説明

情報表示装置、サーバ及びプログラム

【課題】同じ教科書の内容の授業について、複数の板書を適切に対比して確認でき、また、同じ教科書の内容の授業について、同じ教科書項目の授業についての複数の板書を元にして、より良い板書計画を作成する。
【解決手段】電子黒板3は、ユーザから操作を受ける入力部32と、教科書データD1内のユーザ操作により指定されたユーザ指定位置に対応づけて、ユーザ操作により入力された板書データDを蓄積記憶するCPU35とを備える。CPU35は、蓄積記憶された板書データDのうち、教科書データD1内の同一部分に対応づけて記憶された複数の板書データDを読み出して対比表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報表示装置、サーバ及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、教育現場においては、電子黒板や生徒端末と呼ばれる情報表示装置が使用されている。これらの情報表示装置を用いた授業では、電子黒板に教師が入力した文字等が生徒端末に送信され、生徒端末で入力した文字等が電子黒板に送信されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
また、教師の板書内容を項目毎に分けて、教師の説明する音声を対応付けて記録し、板書内容の項目を指定すると、その項目に対応する説明音声を出力する装置が知られている
(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4001464号
【特許文献2】特開2005−284490号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、学校では、教科書を用いて板書しながら授業を行う。教師の授業において板書は最重要であり、各教師は、各授業毎に板書計画を作成して授業に望んでいる。授業が適切であったか否かは、授業で行われた板書の内容で検討する場合も多い。また、生徒に興味を持たせて学習効率を高めるために、熟練教師の板書を学習する研究会が開かれたり、各授業毎の効果的な板書例を記載した書籍が多く販売されたりしている。
しかしながら、板書は授業内容により画一的に行われるべきではなく、生徒のレベルに応じて内容を変更したり、生徒の応答により随時記載を変更するのが好ましい。上記特許文献2の装置では、教師の板書内容を記憶することができるが、過去の板書を再表示することしかできず、過去の授業の板書内容を評価したり、次回同じ授業を行う場合に板書を改良したりすることは考慮されていない。
本発明の課題は、同じ教科書の内容の授業について、複数の板書を適切に対比して確認でき、また、同じ教科書の内容の授業について、同じ教科書項目の授業についての複数の板書を元にして、より良い板書計画を作成することができる情報表示装置、サーバ及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、
ユーザから操作を受ける入力手段と、
教科書データ内のユーザ操作により指定されたユーザ指定位置に対応づけて、ユーザ操作により入力された板書データを蓄積記憶する板書データ蓄積記憶手段と、
前記板書データ蓄積記憶手段により蓄積記憶された板書データのうち、教科書データ内の同一部分に対応づけて記憶された複数の板書データを前記板書データ蓄積記憶手段から読み出して対比表示する板書データ対比手段と、
を備えることを特徴とする。
【0006】
請求項4の発明は、情報表示装置との間で通信可能なサーバであって、
前記情報表示装置は、
ユーザから操作を受ける入力手段を備え、
当該サーバは、
教科書データ内のユーザ操作により指定されたユーザ指定位置に対応づけて、ユーザ操作により入力された板書データを蓄積記憶する板書データ蓄積記憶手段と、
前記板書データ蓄積記憶手段により蓄積記憶された板書データのうち、教科書データ内の同一部分に対応づけて記憶された複数の板書データを前記板書データ蓄積記憶手段から読み出して対比表示する板書データ対比手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、同じ教科書の内容の授業について、複数の板書を適切に対比して確認でき、また、同じ教科書の内容の授業について、同じ教科書項目の授業についての複数の板書を元にして、より良い板書計画を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】授業支援システムの概略構成を示す図である。
【図2】サーバの概略構成を示すブロック図である。
【図3】電子黒板及び教師端末の概略構成を示すブロック図である。
【図4】電子黒板サーバ処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】電子黒板サーバ処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】電子黒板サーバ処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】教師端末サーバ処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】板書データベースを説明するための図である。
【図9】電子黒板のディスプレイの表示内容を示す図である。
【図10】電子黒板のディスプレイの表示内容を示す図である。
【図11】電子黒板のディスプレイの表示内容を示す図である。
【図12】電子黒板のディスプレイの表示内容を示す図である。
【図13】電子黒板のディスプレイの表示内容を示す図である。
【図14】電子黒板のディスプレイの表示内容を示す図である。
【図15】電子黒板のディスプレイの表示内容を示す図である。
【図16】電子黒板のディスプレイの表示内容を示す図である。
【図17】電子黒板のディスプレイの表示内容を示す図である。
【図18】教師端末のディスプレイの表示内容を示す図である。
【図19】教師端末のディスプレイの表示内容を示す図である。
【図20】教師端末のディスプレイの表示内容を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態の一例を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。
【0010】
図1は、本実施の形態における授業支援システム1の概略構成を示す図である。
この図に示すように、本実施の形態における授業支援システム1は、サーバ2と、電子黒板3と、教師端末4とを備えている。
【0011】
[サーバ]
サーバ2は、複数の学校の電子黒板3や教師端末4に対して機能やデータを提供するものであり、図2に示すように、表示部21と、入力部22と、通信部23と、記憶部24と、CPU25等とを備えて構成されている。
【0012】
表示部21は、ディスプレイ210を備えており、CPU25から入力される表示信号に基づいて各種情報をディスプレイ210に表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ210は、いわゆるタッチパネル221と一体的に形成されており、ユーザによるタッチ操作を受け付け可能となっている。
【0013】
入力部22は、キー群220や上述のタッチパネル221を備えており、押下されたキーの種類やタッチパネル221の位置に対応する信号をCPU25に出力するようになっている。
【0014】
通信部23は、複数の電子黒板3や教師端末4との間でデータ通信を行うものであり、本実施の形態においては、無線通信を行うようになっている。
【0015】
記憶部24は、サーバ2の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するとともに、CPU25の作業領域として機能するメモリである。本実施の形態においては、記憶部24は、本発明に係る授業支援プログラム240と、書籍データベース241と、板書データベース242と、IDデータベース243等とを記憶している。
【0016】
授業支援プログラム240は、後述の電子黒板サーバ処理(図4〜図6参照)、教師端末サーバ処理(図7を参照)をCPU25に実行させるためのプログラムである。
【0017】
書籍データベース241は、授業で使用される書籍についてデータを記憶しており、例えば、各教科書について教科書データD1を記憶している。なお、本実施の形態における教科書データD1は、教科書をPDF形式で画像化したデータとなっている。
【0018】
IDデータベース243は、サーバ2にアクセスし得る電子黒板3及び教師端末4のIDコード(以下、黒板ID、端末IDとする)と、これら電子黒板3及び教師端末4の属する教室のIDコード(以下、教室IDとする)とを対応付けて複数記憶している。
【0019】
板書データベース242は、図8に示すように、電子黒板3で入力される板書の内容(板書データD)と、板書入力された教科書位置Pと、板書番号Nとを、それぞれ対応づけて授業クラス毎(板書実績ファイルF毎)に記憶するようになっている。また、図8には図示しないが、教師端末4で板書実績ファイルF中の板書データDを択一的に選択して作成される板書計画ファイルFa(図19参照)も記憶するようになっている。
ここで、教科書位置Pとは、教科書のページ番号や当該ページの上端から何%の位置であるか、また、左端から何%の範囲であるかを示す。例えば、教科書59ページで、上端から23%の位置で、かつ、左端から0−45%の範囲を表す場合には、教科書位置Pが「P59、23%、W,0−45%」と記憶するようになっている。
さらに、各板書実績ファイルF及び板書計画ファイルFaに、ファイル名、当該電子黒板3の黒板ID及び教師端末4の端末IDを対応づけて記憶するようになっている。
【0020】
CPU25は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、サーバ2を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU25は、入力部22から入力される操作信号等に応じて記憶部24に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU25は、処理結果を表示部21に適宜出力させる。
【0021】
[電子黒板]
電子黒板3は、教室に設置されて授業に用いられるものであり、図3に示すように、表示部31と、入力部32と、通信部33と、記憶部34と、CPU35等とを備えて構成されている。
【0022】
表示部31は、ディスプレイ310を備えており、CPU35から入力される表示信号に基づいて各種情報をディスプレイ310に表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ310は、いわゆるタッチパネル321と一体的に形成されており、ユーザ(教師)によるタッチ操作を受け付け可能となっている。
【0023】
入力部32は、キー群320や上述のタッチパネル321を備えており、押下されたキーの種類やタッチパネル321の位置に対応する信号をCPU35に出力するようになっている。
【0024】
通信部33は、サーバ2との間でデータ通信を行うものであり、本実施の形態においては、無線通信を行うようになっている。なお、本実施の形態においては、通信部33はサーバ2を介して教師端末4と通信するようになっているが、教師端末4と直接通信することとしても良い。
【0025】
記憶部34は、電子黒板3の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するとともに、CPU35の作業領域として機能するメモリである。本実施の形態においては、記憶部34は、IDテーブル343等を記憶している。
【0026】
IDテーブル343は、自機の黒板IDと、自機の属する教室の教室IDとを対応付けて記憶している。
【0027】
CPU35は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、電子黒板3を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU35は、入力部32から入力される操作信号等に応じて記憶部34に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU35は、処理結果を表示部31に適宜出力させる。
【0028】
[教師端末]
教師端末4は、教師に所持されて授業の板書計画等に用いられるものであり、図3に示すように、表示部41と、入力部42と、通信部43と、記憶部44と、CPU45等とを備えて構成されている。
【0029】
表示部41は、ディスプレイ410を備えており、CPU45から入力される表示信号に基づいて各種情報をディスプレイ410に表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ410は、いわゆるタッチパネル421と一体的に形成されており、ユーザ(教師)によるタッチ操作を受け付け可能となっている。
【0030】
入力部42は、キー群420や上述のタッチパネル421を備えており、押下されたキーの種類やタッチパネル421の位置に対応する信号をCPU45に出力するようになっている。
【0031】
通信部43は、サーバ2との間でデータ通信を行うものであり、本実施の形態においては、無線通信を行うようになっている。なお、本実施の形態においては、通信部43はサーバ2を介して電子黒板3と通信するようになっているが、電子黒板3と直接通信することとしても良い。
【0032】
記憶部44は、教師端末4の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するとともに、CPU45の作業領域として機能するメモリである。本実施の形態においては、記憶部44は、IDテーブル443等を記憶している。
【0033】
IDテーブル443は、自機の端末IDと、自機の属する教務室の教務室IDとを対応付けて記憶している。
【0034】
CPU45は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、教師端末4を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU45は、入力部42から入力される操作信号等に応じて記憶部44に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU45は、処理結果を表示部41に適宜出力させる。
【0035】
[動作]
続いて、サーバ2による電子黒板サーバ処理について、図4〜図6を参照しつつ説明する。
【0036】
この教室サーバ処理においては、まずCPU25は、図4に示すように、教師の操作によって何れかの電子黒板3が書籍の閲覧要求を受けるか否かを判定し(ステップS1)、受けないと判定した場合(ステップS1;No)には他の処理へ移行する。
【0037】
また、ステップS1において何れかの電子黒板3が書籍の閲覧要求を受けたと判定した場合(ステップS1;Yes)には、CPU25は、閲覧要求を受けた電子黒板3(以下、他の電子黒板3と区別して電子黒板3Sとする)から、当該電子黒板3SのIDテーブル343に記憶された黒板ID及び教室IDを受信する(ステップS2)。
【0038】
次に、CPU25は、受信した教室IDで示される教室での授業用に、電子黒板3Sと、のための作業領域を記憶部24内に作成する(ステップS3)。
【0039】
次に、CPU25は、閲覧する書籍の指定情報を電子黒板3Sから受信した後(ステップS4)、教科書が指定されているか否かを判定し(ステップS5)、指定されていないと判定した場合(ステップS5;No)には他の処理へ移行する。
【0040】
また、ステップS5において教科書が指定されていると判定した場合(ステップS5;Yes)には、CPU25は、閲覧する章番号及びページ番号の指定情報か、或いは前回の教室サーバ処理において最後に表示していたページの指定情報を電子黒板3Sから受信する(ステップS6)。
【0041】
次に、CPU25は、ステップS4で指定された教科書(以下、指定教科書とする)のうち、ステップS6で指定されたページの教科書データD1を電子黒板3Sに送信し、そのディスプレイ310に表示させる(ステップS7)。
【0042】
次に、CPU25は、板書データベース242に、新たな板書データエリアAを設定し、当該新たな板書データエリアAに対して板書番号Nを「1」、現在の教科書位置Pを対応づけて記憶する(図8参照)(ステップS8)。
【0043】
次に、図5に示すように、CPU25は、電子黒板3Sに対する操作を受信したと判定した場合(ステップS9)には、電子黒板3Sで板書機能の指定操作が行われたか否かを判定する(ステップS11)。ここで、板書機能とは、電子黒板3Sのディスプレイ310に板書エリアBを表示させる機能である(図9(b)参照)。また、板書エリアBとは、教師が板書を行うためのエリアである。
【0044】
このステップS11において板書機能の指定操作が行われたと判定した場合(ステップS11;Yes)には、CPU25は電子黒板3Sのディスプレイ310に板書エリアBを作成して表示させる(ステップS12)。より詳細には、これらのステップS12においてCPU25は、ディスプレイ310の上側に教科書エリアK(図9(b)参照)を作成して当該教科書エリアKに教科書を1ページ分表示させるとともに、ディスプレイ310の下側に板書エリアBを作成して現在の日付と、現時点で教科書エリアKに表示されている教科書のページ数とを表示させる。
【0045】
次に、CPU25は、教科書の指定されたページと同じページから始まる過去の板書データDが、板書データベース242にあるか否かを判定し(ステップS13)、当該過去の板書データDがあると判定した場合には(ステップS13;Yes)、当該過去の板書データDが複数あるか否かを判定する(ステップS14)。当該過去の板書データDが複数あると判定した場合には(ステップS14;Yes)、いずれかの板書データDに対するユーザによる選択操作が行われたか否かを判定し、選択操作が行われたと判定した場合には(ステップS15)、板書比較モードをONとし、板書エリアBの板書機能アイコンB1上にエクスクラメーションマーク「!」を重ねて表示させる(ステップS16)。
【0046】
また、上述のステップS11において板書機能の指定操作が行われなかったと判定した場合(ステップS11;No)には、CPU25は、板書エリアBに手書き入力操作が行われたか否かを判定する(ステップS21)。
【0047】
このステップS21において手書き入力操作が行われたと判定した場合(ステップS21;Yes)には、CPU25は、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容を表示させる(ステップS22)。
【0048】
次に、CPU25は、上記入力内容を、電子黒板3Sの黒板ID、板書データベース242の現在の板書番号N及び手書き入力された教科書位置Pに対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶させる(ステップS23)。手書き入力された教科書位置Pとは、手書き入力された教科書ページのことを言う。
ここで、板書データベース242の現在の板書番号Nよりも古い板書番号N(数字の小さい板書番号N)の板書データエリアAに板書データDが記憶されておらず、空である場合には、当該空の板書データエリアAを削除して、現在(最新)の板書番号Nを数字の並び順に変更して、変更した板書番号Nに対応する板書データエリアAに、入力された板書データDを記憶する。
【0049】
次に、CPU25は、板書比較モードがONに操作されているか否かを判定し(ステップS24)、板書比較モードがONに操作されていないと判定した場合(ステップS24;No)には、上述のステップS9に移行する。
【0050】
また、上述のステップS24において板書比較モードがONであると判定した場合(ステップS24;Yes)には、CPU25は、現在の板書データDの教科書位置Pに対応する、過去の板書データDを、板書データベース242から読み出して、過去の板書データDと当該現在の板書データDとを比較する(ステップS25)。
【0051】
次に、CPU25は、現在の板書データDにおいて、読み出した過去の板書データDと、行毎の内容がほぼ同等であるか否かを判定する(ステップS26)。ここで、同等であるか否かを判別とは、例えば、エリアの数、長さ、文字を認識して、「て」「に」「を」「は」等を除く記載の主要部が同一である場合には、同等であると判定する。また、図形の形状が類似である場合にも同等であると判定する。
【0052】
このステップS26において行毎の内容がほぼ同等であると判定した場合(ステップS26;Yes)には、上述のステップS9に移行する。
【0053】
また、上述のステップS26において行毎の内容がほぼ同等でないと判定した場合(ステップS26;No)には、CPU25は、相違を示す報知を行い(ステップS27)、上述のステップS9に移行する。具体的には、現在の板書エリアBにおいて、相違する箇所にエクスクラメーションマーク(!)(不同マーク)を薄く表示させるとともに、小さなアラーム音を鳴らす。
【0054】
また、上述のステップS21において手書き入力操作が行われなかったと判定した場合(ステップS21;No)には、図6に示すように、CPU25は、教科書エリアKにマーカ入力操作が行われたか否かを判定する(ステップS31)。
【0055】
このステップS31においてマーカ入力操作が行われたと判定した場合(ステップS31;Yes)には、CPU25は、教科書エリアKにおけるマーカ入力操作対象位置にマーカM(図10(b)参照)を表示させる(ステップS32)。
【0056】
次に、CPU25は、板書データベース242に新たに板書データエリアAを設定し、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nを1増やすとともに、当該板書番号Nと、マーカ入力された教科書位置Pと、マーカ入力データとを対応づけて記憶し(ステップS33)、上述のステップS31に移行する。マーカ入力された教科書位置Pとは、マーカ入力された教科書のページと、当該マーカ入力された位置がそのページ中の上端から何%の位置であるか、また、そのページ中の左端から何%の範囲であるかを表したマーカ指定箇所のことを言う。マーカ入力データとは、マーカ指定箇所におけるデータのことを言う。
ここで、新たに板書データエリアAを設定する場合に、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nよりも古い板書番号N(数字の小さい板書番号N)の板書データエリアAに、板書データDが記憶されておらず、空である場合には、当該空の板書データエリアAを削除して、新たな板書データエリアAの板書番号Nを数字の並び順に設定して、設定した板書番号Nと、マーカ入力された教科書位置Pと、マーカ入力データとを対応づけて記憶する。
【0057】
また、上述のステップS31においてマーカ入力操作が行われなかったと判定した場合(ステップS31;No)には、CPU25は、教科書ページ移動操作が行われたか否かを判定する(ステップS41)。
【0058】
このステップS41においてページ移動操作が行われたと判定した場合(ステップS41;Yes)には、CPU25は、ページ移動後の教科書エリアKを表示させる(ステップS42)。ここで、ページ移動操作において数ページ移動した場合であっても、途中のページの教科書エリアKの表示は行わずに、数ページ移動後の教科書エリアKを表示させる。
【0059】
次に、CPU25は、板書データベース242に新たに板書データエリアAを設定し、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nを1増やすとともに、移動した教科書位置P(具体的にはページ番号)を対応付けて記憶し(ステップS43)、上述のステップS31に移行する。
【0060】
また、上述のステップS41においてページ移動操作が行われなかったと判定した場合(ステップS41;No)には、CPU25は、教科書エリアKにおいてコピー機能の指定操作が行われ、板書エリアB内に教科書エリアKのコピー部分の貼り付け操作が行われたか否かを判定する(ステップS51)。
【0061】
このステップS51においてコピー部分の貼り付け操作が行われたと判定した場合(ステップS51;Yes)には、CPU25は、教科書エリアKの当該コピー部分を、板書エリアBに表示させ(ステップS52)、上述のステップS22に移行する。
【0062】
また、上述のステップS51においてコピー部分の貼り付け操作が行われなかったと判定した場合(ステップS51;No)には、CPU25は、板書エリアBのエクスクラメーションマーク(!)にタッチ操作(エクスクラメーションマークの指定操作)が行われたか否かを判定する(ステップS61)。
【0063】
このステップS61においてエクスクラメーションマーク(!)にタッチ操作が行われたと判定した場合(ステップS61;Yes)には、CPU25は、当該エクスクラメーションマーク(!)に対応する過去の板書データBを板書データベース242から読み出して、読み出した過去の板書データBを、当該エクスクラメーションマーク(!)の対応位置に表示し(ステップS62)、上述のステップS22に移行する。
【0064】
また、上述のステップS61においてエクスクラメーションマーク(!)にタッチ操作が行われなかったと判定した場合(ステップS61;No)には、CPU25は、板書エリアBのエクスクラメーションマーク(!)の周囲をポインタがなぞるようユーザ操作が行われたか否かを判定する(ステップS71)。
【0065】
このステップS71において板書エリアBのエクスクラメーションマーク(!)の周囲をポインタがなぞるようユーザ操作が行われたと判定した場合(ステップS71;Yes)には、CPU25は、当該エクスクラメーションマーク(!)に対応する過去の板書データDを板書データベース242から読み出して、読み出した過去の板書データDを、ポインタの操作位置に対応して順次表示させ(ステップS72)、上述のステップS23に移行する。ここで、ポインタの操作位置に対応して順次表示とは、ポインタでなぞった位置に対応して徐々に表示させることを言う。
【0066】
また、上述のステップS71において板書エリアBのエクスクラメーションマーク(!)の周囲をポインタがなぞるようユーザ操作が行われなかったと判定した場合(ステップS71;No)には、CPU25は、授業終了の指定操作が行われたか否かを判定する(ステップS81)。
【0067】
このステップS81において授業終了の指定操作が行われた場合(ステップS81;Yes)には、CPU25は、記憶した板書番号N、教科書位置P及び板書データDに、ファイル名を対応づけて板書実績ファイルFとして保存させ(ステップS82)、上述のステップS22に移行する。
【0068】
また、上述のステップS81において授業終了の指定操作が行われなかったと判定した場合(ステップS81;No)には、CPU25は他の処理へ移行する。
【0069】
以上の電子黒板サーバ処理が終了したら、図7に示すように、CPU25は、教師の教師端末4Sに対する操作を受信し、教師端末4Sで板書対比一覧機能の指定操作が行われたか否かを判定する(ステップS101)。ここで、板書対比一覧機能とは、教師端末4Sのディスプレイ410に、過去の板書実績ファイルF及び板書計画ファイルFaを対比表示させる機能である(図18〜図20参照)。
【0070】
このステップS101において板書対比一覧機能の指定操作が行われなかったと判定した場合(ステップS101;No)には、他の処理を行う。
【0071】
また、上述のステップS101において板書対比一覧機能の指定操作が行われたと判定した場合(ステップS101;Yes)には、CPU25は教師端末4Sのディスプレイ410にファイル名毎に過去の板書実績ファイルF及び板書計画ファイルFaを一覧表示させ(ステップS102)、ユーザ操作による複数の板書実績ファイルF及び板書計画ファイルFaの選択操作が行われたか否かを判定し、選択操作が行われたと判定した場合(ステップS103)には、選択されたファイルを並べて表示させ、当該ファイル中の各板書データDを板書番号Nの順に縦に表示させる(ステップS104)。
【0072】
次に、CPU25は、表示した板書実績ファイルF及び板書計画ファイルFaの板書番号N毎にチェックボックスEを表示させ(ステップS105)、作成時期の新しいファイルが右列となるように順に並べて表示させる。ここで、選択されたファイル分だけディスプレイ410に表示させ、ディスプレイ410に表示しきれない場合は右スクロール可能となるように表示させる。
【0073】
次に、CPU25は、選択された板書実績ファイルF及び板書計画ファイルにおける、同じ板書番号Nにおいて教科書位置Pが異なるか否かを判定する(ステップS106)。
【0074】
このステップS106において同じ板書番号Nにおいて教科書位置Pが異なる場合(ステップS106;Yes)には、当該同じ板書番号Nに対応する板書データDのうち、教科書位置Pが後ろの位置である板書データDに対して行を下段に変更して表示させる(ステップS107)。
【0075】
次に、CPU25は、チェックボックスEに対してチェック入力の指定操作が行われたか否かを判定し(ステップS108)、チェック入力の指定操作が行われたと判定した場合(ステップS108;Yes)には、指定操作が行われたチェックボックスEにチェックを表示させ(ステップS109)、チェック入力の指定操作が行われなかったと判定した場合(ステップS108;No)には、板書計画作成機能の指定操作が行われたか否かを判定する(ステップS110)。
【0076】
次に、CPU25は、ステップS110において板書計画作成機能の指定操作が行われたと判定した場合(ステップS110;Yes)には、チェックボックスEにチェック表示した板書データDを並べて格納した、新たな板書計画ファイルFaを作成し表示する(ステップS111)。ここで、新たに作成した板書計画ファイルFaは、複数の板書実績ファイルF及び過去の板書計画ファイルよりも右列に表示させる。なお、ディスプレイ410に表示しきれない場合は右スクロール可能となるように表示させる。
【0077】
また、上述のステップS110において板書計画作成機能の指定操作が行われなかったと判定した場合(ステップS110;No)には、CPU25は、教科書の並び順に変更する並び順変更機能の指定操作が行われたか否かを判定し(ステップS112)、並び順変更機能の指定操作が行われたと判定した場合(ステップS112;Yes)には、チェック表示した板書データDを、各板書データDに対応する教科書データD1の並び順に変更した板書計画ファイルFaを作成し表示する(ステップS113)。そして、並び順に変更した板書計画ファイルFaは、並び順に変更していない板書計画ファイルFaよりも右列に表示させる。なお、ディスプレイ410に表示しきれない場合は右スクロール可能となるように表示させる。
【0078】
また、上述のステップS112において並び順変更機能の指定操作が行われなかったと判定した場合(ステップS112;No)には、CPU25は、板書計画終了機能の指定操作が行われたか否かを判定し(ステップS114)、板書計画終了機能の指定操作が行われたと判定した場合(ステップS114;Yes)には、作成した全ての板書計画ファイルFaをファイル名とともに保存し(ステップS115)、上述のステップS101に移行する。
【0079】
また、上述のステップS114において板書計画終了機能の指定操作が行われなかったと判定した場合(ステップS114;No)には、上述のステップS110に移行する。
【0080】
続いて、図面を参照しつつ、上述の教室サーバ処理を具体的に説明する。まず、低レベルクラスで行った場合について説明する。
[動作例1]:1回目の授業
まず、教師が電子黒板3で書籍の閲覧要求を行い(ステップS1;Yes)、閲覧する書籍として教科書を指定し(ステップS5;Yes)、閲覧する章番号及びページ番号を指定すると(ステップS6)、図9(a)に示すように、指定教科書の各ページのうち、指定されたページの教科書データD1が電子黒板3に送信され、そのディスプレイ310に表示される(ステップS7)。そして、図8(a)に示すように、板書データベース242に新たな板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAに対して板書番号Nが「1」と、現在の教科書位置Pが「P45」と、が対応づけられて記憶される(ステップS8)。
【0081】
次に、教師が電子黒板3Sに対する操作を行い(ステップS9)、板書機能の指定操作を行うと(ステップS11;Yes)、図9(b)に示すように、電子黒板3Sのディスプレイ310の上側に教科書エリアKが作成されて当該教科書エリアKに教科書1ページ分が表示されるとともに、ディスプレイ310の下側に板書エリアBが教科書エリアKの上に重ねて作成される。そして、現在の日付「20110222(火)」と、現時点で教科書エリアKに表示されている教科書のページ数「P45」とが表示される(ステップS12)。
【0082】
ここで、板書データベース242には、「算数5年P45」から始まる対応の過去の板書データDが無いので(ステップS13;No)、板書機能アイコンB1上にエクスクラメーションマーク(!)は表示されない。
【0083】
次に、教師が板書エリアBに対して「四角形の面積」、面積の考え方の図、「(あ)たて4コ よこ6コ 全部で24コ!」「長方形の面積=たて×よこ」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図9(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図8(a)に示すように、入力内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「1」、教科書位置Pが「P45」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0084】
次に、教師がコピー機能の指定操作を行い(ステップS51;Yes)、図10(a)に示すように、電子黒板3Aのディスプレイ310における教科書エリアK内でコピー部分の範囲指定を行った後に、板書エリアB内で貼付位置(コピー先の位置)の範囲指定を行うと、板書エリアBの貼付位置が赤枠で囲まれてコピー表示エリアCとして設定され、コピー表示エリアCにコピー部分が貼り付けて表示される(ステップS52)。また、このとき電子黒板3Sの教科書エリアKにおけるコピー元部分が赤枠で囲まれて表示される。
そして、図8(a)に示すように、コピー部分の貼り付け内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「1」、教科書位置Pが「P45」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0085】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、59ページに指定してページ移動操作を行うと(ステップS41;Yes)、図10(b)に示すように、59ページの教科書エリアKが表示される(ステップS42)。そして、図8(a)には図示しないが、板書データベース242に新たな板書データエリアAが設定されるとともに、新たな板書データエリアAの板書番号Nが1増えて、板書番号Nが「2」と、移動した教科書位置Pが「P59」と、が対応付けられて記憶される(ステップS43)。
【0086】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、マーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、図10(b)に示すように、教科書エリアKにおけるマーカ入力操作対象位置にマーカMが表示される(ステップS32)。そして、図8(a)に示すように、板書データベース242に新たに板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nが1増えるとともに、マーカ入力された教科書位置P(マーカ指定箇所)と、マーカ入力データと、が対応付けられて記憶される(ステップS33)。このとき、上記59ページにページ移動した際に手書き入力されなかったことから、板書データベース242の現在の板書番号Nが「2」の板書データエリアAには、板書データDが記憶されておらず空であるので、当該空の板書データエリアAが削除される。そして、図8(a)に示すように、新たな板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAに対して、板書番号Nが数字の並び順になるように板書番号Nが「2」と、教科書位置Pが「P59、23%、W,0−45%」と、マーカ入力データの「平行四辺形の面積の公式」と、が対応づけられて記憶される。
【0087】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、「(う)面積=底辺×高さ」等を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図10(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図8(a)に示すように、入力内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「2」、教科書位置Pが「P59、23%、W,0−45%」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0088】
最後に、教師が授業終了の指定操作を行うと(ステップS81;Yes)、記憶した板書データDが板書実績ファイルFとして保存される(ステップS82)。このとき、当該板書実績ファイルFに、教科、授業開始ページ、日付、授業時間等からなるファイル名、例えば図8(a)に示すように「算数5年P45〜:20110222(火)3時限」が対応づけられて記憶される。以下、このファイル名の板書実績ファイルFを他の板書実績ファイルFと区別して板書実績ファイルF1と言う。
【0089】
続いて、上記授業と同じ授業を他のクラス(高レベルクラス)で行った場合について説明する。なお、動作例2及び動作例3において、動作例1と同様の操作については簡略化し、異なる点については詳細に説明する。
[動作例2]:2回目の授業例
まず、教師が電子黒板3で書籍の閲覧要求を行い(ステップS1;Yes)、閲覧する書籍として教科書を指定し(ステップS5;Yes)、閲覧する章番号及びページ番号を指定すると(ステップS6)、図11(a)に示すように、指定教科書の各ページのうち、指定されたページの教科書データD1が電子黒板3に送信され、そのディスプレイ310に表示される(ステップS7)。そして、図8(b)に示すように、板書データベース242に新たな板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAに対して、板書番号Nが「1」と、現在の教科書位置Pが「P45」と、が対応づけられて記憶される(ステップS8)。
【0090】
次に、教師が電子黒板3Sに対する操作を行い(ステップS9)、板書機能の指定操作を行うと(ステップS11;Yes)、図10(b)に示すように、電子黒板3Sのディスプレイ310の上側に教科書エリアKが作成されて教科書1ページ分が表示されるとともに、ディスプレイ310の下側に板書エリアBが作成される。そして、現在の日付「20110222(火)」と、教科書のページ数「P45」とが表示される(ステップS12)。
【0091】
ここで、板書データベース242には、「算数5年P45」から始まる対応の過去の板書データDが、図8(a)に示す板書実績ファイルF1に保存されたデータが1つあるので(ステップS13;Yes、ステップS14;No)、板書比較モードがONとされ、板書機能アイコンB1上にエクスクラメーションマーク(!)が表示される(ステップS16)。
【0092】
次に、教師が板書エリアBに対して「四角形の面積」、「(あ)たて4コ よこ6コ 全部で24コ!」「長方形の面積=たて×よこ」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図11(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図8(b)に示すように、入力内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「1」、教科書位置Pが「P45」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
また、板書比較モードがONであるので(ステップS24;Yes)、現在の教科書位置「P45」に対応する図8(a)の板書実績ファイルF1中の過去の板書データDと、図8(b)の現在の板書データDとが比較され(ステップS25)、板書されていない項目(ここでは、四角形の面積の説明図)があり、行毎の内容がほぼ同等でないので(ステップS26;No)、エクスクラメーションマーク(!)が相違箇所に薄く表示される(ステップS27)。
【0093】
次に、教師がコピー機能の指定操作を行い(ステップS51;Yes)、図12(a)に示すように、教科書エリアK内でコピー部分の範囲指定を行った後に、板書エリアB内で貼付位置(コピー先の位置)の範囲指定を行うと、板書エリアBの貼付位置が赤枠で囲まれてコピー表示エリアCとして設定され、コピー表示エリアCにコピー部分が貼り付けて表示される(ステップS52)。
そして、図8(b)に示すように、コピー部分の貼り付け内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「1」、教科書位置Pが「P45」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0094】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、59ページに指定してページ移動操作を行うと(ステップS41;Yes)、図12(b)に示すように、59ページの教科書エリアKが表示される(ステップS42)。
【0095】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、マーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、図12(b)に示すように、教科書エリアKにおけるマーカ入力操作対象位置にマーカMが表示される(ステップS32)。そして、図8(b)に示すように、板書データベース242に新たに板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nが1増えて、板書番号Nが「2」と、マーカ入力された教科書位置Pが「P59、23%、W,0−45%」と、マーカ入力データの「平行四辺形の面積の公式」と、が対応づけられて記憶される(ステップS33)。
【0096】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、「底辺と高さは直角!どれが底辺でもOK?」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図12(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図8(b)に示すように、入力内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「2」、教科書位置Pが「P59、23%、W,0−45%」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
また、板書比較モードがONであるので(ステップS24;Yes)、現在の教科書位置P「P59、23%、W,0−45%」に対応する図8(a)の板書実績ファイルF1中の過去の板書データDと、図8(b)の現在の板書データDとが比較され(ステップS25)、板書されていない項目(ここでは、「(う)面積=底辺×高さ」)があり、行毎の内容がほぼ同等でないので(ステップS26;No)、エクスクラメーションマーク(!)が相違箇所に薄く表示される(ステップS27)。なお、図8(b)には、「(う)面積=底辺×高さ」が記載されているが、この比較時点では当該板書データエリアAには「(う)面積=底辺×高さ」の板書データDは記憶されていない。後述のエクスクラメーションマーク(!)のタッチ操作により、当該板書データエリアAに記憶されることになるため、ここでは図面の関係上、記載している。
【0097】
次に、教師が板書エリアBに表示されたエクスクラメーションマーク(!)をタッチすると(ステップS61;Yes)、図13(a)に示すように、当該エクスクラメーションマーク(!)に対応する過去の板書データDとして、「(う)面積=高さ×底辺」が、当該エクスクラメーションマーク(!)位置に表示される(ステップS62)。
そして、図8(b)に示すように、表示された内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「2」、教科書位置Pが「P59、23%、W,0−45%」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0098】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、60ページに指定してページ移動操作を行うと(ステップS41;Yes)、図13(b)に示すように、60ページの教科書エリアAが表示される(ステップS42)。
【0099】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、マーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、図13(b)に示すように、教科書エリアKにおけるマーカ入力操作対象位置にマーカMが表示される(ステップS32)。そして、図8(b)に示すように、板書データベース242に新たに板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nが1増えて、板書番号Nが「3」と、マーカ入力された教科書位置Pが「P60、30%、W,65−70%」と、マーカ入力データの練習問題「(ii)」と、が対応づけられて記憶される(ステップS33)。
【0100】
次に、教師が板書エリアBにおいて、「8×5=40cm」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図13(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図8(b)に示すように、入力内容が、現在の板書番号Nが「3」、教科書位置Pが「P60、30%、W,65−70%」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0101】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、59ページに指定してページ移動操作を行うと(ステップS41;Yes)、図14(a)に示すように、59ページの教科書エリアKが表示される(ステップS42)。そして、図8(b)に示すように、板書データベース242に新たな板書データエリアAが設定されるとともに、新たな板書データエリアAの板書番号Nが1増えて、板書番号Nが「4」と、教科書位置Pが「P59」と、が対応づけられて記憶される(ステップS43)。
【0102】
次に、教師が板書エリアBにおいて、「高さ=面積÷底辺」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図14(a)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図8(b)に示すように、入力内容が、現在の板書番号Nが「4」、教科書位置Pが「P59」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0103】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、60ページに指定してページ移動操作を行うと
(ステップS41;Yes)、図14(b)に示すように、60ページの教科書エリアKが表示される(ステップS42)。そして、図8(b)に示すように、板書データベース242に新たな板書データエリアAが設定されるとともに、新たな板書データエリアAの板書番号Nが1増えて、板書番号Nが「5」と、教科書位置Kが「P60」と、が対応づけられて記憶される(ステップS43)。
【0104】
次に、教師が板書エリアBにおいて、「追加:高さh=40÷6=6.67cm」を手書き入力すると(ステップS41;Yes)、図14(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図8(b)に示すように、入力内容が、現在の板書番号Nが「5」、教科書位置Pが「P60」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0105】
最後に、教師が授業終了操作の指定操作を行うと(ステップS81;Yes)、記憶した板書データDが板書実績ファイルFとして保存される(ステップS82)。このとき、当該板書実績ファイルFに、ファイル名として、例えば図8(b)に示すように「算数5年P45〜:20110222(火)5時限」が対応づけられて記憶される。以下、このファイル名の板書実績ファイルFを他の板書実績ファイルFと区別して板書実績ファイルF2と言う。
【0106】
続いて、上記授業と同じ授業を他のクラス(中レベルクラス)で行った場合について説明する。
[動作例3]:3回目の授業例
まず、教師が電子黒板3で書籍の閲覧要求を行い(ステップS1;Yes)、閲覧する書籍として教科書を指定し(ステップS5;Yes)、閲覧する章番号及びページ番号を指定すると(ステップS6)、図15(a)に示すように、指定教科書の各ページのうち、指定されたページの教科書データD1が電子黒板3に送信され、そのディスプレイ310に表示される(ステップS7)。そして、図8(c)に示すように、板書データベース242に新たな板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAに対して、板書番号Nが「1」と、教科書位置Pが「P45」と、が対応づけられて記憶される(ステップS8)。
【0107】
次に、教師が電子黒板3Sに対する操作を行い(ステップS9)、板書機能の指定操作を行うと(ステップS11;Yes)、図15(b)に示すように、電子黒板3Sのディスプレイ310の上側に教科書エリアKが作成されて教科書1ページ分が表示されるとともに、ディスプレイ310の下側に板書エリアBが作成される。そして、現在の日付「20110222(火)」と、教科書のページ数「P45」とが表示される(ステップS12)。
【0108】
ここで、板書データベース242には、「算数5年P45」から始まる対応の過去の板書データDが、図8(a)に示す板書実績ファイルF1に保存されたデータと、図8(b)に示す板書実績ファイルF2に保存されたデータの2つあるので(ステップS13;Yes、ステップS14;Yes)、教師が過去の板書データDの板書実績ファイルF2を指定すると、板書比較モードをONとし、板書機能アイコンB1上にエクスクラメーションマーク(!)が表示される(ステップS16)。
【0109】
次に、教師が板書エリアBに対して「四角形の面積」、「(あ)たて4コ よこ6コ 全部で24コ!」「長方形の面積=たて×よこ」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図15(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図8(c)に示すように、入力内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「1」、教科書位置Pが「P45」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
また、板書比較モードがONであるので(ステップS24;Yes)、現在の教科書位置Pが「P45」に対応する図8(b)に示す板書実績ファイルF2中の過去の板書データDと、現在の板書データDとが比較され(ステップS25)、行毎の内容がほぼ同等であるので(ステップS26;Yes)、板書エリアBにエクスクラメーションマーク(!)は表示されない。
【0110】
次に、教師がコピー機能の指定操作を行い(ステップS51;Yes)、図16(a)に示すように、教科書エリアK内でコピー部分の範囲指定を行った後に、板書エリアB内で貼付位置(コピー先の位置)の範囲指定を行うと、板書エリアBの貼付位置が赤枠で囲まれてコピー表示エリアCとして設定され、コピー表示エリアCにコピー部分が貼り付けて表示される(ステップS52)。
そして、図8(c)に示すように、コピー部分の貼り付け内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「1」、教科書位置Pが「P45」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0111】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、59ページに指定してページ移動操作を行うと(ステップS41;Yes)、図16(b)に示すように、59ページの教科書エリアKが表示される(ステップS42)。
【0112】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、マーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、図16(b)に示すように、教科書エリアKにおけるマーカ入力操作対象位置にマーカMが表示される(ステップS32)。そして、図8(c)に示すように、板書データベース242に新たな板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nが1増えて、板書番号Nが「2」と、マーカ入力された教科書位置Pが「P59、23%、W,0−45%」と、マーカ入力データの「平行四辺形の面積の公式」と、が対応づけられて記憶される(ステップS33)。
【0113】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、「底辺と高さは直角!どれが底辺でもいいよ?」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図16(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図8(c)に示すように、入力内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「2」、教科書位置Pが「P59、23%、W,0−45%」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
また、板書比較モードがONであるので(ステップS24;Yes)、現在の教科書位置Pが板書番号Nが「P59、23%、W,0−45%」に対応する図8(b)の板書実績ファイルF2中の過去の板書データDと、現在の板書データDとが比較され(ステップS25)、板書されていない項目(「(う)面積=底辺×高さ」)があり、行毎の内容がほぼ同等でないので(ステップS26;No)、相違箇所にエクスクラメーションマーク(!)が薄く表示される(ステップS27)。
【0114】
次に、教師が板書エリアBに表示されたエクスクラメーションマーク(!)の周囲をポインタでなぞるように線を入力すると(ステップS71;Yes)、図17(a)に示すように、当該エクスクラメーションマーク(!)に対応する板書実績ファイルF2中の過去の板書データDが、板書データベース242から読み出されて、「(う)面積=底辺×高さ」がポインタの線入力位置に応じて順次表示されていく(ステップS62)。
そして、図8(c)に示すように、表示された内容が、板書データベース242の現在の板書番号Nが「2」、教科書位置Pが「P59、23%W,0−45%」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0115】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、60ページに指定してページ移動操作を行うと(ステップS41;Yes)、図17(b)に示すように、60ページの教科書エリアKが表示される(ステップS42)。
【0116】
次に、教師が教科書エリアKにおいて、マーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、図17(b)に示すように、教科書エリアKにおけるマーカ入力操作対象位置にマーカMが表示される(ステップS32)。そして、図8(c)に示すように、板書データベース242に新たに板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nが1増えて、板書番号Nが「3」と、マーカ入力された教科書位置Pが「P60、30%、W,20−25%」と、マーカ入力データの練習問題「(i)」と、が対応づけられて記憶される。
【0117】
次に、教師が板書エリアBにおいて、「7×4=28cm」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図17(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図8(c)に示すように、入力内容が、現在の板書番号Nが「3」、教科書位置Pが「P60、30%、W,20−25%」に対応する板書データエリアAに、板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0118】
さらに、教師が教科書エリアKにおいて、練習問題「(ii)」にマーカ指定し(ステップS31;Yes)、「8×5=40cm」を手書き入力した場合(ステップS21;Yes)においても、上記と同様にして、図8(c)に示すように、板書データベース242に新たに板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nが1増えて、板書番号Nが「4」と、マーカ入力された教科書位置Pが「P60、30%、W,65−70%」と、マーカMで指定した箇所の練習問題「(ii)」と、が対応づけられるとともに、新たな板書データエリアAに入力内容である「「8×5=40cm」が板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0119】
また、板書比較モードがONであるので(ステップS24;Yes)、現在の教科書位置Pが「P60、30%、W,65−70%」に対応する図8(b)の板書実績ファイルF2中の過去の板書データDと、現在の板書データDとが比較され(ステップS25)、行毎の内容がほぼ同等であるので(ステップS26;No)、板書エリアBにエクスクラメーションマーク(!)は表示されない。
【0120】
最後に、教師が授業終了操作の指定操作を行うと(ステップS81;Yes)、記憶した板書データDが板書実績ファイルFとして保存される(ステップS82)。このとき、当該板書実績ファイルFに、ファイル名として、例えば図8(c)に示すように「算数5年P45〜:20110222(水)2時限」が対応づけられて記憶される。以下、このファイル名の板書実績ファイルFを他の板書実績ファイルFと区別して板書実績ファイルF3と言う。
【0121】
続いて、上記3つのクラスの授業を元にして教師が板書計画を行う場合について説明する。
[動作例4]
まず、教師が教師端末4に対する操作を行い、板書対比一覧機能の指定操作を行うと(ステップS101;Yes)、教師端末4Sのディスプレイ410にファイル名毎に過去の板書実績ファイルFが一覧表示される(ステップS102)。なお、ここでは、既に作成された板書計画ファイルFaが無いので板書計画ファイルFaは表示されない。
一覧表示された複数の板書実績ファイルFから教師が択一的に、板書実績ファイルF1〜F3の選択操作を行うと(ステップS103)、図18に示すように、ディスプレイ410の左側から順に、選択した板書実績ファイルF1、板書実績ファイルF2及び板書実績ファイルF3が並べて表示されるとともに、各板書実績ファイルF1〜F3中の各板書データDが板書番号Nの順に縦に表示される(ステップS104)。
また、板書番号N毎にチェックボックスEが表示される(ステップS105)。
さらに、板書実績ファイルF2と、板書実績ファイルF3における、板書番号Nが「3」において教科書位置Pが、前者は「P60、30%、W,65−70%」であり、後者は「P60、30%、W,20−25%」であり、教科書位置Pが異なるので(ステップS106;Yes)、当該教科書位置Pが後の位置である板書実績ファイルF2の板書データDに対して当該板書データDの行が下段に変更されて表示される。つまり、板書実績ファイルF2において、板書番号Nが「2」の板書データエリアAと板書番号Nが「3」の板書データエリアAとの間に行Gが挿入される。
【0122】
次に、教師がチェックボックスEに対してチェック入力の指定操作を行うと(ステップS108;Yes)、図19の板書実績ファイルF2及び板書実績ファイルF3に示すように、チェック入力したチェックボックスEにチェックが表示される(ステップS109)。
【0123】
次に、教師が板書計画作成機能の指定操作を行うと(ステップS110;Yes)、図19の右側に示すように、チェックボックスEにチェック表示した板書データDが並べられて板書計画ファイルFaが作成される(ステップS111)。ここで、作成された板書計画ファイルFaは、複数の板書実績ファイルF1〜F3よりも右列に表示される。以下、この板書計画ファイルFaを、他の板書計画ファイルFaと区別するために板書計画ファイルFa1と言う。
なお、図19では、ディスプレイ410に、板書実績ファイルF2と、板書実績ファイルF3と、板書計画ファイルFa1が表示されているが、左スクロールにより板書実績ファイルF1が表示されるようになっている。
【0124】
次に、教師が教科書の並び順変更機能の指定操作を行うと(ステップS112;Yes)、図20の右側に示すように、チェック表示した複数の板書データDを、各板書データDに対応する教科書データD1の並び順に変更した板書計画ファイルFaが作成される(ステップS113)。ここで、並び順に変更した板書計画ファイルFaは、板書計画ファイルFa1よりも右列に表示される。以下、この並び順に変更した板書計画ファイルFaを、上記板書計画ファイルFa1と区別するために板書計画ファイルFa2と言う。
なお、図20においても、ディスプレイ410に板書実績ファイルF3と、板書計画ファイルFa1と、板書計画ファイルFa2が表示されているが、左スクロールにより板書実績ファイルF1及び板書実績ファイルF2が表示されるようになっている。
【0125】
次に、教師が板書計画終了機能の指定操作を行うと(ステップS114;Yes)、作成した板書計画ファイルFa1及び板書計画ファイルFa2が保存される(ステップS115)。このとき、板書計画ファイルFa1は、ファイル名として、例えば、「算数4年P45〜:板書計画(1)」が対応づけられて記憶され、板書計画ファイルFa2は、ファイル名として、例えば、「算数4年P45〜:板書計画(2)」が対応づけられて記憶される。
【0126】
以上のように、本実施形態によれば、図5のステップS23、図8、図7のステップS101〜S104、図18等に示すように、教科書データD1内のユーザ操作により指定された教科書位置Pに対応づけて、ユーザ操作により入力された板書データDを蓄積記憶し、蓄積記憶した板書データDのうち、同じ教科書位置Pに対応づけて記憶された複数の板書データDを読み出して対比表示するので、教科書内容が同じ授業を複数回行った場合でも、教師は各授業で板書した板書データDを適切に対比して確認することができる。したがって、過去の板書データDの内容を評価したり、次回に同じ授業を行う場合に、これら複数の板書データDを元にしてより良い板書計画を行うことができる。
【0127】
また、図7のステップS108〜S111、図19等に示すように、対比表示された複数の板書実績ファイルFに格納された板書データDから、ユーザ操作により択一的に選択された板書データDを格納した板書計画ファイルFaを作成して表示するので、教師が板書データDを適宜選択するだけで容易に板書計画ファイルFaを作成することができる。したがって、生徒のレベルに応じて円滑に授業を進めることができる。
【0128】
また、図7のステップS112〜S113、図20等に示すように、板書計画ファイルFa中の複数の板書データDを、各板書データDに対応する教科書データD1の並び順に変更して表示するので、教師は、表示した板書データDが見易くなり、スムーズに板書計画を行うことができる。
【0129】
なお、上記の実施形態における電子黒板3の各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
【0130】
例えば、上記の実施形態では、サーバ2が電子黒板3及び教師端末4での表示内容を制御することとして説明したが、電子黒板3や教師端末4がそれぞれ自機の表示内容を制御することとしても良い。より具体的には、上述の授業支援プログラム240と同様のプログラムを電子黒板3や教師端末4が記憶し、このプログラムに基づいてステップS1〜S82、ステップS101〜S115における自機内での処理を行うこととしても良い。
これらの場合であっても、教科書内容が同じ授業を複数回行った際に、教師は各授業で板書した板書データDを適切に対比して確認することができる。したがって、過去の板書データDの内容を評価したり、次回に同じ授業を行う場合に、これら複数の板書データDを元にしてより良い板書計画を行うことができる。
【0131】
また、授業支援プログラム240がサーバ2や電子黒板3、教師端末4に記憶されることとして説明したが、これらに対して着脱可能なメモリカード、CD等の記憶媒体に記憶されることとしても良い。
【0132】
また、電子黒板3はディスプレイ310を有することとして説明したが、代わりにプロジェクターを有することとしても良い。
【0133】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
[付記]
<請求項1>
ユーザから操作を受ける入力手段と、
教科書データ内のユーザ操作により指定されたユーザ指定位置に対応づけて、ユーザ操作により入力された板書データを蓄積記憶する板書データ蓄積記憶手段と、
前記板書データ蓄積記憶手段により蓄積記憶された板書データのうち、教科書データ内の同一部分に対応づけて記憶された複数の板書データを前記板書データ蓄積記憶手段から読み出して対比表示する板書データ対比手段と、
を備えることを特徴とする情報表示装置。
<請求項2>
前記板書データ対比手段によって対比表示された前記複数の板書データから、ユーザ操作により択一的に選択された板書データを格納した板書計画ファイルを作成して表示する板書計画作成表示手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報表示装置。
<請求項3>
前記板書計画ファイルに格納した前記板書データを、各板書データに対応する教科書データの並び順に変更して表示する並び順変更表示手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の情報表示装置。
<請求項4>
情報表示装置との間で通信可能なサーバであって、
前記情報表示装置は、
ユーザから操作を受ける入力手段を備え、
当該サーバは、
教科書データ内のユーザ操作により指定されたユーザ指定位置に対応づけて、ユーザ操作により入力された板書データを蓄積記憶する板書データ蓄積記憶手段と、
前記板書データ蓄積記憶手段により蓄積記憶された板書データのうち、教科書データ内の同一部分に対応づけて記憶された複数の板書データを前記板書データ蓄積記憶手段から読み出して対比表示する板書データ対比手段と、
を備えることを特徴とするサーバ。
<請求項5>
ユーザから操作を受ける入力手段を備えるコンピュータに、
教科書データ内のユーザ操作により指定されたユーザ指定位置に対応づけて、ユーザ操作により入力された板書データを蓄積記憶する板書データ蓄積記憶機能と、
前記板書データ蓄積記憶機能により蓄積記憶された板書データのうち、教科書データ内の同一部分に対応づけて記憶された複数の板書データを前記板書データ蓄積記憶機能から読み出して対比表示する板書データ対比機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
<請求項6>
ユーザから操作を受ける入力手段を備える情報表示装置との間で通信可能なコンピュータに、
教科書データ内のユーザ操作により指定されたユーザ指定位置に対応づけて、ユーザ操作により入力された板書データを蓄積記憶する板書データ蓄積記憶機能と、
前記板書データ蓄積記憶機能により蓄積記憶された板書データのうち、教科書データ内の同一部分に対応づけて記憶された複数の板書データを前記板書データ蓄積記憶機能から読み出して対比表示する板書データ対比機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0134】
2 サーバ
3 電子黒板
4 教師端末
240 授業支援プログラム
242 板書データベース
A 板書データエリア
B 板書エリア
D 板書データ
D1 教科書データ
F 板書実績ファイル
Fa 板書計画ファイル
K 教科書エリア
M マーカ
P 教科書位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザから操作を受ける入力手段と、
教科書データ内のユーザ操作により指定されたユーザ指定位置に対応づけて、ユーザ操作により入力された板書データを蓄積記憶する板書データ蓄積記憶手段と、
前記板書データ蓄積記憶手段により蓄積記憶された板書データのうち、教科書データ内の同一部分に対応づけて記憶された複数の板書データを前記板書データ蓄積記憶手段から読み出して対比表示する板書データ対比手段と、
を備えることを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
前記板書データ対比手段によって対比表示された前記複数の板書データから、ユーザ操作により択一的に選択された板書データを格納した板書計画ファイルを作成して表示する板書計画作成表示手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記板書計画ファイルに格納した前記板書データを、各板書データに対応する教科書データの並び順に変更して表示する並び順変更表示手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の情報表示装置。
【請求項4】
情報表示装置との間で通信可能なサーバであって、
前記情報表示装置は、
ユーザから操作を受ける入力手段を備え、
当該サーバは、
教科書データ内のユーザ操作により指定されたユーザ指定位置に対応づけて、ユーザ操作により入力された板書データを蓄積記憶する板書データ蓄積記憶手段と、
前記板書データ蓄積記憶手段により蓄積記憶された板書データのうち、教科書データ内の同一部分に対応づけて記憶された複数の板書データを前記板書データ蓄積記憶手段から読み出して対比表示する板書データ対比手段と、
を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項5】
ユーザから操作を受ける入力手段を備えるコンピュータに、
教科書データ内のユーザ操作により指定されたユーザ指定位置に対応づけて、ユーザ操作により入力された板書データを蓄積記憶する板書データ蓄積記憶機能と、
前記板書データ蓄積記憶機能により蓄積記憶された板書データのうち、教科書データ内の同一部分に対応づけて記憶された複数の板書データを前記板書データ蓄積記憶機能から読み出して対比表示する板書データ対比機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【請求項6】
ユーザから操作を受ける入力手段を備える情報表示装置との間で通信可能なコンピュータに、
教科書データ内のユーザ操作により指定されたユーザ指定位置に対応づけて、ユーザ操作により入力された板書データを蓄積記憶する板書データ蓄積記憶機能と、
前記板書データ蓄積記憶機能により蓄積記憶された板書データのうち、教科書データ内の同一部分に対応づけて記憶された複数の板書データを前記板書データ蓄積記憶機能から読み出して対比表示する板書データ対比機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−206431(P2012−206431A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−74750(P2011−74750)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】