説明

情報管理システム、システム管理装置、及びシステム管理方法

【課題】メンテナンス性に優れ、サーバがダウンしている場合や、ネットワークに問題がある場合であってもユーザの認証を行うことが可能な情報管理システム、システム管理装置、及びシステム管理方法を提供する。
【解決手段】ユーザ情報管理装置におけるユーザ情報の更新を管理するシステム管理装置を設け、当該システム管理装置でユーザ認証に必要なユーザ情報の更新を確認すると、更新されたユーザ情報をシステム管理装置がデバイスに送信して、ユーザ情報の更新を行う。また、ユーザ情報管理装置がダウンしているなどの異常をシステム管理装置が検出すると、デバイスに記録されているユーザ情報の削除を行い、その旨を管理者やユーザに通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報管理システム、システム管理装置、及びシステム管理方法に関し、特に、ユーザ認証を行ってデバイスの利用を許可する情報管理システム、システム管理装置、及びシステム管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ICカードやプリンタドライバなどのプロパティにユーザ情報を予め設定し、複合機などのデバイスに対して文書の印刷やコピーといった操作をするにあたって、ユーザ情報の認証を行った後に処理を実行するシステムがある。このようなシステムでは、ユーザを認証した後に処理を行うため、不正な印刷やコピーの防止が可能であり、また誰がどのくらい印刷したかという履歴を簡単に把握することが可能である。
【0003】
ユーザ情報の認証方法としては、デバイスにユーザ情報を保持して認証を行う方法(例えば、特許文献1参照)や、ネットワーク上のユーザ情報管理装置に照会して認証を行う方法(例えば、特許文献2参照)などがある。
【特許文献1】特開2000−250730号公報
【特許文献2】特開2003−054084号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前者の方法では、デバイスにユーザ情報を保持するため、ユーザ情報の更新といったメンテナンス性に課題がある。例えば、ユーザの認証を行うためのユーザ情報をネットワーク上で管理するユーザ情報管理装置のデータベースを更新した場合、ユーザ情報管理装置におけるユーザ情報が更新されても、デバイスのユーザ情報は更新されないため、デバイス毎にユーザ情報の更新(メンテナンス)を行う必要がある。
【0005】
また、後者の方法では、ユーザ情報をActive Directoryなどのディレクトリサービスで管理している場合、リアルタイムで認証を行うことが可能であり、メンテナンス性にも優れている一方、認証を行うサーバがダウンしている場合や、ネットワークに問題がある場合は、ユーザ情報の認証を行うことができず、コピーなどの処理が実行できないという問題がある。
【0006】
そこで本発明では、メンテナンス性に優れ、サーバがダウンしている場合や、ネットワークに問題がある場合であってもユーザの認証を行うことが可能な情報管理システム、システム管理装置、及びシステム管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明における情報管理システムは、ユーザ情報を格納するユーザ情報格納手段を具備するユーザ情報管理装置と、ユーザ認証を行うユーザ認証手段と、前記ユーザ認証を行うためのユーザ情報を記録するユーザ情報記録手段とを具備するデバイスと、前記ユーザ情報管理装置においてユーザ情報が更新されたか否かを判定する更新判定手段と、前記ユーザ情報の更新された情報である更新ユーザ情報を取得する更新ユーザ情報取得手段と、前記更新ユーザ情報を前記デバイスに送信する更新ユーザ情報送信手段とを具備するシステム管理装置とを備え、前記デバイスは、前記更新ユーザ情報を取得すると前記ユーザ情報記録手段に記録されているユーザ情報に該更新ユーザ情報を反映させて更新する。
【0008】
また、前記システム管理装置は、異常発生を監視する異常発生監視手段をさらに具備し、前記異常発生監視手段で異常を検出すると、前記デバイスに前記ユーザ情報記録手段に記録されているユーザ情報の削除を指示し、前記デバイスは、前記ユーザ情報記録手段に記録されているユーザ情報を削除する。
【0009】
さらに、前記デバイスは、媒体に情報を印刷出力する印刷出力手段をさらに具備し、前記ユーザ情報記録手段に記録されているユーザ情報を削除すると、ユーザ情報が記録されていない旨を記した媒体を印刷出力する。
【0010】
加えて、前記システム管理装置は、前記異常の発生を管理者に通知する通知手段をさらに具備し、前記異常発生監視手段で異常を検出すると、前記管理者に異常の発生を通知する。
【0011】
次に、本発明におけるシステム管理装置は、ユーザ情報を管理するユーザ情報管理装置からユーザ情報を取得するユーザ情報取得手段と、前記ユーザ情報管理装置においてユーザ情報が更新されたか否かを判定する更新判定手段と、前記ユーザ情報の更新された情報である更新ユーザ情報を取得する更新ユーザ情報取得手段と、前記更新ユーザ情報を前記デバイスに送信する更新ユーザ情報送信手段とを具備する。
【0012】
また、ユーザ認証に必要なユーザ情報を記録するデータベースと、前記ユーザ情報管理装置から取得したユーザ情報からユーザ認証に必要なユーザ情報を選択するユーザ情報選択手段とをさらに具備し、前記更新判定手段は、前記ユーザ情報選択手段で選択したユーザ情報と前記データベースに記録されているユーザ情報を比較して、ユーザ情報が更新されたか否かの判定を行い、前記更新ユーザ情報取得手段は、前記ユーザ情報選択手段で選択したユーザ情報から前記データベースに記録されているユーザ情報と異なるユーザ情報を更新ユーザ情報として取得する。
【0013】
さらに、異常発生を監視する異常発生監視手段をさらに具備し、前記異常発生監視手段で異常を検出すると、前記デバイスに前記ユーザ情報記録手段に記録されているユーザ情報の削除を指示する。
【0014】
加えて、前記異常の発生を管理者に通知する通知手段をさらに具備し、前記異常発生監視手段で異常を検出すると、前記管理者に異常の発生を通知する。
【0015】
本発明におけるシステム管理方法は、ユーザ情報を管理するユーザ情報管理装置からユーザ情報取得手段でユーザ情報を取得し、前記ユーザ情報管理装置においてユーザ情報が更新されたか否かを更新判定手段で判定し、前記ユーザ情報の更新された情報である更新ユーザ情報を更新ユーザ情報取得手段で取得し、前記更新ユーザ情報を前記デバイスに送信する更新ユーザ情報送信手段とを具備する。
【0016】
また、ユーザ認証に必要なユーザ情報を記録するデータベースと、前記ユーザ情報管理装置から取得したユーザ情報からユーザ認証に必要なユーザ情報を選択するユーザ情報選択手段とをさらに備え、前記更新判定手段は、前記ユーザ情報選択手段で選択したユーザ情報と前記データベースに記録されているユーザ情報を比較して、ユーザ情報が更新されたか否かの判定を行い、前記更新ユーザ情報取得手段は、前記ユーザ情報選択手段で選択したユーザ情報から前記データベースに記録されているユーザ情報と異なるユーザ情報を更新ユーザ情報として取得する。
【0017】
加えて、異常発生を監視する異常発生監視手段をさらに備え、前記異常発生監視手段で異常を検出すると、前記デバイスに前記ユーザ情報記録手段に記録されているユーザ情報の削除を指示する。
【0018】
さらに、前記異常の発生を管理者に通知する通知手段をさらに備え、前記異常発生監視手段で異常を検出すると、前記管理者に異常の発生を通知する。
【発明の効果】
【0019】
本発明では、管理者などがデバイス毎にメンテナンスを行うことなく、各デバイスのユーザ情報を更新することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明に係る情報管理システム、システム管理装置、及びシステム管理方法を実施するための最良の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0021】
図1は、本発明における情報管理システムの構成の一例を示す該略概念図である。同図に示すように、本発明における情報管理システムは、プリンタや複写機、複合機などのデバイス10と、ユーザ情報をディレクトリサービスに記録して管理するサーバであるユーザ情報管理装置20と、ユーザ情報管理装置20におけるユーザ情報の更新をデバイス10に反映させるサーバであるシステム管理装置30と、システム管理装置30で取得したユーザ認証に必要なユーザ情報を記録するデータベース40とを具備して構成される。
【0022】
そして、本発明における情報管理システムは、ユーザ情報管理装置20で行われたユーザ情報の更新をシステム管理装置30がデバイス10に記録されているユーザ情報に反映させ、また、必要に応じてシステム管理装置30がデバイス10にユーザ情報の消去を指示するなど、デバイス10におけるユーザ情報の管理をシステム管理装置30で行う。
【0023】
図2は、本実施例における情報管理システムの構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、デバイス10と、ユーザ情報管理装置20と、システム管理装置30とがLAN(Local Area Network)などのネットワーク50を介して接続している。
【0024】
デバイス10は、ユーザの認証に必要なユーザ情報を記録するユーザ情報記録部11と、ユーザ情報記録部11に記録されているユーザ情報を用いてユーザの認証を行うユーザ認証部12と、原稿をスキャンしたスキャンデータなどを格納するデータ格納部13と、ユーザ認証を行うための情報入力やデバイスの操作などを受け付けるUI(User Interface)14とを具備して構成されている。
【0025】
そして、デバイス10は、UIからユーザ情報の入力を受け付けて認証を行った後、ユーザによる操作を許可する。また、システム管理装置からの指示にしたがって、ユーザ情報記録部11に記録されているユーザ情報の更新や削除を行う。
【0026】
なお、ICタグリーダなど、UI以外からユーザ情報の入力を受け付けて認証を行うように構成してもよく、また、ユーザ認証部12は、ソフトウェア等により実現される部分である。
【0027】
ユーザ情報管理装置20は、ユーザ情報を管理するActive Directoryなどのディレクトリサービス21を備えており、ユーザ情報の管理を行う。なお、ユーザ情報の更新は、デバイスや図示しないユーザ端末などを用いたユーザや管理者などからのアクセスを受け付けて行うなど、任意の方法を用いることができる。
【0028】
システム管理装置30は、ネットワーク60と接続するためのネットワーク(インターフェイス)I/F31と、データベース40と接続するためのローカルI/F32と、システム管理装置30全体を制御するための処理を行うCPU(Central Processing Unit)などの制御部33と、制御部33での処理に必要なプログラムや情報などを記録する記録部34と、ユーザ情報管理装置20で更新されたユーザ情報をデバイス10に反映させるための処理などを行うユーザ情報処理部60と、ユーザ情報管理装置のダウンやネットワークの切断などの異常の発生を監視する異常発生監視部70とを具備して構成されている。
【0029】
ここで、ユーザ情報処理部60は、ユーザ情報管理装置20からユーザ情報を定期的に取得するユーザ情報取得部61と、ユーザ情報が更新されたか否かの判断を行う更新判定部62と、ユーザ情報管理装置から取得したユーザ情報の内、更新されたユーザ情報(更新ユーザ情報)を抽出する更新ユーザ情報取得部63と、更新ユーザ情報取得部63で抽出したユーザ情報(更新ユーザ情報)をデバイス10に送信してユーザ情報の更新を指示するユーザ情報更新指示部64とを具備する。
【0030】
更新判定部62は、ユーザ情報管理装置20から取得したユーザ情報からユーザ認証に用いられるユーザ情報を選択し、選択したユーザ情報とデータベース40に既に記録されていたユーザ情報とを比較してユーザ情報が更新されたか否かの判断を行う。
【0031】
なお、ユーザ認証に用いるユーザ情報の選択は、例えば、データベースに記録されているユーザ情報の項目(例えば、ユーザID、パスワードなど)と一致するユーザ情報をユーザ認証に用いられるユーザ情報とみなして選択する方法や、予めユーザ認証に用いられるユーザ情報の項目を更新判定部に登録しておく方法など、任意の方法を用いて行う。
【0032】
更新ユーザ情報取得部63は、ユーザ情報管理装置から取得したユーザ情報のうち、データベースに記録されているユーザ情報と異なる情報を更新されたユーザ情報と判断して抽出し、この抽出したユーザ情報(更新ユーザ情報)をデータベース40のユーザ情報に反映させてユーザ情報を更新すると共に、デバイス10に対して更新ユーザ情報を送信し、ユーザ情報の更新を指示する。
【0033】
そして、ユーザ情報処理部60は、定期的にユーザ情報管理装置20のディレクトリサービスからユーザ情報を取得し、データベース40に記録されているユーザ情報と比較して、ユーザ認証に必要なユーザ情報が更新されたか否かの判断を行い、ユーザ情報が更新されていると判断すると、ユーザ情報の差分(更新ユーザ情報)をユーザ情報管理装置20から取得したユーザ情報から抽出し、この抽出した更新ユーザ情報をデータベースに記録されているユーザ情報に反映させて更新を行うと共に、更新ユーザ情報をデバイス10に送信し、ユーザ情報の更新を指示する。
【0034】
なお、ユーザ情報取得部61、更新判定部62、更新ユーザ情報取得部63、ユーザ情報更新/削除指示部64は、ソフトウェア等により実現される部分である。
【0035】
また、異常発生監視部70は、異常の発生を検出する異常検出部71と、異常の発生を管理者に通知する異常発生通知部72と、デバイスに記録されているユーザ情報の削除を指示するユーザ情報削除指示部73と、ユーザ情報が削除されている旨を記載した通知文書の印刷出力をデバイスに指示する通知文書印刷出力指示部74と具備する。
【0036】
異常検出部71は、ユーザ情報管理装置20の一定時間以上のダウンやネットワークの切断などを検出すると、異常が発生したとみなして、異常の発生を検出する。
【0037】
異常発生通知部72は、メール/ポップアップメッセージ/ファクスなど、事前に設定されている任意の方法で異常の発生を管理者に通知する。
【0038】
そして、異常発生監視部70は、ユーザ情報管理装置20が一定時間以上ダウンしている場合など、異常の発生を検出すると、任意の方法で管理者に異常の発生を通知すると共に、ユーザ情報の削除、及びその旨を記載した通知文書の印刷出力をデバイスに指示する。
【0039】
なお、本実施例では、通知文章の印刷出力をシステム管理装置からデバイスに指示しているが、デバイスでユーザ情報が消去されると自動的にデバイスが通知文書を印刷出力するように構成してもよい。
【0040】
また、異常検出部71、異常発生通知部72、ユーザ情報削除指示部73、通知文書印刷出力指示部74は、ソフトウェア等により実現される部分である。
【0041】
システム管理装置30は、ユーザ情報管理装置20におけるユーザ情報の更新を監視し、ユーザ認証に必要なユーザ情報の更新を検出すると、デバイス及びデータベースに記録されているユーザ情報の更新を行う。
【0042】
また、ユーザ情報管理装置やネットワークにおける異常を検出すると、異常の発生を管理者に通知すると共に、デバイスに記録されているユーザ情報の削除、及びユーザ情報が削除されたことを通知する通知文書の印刷出力をデバイスに指示する。
【0043】
上記構成を用いて、本実施例における情報管理システムは、ユーザ情報管理装置に記録されているユーザ情報をシステム管理装置で取得し、データベースに記録されているユーザ情報との差分(更新ユーザ情報)を抽出して、データベース及びデバイスのユーザ情報を更新する。
【0044】
また、システム管理装置がダウンするなどの異常が一定時間以上継続して発生すると、システム管理装置が予め定められている方法で管理者に通知すると共に、デバイスにユーザ情報の削除を指示し、デバイスは、当該デバイスに記録されているユーザ情報を削除すると共に、その旨を記載した通知文書を印刷出力する。
【0045】
図3は、本実施例における情報管理システムにおいて、ユーザ情報を更新する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【0046】
まず、システム管理装置がユーザ情報管理装置にアクセスしてディレクトリサービスからユーザ情報を取得し(ステップ100)、ユーザ認証に用いられるユーザ情報を選択する(ステップ101)。
【0047】
次に、システム管理装置がデータベースにアクセスしてユーザ情報を取得し(ステップ102)、データベースから取得したユーザ情報と、ユーザ情報管理装置から取得したユーザ情報とを比較して、ユーザ情報が一致するか否かの判断を行う(ステップ103)。
【0048】
そして、ユーザ情報が一致すると判断する(ステップ103でYES)と、ユーザ情報が更新されていないとして処理を終了する。
【0049】
一方、ユーザ情報が一致しないと判断する(ステップ103でNO)と、この一致しないユーザ情報(差分)をユーザ情報管理装置から取得したユーザ情報から抽出し(ステップ104)、このユーザ情報の差分(更新ユーザ情報)をデータベースに記録してデータベースのユーザ情報を更新する(ステップ105)。
【0050】
また、更新ユーザ情報をシステム管理装置がデバイスに送信し、更新ユーザ情報を受信したデバイスは、当該デバイスに記録されているユーザ情報に更新ユーザ情報を反映させて更新する(ステップ106)。
【0051】
なお、システム管理装置は、定期的にユーザ情報管理装置からユーザ情報を取得して、ユーザ情報が更新されたか否かの判断を行うが、例えば、ユーザ情報が更新された際にユーザ情報管理装置からシステム管理装置にその旨を通知し、当該通知を受信した際にシステム管理装置がユーザ情報管理装置からユーザ情報を取得するなど、システム管理装置が不定期でユーザ情報を取得し、更新の有無を判断するように構成してもよい。
【0052】
また、本実施例では、ユーザの認証に必要なユーザ情報のみをデータベースやデバイスに記録しているが、ユーザ情報を全てデータベースやデバイスに記録してもよい。
【0053】
さらに、本実施例では、データベースやデバイスに既に記録されているユーザ情報に更新ユーザ情報を反映させてユーザ情報を更新しているが、ユーザ情報全体、若しくは、ユーザ認証に必要なユーザ情報全体を改めて記録することでユーザ情報の更新を行ってもよい。
【0054】
ただし、ネットワークやデバイス、システム管理装置などに対する負荷が大きくなることから、ユーザ認証に必要な情報のみをデータベースやデバイスに記録し、ユーザ情報の更新時には、差分(更新ユーザ情報)を反映させて更新するように構成することが好ましい。
【0055】
図4は、本実施例における情報管理システムにおいて、ユーザ情報管理装置のダウンやネットワークの切断などの異常が発生した際の処理の流れを示すフローチャートである。
【0056】
まず、システム管理装置がユーザ情報管理装置やディレクトリサービスのダウン、ネットワークの切断などの異常を検出する(ステップ200)と、異常が一定時間以上継続して発生しているか否かの判断を行う(ステップ201)。
【0057】
そして、異常が一定時間継続して発生していないと判断する(ステップ201でNO)と、処理を終了し、異常が一定時間以上継続して発生していると判断する(ステップ201でYES)と、予め定められているE−mailなどの所定の方法を用いてシステム管理装置が管理者に異常の発生を通知する(ステップ202)。
【0058】
また、システム管理装置がデバイスにユーザ情報の削除を指示し、デバイスはユーザ情報を削除する(ステップ203)と共に、異常が発生した旨を記載した通知文書を印刷出力する(ステップ204)。
【0059】
なお、異常発生の検出は、ユーザ情報の更新を検出するためにユーザ情報管理装置へのアクセスを試みて応答がない場合にユーザ情報管理装置がダウンしていると判断して異常の発生を検出するなど、任意の方法を用いて行う。
【0060】
また、異常が一定時間以上継続して発生しているか否かは、異常を検出した後に再度ユーザ情報管理装置へのアクセスを試み、再び異常を検出した場合は、その間の継続して異常が発生しているとみなすなど、任意の方法を用いて異常が継続している時間を算出して行う。
【0061】
このように本発明では、ユーザ情報管理装置(ディレクトリサービス)がダウンしている場合でも、デバイスによるコピーなどの操作を一定時間行うことができる。
【0062】
また、ユーザ情報管理装置におけるユーザ情報を更新することにより、システム管理装置が更新されたユーザ情報を各デバイスに反映させるため、ユーザなどがデバイス毎にユーザ情報を更新する作業が不要になり、各デバイスに記録されているユーザ情報のメンテナンス性を向上させることができる。
【0063】
さらに、異常発生時には、ユーザ情報管理装置がダウンしていることやユーザ情報がデバイスから削除されていることなど、異常の発生をユーザに知らせる異常発生通知をデバイスで印刷出力するため、ユーザはシステムの状態をすぐに把握することができる。
【0064】
加えて、システム管理装置が管理人に異常の発生を通知するため、管理人は迅速な対応をとることが可能となる。
【0065】
また、異常が一定時間以上継続して発生する場合は、デバイスに記録されているユーザ情報を削除するため、不正な操作を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明における情報管理システムの構成の一例を示す該略概念図
【図2】本実施例における情報管理システムの構成を示す機能ブロック図
【図3】ユーザ情報を更新する際の処理の流れを示すフローチャート
【図4】異常発生時の処理の流れを示すフローチャート
【符号の説明】
【0067】
10…デバイス
11…ユーザ情報記録部
12…ユーザ認証部
13…データ格納部
14…UI
20…ユーザ情報管理装置
21…ディレクトリサービス
30…システム管理装置
31…ネットワークI/F
32…ローカルI/F
33…制御部
34…記録部
40…データベース
50…ネットワーク
60…ユーザ情報処理部
61…ユーザ情報取得部
62…更新判定部
63…更新ユーザ情報取得部
64…ユーザ情報更新指示部
70…異常発生監視部
71…異常検出部
72…異常発生通知部
73…ユーザ情報削除指示部
74…通知文書印刷出力指示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ情報を格納するユーザ情報格納手段
を具備するユーザ情報管理装置と、
ユーザ認証を行うユーザ認証手段と、
前記ユーザ認証を行うためのユーザ情報を記録するユーザ情報記録手段と
を具備するデバイスと、
前記ユーザ情報管理装置においてユーザ情報が更新されたか否かを判定する更新判定手段と、
前記ユーザ情報の更新された情報である更新ユーザ情報を取得する更新ユーザ情報取得手段と、
前記更新ユーザ情報を前記デバイスに送信する更新ユーザ情報送信手段と
を具備するシステム管理装置と
を備え、
前記デバイスは、前記更新ユーザ情報を取得すると前記ユーザ情報記録手段に記録されているユーザ情報に該更新ユーザ情報を反映させて更新する
ことを特徴とする情報管理システム。
【請求項2】
前記システム管理装置は、異常発生を監視する異常発生監視手段をさらに具備し、
前記異常発生監視手段で異常を検出すると、前記デバイスに前記ユーザ情報記録手段に記録されているユーザ情報の削除を指示し、
前記デバイスは、前記ユーザ情報記録手段に記録されているユーザ情報を削除する
ことを特徴とする請求項1記載の情報管理システム。
【請求項3】
前記デバイスは、媒体に情報を印刷出力する印刷出力手段をさらに具備し、
前記ユーザ情報記録手段に記録されているユーザ情報を削除すると、ユーザ情報が記録されていない旨を記した媒体を印刷出力することを特徴とする請求項2記載の情報管理システム。
【請求項4】
前記システム管理装置は、前記異常の発生を管理者に通知する通知手段をさらに具備し、
前記異常発生監視手段で異常を検出すると、前記管理者に異常の発生を通知することを特徴とする請求項2又は3記載の情報管理システム。
【請求項5】
ユーザ情報を管理するユーザ情報管理装置からユーザ情報を取得するユーザ情報取得手段と、
前記ユーザ情報管理装置においてユーザ情報が更新されたか否かを判定する更新判定手段と、
前記ユーザ情報の更新された情報である更新ユーザ情報を取得する更新ユーザ情報取得手段と、
前記更新ユーザ情報を前記デバイスに送信する更新ユーザ情報送信手段と
を具備することを特徴とするシステム管理装置。
【請求項6】
ユーザ認証に必要なユーザ情報を記録するデータベースと、
前記ユーザ情報管理装置から取得したユーザ情報からユーザ認証に必要なユーザ情報を選択するユーザ情報選択手段と
をさらに具備し、
前記更新判定手段は、前記ユーザ情報選択手段で選択したユーザ情報と前記データベースに記録されているユーザ情報を比較して、ユーザ情報が更新されたか否かの判定を行い、
前記更新ユーザ情報取得手段は、前記ユーザ情報選択手段で選択したユーザ情報から前記データベースに記録されているユーザ情報と異なるユーザ情報を更新ユーザ情報として取得する
ことを特徴とする請求項5記載のシステム管理装置。
【請求項7】
異常発生を監視する異常発生監視手段をさらに具備し、
前記異常発生監視手段で異常を検出すると、前記デバイスに前記ユーザ情報記録手段に記録されているユーザ情報の削除を指示する
ことを特徴とする請求項5又は6記載のシステム管理装置。
【請求項8】
前記異常の発生を管理者に通知する通知手段をさらに具備し、
前記異常発生監視手段で異常を検出すると、前記管理者に異常の発生を通知することを特徴とする請求項7記載のシステム管理装置。
【請求項9】
ユーザ情報を管理するユーザ情報管理装置からユーザ情報取得手段でユーザ情報を取得し、
前記ユーザ情報管理装置においてユーザ情報が更新されたか否かを更新判定手段で判定し、
前記ユーザ情報の更新された情報である更新ユーザ情報を更新ユーザ情報取得手段で取得し、
前記更新ユーザ情報を前記デバイスに送信する更新ユーザ情報送信手段と
を具備することを特徴とするシステム管理方法。
【請求項10】
ユーザ認証に必要なユーザ情報を記録するデータベースと、
前記ユーザ情報管理装置から取得したユーザ情報からユーザ認証に必要なユーザ情報を選択するユーザ情報選択手段と
をさらに備え、
前記更新判定手段は、前記ユーザ情報選択手段で選択したユーザ情報と前記データベースに記録されているユーザ情報を比較して、ユーザ情報が更新されたか否かの判定を行い、
前記更新ユーザ情報取得手段は、前記ユーザ情報選択手段で選択したユーザ情報から前記データベースに記録されているユーザ情報と異なるユーザ情報を更新ユーザ情報として取得する
ことを特徴とする請求項9記載のシステム管理方法。
【請求項11】
異常発生を監視する異常発生監視手段をさらに備え、
前記異常発生監視手段で異常を検出すると、前記デバイスに前記ユーザ情報記録手段に記録されているユーザ情報の削除を指示する
ことを特徴とする請求項9又は10記載のシステム管理方法。
【請求項12】
前記異常の発生を管理者に通知する通知手段をさらに備え、
前記異常発生監視手段で異常を検出すると、前記管理者に異常の発生を通知することを特徴とする請求項11記載のシステム管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−34814(P2007−34814A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−219022(P2005−219022)
【出願日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】