手動オーバーライドを備える流体デバイスアクチュエーター
流体デバイスと使用するための装置は、この流体デバイスを作動するための力を提供するために、圧力下で空気に応答する第1の状態を有しかつ第2の状態を有するアクチュエーター(12)を備える。このアクチュエーターと接続されたオーバーライド機構(10)は、このアクチュエーターに提供される力をオーバーライドするために手動で係合可能である。このオーバーライド機構は、第1のハンドル位置および第2のハンドル位置を有するハンドル(40)を含み得る。上記オーバーライド機構は、選択されたハンドル位置でそのハンドルに自動的に掛け金を掛けるための掛け金機構を備え得る。掛け金機構はロック可能であり得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2004年3月10日に出願した、米国特許出願第60/551,721号の利益を主張し、本出願の全ての開示は、参考として援用される。
【0002】
(発明の背景)
(技術分野)
本発明は、アクチュエーター(例えば、流体流れ制御デバイス(例えば、バルブ)のためのアクチュエーター)に関する。より詳細には、本発明は、アクチュエーターを手動でオーバーライドする(例えば、バルブを閉じるために)ための手動オーバーライド特徴を含み、そしてオーバーライド位置を自動的に維持する掛け金機構を有する、アクチュエーターおよび流体デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
(先行技術の説明)
いくつかの流体制御デバイス(例えば、バルブ)は、開口位置と閉鎖位置との間を移動する可動部材を含む。この可動部材が開口位置にあるとき、流体はこのデバイスを通って流れ得る。上記可動部材が閉鎖位置にあるとき、上記デバイスを通る流体流れは、遮断される。このようなデバイスは、開口位置と閉鎖位置の間での、可動部材の移動を制御または作動させるためにアクチュエーターを使用する。このアクチュエーターは、手動式アクチュエーターであり得るか、またはそれは、遠隔制御式アクチュエーター(例えば、空気作動式アクチュエーター)であり得る。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(発明の要旨)
1つの局面では、本発明は、流体デバイスと使用するための装置に関する。このデバイスは、この流体デバイスを作動するための力を提供するために、圧力下で空気に応答する第1の状態を有しかつ第2の状態を有する空気作動式アクチュエーターを備える。この装置はまた、このアクチュエーターによって提供される力をオーバーライドするために手動で係合可能である、アクチュエーターに接続されたオーバーライド機構を備える。
【0005】
別の局面では、本発明は、バルブ閉鎖位置とバルブ開口位置との間を移動可能である、バルブ部材を含むバルブを備える装置に関する。空気作動式アクチュエーターは、バルブ閉鎖位置とバルブ開口位置との間でのバルブ部材の移動に作用する力を提供するために、圧力下で空気を使用するために選択的に作動可能である。オーバーライド機構は、アクチュエーターによって提供される力をオーバーライドするために手動で作動可能である。
【0006】
なお別の局面では、本発明は、バルブ閉鎖位置とバルブ開口位置との間で移動され得るバルブ部材を含むバルブを備える装置に関する。空気作動式アクチュエーターは、バルブ閉鎖位置とバルブ開口位置との間でのバルブ部材の移動をもたらす力を提供するために、圧力下で空気を使用するために選択的に作動可能である。オーバーライド機構は、アクチュエーターによって提供される力をオーバーライドするために手動で作動可能であり、このオーバーライド機構は、ハンドル開口位置およびハンドル閉鎖位置を有するハンドルを含む。このオーバーライド機構は、ハンドルのハンドル閉鎖位置への移動に応じて、バルブ部材にバルブ閉鎖位置内で掛け金を掛けるための掛け金機構を含む。
【0007】
なお別の局面において、本発明は、流体デバイスを作動させるための装置に関する。この装置は、流体デバイスと接続するための手動で係合可能なハンドルを含み、このハンドルは、この流体デバイスを第1の状態から第2の状態へと移動させるために、第1の位置と第2の位置との間の軸の周りを回転可能である。この装置は、ハンドルを第2の位置に掛け金を掛けるための第2の位置へのハンドルの回転に応答する掛け金機構を備える。この掛け金機構は、第2の位置にハンドルをロックしそれによって流体デバイスを第2の状態においてロックする、ロック部材を選択的に受容するためのロック部分を有する。掛け金機構は、第2位置からのハンドルの回転運動を可能にするために、手動で取り外し可能(disengageable)である。
【0008】
本発明のさらなる特徴は、添付の図面と合わせて以下の記述の読みから、本発明が関連する分野の当業者にとって明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(発明の詳細な説明)
本発明は、流体流れ制御デバイス(例えば、バルブ)に関する。具体的には、本発明は、アクチュエーターを手動でオーバーライドする(例えば、バルブを閉じる)ための手動オーバーライド特徴を含み、そしてオーバーライド位置を自動的に維持する掛け金機構を有する、アクチュエーターおよび流体デバイスを提供する。本発明は、種々の構成のアクチュエーターおよびオーバーライド機構に適用可能である。本発明は、バルブに関して例示しているが、他の流体デバイス(流れ制御器、調整器などを含むが、これらに限定はされない)にも使用可能である。本発明の代表的な一実施形態として、図1〜9は、アクチュエーター12に結合されるオーバーライド機構10を例示する。アクチュエーター12は、バルブ14を制御するためのものであり、この一部は、図4および5に模式的に示される。
【0010】
バルブ14は、バルブシート14bおよびバルブシートから離れて間隔をあけた開口位置とバルブシートに係合する閉鎖位置との間でこのバルブシートに対して移動可能である、バルブ部材14aを備える。バルブ部材14aが開口位置にある場合は、バルブ14を通る流体流れを可能し;バルブ部材が閉鎖位置にある場合は、バルブを通る流体流れが遮断される。例示された特定のバルブ14では、バルブ部材は、好ましくは可撓性ダイヤフラムであり、これは、バルブが開口している位置をとることを望む傾向にある。この傾向は、以下に記載されるように、防止される。
【0011】
アクチュエーター12は、バルブ部材14aを開口位置から閉鎖位置へと移動させるように作動可能である。本発明は、空気アクチュエーターおよび示される特定のアクチュエーターの1つを含む、種々のタイプのアクチュエーターに適用可能である。示されるアクチュエーター12とは、空気入口を通って圧力下の空気を受容し、ピストン部材22を、図4に表示されるように軸24に沿って上方へ移動させる、空気作動式アクチュエーターである。このアクチュエーター12は、遠隔作動可能である。すなわち、アクチュエーター12を作動させるための力は、アクチュエーターからそしてバルブから離れた場所からもたらされる。
【0012】
ピストン部材22の移動は、軸24に沿って移動する棒26に伝達される。棒26は、ダイヤフラム(バルブ部材14a)と直接的かまたは間接的に係合可能である。その結果、棒が上方へ移動する場合、ダイヤフラムは、その通常は開口している位置へと自由に移動できる。
【0013】
ピストン22にかかる空気圧が放出されるとき、ピストンおよび棒26は、ばね28の影響下で下方に移動する。棒26の下方移動は、ダイヤフラム14aをその閉鎖位置への移動を引き起こす。従って、バルブ14は、通常は閉じているバルブである。本発明は、通常は開いているバルブにもまた適用可能である。
【0014】
図1〜9に示される装置はまた、アクチュエーター12についての手動オーバーライド機構10を含む。以下に記載されるように、オーバーライド機構10は、アクチュエーター12の場所で手動の力を受容する際に、アクチュエーターがバルブを開口位置にセットしていたか否かに関係なく、バルブを閉鎖位置にセットするように作動可能である。従って、アクチュエーター12が、バルブを開口位置にセットするためにピストン22に空気圧を供給している場合、オーバーライド機構10は、以下に記載されるように、継続する空気圧にさからって(オーバーライドして)、棒26を移動させることによってバルブを閉鎖位置へと移動するように作動可能である。オーバーライド機構10は、好ましくは、この位置に自動的に掛け金を掛け、そしてさらにこの位置にロックされ得る。このようにオーバーライド機構は、バルブを閉鎖位置にロックする。他方では、アクチュエーター12が既にバルブを閉鎖位置にセットされていた場合、オーバーライド機構10は、バルブを閉鎖位置にロックするように操作可能である。
【0015】
例示される特定のオーバーライド機構10の主要な構成要素(他の実施形態も可能である)としては、カラー30;ハンドル40;棒50;ボタン60形態の視覚表示器;アクチュエーターねじ80;およびキャップ82が挙げられる。
【0016】
カラー30は、一般的に、バルブ本体に固定された円筒状本体であり、ハンドル40に隣接した上面32を有する。カラー30は、溝34の形態での内部空洞を有する。溝34は、以下に記載されるように、ボタン60の一部分66をこの中での移動のために受容するカラー30内の、空間であるか、または開口部である。溝34は、軸24を中心にした弓状の構成を有し、そしてこれは、軸の周りで約90度に広がる。カラーの内面は、溝34の上部を規定する縁36を形成する。この弧の一端にて、縁36は、カラー30内に、カラーの上面32を通って溝から上方に延びる円形通路38を形成するために、狭められるかまたは除かれる。
【0017】
ハンドル40は、バルブ開口位置とバルブ閉鎖位置との間で、カラー30に対して軸24の周りを回転するために棒50上に支持される。ハンドル40は、手動の力を受容するために手動で係合可能な部分42を有する。このように手動の力を受容する際に、ハンドル40は、以下に記載されるような90度の範囲内で、カラー30に対して、軸24の周りを回転可能である。
【0018】
ハンドル40は、棒50を受容するために中央開口部44を有する。ハンドル40はまた、軸24から外向きに間隔をあけた1つの場所にて垂直に延びる通し穴46を有する。この通し穴46は、下にあるカラー30中の溝34に位置合わせされる。従って、ハンドル40がカラー30の上を回転するとき、ハンドル内の通し穴46は、カラー内の溝34に沿って移動しそしてその上を移動する。
【0019】
ボタン60は、ハンドルとともに回転するために、およびハンドルおよびカラーに対して回転運動するために、カラー30およびハンドル40内に支持される。ボタン60は、図2に示されるような伸展位置、および図1に示されるような退却位置を有する。
【0020】
ボタン60は、ハンドル40内の通し穴46で受容される上端部分62を有する。ボタン60の上端部分62は、南京錠の留め金、またはロックバーまたはケーブルのようなロック部材(図示せず)を受容するように適合された、開口部64を有する。
【0021】
ボタン60は、上部開口部または通路38以外の全ての場所において縁36よりもより広範である、内部端部部分または下端部分66を有する。この大きさの違いは、ボタン60の下端部分66が、ボタンが通路38に位置合わせされない限り、溝34から軸方向に移動することを遮断する。従って、ボタン60は、カラー30内に全体的に配置されるか、またはハンドル40およびカラー30の両方の中に部分的に配置されるかのいずれかである。
【0022】
オーバーライド機構10は、ボタン60を伸長位置へと付勢するための機構または手段を備える。例示の実施形態では、この機構または手段は、圧縮ばね68である。ばね68は、ハンドル40内で固定される、ボタン60とピン70の間で作用し、このボタンを延ばされた位置に向かって付勢する。ピン70は、ボタン60内の中央スロット72を通って延びる。
【0023】
ハンドル40は、セットねじによって棒50に固定される。棒50は、細長い下端部分76を有する。これは、アクチュエーターねじ80の細長い上端部分78と結合される。アクチュエーターねじ80は、固定されたキャップ82でねじ込まれたねじである。結果として、ハンドル40および棒50の回転は、キャップ82でアクチュエーターねじ80の回転移動を引き起こし、このキャップでのアクチュエーターねじの軸方向の移動も同様である。アクチュエーターねじ80の下端84は、ピストン22と係合可能である。
【0024】
オーバーライド機構10の作動において、ハンドル40は、カラー30に対してこのハンドルをまわす力を受容するために手動で係合可能である。ハンドル40が回転されるときは、棒50およびアクチュエーターねじ80もまた回転する。アクチュエーターねじ80は、それがキャップ82内でねじ込まれるので、それがキャップ中で回転するにつれて軸方向に移動する。アクチュエーターねじ80の軸方向の移動は、ピストン22を通してバルブ棒へ、そしてそれによってバルブダイヤフラムへと伝達される。ダイヤフラムは、開口位置からその閉鎖位置へと移動される。一旦、ハンドル40がカラー30上で約90度回転されると、バルブダイヤフラムは、閉鎖位置へと移動される。このバルブの閉鎖移動は、バルブの空気圧で誘導される任意の開口をオーバーライドし、そしてそれ故に、アクチュエーター12が開口位置にバルブをセットしていたとしても起こる。
【0025】
ハンドル40の回転はまた、ボタン60が軸24の周りを周回することを引き起こす。なぜなら、ボタンの上端部分62は、ハンドル中の通し穴46に配置されるからである。ボタン60が軸24の周りを周回するにつれて、ボタンの下端部分66は、溝34に沿って移動する。ハンドルがその可動域の一端においてハンドル閉鎖位置に達するときは、ボタン60の下端部分66は、カラー30上に縁36がボタンの上方向への移動をもはや遮断しないがある地点まで、溝34に沿って十分遠方に移動している。ばね68の付勢力は、ボタン60の伸長された位置に向かって上方向にボタン60を押し上げるように作用し、ボタンの第2の端部部分66が、溝34から通路36へと軸方向に上方に移動することを引き起こす。
【0026】
ボタン60の上端部分62はまた、軸方向に上方に移動し、ハンドル40の通し穴46から延びるかまたは突き出る。このボタン60の上方向への「ポッピング」移動は、バルブが閉鎖位置にあるという視覚的な表示を操作者に提供する。このようにして、ボタン60は、操作者への表示器部材としての機能を果たす。
【0027】
ボタン60は、スロット72の端部がピン70と係合するまで上方へ移動する。この位置において、ボタン60の下端部分66は、カラー30内の拡張された通路38中に配置される。オーバーライド機構10の一部分がこの位置にあるときは、ハンドル40は、そのバルブ開口位置へと容易には元に戻り得ない。具体的には、ボタン60の下端部分66が、カラー30内の通路38に存在し、そして溝34中に存在しないので、このボタンは、溝に沿って移動して戻り得ない。従って、ボタン60は、カラー30に対して回転位置に固定される。同時に、ボタン60の上端部分62は、ハンドル40内の通し穴46に配置される。ハンドル40の通し穴46中でのボタン60の位置決めは、軸24の周りで、カラー30に対するハンドルの回転を遮断する。結果として、ハンドル40は、ハンドル開口位置に回転して戻り得ない。そしてボタン60は、それがハンドルとカラー30の間で接合部を越えて延びるので、ハンドル閉鎖位置からのハンドルの移動を遮断し、それによってバルブ開口位置へのバルブの移動を遮断し、掛け金機構として機能を果たす。
【0028】
この遮断作用は、不注意によるバルブの開口を阻止し得る。この遮断作用は、ハンドル40がバルブ開口位置へと回転されるときはいつでも自動的に生じる。ボタンの下端部分66が溝34中に存在し、ばね68の付勢に対抗して、バルブ閉鎖位置から離れてハンドル40を同時に回転するように、手動でボタン60を押して十分遠方に引っ込ませることによってのみ、遮断作用は、不可能にされ得る。
【0029】
ボタン60の上端部分62が、従ってハンドル40から突き出るときは、ボタン中の開口部64は、露出される。南京錠の留め金、または別のロック機構(例えば、ロックバーおよびケーブル)は、開口部64を通って配置され得る。これは、ボタン60が軸方向に移動してハンドル40へと引っ込ませることを遮断する。従って、バルブは、ロック部材がボタン60から除かれるまで、「閉鎖(locked out)」される。
【0030】
任意のこのようなロック部材がボタン60から除かれて、そして掛け金機構を解放すすることが望ましい場合、ボタンの突出する上端部分62は、手動で係合されてそしてハンドル40へと下方に押される。これは、ボタン60の下端部分66の、カラー30内の通路38から、縁36の下でかつおよび溝34中の位置への移動を生じさせる。ボタン60の下端部分66は、次いで溝34中の円周で移動可能である。ハンドル40に付与された回転力は、ボタン60の上端部分62を通ってボタンの下端部分66へと伝達されて、それは、ボタン下端部分が開始位置に向かって、溝34中で円周方向に移動することを引き起こす。カラー30内で移動させるためのこのボタン60の解放は、ハンドル40がカラー上で回転されることを可能し、バルブを開口させる。
【0031】
図1〜9に示されるデバイスはまた、バルブ位置の別の視覚表示器を備える。この表示器90は、流体流れを制御するための軸方向への移動に依存する任意の流体デバイスと使用可能であり、そして特に、例示される特定のオーバーライド機構に有用である。なぜなら、そのハンドル位置それ自体が、下にあるバルブが開口されるかまたは閉鎖されるかどうかを示す必要がないからである。
【0032】
表示器90は、軸24の周りを120度間隔で配置された3本の棒92を備える。各棒92は、ピストン22とともに上下方向に移動する。各棒92は、緑色リング部分96および赤色リング部分98を有する環状表示器リング24へと、その上端部にて調節可能に取り付けられる。
【0033】
最初にバルブ14が取り付けられるときに、表示器90(棒92に対するリング94)の位置は、それが正確に示すようにセットされる。ピストン22が上方に移動するときに、バルブ14が開口されて、棒92は、指示リング94を上方に移動させ、そして緑色リング部分96がスロット99を介して現れる。ピストン22が下方に移動するときには、バルブ14が閉鎖し、棒92は、表示器リング94を下方に移動させ、そして赤色リング部分98がスロット99を介して現れる。
【0034】
図10〜16は、本発明の第2の実施形態である機構100を例示する。機構100は、バルブアクチュエーター106を有するバルブ104についてのハンドル102を備える。バルブ104およびバルブアクチュエーター106は、図1〜9に示されるものと同じかまたは類似するものであり得る。従って、例示されるように機構100は、アクチュエーターのための掛け金オーバーライド機構である。機構100はまた、それと連結しないアクチュエーターを有する、単にバルブのための回転可能なハンドル(例えば、四分の一回転バルブ)として使用可能である。
【0035】
ハンドル102は、スプライン結合されているか、またはそうでなければアクチュエーター棒108とともに回転するために結合されている。軸110の周りのハンドル102の回転は、アクチュエーター棒108の回転、および結果として生じるバルブ104の開口および閉鎖をもたらす。ハンドル102は、軸110から半径方向へ外向きに間隔をあけた位置にある単一の通し穴112を有する。通し穴112は、ハンドル102の上面114と底面116との間で軸方向に延びる。
【0036】
表示器部材120は、ハンドル102中の通し穴112に配置される。表示器部材120は、軸110に平行する方向に垂直方向に滑走移動するための通し穴112中で支持される。表示器部材120は、ロック部材開口部124を含む上端部分122を有する。表示器部材120は、軸110の周りでハンドル102とともに回転可能である。
【0037】
オーバーライド機構100は、バルブ104および/またはバルブアクチュエーター106の固定部分上に取り付けられたカラー130を備える。カラー130は、ハンドル102の底面134に隣接する環状の上面132を含むほぼ円筒構造を有する。
【0038】
カラー130は、バルブ104および/またはバルブアクチュエーター106上の適所に回転式で固定される。カラー130は、円周方向に90度だけ間隔をあけた、2つのプランジャー開口部136および136aを有する。プランジャー開口部136および136aは、カラー130の上面132から下方に延びる。プランジャー開口部136および136aは、ハンドル102中の通し穴112と同じ距離だけ、軸110から間隔をあけて離れている。
【0039】
プランジャー140およびばね142は、プランジャー開口部136に受容される。ばね142は、プランジャー140を上方向、すなわち、カラー130およびハンドル102の上面132に向かう方向に、付勢する。ばね142は、十分に圧縮可能であり、その結果、プランジャー140は、カラーの上面132から突き出ることなく、カラー130内のプランジャー開口部136で完全に受容され得る。同様の様式において、第2のプランジャー140aは、第2のプランジャー開口部136aにおいて、第2のばね142aとともに、受容される。
【0040】
ハンドル102が軸110の周りを回転されるときに、それは、カラー130に対してそしてそれ故に、プランジャー140に対して回転する。結果として、通し穴112および表示器部材120は、プランジャー140が配置される同じ弧に沿って、軸110の周りを回転する。ハンドル102は、バルブ104がバルブの開口状態とその閉鎖状態との間で移動するにつれて、90度の可動域を通って軸110の周りを回転する。
【0041】
ハンドル102が、軸110の周りのその90度の可動域の一端にあるときは、例えば、図11に示されるように、バルブ104は、閉鎖位置にある。通し穴112は、第1のプランジャー140の上に配置される。次いでパーツが位置合わせされるときは、ばね142の力は、第1のプランジャー140に作用して、第1のプランジャーを押し、そしてまた、表示器部材120を、図11に示されるような位置へ上方に押す。プランジャー140は、カラー130の上面132とハンドル102の底面116との間で接合部を越えて延びる。結果として、プランジャー140は、カラー130に対するハンドル102の回転を遮断して、従って、バルブ104は、閉鎖位置に掛け金を掛けられる。
【0042】
同時に、表示器部材120は、ハンドル102中で上方に押され、その結果、その上端部分122は、ハンドルの上面114から突き出る。これは、バルブ104の閉鎖状態および掛け金を掛けた状態の視覚的な表示を提供する。
【0043】
表示器部材120の突出端部部分122は、開口部124を通って、南京錠またはロックバーもしくはケーブルの形態でのロック部材(図示せず)を受容し得る。これは、開口位置で最初に単に掛け金を掛けるのではなく、バルブ104を外部からロックされることを可能にする。表示器部材120は、ハンドル102中の開口部で回転可能である。従って、開口部124は、オーバーライド機構100のハンドル開口位置またはハンドル閉鎖位置に関係なく、任意の配向で位置合わせされ得る。これは、一列に複数の流体デバイスをロックするためのケーブルまたはロックバーの使用を容易にし得る。この実施形態および他の実施形態の他のバリエーションが可能であり、これは、開口部124のようなロック部材開口部を含まない(このようなバリエーションは、出っ張りはないがロック可能ではない。
【0044】
同様の様式において、ハンドル102が軸110の周りでそのハンドルの90度の可動域の他の一端(図示せず)にある場合、バルブ104は、開口位置にある。ハンドル102中の通し穴112は、第2のプランジャー140aを越えて位置される。第2のばね142aの力は、第2のプランジャー140aに作用して、第2プランジャーを押して、そして表示器部材120を上方に押す。第2のプランジャー140aは、カラー130の上面132とハンドル102の底面116との間で接合部を越えて延びる。結果として、第2のプランジャー140aは、カラー130に対するハンドル102の回転を遮断し、そして従って、バルブ104は、閉鎖位置に掛け金を掛けられる。
【0045】
機構100のようなロック機構の他の実施形態は、たった1つのプランジャーを備え得る。このような場合、機構は、その機構の90度の可動域の一端のみで、掛け金を掛ける(そして、それらの視覚的表示を提供する)。加えて、本発明の全ての形態にある本発明は、90度以外(例えば、180度または270度または他の角度)の可動域にわたって回転可能である、流体デバイスに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は、第1の状態で示される、本発明の第1の実施形態であるオーバーライド機構の斜視図である。
【図2】図2は、第2の状態でオーバーライド機構を示す、図1と同様の図である。
【図3】図3は、図1の機構の分解斜視図である。
【図4】図4は、第1の状態で示される図1の機構の断面図である。
【図5】図5は、第2の状態で機構を示す図4と同様の断面図である。
【図6】図6は、掛け金を外した状態で示される、図1の機構の一部分の拡大断面図である。
【図7】図7は、掛け金を掛けた状態で示される、図6と同様の図である。
【図8】図8は、図1のオーバーライド機構の一部分の底面図である。
【図9】図9は、図1のオーバーライド機構の一部分の斜視図である。
【図10】図10は、アクチュエーターおよびバルブを伴う、本発明の第2の実施形態であるオーバーライド機構の斜視図である。
【図11】図11は、図10のオーバーライド機構の部分切取斜視図である。
【図12】図12は、掛け金を外した状態で示される、図10のオーバーライド機構の断面図である。
【図13】図13は、掛け金を掛けた状態での機構を示す、図12と同様の図である。
【図14】図14は、図10の機構の分解斜視図である。
【図15】図15は、機構の可動域の一端にて示される、図10の機構の上面図である。
【図16】図16は、機構の可動域の端部の間の状態で示される、図10の機構の別の上面図である。
【図17】図17は、図10の機構の部分切取断面図である。
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2004年3月10日に出願した、米国特許出願第60/551,721号の利益を主張し、本出願の全ての開示は、参考として援用される。
【0002】
(発明の背景)
(技術分野)
本発明は、アクチュエーター(例えば、流体流れ制御デバイス(例えば、バルブ)のためのアクチュエーター)に関する。より詳細には、本発明は、アクチュエーターを手動でオーバーライドする(例えば、バルブを閉じるために)ための手動オーバーライド特徴を含み、そしてオーバーライド位置を自動的に維持する掛け金機構を有する、アクチュエーターおよび流体デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
(先行技術の説明)
いくつかの流体制御デバイス(例えば、バルブ)は、開口位置と閉鎖位置との間を移動する可動部材を含む。この可動部材が開口位置にあるとき、流体はこのデバイスを通って流れ得る。上記可動部材が閉鎖位置にあるとき、上記デバイスを通る流体流れは、遮断される。このようなデバイスは、開口位置と閉鎖位置の間での、可動部材の移動を制御または作動させるためにアクチュエーターを使用する。このアクチュエーターは、手動式アクチュエーターであり得るか、またはそれは、遠隔制御式アクチュエーター(例えば、空気作動式アクチュエーター)であり得る。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(発明の要旨)
1つの局面では、本発明は、流体デバイスと使用するための装置に関する。このデバイスは、この流体デバイスを作動するための力を提供するために、圧力下で空気に応答する第1の状態を有しかつ第2の状態を有する空気作動式アクチュエーターを備える。この装置はまた、このアクチュエーターによって提供される力をオーバーライドするために手動で係合可能である、アクチュエーターに接続されたオーバーライド機構を備える。
【0005】
別の局面では、本発明は、バルブ閉鎖位置とバルブ開口位置との間を移動可能である、バルブ部材を含むバルブを備える装置に関する。空気作動式アクチュエーターは、バルブ閉鎖位置とバルブ開口位置との間でのバルブ部材の移動に作用する力を提供するために、圧力下で空気を使用するために選択的に作動可能である。オーバーライド機構は、アクチュエーターによって提供される力をオーバーライドするために手動で作動可能である。
【0006】
なお別の局面では、本発明は、バルブ閉鎖位置とバルブ開口位置との間で移動され得るバルブ部材を含むバルブを備える装置に関する。空気作動式アクチュエーターは、バルブ閉鎖位置とバルブ開口位置との間でのバルブ部材の移動をもたらす力を提供するために、圧力下で空気を使用するために選択的に作動可能である。オーバーライド機構は、アクチュエーターによって提供される力をオーバーライドするために手動で作動可能であり、このオーバーライド機構は、ハンドル開口位置およびハンドル閉鎖位置を有するハンドルを含む。このオーバーライド機構は、ハンドルのハンドル閉鎖位置への移動に応じて、バルブ部材にバルブ閉鎖位置内で掛け金を掛けるための掛け金機構を含む。
【0007】
なお別の局面において、本発明は、流体デバイスを作動させるための装置に関する。この装置は、流体デバイスと接続するための手動で係合可能なハンドルを含み、このハンドルは、この流体デバイスを第1の状態から第2の状態へと移動させるために、第1の位置と第2の位置との間の軸の周りを回転可能である。この装置は、ハンドルを第2の位置に掛け金を掛けるための第2の位置へのハンドルの回転に応答する掛け金機構を備える。この掛け金機構は、第2の位置にハンドルをロックしそれによって流体デバイスを第2の状態においてロックする、ロック部材を選択的に受容するためのロック部分を有する。掛け金機構は、第2位置からのハンドルの回転運動を可能にするために、手動で取り外し可能(disengageable)である。
【0008】
本発明のさらなる特徴は、添付の図面と合わせて以下の記述の読みから、本発明が関連する分野の当業者にとって明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(発明の詳細な説明)
本発明は、流体流れ制御デバイス(例えば、バルブ)に関する。具体的には、本発明は、アクチュエーターを手動でオーバーライドする(例えば、バルブを閉じる)ための手動オーバーライド特徴を含み、そしてオーバーライド位置を自動的に維持する掛け金機構を有する、アクチュエーターおよび流体デバイスを提供する。本発明は、種々の構成のアクチュエーターおよびオーバーライド機構に適用可能である。本発明は、バルブに関して例示しているが、他の流体デバイス(流れ制御器、調整器などを含むが、これらに限定はされない)にも使用可能である。本発明の代表的な一実施形態として、図1〜9は、アクチュエーター12に結合されるオーバーライド機構10を例示する。アクチュエーター12は、バルブ14を制御するためのものであり、この一部は、図4および5に模式的に示される。
【0010】
バルブ14は、バルブシート14bおよびバルブシートから離れて間隔をあけた開口位置とバルブシートに係合する閉鎖位置との間でこのバルブシートに対して移動可能である、バルブ部材14aを備える。バルブ部材14aが開口位置にある場合は、バルブ14を通る流体流れを可能し;バルブ部材が閉鎖位置にある場合は、バルブを通る流体流れが遮断される。例示された特定のバルブ14では、バルブ部材は、好ましくは可撓性ダイヤフラムであり、これは、バルブが開口している位置をとることを望む傾向にある。この傾向は、以下に記載されるように、防止される。
【0011】
アクチュエーター12は、バルブ部材14aを開口位置から閉鎖位置へと移動させるように作動可能である。本発明は、空気アクチュエーターおよび示される特定のアクチュエーターの1つを含む、種々のタイプのアクチュエーターに適用可能である。示されるアクチュエーター12とは、空気入口を通って圧力下の空気を受容し、ピストン部材22を、図4に表示されるように軸24に沿って上方へ移動させる、空気作動式アクチュエーターである。このアクチュエーター12は、遠隔作動可能である。すなわち、アクチュエーター12を作動させるための力は、アクチュエーターからそしてバルブから離れた場所からもたらされる。
【0012】
ピストン部材22の移動は、軸24に沿って移動する棒26に伝達される。棒26は、ダイヤフラム(バルブ部材14a)と直接的かまたは間接的に係合可能である。その結果、棒が上方へ移動する場合、ダイヤフラムは、その通常は開口している位置へと自由に移動できる。
【0013】
ピストン22にかかる空気圧が放出されるとき、ピストンおよび棒26は、ばね28の影響下で下方に移動する。棒26の下方移動は、ダイヤフラム14aをその閉鎖位置への移動を引き起こす。従って、バルブ14は、通常は閉じているバルブである。本発明は、通常は開いているバルブにもまた適用可能である。
【0014】
図1〜9に示される装置はまた、アクチュエーター12についての手動オーバーライド機構10を含む。以下に記載されるように、オーバーライド機構10は、アクチュエーター12の場所で手動の力を受容する際に、アクチュエーターがバルブを開口位置にセットしていたか否かに関係なく、バルブを閉鎖位置にセットするように作動可能である。従って、アクチュエーター12が、バルブを開口位置にセットするためにピストン22に空気圧を供給している場合、オーバーライド機構10は、以下に記載されるように、継続する空気圧にさからって(オーバーライドして)、棒26を移動させることによってバルブを閉鎖位置へと移動するように作動可能である。オーバーライド機構10は、好ましくは、この位置に自動的に掛け金を掛け、そしてさらにこの位置にロックされ得る。このようにオーバーライド機構は、バルブを閉鎖位置にロックする。他方では、アクチュエーター12が既にバルブを閉鎖位置にセットされていた場合、オーバーライド機構10は、バルブを閉鎖位置にロックするように操作可能である。
【0015】
例示される特定のオーバーライド機構10の主要な構成要素(他の実施形態も可能である)としては、カラー30;ハンドル40;棒50;ボタン60形態の視覚表示器;アクチュエーターねじ80;およびキャップ82が挙げられる。
【0016】
カラー30は、一般的に、バルブ本体に固定された円筒状本体であり、ハンドル40に隣接した上面32を有する。カラー30は、溝34の形態での内部空洞を有する。溝34は、以下に記載されるように、ボタン60の一部分66をこの中での移動のために受容するカラー30内の、空間であるか、または開口部である。溝34は、軸24を中心にした弓状の構成を有し、そしてこれは、軸の周りで約90度に広がる。カラーの内面は、溝34の上部を規定する縁36を形成する。この弧の一端にて、縁36は、カラー30内に、カラーの上面32を通って溝から上方に延びる円形通路38を形成するために、狭められるかまたは除かれる。
【0017】
ハンドル40は、バルブ開口位置とバルブ閉鎖位置との間で、カラー30に対して軸24の周りを回転するために棒50上に支持される。ハンドル40は、手動の力を受容するために手動で係合可能な部分42を有する。このように手動の力を受容する際に、ハンドル40は、以下に記載されるような90度の範囲内で、カラー30に対して、軸24の周りを回転可能である。
【0018】
ハンドル40は、棒50を受容するために中央開口部44を有する。ハンドル40はまた、軸24から外向きに間隔をあけた1つの場所にて垂直に延びる通し穴46を有する。この通し穴46は、下にあるカラー30中の溝34に位置合わせされる。従って、ハンドル40がカラー30の上を回転するとき、ハンドル内の通し穴46は、カラー内の溝34に沿って移動しそしてその上を移動する。
【0019】
ボタン60は、ハンドルとともに回転するために、およびハンドルおよびカラーに対して回転運動するために、カラー30およびハンドル40内に支持される。ボタン60は、図2に示されるような伸展位置、および図1に示されるような退却位置を有する。
【0020】
ボタン60は、ハンドル40内の通し穴46で受容される上端部分62を有する。ボタン60の上端部分62は、南京錠の留め金、またはロックバーまたはケーブルのようなロック部材(図示せず)を受容するように適合された、開口部64を有する。
【0021】
ボタン60は、上部開口部または通路38以外の全ての場所において縁36よりもより広範である、内部端部部分または下端部分66を有する。この大きさの違いは、ボタン60の下端部分66が、ボタンが通路38に位置合わせされない限り、溝34から軸方向に移動することを遮断する。従って、ボタン60は、カラー30内に全体的に配置されるか、またはハンドル40およびカラー30の両方の中に部分的に配置されるかのいずれかである。
【0022】
オーバーライド機構10は、ボタン60を伸長位置へと付勢するための機構または手段を備える。例示の実施形態では、この機構または手段は、圧縮ばね68である。ばね68は、ハンドル40内で固定される、ボタン60とピン70の間で作用し、このボタンを延ばされた位置に向かって付勢する。ピン70は、ボタン60内の中央スロット72を通って延びる。
【0023】
ハンドル40は、セットねじによって棒50に固定される。棒50は、細長い下端部分76を有する。これは、アクチュエーターねじ80の細長い上端部分78と結合される。アクチュエーターねじ80は、固定されたキャップ82でねじ込まれたねじである。結果として、ハンドル40および棒50の回転は、キャップ82でアクチュエーターねじ80の回転移動を引き起こし、このキャップでのアクチュエーターねじの軸方向の移動も同様である。アクチュエーターねじ80の下端84は、ピストン22と係合可能である。
【0024】
オーバーライド機構10の作動において、ハンドル40は、カラー30に対してこのハンドルをまわす力を受容するために手動で係合可能である。ハンドル40が回転されるときは、棒50およびアクチュエーターねじ80もまた回転する。アクチュエーターねじ80は、それがキャップ82内でねじ込まれるので、それがキャップ中で回転するにつれて軸方向に移動する。アクチュエーターねじ80の軸方向の移動は、ピストン22を通してバルブ棒へ、そしてそれによってバルブダイヤフラムへと伝達される。ダイヤフラムは、開口位置からその閉鎖位置へと移動される。一旦、ハンドル40がカラー30上で約90度回転されると、バルブダイヤフラムは、閉鎖位置へと移動される。このバルブの閉鎖移動は、バルブの空気圧で誘導される任意の開口をオーバーライドし、そしてそれ故に、アクチュエーター12が開口位置にバルブをセットしていたとしても起こる。
【0025】
ハンドル40の回転はまた、ボタン60が軸24の周りを周回することを引き起こす。なぜなら、ボタンの上端部分62は、ハンドル中の通し穴46に配置されるからである。ボタン60が軸24の周りを周回するにつれて、ボタンの下端部分66は、溝34に沿って移動する。ハンドルがその可動域の一端においてハンドル閉鎖位置に達するときは、ボタン60の下端部分66は、カラー30上に縁36がボタンの上方向への移動をもはや遮断しないがある地点まで、溝34に沿って十分遠方に移動している。ばね68の付勢力は、ボタン60の伸長された位置に向かって上方向にボタン60を押し上げるように作用し、ボタンの第2の端部部分66が、溝34から通路36へと軸方向に上方に移動することを引き起こす。
【0026】
ボタン60の上端部分62はまた、軸方向に上方に移動し、ハンドル40の通し穴46から延びるかまたは突き出る。このボタン60の上方向への「ポッピング」移動は、バルブが閉鎖位置にあるという視覚的な表示を操作者に提供する。このようにして、ボタン60は、操作者への表示器部材としての機能を果たす。
【0027】
ボタン60は、スロット72の端部がピン70と係合するまで上方へ移動する。この位置において、ボタン60の下端部分66は、カラー30内の拡張された通路38中に配置される。オーバーライド機構10の一部分がこの位置にあるときは、ハンドル40は、そのバルブ開口位置へと容易には元に戻り得ない。具体的には、ボタン60の下端部分66が、カラー30内の通路38に存在し、そして溝34中に存在しないので、このボタンは、溝に沿って移動して戻り得ない。従って、ボタン60は、カラー30に対して回転位置に固定される。同時に、ボタン60の上端部分62は、ハンドル40内の通し穴46に配置される。ハンドル40の通し穴46中でのボタン60の位置決めは、軸24の周りで、カラー30に対するハンドルの回転を遮断する。結果として、ハンドル40は、ハンドル開口位置に回転して戻り得ない。そしてボタン60は、それがハンドルとカラー30の間で接合部を越えて延びるので、ハンドル閉鎖位置からのハンドルの移動を遮断し、それによってバルブ開口位置へのバルブの移動を遮断し、掛け金機構として機能を果たす。
【0028】
この遮断作用は、不注意によるバルブの開口を阻止し得る。この遮断作用は、ハンドル40がバルブ開口位置へと回転されるときはいつでも自動的に生じる。ボタンの下端部分66が溝34中に存在し、ばね68の付勢に対抗して、バルブ閉鎖位置から離れてハンドル40を同時に回転するように、手動でボタン60を押して十分遠方に引っ込ませることによってのみ、遮断作用は、不可能にされ得る。
【0029】
ボタン60の上端部分62が、従ってハンドル40から突き出るときは、ボタン中の開口部64は、露出される。南京錠の留め金、または別のロック機構(例えば、ロックバーおよびケーブル)は、開口部64を通って配置され得る。これは、ボタン60が軸方向に移動してハンドル40へと引っ込ませることを遮断する。従って、バルブは、ロック部材がボタン60から除かれるまで、「閉鎖(locked out)」される。
【0030】
任意のこのようなロック部材がボタン60から除かれて、そして掛け金機構を解放すすることが望ましい場合、ボタンの突出する上端部分62は、手動で係合されてそしてハンドル40へと下方に押される。これは、ボタン60の下端部分66の、カラー30内の通路38から、縁36の下でかつおよび溝34中の位置への移動を生じさせる。ボタン60の下端部分66は、次いで溝34中の円周で移動可能である。ハンドル40に付与された回転力は、ボタン60の上端部分62を通ってボタンの下端部分66へと伝達されて、それは、ボタン下端部分が開始位置に向かって、溝34中で円周方向に移動することを引き起こす。カラー30内で移動させるためのこのボタン60の解放は、ハンドル40がカラー上で回転されることを可能し、バルブを開口させる。
【0031】
図1〜9に示されるデバイスはまた、バルブ位置の別の視覚表示器を備える。この表示器90は、流体流れを制御するための軸方向への移動に依存する任意の流体デバイスと使用可能であり、そして特に、例示される特定のオーバーライド機構に有用である。なぜなら、そのハンドル位置それ自体が、下にあるバルブが開口されるかまたは閉鎖されるかどうかを示す必要がないからである。
【0032】
表示器90は、軸24の周りを120度間隔で配置された3本の棒92を備える。各棒92は、ピストン22とともに上下方向に移動する。各棒92は、緑色リング部分96および赤色リング部分98を有する環状表示器リング24へと、その上端部にて調節可能に取り付けられる。
【0033】
最初にバルブ14が取り付けられるときに、表示器90(棒92に対するリング94)の位置は、それが正確に示すようにセットされる。ピストン22が上方に移動するときに、バルブ14が開口されて、棒92は、指示リング94を上方に移動させ、そして緑色リング部分96がスロット99を介して現れる。ピストン22が下方に移動するときには、バルブ14が閉鎖し、棒92は、表示器リング94を下方に移動させ、そして赤色リング部分98がスロット99を介して現れる。
【0034】
図10〜16は、本発明の第2の実施形態である機構100を例示する。機構100は、バルブアクチュエーター106を有するバルブ104についてのハンドル102を備える。バルブ104およびバルブアクチュエーター106は、図1〜9に示されるものと同じかまたは類似するものであり得る。従って、例示されるように機構100は、アクチュエーターのための掛け金オーバーライド機構である。機構100はまた、それと連結しないアクチュエーターを有する、単にバルブのための回転可能なハンドル(例えば、四分の一回転バルブ)として使用可能である。
【0035】
ハンドル102は、スプライン結合されているか、またはそうでなければアクチュエーター棒108とともに回転するために結合されている。軸110の周りのハンドル102の回転は、アクチュエーター棒108の回転、および結果として生じるバルブ104の開口および閉鎖をもたらす。ハンドル102は、軸110から半径方向へ外向きに間隔をあけた位置にある単一の通し穴112を有する。通し穴112は、ハンドル102の上面114と底面116との間で軸方向に延びる。
【0036】
表示器部材120は、ハンドル102中の通し穴112に配置される。表示器部材120は、軸110に平行する方向に垂直方向に滑走移動するための通し穴112中で支持される。表示器部材120は、ロック部材開口部124を含む上端部分122を有する。表示器部材120は、軸110の周りでハンドル102とともに回転可能である。
【0037】
オーバーライド機構100は、バルブ104および/またはバルブアクチュエーター106の固定部分上に取り付けられたカラー130を備える。カラー130は、ハンドル102の底面134に隣接する環状の上面132を含むほぼ円筒構造を有する。
【0038】
カラー130は、バルブ104および/またはバルブアクチュエーター106上の適所に回転式で固定される。カラー130は、円周方向に90度だけ間隔をあけた、2つのプランジャー開口部136および136aを有する。プランジャー開口部136および136aは、カラー130の上面132から下方に延びる。プランジャー開口部136および136aは、ハンドル102中の通し穴112と同じ距離だけ、軸110から間隔をあけて離れている。
【0039】
プランジャー140およびばね142は、プランジャー開口部136に受容される。ばね142は、プランジャー140を上方向、すなわち、カラー130およびハンドル102の上面132に向かう方向に、付勢する。ばね142は、十分に圧縮可能であり、その結果、プランジャー140は、カラーの上面132から突き出ることなく、カラー130内のプランジャー開口部136で完全に受容され得る。同様の様式において、第2のプランジャー140aは、第2のプランジャー開口部136aにおいて、第2のばね142aとともに、受容される。
【0040】
ハンドル102が軸110の周りを回転されるときに、それは、カラー130に対してそしてそれ故に、プランジャー140に対して回転する。結果として、通し穴112および表示器部材120は、プランジャー140が配置される同じ弧に沿って、軸110の周りを回転する。ハンドル102は、バルブ104がバルブの開口状態とその閉鎖状態との間で移動するにつれて、90度の可動域を通って軸110の周りを回転する。
【0041】
ハンドル102が、軸110の周りのその90度の可動域の一端にあるときは、例えば、図11に示されるように、バルブ104は、閉鎖位置にある。通し穴112は、第1のプランジャー140の上に配置される。次いでパーツが位置合わせされるときは、ばね142の力は、第1のプランジャー140に作用して、第1のプランジャーを押し、そしてまた、表示器部材120を、図11に示されるような位置へ上方に押す。プランジャー140は、カラー130の上面132とハンドル102の底面116との間で接合部を越えて延びる。結果として、プランジャー140は、カラー130に対するハンドル102の回転を遮断して、従って、バルブ104は、閉鎖位置に掛け金を掛けられる。
【0042】
同時に、表示器部材120は、ハンドル102中で上方に押され、その結果、その上端部分122は、ハンドルの上面114から突き出る。これは、バルブ104の閉鎖状態および掛け金を掛けた状態の視覚的な表示を提供する。
【0043】
表示器部材120の突出端部部分122は、開口部124を通って、南京錠またはロックバーもしくはケーブルの形態でのロック部材(図示せず)を受容し得る。これは、開口位置で最初に単に掛け金を掛けるのではなく、バルブ104を外部からロックされることを可能にする。表示器部材120は、ハンドル102中の開口部で回転可能である。従って、開口部124は、オーバーライド機構100のハンドル開口位置またはハンドル閉鎖位置に関係なく、任意の配向で位置合わせされ得る。これは、一列に複数の流体デバイスをロックするためのケーブルまたはロックバーの使用を容易にし得る。この実施形態および他の実施形態の他のバリエーションが可能であり、これは、開口部124のようなロック部材開口部を含まない(このようなバリエーションは、出っ張りはないがロック可能ではない。
【0044】
同様の様式において、ハンドル102が軸110の周りでそのハンドルの90度の可動域の他の一端(図示せず)にある場合、バルブ104は、開口位置にある。ハンドル102中の通し穴112は、第2のプランジャー140aを越えて位置される。第2のばね142aの力は、第2のプランジャー140aに作用して、第2プランジャーを押して、そして表示器部材120を上方に押す。第2のプランジャー140aは、カラー130の上面132とハンドル102の底面116との間で接合部を越えて延びる。結果として、第2のプランジャー140aは、カラー130に対するハンドル102の回転を遮断し、そして従って、バルブ104は、閉鎖位置に掛け金を掛けられる。
【0045】
機構100のようなロック機構の他の実施形態は、たった1つのプランジャーを備え得る。このような場合、機構は、その機構の90度の可動域の一端のみで、掛け金を掛ける(そして、それらの視覚的表示を提供する)。加えて、本発明の全ての形態にある本発明は、90度以外(例えば、180度または270度または他の角度)の可動域にわたって回転可能である、流体デバイスに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は、第1の状態で示される、本発明の第1の実施形態であるオーバーライド機構の斜視図である。
【図2】図2は、第2の状態でオーバーライド機構を示す、図1と同様の図である。
【図3】図3は、図1の機構の分解斜視図である。
【図4】図4は、第1の状態で示される図1の機構の断面図である。
【図5】図5は、第2の状態で機構を示す図4と同様の断面図である。
【図6】図6は、掛け金を外した状態で示される、図1の機構の一部分の拡大断面図である。
【図7】図7は、掛け金を掛けた状態で示される、図6と同様の図である。
【図8】図8は、図1のオーバーライド機構の一部分の底面図である。
【図9】図9は、図1のオーバーライド機構の一部分の斜視図である。
【図10】図10は、アクチュエーターおよびバルブを伴う、本発明の第2の実施形態であるオーバーライド機構の斜視図である。
【図11】図11は、図10のオーバーライド機構の部分切取斜視図である。
【図12】図12は、掛け金を外した状態で示される、図10のオーバーライド機構の断面図である。
【図13】図13は、掛け金を掛けた状態での機構を示す、図12と同様の図である。
【図14】図14は、図10の機構の分解斜視図である。
【図15】図15は、機構の可動域の一端にて示される、図10の機構の上面図である。
【図16】図16は、機構の可動域の端部の間の状態で示される、図10の機構の別の上面図である。
【図17】図17は、図10の機構の部分切取断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体デバイスとの使用のための装置であって、該装置は:
空気作動式アクチュエーターであって、該流体デバイスを操作するための力を提供するために圧力下で空気に応答する、第1の状態を有しかつ第2の状態も有する、空気作動式アクチュエーター;および
該アクチュエーターと接続されるオーバーライド機構であって、該アクチュエーターが、該アクチュエーターによって提供される力をオーバーライドするために手動で係合可能である、オーバーライド機構
を備える、装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、前記オーバーライド機構は、ハンドルを含み、該ハンドルが、前記アクチュエーターによって提供される力をオーバーライドするために、第1のハンドル位置から第2のハンドル位置まで軸の周りを回転可能である、装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置であって、前記オーバーライド機構は、前記流体デバイスの状態を表示するための前記オーバーライド機構の作動に応答する視覚表示器を備える、装置。
【請求項4】
請求項3に記載の装置であって、前記視覚表示器は、回転可能であり、それによって、前記ハンドルの回転位置に関係なく、ロック部材によって該視覚表示器の係合を可能にする、装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置であって、前記オーバーライド機構は、前記アクチュエーターによって供給される圧力下で空気の力をオーバーライドする位置に、該オーバーライド機構に自動的に掛け金を掛けるための掛け金機構を備える、装置。
【請求項6】
装置であって、
バルブ閉鎖位置とバルブ開口位置との間で移動可能であるバルブ部材を含む、バルブ;
空気作動式アクチュエーターであって、該アクチュエーターは、該バルブ閉鎖位置とバルブ開口位置との間での該バルブ部材の移動をもたらす力を提供するために、圧力下の空気を使用するように選択的に作動可能である、空気作動式アクチュエーター;および
該アクチュエーターによって提供される力をオーバーライドするために手動で作動可能である、オーバーライド機構
を備える、装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置であって、前記オーバーライド機構は、ハンドル開口位置とハンドル閉鎖位置との間で軸の周りを回転可能であるハンドルを備え、該ハンドルが、前記バルブ部材に対する力を受容しかつ伝達して、該バルブ部材が前記バルブ開口位置と前記バルブ閉鎖位置との間を移動させるために、手動で係合可能である、装置。
【請求項8】
請求項6に記載の装置であって、前記オーバーライド機構は、選択されたバルブ位置で前記バルブ部材ハンドルに自動的に掛け金を掛けるための掛け金機構を備える、装置。
【請求項9】
請求項8に記載の装置であって、前記オーバーライド機構は、手動で回転可能なハンドルを含み、そして前記掛け金機構は、掛け金を外した状態から掛け金を掛けた状態へと該ハンドルの回転に応じて移動し、該掛け金機構は、該掛け金を掛けた状態にある場合、選択されたハンドル位置からの該ハンドルの回転移動を阻止し、該掛け金機構は、該選択されたハンドル位置から該ハンドルの回転移動を可能にするために、該掛け金を掛けた状態から掛け金を外した状態へと手動で移動可能である、装置。
【請求項10】
請求項6に記載の装置であって、前記バルブは、通常は閉鎖しているバルブであり、そして前記アクチュエーターは、該バルブの閉鎖状態から該バルブを移動させるための力を提供するように選択的に作動可能である、装置。
【請求項11】
請求項6に記載の装置であって、該装置は、前記バルブ部材のバルブ開口状態またはバルブ閉鎖状態を表示するために、前記オーバーライド機構の作動に応じて作動可能である視覚表示器を備える、装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置であって、前記視覚表示器は、手動で回転可能なハンドルの上部から延び、かつロック部材を受容するように適合されている部材である、装置。
【請求項13】
装置であって、
バルブ閉鎖位置とバルブ開口位置との間で移動され得るバルブ部材を備え、バルブ;
空気作動式アクチュエーターであって、該アクチュエーターは、該バルブ閉鎖位置と該バルブ開口位置との間での該バルブ部材の移動をもたらす力を提供するために、圧力下の空気を使用することを選択的に作動可能である、空気作動式アクチュエーター;および
該アクチュエーターによって提供される力をオーバーライドするために手動で作動可能である、オーバーライド機構であって、該オーバーライド機構は、ハンドル開口位置およびハンドル閉鎖位置を有する、オーバーライド機構;
を備え、該オーバーライド機構は、該ハンドルの該ハンドル閉鎖位置への移動に応じて該バルブ閉鎖位置に該バルブ部材を掛け金に掛けるための、掛け金機構を備える、装置。
【請求項14】
請求項13に記載の装置であって、前記掛け金機構は、前記掛け金が掛かった状態から手動で取り外し可能であり、前記ハンドル閉鎖位置からの前記ハンドルの移動を可能にする、装置。
【請求項15】
請求項14に記載の装置であって、前記掛け金機構は、該掛け金機構が前記掛け金状態にある場合に、前記ハンドルの上面から突出する掛け金部材を備える、装置。
【請求項16】
請求項15に記載の装置であって、前記掛け金部材は、前記ハンドルに対して回転可能である、装置。
【請求項17】
装置であって、
バルブ閉鎖位置とバルブ開口位置との間で移動され得るバルブ部材を含む、バルブ;
空気作動式アクチュエーターであって、該アクチュエーターは、バルブ閉鎖位置とバルブ開口位置との間での該バルブ部材の移動をもたらす力を提供するために、圧力下の空気を使用するように選択的に作動可能である、空気作動式アクチュエーター;および
該アクチュエーターによって提供される力をオーバーライドするために手動で作動可能である、オーバーライド機構;
を備え、該オーバーライド機構は、ハンドル開口位置とハンドル閉鎖位置との間の軸の周りを回転可能であるハンドルを含み、該ハンドルが、該バルブ部材に対する力を受容しかつ伝達して、該バルブ部材が該バルブ開口位置と該バルブ閉鎖位置との間を移動させ、該アクチュエーターによって提供されている力をオーバーライドするために、手動で係合可能である、オーバーライド機構;
を備え、該オーバーライド機構は、該オーバーライド機構の作動に応じて作動可能であり、該バルブ部材のバルブ開口状態またはバルブ閉鎖状態を表示する、視覚表示器をまた含み、
該オーバーライド機構は、該オーバーライド機構の作動に応じて、該バルブ閉鎖位置で該バルブ部材に自動的に掛け金を掛けるための掛け金機構をまた備える、装置。
【請求項18】
請求項17に記載の装置であって、前記視覚表示器は、前記ハンドルの上部から延び、そしてロック部材によって係合されるよう適合されてハンドルの回転を阻止し、そしてそれによって前記バルブ閉鎖位置からの前記バルブの移動を阻止する部材である、装置。
【請求項19】
請求項18に記載の装置であって、前記視覚表示器は、前記ハンドルに対して回転可能であり、それによって、該ハンドルの回転位置に関係なく、ロック部材によって該視覚表示器の係合を可能にする、装置。
【請求項20】
流体デバイスを作動させるための装置であって、該装置は:
流体デバイスに接続するための手動で係合可能なハンドルであって、該ハンドルは、該流体デバイスを第1の位置から第2の位置へと移動させるために、第1の位置と第2の位置との間の軸の周りを回転可能である、ハンドル、および
掛け金機構であって、該ハンドルを該第2の位置で掛け金を掛けるために、該第2の位置への該ハンドルの回転に応答性であり、該掛け金機構が、該第2の位置に該ハンドルをロックするためのロック部材を選択的に受容し、それによって該流体デバイスを該第2の状態にロックするためのロック部分を有する、機構;
を備え、該掛け金機構は、該第2の位置からの該ハンドルの回転移動を可能にするために手動で取り外し可能である、装置。
【請求項1】
流体デバイスとの使用のための装置であって、該装置は:
空気作動式アクチュエーターであって、該流体デバイスを操作するための力を提供するために圧力下で空気に応答する、第1の状態を有しかつ第2の状態も有する、空気作動式アクチュエーター;および
該アクチュエーターと接続されるオーバーライド機構であって、該アクチュエーターが、該アクチュエーターによって提供される力をオーバーライドするために手動で係合可能である、オーバーライド機構
を備える、装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、前記オーバーライド機構は、ハンドルを含み、該ハンドルが、前記アクチュエーターによって提供される力をオーバーライドするために、第1のハンドル位置から第2のハンドル位置まで軸の周りを回転可能である、装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置であって、前記オーバーライド機構は、前記流体デバイスの状態を表示するための前記オーバーライド機構の作動に応答する視覚表示器を備える、装置。
【請求項4】
請求項3に記載の装置であって、前記視覚表示器は、回転可能であり、それによって、前記ハンドルの回転位置に関係なく、ロック部材によって該視覚表示器の係合を可能にする、装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置であって、前記オーバーライド機構は、前記アクチュエーターによって供給される圧力下で空気の力をオーバーライドする位置に、該オーバーライド機構に自動的に掛け金を掛けるための掛け金機構を備える、装置。
【請求項6】
装置であって、
バルブ閉鎖位置とバルブ開口位置との間で移動可能であるバルブ部材を含む、バルブ;
空気作動式アクチュエーターであって、該アクチュエーターは、該バルブ閉鎖位置とバルブ開口位置との間での該バルブ部材の移動をもたらす力を提供するために、圧力下の空気を使用するように選択的に作動可能である、空気作動式アクチュエーター;および
該アクチュエーターによって提供される力をオーバーライドするために手動で作動可能である、オーバーライド機構
を備える、装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置であって、前記オーバーライド機構は、ハンドル開口位置とハンドル閉鎖位置との間で軸の周りを回転可能であるハンドルを備え、該ハンドルが、前記バルブ部材に対する力を受容しかつ伝達して、該バルブ部材が前記バルブ開口位置と前記バルブ閉鎖位置との間を移動させるために、手動で係合可能である、装置。
【請求項8】
請求項6に記載の装置であって、前記オーバーライド機構は、選択されたバルブ位置で前記バルブ部材ハンドルに自動的に掛け金を掛けるための掛け金機構を備える、装置。
【請求項9】
請求項8に記載の装置であって、前記オーバーライド機構は、手動で回転可能なハンドルを含み、そして前記掛け金機構は、掛け金を外した状態から掛け金を掛けた状態へと該ハンドルの回転に応じて移動し、該掛け金機構は、該掛け金を掛けた状態にある場合、選択されたハンドル位置からの該ハンドルの回転移動を阻止し、該掛け金機構は、該選択されたハンドル位置から該ハンドルの回転移動を可能にするために、該掛け金を掛けた状態から掛け金を外した状態へと手動で移動可能である、装置。
【請求項10】
請求項6に記載の装置であって、前記バルブは、通常は閉鎖しているバルブであり、そして前記アクチュエーターは、該バルブの閉鎖状態から該バルブを移動させるための力を提供するように選択的に作動可能である、装置。
【請求項11】
請求項6に記載の装置であって、該装置は、前記バルブ部材のバルブ開口状態またはバルブ閉鎖状態を表示するために、前記オーバーライド機構の作動に応じて作動可能である視覚表示器を備える、装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置であって、前記視覚表示器は、手動で回転可能なハンドルの上部から延び、かつロック部材を受容するように適合されている部材である、装置。
【請求項13】
装置であって、
バルブ閉鎖位置とバルブ開口位置との間で移動され得るバルブ部材を備え、バルブ;
空気作動式アクチュエーターであって、該アクチュエーターは、該バルブ閉鎖位置と該バルブ開口位置との間での該バルブ部材の移動をもたらす力を提供するために、圧力下の空気を使用することを選択的に作動可能である、空気作動式アクチュエーター;および
該アクチュエーターによって提供される力をオーバーライドするために手動で作動可能である、オーバーライド機構であって、該オーバーライド機構は、ハンドル開口位置およびハンドル閉鎖位置を有する、オーバーライド機構;
を備え、該オーバーライド機構は、該ハンドルの該ハンドル閉鎖位置への移動に応じて該バルブ閉鎖位置に該バルブ部材を掛け金に掛けるための、掛け金機構を備える、装置。
【請求項14】
請求項13に記載の装置であって、前記掛け金機構は、前記掛け金が掛かった状態から手動で取り外し可能であり、前記ハンドル閉鎖位置からの前記ハンドルの移動を可能にする、装置。
【請求項15】
請求項14に記載の装置であって、前記掛け金機構は、該掛け金機構が前記掛け金状態にある場合に、前記ハンドルの上面から突出する掛け金部材を備える、装置。
【請求項16】
請求項15に記載の装置であって、前記掛け金部材は、前記ハンドルに対して回転可能である、装置。
【請求項17】
装置であって、
バルブ閉鎖位置とバルブ開口位置との間で移動され得るバルブ部材を含む、バルブ;
空気作動式アクチュエーターであって、該アクチュエーターは、バルブ閉鎖位置とバルブ開口位置との間での該バルブ部材の移動をもたらす力を提供するために、圧力下の空気を使用するように選択的に作動可能である、空気作動式アクチュエーター;および
該アクチュエーターによって提供される力をオーバーライドするために手動で作動可能である、オーバーライド機構;
を備え、該オーバーライド機構は、ハンドル開口位置とハンドル閉鎖位置との間の軸の周りを回転可能であるハンドルを含み、該ハンドルが、該バルブ部材に対する力を受容しかつ伝達して、該バルブ部材が該バルブ開口位置と該バルブ閉鎖位置との間を移動させ、該アクチュエーターによって提供されている力をオーバーライドするために、手動で係合可能である、オーバーライド機構;
を備え、該オーバーライド機構は、該オーバーライド機構の作動に応じて作動可能であり、該バルブ部材のバルブ開口状態またはバルブ閉鎖状態を表示する、視覚表示器をまた含み、
該オーバーライド機構は、該オーバーライド機構の作動に応じて、該バルブ閉鎖位置で該バルブ部材に自動的に掛け金を掛けるための掛け金機構をまた備える、装置。
【請求項18】
請求項17に記載の装置であって、前記視覚表示器は、前記ハンドルの上部から延び、そしてロック部材によって係合されるよう適合されてハンドルの回転を阻止し、そしてそれによって前記バルブ閉鎖位置からの前記バルブの移動を阻止する部材である、装置。
【請求項19】
請求項18に記載の装置であって、前記視覚表示器は、前記ハンドルに対して回転可能であり、それによって、該ハンドルの回転位置に関係なく、ロック部材によって該視覚表示器の係合を可能にする、装置。
【請求項20】
流体デバイスを作動させるための装置であって、該装置は:
流体デバイスに接続するための手動で係合可能なハンドルであって、該ハンドルは、該流体デバイスを第1の位置から第2の位置へと移動させるために、第1の位置と第2の位置との間の軸の周りを回転可能である、ハンドル、および
掛け金機構であって、該ハンドルを該第2の位置で掛け金を掛けるために、該第2の位置への該ハンドルの回転に応答性であり、該掛け金機構が、該第2の位置に該ハンドルをロックするためのロック部材を選択的に受容し、それによって該流体デバイスを該第2の状態にロックするためのロック部分を有する、機構;
を備え、該掛け金機構は、該第2の位置からの該ハンドルの回転移動を可能にするために手動で取り外し可能である、装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公表番号】特表2007−528478(P2007−528478A)
【公表日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−503026(P2007−503026)
【出願日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【国際出願番号】PCT/US2005/008022
【国際公開番号】WO2005/088180
【国際公開日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願人】(505194402)スワゲロック カンパニー (20)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【国際出願番号】PCT/US2005/008022
【国際公開番号】WO2005/088180
【国際公開日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願人】(505194402)スワゲロック カンパニー (20)
【Fターム(参考)】
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