説明

情報管理方法及び情報管理システム及びそれに用いられるサーバ装置

【課題】適切な制限をかけて不適切な宛先に登録通知を送らないようにする。
【解決手段】少なくとも参照情報及び利用者宛先情報を送信する送信端末60と、この送信端末60から送信された前記参照情報を登録するデータベース73、前記参照情報を参照可能な利用者を制限する利用者制限情報を記録する個人情報データベース74、及び前記送信端末60から送信された前記利用者宛先情報に含まれる宛先のうち前記個人情報データベース74に記録された利用者制限情報に含まれる利用者以外を通知宛先として登録通知を送信する送信手段を含むサーバ装置70と、前記送信手段から送信された登録通知を受信して表示する受信端末80とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データベースに蓄積された情報の検索の支援と、文書等の情報のデータベースへの登録及び登録した旨の利用者への通知を行う情報管理システム及びそれに用いられるサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のデータベースを有するシステムにおける検索は、所要の検索条件(検索範囲の指定、検索キーワード等)を入力することで、システムにその検索条件で検索させてその結果を提示させ、提示された検索結果が目的とする情報でなければ検索条件を考え直して入力し、これにより提示された検索結果が目的とする情報でなければ再度同じことを繰り返すという方法を採っている。すなわち、目的とする情報が得られるまで検索条件を考え直して繰り返し入力することで目的とする情報を得る方法を用いている。
【0003】
また、従来のデータベースを有するシステムでは、文書等の情報の登録時に登録した旨を利用者に通知する場合、文書等の情報のデータベースへの登録と、登録した旨を利用者に通知する操作を別々に行っている。登録通知の方法としては、電子メールもしくはシステム固有のメッセージ通信機能を使用し、宛先の個人もしくは端末を選択することで、登録通知を送るようにしている。
利用者側では、受け取った登録通知を表示画面で確認した後、別の操作画面で登録通知に該当する通知内容(文書等の情報)を検索・参照することになる。この場合、登録通知の表示画面と通知内容の検索・参照画面での操作はそれぞれ独立していて連携はない。
【0004】
ところで、上述した従来のデータベースを有するシステムにおける情報検索にあっては、次のような問題点があった。すなわち、データベース検索時に、目的とする情報が得られるまで検索条件を変えて入力を繰り返すことになり、過去に類似した情報を検索していてもその経験が活かされず、結果が得られるまで時間がかかっており、効率の良い検索ができない。
【0005】
なお、ウィンドウズ(登録商標)に使われているWebブラウザでは、検索・参照した入力操作の履歴をキャッシュに一時的に保存するようにしていて、後の検索・参照における利用を可能にしている。しかしながら、これはあくまでも使用者が自ら履歴情報の中の利用したいものを選択するものであって、目的とする情報を検索している最中にシステムが自動的に入力された検索条件を基に履歴の中で関連するものを選択して使用者に提示するという処理までは行っていない。また、検索条件は使用者個々の個性が出るものであり、目的とする情報が同じでもその情報を得る検索過程は使用者個々において異なる場合が多い。このような場合に、自己の検索条件に合わせて他の使用者の検索履歴を利用できれば、目的とする情報の検索効率が向上することが考えられる。
【0006】
一方、データベースへの文書等の情報の登録、及び登録した旨の利用者への通知にあっては、情報の登録者がデータベースへの登録操作と、登録した旨の通知を利用者側に送るための操作とをそれぞれ独立して行っていることと、利用者が登録通知を確認した後、別の操作画面で通知内容の検索・参照を行うことになり、情報の提供側と情報の受け手側が共に異なる二つの処理を一連の操作で行うことができず、操作性が良くなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、データベースへの情報登録及び登録した旨を利用者に通知する情報提供側及びその受け手側のそれぞれにおける操作の簡略化を図ることができ、適切な制限をかけて適切な宛先に登録通知を送ることができ、また、適切な制限をかけて不適切な宛先に登録通知を送らないようにすることができる情報管理システム及びそれに用いられるサーバ装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る情報管理システムは、少なくとも参照情報及び利用者宛先情報を送信する送信端末と、この送信端末から送信された前記参照情報を登録する第1のデータベース、前記参照情報を参照可能な利用者を制限する利用者制限情報を記録する第2のデータベース、及び前記送信端末から送信された前記利用者宛先情報に含まれる宛先のうち前記第2のデータベースに記録された利用者制限情報に含まれる利用者以外を通知宛先として登録通知を送信する送信手段を含むサーバ装置と、前記送信手段から送信された登録通知を受信して表示する受信端末とを具備することを特徴とする。
【0009】
本発明に係る情報管理システムは、前記登録通知には前記第1のデータベースへのリンク情報を含み、前記受信端末では前記リンク情報を用いて前記第1のデータベースに登録された前記参照情報を取得して前記表示手段に表示することを特徴とする。
【0010】
本発明に係るサーバ装置は、送信端末から送信された参照情報及び利用者宛先情報を受け付ける手段と、受け付けられた前記参照情報を登録する第1のデータベースと、前記参照情報を参照可能な利用者を制限する利用者制限情報を記録する第2のデータベースと、受け付けられた前記利用者宛先情報に含まれる宛先のうち前記第2のデータベースに記録された利用者制限情報に含まれる利用者以外を通知宛先として登録通知を送信する送信手段とを具備することを特徴とする。
【0011】
本発明に係るサーバ装置は、前記登録通知には前記第1のデータベースへのリンク情報を含み、前記通知宛先に係る受信端末からの前記リンク情報を用いた参照要求に応じて前記第1のデータベースに登録された前記参照情報を前記受信端末に提供することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、受け付けられた利用者宛先情報に含まれる宛先のうち第2のデータベースに記録された利用者制限情報に含まれる利用者以外を通知宛先として登録通知を送信するので、適切な制限をかけて適切な宛先に登録通知を送ることができる。また、適切な制限をかけて不適切な宛先に登録通知を送らないようにすることができる。
【0013】
また本発明では、登録通知には第1のデータベースへのリンク情報を含み、通知宛先に係る受信端末からのリンク情報を用いた参照要求に応じて第1のデータベースに登録された参照情報を受信端末に提供するので、登録通知を得ることによりリンク情報を用いて第1のデータベースに登録された参照情報の提供を容易に受けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(I)情報検索システム
図1は本発明に係る実施の形態1の情報検索システムの処理ブロック図である。また、図2は図1の情報検索システムのモニタ画面上に表示されるグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)の遷移を示す図である。また、図3〜図5は主要なグラフィカル・ユーザ・インタフェースの具体例を示す図である。また、図6は図1の情報検索システムの検索履歴の処理関係を示す図である。この情報検索システムには、グラフィカル・ユーザ・インタフェースを採用したOS(オペレーティング・システム)がインストールされているものとする。
【0015】
図1において、1はデータベース検索に関わる処理に関する部分である。2は本発明の情報検索システムの主要部分である。3は情報検索システムのモニタに表示されるデータベース検索のためのグラフィカル・ユーザ・インタフェース、4はデータベース検索処理部、5は情報を格納するデータベース、6は検索者の検索操作に関わる検索履歴を一時的に保存するための検索履歴保持処理部、7は検索履歴保持処理部6により保存される検索履歴一時ファイル、8は検索履歴一時ファイル7を検索履歴データベース10に登録するためのグラフィカル・ユーザ・インタフェース、9は検索履歴データベース登録処理部、11は検索履歴データベース10を検索・参照するためのグラフィカル・ユーザ・インタフェース、12は検索履歴データベース10に対して検索処理を行う検索履歴データベース検索処理部である。
【0016】
図2において、13はデータベース検索のためのグラフィカル・ユーザ・インタフェース3に関するウィンドウ、14は検索履歴一時ファイル7を検索履歴データベース10に登録するためのグラフィカル・ユーザ・インタフェース8に関するウィンドウ、15は検索履歴データベース10を検索・参照するためのグラフィカル・ユーザ・インタフェース11に関するウィンドウである。16はデータベース5のホームとなるウィンドウであり、本発明の処理に係るウィンドウに遷移するためのコマンド(ボタンまたはメニューによる)が用意されている。17はデータベース検索条件設定ウィンドウ、18はデータベース5を検索した結果を一覧表示するための検索結果一覧表示ウィンドウである。
【0017】
19は検索結果一覧表示ウィンドウ18で選択された情報のコンテンツを表示するためのコンテンツ表示ウィンドウ、20は検索者の検索操作に関わる検索履歴を検索履歴データベース10に登録するための検索履歴登録ウィンドウである。この検索履歴登録ウィンドウ20には、検索履歴確認・修正ウィンドウ21に遷移するためのコマンド(ボタンまたはメニューによる)が用意されている。検索履歴確認・修正ウィンドウ21は、検索履歴データベース10に登録する検索履歴を確認・修正するためのものである。22は検索履歴データベース検索条件設定ウィンドウであり、検索履歴データベース10から検索履歴を検索するためのものである。23は検索履歴データベース10を検索した結果を一覧表示するための検索結果表示ウィンドウである。24は検索結果一覧表示ウィンドウ23から選択した情報の検索履歴を表示するための検索履歴表示ウィンドウである。
【0018】
次に、本発明に係る情報検索システムの処理の流れについて説明する。
(イ)データベース検索
まず、データベース検索では、データベース検索処理部4が、検索条件の読み込み、及び読み込んだ検索条件を表示するグラフィカル・ユーザ・インタフェース3を制御して、データベース検索条件設定ウィンドウ17(図2参照)にて入力された検索条件に従いデータベース5を検索する。そして、検索結果を検索結果一覧表示ウィンドウ18(図2参照)に表示する。データベース検索条件設定ウィンドウ17は、例えば図3に示すように「検索条件」の入力ボックスと「実行」ボタン46を有している。「検索条件」の入力ボックスに検索範囲、検索キーワード等の検索条件を入力し、「実行」ボタン46をマウスでクリックすることで検索処理が開始される。
【0019】
検索結果一覧表示ウィンドウ18に表示された検索結果一覧を見た検索者は、その中から所望のものを選択すると(例えばマウスを使用して所望の情報項目をダブルクリックすると)、データベース検索処理部4は、検索者によって選択された情報項目のコンテンツをコンテンツ表示ウィンドウ19(図2参照)に表示する。以上が従来と同様の通常のデータベース検索処理である。
【0020】
(ロ)検索履歴の保持
データベース検索処理部4は、検索処理中に検索者の検索操作に関わる検索履歴を検索履歴保持処理部6に渡す。検索履歴保持処理部6はデータベース検索処理部4から渡された検索履歴を一時的に検索履歴一時ファイル7に保存する。
【0021】
(ハ)検索履歴のデータベース登録
検索履歴データベース登録処理部9は、検索履歴一時ファイル7に保存された検索履歴を読み出して検索履歴確認・修正ウィンドウ21(図2参照)に表示し、検索履歴データベース10に登録するための処理を行う。検索履歴確認・修正ウィンドウ21は、例えば図4に示すように「コンテンツ表題」、「検索キーワード」及び「検索時刻」の各ボックス及び「削除」、「検索」、「コンテンツ表示」及び「閉じる」の各ボタン40〜43等からなる。「コンテンツ表題」、「検索キーワード」及び「検索時刻」の各ボックスには、検索履歴一時ファイル7に保存された検索履歴の全てが表示される。
【0022】
検索履歴一時ファイル7に保存された検索履歴の確認・修正は、検索者が検索履歴確認・修正ウィンドウ21を見ながら行うことになる。例えば、図4において、スクロールバー44を操作して削除したい検索履歴のコンテンツを見つけると、それを例えばマウスでクリックして表示を反転させ、その後「削除」ボタン40をクリックする。これにより、そのコンテンツが削除される。このようにして、検索者によって検索履歴一時ファイル7に保存された検索履歴を確認・修正する操作が行われると、検索履歴データベース登録処理部9が検索履歴一時ファイル7の指定された情報の修正を行う。そして、修正が終了して「閉じる」ボタン43がクリックされたことを認識すると、検索履歴の確認・修正が終了したものとして、確認・修正された検索履歴を検索履歴データベース10に登録する。
【0023】
(ニ)検索履歴の検索・参照
検索履歴データベース検索処理部12は、検索履歴データベース10に登録された検索履歴を検索・参照するためのグラフィカル・ユーザ・インタフェース11を制御して、検索履歴データベース検索条件設定ウィンドウ22(図2参照)にて検索履歴データベース10より検索履歴を検索・参照する。そして、参照した検索履歴を検索者の検索操作による検索・参照を実行した順序で検索結果一覧表示ウィンドウ23(図2参照)にリスト表示する。そして、検索結果一覧表示ウィンドウ23にリスト表示されている検索履歴の中で検索者が所望とするものを選択すると、検索履歴データベース検索処理部12は、その選択された検索履歴を検索履歴表示ウィンドウ24に表示する。検索履歴表示ウィンドウ24は、例えば図5に示すように「コンテンツ表題」、「検索キーワード」及び「検索時刻」の各ボックスと、「検索」、「コンテンツ表示」及び「閉じる」の各ボタン48〜50等からなる。
【0024】
(ホ)検索履歴の利用
検索履歴データベース検索処理部12は、検索履歴表示ウィンドウ24に表示されている一覧の選択項目を受けて、検索条件またはコンテンツのリンク情報をデータベース検索処理部4に渡す。データベース検索処理部4は、受け取った検索条件またはコンテンツのリンク情報を基にデータベース検索条件設定ウィンドウ17またはコンテンツ表示ウィンドウ19を表示・制御する。これにより、新たな検索処理において入力した検索条件に加えて、類似する過去の検索履歴が検索条件として提示されることから、効率の良い検索が可能になる。しかも、第3者が検索した履歴を活用できるので、自分の考えに第3者の考えを加味して検索でき、自己の検索における視野が拡大する。
【0025】
なお、図6は情報検索システム内部での検索履歴の処理関係を示す図である。この図において、25はデータベース検索処理部4から検索履歴保持処理部6に渡されるデータの構成を示すもので、図示のように検索条件(検索範囲、検索キーワード等)とコンテンツとのリンク情報と検索時刻データとからなる。26は検索履歴一時ファイル7の具体的な構造の実現例である。27は検索履歴データベース10の具体的構造の実現例である。
【0026】
このように、この実施の形態では、情報検索システムの提供するデータベース検索のためのグラフィカル・ユーザ・インタフェース3にて検索者の検索条件を読み込むことで、検索者が目的とする情報を検索・収集するとともに、この時の検索処理と並行して情報のコンテンツを得るまでの検索情報及び得られたコンテンツの表題とリンク情報からなる検索履歴を一時的に保持・記録し、そして一時的に保持しておいた検索履歴が検索者によって確認及び削除・整理された後、通常の情報とは別に分類して検索履歴データベース10に登録し、この登録した検索履歴を新たに類似した目的の情報検索の際に参照して検索者に提示する。
【0027】
したがって、過去に類似した検索履歴を参照することによって、実行した検索の流れから迅速な情報検索の入力操作を誘導・支援することができる。また、過去の検索履歴により、情報検索システムを使用する検索者に対して検索目的毎の検索の手引となり、初心者でも容易に目的とする情報を検索することが可能になる。また、過去の検索履歴を参考に検索条件を利用して新たなデータベース検索を実行する際に、微妙な条件変更(例えば、自分では考えられなく他人が考えられる条件に変更)に対応することで、収集できる情報の範囲を変化させることができる。
【0028】
(II)情報管理システム
図7は本発明に係る実施の形態2の情報管理システムの概略構成を示すブロック図である。この情報管理システムは、データベース73に登録するための文書等の情報と、この文書等の情報をデータベース73に登録した旨を利用者に知らせるためのメール作成の用のデータを出力する送信側端末60と、データベース機能とメール機能を有するサーバ装置70と、データベース73を検索・参照するとともに送信側端末60からのメールを受信する複数の受信側端末80(この図では1台のみ示している)とを備えて構成され、サーバ装置70のデータベース73に文書等の情報を登録する際に、その情報を参照可能な利用者を限定する情報を付けて登録でき、さらにその利用者に対して登録した旨を通知するメールメッセージを配信することができる機能を有するものである。なお、情報管理システムには、電子メール機能を持つものとシステム固有のメッセージ通信機能を持つものとがあるが、この実施の形態の情報管理システムでは電子メール機能を持つものとする。以下の説明で、システム固有のメッセージ通信機能を持つものについてはその都度補足することとする。
【0029】
メールメッセージの送信元である送信側端末60には、文書等の情報を登録するグラフィカル・ユーザ・インタフェース(図示略)を用いた画面に、文書等の情報を登録するために必要な管理情報(入力データ項目1)の他、メッセージ通信に必要な管理情報(入力データ項目2)を入力・設定できる画面が表示される。入力データ項目2としては「宛先」、「メッセージ文」である。「宛先」についてはグループ宛先の設定ができる。各管理情報に対する入力を行った後、サーバ装置70に渡す。図7に示す符号61は、データベース登録時に送信側端末60からサーバ装置70に渡すデータであり、文書等の情報と管理情報データとメール作成用データとで構成される。
【0030】
サーバ装置70は、データベース登録部71、メール送信部72、データベース73及び個人情報データベース74を有して構成される。データベース73には文書等の情報が記録される。この場合、各文書等の情報には管理情報と文書等の情報を参照可能な利用者を限定するレベル情報とが含まれる。個人情報データベース74には本システムが管理している個人情報及びレベル設定情報が記録されている。データベース登録部71は、送信側端末60からの文書等の情報と管理情報データをデータベース73に登録する。また、文書等の情報と管理情報データとをデータベース73に登録する際にメール作成用データより登録通知のメールメッセージを作成してメール送信部72から受信側端末80に配信する。この際、以下の流れで処理が実行される。
【0031】
(1)メッセージの配信先として設定されている宛先について、文書等の情報の参照可能な利用者を個人情報データベース74から選別する。(2)メッセージ本文に合わせて、データベース73に登録した文書等の情報をアクセスするためのリンク情報を付加する。(3)メール送信部72に渡すことができるフォーマットにメールメッセージを変換処理して入れる。(4)メール送信部72は、データベース登録部71より渡されたメールメッセージを受信側端末80に配信する。図7に示す符号76は登録通知のためのメールメッセージである。なお、システム固有のメッセージ通信機能を持つシステムでは、システム固有のメッセージフォーマットに変換処理する部分に上記(1)〜(4)に対応する機能を持つことになる。
【0032】
図8はデータベース登録における詳細な処理の流れを示すブロック図である。 データベース登録部71は、登録要求受付処理部71A、文書等登録処理部71B及び登録通知メール作成処理部71Cを備えている。登録要求受付処理部71Aは送信側端末60からデータ61を受け取ると、これを分解して文書等の情報と管理情報データを文書等登録処理部71Bに渡し、メール作成用データを登録通知メール作成処理部71Cに渡す。登録通知メール作成処理部71Cは、登録要求受付処理部71Aから受け取ったメール作成用データと文書等登録処理部71Bからリンク情報(登録された文書等を参照するための情報)を受け取ってメールメッセージを作成する。この場合、宛先については個人情報データベース74から登録時に設定された参照可能な利用者を判別の上で設定する。文書等登録処理部71Bは登録要求受付処理部71Aから受け取った文書等の情報と管理情報データをデータベース73に登録する。また、上述したように、登録した文書等の情報のリンク情報を登録通知メール作成処理部71Cに渡す。なお、この図に示す符号76は登録通知メール作成処理部71Cにて作成されたメールメッセージである。
【0033】
図9は文書等の情報を登録する際の登録者の操作フローである。
まず、ステップS10でデータベース登録に文書等の情報を登録するために必要な管理情報の設定を行う。管理情報の設定を行った後、ステップS12で登録通知を合わせて送信するか否かを判定し、登録通知を合わせて送信する場合は、ステップS14で宛先の設定を行う。宛先の設定を行った後、ステップS16で登録通知メッセージ文を設定する。このメッセージ文を設定した後、データベース登録実行コマンドを選択する。これにより、送信側端末60から文書等の情報及び管理情報データ及びメール作成用データがサーバ装置70に送られる。サーバ装置70は、文書等の情報及び管理情報データ及びメール作成用データを受け取ると、文書等の情報を管理情報データに基づいてデータベース73に登録する。その後、登録した文書等の情報をアクセスするためのリンク情報とメール作成用データを基にメールメッセージを作成する。この場合、グループ宛となっている場合にはグループ内の個人個人について登録した文書等の情報の参照の可否を個人情報データベース74でチェックの上、必要な宛先のメールメッセージを作成する。そして、作成したメールメッセージを受信側端末80に配信する。この場合、例えば100人に配信する場合、それぞれの受信側端末80を指定してメールメッセージを配信する。一方、上記ステップS12の判定において、登録通知を送信しない場合は、そのままステップS18に進み、データベース登録実行コマンドを選択する。これにより、送信側端末60からの文書等の情報及び管理情報データがサーバ装置70のデータベース73に登録される。
【0034】
図7に戻り、メールメッセージの受領側である受信側端末80では、利用者がメールメッセージを確認した後、必要に応じてサーバ装置70のデータベース73をアクセスするためのリンク情報を用いて、グラフィカル・ユーザ・インタフェース(図示略)を用いたメールメッセージの表示画面から直接該当する文書等の情報を参照する。
なお、システム固有のメッセージ通信機能を持つシステムでは、受信側端末の画面にリンク情報があることを確認できる表示部分を有するとともに、利用者がメッセージの内容を確認してリンク情報を基に登録されている文書等の情報を参照操作できる画面を有する。
【0035】
図10は利用者が受信側端末80にて受信したメールメッセージを確認してサーバ装置70のデータベース73に登録されている文書等の情報を参照するときの処理の流れを示すブロック図である。サーバ装置70のデータベース登録部71は、受信側端末80からのリンク情報(メールメッセージに付けられたデータベース参照のための情報)を受け取ると、データベース73を検索して登録されている文書等の情報を取り出す。そして、取り出した文書等の情報を受信側端末80に渡す。受信側端末80はデータベース登録部71からの文書等の情報を受け取ると、それを画面上に表示する。これにより、受信側端末80のモニタ画面に文書等の情報が表示される。
【0036】
図11は登録通知の際の利用者の操作フローである。
まず、ステップS30でメールメッセージを受信し、次いでステップS32で登録通知のメッセージ文を確認する。登録通知のメッセージ文を確認にした後、ステップS34で登録された文書等の情報を参照するか否かを判定し、参照する場合はステップS36で登録された文書等の情報を確認する。この確認では受信側端末80からサーバ装置70に対してリンク情報が要求される。サーバ装置70は要求されたリンク情報からデータベース73に登録されているリンク情報に該当する文書等の情報を取り出して受信側端末80に渡す。受信側端末80では受け取った文書等の情報をモニタ画面に表示する。一方、ステップS34の判定において、登録された文書等の情報を参照しない場合は何もせず処理を終える。
【0037】
このように、この実施の形態2では、文書等の情報のデータベース73への登録に合わせて、登録した旨を知らせる必要のある利用者(参照可能な利用者)に対して登録通知メッセージを送る。したがってデータベース登録者が文書等の情報を登録する際に合わせて参照可能な利用者に登録通知のメールメッセージを送るので、別途通知操作を実行する必要がなくなりタイムリーな伝達が可能となる。
【0038】
また、受領者である利用者は、登録通知を確認した後に別の操作画面で通知内容の検索・参照を行う必要がなく、登録通知メッセージを表示した操作画面で検索・参照を行うことができる。また、登録通知メッセージをグループ宛で設定した場合でも、システムの内部処理で参照可能な利用者を自動判別した上で登録通知メッセージを送るので、登録者が通知先のグループ内の個人情報を注意とする必要なく設定できる。
【0039】
また、登録通知メッセージに、データベース73に登録した文書等の情報を参照するためのリンク情報を付けることにより、メールの添付ファイルのように文書等の情報の本文を付ける必要がなくなり、メッセージ配信時の負荷を軽減することができる。
また、電子メールの添付ファイルとして送られてきた場合には、端末を移動して添付文書を参照しようとした場合に作業しようとする端末で利用できる形の操作が必要になるが、データベースに登録されている場合は端末を移動した場合にも参照することが可能となる。
【0040】
本発明によれば、次のような効果を奏する。
(1)過去に類似した検索履歴を参照することによって、実行した検索の流れから迅速な情報検索の入力操作を誘導・支援することができる。(2)過去の検索履歴により、検索者に対して検索目的毎の検索の手引となり、初心者でも容易に目的とする情報を検索することが可能になる。(3)過去の検索履歴を参考に検索条件を利用して新たなデータベース検索を実行する際に微妙な条件変更(例えば、自分では考えられなく他人が考えられる条件に変更)に対応することで、収集できる情報の範囲を変化させることができる。
【0041】
また本発明によれば、次のような効果を奏する。
(1)データベース登録者が文書等の情報を登録する際に合わせて参照可能な利用者に登録通知のメールメッセージを送るので、別途通知操作を実行する必要がなくなりタイムリーな伝達が可能となる。(2)受領者である利用者は、登録通知を確認した後に別の操作画面で通知内容の検索・参照を行う必要がなく、登録通知メッセージを表示した操作画面で検索・参照を行うことができる。(3)登録通知メッセージをグループ宛で設定した場合でも、システムの内部処理で参照可能な利用者を自動判別した上で登録通知メッセージを送るので、登録者が通知先のグループ内の個人情報を注意とする必要なく設定できる。
【0042】
(4)登録通知メッセージに、データベース73に登録した文書等の情報を参照するためのリンク情報を付けることにより、メールの添付ファイルのように文書等の情報の本文を付ける必要がなくなり、メッセージ配信時の負荷を軽減することができる。(5)電子メールの添付ファイルとして送られてきた場合には、端末を移動して添付文書を参照しようとした場合に作業しようとする端末で利用できる形の操作が必要になるが、データベースに登録されている場合は端末を移動した場合にも参照することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に係る実施の形態1の情報検索システムの処理ブロック図である。
【図2】図1の情報検索システムのモニタ画面上に表示されるグラフィカル・ユーザ・インタフェースの遷移を示す図である。
【図3】図1の情報検索システムの主要なグラフィカル・ユーザ・インタフェースの具体例を示す図である。
【図4】図1の情報検索システムの主要なグラフィカル・ユーザ・インタフェースの具体例を示す図である。
【図5】図1の情報検索システムの主要なグラフィカル・ユーザ・インタフェースの具体例を示す図である。
【図6】図1の情報検索システムの検索履歴の処理関係を示すブロック図である。
【図7】本発明に係る実施の形態2の情報管理システムの概略構成を示すブロック図である。
【図8】図7の情報管理システムのデータベース登録における詳細な処理の流れを示すブロック図である。
【図9】図7の情報管理システムにおける登録者操作フローである。
【図10】図7の情報管理システムの受信側端末における情報参照時の処理の流れを示すブロック図である。
【図11】図7の情報管理システムにおける受領者操作フローである。
【符号の説明】
【0044】
3、8、11 グラフィカル・ユーザ・インタフェース
4 データベース検索処理部
5 データベース
6 検索履歴保持処理部
7 検索履歴一時ファイル
9 検索履歴データベース登録処理部
10 検索履歴データベース
12 検索履歴データベース検索処理部
20 検索履歴登録ウィンドウ
21 検索履歴確認・修正ウィンドウ
22 検索履歴データベース検索条件設定ウィンドウ
23 検索結果一覧表示ウィンドウ
24 検索履歴表示ウィンドウ
60 送信側端末
70 サーバ装置
71 データベース登録部
71A 登録要求受付処理部
71B 文書等登録処理部
71C 登録通知メール作成処理部
72 メール送信部
73 データベース
74 個人情報データベース
80 受信側端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも参照情報及び利用者宛先情報を送信する送信端末と、
この送信端末から送信された前記参照情報を登録する第1のデータベース、前記参照情報を参照可能な利用者を制限する利用者制限情報を記録する第2のデータベース、及び前記送信端末から送信された前記利用者宛先情報に含まれる宛先のうち前記第2のデータベースに記録された利用者制限情報に含まれる利用者以外を通知宛先として登録通知を送信する送信手段を含むサーバ装置と、
前記送信手段から送信された登録通知を受信して表示する受信端末と
を具備することを特徴とする情報管理システム。
【請求項2】
前記登録通知には前記第1のデータベースへのリンク情報を含み、前記受信端末では前記リンク情報を用いて前記第1のデータベースに登録された前記参照情報を取得して前記表示手段に表示することを特徴とする請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項3】
送信端末から送信された参照情報及び利用者宛先情報を受け付ける手段と、
受け付けられた前記参照情報を登録する第1のデータベースと、
前記参照情報を参照可能な利用者を制限する利用者制限情報を記録する第2のデータベースと、
受け付けられた前記利用者宛先情報に含まれる宛先のうち前記第2のデータベースに記録された利用者制限情報に含まれる利用者以外を通知宛先として登録通知を送信する送信手段と
を具備することを特徴とするサーバ装置。
【請求項4】
前記登録通知には前記第1のデータベースへのリンク情報を含み、前記通知宛先に係る受信端末からの前記リンク情報を用いた参照要求に応じて前記第1のデータベースに登録された前記参照情報を前記受信端末に提供することを特徴とする請求項3に記載のサーバ装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも参照情報及び利用者宛先情報を送信する送信端末と、
この送信端末から送信された前記参照情報を登録する第1のデータベース、前記参照情報を参照可能な利用者を制限する利用者制限情報を記録する第2のデータベース、及び前記送信端末から送信された前記利用者宛先情報に含まれる宛先のうち前記第2のデータベースに記録された利用者制限情報に含まれる利用者以外を通知宛先として登録通知を送信する送信手段を含むサーバ装置と、
前記送信手段から送信された登録通知を受信して表示する受信端末と
を具備することを特徴とする情報管理システム。
【請求項2】
前記登録通知には前記第1のデータベースへのリンク情報を含み、前記受信端末では前記リンク情報を用いて前記第1のデータベースに登録された前記参照情報を取得して前記表示手段に表示することを特徴とする請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項3】
送信端末から送信された参照情報及び利用者宛先情報を受け付ける手段と、
受け付けられた前記参照情報を登録する第1のデータベースと、
前記参照情報を参照可能な利用者を制限する利用者制限情報を記録する第2のデータベースと、
受け付けられた前記利用者宛先情報に含まれる宛先のうち前記第2のデータベースに記録された利用者制限情報に含まれる利用者以外を通知宛先として登録通知を送信する送信手段と
を具備することを特徴とするサーバ装置。
【請求項4】
前記登録通知には前記第1のデータベースへのリンク情報を含み、前記通知宛先に係る受信端末からの前記リンク情報を用いた参照要求に応じて前記第1のデータベースに登録された前記参照情報を前記受信端末に提供することを特徴とする請求項3に記載のサーバ装置。
【請求項5】
文書等の情報を記録するデータベース及び、前記データベースから情報を参照する場合のレベル情報が宛先情報に対応して記録された個人情報データベースを有するサーバ装置と、前記データベースに登録する文書等の情報にこの情報を参照可能な利用者の限定情報及び宛先情報を付加して送出するとともに、前記文書等の情報を前記データベースへ登録する際に合わせて登録した旨を利用者に通知するためのメッセージを作成して送出する送信側端末とを具備する情報管理システムに採用される情報管理方法において、
送信側端末からの文書等の情報のデータベースへの登録に合わせて、登録を行った旨の登録通知メッセージを利用者の受信側端末に送る場合に、登録する情報に参照可能な利用者を限定する制限情報が付加されていれば、前記個人情報データベースを参照して宛先情報に対応するレベル情報に基づき、登録情報について参照の可否を判定し、参照可能な利用者に向けて前記作成した登録通知メッセージを送ることを特徴とする情報管理方法。
【請求項6】
文書等の情報を記録するデータベース及び、前記データベースから情報を参照する場合のレベル情報が宛先情報に対応して記録された個人情報データベースを有するサーバ装置と、前記データベースに登録する文書等の情報にこの情報を参照可能な利用者の限定情報及び宛先情報を付加して送出するとともに、前記文書等の情報を前記データベースへ登録する際に合わせて登録した旨を利用者に通知するためのメッセージを作成して送出する送信側端末とを具備する情報管理システムにおいて、
前記サーバ装置には、前記送信側端末より文書等の情報が送られてくると、その情報を前記データベースに登録する手段と、登録通知メッセージを作成するためのデータがあれば登録通知メッセージを作成し、さらに登録する情報に参照可能な利用者を限定する制限情報があれば、前記個人情報データベースを参照して宛先情報に対応するレベル情報に基づき、登録情報について参照の可否を判定し、参照可能な利用者に向けて前記作成した登録通知メッセージを送るメール送信部とを具備しており、
更に、前記サーバ装置より送られてきた登録通知メッセージを受け取ることで、その登録通知メッセージを表示する表示手段を有する受信側端末を
具備したことを特徴とする情報管理システム。
【請求項7】
前記サーバ装置は、登録通知メッセージの作成の際に登録する文書等の情報を参照するためのリンク情報を付加し、
前記受信側端末は、前記サーバ装置から受け取ったリンク情報を基に前記サーバ装置のデータベースに登録された文書等の情報を参照することを特徴とする請求項6記載の情報管理システム。

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2006−202307(P2006−202307A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−35400(P2006−35400)
【出願日】平成18年2月13日(2006.2.13)
【分割の表示】特願平11−292093の分割
【原出願日】平成11年10月14日(1999.10.14)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】