説明

折りたたみ式袋物およびその組み立て方法

【課題】 1枚の正方形布を基本とする布体でありながら、使用時には布体という平面構造体の域を超え、包んだ荷物の収まりも良く、持ちやすいバッグのような外観に変身し得、さらに、用布面積を効率よく活かし、それによる収納量の増大を図ることの可能な折りたたみ式袋物を目的とする。
【解決手段】 この折りたたみ式袋物は、正方形布を基本とする布体で形成され、互いに平行で長さの等しい2対の長辺と、前記長辺に囲まれ、互いに平行で長さの等しい2対の短辺とを有する8角形の布状体1と、前記1対の短辺を除く前記布状体の周縁に沿って配置された1対の紐部2とで構成されており、前記各紐部は、前記8角形の長辺に設けられた4本の紐通し用管状部と、前記短辺を介し近接する2つの紐通し用管状部3に連続して貫通せしめられ、前記長辺の端縁に沿って導出された紐4とで構成され、平面構造体の域を超え、意匠性の高いバックとなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折りたたみ式袋物およびその組み立て方法に係り、特に風呂敷などの正方形布を用いた袋物の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
伝統的な風呂敷は、古くから日本文化の中で広く用いられてきており、1枚の布が果たす役割としては非常に大きいものがあった。そして、結んだり解いたり、持ち歩きの際に包みが崩れないように、また持ちやすいように、との配慮から、留め具や紐を用いてきた。
【0003】
このような留め具や紐の使用においても、さまざまな改良がなされてきた。たとえば特許文献1では、方形状の本体の相対する2辺の中央に、部分的に紐を配し其々に結び留め、もう1対の相対する2辺には、巾一杯に貫通させており、この紐を引き出すと袋状になり、その2本の紐の端を其々に結び、持ち手として使用する。
【0004】
また、特許文献2においてはループ状の紐を用い、4辺の紐通し用管状部に貫通させており、その紐を引き出して袋状にする。すなわちこの例では、図28に示すように、布体(101)の周囲各辺に沿って、4隅付近を開口状にした紐通路(102)を設け紐(103)が各通路にループ状に挿通されている。
【0005】
【特許文献1】実開昭52−1474号公報
【特許文献2】特開平11−152148号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の特許文献1においては、袋の状態にしたときの布目がバイアス状ではない為、きれいなギャザーが出ず、意匠性が十分でないだけでなく、軽い物の場合はよいが、重い物を入れる場合、荷物の収まりは良くない。さらに隅部の用布面積も活かされない。
上記特許文献2においては、4辺に配された紐を引いて袋状にするが、図28にも示されているように、開口を絞り込んで袋状にするものである。この構造では、外観上も風呂敷の延長に過ぎず、バッグをイメージするには程遠い形状である。またその紐は、ループ状であるために、収納する際に隅部の用布を充分に活用することが出来ず収納量が少ない。口を閉じて使用する場合は尚のこと少なくなる。引き出された紐はいずれもループ状であり、それを結び留めるのは煩雑であり、解く場合は尚いっそう煩雑である。
【0007】
本発明は、前記実情に鑑みてなされたもので、1枚の正方形布を基本とする布体でありながら、意匠性の高い折りたたみ式袋物を提供することを目的とする。
【課題を解決する為の手段】
【0008】
そこで本発明の折りたたみ式袋物は、上記の課題を解決すべく、正方形布を基本とする布体で形成され、互いに平行で長さの等しい2対の長辺と、前記長辺に囲まれ、互いに平行で長さの等しい2対の短辺とを有する8角形の布状体と、前記1対の短辺を除く前記布状体の周縁に沿って配置された1対の紐部とで構成されており、前記長辺と短辺の比が3:√2であり、前記紐部は、前記8角形の長辺に設けられた4本の紐通し用管状部と、前記短辺を介し近接する2つの紐通し用管状部に連続して貫通せしめられた紐とで構成されている。
この構成によれば、1枚の正方形布を基本とする布体でありながら、使用時には布体という平面構造体の域を超え、包んだ荷物の収まりも良く、意匠性に優れ、持ちやすいバッグに変身し得るものとなる。さらに、用布面積を効率よく活かし、それによる収納量の増大を図ることができる。
また、長辺と短辺の比を3:√2とする場合、底部となる8角形の領域の周囲に、正方形(5Sと5L)、直角2等辺3角形(5T)が上下、左右が対称となるように配置される。このとき底部となる8角形はこの折りたたみ式袋物の8角形に対して同心状に配置されている。この状態で、立体形に折りたたまれ、紐通し用管状部が形成された各長辺の部分がギャザーで縮められるが、基本的な構造部を構成する正方形に対し、その間に直角2等辺3角形が対称的に配されており、この直角2等辺3角形部分の存在により、均一にギャザー部を作ることができ、この図形的特徴により実用性及び安定した意匠性を提供している。
【0009】
また、本発明は、上記折りたたみ式袋物において、前記布状体が、正方形布の4隅を折り込みにより形成された隅切りである短辺と、前記正方形の辺である長辺とを有する8角形の布状体であり、使用時に、前記紐の導出部で囲まれた1対の短辺は、それぞれ当該短辺の中心で外表に折畳まれ、外方への張り出し部を構成する。
この構成によれば、紐の導出部で囲まれた1対の短辺が、絞込まれてしまうのではなく、短辺の中心で外表に折畳まれ、外方への張り出し部を構成することで、バッグのまちのような外観となり、美しい外観を具有するものとなる。そしてその収納力を充分に活かした場合は布状体が荷物に密着し、ピンと張りを呈することで、荷物の重量を布状体全体に分散させ、持ちやすくもなる。また収納として余裕がある場合は美しいギャザーや重なりを呈する。
【0010】
ここでは、正方形布の4隅を折り込みにより形成された隅切り部分である短辺を有する8角形の布状体であり、前記布状体の相対向する1対の短辺に対して対称に設けた1対の紐部で構成されており、前記紐部は前記8角形の長辺に設けられた4本の紐通し用管状部と、前記短辺を介し近接する2つの長辺に設けられた紐通し用管状部に連続して貫通させた紐とで構成されており、それに対向する側にも紐を貫通させている。
この構成によれば、折り込みにより2重になった部分が短辺の補強と張り出し部の張りに有効に作用し、意匠性に優れ、かつ強度の高いものとなる。また上記用布は方形で布端の布目が直進していることで、強度が高く、バイアスとなっている部分は2重構造をなしているため、より強度が高いものとなっている。
さらに短辺、長辺の縫製にあたり、切り込み、切除をしないため、形状維持と耐久性に優れたものとなっている。
【0011】
また、本発明は、上記折りたたみ式袋物において、前記長辺と短辺の長さは3:√2となるように形成された8角形である。
この構成によれば、正方形の1辺を1:3:1に分割し、4隅の隅部を内部に折り込むことで、短辺の布目も正バイアスで構成され、伸縮性を充分に活かすことが出来、形状に沿った美しいギャザーができ、意匠性の高い折りたたみ式袋物を提供することができる。
【0012】
また、本発明は、上記折りたたみ式袋物において、前記紐通し用管状部の開口の折り込みが前記長辺に対し45度の傾斜角になるよう形成されている。
この構成によれば、形成された開口縁の傾斜角により、収納の際、紐を引っ張ることで、短辺が重なり合い、口を閉じる状態となる。したがって、収納物を包み込むことが出来るようになり、袋物の機能をより高めている。
【0013】
また、本発明は、上記折りたたみ式袋物において、前記紐通し用管状部の開口が短辺に沿って設けられているものを含む。荷物を包んで持ち上げると、紐がおのずと締まり安定するが、開口にかかる負担は免れ得ない。しかしこの構成によれば、開口の部分のバイアスの布目が作用し、かかる負担を軽減することができる。
【0014】
また、本発明は、上記折りたたみ式袋物において、縫いを施す部分に接着芯を貼り付けて構成されている。
【0015】
また、本発明は、上記折りたたみ式袋物の組み立て方法において、前記布状体に荷物を置き、挿入した紐を引き出し、前記布状体の中心と紐部を構成する各長辺の中点とを結んだ線を含む断面が半円形の形状をなすようにギャザーを寄せることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明の折りたたみ式袋物によれば、1枚の正方形布を基本とする布体でありながら、使用時には布体という平面構造体の域を超え、包んだ荷物の収まりも良く、持ちやすいバッグのような外観に変身し得、極めて意匠性の高い袋物となる。さらに、用布面積を効率よく活かし、それによる収納量の増大を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態1の折りたたみ式袋物に荷物を収納した場合の斜視図
【図2】本発明の実施の形態1の折りたたみ式袋物の平面図
【図3】本発明の実施の形態1の折りたたみ式袋物に用いられる紐の先端部を示す図
【図4】本発明の実施の形態1の折りたたみ式袋物に用いられる布状体の寸法関係を示す説明図
【図5】本発明の実施の形態1の折りたたみ式袋物に用いられる布状体の使用例1の原理説明図(3:√2の比率の場合)
【図6】本発明の実施の形態1の折りたたみ式袋物の3:√2の比率である布状体(使用例1)を示す説明図
【図7】本発明の折りたたみ式袋物の3:√2の比率である布状体との比較例を示す図、(a)短辺が短い例を示す図、(b)短辺が長い例を示す図
【図8】本発明の実施の形態1の折りたたみ式袋物の縫製工程を示す図
【図9】本発明の実施の形態1の折りたたみ式袋物の縫製工程を示す図
【図10】本発明の実施の形態1の折りたたみ式袋物の縫製工程を示す図
【図11】本発明の実施の形態1の折りたたみ式袋物の使用例1の使用状態を示す組立工程(紐操作)を示す説明図(a)布状体に荷物を載せた図、(b)紐操作を示す図、(C)紐操作の最終段階を示す図
【図12】図11(c)の要部拡大図
【図13】本発明の実施の形態1の折りたたみ式袋物に用いられる布状体の使用例2の原理説明図(3:√2の比率の場合)
【図14】本発明の実施の形態1の折りたたみ式袋物に用いられる布状体の使用例2の使用時の布状体を示す図(3:√2の比率の場合)
【図15】本発明の実施の形態2の折りたたみ式袋物の平面図
【図16】本発明の実施の形態2の折りたたみ式袋物の使用例1の使用状態を示す組立工程(紐操作)を示す説明図(a)布状体に荷物を載せた図、(b)紐操作を示す図、(c)紐操作の最終段階を示す図
【図17】図16(c)の要部拡大図
【図18】本発明の実施の形態2の折りたたみ式袋物の使用例2の場合の布状体の原理説明を示すための斜視図(3:√2の比率の場合)
【図19】図18の上面図
【図20】図18の側面図
【図21】図18の底面図
【図22】本発明の実施の形態2の折りたたみ式袋物の使用例3の正面図
【図23】図22の上面図
【図24】図22の側面図
【図25】図22の底面図
【図26】図22の紐操作を示す説明図
【図27】本発明の折りたたみ式袋物に用いられる紐の先端部の変形例を示す図
【図28】従来例の包装袋を示す図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の折りたたみ式袋物に荷物を収納した布状体に布目を模した斜視図であり、用布の端を折り重ねることにより形成された額縁状の縁取りを有する形態である。図2はこの折りたたみ式袋物の展開状態を示す図である。
この折りたたみ式袋物は、図2に示すように、互いに平行で長さの等しい2対の長辺B(BとB、BとB)と、前記長辺Bに囲まれ、互いに平行で長さの等しい2対の短辺A(AとA、AとA)とを有する8角形の布状体1と、前記布状体の周縁に沿って配置された1対の紐部2とで構成されており、前記各紐部は、前記8角形の長辺Bに設けられた4本の紐通し用管状部3と、前記短辺Aを介し近接する2つの紐通し用管状部3に連続して貫通せしめられ、前記長辺Bの端縁に沿って導出された紐4とで構成されている。
【0019】
そして、この布状体1の長辺B、B、B、Bには4本の紐通し用管状部3が形成され、其々短辺A、A、A、Aとの境界である紐通し用管状部3の両端には、開口H、H、H、H、H、H、H、Hが形成されている。この8角形の布状体に、2本の紐が貫通しており、その紐4の一方は開口Hから挿入されAの短辺を経て開口Hから導出され、紐4の他方は開口Hから挿入されAの短辺を経て開口Hから導出されている。各紐4の両端には抜け落ち防止部分6を形成している。
【0020】
紐4の先端部分は装飾を兼ねて、図3に示すように紐と相性の良い、共布で細工を施し、抜け落ち防止部分6を形成する。
【0021】
なお、紐の長さについては、布状体の出来上がり巾の長さが短い場合は、袋物自体が小さいため紐の長さも短くなる。そのため使用する場合に紐の長さが充分でないので、結びしろと持ち手に要する長さを見込んだ上で決めると良い。
【0022】
次に、本発明の実施の形態で用いる布状体の、長辺と短辺の長さの割合について、図4を参照しつつ説明する。
本実施の形態では、正方形の布状体の巾Dを1:3:1に分割し、この1/5D分だけ、4隅の隅部を正バイアスにて折り込みをすることにより、長辺Bと短辺Aとが交互に形成された8角形の布状体が形成される。図4に示すように、長辺Bの長さが3であるとき、折り込まれた短辺の長さは√2となる。
【0023】
上述したように、図4において、5Sは元の正方形の布状体の巾Dの1/5を一辺とする正方形、5Lは短辺を一辺とする正方形である。5Sと5Lに挟まれた3角形は直角2等辺3角形5Tとなる。正方形布を8角形の布状体とするために、4隅の1点鎖線で表した直角2等辺3角形の部分を折り込み、短辺としているが、長辺と短辺の比を3:√2とする場合、この折り込む部分の直角2等辺3角形と他の直角2等辺3角形5Tは合同となる。ここで長辺Bは正方形5Sとその両隣の直角2等辺3角形5Tの短い辺2つに相当し、ここに紐通し用管状部3が形成される。
【0024】
図5は本発明の実施の形態1の折りたたみ式袋物の布状体の使用例1の原理を説明する図である。図4の短辺AとAが袋物の口となり、短辺AとAがまちの部分を形成するように折りたたみ、図5に従って作成し、荷物を収納した状況を表したものが図1に示す本発明の折りたたみ式袋物となる。
【0025】
図4に示すように、長辺と短辺の比を3:√2とする場合、底部となる8角形の領域Rの周囲に、正方形5Sと5L、直角2等辺3角形5Tが上下、左右が対称となるように配置される。このとき底部となる8角形はこの折りたたみ式袋物の8角形に対して同心状に配置されている。この状態で、図5に示すように、立体形に折りたたまれ、紐通し用管状部3が形成された各長辺Bの部分がギャザーで縮められるが、この図より、基本的な構造部を構成する正方形5Sと5Lに対し、その間に直角2等辺3角形が対称的に配されており、この直角2等辺3角形部分の存在により、均一にギャザー部を作ることができることが分かる。この図形的特徴が本発明の実用性及び安定した意匠性を提供している。
【0026】
図4は上記に述べたように、長辺と短辺の比が望ましい場合の3:√2で構成された寸法関係をも示した図である。図5は図4を基に使用例1の形態となる折りたたみ方の原理を説明した図である。図6は、図4と図5に従い作成された使用例1の布状体を袋物の形状にしたものに布目を模した説明図である。
【0027】
図6に示すように、挿入した紐4を引くと、紐通し用管状部3にギャザーが寄せられ、袋物の口となる短辺AとA、まちの部分の短辺AとAがギャザー部を介してほぼ直線となり、袋物の底部となる外周は布目のバイアスが活かされ半円形に近い形状となる。このことが袋物としての機能を高め、形状も美しくする。
【0028】
実際に荷物を収納する際には、紐4を引き出して、絞り込まれた紐通し用管状部3はU字状に湾曲する。それにより寄せられたギャザーが広げられ、底部にかけて、均等に放射状に自然に平らになる。図6から分かるように、上記ギャザーの作用により、程よくふくらみ、袋物の形状を美しくしている。また、収納された荷物の重量がかかることで、袋物の口となる短辺A、Aは重なり合い、口を閉じる状態となる。一方、折り畳まれて外方へ張り出している短辺A、Aは、上方に持ち上がり、袋物としてのデザイン性を高めている。バイアスの布目である底部の中心線Lは伸ばされて、袋物の口に見合う外周を形成する長さを有しており、中心線Lを含む断面が半円形の形状となる。
【0029】
上記のように紐を絞りこむことで袋物全体がバイアス状の布目となる。バイアスの布目である布状体が、荷物の形状に沿うことから、収まりも良く、使い勝手の良さに繋がり、形状の美観を高めている。
【0030】
このようにして、長辺と短辺の比が3:√2の8角形の布状体で構成することで、平面構造体の域を超え、包んだ荷物の収まりも良く、意匠性に優れた袋物となる。
【0031】
上記で長辺と短辺の長さが望ましい比である3:√2の場合について説明したが、比較検討するために、短辺が望ましい場合より短い例に布目を模した図7(a)と、短辺が望ましい場合より長い例に布目を模した図7(b)を示す。
まず、短辺の長さが望ましい比より小さい場合について述べる。たとえば、長辺と短辺の比を4:√2とするとき(正方形布の1辺を1:4:1に分割するとき)、短辺が短くなるので、長辺が長くなる。この場合、長辺を短辺で割った値は約2.8となる(望ましい場合の長辺を短辺で割った値は約2.1)。この場合、使用時に紐を引くと、長くなった長辺の紐通し用管状部が縮められる。その結果、図7(a)に示すように長辺が長くなった分ギャザー分が多くなり、それら4辺の長辺の膨らみが袋物全体を膨らませている。このふくらみが、荷物の形状に沿うことを妨げており、荷物の収まりが悪く、意匠性に欠けるものである。
【0032】
次に、短辺の長さが望ましい比より長い場合について説明する。このときは短辺が長く、長辺が短くなるので、長辺を短辺で割った値が約1.5となる場合を図7(b)に示した。図のように、長くなった短辺では、袋の口となる短辺が閉じないので袋物としての機能は備わりにくい。図から分かるように、折りたたまれて外方へ張り出されるはずの短辺A、Aは、紐通し用管状部3の開口Hから底部の中心線Lにかけての直線の布目に沿って大きなしわが出来て垂れ下がる。その大きなしわは、収納する荷物の重量が多くなるにつれて際だち、短辺は直線の布目にそって折れ曲がるため、形状も美しくない。このように、長くなった短辺では、荷物を収納した場合も、袋の口が閉じることなく、荷物の収まりも悪く、袋物としての機能はもとより、形状が美しくない。
【0033】
なお、本発明の折りたたみ式袋物の布状体、つまり隅部を折りたたむ前の布状体は風呂敷などの正方形であることを原則とし、正バイアスを活かした袋物である。ただし若干の縦横の寸法差は、融通及び調節されることから、用布の縦と横の長さの差は4%程度であれば誤差の範囲であり、袋物の機能への影響は少ない。
【0034】
以下、本発明の実施の形態1の折りたたみ式袋物の製造方法について説明する。ここでは、用布2枚を用いた場合について説明する。
まず、図8に示すように正方形の下面用布1aと上面用布1bを重ねた状態で、下面用布の隅を折り重ねる。ついで、図9に示すように、さらに隅を折り込んで、縫い目8を施すと4辺の短辺部分A(A、A、A、A)が形成される。ついで図10に示すように、下面用布1aの4つの長辺B(B、B、B、B)の端縁を折り込んで、縫い目8を施すと、4辺の紐通し用管状部3が形成される。上記4辺の紐通し用管状部3の折り込みにより8個の開口が形成される。その開口H乃至Hは紐通し用管状部3の端縁に対し45度の傾斜角を有している。
【0035】
このようにして紐通し用管状部3を形成した後、2本の紐を貫通させて、紐を結ぶと、実施の形態1の折りたたみ式袋物となる。
【0036】
なお、この例では、用布2枚の場合について説明したが、3枚以上重ねて用いても良く、また、用布1枚にて、仕立てることも可能である。下面用布1aを用いる場合は、図10の下面を袋物の表面として使用する。複数枚の用布を用いる場合は、より風合いもよく強度的に優れ、張りもあり意匠性にも優れた袋物を提供することが出来る。
用布の性質により必要であるならば、縫いを施す部分に、接着芯を貼り付けて布目を補強しても良い。布の片面に特殊な糊が塗布された接着芯を、表地の裏面に当て、アイロンの熱で押さえるだけで、効率よく芯地を貼着することができる。
【0037】
次に、本発明の実施の形態1の折りたたみ式袋物、組立工程(使用例1)について説明する。
図11(a)乃至(c)は使用例1の使用時の組立工程、紐の操作を説明する図である。細長い形状のものを収納する場合には、図11(a)に示したように、布状体を広げ、短辺A、短辺Aに平行になるように中央に荷物を載せ、図11(a)、図11(b)に示すように、短辺Aと短辺Aを上面で突き合わせて、両側の開口H、HとH、Hから引き出した紐4を、2本ずつ向き合う形で、束ねるように重ねる。図11(c)に示すように、重なっている紐の1本を用いて、開口に近い部分で結びとめ、もう一方も同様に結びとめる。
【0038】
上記のように、荷物を収納すると、紐通し用管状部3は絞り込まれた状態となる。この袋物を持ち上げることで、布状体の中心Cから紐通し用管状部3にかけての布目が、重量負担を集約するように、紐通し用使用管状部3に伝えている。重量により紐と布状体が一体となり、重量負担を担うこととなる。このとき、収納する荷物の重量が増えるにつれ、外方に張り出した短辺A、Aが上方に持ち上がる。
【0039】
図12は図11(c)の要部拡大図である。図に示すように紐通し用管状部3は絞り込まれており、きれいにおさまっている。開口HとHが重なり合い、それにより、袋の口である短辺AとAも重なり合うこととなる。外方へ張り出された短辺の開口H、Hは露出している紐のわの部分が、45度で斜めになっている開口を紐通し用管状部内に引き込むような状態となり、短辺の張り出しを支えており、さらに形状も美しく、袋物としての機能をより高めている。
【0040】
図11(c)のように紐結びをすることで、紐が4本重なり、重厚な感じの持ち手となり、使い勝手も向上し、袋物としての機能も高い。紐を引いて紐通し用管状部を絞り込むことで短辺が引き上げられて、用布面積の効率化が計られ、形状の美しさを呈しかつ持ち易くなる。
【0041】
このように、本発明の折りたたみ式袋物によれば、図6に示したように、紐の導出部で囲まれた1対の短辺A、Aが、絞込まれてしまうのではなく、短辺の中心で外表に折畳まれ、外方への張り出し部を構成することで、バッグのまちのような外観となり、美しい外観を具有するものとなる。そしてその収納力を充分に活かすべく、大きな荷物を収納した場合は、布状体が荷物に密着しピンと張りを呈することで、荷物の重量を布状体全体に分散させ、持ちやすくもなる。また収納として余裕がある場合は、バイアス布としての美しいギャザーや重なりを呈する。
【0042】
また、この例では紐通し用管状部の開口が、前記長辺に対し45度の傾斜角をなすように形成されていることで、収納の際紐を引っ張ると、図12に示したように、短辺が重なり合い、口を閉じる状態になる。それにより、収納物を包み込むことができるようになり、袋物としての機能をより高める結果となる。
【0043】
次に、本発明の実施の形態1の折りたたみ式袋物の使用例2について説明する。
この使用例2の使用状態を図13、14に示す。図13は、図4の原理説明の図をもとに、本発明の実施の形態1の折りたたみ式袋物の使用例2の布状体に正方形5L、5S、直角2等辺3角形5Tの位置関係を示した図である。図14はその使用例2の布状体に布目を模した図である。この使用例2の場合は、周縁部すべてが上面に集められており、立方体や球体も、安定して美しく包める使用方法である。
【0044】
以上説明してきたように、本発明の折りたたみ式袋物によれば、バイアスの布目で使用する布状体は、縫い代分を含め一続きである1枚の用布にて形成しており、バイアスの伸縮性を充分に活かすことが出来る。短辺となる、隅部を切除せず折り込むことで形状維持と耐久性を奏効する。折りたたみ式袋物の用布面積を効率よく活かして収納力を高めており、形状に沿って包み込むことができる。
【0045】
また、その収納力を充分に活かした場合は布状体が荷物に密着し、ピンと張りを呈する。上記布状体の構成は、直線の布目とバイアスの布目を活かした設計となっており、さらに2本の紐を用いることで、布状体全体に重量を分散させる仕組みとなっている。それらにより収納したときの形状も良く安定感がある。また収納として余裕がある場合は、美しいギャザーや重なりを呈する。
【0046】
上記構成の布状体に荷物を包んで持ち上げると、紐がおのずと締まり安定するが、荷物がかさ高なものである場合も、重いものである場合も、収納する際には、紐を結び留める必要がある。その際、開口の部分に負担がかかることになるが、開口の端縁は、バイアスの布目が2重となっていることで、重量負担を軽減させている。加えて、開口の傾斜角により、収納の際紐を引っ張ると、短辺が重なり合いを呈し、口を閉じる状態になり、袋物の機能をより高めている。
【0047】
すなわち、包む荷物に重量があるとき、バイアスの布目の布状体が荷物の形状に沿い袋物としての形状が出来上がるのであるが、軽くて、かさ高な荷物の場合には、紐を引っ張り、結びとめることで布状体を袋物の形状にする。このため、紐を引っ張ることと結ぶことで、開口に負担をかけることになるが、開口の布目がバイアスでしかも2重となっているので布目が伸びて、開口にかかる重量負担を軽減することとなる。用布本体は正方形布であり、用布に切り込みを入れず、切除もしていないため、伸びた部分は元に戻すことができるので、バイアスの伸縮性の効果を十分に活かすことができる。
【0048】
また紐の端には、装飾を兼ねた抜け落ち防止の細工を施している。引き出して結ぶ際に、用途や体格に応じて、持ち手になる紐の長さを随意に変えられる。紐が2本である布状体の構成から、荷物の形状により持ち方や包み方を変えることが出来る。上記により時に応じ軽快に袋物の体裁と機能を有することとなり、利便性を高めている。
【0049】
上述したように、実用性だけでなく、本発明の折りたたみ式袋物によれば、4隅を折り込んだだけの単なる平らな布体が2本の紐により変化をし、美しいバッグの形を呈するといった意外性に加え、多彩な用布を用いることが出来、用布の選択によってもさまざまな風合いの折りたたみ式袋物を提供することができる。
【0050】
(実施の形態2)
次に、本発明の折りたたみ式袋物、実施の形態2について、図面を参照しつつ説明する。図15は、本発明の実施の形態2の折りたたみ式袋物の平面図である。前記実施の形態1と異なるのは、紐の導出部の構造である。前記実施の形態1では図2に示したように、紐通し用管状部の開口が、長辺に対して45度の傾斜角をなすように形成されており、短辺上に設けられた開口縁から、紐が導出されていたのに対し、本実施の形態では、図15に示すように、紐通し用管状部3の開口が、長辺と短辺の交点から、短辺の辺に沿って設けられている点であり、短辺上に設けられた開口縁から、長辺の端縁に沿って紐が導出されている。用布は2枚あるいは、複数枚を用いており、両面使用の形態である。他は実施の形態1と同様であり、ここでは説明を省略する。また符号については、図2と同一符号を付した。
【0051】
上記実施の形態2の折りたたみ式袋物は、両面使用の形態であることから、製造に際しては両面用布の縫い代の始末を、外周の端縁にて、内部に折り込み形成する。図15に示すように、ミシン縫製で縫い目8を施すと、4辺の短辺A、A、A、Aが形成され、長辺B、B、B、Bの部分には、紐通し用管状部3が形成される。このようにして形成された8角形の布状体は、両面使用が可能となり、そこへ2本の紐を貫通させることで、図16(c)に示すように、折りたたみ式袋物となる。
【0052】
この場合も、荷物を収納して持ち上げると、紐が自ずと締まり安定するが、その際、開口の正バイアスの布目が伸びて、かかる負担を軽減している。この場合も上記の構成により袋物の形状も良く、より機能も高められる。
【0053】
以下、本発明の実施の形態2の使用例1について説明する。
図16(a)乃至(c)は、図15に示した本発明の実施の形態2の折りたたみ式袋物の使用例1の、組み立て工程を説明する斜視図である。図16(c)は、使用例1の使用状態に、布目を模した全体図である。図17は図16(c)の要部拡大図である。この場合は、両面使用の形態である開口の、端縁の縫い目に相当する部分を、縫い合わせることなく開口としている。そのため両面用布の間から、するりと紐を引き出すことができる。結びとめる場合も、その開口縁の布目が伸びて、結びとめた部分に沿うように囲む形状となる。図17に示すように、短辺A、Aが接した状態で、持ち上げられることにより、袋の口を閉じた状態になる。両面使用の形態にするために、両面の用布の縫い代は内部に折り込まれており、その折り重ねられた端縁に、表から縫いを施している。それにより、正バイアスの布目となる短辺は伸縮性がより活かされ、荷物の形状に沿いやすくなり、かさ高な荷物の場合にも、包み易く、袋物としての機能性を高めている。
【0054】
さらに開口を含め紐通し用管状部3の形成については、いずれかの用布1枚を用いて、その縫い代分を含めた、用布の端に至るまで、一続きで形成されている。それにより紐通し用管状部3の内側は、縫い代も縫い目もなく、紐通し用管状部内はすっきりとしており、使い勝手もよくなり、耐久性も著しく向上する。
【0055】
次に、本発明の折りたたみ式袋物の実施の形態2の使用例2について説明する。
図18は使用例2の使用状態に原理説明の位置関係を表した正面図である。正方形5L、5S、直角2等辺3角形5Tの位置関係は図5と同様であるのでここでは説明を省略する(符号は図15参照)。図19、20、21は上面図、側面図、底面図である。本発明の布状体を広げて荷物を載せてから、紐の先端を結んで、その2つの結び目7を持ち上げるだけで、紐が引き出されて、図18のようにショルダーバッグ様の体裁となる。この使用例の場合は、非常に簡単に荷物を収納でき便利である。また、用布面積を効率よく活かしており、形状を問わず、多くの物を収納できる。
【0056】
また、実施の形態2の使用例3について説明する。本発明の折りたたみ式袋物の使用例3の使用状態を図22乃至26に示す。菓子折りなどの天地無用の場合の収納に適する使用例を示す。菓子折りの箱や、かさ高な物を安定させて美しく収納できる。そのためには、図26の紐の操作の説明図に示すように、2本の紐による操作で、周縁部を上面に引き上げると良い。このとき、紐通し用管状部3が中央から2つに折れて、開口H、H、H、Hが相接する。開口H、H、H、Hも同様に相接し、袋の口を閉じた状態となり、荷物の収まりも良く、安定して美しく収納できる。
【0057】
この場合の2本の紐にも、抜け落ち防止部分を施す。図27に示すように変形例として、挿入した紐の先端を用いて玉結びなどの飾り結びを施しても良い。
【0058】
上記使用例1から3について説明したが、袋物としての形状が大きく異なるのは、仕立て方や、布状体の面積の大小からもたらされるものだけではなく、収納する荷物の形状の違いからくる紐の操作の違いも大きいことが分かる。
例えば、
(1)横に長い形状の物を収納する場合に、2本の紐を引き出して開口近くで結びとめた、ふくらみをもつバッグのようになる使用例。
(2)立方体や球体などに向く使用例。
(3)引き出した紐の端を結びショルダーバッグのようにする使用例。
(4)引き出した紐を、短辺に露出している紐にくぐらせてから、結びとめて菓子折りなどの箱や、かさ高な物に向く使用例。
このような使用例があり、さらに持ち手になる紐の長さも、体格や使用状況に応じて必要な長さに結ぶことが出来る。紐の結び方も、それぞれの好みで変えることができる。
【0059】
以上説明してきたように、本発明の折りたたみ式袋物は、簡単な紐の操作の違いで、想定を超えた形状の変化を見ることが出来る。これらのことから、使用の形態は記載する以外に、使う人のセンスと裁量により広がりを見る可能性を多く有するものである。
【0060】
またフラットな布を出発材料として、折り畳むだけで、きわめて軽量で意匠性に優れた折りたたみ式袋物を提供することが可能となる。
さらにまた、実施の形態2の両面使用の場合には、食事の際にもひざ掛けとして用いたり、あるいは、短辺のひとつの紐を長くして、首にかけ、もう一方の紐をウエストで縛ることで、ジャケットのインナーとしても使用でき、バッグの中に1枚入れておくだけで種々の用途に使用可能である。
【0061】
従来、表裏のある1枚の布の風呂敷にて包みを施し、使用するに当たり、必ず裏面が目に入り、解く場合も同様である。絹製の風呂敷など大変に美しく優雅であるが日常的に使用するには、高価でもあり、耐久性にも不安がある。これに対し、本発明の折りたたみ式袋物において、用布を複数枚用いて形成することで、耐久性ばかりでなく、繊細な風合いの用布も使用可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
以上説明したように、本発明の折りたたみ式袋物によれば、きわめてシンプルな構成でありながら、外観性に優れた袋物であり、機械的強度も高く収納性に優れていることから、洋布のみならず、和布でも製造でき、和洋装いずれの場合にも適用可能であり、携帯用としても有効である。
【符号の説明】
【0063】
1 布状体
1a 下面用布
1b 上面用布
2 紐部
3 紐通し用管状部
4 紐
5S 小さい正方形
5L 大きい正方形
5T 直角2等辺3角形
6 抜け落ち防止部分
7 持ち手になる紐の結び目
8 ミシン縫製の縫い目
短辺
短辺
短辺
短辺
長辺
長辺
長辺
長辺
C 布状体の中心
D 布状体出来上がり巾
開口
開口
開口
開口
開口
開口
開口
開口
底部の中心線
R 底部となる8角形の領域
101 布体
102 紐通路
103 紐
104 通路口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正方形布を基本とする布体で形成され、互いに平行で長さの等しい2対の長辺と、互いに平行で長さの等しい2対の短辺とを有する8角形の布状体と、
前記2対の短辺のうちの1対の短辺を残して前記布状体の周縁に沿って配置された1対の紐部とで構成されており、
前記長辺と短辺の比が3:√2であり、
前記紐部は、
前記8角形の長辺に設けられた4本の紐通し用管状部と、
前記短辺を介し近接する2つの紐通し用管状部に連続して貫通せしめられ紐とで、構成されている折りたたみ式袋物。
【請求項2】
請求項1に記載の折りたたみ式袋物であって、
前記布状体は、正方形布の4隅を折り込むことにより形成された隅切り部である短辺と、前記正方形布の辺である長辺とを有する8角形の布状体であり、
両端に前記紐の導出部を有する1対の短辺は、それぞれ当該短辺の中心で外表に折畳まれ、外方への張り出し部を形成し得るように構成された折りたたみ式袋物。
【請求項3】
請求項1または2のいずれかに記載の折りたたみ式袋物であって、
前記紐通し用管状部の開口が、前記長辺に対し45度の傾斜角を持つように形成された折りたたみ式袋物。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の折りたたみ式袋物であって、
前記紐通し用管状部の開口が前記短辺に沿って設けられた折りたたみ式袋物。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の折りたたみ式袋物であって、
紐を引き出して荷物を収納する際には、布状体の中心Cと紐部を構成する各長辺の中点とを結んだ線を含む断面が半円形の形状をなすように構成された折りたたみ式袋物。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の折りたたみ式袋物であって、
縫いを施す部分に接着芯を貼り付けて構成された折りたたみ式袋物。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の折りたたみ式袋物の組み立て方法であって、
前記布状体に荷物を置き、
挿入した紐を引き出し、前記布状体の中心と紐部を構成する各長辺の中点とを結んだ線を含む断面が半円形の形状をなすようにギャザーを寄せる折りたたみ式袋物の組み立て方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2010−149937(P2010−149937A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−59870(P2010−59870)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【分割の表示】特願2008−336164(P2008−336164)の分割
【原出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(509023816)
【Fターム(参考)】