説明

抗マラリアベイリス−ヒルマン付加物およびその調製方法

本発明は、新規なクロロピリジン骨格ベースの化合物の合成に向けられ、これらは、顕著なインビトロ抗マラリア活性を有するベイリス-ヒルマン付加物である。これらの化合物は、クロロキン感受性およびクロロキン抵抗性熱帯熱マラリアに対する抗マラリア活性を有することが判明した。本発明の抗マラリア化合物は、インビトロで成熟分裂体を阻害する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クロロキン感受性およびクロロキン抵抗性熱帯熱マラリアに対する顕著なインビトロ抗マラリア活性を有している新規なベイリス-ヒルマン付加物およびその調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
マラリアは、世界の主要な致命的感染病の1つである。地球人口のほぼ3分の1が、この疾病のリスクを有すると考えられているが、感染および死亡の約90%は、アフリカで発生しており(Trigg, P.I.およびWersdorfer, W.H.、Parasitologia:(1999) 41、329〜332頁)、この大陸の低開発および貧困の大きな一因となっている(Gallup, J.L.およびSachs, J.D.、Am.J. Trop.Med. Hyg:(2001) 64s、85〜96頁)。毎年発生する推定3億の事例は、相当な罹患(例えば、熱、倦怠感、拒食症、貧血症)および200万以上の5歳以下の小児の死亡をもたらしている(1994年における世界マラリア状況第1部.Wkly Epidemiol rec:(1997) 72、269〜274頁)。細胞内寄生虫熱帯熱マラリアは、マラリア死亡の95%を超える原因である。過去30年間にわたるマラリアの発生率の増加の重大な原因は、クロロキンおよびキニンのようなキノリン含有抗マラリア薬に対するマラリア寄生虫の抵抗の発達であった(Barat, L.M.およびBoland, P.B.、「Drag resistance among malaria and other parasites」、Infct Dis Clin North Am:(1997) 11 (4)、969〜987頁)。加えて、寄生虫が身体から一掃された後も、マラリア感染に関連する貧血症、体重増加失敗および免疫抑制のようないくつかの併発症が、数週間および数ヶ月間にわたって続くことが認識された(Ho, M., Webster, H.K.およびLooareesuwan, S.、「Antigen-specific immunosuppression in human malaria due to plasmodium falciparum.」、J. Infect Dis:(1986) 153、763〜771;McGregor, A.およびBarr, M.、「Antibody response to tetanus toxoid inoculation in malarious and non-malarious Gambian children.」、Trans R Soc Trop Med hyg:(1962) 56、364〜367;Bradley-Moore, A.M.、Greenwood, B.M.およびBradley, A.K.、「Malaria chemoprophylaxis with chloroquine in young Nigerian children. II. Effect on immune response to vaccination.」、Ann Trop Med Parasitol:(1985) 79、563-573)。マラリア寄生虫は、ヒトにおける生活周期の大部分にわたって、赤血球細胞で生活する。赤血球内で、寄生虫は、ヘモグロビンを食し、タンパク質を消化し、ヘムを放出する。ヘモグロビンの副産物として放出されるヘムは、寄生虫にとって有毒な化合物である。マラリア寄生虫は、ヘムを食胞内で無毒のヘムポリマーヘモゾイン(マラリア色素)に変換して、潜在的に有毒な遊離ヘムから寄生虫を保護するとともに、感染された宿主に病変を誘発するように機能する独自のヘム解毒機構を有する(Rudzinska, M.A.、Trager, W.およびBray, R.S.、「Pinocytic uptake and the digestion of hemoglobin in malaria parasites.」、J. Protozool:(1965) 12(4), 563〜576)、Trager, W; Jensen, J. B. Science、(1976)、193、674)。時間の経過とともに、赤血球内寄生虫は、このエネルギーおよびタンパク質供給源を使い果たし、次いで次の段階の生活周期を開始する。一連のDNAおよび膜分裂を通じて、栄養体が成熟分裂体に変換される。分裂体を含有する赤血球が崩壊し、それぞれ6から24個の娘虫体および重合ヘモゾインを含む1つの大きな「ゴミ袋」を放出する。放出された娘虫体は、さらなる赤血球に侵入して周期を続け、それが、宿主の死または薬物もしくは後天免疫による変調まで進行する。
【0003】
2-クロロピリジン系ベイリス-ヒルマン付加物および4-キノリノ-メタノールは、抗マラリア薬であることが報告されている。これらの類の化合物は、特に、寄生虫の赤血球段階に対して作用している。
【0004】
以下の参考文献は、抗マラリア薬のいくつかの合成および生物学的評価の例である。これらの先行技術は、抗マラリア薬の調製および特性に関する有用な情報および議論を含む。
【0005】
米国特許第6,627,641号(2003年)には、効率的な抗マラリア薬としてのナフチルイソキノリンアルカロイドおよびそれらの医薬製剤の合成および使用が報告された。
【0006】
米国特許第6,479,660号(2000年)には、抗マラリア薬としてのキノリン化合物の合成および使用が報告された。
【0007】
Sujatha, V.B.ら、Bioorg & Med. Chem. Lett、9、731〜736 (1999)には、3-ヒドロキシアルキル-2-メチレン-プロピオン酸誘導体の抗マラリア活性が報告された。
【0008】
米国特許第6,689,777号(2004年)には、抗マラリア活性を有する新規な置換ナフトチオゾリウム、芳香族グアニルヒドラゾンならびに他の化合物および組成物合成が報告された。
【0009】
Donald J.Krogstad.ら、Science、238、1283〜1285頁 (1987)には、プラスモジウムにおけるクロロキン抵抗の機構が報告された。
【0010】
米国特許第6,693,217号(2004年)には、抗マラリア薬としてのN,N1-置換非対称イミドジカルボンイミドジアミドの合成が報告された。
【0011】
Arnulf Dornら、Nature 374、269〜371頁(1995)には、ヘム重合のプロセスおよびクロロキンの作用の機構が報告された。
【0012】
米国特許第180913号(2004年)には、2,4-ジアミノピリミジン誘導体の合成、およびジヒドロ葉酸塩還元酵素を阻害することによる抗マラリア薬としての使用(DHFR阻害薬)が報告された。
【0013】
Christian Segheraert.ら、J.Med.Chem. 46、542〜547頁(2003)には、N1-(7-クロロ-4-キノリル)-1,4-ビス(3-アミノプロピル)ピペラジン誘導体の合成および抗マラリア活性が報告された。
【特許文献1】米国特許第6,627,641号(2003年)
【特許文献2】米国特許第6,479,660号(2000年)
【特許文献3】米国特許第6,689,777号(2004年)
【特許文献4】米国特許第6,693,217号(2004年)
【特許文献5】米国特許第180913号(2004年)
【非特許文献1】Trigg, P.I.およびWersdorfer, W.H.、Parasitologia:(1999) 41、329〜332頁
【非特許文献2】Gallup, J.L.およびSachs, J.D.、Am.J. Trop.Med. Hyg:(2001) 64s、85〜96頁
【非特許文献3】1994年における世界マラリア状況第1部.Wkly Epidemiol rec:(1997) 72、269〜274頁
【非特許文献4】Barat, L.M.およびBoland, P.B.、「Drag resistance among malaria and other parasites」、Infct Dis Clin North Am:(1997) 11 (4)、969〜987頁
【非特許文献5】Ho, M., Webster, H.K.およびLooareesuwan, S.、「Antigen-specific immunosuppression in human malaria due to plasmodium falciparum.」、J. Infect Dis:(1986) 153、763〜771
【非特許文献6】McGregor, A.およびBarr, M.、「Antibody response to tetanus toxoid inoculation in malarious and non-malarious Gambian children.」、Trans R Soc Trop Med hyg:(1962) 56、364〜367
【非特許文献7】Bradley-Moore, A.M.、Greenwood, B.M.およびBradley, A.K.、「Malaria chemoprophylaxis with chloroquine in young Nigerian children. II. Effect on immune response to vaccination.」、Ann Trop Med Parasitol:(1985) 79、563-573
【非特許文献8】Rudzinska, M.A.、Trager, W.およびBray, R.S.、「Pinocytic uptake and the digestion of hemoglobin in malaria parasites.」、J. Protozool:(1965) 12(4), 563〜576)、Trager, W; Jensen, J. B. Science、(1976)、193、674
【非特許文献9】Sujatha, V.B.ら、Bioorg & Med. Chem. Lett、9、731〜736 (1999)
【非特許文献10】Donald J.Krogstad.ら、Science、238、1283〜1285頁 (1987)
【非特許文献11】Arnulf Dornら、Nature 374、269〜371頁(1995)
【非特許文献12】Christian Segheraert.ら、J.Med.Chem. 46、542〜547頁(2003)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の主な目的は、抗マラリア薬として、クロロピリジン骨格をベースとした新規なベイリス-ヒルマン付加物を提供することである。
【0015】
本発明の他の目的は、抗マラリア薬として、新規なベイリス-ヒルマン付加物を含む医薬組成物を提供することである。
【0016】
本発明のさらに他の目的は、抗マラリア薬として、クロロピリジン骨格をベースとした新規なベイリス-ヒルマン付加物を調製するための方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、新規なクロロピリジン骨格ベースの化合物の合成に向けられ、これらは、顕著なインビトロ抗マラリア活性を有するベイリス-ヒルマン付加物である。これらの化合物は、クロロキン感受性およびクロロキン抵抗性熱帯熱マラリアに対する抗マラリア活性を有することが判明した。本発明の抗マラリア化合物は、インビトロで成熟分裂体を阻害する。
【0018】
本発明は、マラリア、特にクロロキン抵抗性熱帯熱マラリアに対するより効率的な化合物の必要性を満たす。よって、本発明は、一般構造式1のクロロピリジン骨格をベースとした新規な化合物を提供する。これらは、以下に示される合計37種の化合物を示す式I&IIの一般構造を有するベイリス-ヒルマン反応付加物である。
【0019】
【化1】

【0020】
Ia: R1=H、R2=CH3、X=アクリロニトリル; IIa: R1=H、R2=CH3、X=2-シクロペンテン-1-オン
Ib: R1=H、R2=C2H5、X=アクリロニトリル IIb: R1=H、R2=C2H5、X=2-シクロペンテン-1-オン
Ic: R1=H、R2=Ph、X=アクリロニトリル IIc: R1=H、R2=Ph、X=2-シクロペンテン-1-オン
Id: R1=COOMe、R2=H、X=アクリロニトリル IId: R1=Ph、R2=CH3、X=2-シクロペンテン-1-オン
Ie: R1=H、R2=CH3、X=メチルアクリレート IIe: R1=COOMe、R2=H、X=2-シクロペンテン-1-オン
If: R1=H、R2=Ph、X=メチルアクリレート IIf: R1=Ph、R2=COOEt、X=2-シクロペンテン-1-オン
Ig: R1=H、R2=n-C5H11、X=アクリロニトリル IIg: R1=H、R2=4-OMe-Ph、X=2-シクロペンテン-1-オン

Ih: R1=Ph、R2=CH3、X=アクリロニトリル IIh: R1=H、R2=CH3、X=2-シクロヘキセン-1-オン
Ii: R1=Ph、R2=COOEt、X=アクリロニトリル IIi: R1=H、R2=C2H5、X=2-シクロヘキセン-1-オン
Ij: R1=H、R2=4-OMe-Ph、X=アクリロニトリル IIj: R1=H、R2=Ph、X=2-シクロヘキセン-1-オン
Ik:R1=H、R2=C2H5、X=メチルアクリレート IIk: R1=Ph、R2=CH3、X=2-シクロヘキセン-1-オン
Il: R1=H、R2=n-C5H11、X=メチルアクリレート IIl: R1=COOMe、R2=H、X=2-シクロヘキセン-1-オン
Im: R1=Ph、R2=CH3、X=メチルアクリレート IIm: R1=Ph、R2=COOEt、X=2-シクロヘキセン-1-オン
In: R1=COOMe、R2=H、X=メチルアクリレート IIn: R1=H、R2=4-OMe-Ph、X=シクロヘキセン-1-オン
Io: R1=Ph、R2=COOEt、X=メチルアクリレート
Ip: R1=H、R2=4-OMe-Ph、X=メチルアクリレート
Iq: R1=H、R2=CH3、X=エチルアクリレート
Ir: R1=H、R2=C2H5、X=エチルアクリレート
Is: R1=H、R2=Ph、X=エチルアクリレート
It: R1=Ph、R2=CH3、X=エチルアクリレート
Iu: R1=COOMe、R2=H、X=エチルアクリレート
Iv: Rl=Ph、R2=COOEt、X=エチルアクリレート
Iw: R1=H、R2=4-OMe-Ph、X=エチルアクリレート
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
よって、本発明は、一般式:
【0022】
【化2】

【0023】
を有する新規なクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物を提供する。
(式中、Xは、
【0024】
【化3】

【0025】
であり、R1は、水素、フェニルおよびカルボメトキシからなる群から選択され;R2は、水素、アルキル、CH3、C2H5、フェニル、n-C5H11、カルボエトキシおよびp-OMe-Phからなる群から選択され;EWGは、CN、COOMeおよびCOOEtからなる群から選択される電子吸引基である)。
【0026】
本発明の実施形態において、使用される新規なクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物は、一般式I&II:
【0027】
【化4】

【0028】
の化合物を含む。
(R1は、水素、フェニルおよびカルボメトキシからなる群から選択され;R2は、水素、アルキル、CH3、C2H5、フェニル、n-C5H11、カルボエトキシおよびp-OMe-Phからなる群から選択され;EWGは、CN、COOMeおよびCOOEtからなる群から選択される電子吸引基である)。
【0029】
さらに他の実施形態において、得られる新規なクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物は、その誘導体、類似体または塩の形である。
【0030】
さらに他の実施形態において、得られる新規なクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物は、2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ia)、2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ib)、2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ic)、メチル 6-クロロ-5-(2-シアノ-1-ヒドロキシアリル)2-ピリジンカルボキシレート(Id)、メチル 2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Ie)、メチル 2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(If)、2-[(2-クロロ-5-n-ペンチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ig)、2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ih)、エチル 6-クロロ-5-(2-シアノ-1-ヒドロキシアリル)-2-フェニル-ニコチネート(Ii)、2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ij)、メチル 2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Ik)、メチル 2-[(2-クロロ-5-n-ペンチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Il)、メチル 2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Im)、メチル 6-クロロ-5-[1-ヒドロキシ-2-(メトキシカルボニル)アリル]ピリジン-2-カルボキシレート(In)、エチル 6-クロロ-5-(1-ヒドロキシ-2-(メトキシカルボニル)アリル)-2-フェニル-ニコチネート(Io)、メチル 2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Ip)、エチル 2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Iq)、エチル 2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Ir)、エチル 2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Is)、エチル 2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(It)、メチル-6-クロロ-5-[1-ヒドロキシ-2-(エトキシカルボニル)アリル]ピリジン-2-カルボキシレート(Iu)、エチル 6-クロロ-5-(l-ヒドロキシ-2-(エトキシカルボニル)アリル)-2-フェニル-ニコチネート(Iv)、エチル 2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Iw)、2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IIa)、2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IIb)、2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IIc)、2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IId)、メチル-6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロペンテニル)メチル]-2-ピリジンカルボキシレート(IIe)、エチル 6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロペンテニル)メチル]-2-フェニルニコチネート(IIf)、2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IIg)、2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]2-シクロヘキセン-1-オン(IIh)、2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロヘキス-2-エン-1-オン(IIi)、2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロヘキス-2-エン-1-オン(IIj)、メチル 2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Ik)、メチル 6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロヘキセニル)メチル]-2-ピリジンカルボキシレート(IIl)、エチル 6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロヘキセニル)メチル]-2-フェニルニコチネート(IIm)および2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロヘキス-2-エン-1-オン(IIn)からなる群から選択される。
【0031】
さらに他の実施形態において、新規なクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物は、クロロキン感受性およびクロロキン抵抗性熱帯熱マラリアに対菌株に対して活性である。
【0032】
さらに他の実施形態において、新規なクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物は、マラリア寄生虫の赤血球段階に対する抗マラリア活性を示す。
【0033】
本発明は、新規な抗マラリアクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物、その誘導体、類似体または塩を場合によって医薬として許容し得る担体、助剤および添加剤とともに含む医薬組成物をさらに提供する。
【0034】
本発明は、対象におけるマラリアを治療するための方法であって、1〜45μg/mlおよび1〜115μg/mlの投与量の薬物を、分裂体成熟阻害(SMI)および全寄生虫成長阻害(PGI)のために当該対象に対してクロロキン感受性(CQS)熱帯熱マラリア菌株に対するIC50に向けてそれぞれ少なくとも24および48時間投与する方法をさらに提供する。
【0035】
さらに他の実施形態において、25〜125μg/mlおよび85〜350μg/mlの投与量の薬物を、分裂体成熟阻害(SMI)および全寄生虫成長阻害(PGI)のために当該対象に対してクロロキン感受性(CQS)熱帯熱マラリア菌株に対するIC90に向けてそれぞれ少なくとも24および48時間投与する。
【0036】
さらに他の実施形態において、0.2〜30μg/mlおよび5〜15μg/mlの投与量の薬物を、分裂体成熟阻害(SMI)および全寄生虫成長阻害(PGI)のために当該対象に対してクロロキン抵抗性熱帯熱マラリア菌株に対するIC50に向けてそれぞれ少なくとも24および48時間投与する。
【0037】
さらに他の実施形態において、1〜125μg/mlおよび25〜300μg/mlの投与量の薬物を、分裂体成熟阻害(SMI)および全寄生虫成長阻害(PGI)のために当該対象に対してクロロキン抵抗性熱帯熱マラリア菌株に対するIC90に向けてそれぞれ少なくとも24および48時間投与する。
【0038】
さらに本発明は、一般式:
【0039】
【化5】

【0040】
を有するクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物を調製するための方法であって、2-クロロ-5および/または6置換3-ピリジンカルボキシアルデヒドを活性化アルケンまたは環式エノンと、20〜30℃の範囲の温度にて触媒の存在下で、最適には水性または非水性有機溶媒の存在下で反応させ、上記反応混合物の有機層を水または塩水溶液で洗浄した後、乾燥させ、知られている方法によって精製して、所望の生成物を得るステップを含む方法を提供する。
(式中、Xは、
【0041】
【化6】

【0042】
であり、R1は、水素、フェニルおよびカルボメトキシからなる群から選択され;R2は、水素、アルキル、CH3、C2H5、フェニル、n-C5H11、カルボエトキシおよびp-OMe-Phからなる群から選択され;EWGは、CN、CooMeおよびCOOEtからなる群から選択される電子吸引基である)。
【0043】
さらに他の実施形態において、使用される2-クロロ-5および/または6置換3-ピリジンカルボキシアルデヒドは、2-クロロ-5-メチルピリジンカルボキサアルデヒド、2-クロロ-5-エチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-フェニルニコチンアルデヒド、メチル 6-クロロ-5-ホルミル-2-ピリジンカルボキシレート、2-クロロ-5-メチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-フェニルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-ペンチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-メチル-6-フェニルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-エトキシアセテート)-6-フェニルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)-ニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-エチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-ペンチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-メチル-6-フェニルニコチンアルデヒド、メチル 6-クロロ-5-ホルミル-2-ピリジンカルボキシレート、2-クロロ-5-エトキシアセテート)-6-フェニルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)-ニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-メチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-エチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-フェニルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-メチル-6-フェニルニコチンアルデヒド、メチル 6-クロロ-5-ホルミル-2-ピリジンカルボキシレート、2-クロロ-5-エトキシアセテート)-6-フェニルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)-ニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-メチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-エチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-フェニルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-メチル-6-フェニルニコチンアルデヒド、メチル 6-クロロ-5-ホルミル-2-ピリジンカルボキシレート、2-クロロ-5-エトキシアセテート)-6-フェニルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)-ニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-メチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-エチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-フェニルニコチンアルデヒド、2-クロロ-置換-3-ピリジンカルボキシアルデヒド、メチル 6-クロロ-5-ホルミル-2-ピリジンカルボキシレート、2-クロロ-5-エトキシアセテート)-6-フェニルニコチンアルデヒド および2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)-ニコチンアルデヒドからなる群から選択される。
【0044】
さらに他の実施形態において、使用される活性化アルケンは、アクリロニトリル、アクリル酸メチルおよび酢酸エチルからなる群から選択される。
【0045】
さらに他の実施形態において、使用される環式エノンは、2-シクロペンテン-1-オンおよび2-シクロヘキセン-1-オンから選択される。
【0046】
さらに他の実施形態において、使用される触媒は、ジアザビシロオクタン(DABCO)およびイミダゾールから選択される。
【0047】
さらに他の実施形態において、使用される有機溶媒は、メタノール、エタノール、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド(DMSO)およびジメチルホルムアミド(DMF)、1,4-ジオキサン、クロロホルムおよびスルホランからなる群から選択される。
【0048】
さらに他の実施形態において、使用される2-クロロ-5および/または6置換3-ピリジンカルボキシアルデヒドの活性化アルケンまたは環式エノンに対するモル比は、1:1から1:8の範囲である。
【0049】
さらに他の実施形態において、使用される反応混合物における2-クロロ-5および/または6置換3-ピリジンカルボキシアルデヒドの活性化アルケンに対するモル比は、1:5から1:8の範囲である。
【0050】
さらに他の実施形態において、使用される2-クロロ-5および/または6置換3-ピリジンカルボキシアルデヒドの環式エノンに対するモル比は、1:1から1:2の範囲である。
【0051】
さらに他の実施形態において、使用される2-クロロ-5および/または6置換3-ピリジンカルボキシアルデヒドの触媒に対するモル比は、1:1から1:2の範囲である。
【0052】
さらに他の実施形態において、使用される活性化アルケンの触媒に対するモル比は、1:1から1:2の範囲である。
【0053】
さらに他の実施形態において、使用されるアルデヒドとアルケンの反応混合物をジエチルエーテルで希釈した後、水で洗浄し、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥してから、カラムクロマトグラフィーで精製する。
【0054】
さらに他の実施形態において、アルデヒドと環式エノンの反応混合物をクロロホルムに溶解させ、有機層を塩水溶液で洗浄してから、乾燥させ、知られている方法によって精製して、所望の生成物を得る。
【0055】
さらに他の実施形態において、使用されるアルデヒドと環式エノンの反応時間は、20〜40分間の範囲である。
【0056】
さらに他の実施形態において、生成物のクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物の収率は、副産物を形成することなく85〜98%の範囲である。
【0057】
得られる生成物のクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物は、2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ia)、2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ib)、2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ic)、メチル 6-クロロ-5-(2-シアノ-1-ヒドロキシアリル)2-ピリジンカルボキシレート(Id)、メチル 2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Ie)、メチル 2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(If)、2-[(2-クロロ-5-n-ペンチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ig)、2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ih)、エチル 6-クロロ-5-(2-シアノ-1-ヒドロキシアリル)-2-フェニル-ニコチネート(Ii)、2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ij)、メチル 2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Ik)、メチル 2-[(2-クロロ-5-n-ペンチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Il)、メチル 2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Im)、メチル 6-クロロ-5-[1-ヒドロキシ-2-(メトキシカルボニル)アリル]ピリジン-2-カルボキシレート(In)、エチル 6-クロロ-5-(1-ヒドロキシ-2-(メトキシカルボニル)アリル)-2-フェニル-ニコチネート(Io)、メチル 2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Ip)、エチル 2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Iq)、エチル 2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Ir)、エチル 2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Is)、エチル 2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(It)、メチル-6-クロロ-5-[1-ヒドロキシ-2-(エトキシカルボニル)アリル]ピリジン-2-カルボキシレート(Iu)、エチル 6-クロロ-5-(l-ヒドロキシ-2-(エトキシカルボニル)アリル)-2-フェニル-ニコチネート(Iv)、エチル 2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Iw)、2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IIa)、2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IIb)、2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IIc)、2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IId)、メチル-6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロペンテニル)メチル]-2-ピリジンカルボキシレート(IIe)、エチル 6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロペンテニル)メチル]-2-フェニルニコチネート(IIf)、2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IIg)、2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]2-シクロヘキセン-1-オン(IIh)、2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロヘキス-2-エン-1-オン(IIi)、2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロヘキス-2-エン-1-オン(IIj)、メチル 2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Ik)、メチル 6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロヘキセニル)メチル]-2-ピリジンカルボキシレート(IIl)、エチル 6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロヘキセニル)メチル]-2-フェニルニコチネート(IIm)および2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロヘキス-2-エン-1-オン(IIn)からなる群から選択される請求項9に記載の方法。
【0058】
さらに他の実施形態において、得られるクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物は、クロロキン感受性およびクロロキン抵抗性熱帯熱マラリア菌株に対して活性である。
【0059】
さらに他の実施形態において、得られるクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物は、マラリア寄生虫の赤血球段階に対する抗マラリア活性を示す。
【0060】
さらに他の実施形態において、得られるヒルマン付加物は、新規な抗マラリアクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物、その誘導体、類似体または塩を場合によって医薬として許容し得る担体、助剤および添加物とともに含む医薬組成物に使用される。
【0061】
本発明は、好ましくはほぼ純粋の形の一定のベイリス-ヒルマン付加物がインビトロ抗マラリア活性を有するため、マラリア治療に有用であるという発見に基づいて想定される。以下の好ましい実施形態は、本発明を例示することを目的として示され、したがって本発明の範囲を限定するものではない。本発明において開示される代表的なベイリス-ヒルマン付加物Ia〜Ifの合成手順を以下に記載する。
【0062】
式Iに対する概略スキーム:
【0063】
【化7】

【0064】
EWG=CNである場合は、活性化アルケンは、アクリロニトリルと呼ばれる。
EWG=COOMeである場合は、活性化アルケンは、メチルアクリレートと呼ばれる。
EWG=COOEtである場合は、活性化アルケンは、エチルアクリレートと呼ばれる。
【0065】
式IIに対する概略スキーム:
【0066】
【化8】

【0067】
n=1である場合は、環式エノンは、2-シクロペンテン-1-オンと呼ばれる。
n=2である場合は、環式エノンは、2-シクロヘキセン-1-オンと呼ばれる。
【0068】
以下の実施例は、例示を目的として示され、したがって本発明の範囲を限定するものと見なされるべきではない。
【0069】
2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ia)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-メチルピリジンカルボキサルデヒド(10ミリモル、1.55g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリロニトリル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(4〜5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(2.05g)。
【0070】
2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ib)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-エチルニコチンアルデヒド(10ミリモル、1.69g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリロニトリル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(4〜5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(2.20g)。
【0071】
2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ic)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-フェニルニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.17g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリロニトリル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(4〜5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(2.68g)。
【0072】
カルボン酸メチル6-クロロ-5-(2-シアノ-l-ヒドロキシアリル) 2-ピリジン(Id)の合成のための実験手順:
メチル6-クロロ-5-ホルミル-2-ピリジンカルボキシレート(10ミリモル、1.99g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリロニトリル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(4〜5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(2.50g)。
【0073】
アクリル酸メチル2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-)(ヒドロキシ)メチル] (Ie)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-メチルニコチンアルデヒド(10ミリモル、1.55g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリル酸メチル/エチル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(2.40g)。
【0074】
アクリル酸メチル2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル] (If)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-フェニルニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.17g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリル酸メチル/エチル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(3.01g)。
【0075】
2-[(2-クロロ-5-n-ペンチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ig)の合成のための手順:
2-クロロ-5-ペンチルニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.11g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリロニトリル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(4〜5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(2.62g)。
【0076】
2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ih)の合成のための手順:
2-クロロ-5-メチル-6-フェニルニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.31g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリロニトリル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(4〜5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(2.83g)。
【0077】
エチル6-クロロ-5-(2-シアノ-1-ヒドロキシアリル)-2-フェニル-ニコチネート(Ii)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-エトキシアセテート-6-フェニルニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.89g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリロニトリル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(4〜5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(3.41g)。
【0078】
2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ij)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)-ニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.45g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリロニトリル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(4〜5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(2.99g)。
【0079】
アクリル酸メチル2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル] (Ik)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-エチルニコチンアルデヒド(10ミリモル、1.69g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリル酸メチル/エチル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(2.54g)。
【0080】
アクリル酸メチル2-[(2-クロロ-5-n-ペンチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル] (Il)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-ペンチルニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.11g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリル酸メチル/エチル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(2.96g)。
【0081】
アクリル酸メチル2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル] (Im)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-メチル-6-フェニルニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.31g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリル酸メチル/エチル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(3.16g)。
【0082】
メチル6-クロロ-5-[1-ヒドロキシ-2-(メトキシカルボニル)アリル]ピリジン-2-カルボキシレート(In)の合成のための実験手順:
メチル6-クロロ-5-ホルミル-2-ピリジンカルボキシレート(10ミリモル、1.99g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリル酸メチル/エチル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(2.84g)。
【0083】
エチル6-クロロ-5-(1-ヒドロキシ-2-(メトキシカルボニル)アリル)-2-フェニル-ニコチネート(Io)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-エトキシアセテート-6-フェニルニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.89g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリル酸メチル/エチル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(3.74g)。
【0084】
アクリル酸メチル2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル] (Ip)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)-ニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.45g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリル酸メチル/エチル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(3.32g)。
【0085】
アクリル酸エチル2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-)(ヒドロキシ)メチル] (Iq)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-メチルニコチンアルデヒド(10ミリモル、1.55g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリル酸メチル/エチル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(2.54g)。
【0086】
アクリル酸エチル2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル] (Ir)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-エチルニコチンアルデヒド(10ミリモル、1.69g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリル酸メチル/エチル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(2.68g)。
【0087】
アクリル酸エチル2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル] (Is)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-フェニルニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.17g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリル酸メチル/エチル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(316.5g)。
【0088】
アクリル酸エチル2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル] (It)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-メチル-6-フェニルニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.31g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリル酸メチル/エチル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(3.30g)。
【0089】
メチル-6-クロロ-5-[1-ヒドロキシ-2-(エトキシカルボニル)アリル] ピリジン-2-カルボキシレート(Iu)の合成のための実験手順:
メチル6-クロロ-5-ホルミル-2-ピリジンカルボキシレート(10ミリモル、1.99g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリル酸メチル/エチル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(2.98g)。
【0090】
エチル6-クロロ-5-[1-ヒドロキシ-2-(エトキシカルボニル)アリル]-2-フェニル-ニコチネート(Iv)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-エトキシアセテート-6-フェニルニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.89g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリル酸メチル/エチル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(3.88g)。
【0091】
アクリル酸エチル2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル] (Iw)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)-ニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.45g)とDABCO(10ミリモル、1.12g)の混合物に対して、アクリル酸メチル/エチル(60ミリモル)をニート条件(無溶媒条件)下で室温にて添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応混合が完了すると(5分以内)、ジエチルエーテル(300ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサン(2:8、v/v)で溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、ほぼ定量的に所望の生成物を得た(346g)。
【0092】
2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IIa)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-メチルニコチンアルデヒド(10ミリモル、1.55g)およびイミダゾール(10ミリモル、0.68g)を50mlのMeOHに溶解させた透明溶液に50mlの脱イオン水を徐々に充填した。撹拌された均質反応混合物に対して、2-シクロペンテン-1-オン(10.2ミリモル、0.88g)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応が完了すると、余剰のMeOHを減圧下で除去し、水で洗浄し、CHCl3で3回抽出した。一緒にした有機層を塩水溶液で2回洗浄した。有機層を濃縮し、ヘキサン中30%EtOACを溶離剤として使用したシリカゲルによる粗製物のカラムクロマトグラフィーにより、純粋のベイリス-ヒルマン付加物を収率98%で得た(2.32g)。
【0093】
2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IIb)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-エチルニコチンアルデヒド(10ミリモル、1.69g)およびイミダゾール(10ミリモル、0.68g)を50mlのMeOHに溶解させた透明溶液に50mlの脱イオン水を徐々に充填した。撹拌された均質反応混合物に対して、2-シクロペンテン-1-オン(10.2ミリモル、0.88g)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応が完了すると、余剰のMeOHを減圧下で除去し、水で洗浄し、CHCl3で3回抽出した。一緒にした有機層を塩水溶液で2回洗浄した。有機層を濃縮し、ヘキサン中30%EtOACを溶離剤として使用したシリカゲルによる粗製物のカラムクロマトグラフィーにより、純粋のベイリス-ヒルマン付加物を収率97%で得た(2.47g)。
【0094】
2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IIc)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-フェニルニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.17g)およびイミダゾール(10ミリモル)を50mlのMeOHに溶解させた透明溶液に50mlの脱イオン水を徐々に充填した。撹拌された均質反応混合物に対して、2-シクロペンテン-1-オン(10.2ミリモル、0.88g)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応が完了すると、余剰のMeOHを減圧下で除去し、水で洗浄し、CHCl3で3回抽出した。一緒にした有機層を塩水溶液で2回洗浄した。有機層を濃縮し、ヘキサン中30%EtOACを溶離剤として使用したシリカゲルによる粗製物のカラムクロマトグラフィーにより、純粋のベイリス-ヒルマン付加物を収率95%で得た(2.84g)。
【0095】
2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IId)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-メチル-6-フェニルニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.31g)およびイミダゾール(10ミリモル)を50mlのMeOHに溶解させた透明溶液に50mlの脱イオン水を徐々に充填した。撹拌された均質反応混合物に対して、2-シクロペンテン-1-オン(10.2ミリモル、0.88g)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応が完了すると、余剰のMeOHを減圧下で除去し、水で洗浄し、CHCl3で3回抽出した。一緒にした有機層を塩水溶液で2回洗浄した。有機層を濃縮し、ヘキサン中30%EtOACを溶離剤として使用したシリカゲルによる粗製物のカラムクロマトグラフィーにより、純粋のベイリス-ヒルマン付加物を収率93%で得た(2.84g)。
【0096】
カルボン酸メチル6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロペンテニル)メチル]-2-ピリジン(IIe)の合成のための実験手順:
メチル6-クロロ-5-ホルミル-2-ピリジンカルボキシレート(10ミリモル、1.99g)およびイミダゾール(10ミリモル)を50mlのMeOHに溶解させた透明溶液に50mlの脱イオン水を徐々に充填した。撹拌された均質反応混合物に対して、2-シクロペンテン-1-オン(10.2ミリモル、0.88g)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応が完了すると、余剰のMeOHを減圧下で除去し、水で洗浄し、CHCl3で3回抽出した。一緒にした有機層を塩水溶液で2回洗浄した。有機層を濃縮し、ヘキサン中30%EtOACを溶離剤として使用したシリカゲルによる粗製物のカラムクロマトグラフィーにより、純粋のベイリス-ヒルマン付加物を収率90%で得た(2.53g)。
【0097】
ニコチン酸エチル6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロペンテニル)メチル]-2-フェニル(IIf)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-エトキシアセテート-6-フェニルニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.89g)およびイミダゾール(10ミリモル)を50mlのMeOHに溶解させた透明溶液に50mlの脱イオン水を徐々に充填した。撹拌された均質反応混合物に対して、2-シクロペンテン-1-オン(10.2ミリモル、0.88g)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応が完了すると、余剰のMeOHを減圧下で除去し、水で洗浄し、CHCl3で3回抽出した。一緒にした有機層を塩水溶液で2回洗浄した。有機層を濃縮し、ヘキサン中30%EtOACを溶離剤として使用したシリカゲルによる粗製物のカラムクロマトグラフィーにより、純粋のベイリス-ヒルマン付加物を収率88%で得た(3.26g)。
【0098】
2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IIg)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)-ニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.45g)およびイミダゾール(10ミリモル)を50mlのMeOHに溶解させた透明溶液に50mlの脱イオン水を徐々に充填した。撹拌された均質反応混合物に対して、2-シクロペンテン-1-オン(10.2ミリモル、0.88g)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応が完了すると、余剰のMeOHを減圧下で除去し、水で洗浄し、CHCl3で3回抽出した。一緒にした有機層を塩水溶液で2回洗浄した。有機層を濃縮し、ヘキサン中30%EtOACを溶離剤として使用したシリカゲルによる粗製物のカラムクロマトグラフィーにより、純粋のベイリス-ヒルマン付加物を収率90%で得た(2.97g)。
【0099】
2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]2-シクロヘキセネル-オン(IIh)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-メチルニコチンアルデヒド(10ミリモル、1.55g)およびイミダゾール(10ミリモル)を50mlのMeOHに溶解させた透明溶液に50mlの脱イオン水を徐々に充填した。撹拌された均質反応混合物に対して、2-シクロヘキセン-1-オン(10.2ミリモル、1g)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応が完了すると、余剰のMeOHを減圧下で除去し、水で洗浄し、CHCl3で3回抽出した。一緒にした有機層を塩水溶液で2回洗浄した。有機層を濃縮し、ヘキサン中30%EtOACを溶離剤として使用したシリカゲルによる粗製物のカラムクロマトグラフィーにより、純粋のベイリス-ヒルマン付加物を収率92%で得た(2.22g)。
【0100】
2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロヘクス-2-エン-1-オン(IIi)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-エチルニコチンアルデヒド(10ミリモル、1.69g)およびイミダゾール(10ミリモル)を50mlのMeOHに溶解させた透明溶液に50mlの脱イオン水を徐々に充填した。撹拌された均質反応混合物に対して、2-シクロヘキセン-1-オン(10.2ミリモル、1.0g)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応が完了すると、余剰のMeOHを減圧下で除去し、水で洗浄し、CHCl3で3回抽出した。一緒にした有機層を塩水溶液で2回洗浄した。有機層を濃縮し、ヘキサン中30%EtOACを溶離剤として使用したシリカゲルによる粗製物のカラムクロマトグラフィーにより、純粋のベイリス-ヒルマン付加物を収率95%で得た(2.43g)。
【0101】
2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロヘクス-2-エン-1-オン(IIj)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-フェニルニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.17g)およびイミダゾール(10ミリモル)を50mlのMeOHに溶解させた透明溶液に50mlの脱イオン水を徐々に充填した。撹拌された均質反応混合物に対して、2-シクロヘキセン-1-オン(10.2ミリモル、1.0g)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応が完了すると、余剰のMeOHを減圧下で除去し、水で洗浄し、CHCl3で3回抽出した。一緒にした有機層を塩水溶液で2回洗浄した。有機層を濃縮し、ヘキサン中30%EtOACを溶離剤として使用したシリカゲルによる粗製物のカラムクロマトグラフィーにより、純粋のベイリス-ヒルマン付加物を収率95%で得た(2.25g)。
【0102】
2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロへクス-2-エン-1-オン(IIk)の合成のための実験手順:
2-クロロ-置換-3-ピリジンカルボキシアルデヒド(10ミリモル、2.31g)およびイミダゾール(10ミリモル)を50mlのMeOHに溶解させた透明溶液に50mlの脱イオン水を徐々に充填した。撹拌された均質反応混合物に対して、2-シクロヘキセン-1-オン(10.2ミリモル、1.0g)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応が完了すると、余剰のMeOHを減圧下で除去し、水で洗浄し、CHCl3で3回抽出した。一緒にした有機層を塩水溶液で2回洗浄した。有機層を濃縮し、ヘキサン中30%EtOACを溶離剤として使用したシリカゲルによる粗製物のカラムクロマトグラフィーにより、純粋のベイリス-ヒルマン付加物を収率90%で得た(2.93g)。
【0103】
カルボン酸メチル6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロヘキセニル)メチル]-2-ピリジン(IIl)の合成のための実験手順:
メチル6-クロロ-5-ホルミル-2-ピリジンカルボキシレート(10ミリモル、1.99g)およびイミダゾール(10ミリモル、0.68g)を50mlのMeOHに溶解させた透明溶液に50mlの脱イオン水を徐々に充填した。撹拌された均質反応混合物に対して、2-シクロヘキセン-1-オン(10.2ミリモル、1.0g)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応が完了すると、余剰のMeOHを減圧下で除去し、水で洗浄し、CHCl3で3回抽出した。一緒にした有機層を塩水溶液で2回洗浄した。有機層を濃縮し、ヘキサン中30%EtOACを溶離剤として使用したシリカゲルによる粗製物のカラムクロマトグラフィーにより、純粋のベイリス-ヒルマン付加物を収率87%で得た(2.56g)。
【0104】
ニコチン酸エチル6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロヘキセニル)メチル]-2-フェニル(IIm)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-エトキシアセテート-6-フェニルニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.89g)およびイミダゾール(10ミリモル)を50mlのMeOHに溶解させた透明溶液に50mlの脱イオン水を徐々に充填した。撹拌された均質反応混合物に対して、2-シクロヘキセン-1-オン(10.2ミリモル、1.0g)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応が完了すると、余剰のMeOHを減圧下で除去し、水で洗浄し、CHCl3で3回抽出した。一緒にした有機層を塩水溶液で2回洗浄した。有機層を濃縮し、ヘキサン中30%EtOACを溶離剤として使用したシリカゲルによる粗製物のカラムクロマトグラフィーにより、純粋のベイリス-ヒルマン付加物を収率92%で得た(3.5g)。
【0105】
2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロへクス-2-エン-1-オン(IIn)の合成のための実験手順:
2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)-ニコチンアルデヒド(10ミリモル、2.45g)およびイミダゾール(10ミリモル)を50mlのMeOHに溶解させた透明溶液に50mlの脱イオン水を徐々に充填した。撹拌された均質反応混合物に対して、2-シクロヘキセン-1-オン(10.2ミリモル、1.0g)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応が完了すると、余剰のMeOHを減圧下で除去し、水で洗浄し、CHCl3で3回抽出した。一緒にした有機層を塩水溶液で2回洗浄した。有機層を濃縮し、ヘキサン中30%EtOACを溶離剤として使用したシリカゲルによる粗製物のカラムクロマトグラフィーにより、純粋のベイリス-ヒルマン付加物を収率91%で得た(3.13g)。
【0106】
2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ia)
【0107】
【化9】

2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ib)
【0108】
【化10】

2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ic)
【0109】
【化11】

メチル 6-クロロ-5-(2-シアノ-1-ヒドロキシアリル)2-ピリジンカルボキシレート(Id)
【0110】
【化12】

メチル 2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Ie)
【0111】
【化13】

メチル 2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(If)
【0112】
【化14】

2-[(2-クロロ-5-n-ペンチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ig)
【0113】
【化15】

2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ih)イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル
【0114】
【化16】

エチル 6-クロロ-5-(2-シアノ-1-ヒドロキシアリル)-2-フェニル-ニコチネート(Ii)
【0115】
【化17】

2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ij)
【0116】
【化18】

メチル 2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Ik)
【0117】
【化19】

メチル 2-[(2-クロロ-5-n-ペンチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Il)
【0118】
【化20】

メチル 2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Im)
【0119】
【化21】

メチル 6-クロロ-5-[1-ヒドロキシ-2-(メトキシカルボニル)アリル]ピリジン-2-カルボキシレート(In)
【0120】
【化22】

エチル 6-クロロ-5-(1-ヒドロキシ-2-(メトキシカルボニル)アリル)-2-フェニル-ニコチネート(Io)
【0121】
【化23】

メチル 2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Ip)
【0122】
【化24】

エチル 2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Iq)
【0123】
【化25】

エチル 2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Ir)
【0124】
【化26】

エチル 2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Is)
【0125】
【化27】

エチル 2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(It)
【0126】
【化28】

メチル 6-クロロ-5-[1-ヒドロキシ-2-(エトキシカルボニル)アリル]ピリジン-2-カルボキシレート(Iu)
【0127】
【化29】

エチル 6-クロロ-5-(1-ヒドロキシ-2-(エトキシカルボニル)アリル)-2-フェニル-ニコチネート(Iv)
【0128】
【化30】

エチル 2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Iw)
【0129】
【化31】

2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IIa)
【0130】
【化32】

2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IIb)
【0131】
【化33】

2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IIc)
【0132】
【化34】

2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IId)
【0133】
【化35】

メチル 6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロペンテニル)メチル]-2-ピリジンカルボキシレート(IIe)
【0134】
【化36】

エチル 6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロペンテニル)メチル]-2-フェニルニコチネート(IIf)
【0135】
【化37】

2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IIg)
【0136】
【化38】

2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]2-シクロヘキセン-1-オン(IIh)
【0137】
【化39】

2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロヘキス-2-エン-1-オン(IIi)
【0138】
【化40】

2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロヘキス-2-エン-1-オン(IIj)
【0139】
【化41】

2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロヘキス-2-エン-1-オン(IIk)
【0140】
【化42】

メチル 6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロヘキセニル)メチル]-2-ピリジンカルボキシレート(IIl)
【0141】
【化43】

エチル 6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロヘキセニル)メチル]-2-フェニルニコチネート(IIm)
【0142】
【化44】

2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロヘキス-2-エン-1-オン(IIn)
【0143】
【化45】

【0144】
本発明の典型例として提示される以下の非限定的な実施例を参照することによって本発明をより深く理解することができる。以下の実施例は、本発明の好ましい実施形態をより十分に例示するために提示される。代表的なベイリス-ヒルマン付加物Ia〜IwおよびIIa〜IInの合成手順を以下に記載した。
【0145】
EtOH溶媒系を使用したIaからIwのための典型的な実験手順:
基質アルデヒド(置換2-クロロ-ピリジン-3-カルボキシアルデヒド)(1ミリモル)およびDABCO(1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン;100モル%)を5mLのエタノールに溶解させた撹拌溶液に対して、活性化アルケン(1.2ミリモル)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応の完了(10分)後、余剰の溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣をジエチルエーテル(150ml)および塩水(50ml)で希釈した。分割後、水層をクロロホルム(2×50ml)で抽出した。一緒にした有機層を濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサンで溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、所望の生成物を得た。
【0146】
アセトニトリル溶媒系を使用したIaからIwのための典型的な実験手順:
基質アルデヒド(置換2-クロロ-ピリジン-3-カルボキシアルデヒド)(1ミリモル)およびDABCO[1,4-ジアザビシクロ(2.2.2)オクタン](100モル%)を5mLのアセトニトリルに溶解させた撹拌溶液に対して、活性化アルケン(1.2ミリモル)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応の完了(25分)後、余剰の溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣をジエチルエーテル(150ml)および塩水(50ml)で希釈した。分割後、水層をクロロホルム(2×50ml)で抽出した。一緒にした有機層を濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサンで溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、所望の生成物をほぼ定量的な収率で得た。
【0147】
1,4-ジオキサン溶媒系を使用したIaからIwのための典型的な実験手順:
基質アルデヒド(置換2-クロロ-ピリジン-3-カルボキシアルデヒド)(1ミリモル)およびDABCO[1,4-ジアザビシクロ(2.2.2)オクタン](100モル%)を5mLの1,4-ジオキサンに溶解させた撹拌溶液に対して、活性化アルケン(1.2ミリモル)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応の完了(12分)後、余剰の溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣をジエチルエーテル(150ml)および塩水(50ml)で希釈した。分割後、水層をクロロホルム(2×50ml)で抽出した。一緒にした有機層を濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサンで溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、所望の生成物をほぼ定量的な収率で得た。
【0148】
テトラヒドロフラン(THF)溶媒系を使用したIaからIwのための典型的な実験手順:
基質アルデヒド(置換2-クロロ-ピリジン-3-カルボキシアルデヒド)(1ミリモル)およびDABCO[1,4-ジアザビシクロ(2.2.2)オクタン](100モル%)を5mLのTHF溶媒に溶解させた撹拌溶液に対して、活性化アルケン(1.2ミリモル)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応の完了(20分)後、余剰の溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣をジエチルエーテル(150ml)および塩水(50ml)で希釈した。分割後、水層をクロロホルム(2×50ml)で抽出した。一緒にした有機層を濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサンで溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、所望の生成物をほぼ定量的な収率で得た。
【0149】
ジメチルホルムアミド(DMF)溶媒系を使用したIaからIwのための典型的な実験手順:
基質アルデヒド(置換2-クロロ-ピリジン-3-カルボキシアルデヒド)(1ミリモル)およびDABCO[1,4-ジアザビシクロ(2.2.2)オクタン](100モル%)を5mLのDMF溶媒に溶解させた撹拌溶液に対して、活性化アルケン(1.2ミリモル)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応の完了後、余剰の溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣をジエチルエーテル(150ml)および塩水(50ml)で希釈した。分割(12分)後、水層をクロロホルム(2×50ml)で抽出した。一緒にした有機層を濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサンで溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、所望の生成物をほぼ定量的な収率で得た。
【0150】
クロロホルム溶媒系を使用したIaからIwのための典型的な実験手順:
基質アルデヒド(置換2-クロロ-ピリジン-3-カルボキシアルデヒド)(1ミリモル)およびDABCO[1,4-ジアザビシクロ(2.2.2)オクタン](100モル%)を5mLのクロロホルムに溶解させた撹拌溶液に対して、活性化アルケン(1.2ミリモル)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって監視した。反応の完了(25分)後、余剰の溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣をジエチルエーテル(150ml)および塩水(50ml)で希釈した。分割後、水層をクロロホルム(2×50ml)で抽出した。一緒にした有機層を濃縮し、残渣に酢酸エチルおよびヘキサンで溶出するシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施して、所望の生成物をほぼ定量的な収率で得た。
【0151】
水性メタノール溶媒系を使用したIIa〜IInのための典型的な実験手順:
アルデヒド(1ミリモル)およびイミダゾール(100モル%)を5mlのMeOHに溶解させた透明溶液に5mlの脱イオン水を徐々に充填した。撹拌された均質反応混合物に対して、環式エノン(1.2ミリモル)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって5分毎に監視した。反応の完了後(28〜30分以内)、余剰の溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣に、酢酸エチル:ヘキサン(30:70、v/v)を溶出溶媒系として使用したシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施した。所望の生成物を収率82〜98%で得た。
【0152】
メタノール溶媒系を使用したIIa〜IInのための典型的な実験手順:
アルデヒド(1ミリモル)およびイミダゾール(100モル%)を5mlのMeOHに溶解させた撹拌された透明な均質反応混合物溶液に対して、環式エノン(1.2ミリモル)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって5分毎に監視した。反応の完了後(90〜120分以内)、余剰の溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣に、酢酸エチル:ヘキサン(30:70、v/v)を溶出溶媒系として使用したシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施した。所望の生成物を収率82〜98%で得た。
【0153】
水性テトラヒドロフラン(水性THF)溶媒系を使用したIIa〜IInのための典型的な実験手順:
アルデヒド(1ミリモル)およびイミダゾール(100モル%)を5mlのTHFに溶解させた透明溶液に5mlの脱イオン水を徐々に充填した。撹拌された均質反応混合物に対して、環式エノン(1.2ミリモル)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって5分毎に監視した。反応の完了後(40〜60分以内)、余剰の溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣に、酢酸エチル:ヘキサン(30:70、v/v)を溶出溶媒系として使用したシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施した。所望の生成物を収率82〜98%で得た。
【0154】
水性ジメチルホルムアミド(水性DMF)溶媒系を使用したIIa〜IInのための典型的な実験手順:
アルデヒド(1ミリモル)およびイミダゾール(100モル%)を5mlのDMFに溶解させた透明溶液に5mlの脱イオン水を徐々に充填した。撹拌された均質反応混合物に対して、環式エノン(1.2ミリモル)を室温で添加し、反応の進行をTLCによって5分毎に監視した。反応の完了後(45〜60分以内)、余剰の溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣に、酢酸エチル:ヘキサン(30:70、v/v)を溶出溶媒系として使用したシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを施した。所望の生成物を収率82〜98%で得た。
【0155】
スペクトルデータ
実施例Ia
2-[( 2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.2(d, 1H)、7.78(d, 1H)、6.08(s, 1H)、6.09(s, 1H)、5.64(s, 1H)、2.40(s, 1H);13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): 148.36、145.29、136.96、132.98、132.19、130.29、124.12、115.85、68.60、16.80; MS(m/z, %): 208、156、120、93、65、39。元素分析 C10H9ClN2Oの計算値: C, 57.57%; H, 4.34%; N, 13.43%。実測値: C, 57.85%; H, 4.68%; N, 13.52%。
【0156】
実施例Ib
2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.18(d, 1H)、7.82(d, 1H)、6.1(s, 1H)、6.08(s, 1H)、5.66(s, 1H)、2.72(q, 2H)、1.3(t, 3H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 148.67、146.36、139.52、136.92、133.34、131.59、124.47、116.22、70.06、25.34、14.80; MS(EI) m/z: 222(M)、170、134、106、77、51。元素分析 C11H11ClN2Oの計算値: C, 59.31%; H, 5.02%; N, 12.58%。実測値: C, 59.70%; H, 5.33%; N, 12.75%。
【0157】
実施例Ic
2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.58(d, 1H)、8.2(d, 1H)、7.4〜7.6(m, 5H)、6.14(s, 1H)、6.1(s, 1H)、5.66(s, 1H)。13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 70.37、116.18、124.13、127.18、128.78、129.27、132.05、133.33、135.57、135.94、136.82、147.68; MS(EI) m/z: 270(M+)、245、218、182、154、141、77。; 元素分析 C15H11CIN2Oの計算値: C, 66.53%; H, 4.13%; N, 10.34%。実測値: C, 66.67%; H, 4.38%; N, 10.70%。
【0158】
実施例Id
メチル 6-クロロ-5-(2-シアノ-1-ヒドロキシプロプ-2-エン-1-イル)ピリジン-2-カルボキシレート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.15(d, 1H)、8.22(d, 1H)、6.1(d, 2H)、5.73(d, 1H)、3.98(s, 3H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 164.05、149.01、147.33、138.36、137.96、132.63、124.42、123.52、115.98、69.99、53.19; MS(EI) m/z: 252(M+)、222、200、194、164、112、76、59。元素分析 C11H9ClN2O3の計算値: C, 52.29%; H, 3.59%; N, 11.09%; 実測値: C, 52.56%; H, 3.68%; N, 11.34%。;
【0159】
実施例Ie
メチル 2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.11(d, 1H); 7.71(d, 1H)、6.32(s,1H)、5.8(s, 1H)、5.56(s,1H)、3.8(s, 3H)、2.35(s,3H); 13C-NMR(CDCl3, 50MHz): δ 166.06、148.17、146.52、140.25、137.85、134.85、132.44、126.73、67.89、51.70、17.34; MS(m/z, %): 241、206、156、120、92、65。元素分析 C11H12ClNO3の計算値: C, 54.68%; H, 4.99%; N, 5.80%。実測値: C, 54.86%; H, 5.10%; N, 5.98%。
【0160】
実施例If:
メチル 2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.48(d, 1H)、8.12(d, 1H)、7.34〜7.58(m, 5H)、6.34(s, 1H)、5.88(s 1H)、5.62(s, 1H)、4.18(b, 1H)、3.77(s, 31); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 166.60、148.39、146.67、139.91、136.23、136.06、135.70、135.13、129.08、128.44、127.49、127.00、68.98、52.13; MS(EI) m/z: 303(M+)、268、236、218、182、153、127、115、77、55。元素分析 C16H14ClNO3の計算値: C, 63.24%; H, 4.68%; N, 4.61%。実測値: C, 63.42%; H, 4.88%; N, 4.86%。
【0161】
Ig:
2-[(2-クロロ-5-n-ペンチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.18(s, 1H)、7.8(s, 1H)、6.45(s, 1H)、6.5(s, 1H)、5.62(s, 1H)、2.62(t, 2H)、1.23〜1.65(m, 6H)、0.95(t, 3H); MS EI(m/z): 264(M+)、212、176、41; 元素分析 C14H17ClN2Oの計算値: C, 63.51%; H, 6.47%; N, 10.58%; 実測値: C, 63.96%; H, 6.88%; N, 10.92%。
【0162】
Ih:
2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 7.82(s, 1H)、7.35〜7.55(m, 5H)、6.07(s, 1H)、6.1(s, 1H)、5.62(s, 1H)、2.4(s, 3H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 158.71、145.64、139.69、138.23、131.72、130.98、128.81、128.64、128.25、124.19、116.36、69.67、19.27; MS(EI) m/z :284(M+)、232、196、168、119、77、52、39。元素分析 C16H13ClN2Oの計算値: C, 67.48%; H, 4.60%; N, 9.84%。実測値: C, 67.69%; H, 4.82%; N, 10.01%。
【0163】
Ii:
エチル 6-クロロ-5-(2-シアノ-1-ヒドロキシアリル)-2-フェニル-ニコチネート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.82(s, 1H)、7.6(m, 2H)、7.42(m, 3H)、6.04(s, 2H)、5.63(s, 1H)、5.4(b, 1H)、4.21(q, 2H)、1.25(t, 3H); MS(EI) m/z: 342(M+)、307、262、254、179、77; 元素分析 C18H15ClN2O3の計算値: C, 63.07%; H, 4.41%; N, 8.17%; 実測値: C, 62.88%; H, 4.65%; N, 8.47%。;
【0164】
Ij:
2-{[2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)-ピリジン-3-イル](ヒドロキシ)メチル}アクリロニトリル:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.5(s, 1H)、8.12(s, 1H)、7.5(m, 2H)、6.95(m, 2H)、6.11(d, 2H)、5.71(s, 1H)、3.84(s, 3H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 160.23、147.08、136.39、135.00、133.34、131.96、128.26、124.15、116.26、114.72、70.23、55.38; MS(EI) m/z: 300(M+)、248、212、185、107、65; 元素分析 C16H13ClN2O2の計算値: C, 63.90%; H, 4.36%; N, 9.31%; 実測値: C, 64.01%; H, 4.54%; N, 9.46%。;
【0165】
Ik:
メチル 2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.15(d, 1H)、7.77(d, 1H)、6.32(s, 1H)、5.81(s, 1H)、5.51(s, 1H)、3.81(s, 3H)、2.7(q, 3H)、1.3(t, 3H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 167.39、149.27、146.78、140.28、139.62、137.77、129.62、126.34、69.79、51.60、25.76、14.72; MS-(EI) m/z: 222(M+)、187、173、102、65; 元素分析 C12H14ClNO3の計算値: C, 56.37%、H, 5.52%、N, 5.19%、実測値: C, 56.78%、H, 5.89%、N, 5.62%。;
【0166】
Il:
メチル 2-[(2-クロロ-5-n-ペンチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.1(s, 1H)、7.68(s, 1H)、6.22(s, 1H)、5.78(s, 1H)、5.23(s, 1H)、3.78(s, 3H)、2.58(t, 2H)、1.2〜1.65(m, 6H)、0.9(t, 3H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 166.59、148.29、146.86、140.06、137.50、134.62、127.19、68.80、52.02、32.11、31.12、30.46、22.24、13.93、13.80; MS(EI) m/z: 297(M+)、282、224、189、155、71; 元素分析 C15H20ClNO3の計算値: C, 60.50%; H, 6.77%; N, 4.70%; 実測値: C, 60.56%; H, 6.89%; N, 4.85%;
【0167】
Im:
メチル 2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 7.78(s, 1H)、7.35〜7.55(m, 5H)、6.37(s, 1H)、5.82(s, 1H)、5.65(s, 1H)、3.82(b, 1H)、2.4(s, 3H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 166.69、157.90、146.34、139.94、139.77、138.68、133.03、130.22、128.94、128.35、128.12、127.34、68.91、52.11、19.33; MS(EI) m/z: 317(M+)、302、2282、250、230、196、167、141、117; 元素分析 C17H16CINO3の計算値: C, 64.26%; H, 5.07%; N, 4.41%; 実測値: C, 64.77%; H, 5.24%; N, 4.52%;
【0168】
In:
メチル 6-クロロ-5[1-ヒドロキシ-2-(メトキシカルボニル)プロプ-2-エン-1-イル]ピリジン-2-カルボキシレート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.12(m, 2H)、6.32(s, 1H)、5.82(s, 1H)、5.52(s, 1H)、3.98(s, 3H)、3.78(s, 3H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 166.44、164.30、149.60、147.02、139.43、138.26、127.81、124.00、69.09、52.99、52.21; MS(EI) m/z: 285(M+)、250、217、197、164、140、115、83、59; 元素分析 C12H12ClNO5の計算値: C, 50.45%; H, 4.23%; N, 4.41%; 実測値: C, 50.89%; H, 4.44%; N, 4.67%;
【0169】
Io:
エチル 6-クロロ-5-(1-ヒドロキシ-2-(メトキシカルボニル)アリル)-2-フェニル-ニコチネート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.8(s, 1H)、7.62(m, 2H)、7.4(m, 3H)、6.41(s, 1H)、5.98(s, 1H)、5.78(s, 1H)、4.2(q, 2H)、3.68(s, 3H)、1.25(t, 3H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 166.28、165.57、156.43、149.39、140.64、139.61、137.86、133.07、129.35、128.99、128.38、128.28、127.65、67.95、62.17、52.14、29.58、13.55; MS(EI) m/z: 375(M+)、330、313、299、257、165、77; 元素分析 C19H18ClNO5の計算値: C, 60.73%; H, 4.83%; N, 3.72%; 実測値: C, 60.89%; H, 4.99%; N, 3.87%。;
【0170】
Ip:
メチル 2-{[2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)-ピリジン-3-イル](ヒドロキシ)メチル}アクリレート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.49(s, 1H)、8.1(s, 1H)、7.5(m, 2H)、6.98(m, 2H)、6.38(s, 1H)、5.9(s, 1H)、5.65(s, 1H)、3.85(s, 3H)、3.8(s, 3H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 166.61、160.00、147.58、146.17、139.88、135.70、135.19、135.00、128.12、127.48、114.80、114.57、68.96、60.33、55.30、52.14、24.58; MS(EI) m/z: 333(M+)、299、273、248、212、170、141、99、43; 元素分析 C17H16ClNO4の計算値: C, 61.18%; H, 4.83%; N, 4.20%; 実測値: C, 61.45%; H, 4.99%; N, 4.67%。;
【0171】
Iq:
エチル 2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): 8.06(d, 1H)、7.66(d, 1H)、6.28(s, 1H)、5.76(s, 1H)、5.55(s, 1H)、4.16(q, 2H)、2.30(s, 3H)、1.25(t, 3H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 166.30、148.83、146.89、140.15、137.98、134.49、132.70、127.37、127.08、69.08、61.23、17.70、14.06; MS EI(m/z): 255(M+)、220、192; 154、146、120、92、65。元素分析 C12H14ClNO3の計算値: C, 56.35%; H, 5.55%; N, 5.48%。実測値: C, 56.66%; H, 5.74%; N, 5.62%。
【0172】
Ir:
エチル 2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.13(d, 1H)、7.66(d, 1H)、6.28(s, 1H)、5.75(s, 1H)、5.28(s, 1H)、4.25(q, 2H)、2.64(q, 2H)、1.2o(t, 3H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 167.65、151.26、147.68、140.32、139.62、136.73、128.75、125.36、70.78、60.92、25.96、17.12、14.12; MS EI(m/z): 269(M+)、234、204、166、132、104、79; 元素分析 C13H16ClNO3の計算値: C, 57.89%; H, 5.98%; N, 4.2%; 実測値: C, 58.12%; H, 6.22%; N, 4.36%。;
【0173】
Is:
エチル 2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.5(d, 1H)、8.12(s, 1H)、7.35〜7.6(m, 5H)、6.34(s, 1H)、5.88(s, 1H)、5.62(s, 1H)、4.3(q, 2H)、3.88(b, 1H)、1.3(t, 3H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 166.65、148.89、147.12、140.62、136.74、136.54、136.18、135.65、129.55、128.90、127.61、127.47、69.61、61.68、14.43; MS(EI) m/z: 317(M+)、302、282、268、254、216、182、153、127、115、77、55。元素分析 C17H16ClNO3の計算値: C, 64.26%; H, 5.07%; N, 4.40%。実測値: C, 64.53%; H, 5.25; N, 4.62%。
【0174】
It:
エチル 2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): 7.78(s, 1H)、7.35〜7.55(m, 5H)、6.38(s, 1H)、5.82(s, 1H)、5.62(s, 1H)、4.25(q, 2H)、2.4(s, 3H)、1.33(t, 3H); δ 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 167.65、156.35、145.87、140.87、138.67、137.67、135.42、129.87、127.93、127.56、124.42、70.91、54.64、20.12、14.56; MS(EI) m/z: 331(M+)、302、231、165、77; 元素分析 C18H18ClNO3の計算値: C, 65.16%; H, 5.47%; N, 4.22%; 実測値: C, 65.45%; H, 4.56%; N, 4.44%。;
【0175】
Iu:
メチル 6-クロロ-5[1-ヒドロキシ-2-(エトキシカルボニル)プロプ-2-エン-1-イル]ピリジン-2-カルボキシレート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.12(シャープ q, 2H)、6.32,(s, 1H)、5.85(s, 1H)、5.52(s, 1H)、4.25(q, 2H)、3.98(s, 1H)、3.70(b, 1H)、1.32(t, 3H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz):
δ 165.79、164.20、149.58、146.75、139.81、139.75、138.20、127.32、123.89、68.77、61.16、52.89、13.85;
MS(EI) m/z: 299(M+)、264、219、178、129; 元素分析 C13H14ClNO5の計算値:C, 52.10%; H, 4.71%; N, 4.67%; 実測値: C, 52.43%; H, 4.97%; N, 4.86%。;
【0176】
Iv:
エチル 6-クロロ-5-(1-ヒドロキシ-2-(エトキシカルボニル)アリル)-2-フェニル-ニコチネート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.8(s, 1H)、7.61(m, 2H)、7.4(m, 3H)、6.40(s, 1H)、5.99(s, 1H)、5.77(s, 1H)、4.25(q, 2H)、4.2(q, 2H)、1.32(t, 3H)、1.25(t, 3H); MS(EI) m/z: 389(M+)、354、306、209、165、77; 元素分析 C20H20ClNO5の計算値: C, 61.61%; H, 5.17%; N, 3.59%; 実測値: C, 61.89%; H, 5.64%; N, 3.82%。;
【0177】
Iw:
エチル 2-{[2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)-ピリジン-3-イル](ヒドロキシ)メチル}アクリレート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.48(s, 1H)、8.12(s, 1H)、7.5(m, 2H)、6.98(m, 2H)、6.39(s, 1H)、5.91(s, 1H)、5.66(s, 1H)、4.25(q, 2H)、1.32(t, 3H); MS(EI) m/z: 347(M+); 312、213、239、181、176、107、65; 元素分析 C18H18ClNO4の計算値: C, 62.16%; H, 5.22%; N, 4.03%; 実測値: C, 62.28%; H, 5.56%; N, 4.23%。;
【0178】
IIa:
2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.16(d, 1H)、7.82(d, 1H)、7.14(シャープ t, 1H)、5.78(s, 1H)、4.18(d, 1H)、2.65(m, 2H)、2.52(m, 2H)、2.4(s, 3H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 209.59、160.53、148.72、146.06、144.98、137.62、134.93、132.85、65.65、35.07、26.69、17.73; MS EI(m/z): 237(M+)、202、156、117、92、39。元素分析 C12H12ClNO2の計算値: C, 60.61%; H, 5.13%; N, 5.89%。実測値: C, 60.80%; H, 5.23%; N, 5.98%。
【0179】
IIb:
2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.18(d, 1H)、7.78(d, 1H)、7.21(t, 1H)、5.58(s, 1H)、4.25(b, 1H)、2.66(q, 2H)、2.4(m, 2H)、2.54(m, 2H)、1.29(t, 3H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 207.82、150.62、149.74、148.54、139.76、138.28、133.21、128.66、65.42、38.92、25.88、23.25、14.95; MS EI(m/z): 251(M+)、216、170、131、104、53; 元素分析 C13H14ClNO2の計算値: C, 62.03%; H, 5.61%; N, 5.56%; 実測値: C, 62.44%, H, 5.98%; N, 14.56%。;
【0180】
IIc:
2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.53(s, 1H)、8.21(s, 1H)、7.36〜7.55(m, 5H)、7.19(シャープ t, 1H)、5.85(s, 1H)、2.46〜2.72(m, 4H);13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 205.82、152.12、149.75、138.92、138.48、136.18、130.14、125.51、124.91、59.77、45.08、23.55; MS(EI) m/z: 299(M+)、264、236、153、77; 元素分析 C17H14ClNO2の計算値: C, 68.18%; H, 4.70%; N, 4.67%。実測値: C, 68.24%; H, 4.83%; N, 4.87%。
【0181】
IId:
2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 7.85(s, 1H)、7.35〜7.55(m, 5H)、7.25(シャープ t, 1H)、5.82(s, 1H)、4.09(d, 1H)、2.62〜2.68(m, 2H)、2.48〜2.55(m, 2H)、2.4(s, 3H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 210.02、160.43、157.93、145.54、144.70、139.45、138.81、133.34、130.44、128.97、128.39、128.19、66.19、35.11、26.72、19.39; MS(EI) m/z: 313(M+)、278、50、235、193、115、77; 元素分析 C18H16ClNO2の計算値: C, 68.90%; H, 5.14%; N, 4.46%; 実測値: C, 69.12%; H, 5.43%; N, 4.76%。;
【0182】
IIe:
メチル-6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-シクロペント-1-エン-1-イル)メチル]ピリジン-2-カルボキシレート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.13(d, 1H)、8.25(d, 1H)、7.22(シャープ t, 1H)、5.88(s, 1H)、3.98(s, 3H)、2.65(m, 2H)、2.5(m, 2H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 199.93、164.33、149.16、148.69、146.77、139.95、138.26、123.94、68.52、52.93、38.23、25.74、22.25; MS(EI) m/z: 281(M+)、246、218、202、188、122、69; 元素分析 C13H12ClNO4の計算値: C, 55.43%; H, 4.29%; N, 4.97%; 実測値: C, 55.67%; H, 4.67%; N, 5.14%。;
【0183】
IIf:
エチル 6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロペンテニル)メチル]-2-フェニルニコチネート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.9(s, 1H)、7.6(m, 2H)、7.42(m, 3H)、7.22(t, 1H)、5.92(s, 1H)、4.2(q, 2H)、2.65(m, 2H)、2.5(t, 2H)、1.1(t, 3H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 205.82、167.64、149.25、149.18、139.80、139.22、136.43、134.40、132.7、129.11、128.36、123.26、117.75、60.49、57.2、45.02、23.25、14.35; MS(EI) m/z: 371(M+)、336、318、275、263、178、77; 元素分析 C20H18ClNO4の計算値: C, 64.61%; H, 4.88%; N, 3.77%; 実測値: C, 64.92%; H, 5.09%; N, 3.78%。;
【0184】
IIg:
2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.43(d, 1H)、8.13(d, 1H)、7.49(m, 2H)、7.18(t, 1H)、6.92(m, 3H)、5.8(s, 1H)、3.82(s, 3H)、2.53(m, 2H)、2.45(m, 2H); MS(EI) m/z: 329(M+)、294、276、251、107、65; 元素分析 Cl8H16ClNO3の計算値: C, 65.56%; H, 4.89%; N, 4.25%; 実測値: C, 65.87%; H, 5.12%; N, 4.45%。;
【0185】
IIh:
2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロヘキス-2-エン-1-オン:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.1(d, 1H)、7.78(d, 1H)、6.46(t, 1H)、5.72(s, 1H)、2.5(m, 2H)、2.36(s, 3H)、2.38(m, 2H)、2.03(m, 2H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 200.24、148.49、148.22、138.70、137.95、134.73、132.55、68.37、38.34、25.74、22.35、17.70; MS EI(m/z): 251(M+)、216、198、116、84、65、48。元素分析 C13H14ClNO2の計算値: C, 62.01%; H, 5.64%; N, 5.56%。実測値: C, 62.24%; H, 5.74%; N, 5.68%。
【0186】
IIi
2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロヘキス-2-エン-1-オン:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.14(d, 1H)、7.76(d, 1H)、6.5(t, 1H)、5.72(s, 1H)、4.22(b, 1H)、2.64(q, 2H)、2.5(m, 2H)、2.38(m, 2H)、2.02(m, 2H)、1.18(t, 3H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 200.23、149.42、148.86、139.06、138.76、135.32、134.17、128.13、67.75、38.03、25.86、25.78、22.34、14.95; MS(m/z,%): 265、230、212、130、98、79、62; 元素分析 C14H16ClNO2の計算値: C, 63.28%; H, 6.07%; N, 5.27%; 実測値: C, 63.54%, H, 6.42%; N, 5.44%。;
【0187】
IIj:
2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロヘキス-2-エン-1-オン:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.5(s, 1H)、8.2(s, 1H)、7.34〜7.64(m, 5H)、6.5(t, 1H)、5.8(s, 1H)、3.85(b, 1H)、2.05(m, 2H)、2.35〜2.6(m, 4H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 200.29、148.46、148.00、146.42、138.64、136.41、136.01、135.79、135.39、129.07、128.39、127.06、68.53、38.33、25.76、22.34。MS(EI) m/z: 313(M+)、278、260、217、71、57; 元素分析 C18H16ClNO2の計算値: C, 68.90%; H, 5.14%; N, 4.46%。実測値: C, 69.12%; H, 5.27%; N, 4.48%。
【0188】
IIk:
2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロヘキス-2-エン-1-オン:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 7.85(s, 1H)、7.35〜7.55(m, 5H)、6.66(t, 1H)、5.75(s, 1H)、3.86(d, 1H)、2.5(m, 2H)、2.4(m, 2H)、2.4(s, 3H)、2.0(m, 2H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 200.29、148.46、148.00、146.42、138.64、136.41、136.01、135.79、135.39、129.07、128.39、127.06、68.53、38:33、25.76、22.34; MS(EI) m/z: 327(M+)、311、291、273、249、218、117; 元素分析 C19H18ClNO2の計算値: C, 69.62%; H, 5.53%; N, 4.27%; 実測値: C, 70.07%; H, 5.74%; N, 4.56%。;
【0189】
IIl:
メチル-6-クロロ-5-[ヒドロキシ(6-オキソ-シクロヘキス-1-エン-1-イル)メチル]ピリジン-2-カルボキシレート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.12(d, 2H)、8.02(d, 1H)、6.52(t, 1H)、5.83(s, 1H)、3.98(s, 3H)、2.5(m, 2H)、2.4(m, 2H)、2.05(m, 2H); 13C-NMR:(CDCl3, 50MHz): δ 199.93、164.33、149.16、148.69、146.77、139.95、138.26、123.94、68.53、52.93、38.23、25.74、22.25;
MS(EI) m/z: 295(M+)、260、232、229、201、160、112、59; 元素分析 C14H14ClNO4の計算値: C, 56.86%; H, 4.77%; N, 4.74%; 実測値: C, 57.12%; H, 4.98%; N, 4.98%。;
【0190】
IIm
エチル 6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロヘキセニル)メチル]2-フェニルニコチネート:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.92(s, 1H)、7.6(m, 2H)、7.4(m, 3H)、6.59(t, 1H)、5.98(s, 1H)、4.2(q, 2H)、2.38〜2.57(m, 4H)、2.02(m, 2H)、1.1(t, 3H); MS(EI) m/z: 385(M+)、350、332、321、278、165、73; 元素分析 C21H20ClNO4の計算値: C, 65.37%; H, 5.22%; N, 3.63%; 実測値: C, 65.78%; H, 5.67%; N, 3.78%。;
【0191】
IIn:
2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロヘキス-2-エン-1-オン:
1H-NMR(CDCl3, 200MHz): δ 8.45(s, 1H)、8.13(s, 1H)、7.5(d, 2H)、6.95(d, 2H)、6.55(t, 1H)、5.78(s, 1H)、3.82(s, 3H)、2.3〜2.6(m, 4H)、2.02(m, 2H); MS(EI) m/z: 343(M+)、308、290、247、107、65; 元素分析 C19H18ClNO3の計算値: C, 66.38%; H, 5.28%; N, 4.07%; 実測値: C, 66.97%; H, 5.56%; N, 4.34%。;
【0192】
抗マラリア活性
ロウソク培養技術9により、25mMのHEPES緩衝剤および10%AB(+)血清が補給されたRPMI-1640培地中O(+)赤血球で寄生虫を培養した。初期培養物を10%ヘマトクリット、すなわち100μl完全媒体中に1.5%リングステージ寄生虫を含む10μl赤血球で小形バイアル(直径2.5cm)に維持した。アッセイの1ウェル当たりの培養容積は、100μlであった。寄生状態を各組の培養物について測定し、新鮮なO(+)RBCで希釈することによってアッセイの寄生虫の数を1から1.5%に調整した。96ウェルマイクロタイタ平底組織培養プレート中でアッセイを行った。密度勾配法10を用いて寄生虫培養物を環形に合わせ、様々な投与量の化合物およびクロロキンの存在下で24時間培養して、分裂体成熟におけるそれらの効果を調べた。各投与量の薬物について、試験を二重のウェルで行った。10%のAB(+)血清を含むORMI-164を用いて対照培養を行った。200個の無性寄生虫毎に分裂体の数を計数することにより、各濃度の二重のウェルからの寄生虫の成長をJSB染色11血液スミアで監視した。分裂体成熟阻害率を式:(1-Nt/Nc)×100(NtおよびNcは、それぞれ試験および対照ウェルにおける分裂体の数を表す)によって計算した。本発明の化合物(Ia〜If)による寄生虫成長に対する効果をデータとともにそれぞれ表1および2に示す。
【0193】
【表1】

【0194】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式:
【化1】

を有する新規なクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物
(式中、Xは、
【化2】

であり、R1は、水素、フェニルおよびカルボメトキシからなる群から選択され;R2は、水素、アルキル、CH3、C2H5、フェニル、n-C5H11、カルボエトキシおよびp-OMe-Phからなる群から選択され;EWGは、CN、COOMeおよびCOOEtからなる群から選択される電子吸引基であり、nの値は1または2である)。
【請求項2】
一般式IまたはII:
【化3】

の化合物を含む請求項1に記載の新規なクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物
(R1は、水素、フェニルおよびカルボメトキシからなる群から選択され;R2は、水素、アルキル、CH3、C2H5、フェニル、n-C5H11、カルボエトキシおよびp-OMe-Phからなる群から選択され;EWGは、CN、COOMeおよびCOOEtからなる群から選択される電子吸引基であり、nの値は1または2である)。
【請求項3】
一般式IおよびIIのクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物、その誘導体、類似体または塩を含む、請求項1に記載の得られた新規なベイリス-ヒルマン付加物。
【請求項4】
2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ia)、2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ib)、2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ic)からなる群から選択される、請求項1および3に記載の得られた新規なクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物。
【請求項5】
クロロキン感受性およびクロロキン抵抗性熱帯熱マラリア菌株に対して活性である、請求項1から4に記載の新規なクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物。
【請求項6】
マラリア寄生虫の赤血球段階に対する抗マラリア活性を示す請求項1から5に記載の新規なクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物。
【請求項7】
新規な抗マラリアクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物、その誘導体、類似体、塩またはそれらの混合物を場合によって医薬として許容し得る担体、助剤および添加剤とともに含む医薬組成物。
【請求項8】
使用される前記新規な抗マラリアクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物が、一般式IまたはII:
【化4】

の化合物を含む、請求項7に記載の医薬組成物
(R1は、水素、フェニルおよびカルボメトキシからなる群から選択され;R2は、水素、アルキル、CH3、C2H5、フェニル、n-C5H11、カルボエトキシおよびp-OMe-Phからなる群から選択され;EWGは、CN、COOMeおよびCOOEtからなる群から選択される電子吸引基であり、nの値は1または2である)。
【請求項9】
対象におけるマラリアを治療するための方法であって、1〜45μg/mlおよび1〜115μg/mlの投与量の薬物を、分裂体成熟阻害(SMI)および全寄生虫成長阻害(PGI)のために当該対象に対してクロロキン感受性(CQS)熱帯熱マラリア菌株に対するIC50に向けてそれぞれ少なくとも24および48時間投与する方法。
【請求項10】
対象におけるマラリアを治療するための方法であって、25〜125μg/mlおよび85〜350μg/mlの投与量の薬物を、分裂体成熟阻害(SMI)および全寄生虫成長阻害(PGI)のために当該対象に対してクロロキン感受性(CQS)熱帯熱マラリア菌株に対するIC90に向けてそれぞれ少なくとも24および48時間投与する方法。
【請求項11】
対象におけるマラリアを治療するための方法であって、0.2〜30μg/mlおよび5〜15μg/mlの投与量の薬物を、分裂体成熟阻害(SMI)および全寄生虫成長阻害(PGI)のために当該対象に対してクロロキン抵抗性熱帯熱マラリア菌株に対するIC50に向けてそれぞれ少なくとも24および48時間投与する方法。
【請求項12】
対象におけるマラリアを治療するための方法であって、1〜125μg/mlおよび25〜300μg/mlの投与量の薬物を、分裂体成熟阻害(SMI)および全寄生虫成長阻害(PGI)のために当該対象に対してクロロキン抵抗性熱帯熱マラリア菌株に対するIC90に向けてそれぞれ少なくとも24および48時間投与する方法。
【請求項13】
一般式:
【化5】

を有するクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物を調製するための方法であって、2-クロロ-5および/または6置換3-ピリジンカルボキシアルデヒドを活性化アルケンまたは環式エノンと、20〜30℃の範囲の温度にて触媒の存在下で、最適には水性または非水性有機溶媒の存在下で反応させ、上記反応混合物の有機層を水または塩水溶液で洗浄した後、乾燥させ、知られている方法によって精製して、所望の生成物を得るステップを含む方法
(式中、Xは、
【化6】

であり、R1は、水素、フェニルおよびカルボメトキシからなる群から選択され;R2は、水素、アルキル、CH3、C2H5、フェニル、n-C5H11、カルボエトキシおよびp-OMe-Phからなる群から選択され;EWGは、CN、COOMeおよびCOOEtからなる群から選択される電子吸引基であり、nの値は1または2である)。
【請求項14】
使用される前記2-クロロ-5および/または6置換3-ピリジンカルボキシアルデヒドが、2-クロロ-5-メチルピリジンカルボキサアルデヒド、2-クロロ-5-エチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-フェニルニコチンアルデヒド、メチル 6-クロロ-5-ホルミル-2-ピリジンカルボキシレート、2-クロロ-5-メチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-フェニルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-ペンチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-メチル-6-フェニルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-エトキシアセテート)-6-フェニルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)-ニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-エチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-ペンチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-メチル-6-フェニルニコチンアルデヒド、メチル 6-クロロ-5-ホルミル-2-ピリジンカルボキシレート、2-クロロ-5-エトキシアセテート)-6-フェニルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)-ニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-メチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-エチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-フェニルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-メチル-6-フェニルニコチンアルデヒド、メチル 6-クロロ-5-ホルミル-2-ピリジンカルボキシレート、2-クロロ-5-エトキシアセテート)-6-フェニルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)-ニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-メチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-エチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-フェニルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-メチル-6-フェニルニコチンアルデヒド、メチル 6-クロロ-5-ホルミル-2-ピリジンカルボキシレート、2-クロロ-5-エトキシアセテート)-6-フェニルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)-ニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-メチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-エチルニコチンアルデヒド、2-クロロ-5-フェニルニコチンアルデヒド、2-クロロ-置換-3-ピリジンカルボキシアルデヒド、メチル 6-クロロ-5-ホルミル-2-ピリジンカルボキシレート、2-クロロ-5-エトキシアセテート)-6-フェニルニコチンアルデヒド および2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)-ニコチンアルデヒドからなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
使用される前記活性化アルケンが、アクリロニトリル、アクリル酸メチルおよびアクリル酸エチルからなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
使用される前記環式エノンが、2-シクロペンテン-1-オンおよび2-シクロヘキセン-1-オンから選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
使用される前記触媒が、ジアザビシロオクタン(DABCO)およびイミダゾールから選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
使用される前記有機溶媒が、メタノール、エタノール、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド(DMSO)およびジメチルホルムアミド(DMF)、1,4-ジオキサン、クロロホルムおよびスルホランからなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
使用される2-クロロ-5および/または6置換3-ピリジンカルボキシアルデヒドの活性化アルケンまたは環式エノンに対するモル比が、1:1から1:8の範囲である、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
使用される反応混合物における2-クロロ-5および/または6置換3-ピリジンカルボキシアルデヒドの活性化アルケンに対するモル比が、1:5から1:8の範囲である、請求項13に記載の方法。
【請求項21】
使用される2-クロロ-5および/または6置換3-ピリジンカルボキシアルデヒドの環式エノンに対するモル比が、1:1から1:2の範囲である、請求項13に記載の方法。
【請求項22】
使用される2-クロロ-5および/または6置換3-ピリジンカルボキシアルデヒドの触媒に対するモル比が、1:1から1:2の範囲である、請求項13に記載の方法。
【請求項23】
使用される活性化アルケンの触媒に対するモル比が、1:1から1:2の範囲である、請求項13に記載の方法。
【請求項24】
使用されるアルデヒドとアルケンの反応混合物をジエチルエーテルで希釈した後、水で洗浄し、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥してから、カラムクロマトグラフィーで精製する、請求項13に記載の方法。
【請求項25】
使用されるアルデヒドと環式エノンの反応混合物をクロロホルムに溶解させ、有機層を塩水溶液で洗浄してから、乾燥させ、知られている方法によって精製して、所望の生成物を得る、請求項13に記載の方法。
【請求項26】
使用されるアルデヒドと環式エノンの反応時間が、20〜40分間の範囲である、請求項13に記載の方法。
【請求項27】
生成物のクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物の収率が、副産物を形成することなく85〜98%の範囲である、請求項13に記載の方法。
【請求項28】
得られる生成物のクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物が、2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ia)、2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ib)、2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ic)、メチル 6-クロロ-5-(2-シアノ-1-ヒドロキシアリル)2-ピリジンカルボキシレート(Id)、メチル 2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Ie)、メチル 2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(If)、2-[(2-クロロ-5-n-ペンチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ig)、2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ih)、エチル 6-クロロ-5-(2-シアノ-1-ヒドロキシアリル)-2-フェニル-ニコチネート(Ii)、2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリロニトリル(Ij)、メチル 2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Ik)、メチル 2-[(2-クロロ-5-n-ペンチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Il)、メチル 2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Im)、メチル 6-クロロ-5-[1-ヒドロキシ-2-(メトキシカルボニル)アリル]ピリジン-2-カルボキシレート(In)、エチル 6-クロロ-5-(1-ヒドロキシ-2-(メトキシカルボニル)アリル)-2-フェニル-ニコチネート(Io)、メチル 2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Ip)、エチル 2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Iq)、エチル 2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Ir)、エチル 2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Is)、エチル 2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(It)、メチル-6-クロロ-5-[1-ヒドロキシ-2-(エトキシカルボニル)アリル]ピリジン-2-カルボキシレート(Iu)、エチル 6-クロロ-5-(l-ヒドロキシ-2-(エトキシカルボニル)アリル)-2-フェニル-ニコチネート(Iv)、エチル 2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Iw)、2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IIa)、2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IIb)、2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IIc)、2-[(2-クロロ-5-メチル-6-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IId)、メチル-6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロペンテニル)メチル]-2-ピリジンカルボキシレート(IIe)、エチル 6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロペンテニル)メチル]-2-フェニルニコチネート(IIf)、2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロペント-2-エン-1-オン(IIg)、2-[(2-クロロ-5-メチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]2-シクロヘキセン-1-オン(IIh)、2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロヘキス-2-エン-1-オン(IIi)、2-[(2-クロロ-5-フェニルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロヘキス-2-エン-1-オン(IIj)、メチル 2-[(2-クロロ-5-エチルピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]アクリレート(Ik)、メチル 6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロヘキセニル)メチル]-2-ピリジンカルボキシレート(IIl)、エチル 6-クロロ-5-[ヒドロキシ(5-オキソ-1-シクロヘキセニル)メチル]-2-フェニルニコチネート(IIm)および2-[(2-クロロ-5-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル)(ヒドロキシ)メチル]シクロヘキス-2-エン-1-オン(IIn)からなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項29】
得られるクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物が、クロロキン感受性およびクロロキン抵抗性熱帯熱マラリア菌株に対して活性である、請求項13に記載の方法。
【請求項30】
得られるクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物が、マラリア寄生虫の赤血球段階に対する抗マラリア活性を示す、請求項13に記載の方法。
【請求項31】
得られる前記ヒルマン付加物が、新規な抗マラリアクロロピリジン骨格ベースのベイリス-ヒルマン付加物、その誘導体、類似体または塩を場合によって医薬として許容し得る担体、助剤および添加物とともに含む医薬組成物に使用される、請求項13に記載の方法。

【公表番号】特表2009−507824(P2009−507824A)
【公表日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−529789(P2008−529789)
【出願日】平成17年12月2日(2005.12.2)
【国際出願番号】PCT/IN2005/000397
【国際公開番号】WO2007/032016
【国際公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(508047864)カウンシル・オブ・サイエンティフィック・アンド・インダストリアル・リサーチ (1)
【Fターム(参考)】