説明

抗VEGF抗体

VEGFへの高い結合親和性を有するものを含む、抗VEGF抗体及びその変異体を開示する。また、所望の結合及び他の生物学的活性を有する抗VEGF抗体を生成し、選別するためのナイーブライブラリを用いたファージディスプレイライブラリの使用方法を提供する。さらに、研究、診断及び治療的手法での前記抗体の使用を包含する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
マウスVEGF及びヒトVEGFに対して他より10倍以内のKd値で結合することができ、VEGFレセプターへのVEGF結合を阻害する抗体。
【請求項2】
非変異のヒトVEGFのKd値の10倍以内のKd値でヒトVEGF G88A変異体に結合することができる、請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
10nM以下のKd値でヒトVEGF G88A変異体に結合することができる、請求項1に記載の抗体。
【請求項4】
ヒトVEGFのG88表面積の80%のみに接触する、請求項1に記載の抗体。
【請求項5】
レセプターがVEGFレセプター2(KDR)である、請求項1に記載の抗体。
【請求項6】
レセプターがVEGFレセプター1(Flt−1)である、請求項1に記載の抗体。
【請求項7】
VEGFレセプター1及びVEGFレセプター2へのVEGFの結合を阻害することができる、請求項1に記載の抗体。
【請求項9】
10nM以下のKd値でマウス及びヒトのVEGFに結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項10】
2nM以下のKd値でマウス及びヒトのVEGFに結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項11】
1.0以上(10M−1−1)の結合速度(Kon)でヒトVEGFに結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項12】
VEGFの20sヘリックスに結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項13】
VEGFの80sループに結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項14】
VEGFの20sヘリックス及び80sループに結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項15】
ヒトVEGFの残基F17を含む機能的エピトープを有する、請求項1ないし11の何れか一に記載の抗体。
【請求項16】
ヒトVEGFの残基F17及びI83を含む機能的エピトープを有する、請求項1ないし11の何れか一に記載の抗体。
【請求項17】
ヒトVEGFの残基F17、I83及びQ89を含む機能的エピトープを有する、請求項1ないし11の何れか一に記載の抗体。
【請求項18】
ヒトVEGFの残基F17及びM18を含む機能的エピトープを有する、請求項1ないし11の何れか一に記載の抗体。
【請求項19】
ヒトVEGFの残基F17、M18及びI89を含む機能的エピトープを有する、請求項1ないし11の何れか一に記載の抗体。
【請求項20】
ヒトVEGFの残基F17、Y21及びY25を含む機能的エピトープを有する、請求項1ないし11の何れか一に記載の抗体。
【請求項21】
ヒトVEGFの残基F17、Y21、Q22、Y25、D63及びI83を含む機能的エピトープを有する、請求項1ないし11の何れか一に記載の抗体。
【請求項22】
ヒトVEGFの残基F17、Y21、Y25及びQ89を含む機能的エピトープを有する、請求項1ないし11の何れか一に記載の抗体。
【請求項23】
ヒトVEGFの残基F17、M18、D19、Y21、Y25、Q89、I91、K101、E103及びC104を含む機能的エピトープを有する、請求項1ないし11の何れか一に記載の抗体。
【請求項24】
ヒトVEGFの残基F17、Y21、Q22、Y25、D63、I83及びQ89を含む機能的エピトープを有する、請求項1ないし11の何れか一に記載の抗体。
【請求項25】
ヒトVEGFの残基F17、M18、Y21、Q22、Y25、K48、D63、L66、I83、H86、Q89、I91、C104及びP106からなる群から選択した残基の何れかの組み合わせを含む機能的エピトープを有する、請求項1ないし11の何れか一に記載の抗体。
【請求項26】
ヒトVEGFの残基F17、M18、Y21、Q22、Y25、K48、D63、L66、I83、H86、Q89、I91、C104及びP106を含む機能的エピトープを有する、請求項1ないし11の何れか一に記載の抗体。
【請求項27】
がY又はFであり;
がV又はAであり;
がF又はYであり;
がL又はAであり;
がP又はAであり;
がY又はFである
連続したアミノ酸配列XFXを有するCDR-H3を含んでなる、請求項1に記載の抗体。
【請求項28】
CDR-H2が、
がI又はV又は他の疎水性アミノ酸であり;
が任意のアミノ酸残基である
連続したアミノ酸配列GXTPXGを含む、請求項27に記載の抗体。
【請求項29】
CDR-H1が、
が任意のアミノ酸残基であり;
がY又はFであり;
がW又はLである
連続したアミノ酸配列X3ZIHを含む、請求項28に記載の抗体。
【請求項30】
図7、24ないし29及び34ないし43の何れか一に記載の抗体のCDR-H3配列を含んでなる、請求項1に記載の抗体。
【請求項31】
図7、24ないし29及び34ないし43の何れか一に記載の抗体の配列を有する可変領域を含んでなる、請求項1に記載の抗体。
【請求項32】
図7、24ないし29及び34ないし43の何れか一に記載の抗体のCDR-H1配列、CDR-H2配列及びCDR-H3配列を含んでなる抗体。
【請求項33】
図7、24ないし29及び34ないし43の何れか一の抗体に記載の配列を有する可変領域を含んでなる抗体。
【請求項34】
G6抗体のフレームワーク領域をさらに含んでなる、請求項1ないし15及び27ないし30の何れか一に記載の抗体。
【請求項35】
(a)X及びXが任意のアミノ酸であり;
又はXの何れか、又はXとXの両方がRであり;
がS又はAである、
連続したアミノ酸配列XLを有するCDR-L1、
(b)XがS又はA又はGであり;
及びXが任意のアミノ酸残基である、
連続したアミノ酸配列Xを有するCDR-L2、
(c)X及びXが任意のアミノ酸残基であり;
がS又はAである、
連続したアミノ酸配列SXPLを有するCDR-L3、
を含んでなる抗体。
【請求項36】
B20−4.1抗体のフレームワーク領域を含んでなる、請求項35に記載の抗体。
【請求項37】
互いに10倍以内のKd値でヒトVEGF及びマウスVEGFに結合する、請求項27ないし36の何れか一に記載の抗体。
【請求項38】
モノクローナル抗体である、請求項1に記載の抗体。
【請求項39】
二特異性抗体である、請求項1に記載の抗体。
【請求項40】
合成抗体である、請求項1に記載の抗体。
【請求項41】
わずか約2nMのKd値でhVEGFに結合することができる合成抗体。
【請求項42】
Kd値がわずか約1nMである、請求項41に記載の抗体。
【請求項43】
Kd値がわずか約500pMである、請求項42に記載の抗体。
【請求項44】
hVEGF結合に関して10倍以内のKd値で非ヒト哺乳動物種のVEGFに結合することができる、請求項43に記載の抗体。
【請求項45】
非ヒト哺乳動物由来のVEGFがマウスVEGFである、請求項44に記載の抗体。
【請求項46】
少なくとも一の溶媒と接触しうる非常に多様化したアミノ酸位置に変異型アミノ酸を有する少なくとも一の変異型CDRを含み、該変異型アミノ酸が非ランダムコドンセットによってコードされており、非ランダムセットによってコードされるアミノ酸の少なくとも70%が公知の抗体可変ドメイン内の位置の標的アミノ酸である、請求項20に記載の抗体。
【請求項47】
CDR H1、H2及びH3からなる群から選択した少なくとも1、2又は3の変異型CDRを含んでなる重鎖可変ドメインを有する、請求項46に記載の抗体。
【請求項48】
重鎖可変ドメインが変異型CDR H3を含んでなる、請求項47に記載の抗体。
【請求項49】
以下のアミノ酸配列
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTISDYWIHWVRQAPGKGLEWVAGITPAGGYTYYADSVKGRFTISADTSKNTAYLQMNSLRAEDTAVYYCARFVFFLPYAMDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTH
を重鎖可変ドメイン(VH)及び第一重鎖定常ドメイン(CH1)として含んでなる、請求項47に記載の抗体。
【請求項50】
以下のアミノ酸配列
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDVSTAVAWYQQKPGKAPKLLIYSASFLYSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQSYTTPPTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
を軽鎖としてさらに含んでなる、請求項24に記載の抗体。
【請求項51】
CDR L1、L2及びL3からなる群から選択した少なくとも1、2又は3の変異型CDRを含んでなる軽鎖可変ドメインを有する、請求項21に記載の抗体。
【請求項52】
以下のアミノ酸配列
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDVSTAVAWYQQKPGKAPKLLIYSASFLYSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCKQGYANPWTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
を軽鎖としてさらに含んでなる、請求項49に記載の抗体。
【請求項53】
a)少なくとも一のCDR内に所望の多様性を有する合成抗体のライブラリを生成し;
b)該ライブラリにhVEGFを接触させて、結合体を形成させ;
c)非結合体から結合体を分離して、標的hVEGFから結合体を溶出して、約0.1nMから1000nMの濃度の少なくした量の標的hVEGFとともに溶液中で結合体をインキュベートし;
d)最も低い濃度の標的VEGFに結合することができ、約500pMから2nMの親和性を有する結合体を選別する、
合成抗体のライブラリからhVEGF抗体を選別する方法。
【請求項54】
請求項1ないし50の何れか一に記載の抗体をコードする単離した核酸。
【請求項55】
請求項54に記載の核酸を含んでなるベクター。
【請求項56】
請求項56に記載のベクターで形質転換した宿主細胞。
【請求項57】
請求項56に記載の宿主細胞を培養して核酸を発現させることを含む、抗体を産生する工程。
【請求項58】
宿主細胞培養物から抗体を回収することをさらに含む、請求項57に記載の工程。
【請求項59】
抗体が宿主細胞培養培地から回収する、請求項58に記載の工程。
【請求項60】
請求項1ないし52の何れか一に記載の抗体を治療を必要とする哺乳動物に投与することを含む、前記哺乳動物の病的な血管新生関連疾患を治療するために前記抗体を使用する方法。
【請求項61】
疾患が癌である、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
癌が、乳癌、大腸癌、非小細胞性肺癌、非ホジキン性リンパ腫(NHL)、腎臓癌、前立腺癌、肝臓癌、頭頸部癌、黒色腫、卵巣癌、中皮腫、および多発性骨髄腫からなる群から選択したものである、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
治療が、同時に又は連続して前記抗体と第二治療薬を投与する工程をさらに含む、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
第二治療薬が、抗血管形成剤、抗腫瘍性組成物、化学療法剤及び細胞障害性剤からなる群から選択した作用剤である、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
抗血管形成剤が、抗体A4.6.1と同じVEGFエピトープに結合することができる抗hVEGF抗体である、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
請求項1ないし51の何れか一に記載のFab抗体で、炎症性疾患又は免疫系疾患に罹患している又はその発症のリスクがある哺乳動物を治療する工程を含む、前記哺乳動物の治療方法。
【請求項67】
炎症性疾患又は免疫系疾患が慢性関節リウマチである、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
Fab抗体がG6系列抗体である、請求項66に記載の方法。
【請求項69】
Fab抗体がB20系列抗体である、請求項66に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17A】
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【図17B】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33A】
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【図33B】
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【図33C】
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【図33D】
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【図33E】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【公表番号】特表2007−526756(P2007−526756A)
【公表日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522632(P2006−522632)
【出願日】平成16年7月30日(2004.7.30)
【国際出願番号】PCT/US2004/024662
【国際公開番号】WO2005/012359
【国際公開日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(596168317)ジェネンテック・インコーポレーテッド (372)
【氏名又は名称原語表記】GENENTECH,INC.
【Fターム(参考)】