説明

排気系部品

【課題】排気系部品の少なくとも一部をプラスチックで作製することを可能にする方法を提供する。
【解決手段】内燃機関の排気系の排気系部品1が、前記排気系の稼働時に排気に曝される金属製の内パイプ3と、作業空間6を取り囲むプラスチック製のハウジング4と、少なくとも1つの金属製の外パイプ5とを備える。前記外パイプ5が第1端部7にて前記内パイプ3に固定され、第2端部9にて前記ハウジング4に強固に接続される。前記外パイプ5が前記第1端部7と前記第2端部9との間において、前記内パイプ3と前記外パイプ5との間に半径方向に形成される環状空間10を取り囲む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は内燃機関、特に自動車の内燃機関、用の排気系の排気系部品に関する。
【背景技術】
【0002】
ここで排気系部品とはたとえば消音器、触媒器、粒子フィルタ、SCR(選択的触媒還元)システム、NOx吸蔵システム、およびこれらの任意の組み合わせを含む。自動車の燃料消費の低減を目的として、自動車の重量の低減が試みられている。これは例えば車両の部品を鉄系金属の代わりに軽金属で、および/または、金属の代わりにプラスチックで製作する、つまりより軽い素材を用いることで達成される。しかしプラスチックは金属に比べて耐熱性に劣るため、プラスチックの排気系への利用には大きな困難が伴う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、排気系部品の少なくとも一部をプラスチックで作製することを可能にする方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、本発明によれば、独立請求項に記載の構成により達せられる。より好ましい構成は従属請求項に記載のとおりである。
【0005】
本発明の基本となる技術思想は次のとおりである。排気系部品のパーツのうち、高温の排気に直接曝されることのないパーツをプラスチックで作製し、これを、同様に排気に直接曝されることのない金属製のパーツを介して、今度は排気に直接曝される可能性のある金属製のパーツに固定する。このようにプラスチック製パーツを、熱暴露の比較的少ない金属製パーツを介して熱暴露の比較的多い金属製パーツに間接的に接続することにより、プラスチック製パーツへの熱伝達を著しく低減することができる。結果、プラスチック製パーツに対する熱負荷が許容範囲内に収まるので、混成素材から成る当該排気系部品において所望の疲労強度が得られる。
【0006】
具体的には、排気系部品に少なくとも1つの金属製の内パイプと、プラスチック製のハウジングと、少なくとも1つの金属製の外パイプとを設ける。内パイプは排気系の駆動時に排気に曝される。内パイプは主に排気を流通させる役割を負う。ハウジングの内側は作業空間となる。外パイプは第1端部にて内パイプに固定され、第2端部にてハウジングに強固に接続されている。外パイプの両端部間において、内パイプと外パイプとの間に半径方向に環状空間が形成される。この構成により、ハウジングと内パイプとの間の直接の接触が回避され、ハウジングに対する熱負荷が低減される。好ましくは外パイプを内パイプと同軸に配置することで環状空間を形成すれば、外パイプと内パイプとの間で空気層による断熱効果が得られ、これにより外パイプに対する熱負荷を十分に低減することができる。結果、外パイプが内パイプに比べてはるかに低温となり、ハウジングへの熱入力が減少する。
【0007】
好ましくは、ハウジングを外パイプに対して射出成形する。ハウジングを外パイプに対して射出成形することにより、外パイプの第2端部がハウジングのプラスチックに埋め込まれ、これにより特に堅固な接続が可能になる。その上、プラスチック製のパーツを、必ず必要となる金属製のパーツに対して射出成形することにより、封止用のパーツを別途必要とすることなく効果的な封止が可能となる。
【0008】
好ましくは、外パイプの第2端部から射出成型輪郭部を一体に成形し、この射出成型輪郭部によって、射出成型されるハウジングとの堅固な接続を得る。成型輪郭部に例えば通し穴および/またはアンダーカット部を形成するとよい。これにより第2端部をハウジングのプラスチックに強固に埋め込むことができる。成型輪郭部を例えば突出部(迫り出し部)として形成し、この突出部を複数の部分から構成するとよい。そのような突出部を複数、外パイプの周方向に振り分けて設けて成型輪郭部としてもよい。
【0009】
好ましくは、外パイプを、周方向沿いまたは縦(長手)方向沿いに波打った外形を有するよう構成する。これにより外パイプの表面積が増加し、外パイプから外界への熱の放射が促進される。結果、内パイプから外パイプを介してハウジングに伝達する熱が減少する。
【0010】
これに加えてまたは代えて、外パイプの外面に受動的冷却構造を設けてもよい。これも外パイプの表面積を増加させるので、熱の外界への伝達を促進する。
【0011】
好ましくは、冷却構造を複数の円環板状の冷却リブで構成する。これら冷却リブをそれぞれ外パイプに溶接または半田付けするとよい。同様の円環板状の冷却リブを複数備えた冷却ブロックを外パイプに外側から取り付けて接続してもよい。また、冷却構造を少なくとも1つの、外パイプをねじ状に取り巻く冷却コイルで構成してもよい。冷却コイルも外パイプに溶接または半田付けするとよい。
【0012】
好ましくは、環状空間内に熱的分離のための断熱材を配置する。これにより外パイプに対する熱負荷をさらに低減することができる。
【0013】
好ましくは、ハウジングと内パイプとの間にスライド結合部を設ける。これにより、ハウジングと内パイプとが支持し合いながらも相対的に運動可能となり、熱膨張による歪が生じない。特に好ましくは、ハウジングに軸受を設け、この軸受によってハウジングと内パイプとが支持し合うようにすれば、両者間の直接の接触が無くなる。このような軸受は例えばテフロン(登録商標)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、ポリイミド、またはワイヤ織物により実現できる。これらの素材を組み合わせてもよい。
【0014】
好ましくは、排気系部品を、ハウジングが内パイプに対して単一の外パイプを介してのみ保持されるよう構成する。この場合、内パイプはそれ自体が排気系の稼働時に排気の主流に曝されることなく、排気系の稼働時に排気の主流に曝される排気系の排気管に接続される。よってハウジングの作業空間も同様に排気の主流に曝されることなく、排気の流れをバイパスする経路に位置する。この場合、内パイプの外パイプへの接続は直接的にまたは適切な接続部材を介して間接的に行われ、この接続部材はY字管としておよび/または二層壁構造を有するよう構成するとよい。
【0015】
好ましくは、排気系部品を能動型消音器とし、この能動型消音器を内パイプを介して排気系に音響的に接続する。作業空間内には能動型消音器のスピーカが配置され、作業空間がスピーカに関して前室と後室に分けられる。内パイプは音響結合を実現し、排気の主流には曝されない。これは能動型消音器が接続されるのが、排気の主流に曝される排気系の排気管をバイパスする経路だからである。あるいは、排気系部品をヘルムホルツ共鳴器とし、このヘルムホルツ共鳴器を内パイプを介して排気系に音響的に接続する。この場合、作業空間がヘルムホルツ共鳴器の共鳴室として機能し、内パイプがヘルムホルツ共鳴器のくびれ部分として機能する。このようなヘルムホルツ共鳴器も通常、排気の主流に曝される排気系の排気管をバイパスする経路に接続される。
【0016】
好ましくは、ハウジングを内パイプに対して2つの外パイプを介して保持する。この場合、内パイプが排気系の稼働時に排気の主流に曝されてもよい。排気系部品を例えば受動型消音器とし、その場合内パイプを穿孔および/または遮断してもよい。内パイプを穿孔または遮断することにより、排気流とハウジングの作業空間との間で音響結合が実現される。この場合作業スペースは、消音器の種類と構成によって、吸音室および/または反射室および/または拡張室および/または共鳴室として機能する。作業空間が吸音室として機能する場合、作業空間を吸音材で満たしてもよい。
【0017】
好ましくは、固定箇所を外パイプに設け、この固定箇所において排気系部品を支持構造、特に車両の構造部材、に固定可能とする。従来、そのような固定箇所はハウジングに形成されていたが、本発明のように排気系部品が混成素材から成る場合、固定箇所を金属製の外パイプに設ける方が、ハウジングに対する機械的荷重が低減できるので好ましい。
【0018】
特に好ましくは、各外パイプに、固定機構の少なくとも1つの固定部を設け、この固定機構により排気系部品を支持構造に固定可能とする。この場合各固定部を外パイプに溶接または半田付けするとよい。固定部は例えば突起状、棚状、またはアングル(L字)状である。支持構造とは例えば車両の構造部材または車両の底板である。とりわけ排気系部品を支持構造に外パイプを介してのみ固定するのが好ましい。ハウジングが機械的荷重から解放されるからである。
【0019】
本発明の他の重要な特徴や効果は、従属請求項、図面、および図面に基づいた本明細書内の記載の該当箇所から理解されるとおりである。
【0020】
上に述べた、また下にこれから述べるいずれの特徴も、具体的に言及されている組み合わせ以外のどのような組み合わせでも、あるいは単独でも、本発明の範囲を逸脱しない限り実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】一排気系部品の一部を示す縦方向断面図である。
【図2】図1に示す排気系部品を矢印II方向から見た図である。
【図3】他の排気系部品の一部を示す縦方向断面図である。
【図4】図3に示す排気系部品を矢印IV方向から見た図である。
【図5】一排気系部品の外パイプ部分を示す縦方向片側断面図である。
【図6】他の実施形態における図5と同様の縦方向片側断面図である。
【図7】図6に示す排気系部品の線VIIに沿う断面図である。
【図8】さらに他の実施形態における排気系部品の外パイプ部分を示す縦方向片側断面図である。
【図9】さらに他の実施形態における排気系部品の外パイプ部分を示す縦方向片側断面図である。
【図10】さらに他の実施形態における排気系部品の側面図である。
【図11】さらに他の実施形態における排気系の排気系部品部分の概略縦方向断面図である。
【図12】さらに他の実施形態における排気系の排気系部品部分の概略縦方向断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の好ましい実施形態を、図面を参照しながら以下に詳細に説明する。同一、類似、または機能上同等の部材は同一の参照符号で示す。
【0023】
図面は全て模式図であり、各図の内容は以下のとおりである。図1は一排気系部品の一部を示す縦方向断面図である。図2は図1に示す排気系部品を矢印II方向から見た図である。図3は他の排気系部品の一部を示す縦方向断面図である。図4は図3に示す排気系部品を矢印IV方向から見た図である。図5は一排気系部品の外パイプ部分を示す縦方向片側断面図である。図6は他の実施形態における図5と同様の縦方向片側断面図である。図7は図6に示す排気系部品の線VIIに沿う断面図である。図8および図9は夫々さらに他の実施形態における排気系部品の外パイプ部分を示す縦方向片側断面図である。図10はさらに他の実施形態における排気系部品の側面図である。図11および図12は夫々さらに他の実施形態における排気系の排気系部品部分の概略縦方向断面図である。
【0024】
図1〜図12に本発明による排気系部品1を示す。排気系部品1は内燃機関、特に自動車(その一部を図11および図12に示す)の内燃機関、の排気系2に設けられる。排気系部品1は少なくとも1つの内パイプ3、少なくとも1つのハウジング4、および少なくとも1つの外パイプ5を含む。内パイプ3は金属製で、排気系2の稼働時には内燃機関の排気に曝される。ここで、内パイプ3が曝されるのは必ずしも排気の主流ではない。ハウジング4はプラスチック製で、内側に作業空間6を有する。外パイプ5は金属製で、その第1端部7にて内パイプ3に、例えば溶接8により固定されている。外パイプ5はその第1端部7から離れているその第2端部9にてハウジング4に接合されている。
また外パイプ5は、その両端部7、9間において、内パイプ3と外パイプ5との間に半径方向に形成される環状空間10を周方向に取り囲むように、内パイプ3に対する配置と寸法が設定される。環状空間10は内パイプ3と外パイプ5との間で空気層による断熱効果を発揮する。
【0025】
本明細書において「周方向」、「半径方向」、および「軸方向」は、内パイプ3の縦(長手)方向中心軸15を基準とする。
【0026】
図1〜図12に示す実施形態において、ハウジング4は内パイプ3と接触しないように配置される。よってハウジング4は内パイプ3に外パイプ5を介してのみ接続される。
【0027】
ハウジング4は外パイプ5に対して射出成形するとよい。これにより第2端部9がハウジング4のプラスチックに埋め込まれる。特に、ハウジング4のプラスチックが外パイプ5の第2端部9を両側から、つまり半径方向の内側と外側とから、挟み込むようにするのが良い。
【0028】
外パイプ5の第2端部9には成形輪郭部11が一体に成形され、成形輪郭部11は成形ハウジング4に堅固に接続される。成形輪郭部11は例えば周方向に振り分けられた複数の突出部(迫り出し部)12を有する。突出部12はそれぞれ図2に示すように1つの部分から成るものでもよく、図4に示すように複数の部分から成るものでもよい。成形輪郭部11には通し穴13を形成してもよい。この通し穴13は成型時に射出されるプラスチックで埋まる。成形輪郭部11には図3に示すように段差をつけてアンダーカット部14を形成してもよい。アンダーカット部14はプラスチックに堅固に包み込まれる。
【0029】
図5に示す実施形態において、外パイプ5は縦方向沿いに波打った外形を有する。結果、外パイプ5は蛇腹状に構成される。図6、図7に示す実施形態において、外パイプ5は周方向沿いに波打った外形を有する。いずれの外形形状も外パイプ5の表面積を増やすことで外パイプ5から外界への熱伝達を促進する。
【0030】
図8〜図11に示す実施形態において、外パイプ5は外面に受動的冷却構造16を備える。受動的冷却構造16は外界への熱伝達を促進する。図8に示すように、受動的冷却構造16は例えば複数の円環板状の冷却リブ17から成り、これらが特にはそれぞれ外パイプ5に溶接または半田付けさている。図9に示す実施形態において、受動的冷却構造16は少なくとも1つの冷却コイル18を含む。冷却コイル18は外パイプ5の周りをねじ状に取り巻いている。冷却コイル18も外パイプ5に溶接または半田付けするとよい。
【0031】
図12に示す実施形態において、熱的分離のための断熱材19が環状空間10内に導入され、これにより内パイプ3から外パイプ5への熱伝達が抑えられる。図12に示す実施形態において、さらにスライド結合部20がハウジング4と内パイプ3との間に形成され、これによりハウジング4と内パイプ3とが直接または間接に支持し合う。スライド結合部20はスライド軸受21で実現するとよく、特にはこのスライド結合部20をハウジング4側に設けるとよい。スライド軸受21は例えばハウジング4の射出成型時にインサートとして成型金型内に入れておく。するとハウジング4の成型と共にインサートがこれと一体とされてスライド軸受21となる。スライド軸受21の素材は例えばテフロン(登録商標)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、ポリイミド、またはワイヤ織物である。これに加えてまたは代えて、図12に示すようにラジアル軸受22を設けてもよい。ラジアル軸受22により内パイプ3と外パイプ5とが半径方向に支持し合う。ラジアル軸受22の素材もテフロン(登録商標)、PEEK、ポリイミド、またはワイヤ織物である。またラジアル軸受22もハウジング4の射出成型時にインサートとして成型金型内に入れておくことができる。
【0032】
図11および図12に示す実施形態において、ハウジング4は内パイプ3に対して単一の外パイプ5を介してのみ保持される。本実施形態において、内パイプ3は排気系2の稼働時に排気の主流には曝されない。図11および図12において、排気の流れを矢印23で示す。内パイプ3は排気系2の排気管24に接続されており、排気管24が排気系2の稼働時に排気の主流に曝される。図11に示す実施形態において、内パイプ3は排気管24に直接接続されている。図12に示す実施形態において、接続部材25が設けられており、これを介して内パイプ3が排気管24に接続されている。図12の接続部材25は二層壁のY字管に構成されている。
【0033】
排気系部品1は例えば能動型消音器(以下これにも参照番号1を充てる)であって、内パイプ3を介して排気系2に音響的に接続される。図11に示すように、能動型消音器1は例えばハウジング4の作業空間6内にスピーカ26を備え、作業空間6がスピーカ26に関して前室27と後室28に分かれている。ここで内パイプ3は主流には曝されておらず、スピーカ26と排気管24との間を音響的に結合する役割を果たす。
【0034】
あるいは、排気系部品1はヘルムホルツ共鳴器(以下これにも参照番号1を充てる)であって、内パイプ3を介して排気系2に音響的に接続される。図12に示すように、この場合ハウジング4の作業空間6はヘルムホルツ共鳴器1の共鳴室として機能する。内パイプ3はヘルムホルツ共鳴器1の共鳴くびれ部分として機能する。ここでも内パイプ3は主流には曝されず、共鳴室6と排気管24との間を振動伝達可能に結合する役割を果たす。
【0035】
図10に示す実施形態において、ハウジング4は2つの外パイプ5を介して内パイプ3に対して保持されている。この場合、排気系2の稼働時に内パイプ3を排気の主流に曝すことができる。そのときの排気の流れを図10においては矢印23で示す。この場合、排気系部品1を例えば受動型消音器として構成することができる。この場合、内パイプ3は例えばハウジング4内に遮断部材29および/または開孔30を備え、これにより内パイプ3の内部とハウジング4の作業空間6との間が音響的に結合される。ここで、作業空間6は吸音室および/または反射室および/または拡張室および/または共鳴室として機能し得る。特に、作業空間6を吸音材で満たしてもよい。
【0036】
図1および図2に示すように、好ましくは固定機構32の少なくとも1つの固定部31を外パイプ5に設けておけば、その固定機構32を用いて排気系部品1を不図示の支持構造に固定することができる。例えば、固定部31は突起状に構成され、外パイプ5に溶接33により固定される。固定部31を介して、排気系部品1を支持構造に例えばネジ止めすることができる。支持構造は例えば車両の構造部材であり、特には車両の底板である。排気系部品1はこの固定部31を介してのみ支持構造に固定されるのが良い。固定部31は外パイプ5に取り付けられているので、特にハウジング4に余分な機械的荷重がかかるのを防げるからである。
【符号の説明】
【0037】
1 排気系部品
2 排気系
3 内パイプ
4 ハウジング
5 外パイプ
6 作業空間
7 第1端部
8 溶接
9 第2端部
10 環状空間
11 成形輪郭部
12 突出部
13 通し穴
14 アンダーカット部
15 縦方向中心軸
16 受動的冷却構造
17 冷却リブ
18 冷却コイル
19 断熱材
20 スライド結合部
21 スライド軸受
22 ラジアル軸受
23 矢印
24 排気管
25 接続部材
26 スピーカ
27 前室
28 後室
29 遮断部材
30 開孔
31 固定部
32 固定機構
33 溶接

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関、特に自動車の内燃機関、用の排気系(2)の排気系部品であって、
前記排気系(2)の稼働時に排気に曝される、金属製の内パイプ(3)と、
作業空間(6)を取り囲む、プラスチック製のハウジング(4)と、
少なくとも1つの金属製の外パイプ(5)と
を備え、
前記外パイプ(5)が第1端部(7)にて前記内パイプ(3)に固定され、第2端部(9)にて前記ハウジング(4)に強固に接続され、
前記外パイプ(5)が前記第1端部(7)と前記第2端部(9)との間において、前記内パイプ(3)と前記外パイプ(5)との間に半径方向に形成される環状空間(10)を取り囲む
ことを特徴とする排気系部品。
【請求項2】
請求項1に記載の排気系部品において、
前記ハウジング(4)が前記外パイプ(5)に射出成形される。
【請求項3】
請求項2に記載の排気系部品において、
前記外パイプ(5)の前記第2端部(9)に複数の成形輪郭部(11)が一体に成形され、該成形輪郭部(11)は前記ハウジング(4)に堅固に接続される。
【請求項4】
請求項3に記載の排気系部品において、
前記成形輪郭部(11)の少なくとも一つに通し穴(13)が形成されている。
【請求項5】
請求項3または4に記載の排気系部品において、
前記成形輪郭部(11)の少なくとも一つにアンダーカット部(14)が形成されている。
【請求項6】
請求項1に記載の排気系部品において、
前記内パイプ(3)と前記外パイプ(5)とが同軸に配置される。
【請求項7】
請求項1に記載の排気系部品において、
前記外パイプ(5)が周方向沿いに波打った外形を有する、または
前記外パイプ(5)が縦方向沿いに波打った外形を有する。
【請求項8】
請求項1に記載の排気系部品において、
前記外パイプ(5)が外面に受動的冷却構造(16)を備える。
【請求項9】
請求項8に記載の排気系部品において、
前記受動的冷却構造(16)が複数の円環板状の冷却リブ(17)を含み、および/または
前記受動的冷却構造(16)が少なくとも1つの冷却コイル(18)を含み、該冷却コイル(18)が前記外パイプ(5)の周りをねじ状に取り巻く。
【請求項10】
請求項1に記載の排気系部品において、
前記環状空間(10)内に熱的分離のための断熱材(19)が配置される。
【請求項11】
請求項1に記載の排気系部品において、
前記ハウジング(4)と前記内パイプ(3)との間にスライド結合部(20)が設けられる。
【請求項12】
請求項1に記載の排気系部品において、
前記ハウジング(4)が前記内パイプ(3)に対して単一の前記外パイプ(5)を介してのみ保持され、
前記内パイプ(3)はそれ自体前記排気系(2)の稼働時に排気の主流に曝されないが、前記排気系(2)の稼働時に排気の主流に曝される前記排気系(2)の排気管(24)に接続されている。
【請求項13】
請求項12に記載の排気系部品において、
前記排気系部品(1)が能動型消音器であり、該能動型消音器が前記内パイプ(3)を介して前記排気系(2)に音響的に接続されている、または
前記排気系部品(1)がヘルムホルツ共鳴器であり、該ヘルムホルツ共鳴器が前記内パイプ(3)を介して前記排気系(2)に音響的に接続されている。
【請求項14】
請求項1から11のいずれかに記載の排気系部品において、
前記ハウジング(4)が前記内パイプ(3)に対して2つの前記外パイプ(5)を介して保持され、
前記内パイプ(3)が前記排気系(2)の稼働時に排気の主流に曝される。
【請求項15】
請求項14に記載の排気系部品において、
前記排気系部品(1)が受動型消音器であり、前記内パイプ(3)が穿孔および/または遮断されている。
【請求項16】
請求項1に記載の排気系部品において、
各前記外パイプ(5)に、固定機構(32)の少なくとも1つの固定部(31)が設けられ、該固定機構(32)により前記排気系部品(1)が支持構造に固定可能となっている。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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