説明

情報送信方法、情報受信方法、情報送信装置、情報受信装置及びプログラム

【課題】通信コストが安価で、盗聴や改竄に対して安全な、情報通信技術を提供。
【解決手段】送信側は、送信データをエントロピー符号化して圧縮データを生成し、この圧縮データを複数の部分データ列に分割する。各部分データ列は、異なる通信回線を介して、受信側に送信される。受信側は、異なる通信回線から受信したデータ列を組み立て、組み立てられた圧縮データを伸張し、送信データを復元する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は 情報通信技術に関し、特に、盗聴や改竄に対し安全な情報通信技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、安全な通信を行うためには、ユーザは、専用通信回線などの安全が保証された通信回線を利用する。しかし、安全が保証された通信回線は一般に回線費用が高い。特に高速通信を行うためには、ユーザは、より高価な回線利用契約を回線提供者と締結する必要があり、ユーザは、多くのランニングコストを負担しなければならない。
【0003】
また、インターネットなどの安価で高速な通信網が普及しているが、このような通信網はセキュリティの面で脆弱性がある。このため、安価な高速通信網を用いて安全な通信を行うために、ユーザは、送信データに暗号化を施す必要がある。しかし、その暗号化方式の脆弱性が将来発見され解読されてしまうという危険性は少なからず存在する。また、暗号化に使用している鍵が不正に第三者に盗まれてしまった場合には、この暗号化自体が無力になりかねない。
【0004】
特開平10−164028号公報(特許文献1)は、送信データのブロックを複数個のサブブロックに分割し、これらのサブブロックを、各々異なる通信回線を用いて相手側に送信する技術を記載している。この特許文献1記載の技術では、一部の通信回線のデータのみが盗聴されても、その盗聴された回線で送信された一部のデータが知られてしまうだけですむ。したがって、ユーザは、盗聴可能な安価な通信回線を使用しても、ある程度の安全性を確保できる。また、この特許文献1は、データのブロックをサブブロックに分割する仕方を変更可能とすることにより、情報通信の安全性をより高めることも記載している。
【0005】
【特許文献1】特開平10−164028号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献1記載の技術は、次に様な問題を残している。
【0007】
第1の問題は、第3者が一部の通信回線の盗聴に成功すると、この第3者は送信された情報の詳細はともかく、その概略を知ることが可能となることである。送信すべきデータが、自己相関が大きいデータ、例えば、イメージデータ等である場合に、この問題はより大きくなる。これを防止するためには、ブロックをサブブロックに分割する際の分割数をより多くして、一部の回線が盗聴されただけでは、送信されたデータの概略すら知ることができないようにすることも考えられる。しかしながら、この解決法を実行するためには、多数の通信回線を確保する必要があり、この解決法は通信コストの増加を招く。
【0008】
第2の問題は、一部の通信回線で、伝送途中にデータが改竄された場合には、受信側は、その事実を知ることが必ずしも容易ではないことである。これを防止するためには、通信回線毎に、データ改竄の検出が可能な公開暗号等を用いた暗号化技術を併用する必要がある。しかしながら、この技術は、高速データ伝送には必ずしも向いてはいない。
【0009】
本発明の目的は、通信コストが安価で、盗聴や改竄に対して安全な、情報通信技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の本発明は、送信データをエントロピー符号化して圧縮データ列を生成し;この圧縮データ列を複数の部分データ列に分割し;各部分データ列を、異なる通信回線を介して、受信側に送信する;ことを特徴とする情報送信方法を提供する。
【0011】
第2の本発明は、第1の本発明により送信されたデータを受信する情報受信方法であり、前記異なる通信回線から受信した部分データ列から圧縮データ列を組み立て;この組み立てられた圧縮データ列を伸張し、送信データを復元する;ことを特徴とする情報受信方法を提供する。
【0012】
第3の本発明は、送信データをエントロピー符号化する圧縮手段と;この圧縮データ列を複数の部分データ列に分割する分割手段と;各部分データ列を、異なる通信回線を介して、受信側に送信する複数の送信手段;とを備えた情報送信装置を提供する。
【0013】
第4の本発明は、第3の本発明から送信されたデータを受信する情報受信装置であり、前記異なる通信回線から受信し前記複数の部分データ列を受信する複数の受信手段と;受信した複数の部分データ列から圧縮データ列を組み立てる組立手段と;この組み立てられた圧縮データ列を伸張し、前記送信データを復元する伸張手段と;構成されることを特徴とする情報受信装置を提供する。
【0014】
第5の本発明は、コンピュータを情報送信装置として動作させるための情報送信プログラムであり、このプログラムは、下記(A)―(C)のステップを含む情報送信プログラムを提供する。
(A)送信データをエントロピー符号化して圧縮データ列を生成するステップと、
(B)この圧縮データ列を複数の部分データ列に分割するステップと、
(C)各部分データ列を、異なる通信回線を介して、受信側に送信するステップ。
【0015】
第6の本発明は、コンピュータを、第5の本発明により、生成送信されたデータを送信側から受信する情報受信装置として動作させるための情報受信プログラムであり、下記(A)、(B)のステップを含む情報受信プログラムを提供する。
(A)前記異なる通信回線から受信した部分データ列から圧縮データ列を組み立てるステップ、
(B)この組み立てられた圧縮データ列を伸張し、前記送信データを復元するステップ。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、盗聴や改竄に対して安全な、情報通信技術を提供することができる。
【0017】
その理由は、送信すべきデータにエントロピー符号化を施して圧縮データに変換した後に、この圧縮データを複数の回線に分割して送信しているためである。第3者が仮に一部の回線の盗聴に成功したとしても、この盗聴されたデータのみでは、データ伸張(あるいはエントロピー復号化)を行うことはできない。本発明の送信側では、送信データの圧縮は、送信データを部分データに分割する前に行われている。したがって、データ圧縮前の送信データ列を復元するために不可欠なデータは、盗聴できなかった通信回線にも分散されているので、第3者は、盗聴に成功したデータのみにデータ伸張を施しても、送信データの一部すら復元することはできない。このため、一部の通信回線でのみ盗聴に成功した第3者は、送信データの概略すら知ることはできない。
【0018】
また、本発明では、盗聴に成功したデータのみからは、送信データの概略すら知ることは困難であるので、送信すべきデータの分割数、即ち、使用通信回線数を余り多くする必要はない。したがって、本発明は、通信コストの削減にも貢献する。また、本発明では、データ圧縮の利用により、送信すべきデータ量は、そのエントロピーに相当する量まで低減されているが、この総送信データ量の低下も、通信コストの低減に貢献する。
【0019】
また、本発明では、一部の通信回線でデータが改竄されたとしても、受信側のユーザは、その可能性を知ることができる。本発明では、データ伸張に必要なデータは、盗聴できなかった通信回線にも分散されているので、一部の回線でデータ改竄が行われると、正当な受信者も、データ伸張を正確に行うことができなくなる。したがって、受信側ユーザは、復元したデータを詳細に分析する前に、改竄の可能性を推測できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態につき、説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態の構成例を示すブロック図である。
【0022】
図1では、情報通信装置A10と情報通信装置B40とが、第1通信回線20及び第2通信回線30を介して接続されている。
【0023】
情報通信装置A10と情報通信装置B40とは、同一構成である。情報通信装置Aは、圧縮/伸張部12aと、分解/組立部13aと、第1通信部14aと、第2通信部15a戸からなる。情報通信装置B40は、圧縮/伸張部12bと、分解/組立部13bと、第1通信部14bと、第2通信部15bとからなる。
【0024】
なお、情報通信装置A10及び情報通信装置B40は、共に、データ送信・受信のいずれも行えるが、以下では、説明の便宜上、情報通信装置A10は、送信側装置として動作し、情報通信装置B40は、受信側装置として動作する場合に限って説明する。
【0025】
情報通信装置A内の圧縮/伸張部12aは、送信データをエントロピー符号化によりデータ圧縮して圧縮データを生成し、分解/組立部13aに送付する。このエントロピー符号化には、例えば、ハフマン符号化等の可変長符号化技術を使用することができる。即ち、圧縮/伸張部12aには、可変長符号化復号化器を使用することもできる。例えば、送信データが2値イメージ信号の場合には、ファクシミリ符号化で使用されているエントロピー符号化であるモディファイドハフマン方式や、モディファイドリード方式が使用可能である。また、送信データが、静止画像信号や動画像信号の場合には、エントロピー符号化として、これらの信号に適したデータ圧縮伸張技術を、圧縮/伸張部として使用可能である。以下では、このエントロピー符号化としては、可変長符号化方式を例にとって説明する。
【0026】
分解/組立部13aは、この圧縮データを複数の部分データ列に分解する。図1の例では、分解/組立部13aは、この圧縮データを2つの部分データ列(以下では。「通信データ列A」、「通信データ列と称することがある)に分解し、各々を、第1通信部14b、第2通信部15bに供給する。この時、分解/組立部13aは、これら通信データ列には、受信側で元の圧縮データへの再組立を行うことができるようにするために、通信データ列A、通信データ列B間の順番を示すラベルが、を付加する。
【0027】
第1通信部14aは、通信データ列Aを第1通信回線20に送信する。第2通信部15aは、通信データ列Bを第2通信回線30に送信する。
【0028】
情報通信装置B40は、ここでは、受信側の役割を果たす。これらの第1通信回線20及び第2通信回線は、盗聴・改竄については、必ずしも安全ではない。これらの第1通信回線20及び第2通信回線は、インターネットや一般の公衆回線等である。また、これらの回線の中には、無線LAN等の無線通信回線も含まれていてもよい。例えば、第1の通信回線は、インターネット、第2の通信回線は、無線LAN、という組み合わせも使用可能である。
【0029】
情報通信装置B40の第1通信部14bは、第1通信回線20から、通信データ列Aを受信し、分解/組立部13bに供給する。情報通信装置B40の第2通信部15bは、第2通信回線30から、通信データ列Bを受信し、分解/組立部13bに供給する。
【0030】
分解/組立部13bは、ラベルを基に、通信データ列A、通信データ列Bから、圧縮データ列を組み立てる。この組み立てられた圧縮データ列は、圧縮/伸張部12bに供給される。
【0031】
圧縮/伸張部12bは、この圧縮データ列を伸張復号する。
【0032】
圧縮データ列を通信データ列A及び通信データBへの分解については特別な方法は必要なく、適切に分解すればよい。例えば、圧縮データ列は、nビット(n:整数)ずつ交互に通信データA、通信データBに振り分けるように分解してもよい。また分割の割合、即ち、通信データ列A、通信データ列Bへの圧縮データの配分比率については、両者均等である必要は必ずしもない。
【0033】
図2は、圧縮データ列を通信データAと通信データBとに分割する一例を示す図である。
【0034】
図2(A)は、圧縮データ列の例を示す。この例では、エントロピー符号化としては、可変長符号化方式が使用されており、可変長符号語の列、a、b、c、d・・・を示している。ここで、(a,a)は、可変長符号語aの、各ビットを示す。(b、b、b)は、可変長符号語bの、各ビットを示す。(c、c、c、c、c)は、可変長符号語cの、各ビットを示す。(d、d)は、可変長符号語dの、各ビットを示す。
【0035】
図2(B),図2(C)は、圧縮データ列は、1ビット毎に、通信データ列A,Bに振り分けられている例を示している。これら図2(B)、図2(c)から明らかなように、通信データ列A,通信データ列の各々は、可変長符号語a、b、c、dを伸張するための全てのビットを含んでいない。したがって、第3者が、通信データAのみの盗聴に成功したとしても、この通信データAのみからでは、情報通信装置Aが送信したデータを復元することはできない。また、第3者が通信データAを改竄したとすると、受信者は、組み立てた圧縮データ列を伸張できなくなる。このとき、情報通信装置B40の圧縮/伸張部12bは、復号結果を出力する代わりに、復号エラーを示す信号を出力する。データが改竄された場合には、圧縮/伸張部12bは、復号エラーを示す信号を、通常の伝送路エラーの原因により生成する場合に比べて、はるかに大きな頻度で出力することとなる。したがって、受信側ユーザは、この復号エラー信号の頻度により、受信したデータが信頼できないことを認識できる。
【0036】
次に、図3を参照して、図1の実施形態の動作を説明する。なお、このフローチャートは、本実施形態をコンピュータにより実現する場合の、プログラムに対応する。
【0037】
なお、本実施形態では、通信回線の設定、ならびに伝送レート等の通信回線のパラメータについては、通信開始前のネゴシエーション手続き等により、図3の処理を開始する前に、定められているものとする。また、図3では、ステップS2からステップS4までの処理は、図1の情報通信装置A10の動作に対応し、ステップS5からステップS7までの処理は、図1の情報通信装置B40の動作に対応する。
【0038】
ステップS1では、この情報通信装置自体の状態が判定される。即ち、情報通信装置は、自身が送信状態にあるか、受信状態にあるか、あるいはいずれでもない(待機状態)か、を判定する。情報通信装置が送信状態の場合、即ち、送信すべきデータがある場合には、情報通信装置の処理は、ステップS2に進む。情報通信装置が受信状態の場合、情報通信装置の処理は、ステップS5に進む。
【0039】
ステップS2では、圧縮/伸張部12aは、送信データをエントロピー符号化、例えば、可変長符号化し、圧縮データ列を生成する。
【0040】
次に、ステップS3では、分解/組立部13aは、例えば、図2を参照して説明した規則に従い、この圧縮データ列から、通信データ列A、通信データ列Bを生成する。この際には、通信データ列A、通信データ列の順序を示すラベルが付与されることは、前述したとおりである。図2の例では、通信データ列には、1番目を示すラベルが付与され、通信データ列には、2番目を示すラベルが付与される。なお、これらのラベルは、通信データを収容するパケットのヘッダ情報として付加されてもよい。そして、圧縮/伸張部12aは、通信データ列Aを第1通信部14aに供給し、通信データ列Bを第1通信部15aに供給する。
【0041】
ステップS4では、第1通信部14aは、通信データ列Aを第1通信回線20を介して、受信側の情報通信装置40へ送信する。また、第2通信部15aは、通信データ列Bを第2通信回線30を介して、受信側の情報通信装置40へ送信する。
【0042】
次に、受信側の動作を説明する。
【0043】
ステップS5では、第1通信部14bは、通信データ列Aを受信し、分解/組立部13bに供給する。また、第2通信部15bは、通信データ列Bを受信し、分解/組立部13bに供給する。
【0044】
ステップS6では、分解/組立部13bは、ラベルを参照して、通信データ列Aと通信データ列Bとから、圧縮データ列を復元し、復元された圧縮データ列を、圧縮/伸張部12bへ供給する。
【0045】
圧縮/伸張部12bは、圧縮データ列を伸張・復号し、送信側が送信したデータを復元する。
【0046】
次に、図4を参照して、本発明の第2の実施形態につき説明する。
【0047】
図1と図4とを比較すれば、明らかな通り、第2の実施形態では、図1の第1通信回線としては、安全な通信回線50が使用され、第1通信部は、安全通信部14a’に置き換えられている。また、図1の第2通信回線としては、一般通信回線60が使用され、第2通信部は、一般通信部15a’に置き換えられている。
【0048】
安全な通信回線とは、第三者が通信網に侵入して通信データを入手することができない通信回線である。具体例としては専用回線が挙げられる。
【0049】
一般通信回線とは、第三者が通信網に侵入して通信データを入手することが可能な通信回線である。具体例としてはインターネットが挙げられる。
【0050】
本実施形態では、通信データの一部を安全な通信回線を利用して送信するため、第三者が一般回線の盗聴に成功したとしても、第1の実施形態と同様の理由で、盗聴したデータのみから、送信データの概略を知ることは困難である。
【0051】
また、この実施形態では、この安全な通信回線を用いて、この安全な通信回線とともに使用される一般通信回線を特定するための情報を、送信側と受信側との間で、交換されることがより好ましい。このより好ましい態様では、同一送受信者間で、使用する一般回線を、通信毎に、あるいは、通信中にも、変更することができるので、第3者による盗聴はより困難となる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
盗聴に対して、安全性を要求される情報通信に使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の一実施形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明におけるデータ分割の一例を説明するための図である。
【図3】図1の実施形態の動作を説明するためのフローチャとである。
【図4】本発明の他の一実施形態の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0054】
10 情報通信装置A
12a、12b 圧縮/伸張部
13a、13b 分解/組立部
14a、14b 第1通信部
15a、15b 第2通信部
16a 安全通信部
16b 一般通信部
20 第1通信回線
30 第2通信回線
40 情報通信装置B
50 安全な通信回線
60 一般通信回線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信データをエントロピー符号化して圧縮データ列を生成し、
この圧縮データ列を複数の部分データ列に分割し、
各部分データ列を、異なる通信回線を介して、受信側に送信する、
ことを特徴とする情報送信方法。
【請求項2】
前記通信回線の1つは専用回線であることを特徴とする請求項1記載の情報送信方法。
【請求項3】
前記複数の部分データ列は、前記圧縮データ列を所定のビット数毎に振り分けることにより生成され、この部分データ列には、その部分データ列間の順序を示すラベルが付加されることを特徴とする請求項1または2に記載の情報送信方法。
【請求項4】
前記所定のビット数は、1ビットであることを特徴とする請求項3に記載の情報送信方法。
【請求項5】
前記送信側と前記受信側は、前記専用回線を用いて、他の通信回線を特定するための情報を交換することを特徴とする、請求項2に記載の情報送信方法。
【請求項6】
前記エントロピー符号化は、可変長符号化である、請求項1−5のいずれか1つに記載の情報送信方法。
【請求項7】
送信側において、送信データをエントロピー符号化して圧縮データ列を生成し、この圧縮データ列を複数の部分データ列に分割し、各部分データ列を、異なる通信回線を介して、送信することのより送信されたデータを受信する情報受信方法であり、
前記異なる通信回線から受信した部分データ列から圧縮データ列を組み立て、
この組み立てられた圧縮データ列を伸張し、前記送信データを復元する、
ことを特徴とする情報受信方法。
【請求項8】
前記通信回線の1つは専用回線であることを特徴とする請求項7記載の情報受信方法。
【請求項9】
前記複数の部分データ列には、これら部分データ列間の順序を示すラベルが付加されており、
前記圧縮データ列を、このラベルに基づいて、前記複数の部分データ列から復元する、
ことを特徴とする請求項7または8に記載の情報受信方法。
【請求項10】
前記専用回線を用いて、他の通信回線を特定するための情報を前記送信側と交換することを特徴とする、請求項8に記載の情報受信方法。
【請求項11】
前記伸張は、可変長符号復号化であることを特徴とする、請求項7から10のいずれか1つに記載の情報受信方法。
【請求項12】
送信データをエントロピー符号化する圧縮手段と、
この圧縮データ列を複数の部分データ列に分割する分割手段と、
各部分データ列を、異なる通信回線を介して、受信側に送信する複数の送信手段、
とを備えた情報送信装置。
【請求項13】
前記通信回線の1つは専用回線であることを特徴とする請求項12記載の情報送信装置。
【請求項14】
前記分割手段は、前記圧縮データ列を所定のビット数毎に振り分けることにより、前記複数の部分データ列を生成し、これら部分データ列の各々に、これら部分データ列間の順序を示すラベルを付加する、ことを特徴とする請求項12または13に記載の情報送信装置。
【請求項15】
前記所定のビット数は、1ビットであることを特徴とする請求項14記載の情報送信装置。
【請求項16】
前記送信手段の1つは、前記専用回線を用いて、他の通信回線を特定するための情報を受信側と交換することを特徴とする、請求項13に記載の情報送信装置。
【請求項17】
前記圧縮手段は、可変長符号器であることを特徴とする請求項12から16のいずれか1つに記載の情報送信装置。
【請求項18】
送信側において、送信データをエントロピー符号化して圧縮データ列を生成し、この圧縮データ列を複数の部分データ列に分割し、各部分データ列を、異なる通信回線を介して、送信することのより送信されたデータを受信する情報受信装置であり、
前記異なる通信回線から前記複数の部分データ列を受信する複数の受信手段と、
受信した複数の部分データ列から圧縮データ列を組み立てる組立手段と、
この組み立てられた圧縮データ列を伸張し、前記送信データを復元する伸張手段と、
から構成されることを特徴とする情報受信装置。
【請求項19】
前記通信回線の1つは専用回線であることを特徴とする請求項18記載の情報受信装置。
【請求項20】
前記複数の部分データ列には、これら部分データ列間の順序を示すラベルが付加されており、
前記組立手段は、前記圧縮データ列を、このラベルに基づいて、前記複数の部分データ列から復元する、
ことを特徴とする請求項18または19に記載の情報受信装置。
【請求項21】
前記受信手段の1つは、前記専用回線を用いて、他の通信回線を特定するための情報を送信側と交換することを特徴とする、請求項19に記載の情報受信装置。
【請求項22】
前記伸張手段は、可変長符号復号器であることを特徴とする、請求項18から21のいずれか1つに記載の情報受信方法。
【請求項23】
コンピュータを情報送信装置として動作させるための情報送信プログラムであり、このプログラムは、下記(A)―(C)のステップを含む情報送信プログラム。
(A)送信データをエントロピー符号化して圧縮データ列を生成するステップと、
(B)この圧縮データ列を複数の部分データ列に分割するステップと、
(C)各部分データ列を、異なる通信回線を介して、受信側に送信するステップ。
【請求項24】
前記通信回線の1つは専用回線であることを特徴とする請求項23記載の情報送信プログラム。
【請求項25】
前記ステップ(B)は、前記複数の部分データ列は、前記圧縮データ列を所定のビット数毎に振り分けることにより生成され、この部分データ列には、その部分データ列間の順序を示すラベルが付加されることを特徴とする請求項23または24に記載の情報送信プログラム。
【請求項26】
前記所定のビット数は、1ビットであることを特徴とする請求項25に記載の情報送信プログラム。
【請求項27】
前記専用回線を用いて、他の通信回線を特定するための情報を受信側と交換するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項24に記載の情報送信プログラム。
【請求項28】
前記エントロピー符号化は、可変長符号化である、請求項23−27のいずれか1つに記載の情報送信プログラム。
【請求項29】
コンピュータを、送信データをエントロピー符号化して圧縮データ列を生成し、この圧縮データ列を複数の部分データ列に分割し、各部分データ列を、異なる通信回線を介して、送信することのより送信されたデータを送信側から受信する情報受信装置として動作させるための情報受信プログラムであり、
このプログラムは、下記(A)、(B)のステップを含む情報受信プログラム。
(A)前記異なる通信回線から受信した部分データ列から圧縮データ列を組み立てるステップ、
(B)この組み立てられた圧縮データ列を伸張し、前記送信データを復元するステップ。
【請求項30】
前記通信回線の1つは専用回線であることを特徴とする請求項29記載の情報受信プログラム。
【請求項31】
前記複数の部分データ列には、これら部分データ列間の順序を示すラベルが付加されており、
前記ステップ(A)は、前記圧縮データ列を、このラベルに基づいて、前記複数の部分データ列から復元する、
ことを特徴とする請求項29または30に記載の情報受信プログラム。
【請求項32】
前記専用回線を用いて、他の通信回線を特定するための情報を前記送信側と交換するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項30に記載の情報受信プログラム。
【請求項33】
前記ステップ(B)は、可変長符号復号化を行うことを特徴とする、請求項29から32のいずれか1つに記載の情報受信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−28806(P2008−28806A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−200463(P2006−200463)
【出願日】平成18年7月24日(2006.7.24)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】