制御することが可能となる。この後、操作ボタン3を操作して2次元CCD6により人体21に対して撮像を行う。
【0025】
この際、第1実施形態では、人体21の皮膚で反射された紫外線のみが、紫外線フィルタ5を透過するとともに、2次元CCD6に入射される。これにより、2次元CCD6において人体21の紫外線によるイメージ像が検出される。そして、人体21の紫外線によるイメージ像は、電気信号に変換されて2次元CCD6から制御部9(図4参照)に出力される。
【0026】
次に、図4に示した制御部9において、人体21の紫外線によるイメージ像に対応する電気信号に基づいて映像信号が生成されるとともに、その映像信号が液晶表示装置2に出力される。これにより、液晶表示装置2において、人体21の紫外線によるイメージ像が表示される。
【0027】
この際、第1実施形態では、人体21の皮膚にシミ22が存在すれば、人体21の皮膚のシミ22が存在しない部分の表示色に比べてシミ22が存在する部分の表示色が黒くなる。これにより、人体21の皮膚にシミ22が存在する場合には、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分を確認することができる。
【0028】
第1実施形態では、上記のように、人体21の皮膚で反射した紫外線を受光することにより、人体21を反映した紫外線によるイメージ像を検出するための2次元CCD6と、2次元CCD6により検出された紫外線によるイメージ像を表示するための液晶表示装置2とを設けることによって、人体21の紫外線によるイメージ像を2次元CCD6により検出するとともに、その紫外線によるイメージ像を液晶表示装置2に表示させれば、2次元CCD6による紫外線の検出量が人体21の皮膚のシミ22が存在する部分とシミ22が存在しない部分とで互いに異なるので、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分とシミ22が存在しない部分との表示色が互いに異なるように、人体21の紫外線によるイメージ像を液晶表示装置2に表示させることができる。その結果、携帯電話10を用いて、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分を確認することができる。
【0029】
また、第1実施形態では、上記のように、紫外線のみを透過する紫外線フィルタ5を、2次元CCD6の受光面6a側に配置することによって、2次元CCD6の受光面6には、紫外線フィルタ5を透過する紫外線のみが入射されるので、容易に、2次元CCD6により、紫外線によるイメージ像を検出することができる。
【0030】
また、第1実施形態では、上記のように、紫外線を発光する紫外線LED8を設けることによって、紫外線LED8を発光させることにより人体21に対して紫外線を照射すれば、紫外線照射量が少ない環境下(たとえば、室内や夜間)においても、2次元CCD6により人体21の紫外線によるイメージ像を検出することができる。
【0031】
なお、日本において、紫外線照射量が最も少ない都市は、札幌市であり、年間を通して紫外線照射量が最も少ない季節は、冬である。この札幌市の冬の時期において、10時から14時の間(約14400秒間)に照射される約280nm〜約320nmの波長の紫外線(紫外線B波)の量は、約1500Ws/m2であり、その間の平均の紫外線強度は、約0.10W/m2である。また、約320nm〜約400nmの波長の紫外線(紫外線A波)は、約280nm〜約320nmの波長の紫外線(紫外線B波)の強度(約0.10W/m2)の約5倍の強度を有するので、札幌市の冬の時期における10時から14時の間の約320nm〜約400nmの波長の紫外線(紫外線A波)の平均の強度は、約0.5W/m2となる。すなわち、自然界において、約320nm〜約400nmの波長の紫外線(紫外線A波)の最小強度は、約0.5W/m2である。
【0032】
このことから、紫外線LED8から発光される紫外線(波長:約365nm)の強度を約0.15W/m2以下に設定した第1実施形態では、紫外線LED8から発光される紫外線の強度(約0.15W/m2以下)が、自然界における約320nm〜約400nmの波長の紫外線の強度(約0.5W/m2)よりも小さいので、紫外線LED8を発光させることにより人体21に対して紫外線を照射することに起因して、人体21の免疫力が低下するという不都合が発生するのを抑制することができる。
【0033】
図5は、第1実施形態の第1変形例による携帯情報端末(情報端末機)の構造を示した平面図である。図5を参照して、この第1実施形態の第1変形例では、上記第1実施形態と異なり、図2に示した紫外線フィルタ5、2次元CCD6およびレンズ7が、携帯情報端末30の筐体31の開口部31aに対応する部分に配置されている。また、図3に示した紫外線LED8が、携帯情報端末30の筐体31の開口部31bに対応する部分に配置されている。
【0034】
また、筐体31の内部には、紫外線によるイメージ像が表示される液晶表示装置32が内部から露出するように設けられている。なお、液晶表示装置32は、本発明の「表示部」の一例である。また、筐体31の内部には、操作ボタン33が内部から露出するように設けられている。この操作ボタン33を操作することにより、撮影モードや発光モードの変更が行われるとともに、2次元CCD6による撮像が行われる。
【0035】
なお、携帯情報端末30の内部構成は、図4に示した第1実施形態の携帯電話10の内部構成と同様である。
【0036】
第1実施形態の第1変形例による携帯情報端末30では、上記のように構成することによって、上記第1実施形態と同様、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分とシミ22が存在しない部分との表示色が互いに異なるように、人体21の紫外線によるイメージ像を液晶表示装置32に表示させることができる。これにより、携帯情報端末30を用いて、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分を確認することができる。
【0037】
図6は、第1実施形態の第2変形例によるノート型パーソナルコンピュータ(情報端末機)の構造を示した平面図である。図6を参照して、この第1実施形態の第2変形例では、上記第1実施形態と異なり、図2に示した紫外線フィルタ5、2次元CCD6およびレンズ7が、ノート型パーソナルコンピュータ40の筐体41の開口部41aに対応する部分に配置されている。また、図3に示した紫外線LED8が、ノート型パーソナルコンピュータ40の筐体41の開口部41bに対応する部分に配置されている。
【0038】
また、筐体41の内部には、紫外線によるイメージ像が表示される液晶表示装置42が内部から露出するように設けられている。なお、液晶表示装置42は、本発明の「表示部」の一例である。また、筐体41の内部には、キーボード43が内部から露出するように設けられている。このキーボード43を操作することにより、撮影モードや発光モードの変更が行われるとともに、2次元CCD6による撮像が行われる。
【0039】
なお、ノート型パーソナルコンピュータ40の内部構成は、図4に示した第1実施形態の携帯電話10の内部構成と同様である。
【0040】
第1実施形態の第2変形例によるノート型パーソナルコンピュータ40では、上記のように構成することによって、上記第1実施形態と同様、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分とシミ22が存在しない部分との表示色が互いに異なるように、人体21の紫外線によるイメージ像を液晶表示装置42に表示させることができる。これにより、ノート型パーソナルコンピュータ40を用いて、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分を確認することができる。
【0041】
図7は、第1実施形態の第3変形例によるデジタルカメラ(電子スチルカメラ)(情報端末機)の構造を示した平面図である。図7を参照して、この第1実施形態の第3変形例では、上記第1実施形態と異なり、図2に示した紫外線フィルタ5、2次元CCD6およびレンズ7が、デジタルカメラ50の筐体51の開口部51aに対応する部分に配置されている。また、図3に示した紫外線LED8が、デジタルカメラ50の筐体51の開口部51bに対応する部分に配置されている。
【0042】
また、筐体51の内部には、紫外線によるイメージ像が表示される液晶表示装置52が内部から露出するように設けられている。なお、液晶表示装置52は、本発明の「表示部」の一例である。また、筐体51の内部には、操作ボタン53が内部から露出するように設けられている。この操作ボタン53を操作することにより、撮影モードや発光モードの変更が行われる。また、筐体51の内部には、一方の端部が上方側に突出するように、シャッタ54が設けられている。このシャッタ54を操作することにより、2次元CCD6による撮像が行われる。また、筐体51には、通常撮影モードの時に使用されるファインダ55が設けられている。
【0043】
なお、デジタルカメラ50の内部構成は、図4に示した第1実施形態の携帯電話10の内部構成と同様である。
【0044】
第1実施形態の第3変形例によるデジタルカメラ50では、上記のように構成することによって、上記第1実施形態と同様、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分とシミ22が存在しない部分との表示色が互いに異なるように、人体21の紫外線によるイメージ像を液晶表示装置52に表示させることができる。これにより、デジタルカメラ50を用いて、人体21の皮膚のシミ22が存在する部分を確認することができる。
【0045】
(第2実施形態)
図8は、本発明の第2実施形態による携帯電話(情報端末機)の構造を示した平面図である。図9は、図8の300−300線に沿った断面図であり、図10は、図8の400−400線に沿った断面図である。図11は、図8に示した第2実施形態による携帯電話の内部構成を示したブロック図である。図8〜図11を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、抗酸化物質の量が多い(成熟度が高い)野菜71aと抗酸化物質の量が少ない(成熟度が低い)野菜71bとを判別する場合について説明する。
【0046】
この第2実施形態による携帯電話60は、図8に示すように、抗酸化物質の量が多い野菜71aと抗酸化物質の量が少ない野菜71bとを判別することが可能なように構成されている。なお、野菜71aおよび71bは、本発明の「物体」の一例である。
【0047】
第2実施形態による携帯電話60の具体的な構造としては、筐体61の内部に、液晶表示装置62と、複数の操作ボタン63とが設けられている。なお、液晶表示装置62は、本発明の「表示部」の一例である。液晶表示装置62は、筐体61の内部から露出するように配置されているとともに、操作ボタン63は、筐体61の内部から露出するように配置されている。また、筐体61には、筐体61の内部から外部に突出したアンテナ64が設けられている。また、筐体61には、2つの開口部61aおよび61bが設けられているとともに、筐体61の開口部61aに対応する部分には、後述する2次元CCD(電荷結合素子)66を取り付けるための取り付け部61c(図9参照)が設けられている。
【0048】
ここで、第2実施形態では、図8および図9に示すように、筐体61の開口部61aに対応する部分に、紫外線フィルタ65と、2次元CCD66と、レンズ67とが配置されている。なお、2次元CCD66は、本発明の「イメージ像検出手段」の一例である。具体的には、紫外線フィルタ65は、筐体61の開口部61aを塞ぐように取り付けられている。また、2次元CCD66は、2次元的に配列された複数の画素(図示せず)を含んでいるとともに、各画素の受光面66aが紫外線フィルタ65と対向するように、筐体61の取り付け部61cに取り付けられている。この第2実施形態では、2次元CCD66の複数の画素のうちの少なくとも1つの画素に、紫外線センサ(図示せず)が設けられている。また、レンズ67は、紫外線フィルタ65と2次元CCD66との間に取り付けられている。
【0049】
そして、第2実施形態では、紫外線フィルタ65は、約400nm以下の紫外線のみが透過するように構成されているとともに、レンズ67は、紫外線フィルタ65を透過した紫外線を2次元CCD66の受光面66aに集光する機能を有する。これにより、この第2実施形態の2次元CCD66では、野菜71aおよび71bを撮像する場合に、その野菜71aおよび71bの表面で反射した紫外線のみが受光面66aに入射されるので、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像を検出することが可能となる。この検出された野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像は、電気信号に変換されて2次元CCD66から出力される。
【0050】
ここで、野菜71aおよび71bに含まれる抗酸化物質(フラボン、フラボノール、アントシアニン、ルティンおよびクロロフィルなど)は、紫外線を吸収するという性質を有するので、抗酸化物質の量が多い野菜71aの表面における紫外線の反射率は、抗酸化物質の量が少ない野菜71bの表面における紫外線の反射率に比べて小さくなる。これにより、抗酸化物質の量が多い野菜71aに対応する画素に入射される紫外線の量は、抗酸化物質の量が少ない野菜71bに対応する画素に入射される紫外線の量よりも少なくなる。このため、抗酸化物質の量が多い野菜71aに対応する画素では、抗酸化物質の量が少ない野菜71bに対応する画素で生成される電気信号とは異なる電気信号が生成される。
【0051】
また、第2実施形態では、図8および図10に示すように、筐体61の開口部61bに、光出射面68aが筐体61の外部に突出するように、紫外線を発光する紫外線LED(発光ダイオード素子)68が取り付けられている。なお、紫外線LED68は、本発明の「発光手段」の一例である。この紫外線LED68の発光波長は、約365nmに設定されているとともに、紫外線LED68から発光される紫外線の強度は、約0.15W/m2以下に設定されている。そして、紫外線LED68を発光させることにより、紫外線照射量が少ない環境下(たとえば、室内や夜間)で2次元CCD66により野菜71aおよび71bを撮像する場合にも、2次元CCD66において野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像が検出される。
【0052】
また、第2実施形態では、図11に示すように、筐体61の内部において、液晶表示装置62、2次元CCD66および紫外線LED68は、CPU、ROMおよびRAMなどにより構成された制御部69に接続されている。この制御部69は、2次元CCD66の撮像動作および紫外線LED68の発光動作を制御する機能を有する。また、制御部69は、2次元CCD66で生成される野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像に対応する電気信号に基づいて、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像に対応する映像信号を生成するとともに、その映像信号を液晶表示装置62に出力する機能を有する。これにより、液晶表示装置62において、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像が表示される。
【0053】
ここで、上記したように、抗酸化物質の量が多い野菜71aに対応する画素で生成される電気信号と、抗酸化物質の量が少ない野菜71bに対応する画素で生成される電気信号とが互いに異なるので、第2実施形態の制御部69では、抗酸化物質の量が多い野菜71aに対応する映像信号と、抗酸化物質の量が少ない野菜71bに対応する映像信号とを互いに異ならせることが可能となる。この第2実施形態では、抗酸化物質の量が少ない野菜71bの表示色に比べて抗酸化物質の量が多い野菜71aの表示色が黒くなるように、制御部69において映像信号が生成される。
【0054】
また、第2実施形態では、制御部69は、野菜71aおよび71bのいずれか一方の成熟度を算出することが可能なように構成されている。そして、野菜71aまたは71bの成熟度は、液晶表示装置62に棒グラフ72で表示される。
【0055】
なお、この第2実施形態では、以下の式(1)を用いて、野菜71aまたは71bの成熟度M(%)を制御部69で算出する。
【0056】
M=((SAR−SR)/SAR)×100 ・・(1)
上記式(1)のSARは、野菜71a(71b)の表面で紫外線が吸収されずに全て反射すると仮定した場合に、その紫外線を2次元CCD66の紫外線センサで変換することにより得られる電気信号の強さである。また、上記式(1)のSRは、実際に野菜71a(71b)の表面で反射した紫外線を2次元CCD66の紫外線センサで変換することにより得られる電気信号の強さである。
【0057】
ここで、紫外線を吸収する抗酸化物質(フラボン、フラボノール、アントシアニン、ルティンおよびクロロフィルなど)を含む野菜71a(71b)は、抗酸化物質の量が増大することにより成熟度が高くなることが知られている。すなわち、成熟度が高い野菜71aの表面における紫外線の反射率は、抗酸化物質の量が多いことにより、成熟度が低い野菜71bの表面における紫外線の反射率よりも小さくなる。したがって、成熟度が高い野菜71aの表面で反射した紫外線を変換することにより得られる電気信号の強さは、成熟度が低い野菜71bの表面で反射した紫外線を変換することにより得られる電気信号の強さよりも小さくなる。たとえば、上記式(1)において、野菜71a(71b)の表面で紫外線が吸収されずに全て反射した場合のSARを1とし、成熟度が高い(抗酸化物質の量が多い)野菜71aにおけるSRを0.3とするとともに、成熟度が低い(抗酸化物質の量が少ない)野菜71bにおけるSRを0.7とした場合、成熟度が高い野菜71aの成熟度Mが70%となり、成熟度が低い野菜71bの成熟度Mが30%となる。
【0058】
次に、図8および図11を参照して、第2実施形態による携帯電話60を用いて野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像を表示させる際の動作について説明する。
【0059】
まず、図8に示した操作ボタン63を操作して撮影モードを変更することにより、2次元CCD66による撮像が可能な状態にする。そして、操作ボタン63を操作して紫外線LED68の発光モード(自動発光モードのオン/オフ)を設定する。なお、自動発光モードがオン状態の場合には、紫外線照射量が少ない環境下で2次元CCD66により撮像する場合に、紫外線LED68が自動的に発光される。また、自動発光モードがオフ状態の場合には、紫外線LED68の発光を手動で制御することが可能となる。この後、操作ボタン63を操作して2次元CCD66により野菜71aおよび71bに対して撮像を行う。
【0060】
この際、第2実施形態では、野菜71aおよび71bの表面で反射された紫外線のみが、紫外線フィルタ65を透過するとともに、2次元CCD66に入射される。これにより、2次元CCD66において野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像が検出される。そして、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像は、電気信号に変換されて2次元CCD66から制御部69(図11参照)に出力される。
【0061】
次に、図11に示した制御部69において、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像に対応する電気信号に基づいて映像信号が生成されるとともに、その映像信号が液晶表示装置62に出力される。これにより、液晶表示装置62において、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像が表示される。
【0062】
この際、第2実施形態では、抗酸化物質の量が少ない野菜71bの表示色に比べて抗酸化物質の量が多い野菜71aの表示色が黒くなる。これにより、抗酸化物質の量が多い野菜71aと抗酸化物質の量が少ない野菜71bとを判別することができる。さらに、第2実施形態では、抗酸化物質の量が多い野菜71aおよび抗酸化物質の量が少ない野菜71bのいずれか一方の成熟度が、棒グラフ72で液晶表示装置62に表示される。
【0063】
第2実施形態では、上記のように、野菜71aおよび71bの表面で反射した紫外線を受光することにより、野菜71aおよび71bを反映した紫外線によるイメージ像を検出するための2次元CCD66と、2次元CCD66により検出された紫外線によるイメージ像を表示するための液晶表示装置62とを設けることによって、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像を2次元CCD66により検出するとともに、その紫外線によるイメージ像を液晶表示装置62に表示させれば、2次元CCD66による紫外線の検出量が抗酸化物質の量が多い野菜71aと抗酸化物質の量が少ない野菜71bとで互いに異なるので、抗酸化物質の量が多い野菜71aと抗酸化物質の量が少ない野菜71bとの表示色が互いに異なるように、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像を液晶表示装置62に表示させることができる。その結果、携帯電話60を用いて、抗酸化物質の量が多い(成熟度が高い)野菜71aと抗酸化物質の量が少ない(成熟度が低い)野菜71bとを判別することができる。
【0064】
また、第2実施形態では、上記のように、野菜71aまたは71bの成熟度を、液晶表示装置62に棒グラフ72で表示することによって、容易に、成熟度が高い野菜71aまたは成熟度が低い野菜71bの成熟度を確認することができる。
【0065】
また、第2実施形態では、上記のように、紫外線のみを透過する紫外線フィルタ65を、2次元CCD66の受光面66a側に配置することによって、2次元CCD66の受光面66には、紫外線フィルタ65を透過する紫外線のみが入射されるので、容易に、2次元CCD66により、紫外線によるイメージ像を検出することができる。
【0066】
また、第2実施形態では、上記のように、紫外線を発光する紫外線LED68を設けることによって、紫外線LED68を発光させることにより野菜71aおよび71bに対して紫外線を照射すれば、紫外線照射量が少ない環境下(たとえば、室内や夜間)においても、2次元CCD66により野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像を検出することができる。
【0067】
図12は、第2実施形態の第1変形例による携帯情報端末(情報端末機)の構造を示した平面図である。図12を参照して、この第2実施形態の第1変形例では、上記第2実施形態と異なり、図9に示した紫外線フィルタ65、2次元CCD66およびレンズ67が、携帯情報端末80の筐体81の開口部81aに対応する部分に配置されている。また、図10に示した紫外線LED68が、携帯情報端末80の筐体81の開口部81bに対応する部分に配置されている。
【0068】
また、筐体81の内部には、紫外線によるイメージ像が表示される液晶表示装置82が内部から露出するように設けられている。なお、液晶表示装置82は、本発明の「表示部」の一例である。また、筐体81の内部には、操作ボタン83が内部から露出するように設けられている。この操作ボタン83を操作することにより、撮影モードや発光モードの変更が行われるとともに、2次元CCD66による撮像が行われる。
【0069】
なお、携帯情報端末80の内部構成は、図11に示した第2実施形態の携帯電話60の内部構成と同様である。
【0070】
第2実施形態の第1変形例による携帯情報端末80では、上記のように構成することによって、上記第2実施形態と同様、抗酸化物質の量が多い野菜71aと抗酸化物質の量が少ない野菜71bとの表示色が互いに異なるように、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像を液晶表示装置82に表示させることができる。これにより、携帯情報端末80を用いて、抗酸化物質の量が多い(成熟度が高い)野菜71aと抗酸化物質の量が少ない(成熟度が低い)野菜71bとを判別することができる。
【0071】
図13は、第2実施形態の第2変形例によるノート型パーソナルコンピュータ(情報端末機)の構造を示した平面図である。図13を参照して、この第2実施形態の第2変形例では、上記第2実施形態と異なり、図9に示した紫外線フィルタ65、2次元CCD66およびレンズ67が、ノート型パーソナルコンピュータ90の筐体91の開口部91aに対応する部分に配置されている。また、図10に示した紫外線LED68が、ノート型パーソナルコンピュータ90の筐体91の開口部91bに対応する部分に配置されている。
【0072】
また、筐体91の内部には、紫外線によるイメージ像が表示される液晶表示装置92が内部から露出するように設けられている。なお、液晶表示装置92は、本発明の「表示部」の一例である。また、筐体91の内部には、キーボード93が内部から露出するように設けられている。このキーボード93を操作することにより、撮影モードや発光モードの変更が行われるとともに、2次元CCD66による撮像が行われる。
【0073】
なお、ノート型パーソナルコンピュータ90の内部構成は、図11に示した第2実施形態の携帯電話10の内部構成と同様である。
【0074】
第2実施形態の第2変形例によるノート型パーソナルコンピュータ90では、上記のように構成することによって、上記第2実施形態と同様、抗酸化物質の量が多い野菜71aと抗酸化物質の量が少ない野菜71bとの表示色が互いに異なるように、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像を液晶表示装置92に表示させることができる。これにより、ノート型パーソナルコンピュータ90を用いて、抗酸化物質の量が多い(成熟度が高い)野菜71aと抗酸化物質の量が少ない(成熟度が低い)野菜71bとを判別することができる。
【0075】
図14は、第2実施形態の第3変形例によるデジタルカメラ(電子スチルカメラ)(情報端末機)の構造を示した平面図である。図14を参照して、この第2実施形態の第3変形例では、上記第2実施形態と異なり、図9に示した紫外線フィルタ65、2次元CCD66およびレンズ67が、デジタルカメラ110の筐体101の開口部101aに対応する部分に配置されている。また、図10に示した紫外線LED68が、デジタルカメラ110の筐体101の開口部101bに対応する部分に配置されている。
【0076】
また、筐体101の内部には、紫外線によるイメージ像が表示される液晶表示装置102が内部から露出するように設けられている。なお、液晶表示装置102は、本発明の「表示部」の一例である。また、筐体101の内部には、操作ボタン103が内部から露出するように設けられている。この操作ボタン103を操作することにより、撮影モードや発光モードの変更が行われる。また、筐体101の内部には、一方の端部が上方側に突出するように、シャッタ104が設けられている。このシャッタ104を操作することにより、2次元CCD66による撮像が行われる。また、筐体101には、通常撮影モードの時に使用されるファインダ105が設けられている。
【0077】
なお、デジタルカメラ110の内部構成は、図11に示した第2実施形態の携帯電話60の内部構成と同様である。
【0078】
第2実施形態の第3変形例によるデジタルカメラ110では、上記のように構成することによって、上記第2実施形態と同様、抗酸化物質の量が多い野菜71aと抗酸化物質の量が少ない野菜71bとの表示色が互いに異なるように、野菜71aおよび71bの紫外線によるイメージ像を液晶表示装置102に表示させることができる。これにより、デジタルカメラ110を用いて、抗酸化物質の量が多い(成熟度が高い)野菜71aと抗酸化物質の量が少ない(成熟度が低い)野菜71bとを判別することができる。
【0079】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0080】
たとえば、上記第1および第2実施形態では、携帯電話、携帯情報端末、ノート型パーソナルコンピュータおよびデジタルカメラに本発明を適用する例を示したが、本発明はこれに限らず、携帯電話、携帯情報端末、ノート型パーソナルコンピュータおよびデジタルカメラ(電子スチルカメラ)以外の情報端末機にも適用可能である。携帯電話、携帯情報端末、ノート型パーソナルコンピュータおよびデジタルカメラ(電子スチルカメラ)以外の情報端末機としては、たとえば、携帯型オーディオプレーヤーや腕時計などがある。
【0081】
また、上記第1および第2実施形態では、情報端末機に紫外線LEDを設けたが、本発明はこれに限らず、情報端末機に紫外線LEDを設けなくてもよい。
【0082】
また、上記第1および第2実施形態では、情報端末機を、人体の皮膚のシミが存在する部分を確認する機能、および、成熟度が高い野菜と成熟度が低い野菜とを判別する機能のいずれか一方の機能を有するように構成したが、本発明はこれに限らず、情報端末機を、人体の皮膚のシミが存在する部分を確認する機能、および、成熟度が高い野菜と成熟度が低い野菜とを判別する機能の両方の機能を有するように構成してもよい。
【0083】
また、上記第1および第2実施形態では、人体や野菜の紫外線によるイメージ像を液晶表示装置に表示させたが、本発明はこれに限らず、人体や野菜の紫外線によるイメージ像に加えて、紫外線の照射量や強さなどの紫外線情報を液晶表示装置に表示させてもよい。このように構成すれば、情報端末機により、紫外線の照射量や強さなどの紫外線情報を確実に把握することができる。これにより、情報端末機からの紫外線情報に基づいて紫外線対策を実施することにより、紫外線を受けることに起因して、身体の免疫力が低下するという不都合が発生するのを抑制することができる。
【0084】
また、上記第2実施形態では、野菜の成熟度を判別する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、紫外線を吸収する抗酸化物質を含む食品であれば、野菜以外の食品の成熟度を判別することも可能である。野菜以外の紫外線を吸収する抗酸化物質を含む食品としては、たとえば、果物や米などがある。
【0085】
また、上記第2実施形態では、野菜の紫外線によるイメージ像、および、野菜の成熟度を示す棒グラフの両方を表示させたが、本発明はこれに限らず、野菜の紫外線によるイメージ像のみを表示させてもよいし、野菜の成熟度を示す棒グラフのみを表示させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の第1実施形態による携帯電話(情報端末機)の構造を示した平面図である。
【図2】図1の100−100線に沿った断面図である。
【図3】図1の200−200線に沿った断面図である。
【図4】図1に示した第1実施形態による携帯電話の内部構成を示したブロック図である。
【図5】第1実施形態の第1変形例による携帯情報端末(情報端末機)の構造を示した平面図である。
【図6】第1実施形態の第2変形例によるノート型パーソナルコンピュータ(情報端末機)の構造を示した平面図である。
【図7】第1実施形態の第3変形例によるデジタルカメラ(情報端末機)の構造を示した平面図である。
【図8】本発明の第2実施形態による携帯電話(情報端末機)の構造を示した平面図である。
【図9】図8の300−300線に沿った断面図である。
【図10】図8の400−400線に沿った断面図である。
【図11】図8に示した第2実施形態による携帯電話の内部構成を示したブロック図である。
【図12】第2実施形態の第1変形例による携帯情報端末(情報端末機)の構造を示した平面図である。
【図13】第2実施形態の第2変形例によるノート型パーソナルコンピュータ(情報端末機)の構造を示した平面図である。
【図14】第2実施形態の第3変形例によるデジタルカメラ(情報端末機)の構造を示した平面図である。
【符号の説明】
【0087】
2、32、42、52、62、82、92、102 液晶表示装置(表示部)
5、65 紫外線フィルタ
6、66 2次元CCD(イメージ像検出手段)
6a、66a 受光面
8、68 紫外線LED(発光手段)
21 人体(物体)
22 シミ(黒色部分、肉眼では黒くないが紫外線を吸収する部分)
71a、71b 野菜(物体)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の物体の表面で反射した紫外線を受光することにより、前記所定の物体を反映した前記紫外線によるイメージ像を検出するためのイメージ像検出手段と、
前記イメージ像検出手段により検出された前記紫外線によるイメージ像に基づいて生成された紫外線情報を表示するための表示部とを備えた、情報端末機。
【請求項2】
前記紫外線を透過する紫外線フィルタをさらに備え、
前記紫外線フィルタは、前記イメージ像検出手段の受光面側に配置されている、請求項1に記載の情報端末機。
【請求項3】
前記紫外線を発光する発光手段をさらに備える、請求項1または2に記載の情報端末機。
【請求項4】
前記表示部に表示される紫外線情報は、少なくとも前記イメージ像検出手段により検出された前記紫外線によるイメージ像に基づいて生成されたイメージ像を含み、
前記所定の物体は、前記紫外線を吸収する黒色部分および肉眼では黒くないが前記紫外線を吸収する部分の少なくとも一方を有する皮膚を含む人体であり、
前記表示部には、前記人体の皮膚の黒色部分および肉眼では黒くないが紫外線を吸収する部分の少なくとも一方が判別可能なイメージ像が表示される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報端末機。
【請求項5】
前記表示部に表示される紫外線情報は、少なくとも前記イメージ像検出手段により検出された前記紫外線によるイメージ像に基づいて生成されたイメージ像を含み、
前記所定の物体は、前記紫外線を吸収する抗酸化物質を含む食品であり、
前記表示部には、前記抗酸化物質の量が多い食品と、前記抗酸化物質の量が少ない食品とが判別可能なイメージ像が表示される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報端末機。
【請求項6】
前記表示部に表示される紫外線情報は、前記紫外線によるイメージ像に加えて、前記紫外線を吸収する前記抗酸化物質を含む食品の成熟度を含む、請求項5に記載の情報端末機。
【請求項1】
所定の物体の表面で反射した紫外線を受光することにより、前記所定の物体を反映した前記紫外線によるイメージ像を検出するためのイメージ像検出手段と、
前記イメージ像検出手段により検出された前記紫外線によるイメージ像に基づいて生成された紫外線情報を表示するための表示部とを備えた、情報端末機。
【請求項2】
前記紫外線を透過する紫外線フィルタをさらに備え、
前記紫外線フィルタは、前記イメージ像検出手段の受光面側に配置されている、請求項1に記載の情報端末機。
【請求項3】
前記紫外線を発光する発光手段をさらに備える、請求項1または2に記載の情報端末機。
【請求項4】
前記表示部に表示される紫外線情報は、少なくとも前記イメージ像検出手段により検出された前記紫外線によるイメージ像に基づいて生成されたイメージ像を含み、
前記所定の物体は、前記紫外線を吸収する黒色部分および肉眼では黒くないが前記紫外線を吸収する部分の少なくとも一方を有する皮膚を含む人体であり、
前記表示部には、前記人体の皮膚の黒色部分および肉眼では黒くないが紫外線を吸収する部分の少なくとも一方が判別可能なイメージ像が表示される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報端末機。
【請求項5】
前記表示部に表示される紫外線情報は、少なくとも前記イメージ像検出手段により検出された前記紫外線によるイメージ像に基づいて生成されたイメージ像を含み、
前記所定の物体は、前記紫外線を吸収する抗酸化物質を含む食品であり、
前記表示部には、前記抗酸化物質の量が多い食品と、前記抗酸化物質の量が少ない食品とが判別可能なイメージ像が表示される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報端末機。
【請求項6】
前記表示部に表示される紫外線情報は、前記紫外線によるイメージ像に加えて、前記紫外線を吸収する前記抗酸化物質を含む食品の成熟度を含む、請求項5に記載の情報端末機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−150924(P2007−150924A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−344803(P2005−344803)
【出願日】平成17年11月30日(2005.11.30)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年11月30日(2005.11.30)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
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