説明

抗ウイルス製剤

本発明は、新規な抗ウイルス性製品、C型肝炎の治療におけるその使用、及びその製造方法に関する。さらに具体的には、本発明は、C型肝炎ウイルス(HCV)に対して抗ウイルス活性を示す特徴的な製品に関する。1実施態様では、C型肝炎の治療に抗ウイルス薬として用いるための単独ハーブ・アストラガルス抽出物又はその活性画分を提供する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な抗ウイルス製剤、C型肝炎の治療におけるその使用及びその製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、C型肝炎ウイルス(HCV)に対して抗ウイルス活性を示す特徴的な製剤に関する。該製剤がレプリコン試験と特にポリメラーゼ試験(NS5B)の両方において活性を示すことは、例えばフラビ・ウイルス科(Flaviviradae)内のウイルスに対する可能な、広範囲な活性を示唆している。
【背景技術】
【0002】
HCVによる慢性的感染は発症率が高く、英国の人口の1%までを冒しており、世界保健機関(WHO)は、全世界的に200万を超える人々がHCVに感染していると推定している。慢性的HCV感染が、疲労、上腹部痛及び消化不良を含めた、クォリティ・オブ・ライフを総合的に低下させる、多様な症状を付随することは、充分に認められている。薬剤による慣用的な療法はウイルス負荷を低減させるが、患者の約40%のみに有効であるに過ぎない。したがって、HCV感染に付随する症状を軽減して、それによって、慢性C型肝炎(CHC)患者のより大きな割合のクォリティ・オブ・ライフを改良することができる、効果的な治療法の必要性が存在する。
【0003】
さらに、病原ウイルスを標的とする(そして該ウイルスの活性を阻害する)、副作用の少ない製剤の必要性が存在する。
本出願人の国際出願WO2005079823では、対症性緩和を与える他に、1/350の希釈率で抗HCV活性(41.8%の阻害)を示すことがレプリコン・アッセイによって判明している4薬草組み合わせ製剤(a four herb combination product)を開示する。
【0004】
該製剤は、4種類の薬草抽出物から成り、次のように処方される:
薬草抽出物:
【0005】
【表1】

【0006】
賦形剤:
【0007】
【表2】

【0008】
出願人は、この製剤をさらに詳しく研究して、意外にも、抗HCV活性が1種類のみの植物に由来するように思われることを発見しており、良好な活性があることと検出可能な細胞傷害性を有さないことの両方を実証している。該植物がアストラガルス(Astragalus)であり、10を超える倍率で、より詳しくは50を超える倍率で、さらに詳しくは75をさらに超える倍率で、最も詳しくは75〜200の倍率で精製した画分が特に活性であることがさらに判明している。
【0009】
該活性画分は、下記段階:
I.アルコール抽出(反復可能);
II.エタノール−水沈降プロセス(反復可能);及び
III.異なる極性の複数の溶媒による、系統的な溶媒分画工程
を含む、効果的な3段階方法において良好な収率で得ることができる。
【0010】
該系統的溶媒分画は、数種類の異なる溶媒を用いて、最低極性で開始して、最大極性で終わることが好ましい。該活性画分は、ジクロロメタン画分又は同様な極性を有する溶媒である。
【0011】
該活性画分(及びサブ画分)は、その1つ又は組み合わせが抗HCV活性及びポリメラーゼ阻害を惹起することができる1つ以上のマーカーに関連して、特徴付けることができる。同定された特定マーカーは下記を包含する:
・アストラガロシドI、
・ホルモノネチン−7−O−β−D−グルコシド、及び
・3’−ヒドロキシル−ホルモノネチン−7−O−β−D−グルコシド。
さらに、これらは、詳細な説明に記載するようなTLCフィンガープリントによって同定することができる。
【0012】
該活性を示す植物は、レグミノセ目(Leguminosae family)のメンバーであり、さらに詳しくは、コウキ(huang qi):
薬剤学的名称:ラディクス・アストラガリ・メンブラナセウス(Radix Astragali Membranaceous);
植物学的名称:アストラガルス・メンブラナセウス(フィッシュ)ビーゲ(Astragalus membranaceus(Fisch)Bge.)又はアストラガルス・メンブラナセウス・ビーゲ・バル・モンゴリカス・サイオ(Astragalus membranaceus Bge.var.Mongholicus Hsiao)(以下では、アストラガルス)である。
【0013】
該植物は、ヨーロッパではMilkvetchと呼ばれる可能性があり、用いられるのは根である。
伝統的な中国漢方療法では、9〜30g、時には60gまでの用量(乾燥原料物質に基づく)が用いられる。典型的には、これは煎剤(decoction)として服用される。中国人民共和国の薬局方(英語版2000)Vol.Iによると、冷水抽出法によって、17%以上の水溶性抽出物が得られる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0014】
Chinese Herbal Medicine, Materia Medica改訂版によると、アストラガルス・メンブラナセウスの根は、化学的に、主要成分として、D−β−アスパラギン、2’4’−ジヒドロキシ−5,6−ジメトキシイソフラバン、カリコシン、ホルモノネチン、シクロアストラゲノール、アストラガロシド、コリン、ベタイン、クマタケニン、スクロース、グルクロン酸及びβ−シトステロールを含有することが知られている。
【0015】
その化学成分は、Chinese Drugs of Plant Origin, Springer-Verlagに詳しく考察されており、この書物は、慢性肝炎の治療におけるその薬理学と対症性緩和をさらに考察している。
【0016】
Chang HM and Blut PP(1987) Pharmacology and applications of Chinese Materia Medica(Vol ii) World Scientific Publishingによると、アストラガルス・メンブラナセウス(Astragalus membranaceus)は免疫機能を高めることができる。さらに詳しくは、肝臓を“保護する”ための100%煎剤、0.4ml/日の使用と、コウキ(Huangqi)注射が患者の80%においてGPTレベルの正常化を達成した(これは対症療法である)という臨床試験が参照される。
【0017】
参考資料又はその他の刊行文献のいずれも、C型肝炎の治療における抗ウイルス剤としての、単独の薬草アストラガルス又はその明確な画分(defined fraction)の使用を教えていない。
【0018】
確認された、他の先行技術を下記に挙げる:
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】CN 1616097、これは、弱毒化Newcastle病ウイルスワクチン又は不活化Newcastle病ウイルスワクチン10〜120血球凝集単位、アストラガルス根1〜20000mg、リキリチゲニン1〜1000mg、補助物質(supplementary material)及び安定剤を含有するトローチ剤を開示する。該トローチ剤は、SARS及び他のウイルス感染性気道疾患の予防に適しており、B型肝炎及びC型肝炎に対して補助的な治療効果を有すると述べられている。
【特許文献2】CN 1607003、これは、C型肝炎の補助治療薬としての、アストラガルス根(10〜50部)と共に冬虫夏草(Chinese caterpillar fungus)(50〜90部)を含む組成物の使用を開示する。該組成物は、免疫機能を調節し、治療効果を改良すると述べられている。
【特許文献3】US 2005/0074428、これは、コルジセプス・シネンシス(cordyceps sinensis)50〜90重量%とアストラガルス・メンブラナセウス(astragalus memsrancens)10〜50重量%を含有する、C型肝炎の治療のためにインターフェロン及びリビバリンと組み合わせて用いるための補助薬を開示する。
【特許文献4】CN 1448163、これは、C型肝炎を含めた種々な疾患を治療するための、約11種類のハーブと共にアストラガルス根を含む漢方処方を開示する。
【特許文献5】CN 1393255、これは、C型肝炎を治療するための、アストラガルス根を含めた19種類ハーブのミックスを開示する。
【特許文献6】CN 1593586、これは、少なくとも15種類のハーブを含み、そのうちの1つが未加工のアストラガルス根である、C型肝炎を治療するためのピルを開示する。
【特許文献7】US 2005/0147699は、発癌と転移を抑制するためのアストラガルス・ラディクス(astragalus radix)とコドノプシス・ピロスラエ・ラディクス(codonopsis pilosulae radix)混合抽出物の使用を開示する。これは、アストラガルスが、慢性腎炎、蛋白尿、筋炎、抗高血圧性(antihypertensive)、冠動脈疾患、脳梗塞、消化性潰瘍(十二指腸潰瘍と胃潰瘍)、腎臓疾患及び糖尿病を治療するための伝統的な薬局方に記録されていると述べている。これは、抗ウイルス剤としてのその可能な使用には、言及していない。
【0020】
実際に、いずれの資料も、単一ハーブのアストラガルス抽出物が、肝炎、特にC型肝炎を治療するための抗ウイルス剤として単独で使用可能であることを示唆していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
本発明の第1態様によると、C型肝炎の治療に抗ウイルス剤として用いるための単独ハーブのアストラガルス抽出物又はその活性画分を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0022】
該活性画分が、乾燥植物原料物質に関して少なくとも10の倍率で精製したアストラガルス抽出物であり、下記:
・アストラガロシドI;
・ホルモノネチン−7−o−β−d−グルコシド;及び
・3’−ヒドロキシルーホルモノネチン−7−o−β−d−グルコシド
から成る群から選択される、少なくとも1つのマーカーを含むことを特徴とすることが好ましい。
【0023】
これが3マーカー全てを含むことが好ましい。
特に好ましい実施態様では、該抽出物を少なくとも50の倍率で、最も好ましくは75〜200の倍率で精製し、該抽出物を、上記で同定した3種類のマーカーの存在によって特徴付けることができる。実際に、この画分では、少なくとも6個の確認されたピークを同定することができる。
【0024】
好ましい実施態様では、該抽出物を植物性薬品として用いる又は処方する。
代替実施態様では、該抽出物を食品、栄養補助食品又は食品添加物として用いることができる。食品なる用語は、食物又は飲み物と、このような物品の構成成分として用いられる物品を包含する。
【0025】
本明細書で用いる植物学的用語は、FDAがかれらのディレクティブ“Guidance for Industry - Botanical Drug Products”(June 2004)に用いている意味を有すると意図される、このディレクティブは本明細書に援用される。しかし、国が異なれば、異なる用語論が用いられうることは、当業者によって理解されるであろう。一貫性のために、FDAガイダンス用語論への参照を用いることにするが、これを制限するものと見なすべきではない。したがって、例えばEMEAがかれらのGuidlines on Quality of Herbal Medicinal Products / Traditional Herbal Medicinal Products(CHMP / THMP March 2006に採用)に用いている、異なるが、同等の用語が、本明細書で用いる用語によって包含されることは、当業者によって理解されるであろう。
【0026】
本発明の第2態様によると、アストラガルス原料物質を、これがC型肝炎を治療するための抗ウイルス剤としての使用に適しており、該使用を意図することを表示するやり方で、パッケージされて又はその他で販売されるものとして提供する。
【0027】
該原料物質を、設計された生産サイトから管理された農業的実施下で培養して、回収することが好ましい。
本発明の第3態様によると、C型肝炎の抗ウイルス性治療用薬剤の製造におけるアストラガルス又はその単独ハーブ抽出物の使用を提供する。
【0028】
本発明の第4態様によると、C型肝炎の抗ウイルス性治療のための食品、栄養補助食品又は食品添加物の製造におけるアストラガルス又はその単独ハーブ抽出物の使用を提供する。
【0029】
本発明の第5態様によると、レプリコン・アッセイにおいて抗HCV活性を示し、乾燥植物原料物質に関して少なくとも10の倍率で精製され(purified by at least a factor of 10 with reference to dried raw plant material)、
・アストラガロシドI;
・ホルモノネチン−7−o−β−d−グルコシド;及び
・3’−ヒドロキシルーホルモノネチン−7−o−β−d−グルコシド
から成る群から選択される、少なくとも1つのマーカーを含むことを特徴とするアストラガルス抽出物の製造方法であって、
(1)アルコール抽出(反復可能);
(2)エタノール−水沈降プロセス(反復可能);及び
(3)異なる極性の複数の溶媒による、系統的な溶媒分画工程
を含む方法を提供する。
【0030】
好ましくは、該アルコール抽出はエタノール抽出である。該エタノール抽出は還流下で行うことが好ましい。該エタノール抽出を反復することが最も好ましい。高濃度のエタノール(50%を超える濃度)を用いることが好ましい。
【0031】
アルコール抽出に続いて、エタノール−水沈降を行って、上清を回収する。エタノールを回収して、濃縮物を残す。
次に、該濃縮物を水中に溶解して、水溶液を得て、これに対して異なる極性の溶媒を用いて、系統的な溶媒分画を行う。好ましい溶媒は、石油エーテル、ジクロロメタン及び酢酸エチルである。
【0032】
活性画分はジクロロメタン抽出物AS−Cである。
本発明の第6態様によると、単独ハーブのアストラガルス抽出物又はその活性画分の有効量を投与することを含む、C型肝炎の治療方法を提供する。
【0033】
好ましくは、単独ハーブのアストラガルス又はその活性画分を、単位投与形で提供する。最も好ましくは、単独ハーブのアストラガルス又はその活性画分を、経口投与に適した形で、例えば充填カプセルの形で提供する。代替的に、他の投与形を提示することも可能であることを、当業者は理解するであろう。
【0034】
好ましくは、該抽出物は1日当り乾燥原料物質9〜60g量に相当する量で用いられる。
1実施態様では、アストラガルス又はその活性画分を少なくとも1種類の他の免疫調節薬又は抗ウイルス薬(例えば、インターフェロン及び/又はリバビリン)との併用治療として投与する。
【0035】
該薬物を一緒に同時に又は連続的のいずれでも投与することができる。
本発明の第7実施態様によると、乾燥植物原料物質に関して少なくとも10の倍率で精製されたアストラガルス抽出物を含み、アストラガロシドI、ホルモノネチン−7−o−β−d−グルコシド及び3’−ヒドロキシル−ホルモノネチン−7−o−β−d−グルコシドから成る群から選択される、少なくとも1つのマーカーを含むことを特徴とする、植物性薬物、食品、栄養補助食品又は食品添加物を提供する。
【0036】
これは、図4〜6のいずれか1つに示すようなTLCフィンガープリントによって見られる特徴的なスポットの存在をさらに特徴とする。
下記方法論とデータを参照しながら、本発明を、実施例のみによってさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】図1は、SMAとAMRの両方の抗C型肝炎ウイルス活性を毒性データと共に示す;
【図2】図2は、15重量%未満の出発原料物質を含有する第1抽出物を生成するアルコール抽出プロセスのフローダイアグラムである;
【図3】図3は、さらに濃縮した活性画分又は第2抽出物を得るための第1抽出物の分画を示すフローダイアグラムである;
【図4】図4は、幾つかの異なる画分のTLCフィンガープリント(UV254nm)である;
【図5】図5は、幾つかの異なる画分のTLCフィンガープリント(UV365nm)である;
【図6】図6は、幾つかの異なる画分のTLCフィンガープリント(日光)である;
【図7】図7は、レプリコン・アッセイにおける種々な画分の活性を示すグラフである;
【図8】図8は、異なる濃度におけるASC705(14)の活性を示すグラフである;
【図9】図9は、第2抽出物のさらなる分画を示すフローダイアグラムである;
【図10】図10は、クロロホルム/メタノール(9:1)中の5画分(AS−C−I〜AS−C−V)のTLCフィンガープリントである;
【図11】図11は、クロロホルム/メタノール/水(8:2:0.2)中の5画分(AS−C−I〜AS−C−V)のTLCフィンガープリントである;
【図12】図12は、異なるAS−C−Iサブ画分中に存在する成分の単離、精製及び化学的同定を示すフローダイアグラムである;
【図13】図13は、クロロホルム:エタノール:水(85:15:1)中の“ASC−I−1”のTLCフィンガープリントである;
【図14】図14は、クロロホルム:エタノール:水(85:15:1)中の“ASC−I−2”及び“ASC−I−3”のTLCフィンガープリント(UV254nm)である;
【図15】図15は、クロロホルム:エタノール:水(85:15:1)中の“ASC−I−2”及び“ASC−I−3”のTLCフィンガープリント(ヨウ素)である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
方法
【実施例1】
【0039】
成分ハーブの活性
該4ハーブ組み合わせが抗C型肝炎活性を示した(レプリコン・アッセイによって)ことを発見してから続いて、本出願人は個別のハーブの活性を調べた。図1は、Pyn17成分:AMR(Astragalus membranaceus根);SCF(Schisandra chinensis実);SMR(Salvia miltiorrhiza根);及びSMF(Silybum mariamum実)の活性を、対照:PYN17(4ハーブ組み合わせ)(陽性対照);及びBCSMRO404(非植物抽出物)(陰性対照)に比較して示す。
【0040】
AMRとSMRの両方は、HCVレプリコン・アッセイにおいて阻害活性を示すように思われる。このことは、図1の左手パネルに示すように、高濃度において特に明らかである。図1の右手パネルは、同じレプリコン細胞における細胞傷害性データを示す。これは、AMRは観察可能な細胞傷害性(cell cytotoxicity)を示さないが、SMRは高濃度において細胞傷害性であることを示唆する。
【0041】
Astragalus membranaceusが活性を示し、毒性を示さないことが判明したので、特定の活性画分を同定することを追及した。
【実施例2】
【0042】
アストラガルス根の抽出方法
根物質を60℃のオーブン内で3時間乾燥させ、粗粒粉末に粉砕し、篩(10メッシュ)に通した。次に、図2に記載するように、この物質にアルコール抽出を行った。
【0043】
簡単には、これは次の工程を含むものであった:
1.粗粒粉末Astragalus membranaceus(1)(100g)に、70%エタノール(原料物質の10倍)を加えた。これを次に、1.5時間還流させ、溶液(2a)を残渣(3a)から分離した;
2.該残渣に、70%エタノール(原料物質の8倍)を加えた。これを次に、1時間還流させ、再び溶液(2b)を残渣(3b)から分離した;
3.溶液(2aと2b)を一緒にして、エタノールを0.08MPaの圧力における真空下で回収して、濃縮物(4)50mlを得た;
4.該濃縮物に、95%エタノールを加えた。該溶液を一晩放置し、濾過によって、沈殿を上清(5)から分離した;
5.再び、エタノールを0.08MPaの圧力における真空下で回収して、濃縮物(6)を得た;
6.該濃縮物を0.08MPaの圧力における真空下、60〜70℃で乾燥させて、固体抽出物(7)を得た。
【0044】
7.該固体抽出物を次に摩砕して、粉末(8)にした。この粉末第1抽出物は、出発物質の乾燥重量に比較して、11.7〜13重量%の固体収率を有した。即ち、これは約8の倍率で精製されたものであった(It had been purified by a factor of about 8)。
【0045】
アストラガロシドIV(アストラガルスの標準化学マーカー)の含量は0.4%より大であった。
【実施例3】
【0046】
図2で説明した方法によって得られた第1抽出物を、図3に示したとおりに分画した。
簡単には、これは次の工程を含むものであった:
1.第1抽出物(8)に、95%エタノールを加えて、80%にして、これを再び、一晩放置した。沈殿(9)“AS−F”を濾過によって、上清(10)“AS−A”から分離した;
2.エタノールを、0.08MPaの圧力における真空下で回収して、濃縮溶液(11)を得た;
3.濃縮溶液(11)に水を加えて、水溶液(12)を形成して、これを次のように連続的に分画した:
a.石油エーテルによって、画分(13)“AS−B”を;
b.ジクロロメタンによって、画分(14)“AS−C”を;及び
c.酢酸エチルによって、画分(15)“AS−D”を;
d.水画分(16)“AS−E”と共に得た。
【0047】
画分(9)、(10)、(13)、(14)、(15)及び(16)に対して、下記表1に記載したように、さらなる活性試験を行った:
表1
【0048】
【表3】

【0049】
図4〜6は、左から右へ、画分(9)、(10)、(13)、(14)、(15)及び(16)を示すTLCプレートである。TLCプレートはシリカゲルであり、展開系はクロロホルム/メタノール/水(8:2:0.2)であった。
【0050】
図4は、254nmにおけるUVによる検出を示す;
図5は、365nmにおけるUVによる検出を示す;
図6は、エタノール中10%硫酸による処置と続いての加熱後に日光中で観察する。
【0051】
画分(14)は、複数個の明確なスポットを示す。254nmにおいて少なくとも6個が明白に見られる。
画分14 AS−Cは、レプリコン・アッセイにおいて特に活性であることが判明した(実施例4−表5)。これは、出発物質の乾燥重量に比較して、約1.1重量%の固体収率を有した。実際に、これは約90%の倍率で精製されたものであった。
【0052】
この画分は、図4〜6に示すようなクロマトグラフィー・プロフィルを有した。
【実施例4】
【0053】
画分ASA〜ASFの活性を試験するために、各サンプル(10mg)をDMSO(1ml)中に溶解して、15分間音波処理した。2つの追加サンプルPA(WO2005079823としての粗アストラガルス抽出物)とINFα(標準処理)を比較物としてランした。サンプルの溶解性を下記表2に示す:
表2
【0054】
【表4】

【0055】
次に、該DMSO溶液を組織培養培地中で1/10に希釈して、濾過した。この濃度をニートと呼ぶ。10μl/ウェルを用いた、試験ウェル中の総量は100μlである。全ての濃度は5通りに用意した。該DMSOの同じ希釈度を3通り用意した。
【0056】
抽出物サンプルの希釈度を下記表3に示し、IFNαに関しては表4に示す。
表3
【0057】
【表5】

【0058】
表4
【0059】
【表6】

【0060】
最初のアッセイでは、レプリコン細胞を、90μl中5x10/ウェルの濃度でプレートアウトした。次の日に、試験サンプルを10μl中で加えた。該プレートをさらに72時間インキュベートし、回収して、Dual Luciferase Assay Promegaを用いて分析した。レプリコン細胞系はレニラ・ルシフェラーゼ(Renilla luciferase)を発現する。
【0061】
各サンプル及び濃度を2通りにして、別の96ウェル・プレートをセットアップすることによって、サンプルを細胞傷害性に関して試験した。細胞をトリチウム化チミジンによって24時間標識して、回収した。
【0062】
第2アッセイのために、上部5濃度を有する、別のプレートをセットアップして、wst−1(Roche)によって2時間標識し、450nmと630nmにおいてODを読み取った。wst−1は生存細胞染料である。
【0063】
結果
アッセイ1:薬物を加えない細胞からの読み取り値の平均198906
読み取り値を表5に示す。
【0064】
表5
【0065】
【表7】

【0066】
薬物を加えずに得られた読み取り値は、非常に高かった。
これらの濃度においてインターフェロンによって得られた結果は、このアッセイに特徴的である。
【0067】
これらの結果から、サンプルの一部では高濃度において阻害が得られるように思われたので、該アッセイを繰り返した。
アッセイ2
結果は表6に示す。
【0068】
表6
【0069】
【表8】

【0070】
希釈物をwst−1アッセイにおいて細胞傷害性に関して試験し、さらに、このプレートを顕微鏡下でも検査した。このアッセイは、細胞増殖抑制因子(cytostatic agents)を検出しないであろう。
【0071】
サンプル4は、上部2濃度において細胞を殺した;これらの細胞は第3濃度では正常でないように見えた(looked less healthy)。他の全てのサンプルは、見かけ上正常であった細胞を有した。このことは、wst−1結果に反映される。
【0072】
アッセイ2wst−1結果
結果は表7に示す。
表7
【0073】
【表9】

【0074】
IFNα濃度がpg/mlであることに注目すべきである。
結果は、図7と8にグラフによって示す。
図7は、サンプルの原料レプリコン・スコア(raw replicon scores)を濃度に対して示す。ASC-0705は、明らかに最良のパーフォーマー(performer)であり、IFNα(標準処理)より機能が優れている。これは、最良の活性が10μg/mlを超える濃度においてであることも実証する。
【0075】
図8は、濃度に対して活性を示す。明らかに、最適濃度は約1.36μMより大である。
【実施例5】
【0076】
画分(14AS−C)に対して、図9で説明し、以下に記載するような、クロマトグラフィー分離工程を行った。簡単に説明すると、これは下記工程を含むのもであった:
1.アストラガルス根からのジクロロメタン抽出物(14)“AS−C”6.2gをシリカゲルカラムによって分離させ、クロロホルム、クロロホルム/メタノール(100:5)、クロロホルム/メタノール(100:10)、クロロホルム/メタノール(100:15)、及びメタノールによる勾配溶離で溶出して、得られた25画分を最初に6プール(17;18;19;20;21及び22)に分割した;
2.プールした画分1〜14(17)は有意な化学薬品を含有しなかった;
3.画分15(18)は241mgの重量を有した、これをさらにSephadexカラム・クロマトグラフィによって2回精製して、メタノールによって溶出して、画分(23)“AS−C−II”を得た、これは、毒性をも示した活性BUTであることが判明した;
4.画分17(19)は231mgの重量を有した、これをさらに、クロロホルム/メタノール(94:6)によって溶出するシリカゲル・カラム・クロマトグラフィによって2画分に分離した。該2画分は、13mg重量の画分(24)“AS−C−III”と14mg画分(25)“AS−C−IV”であった;
5.第18画分(20)を放置し、白色粉末649mgをAS−C−Iとして沈殿させた。これは活性を示し、毒性を示さないことが判明した;
6.219mgの重量を有する第22画分(21)をSephadexカラム及びSilicaカラムによって分離して、18mg画分(26)“AS−C−V”を得た。
【0077】
試験した抽出物を下記表8に同定する:
表8
【0078】
【表10】

【0079】
第1抽出物(8)100gが出発物質12.85%を含有し、したがって、乾燥原料物質の相当量は778.2gであるという根拠に基づいて算出。
5関連サブ画分サンプルの各々に対して、TLCによる分析を行って、結果を図10と11に示す。
【0080】
図10は、クロロホルム/メタノール(9:1)中で展開させたシリカゲル・プレートを示す。左手プレートは254nmにおけるUV下で観察したものであり、右手プレートは日光下で観察したものである(エタノール中10%硫酸を噴霧し、次に、スポットが明確に見られるまで該プレートを加熱する)。
【0081】
図11は、クロロホルム/メタノール/水(8:2:0.2)中で展開させたシリカゲル・プレートを示す。左手プレートは254nmにおけるUV下で観察したものであり、右手プレートは日光下で観察したものである(エタノール中10%硫酸を噴霧し、次に、スポットが明確に見られるまで該プレートを加熱する)。
【0082】
両方の場合に、サンプルを左から右へ読み取る:AS−C−I;AS−C−II;AS−C−III;AS−C−IV;AS−C−V.
【実施例6】
【0083】
6サンプル:“AS−C”;“AS−C−I”;“AS−C−II”;“AS−C−III”;“AS−C−IV”;及び“AS−C−V”の各々をDMSO中に溶解して、10mg/mlストック溶液を得た。該サンプルを
1.純度と同定に関して分析した;そして
2.抗HCV活性に関して試験した。
【0084】
1.純度と同定
6サンプル、AS−C、AS−C−I、AS−C−II、AS−C−III、AS−C−IV及びAS−C−Vを純度と同定に関して、LC−UVとLC−MSを用いて分析した。この分析から次のデータを得た:
・AS−C画分は幾つか(>6)の小ピーク(m/z269、301、303等)を含有し、
・AS−C−Iは2つの主要ピーク(m/z269、301)を含有し、
・AS−C−IIは1つのピーク(m/z301)を含有し、
・AS−C−IIIは1つのピーク(m/z303)を含有し、
・AS−C−IVは1つのピーク(m/z269)を含有し、
・AS−C−Vはピークを含有しなかった。
【0085】
この段階時には、該ピークに相当する成分は同定されなかったので、実施することができた唯一の推定は、該ピーク面積をDMSOピーク面積と比較することであった:
I.“AS−C−II”と“AS−C−IV”は、DMSOピークよりも高い単一ピークを含有した。
【0086】
II.“AS−C”と“AS−C−I”は混合物である。
III.“AS−C−III”は、DMSOピークよりも低い単一ピークを含有する。
IV.“AS−C−V”は、UV中で目に見えるピークを含有しない。
【0087】
純度をUV検出によって分析したこと、そしてUV中で吸光しない化合物は検出されないであろうことに注目すべきである。ピークからの物質をMSによって分析して、m/z(上記)を決定した。
【0088】
2.抗HCV活性
サンプルを下記:
(a)レプリコン・アッセイ(Reblikon)、
(b)NS5Bアッセイ及び
(c)NS3/NS4A全長プロテアーゼ・アッセイ
において抗HCV活性に関して試験した。
【0089】
レプリコン・アッセイにおける任意の“ヒット(hit)”の選択性を推定するために、サンプルをHuh7細胞において細胞傷害性に関しても試験した。
結果は、下記表9に示す、表9はさらに純度、ピーク面積及び同定データも包含する。
【0090】
表9
【0091】
【表11】

【0092】
この表から、下記を知ることができる:
サンプル、“AS−C”(混合物)
・(a)レプリコン細胞においてHCV複製を阻害し、EC50=3.7μg/mlを示す;
・(b)9.2μg/mlでNS5Bを阻害する;
・(c)NS3/NS4アッセイにおいて100μg/mlで95%阻害を生じる;
・(d)100μg/mlまでの濃度において細胞傷害性を示さない。
AS−C−IとAS−C−II
・(a)レプリコン・アッセイにおいても幾らかの活性を示すが、高濃度においてである。測定されたEC50値は、それぞれ、36μg/mlと17μg/mlであった。
【実施例7】
【0093】
最も強い活性を示した“AS−C”画分(14)をさらに特徴付けるために、画分“AS−C−I”(20)を、これも活性を示し、該活性の原因となる1つ以上の作用を含有し、それによってマーカーとして役立ちうることが結論されたので、参照した。
【0094】
したがって、図12を参照して、次のプロトコールに従った:
1.(14)AS−C6.2gをシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離させ、クロロホルム/メタノール(100:15)によって溶出した。第18画分(20)から沈殿した白色粉末を“AS−C−I”(649mg)と呼ぶことにした;
2.ASC−I(20)をメタノール中に超音波処理によって溶解して、次に濾過した。濾液をSephadex LH-20カラムによって分離して、図13〜15に図示したTLCプレートに示すように、3主要化合物を得た。
【0095】
3.プールした画分4〜6(28)は、硫酸を噴霧して、加熱したときに、スポットを示した;
4.プールした画分9〜11(30)は、該プレートをヨウ素蒸気中に入れて、UV254nmにおいて観察したときに、2スポットを示した。
【0096】
5.プールした画分4〜6(28)は、Silicaゲル・カラムによって精製し、クロロホルム/メタノール(9:1)で溶出した後に、微量の顔料を有した(32)。
6.このサンプル(32)をアセトン中に溶解し、冷蔵保存し、再結晶して、“AS−C−I−1”(33)を得た。
【0097】
7.プールした画分9〜11(30)は、ゲル・カラムによって(34)、次にTLC法によって(35)精製したときに、蛍光スポットを示した。2つの蛍光帯を分離した。より高いRf値を有する帯を溶出して、“AS−C−I−2”(36)を得た;他方では、より低いRf値を有する帯をSephadex LH-20によって精製して、“AS−C−I−3”(37)を得た。
【0098】
同定された3化合物を質量スペクトルと核磁気共鳴分光法によって、それぞれ、分析した。該3化合物の構造を、得られたデータを化学構造に関する既存の文献と比較することによって同定した、これらを表10に示す。
【0099】
表10
【0100】
【表12】

【0101】
これらの化合物は、下記構造を示す:
式1:アストラガロシドI(AS−C−1)
【0102】
【化1】

【0103】
式2:ホルモノネチン−7−O−β−D−グルコシド(AS−C−I−2)
【0104】
【化2】

【0105】
式3:3’−ヒドロキシル−ホルモノネチン−7−O−β−D−グルコシド(AS−C−I−3)
【0106】
【化3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
C型肝炎の治療に抗ウイルス薬として用いるための単独ハーブ・アストラガルス抽出物又はその活性画分。
【請求項2】
活性画分が、乾燥原料植物物質に関して少なくとも10の倍率で精製されたアストラガルス抽出物であり、下記:
・アストラガロシドI;
・ホルモノネチン−7−o−β−d−グルコシド;及び
・3’−ヒドロキシル−ホルモノネチン−7−o−β−d−グルコシド
から成る群から選択される少なくとも1つのマーカーを含むことを特徴とする、請求項1記載の単独ハーブ・アストラガルス抽出物又はその活性画分。
【請求項3】
活性画分が、乾燥原料植物物質に関して50の倍率で精製されたアストラガルス抽出物である、請求項2記載の単独ハーブ・アストラガルス抽出物又はその活性画分。
【請求項4】
活性画分が、乾燥原料植物物質に関して75〜200の倍率で精製されたアストラガルス抽出物である、請求項3記載の単独ハーブ・アストラガルス抽出物又はその活性画分。
【請求項5】
アルコール抽出物に由来する、請求項1〜4のいずれかに記載の単独ハーブ・アストラガルス抽出物又はその活性画分。
【請求項6】
該抽出物がエタノール−水沈降プロセスを受けたものである、請求項5記載の単独ハーブ・アストラガルス抽出物又はその活性画分。
【請求項7】
該抽出物が、異なる極性の複数の溶媒による系統的溶媒分画工程を受けたものである、請求項5又は6に記載の単独ハーブ・アストラガルス抽出物又はその活性画分。
【請求項8】
活性画分が、ジクロロメタン分画又は同様な極性の溶媒分画から得られるものである、請求項7記載の単独ハーブ・アストラガルス抽出物又はその活性画分。
【請求項9】
アストラガルスがアストラガルス・メンブラナセウス(フィッシュ)ビーゲ(Astragalus membranaceus(Fisch)Bge.)又はアストラガルス・メンブラナセウス・ビーゲ・バル・モンゴリカス・サイオ(Astragalus membranaceus Bge.var.Mongholicus Hsiao)である、請求項1〜8のいずれかに記載の単独ハーブ・アストラガルス抽出物又はその活性画分。
【請求項10】
C型肝炎の治療用抗ウイルス薬としての使用に適しており、該使用を意図することを表示するやり方で、パッケージされて又はその他で販売されるアストラガルス原料物質。
【請求項11】
C型肝炎の抗ウイルス治療のための薬剤の製造におけるアストラガルス又はその単独ハーブ抽出物の使用。
【請求項12】
C型肝炎の抗ウイルス治療のための食品、栄養補助食品又は食品添加物の製造におけるアストラガルス又はその単独ハーブ抽出物の使用。
【請求項13】
レプリコン・アッセイにおいて抗HCV活性を示し、乾燥原料植物物質に関して少なくとも10の倍率で精製され、下記:
・アストラガロシドI;
・ホルモノネチン−7−o−β−d−グルコシド;及び
・3’−ヒドロキシル−ホルモノネチン−7−o−β−d−グルコシド
から成る群から選択される少なくとも1つのマーカーを含むことを特徴とするアストラガルス抽出物の製造方法であって、下記:
a.アルコール抽出(反復可能);
b.エタノール−水沈降プロセス(反復可能);及び
c.異なる極性の複数の溶媒による、系統的な溶媒分画工程
を含む方法。
【請求項14】
アルコール抽出がエタノール抽出である、請求項13記載の方法。
【請求項15】
異なる極性の複数の溶媒による、系統的な溶媒分画工程が、ジクロロメタン分画又はジクロロメタンと同様な極性の溶媒による分画を含む、請求項14記載の方法。
【請求項16】
単独ハーブ・アストラガルス又はその活性画分の有効量を投与することを含む、C型肝炎の治療方法。
【請求項17】
アストラガルス抽出物又はその活性画分を単位投与形で与える、請求項16記載の方法。
【請求項18】
単位投与形が経口投与用である、請求項17記載の方法。
【請求項19】
一日投与量が原料物質9〜60gに相当する、請求項16〜18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
該投与が少なくとも1種類の他の免疫調節薬又は抗ウイルス薬と共に行われる、請求項16〜19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
該他の薬物がインターフェロン及び/又はリバビリンである、請求項20記載の方法。
【請求項22】
乾燥原料植物物質に関して少なくとも10の倍率で精製されたアストラガルス抽出物を含み、下記:
・アストラガロシドI;
・ホルモノネチン−7−o−β−d−グルコシド;及び
・3’−ヒドロキシル−ホルモノネチン−7−o−β−d−グルコシド
から成る群から選択される少なくとも1つのマーカーを含むことを特徴とする、植物性薬物、食品、栄養補助食品又は食品添加物。
【請求項23】
実質的に図4、5又は6に示したとおりのTLCフィンガープリントを有するアストラガルス抽出物画分。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図12】
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【図1】
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【図10】
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【図11】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2009−539953(P2009−539953A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−514874(P2009−514874)
【出願日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【国際出願番号】PCT/GB2007/002078
【国際公開番号】WO2007/144569
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(506282263)ファイノバ・リミテッド (4)
【Fターム(参考)】