説明

折り曲げウェブH形鋼およびその製造方法

【課題】折り曲げウェブH形鋼およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】ウェブに部材長手方向に波形が形成されているH形鋼において、ウェブ4に形成されている波形が、部材長手方向では、梁せい寸法の0.5〜1.5倍の間隔で、梁せい方向では、ウェブせい寸法の50〜70%の高さ寸法に相当する範囲が部材長手方向に交互に折曲げられて山部5および谷部6並びにこれらの間に傾斜方向の異なる平坦な傾斜ウェブ側板2,3が交互に形成されており、山部5と谷部6との高低差寸法が、ウェブ板厚寸法の2〜10倍の寸法とされ、山部5および谷部6並びにこれらの間の傾斜ウェブ側板2,3とにより部材長手方向に交互に繰り返されるウェブの横断面波形が、ほぼ三角波形とされている。熱間加工によりウェブ4に折り曲げ加工を施して、ウェブの横断でほぼ三角波形の折り曲げを付与する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄骨柱の柱脚構造用の柱部材あるいは梁材等の構造材として使用されるH形鋼に関し、特に、ウェブに部材長手方向に交互に山部および谷部を交互に設けて、せん断座屈抵抗(座屈剛性)を高めるようにした折り曲げウェブH形鋼およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、H形鋼は、その各フランジ部分に断面積を集めた方が、断面二次モーメントが大きくなるため、H形鋼を曲げ材として使用した場合、曲げ材としての性能は高くなる。これは、ウェブに関して言うと、薄肉化する事になるが、構造性能と製造技術の面で限界がある。
【0003】
前記の構造性能面では、図7に示すようなH形鋼10に、曲げ力が作用する場合、ウェブ4には、例えば、矢印で示すようなせん断力も同時に作用する。せん断力はウェブ4が負担するため、ウェブ4の板厚があまり薄いと、せん断応力で座屈してしまい、曲げを負担するどころではなくなる。
ウェブ4に作用するせん断に対しては、図7に2点鎖線で示すように、ウェブ4に対してフランジ間方向に直角に設けられるリブ(スチフナ)11による補強が有効であり、せん断座屈抵抗を高めることができる。前記のリブ(スチフナ)11の場合は、ウェブ4に対して直角に配置されており方向性が明確であるので、設計が容易である利点はあるが、圧延加工により製作されたH形鋼材を冷却した後に溶接により固定しなければならないため、製作が煩雑であり、製作費用が格段に高くなる欠点がある。
また、前記のリブ11の代わりとして、30mm程度の非常に細かいピッチの短波長の山・谷で高低差も大きい曲線波形に整形した鋼板をウェブに使う例も知られている(例えば、特許文献1および2参照)。
前記の場合は、非常にピッチの細かい曲線波形であるので、曲線波形の全面に接触する波形ロールにより加工する必要があり、高価な波形ロールを必要とすると共に、常時ウェブ面を押圧する加工になるため、ロール駆動電力費用も高くなるという問題がある。また、曲線波形のウェブである場合は、曲線波形であるが故に、その曲線波形の頂部付近では、大きな半円状部分が多くなり、すなわち、ウェブと並行な部分が多くなり(換言すると、ウェブに直角な方向部分が少なくなり)、ウェブに交差する方向の部分が少なくなり、効率よくせん断座屈抵抗を高めることができず、設計も容易でない。
【0004】
また、前記の場合の製造面では、熱間でのH形鋼材の圧延後、まずは薄いウェブから温度が下がり、その後、各フランジの温度が下がる。各フランジが冷える過程で温度収縮がおこり、既に冷えて固まったウェブに圧縮応力が発生し座屈する。
フランジに対してウェブが薄ければ薄い程、ウェブが波打つ(座屈)現象が出やすくなり、歩留りが低下する。
【特許文献1】特開平6−328152号公報
【特許文献2】特開2005−28442号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通常、H形鋼のウェブ重量は、H形鋼全体の重量の30〜50%を占めるので、ウェブ重量を1/3削減(例えば9mmを6mmに薄肉化)できるとすると、H形鋼全体で10〜20%の重量に近い分、軽量化することができ、安価になる。また、ウェブに波形加工を施す場合に、曲線状波形ロールを使用することなく、また、ウェブに、常時、曲線状波形ロールを押圧する必要のない、より経済的に製造可能なH形鋼となり、ウェブに部材長手方向に、山部と谷部を交互に設ける場合に、従来の場合に比べて、山部から谷部までの長さを極端に長くすることができ、H形鋼の単位長さあたりの加工を極端に少なくすることができ、効率よく製造することができ、さらに、傾斜したウェブは、ほぼ全部がウェブ中心軸線に対して交差するように設けられて、傾斜したウェブの方向性が明確になることで、せん断座屈剛性を確実に高めることができると共に設計が容易になり、また、傾斜したウェブに対して他の部材を取付ける場合に、曲線状ウェブの場合よりも、より他の部材の取付が容易になることが望まれる。
例えば、同じ梁せい寸法で、フランジ幅寸法並びにフランジ板厚寸法を変えない場合に、H形鋼の曲げ性能を変化させない(H形鋼の曲げ性能を維持した状態)で、H形鋼を軽量化することが望まれる。
本発明は、前記のような課題を解消し、H形鋼を軽量化することを可能にした折り曲げウェブH形鋼およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の課題を有利に解決するために、第1発明の折り曲げウェブH形鋼においては、ウェブに部材長手方向に波形が形成されているH形鋼において、ウェブに形成されている波形が、部材長手方向では、梁せい寸法の0.5〜1.5倍の間隔で、ウェブせい寸法の50〜70%の高さ寸法に相当する範囲が部材長手方向に交互に折曲げられて山部および谷部並びにこれらの間に傾斜方向の異なる平坦な傾斜ウェブ側板が交互に形成されており、前記山部と谷部との高低差寸法が、ウェブ板厚寸法の2〜10倍の寸法とされ、前記の山部および谷部並びにこれらの間の傾斜ウェブ側板とにより部材長手方向に交互に繰り返されるウェブの横断面波形が、ほぼ三角波形とされていることを特徴とする。
第2発明では、第1発明の折り曲げウェブH形鋼において、横断面でほぼ三角波形の部分は、熱間圧延加工により形成されていることを特徴とする。
第3発明の折り曲げウェブH形鋼の製造方法においては、熱間圧延加工により製造されるH形鋼材のウェブに、折り曲げ加工を施して、請求項1または2に記載のウェブの横断でほぼ三角波形の折り曲げを付与することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、ウェブを薄肉化しても、部材長手方向に交互に繰り返される傾斜ウェブ側板を備えているので、H形鋼の軽量化を図りながら、ウェブせん断座屈抵抗を向上させることが可能な折り曲げウェブH形鋼とすることができる。特に本発明の場合は、ウェブ長手方向に交差するように傾斜ウェブ側板、すなわち、平坦な板状の傾斜板となるので、ウェブ中心軸線に対する傾斜ウェブ側板の方向が明確になり、熱間圧延により容易に製造可能な折り曲げウェブH形鋼とすることができる。また、ウェブを薄肉化することで、同じ重量でも曲げ性能を効率良く発揮するH形鋼とすることができる。
また、ウェブに形成されている波形が、部材長手方向では、梁せい寸法の0.5〜1.5倍の間隔で、梁せい方向では、ウェブせい寸法の50〜70%の高さ寸法に相当する範囲のみが部材長手方向に交互に折曲げられて山部および谷部が形成されており、前記山部と谷部との高低差寸法が、ウェブ板厚寸法の2〜10倍の寸法とされているので、製造可能な実用的な折り曲げウェブH形鋼材とすることができる。
第2発明によると、横断面でほぼ三角波形の部分は、熱間圧延加工により形成されているので、容易に効率よく横断面波形で、ほぼ三角波形の部分を形成することができる。
第3発明によると、熱間圧延加工により製造されるH形鋼材のウェブに、折り曲げ加工を施して、横断面波形でほぼ三角波形の傾斜ウェブ側板を形成するので、例えば、熱間圧延加工の工程上におけるウェブに加工を施して、効率よく経済的に製作することができ、薄い板厚のウェブであっても、冷却時にウェブが波打つ現象を防止しながら、H形鋼のせん断座屈抵抗を容易に高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に、本発明を図示の実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0009】
図1〜図5は本発明の第1実施形態の折り曲げウェブH形鋼1を示すものであって、熱間圧延加工により製造されるH形鋼材のウェブ4に、熱間圧延加工のライン上において、折り曲げ加工が施されて、部材長手方向のウェブ中心軸線CLに対して交互に傾斜して交差するように、それぞれ第1傾斜ウェブ側板2および第2傾斜ウェブ側板3が形成されていると共に、各傾斜ウェブ側板2,3は、ウェブせい方向の中心軸線CTに対して、フランジ幅方向に偏位するように傾斜し、かつ平坦な第1傾斜ウェブ側板2と、前記第1傾斜ウェブ側板2に交差するように傾斜方向の異なる平坦な第2傾斜ウェブ側板3とが、交互に対称に配置されるように、部材長手方向に形成されている。前記の第1傾斜ウェブ側板2と第2傾斜ウェブ側板3とは部材長手方向に連続して部材の全長に渡って設けられている。
【0010】
前記の第1傾斜ウェブ側板2と第2傾斜ウェブ側板3とによる波形は、それらの接続部(山部5あるいは谷部6)およびウェブせい方向に傾斜するように折り曲げ加工が施されているウェブ4によるフランジ側よりの接続部7を除いて、平坦な平板状である特徴を有している。なお、図示の形態では、前記のフランジ側よりの接続部7もほぼ平板状とされている。前記の平坦な平板状であることは、傾斜した板の中心軸線に対する交差する方向が明確に変化しているので、曲線状の波形による場合と比べて、傾斜した板の方向性が明確になり、その分、ウェブ中心軸線CLに交差するフランジ幅方向の板部分が多くなり、せん断座屈剛性が高まると共に、設計が容易になる。
【0011】
前記の第1傾斜ウェブ側板2と第2傾斜ウェブ側板3とによる波形断面形状は、部材長手方向にぼぼ、2等辺三角形における底辺が省略された2つの等辺(2辺)が交互に繰り返される断面形状とされている。本発明では、断面で、2つの等辺または2つの辺が交互に繰り返される部材長手方向のウェブ波形断面形状を、三角波形と言う。第1傾斜ウェブ側板2と第2傾斜ウェブ側板3との屈折したコーナー部の接続部(山部5あるいは谷部6)は、屈折した状態が理想であるが、板厚のある鋼板を折り曲げるため、屈折部に多少の曲率が生じることは、熱間圧延加工時において、ロール加工あるいはプレス加工において避け難い。したがって、第1傾斜ウェブ側板2および第2傾斜ウェブ側板3との屈折部は、多少の曲率半径を生じ、全体として、ウェブ4長手方向の横断面で、ほぼ三角波形になる。
【0012】
前記の第1傾斜ウェブ側板2と傾斜方向の異なる第2傾斜ウェブ側板3との交互の繰り返しにより、ウェブ4に形成されている波形は、第1傾斜ウェブ側板2と第2傾斜ウェブ側板3との境界の山部5あるいは谷部6間の間隔(部材長手方向の傾斜ウェブ側板2,3の側面視の幅寸法、あるいは山部と谷部の折り目線間隔)は、部材長手方向では、梁せい寸法の0.5〜1.5倍の間隔に設定されていると、柱部材あるいは梁部材あるいは桁部材とした場合に、波のピッチが極端に細かくならず、製作が容易である。また、梁せい寸法の1.5倍を超えると、通常の部材として使用する場合、山部5および谷部6の繰り返し数が少なくなり、H形鋼の弱軸回りの剛性を高めてせん断座屈抵抗を効率よく高めることが困難になる恐れがあるため、前記の範囲に設定している。
【0013】
また、前記の第1傾斜ウェブ側板2と第2傾斜ウェブ側板3が形成されているウェブせい方向の範囲は、部材長手方向の中心軸線Cに対して対称な範囲に設定され、ウェブせい寸法の50〜70%の高さ寸法に相当する範囲が部材長手方向に交互に折曲げられて、第1傾斜ウェブ側板2および第2傾斜ウェブ側板3との交差部による、山部5および谷部6が形成されている。ウェブせい方向で100%の範囲に形成していることが理想であるが、フランジ8に近づくと加工が困難になり、熱間圧延ライン上において連続して折り曲げ加工処理する上では、梁せい方向で70%の寸法範囲で形成しておけば、せん断座屈抵抗を十分高められ、経済的に加工できるのでよい。また、梁せい方向で50%より下回る範囲では、第1傾斜ウェブ側板2および第2傾斜ウェブ側板3が形成されている範囲が小さく、期待する効果が小さくなる恐れが高いため、前記の範囲に設定した。
また、第1傾斜ウェブ側板と第2傾斜ウェブ側板3との交差部による、山部5と谷部6とのウェブ中心軸線CLからの高低差寸法は、ウェブ板厚寸法の2〜10倍の寸法に設定されている。
山部5(山部肉厚中心点)と谷部6(谷部肉厚中心点)との高低差寸法Hが、ウェブ板厚寸法tの2倍より下回ると、ウェブ中心軸線から山部中心あるいは谷部中心までの山部5または谷部のずれ量E(山部5または谷部の高さ)が小さく、せん断座屈抵抗(剛性)を効率よく高められないため、ウェブ板厚寸法の2倍以上とするのが好ましい。また、山部5と谷部6とのウェブ中心軸線CLからの高低差寸法が、ウェブ板厚寸法の10倍を超えると、ウェブ中心軸線CLからの山部5または谷部のずれ量Eが大きくなり、熱間加工による製造が困難になる恐れがあるため、前記の範囲に設定した。
【0014】
前記のように第1傾斜ウェブ側板2と第2傾斜ウェブ側板3との交互の繰り返しにより形成された山部5および谷部6とにより部材長手方向に交互に繰り返される傾斜ウェブの横断面形状が、ほぼ三角波形とされている折り曲げウェブを備えたH形鋼1であると、第1傾斜ウェブ側板2と第2傾斜ウェブ側板3は、ほぼ平坦な傾斜側板であるので、効率よく剛性(せん断座屈抵抗)を高めることができ、従来のようなリブ(スチフナ)を設ける場合よりも、簡単に経済的に設けることができる。また、第1傾斜ウェブ側板2および第2傾斜ウェブ側板3に他の部材を取付ける場合に、これらの傾斜ウェブ側板が平坦な面板であるので、曲線状の場合よりも、非常に取付けが容易になる。
【0015】
なお、前記の第1傾斜ウェブ側板2および第2傾斜ウェブ側板3のウェブ中心軸線CLに対する傾斜角は、理論的には、0度を超え、90度以下であるが、実用的には、例えば、0度を超え15度以下の範囲に設定するとよい。
【0016】
前記の第1傾斜ウェブ側板2と第2傾斜ウェブ側板3を形成する場合の方法としては、H形鋼材を製造する熱間圧延製造ライン上に、傾斜ウェブ側板形成装置を配置して、H形鋼材が冷却する前に、図6および図4に示すように、プレス加工装置における押圧用ジャッキにより駆動される押圧片9または駆動装置により駆動される押圧用ロールにおける押圧片9を、ウェブ4長手方向に間隔をおいて配置するようにして、ウェブ4の片面または両面からウェブ4のウェブせい方向中間部を、フランジ幅方向に反対側に押し出すように押圧することにより、押圧部間のウェブ側板を押圧することなく傾斜させて、傾斜ウェブ側板として、第1傾斜ウェブ側板2および第2傾斜ウェブ側板3を形成するようにすればよい。
例えば、フランジ幅が、細幅系列のH形鋼、中幅系列のH形鋼あるいは広幅系列のH形鋼あるいは、ウェブせいの高いウェブせい高H形鋼を、圧延製造するライン上に、液圧ジャッキにより移動されるウェブ押圧片9を有する押圧装置(傾斜ウェブ側板形成装置)あるいは押圧片9を有する複数の押圧用ロールを有する押圧装置を配置し、熱間加工時に加熱されている状態のウェブ4の前後両面から押圧して折り曲げ加工するようにするとよい。
【0017】
前記の第1傾斜ウェブ側板2および第2傾斜ウェブ側板3を形成することで、通常の熱間圧延H形鋼において、ウェブが比較的薄い場合に生じるウェブの波うち(座屈)による不良品の発生を防止し、薄肉ウェブH形鋼1を効率よく、経済的に製造することができる。
【0018】
本発明の折り曲げウェブH形鋼1は、一対のフランジと第1傾斜ウェブ側板2と第2傾斜ウェブ側板3を備えたウェブとを溶接により組み立てる形態の組立式のH形鋼としてもよいが、熱間圧延工程のライン上にウェブに加工を施して、製造したほうが、製造も容易であり、安価に製作することもできる。なお、熱間圧延加工により製造されるH形鋼材のウェブに、冷間加工により、第1傾斜ウェブ側板2と第2傾斜ウェブ側板3を備えたウェブに加工してもよく。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態の折り曲げウェブH形鋼を示す側面図である。
【図2】(a)は図1の一部を拡大して示す側面図、(b)は(a)のa−a線断面図、(c)は横断平面図である。
【図3】図2(a)の立体斜視図である。
【図4】(a)は図2(a)のb−b線断面図、(c)は図2(a)のc−c線断面図である。
【図5】折り曲げウェブ部を拡大して示す横断平面図である。
【図6】第1傾斜ウェブ側板および第2傾斜ウェブ側板を形成する場合に押圧片により形成する場合を示す横断平面図である。
【図7】従来のH形鋼を示すものであって、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【符号の説明】
【0020】
1 折り曲げウェブH形鋼
2 第1傾斜ウェブ側板
3 第2傾斜ウェブ側板
4 ウェブ
5 山部
6 谷部
7 接続部
8 フランジ
9 押圧片
10 H形鋼
11 リブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブに部材長手方向に波形が形成されているH形鋼において、ウェブに形成されている波形が、部材長手方向では、梁せい寸法の0.5〜1.5倍の間隔で、梁せい方向では、ウェブせい寸法の50〜70%の高さ寸法に相当する範囲が部材長手方向に交互に折曲げられて山部および谷部並びにこれらの間に傾斜方向の異なる平坦な傾斜ウェブ側板が交互に形成されており、前記山部と谷部との高低差寸法が、ウェブ板厚寸法の2〜10倍の寸法とされ、前記の山部および谷部並びにこれらの間の傾斜ウェブ側板とにより部材長手方向に交互に繰り返されるウェブの横断面波形が、ほぼ三角波形とされていることを特徴とする折り曲げウェブH形鋼。
【請求項2】
横断面でほぼ三角波形の部分は、熱間圧延加工により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の折り曲げウェブH形鋼。
【請求項3】
熱間圧延加工により製造されるH形鋼材のウェブに、折り曲げ加工を施して、請求項1または2に記載のウェブの横断でほぼ三角波形の折り曲げを付与することを特徴とする折り曲げウェブH形鋼の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−240294(P2008−240294A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−79920(P2007−79920)
【出願日】平成19年3月26日(2007.3.26)
【出願人】(000006655)新日本製鐵株式会社 (6,474)
【Fターム(参考)】