説明

接合方法

【課題】
発生するボイドを低減させ、接合信頼性を向上させるとともに、生産得率を上げる接合方法を提供すること。
【解決手段】
第1の板状部材10と第2の板状部材11との表面を、プラズマを照射することにより平滑化するとともに活性化させた後、第1の板状部材10と前記第2の板状部材11とを大気中で密着させて接合する接合方法において、プラズマで平滑化及び活性化された第1の板状部材10と第2の板状部材11との表面に大気中で付着する水分の量を減少させて第1の板状部材10と第2の板状部材11との接合を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は2枚の板状部材の表面をプラズマで平滑化するとともに活性化することにより接合する接合方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラや携帯電話に用いられるCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)からなる固体撮像装置の製造工程においては、例えばSiにより形成された板状部材と、ガラスにより形成された板状部材とを接合する接合工程が実施される。近年、このような2種類の板状部材の接合においては、板状部材の表面をプラズマ等により活性化させて接合する直接接合方法が知られている。
【0003】
このような接合方法では、例えば図1に示すように、ガラス等から成る第1の板状部材1とSi等から成る第2の板状部材2との表面が減圧環境下でプラズマ処理される。表面がプラズマ処理された第1の板状部材1と第2の板状部材2は、大気中で仮接合された後に加圧、昇温されて接合される(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
接合の際には第1の板状部材1と第2の板状部材2との接合面が平滑(例えば表面粗さが100nm以下、好ましくは10nm以下、更に好ましくは1nm以下)であることが望ましく、板状部材の表面を平滑にする方法としては、プラズマ等によりエッチングを行う平滑化方法が知られており、例えば低エネルギーのプラズマにより原子スケールで平滑化を行う方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開2004−119430号公報
【特許文献2】特開2004−250778号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、引用文献1や引用文献2に記載される方法により板状部材の表面を平滑化するとともに活性化させて接合を行った場合、接合自体は可能であるものの、接合後の加熱工程において接合面にボイド(未接合部分)が発生しやすく、生産得率を低下させて大きな問題となる。
【0006】
これは板状部材の表面を不活性な希ガスプラズマにより処理することで板状部材表面が完全に新生面となり、大気中に移動した際に大気中の水分が多量に表面に吸着される事が原因である。
【0007】
本発明はこのような問題に対して成されたものであり、2枚の板状部材の表面をプラズマで平滑化するとともに活性化することにより接合する際の加熱工程において、発生するボイドを低減させ、接合信頼性を向上させるとともに、生産得率を上げる接合方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、第1の板状部材と第2の板状部材との表面を、プラズマを照射することにより平滑化するとともに活性化させた後、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材とを大気中で密着させて接合する接合方法において、前記プラズマで平滑化及び活性化された前記第1の板状部材と前記第2の板状部材との表面に大気中で付着する水分の量を減少させて前記第1の板状部材と前記第2の板状部材との接合を行うことを特徴としている。
【0009】
請求項1の発明によれば、まず第1の板状部材と第2の板状部材との表面が減圧下でプラズマにより処理されて平滑化されるとともに活性化される。表面が平滑化及び活性化された第1の板状部材と第2の板状部材とは大気中で接合される。
【0010】
このとき、第1の板状部材と第2の板状部材との表面には大気中の水分が吸着しており、吸着している水分を減少させてから加熱工程が行われて第1の板状部材と第2の板状部材とが接合される。
【0011】
これにより、ボイドの原因となる表面に多量に吸着した水分が接合に適した状態に調整されて第1の板状部材と第2の板状部材とが接合されるので、発生するボイドを低減させ、接合信頼性を向上させるとともに、生産得率を上げることが可能となる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記プラズマは酸素プラズマまたは窒素プラズマであって、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材との表面を前記プラズマにより平滑化及び活性化し、前記表面の前記プラズマによる原子と前記表面に大気中で付着する水分とを反応させることにより前記表面の水分量を減少させて該第1の板状部材と該第2の板状部材とを接合することを特徴としている。
【0013】
請求項2の発明によれば、第1の板状部材と第2の板状部材とは酸素プラズマまたは窒素プラズマにより平滑化及び活性化された後に加熱工程が行われて接合される。このとき、酸素プラズマまたは窒素プラズマにより平滑化及び活性化することにより、第1の板状部材と第2の板状部材との表面に吸着する酸素原子または窒素原子と水分が反応して表面の水分量が減少する。
【0014】
これにより、ボイドの原因となる表面に多量に吸着した水分が接合に適した状態に調整されて発生するボイドを低減し、接合信頼性を向上させるとともに、生産得率を上げることが可能となる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記プラズマは希ガスプラズマである第1のプラズマと、酸素プラズマまたは窒素プラズマである第2のプラズマから成り、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材との表面を前記第1のプラズマにより平滑化及び活性化した後に、該第1の板状部材と該第2の板状部材とを前記第2のプラズマにより平滑化及び活性化することにより、前記表面の前記第2のプラズマによる原子と前記表面に大気中で付着する水分とを反応させ、前記表面の水分量を減少させて該第1の板状部材と該第2の板状部材とを接合を行うことを特徴としている。
【0016】
請求項3によれば、第1の板状部材と第2の板状部材は、まず減圧環境下で希ガスプラズマから成る第1のプラズマにより表面が平滑化及び活性化される。続けて第1の板状部材と第2の板状部材の表面は酸素プラズマまたは窒素プラズマからなる第2のプラズマにより平滑化及び活性化理される。これにより、酸素プラズマまたは窒素プラズマにより平滑化及び活性化された第1の板状部材と第2の板状部材との表面では、吸着する酸素原子または窒素原子と水分が反応して表面の水分量が減少する。
【0017】
よって、ボイドの原因となる表面に多量に吸着した水分が接合に適した状態に調整されて発生するボイドが低減し、接合信頼性を向上させるとともに、生産得率を上げることが可能となる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記プラズマは希ガスプラズマであって、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材との表面を前記プラズマにより平滑化及び活性化した後、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材を加熱して前記表面に大気中で付着した水分を除去することにより前記表面の水分量を減少させて該第1の板状部材と該第2の板状部材との接合を行うことを特徴としている。
【0019】
請求項4によれば、第1の板状部材と第2の板状部材は減圧環境下で希ガスプラズマにより表面が平滑化及び活性化される。表面が平滑化及び活性化された第1の板状部材と第2の板状部材は大気中に搬出され、接合される前にそれぞれ加熱処理されて表面に吸着した大気中の水分が除去される。
【0020】
これにより、ボイドの原因となる表面に多量に吸着した水分が接合に適した状態に調整されて発生するボイドを低減し、接合信頼性を向上させるとともに、生産得率を上げることが可能となる。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明の接合方法によれば、2枚の板状部材の表面をプラズマで平滑化するとともに活性化することにより接合する接合方法における加熱工程において、板状部材表面の水分量が接合に適した量に調整され、発生するボイドが低減し、接合信頼性を向上させるとともに、生産得率を上げることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下添付図面に従って本発明に係る接合方法の好ましい実施の形態について詳説する。図2は板状部材にプラズマの照射を行う装置の模式図、図3は本発明に係る第1の接合方法の接合工程の概略を示したものである。
【0023】
図2に示す第1の板状部材10と第2の板状部材11はSiO膜付きの部材であって、Si、SiO2、SiN、またはガラス等により形成されている。第1の板状部材10と第2の板状部材11とにプラズマを照射する装置は、内部を減圧環境下にすることが可能なチャンバー30と、板状部材を固定するテーブル20A、20Bと、テーブル20A、20B上の板状部材に各種のプラズマを照射するプラズマ発生源22A、22B、と、テーブル20A、20Bを移動させてテーブル20A、20B上の板状部材を密着させるシリンダー21A、21Bとを備えている。
【0024】
第1の接合方法では、図3に示すように、まずチャンバー30内に設けられたテーブル20A、20B上に第1の板状部材10と第2の板状部材11とを固定し、チャンバー30内を減圧した後にプラズマ発生源22A、22Bより第1の板状部材10と第2の板状部材11との表面に酸素プラズマまたは窒素プラズマを照射する。これにより、第1の板状部材10と第2の板状部材11との表面が平滑化(例えば表面粗さが100nm以下、好ましくは10nm以下、更に好ましくは1nm以下)されるとともに活性化される。第1の板状部材10と第2の板状部材11との表面の平滑化及び活性化後は、チャンバー30内を大気状態に戻し、シリンダー21A、21Bを移動させて、第1の板状部材10と第2の板状部材11との接合面全面を密着させて仮接合を行う。
【0025】
このとき、大気内に戻された第1の板状部材10と第2の板状部材11との表面の水分量は、プラズマにより表面に付着した原子と表面に付着した大気中の水分とが反応することにより1平方ミリメートル当たり250ng以下、好ましくは50ng以下の範囲となるように減少していることが望ましく、第1の板状部材10と第2の板状部材11との表面に照射される酸素プラズマまたは窒素プラズマの照射の条件はこの条件を満たすように任意に設定される。プラズマの照射条件としては、例えば単位面積当たりの出力が0.01W/cmから1W/cm、処理室のガス交換回数が1分当たり0.1%から10%、圧力が5Paから130Pa、照射時間は板状部材の材質にもよるが5秒から120分の条件で行われる。
【0026】
仮接合後、第1の板状部材10と第2の板状部材11とは、必要に応じて加圧(例えば0.5MPa以下)されるとともに、不図示の加熱装置により加熱され温度上昇(例えば20℃から400℃まで)される。
【0027】
これにより、ボイドの原因となる表面に多量に吸着した水分が接合に適した状態に調整されて第1の板状部材10と第2の板状部材11とが接合され、発生するボイドを低減し、接合信頼性を向上させるとともに、生産得率を上げることが可能となる。
【0028】
次に、本発明に係わる第2の接合方法の実施の形態について詳説する。図4は本発明に係わる第2の接合方法の接合工程の概略を示したものである。
【0029】
第2の接合方法では、図4に示すように、まずチャンバー30内に設けられたテーブル20A、20B上に第1の板状部材10と第2の板状部材11とを固定し、チャンバー30内を減圧した後に発生源22A、22Bより第1の板状部材10と第2の板状部材11との表面に第1のプラズマであるアルゴン等による希ガスプラズマを照射する。第1のプラズマを照射した後、第1の板状部材10と第2の板状部材11との表面に第2のプラズマである酸素プラズマまたは窒素プラズマを照射する。
【0030】
これにより、第1の板状部材10と第2の板状部材11との表面が平滑化(例えば表面粗さが100nm以下、好ましくは10nm以下、更に好ましくは1nm以下)されるとともに活性化される。第1の板状部材10と第2の板状部材11との表面の平滑化及び活性化後は、チャンバー30内を大気状態に戻し、シリンダー21A、21Bを移動させて、第1の板状部材10と第2の板状部材11との接合面全面を密着させて仮接合を行う。
【0031】
このとき、大気内に戻された第1の板状部材10と第2の板状部材11との表面の水分量は、プラズマにより表面に付着した原子と表面に付着した大気中の水分とが反応することにより1平方ミリメートル当たり250ng以下、好ましくは50ng以下の範囲となるように減少していることが望ましく、第1の板状部材10と第2の板状部材11との表面に照射される酸素プラズマまたは窒素プラズマの照射の条件はこの条件を満たすように任意に設定される。
【0032】
プラズマの照射条件としては、例えば第1のプラズマはアルゴンプラズマであって、単位面積当たりの出力が0.01W/cmから1W/cm、処理室のガス交換回数が1分当たり0.1%から10%、圧力が5Paから130Pa、照射時間は板状部材の素材にもよるが5秒から120分、第2のプラズマが酸素プラズマであって、単位面積当たりの出力が0.01W/cmから1W/cm、処理室のガス交換回数が1分当たり0.1%から10%、圧力が5Paから130Pa、照射時間が板状部材の素材にもよるが5秒から120分の条件で行われる。
【0033】
仮接合後、第1の板状部材10と第2の板状部材11とは、必要に応じて加圧(例えば0.5MPa以下)されるとともに、不図示の加熱装置により加熱され温度上昇(例えば20℃から400℃まで)される。
【0034】
これにより、ボイドの原因となる表面に多量に吸着した水分が接合に適した状態に調整されて第1の板状部材10と第2の板状部材11とが接合され、発生するボイドを低減し、接合信頼性を向上させるとともに、生産得率を上げることが可能となる。
【0035】
なお、本実施の形態ではエッチングレートが高く短時間で平滑化が可能な第1のプラズマと、照射後に表面に付着した原子が表面の水分と反応して水分量を調整することが可能である第2のプラズマとを使用して、第1の板状部材10と第2の板状部材11とを平滑化及び活性化しているが、必要に応じて更に多数のプラズマを用いて処理を行っても好適に実施可能である。
【0036】
次に、本発明に係わる第3の接合方法の実施の形態について詳説する。図5は本発明に係わる第3の接合方法の接合工程の概略を示したものである。
【0037】
第3の接合方法では、図4に示すように、まずチャンバー30内に設けられたテーブル20A、20B上に第1の板状部材10と第2の板状部材11とを固定し、チャンバー30内を減圧した後に発生源22A、22Bより第1の板状部材10と第2の板状部材11との表面にアルゴン等による希ガスプラズマを照射する。プラズマの照射条件としては、例えば単位面積当たりの出力が0.01W/cmから1W/cm、処理室のガス交換回数が1分当たり0.1%から10%、圧力が5Paから130Pa、照射時間が板状部材の素材にもよるが5秒から120分の条件で行われる。これにより、第1の板状部材10と第2の板状部材11との表面が平滑化(例えば表面粗さが100nm以下、好ましくは10nm以下、更に好ましくは1nm以下)されるとともに活性化される。
【0038】
希ガスプラズマを照射した後は、チャンバー30内を大気状態に戻し、不図示の加熱手段により第1の板状部材10と第2の板状部材11とを加熱(例えば20℃から400℃まで)し、第1の板状部材10と第2の板状部材11との表面の水分が1平方ミリメートル当たり250ng以下、好ましくは50ng以下の範囲となるように除去する。加熱後はシリンダー21A、21Bを移動させて、第1の板状部材10と第2の板状部材11との接合面全面を密着させて仮接合を行う。
【0039】
仮接合後、第1の板状部材10と第2の板状部材11とは、必要に応じて加圧(例えば0.5MPa以下)されるとともに、不図示の加熱装置により加熱され温度上昇(例えば20℃から400℃まで)される。
【0040】
これにより、ボイドの原因となる表面に多量に吸着した水分が接合に適した状態に調整されて第1の板状部材10と第2の板状部材11とが接合され、発生するボイドを低減し、接合信頼性を向上させるとともに、生産得率を上げることが可能となる。
【実施例】
【0041】
次に本発明に係わる転写方法の具体的な実施例を説明する。まず第1の実施の形態による接合方法の具体的な実施例を示す。
【0042】
第1の実施の形態に係わる実施例では、単位面積当たりの出力が0.4W/cm、処理室のガス交換回数が1分当たり1%、圧力が30Pa、照射時間が120分の条件で酸素プラズマを照射した後に大気中で仮接合し、200度まで昇温して本接合を行った。比較として、単位面積当たりの出力が0.4W/cm、処理室のガス交換回数が1分当たり1%、圧力が20Pa、照射時間が120分の条件でアルゴンプラズマを照射した後に大気中で仮接合し、200度まで昇温して本接合を行った物を用意する。
【0043】
この結果、図6に示すように、酸素プラズマで接合された物は接合後にボイドの発生は確認されないが、アルゴンプラズマによる物は多数のボイドが発生していることが確認できる。これにより、発生するボイドを低減し、接合信頼性を向上させるとともに、生産得率を上げることが可能であることが確認された。
【0044】
次に、第2の実施の形態による接合方法の具体的な実施例を示す。第2の実施の形態に係わる実施例では、第1のプラズマとして、単位面積当たりの出力が0.4W/cm、処理室のガス交換回数が1分当たり1%、圧力が20Pa、照射時間が60分の条件でアルゴンプラズマを照射する。第2のプラズマとして、単位面積当たりの出力が0.4W/cm、処理室のガス交換回数が1分当たり1%、圧力が30Pa、照射時間が60分の条件で酸素プラズマが照射する。照射後は大気中で仮接合し、200度まで昇温して本接合を行った。
【0045】
この結果、接合面にボイドは確認されず、発生するボイドを低減し、接合信頼性を向上させるとともに、生産得率を上げることが可能であることが確認された。
【0046】
次に、第3の実施の形態による接合方法の具体的な実施例を示す。第3の実施の形態に係わる実施例では、単位面積当たりの出力が0.4W/cm、処理室のガス交換回数が1分当たり1%、圧力が20Pa、照射時間が120分の条件でアルゴンプラズマを照射し、第1の板状部材と第2の板状部材をそれぞれ200度で1時間加熱した後に大気中で仮接合し、再び200度まで昇温して本接合を行った。比較として同様の条件でアルゴンプラズマを照射し、加熱を行わずに大気中で仮接合し、200度まで昇温して本接合を行ったものを用意する。
【0047】
この結果、図7に示すように、加熱が行なわれた物は接合後にボイドの発生は確認されないが、未加熱の物は多数のボイドが発生していることが確認できる。これにより、発生するボイドを低減し、接合信頼性を向上させるとともに、生産得率を上げることが可能であることが確認された。
【0048】
以上説明したように、本発明の接合方法によれば、2枚の板状部材の表面をプラズマで平滑化するとともに活性化することにより接合する接合方法における加熱工程において、板状部材表面の水分量が接合に適した量に調整され、発生するボイドが低減し、接合信頼性を向上させるとともに、生産得率を上げることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】従来の接合方法における接合工程の概略図。
【図2】板状部材の活性化を行う装置の模式図。
【図3】本発明に係わる接合方法の第1の実施の形態を示した概略図。
【図4】本発明に係わる接合方法の第2の実施の形態を示した概略図。
【図5】本発明に係わる接合方法の第3の実施の形態を示した概略図。
【図6】第1の実施の形態による接合と通常の接合を比較した図。
【図7】第3の実施の形態による接合と通常の接合を比較した図。
【符号の説明】
【0050】
1、10…第1の板状部材,2、11…第2の板状部材,20A,20B…テーブル,21A、21B…シリンダー,22A、22B…プラズマ発生源,30…チャンバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の板状部材と第2の板状部材との表面を、プラズマを照射することにより平滑化するとともに活性化させた後、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材とを大気中で密着させて接合する接合方法において、
前記プラズマで平滑化及び活性化された前記第1の板状部材と前記第2の板状部材との表面に大気中で付着する水分の量を減少させて前記第1の板状部材と前記第2の板状部材との接合を行うことを特徴とする接合方法。
【請求項2】
前記プラズマは酸素プラズマまたは窒素プラズマであって、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材との表面を前記プラズマにより平滑化及び活性化し、前記表面の前記プラズマによる原子と前記表面に大気中で付着する水分とを反応させることにより前記表面の水分量を減少させて該第1の板状部材と該第2の板状部材とを接合することを特徴とする請求項1に記載の接合方法。
【請求項3】
前記プラズマは希ガスプラズマである第1のプラズマと、酸素プラズマまたは窒素プラズマである第2のプラズマから成り、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材との表面を前記第1のプラズマにより平滑化及び活性化した後に、該第1の板状部材と該第2の板状部材とを前記第2のプラズマにより平滑化及び活性化することにより、前記表面の前記第2のプラズマによる原子と前記表面に大気中で付着する水分とを反応させ、前記表面の水分量を減少させて該第1の板状部材と該第2の板状部材とを接合を行うことを特徴とする請求項1に記載の接合方法。
【請求項4】
前記プラズマは希ガスプラズマであって、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材との表面を前記プラズマにより平滑化及び活性化した後、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材を加熱して前記表面に大気中で付着した水分を除去することにより前記表面の水分量を減少させて該第1の板状部材と該第2の板状部材との接合を行うことを特徴とする請求項1に記載の接合方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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