説明

成形機の金型の清掃方法及び成形機

【課題】成形プロセスを妨げることなしに、成形機の金型にこびり付いた残渣を能率良く除去する清掃方法を提供する。
【解決手段】上型ライナー6と下型4を備えて、下型4に充填された配合を上型ライナー6と下型4で挟んでプレスするとともに、待機位置と充填位置を往復して、下型4に配合を充填するチャージャー14を備える成形機1において、チャージャー14に、上型ライナー6及び下型ライナー9に当接する回転ブラシ16と、上型ライナー6及び下型ライナー9に向けて洗浄液を噴射する上向き洗浄ノズル17及び下向き洗浄ノズル15を備えて、チャージャー14が前進する際に下型ライナー9を清掃し、チャージャー14が後退する際に上型ライナー6を清掃する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐火れんが等の成形に使用される成形機の金型の清掃方法、および成形機に関する。
【背景技術】
【0002】
耐火れんがの製造工程は、耐火物やバインダーを秤量する秤量工程、秤量された耐火物とバインダーを混練して配合を得る混練工程、配合を金型に充填・圧縮して成形体を得る成形工程、成形体を乾燥する乾燥工程、乾燥された成形体を焼成して焼成体を得る焼成工程、および焼成体を切削加工する加工工程から構成されている(非特許文献1)。
【0003】
成形工程で使用される成形機は、待機位置と充填位置の間を往復して金型に配合を充填するチャージャーを備えている(特許文献1、特許文献2)。また、配合は混練工程から供給されて、チャージャーが待機位置にある時にチャージャーに投入される。配合の投入を受けたチャージャーは充填位置に移動し、金型に配合を充填し、充填が完了したら、待機位置に戻る。その後、金型に充填された配合はプレスされて成形体になり、成形体は金型から取り出されて、乾燥工程に送られ、その後、焼成工程に送られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−317718号公報
【特許文献2】特開2006−289658号公報
【特許文献3】特開平6−315923号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】加山恒夫他、「最近の耐火物製造技術」(新日鉄技報 第388号 P29)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述したように、成形工程では、充填−成形−取り出しのプロセスが繰り返されるが、このプロセスを繰り返すにつれて、金型に配合の残渣(以下、単に「残渣」という)が溜まる。金型に溜まった残渣は成形不良の原因になるので、定期的に金型を清掃して、残渣を除去する必要がある。
【0007】
しかし、作業者の手作業による金型の清掃は危険が伴う。また、手作業で金型を清掃する間、成形機を停止する必要があるので、成形機の能率が低下するという問題もあった。そこで、近年は、チャージャーの前面にブラシを取り付けて、配合の充填に先だって、ブラシを金型に当てて清掃しているが、それだけでは十分な清掃ができないという問題がある。残渣はバインダーを含むので、金型に強固にこびり付くからである。
【0008】
本発明は、このような背景の下でなされたものであり、成形プロセスを妨げることなしに、金型にこびり付いた残渣を能率良く除去する清掃方法を提供するものである。また該清掃方法を自動的に実行する成形機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る成形機の金型の清掃方法は、上型と下型からなる金型と、待機位置と充填位置を往復して前記下型の内部に配合を充填するチャージャーを備え、前記チャージャーの前記充填位置側に配置されて前記チャージャーと同期して水平移動する回転ブラシと、前記回転ブラシを高位置と低位置の間で昇降させるブラシ昇降手段と、前記回転ブラシより更に前記充填位置寄りに配置されて前記チャージャーと同期して水平移動して、洗浄液を上向きに噴射する上向き洗浄ノズルと、前記回転ブラシより前記待機位置寄りに配置されて前記チャージャーと同期して水平移動して、洗浄液を下向きに噴射する下向き洗浄ノズルとを有する成形機の前記金型の清掃方法において、前記チャージャーが前記待機位置から前記充填位置に進入する際に、前記回転ブラシを下降させて前記下型に当接させるとともに、前記下向き洗浄ノズルから前記下型に向けて前記洗浄液を噴射し、前記チャージャーが前記充填位置から前記待機位置に退出する際に、前記回転ブラシを上昇させて前記上型に当接させるとともに、前記上向き洗浄ノズルから前記上型に向けて前記洗浄液を噴射するものである。
【0010】
また、前記金型の表面を前記洗浄液で湿潤させた後に、前記回転ブラシを前記金型の湿潤された表面に当接させるようにしてもよい。
【0011】
本発明に係る成形機は、上型と下型からなる金型、待機位置と充填位置を往復して前記下型の内部に配合を充填するチャージャー、および制御手段を備える成形機において、前記チャージャーの前記充填位置側に配置されて前記チャージャーと同期して水平移動する回転ブラシと、前記回転ブラシを高位置と低位置の間で昇降させるブラシ昇降手段と、前記回転ブラシより更に前記充填位置寄りに配置されて前記チャージャーと同期して水平移動して、洗浄液を上向きに噴射する上向き洗浄ノズルと、前記回転ブラシより前記待機位置寄りに配置されて前記チャージャーと同期して水平移動して、洗浄液を下向きに噴射する下向き洗浄ノズルとを有するとともに、前記制御手段は、前記チャージャーが前記待機位置から前記充填位置に進入する際には、前記回転ブラシを下降させて前記下型に当接させるとともに、前記下向き洗浄ノズルから前記下型に向けて前記洗浄液を噴射させ、前記チャージャーが前記充填位置から前記待機位置に退出する際には、前記回転ブラシを上昇させて前記上型に当接させるとともに、前記上向き洗浄ノズルから前記上型に向けて前記洗浄液を噴射させるものである。
【0012】
また、前記制御手段は、前記金型の表面を前記洗浄液で湿潤させた後に、前記回転ブラシを前記金型の湿潤された表面に当接させるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、金型に配合を充填するためにチャージャーが待機位置と充填位置の間を往復する際に金型を清掃して残渣を除去するので、成形プロセスを妨げることなしに、金型にこびり付いた残渣を能率良く除去することができる。そのため、成形機の能率と成形品の品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態を示す成形機の概念的な側面図である。
【図2】回転ブラシを昇降する機構の例を示す概念図である。
【図3】ダボブラシを昇降する機構の例を示す概念図である。
【図4】成形機の自動運転シーケンスの例を示す概念的なフローチャートである。
【図5】下型を清掃する状態を示す成形機の概念的な側面図である。
【図6】ダボライナーを清掃する状態を示す成形機の概念的な側面図である。
【図7】下型に配合を充填した状態を示す成形機の概念的な側面図である。
【図8】上型を清掃する状態を示す成形機の概念的な側面図である。
【図9】凸部を有する上型を清掃する状態を示す成形機の概念的な側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の具体的な実施形態を例示する。
【0016】
図1に示すように、成形機1は、ベース2と下型保持フレーム3を備え、下型保持フレーム3は、図示しない昇降手段によって駆動されて、ベース2に対して相対的に昇降する。
【0017】
下型保持フレーム3は下型4を保持する。下型4の上方には上型5があって、上型5は上型ライナー6を備える。また、上型5は図示しない油圧装置で駆動されて下型4に押し当てられ、配合は上型5と下型4に挟まれて、所望の形状に成形される。
【0018】
下型4は、外枠7、外枠ライナー8、下型ライナー9、ダボライナー10及び芯棒11から構成される。外枠7は下型4の外郭を構成する枠であって、下型保持フレーム3に直接固定される。外枠ライナー8は外枠7の内側に取り付けられる型である。下型ライナー9は外枠ライナー8の中にあって、ベース2に固定された昇降シリンダー12によって駆動される型である。また、ダボライナー10はベース2に固定されている。また、芯棒11は外枠7に固定され、外枠7と一緒に昇降する。
【0019】
このように構成されているので、下型保持フレーム3が昇降すると、外枠7と外枠ライナー8は、下型ライナー9及びダボライナー10に対して相対的に昇降する。また、昇降シリンダー12を駆動すると、下型ライナー9は、外枠7、外枠ライナー8、ダボライナー10及び芯棒11に対して相対的に昇降する。
【0020】
下型保持フレーム3の側方には、チャージャーテーブル13が取付けられている。チャージャーテーブル13の上面は、下型保持フレーム3の上面と同一平面になっていて、チャージャー14が載置されている。チャージャー14は、図示しない駆動手段によって駆動されて待機位置(図1に示す位置)と下型4の直上(充填位置)の間を往復して下型4に配合を充填する装置である。なお、配合は、待機位置において、図示しないホッパーからチャージャー14に投入される。
【0021】
さて、チャージャー14の前方(充填位置寄り)には、下向き洗浄ノズル15、回転ブラシ16、上向き洗浄ノズル17及びダボブラシ18が取付けられている。
【0022】
また、成形機1は制御装置19を備える。制御装置19は、入出力(I/O)インターフェイス19a、中央処理装置(CPU)19b、記憶装置(MEMORY)19c等を備えるコンピュータであり、中央処理装置(CPU)19bにインストールされたプログラムと成形機1から入力される制御信号等にしたがって、成形機1を自動運転する。つまり、上型5、下型4、チャージャー14およびその他の構成要素は制御装置19に支配されて動作する。
【0023】
下向き洗浄ノズル15は、洗浄液を下向きに噴射するノズルである。煩雑を避けるために、図1では下向き洗浄ノズル15を1個だけ描いているが、実際には、複数個の下向き洗浄ノズル15が横方向(図の紙面に垂直な方向)に配列されている。
【0024】
回転ブラシ16は、下型ライナー9および上型ライナー6に当接して、下型ライナー9および上型ライナー6にこびり付いた残渣を擦り取るブラシである。なお、図2に示すように、回転ブラシ16は、揺動アーム21とエアシリンダー22を介して、チャージャー14に取付けられていて、エアシリンダー22を伸縮させると、回転ブラシ16は、低位置(下型ライナー9に当接する位置)と高位置(上型ライナー6に当接する位置)の間を昇降する。
【0025】
上向き洗浄ノズル17は、洗浄液を上向きに噴射するノズルである。下向き洗浄ノズル15と同様に、複数個の上向き洗浄ノズル17が横方向(図の紙面に垂直な方向)に配列されている。
【0026】
ダボブラシ18は、下型ライナー9の凹部とダボライナー10に当接して、下型ライナー9の凹部とダボライナー10に残留する残渣を擦り取るブラシである。なお、図3に示すように、ダボブラシ18は、昇降フレーム23とエアシリンダー24を介して、チャージャー14に取付けられていて、エアシリンダー24の伸縮によって昇降される。
【0027】
さて、図4は、成形機1の自動運転シーケンスの例を示す概念的なフローチャートである。このシーケンスは制御装置19にインストールされた制御プログラムに記述される。つまり、この制御プログラムを実行することによって、成形機1は自動運転される。以下、図4に付したステップ番号を引用しながら、成形機1の自動運転シーケンスを説明する。
【0028】
まず、操作員が図示しない操作盤から、製造予定数Nを入力し、「自動運転開始」のスイッチを操作すると、成形機1の自動運転が開始される。
【0029】
[ステップS1(準備)]
自動運転が開始されると、製造完了数Mがリセットされて、0になる。
【0030】
[ステップS2(前進開始)]
製造完了数Mがリセットされると、待機位置に停止していたチャージャー14の前進(充填位置への移動)が開始される。
【0031】
[ステップS3(下型の清掃)]
チャージャー14が前進を始めると同時に、図5に示すように、下向き洗浄ノズル15から下型4に向けて洗浄液を噴出させ、回転ブラシ16を低位置に下降させて、下型ライナー9に当接させる。下向き洗浄ノズル15は回転ブラシ16の進路の前方(充填位置寄り)に洗浄液を噴射するので、下型ライナー9の表面が洗浄液で湿潤になった後で、回転ブラシ16が当接する。この時、下型ライナー9の表面にこびり付いた配合の残渣は洗浄液を含んで軟化しているので、回転ブラシ16によって、容易に除去される。このように、下型ライナー9にこびり付いた残渣は、チャージャー14が待機位置から充填位置に移動する間に除去されるから、下型4の清掃のために成形機1を停止する必要はない。
【0032】
[ステップS4(ダボライナーの清掃)]
ダボブラシ18がダボライナー10の上に来たら、図6に示すように、ダボブラシ18を下降させて、ダボライナー10及び下型ライナー9の凹部に当接させる。この時、ダボライナー10や下型ライナー9の凹部にこびり付いた残渣も洗浄液を含んで軟化しているので、ダボブラシ18によって、容易に除去される。
【0033】
[ステップS5(配合の充填)]
図7に示すように、チャージャー14が下型4の上(つまり充填位置)に来たら、下向き洗浄ノズル15からの洗浄液の噴出を停止して、チャージャー14内の配合25を下型4の中に充填する。
【0034】
[ステップS6(後退開始)]
下型4への配合の充填が終わったら、チャージャー14の後退(待機位置への移動)が開始される。
【0035】
[ステップS7(上型の清掃)]
チャージャー14が後退(待機位置への移動)を開始すると同時に、図8に示すように、上向き洗浄ノズル17から洗浄液を上型5に向けて噴出させ、回転ブラシ16を高位置に上昇させて、上型ライナー6に当接させる。上向き洗浄ノズル17は回転ブラシ16の進路の前方(待機位置寄り)に洗浄液を噴射するので、上型ライナー6の表面が洗浄液で湿潤になった後で、回転ブラシ16が当接する。この時、上型ライナー6の表面にこびり付いた残渣は洗浄液を含んで軟化しているので、容易に除去される。
【0036】
[ステップS8(成形)]
チャージャー14が待機位置へ戻ったら、上型5と下型4で配合をプレスして成形する。
【0037】
[ステップS9(成形品取り出し)]
成形が完了したら、図示しない取り出し装置を使って、成形品を取り出し、製造完了数Mに1を加算する。
【0038】
[ステップS10]
製造完了数Mが製造予定数Nより小さければ(ステップS10;NO)、ステップS2に戻って、ステップS2〜S9を繰り返す。また、製造完了数Mが製造予定数Nに等しければ(ステップS10;YES)、自動運転を終了する。
【0039】
なお、図9に示すように、上型ライナー6に凸部26がある場合は、回転ブラシ16を昇降させて、凸部26に倣わせる。そのため、上型に凹凸がある場合も、残渣を確実に除去することができる。
【0040】
以上、説明したように、成形機1は、待機位置と充填位置の間を往復して配合を下型4へ充填するチャージャー14に、下向き洗浄ノズル15、上向き洗浄ノズル17および回転ブラシ16を取り付けて、往路において下型ライナー9を清掃し、復路において上型ライナー6を清掃する。このため、成形機1の動作には無駄が無いので、高能率の運転が可能になる。また、下型ライナー9及び上型ライナー6にこびり付いた残渣に洗浄液を含ませて軟化させた後で、回転ブラシ16を下型ライナー9及び上型ライナー6に当てるので、残渣は容易に除去される。
【0041】
また、回転ブラシ16は揺動アーム21に支持されて、下型ライナー9あるいは上型ライナー6の凹凸に倣って上下に動く。そのため、凹凸のある金型を高能率で清掃できる。
【0042】
なお、洗浄ノズル15,17から噴射する洗浄液には離型剤を使用する。したがって、下型4及び上型ライナー6の清掃と離型剤の塗布は同時に完了する。そのため、成形機1の能率が向上する。また、洗浄液用のノズルと離型剤用のノズルを別個に設ける必要がないので、成形機1の構造が簡単になる。
【0043】
なお、上記実施形態では、成形機1を運転して、下型4に配合を充填して、耐火れんがを成形するプロセスにおいて、下型4および上型5にこびり付いた残渣を除去する手順を示したが、本発明の方法は成形機1でのみ実施されるものではない。また、本発明の装置の構成は成形機1と同一のものに限定されない。
【0044】
例えば、上記実施形態に示した成形機1は、下向き洗浄ノズル15、回転ブラシ16および上向き洗浄ノズル17をチャージャー14に取り付けて、下向き洗浄ノズル15、回転ブラシ16および上向き洗浄ノズル17がチャージャー14と一体になって待機位置と充填位置の間を往復するが、本発明の方法の実施に使用する成形機及び本発明に係る成形機はかかる構成を備えるものには限定されない。要するに、下向き洗浄ノズル15、回転ブラシ16および上向き洗浄ノズル17が、チャージャー14に対して所定の位置関係を保ちながら、チャージャー14と同期して待機位置と充填位置の間を往復できるように構成されていれば、本発明を実施することができる。例えば、下向き洗浄ノズル15、回転ブラシ16および上向き洗浄ノズル17をチャージャー14から独立した架台に取り付けて、該架台がチャージャー14と同期して待機位置と充填位置の間を移動するような、機械的あるいは電気的手段を備ればよい。機械的手段とは例えば、歯車装置やチェーン装置であり、電気的手段とは例えば、サーボドライブ装置である。
【0045】
また、下型4および上型5の構成は例示であって、金型の構成や寸法、形状を問わず、本発明を適用することができる。また、本発明は耐火れんが以外の成形品を成形する金型の清掃に適用することもできる。
【0046】
また、言うまでもないことだが、本発明は、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲において、自由に変形、応用あるいは改良して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、耐火れんが等を成型する成形機の金型を清掃する方法、および該方法を自動的に実行する成形機として有用である。
【符号の説明】
【0048】
1成形機
2ベース
3下型保持フレーム
4下型
5上型
6上型ライナー
7外枠
8外枠ライナー
9下型ライナー
10ダボライナー
11芯棒
12昇降シリンダー
13チャージャーテーブル
14チャージャー
15下向き洗浄ノズル
16回転ブラシ
17上向き洗浄ノズル
18ダボブラシ
19制御装置
21揺動アーム
22エアシリンダー
23昇降フレーム
24エアシリンダー
25配合
26凸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上型と下型からなる金型と、待機位置と充填位置を往復して前記下型の内部に配合を充填するチャージャーを備えるとともに、
前記チャージャーの前記充填位置側に配置されて前記チャージャーと同期して水平移動する回転ブラシと、
前記回転ブラシを高位置と低位置の間で昇降させるブラシ昇降手段と、
前記回転ブラシより更に前記充填位置寄りに配置されて前記チャージャーと同期して水平移動して、洗浄液を上向きに噴射する上向き洗浄ノズルと、
前記回転ブラシより前記待機位置寄りに配置されて前記チャージャーと同期して水平移動して、洗浄液を下向きに噴射する下向き洗浄ノズルと
を有する成形機の前記金型の清掃方法において、
前記チャージャーが前記待機位置から前記充填位置に進入する際に、前記回転ブラシを下降させて前記下型に当接させるとともに、前記下向き洗浄ノズルから前記下型に向けて前記洗浄液を噴射し、
前記チャージャーが前記充填位置から前記待機位置に退出する際に、前記回転ブラシを上昇させて前記上型に当接させるとともに、前記上向き洗浄ノズルから前記上型に向けて前記洗浄液を噴射する
ことを特徴とする成形機の金型の清掃方法。
【請求項2】
前記金型の表面を前記洗浄液で湿潤させた後に、前記回転ブラシを前記金型の湿潤された表面に当接させる
ことを特徴とする請求項2に記載の成形機の金型の清掃方法。
【請求項3】
上型と下型からなる金型、待機位置と充填位置を往復して前記下型の内部に配合を充填するチャージャー、および制御手段を備える成形機において、
前記チャージャーの前記充填位置側に配置されて前記チャージャーと同期して水平移動する回転ブラシと、
前記回転ブラシを高位置と低位置の間で昇降させるブラシ昇降手段と、
前記回転ブラシより更に前記充填位置寄りに配置されて前記チャージャーと同期して水平移動して、洗浄液を上向きに噴射する上向き洗浄ノズルと、
前記回転ブラシより前記待機位置寄りに配置されて前記チャージャーと同期して水平移動して、洗浄液を下向きに噴射する下向き洗浄ノズルとを有するとともに、
前記制御手段は、
前記チャージャーが前記待機位置から前記充填位置に進入する際には、前記回転ブラシを下降させて前記下型に当接させるとともに、前記下向き洗浄ノズルから前記下型に向けて前記洗浄液を噴射させ、
前記チャージャーが前記充填位置から前記待機位置に退出する際には、前記回転ブラシを上昇させて前記上型に当接させるとともに、前記上向き洗浄ノズルから前記上型に向けて前記洗浄液を噴射させる
ことを特徴とする成形機。
【請求項4】
前記制御手段は、
前記金型の表面を前記洗浄液で湿潤させた後に、前記回転ブラシを前記金型の湿潤された表面に当接させる、
ことを特徴とする請求項3に記載の成形機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−56733(P2011−56733A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−207579(P2009−207579)
【出願日】平成21年9月8日(2009.9.8)
【出願人】(000170716)黒崎播磨株式会社 (314)
【出願人】(508358081)株式会社三石深井 (2)
【Fターム(参考)】