説明

把持装置及びその制御方法

【課題】より簡素な構成で把持対象物の把持確認及び把持解除確認を行うこと。
【解決手段】第1及び第2の把持部材が把持対象物を把持する把持位置よりも閉側の位置である基準位置に位置しているか否かを検出する検出手段を設け、把持対象物の把持後に前記第1及び第2の把持部材を前記基準位置に移動するように制御し、前記第1及び第2の把持部材が前記基準位置に位置していることが検出されなかった場合に、把持対象物の把持が正常であると判定し、把持対象物の把持の解除後、前記第1及び第2の把持部材を前記基準位置に移動するように制御し、前記第1及び第2の把持部材が前記基準位置に位置していることが検出された場合に、把持の解除が正常であると判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形品等の把持対象物を把持する把持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
射出成形機等の成形機において、金型からの成形品の取り出しを自動化する装置が提案されている(例えば特許文献1)。金型からの成形品の取り出しミスは金型の破損につながるおそれがあるため、センサにより毎回成形品の取り出しをチェックしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−236899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、成形品の取り出しチェックの内容には、例えば、成形品の把持確認や、把持解除確認が含まれ、それぞれの確認用にセンサを設けるとセンサの数が増大して装置の複雑化やコスト高を招く。
【0005】
本発明の目的は、より簡素な構成で把持対象物の把持確認及び把持解除確認を行うことにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、第1及び第2の把持部材と、前記第1及び第2の把持部材を開閉する開閉駆動手段と、前記第1及び第2の把持部材が把持対象物を把持する把持位置よりも閉側の位置である基準位置に位置しているか否かを検出する検出手段と、前記開閉駆動手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第1及び第2の把持部材を前記把持位置に移動するように前記開閉駆動手段を制御して、把持対象物を把持する把持制御と、前記把持制御の後、前記第1及び第2の把持部材を前記基準位置に移動するように前記開閉駆動手段を制御し、前記検出手段により前記第1及び第2の把持部材が前記基準位置に位置していることが検出されなかった場合に、把持対象物の把持が正常であると判定する把持確認制御と、把持対象物を把持中の前記第1及び第2の把持部材を開放位置に移動するように前記開閉駆動手段を制御し、把持対象物の把持を解除する解除制御と、前記解除制御の後、前記第1及び第2の把持部材を前記基準位置に移動するように前記開閉駆動手段を制御し、前記検出手段により前記第1及び第2の把持部材が前記基準位置に位置していることが検出された場合に、把持の解除が正常であると判定する解除確認制御と、を実行することを特徴とする把持装置が提供される。
【0007】
また、本発明によれば、第1及び第2の把持部材と、前記第1及び第2の把持部材を開閉する開閉駆動手段と、前記第1及び第2の把持部材が把持対象物を把持する把持位置よりも閉側の位置である基準位置に位置しているか否かを検出する検出手段と、を備えた把持装置の制御方法であって、前記第1及び第2の把持部材を前記把持位置に移動するように前記開閉駆動手段を制御して、把持対象物を把持する把持制御工程と、前記把持制御工程の後、前記第1及び第2の把持部材を前記基準位置に移動するように前記開閉駆動手段を制御し、前記検出手段により前記第1及び第2の把持部材が前記基準位置に位置していることが検出されなかった場合に、把持対象物の把持が完了したと判定する把持確認制御工程と、把持対象物を把持中の前記第1及び第2の把持部材を開放位置に移動するように前記開閉駆動手段を制御し、把持対象物の把持を解除する解除制御工程と、前記解除制御工程の後、前記第1及び第2の把持部材を前記基準位置に移動するように前記開閉駆動手段を制御し、前記検出手段により前記第1及び第2の把持部材が前記基準位置に位置していることが検出された場合に、把持の解除が完了したと判定する解除確認制御工程と、を備えたことを特徴とする把持装置の制御方法が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、より簡素な構成で把持対象物の把持確認及び把持解除確認を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】(A)は本発明の一実施形態に係る把持装置の平面図、(B)は前記把持装置の部分側面図。
【図2】(A)は把持ユニットの内部機構の説明図、(B)は図2(A)の線I−Iに沿う切断面端面図。
【図3】(A)は把持位置の説明図、(B)は開放位置の説明図。
【図4】(A)及び(B)は把持部材の他の例の説明図。
【図5】制御部のブロック図。
【図6】制御部が実行する制御例を示すフローチャート。
【図7】制御部が実行する他の制御例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1(A)は本発明の一実施形態に係る把持装置Aの平面図、(B)は把持装置Aの部分側面図である。本実施形態では把持装置Aを射出成形機(不図示)に適用し、金型3、4から成形品5を把持対象物として取り出す例について説明するが、他の用途にも適用可能である。把持装置Aは、把持ユニット1と移動駆動ユニット2とを備える。
【0011】
<移動駆動ユニット>
把持ユニット1は軸23に回動自在に支持されている。移動駆動ユニット2は、モータ21と、モータ21の出力軸に設けられたプーリ22と、軸23と同心で把持ユニット1に固定されたプーリ24と、プーリ22とプーリ24とに巻き回された無端のベルト25と、を備える。モータは例えばステッピングモータである。そして、モータ21の駆動によるプーリ22、24の回転により、把持ユニット1を図1(A)の実線の位置(取出位置)と、破線の位置(排出位置)との間で回動させる。
【0012】
取出位置は、把持ユニット1が成形品5を把持する位置である。この取出位置は、図1(B)に示すように把持ユニット1は型開きされた金型3及び4間に進入して、金型4に設けた排出機構(不図示)により金型4から分離された成形品5を把持する位置である。
【0013】
排出位置は、把持ユニット1が把持している成形品5の把持を解除する位置である。この排出位置の下方には成形品5の収納部(不図示)が配設されており、成形品5は把持ユニット1からこの収納部に自然落下して回収される。
【0014】
なお、本実施形態では、移動駆動ユニット2が把持ユニット1を回動させる構成としたが、並進移動でもよい。また、移動駆動ユニット2の駆動機構としてベルト伝動機構を採用したが、これに限られず、他の種類の駆動機構を採用でき、更に、駆動源もモータ21ではなく、エアシリンダ等の他のアクチュエータであってもよい。
【0015】
<把持ユニット>
図1及び図2を参照して把持ユニット1の構成を説明する。図2(A)は把持ユニット1の内部機構の説明図、図2(B)は図2(A)の線I−Iに沿う切断面端面図である。把持ユニット1は、その外装を形成する支持体11と、把持部材12、13と、把持部材12、13を開閉する開閉駆動機構14と、センサ15と、を備える。
【0016】
把持部材12、13は、成形品5を狭持して把持する棒状の部材であるが、その形状は成形品5に合わせて適宜選択可能である。図4は把持部材12、13の他の例である把持部材12'、13'を示しており、図4(A)はその先端側から見た図、図4(B)は側面図である。
【0017】
同図の例では、成形品5'が大径部51と、小径部52と、を有する。把持部材12、13は、それぞれ、先端部が上下に枝分かれしており、大径部51に当接する当接部C1と、小径部52に当接するC2と、を有している。このように、成形品5'の異なる部位に当接する複数の当接部を有することで、把持性能を向上できる。
【0018】
図1及び図2に戻り、開閉駆動機構14は、円柱形状の案内部材143、143を備える。案内部材143、143は把持部材12、13の開閉方向と直交する方向に互いに離間して配置され、把持部材12、13を貫通してこれらの開閉方向の移動を案内する。
【0019】
開閉駆動機構14は、プーリ142a及び142bと、これらに巻き回された無端のベルト142cと、を備える。プーリ142a及び142bは、案内部材143、143の延設方向と平行な方向に離間して支持体11に回転自在に支持されており、ベルト142cは、その直線部分は、案内部材143、143の延設方向と平行な方向に走行する部分となっている。
【0020】
把持部材12は連結部材121を介してベルト142cに連結されており、把持部材13は連結部材131を介してベルト142cに連結されている。連結部材121、131は、ベルト142cのうち、走行方向が逆方向となる直線部分に固定されており、把持部材12と把持部材13との開閉移動は互いに連動することになる。
【0021】
プーリ142aには同軸上でプーリ141bが固定されている。開閉駆動機構14は、モータ141を備える。モータ141は例えばステッピングモータである。モータ141はその出力軸の端部を除いて支持体11の外部に配置され、支持体11に固定されている。モータ141の出力軸の端部は支持体11内に挿入されており、プーリ141aが固定されている。
【0022】
プーリ141aとプーリ142aとの間には無端のベルト141cが巻き回されており、モータ141を駆動すると、プーリ141a、プーリ141b及びプーリ142aが回転してベルト142cが走行し、モータ141の回転方向に応じて把持部材12と把持部材13とを開方向又は閉方向に移動させることになる。
【0023】
連結部材131には、被検知部131aが延設されている。センサ15は、被検知部131aの存在を検出することで、把持部材13の位置を検出する。本実施形態の場合、把持部材12と把持部材13とが連動するので、把持部材13の位置の検出は、把持部材12及び13の位置の検出となる。
【0024】
センサ15は、本実施形態の場合、発光部151と受光部152とを有する光センサ(フォトインタラプタ)であり、発光部151と受光部152との間に被検知部131aが位置することでその存在を検知する。
【0025】
センサ15は把持部材12、13が成形品5を把持する把持位置よりも閉側の位置である基準位置に位置しているか否かを検出するよう、その配置が設定されている。図2(A)の例では、把持部材12、13が基準位置に位置している場合を示し、同図の例では把持部材12、13が全閉の位置である。そして、この基準位置において被検知部131aが発光部151と受光部152との間に位置するよう、センサ15の位置が設定されている。
【0026】
図3(A)は把持部材12、13が把持位置に位置している場合を示し、図3(B)は把持している成形品5を開放する開放位置に位置している場合を示している。いずれの場合も、発光部151と受光部152との間に被検知部131aが位置しておらず、センサ15により把持部材13の位置は検出されないことになる。本実施形態の場合、基準位置を把持部材12、13が全閉の位置としたが、把持位置よりも閉側の位置であればいずれの位置でもよい。
【0027】
本実施形態ではセンサ15として光センサを用いたが、他の種類のセンサでもよい。また、把持部材12、13の開閉動作を並進移動としたが、回動による開閉であってもよい。また、把持部材12、13の双方を移動する構成としたが、把持部材12は固定し、把持部材13のみ移動して開閉する構成としてもよい。更に、開閉駆動機構14はベルト伝動機構を採用しているが、他の駆動機構でもよく、駆動源もモータ141ではなく、エアシリンダ等の他のアクチュエータであってもよい。
【0028】
<制御部>
次に、図5を参照して制御系の構成について説明する。制御部100は、把持装置Aを含む射出成形機全体を制御可能であり、CPU101、記憶部102及びI/F(インタフェース)103を備える。CPU101は、センサ107の検出結果を取得し、記憶部102に記憶されたプログラムにしたがって、アクチュエータ107の制御を行う。
【0029】
記憶部102には、例えば、ROM、RAM、ハードディスク等が含まれる。I/F103はCPU101と、外部のデバイスとのインタフェースである。入力部104は、例えば、キーボード、マウス等である。作業者は入力部104を介して制御部100に動作指令を行うことができる。表示部120は、例えば、LCD等のディスプレイであり、把持装置Aを備えた射出成形機の情報を表示する。アクチュエータ106にはモータ21、141が含まれる。センサ107にはセンサ15が含まれる。
【0030】
<確認制御>
本実施形態では、センサ15の検出結果と、開閉駆動機構14(モータ141)に対する制御内容と、によって、把持ユニット1の各種動作確認を行う。本実施形態では、この動作確認には、把持部材12、13で成形品5を把持する制御を行ったときに、成形品5が把持されているか否かの把持確認、把持を解除する制御を行ったとき把持が解除されているか否かの解除確認、及び、把持ユニット1が正常に動作しているか否かの正常動作確認が含まれる。
【0031】
把持確認は、把持部材12、13を把持位置(図3(A)に移動するようにモータ141を制御した後、把持部材12、13を基準位置(図2(A))に移動するようにモータ141を制御する。把持部材12、13が成形品5を把持している場合は、成形品5の存在により把持部材12、13を基準位置に移動できない。よって、センサ15により把持部材13が検出されなかった場合は、成形品5の把持が正常であると判定する。逆に、センサ15により把持部材13が検出された場合は、成形品5が把持部材12、13間に無く、把持が正常に行われなかったと判定する。
【0032】
解除確認は、把持部材12、13を開放位置(図3(B)に移動するようにモータ141を制御した後、把持部材12、13を基準位置(図2(A))に移動するようにモータ141を制御する。把持部材12、13が成形品5を把持していない場合は、把持部材12、13を基準位置に移動できるが、成形品5が把持部材12、13間に残存している場合には、成形品5の存在により把持部材12、13を基準位置に移動できない。よって、センサ15により把持部材13が検出された場合は、成形品5の把持の解除が正常であると判定する。逆に、センサ15により把持部材13が検出されなかった場合は、成形品5が把持部材12、13間に残存し、把持の解除が正常に行われなかったと判定する。
【0033】
正常動作確認は、把持部材12、13が成形品5を把持する前に、把持部材12、13を基準位置(図2(A))に移動するようにモータ141を制御する。把持ユニット1(開閉駆動機構14)に異常がなければ把持部材12、13を基準位置に移動できるが、異常があれば把持部材12、13を基準位置に移動できない。よって、センサ15により把持部材13が検出された場合は把持ユニット1が正常に動作していると判定する。逆に、センサ15により把持部材13が検出されなかった場合は、把持ユニット1に故障等の異常が生じていると判定する。
【0034】
このように本実施形態では、1つのセンサ15により、これらの確認制御を行うことができ、より簡素な構成で成形品5の把持確認及び把持解除確認等を行うことができる。
【0035】
<制御例1>
次に、CPU101が実行する把持装置Aの制御例について図6を参照して説明する。ここでは、金型3、4の型開き毎に把持装置Aが成形品5を金型3、4から取り出す処理について説明する。同図の処理は、金型3、4が型開き状態となった場合に開始される。その際、把持ユニット1は排出位置(図1(A)の破線)にあり、かつ、把持部材12、13は開放位置に位置させた状態(初期状態)にある。図6においては、S1及びS2は上記の正常動作確認の制御、S7及びS8は上記の把持確認の制御、S11、S12は上記の解除確認の制御、にそれぞれ相当する。
【0036】
S1ではモータ141を制御して把持部材12、13を基準位置へ移動する。制御上、移動が完了したと判断するとS2でセンサ15の検出結果を取得する。センサ15により把持部材13(被検知部131a)が検出された場合は正常に動作していると判定してS4へ進む。検出されない場合は異常が生じているとしてS3へ進む。S3ではエラー処理を行う。例えば、把持装置Aを含む射出成形機全体を停止、異常の発生を報知する。異常の報知は例えば表示部105による異常の表示により行うことができる。
【0037】
S4ではモータ141を制御して把持部材12、13を開放位置に移動した後、モータ21を制御して把持ユニット1を取出位置に移動する。S5では成形品5を把持する把持制御を行う。具体的にはモータ141を制御して把持部材12、13を把持位置に移動する。続いてS6ではモータ21を制御して把持ユニット1を排出位置に移動する。把持部材12、13は把持位置のままである。
【0038】
S7では、モータ141を制御して把持部材12、13を基準位置に移動する。成形品5を把持している場合は移動できないことになる。制御上、移動が完了したと判断するとS8でセンサ15の検出結果を取得する。センサ15により把持部材13(被検知部131a)が検出されなかった場合は成形品5の把持が正常であると判定してS10へ進む。検出された場合は異常が生じているとしてS9へ進む。S9ではエラー処理を行う。S3と同様の処理である。
【0039】
S10では、モータ141を制御して成形品5を把持中の把持部材12、13を開放位置に移動する解除制御を行う。制御上、移動が完了したと判断すると、S11でモータ141を制御して把持部材12、13を基準位置に移動する。制御上、移動が完了したと判断するとS12でセンサ15の検出結果を取得する。センサ15により把持部材13(被検知部131a)が検出された場合は成形品5の把持の解除が正常であると判定してS1に戻り、次の成形品5の取り出しに関する処理に移行する。検出されなかった場合は異常が生じているとしてS13へ進む。S13ではエラー処理を行う。S3と同様の処理である。
【0040】
なお、本制御例では、正常動作確認制御を把持ユニット1が排出位置に位置している場合に行ったが、金型3、4から把持ユニット1が脱していればどの位置で行ってもよい。また、把持確認制御を把持ユニット1が排出位置に位置している場合に行ったがどの位置で行ってもよい。
【0041】
<制御例2>
上記制御例1では、同じ制御内容である解除確認制御(S11、S12)と正常動作確認制御(S1、S2)とを続けて2回行うことになる。そこで、これらを1回とすることもできる。図7はCPU101が実行する把持装置Aの他の制御例を示す。図6の例と同じ処理については同じ符号を付して説明を割愛する。以下、異なる点についてのみ説明する。
【0042】
本実施形態では、図6のS1、S2の正常動作確認制御を解除確認制御と兼用している。このため、S10の把持解除の制御を行った後、S1へ戻る構成となっている。本例では、必要な確認を行いながら、制御例1よりも処理を単純化できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1及び第2の把持部材と、
前記第1及び第2の把持部材を開閉する開閉駆動手段と、
前記第1及び第2の把持部材が把持対象物を把持する把持位置よりも閉側の位置である基準位置に位置しているか否かを検出する検出手段と、
前記開閉駆動手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記第1及び第2の把持部材を前記把持位置に移動するように前記開閉駆動手段を制御して、把持対象物を把持する把持制御と、
前記把持制御の後、前記第1及び第2の把持部材を前記基準位置に移動するように前記開閉駆動手段を制御し、前記検出手段により前記第1及び第2の把持部材が前記基準位置に位置していることが検出されなかった場合に、把持対象物の把持が正常であると判定する把持確認制御と、
把持対象物を把持中の前記第1及び第2の把持部材を開放位置に移動するように前記開閉駆動手段を制御し、把持対象物の把持を解除する解除制御と、
前記解除制御の後、前記第1及び第2の把持部材を前記基準位置に移動するように前記開閉駆動手段を制御し、前記検出手段により前記第1及び第2の把持部材が前記基準位置に位置していることが検出された場合に、把持の解除が正常であると判定する解除確認制御と、
を実行することを特徴とする把持装置。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記把持制御の前に、前記第1及び第2の把持部材を前記基準位置に移動するように前記開閉駆動手段を制御し、前記検出手段により前記第1及び第2の把持部材が前記基準位置に位置していることが検出された場合に、前記把持装置が正常に動作していると判定する正常動作確認制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の把持装置。
【請求項3】
前記解除確認制御では、前記検出手段により前記第1及び第2の把持部材が前記基準位置に位置していることが検出された場合に、把持の解除が正常であると判定すると共に前記把持装置が正常に動作していると判定することを特徴とする請求項1に記載の把持装置。
【請求項4】
前記第1及び第2の把持部材は、それぞれ、前記把持対象物の異なる部位に当接する複数の当接部を有することを特徴とする請求項1に記載の把持装置。
【請求項5】
前記第1及び第2の把持部材、前記開閉駆動手段及び前記検出手段を備えた把持ユニットと、
前記把持ユニットを移動する移動駆動手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記移動駆動手段を制御して前記把持ユニットを把持対象物を把持する位置と、把持対象物の把持を解除する位置と、の間で移動することを特徴とする請求項1に記載の把持装置。
【請求項6】
第1及び第2の把持部材と、
前記第1及び第2の把持部材を開閉する開閉駆動手段と、
前記第1及び第2の把持部材が把持対象物を把持する把持位置よりも閉側の位置である基準位置に位置しているか否かを検出する検出手段と、
を備えた把持装置の制御方法であって、
前記第1及び第2の把持部材を前記把持位置に移動するように前記開閉駆動手段を制御して、把持対象物を把持する把持制御工程と、
前記把持制御工程の後、前記第1及び第2の把持部材を前記基準位置に移動するように前記開閉駆動手段を制御し、前記検出手段により前記第1及び第2の把持部材が前記基準位置に位置していることが検出されなかった場合に、把持対象物の把持が正常であると判定する把持確認制御工程と、
把持対象物を把持中の前記第1及び第2の把持部材を開放位置に移動するように前記開閉駆動手段を制御し、把持対象物の把持を解除する解除制御工程と、
前記解除制御工程の後、前記第1及び第2の把持部材を前記基準位置に移動するように前記開閉駆動手段を制御し、前記検出手段により前記第1及び第2の把持部材が前記基準位置に位置していることが検出された場合に、把持の解除が正常であると判定する解除確認制御工程と、
を備えたことを特徴とする把持装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−152857(P2012−152857A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−14356(P2011−14356)
【出願日】平成23年1月26日(2011.1.26)
【出願人】(000104652)キヤノン電子株式会社 (876)
【Fターム(参考)】