説明

手提かごと手提袋のセット容器

【課題】手提かご(バスケット)と手提袋(バッグ)とをセットにしたセット容器において、該手提袋を該手提かご内に収容した状態で、人手を添えることなく袋開口部を大きく開放させた状態で維持させ得るようにする。
【解決手段】手提かご1と、該手提かご内に着脱自在に収容される手提袋2と有し、手提袋の袋本体21の上縁部付近における周方向に所定間隔をもった複数箇所に、それぞれ細紐28の先端部に塊状の掛止材29を設けた複数の掛止具27を取付け、手提かごのかご本体11の上縁部における手提袋の各掛止具27が対応する各位置に、各掛止材29を係脱自在に嵌入させ得る複数の掛止受部17を設け、手提袋を手提かご内に収容した状態で各掛止材29を各掛止受部17に掛止させることで、手提袋の開口部をかご本体の内周面に沿って大きく開放させた状態で手提袋をかご本体内に支持させ得るようにしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、保形性と自立性とを有した手提かごと、該手提かご内に着脱自在に収容される可撓性のある手提袋とのセット容器に関するものである。尚、以下の説明では、上記の保形性と自立性とを有した手提かごをバスケットといい、上記の可撓性のある手提袋をバッグということがある。
【背景技術】
【0002】
例えばスーパーマーケットで買い物をする際には、多品種の購入物品を店内の買物かご(店内バスケット)に入れてレジまで持っていき、レジにて清算後に、その各種購入物品を該レジで提供される合成樹脂袋(レジ袋)や持参したバッグ(布製のもの)に入れ替えて自宅まで持ち帰る。
【0003】
ところで、購入物品を収容する袋が可撓性のある素材(合成樹脂シートや布)で製作されているものでは、該袋内に購入物品を入れて持ち運ぶ際に袋の取手を持って持ち上げると、内部の物品重量によって袋底部が下方に下がって袋側周部が中心方向に狭められ、当初は水平姿勢で収容していた物品であっても該収容物品の姿勢が大きく傾くことがある。このように袋内部で物品が大きく傾くと、内容物(例えば寿司や刺し身類)によってはトレーの一方に片寄って型崩れすることがある(見栄えが悪くなる)とともに、液状物が入っているものでは該液状物が包装シート(ラップ)とトレーの間から漏れ出すことがある。又、袋側周部が中心方向に狭められると、袋内の物品が壊れ易いもの(例えば卵)や軟弱なものでは、同梱している硬質物品で圧迫されたりあるいは袋外部から衝撃が加わったときに、破損したり変形したりすることがある。
【0004】
他方、スーパーマーケット等での買物時に、購入物品を保形性のあるマイバスケットに入れ替えて持ち帰る場合があるが、この場合には該バスケット内に各購入物品を正常姿勢で収容しておくと、上記のように柔軟な袋に収容したときのように各購入物品が不用意に傾いたり外部圧力により破損や変形が起こりにくい。ところが、バスケットの側周部には一般に多数の透孔があって(軽量化のために例えば格子状の多数の穴が形成されている)、持ち帰り途中にその側周部の透孔を通して外部からバスケット内の購入物品が見えてしまうので、あまり見栄えのよいものではなかった。又、このような多数の透孔は、一般にバスケットの底面部にも形成されているが、該バスケット内に微小物品(又は細径の棒状体や細幅で薄いシート類等)を直に収容した場合には、該微小物品が底面部(側面部も含む)の各透孔から抜け落ちたりはみ出したりすることがある。
【0005】
尚、この種のバスケットを野外でのレジャー時に物品持ち運び用として使用することがあるが、この場合も、各種物品をそのままバスケット内に収容しただけではバスケットの側周部に多数の透孔があると、その各透孔を通して収容物品が外部から見えてしまう(見栄えが悪くなる)とともに、底面部や側面部の各透孔から微小物品が抜け落ちたりはみ出したりすることがある。
【0006】
又、スーパーマーケット等において購入物品持ち帰り用として、保形性のあるバスケットとその内部に収容される可撓性のあるバッグとをセットにして持参することが考えられる。この場合は、レジを通した購入物品(店内の買物かご内に収容されている)をバスケット内に収容したバッグ内に入れ替えて、バスケットのハンドルを持って持ち運ぶことができるので、収容している購入物品が傾いたり外部から衝撃を受けたりすることがないとともに、該購入物品がバッグ内に収容されていることにより外部から見えにくくなる(見栄えが悪くならない)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、上記のように保形性のあるバスケットと可撓性のあるバッグとをセットにしたセット容器を使用する場合は、バスケット内に収容したバッグの開口部を広口に開放させた姿勢で維持させることが難しい。即ち、該マイバッグの生地は一般に「腰」が弱く、バッグをバスケット内に収容しただけではバッグ開口縁部が内方に撓み易いのでバッグ開口面積が小さくなり易い。そして、このバッグ内に購入物品を入れ替える際には、一方の手でバッグ開口縁部を広げた状態に維持し、他方の手で購入物品を掴んでバッグ内に収容するという作業を行う必要がある。
【0008】
従って、スーパーマーケット等でバスケット内に収容したバッグ内に購入物品を入れ替える際には、一方の手がバッグ開口部開放用に拘束されるので(他方の手でしか物品収容作業が行えない)、その物品収容作業がしにくいとともに該物品収容作業に時間がかかるという問題があった。尚、バスケット内に収容したバッグは、その開口部の全周のどの部分が撓むか不明であり、一部の開口縁を片手で広げても、その対向位置の開口縁が内方に撓むことが多々あり、片手のみでバッグ開口部の全周をきれいに開放状態に維持させるのは困難である。
【0009】
そこで、本願発明は、手提かご(バスケット)と手提袋(バッグ)とをセットにしたセット容器において、該手提袋を該手提かご内に収容した状態で、人手を添えることなく袋開口部を大きく開放させた状態で維持させ得るようにすることを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。
【0011】
[本願請求項1の発明]
本願請求項1の発明は、所定容積を有し且つ保形性と自立性とを有した手提かご(バスケット)と、該手提かご内に着脱自在に収容され且つ該手提かごの容積形状とほぼ同形同大きさで可撓性のある手提袋(バッグ)とのセット容器を対象にしている。
【0012】
本願請求項1のセット容器に使用される手提かごは、所定容積を有し且つ保形性と自立性とを有するものであれば、適宜の素材で形成できる。尚、この手提かごの素材としては、価格及び軽量化の観点から主として合成樹脂材料が一般的であるが、金属薄板製のものであってもよい。
【0013】
手提かごは、かご本体の上部に持ち運び用のハンドルを設けているが、該ハンドルはかご本体に対して起伏自在となっている。尚、この手提かごの本体部分は、平面形状が四角形(長方形)のものが主流であるが、平面視で三角形、五角形以上の多角形、楕円形、真円形等の適宜の形状のものも採用できる。
【0014】
かご本体の上縁部には、例えば15mm幅程度の外向きのフランジ部が形成されていて、このフランジ部に後述の掛止受部が形成されている。
【0015】
このセット容器の手提袋は、一般に布製のものが多用されているが、合成樹脂シート製のものも採用できる。又、この手提袋の袋本体は、上記かご本体部分の形状・大きさに応じて所定の形状・大きさに形成されている。例えば、かご本体が平面四角形のものであれば袋本体も平面四角形で該かご本体の容積とほぼ同大きさ(ごく僅かに小さい)に形成され、かご本体が平面円形のものであれば袋本体も円形で該かご本体の容積とほぼ同大きさ(ごく僅かに小さい)に形成される。尚、この手提袋は、不使用時には小さく折畳むことができるものが好ましい。
【0016】
この手提袋には、その袋本体の上縁部付近における周方向に所定間隔をもった少なくとも3箇所以上の複数箇所にそれぞれ短小長さの細紐の先端部に塊状の掛止材を設けた複数の掛止具を取付けている。この掛止具の掛止材は、後述する手提かご側の掛止受部に係脱自在に掛止されるもので、球形、ピン形(大径頭部つき)等の適宜の塊状のものが採用できる。この掛止材の大きさは、例えば球形のものでは直径が10mm程度(特に限定するものではない)のものが適当である。
【0017】
掛止具の細紐は、例えば20〜40mm程度の長さが適当であり、その紐基端部を袋本体の上縁部付近に縫い付け等の手段で固定している。
【0018】
この掛止具の取付個数は、手提かごが平面多角形のものではそれぞれの角部に1個ずつ(三角形では3個、四角形では4個、五角形以上ではその角部の個数だけ)設け、楕円形又は真円形のものでは、その周方向に所定間隔をもって4〜6個程度の個数を取付けるとよい。
【0019】
他方、このセット容器の手提かごには、そのかご本体の上縁部(フランジ部)における手提袋の各掛止具が対応する各位置に各掛止材をそれぞれ係脱自在に嵌入させ得る複数の掛止受部を設けている。即ち、この掛止受部は、手提袋に設けた掛止具の個数と同数で該各掛止具の取付位置に対応する各位置に設けられている。
【0020】
この各掛止受部としては、手提袋側の掛止材が球形のものでは下方に凹入する半球状の凹部が採用でき、該手提袋側の掛止材がピン形のものでは穴(ピン挿入穴)が採用できる。そして、この各掛止受部は、手提袋側の掛止材を上方側から嵌脱自在に嵌合させ得るようになっており、且つ掛止材を掛止受部に嵌合させた状態では、掛止具の細紐が下方又は水平方向に引っ張られても掛止材が掛止受部から外れないようになっている。
【0021】
そして、このセット容器では、手提袋を手提かご内に収容し、手提袋側の各掛止材を手提かご側の各掛止受部に掛止させることで、手提袋の開口部をかご本体の内周面に沿って大きく開放させた状態で、手提袋をかご本体内に支持させ得るようになっている。
【0022】
本願請求項1のセット容器は、次のような機能がある。
【0023】
まず、手提袋を開放状態で手提かご内にセットするには、手提袋を手提かご内に収容し、該手提袋側の各掛止具の各掛止材をかご本体側の対応位置にある各掛止受部にそれぞれ嵌入させる。すると、手提袋の上縁部における各掛止具の取付け部分が各細紐を介してかご本体の上縁部周縁に掛止され、手提袋の開口縁部がかご本体の内周面に沿って大きく開放した状態で、該手提袋を手提かごの内面部で支持させることができる。
【0024】
そして、このように手提袋の開口部を手提かご(かご本体)の内周面に沿って大きく開放させた状態で手提袋をかご本体内に支持させておくと、かご本体内の手提袋(袋本体)内に物品を出し入れする際に両手が自由に使え、しかも手提袋(袋本体)の開口部が大きく開放されているので物品の出し入れが容易に行える。
【0025】
手提かご内の手提袋内に物品を収容した状態で手提かごのハンドルを持って持ち運びすることができるが、その際に手提袋が開放状態のまま維持されているので、手提袋(袋本体)内に収容した各物品が袋本体の側周部で圧迫されたり、該物品が該袋本体内で移動(傾動又は転倒)することがない。
【0026】
又、手提袋を手提かごから抜き外すには、手提袋側の各掛止具(掛止材)を手提かご側の各掛止受部から外し、手提袋の取手を持って上方に引き上げることで行える。尚、手提袋を上方に引き上げることで、手提袋側の各掛止具(掛止材)を手提かご側の各掛止受部から自動で抜き外すことができるようにしておくと、該手提袋を手提かごから簡単に抜き外すことができる。
【0027】
[本願請求項2の発明]
本願請求項2の発明は、上記請求項1のセット容器において、手提かごのかご本体と手提袋の袋本体とを異なる色調のものを使用しているとともに、かご本体の側周部に多数の透孔からなる模様部を形成して、該かご本体内に手提袋を収容したときに該かご本体の外部から模様部の各透孔部分を通して袋本体の側面材が見えるようにしている。
【0028】
手提かごのかご本体と手提袋の袋本体は、それぞれ適宜の色調のものが採用されるが、この請求項2では、かご本体と袋本体とを相互に異なる色調のもの採用している。
【0029】
他方、かご本体の側周部には、デザイン面及び軽量化のために多数の透孔からなる模様部を形成しており、かご本体の外部から模様部の各透孔部分を通してかご本体内部が見えるようになっている。尚、かご本体内に手提袋を収容していない状態では、かご本体側周部の模様部(各透孔部分)は単に透明であって色彩があるものではない。
【0030】
そして、この請求項2のセット容器では、上記請求項1のように手提かご(かご本体)内に手提袋を開放状態で収容すると、該手提袋の側面材がかご本体の内周面に近接した状態で位置するようになる。この状態では、かご本体の側周部の模様部(各透孔部分)を通して手提袋の側面材が見えるが、このとき手提袋側面材の色調がかご本体の色調と異なっていると、該模様部(各透孔部分)にかご本体の色調と異なる色調(手提袋側面材の色調)が現れるので、該模様部が鮮明に見えるようになる。
【0031】
又、かご本体の上記模様部(多数の透孔)は、一般に底面部にも形成されているが、該かご本体内に直に微小物品(極細物品や細幅シート等を含む)を収容すると、該微小物品が各透孔から抜け落ちたりはみ出したりすることがあるが、かご本体内に手提袋を収容した状態で該手提袋内に微小物品を収容することで、微小物品の脱落を防止できる。
【0032】
[本願請求項3の発明]
本願請求項3の発明は、上記請求項1又は2のセット容器において、手提かごのかご本体として、該かご本体内にスーパーマーケットのような店内に置かれている買物かごを収容し得る大きさのものを使用している。
【0033】
この請求項3のセット容器では、後述の実施例に示すようにスーパーマーケット等で買物をする際に、店内に置かれている買物かごを本願の手提かご内に収容して持ち運ぶことができる。そのとき、手提袋は小さく折畳んでおいて手提かごの外側面に吊下げておくとよい。尚、手提かごと店内買物かごとを二重にした状態でショッピングカートに乗せることができ、店内での購入物品は二重かごの内側かご(店内買物かご)内に収容する。
【0034】
そして、購入物品をレジで清算した後に、店内買物かご(購入物品入り)を本願の手提かご(マイバスケット)から抜き出して、上記請求項1のように手提かご(マイバスケット)に手提袋を開放状態でセットし、店内買物かご内の購入物品を手提袋内に移し替えれば、購入物品をセット容器ごと持ち帰ることができる。
【0035】
[本願請求項4の発明]
本願請求項4の発明は、上記請求項1から3のいずれか1項のセット容器において、手提袋の各掛止具の掛止材として球体状のものを使用している一方、手提かごの各掛止受部として該掛止材より僅かに大きい空所を有した上方が開口する凹部を有し且つ該凹部のかご本体内面側に掛止具の細紐を上方から出し入れ自在に挿通させ得る切欠溝を設けたものを使用している。
【0036】
この請求項4のセット容器では、かご本体内に手提袋を開放状態でセットするのに、球体状の各掛止材を凹部からなる各掛止受部内にそれぞれ上方から嵌入させた状態で、各掛止具の細紐を各掛止受部の切欠溝に通しておく。このようにすると、かご本体の上縁部の上面から手提袋側の各掛止具(細紐及び掛止材)が突出することない。
【0037】
そして、手提袋を手提かご内にセットした状態で、手提袋の取手を持って上方に引き上げると、各掛止具の細紐及び掛止材がかご本体側の各掛止受部から自動で上方に抜け出し、該手提袋を手提かごから簡単に抜き外すことができる。
【0038】
尚、この請求項4のセット容器において、掛止材を掛止受部内に嵌入させている状態では、細紐をかご本体の内方(水平方向及び下方)に向けて引っ張っても、該掛止材が掛止受部から不用意に外れることはない。
【発明の効果】
【0039】
[本願請求項1の発明の効果]
本願請求項1の発明のセット容器は、手提袋の上縁部付近に周方向に所定間隔をもった複数箇所(3箇所以上)にそれぞれ掛止具を設けている一方、手提かごの上縁部に各掛止具の掛止材を掛止するための掛止具と同数の掛止受部を設けているので、手提袋を手提かご内に収容した状態で手提袋側の各掛止具(掛止材)を手提かご側の各掛止受部に掛止させることにより、手提袋の袋本体の開口部を大きく開放させた状態で支持できるようになっている。
【0040】
従って、この請求項1のセット容器では、手提袋の袋本体を手提かご内において人手を添えることなく袋開口部を大きく開放させた状態で維持させることができるので、手提かご内の手提袋内に物品を出し入れする作業を両手で行うことができ、その物品出し入れ作業が簡単となるという効果がある。
【0041】
又、このセット容器では、手提かご内の手提袋内に物品を収容した状態で手提かごのハンドルを持って持ち運びできるが、その場合、手提袋内の物品は袋側周部で圧迫されることがないので、各物品同士が過度に圧迫されたり、あるいは該物品が手提袋内で移動(転倒又は傾動)することがなくなり、該物品(例えば寿司や刺し身等)が形崩れするのを防止できるという効果もある。
【0042】
[本願請求項2の発明の効果]
本願請求項2の発明は、上記請求項1のセット容器において、手提かごのかご本体と手提袋の袋本体とを異なる色調のものを使用し、かご本体の側周部に多数の透孔からなる模様部を形成して、該かご本体内に手提袋を収容したときに該かご本体の外部から模様部の各透孔部分を通して袋本体の側面材が見えるようにしたものである。
【0043】
そして、この請求項2のセット容器では、手提かご(かご本体)内に手提袋を開放状態で収容すると、かご本体の側周部の模様部(各透孔部分)にかご本体の色調と異なる色調(手提袋側面材の色調)が現れるので、該模様部が鮮明に見えるようになる。
【0044】
従って、この請求項2のセット容器では、上記請求項1の効果に加えて、手提かご側周部の模様部を鮮明に現出させることができるので、上記請求項1の効果に加えて、手提かごの意匠感を良好にできるという効果がある。
【0045】
尚、手提かご側周部の模様部が透孔であっても、かご本体内に手提袋を収容した状態で該手提袋内に微小物品を収容すると、該微小物品が各透孔から抜け落ちたりはみ出すことがない。
【0046】
[本願請求項3の発明の効果]
本願請求項3の発明は、上記請求項1又は2のセット容器において、手提かごのかご本体として、該かご本体内にスーパーマーケットのような店内に置かれている買物かごを収容し得る大きさのものを使用している。
【0047】
そして、この請求項3のセット容器を店内で使用するときには、手提かごのかご本体内に店内買物かごを収容した状態(一体化させた状態)で持ち運ぶことができるとともに、買物後に購入物品を本願のセット容器に入れ替えて持ち帰ることができる。
【0048】
従って、この請求項3のセット容器では、上記請求項1〜2の効果に加えて、店内での買物時に本願の手提かごが邪魔にならないとともに、店内での物品購入にも本願のセット容器を使用できるという効果がある。
【0049】
[本願請求項4の発明の効果]
本願請求項4の発明は、上記請求項1から3のいずれか1項のセット容器において、手提袋の各掛止具の掛止材として球体状のものを使用し、手提かごの各掛止受部として該掛止材より僅かに大きい空所を有した凹部を有し且つ該凹部に掛止具の細紐を上方から出し入れ自在に挿通させ得る切欠溝を設けたものを使用している。
【0050】
そして、この請求項4のセット容器では、かご本体内に手提袋を開放状態でセットするのに、球体状の各掛止材を凹部からなる各掛止受部内にそれぞれ上方から嵌入させた状態で、各掛止具の細紐を各掛止受部の切欠溝に通しておく。このようにすると、かご本体の上縁部の上面から手提袋側の各掛止具(細紐及び掛止材)が突出することがない。
【0051】
従って、この請求項4のセット容器では、上記請求項1〜3の効果に加えて、手提袋を手提かご内にセットした状態において、各掛止具(細紐及び掛止材)が手提かごの上縁部上面から突出しないので、該各掛止具が邪魔にならない(例えば手提かごのハンドルをかご本体上縁部の上面に倒伏させても、該ハンドルが各掛止具に直接当たらない)という効果がある。
【0052】
又、この請求項4のセット容器では、手提かご内に手提袋を開放状態で装着させた状態で、手提袋の取手を持って上方に引き上げると、各掛止具の細紐及び掛止材がかご本体側の各掛止受部から自動的に上方に抜け出すので、該手提袋を手提かごから簡単に抜き外すことができるという効果もある。
【実施例】
【0053】
以下、図1〜図10を参照して本願実施例の手提かごと手提袋のセット容器を説明すると、図1〜図8には第1実施例のセット容器が示され、図9には第1実施例における掛止具27と掛止受部17との変形例(第2実施例)が示され、図10には、第1実施例における手提かご1及び手提袋2の形状変形例(第3実施例)を示している。
【0054】
第1実施例(図1〜図8)のセット容器は、図1及び図2に示すように、保形性と自立性とを有した手提かご(バスケット)1と、該手提かご1内に収容される可撓性のある手提袋(バッグ)2とを1セットにしたものである。
【0055】
手提かご(バスケット)1は、この第1実施例では、合成樹脂成形品であり、平面長方形の箱型のかご本体11に2つのハンドル12,12を取付けて形成されている。
【0056】
手提かご1のかご本体11は、その底面部13とその周囲を囲う側周部14とを一体成形したものである。側周部14の上縁部には、所定小幅(例えば15mm程度の幅)の外向きのフランジ部16が全周に亘って一体成形されている。
【0057】
かご本体11内の容積は、特に限定するものではないが、短辺側長さが約33cm、長辺側長さが約48cm、深さが約22cm程度の大きさで、後述する(図6に示す)ように該かご本体11内にスーパーマーケットの店内で置かれている買物かご4を収容し得るようになっている。
【0058】
かご本体11の底面部13及び側周部14には、それぞれ多数の小径透孔15aからなる模様部15,15が形成されている。この模様部15(多数の透孔15a)は、手提かご1の軽量化と意匠感(デザイン)を良好にするためのものである。
【0059】
かご本体11の側周部14における小面積側の各側面部の上部位置には、図4に示すように手指差込み用の手掛け穴14a,14aが形成されていて、該両手掛け穴14a,14aにそれぞれ手指を掛けることによって、この手提かご1を持ち運ぶことができるようになっている。この場合は、ハンドル12,12をフランジ部16上に倒伏させた状態で持ち運びできる。
【0060】
手提袋(バッグ)2は、袋本体21の開口縁部に2つの取手22,22を取付けて形成されている。袋本体21は、布製のものが多用されるが、合成樹脂シート製のものでもよい。各取手22,22は、帯紐状のものである。
【0061】
袋本体21は、長方形の底面材23と4枚の側面材24,24・・とを、それらの側縁部同士を縫合することによって四角形の袋状に形成している。4枚の側面材24,24・・は、その上縁部を所定小幅だけ折返す(図3、図5に示す折返し部25)とともに、各側面材24,24・・の側縁部同士を縫合している(四隅にそれぞれ縫合部26が形成されている)。このように、上記折返し部25と各縫合部26とにより、この袋本体21にいくらかでも剛性を持たせるようにしている。
【0062】
この袋本体21は、かご本体11内に出し入れ自在に収容し得るもので、該かご本体11の容積形状とほぼ同形同大きさ(かご本体11の容積よりごく僅かに小さい)に形成されている。
【0063】
この手提袋2は、不使用時には、図6に示すように小さく折畳むことができるようになっている。尚、手提袋2の折畳み状態でその外周に止めバンドを巻付けると、該手提袋2が広がらない。
【0064】
手提袋2には、その袋本体21の上縁部付近における各角部(4箇所)にそれぞれ掛止具27,27・・(合計4つ)を取付けている。
【0065】
この各掛止具27は、図3及び図5に拡大図示するように、例えば20〜40mm程度の短小長さの細紐28の先端部に塊状の掛止材29を取付けたものである。そして、この各掛止具27,27・・は、その細紐28の基端部を袋本体21の四隅(各角部)の上縁部付近の外面側において、各側面材24,24の両側縁部とともに縫着(縫合部26)して取付けている。
【0066】
各掛止具27の掛止材29は、この第1実施例では、図3及び図5に示すように球体状のものが採用されている。この球体状の掛止材29の大きさは、その直径が10mm程度である。
【0067】
この第1実施例で使用されている手提袋2には、袋本体21の上部開口を被覆するメッシュ生地製の覆い布30が設けられている。この覆い布30は、袋本体21の内周面に沿う筒形状であって、その一端縁部(上縁部)を袋本体21の上縁部の折返し部25内に挟み込んだ状態で該折返し部25とともに縫合して取付けている。又、この覆い布30の自由端側には環状の締め紐31が挿通されており、該締め紐31を引き締めることによって、図8に示すように袋本体21の上部開口を被覆し得るようになっている。
【0068】
他方、手提かご1には、そのかご本体11の上縁部(フランジ部16)における4つの各角部に、上記各掛止具27,27・・の掛止材29,29・・をそれぞれ係脱自在に嵌入させ得る各掛止受部17,17・・を設けている。この各掛止受部17は、図3及び図5に拡大図示するように、球体状の掛止材29より僅かに大きい空所を有した上方が開口する凹部18を有し、且つ該凹部18のかご本体内面側に掛止具27の細紐28を上方から出し入れ自在に挿通させ得る切欠溝19を設けて形成されている。尚、この掛止受部17は、手提かご1の成形時に一体成形される。
【0069】
かご本体11側の掛止受部17に袋本体21側の掛止具27を掛止するには、掛止受部17の凹部18内に掛止具27の掛止材29を上方から収容し(落とし込み)、掛止具27の細紐28を掛止受部17の切欠溝19に挿通させることで行える。
【0070】
そして、図4に示すように、かご本体11内に手提袋2(袋本体21)を収容した状態で、各掛止具27,27・・の掛止材29をそれぞれ各掛止受部17,17・・(4箇所)の各凹部18内に落とし込む(そのとき各細紐28を各切欠溝19に挿通させる)ことにより、袋本体21の各側面材24,24・・をかご本体11の側周部14内面に沿わせた状態(袋開口部を大きく開放させた状態)で、該手提袋2を手提かご1内に装着(セット)できる。
【0071】
又、各掛止具27の各掛止受部17に対する掛止状態では、図5に示すように、球体状の掛止材29が完全に凹部18内に落とし込まれているとともに、細紐28が切欠溝19内に挿通されているので、掛止具27の全体(細紐28及び掛止材29)がかご本体11の上面(フランジ部16の上面)から突出しないようになっている。
【0072】
他方、手提かご1に装着している手提袋2を抜き外すには、図4の状態から両取手22,22を持って上方に引き上げる。すると、袋本体21の四隅も上方に引き上げられることにより、図5に鎖線図示するように各掛止具27′の各細紐28′を介して各掛止材29′(4つ)がそれぞれ自動的に各掛止受部17から抜け出して、袋本体を鎖線図示(符号21′)するようにかご本体11から上方に抜き外すことができる。
【0073】
次に、この第1実施例のセット容器の使用方法及び機能について説明する。
【0074】
このセット容器において、手提袋2を開放状態で手提かご1内にセットするには、手提袋2(袋本体21部分)を手提かご1(かご本体11)内に収容した状態で、袋本体21の各角部にある各掛止具27,27・・の各掛止材29,29・・をそれぞれかご本体11の上縁部(フランジ部16)の各角部にある各掛止受部17,17・・(各凹部18,18・・)に嵌入させる。このとき、図5に示すように、球体状の掛止材29の全体が掛止受部17の凹部18内に埋没するとともに、掛止具27の細紐28が掛止受部17の切欠溝19に挿通される。
【0075】
この状態では、図4に示すように、手提袋2(袋本体21)の上縁部の各角部が各掛止具27,27・・でかご本体11の上縁部の各角部(掛止受部17)に掛止されるので、袋本体21の開口縁部がかご本体11の内周面に沿って大きく開放した状態で、該袋本体21をかご本体11内に支持させることができる。このとき、袋本体21の各側面材24(4面ある)は、それぞれかご本体11の側周部14内面に近接している。尚、袋本体21をかご本体11内に収容させた状態では、手提袋2の各取手22,22をそれぞれかご本体11の外側に垂れ下げておく。
【0076】
このように、袋本体21をかご本体11内にセットしていると、かご本体側周部14の模様部15(多数の透孔15a)の裏側(内面側)に袋本体21の側面材24が近接状態で位置しており、かご本体側周部14の模様部15(各透孔15a部分)にかご本体11の色調と異なる色調(袋本体側面材24の色調)が現れるので、該模様部15が鮮明に見えるようになる。従って、手提かご1の意匠感を良好にすることができる。
【0077】
又、各掛止具27の各掛止受部17に対する掛止状態では、図5に示すように、球体状の掛止材29が完全に凹部18内に落とし込まれているとともに、細紐28が切欠溝19内に挿通されているので、掛止具27の全体(細紐28及び掛止材29)がかご本体11の上面(フランジ部16の上面)から突出しないようになっている。従って、例えば図5に示すように手提かご1のハンドル12をフランジ部16の上面に近接(又は接触)するまで倒伏させても、該ハンドル12が掛止具27(細紐28や掛止材29)に接触することがなく、該掛止具27が邪魔にならない。又、この掛止状態(図5)では、例えば袋本体21内の物品重量等によって掛止具27の細紐28が下方又は水平方向に引っ張られても、掛止材29が掛止受部17(凹部18)から抜け出すことがないので、袋本体21が開放姿勢で安定している。
【0078】
そして、このように(図4のように)手提袋2(袋本体21)の開口部を手提かご1(かご本体11)の内周面に沿って大きく開放させた状態で袋本体21をかご本体11内に支持させておくと、かご本体11内の手提袋1(袋本体21)内に物品を出し入れする際に両手が自由に使え、しかも手提袋1(袋本体21)の開口部が大きく開放されているので物品の出し入れが容易に行える。
【0079】
このセット容器は、かご本体11内の手提袋2(袋本体21)内に物品を収容した状態で手提かご1のハンドル12,12を持って持ち運びすることができるが、その際に袋本体21が開放状態のまま維持されているので、袋本体21内に収容した各物品が該袋本体21の側周部で圧迫されることがなく、該物品が袋本体21内で移動(傾動又は転倒)することがない。
【0080】
又、手提袋2を手提かご1(かご本体11)から抜き外すには、手提袋2の取手22,22を持って上方に引き上げる。すると、各掛止具27,27・・の掛止材29,29・・がそれぞれ各掛止受部17,17・・(凹部18)から自動的に抜け出し、該手提袋2を手提かご1から簡単に抜き外すことができる。
【0081】
ところで、この第1実施例で使用される手提かご1のかご本体11は、該かご本体11内にスーパーマーケットのような店内に置かれている買物かご4を収容し得る大きさのものを使用している。即ち、図6に示すように、手提かご1のかご本体11内に店内買物かご4を収容した状態で、手提かご1のハンドル12を持って二重かご状態で持ち運びできるようになっている。その場合、手提袋2は、図6に示すように小さく折畳んでおいて、その折畳み手提袋2を、1つの掛止具27でかご本体11の1つの角部にある掛止受部17に掛止して手提かご1の外側に吊下げておくとよい。手提かご1のかご本体11は、その内部に店内買物かご4を収容し得る大きさであるが、該手提かご1は店内のショッピングカートに乗せ得る大きさである。
【0082】
尚、手提かご1のかご本体11内に店内買物かご4を収容したときに、店内買物かご4の形状又は大きさによっては手提かご1のハンドル12を立ち起こせないことがあるが、その場合は、手提かご1(かご本体11)の小面積側の各側面部に設けている各手掛け穴14a,14a(図4参照)に手指を掛けて二重かご(手提かご1と店内買物かご4)を持ち運ぶようにするとよい。
【0083】
そして、この第1実施例のセット容器は、図6〜図7に示すように店内買物かご4を併用して、スーパーマーケット等での買物に使用できる。その際、図6に示すように店内買物かご4を手提かご1(かご本体11)内に収容し、折畳み状態の手提袋2をかご本体11の外側に吊下げた状態で手提かご1のハンドル12を持って持ち運ぶ(又は二重かご状態でショッピングカートに乗せる)ことができる。
【0084】
店内での購入物品Bは、手提かご1内に収容した店内買物かご4内に入れる。そして、購入物品Bを収容した二重かごの状態でレジまで持ち運び、該レジで清算する際に、図7に示すように店内買物かご4(購入物品B入り)を手提かご1から抜き出し、手早く手提かご1のかご本体11内に手提袋2(袋本体21)を開放状態でセットし、店内買物かご4内の購入物品Bを手提袋2内に移し替えれば、図8に示すように購入物品Bをセット容器ごと持ち帰ることができる。
【0085】
店内での物品購入時における他の手順として、次のように行うこともできる。まず、図6の状態でレジまで持ち運び、その二重かごのままでその店内買物かご4内の購入物品Bを順次レジを通して(清算して)一旦別の店内買物かご内に移し替えてもらい、代金の支払いを終えた後に購入物品入りの店内買物かごと空の二重かごとを整理カウンターまで移動させ、そこで二重かごの店内買物かごを手提かご1から外し、空の手提かご1に手提袋2を開放状態でセットし、その手提袋2(袋本体21)内に別の店内買物かごに収容したままの購入物品を移し替えるようにする。このように、セット容器への購入物品移し替え作業を、レジで清算後に行うようにすると、レジでの拘束時間が長くならない。
【0086】
この第1実施例のセット容器を店内で使用するときには、図6に示すように手提かご1(かご本体11)内に店内買物かご4を収容した状態(一体化させた状態)で持ち運ぶことができるとともに、買物後に図7〜図8に示すように購入物品Bをのセット容器に入れ替えて持ち帰ることができる。従って、このセット容器では、店内での買物時に手提かご1が邪魔にならないとともに、店内での物品購入時にもこのセット容器を使用できる。尚、購入物品Bを手提袋入り手提かご1内に収容して持ち帰る際には、図8に示すように、覆い布30の締め紐31を引っ締めて(覆い布30の開口が小さくなる)、該覆い布30で袋本体21内の購入物品Bの上方を被覆しておくと、袋本体21の上部側からも収容物品Bが見えにくくなって、見栄えがよくなる。
【0087】
図9に示す第2実施例は、上記第1実施例における掛止具27及び掛止受部17の変形例を示したものである。
【0088】
この図9に示す変形例(第2実施例)では、手提袋2側の掛止具27の細紐28の先端部に取付けた掛止材29として、大径頭部29a付きのピン29bを使用している一方、手提かご1(かご本体11)側の掛止受部17として、掛止材29のピン29bを挿入し得る穴20を採用している。尚、第1実施例と同様に、掛止具27は袋本体21の上縁部付近の四隅(4箇所)にそれぞれ取付けられている一方、掛止受部17(穴20)はかご本体11のフランジ部16における四隅(4箇所)にそれぞれ設けられている。
【0089】
掛止材29の大径頭部29aは、小高さのフランジ状のものであって掛止受部17となる穴20より大径である。従って、掛止材29のピン29bを該穴20(掛止受部17)に挿入したときに、該大径頭部29aがフランジ部16の上面に衝合して、該掛止材29が穴20から下方に抜け出さないようになっている。
【0090】
この図9(第2実施例)のものでも、各掛止材29(4箇所)をそれぞれ掛止受部17(4箇所)に嵌挿させた状態では、第1実施例(図4)と同様に袋本体21を開放状態でかご本体11内に支持させることができる。そして、鎖線図示するように、袋本体21′を上方に引き上げると、掛止具27′の掛止材29′(4箇所)がそれぞれ掛止受部17(4箇所)から抜け出して、袋本体21′をかご本体11から上方に抜き外すことができるようになっている。
【0091】
図10に示す第3実施例は、上記第1実施例における手提かご1及び手提袋2の変形例を示したものである。
【0092】
この図10に示す第3実施例のセット容器では、手提かご1のかご本体11及び手提袋2の袋本体21をそれぞれ平面円形のものを使用している。そして、袋本体21の上縁部近傍における周方向に等間隔をもった6箇所に、それぞれ掛止具27,27・・を取付けている一方、かご本体11の上縁部(フランジ部16)における周方向に等間隔をもった6箇所に、それぞれ掛止受部17,17・・を設けている。
【0093】
袋本体21側の各掛止具27及びかご本体11側の掛止受部17は、それぞれ第1実施例のものと同じものが採用されている。即ち、図3又は図5の第1実施例と同様に、各掛止具27は、短小な細紐28の先端部に球体状の掛止材29を取付けたものであり、各掛止受部17は、凹部18と切欠溝19を有したものである。
【0094】
そして、図10(第3実施例)のセット容器では、手提袋2の袋本体21を手提かご1のかご本体11内に収容して、袋本体21側の各掛止具27(6箇所)をかご本体11側の各掛止受部17(6箇所)に掛止すると、袋本体21の上縁部がかご本体11の側周部14内面に沿って鎖線図示(符号21′)するように円形に近い略正六角形に広がった状態で支持されるようになる。尚、この第3実施例のセット容器のその他の機能は、上記第1実施例のものとほぼ同じであるので、該第1実施例の説明を援用する。
【0095】
この図10(第3実施例)の場合は、掛止具27と掛止受部17とが周方向に等間隔で6箇所ずつ設けられているが、この各個数を多くするほど袋本体21の開口部を平面円形に近づけることができる(反面、掛止箇所が多くなるほと、掛止回数が多くなる)。尚、袋本体21の掛止箇所(掛止具27と掛止受部17の設置箇所)は、周方向に4箇所でも5箇所でもよいが、該掛止箇所が少なくなるほど、かご本体11の開口面積に対する袋本体21の開放面積が小さくなるので、この第3実施例のように平面円形のものでは、上記のように6箇所程度で掛止させるのが適当である(掛止箇所が6箇所より多くなると、掛止回数が多くなって作業が繁雑になる)。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本願第1実施例のセット容器における手提かごと手提袋の分離状態正面図。
【図2】図1のセット容器における手提かごと手提袋の分離状態平面図。
【図3】図1の手提かごと手提袋の分離状態での一部拡大斜視図。
【図4】図1のセット容器における手提かごと手提袋とのセット状態を示す斜視図。
【図5】図4のV−V拡大断面図。
【図6】図1のセット容器の使用方法の一例を示す説明図。
【図7】図6からの工程変化図。
【図8】図7からの工程変化図。
【図9】本願第2実施例のセット容器における一部拡大断面図(図5相当図)。
【図10】本願第3実施例のセット容器における手提かごと手提袋の分離状態斜視図。
【符号の説明】
【0097】
1は手提かご、2は手提袋、4は店内買物かご、11はかご本体、12はハンドル、14は側周部、15は模様部、15aは透孔、16はフランジ部、17は掛止受部、18は凹部、19は切欠溝、21は袋本体、22は取手、24は側面材、27は掛止具、28は細紐、29は掛止材である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定容積を有し且つ保形性と自立性とを有した手提かご(1)と、該手提かご(1)内に着脱自在に収容され且つ該手提かご(1)の容積形状とほぼ同形同大きさで可撓性のある手提袋(2)とのセット容器であって、
上記手提袋(2)の袋本体(21)の上縁部付近における周方向に所定間隔をもった少なくとも3箇所以上の複数箇所に、それぞれ短小長さの細紐(28)の先端部に塊状の掛止材(29)を設けた複数の掛止具(27,27・・)を取付ける一方、
上記手提かご(1)のかご本体(11)の上縁部における上記手提袋(2)の上記各掛止具(27,27・・)が対応する各位置に、上記各掛止材(29)をそれぞれ係脱自在に嵌入させ得る複数の掛止受部(17,17・・)を設けているとともに、
上記手提袋(2)を上記手提かご(1)内に収容した状態で上記各掛止材(29,29・・)を上記各掛止受部(17,17・・)に掛止させることで、手提袋(2)の開口部をかご本体(11)の内周面に沿って大きく開放させた状態で該手提袋(2)を該かご本体(11)内に支持させ得るようにしている、
ことを特徴とする手提かごと手提袋のセット容器。
【請求項2】
上記請求項1において、
手提かご(1)のかご本体(11)と手提袋(2)の袋本体(21)とを異なる色調のものを使用し、
上記かご本体(11)の側周部(14)に多数の透孔(15a)からなる模様部(15)を形成して、該かご本体(11)内に手提袋(2)を収容したときに該かご本体(11)の外部から上記模様部(15)の各透孔(15a)部分を通して袋本体(21)の側面材(24)が見えるようにしている、
ことを特徴とする手提かごと手提袋のセット容器。
【請求項3】
上記請求項1又は2において、
手提かご(1)のかご本体(11)は、該かご本体(11)内にスーパーマーケットのような店内に置かれている買物かご(4)を収容し得る大きさを有している、
ことを特徴とする手提かごと手提袋のセット容器。
【請求項4】
上記請求項1から3のいずれか1項において、
手提袋(2)の各掛止具(27,27・・)の掛止材(29,29・・)として球体状のものを使用している一方、
手提かご(1)の各掛止受部(17,17・・)として、上記球体状の掛止材(29)より僅かに大きい空所を有した上方が開口する凹部(18)を有し且つ該凹部(18)のかご本体内面側に上記掛止具(27)の細紐(28)を上方から出し入れ自在に挿通させ得る切欠溝(19)を設けたものを使用している、
ことを特徴とする手提かごと手提袋のセット容器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−142555(P2010−142555A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−325552(P2008−325552)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【出願人】(592019615)
【Fターム(参考)】