説明

成形研削盤及びその制御方法

【課題】CNC成形研削盤において製品ワークを研削加工する成形砥石に対し補正ドレスを自動で行うことを課題とする。
【解決手段】制御部7Cの自動制御により製品ワークWに対し成形研削加工を行うCNC成形研削盤1において、制御部7Cは、砥石を成形するドレッサ手段21、23を制御するドレッサ制御手段と、成形された砥石である成形砥石11に係る形状を計測する形状計測手段13と、計測された結果と予め設定された目標成形砥石形状との差分情報を生成する差分情報生成手段とを備える。そして、制御部7Cは差分情報に応じて成形砥石11を補正ドレスするための制御を続行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は成形研削盤及びその制御方法に関し、特に成形研削盤において製品ワークを研削加工する砥石に対し補正ドレスを自動で行うCNC成形研削盤及びその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、精密金型市場に広く浸透してきたCNC成形研削盤により、金型構成部品の高精度化・微細化が進み、加工の自動化も実現された。そして、研削加工は、特に寸法精度において、他の工作機械と比して高品質なものを求められる場合が多いため、実際の作業においては、加工の最終結果のみならず様々な状況で計測作業を介入させている。
【0003】
成形研削加工では、製品ワークの形状に合わせて砥石形状の成形、形状計測、そして補正ドレスへとフィードバックさせる手動作業が随時行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−192358号公報
【特許文献2】特開2008−105119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、寸法(形状)計測技術は、成形研削加工にとって非常に重要な位置づけで、より高精度の計測がより高精度の加工を実現する。その作業は、一般に人的作業であるので、作業者の熟練度により結果的に品質にバラつきが出るという問題がある。また、熟練した技能を有する作業者が徐々に減少している問題がある。
【0006】
特に、砥石成形加工を行う際に重要なのが、その成形形状精度である。成形形状精度は、ドレス後に作業者が手動でダミーワークの加工を行い砥石形状を転写させ、投影機などの外部計測器にて確認し、誤差がある場合は、再度補正ドレスを行い、目標の加工精度を満たすまで繰り返し行うので、人が介入する作業が多く、段取り時間がかかっていた。
【0007】
これらのような状況で、機上での成形形状計測技術のニーズが年々高まってきている。本願発明は、CCDカメラによる画像処理技術をCNC成形研削盤に搭載し、成形研削加工における自動計測フィードバック加工、砥石成形・成形精度確認・補正ドレスを自動で行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上述の問題を解決するためのものであり、請求項1に係る発明は、制御部の自動制御により製品ワークに対し成形研削加工を行う成形研削盤において、
前記制御部は、ドレッサ手段を制御するドレッサ制御手段と、前記ドレッサ手段により成形された成形砥石に係る形状を計測する形状計測手段と、この計測の結果と予め設定された目標成形砥石形状との差分情報を生成する差分情報生成手段とを備え、
前記差分情報に応じて前記成形砥石の補正ドレスを実行させることを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明は、前記成形砥石に係る形状は、(a)前記製品ワークを前記成形砥石で加工した形状をCCDカメラで撮像し画像処理で得た形状、(b)前記成形砥石を直接計測できる手段にて計測し認識した形状、(c)前記成形砥石で加工したダミーワークの形状をCCDカメラで撮像し画像処理で得た形状、のうちいずれか1つの形状であることを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る発明は、制御部は、前記差分情報が寸法公差の範囲内であれば製品ワーク加工へ移行する制御を行う一方、前記差分情報が寸法公差の範囲外ならば補正ドレスへと移行する制御を行うものであり、寸法公差内に入るまで繰り返し前記補正ドレスを実行させることを特徴とする。
【0011】
請求項4に係る発明は、制御部の自動制御により製品ワークに対し成形研削加工を行う成形研削盤制御方法において、制御工程は、
ドレッサ手段を制御するドレッサ制御工程と、前記ドレッサ手段により成形された成形砥石に係る形状を計測する形状計測工程と、この計測の結果と予め設定された目標成形砥石形状との差分情報を生成する差分情報生成工程とを含み、
前記差分情報に応じて前記成形砥石の補正ドレスを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ダミーワークに転写された成形砥石の形状を、CCDカメラによる画像処理にて自動計測することで、自動の補正ドレスを可能とし、さらに、自動の補正ドレスを寸法公差内に入るまで繰り返し実行することにより、品質にバラつきが出なく一定の製品精度の加工を短時間にできる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】CNC成形研削盤の概略を示す概略図である。
【図2】CNC成形研削盤の構成を説明する説明図である。
【図3】CNC成形研削盤の構成を説明する説明図である。
【図4】CNC成形研削盤の動作を示すフローチャートである。
【図5】加工形状を説明する説明図である。
【図6】ダミーワークの検査を説明する説明図である。
【図7】ダミーワークの検査結果を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本願発明を実施するための形態を図面を参照し説明する。
【0015】
図1〜3を参照する。本願発明に係るCNC(Computer Numerical Control)成形研削盤1を示している。
【0016】
図1を参照すれば、CNC成形研削盤1は、本体部3と、加工部5と、NC装置7とを備える。前記本体部3は前記加工部5と前記NC装置7を装備するためのベースとなる部分である。前記加工部5は加工を行う部分である。
【0017】
NC装置7は、表示部7Aと、操作部7Bと、制御部7Cとを備える。すなわち、コンピュータにより構成されるものであり、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、外部メモリ等の記憶部、入出力部(表示部7Aとしての画面、操作部7Bとしてのボタン等を含む)等を備えコンピュータプログラムにより制御部7Cとして動作して数値制御等を行う。
【0018】
なお、本実施の形態では座標軸Dim(図1−3参照)に示すように、CNC成形研削盤1の左右方向をW軸方向とし、前後方向ををX軸方向とし、上下高さ方向をY軸方向と定義している。
【0019】
図2を参照する。前記加工部5は、砥石カバー9と成形砥石11とテーブル17とを備え、これらは、製品ワークWを加工する手段として機能する。具体的には、ベース盤19に装着されたテーブル17上には製品ワークWが固定されW軸方向にテーブル17ごと往復移動する一方、X軸、Y軸、W軸方向に移動位置決め可能な成形砥石11を所定の位置に位置決めした後、回転させながら徐徐にY軸方向の下方に移動させ製品ワークWに接触させ研削加工を行う。
【0020】
また、前記加工部5はドレス砥石21とドレスカバー23とを含みベース盤19上に装着されている。これらは、砥石を削るドレッサ手段として機能する。具体的には、砥石カバー9と成形砥石11等は、ドレス砥石21近くまで移動する。図2では、移動後の位置として、砥石カバー9Aと成形砥石11Aとして示している。
【0021】
そして、成形砥石11及びドレス砥石21を回転させると共に、成形砥石11をドレス砥石21に接触させ成形する。本例では、成形砥石11を目標の成形形状の外形に沿ってX軸、Y軸方向に移動させることにより形状を徐徐に形成するようにしている。このドレッサの際には、ドレス砥石21の先端R部分の移動(回転以外の移動)は無いが、成形砥石11の接触面に対し常に垂直に接触するように先端R部分を基準として傾くように構成されている。
【0022】
図3を参照する。加工部5は、CCD(Charge Coupled Device)カメラ13と透過照明装置15とを備え、これらは、形状計測手段の一部として機能する。CCDカメラ15は、通常は、格納されていて、撮像の際に格納場所から撮像位置まで移動する。
【0023】
CNC成形研削盤1の概略の構成は上述のようになるが、本願発明の特徴となる箇所を、さらに詳細に説明する。
【0024】
前記制御部7Cは、砥石を成形するドレッサ手段を制御するドレッサ制御手段と、成形された砥石である成形砥石11に係る形状を計測する形状計測手段と、計測された成形砥石11の形状と予め設定された目標成形砥石形状との差分情報を生成する差分情報生成手段とを備える。
【0025】
そして、制御部7Cは、さらに差分情報に応じて成形砥石11を補正ドレスするための制御を行う。ここで、成形砥石11に係る形状は、(a)製品ワークWを成形砥石11で加工して転写させた形状をCCDカメラ13で撮像し画像処理で得た形状、(b)成形砥石11を直接計測できる手段にて計測し認識した形状、(c)成形砥石11で加工したダミーワークDWの形状をCCDカメラ13で撮像し画像処理で得た形状等である。すなわち、成形砥石11の形状を特定できる手段は本願発明の技術範囲に属する。
【0026】
また、制御部7Cは、差分情報は寸法公差の範囲内であれば製品ワーク加工へ移行する制御を行う一方、差分情報が寸法公差の範囲外ならば補正ドレスへと移行する制御を行うものであり、補正ドレスを寸法公差内に入るまで繰り返し実行する。
【0027】
図4を参照し、CNC成形研削盤1の動作を説明する。
【0028】
初めに、ステップSA01では、まず、NC装置7の記憶部に製品となる形状のCAD(computer aided design)形状データ(DXF(Drawing Exchange Format)フォーマット)を読み込む。
【0029】
図5に読み込んだ製品の形状例を示す。テーパ・Rを組み合わせた凹形状である。なお、この製品の形状から砥石形状のCADデータ(DXFデータ)も生成する。本実施の形態では、このテーパ・Rを組み合わせた形状を研削加工するための成形砥石11を成形ドレスするものである。
【0030】
ステップSA03では、制御部7CがCAD形状データを基に計測に必要となる計測箇所等を含む計測条件設定を行う。例えば、形状を構成する各線分またはR形状等を測定形状として定義する。この際に各線分またはR形状をさらに分割して、測定個所を増やしてもよい。
【0031】
ステップSA05では、ドレッサ手段(ドレス砥石21等)により砥石の成形を行う際に必要となる位置関係、切り込み量、スパークアウト回数(研削の最終段階で行われる動作で、切り込みを与えずに成形砥石11を回転させて、形状に沿って動作する加工を言う。切り残しの除去や仕上げ面の向上のために行われる)の加工・ドレス定義・条件設定を制御部7Cが行う。
【0032】
ステップSA07では、制御部7Cのドレッサ制御手段が加工部5に装着されたドレッサ手段(ドレス砥石21等)を用い砥石形状を成形する制御を行う。なお、このステップSA07では、補正ドレスも行うが後の処理で詳しく説明する。
【0033】
ステップSA09では、ダミーワークDMに成形砥石11の形状を転写させる。すなわち、ダミーワークDWを成形砥石11で研削加工することによりダミーワークDWは成形砥石とほぼ同じ形状になる(ここで、多少の誤差はあるが精度上は無視できるものである)。ダミーワークDWは加工か容易に行えるように数ミリ程度の薄いもので材質は、使用する成形砥石11と相性の良い最適なものとする。
【0034】
ステップSA11では、制御部7Cの形状計測手段が、ダミーワークDWに転写(加工された形状)された形状をCCDカメラ13により撮像し自動計測する。図6を参照する。画面G1、G2に示されているように予め定められた複数の測定点に対応する、実際のダミーワークDW(加工後のダミーワークDW)の各点SP毎の測定を行いX座標位置、Y座標位置を取得する。そして、差分情報生成手段が目標成形砥石形状(例えばCAD形状データ)との差分情報を生成する。
【0035】
ステップSA13では、制御部7Cが公差判定を行う(公差は予め数値を入力し設定してあるものとする)。その測定結果が公差内であれば、ステップSA15でドレスを終了させる。そして、ステップSA17で計測結果を出力してステップSA19の製品ワークWの加工へ進む。判定で測定結果が公差外であれば、ステップSA07の補正ドレスへと移行する。なお、補正ドレスは寸法公差内に入るまで繰り返す。
【0036】
図7を参照する。画面G3に補正ドレス前の測定結果例を示す。すなわち、成形形状上に定義された測定点P1〜P18に対する測定結果を示す。
【0037】
測定点P1の位置:−0.0024(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P2の位置:−0.0020(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P3の位置:−0.0020(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。
【0038】
また、測定点P4の位置:−0.0073(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P5の位置:−0.0073(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P6の位置:−0.0071(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P7の位置:−0.0071(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。
【0039】
また、測定点P8の位置:−0.0012(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P9の位置:−0.0012(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P10の位置:−0.0014(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P11の位置:−0.0014(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。
【0040】
測定点P12の位置:−0.0022(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P13の位置:−0.0022(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P14の位置:−0.0017(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P15の位置:−0.0017(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。
【0041】
さらに、測定点P16の位置:−0.0032(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P17の位置:−0.0032(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P18の位置:−0.0028(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。
【0042】
仮に許容公差を±0.005(mm)と設定すると、公差の範囲外と判断されステップSA07に処理は移行する。なお、補正ドレス前の加工は、このように、加工量をマイナスさせておくことで(加工が足りない)、徐徐に目標の寸法に近づけることが可能である。
【0043】
ステップSA07では、成形ドレス・計測・補正を行う。補正アルゴリズムを用いて、計測結果が公差外の場合は、上記の測定点P1〜P18の測定結果(差分情報)に基づき再ドレス量を求めると共に、ドレッサー位置、ドレッサーR等の補正量を求め、補正ドレスを行う。これにより、作業者による段取り時間が大幅に短縮される。
【0044】
続いて、ステップSA09で、ダミーワークDWの加工を行い、ステップSA11でCCDカメラによる計測を行い、ステップSA13で計測判定を行う。
【0045】
図7の画面G4に補正ドレス後の測定結果例を示す。すなわち、成形形状上に定義された測定点P1〜P18に対しての測定結果を示す。
【0046】
測定点P1の位置:−0.0014(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P2の位置:−0.0012(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P3の位置:−0.0012(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。
【0047】
また、測定点P4の位置:−0.0022(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P5の位置:−0.0022(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P6の位置:−0.0021(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P7の位置:−0.0021(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。
【0048】
また、測定点P8の位置:−0.0005(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P9の位置:−0.0007(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P10の位置:−0.0008(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P11の位置:−0.0008(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。
【0049】
測定点P12の位置:0.0007(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけプラスである。測定点P13の位置:0.0007(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけプラスである。測定点P14の位置:0.0005(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけプラスである。測定点P15の位置:0.0005(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけプラスである。
【0050】
さらに、測定点P16の位置:−0.0006(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P17の位置:−0.0006(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。測定点P18の位置:−0.0005(mm)であり目標値(CAD図形データ)に対し、この量だけマイナスである。
【0051】
仮に許容公差を±0.005(mm)と設定すると、補正ドレス後は公差範囲内と判断されるので処理はステップSA15で補正ドレスを終了させる。そして、ステップSA17で計測結果を出力してステップSA19の製品ワークWの加工へ進む。
【0052】
ステップSA19では、製品ワークWの加工を行う。製品ワークWの加工前に、ワーク基準位置を自動計測することで、成形砥石11の加工開始位置を補正し、製品ワークWの加工を行う。また、成形ドレスにて補正した結果をフィードバックした加工ドレスを織り交ぜながら、製品ワーク加工をプランジ研削にて行う。
【0053】
ステップSA21ではワーク計測を行う。製品ワーク加工終了後に、自動計測による製品精度の確認を行う。加工中の熱変位等の誤差要因が発生しなければ、成形ドレス時の成形精度と同等の加工精度が得られる。計測においては校正機能が装備され、機外のマスター計測器との誤差を縮めることが可能である。
【0054】
ステップSA23では、計測結果を出力し処理を終了する。
【0055】
以上のステップSA01〜ステップSA23の説明では、成形砥石11に係る形状を、成形砥石11で加工したダミーワークDWの形状をCCDカメラ13で撮像し画像処理で得た形状として説明した。
【0056】
しかし、成形砥石11に係る形状は、製品ワークWを成形砥石11で加工し転写させた形状をCCDカメラ13で撮像し画像処理で得た形状、または、成形砥石11を直接計測できる手段にて計測し認識した形状としても良いことは勿論である。
【0057】
この発明は前述の発明の実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことにより、その他の態様で実施し得るものである。
【符号の説明】
【0058】
1 CNC成形研削盤
3 本体部
5 加工部
7 NC装置
7A 表示部
7B 操作部
7C 制御部
9 砥石カバー
11 研削砥石
13 CCDカメラ
15 透過照明装置
17 テーブル
19 ベース盤
21 ドレッサ砥石
23 ドレッサーカバー
W 製品ワーク
DW ダミーワーク
Dim 座標軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部の自動制御により製品ワークに対し成形研削加工を行う成形研削盤において、
前記制御部は、
ドレッサ手段を制御するドレッサ制御手段と、前記ドレッサ手段により成形された成形砥石に係る形状を計測する形状計測手段と、この計測の結果と予め設定された目標成形砥石形状との差分情報を生成する差分情報生成手段とを備え、
前記差分情報に応じて前記成形砥石の補正ドレスを実行させることを特徴とする成型研削盤。
【請求項2】
前記成形砥石に係る形状は、
(a)前記製品ワークを前記成形砥石で加工した形状をCCDカメラで撮像し画像処理で得た形状、
(b)前記成形砥石を直接計測できる手段にて計測し認識した形状、
(c)前記成形砥石で加工したダミーワークの形状をCCDカメラで撮像し画像処理で得た形状、
のうちいずれか1つの形状であることを特徴とする請求項1に記載の成型研削盤。
【請求項3】
前記制御部は、前記差分情報が寸法公差の範囲内であれば製品ワーク加工へ移行する制御を行う一方、前記差分情報が寸法公差の範囲外ならば補正ドレスへと移行する制御を行うものであり、寸法公差内に入るまで繰り返し前記補正ドレスを実行させることを特徴とする請求項1または2に記載の成型研削盤。
【請求項4】
制御部の自動制御により製品ワークに対し成形研削加工を行う成形研削盤制御方法において、制御工程は、
ドレッサ手段を制御するドレッサ制御工程と、前記ドレッサ手段により成形された成形砥石に係る形状を計測する形状計測工程と、この計測の結果と予め設定された目標成形砥石形状との差分情報を生成する差分情報生成工程とを含み、
前記差分情報に応じて前記成形砥石の補正ドレスを実行させることを特徴とする成型研削盤制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−841(P2013−841A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−134856(P2011−134856)
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【出願人】(504279326)株式会社アマダマシンツール (65)
【Fターム(参考)】