説明

拡張専用チャネル送信制御のための方法および装置

【課題】拡張専用チャネル(E−DCH)送信をスケジューリングする。
【解決手段】拡張・アップリンク媒体アクセス制御(MAC−e/es)のエンティティは、受信されたスケジューリング許可を処理し、ハイブリッド自動再送要求(H−ARQ)処理、およびスケジュールされたデータが共に利用可能であるか否かを判定する。スケジュールされたデータがH−ARQ処理および利用可能である場合、提供許可が存在するか否かを判定する。さらに最大許容電力に基づいた残存電力に基づきE−DCH伝送フォーマット組み合わせ(E−TFC)を制限し、提供許可を使用してE−TFCを選択し、MAC−eプロトコル・データ・ユニットを発生させる。またそれぞれの送信時間間隔において受信されたスケジュールされた許可を処理することができ、あるいは送信すべきE−DCHデータがあるまで、受信されたスケジュールされた許可を、許可一覧に格納する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線通信システムに関する。より詳細には本発明は、拡張専用チャネル(Enhanced Dedicated CHannel:E−DCH)送信を制御するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、第三世代パートナーシップ・プロジェクト(3rd Generation Partnership Project:3GPP)において、アップリンク(UpLink:UL)の通信可能範囲、スループット、および送信待ち時間を改良するための方法が検討されている。E−DCHに関してこれらの目標を達成するために、UL資源(すなわち、物理チャンネル)の制御が無線ネットワーク制御装置(Radio Network Controller:RNC)からノードB(Node-B)に移された。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
複雑さを回避し電力消費量を抑制するため、無線送受信ユニット(Wireless Transmit/Receive Unit:WTRU)側の、E−DCH伝送フォーマット組み合わせ(E-DCH Transport Format Combination:E−TFC)選択および多重化、残存送信電力計算、および絶対許可(Absolute Grant:AG)および相対許可(Relative Grant:RG)の処理などの、拡張アップリンク媒体アクセス制御(enhanced uplink Medium Access Control:MAC−e/es)機能の実行が、適切に制御され、かつ整合される必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、E−DCH送信を制御するための方法および装置に関する。WTRUのMAC−e/esエンティティは、スケジューリング許可を受信し、かつそのスケジューリング許可を処理し、提供許可を計算する。MAC−e/esエンティティは、スケジュールされたデータに対するハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat reQuest:H−ARQ)処理、およびスケジュールされたデータが共に利用可能であるか否かを判定する。スケジュールされたデータに対するH−ARQ処理およびスケジュールされたデータが共に利用可能である場合、MAC−e/esエンティティは、提供許可が存在するか否かを判定する。MAC−e/esエンティティは、次に最大許容電力に基づき残存電力を計算し、そしてその残存電力に基づきE−TFCを制限する。MAC−e/esエンティティは、その提供許可を使用してE−TFCを選択し、そして送信のためのMAC−eプロトコル・データ・ユニット(Protocol Data Unit:PDU)を発生させる。MAC−e/esエンティティは、各々の送信時間間隔(Transmission Time Interval:TTI)において受信されたスケジュールされた許可を処理することができ、あるいは送信すべきE−DCHデータがあるまで、受信されたスケジュールされた許可を、許可一覧に格納することができる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】本発明によって構成された無線通信システムのブロック図である。
【図2】本発明によるWTRUのプロトコル構造のブロック図である。
【図3】本発明によるWTRUのMAC−e/esエンティティのブロック図である。
【図4】本発明によるE−DCH送信を制御するための処理のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
用語「WTRU(Wireless Transmit/Receive Unit:無線送受信ユニット)」は以降、限定するものではないが、ユーザ設備(User Equipment:UE)、移動端末、固定または移動体の加入者ユニット、ページャ、または無線環境において動作する能力のある他の型のいかなるデバイスをも含むものとする。用語「ノードB(Node-B)」は以降、限定するものではないが、基地局、サイト制御装置、アクセスポイント(Access Point:AP)、または無線環境における他の型のいかなるインタフェース・デバイスをも含むものとする。
【0007】
本発明は、限定するものではないが、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)、UMTS時分割複信(TDD:Time Division Duplex)、およびTD−SCDMA(Time Division Synchronous Code Division Multiple Access)システムを含む、いかなる無線通信システムにも適用可能である。
【0008】
本発明の特徴は、集積回路(Integrated Circuit:IC)に組み込むこと、または多数の相互接続された部品を備える回路で構成することにより実装することができる。
【0009】
図1は本発明に従って構成された無線通信システム100のブロック図である。システム100は、WTRU102、ノードB104、およびRNC106を備える。RNC106は、初期送信電力レベル、許容最大送信電力、またはノードBあたりの利用可能なチャンネル資源などの、ノードB104およびWTRU102に対する、E−DCHパラメータを構成設定することによって、全体的なE−DCH動作を制御する。WTRU102およびノードB104の間で、E−DCH108、E−DCH専用物理制御チャンネル(E-DCH Dedicated Physical Control CHannel:E−DPCCH)、絶対許可チャンネル(Absolute Grant CHannel:E−AGCH)112、相対許可チャンネル(Relative Grant CHannel:E−RGCH)114、およびH−ARQ情報チャンネル(H-ARQ Information CHannel:E−HICH)116が、E−DCH動作を支援するために確立される。
【0010】
E−DCH送信のために、WTRU102はE−DPCCH110を介してノードB104にスケジューリング情報(scheduling information、速度要求とも言う)を送る。ノードB104は、E−AGCH112またはE−RGCH114を介してスケジューリング許可(scheduling grant)をWTRU102に送る。WTRU102に対してE−DCH無線資源が割り付けられると、WTRU102はE−DCH108を介してULデータを送信する。E−DCH送信に対応して、ノードB104はE−HICH116を介してH−ARQ動作に対する肯定応答(ACKnowledgement:ACK)または否定応答(Non-ACKnowledgement:NACK)メッセージを送る。ノードB104はまた、E−DCHデータ送信に対応して速度許可(rate grant)によりWTRU102に応答することもできる。
【0011】
図2は、本発明によるWTRU102のプロトコル構造のブロック図である。WTRU102のプロトコル構造は、上位層202、無線リンク制御(Radio Link Control:RLC)層204、MAC層206、および物理層208を含む。MAC層206は、専用チャネル媒体アクセス制御(dedicated channel Medium Access Control:MAC−d)エンティティ210およびMAC−e/esエンティティ212を含む。MAC−e/esエンティティ212は、限定するものではないが、H−ARQ送信および再送信、データの優先度、MAC−dおよびMAC−esの多重化、およびE−TFC選択を含む、E−DCHの送信および受信に関連するすべての機能を扱う。RLC層204は、データの順番通りの配信を提供する。RLC層204においては再順序化機能が提供され、受信されたデータ・ブロックを順番に従って編成する。
【0012】
図3は、本発明によるMAC−e/esエンティティ212のブロック図である。MAC−e/esエンティティ212は、E−TFC選択エンティティ302、多重化および送信一連番号(Transmission Sequence Number:TSN)設定エンティティ304、H−ARQエンティティ306、提供許可処理エンティティ(serving grant processing entity)308、およびメモリ310を含む。提供許可処理エンティティ308は、物理層208からAG312およびRG(群)314を受信し、そしてAG312およびRG(群)314を処理して提供許可を発生させるか、またはメモリ310にそれらを格納する。1つまたは複数のRG314がある場合がある。E−TFC選択エンティティ302は、提供許可に基づきE−TFCを選択し、そしてE−DCH上に対応付けられた種々のデータフローの間で調停を実行する。
【0013】
多重化およびTSN設定エンティティ304は、複数のMAC−d PDUをMAC−es PDUに連結し、およびE−TFC選択エンティティ302によって指示されるように、次のTTIにおいて送信されるべく、1つまたは複数のMAC−es PDUを単一のMAC−e PDUに多重化する。多重化およびTSN設定エンティティ304はまた、各々のMAC−es PDUに対して論理チャネルあたり1つのTSNを管理し、そして設定する。
【0014】
H−ARQエンティティ306は、E−HICHを介して送信失敗が信号送信されたとき、MAC−e PDUを格納し、かつそのMAC−e PDUを再送信するために複数のH−ARQ処理を制御する。動作中の(active)H−ARQ処理がスケジュールされたデータの送信に対して使用され、一方非動作中のH−ARQ処理はスケジュールされたデータの送信に対して使用されない。所与のTTIについてH−ARQエンティティ306は、送信が行われるべき対象のH−ARQ処理を特定する。新規送信の時点にてH−ARQエンティティ306は、MAC−e PDUのすべての新規送信および再送信に対してH−ARQプロフィールを提供する。H−ARQプロフィールには、送信の最大数および、物理層を構成設定するための電力オフセットに関する情報が含まれる。
【0015】
E−TFCエンティティ302によるE−TFC選択は、許可(スケジューリング情報の速度要求のトリガーの発生を含む)を有するE−DCHに対応付けられたデータおよびH−ARQ処理が利用可能な場合に実行される。H−ARQ処理は、E−TFC選択がE−TFC選択エンティティ302によって実行される前に利用できなければならない。H−ARQエンティティ306は、E−TFC選択エンティティ302に対してH−ARQ処理が利用可能であるかを特定する。H−ARQ処理は、初期の構成設定、ACK受信、または何れかのH−ARQ処理に対して再送信の最大数を超過した場合に、利用可能とすることができる。
【0016】
図4は、本発明によるE−DCH送信を制御するための処理400のフロー図である。物理層が、E−AGCH112およびE−RGCH群114を介してスケジューリング許可を受信する(ステップ402)。E−AGCHおよびE−RGCHを復号化した後に、AG312およびRG(群)314がMAC−e/esエンティティ212中の提供許可処理エンティティ308に送られる。提供許可処理エンティティ308は、AG312およびRG(群)314を処理し、提供許可を判定する。スケジューリング許可は、対応E−DCHセルからのAG312か、または対応E−DCH無線リンクの集合(Radio Link Set:RLS)中のすべてのセルまたは非提供許可無線リンク(Radio Link:RL)の何れかからのRG(群)314とすることができる。スケジューリング許可は、特定の送信時間間隔(Transmission Time Interval:TTI)に適用される。この関連付けは、AG312およびRG(群)314のタイミングに基づく潜在的なもの(implicit)である。
【0017】
スケジューリング許可を受信した際、スケジューリング許可に関連付けられたTTIにおいて送信するデータが無い場合には、提供許可処理エンティティ308には、2つの選択肢がある。提供許可処理エンティティ308は、受信されたスケジューリング許可を処理し、各々のTTIでその時点の対応する許可を判定することができる(ステップ404)。あるいはまた、提供許可処理エンティティ308は、受信されたスケジューリング許可をメモリ310(すなわち許可一覧)に格納して、送信するE−DCHデータがある場合には、格納されたスケジューリング許可を処理することができる。
【0018】
E−TFC選択エンティティ302は、スケジュールされたデータに対する何れかのH−ARQ処理(すなわち動作中のH−ARQ処理)、およびスケジュールされたデータが共に利用可能であるか否かを判定する(ステップ406)。スケジュールされたデータに対するH−ARQ処理およびスケジュールされたデータが共に利用可能である場合、処理400はステップ410に進み、提供許可が存在するか否かを判定する。あるいはまた、スケジュールされたデータに対するH−ARQ処理およびそのスケジュールされたデータが共に利用可能であり、かつ第2の選択肢が実施される(すなわち、受信されたスケジューリング許可がメモリ310中に格納される)場合、提供許可処理エンティティ308は、ステップ408においてメモリ310中に格納されたスケジューリング許可を処理し提供許可を判定してステップ410に進む。
【0019】
提供許可は、スケジュールされたデータに対する次の送信に対して割り付けることをWTRUが許可された、最大のE−DPDCH対専用物理制御チャンネル(Dedicated Physical Control CHannel:DPCCH)の電力比を表示する。提供許可は、AGおよびRGに基づき更新される。
【0020】
許可一覧に格納されたスケジューリング許可を処理するに際し、提供許可処理エンティティ308は、格納されたスケジューリング許可の中の最後のN個のAG群を処理し、提供許可を発生させることができる。Nの値は1より大である。
【0021】
あるいはまた、提供許可処理エンティティ308は許可一覧中に、最新の二次AGを含む最新の一次AGおよび後続のRG群のみを維持することができる。一次AGとは、一次RNTI(Radio Network Temporary ID)と共に受信されたAGであり、そして二次AGとは、二次RNTIと共に受信されたAGである。新しく一次AGが受信された場合には、最後の二次AG以外の以前のAGおよびRG群は、スケジューリング許可を必要とする次の送信が発生したときに許可一覧から除去される。これにより、送信空きの期間を引き起こす相当の処理オーバヘッドが削減される。
【0022】
加えて、提供セル(serving cell)変更が発生したときはいつでも、提供許可処理エンティティ308は、許可一覧中に格納されたすべてのAGおよびRGを破棄する。この動作は、AGをゼロに設定し、かつすべてのRGを破棄することに等価である。
【0023】
ステップ410において提供許可がない(すなわち、その時点の提供許可がゼロである)と判定された場合、E−TFC選択エンティティ302は、E−TFCをE−TFC群の最小の集合に制限し(ステップ412)、さらにE−TFC群のその最小の集合に基づき残存電力を計算する(ステップ414)。ステップ410において提供許可があると判定された場合、E−TFC選択エンティティ302は、最大許容電力に基づき残存電力を計算する(ステップ414)。
【0024】
残存電力が計算された後に、E−TFC選択エンティティ302は、このTTIに対するE−TFCを残存電力に基づき制限する(ステップ416)。E−TFC選択エンティティ302は次にE−TFCを選択し、さらに多重化およびTSN設定エンティティ304は、MAC−dフローおよびMAC−es PDUを多重化することによりMAC−e PDUを発生させる(ステップ418)。次に、このTTIにおける送信に対して、WTRUがその時点のスケジューリング許可で充足されているか否かを表示するハッピー・ビットが設定され(ステップ420)、そしてMAC−e/esエンティティは次のTTIまで待機する(ステップ422)。
【0025】
ステップ406において、スケジュールされたデータに対するH−ARQ処理(すなわち動作中のH−ARQ処理)が利用可能でないか、またはスケジュールされたデータが利用可能でないかの何れかであると判定された場合、E−TFC選択エンティティ302は次に、スケジュールされていないデータに対するH−ARQ処理およびスケジュールされていないデータが共に利用可能であるか否かを判定する(ステップ424)。スケジュールされていないデータに対するH−ARQ処理およびスケジュールされていないデータが共に利用可能である場合、E−TFC選択エンティティ302は、スケジュールされていない許可があるか否かをさらに判定する(ステップ426)。スケジュールされていない許可は、MAC−e PDUに含むことが可能なスケジュールされていないビットの最大数の形でRNCによって設定される。同一のTTIにおいて多重化される場合には、WTRUはスケジュールされていない許可の総数までスケジュールされていない送信を送信することを許容される。スケジュールされていない許可がある場合、処理はステップ414に進み、残存電力を計算し、後続のMAC−e機能(すなわちステップ416〜422)が以上説明したように実行される。
【0026】
ステップ426においてスケジュールされていない許可がないと判定された場合、何れかの利用可能なH−ARQ処理があるか否かが判定される(ステップ428)。利用可能なH−ARQ処理がある場合、スケジューリング情報が、報告される必要があるか否か(すなわちトリガーとなる事象が発生しているか否か)が判定される(ステップ430)。
【0027】
スケジューリング情報の報告は複数の別々の事象(これは構成設定可能である)によってトリガーされる。スケジューリング情報の発生は、本技術分野においてよく知られており、本発明の範囲には含まれない。ステップ430において送信される必要があるスケジューリング情報があると判定される場合、スケジューリング情報ビットが発生され(ステップ432)、そして処理はステップ414に進み、残存電力を計算する。そして、後続のMAC−e機能(すなわちステップ416〜422)が以上説明したように実行される。送信されるべきスケジューリング情報が無い場合、このTTIにおいては新規送信は発生せず、そしてMAC−eエンティティは次のTTIまで待機する(ステップ422)。
【0028】
ステップ428において利用可能なH−ARQ処理が無いと判定された(このTTIにおける送信が再送信であることを意味する)場合、このTTIにおける送信に対して、ハッピー・ビットが設定され、WTRUがそのスケジューリング許可(ステップ434)で充足されているかが表示され、そしてMAC−eエンティティは次のTTIまで待機する(ステップ422)。
【0029】
実施態様
1.E−DCH送信を制御するための方法。
【0030】
2.スケジューリング許可を受信するステップを備えた実施態様1の方法。
【0031】
3.前記スケジューリング許可を処理し、提供許可を計算するステップを備えた実施態様2の方法。
【0032】
4.スケジュールされたデータに対するH−ARQ処理、およびスケジュールされたデータが共に利用可能であるか否かを判定し、かつ諾なら提供許可が存在するか否かを判定するステップを備えた実施態様1〜3の何れかの方法。
【0033】
5.最大許容電力に基づき残存電力を計算するステップを備えた実施態様1〜4の何れかの方法。
【0034】
6.前記残存電力に基づきE−TFCを制限するステップを備えた実施態様5の方法。
【0035】
7.E−DCH上での送信のために、E−TFCを選択し、およびPDUを発生させるステップを備えた実施態様1〜6の何れかの方法。
【0036】
8.前記受信されたスケジュールされた許可が複数のTTIの各々において処理されるステップを備えた実施態様2〜7の何れかの方法。
【0037】
9.前記スケジュールされた許可に関連付けられたTTIにおいて送信するべきデータが無い場合には、前記受信されたスケジュールされた許可が許可一覧に格納される、実施態様2〜7の何れかの方法。
【0038】
10.最後のN個の絶対許可のみが前記許可一覧に格納され、および前記提供許可が該最後のN個の絶対許可に基づき計算される実施態様9の方法。
【0039】
11.最新の二次絶対許可を含む最新の一次絶対許可および後続の相対許可のみが前記許可一覧に格納され、前記提供許可を計算する実施態様9の方法。
【0040】
12.新規の一次絶対許可が受信された場合には、スケジューリング許可を必要とする次の送信が発生したとき、前記最後の二次絶対許可以外の以前の絶対許可および相対許可が前記許可一覧から除去される実施態様11の方法。
【0041】
13.提供セル変更が発生したとき、前記許可一覧中の格納されたすべてのスケジューリング許可が破棄される実施態様9〜12の何れかの方法。
【0042】
14.提供許可が無い場合、前記E−TFCがE−TFC群の最小の集合に制限される、実施態様7〜13の何れかの方法。
【0043】
15.スケジュールされたデータに対する前記H−ARQ処理および前記スケジュールされたデータの何れかが利用可能で無い場合、スケジュールされていないデータに対するH−ARQ処理およびスケジュールされていないデータが共に利用可能であるか否かを判定し、かつ諾である場合、スケジュールされていない許可が存在するか否かを判定するステップをさらに備えた実施態様4〜14の何れかの方法。
【0044】
16.スケジュールされていない許可が存在する場合、最大許容電力に基づき残存電力を計算するステップに進むステップをさらに備えた実施態様15の方法。
【0045】
17.スケジュールされていないデータに対する前記H−ARQ処理または前記スケジュールされていないデータの何れかが利用可能で無いと判定された場合、何れかの利用可能なH−ARQ処理があるか否かを判定するステップをさらに備えた実施態様15〜16の何れかの方法。
【0046】
18.利用可能なH−ARQ処理がある場合、スケジューリング情報を報告するためのトリガーとなる事象が発生しているか否かを判定するステップをさらに備えた実施態様17の方法。
【0047】
19.前記トリガーとなる事象が発生している場合、スケジューリング情報ビットを発生させ、および最大許容電力に基づき残存電力を計算するステップに進むステップをさらに備えた実施態様18の方法。
【0048】
20.前記トリガーとなる事象が発生していない場合、次のTTIまで待機するステップをさらに備えた実施態様18〜19の何れかの方法。
【0049】
21.利用可能なH−ARQ処理が無いと判定された場合、このTTIにおける送信に対してハッピー・ビットを設定するステップをさらに備えた実施態様17〜20の何れかの方法。
【0050】
22.スケジュールされていない許可が無いと判定された場合、利用可能な何かのH−ARQ処理があるか否かを判定するステップをさらに備えた実施態様15〜21の何れかの方法。
【0051】
23.利用可能なH−ARQ処理がある場合、スケジューリング情報を報告するためのトリガーとなる事象が発生しているか否かを判定するステップをさらに備えた実施態様22の方法。
【0052】
24.前記トリガーとなる事象が発生している場合、スケジューリング情報ビットを発生させ、および最大許容電力に基づき残存電力を計算するステップに進むステップをさらに備えた実施態様23の方法。
【0053】
25.前記トリガーとなる事象が発生していない場合、次のTTIまで待機するステップをさらに備えた実施態様24の方法。
【0054】
26.利用可能なH−ARQ処理が無いと判定された場合、このTTIにおける送信に対してハッピー・ビットを設定するステップをさらに備えた実施態様22〜25の何れかの方法。
【0055】
27.アップリンク送信に対してE−DCHを割り付けられたWTRU、およびノードB、を含む無線通信システムにおいてE−DCH送信を制御するための該WTRUにおけるMAC−eエンティティ。
【0056】
28.スケジューリング許可を受信し、および該スケジューリング許可を処理し提供許可を計算するように構成された提供許可処理エンティティを備えた実施態様27のMAC−eエンティティ。
【0057】
29.最大許容電力に基づき残存電力を計算するように、該残存電力に基づきE−TFCを制限するように、およびE−TFCを選択するように構成された、E−TFC選択エンティティを備えた実施態様27〜28の何れかのMAC−eエンティティ。
【0058】
30.MAC−e PDUを発生させるように構成された多重化およびTSN設定エンティティを備えた実施態様27〜29の何れかのMAC−eエンティティ。
【0059】
31.複数のH−ARQ処理の1つを介するMAC−e PDUの送信のために該H−ARQ処理群を制御するように構成されたH−ARQエンティティを備えた実施態様27〜30の何れかのMAC−eエンティティ。
【0060】
32.前記提供許可処理エンティティは、複数のTTIの各々において受信され、スケジュールされた許可を処理する実施態様28〜31の何れかのMAC−e。
【0061】
33.前記提供許可処理エンティティは、前記受信されたスケジュールされた許可に関連付けられたTTIにおいて送信されるべきデータが無いとき、該スケジュールされた許可を許可一覧に格納する実施態様28〜31の何れかのMAC−e。
【0062】
34.前記提供許可処理エンティティは、前記許可一覧中の最後のN個の絶対許可のみを使用して前記提供許可を計算する実施態様33のMAC−e。
【0063】
35.前記提供許可処理エンティティは、最新の二次絶対許可を含む最新の一次絶対許可および後続の相対許可のみを前記許可一覧中に格納して前記提供許可を計算する実施態様33のMAC−e。
【0064】
36.前記提供許可処理エンティティは、新規の一次絶対許可が受信され、およびスケジューリング許可を必要とする次の送信が発生したとき、前記最後の二次絶対許可を除いて、以前の絶対許可および相対許可群を前記許可一覧から除去する実施態様35のMAC−e。
【0065】
37.前記提供許可処理エンティティは、提供セル変更が発生したとき、前記許可一覧中の格納されたすべてのスケジューリング許可を破棄する実施態様33〜36の何れかのMAC−e。
【0066】
38.前記E−TFC選択エンティティは、前記提供許可をチェックするように構成され、それにより、提供許可が無い場合、残存電力を計算する前に、該E−TFC選択エンティティが、前記E−TFCをE−TFC群の最小の集合に制限する実施態様29〜37の何れかのMAC−e。
【0067】
39.前記提供許可処理エンティティは、スケジュールされたデータに対するH−ARQ処理が利用可能であり、およびスケジュールされたデータも利用可能であるときに、前記提供許可を計算するように構成された実施態様28〜38の何れかのMAC−e。
【0068】
40.前記E−TFC選択エンティティは、スケジュールされていないデータに対するH−ARQ処理が利用可能であり、およびスケジュールされていないデータが利用可能であり、さらにスケジュールされていない許可があるときに、次のTTIにおける送信に対して残存電力を計算するように構成された実施態様29〜39の何れかのMAC−e。
【0069】
41.前記E−TFC選択エンティティは、利用可能なH−ARQ処理があり、およびスケジューリング情報を報告するためのトリガーとなる事象が発生しているとき、次のTTIにおける送信に対して残存電力を計算するように構成された実施形態29〜40の何れかのMAC−e。
【0070】
本発明の特徴および要素が好適な実施形態において特定の組み合わせにおいて記述されているが、それぞれの特徴または要素は、好適な実施形態の他の特徴および要素なしで単独で、または本発明の他の特徴および要素のあるなしにかかわらず、様々な組み合わせにて使用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アップリンク送信を制御する、無線送受信ユニット(WTRU)において実装される方法であって、前記方法は、
少なくとも1つのスケジューリング許可を受信するステップと、
前記少なくとも1つのスケジューリング許可を処理するステップと、
ハイブリッド自動再送要求(H−ARQ)処理を使用してデータを送信するステップと
を備えたことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つのスケジューリング許可は、複数の一次絶対許可のうちの少なくとも1つの一次絶対許可であり、前記複数の一次絶対許可のうちの前記少なくとも1つの一次絶対許可は、複数の送信時間間隔(TTI)の各々で処理され、前記複数の一次絶対許可のうちの前記少なくとも1つの一次絶対許可は、前記少なくとも1つの一次絶対許可に関連付けられるTTIにおいて送信されるべきデータが1つもないことを条件として、許可一覧に記憶され、新たな一次絶対許可が受信されることを条件として、最後の二次絶対許可以外の以前の絶対許可は、一次絶対許可を必要とする次の送信が発生することを条件として、前記許可一覧から除去され、前記許可一覧における前記二次絶対許可は、提供セル変更が発生することを条件として、破棄されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記データは、プロトコル・データ・ユニット(PDU)において送信され、前記PDUは、拡張アップリンク媒体アクセス制御(MAC−e)であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも1つの提供許可を、前記少なくとも1つのスケジューリング許可に基づいて、計算するステップと、
次のTTIに対して使用するための前記H−ARQ処理を識別するステップと、
前記H−ARQ処理が、動作中のH−ARQ処理であるか否かを判定するステップであって、動作中のH−ARQ処理のみが、スケジュールされたデータの送信に使用され、非動作中のH−ARQ処理は、スケジュールされたデータの送信に使用されない、判定するステップと、
スケジュールされたデータが送信可能であるか否かを判定するステップと、
スケジュールされたデータが送信可能であり、前記識別されたH−ARQ処理が動作中のH−ARQ処理であり、かつ前記スケジュールされたデータの前記送信のために利用可能であることを条件として、
前記WTRUに対する最大許容電力に基づいて、利用可能な残存電力を計算するステップと、
前記残存電力に基づいて、拡張アップリンク伝送フォーマット組み合わせ(E−TFC)制限を実行するステップと、
E−TFC制限後に残っているE−TFC群からE−TFCを選択するステップであって、前記E−TFCの選択は、前記少なくとも1つの提供許可に基づく、選択するステップと、
前記選択されたE−TFCにしたがって、アップリンクチャネルを介した送信のためのプロトコル・データ・ユニット(PDU)を発生させるステップと、
前記識別されたH−ARQ処理にしたがって、前記PDUを送信するステップと
をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
次の送信時間間隔(TTI)のためにアップリンク送信に対する二次絶対許可を受信するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
スケジュールされていないデータが次のTTIにおいて送信可能であり、前記識別されたH−ARQ処理が非動作中のH−ARQ処理であることを条件として、スケジュールされていない許可が存在するか否かを判定するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記スケジュールされていない許可が存在することを条件として、
E−TFC制限を実行するステップと、
前記E−TFC制限に基づいてE−TFCを選択するステップと、
前記選択されたE−TFCにしたがって、前記アップリンクを介した送信のためにPDUを発生させるステップと、
前記識別されたH−ARQ処理にしたがって、前記PDUを送信するステップと
をさらに備えたことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
ハッピー・ビットを、現在の提供許可で充足されているか否かを示すために設定するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
スケジューリング情報を報告するためのトリガー事象が発生しているか否かを判定するステップと、
前記トリガー事象が発生していることを条件として、スケジューリング情報ビットを発生させるステップと、
前記トリガー事象が発生していないことを条件として、前記次のTTIまで待機するステップと
をさらに備えたことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項10】
スケジューリング情報を報告するためのトリガー事象が発生していることを条件として、スケジュール情報ビットを発生させるステップをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの一次絶対許可は、ノードBから受信され、前記少なくとも1つの一次絶対許可は、拡張専用チャネル絶対許可チャネル(E−AGCH)を介して受信されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項12】
前記次のTTIは、現在のTTI後の前記次のTTIであることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項13】
アップリンク送信を制御する、無線送受信ユニット(WTRU)であって、前記WTRUは、
少なくとも1つのスケジューリング許可を受信する手段と、
前記少なくとも1つのスケジューリング許可を処理する手段と、
ハイブリッド自動再送要求(H−ARQ)処理を使用してデータを送信する手段と
を備えたことを特徴とするWTRU。
【請求項14】
前記少なくとも1つのスケジューリング許可は、複数の一次絶対許可のうちの少なくとも1つの一次絶対許可であり、前記複数の一次絶対許可のうちの前記少なくとも1つの一次絶対許可は、複数の送信時間間隔(TTI)の各々で処理され、前記複数の一次絶対許可のうちの前記少なくとも1つの一次絶対許可は、前記少なくとも1つの一次絶対許可に関連付けられるTTIにおいて送信されるべきデータが1つもないことを条件として、許可一覧に記憶され、新たな一次絶対許可が受信されることを条件として、最後の二次絶対許可以外の以前の絶対許可は、一次絶対許可を必要とする次の送信が発生することを条件として、前記許可一覧から除去され、前記許可一覧における前記二次絶対許可は、提供セル変更が発生することを条件として、破棄されることを特徴とする請求項13に記載のWTRU。
【請求項15】
前記データは、プロトコル・データ・ユニット(PDU)において送信され、前記PDUは、拡張アップリンク媒体アクセス制御(MAC−e)であることを特徴とする請求項13に記載のWTRU。
【請求項16】
少なくとも1つの提供許可を、前記少なくとも1つのスケジューリング許可に基づいて、計算する手段と、
次のTTIに対して使用するための前記H−ARQ処理を識別する手段と、
前記H−ARQ処理が、動作中のH−ARQ処理であるか否かを判定する手段であって、動作中のH−ARQ処理のみが、スケジュールされたデータの送信に使用され、非動作中のH−ARQ処理は、スケジュールされたデータの送信に使用されない、判定する手段と、
スケジュールされたデータが送信可能であるか否かを判定する手段と、
スケジュールされたデータが送信可能であり、前記識別されたH−ARQ処理が動作中のH−ARQ処理であり、かつ前記スケジュールされたデータの前記送信のために利用可能であることを条件として、
前記WTRUに対する最大許容電力に基づいて、利用可能な残存電力を計算する手段と、
前記残存電力に基づいて、拡張アップリンク伝送フォーマット組み合わせ(E−TFC)制限を実行する手段と、
E−TFC制限後に残っているE−TFC群からE−TFCを選択する手段であって、前記E−TFCの選択は、前記少なくとも1つの提供許可に基づく、選択する手段と、
前記選択されたE−TFCにしたがって、アップリンクチャネルを介した送信のためのプロトコル・データ・ユニット(PDU)を発生させる手段と、
前記識別されたH−ARQ処理にしたがって、前記PDUを送信する手段と
をさらに備えたことを特徴とする請求項13に記載のWTRU。
【請求項17】
次の送信時間間隔(TTI)のためにアップリンク送信に対する二次絶対許可を受信する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項13に記載のWTRU。
【請求項18】
スケジュールされていないデータが次のTTIにおいて送信可能であり、前記識別されたH−ARQ処理が非動作中のH−ARQ処理であることを条件として、スケジュールされていない許可が存在するか否かを判定する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項16に記載のWTRU。
【請求項19】
前記スケジュールされていない許可が存在することを条件として、
E−TFC制限を実行する手段と、
前記E−TFC制限に基づいてE−TFCを選択する手段と、
前記選択されたE−TFCにしたがって、前記アップリンクを介した送信のためにPDUを発生させる手段と、
前記識別されたH−ARQ処理にしたがって、前記PDUを送信する手段と
をさらに備えたことを特徴とする請求項18に記載のWTRU。
【請求項20】
ハッピー・ビットを、現在の提供許可で充足されているか否かを示すために設定する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項13に記載のWTRU。
【請求項21】
スケジューリング情報を報告するためのトリガー事象が発生しているか否かを判定する手段と、
前記トリガー事象が発生していることを条件として、スケジューリング情報ビットを発生させる手段と、
前記トリガー事象が発生していないことを条件として、前記次のTTIまで待機する手段と
をさらに備えたことを特徴とする請求項18に記載のWTRU。
【請求項22】
スケジューリング情報を報告するためのトリガー事象が発生していることを条件として、スケジュール情報ビットを発生させる手段をさらに備えたことを特徴とする請求項13に記載のWTRU。
【請求項23】
前記少なくとも1つの一次絶対許可は、ノードBから受信され、前記少なくとも1つの一次絶対許可は、拡張専用チャネル絶対許可チャネル(E−AGCH)を介して受信されることを特徴とする請求項14に記載のWTRU。
【請求項24】
前記次のTTIは、現在のTTI後の前記次のTTIであることを特徴とする請求項16に記載のWTRU。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−102521(P2013−102521A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−10570(P2013−10570)
【出願日】平成25年1月23日(2013.1.23)
【分割の表示】特願2012−132022(P2012−132022)の分割
【原出願日】平成18年7月26日(2006.7.26)
【出願人】(596008622)インターデイジタル テクノロジー コーポレーション (871)
【Fターム(参考)】